JP2018121472A - 電力変換装置 - Google Patents

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将也 ▲高▼橋
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英介 高橋
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英介 高橋
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拓也 木口
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Abstract

【課題】スイッチング損失を低減して全体の損失を低減し、制御性を向上させ、放射ノイズを低減可能な電力変換装置を提供すること。【解決手段】入力電源Bの正極側電位線1pに接続されたメインスイッチSmと、上記メインスイッチと負極側電位線1nとの間に並列接続された複数のハーフブリッジ回路2u、2v、2wを有し、変換された電力を負荷Mに出力する出力回路部2と、上記メインスイッチと並列に、補助スイッチSas及び共振リアクトルL1が接続されると共に、その接続点31に接続される補助ダイオードDasを有する補助回路3とを備える電力変換装置1であって、上記出力回路部は、上記メインスイッチのスイッチングに伴って上記複数のハーフブリッジ回路から上記負荷への通電が制御され、上記メインスイッチと上記出力回路部の間に、上記複数のハーフブリッジ回路と並列に共振コンデンサC1が接続される。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
例えば、電源電力をモータ等の駆動用電力に変換するために、インバータ等の電力変換装置が用いられる。電力変換装置では、スイッチング素子のオンオフに伴うスイッチング損失が発生することから、これを低減するための補助回路を設け、リアクトルとコンデンサによる共振現象を利用して、ゼロボルトスイッチング(以下、ZVSと称する)を実現する手法が提案されている。
一例として、特許文献1には、直流電力入力と三相交流出力との間に接続されたスイッチング・ブリッジと、直流電力入力とスイッチング・ブリッジとの間に接続された補助回路を備えて、直流電力を三相交流出力に変換するための零電圧遷移電圧源インバータが開示されている。補助回路は、直流電力入力の直流レールに接続されたレール・スイッチと、その両端に接続された、共振インダクタと補助スイッチとの直列接続体と、補助ダイオードとからなる。補助ダイオードは、第1の端部が補助スイッチと共振インダクタとの接続点に接続され、第2の端部がアースに接続される。
特許第3207431号公報
特許文献1に記載される手法では、直流レールのレール・スイッチがオフのときにブリッジ回路のブリッジ・スイッチがゼロ電圧状態でターンオンされ、次いで、補助回路に支援されてレール・スイッチが時間t1でターンオンされる。補助回路の補助スイッチは、時間t1より前にターンオンされて、共振インダクタに電流が蓄積され、時間t1より後にターンオフされる。共振インダクタは、ブリッジ・スイッチとレール・スイッチとの間のキャパシタンスと共振して、レール・スイッチのターンオンに対して、ゼロ電流遷移を提供する。その後、ブリッジ・スイッチがターンオフされ、さらに、レール・スイッチがターンオフされる。
しかしながら、特許文献1は、主にブリッジ・スイッチに対するZVSの手法を提供するもので、レール・スイッチについては十分な対応がなされておらず、特にターンオフ時にスイッチング損失が生じやすい。また、補助回路では、電圧依存のあるスイッチの寄生容量等を共振コンデンサに利用しており、電圧の変化によりコンデンサ容量が変化すると、ZVSの制御が難しくなる。このような回路構成では、各スイッチの並列容量へ共振電流が大きなループを描いて充放電されるため、放射ノイズが大きくなる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、電源とブリッジ回路との間にスイッチと補助回路とを備える電力変換装置において、スイッチング損失を低減して全体の損失を低減し、制御性を向上させ、放射ノイズを低減可能な電力変換装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
入力電源(B)の正極側電位線(1p)に接続されたメインスイッチ(Sm)と、
上記メインスイッチと上記入力電源の負極側電位線(1n)との間に並列接続された複数のハーフブリッジ回路(2u、2v、2w)を有し、変換された電力を負荷(M)に出力する出力回路部(2)と、
上記正極側電位線に、上記メインスイッチと並列に、補助スイッチ(Sas)及び共振リアクトル(L1)が接続されると共に、上記補助スイッチ及び上記共振リアクトルの接続点(31)と上記負極側電位線との間に補助ダイオード(Das)が接続された補助回路(3)と、を備える電力変換装置(1)であって、
上記出力回路部は、上記メインスイッチのスイッチングに伴って上記複数のハーフブリッジ回路から上記負荷への通電が制御されており、
上記メインスイッチと上記出力回路部の間に、上記複数のハーフブリッジ回路と並列に共振コンデンサ(C1)が接続されている、電力変換装置にある。
本発明の他の態様は、
入力電源(B)の正極側電位線(1p)に接続されたメインスイッチ(Sm)と、
上記メインスイッチと上記入力電源の負極側電位線(1n)との間に並列接続された複数のハーフブリッジ回路(2u、2v、2w)を有し、変換された電力を負荷(M)に出力する出力回路部(2)と、
上記正極側電位線に、上記メインスイッチと並列に、補助スイッチ(Sas)及び共振リアクトル(L1)が接続されると共に、上記補助スイッチ及び上記共振リアクトルの接続点(31)と上記負極側電位線との間に補助ダイオード(Das)が接続された補助回路3と、を備える電力変換装置(1)であって、
上記出力回路部は、上記メインスイッチのスイッチングに伴って上記複数のハーフブリッジ回路から上記負荷への通電が制御されており、
上記メインスイッチと並列に共振コンデンサ(C1)が接続されている、電力変換装置にある。
上記一態様の電力変換装置において、メインスイッチのスイッチングに伴い、出力回路部の複数のハーフブリッジ回路が通電制御され、入力電圧を変換して負荷に出力する。その際、メインスイッチのターンオンに先立ち、これと並列な補助回路の補助スイッチを作動させると、共振インダクタを経由して、複数のハーフブリッジ回路と並列な共振コンデンサが充電される。共振コンデンサは、スイッチの寄生容量等に比べて十分容量が大きく電圧依存のないコンデンサとし、メインスイッチと出力回路部の間に配置されることで、電源電圧まで充電される。
これにより、メインスイッチの出力側と入力側の電位差が低下し、ZVSにてターンオン可能となる。また、共振コンデンサの放電により、メインスイッチの両端の電位差が上昇する前に、メインスイッチのZVSによるターンオフが可能となる。したがって、メインスイッチのオンオフ時のスイッチング損失を抑制し、全体の損失を大きく低減させることができる。上記他の態様の電力変換装置において、メインスイッチと並列に配置された共振コンデンサを用いた場合も、同様の効果が得られる。
以上のごとく、上記態様によれば、電源とブリッジ回路との間にスイッチと補助回路とを備える電力変換装置において、スイッチング損失を低減して全体の損失を低減し、制御性を向上させ、放射ノイズを低減可能な電力変換装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、電力変換装置の概略構成を示す回路図。 実施形態1における、電力変換装置のメインスイッチとハーフブリッジ回路の各相を構成する半導体スイッチへの制御信号を示す波形図。 実施形態1における、電力変換装置のメインスイッチのスイッチング周期中、期間T1の電流経路と各スイッチの動作状態を示す図。 実施形態1における、電力変換装置のメインスイッチのスイッチング周期中、期間T2の電流経路と各スイッチの動作状態を示す図。 実施形態1における、電力変換装置のメインスイッチのスイッチング周期中、期間T3の電流経路と各スイッチの動作状態を示す図。 実施形態1における、電力変換装置のメインスイッチのスイッチング周期中、期間T4の電流経路と各スイッチの動作状態を示す図。 実施形態1における、電力変換装置のメインスイッチのスイッチング周期中、期間T5の電流経路と各スイッチの動作状態を示す図。 実施形態1における、電力変換装置のメインスイッチのスイッチング周期中、期間T6の電流経路と各スイッチの動作状態を示す図。 実施形態1における、電力変換装置のメインスイッチのスイッチング周期中、期間T7の電流経路と各スイッチの動作状態を示す図。 実施形態1における、電力変換装置のメインスイッチのスイッチング周期中、期間T8の電流経路と各スイッチの動作状態を示す図。 実施形態1における、電力変換装置の共振コンデンサのコンデンサ容量を設定する式1の係数Aと損失との関係を示すグラフ図。 実施形態1における、電力変換装置の共振コンデンサのコンデンサ容量を設定する式1の係数Bと損失との関係を示すグラフ図。 実施形態1における、電力変換装置の共振コンデンサのコンデンサ容量を設定する式3の係数Bと損失との関係を示すグラフ図。 実施形態2における、電力変換装置の概略構成を示す回路図。 実施形態3における、電力変換装置の概略構成を示す回路図。
(実施形態1)
以下、電力変換装置に係る実施形態1について、図1〜図13を参照して説明する。
図1に示すように、本形態の電力変換装置1は、入力電源としてのバッテリBと、その正極側電位線1pに接続されたメインスイッチSmと、負荷としての交流モータMに接続され、変換された電力を出力する出力回路部2と、補助スイッチSasと共振リアクトルL1と補助ダイオードDasを有する補助回路3と、共振コンデンサC1を備えている。
出力回路部2は、メインスイッチSmとバッテリBの負極側電位線1nとの間に並列接続された複数のハーフブリッジ回路2u、2v、2wを有し、メインスイッチSmのスイッチングに伴って、複数のハーフブリッジ回路2u、2v、2wから交流モータMへの通電が制御されている。共振コンデンサC1は、メインスイッチSmと出力回路部2との間に、複数のハーフブリッジ回路2u、2v、2wと並列に接続される。
メインスイッチSm、出力回路部2及び補助回路3は、制御回路4に接続されており、電力変換装置1の動作は、制御回路4からの制御信号によって制御される。電力変換装置1は、例えば、交流モータMを駆動源とする車載装置に適用され、直流電源であるバッテリBからの入力電力を、所望の交流出力に変換して交流モータMに出力する。交流モータMは、三相(すなわち、U相、V相、W相)のモータコイルLu、Lv、Lwを備え、これらモータコイルLu、Lv、Lwは一端が共通接続されている。
出力回路部2は、バッテリBの直流電力を、交流電力に変換するインバータとして構成されている。並列接続された複数のハーフブリッジ回路として、ここでは、正極Bpに接続される正極側電位線1pと負極Bnに接続される負極側電位線1nとの間に、3つのハーフブリッジ回路2u、2v、2wが配置される。負極側電位線1nは、例えば、グランド電位に設定されている。
各ハーフブリッジ回路2u、2v、2wは、正極Bp側の上アームスイッチである半導体スイッチSup、Svp、Swpと、負極Bn側の下アームスイッチである半導体スイッチSun、Svn、Swnと、を直列接続して構成される。U相の半導体スイッチSupと半導体スイッチSunとの接続点21uには、モータコイルLuの他端(すなわち、共通する一端と反対側の一端)が接続される。同様に、V相、W相の半導体スイッチSvp、Swpと半導体スイッチSvn、Swnとの接続点21v、21wには、それぞれモータコイルLv、Lwの他端が接続される。
補助回路3は、補助スイッチSas及び共振リアクトルL1の直列接続体と、これらの接続点31に接続される補助ダイオードDasとを有している。補助スイッチSas及び共振リアクトルL1の直列接続体は、正極側電位線1pに、メインスイッチSmと並列に接続される。具体的には、補助スイッチSasの一端が、メインスイッチSmの正極Bp側に接続され、共振リアクトルL1の一端が、メインスイッチSmの出力回路部2側に接続されている。補助ダイオードDasは、接続点31と負極側電位線1nとの間に逆方向接続される。すなわち、カソード側が、補助スイッチSas及び共振リアクトルL1の接続点31に接続され、アノード側が、負極側電位線1nに接続されて、補助回路3の作動時に流れるリアクトル電流Iasを整流している。
メインスイッチSm、補助スイッチSasとしては、例えば、ゲート電圧制御式のMOSFET(すなわち、電界効果トランジスタ)が用いられる。メインスイッチSm、補助スイッチSasは、それぞれMOSFETのドレイン−ソース間に逆方向接続されたダイオードを有している。MOSFET以外の半導体スイッチング素子、例えば、バイポーラトランジスタ、IGBT等を用いることもできる。
同様に、出力回路部2を構成する半導体スイッチSup、Svp、Swp及び半導体スイッチSun、Svn、Swnとして、例えば、MOSFETが用いられる。また、半導体スイッチSup、Svp、Swp及び半導体スイッチSun、Svn、Swnは、それぞれMOSFETのドレイン−ソース間に逆方向接続されたダイオードDup、Dvp、Dwp、Dun、Dvn、Dwnを有している。MOSFET以外の半導体スイッチング素子、例えば、バイポーラトランジスタ、IGBT等を用いることもできる。
なお、ハーフブリッジ回路2u、2v、2wとなる各直列接続体は、2つの半導体スイッチの組み合わせに限らない。2つの半導体パワー素子からなる直列接続体であれば、例えば、半導体スイッチとダイオードを組み合わせた直列接続体でもよい。また、出力回路部2は、3つのハーフブリッジ回路2u、2v、2wを用いた三相のインバータとしたが、単相のインバータとして構成してもよく、2つ以上のハーフブリッジ回路を有していればよい。
共振コンデンサC1は、メインスイッチSmと出力回路部2との間に、出力回路部2の複数のハーフブリッジ回路2u、2v、2wと並列に配置される。具体的には、メインスイッチSmのソース端子側の正極側電位線1pに、共振コンデンサC1の一端が接続され、他端がグランド電位の負極側電位線1nに接続される。共振コンデンサC1の容量は、出力回路部2の半導体スイッチSup、Svp、Swp及び半導体スイッチSun、Svn、Swnの寄生容量の合計値よりも大きくするのがよい。十分大きな容量の電圧依存の少ない容量素子を共振コンデンサC1として使用することで、スイッチング時の制御性が向上する。また、スイッチオフ時のメインスイッチSmのドレイン−ソース間電圧の上昇を緩やかにして、スイッチング損失を低減できる。さらに、共振コンデンサC1を補助回路3の近傍に配置することができ、急峻で大きな共振電流が流れる電流経路のループを小さくして、放射ノイズを低減できる。
共振コンデンサC1の好適な容量については、詳細を後述する。
また、電力変換装置1は、バッテリBの電圧を平滑化する平滑コンデンサCiを備えている。具体的には、補助スイッチSasとメインスイッチSmとの接続点11よりバッテリB側において、正極側電位線1pと負極側電位線1nの間に平滑コンデンサCiが接続されている。これにより、バッテリBの直流電源の変動による影響を抑制することができる。バッテリBの直流電圧(すなわち、入力電圧Vi)は、例えば、48Vである。
制御回路4は、メインスイッチSm、補助スイッチSasの各ゲート電極に、ゲート配線を介してそれぞれ接続されている。また、ハーフブリッジ回路2u、2v、2wの半導体スイッチSup、Svp、Swp及び半導体スイッチSun、Svn、Swnの各ゲート電極に、ゲート配線を介してそれぞれ接続されている。制御回路4は、例えば、交流モータMの要求トルクに応じた目標出力となるように、各ゲート電極に制御信号を出力してこれらスイッチをオンオフ制御し、入力された直流電力を三相交流電力に変換する。このとき、出力回路部2の3つのハーフブリッジ回路2u、2v、2wは、上アームスイッチである半導体スイッチSup、Svp、Swpと、下アームスイッチである半導体スイッチSun、Svn、Swnが交互に通電状態となるように制御され、モータコイルLu、Lv、Lwに相電流Iu、Iv、Iwが流れる。
図2に示すように、交流モータMの三相(すなわち、U相、V相、W相)に対応する出力回路部2の各スイッチのゲート電極には、それぞれ異なるタイミングでパルス状の制御信号が出力される。三相は、それぞれ電気角で120度の位相差を有しており、360度で1サイクルとなっている。なお、図2には、電気角を120度とした例を示しているが、この値は必ずしも120度である必要はなく、任意に設定できる。
3つのハーフブリッジ回路2u、2v、2wにおいて、上アームスイッチである半導体スイッチSup、Svp、Swpの通電状態は、1つのメインスイッチSmのオンオフとの組み合わせによって制御される。すなわち、半導体スイッチSup、Svp、Swpは、それぞれ1サイクル中、電気角で120度の間オン状態となり、その間にメインスイッチSmのオンオフが切り換えられる。このメインスイッチSmのオン状態の間、半導体スイッチSup、Svp、Swpは、実質的な通電オン状態となる。
下アームスイッチである半導体スイッチSun、Svn、Swnは、対応する半導体スイッチSup、Svp、Swpが実質的な通電オフ状態にあるときに、オン状態となるように制御される。言い換えれば、メインスイッチSmと半導体スイッチSup、Svp、Swpの両方がオン状態であるときに、対応する半導体スイッチSun、Svn、Swnが同時にオン状態とならないようにしている。
メインスイッチSmは、PWM(すなわち、パルス幅変調)制御により駆動され、メインスイッチSmのオン期間中に、三相のうちオン状態にある相の半導体スイッチSup、Svp、Swpを経由する電流経路が形成される。制御回路4は、例えば、交流モータMの各相電圧又は各相電流の目標値となるように、PWM制御のデューティ比を設定し、PWM信号を生成する。デューティ比は、パルス波の1周期(すなわち、スイッチング周期)のうちのオン期間とオフ期間の比率であり、PWM信号に基づく所定のタイミングでメインスイッチSmがオンオフ駆動される。
図2中のVg_smは、メインスイッチSmにおけるゲート電圧を示しており、ゲート電圧がハイレベル(以下、Hレベル)のときにオンし、ローレベル(以下、Lレベル)のときにオフする。同様に、Vg_upは、U相の上アームの半導体スイッチSupにおけるゲート電圧を示しており、Vg_unは、U相の下アームの半導体スイッチSunにおけるゲート電圧を示している。また、Vg_vp、Vg_vnは、V相の上アーム及び下アームの半導体スイッチSvp、Svnにおけるゲート電圧を示し、Vg_wp、Vg_wnは、W相の上アーム及び下アームの半導体スイッチSwp、Swnにおけるゲート電圧を示している。ここでは、各相の半導体スイッチSup、Svp、Swpがオン状態である間に、メインスイッチSmは、例えば、それぞれ4回のスイッチングを行っている。なお、スイッチング回数は、一例であり、回路条件等によって変化する。
このように、3つのハーフブリッジ回路2u、2v、2wを有する出力回路部2を、1つのメインスイッチSmと組み合わせることで、制御性が大きく向上する。さらに、メインスイッチSmのオンオフ時には、共振リアクトルL1を有する補助回路3と共振コンデンサC1によるLC共振回路の補助により、制御性よくZVSによるターンオン・ターンオフ動作を実現できる。一例として、U相の通電時における、メインスイッチSmのスイッチング1周期分(すなわち、図2中に斜線で示す期間)について、複数に分けた各期間の電流経路と各スイッチの状態を、図3〜図10により説明する。なお、図3〜図10では、回路動作の説明上、平滑コンデンサCiは不要であるため、図示を省略している。
図3左図に示すように、U相のモータコイルLuに通電する際には、メインスイッチSmと、ハーフブリッジ回路2uの半導体スイッチSup及びハーフブリッジ回路2vの半導体スイッチSvnをオン状態とする。これら以外の半導体スイッチSun、半導体スイッチSvp及びハーフブリッジ回路2wの半導体スイッチSwp、Swnは、いずれもオフ状態とする。このとき、図3右図に示すように、メインスイッチSmがオン状態となる期間T1の間、バッテリBの正極側電位線1pから、メインスイッチSmを経由して、半導体スイッチSup、モータコイルLu、モータコイルLv、半導体スイッチSvn、負極側電位線1nへの電流経路(すなわち、図3左図中に矢印で示す経路)が形成される。メインスイッチSmは、ドレイン−ソース間が導通して、ドレイン−ソース間電圧Vds_smは0Vとなっている。また、オフ状態の半導体スイッチSvpの両端間は同電位となっており、ドレイン−ソース間電圧Vds_svは0Vとなっている。図3右図中のVg_asは、補助スイッチSasのゲート電圧を示している。
期間T1に先立ち、後述するように、補助回路3の補助スイッチSasが駆動されて、共振コンデンサC1が充電されており、コンデンサ電圧Vcは、入力電圧Vi(例えば、48V)と同等になっている。この状態において、図4左図に示すように、メインスイッチSmをオフすると、共振コンデンサC1の電荷が正極側電位線1pとの接続点へ向けて供給され、半導体スイッチSup、モータコイルLu、モータコイルLv、半導体スイッチSvnを経由して、負極側電位線1nへの電流経路(すなわち、図4左図中に矢印で示す経路)が形成される。図4右図に示すように、この期間T2では、まず、メインスイッチSmのゲート電圧Vg_smが、HレベルからLレベルに切り替えられることで、メインスイッチSmがオフし、次いで、共振コンデンサC1の電荷が抜かれることで、コンデンサ電圧Vcが低下し始めると共に、メインスイッチSmのドレイン−ソース間電圧Vds_smが上昇を始める。
このとき、メインスイッチSmのスイッチング速度に対して、共振コンデンサC1のコンデンサ電圧Vcの低下速度が遅いために、メインスイッチSmのドレイン−ソース間電圧Vds_smが上昇する前に、メインスイッチSmをターンオフ可能となる。すなわち、メインスイッチSmのターンオフ動作は、ZVSとなる。その後、共振コンデンサC1の放電によりコンデンサ電圧Vcは0Vまで低下し、メインスイッチSmのドレイン−ソース間電圧Vds_smは電源電圧と同等となる。
すると、図5右図に示す期間T3において、交流モータM側からバッテリB側へ向かってモータコイル電流が還流する。還流電流は、図5左図に示すように、ハーフブリッジ回路2vの接続点21vから、半導体スイッチSvpのダイオードDvpを経由して半導体スイッチSup側へ流れると共に、半導体スイッチSvnから半導体スイッチSunのダイオードDunを経由して半導体スイッチSup側へ流れる。
好適には、図6に示すように、続く期間T4において、半導体スイッチSun及び半導体スイッチSvpをオンする。これにより、ダイオードDun、Dvpに代わって、より損失の小さい半導体スイッチSunと半導体スイッチSvpのドレイン−ソース間が導通するため、導通損を低減することができる。また、半導体スイッチSun、Svpの両端間は同電位となっており、ターンオン動作は、ZVSとなる。さらに、図7に示すように、期間T5において、半導体スイッチSun及び半導体スイッチSvpをオフすることで、メインスイッチSmがオンできる状況を作る。このとき半導体スイッチSun及び半導体スイッチSvpのドレイン-ソース間は同電位となっており、ZVSターンオフとなる。
図8〜図10に示す期間T6〜期間T8では、補助回路3を作動させて、共振コンデンサC1に充電する。まず、図8において、補助スイッチSasをオンすると、共振リアクトルL1を経由して、半導体スイッチSup、モータコイルLu、モータコイルLv、半導体スイッチSvn、負極側電位線1nへの電流経路が形成される。期間T6以前に補助回路3は通電されておらず、また共振リアクトルL1により電流の立ち上りが抑制されるため、補助スイッチSasのターンオン動作は、ゼロ電流スイッチング(すなわち、ZCS)となる。補助スイッチSasのターンオンに伴い、補助スイッチSas及び共振リアクトルL1を経て補助回路3を流れるリアクトル電流Iasが立ち上がり、時間と共に上昇する。
図9に示すように、期間T7においてリアクトル電流Iasが、相電流Iu以上になると、共振コンデンサC1へ向けて充電電流が流れ、コンデンサ電圧Vcが上昇し始める。同時に、メインスイッチSmのドレイン−ソース間電圧Vds_smが低下を始める。その後、図10に示すように、期間T8において、補助スイッチSasをオフすると、共振リアクトルL1と共振コンデンサC1が共振し、共振リアクトルL1に蓄えられていたエネルギが共振コンデンサC1に移動する。リアクトル電流Iasは、補助スイッチSasのターンオフに伴い、徐々に下降する。このようにして、コンデンサ電圧Vcを電源電圧まで上昇させることができる。同時に、メインスイッチSmのソース端子側の電位が上昇することで、ドレイン−ソース間電圧Vds_smが0Vまで低下する。
この時点で、1つのスイッチング周期が終了し、次のスイッチング周期が開始される。そして、期間T8から期間T1(例えば、図3参照)への切り替わり時に、メインスイッチSmがZVSにより再びオンされる。このようにして、メインスイッチSmのターンオフ及びターンオンにおけるZVS動作が可能になる。
ここで、共振コンデンサC1の容量Cas(以下、コンデンサ容量Casと称する)は、補助回路2の導通損失と、メインスイッチSmのターンオフ損失を考慮して、最適な範囲に設定することが望ましい。具体的には、コンデンサ容量Casの上限値は、式1を満たすように設定されるのがよい。
式1:Cas≦16/(4π2・fsw2・Las2
ただし、式中、fswは、メインスイッチSmのスイッチング周波数であり、Lasは、共振リアクトルL1のインダクタンスである。
ZVS動作を実現するために、共振コンデンサC1と共振リアクトルL1の共振周期Tの1/4は、メインスイッチSmのスイッチング周期以下に設定される。スイッチング周期は、1/fsw(すなわち、スイッチング周波数fswの逆数)で表され、共振周期Tの1/4に対するスイッチング周期の比率が1以上となり、下記式1−1のようになる。共振周期Tは、一般に、式1−2のように表される。
式1−1:(1/fsw)/(T/4)≧1
式1−2:T=2π√(Las・Cas)
このとき、式1−1に式1−2を代入することで式1が導かれる。
好適には、コンデンサ容量Casの上限値は、式2を満たすように設定される。
式2:Cas≦16/(A2・4π2・fsw2・Las2
ただし、式中、A>1であり、fswは、メインスイッチSmのスイッチング周波数であり、Lasは、共振リアクトルL1のインダクタンスである。
好ましくは、補助回路2の通電時間が短くなるように、共振周期Tの1/4がスイッチング周期に対してより短く設定されるのがよい。例えば、式1−1を、下記式2−1のように変形すると、共振周期Tの1/4に対するスイッチング周期の比率がA以上となり、これを変形した式2−2から、式2が導かれる。
式2−1:(1/fsw)/(T/4)≧A
式2−2:A・fsw≦4/(2π√(Las・Cas))
係数Aは1より大きい変数であり(すなわち、A>1)、例えば、A=5のとき、T/4は、スイッチング周期の1/5以下になるように設定される。これを反映した式2を満足するように、コンデンサ容量Casを設定することにより、補助回路2の通電時間が短くなり、補助回路2における導通損失を抑制することができる。
図11に、コンデンサ容量Casを変えて係数Aを変化させた場合について、全体の損失(単位:W)のグラフを示すように、係数Aが比較的大きい方が、損失の低減効果が高い。具体的には、係数Aが10より小さい領域では、補助回路2の導通損失が比較的大きくなるのに対し、A≧10となる領域では、導通損失が急減すると共に、ターンオフ損失を十分低減できる。A≧15となる領域では、導通損失がより低減し、全体の損失を大きく低減できるため、より好ましい。ただし、A≧30となる領域では、ターンオフ損失が上昇し始めるため、好ましくは、係数Aが30を超えない範囲で、適宜設定されるのがよい。
また、コンデンサ容量Casの下限値は、下記式3を満たすように設定されるのがよい。
式3:Cas≧(I・toff)/Vi
ただし、式中、Iは、負荷電流(例えば、U相の通電時であれば、相電流Iu)であり、toffは、メインスイッチSmのターンオフ時間(すなわち、オン状態からオフ状態への遷移時間)であり、Viは、入力電圧である。
一般に、コンデンサ容量Casは、コンデンサC1の充電又は放電時間(以下、充放電時間と略称する)をt1としたとき、以下の式3−1で表される。
式3−1:Cas=(I・t1)/Vi
式3−2:t1/toff≧1
メインスイッチSmのターンオフをZVS動作にて行うには、ターンオフ時間toffがコンデンサC1の充放電時間t1以下に設定されるのがよい。すなわち、式3−2のように、ターンオフ時間toffに対するコンデンサC1の充放電時間t1の比率が1以上となる。これら式3−1、式3−2から式3が導かれ、式3によりコンデンサ容量Casを決定することで、ターンオフ損失を低減可能となる。
好適には、下記式4を満たすように、コンデンサ容量Casの下限値を設定するのがよい。
式4:Cas≧(I・(B・toff))/Vi
ただし、式中、B>1であり、Iは、負荷電流(例えば、U相の通電時であれば、相電流Iu)であり、toffは、メインスイッチSmのターンオフ時間(すなわち、オン状態からオフ状態への遷移時間)であり、Viは、入力電圧である。
式3−2を、下記式4−1のように変形すると、ターンオフ時間toffに対する充放電時間t1の比率がB以上となる。この関係を用いて、式3−1を変形すると、式4が導かれる。
式4−1:t1/toff≧B
係数Bは1より大きい変数であり(すなわち、B>1)、例えば、B=5のとき、コンデンサC1の充放電時間tが、メインスイッチSwのターンオフに要する時間の5倍以上となるように、コンデンサ容量Casが設定される。コンデンサ容量Casを大きくすることにより、充放電時のコンデンサ電圧Vcの上昇時間及び下降時間が長くなり、メインスイッチSwの両端間電圧の上昇を遅らせることができる。したがって、両端間電圧が高くなる前にターンオフすることで、スイッチング損失を低減することができる。
図12、図13には、コンデンサ容量Casを変えて係数Bを変化させた場合について、全体の損失(単位:W)のグラフを示している。図示するように、係数Bが1より小さい領域では、ターンオフ損失が臨界的に増加しており、B≧1の領域において、損失が急減している。例えば、従来技術のように、スイッチング素子の寄生容量(例えば、0.01μF以下)を用いた場合には、B=0.1程度となるため、ターンオフ損失の低減効果はほとんど得られないことがわかる。好ましくは、B≧2とするのがよく、B=2前後において、ターンオフ損失が最小となり、補助回路2の導通損失も十分低減できる。ただし、Bがさらに大きくなり、例えば、B≧10となる領域では、補助回路2の導通損失が増加し始めるので、好ましくは、Bが10を超えない範囲で、適宜設定されるのがよい。
次に、補助回路2の共振リアクトルL1のインダクタンスLasは、以下の式5を満たすように設定されるのがよい。
式5:Las≦Vi/fsw・I
ただし、式中、Viは、入力電圧であり、fswは、メインスイッチSmのスイッチング周波数fswであり、Iは、負荷電流(例えば、U相の通電時であれば、相電流Iu)である。
一般に、インダクタンスLasは、リアクトル電流Iasの立ち上がり期間をt2としたとき、以下の式5−1で表される。このとき、補助回路2の通電時間を短くするには、式5−2のように、立ち上がり期間t2がスイッチング周期以下に設定されるのがよい。すなわち、式5−2のように、立ち上がり期間t2に対するスイッチング周期の比率が1以上となる。これら式5−1、式5−2から式5が導かれ、式5によりインダクタンスLasを決定することで、補助回路2での導通損失を抑制可能となる。
式5−1:Las=Vi・t/I
式5−2:(1/fsw)/t2≧1
好適には、補助回路2の共振リアクトルL1は、以下の式6を満たすように設定される。
式6:Las≦Vi/C・fsw・I
ただし、式中、C>1であり、Iは、負荷電流(例えば、U相の通電時であれば、相電流Iu)であり、fswは、メインスイッチSmのスイッチング周波数であり、Viは、入力電圧である。
例えば、式5−2を下記式6−1のように変形すると、立ち上がり期間t2に対するスイッチング周期の比率がC以上となる。この関係を用いて、式5−1から式6が導かれる。この式6を満たすように、共振リアクトルL1のインダクタンスLasの上限値を設定するのがよい。
式6−1:(1/fsw)/t2≧C
係数Cは1より大きい変数であり(すなわち、C>1)、例えば、C=5のとき、リアクトル電流Iasの立ち上がり期間t2が、スイッチング周期の1/5以下となるように、インダクタンスLasが設定される。インダクタンスLasを小さくすることにより、補助回路2の通電時間が短くなり、補助回路2での導通損失を低減することができる。補助回路2での導通損失は、実効電流の2乗に比例して増加するため、好ましくは、C≧5とすることで、通電時間を十分短く設定でき、導通損失を低減できる。
(実施形態2)
電力変換装置に係る実施形態2について、図14を参照して説明する。
図14に示すように、本形態の電力変換装置1の基本構成は、上記実施形態1と同様であり、バッテリBの正極側電位線1pに接続されたメインスイッチSmと、交流モータMに接続された出力回路部2と、補助スイッチSasと共振リアクトルL1を有する補助回路3とを備えている。電力変換装置1の各部動作は、図示しない制御回路4からの制御信号によって制御される。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
上記実施形態1では、出力回路部2のハーフブリッジ回路2u、2v、2wと並列な共振コンデンサC1を配置したが、本形態では、メインスイッチSmと並列に、共振コンデンサC2を配置している。具体的には、メインスイッチSmが接続される正極側電位線1pにおいて、メインスイッチSmのドレイン端子側に、共振コンデンサC2の一端が接続され、メインスイッチSmのソース端子側に、共振コンデンサC2の他端がそれぞれ接続されている。
本形態の構成においても、メインスイッチSmのスイッチングにより、ハーフブリッジ回路2u、2v、2wの駆動が制御されて、出力回路部2から所望の交流出力を交流モータMに出力できる。その際に、メインスイッチSmのオンオフ動作に先立ち、補助回路2を駆動して、共振コンデンサC2を充電し、コンデンサ電圧Vcを電源電圧Viまで上昇させることができる。共振コンデンサC2のコンデンサ容量Cas及び共振リアクトルのインダクタンスLasは、実施形態1と同様にして設定される。これにより、メインスイッチSmのスイッチング動作をZVSにて行うことができ、スイッチング損失を低減できる。
また、共振コンデンサC2をメインスイッチSmの直近に配置できるため、低インダクタンスでの実装が可能になる。この場合、メインスイッチSmのターンオフ時にドレイン−ソース間の電圧上昇を理想に近い緩やかな波形にできるため、ターンオフ損失を低減する効果が高い。
(実施形態3)
電力変換装置に係る実施形態3について、図15を参照して説明する。
図15に示すように、本形態の電力変換装置1の基本構成は、上記実施形態1と同様であり、バッテリBの正極側電位線1pに接続されたメインスイッチSmと、交流モータMに接続された出力回路部2と、補助スイッチSasと共振リアクトルL1を有する補助回路3とを備えている。メインスイッチSmと出力回路部2との間には、ハーフブリッジ回路2u、2v、2wと並列な共振コンデンサC1が配置されている。電力変換装置1の各部動作は、図示しない制御回路4からの制御信号によって制御される。
上記実施形態1では、補助回路3を、メインスイッチSmと並列に設けられた、補助スイッチSasと共振リアクトルL1の直列接続体と、補助ダイオードDasとで構成したが、ダイオードDasに代えて、第2の補助スイッチSas1を配置することもできる。第2の補助スイッチSas1は、MOSFET等の半導体スイッチング素子からなり、第2の補助ダイオードDas1が並列に接続されている。第2の補助ダイオードDas1は、補助ダイオードDasと同方向を順方向としており、補助ダイオードDasと同様に動作する。
この第2の補助ダイオードDasの動作時に、例えば、上記実施形態1においてダイオードDasを経由する電流経路が形成されるタイミングで、第2の補助スイッチSas1をオン状態とする。これにより、第2の補助スイッチSas1へ電流を分流し、第2の補助ダイオードDasの導通損失を低減して、補助回路2における損失を低減できる。
それ以外の構成及び作動は、実施形態1と同様であり、説明を省略する。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、複数のメインスイッチSmを設けて、そのそれぞれに対して、複数のハーフブリッジ回路を有する出力回路部2を配置してもよい。あるいは、1つのメインスイッチSmに対して、それぞれ複数のハーフブリッジ回路を有する出力回路部2を、複数並列配置することもできる。
上記実施形態では、電力変換装置1を交流モータMに接続して、交流出力を供給するためのインバータとして構成したが、負荷は交流モータMに限らず、車載機器その他任意の機器に適用可能である。また、インバータ動作は、矩形波パルス信号による通電制御に限らず、正弦波信号による通電制御でもよい。
B バッテリ(入力電源)
C1、C2 共振コンデンサ
L1 共振リアクトル
Sm メインスイッチ
Sas 補助スイッチ
M 交流モータ(負荷)
1 電力変換装置
2 出力回路部
2u、2v、2w ハーフブリッジ回路
3 補助回路

Claims (14)

  1. 入力電源(B)の正極側電位線(1p)に接続されたメインスイッチ(Sm)と、
    上記メインスイッチと上記入力電源の負極側電位線(1n)との間に並列接続された複数のハーフブリッジ回路(2u、2v、2w)を有し、変換された電力を負荷(M)に出力する出力回路部(2)と、
    上記正極側電位線に、上記メインスイッチと並列に、補助スイッチ(Sas)及び共振リアクトル(L1)が接続されると共に、上記補助スイッチ及び上記共振リアクトルの接続点(31)と上記負極側電位線との間に補助ダイオード(Das)が接続された補助回路(3)と、を備える電力変換装置(1)であって、
    上記出力回路部は、上記メインスイッチのスイッチングに伴って上記複数のハーフブリッジ回路から上記負荷への通電が制御されており、
    上記メインスイッチと上記出力回路部の間に、上記複数のハーフブリッジ回路と並列に共振コンデンサ(C1)が接続されている、電力変換装置。
  2. 入力電源(B)の正極側電位線(1p)に接続されたメインスイッチ(Sm)と、
    上記メインスイッチと上記入力電源の負極側電位線(1n)との間に並列接続された複数のハーフブリッジ回路(2u、2v、2w)を有し、変換された電力を負荷(M)に出力する出力回路部(2)と、
    上記正極側電位線に、上記メインスイッチと並列に、補助スイッチ(Sas)及び共振リアクトル(L1)が接続されると共に、上記補助スイッチ及び上記共振リアクトルの接続点(31)と上記負極側電位線との間に補助ダイオード(Das)が接続された補助回路3と、を備える電力変換装置(1)であって、
    上記出力回路部は、上記メインスイッチのスイッチングに伴って上記複数のハーフブリッジ回路から上記負荷への通電が制御されており、
    上記メインスイッチと並列に共振コンデンサ(C1)が接続されている、電力変換装置。
  3. 上記共振コンデンサの容量Casの上限値は、下記式1を満足するように設定される、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
    式1:Cas≦16/(4π2・fsw2・Las2
    ただし、式1中、Lasは、上記共振リアクトルL1のインダクタンスであり、fswは、上記メインスイッチのスイッチング周波数である。
  4. 上記共振コンデンサの容量Casの上限値は、下記式2を満足するように設定される、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
    式2:Cas≦16/(A2・4π2・fsw2・Las2
    ただし、式1中、A>1であり、Lasは、上記共振リアクトルL1のインダクタンスであり、fswは、上記メインスイッチのスイッチング周波数である。
  5. 上記式2における係数Aと、上記共振コンデンサと上記共振リアクトルの共振周期Tの1/4と、上記メインスイッチのスイッチング周期1/fswとが、下記式2−1を満足するように設定される、請求項4に記載の電力変換装置。
    式2−1:(1/fsw)/(T/4)≧A
    ただし、式2−1中、T=2π√(Las・Cas)である。
  6. 上記式2における係数Aは、10以上の変数である、請求項4又は5に記載の電力変換装置。
  7. 上記共振コンデンサの容量Casの下限値は、下記式3を満足するように設定される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
    式3:Cas≧(I・toff)/Vi
    ただし、式中、Iは、負荷電流であり、toffは、上記メインスイッチのターンオフ時間であり、Viは、入力電圧である。
  8. 上記共振コンデンサの容量Casの下限値は、下記式4を満足するように設定される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
    式4:Cas≧(I・(B・toff))/Vi
    ただし、式中、B>1であり、Iは、負荷電流であり、toffは、上記メインスイッチのターンオフ時間であり、Viは、入力電圧である。
  9. 上記式4における係数Bと、上記共振コンデンサC1の充電又は放電時間t1と、上記メインスイッチのターンオフ時間toffとが、下記式4−1を満足するように設定される、請求項8に記載の電力変換装置。
    式4−1:t1/toff≧B
  10. 上記式4における係数Bは、2以上の変数である、請求項8又は9に記載の電力変換装置。
  11. 上記共振リアクトルのインダクタンスLasは、下記式5を満足するように設定される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
    式5:Las≦Vi/fsw・I
    ただし、式中、Viは、入力電圧であり、fswは、上記メインスイッチのスイッチング周波数であり、Iは、負荷電流である。
  12. 上記共振リアクトルのインダクタンスLasは、下記式6を満足するように設定される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
    式6:Las≦Vi/C・fsw・I
    ただし、式中、C>1であり、Viは、入力電圧であり、fswは、上記メインスイッチのスイッチング周波数であり、Iは、負荷電流である。
  13. 上記式6における係数Cと、上記メインスイッチのスイッチング周波数fswと、上記共振リアクトルを流れるリアクトル電流Iasの立ち上がり期間t2とが、下記式6−1を満足するように設定される、請求項12に記載の電力変換装置。
    式6−1:(1/fsw)/t2≧C
  14. 上記式6における係数Cは、5以上の変数である、請求項12又は13に記載の電力変換装置。
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