JP5598069B2 - 空気圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、釘打機等の空気工具を駆動するために必要な圧縮空気を生成する空気圧縮機に関する。
一般に、例えば特許文献1に記載されている空気工具に供給するための圧縮空気を生成する空気圧縮機は、電動機等の駆動部の回転運動を、クランク軸を介してシリンダ内に摺動可能に挿嵌されたピストンの往復運動に変換し、吸気弁から吸入した空気を圧縮することにより、圧縮空気を生成する。ここで、駆動部の回転運動は、ピストンに設けた単一円形状の貫通孔に、その貫通孔直径よりもわずかに小さい径を有するピストンピンを挿通し、ピストンピンとクランク軸とを軸受及び連接棒を介して連結することにより、ピストンの往復運動に変換される。
また、従来、ピストンとピストンピンの間を潤滑用のオイルで満たす構成が一般的であった。しかし、近年、潤滑用のオイルを用いないオイルレスコンプレッサーが普及している。
特開2009−185648号公報
図9(a)に、貫通穴623aの中心軸方向から見た従来のピストン623を示す。特許文献1に記載されているような従来のシリンダ及びピストン623による空気の圧縮行程において、圧縮空気の圧力により、ピストンピン624とピストンピン624が挿通された貫通穴623aの内周面には、ピストン623の摺動方向と平行で、貫通穴623aからピストン上面623eに向かう方向の繰り返し接触荷重が負荷される。従って、ピストンピン624と貫通穴623a内周面との接触は、図9(b)に示すように、貫通穴623aの中心Oを通り、ピストン623の摺動方向に平行な線と貫通穴623aの周が交差する点のうちピストン上面623e側の交点C付近で生じる。また、貫通穴623aの直径は、ピストンピン624の直径よりも若干大きく形成され、例えば10μm程度である。このため、接触荷重発生時は、交点Cにおける接触荷重が最大となり、ピストンピン624と比較すると低剛性であるピストン623の貫通穴623a内周面が弾性変形する。貫通穴623aの内周面が弾性変形すると、交点Cを中心として貫通穴623aの円周形状に沿って接触荷重の発生領域が拡大する。具体的には、接触荷重による圧力は、図9(b)に示すように、交点Cを最大とし、貫通穴中心Oと交点Cを通る線と貫通穴中心Oを通る直線で形成される角度をθとして、θの増大に伴い減少するように分布する。
この貫通穴623aの弾性変形は、剛性の低いピストン623の貫通穴623aの内周面がピストンピン624の外表面に沿って伸びようとする変形であるため、接触している面同士の間に相対すべりが生じる。交点C付近は、接触荷重により生じる摩擦力が大きいため、相対すべりは発生しないが、ピストン623の貫通穴623aの内周面がピストンピン624の外表面と接触している領域(接触領域)の終点付近では、摩擦力が小さいため、相対すべりが発生する。この接触領域終点付近の相対すべりは、繰り返しの摩擦力を伴った相対すべりであり、本現象は、一般にフレッティングと称される。フレッティングが発生する接触領域においては、フレッティング摩耗と言われる表面損傷が生じ、フレッティング摩耗が進行すると、その箇所に摩耗粉が発生し、機械の精度や機能が著しく低下し、振動や騒音の原因となる。
また、前述の相対すべりが発生する箇所においては、貫通穴623a内周面を変形させようとする荷重により大きな繰り返し応力が発生し、フレッティング疲労が生じる。フレッティング疲労が生じると、フレッティングが無いときの材料の疲労強度よりも著しく低い応力で、接触面に疲労亀裂が発生する。そして、空気圧縮機のように繰り返し生じる応力値がほぼ一定である場合においてフレッティング疲労が生じた場合、フレッティング疲労が無い場合と比較し短時間で疲労破壊が発生する。従って、フレッティング疲労が生じるピストンピン624と貫通穴623aの内周面に短時間のうちに疲労亀裂が発生し、その亀裂が進展すると部品の破損に至る。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、部品の破損を防止し、信頼性の高い空気圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る空気圧縮機は、
モータにより駆動されるクランク軸と連接棒を介して連結されるピストンピンと、該ピストンピンが挿通される貫通穴が形成され、前記クランク軸の回転運動によりシリンダ内で摺動運動するピストンと、を備える空気圧縮機であって、
前記貫通穴は、前記ピストンの摺動方向と交差する方向に貫通し、その貫通方向から見て、円形部と、該円形部の中心を通り、前記ピストンの摺動方向に平行な線を中心として略対称に形成された2つの切り欠き部と、から構成され
前記貫通穴の貫通方向から見て、前記2つの切り欠き部のそれぞれにおいて、一方の端部と前記円形部の中心とを結んだ線と、他方の端部と前記円形部の中心とを結んだ線とのなす角φが、φ≧80°である、
ことを特徴とする。
前記貫通穴の貫通方向から見て、前記2つの切り欠き部は、前記円形部の中心を通り、摺動方向と略直交する線をまたぐように形成されてもよい。
前記ピストンピンは、前記ピストンとネジにより締結されていてもよい。
前記円形部は、前記ピストンと前記シリンダにより形成される圧縮室内の空気を前記ピストンが圧縮する圧縮工程において、前記ピストンと接触する接触領域を有してもよい。
前記貫通穴の前記ピストンの内壁側縁部に、面取りが施されていてもよい。
本発明によれば、部品の破損を防止し、信頼性の高い空気圧縮機を提供できる。
本発明の実施形態に係る空気圧縮機の平面図である。 本発明の実施形態に係る空気圧縮機の側面図である。 本発明の実施形態に係る空気圧縮機のピストンの斜視図である。 本発明の実施形態に係る空気圧縮機のピストンとピストンピンの組立正面図である。 ピストンに形成された貫通穴をその中心軸方向から見た図である。 (a)は圧縮工程時におけるピストンの変形状態を示す図、(b)はピストンに形成された貫通穴の周壁部に加わる圧力を説明するための図である。 切り欠き部の半径と貫通穴の周壁部にかかる最大応力との関係を表す図である。 (a)は本発明の実施形態の変形例に係る空気圧縮機のピストンの断面斜視図、(b)は従来の空気圧縮機のピストンピンがピストンを介して圧縮空気の圧力により変形した状態を表す図である。 (a)は従来の空気圧縮機におけるピストンとピストンピンの組立正面図、(b)は従来の空気圧縮機におけるピストンに形成された貫通穴の内周面に加わる圧力を説明するための図である。
以下、本発明の第1の実施形態に係る空気圧縮機1を図面を用いて説明する。図1及び図2に示すように、空気圧縮機1は、駆動部100と、空気タンク部200と、制御回路部300と、操作パネル部400と、圧縮空気生成部500と、から構成される。
駆動部100は、例えば直流モータ110等から構成され、クランク軸120を介して直流モータ110の回転運動を圧縮空気生成部500のピストン523の往復運動に変換することにより、圧縮空気生成部500を駆動する。駆動部100の駆動回路は、制御回路部300により制御される。
空気タンク部200は、平行に配置された1対の円筒状の空気タンク211、212と、連通管221、222と、マニホールド230等から構成される。空気タンク211、212は、圧縮空気生成部500で生成され、その吐出通路出口より2段目配管542を通って供給される圧縮空気を貯留する。供給された圧縮空気は、空気タンク211、212内で、例えば3.0〜4.5MPaの圧力を有する。連通管221、222は、一端がそれぞれ空気タンク211、212に接続され、他端はマニホールド230に接続される。従って、空気タンク211、212は、連通管221、222及びマニホールド230を介して連通しているため、空気タンク211、212内部の圧力は略同一に維持される。そして、空気タンク211、212内に貯留された圧縮空気は、減圧弁241、242で所定の圧力に減圧された後、圧縮空気取出口(カプラ)250に接続されたホース(図示せず)を介して釘打機等の空気工具(図示せず)に供給される。
制御回路部300は、スイッチング素子等が配置された回路基板から構成され、操作パネル部400からの操作信号等に基づいて、駆動部100の直流モータ110のオン・オフを制御する。
操作パネル部400は、主電源スイッチと、表示部等とから構成される。主電源スイッチは、空気圧縮機1に供給される商用交流電源をオン・オフするために設けられ、主電源スイッチを介して、制御回路部300や駆動部100に電源が供給される。表示部は、例えば、タンク圧力や過負荷の警告をLED等により表示する。
圧縮空気生成部500は、図1に示すように、1段目圧縮装置510と、2段目圧縮装置520とから構成され、1段目圧縮装置510と2段目圧縮装置520はクランクケース530を介し、対向するように配置される。1段目圧縮装置510は、弁板511、シリンダ512、ピストン513等から構成される。ピストン513は、軸受131等を介してクランク軸120に回動可能に連結されている。この構成により、クランク軸120の回転運動が、シリンダ512内におけるピストン513の往復運動に変換される。また、2段目圧縮装置520は、弁板521、シリンダ522、ピストン523等から構成される。ピストン523には、貫通穴523aが形成されており、ピストンピン524が挿通される。ピストン523は、軸受132、133及び連接棒140等を介してクランク軸120に回動可能に連結されている。この構成により、クランク軸120の回転運動が、シリンダ522内におけるピストン523の往復運動に変換される。
以上のように構成される圧縮空気生成部500における動作について説明する。まず、1段目圧縮装置510は、クランクケース530の内部を経由してピストン513上面、シリンダ512、弁板511により区画された圧縮室515に吸い込まれた外部空気(大気圧)を圧縮し、1段目配管541を介して、2段目圧縮装置520に圧縮空気を供給する。2段目圧縮装置520は、1段目圧縮装置510から供給される圧縮空気を、ピストン523上面、シリンダ522、弁板521により区画された圧縮室525において、例えば3.0〜4.5MPaの許容最高圧力まで圧縮し、2段目配管542を介して、空気タンク211、212に圧縮空気を供給する。
次に、実施形態に係るピストンピン524が挿通される、ピストン523に形成された貫通穴523aの形状について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る空気圧縮機1のピストン523の斜視図、図4は、ピストン523とピストンピン524の組立正面図である。図3及び図4に示すように、ピストン523には、ピストン523の摺動方向と垂直方向であってピストン523の中心軸を通る方向に貫通する貫通穴523aが形成されている。貫通穴523aには、図4に示すようにピストンピン524が挿通される。そして、ピストンピン524は、図1に示すように、ピストン523の摺動方向にピストン523の側面を貫通するネジ525a、525bにより、ピストン523に固定される。なお、本発明の実施形態に係る空気圧縮機1において、生成される圧縮空気に不純物が混在することを防ぐため、ピストン523とピストンピン524との間の潤滑のためのオイルは使用されず、ピストンピン524は上述のようにネジ525a、525bによりピストン523に固定される。
図5は、貫通穴523aをその中心軸O方向(貫通方向)から見た図である。図5に示すように、貫通穴523aは、中心軸Oを中心として所定の半径R(例えばR=6mm)を有する円形部523bと、円形部523bの内周面から窪むように形成された2つの切り欠き部523c、523dとから構成される。円形部523bの直径は、容易にピストンピン524が挿通できるように、ピストンピン524の直径よりもわずかに大きい。
図6(a)は圧縮工程時におけるピストン523の変形状態を示す図、(b)は貫通穴523aに加わる圧力を説明するための図である。図6(a)及び(b)に示すように、円形部523bのうち、圧縮室526を形成するピストン上面523e側の部分は、圧縮工程時においてピストンピン524と接触する接触領域Aを有する。圧縮工程時において、ピストン上面523eには、圧縮空気により、ピストン523の摺動方向に平行で、貫通穴523aに向かう方向(図6(a)において下向き)の圧力がかかる。その際、接触領域Aは、ピストンピン524と接触し、ピストン523の摺動方向に平行で、貫通穴523aからピストン上面523eに向かう方向(図6(a)において上向き)の接触荷重を受ける。そして、ピストンピン524よりもピストン523の方が低剛性であるため、円形部523bのうち接触領域A内の部分は、弾性変形し、それとともにピストンピン524の外周に沿って接触領域Aが拡大する。接触荷重により接触領域Aにかかる圧力は、図6(b)の圧力分布が示すように、円形部523bの中心軸Oを通り、ピストン523の摺動方向と平行な直線Yと、接触領域Aとの交点Bで最大となり、交点Bから円形部253bの円周方向に沿って離れるにつれて、圧力は小さくなる。図9(b)に示す従来の貫通穴623aの接触領域における圧力分布と比較すると、接触領域Aの両端部における圧力は、従来の接触領域よりも大きい。従って、接触領域Aの両端部におけるピストン523とピストンピン524との間の相対すべりの量が小さくなり、フレッティングによる摩耗を抑えることができる。
なお、図6(b)及び図9(b)の圧力分布の比較から、接触面積Aを小さくすることにより、接触領域Aの両端部における圧力が大きくなり、相対すべりの量を小さくできると考えられる。しかし、接触領域Aを小さくしすぎると接触領域Aにおける面圧が大きくなり、ピストン523の破損等が生じる恐れがある。従って、接触領域Aの広さは、図6(b)に示すように、中心軸Oと交点Bを通る線と中心軸Oを通る直線で形成される角度をθとして、θ=20°〜50°程度が好ましい。
次に切り欠き部523c、523dの形状について説明する。図5に示すように、切り欠き部523c、523dの周面は、中心軸O方向から見て、所定の半径r(例えばr=4.5mm)を有する円弧形状であり、円形部523bの内周面から窪むように形成されている。また、2つの切り欠き部523c、523dは、中心軸O方向から見て、直線Yを中心として、略対称に位置するように形成される。これは、上述したように、接触領域Aは直線Yを中心として対称な圧力分布を有しており、相対すべりが起こりやすい接触領域Aの両端部に対応する位置に切り欠き部523c、523dを形成したことによる。また切り欠き部523c、523dは、中心軸O方向から見て、直線Yと直交し、中心軸Oを通る直線Xをまたがって位置するように形成されている。
次に、切り欠き部523c、523dを形成する円弧の半径rの大きさについて、図7を用いて説明する。図7は、シミュレーションにより解析した半径rと貫通穴523aの周壁部にかかる最大応力との関係を表す図である。図7において、横軸は、円形部523bの半径Rに対する半径rの比r/Rである。また、縦軸は、切り欠き部が形成されていない従来の空気圧縮機のピストンの貫通穴の周壁部にかかる最大応力σに対する、切り欠き部523c、523dが形成されている本実施形態の空気圧縮機1のピストン523の貫通穴523aの周壁部にかかる最大応力σの比σ/σである。図7に示すように、r/R=0.33(例えば、r=2.0mm、R=6.0mm)の場合、σはσよりも最大応力の比σ/σにおいて約4%低い。すなわち、切り欠き部523c、523dを形成することにより、貫通穴523aの周壁部にかかる最大応力を低下させ、ピストン523の耐久性を大幅に向上させることができる。さらに、r/R=0.66(例えば、r=4.0mm、R=6.0mm)の場合、σはσよりも最大応力の比σ/σにおいて約30%低い。この最大応力の低下は、図7に示すように、r/Rを大きくするほど大きくなる。しかし、効率的に貫通穴523aを加工できる範囲はおよそr/R=0.80の範囲までである。好適には、r/R=0.75(例えば、R=6.0mm、r=4.5mm)とした場合に最も良い結果が得られ、σはσよりも最大応力の比σ/σにおいて約33%低い。
また、図5に戻って、切り欠き部523c、523dのそれぞれにおいて、一方の端部と中心軸Oとを結んだ線と、他方の端部と中心軸Oとを結んだ線とのなす角度φは、大きいほうが切り欠き部523c、523dの形成するための加工がしやすく、また、切り欠き部523c、523dの縁部における応力を好適に分散させることができる。具体的には、φ≧80°であることが好ましい。
次に、ピストン523に貫通穴523aを形成するための加工方法について説明する。具体的には、まず、ピストン523の摺動方向と直交する方向であって、ピストン523aの中心軸を通る方向にドリル等を貫通させることにより、半径Rの貫通穴を円形部523bとして形成する。その後、ドリル等により、図5に示すように、形成された貫通穴の周面に半径rの円弧状の窪みを切り欠き部523c、523dとして形成する。
以上説明したように、本実施形態に係る空気圧縮機1において、ピストンピン524が挿通される貫通穴523aは、直線Yを中心として、略対称に位置するように形成される切り欠き部523c、523dを有する。そのため、接触領域Aの両端部におけるピストンピン524との相対すべりが減少し、フレッティング摩耗を抑制することができる。従って、フレッティング疲労によるピストン523とピストンピン524との連結部分の破損を防止し、信頼性の高い空気圧縮機1を提供することができる。また、上述したように切り欠き部523c、523dを形成し、位置させることで、貫通穴523aの縁部における応力分散の効果と、フレッティング疲労の防止を両立させ、結果として劇的な耐久性の向上を実現することができる。
また、本発明の切り欠き部の形状は円弧形状に限定されないが、本実施形態のように、切り欠き部523c、523dを円弧状に形成することによって、貫通穴523aをドリル等により容易に形成することができる。従って、構造変更や部品点数を増やすことなく、容易な加工により、ピストン523とピストンピン524との連結部分の破損を防止し、信頼性の高い空気圧縮機1を提供することができる。
また、本実施形態において、上述した形状を有する貫通穴523aは、図5に示すように、中心軸Oから見て、円形部523bと切り欠き部523c、523dといった円弧形状から構成されているため、貫通穴523aの縁部における応力を好適に分散させることができる。従って、ピストン523とピストンピン524との連結部分の破損を防止し、信頼性の高い空気圧縮機1を提供することができる。
また、本実施形態において、図8(a)に示すように、貫通穴523aのピストン523の内壁側の縁部に面取りを施すことにより面取り部523fを形成してもよい。
ここで、従来の空気圧縮機では、図8(b)に示すように、圧縮工程時において、ピストン上面623eには圧縮空気によりピストン623の摺動方向に平行でピストン上面623eから貫通穴623aに向かう方向(図8(b)において下向き)の圧力がかかる。一方、連接棒(図示せず)により、ピストンピン624には、ピストン623の摺動方向に平行で圧縮空気による圧力とは反対方向(図8(b)において上向き)に荷重がかかる。従って、ピストンピン624は弾性変形し、図8(b)に示すようにピストン上面623e側を凸としたアーチ形に変形する。このため、ピストン623とピストンピン624は、貫通穴623aのピストン623の内壁側の上側縁部において強く接触する。この接触荷重により、貫通穴623aの周壁には応力が発生するが、特に貫通穴623aのピストン623の内壁側縁部において応力値が大きくなる。
従って、図8(a)に示すように、面取り部523fを形成することにより、ピストン523とピストンピン524との接触位置は、貫通穴523aのピストン523の内壁側縁部からピストン523の外壁側へ移動する。このように、ピストン523とピストンピン524との接触位置を移動させることにより、最大応力が発生する位置を縁部から移動させ、応力低減を図ることができる。
1 空気圧縮機
100 駆動部
110 直流モータ
120 クランク軸
131〜133 軸受
140 連接棒
200 空気タンク部
211、212 空気タンク
221、222 連通管
230 マニホールド
241、242 減圧弁
250 圧縮空気取出口(カプラ)
300 制御回路部
400 操作パネル部
500 圧縮空気生成部
510 1段目圧縮装置
511 弁板
512 シリンダ
513 ピストン
515 圧縮室
520 2段目圧縮装置
521 弁板
522 シリンダ
523 ピストン
523a 貫通穴
523b 円形部
523c、523d 切り欠き部
523e ピストン上面
523f 面取り部
524 ピストンピン
525a、525b ネジ
526 圧縮室
530 クランクケース
623 ピストン
623a 貫通穴
623e ピストン上面
624 ピストンピン

Claims (5)

  1. モータにより駆動されるクランク軸と連接棒を介して連結されるピストンピンと、該ピストンピンが挿通される貫通穴が形成され、前記クランク軸の回転運動によりシリンダ内で摺動運動するピストンと、を備える空気圧縮機であって、
    前記貫通穴は、前記ピストンの摺動方向と交差する方向に貫通し、その貫通方向から見て、円形部と、該円形部の中心を通り、前記ピストンの摺動方向に平行な線を中心として略対称に形成された2つの切り欠き部と、から構成され
    前記貫通穴の貫通方向から見て、前記2つの切り欠き部のそれぞれにおいて、一方の端部と前記円形部の中心とを結んだ線と、他方の端部と前記円形部の中心とを結んだ線とのなす角φが、φ≧80°である、
    ことを特徴とする空気圧縮機。
  2. 前記貫通穴の貫通方向から見て、前記2つの切り欠き部は、前記円形部の中心を通り、摺動方向と略直交する線をまたぐように形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気圧縮機。
  3. 前記ピストンピンは、前記ピストンとネジにより締結されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の空気圧縮機。
  4. 前記円形部は、前記ピストンと前記シリンダにより形成される圧縮室内の空気を前記ピストンが圧縮する圧縮工程において、前記ピストンと接触する接触領域を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の空気圧縮機。
  5. 前記貫通穴の前記ピストンの内壁側縁部に、面取りが施されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の空気圧縮機。
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