JPH0957327A - 厚鋼板のスケール除去方法 - Google Patents

厚鋼板のスケール除去方法

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JPH0957327A
JPH0957327A JP21374395A JP21374395A JPH0957327A JP H0957327 A JPH0957327 A JP H0957327A JP 21374395 A JP21374395 A JP 21374395A JP 21374395 A JP21374395 A JP 21374395A JP H0957327 A JPH0957327 A JP H0957327A
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descaling
scale
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cooling
forced cooling
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Yuichi Yano
祐一 谷野
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱間矯正時のスケール押込みや成品での表面性
状不良を防止する。また、強制冷却時に均一な冷却を行
う。 【解決手段】仕上げ圧延における最終パスの直前および
直後のうちの少なくとも一方でデスケーリングを行い、
仕上げ圧延終了後から熱間矯正までの間に生成するスケ
ールが剥離しない程度の厚みで均一に生成させる。続い
て熱間矯正を行い、その後に成長する2次スケールのデ
スケーリングを行い、このデスケーリングから5秒以内
に強制冷却を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚鋼板のスケール
除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】厚鋼板の熱間圧延において、仕上げ圧延
後、ホットレベラによる熱間矯正および強制冷却を行う
場合、仕上げ圧延後の厚鋼板の表面に発生した2次スケ
ールが残存していると、ホットレベラにおいてスケール
の剥離やそのスケール押込みに伴う成品の表面性状不良
を発生させる。
【0003】したがって、ホットレベラによる熱間矯正
時に2次スケールが残存していないようにし、2次スケ
ールを除去することはきわめて重要である。
【0004】従来、2次スケールを除去する方法や2次
スケールの発生を抑制する方法について種々の開示がな
されている。
【0005】たとえば、特開昭49−90256号公報
においては、厚鋼板の熱間圧延時に最終仕上げパス直前
に鋼板温度を650℃〜800℃に調整し、その後に最
終パスを行う2次スケール疵発生防止方法が開示されて
おり、特公昭59−13926号公報においては、熱間
圧延の仕上げ圧延時のデスケーリングに際し、鋼板のS
含有量、成品狙い厚、成品表面等級、表面温度およびデ
スケーリング装置通過速度を演算処理装置に入力してデ
スケーリング制御を行い、次材以降のデスケーリング制
御に反映する方法が開示されている。
【0006】また、特開昭59−218202号公報に
おいては、厚鋼板の制御圧延時に、温度調節開始温度よ
り引き続く鋼板温度と温度調節時間を、その温度と時間
に対するスケール剥離特性とに基づき、スケール剥離領
域となるように定め、その後、圧延を再開するスケール
模様の減少方法が開示されており、特公昭62−390
44号公報においては、1次デスケーリング終了後、2
次デスケーリングまでの経過時間あるいは2次デスケー
リング中の任意のデスケーリング間の経過時間が、鋼板
表面温度とその経過時間の関係式を満足するように制御
するスケール除去方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
は、いずれも仕上げ圧延時に鋼板温度を制御あるいは調
整することによって、デスケーリング性の改善あるいは
2次スケールの発生を抑制しようというものであるが、
たとえこれらが完全に行われて、仕上げ圧延終了までに
2次スケールが完全に除去できたとしてもその時点での
鋼板温度は、おおよそ600〜800℃という高温域で
あるため、その後の過程において新しい2次スケールが
少なからず生成してしまい、ホットレベラによる熱間矯
正時のスケール押込みや成品での表面性状不良は避けら
れないものであった。
【0008】他方、特開昭63−101018号公報に
おいては、厚鋼板を熱間矯正するホットレベラにおい
て、上レベリングロール間および下レベリングロール間
の少なくとも1か所以上に高圧水または高圧空気を噴射
するデスケーリングノズルを備えたデスケーリング装置
が開示されている。
【0009】しかし、この装置を用いて、たとえば強制
冷却材の圧延のデスケーリングを行う場合には、不適性
な温度領域でデスケーリングを行うことにより、急激な
温度降下が起こり、鋼板形状や機械特性に及ぼす影響が
大きくなる。
【0010】また、特開平3−110017号公報にお
いては、熱間圧延オンライン強制冷却された厚鋼板を、
その後面のホットレベラにて熱間矯正する際に、レベラ
ーロール冷却水量と冷却停止温度との関係式を満足する
ように矯正する2次スケール疵のない厚鋼板の製造法を
開示している。
【0011】しかしこの方法は、冷却後にホットレベラ
により熱間矯正するものである点で、本発明の熱間矯正
後に強制冷却しようとするものとはもともとライン自体
が異なり、仮に、同発明を本発明が対象とするラインに
適用したとしても、強制冷却後の温度は室温程度となっ
ているため、2次スケールの剥離が可能な温度域ではな
いので、同発明を適用することはできない。
【0012】以上のように、従来技術における問題点
は、仕上げ圧延終了前のデスケーリングでは、2次スケ
ールの生成が問題として残り、熱間矯正時のデスケーリ
ングでは、成品として必要な鋼板形状および機械特性を
得ることができない。
【0013】そこで、本発明の第1の課題は、2次スケ
ールに起因するホットレベラによる熱間矯正時のスケー
ルの剥離やその押込みに伴う成品の表面性状不良を防止
することにある。
【0014】第2の課題は、不要な過度の温度降下は避
けるとともに、強制冷却時において均一な冷却を図るこ
とにより成品のスケールの性状の改善をなし、かつ鋼板
形状および機械特性の優れた厚鋼板を得ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明に係る厚鋼板のスケール除去方法は、厚鋼板の熱間圧
延に際し、仕上げ圧延における最終パスの直前および直
後のうちの少なくとも一方でデスケーリングを行い、仕
上げ圧延終了後から熱間矯正までの間に生成するスケー
ルが、剥離しない程度の厚みで均一に生成させ、続いて
熱間矯正を行い、その後に成長する2次スケールのデス
ケーリングを行い、このデスケーリングから5秒以内に
強制冷却を開始することを特徴とするものである。
【0016】すなわち、本発明を概念的に説明すると次
のとおりである。仕上げ圧延のパススケジュールが目的
の板厚および温度などにより種々異なることに対応し
て、従来は、鋼板温度およびスケール発生状況により適
当な様々なパス段階でデスケーリングを行っていたが、
そのデスケーリング後から熱間矯正時までに2次スケー
ルが成長し、熱間矯正時におけるスケールの剥離および
その押込みの問題がいずれにせよ発生していた。
【0017】そこで、本発明では、仕上げ圧延終了後か
ら熱間矯正までの間に生成するスケールが、剥離しない
程度の厚みで均一に生成させるために、仕上げ圧延にお
ける最終パスの直前および直後のうちの少なくとも一方
でデスケーリングを行うこととした。この場合、熱間矯
正時のスケール厚が30μm以下であれば、一般的に剥
離しない程度の厚みであるため、かかる熱間矯正時のス
ケール厚を達成するように、デスケーリングを行うのが
好ましい。このデスケーリングは、最終パスの直前また
は直後のいずれかに行ってもよいし、あるいは最終パス
の直前および直後の両方で行ってもよい。
【0018】かくして、熱間矯正時において厚鋼板から
のスケールの剥離およびその押込みを防止できる。
【0019】熱間矯正後から強制冷却までの間において
も、2次スケールが厚く成長する。この成長した2次ス
ケールを粉砕除去することは比較的容易であり、本発明
では、強制冷却前に2次スケールの粉砕除去を行う。
【0020】しかも、この2次スケールの粉砕除去を強
制冷却の直前、すなわち、強制冷却の5秒以内前におい
て行うことにより、鋼板表面および内部温度をスケール
成長速度が遅い温度域まで一気に冷却できるので、スケ
ールの成長はきわめて少なく、しかも、タイトにできる
ので、強制冷却時における冷却ムラ(冷却の不均一性)
を防止でき、機械的特性および鋼板形状に優れた厚鋼板
を得ることができるばかりでなく、表面性状に優れた成
品のを得ることができ、手入れ率が少なくなり歩留りが
向上する。
【0021】なお、本発明は、成品狙い厚み20mm以上
の厚鋼板で、かつ仕上げ温度が700℃以上、強制冷却
開示時点の温度は600℃以上の鋼種のものに対して特
に効果が顕著にあらわれる。また、高強度化のために、
Siを0.2%以上添加した厚鋼板であっても十分なデ
スケーリングを達成できるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明に係
る厚鋼板の製造工程を示す工程図であり、複数回の仕上
げ圧延後、ホットレベラによる熱間強制が行われ、強制
冷却されて成品化される。
【0023】仕上げ圧延工程のパススケジュールは、板
厚、温度域等により様々に異なるが、一般的には、その
パス間に数回のデスケーリングが行われる。このデスケ
ーリングは、鋼板温度、スケール生成状況によって様々
なタイミングで行われるが、それらデスケーリングの間
および最終デスケーリング後には2次スケールが成長す
る。
【0024】特に、高強度化のためにSiを添加した厚
鋼板を用いた場合には、加熱時にFeO−Fe2 SiO
4 の共晶化合物が形成されるが、Fe2 SiO4 (ファ
イアライト)は、FeO(ウスタイト)と地鉄組織の密
着性を非常に高め、これがデスケーリング残りの原因と
なる。
【0025】デスケーリング残りがあると、その部分
と、他のデスケーリングされた部分との間で、新たな2
次スケールの成長速度が異なるので、次のデスケーリン
グ時までに鋼板表面に凹凸のある2次スケールが形成さ
れてしまう。そして、次のデスケーリングでは、さらに
その凹凸を促進させる方向に2次スケールの除去がなさ
れる。かかる凹凸のある2次スケールを熱間強制工程に
持ち込むと、その2次スケールの部分的な剥離をもたら
す。
【0026】そこで、本発明では、仕上げ温度が700
℃以上の仕上げ圧延工程において、仕上げ圧延における
最終パスの直前または直後あるいはその両方でデスケー
リングを行う。
【0027】かくして、仕上げ圧延の最終パス段階でデ
スケーリングが行われるために、その後に2次スケール
が成長するとしても、均一であり、かつ2次スケールの
厚みもさほど厚くはならない。
【0028】その結果、続く熱間矯正工程において、均
一かつ剥離しない厚みの2次スケールが形成されている
ため、スケール剥離やその押込みが防止される。
【0029】熱間矯正を経た後に600℃以上の温度で
強制冷却の開始が行われるが、本発明においては、熱間
矯正と強制冷却との間に再度デスケーリングを行い、仕
上げ圧延の最終パス段階でのデスケーリング以後、強制
冷却開始直前まで間に成長した2次スケールの除去を行
い、このデスケーリングから5秒以内に強制冷却を開始
する。
【0030】したがって、本発明によれば、このデスケ
ーリングの後、直ちに鋼板表面および内部温度をスケー
ル成長速度が遅い温度域まで一気に冷却(強制冷却速度
は5℃/秒以上が好ましい)できるので、スケールの成
長はきわめて少なく、しかも、タイトにできるので、強
制冷却時における冷却ムラを防止でき、機械的特性およ
び鋼板形状に優れた厚鋼板を得ることができるここで、
強制冷却直前におけるデスケーリングとしてはたとえば
図2の態様を用いることができる。
【0031】すなわち、熱間矯正を経てテーブルロール
1、1…上を矢印方向に流れる厚鋼板Mが冷却装置2に
進入する前に、ラインの幅方向に沿って数本配置された
デスケーリングノズル3から高圧水を噴射することによ
って行われる。デスケーリングノズル3は冷却ヘッダ4
に一体的に取付けられ、昇降式の冷却ヘッダ4の昇降に
合わせて昇降できるようにされており、厚鋼板の板厚に
よって板表面からデスケーリングノズル3までの距離を
調整できるようにされている。ここで、デスケーリング
効果を考慮した場合、デスケーリングと鋼板Mとの距離
は350mm以下とするのが望ましい。デスケーリングノ
ズル3に対しては、配管5を介してポンプ6が繋がれて
おり、ポンプ6によってデスケーリングノズル3から噴
射するデスケーリング用高圧水W1 の吐出圧が調整可能
とされ、その吐出圧は150kgf/cm2 以上とするのが望
ましい。吐出圧が150kgf/cm2 未満だとデスケーリン
グ能力に乏しい。
【0032】さらに、デスケーリングノズル3は、先端
が仕上げ圧延機方向(上流側)に5〜10°傾斜され、
強制冷却用の冷却水との干渉を防止するとともに、デス
ケーリングされたスケールの除去性(排除性)が良好と
なるようにされている。
【0033】デスケーリングが行われた鋼板Mは、冷却
ヘッダ4に取り付けられている冷却ノズル7、7…から
噴出される冷却水W2 によって強制冷却が行われる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (基礎実験例)表1に示す組成の対象材を用い、図1に
示す工程で、本発明に係る厚鋼板の製造方法を実行し
た。ここで用いた鋼材としては、もっとも代表的な板
厚、成分系、強度グレードのものが選定されている。
【0035】
【表1】
【0036】この鋼種は、LPGなどのタンク鋼材とし
て使用されることもあるため、その表面スケール性状あ
るいは機械特性が管理項目として常に重要である。本実
施の結果、対象材の温度プロセスは、図3に示すとおり
である。
【0037】ちなみに、仕上げ圧延時のパス間における
デスケーリングがスケール厚に与える影響を図4に示
す。スケール成長は、放物線則に従うことが知られてお
り、すべてのパス間でデスケーリングを行えば、2次ス
ケールの除去は完全となるが、実際には温度降下が激し
くなりすぎるため、たとえば圧延時の各パスの温度管理
(指定)がある制御圧延材についてはすべてのパス間で
デスケーリングを行うことはできない。
【0038】そこで、全6パスの仕上げ圧延において、
表2に示すように、デスケーリングを行うパスの相違に
より、熱間矯正時における押込み疵の発生率を調べたと
ころ、同表に示す結果となった。なお、いずれの場合に
も強制冷却前のデスケーリングは行わなかった。
【0039】
【表2】
【0040】表2から判るように、全6パス中、少なく
とも最終パス段階でデスケーリングを行うことにより、
成品の押込発生率を減少させることができることが判
る。
【0041】また、図5に示すとおり、強制冷却前にデ
スケーリングを行うか否かでその後のスケール厚は大幅
に変化する。これは、強制冷却直前にスケールが除去さ
れれば、その直後に新しいスケールがほとんど成長しな
い温度域に一気に冷却できることに起因するものであ
る。
【0042】さらに、強制冷却時において冷却ムラがあ
ると、その後に再矯正を行う必要が生じる。いずれも、
最終仕上げパス直前においてデスケーリングを行った後
に、強制冷却直前でのデスケーリングの有無による、再
強制実施率を鋼板形状の良否の判定基準とした結果を表
3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】表3より、強制冷却直前にデスケーリング
を行った場合には鋼板形状の平坦性を確保できているこ
とが判る。この結果から、強制冷却直前での前にデスケ
ーリングによる均一冷却効果によって、鋼板形状が改善
される。また図6に示すとおり、強制冷却直前にデスケ
ーリングを行った方が、引張強度TS値はスペックを満
たすことができた。
【0045】続いて、強制冷却直前におけるデスケーリ
ングの際のデスケーリングノズル吐出圧の影響を図7に
示す。図7から判るように、吐出圧に対するスケール残
りの面積率をとれば、吐出圧100〜150kgf/cm2
効果大であった。さらに、汎用性を考慮すると、150
kgf/cm2 以上の吐出圧でデスケーリングを行うのが好適
である。
【0046】また、強制冷却前におけるデスケーリング
の際の鋼板表面とデスケーリングノズルとの間の距離の
影響を図8に示す。図8から判るように、距離300mm
〜350mmを境に、スケール残り面接率は極端に悪化の
方向に向かっている。したがって、鋼板表面とデスケー
リングノズルとの間の距離を350mm以下とするのが望
ましい。
【0047】(具体的実施例)次に、本発明例として、
仕上げ圧延における1パス目と最終の6パス目、および
強制冷却開始直前にデスケーリングを行ったときのスケ
ール厚の変化の例を図9に示す。また、温度履歴は図3
および図14に示すとおりである。
【0048】これに対して、従来例として、仕上げ圧延
における1パス目にのみデスケーリングを行ったとき、
1パス目および3パス目にデスケーリングを行ったと
き、1パス目および6パス目にデスケーリングを行った
ときのスケール厚の変化をそれぞれ図10〜図12に示
す。また、比較例として、仕上げ圧延の1パス目と6パ
ス目、および熱間矯正前にデスケーリングを行ったとき
のスケール厚の変化を図13に示す。
【0049】以上の結果を見ると、図10および図11
に示す従来例では、熱間矯正および強制冷却開始時のス
ケール厚が35〜40μmまで成長し、熱間矯正時にお
けるスケールの剥離、および強制冷却時における不均一
冷却の原因となる。
【0050】図12に示す従来例では、熱間矯正時に2
8μm程度であり、スケールの剥離が少ないものの、強
制冷却開始時点ではスケール厚が31μm程度であり、
強制冷却時の不均一冷却の原因となる。
【0051】これに対し、比較例では、熱間矯正および
強制冷却開始時のスケール厚は大幅に改善されるもの
の、強制冷却開始時点でのスケール厚は約13μm程度
となっており、やはり不均一冷却の発生がある。
【0052】これらの例に対して、本発明例では、図9
に示されているように、強制冷却開始時のスケール厚が
約5μmと薄く、タイトな性状となっている。したがっ
て、均一冷却による機械的特性の安定、鋼板形状を確保
することができた。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなとおり、本発明
によれば、2次スケールに起因するホットレベラによる
熱間矯正時のスケールの剥離やその押込みに伴う成品の
表面性状不良を防止することができる。
【0054】さらに、不要な過度の温度降下は避けると
ともに、強制冷却時において均一な冷却を図ることによ
り成品のスケールの性状の改善をなし、かつ鋼板形状お
よび機械特性の優れた厚鋼板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2次スケール除去を伴う鋼板の製
造工程図である。
【図2】本発明に係るデスケーリング装置および強制冷
却装置の概略図である。
【図3】本発明に係る強制冷却前の鋼板の温度履歴を示
すグラフである。
【図4】仕上げ圧延時のパス間デスケーリングの影響を
示すグラフである。
【図5】デスケーリング実施タイミングによるスケール
厚変化を示すグラフである。
【図6】強制冷却直前におけるデスケーリングの有無に
よるTS値の差を示す図である。
【図7】デスケーリングノズルの吐出圧とスケール残り
面積率の関係を示すグラフである。
【図8】鋼板表面−ノズル間距離とスケール残り面積率
の関係を示すグラフである。
【図9】本発明におけるスケール厚の変化を示すグラフ
である。
【図10】従来例におけるスケール厚の変化を示すグラ
フである。
【図11】その他の従来例におけるスケール厚の変化を
示すグラフである。
【図12】さらにその他の従来例におけるスケール厚の
変化を示すグラフである。
【図13】比較例におけるスケール厚の変化を示すグラ
フである。
【図14】本発明に係る強制冷却以降の鋼板の温度履歴
を示すグラフである。
【符号の説明】
1…テーブルロール、2…強制冷却装置、3…デスケー
リングノズル、4…冷却ヘッダ、5…配管、6…ポン
プ、7…冷却ノズル、M…鋼板、W1 …デスケーリング
用高圧水、W2 …冷却水。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚鋼板の熱間圧延に際し、仕上げ圧延にお
    ける最終パスの直前および直後のうちの少なくとも一方
    でデスケーリングを行い、仕上げ圧延終了後から熱間矯
    正までの間に生成するスケールが、剥離しない程度の厚
    みで均一に生成させ、 続いて熱間矯正を行い、その後に成長する2次スケール
    のデスケーリングを行い、このデスケーリングから5秒
    以内に強制冷却を開始することを特徴とする厚鋼板のス
    ケール除去方法。
JP21374395A 1995-08-22 1995-08-22 厚鋼板のスケール除去方法 Withdrawn JPH0957327A (ja)

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