JP6202808B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関及び自動変速機を備える車両の制御装置に関する。
近時の車両は、自動変速機を実装していることが少なくない。車両用の自動変速機として、トルクコンバータ及びベルト式連続可変変速機構(Continuously Variable Transmission)を具備してなる無段変速機が公知である(例えば、下記特許文献1を参照)。
トルクコンバータには、その入力側と出力側とを相対回動不能に締結するロックアップクラッチが付設されていることが通例である。トルクコンバータのロックアップにより、駆動力の伝達効率を高め、実用燃費の良化を図ることができる。
開放しているロックアップクラッチを締結する際には、ロックアップクラッチを作動させるべくトルクコンバータに供給する作動液(作動油)の流量を、ソレノイドバルブによって徐変させる。これにより、係合したロックアップクラッチが滑り摩擦状態となり、トルクコンバータの入力側の回転速度即ち機関の回転数と、出力側の回転速度即ちタービンの回転数との差が縮小してゆく。そして、機関の回転速度とタービンの回転速度との差がほぼ0となったときに、ロックアップクラッチが完全に締結して静止摩擦状態となる。
ロックアップクラッチやソレノイドバルブその他液圧回路の構成要素には、特性の個体差(ばらつき)が存在している。この個体差を吸収するために、開放状態にあるロックアップクラッチを締結状態に切り換えるまでの所要時間について予め目標を定めておき、実際に締結に費やされた時間とその目標との偏差に応じて、ソレノイドバルブに与える制御入力を補正する学習制御が行われている(例えば、下記特許文献を参照)。
トルクコンバータのロックアップは、発進した車両の車速が閾値を超えた、例えば15〜17km/hまで高まったことを条件として実施される。
特開2007−232160号公報
トルクコンバータをロックアップするための車速の条件を、例えば10km/hまで引き下げることができれば、ロックアップ期間が延長されて、より一層の燃費性能の向上を見込める。
しかしながら、内燃機関の出力が低い段階でロックアップクラッチを接続しようとすると、車両が振動したり、エンジンストールが発生したりするリスクが高まる。
本発明は、トルクコンバータのロックアップクラッチの接続を開始する車速の条件をできるだけ低く設定できるようにすることを所期の目的とする。
本発明では、内燃機関が出力する駆動力をトルクコンバータを介して変速機に入力し車軸に伝達する車両の制御装置であって、開放していたロックアップクラッチを接続する際にトルクコンバータに供給する作動液の流量を調節するためのソレノイドバルブに与える、当該ソレノイドバルブの開度を増減させる制御入力の学習を行うにあたり、ロックアップクラッチの接続を開始してからトルクコンバータの入力側と出力側との回転数差がある値に低下するまでに要する時間の長さが所定の目標値から一定の範囲内に収まるように制御入力を定めるものとし、前記学習が完了する前は、前記学習が完了した後と比較してロックアップクラッチの接続を開始する車速の条件を高く設定し、前記学習の完了後、所定走行距離または所定時間が経過したならば、前記学習の完了後と比較してロックアップクラッチの接続を開始する車速の条件を高く設定し、発進した車両の車速がその高く設定した車速以上となりかつアクセル開度が所定以上である状況の下で再び前記学習を行うことを特徴とする制御装置を構成した。ここで、ロックアップクラッチを接続するとは、ロックアップクラッチを滑り摩擦状態から静止摩擦状態へと遷移させて完全に締結することと、ロックアップクラッチを滑り摩擦状態のまま係合させ続けることとの両方を含むものとする。
つまり、本発明では、ソレノイドバルブに与える制御入力の学習の完了前は比較的高い車速(例えば、15〜17km/h)に閾値を設定し、その学習の完了後は比較的低い車速(例えば、10km/h)に閾値を設定することとした。
ロックアップクラッチやソレノイドバルブ等の特性は、経年劣化により変化する。故に、前記学習の完了後、所定走行距離または所定時間が経過したならば、再び前記学習を行うとともに、前記学習の完了後と比較してロックアップクラッチの接続を開始する車速の条件を高く設定することが好ましい。
また、内燃機関の気筒に充填されるガスの空燃比がリッチである場合には、そうでない場合と比較してロックアップクラッチの接続を開始する車速の条件を低く設定するようにしてもよい。
リッチ空燃比で運転しているときには、内燃機関の回転がより安定しており、ロックアップクラッチの接続に起因する車両の振動やエンジンストールのおそれが小さくなる。そこで、空燃比の多寡に応じて、ロックアップクラッチの接続開始の条件となる車速の閾値を変更することとした。
本発明によれば、トルクコンバータのロックアップクラッチの接続を開始する車速の条件をできるだけ低く設定することが可能となる。
本発明の一実施形態における車両用内燃機関の全体構成を示す図。 同実施形態における駆動系の構成を示す図。 同実施形態における駆動系の各種装置を作動させるための液圧回路を示す図。 同実施形態の制御装置がロックアップクラッチの締結タイミングを学習する手法を説明するタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
図2に、車両が備える駆動系の例を示す。この駆動系は、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9を備えてなる。特に、本実施形態では、自動変速機8、9の構成要素として、遊星歯車機構を利用した前後進切換装置8、及び無段変速機の一種であるベルト式CVT9を採用している。
内燃機関が出力する回転トルクは、内燃機関のクランクシャフトからトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95の回転は、出力ギア101に伝達される。出力ギア101は、デファレンシャル装置のリングギア102と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸103及び駆動輪(図示せず)を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構を備える。ロックアップ機構は、この分野では既知のもので、トルクコンバータ7の入力側と出力側とを相対回動不能に締結するロックアップクラッチ73と、ロックアップクラッチ73を断接切換駆動するための作動液圧(油圧)を制御するロックアップソレノイドバルブ57とを要素とする。ロックアップソレノイドバルブ57は、制御信号lを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
CVT9を搭載した車両においては、走行中ほぼ常時トルクコンバータ7をロックアップする。ロックアップ時、ロックアップクラッチ73はトルクコンバータカバー74に押し付けられ、トルクコンバータカバー74と一体となって回転する。ロックアップ時、トルクコンバータ7の入力側(のドライブプレート)に入力された機関のトルクは、トルクコンバータカバー74からロックアップクラッチ73を経由してトルクコンバータ7の出力側、ひいては前後進切換装置8に直接伝達される。ロックアップ時、トルクコンバータ7の出力側回転数の入力側回転数に対する比である速度比は1となる。
翻って、非ロックアップ時には、ロックアップクラッチ73がトルクコンバータカバー74から離反する。非ロックアップ時、トルクコンバータ7の入力側に入力された機関のトルクは、トルクコンバータカバー74からポンプインペラ71、タービン72へと伝わり、前後進切換装置8に伝達される。非ロックアップ時、トルクコンバータ7の速度比は、駆動状態に応じて1よりも小さくなったり大きくなったりする。
図2及び図3に示すように、ロックアップクラッチ73の一方には締結側油室75が、他方には開放側油室76があって、何れかの油室75、76に作動液の圧力が導入されることでロックアップクラッチ73が締結され、または開放される。締結側油室75と開放側油室76との差圧(Pa−Pr)は、ロックアップコントロールバルブ54を介して制御する。差圧(Pa−Pr)は、ロックアップクラッチ73を締結する際に正値となり、ロックアップクラッチ73を開放する際には負値となる。
コントロールバルブ54は、スプリングにより一方向から付勢されており、スプリングと対向する信号ポートに入力される液圧力Psが所定値以下のときには、セカンダリレギュレータ圧Ptが入力ポート、第一出力ポートを介してロックアップクラッチ73の開放側油室76に供給される。これにより、ロックアップクラッチ73が開放される。
信号ポートに入力される液圧力Psが所定値以上に上昇すると、セカンダリレギュレータ圧Ptが入力ポート、第二出力ポートを介してロックアップクラッチ73の締結側油室75に供給される。これにより、ロックアップクラッチ73が締結される。
このように、コントロールバルブ54は、スプリングの荷重、信号ポートに入力される液圧Ps、スプリングに対向する方向にフィードバックされる解放液圧Pr、スプリングと同方向にフィードバックされる締結液圧Paの相互のバランスによって作動する。信号ポートに与える液圧Psを増減させれば、締結液圧Paと解放液圧Prとの差圧(Pa−Pr)を比例的に制御できる。従って、ロックアップクラッチ73の締結状態から開放状態への切換制御、及び開放状態から締結状態への切換制御を、時間勾配をもって緩やかに行うことができる。
ロックアップクラッチ73を作動させるべくトルクコンバータ7に供給される作動液は、液圧ポンプ51から吐出される。液圧ポンプ51は、内燃機関のクランクシャフトから回転駆動力の伝達を受けて稼働する、既知の機械式(非電動式)のものである。図3に示しているように、液圧ポンプ51が吐出する作動液は、プライマリレギュレータバルブ52及びセカンダリレギュレータバルブ53に順次入力される。これらレギュレータバルブ52、53により、コントロールバルブ54を介してロックアップクラッチ73の締結側油室75または開放側油室76に選択的に供給される作動液の圧力Ptが、ある目標の圧力に調圧され、維持される。
液圧回路においては、プライマリレギュレータバルブ52が、液圧ポンプ51の吐出口に接続している流路内での圧力であるライン圧Poを、目標のライン圧に調圧する働きをする。即ち、プライマリレギュレータバルブ52は、液圧ポンプ52の吐出口に接続している流路から作動液の入力を受ける。プライマリレギュレータ52に付随するパイロット管路は、プライマリレギュレータ52の上流の圧力をフィードバック室に導いている。プライマリレギュレータ52は、ライン圧Poが目標よりも低いときにはドレンポートを閉じてライン圧Poが低下しないようにする一方、ライン圧Poが目標よりも高いときにはドレンポートを開いて余剰圧力を排出する。
そして、プライマリレギュレータ52から出力されるこの余剰の作動液をロックアップクラッチ73の作動に利用することで、省エネルギを図っている。セカンダリレギュレータバルブ53は、ロックアップクラッチ73に向けて供給される作動液の圧力であるセカンダリレギュレータ圧Ptを、目標の供給圧に調圧する働きをする。セカンダリレギュレータ53は、プライマリレギュレータ52のドレンポートに接続している流路から作動液の入力を受ける。セカンダリレギュレータ53に付随するパイロット管路は、セカンダリレギュレータ53の上流の圧力をフィードバック室に導いている。セカンダリレギュレータ53は、セカンダリレギュレータ圧Ptが目標よりも低いときにはドレンポートを閉じてセカンダリレギュレータ圧Ptが低下しないようにする一方、セカンダリレギュレータ圧Ptが目標よりも高いときにはドレンポートを開いて余剰圧力を排出する。
コントロールバルブ54の信号ポートに供給される作動液も、液圧ポンプ51から吐出される。そして、その作動液は、一または複数のモジュレータバルブ55、56に入力されて調圧された後、ロックアップソレノイドバルブ57に入力される。ロックアップソレノイドバルブ57は、例えばデューティソレノイドバルブであり、制御信号l、より具体的には指示電流(または、電圧)のDUTY比を増減させることで、その開度を増減させることができる。ひいては、コントロールバルブ54の信号ポートに入力される液圧力Psを制御できる。結局、制御信号lによって、ロックアップクラッチ73を駆動する差圧(Pa−Pr)を制御することが可能である。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な液圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力側)との間にも、断接切換可能な液圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。翻って、Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85断接切換駆動するための作動液圧を制御するソレノイドバルブ(図示せず)は、制御信号mを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
非走行レンジであるNレンジ、Pレンジでは、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断する。これにより、トルクコンバータ7と変速機9との間が切り離される。これに加えて、駐停車の際に利用されるPレンジでは、下記従動プーリ92に付設されたパーキングロックギアとパーキングロックポールとが噛合して、従動プーリ92及び車軸103が回転不能にロックされる。
CVT9は、駆動プーリ91及び従動プーリ92と、両プーリ91、92に巻き掛けられたベルト93とを要素とする。駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、駆動軸91上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ912と、可動シーブ912の後背に配設された液圧サーボ913とを有しており、液圧サーボ913を操作し可動シーブ912を変位させることを通じて変速比を無段階に変更できる。並びに、従動プーリ92は、従動軸95に固設した固定シーブ921と、従動軸95上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ922と、可動シーブ922の後背に配設された液圧サーボ923とを有しており、液圧サーボ923を操作し可動シーブ922を変位させることを通じてトルク伝達に必要なベルト推力を与える。
走行レンジを操作するべくフォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85に供給される作動液や、CVT9における減速比を操作するべく液圧サーボ913、923に供給される作動液もまた、液圧ポンプ51から吐出される。その作動液は、一または複数のモジュレータバルブ58に入力されて調圧された後、前後進切換装置8やCVT9に提供される。
ライン圧Po及びCVT9への供給液圧力Pxは、ソレノイドバルブ59の開度操作を通じて調節することが可能である。
液圧ポンプ51は、内燃機関のクランクシャフトからトルクの伝達を受けて稼働する。この作動液は、トルクコンバータ7に用いられる流体と共通である。
本実施形態の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(運転者が要求するエンジン出力、いわば要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、機関の冷却水の温度を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9に用いられる作動液の温度を検出する作動液温センサから出力される作動液温信号f、シフトレバーのレンジを知得するためのセンサ(または、シフトポジションスイッチ)から出力されるシフトレンジ信号g、トルクコンバータ7のタービン72の回転数を検出する回転センサから出力されるタービン回転数信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、ロックアップクラッチ73の断接切換用のロックアップソレノイドバルブ57に対して開度制御信号l、フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85の断接切換用のソレノイドバルブに対して開度制御信号m、CVT9に対して変速比制御信号n、ソレノイドバルブ59に対して開度制御信号p等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、トルクコンバータ7のロックアップを行うか否か、自動変速機8、9の変速比といった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、m、n、pを出力インタフェースを介して印加する。
ECU0は、発進した車両が加速し、その車速が閾値に達したことを少なくとも条件として、トルクコンバータ7のロックアップ、即ち停車時に開放していたロックアップクラッチ73の接続を開始する。
本実施形態では、トルクコンバータ7のロックアップを実施するための車速の閾値を、通常の閾値(例えば、15〜17km/hの間の何れかの値)と、これよりも低い極低速の閾値(例えば、10km/h)との二段階に切り換える。極低速の閾値を用いるのは、以下の何れかの場合である。
(i)気筒1に充填される空燃比がリッチである
(ii)ソレノイドバルブ57に与える制御入力lの学習が既に完了している
(i)の空燃比リッチは、例えば、内燃機関に対する要求負荷が高いことに対応して高負荷運転を行うときや、冷却水温または作動液温が所定値よりも低く暖機を必要とするとき、キャニスタパージを行うとき等が該当する。
因みに、キャニスタパージとは、燃料タンク等で発生する蒸発燃料を捕集するチャコールキャニスタ(図示せず)と吸気マニホルド34とを接続する流路(図示せず)を開放して両者を連通させ、キャニスタに捕捉していた燃料を吸気マニホルド34経由で気筒1に送り燃焼させる処理のことである。
(ii)の制御入力lの学習に関して、以後詳述する。ECU0は、トルクコンバータ7に向かって流れる作動液の流量を調節するためのソレノイドバルブ57に与える制御入力lのDUTY比を補正するための学習を行う。この学習は、発進した車両の車速が上記の通常の閾値以上となり、かつアクセル開度が所定以上(例えば、全開の20%以上)である状況の下で実施する。
図4は、開放していたロックアップクラッチ73を締結する際の、トルクコンバータ7の入力側と出力側との回転数差(破線で表す)、及びソレノイドバルブ57に与える制御信号lのDUTY比(実線で表す)の推移を示したものである。トルクコンバータ7の入力側と出力側との回転数差とは、内燃機関の回転数と、タービン72の回転数との差である。
ECU0は、ロックアップクラッチ73の接続を開始した当初、制御入力lのDUTY比をある値αに操作してその状態を維持する。そして、トルクコンバータ7の入力側と出力側との回転数差がある値βまで低下した後、制御入力lのDUTY比を上昇させることで、ロックアップクラッチ73をケース74に押圧する作動液の圧力を高めてゆく。結果、トルクコンバータ7の入力側と出力側との回転数差が0となり、ロックアップクラッチ73が完全に締結される。
学習を行うのは、制御入力lのDUTY比αである。このαは、ロックアップクラッチ73の接続を開始してから、トルクコンバータ7の入力側と出力側との回転数差がβに低下するまでに要する時間Tの長さが所定の目標値近傍となるように定める必要がある。時間Tが短すぎると、ロックアップクラッチの締結伴う振動が発生したり、エンジンストールに陥ったりする。逆に、時間Tが長すぎると、ロックアップクラッチ73が滑り摩擦している期間が不当に長くなって燃費を損ねる。
ECU0は、車速が通常の閾値まで上昇し、ロックアップクラッチ73の締結及び制御入力lの学習の機会が訪れる都度、ソレノイドバルブ57に与える制御入力lのDUTY比αを少しずつ変化させて、所要時間Tを計測する。計測される時間Tが目標値から一定の範囲内に収まったときのDUTY比αが、制御入力lの学習値となる。
そのような学習値αが得られたことを以て、学習を完了したと見なす。尤も、複数回の学習を通じて得られた複数個の学習値αのばらつきが一定の範囲内に収束した場合に、初めて学習が完了したものと扱うこととしてもよい。
学習した学習値αは、ECU0のメモリに記憶保持し、以後のロックアップクラッチ73の制御、即ちソレノイドバルブ57の開度操作に利用する。
ロックアップクラッチ73の制御における、ソレノイドバルブ57に与える制御入力lのDUTY比を学習値αに保つ時間Tの長さ、その後トルクコンバータ7の入力側と出力側との回転数差がほぼ0となるまでの所要時間S、及び当該時間S中における制御入力lのDUTY比の上昇の速さ(単位時間あたりの上昇量)はそれぞれ、適合等により予め決定されている。なお、これらの値は、車速が極低速の閾値に到達した時点でトルクコンバータ7のロックアップを開始する場合と、車速が通常の閾値に到達した時点でトルクコンバータ7のロックアップを開始する場合とで異なる。
ところで、ロックアップクラッチ73やソレノイドバルブ57その他液圧回路の構成要素の特性は、経年劣化により変化する。故に、一旦学習した学習値αが恒常的に適正なものであることは保証されていない。
そこで、ECU0は、学習が完了してから経過した走行距離または時間が所定値を超えたときに、再度学習値αの学習を行う。例えば、ECU0は、前回の学習が完了した時点における走行距離または日時をメモリに記憶しておく。そして、現在の走行距離または日時の値と、メモリに記憶保持している走行距離または日時との差分を求め、その差分を所定値と比較して、前者が後者を上回っているならば学習値αを再学習する必要があると判断する。
学習値αの再学習もまた、発進した車両の車速が通常の閾値(極低速の閾値ではない)以上となり、かつアクセル開度が所定以上である状況の下で実施する。これは、より高い車速からロックアップクラッチ73の接続を開始する方が、得られる学習値αの精度が増すことによる。
制御入力lのDUTY比αの学習(再学習を含む)を完了する前は、空燃比リッチである(i)の場合を除き、車速が通常の閾値まで上昇しない限りトルクコンバータ7のロックアップを開始しない。これに対し、DUTY比αの学習を完了した後は、車速が極低速の閾値まで上昇した時点でトルクコンバータ7のロックアップを開始することができる。
但し、DUTY比αの学習を完了した後であっても、内燃機関により駆動される補機の負荷が高かったり、負荷の変動が大きかったりする場合には、車速が通常の閾値に達するまでロックアップを開始しないようにすることが好ましい。例えば、内燃機関から駆動力の伝達を受けて発電する発電機(図示せず)による発電量(出力電圧)が所定値よりも大きいときや、エアコンディショナ用の冷媒を圧縮するコンプレッサ(図示せず)が稼働しているとき等は、ロックアップクラッチ73の係合により振動やエンジンストールを惹起するリスクが高いため、内燃機関の出力が増大するまでロックアップを保留する方が安全であると言える。
本実施形態では、内燃機関が出力する駆動力をトルクコンバータ7を介して変速機9に入力し車軸103に伝達する車両の制御装置0であって、開放していたロックアップクラッチ73を接続する際にトルクコンバータ7に供給する作動液の流量を調節するためのソレノイドバルブ57に与える、当該ソレノイドバルブ57の開度を増減させる制御入力lの学習を行うものとし、前記学習が完了する前は、前記学習が完了した後と比較してロックアップクラッチ73の接続を開始する車速の条件を高く設定することを特徴とする制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、制御入力lの学習値αの学習が完了するまでは、車速が通常の閾値以上に上昇するまでロックアップクラッチ73の接続を開始しないこととして、車両の振動またはエンジンストールの発生を抑止することができる。その上で、適正な学習値αの学習を完了した後は、当該学習値αを用いてロックアップクラッチ73の係合のタイミングを精度良く制御できるようになることから、車速が極低速の閾値に到達した時点でロックアップクラッチ73の接続を開始し、ロックアップ期間を延長して燃費性能の一層の向上を図ることが可能となる。
加えて、前記学習の完了後、所定走行距離または所定時間が経過したならば、再び前記学習を行うとともに、前記学習の完了後と比較してロックアップクラッチ73の接続を開始する車速の条件を高く設定するものとしており、再学習を通じて精確な学習値αを得られる。
並びに、本実施形態では、内燃機関が出力する駆動力をトルクコンバータ7を介して変速機9に入力し車軸109に伝達する車両の制御装置0であって、内燃機関の気筒1に充填されるガスの空燃比がリッチである場合には、そうでない場合と比較してロックアップクラッチ73の接続を開始する車速の条件を低く設定することを特徴とする制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、ロックアップクラッチ73の接続に起因した車両の振動やエンジンストールのおそれの小さいリッチ空燃比での運転中に、車速が極低速の閾値に到達した時点でロックアップクラッチ73の接続を開始することで、ロックアップ期間を延長して燃費性能の一層の向上を図ることが可能となる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、車速が極低速の閾値に達したときにロックアップクラッチ73の接続を開始する場合においては、ロックアップクラッチ73の締結が完了するまで、内燃機関により駆動される補機の負荷を一時的に低減させる処理を実行することも好ましい。その際には、例えば、発電機の発電量(出力電圧)を一時低下させたり、内燃機関とコンプレッサとの間に介在するマグネットクラッチ(図示せず)を一時切断したりする。
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載される駆動系のトルクコンバータの制御に利用できる。
0…制御装置(ECU)
57…ロックアップソレノイドバルブ
7…トルクコンバータ
73…ロックアップクラッチ
8、9…自動変速機(前後進切換装置、CVT)
103…車軸
l…制御入力
α…学習値

Claims (2)

  1. 内燃機関が出力する駆動力をトルクコンバータを介して変速機に入力し車軸に伝達する車両の制御装置であって、
    開放していたロックアップクラッチを接続する際にトルクコンバータに供給する作動液の流量を調節するためのソレノイドバルブに与える、当該ソレノイドバルブの開度を増減させる制御入力の学習を行うにあたり、ロックアップクラッチの接続を開始してからトルクコンバータの入力側と出力側との回転数差がある値に低下するまでに要する時間の長さが所定の目標値から一定の範囲内に収まるように制御入力を定めるものとし、
    前記学習が完了する前は、前記学習が完了した後と比較してロックアップクラッチの接続を開始する車速の条件を高く設定し、
    前記学習の完了後、所定走行距離または所定時間が経過したならば、前記学習の完了後と比較してロックアップクラッチの接続を開始する車速の条件を高く設定し、発進した車両の車速がその高く設定した車速以上となりかつアクセル開度が所定以上である状況の下で再び前記学習を行う制御装置。
  2. 内燃機関の気筒に充填されるガスの空燃比がリッチである場合には、そうでない場合と比較してロックアップクラッチの接続を開始する車速の条件を低く設定する請求項記載の制御装置。
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