JP6118822B2 - ピストン及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の前提部に記載されているような、ピストンピンを収容するためのピン孔を備え、内燃機関のために供されるピストンに関する。本発明は、そうしたピストンを製造するための方法にも関する。
特許文献1には、ピストンピンを収容するためのピン孔を備え、内燃機関のために供される、一般的なピストンが開示されている。このピン孔は、荷重を最適化すべく、ピストンの縦軸方向に対して横方向に延びるオーバル形状を有するように形成される。横方向に延びるオーバル形状を有するようにピン孔を形成することは、特に、内燃機関が運転している最中における、オイル供給の信頼性を確保するために行われる。横方向に延びるオーバル形状を有するピン孔は、騒音を低減する効果も有しており、ピストン及びそのピンにおける、種々の熱膨張を吸収することができるものとなる。
特許文献2にも、横方向に延びるオーバル形状を有するピン孔を備えた、一般的なピストンが開示されている。
特許文献3には、トランクピストンにてピン孔を形成する方法が開示されている。この方法によると、ピン孔には、ボス部のひび割れを防ぐために、ピストンの内部から、ポケット状の凹部が形成される。クランクシャフトの縦軸方向に沿って、ピストンのボス部を介してコネクティングロッドが案内されたピストンを用いることで、コネクティングロッドのスモールエンドから前記ポケット部内に、潤滑用オイルが導かれる。ピン孔の断面積を可能な限り縮小した場合に、ピン孔の径方向外端部に向けて潤滑用オイルを案内できるようにするためには、ピン孔にポケット部を形成する場合であってもなお、ポケット部を切削するフライス加工ツールの変位を利用することによって、切削工程中に、径方向外方に導き且つ、オイル流路として機能するような溝部がポケット部の上に形成される。しかしながら、前記のような溝部を形成するためには、第2の作業工程が必要となる。
特許文献4には、同様に、横方向に延びるオーバル形状を有するピン孔を備えた、一般的なピストンが開示されている。当該文献に記載のピン孔にも、前記文献にて言及された、独立した作業工程により形成される必要があるポケット部が設けられている。
独国特許出願公開第1 650 206号明細書 米国特許出願公開第2990226号明細書 独国特許発明第36 09 019号明細書 米国特許出願公開第2007/0095200号明細書
本発明は、一般的なタイプのピストンに関するものであり、効率的に製造され、高い耐荷性能と、改良された潤滑動作とを有する、改良された、又は少なくとも代替となる態様を特定することを課題とするものである。
前述の課題は、独立請求項の主題に係る発明によって解決される。有利な態様は、従属請求項の主題を構成する。
本発明は、内燃機関のための公知のピストンにおいて、ピストンピンを収容するためのピン孔を、横方向に延びるオーバル形状を有するよう構成すると共に、α=0°すなわち最上点、及びα=180°すなわち最下点においては、円筒形状を有する一方、αが約90°及び約270°(赤道部)においては、オイルを保持する空間を含むオーバル形状を有し、その上、前記赤道部と前記最上点との間の区間、及び前記赤道部と前記最下点との間の区間は、それぞれ、連続的且つ微分可能な曲線を描くように延びる、すなわち、角の無い曲線を描くように延びるよう構成する、という基本概念に基づくものである。ピン孔に係る特定の態様によって、ピストンとピンとの間の接触面を、最上点(及び最下点)にて、互いに略平行な状態で対向させることができる。その結果、ピストンへの負荷を増大させることになる、ピンまわりのピストンのたわみを招くことなく、ガス圧による負荷を直接的に伝達するように、ピンとピストンとの間の面接触を調整することができる。このことは、ピン孔を、最上点と赤道部との間の境界領域においては、公知技術(特許文献2〜4)に記載されているように、角の無いよう構成する一方、少なくも最上点の周辺においては、略円筒形状に構成することで達成される。それゆえ、本発明に係る、横方向に延びるオーバル形状を有するピン孔は、線形オーバル形状又は2重オーバル形状に例示される、横方向に延び、変形されたオーバル形状を有するピン孔である。本発明に係るそうしたピン孔を、旋盤を用いて形成することができる。その場合、孔開けされるピストン、又は切削ツールは、実際に孔開け又は切削している最中に、それぞれの回転と共に偏向される。その上、この製造方法は、横方向に延び、変形されたオーバル形状を有するピン孔を、単体の作業工程にて製造することが可能となり、そのことで、従来より行われている、独立した第2の作業工程を行うことにより、オイルを保持するポケット部を切削又はフライス加工して設ける必要が無くなる、という点において取り分け有利となる。横方向に延びるオーバル形状を有するよう構成するということは、例えば、単なる円筒状のピン孔を用いた場合と比較して、ピンの潤滑性能を著しく向上させることができる、ということを意味する。角の無いよう構成され且つ、従来より知られる横方向のオーバリティ(長短径比)と同程度にピストンヘッドに負荷を与えないよう構成された、オイルを保持する空間は、本発明に係る解決策によって、ボス孔内に設けることができる。
本発明に係る解決策の有利な発展では、ピン孔は、340°<α<20°及び130°<α<230°においては、円形状からの径方向のずれがr<2μmを満たす。それゆえ、最上点周辺、及び最下点周辺のそれぞれの接触箇所において、オーバリティに起因して広がってしまうような隙間を閉じるために、ピストンのたわみを新たに招いてしまうことなく、略円筒形状、及びピストンとピンとの間の面接触が確保される。熱的及び機械的に高い負荷がかけられたピストンヘッドの、ピンまわりのピストンのたわみに起因して、さらなる負荷が生じる(これは、従来の、横方向に延びるオーバル形状を有するボス孔における、典型的な欠点である)。
ピン孔は、αが約90°及びαが約270°においては、すなわち、赤道部周辺においては、円形状からの径方向のずれが10<r<40μmを満たす、とすれば好都合である。この場合、ピン孔の直径は、赤道部の周辺では著しく大きくなるため、最下点及び最上点における直径から有意にずれ、それによって、径方向のずれにより生じることになる、潤滑のために必要なオイルを保持するポケット部、又はオイルを保持する空間を構成することが可能となる。そうしたオイルを保持する空間は、特に、十分な潤滑のために必要とされ、ピストンの動作に伴う騒音を低減することができる。
本発明に係る解決策の、さらに有利な態様においては、ピン孔は、横方向のオーバリティに加えて、縦方向のオーバリティも有することになる。この孔における最大の表面圧は、例えば、+15°及び−15°の範囲でずれることになる。そのピストンに生じる力は、ピストンのたわみを一層低減することができるものであり、その上、ピストンヘッドに加わる負荷を除去することもできる。そうした縦方向のオーバリティに起因して、特に、力の作用点を、最上点及び最下点から、それに隣接する領域にずらすこともできる。
本発明に係る解決策の、さらに有利な態様においては、ピン孔は、対称又は非対称なトランペット状に構成される。この構成は、基本的には、端部の圧力や、ピンのたわみ及びオーバル化に由来する負荷が加わることで、内部領域にて生じる圧力の増大を避けるために用いられる。特に、非対称に構成することで、最上点と最下点側とで異なる形状がもたらされる。このことで、トランペット状に広がった部分を、ガス及び質量による力に起因する種々の負荷に適合させたり、台形状又はステップ形状を有するコネクティングロッドのために必要とされる、非対称なボス部を検討したりすることができる、という点で有利になる。
さらに、本発明は、孔開けに重ねて行われる、ピストン又はドリルの同時揺動を実行することにより、本発明に係る、横方向に延びる特殊なオーバル形状を有するピン孔を形成する、という基本概念に基づくものである。孔開けをしている最中にピストン又はドリルを揺動させることで、特に、赤道部周辺の領域に、オイルを保持する空間を、ピン孔の孔開け又は切削と同時に形成することができる。そのため、この空間を、従来例のように、独立した工程であって、それゆえ複雑な第2の作業工程にて形成する必要が無い。これに代えて、そうした形状を、磁力を介して取り付けられる孔開け主軸を利用することによって、単独の作業工程にて形成することもできる。この方法に係る必要条件も、ピン孔が連続的で微分可能な形状を有していることである。よって、本発明に係るピストンは、生産に際して、効率的に製造できるものであり、それゆえ、非常に高い品質を有していながらも、比較的、費用対効果に優れた方法で製造できるものとなる。
本発明に係るさらに重要な特徴及び利点は、従属項の記載、図面、及び図面を用いた図面に係る説明より得られる。
前述の特徴、及び以下で説明されることになる特徴は、説明される特定の組み合わせによってのみ使用できるのではなく、本発明の適用範囲を逸脱しない限りは、他の組み合わせ、又は単体で使用できることは自明である。
本発明に係るピストンの概略図である。 本発明に係る、横方向に延びる特殊なオーバル形状を有するピン孔を模式的に示すための、概略的な線図であり、模式的に示すため、誇張して図示している。 横方向に延びるオーバル形状を有する種々のピン孔について、径方向のずれを模式的に示すための概略的な線図である。 縦方向に延びるオーバル形状をさらに有するピン孔を、概略的に示す図2対応図である。
本発明の好ましい例示としての態様は、図面に示されており、以下の記載によってさらに詳細に説明される。各図において同一の符号は、同一の、類似した、又は機能的に同一の要素を示している。
図1に示すように、本発明に係るピストン1は、内燃機関(図示せず)のために供されるものであり、ピストンピン(同様に、図示せず)を収容するためのピン孔2を備えている。このピン孔2は、ピストン1の縦軸方向から見て、つまり、この場合では、ピストン1の垂直軸方向から見て、横方向に延びるオーバル形状を有するよう構成されている。そして、本発明に従うと、ピン孔2は、α=0°つまり最上点、及びα=180°つまり最下点においては、円筒形状を有する一方、α=90°及び270°つまり赤道部周辺においては、オイルを保持する空間、例えば、オイルを保持するポケット部を含むオーバル形状を有する。そして、前記赤道部と前記最上点との間の区間、及び前記赤道部と前記最下点との間の区間は、それぞれ、連続的且つ微分可能な曲線を描くように、つまり、当該区間は、角の無い曲線を描くように延びる。特に、最上点及び最下点の周辺にてピン孔2が円筒形状を有することで、略平行な方向に動力を伝える際に、ピストンピンと接触する面積を比較的広く取ることができる。それゆえ、ピン孔2は、345°<α<45°及び135°<α<225°においては、略円筒形状を有することが好ましい。このことで、横方向に延びるオーバル形状を有するピン孔において、特に、先行技術に記載された公知のピン孔を使用した場合と比較して、オーバル形状を有するボス孔を用いることで接触箇所にて広がった隙間を閉じるために生じる、ピストンのたわみを避けることができるという点で、多大な利点がもたらされる。
概して、ピン孔2を、例えば、線形オーバル形状又は2重オーバル形状に構成することができる。以下では、単体のピン孔2についてのみ言及するが、もちろん、1つのピストン1に対し、通常、2つのピン孔2が互いに同じ高さに配設される構成においても、明らかである。
図2より、ピン孔2のα=0°からα=90°にかけての範囲における詳細構造、この場合、線D(2重オーバル形状)及びE(線形オーバル形状)によって示されている、本発明に係る、横方向に延びる特殊なオーバル形状を有するピン孔2のα=0°からα=90°にかけての範囲における詳細構造を見て取ることができる。2重オーバル形状及び線形オーバル形状を特徴付ける曲線D、Eは、双方とも、α=0°からαが約45°にかけての範囲では、円形状の孔Aと同一であり、そのことで、ピストンとピンとの間の接触箇所の周辺における隙間の幅は、比較的一定の大きさとなる、という事実は注目に値する。それゆえ、線D及びEは、α=0°からαが約45°にかけての範囲では、円形状の曲線Aに近い曲線を描く。
しかしながら、α=45°からα=90°にかけての範囲では、本発明に係るピン孔2の発明に係る特徴的な曲線D,Eは、円形状から有意にずれ、α=90°においては、20μm程度に及ぶ、径方向のずれ(r)が存在することになる。このことは、図3にも明示されている。この図3においては、円形状からの径方向のずれrがミリメートル単位で示されている。340°<α<20°及び130°<α<32°の範囲においては、円形状と比較して、径方向のずれrは2μmより小さくなる一方、赤道部周辺では、つまり、αが約90°又は約270°の周辺では、径方向のずれrは10μmより大きく且つ、40μm以下となる。この場合、対称及び非対称な内形及び/又は外形を有する孔(トランペット状)を、ピン孔2に重ねて設けることができる、ということは自明である。図3をもう一度見ると、本発明に基づいて形成されるピン孔2、つまり、2重オーバル形状及び線形オーバル形状に相当する特徴的な曲線D及びEについては、それぞれ、αが約45°を超えるまでは、径方向のずれrが2μmを上まわらない一方で、楕円形状B、及び標準的なオーバル形状Cについては、前記したようなずれは、早ければ20°にて2μmに達してしまうため、それにより、ピストンのたわみが増大してしまう、ということが見て取れよう。もちろん、図2から図4にかけての線図においては、模式的に示すため、誇張して図示されている。
横方向に延びる特殊なオーバル形状を有するピン孔2を算術により記述可能にすべく、そして、最上点及び最下点の周辺にて円形状に類似した形状を得るべく、数学的な記述、例えば、2重オーバル形状に対しては、下式を一例として定められるようなピン孔2のオーバリティに基づいて、重ねて変形される。
上式において、Hは正負の符号を含む径方向のオーバリティの基準値[mm]であり、hαは角度αにおける(径方向の)オーバリティ[mm]であり、hαは角度αにおける(径方向の)変形されたオーバリティ[mm]であり、αは角度であり、そして、Ktは変形値である。
第1式の被加数(第1項)は、従来より知られた、横方向のオーバリティに相当する。
これに代えて、ピン孔2のオーバリティを、以下のように定めることもできる。
上式において、Hは正負の符号を含む径方向のオーバリティの基準値[mm]であり、hαは角度αにおける、(径方向の)オーバリティ[mm]であり、hαは角度αにおける、(径方向の)変形されたオーバリティ[mm]であり、αは角度であり、そして、Ktは変形値である。
この形状は、特定の製造方法にとっては有利であり、線形変形といわれる。図4より、純粋なオーバリティに加えて、ピン孔2は、特徴的な曲線Fにより描かれるような、縦方向のオーバリティHOを有することもできる、ことが見て取れる。
本発明に係るピン孔2を用いることで、ピストンをより良好に支持し、それにより、最上点周辺及び最下点の周辺、すなわち、αが約0°及び180°における隙間の幅がほぼ一定となるため、耐荷性能を著しく向上させることができる。横方向のオーバリティに起因して、α=90°及びα=270°の周辺には、良好な潤滑性能をもたらすオイル用空間を設けることができる。この着想によると、0°及び180°においては、円筒形状のボス孔のように振る舞う(すなわち、ピストンヘッドにとって良い)一方で、90及び270°においては、円筒形状の孔よりも良好な潤滑性能を有することでボス部を強固にすべく、横方向のオーバリティに基づいてオイルを保持する空間を構成するような、横方向のオーバリティを構成することになる。溝部等と比較すると、こうした空間を設けるために作業工程を追加する必要がなく、その上、ボス孔に角部が形成されない、という点で有利である。そうした形状を有する孔は、例えば、前述の数学的記述等におけるパラメータを、その形状に対応するように選択することによって得られる。最上点から赤道部にかけて、及び赤道部から最下点にかけて連続的に遷移するということは、特に、先行技術より公知の角部が除かれ、その結果、ピストンの動作を比較的静かに且つ、スムーズにすることができる、ということを意味する。本発明に係るピン孔2は、孔開けに重ねて行われる、ピストン1又はドリルの同時揺動により形成される。そのため、本発明に係る、横方向に延びる特殊なオーバル形状を有するピン孔2を、1つの作業工程にて形成することができて、それにより、生産に際しては、簡素で費用対効果に優れた方法で製造することができる。特に、この工程に続けてフライス加工又は切削加工を行うことにより、ピストンボス部にオイルを保持する空間を形成する必要は、もはや無い。本発明に係る、横方向に延びる特殊なオーバル形状を有するピン孔2を用いることで、負荷が減少するため、より軽量のピストンピンを用いることも可能となって、その結果、振動質量、ひいては内燃機関を運転させるためのエネルギー消費量を低減することができる。
具体的に、本発明に係るピン孔2において、特に、直径D=2cmを有するものを形成するにあたっては、H(径方向のオーバリティを特徴付ける値)及びKt(変形値)として、以下の値を選択することができる。

Claims (9)

  1. ピストン(1)の縦軸方向に対して横方向に延びるオーバル形状を有し、ピストンピンを収容するためのピン孔(2)を備え、内燃機関のために供されるピストン(1)であって、
    前記ピン孔(2)は、最上点のα=0°及び最下点のα=180°においては円筒形状を有するように構成される一方、赤道部のα=90°及びα=270°においてはオイルを保持する空間を含むオーバル形状を有するように構成され、前記赤道部と前記最上点との間の区間、及び前記赤道部と前記最下点との間の区間は、それぞれ、連続的且つ微分可能な曲線を描くように延びる、すなわち、角の無い曲線を描くように延び、
    Hは正負の符号を含む径方向のオーバリティの基準値[mm]とし、hαは角度αにおける径方向のオーバリティ[mm]であり、h αは角度αにおける径方向の変形されたオーバリティ[mm]とし、αは角度であり、そして、Ktは変形値とし、
    前記ピン孔(2)のオーバリティが、下式のように定められる
    ことを特徴とするピストン。
  2. ピストン(1)の縦軸方向に対して横方向に延びるオーバル形状を有し、ピストンピンを収容するためのピン孔(2)を備え、内燃機関のために供されるピストン(1)であって、
    前記ピン孔(2)は、最上点のα=0°及び最下点のα=180°においては円筒形状を有するように構成される一方、赤道部のα=90°及びα=270°においてはオイルを保持する空間を含むオーバル形状を有するように構成され、前記赤道部と前記最上点との間の区間、及び前記赤道部と前記最下点との間の区間は、それぞれ、連続的且つ微分可能な曲線を描くように延びる、すなわち、角の無い曲線を描くように延び、
    Hは正負の符号を含む径方向のオーバリティの基準値[mm]とし、hαは角度αにおける径方向のオーバリティ[mm]とし、h αは角度αにおける径方向の変形されたオーバリティ[mm]とし、αは角度とし、そして、Ktは変形値とし、
    前記ピン孔(2)のオーバリティが、下式のように定められる
    ことを特徴とするピストン。
  3. 請求項1又は2に記載のピストンにおいて、
    前記ピン孔(2)は、345°<α<45°及び135°<α<225°においては、略円筒形状を有する
    ことを特徴とするピストン。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のピストンにおいて、
    前記ピン孔(2)は、線形オーバル形状又は2重オーバル形状を有する
    ことを特徴とするピストン。
  5. 請求項1からのいずれか1つに記載のピストンにおいて、
    前記ピン孔(2)は、340°<α<20°及び130°<α<230°においては、円形状からの径方向のずれがr<2μmを満たす
    ことを特徴とするピストン。
  6. 請求項1からのいずれか1つに記載のピストンにおいて、
    前記ピン孔(2)は、αが約90°及びαが約270°においては、
    円形状からの径方向のずれが10<r<50μmを満たす
    ことを特徴とするピストン。
  7. 請求項1からのいずれか1つに記載のピストンにおいて、
    前記ピン孔(2)は、前記横方向のオーバリティに加え、縦方向のオーバリティHOも有することを特徴とするピストン。
  8. 請求項1からのいずれか1つに記載のピストン(1)を製造する方法であって、
    前記ピン孔(2)は、孔開けに重ねて行われる、前記ピストン(1)又はドリルの同時揺動を利用することにより、横方向に延びるオーバル形状を有するよう孔開けされる
    ことを特徴とするピストンの製造方法。
  9. 請求項1からのいずれか1つに記載のピストン(1)を製造する方法であって、
    前記ピン孔(2)は、磁力を介して取り付けられ、その回転に同期して径方向に偏向される孔開け主軸を用いることにより、横方向に延びるオーバル形状を有するよう孔開けされる
    ことを特徴とするピストンの製造方法。
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