JP6309834B2 - 着色性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、潜在性酸化防止剤を含有する着色性組成物に関する。
着色性組成物は、顔料、溶媒、分散剤、光重合性不飽和化合物、光重合開始剤等を含有するものである。光重合開始剤を含有する着色性組成物は、紫外線もしくは電子線を照射することによって重合硬化させることができるので、カラーフィルタを構成するフィルタセグメント等に有用である。該フィルタセグメントは、ガラス基板などに感光性材料を塗布し、余剰の溶剤を乾燥除去した後、画素形成のためのフォトマスクを介して露光により活性エネルギー線を照射し、硬化(ネガ型)またはアルカリ溶解度を高め(ポジ型)、アルカリ溶液などで溶解する部分を除去し、ポストベークという230度以上に加熱を行うことにより形成される。
近年、カラー撮像素子、カラー液晶テレビの高品質化を反映し、表示パネルの高精細が強く求められており、高精細化のために高感度化の材料が検討されている。しかし、光硬化性を高めるために、光重合開始剤や光重合性単量体等の成分を増やしてしまうと、230℃ 以上のポストベーク工程で黄変が起こり、フィルタセグメントの明度を低下させる要因となってしまうという問題がある。
下記特許文献1〜4には、フィルタセグメントの形成に用いられる感光性樹脂組成物に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等の各種酸化防止剤を用いることが検討されている。
しかし、これらの酸化防止剤を用いるだけでは、ポストベーク工程の黄変を抑制することは十分でなく、さらに上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤を用いた場合では光硬化を抑制してしまうために、高精細なカラーフィルタを作ることが困難となっていた。
特開2010−276704公報 特開2011−57974公報 特開2011−99918公報 特開2013−134321公報
従って、本発明の目的は、感度及び耐熱性に優れ、適切なパターン形状や微細パターンを得ることのできる着色性組成物を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、潜在性酸化防止剤(A)、及び着色剤(B)を含有する着色性組成物、特に、さらに樹脂(D)、光重合性不飽和単量体(E)、光重合開始剤(G)を加えた着色性組成物が、上記目的を達成しうることを知見し、また、上記着色性組成物がカバーガラス一体型タッチパネル及びカラーフィルタに好適であることを知見し、本発明に到達した。
また、本発明は、上記着色性組成物を用いた顔料ペーストを提供するものである。
また、本発明は、上記着色性組成物を用いたカバーガラス一体型タッチパネルを提供するものである。
また、本発明は、上記着色性組成物を用いたカラーフィルタを提供するものである。
本発明によれば、潜在性酸化防止剤を含有する着色性組成物は感度及び耐熱性に優れるものである。また、その硬化物は、カバーガラス一体型タッチパネル、表示デバイス用カラーフィルタ及び液晶表示パネル並びに有機EL表示パネルに好適なものである。
以下、本発明の着色性組成物について、好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明の着色性組成物は、潜在性酸化防止剤(A)、及び着色剤(B)を含有する。以下、各成分について順に説明する。
<潜在性酸化防止剤(A)>
本発明の着色性組成物に用いられる潜在性酸化防止剤(A)とは、常温あるいは150℃以下のプリベーク工程では不活性であり、100〜250℃で加熱するか、あるいは酸/塩基触媒存在下で80〜200℃で加熱することにより保護基が脱離して活性となるものである。潜在性酸化防止剤(A)としては、下記一般式(I)で表されるものが合成が容易なので好ましい。
Figure 0006309834

(式中、Aは、五員環又は六員環の脂環、芳香環又は複素環を表し、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜40のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、
は、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環含有基又はトリアルキルシリル基を表し、
、R及びRで表されるアルキル基又はアリールアルキル基中のメチレン基は、炭素−炭素二重結合、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−S−CO−O−、−O−CO−S−、−CO−NH−、−NH−CO−、−NH−CO−O−、−NR−、>P=O、−S−S−又は−SO−から選ばれた基の1種又は2種以上の組み合わせで置き換わっていてもよく、R’は、水素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、
複数のR同士は結合してベンゼン環又はナフタレン環を形成していてもよく、
複数のR及びRはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、
nは、1〜10の整数を表し、
dは、1〜3の整数を表し、
kは、1〜3の整数を表し、
は、直接結合、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、下記式(I−2)で表される基、>P=O、>C=O、−NH−CO−、−CO−NH−、>NR10、>PR10、−OR10、−SR10、−NR1011若しくは−PR1011又はnと同数の価数を有する置換基を有していてもよい炭素原子数1〜120の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香環含有炭化水素基若しくは置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環含有基を表し、R10及びR11は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香環含有炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環含有基を表し、該脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基中のメチレン基は、炭素−炭素二重結合、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−S−CO−O−、−O−CO−S−、−CO−NH−、−NH−CO−、−NH−CO−O−、−NR−、>P=O、−S−S−、−SO−又は窒素原子から選ばれた基の1種又は2種以上の組み合わせで置き換わっていてもよく、上記芳香環又は複素環は、他の環と縮合されていてもよい。但し、Xが窒素原子、リン原子又は下記式(I−2)で表される基の場合、nは3であり、Xが酸素原子又は硫黄原子の場合、nは2であり、Xが直接結合、>P=O、>C=O、−NH−CO−、−CO−NH−、>NR10又は>PR10の場合、nは2であり、Xが−OR10、−SR10、−NR1011又は−PR1011の場合、nが1であり、Xは、Aと一緒になって環を形成していてもよい。)
Figure 0006309834
上記一般式(I)で表される潜在性酸化防止剤は、Xで表されるn価の特定の原子又は基に、n個の特定の基が結合した構造を有する。このn個の基は、互いに同じであっても異なっていてもよい。nの値は1〜10であり、合成の容易さの点から、好ましくは2〜6である。
上記一般式(I)におけるAで表される五員環の脂環としては、シクロペンチルが挙げられ、五員環の芳香環としては、シクロペンタジエン、フェロセン等が挙げられ、五員環の複素環としては、フラン、チオフェン、ピロール、ピロリジン、ピラゾリジン、ピラゾール、イミダゾール、イミダゾリジン、オキサゾール、イソキサゾール、イソオキサゾリジン、チアゾール、イソチアゾール、イソチアゾリジン等が挙げられ、六員環の脂環としては、シクロヘキシルが挙げられ、六員環の芳香環としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、ペリレン、ピレン等が挙げられ、六員環の複素環としては、ピペリジン、ピペラジン、モルフォリン、チオモルフォリン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン等が挙げられ、これらの環は、他の環と縮合されていたり置換されていたりしていてもよく、該縮合や置換により形成される環としては例えば、キノリン、イソキノリン、インドール、ユロリジン、ベンゾオキサゾール、ベンゾトリアゾール、アズレン等が挙げられる。
及びRで表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、
1及びR2で表される炭素原子数1〜40のアルキル基並びにR4で表される炭素原子数1〜20のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、アミル、iso−アミル、tert−アミル、シクロペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、iso−ヘプチル、tert−ヘプチル、1−オクチル、iso−オクチル、tert−オクチル、アダマンチル等が挙げられ、
及びRで表される炭素原子数1〜40のアルコキシ基としては、メチルオキシ、エチルオキシ、iso−プロピルオキシ、ブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、iso−ブチルオキシ、アミルオキシ、iso−アミルオキシ、tert−アミルオキシ、ヘキシルオキシ、2−ヘキシルオキシ、3−ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、4−メチルシクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、2−ヘプチルオキシ、3−ヘプチルオキシ、iso−ヘプチルオキシ、tert−ヘプチルオキシ、1−オクチルオキシ、iso−オクチルオキシ、tert−オクチルオキシ等が挙げられ、
及びRで表される炭素原子数1〜40のアルキル基及びアルコキシ基並びに炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基及び炭素原子数2〜20の複素環含有基を置換する置換基としては、ビニル、アリル、アクリル、メタクリル等のエチレン性不飽和基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;アセチル、2−クロロアセチル、プロピオニル、オクタノイル、アクリロイル、メタクリロイル、フェニルカルボニル(ベンゾイル)、フタロイル、4−トリフルオロメチルベンゾイル、ピバロイル、サリチロイル、オキザロイル、ステアロイル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル、カルバモイル等のアシル基;アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等のアシルオキシ基;アミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、ドデシルアミノ、アニリノ、クロロフェニルアミノ、トルイジノ、アニシジノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ,ナフチルアミノ、2−ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、ホルミルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチル−メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ等の置換アミノ基;スルホンアミド基、スルホニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホ基、水酸基、ニトロ基、メルカプト基、イミド基、カルバモイル基、スルホンアミド基、ホスホン酸基、リン酸基又はカルボキシル基、スルホ基、ホスホン酸基、リン酸基の塩等が挙げられる。
4で表される炭素原子数2〜20のアルケニル基としては、ビニル、アリル、ブテニル、プロペニルなどが挙げられる。
1、R2及びRで表される炭素原子数6〜20のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル等が挙げられ、
1、R2及びRで表される炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、ベンジル、フルオレニル、インデニル、9−フルオレニルメチル基等が挙げられ、
1、R2及びRで表される炭素原子数2〜20の複素環含有基としては、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル等が挙げられ、
で表されるトリアルキルシリル基としては、トリメチルシラン、トリエチルシラン、エチルジメチルシラン等が挙げられる。
上記一般式(I)におけるX1で表される置換基を有していてもよい炭素原子数1〜120の一価の脂肪族炭化水素基並びにR10及びR11で表される、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、シクロペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、シクロヘキシル、ビシクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル等のアルキル基;メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、第二ブチルオキシ、第三ブチルオキシ、イソブチルオキシ、アミルオキシ、イソアミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、イソヘプチルオキシ、第三ヘプチルオキシ、n−オクチルオキシ、イソオクチルオキシ、第三オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ等のアルコキシ基;メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、第二ブチルチオ、第三ブチルチオ、イソブチルチオ、アミルチオ、イソアミルチオ、第三アミルチオ、ヘキシルチオ、シクロヘキシルチオ、ヘプチルチオ、イソヘプチルチオ、第三ヘプチルチオ、n−オクチルチオ、イソオクチルチオ、第三オクチルチオ、2−エチルヘキシルチオ等のアルキルチオ基;ビニル、1−メチルエテニル、2−メチルエテニル、2−プロペニル、1−メチル−3−プロペニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、イソブテニル、3−ペンテニル、4−ヘキセニル、シクロヘキセニル、ビシクロヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ぺンタデセニル、エイコセニル、トリコセニル等のアルケニル基等が挙げられ、
1で表される置換基を有していてもよい炭素原子数1〜120の2価〜10価の脂肪族炭化水素基としては、上記の一価の脂肪族炭化水素基として例示した基に対応する2価〜10価の基が挙げられる。
上記一般式(I)におけるX1並びにR10及びR11で表される置換基を有してもよい炭素原子数6〜35の一価の芳香環含有炭化水素基としては、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等のアリールアルキル基;フェニル、ナフチル等のアリール基;フェノキシ、ナフチルオキシ等のアリールオキシ基;フェニルチオ、ナフチルチオ等のアリールチオ基等が挙げられ、
1で表される置換基を有してもよい炭素原子数6〜35の2価〜10価の芳香環含有炭化水素基としては、上記の一価の芳香環含有炭化水素基として例示した基に対応する2価〜10価の基が挙げられる。
上記一般式(I)におけるX1並びにR10及びR11で表される置換基を有してもよい炭素原子数2〜35の一価の複素環含有基としては、ピリジル、ピリミジル、ピリダジル、ピペリジル、ピラニル、ピラゾリル、トリアジル、ピロリル、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル、ベンゾトリアゾイル等が挙げられる。
1で表される置換基を有してもよい炭素原子数2〜35の2価〜10価の複素環含有基としては、上記の一価の芳香環含有炭化水素基として例示した基に対応する2価〜10価の基が挙げられる。
上記の置換基としては、ビニル、アリル、アクリル、メタクリル等のエチレン性不飽和基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;アセチル、2−クロロアセチル、プロピオニル、オクタノイル、アクリロイル、メタクリロイル、フェニルカルボニル(ベンゾイル)、フタロイル、4−トリフルオロメチルベンゾイル、ピバロイル、サリチロイル、オキザロイル、ステアロイル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル、カルバモイル等のアシル基;アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等のアシルオキシ基;アミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、ドデシルアミノ、アニリノ、クロロフェニルアミノ、トルイジノ、アニシジノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ,ナフチルアミノ、2−ピリジルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、ホルミルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチル−メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカルボニルアミノ、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ等の置換アミノ基;スルホンアミド基、スルホニル基、カルボキシル基、シアノ基、スルホ基、水酸基、ニトロ基、メルカプト基、イミド基、カルバモイル基、スルホンアミド基、ホスホン酸基、リン酸基又はカルボキシル基、スルホ基、ホスホン酸基、リン酸基の塩等が挙げられ、これらの基は更に置換されていてもよい。また、カルボキシル基及びスルホ基は塩を形成していてもよい。
上記一般式(I)で表される化合物の中でも、下記一般式(I−3)〜(I−5)で表されるものが、合成が容易で耐熱性が高くなるので好ましい。
Figure 0006309834

(式中、環Aは、六員環の脂環、芳香環又は複素環であり、R111、R112、R113、R114及びR115は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜40のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環含有基又は−O−Rを表し、R111、R112、R113、R114及びR115のうち少なくとも1つは水素原子でなく、R及びRは、上記一般式(I)と同じである。)
Figure 0006309834
(式中、X11は、下記一般式(1)で表される基であり、R116、R117、R118及びR119は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜40のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、R116、R117、R118及びR119のうち少なくとも1つは水素原子でなく、環Aは、上記一般式(I−3)と同じであり、R及びRは、上記一般式(I)と同じである。)
Figure 0006309834

(上記一般式(1)中、X1は、−CR130131−、−NR132−、二価の炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基若しくは炭素原子数2〜35の複素環基、又は、下記式(イ)、(ロ)若しくは(ハ)で表されるいずれかの置換基を表し、該脂肪族炭化水素基は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−又は−NH−、あるいは酸素原子が隣り合うことなしにこれらを組み合わせた結合基で中断されていてもよく、R130及びR131は、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表し、Z11及びZ12は、それぞれ独立に、直接結合、−O−、−S−、>CO、−CO−O−、−O−CO−、−SO2−、−SS−、−SO−又は>NR133を表し、R132及びR133は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環基を表す。)
Figure 0006309834

(式中、m=2〜6であり、Xは、m=2のとき上記一般式(1)で表される基であり、m=3のとき下記一般式(2)で表される基であり、m=4のとき下記一般式(3)で表される基であり、m=5のとき下記一般式(4)で表される基であり、m=6のとき下記一般式(5)で表される基であり、R125、R126、R127及びR128は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜40のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、R125、R126、R127及びR128のうち少なくとも1つは水素原子でなく、環Aは、上記一般式(I−3)と同じであり、R及びRは、上記一般式(I)と同じである。)
Figure 0006309834

(上記一般式(2)中、Y11は、三価の炭素原子数3〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数3〜35の脂環族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基若しくは炭素原子数2〜35の複素環基を表し、Z11、Z12及びZ13は、それぞれ独立に、直接結合、−O−、−S−、>CO、−CO−O−、−O−CO−、−SO2−、−SS−、−SO−、>NR132、>PR132又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環基を表し、R132は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環基を表し、該脂肪族炭化水素基は、炭素−炭素二重結合、−O−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−又は−SO−で中断されていてもよい。)
Figure 0006309834

(上記一般式(3)中、Y12は、炭素原子、又は、四価の炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基若しくは炭素原子数2〜35の複素環基を表し、該脂肪族炭化水素基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−又は−CONH−で中断されていてもよく、Z11〜Z14は、それぞれ独立に、上記一般式(2)におけるZ11〜Z13で表される基と同じ範囲の基である。)
Figure 0006309834

(上記一般式(4)中、Y13は、五価の炭素原子数2〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜30の芳香族炭化水素基又は炭素原子数2〜30の複素環基を表し、該脂肪族炭化水素基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−又は−CONH−で中断されていてもよく、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、上記一般式(2)におけるZ11〜Z13で表される基と同じ範囲の基である。)
Figure 0006309834

(上記一般式(5)中、Y14は、六価の炭素原子数2〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基又は炭素原子数2〜35の複素環基を表し、該脂肪族炭化水素基は、−COO−、−O−、−OCO−、−NHCO−、−NH−又は−CONH−で中断されていてもよく、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、上記一般式(2)におけるZ11〜Z13で表される基と同じ範囲の基である。)
上記一般式(I)で表される化合物の中でも、Rが炭素原子数1〜20のアルキル基であって酸素原子側の末端に位置するメチレン基が−CO−O−で置き換わっているもの、特に炭素原子数1〜8のアルキル基の酸素原子側の末端に−CO−O−が結合しているものが、潜在性添加剤として効率的に機能を発現するので好ましい。
また、R及び/又はR並びに一般式I−3〜I−5におけるR111〜R119,R125〜R128が水素原子又は炭素原子数1〜40、特に1〜10、とりわけ1〜5のアルキル基であるものも好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物の製造方法は特に限定されないが、例えば、特開昭57−111375、特開平3−173843、特開平6−128195、特開平7−206771、特開平7−252191、特表2004−501128の各公報に記載された方法により製造されたフェノール系化合物と、酸無水物、酸塩化物、Boc化試薬、アルキルハライド化合物、シリルクロライド化合物、アリルエーテル化合物等を反応させて得ることができる。
本発明の着色性組成物において潜在性酸化防止剤(A)の含有量は、着色性組成物の固形分中、好ましくは、0.05〜10質量%であり、より好ましくは、0.1〜5質量%である。潜在性酸化防止剤(A)の含有量が10質量%より大きいと熱硬化が不良となる恐れがあり、0.05質量%より小さいと酸化防止機能が働かず色特性が悪くなる恐れがある。
また、本発明の着色性組成物において潜在性酸化防止剤(A)の含有量は、着色性組成物全体に対し、好ましくは、0.01〜2質量%であり、より好ましくは、0.02〜1質量%である。
<着色剤(B)>
本発明の着色性組成物に用いられる着色剤(B)としては、無機色材又は有機色材を用いることができ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記無機色材又は有機色材としては、例えば、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、アントラキノン化合物、クマリン化合物、フタロシアニン化合物、イソインドリノン化合物、イソインドリン化合物、キナクリドン化合物、アンタンスロン化合物、ペリノン化合物、ペリレン化合物、ジケトピロロピロール化合物、チオインジゴ化合物、ジオキサジン化合物、トリフェニルメタン化合物、キノフタロン化合物、ナフタレンテトラカルボン酸;アゾ染料、シアニン染料の金属錯体化合物;レーキ顔料;ファーネス法、チャンネル法、サーマル法によって得られるカーボンブラック、或いはアセチレンブラック、ケッチェンブラック又はランプブラック等のカーボンブラック;上記カーボンブラックをエポキシ樹脂で調整、被覆したもの、上記カーボンブラックを予め溶媒中で樹脂で分散処理し、20〜200mg/gの樹脂を吸着させたもの、上記カーボンブラックを酸性又はアルカリ性表面処理したもの、平均粒径が8nm以上でDBP吸油量が90ml/100g以下のもの、950℃における揮発分中のCO、CO2から算出した全酸素量が、カーボンブラックの表面積100m2当たり9mg以上であるもの;黒鉛、黒鉛化カーボンブラック、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、カーボンエアロゲル、フラーレン;アニリンブラック、ピグメントブラック7、チタンブラック;合成鉄黒;二酸化チタン、チタン酸カリウム、酸化ジルコン、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム等の白色顔料;疎水性樹脂、酸化クロム緑、ミロリブルー、コバルト緑、コバルト青、マンガン系、フェロシアン化物、リン酸塩群青、紺青、ウルトラマリン、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、アンバー等の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。
上記無機色材又は有機色材としては、市販の顔料を用いることもでき、例えば、ピグメントレッド1、2、3、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65、71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180、185;ピグメントグリ−ン7、10、36;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、22、24、56、60、61、62、64;ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、50等が挙げられる。
上記無機色材又は有機色材としては、公知の染料を用いることも可能である。公知の染料としては例えば、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、トリアリールメタン染料、キサンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料スチルベン染料、チアゾール染料、ナフトール染料、キノリン染料、ニトロ染料、インダミン染料、オキサジン染料、フタロシアニン染料、シアニン染料等の染料等が挙げられる。
上記着色剤(B)が黒色顔料であると、後述するように本発明の着色性組成物をブラックマトリックスとして画像表示装置用の表示デバイス用カラーフィルタ等に用いることができる点やタッチパネルカバーガラス用黒色塗料に用いることができる点から好ましい。また、上記着色剤(B)が白色顔料である場合、タッチパネルカバーガラス用白色塗料に用いることができる点から好ましい。
本発明の着色性組成物において、上記着色剤(B)の含有量は、上記(A)成分、上記(B)成分、上記(D)成分及び上記(E)成分の合計量100質量部に対して、好ましくは0〜350質量部、より好ましくは0〜250質量部である。350質量部を超えると、着色剤が凝集しやすくなり保存安定性が悪くなる。
本発明の着色性組成物には、更に溶媒(C)を加えることができる。該溶媒としては、通常、必要に応じて上記の各成分(本発明の潜在性酸化防止剤(A)及び着色剤(B)等)を溶解又は分散しえる溶媒、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル、テキサノール等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルエーテルアセテート、エトキシエチルエーテルプロピオネート等のエーテルエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等のBTX系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;カルビトール系溶媒、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられ、これらの溶媒は1種又は2種以上の混合溶媒として使用することができる。これらの中でもケトン類、エーテルエステル系溶媒等、特にプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、シクロヘキサノン等が、着色組成物においてレジストと光重合開始剤の相溶性がよいので好ましい。
本発明の着色性組成物において、上記溶媒の使用量は、溶媒以外の組成物の濃度が5〜30質量%になることが好ましく、5質量%より小さい場合、膜厚を厚くする事が困難であり所望の波長光を十分に吸収できないため好ましくなく、30質量%を超える場合、組成物の析出による組成物の保存性が低下したり、粘度が向上したりするためハンドリングが低下するため好ましくない。
本発明の着色性組成物には、更に樹脂(D)を加えることができる。該樹脂(D)としては、特に制限されず用いることができ、例えば、光重合性不飽和単量体由来の繰り返し単位を含む単重合体又は共重合体が挙げられる。
中でも、メタクリル酸エステル共重合体、ポリビニルアルコール/ポリビニルエーテル/ポリビニルエステル共重合体、不飽和ポリエステル等が、後述の光重合性不飽和単量体(D)との相溶性がよいので好ましく、酸価を有するものが、フォトグラフィー性の点から好ましい。
上記酸価を有する樹脂(D)(又はその単量体)としては、(メタ)アクリル酸、α―クロルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸、フマル酸、ハイミック酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、桂皮酸、ソルビン酸、メサコン酸、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、フタル酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート・マレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート或いは1個のカルボキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレート等の不飽和多塩基酸;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステル;4−ヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニルフェノール、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンジルグリシジルエーテル等の不飽和芳香族化合物;アリルアルコール、クロチルアルコール等のビニルアルコール;ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の水酸基含有多官能アクリレートと無水コハク酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の二塩基酸無水物の反応物;下記一般式(III)で表されるエポキシ化合物等のエポキシ基に不飽和一塩基酸を作用させ、更に多塩基酸無水物を作用させて得られた樹脂を用いることができる。これらのモノマーは、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。また、上記の酸価を有する樹脂(D)は、不飽和基を0.2〜1.0当量含有していることが好ましい。
Figure 0006309834

(式中、X5は直接結合、メチレン基、炭素原子数1〜4のアルキリデン基、炭素原子数3〜20の脂環式炭化水素基、−O−、−S−、−SO2−、−SS−、−SO−、−CO−、−OCO−又は下記式(イ)、(ロ)若しくは(ハ)で表される置換基を表し、該アルキリデン基はハロゲン原子で置換されていてもよく、R41、R42、R43及びR44は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基はハロゲン原子で置換されていてもよく、mは0〜10の整数である。)
Figure 0006309834
(式中、Z1は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基又はアルコキシ基により置換されていてもよいフェニル基又は炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を表し、Y1は炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基、アルコキシ基及びアルケニル基はハロゲン原子で置換されていてもよく、eは0〜5の整数である。)
Figure 0006309834
Figure 0006309834
(式中、Y2及びZ2は、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールチオ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリールアルケニル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数2〜20の複素環基、又はハロゲン原子を表し、上記アルキル基及びアリールアルキル基中のアルキレン部分は、不飽和結合、−O−又は−S−で中断されていてもよく、Z2は、隣接するZ2同士で環を形成していてもよく、pは0〜4の整数を表し、qは0〜8の整数を表し、rは0〜4の整数を表し、sは0〜4の整数を表し、rとsの数の合計は2〜4の整数である。)
上記エポキシ化合物のエポキシ基に作用させる上記不飽和一塩基酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、ヒドロキシエチルメタクリレート・マレート、ヒドロキシエチルアクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルアクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート等が挙げられる。
また、上記不飽和一塩基酸を作用させた後に作用させる上記多塩基酸無水物としては、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、2,2'−3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等が挙げられる。
上記エポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応モル比は、以下の通りとすることが好ましい。即ち、上記エポキシ化合物のエポキシ基1個に対し、上記不飽和一塩基酸のカルボキシル基が0.1〜1.0個で付加させた構造を有するエポキシ付加物において、該エポキシ付加物の水酸基1個に対し、上記多塩基酸無水物の酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率となるようにするのが好ましい。
上記エポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応は、常法に従って行なうことができる。
上記酸価を有する樹脂(D)の酸価を調整して本発明の着色性組成物の現像性を改良するため、更に単官能又は多官能エポキシ化合物を用いることができる。上記酸価を有する樹脂は、固形分の酸価が5〜120mgKOH/gの範囲であることが好ましく、単官能又は多官能エポキシ化合物の使用量は、上記酸価を満たすように選択するのが好ましい。
上記単官能エポキシ化合物としては、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、プロパルギルグリシジルエーテル、p−メトキシエチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メトキシグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、2−メチルクレジルグリシジルエーテル、4−ノニルフェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、p−クミルフェニルグリシジルエーテル、トリチルグリシジルエーテル、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、グリシジルブチレート、ビニルシクロヘキサンモノオキシド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、スチレンオキシド、ピネンオキシド、メチルスチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシド、下記化合物No.A2、No.A3等が挙げられる。
上記多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノール型エポキシ化合物及びグリシジルエーテル類からなる群から選択される一種以上を用いると、特性の一層良好なアルカリ現像性感光性組成物を得ることができるので好ましい。該ビスフェノール型エポキシ化合物としては、上記一般式(III)で表されるエポキシ化合物を用いることができる他、例えば、水添ビスフェノール型エポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物も用いることができる。該グリシジルエーテル類としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)メタン、1,1,1,1−テトラ(グリシジルオキシメチル)メタンが挙げられる。
その他、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物;3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物;ジシクロペンタジエンジオキシド等のジオキシド化合物;ナフタレン型エポキシ化合物、トリフェニルメタン型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物等を用いることもできる。
上記酸価を有する樹脂(D)の中でも、相溶性、アルカリ現像性及び耐熱性の点から、不飽和多塩基酸、酸価を有する多官能アクリレートが好ましく、酸価を有する多官能アクリレートが特に好ましい。
上記酸価を有する樹脂(D)としては市販のものを用いることもでき、例えば、SPC−1000、SPC−3000(昭和電工社製)、AX3−BX、AX3−RD1、AX3−RD2(日本触媒社製)、JET2000(大阪有機化学社製)等が挙げられる。
本発明の着色性組成物には、更に光重合性不飽和単量体(E)を加えることができる。該光重合性不飽和単量体(E)としては、特に限定されず、従来、感光性組成物に用いられているものを用いることができるが、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等の不飽和脂肪族炭化水素;(メタ)アクリル酸、α―クロルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸、フマル酸、ハイミック酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、桂皮酸、ソルビン酸、メサコン酸、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、フタル酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート・マレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート・マレート、ジシクロペンタジエン・マレート或いは1個のカルボキシル基と2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能(メタ)アクリレート等の不飽和一塩基酸;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、下記化合物No.A1〜No.A4、(メタ)アクリル酸メチル、 (メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリ(エトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリ[(メタ)アクリロイルエチル]イソシアヌレート、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー等の不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステル;(メタ)アクリル酸亜鉛、(メタ)アクリル酸マグネシウム等の不飽和多塩基酸の金属塩;マレイン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等の不飽和多塩基酸の酸無水物;(メタ)アクリルアミド、メチレンビス−(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和一塩基酸及び多価アミンのアミド;アクロレイン等の不飽和アルデヒド;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン、シアン化アリル等の不飽和ニトリル;スチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ビニル安息香酸、ビニルフェノール、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル等の不飽和芳香族化合物;メチルビニルケトン等の不飽和ケトン;ビニルアミン、アリルアミン、N−ビニルピロリドン、ビニルピペリジン等の不飽和アミン化合物;アリルアルコール、クロチルアルコール等のビニルアルコール;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のビニルエーテル;マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;インデン、1−メチルインデン等のインデン類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ジビニルスクシナート、ジアリルフタラート、トリアリルホスファート、トリアリルイソシアヌラート、ビニルチオエーテル、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾリン、ビニルカルバゾール、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、水酸基含有ビニルモノマー及びポリイソシアネート化合物のビニルウレタン化合物、水酸基含有ビニルモノマー及びポリエポキシ化合物のビニルエポキシ化合物が挙げられる。
Figure 0006309834
Figure 0006309834
Figure 0006309834
Figure 0006309834
上記光重合性不飽和単量体(E)として挙げた前記の各種の化合物のうち、特に、不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステルを用いることが、光硬化性、色度特性の観点から好ましい。
本発明の着色性組成物において、上記樹脂(D)及び上記光重合性不飽和単量体(E)を併用する場合、上記光重合性不飽和単量体(E)の含有量は、上記樹脂(D):上記光重合性不飽和単量体(E)=35〜95:5〜65質量部であることが好ましく、40〜90:10〜60質量部であることがより好ましい。
また、上記樹脂(D)及び/又は上記光重合性不飽和単量体(E)を用いる場合、本発明の着色性組成物中、上記樹脂(D)及び上記光重合性不飽和単量体(E)の合計量は、本発明の着色性組成物の固形分中、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%である。両者の合計の含有量が20質量%より小さいと、硬化膜が十分に固まらない場合があり、80質量%より大きいと、着色剤が少なく色特性が不十分になる場合がある。
本発明の着色性組成物において、顔料又は後述の無機化合物を用いる場合、分散剤(F)を加えることができる。該分散剤としては色材、無機化合物を分散、安定化できるものであれば何でも良く、市販の分散剤、例えばビックケミー社製、BYKシリーズ等を用いることができ、塩基性官能基を有するポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタンからなる高分子分散剤、塩基性官能基として窒素原子を有し、窒素原子を有する官能基がアミン、及び/又はその四級塩であり、アミン価が1〜100mgKOH/gのものが好適に用いられる。
本発明の着色性組成物において、分散剤(F)を含有する場合、その固形分の含有量が、着色剤(B)100質量部に対して1〜300質量部であることが好ましく、10〜200質量部であることがより好ましい。
本発明の着色性組成物に、更に光重合開始剤(G)を加えることができる。該光重合開始剤(G)としては、光照射によりラジカルを発生するものであれば特に制限されず従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンジル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物などのケトン系化合物、オキシム系化合物などを好ましいものとして例示することができる。
アセトフェノン系化合物としては例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシメチル−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ターシャリブチルジクロロアセトフェノン、p−ターシャリブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。
ベンジル系化合物としては、ベンジル、アニシル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィドなどが挙げられる。
オキシム系化合物としては、特に、下記一般式(II)で表される化合物が、感度及び耐熱性の点から好ましい。
Figure 0006309834

(式中、R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、
23びR24は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、R25、OR26、SR27、NR2829、COR30、SOR31、SO32又はCONR3334を表し、R23又はR24は、隣接するベンゼン環に結合してXを含む環を形成してもよく、
25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33及びR34は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、
は、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR3536、CO、NR37又はPR38を表し、
は、単結合又はCOを表し、
35、R36、R37及びR38は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は炭素原子数7〜30のアリールアルキル基を表し、
上記のアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基中の水素原子は、更に、水酸基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基で置換されていても良く、上記アルキル基及びアリールアルキル基中のメチレン基は、−O−で中断されていてもよく、
35、R36、R37及びR38は、それぞれ独立に、隣接するどちらかのベンゼン環と一緒になって環を形成していてもよく、
aは、0〜4の整数を表し、
bは、1〜5の整数を表す。)
チオキサントン系化合物としては、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられる。
その他の光ラジカル重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフェインオキサイド、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)]チタニウムなどが挙げられる。
これらの光ラジカル重合開始剤は1種あるいは2種以上のものを所望の性能に応じて配合して使用することができる。
光重合開始剤(G)を用いる場合、本発明の着色性組成物において、光重合開始剤の含有量は、本発明の着色性組成物の固形分中、0.1〜30質量%、特に0.5〜10質量%が好ましい。上記光重合開始剤の含有量が0.1質量%より小さいと、露光による硬化が不十分になる場合があり、30質量%より大きいと、組成物中に開始剤が析出する場合がある。
本発明の着色性組成物には、更に無機化合物を含有させることができる。該無機化合物としては、例えば、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化イリジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、シリカ、アルミナ等の金属酸化物;層状粘土鉱物、ミロリブルー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、コバルト系、マンガン系、ガラス粉末、マイカ、タルク、カオリン、フェロシアン化物、各種金属硫酸塩、硫化物、セレン化物、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、水酸化アルミニウム、白金、金、銀、銅等が挙げられ、これらの中でも、酸化チタン、シリカ、層状粘土鉱物、銀等が好ましい。本発明の着色性組成物において、無機化合物を用いる場合、その含有量は、上記光重合性不飽和化合物100質量部に対して、好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.5〜20質量部であり、これらの無機化合物は1種又は2種以上を使用することができる。
本発明の着色性組成物に無機化合物を含有させることで、感光性ペースト組成物として用いることができる。該感光性ペースト組成物は、カラーフィルタのフィルタセグメントやプラズマディスプレイパネルの隔壁パターン、誘電体パターン、電極パターン及びブラックマトリックスパターンなどの焼成物パターンを形成するために用いられる。
またこれら無機化合物は、例えば、充填剤、反射防止剤、導電剤、安定剤、難燃剤、機械的強度向上剤、特殊波長吸収剤、撥インク剤等としても好適に用いられる。
また、本発明の着色性組成物には、必要に応じて、p−アニソール、ハイドロキノン、ピロカテコール、t−ブチルカテコール、フェノチアジン等の熱重合抑制剤;可塑剤;接着促進剤;充填剤;消泡剤;レベリング剤;表面調整剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;分散助剤;凝集防止剤;触媒;効果促進剤;架橋剤;増粘剤;多官能チオール等の慣用の添加物を加えることができる。
本発明の着色性組成物において、潜在性酸化防止剤(A)、着色剤(B)、溶媒(C)、樹脂(D)、光重合性不飽和単量体(E)、分散剤(F)、光重合開始剤(G)以外の任意成分の含有量は、その使用目的に応じて適宜選択され特に制限されないが、好ましくは、上記(D)成分と上記(E)成分の含有量100質量部に対して合計で50質量部以下とする。
本発明の着色性組成物には、更に、連鎖移動剤、増感剤、界面活性剤、メラミン等を併用することができる。
上記連鎖移動剤、増感剤としては、一般的に硫黄原子含有化合物が用いられる。例えばチオグリコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル]プロピオン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)アミノ]プロピオン酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、ドデシル(4−メチルチオ)フェニルエーテル、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト酢酸、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプト化合物、該メルカプト化合物を酸化して得られるジスルフィド化合物、ヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸、3−ヨードプロパンスルホン酸等のヨード化アルキル化合物、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、下記化合物No.C1、昭和電工社製カレンズPE1、NR1等が挙げられる。
Figure 0006309834
上記界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等のフッ素界面活性剤、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の界面活性剤を用いることができ、これらは組み合わせて用いてもよい。
上記メラミン化合物としては、(ポリ)メチロールメラミン、(ポリ)メチロールグリコールウリル、(ポリ)メチロールベンゾグアナミン、(ポリ)メチロールウレア等の窒素化合物中の活性メチロール基(CH2OH基)の全部又は一部(少なくとも2つ)がアルキルエーテル化された化合物を挙げることができる。ここで、アルキルエーテルを構成するアルキル基としては、メチル基、エチル基又はブチル基が挙げられ、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分子内で自己縮合していてもよく、二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形成されていてもよい。具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラブトキシメチルグリコールウリル等を用いることができる。これらのなかでも、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン等のアルキルエーテル化されたメラミンが好ましい。
本発明の着色性組成物は、分散してビーズミルを用いて混練して用いたり、あるいはスピンコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、ソーダガラス、石英ガラス、半導体基板、金属、紙、プラスチック等の支持基体上に適用することができる。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
また、本発明の着色性組成物を硬化させる際に用いられる活性光の光源としては、波長300〜450nmの光を発光するものを用いることができ、例えば、超高圧水銀、水銀蒸気アーク、カーボンアーク、キセノンアーク等を用いることができる。
更に、露光光源にレーザー光を用いることにより、マスクを用いずに、コンピューター等のデジタル情報から直接画像を形成するレーザー直接描画法が、生産性のみならず、解像性や位置精度等の向上も図れることから有用であり、そのレーザー光としては、340〜430nmの波長の光が好適に使用されるが、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムネオンレーザー、YAGレーザー、及び半導体レーザー等の可視から赤外領域の光を発するものも用いられる。これらのレーザーを使用する場合には、可視から赤外の当該領域を吸収する増感色素が加えられる。
本発明の着色性組成物は、塗料、コーティング剤、ライニング剤、インキ、レジスト、液状レジスト、接着剤、印刷版、絶縁ワニス、絶縁シート、積層板、プリント基盤、半導体装置用・LEDパッケージ用・液晶注入口用・液晶ディスプレイ用・有機EL用・タッチパネル用・光素子用・電気絶縁用・電子部品用・分離膜用等の封止剤、成形材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目止め剤、半導体用・太陽電池用等のパッシベーション膜、層間絶縁膜、保護膜等に用いることができる。
本発明の着色性組成物は、潜在性酸化防止剤(A)及び着色剤(B)に加えて、必要に応じて溶媒(C)、樹脂(D)、光重合性不飽和単量体(E)及び分散剤(F)のうち任意の成分を混合して顔料ペーストとすることができる。
本発明の着色性組成物は、着色剤として各種顔料を用いた場合、強化ガラス基板上にフォトリソグラフィプロセスにより各種の色の額縁を形成するのに用いることができ、且つ高温での変色抑制に優れることから、ITOスパッタ等の工程を経ることによって、投影型静電容量式タッチパネルにおいて、センサ一体型カバーガラスとして、軽量且つ意匠性の高いタッチパネルを形成したりすることが可能となる。
上記センサ一体型カバーガラスは、(1)本発明の着色性組成物の塗膜を強化ガラス基板上に形成する工程、(2)該塗膜に所定のパターン形状を有するマスクを介して活性光を照射する工程、(3)露光後の被膜を現像液(特にアルカリ現像液)にて現像する工程、(4)現像後の該被膜を加熱する工程、(5)ITOスパッタリング工程、(6)オーバーコート工程により好ましく形成される。また、本発明の着色性組成物は、現像工程の無いスクリーン印刷方式組成物としても有用である。
本発明の着色性組成物は、着色剤として黒色顔料を用いた場合、ブラックマトリックスを形成する目的で使用され、該ブラックマトリックスは、特に液晶表示パネル等の画像表示装置用の表示デバイス用カラーフィルタに有用である。
上記ブラックマトリックスは、(1)本発明の着色性組成物の塗膜を基板上に形成する工程、(2)該塗膜に所定のパターン形状を有するマスクを介して活性光を照射する工程、(3)露光後の被膜を現像液(特にアルカリ現像液)にて現像する工程、(4)現像後の該被膜を加熱する工程により好ましく形成される。また、本発明の着色組成物は、現像工程の無いインクジェット方式組成物としても有用である。
液晶表示パネルなどに用いるカラーフィルタの製造は、本発明又はそれ以外の着色組成物を用いて、上記(1)〜(4)の工程を繰り返し行い、2色以上のパターンを組み合わせて作成することができる。
以下、実施例等を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[製造例1]樹脂No.1の調製
1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダンの30.0g、アクリル酸7.52g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.080g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.183g及び、PGMEA11.0gを仕込み、90℃で1時間、105℃で1時間及び120℃で17時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸8.11g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.427g及びPGMEA11.1gを加えて、100℃で5時間撹拌した。さらに、1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダン12.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.080g及び、PGMEA0.600gを加えて、90℃で90分、120℃で5時間撹拌後、PGMEA24.0gを加えて、PGMEA溶液として樹脂No.1を得た(Mw=4900、Mn=2250,酸価(固形分)47mg・KOH/g)。
[製造例2] 樹脂No.2の調製
1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダンの184g、アクリル酸58g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.26g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド0.11g及びPGMEA23gを仕込み、120℃で16時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、PGMEA35g、ビフタル酸無水物59g及びテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド0.24gを加えて、120℃で4時間撹拌した。更に、テトラヒドロ無水フタル酸20gを加え、120℃で4時間、100℃で3時間、80℃で4時間、60℃で6時間、40℃で11時間撹拌した後、PGMEA90gを加えて、PGMEA溶液として樹脂No.2を得た(Mw=5000、Mn=2100、酸価(固形分)92.7mgKOH/g)。
[製造例3] 樹脂No.3の調製
1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダン43g、アクリル酸11g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.05g、テトラブチルアンモニウムアセテート0.11g及びPGMEA23gを仕込み、120℃で16時間撹拌した。室温まで冷却し、PGMEA35g及びビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物9.4gを加えて120℃で8時間撹拌した。更にテトラヒドロ無水フタル酸6.0gを加えて120℃で4時間、100℃で3時間、80℃で4時間、60℃で6時間、40℃で11時間撹拌後、PGMEA29gを加えて、PGMEA溶液として樹脂No.3を得た(Mw=4000、Mn=2100、酸価(固形分)86mgKOH/g)。
[製造例4]樹脂No.4の製造
9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン75.0g、アクリル酸23.8g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.273g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.585g、及びPGMEA65.9gを仕込み、90℃で1時間、100℃ で1時間、110℃ で1時間及び120℃ で14時間撹拌した。室温まで冷却し、無水コハク酸25.9g、テトラブチルアンモニウムクロリド0.427g、及びPGMEA1.37gを加えて、100℃ で5時間撹拌した。さらに、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン30.0g、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.269g、及びPGMEA1.50gを加えて、90℃ で90分、120℃ で4時間撹拌後、PGMEA93.4gを加えて、PGMEA溶液として目的物である樹脂No.4を得た(Mw=4190、Mn=2170,酸価(固形分)52mg・KOH/g)。
[製造例5]下記の化合物No.1の合成
フェノール化合物0.01mol、二炭酸ジ−tert−ブチル0.05mol及びピリジン30gを混合し、窒素雰囲気下、室温で4−ジメチルアミノピリジン0.025molを加え、60℃で3時間撹拌した。室温まで冷却後、反応液をイオン交換水150gに注ぎ、クロロホルム200gを加えて油水分離を行った。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣にメタノール100gを加えて晶析を行った。得られた白色粉状結晶を60℃で3時間減圧乾燥させ、目的物である化合物No.1を得た。得られた白色粉状結晶が目的物であることは1H−NMR、IRにて確認した。それらの結果を
表A及び表Bに示す。
[製造例6〜7]下記の化合物No.2〜4の合成
製造例5と同様にして、下記の化合物No.2〜No.4を合成した。得られた化合物が目的物であることは1H−NMR、IRにて確認した。それらの結果を表A及び表Bに示す。
Figure 0006309834
Figure 0006309834
[実施例1−1]着色性組成物Aの調製
(A)成分である下記化合物No.1の0.1g及び(B)成分であるMA−100(カーボンブラック;三菱化学社製)8gを(C)成分であるγ−ブチロラクトン80gに加え、ガラスビーズ200gとともにホモジナイザーを用いて7000rpmで30分間分散後、ガラスビーズを濾過・除去して、着色性組成物Aを得た。
[実施例1−2]着色性組成物Bの調製
(A)成分である下記化合物No.1の0.1g、(B)成分であるMA−100(カーボンブラック;三菱化学社製)8g、(C)成分であるPGMEA80g、(D)成分であるサイクロマーACA250(アクリルポリマー;ダイセル化学社製)6.5g、(F)成分であるBYK−182(ビックケミー社製)1.5gを撹拌混合し、ジルコニアビーズ40gを加えてビーズミルで6時間分散を行い、着色性組成物Bを得た。
[実施例2−1〜2−14及び比較例2−1〜2−12]着色性組成物No.1〜No.14及び比較着色性組成物No.1〜No.12の調製
[表1]〜[表4]の配合に従い、着色性組成物No.1〜No.14及び比較着色性組成物No.1〜No.12を得た。尚、A−1〜G−1の行の数字は質量部を表す。
Figure 0006309834
Figure 0006309834
Figure 0006309834
Figure 0006309834
A−1: 下記化合物No.1
A−2: 下記化合物No.2
A−3: 下記化合物No.3
A−4: 下記化合物No.4
A’−1:下記化合物No.5
B−1: MA100(三菱化学社製)
B−2: 13M−C(チタンブラック;三菱マテリアル社製)
B−3: 酸化チタン
C−1: PGMEA
D−1: 樹脂No.1(固形分45.0質量%)
D−2: 樹脂No.2(固形分45.0質量%)
D−3: 樹脂No.3(固形分45.0質量%)
D−4: JET2000(大阪有機化学社製、固形分40.0質量%)
D−5: 樹脂No.4(固形分55.0質量%)
D−6: SPC−1000(昭和電工社製、固形分30.0質量%)
D−7: SPC−3000(昭和電工社製、固形分42.0質量%)
G−1: NCI−831(ADEKA社製)
G−2: OXE−02(BASF社製)
E−1: カヤラッドDPHA(多官能アクリレート;日本化薬社製)
E−2: アロニックスM−402(多官能アクリレート;東亜合成社製)
Figure 0006309834
Figure 0006309834
Figure 0006309834
Figure 0006309834
Figure 0006309834
[評価例1〜14及び比較評価例1〜12]
ガラス(AGC社製AN−100、100×100×0.7mm)に実施例2−1〜2−14で得られた着色性組成物No.1〜No.14及び比較例2−1〜2−12で得られた比較着色性組成物No.1〜No.12をスピンコート(500r.p.m、7秒間)し乾燥させた。90℃で2分間プリベークを行った後、光源として超高圧水銀ランプを用い、所定のパターン形状を有するマスクを介して基板を全面露光した。露光の際、0mJ/cm2から400mJ/cm2まで、40mJ/cm2間隔で露光量を変更した。露光後、230℃で30分間ベークしてパターンを定着させた。
得られたパターンについて、以下の色度、OD値、感度の測定を行った。結果を[表1]〜[表4]に示す。
(色度)
得られた基板について、230℃で30分間ベークする前後の△Eabを色度計(コニカミノルタ製CM−5)を用いて調べた。この△Eabの測定は、露光量を[表1]〜[表4]に示す値とした基板に対して行った。
(OD値)
得られた膜のOD値をマクベス透過濃度計D−200IIを用いて測定し、該OD値をポストベイク後の膜厚で割って、膜厚あたりのOD値を算出した。この膜厚あたりのOD値の測定は、露光量を[表1]〜[表4]に示す値とした膜に対して行った。
(感度)
フォトマスク線幅30μmに対しパターニング後の線幅が30μm以上に到達するために必要な最低露光量を感度とした。具体的には、パターニング後の線幅が30μm以上となった膜のうち、最も露光量の低い膜の露光量を最低露光量とした。
以上の結果より、潜在性酸化防止剤を含有する本発明の着色性組成物は感度及び耐熱性に優れるものである。よって、本発明の着色性組成物はカバーガラス一体型タッチパネル及びカラーフィルタに有用である。

Claims (10)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物(A)着色剤(B)及び樹脂(D)を含有する着色性組成物であって、
    上記樹脂(D)が、光重合性不飽和単量体由来の繰り返し単位を含む単重合体又は共重合体である着色性組成物。
    Figure 0006309834
    (式中、Aは、五員環又は六員環の脂環、芳香環又は複素環を表し、R 及びR は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜40のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、R は、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環含有基又はトリアルキルシリル基を表し、R 、R 及びR で表されるアルキル基又はアリールアルキル基中のメチレン基は、炭素−炭素二重結合、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−S−CO−O−、−O−CO−S−、−CO−NH−、−NH−CO−、−NH−CO−O−、−NR −、>P=O、−S−S−又は−SO −から選ばれた基の1種又は2種以上の組み合わせで置き換わっていてもよく、R’は、水素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、複数のR 同士は結合してベンゼン環又はナフタレン環を形成していてもよく、複数のR 及びR はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、nは、1〜10の整数を表し、dは、1〜3の整数を表し、kは、1〜3の整数を表し、X は、直接結合、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、下記式(I−2)で表される基、>P=O、>C=O、−NH−CO−、−CO−NH−、>NR 10 、>PR 10 、−OR 10 、−SR 10 、−NR 10 11 若しくは−PR 10 11 又はnと同数の価数を有する置換基を有していてもよい炭素原子数1〜120の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香環含有炭化水素基若しくは置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環含有基を表し、R 10 及びR 11 は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香環含有炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環含有基を表し、該脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基中のメチレン基は、炭素−炭素二重結合、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−S−CO−O−、−O−CO−S−、−CO−NH−、−NH−CO−、−NH−CO−O−、−NR −、>P=O、−S−S−、−SO −又は窒素原子から選ばれた基の1種又は2種以上の組み合わせで置き換わっていてもよく、上記芳香環又は複素環は、他の環と縮合されていてもよい。但し、X が窒素原子、リン原子又は下記式(I−2)で表される基の場合、nは3であり、X が酸素原子又は硫黄原子の場合、nは2であり、X が直接結合、>P=O、>C=O、−NH−CO−、−CO−NH−、>NR 10 又は>PR 10 の場合、nは2であり、Xが−OR 10 、−SR 10 、−NR 10 11 又は−PR 10 11 の場合、nが1であり、X は、Aと一緒になって環を形成していてもよい。)
    Figure 0006309834
  2. 下記一般式(I)で表される化合物(A)、着色剤(B)及び光重合性不飽和単量体(E)を含有する着色性組成物であって、
    上記光重合性不飽和単量体(E)が不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステルである着色性組成物。

    Figure 0006309834
    (式中、Aは、五員環又は六員環の脂環、芳香環又は複素環を表し、R 及びR は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜40のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、R は、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環含有基又はトリアルキルシリル基を表し、R 、R 及びR で表されるアルキル基又はアリールアルキル基中のメチレン基は、炭素−炭素二重結合、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−S−CO−O−、−O−CO−S−、−CO−NH−、−NH−CO−、−NH−CO−O−、−NR −、>P=O、−S−S−又は−SO −から選ばれた基の1種又は2種以上の組み合わせで置き換わっていてもよく、R’は、水素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、複数のR 同士は結合してベンゼン環又はナフタレン環を形成していてもよく、複数のR 及びR はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、nは、1〜10の整数を表し、dは、1〜3の整数を表し、kは、1〜3の整数を表し、X は、直接結合、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、下記式(I−2)で表される基、>P=O、>C=O、−NH−CO−、−CO−NH−、>NR 10 、>PR 10 、−OR 10 、−SR 10 、−NR 10 11 若しくは−PR 10 11 又はnと同数の価数を有する置換基を有していてもよい炭素原子数1〜120の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香環含有炭化水素基若しくは置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環含有基を表し、R 10 及びR 11 は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香環含有炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環含有基を表し、該脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基中のメチレン基は、炭素−炭素二重結合、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−S−CO−O−、−O−CO−S−、−CO−NH−、−NH−CO−、−NH−CO−O−、−NR −、>P=O、−S−S−、−SO −又は窒素原子から選ばれた基の1種又は2種以上の組み合わせで置き換わっていてもよく、上記芳香環又は複素環は、他の環と縮合されていてもよい。但し、X が窒素原子、リン原子又は下記式(I−2)で表される基の場合、nは3であり、X が酸素原子又は硫黄原子の場合、nは2であり、X が直接結合、>P=O、>C=O、−NH−CO−、−CO−NH−、>NR 10 又は>PR 10 の場合、nは2であり、Xが−OR 10 、−SR 10 、−NR 10 11 又は−PR 10 11 の場合、nが1であり、X は、Aと一緒になって環を形成していてもよい。)
    Figure 0006309834
  3. 下記一般式(I)で表される化合物(A)、着色剤(B)及び光重合開始剤(G)を含有する着色性組成物。
    Figure 0006309834
    (式中、Aは、五員環又は六員環の脂環、芳香環又は複素環を表し、R 及びR は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜40のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環含有基を表し、R は、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数2〜20の複素環含有基又はトリアルキルシリル基を表し、R 、R 及びR で表されるアルキル基又はアリールアルキル基中のメチレン基は、炭素−炭素二重結合、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−S−CO−O−、−O−CO−S−、−CO−NH−、−NH−CO−、−NH−CO−O−、−NR −、>P=O、−S−S−又は−SO −から選ばれた基の1種又は2種以上の組み合わせで置き換わっていてもよく、R’は、水素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、複数のR 同士は結合してベンゼン環又はナフタレン環を形成していてもよく、複数のR 及びR はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、nは、1〜10の整数を表し、dは、1〜3の整数を表し、kは、1〜3の整数を表し、X は、直接結合、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、下記式(I−2)で表される基、>P=O、>C=O、−NH−CO−、−CO−NH−、>NR 10 、>PR 10 、−OR 10 、−SR 10 、−NR 10 11 若しくは−PR 10 11 又はnと同数の価数を有する置換基を有していてもよい炭素原子数1〜120の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香環含有炭化水素基若しくは置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環含有基を表し、R 10 及びR 11 は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素原子数6〜35の芳香環含有炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素原子数2〜35の複素環含有基を表し、該脂肪族炭化水素基、芳香環含有炭化水素基及び複素環含有基中のメチレン基は、炭素−炭素二重結合、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−、−O−CO−O−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−S−CO−O−、−O−CO−S−、−CO−NH−、−NH−CO−、−NH−CO−O−、−NR −、>P=O、−S−S−、−SO −又は窒素原子から選ばれた基の1種又は2種以上の組み合わせで置き換わっていてもよく、上記芳香環又は複素環は、他の環と縮合されていてもよい。但し、X が窒素原子、リン原子又は下記式(I−2)で表される基の場合、nは3であり、X が酸素原子又は硫黄原子の場合、nは2であり、X が直接結合、>P=O、>C=O、−NH−CO−、−CO−NH−、>NR 10 又は>PR 10 の場合、nは2であり、Xが−OR 10 、−SR 10 、−NR 10 11 又は−PR 10 11 の場合、nが1であり、X は、Aと一緒になって環を形成していてもよい。)
    Figure 0006309834
  4. 光重合開始剤(G)が、下記一般式(II)で表されることを特徴とする請求項3に記載の着色性組成物。
    Figure 0006309834
    (式中、R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、
    23びR24は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、R25、OR26、SR27、NR2829、COR30、SOR31、SO32又はCONR3334を表し、R23又はR24は、隣接するベンゼン環に結合してXを含む環を形成してもよく、
    25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33及びR34は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基を表し、
    は、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR3536、CO、NR37又はPR38を表し、
    は、単結合又はCOを表し、
    35、R36、R37及びR38は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基又は炭素原子数7〜30のアリールアルキル基を表し、
    上記のアルキル基、アリール基及びアリールアルキル基中の水素原子は、更に、水酸基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数6〜30のアリール基、炭素原子数7〜30のアリールアルキル基又は炭素原子数2〜20の複素環基で置換されていても良く、上記アルキル基及びアリールアルキル基中のメチレン基は、−O−で中断されていてもよく、
    35、R36、R37及びR38は、それぞれ独立に、隣接するどちらかのベンゼン環と一緒になって環を形成していてもよく、
    aは、0〜4の整数を表し、
    bは、1〜5の整数を表す。)
  5. さらに、溶媒(C)を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の着色性組成物。
  6. さらに、分散剤(F)を含有する請求項1〜のいずれか一項に記載の着色性組成物。
  7. 上記着色剤(B)が黒色顔料又は白色顔料であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の着色性組成物。
  8. 請求項1又は2に記載の着色性組成物を含有してなる顔料ペースト。
  9. カバーガラス基板上に樹脂硬化物を有するタッチパネルであって、該樹脂硬化物は、請求項3又は4に記載の着色性組成物により形成されることを特徴とするカバーガラス一体型タッチパネル。
  10. 基板上に樹脂硬化物を有するカラーフィルターであって、該樹脂硬化物は、請求項3又は4に記載の着色性組成物により形成されることを特徴とするカラーフィルター。
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