JP6064808B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、モールド成形により一体化された端子を有して相手側の嵌合凹部内に嵌合するコネクタに関する。
従来、端子を一体的にモールド成形したコネクタとしては、例えば下記特許文献1に記載されたものがある。この種のコネクタは、端子をコネクタハウジングに対して組み付ける構成のコネクタと比較して、構造の簡素化や部品点数の削減を図ることができるという利点を有する。
特開2002−75557号公報
しかしこのような端子一体型のコネクタは、端子がコネクタハウジングに対して全く動かない状態で固定されるため、相手側の接続部と接続させる際に、端子と相手側接続部との間に生じる位置のずれ(公差)を吸収できず、接続部やその周辺領域に大きな負荷応力がかかるという問題がある。
このような問題を解決するために、端子一体型のコネクタと、相手側の接続部を有して該コネクタを受け入れ可能な嵌合凹部と、の間のクリアランスを大きくするとともに、これらの間に設けられるシール部材の厚みを厚くすることにより、シール部材によって端子および接続部間の位置ずれを吸収可能とする(端子のアライニングを確保する)構成が考えられる。しかしこのような構成にすると、コネクタと相手側嵌合凹部との嵌合作業に要する作業力、すなわち、シール部材を潰すのに要する力が大きくなり、嵌合時の作業性が低下するという問題がある。特に、コネクタを製品として出荷する場合には、相手側の嵌合凹部との嵌合作業は客先での作業となるため、作業性の低下は製品価値の低下となる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、端子をモールド成形する場合でも、相手側接続部との間の位置ずれを吸収可能なアライニングを確保でき、かつ、相手側の嵌合凹部との嵌合時の作業性に優れるコネクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、モールド成形により一体化された端子を有するインナーハウジングと、前記インナーハウジングを内部に収容するとともに、相手側の嵌合凹部内に嵌合可能なアウターハウジングと、前記インナーハウジングと前記アウターハウジングとの間に設けられて両者間を液密状態とする第1シールリングと、前記アウターハウジングの外周に設けられて前記嵌合凹部の内面との間を液密状態とする第2シールリングと、を備え、前記インナーハウジングと前記アウターハウジングとの間には第1クリアランスが設けられるとともに、前記第1シールリングは、前記第1クリアランス内で前記インナーハウジングを変位可能としており、前記アウターハウジングは前記嵌合凹部との間に第2クリアランスを有するように設定されており、前記第2シールリングは、前記第2クリアランス内で前記アウターハウジングを変位可能としており、前記第1クリアランスの方が前記第2クリアランスよりも大きくなるように設定されているところに特徴を有する。
上述した本発明によれば、インナーハウジングとアウターハウジングとの間に設けられた第1クリアランスと、アウターハウジングと嵌合凹部との間に設けられた第2クリアランスとの2つのクリアランスにより、端子のアライニングを充分に確保することができる。しかも、このようにクリアランスを二箇所に設ける構成とすることにより、嵌合作業時の作業性を向上させることができる。すなわち、二箇所分のクリアランスと同等のクリアランスを一箇所で設けようとする場合には、シールリングの厚みが厚くなり、その潰し量が大きくなるため、コネクタを相手側嵌合凹部内に嵌合する際に、大きな作業力(シールリングを潰すのに要する力)が必要となるが、本発明のように、全体のクリアランスを2分割して設ける構成とすることにより、一回の嵌合作業(インナーハウジングをアウターハウジングに嵌合する作業、および、アウターハウジングを相手側嵌合凹部に嵌合する作業)に要する作業力が小さくて済み、作業性が向上する。
また、インナーハウジングをアウターハウジングに嵌合させた状態のコネクタを製品として出荷する場合には、客先での作業性に優れるため、製品価値が高い。
第1シールリングおよび第2シールリングの同径方向において、第1シールリングの潰れ量が、第2シールリングの潰れ量よりも大きくなるように設定してもよい。このようにすると、客先での作業性がより向上するため、コネクタの製品価値がより高まる。
アウターハウジングに、第2シールリングの潰れ量を規制する規制壁を設ける構成としてもよい。このようにすると、第2シールリングが必要以上に潰れることが防止され、アライニングが第1シールリングによってより充分に確保できる。
複数のインナーハウジングをひとつのアウターハウジング内に収容し、第1シールリングを各インナーハウジングに個別に設ける構成としてもよい。このようにすると、各インナーハウジングに対する端子の位置、あるいは、相手側接続部の位置がバラバラであったとしても、端子のアライニングを個別に確保することが可能となる。
このような本発明のコネクタは、端子が相手側の端子台に対してボルト締結される構成のコネクタに特に有効である。端子台は一般的に位置精度が低いためである。
さらに、上記構成は、端子がL字形状に屈曲されたL型端子である場合に特に有効である。L型端子は、直線型の端子とは異なり、ハウジングに対して圧入等他の組み付け構成により組み付けることが困難であり、ハウジングの構造が複雑化するためである。
本発明によれば、端子をモールド成形する場合でも、相手側接続部との間の位置ずれを吸収可能なアライニングを充分に確保でき、かつ、相手側の嵌合凹部との嵌合時の作業性に優れるコネクタが得られる。
本実施形態のコネクタの分解斜視図 コネクタの分解側面図 コネクタの斜視図 コネクタの平面図 コネクタの側面図 コネクタの正面図 コネクタの下面図 図4のA−A断面図 図5のB−B断面図 コネクタの要部拡大断面図(インナーハウジングとアウターハウジングが同軸上に配置された状態) コネクタの要部拡大断面図(インナーハウジングが上方に偏って配置された状態) コネクタの要部拡大断面図(インナーハウジングが下方に偏って配置された状態)
<実施形態>
本実施形態のコネクタ10を図1ないし図12の図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態におけるコネクタ10の分解斜視図、図2は分解側面図である。以下、図2を基準として、図2の右側を前方、左側を後方、上側を上方、下側を下方として説明する。
コネクタ10は、電線Wの端末に接続された端子20をインナーハウジング31によりモールド成形した3つのインナーコネクタ30と、3つのインナーコネクタ30(インナーハウジング31)を内部に収容可能なアウターハウジング50と、互いに組み付けられた状態のインナーコネクタ30(インナーハウジング31)およびアウターハウジング50に対して後方側および下方側から組み付けられる第1シールドシェル60および第2シールドシェル65等を備えて構成されている。
このコネクタ10は、例えば自動車用のインバータなどの機器に接続されるようになっている。機器は、図8に示すように、機器本体(図示せず)を収容する機器側ケースC、機器本体に連なる端子台Tなどを備えて構成されている。機器側ケースCは金属製で、自動車のボディ(図示せず)に固定されている。このため、機器側ケースCは、コネクタ10を固定する機能を有しつつ、シールドシェル60,65をボディに対して電気的に接続する機能も有している。機器側ケースCの上端には、コネクタ10を取り付けるための取付孔C1(嵌合凹部の一例)が貫通形成されている。
端子20は、金属板を打ち抜き加工および折り曲げ加工することによって形成されている。端子20は全体として略L字形状に屈曲された形態をなすいわゆるL型端子であり、図2に示すように、一端側は、水平方向に延びて先端部に円孔21Aが貫通形成された板状の機器側接続部21とされており、他端側は、垂直方向に延びて電線Wの芯線W1を圧着可能な圧着部22Aを有する電線側接続部22とされている。円孔21Aは、図8に示すように、端子台Tに形成された固定孔T1と同軸で配置されるようになっており、接続ボルトBを円孔21Aに通して固定孔T1に締め付けることにより機器側接続部21と端子台Tとが導通可能に接続されるようになっている。
電線Wは、芯線W1が被覆W2で覆われてなる周知の構成である。本実施形態では、横並びに配置された3本の電線Wが図示しない編組線によって一括して覆われる構成とされている。電線Wの端末は、被覆W2を除去することで露出した芯線W1を圧着部22Aによってかしめ付けることにより、端子20の電線側接続部22と導通状態で接続されている。
インナーコネクタ30は、図2に示すように、電線Wと導通接続された端子20をモールド成形により一体的にモールドした、断面略L字形状の合成樹脂製のインナーハウジング31を有している。インナーハウジング31のうち前方側(図2の右側)に突出した部分は、後述するアウターハウジング50内に嵌合可能な嵌合突部32とされている。この嵌合突部32の先端側には、端子20の機器側接続部21が突出している。一方、電線Wに接続された端子20の圧着部22Aは、インナーハウジング31によりモールドされている。
嵌合突部32の基端部38の外周面には、第1保持溝33が全周に亘って形成されている。第1保持溝33には、第1シールリング34が嵌着されている。インナーコネクタ30(インナーハウジング31)の嵌合突部32を後述するアウターハウジング50の嵌合筒部52内に嵌合すると、第1シールリング34が第1保持溝33の底部33Aと嵌合筒部52の内壁との双方に密着することにより、両者間が液密状態とされる。また、嵌合突部32の先端側(図2中右側)は、上面および下面が第1段差部35をもって基端部38より径方向に縮径された縮径部36とされている。縮径部36の上下面は、平坦面とされている。第1段差部35は、後述するアウターハウジング50への突き当て面とされている。
インナーハウジング31のうち下方に延びた下端部分は、図2および図8に示すように、段差状に縮径されたシールリング装着部40とされている。各シールリング装着部40に第3シールリング41を装着すると、第3シールリング41がインナーハウジング31の下端部と電線Wの外周面との境目を覆い、両者間を液密状態にシールする。
第3シールリング41の外周には、略円筒状の止水キャップ42が装着されている。止水キャップ42は、インナーハウジング31のシールリング装着部40よりやや上方に設けられた係止突部43を、その上縁付近に設けられた係止孔42A内に係止することにより、インナーハウジング31に対して固定されている。
さらに、止水キャップ42の下方側には、リテーナ44が装着されている。リテーナ44は、図1に示すように扁平な略円筒状とされており、3つのインナーコネクタ30の各止水キャップ42の下方側において3本の電線Wを一括して覆って、3つのインナーコネクタ30を束ねている。
一方、アウターハウジング50は合成樹脂製であって、図1および図2に示すように、側面が略L字形状で、幅が横長の形状をなしている。アウターハウジング50は後方側および下方側に向けて開口するとともに、その内部は幅方向において区画壁51により3つに分割されており、前方側に突出した部分が、インナーコネクタ30の各嵌合突部32を後方側から個別に嵌合可能な嵌合筒部52とされている。嵌合筒部52の内側のうち後方側(図2中左側)は内径が大きい径大部52Aとされ、その前方側(図2中右側)は、第2段差部53をもって径大部52Aより上下方向に内径が縮径された径小部52Bとされている。径小部52Bの上下の内面は、嵌合突部32の平坦な縮径部36と対向可能な平坦面とされている。また、第2段差部53はインナーハウジング31の第1段差部35を受ける受け面とされている。さらに、アウターハウジング50の前壁には、嵌合筒部52内に嵌合されたインナーコネクタ30から前方側に向けて突出したの端子20の機器側接続部21を挿通可能な挿通孔58が、3つ設けられている。
アウターハウジング50の3つの嵌合筒部52は、周壁55により一括に取り囲まれており、この周壁55の外周面には、第2シールリング56を装着するための第2保持溝57が周設されている。第2保持溝57に装着された第2シールリング56は、第1シールリングと同材料にて構成されており、機器のケースCの取付孔C1(嵌合凹部の一例)内に密着し、ケースCの取付孔C1とアウターハウジング50との間を液密状態とする。この第2保持溝57の両側壁57Aは、第2シールリング56の潰れ量を規制する規制壁として作用している。なお、アウターハウジング50の上面は周壁55の基端部において第3段差部59をもって前方側が一段低くなった段差状とされており、この第3段差部59が機器の機器側ケースCに対する突き当て面とされている。
さて、インナーハウジング31の嵌合突部32の外径は、これを内部に嵌合するアウターハウジング50の嵌合筒部52の内径よりも小さく設定されている。ここで、図10はインナーハウジング31とアウターハウジング50とが同軸上に配置された状態を示したものであり、同図10を用いてより詳細に説明すると、嵌合突部32の基端部38の外径は嵌合筒部52の径大部52Aの内径よりも小さく設定されており、両者の間に第1クリアランスd1が設けられている(図10のd1/2の2倍)。また、嵌合突部32の縮径部36の外径は嵌合筒部52の径小部52Bの内径よりも小さく設定されており、両者の間にクリアランスd2が設けられている(図10のd2/2の2倍)。また、本実施形態においては、第1クリアランスd1はクリアランスd2と同等に設定されている。
第1シールリング34の厚みは、第1シールリング34が第1保持溝33内に嵌着された状態において、第1クリアランスd1を吸収可能な厚みに設定されている。これにより、例えば図11または図12に示すように、インナーハウジング31の嵌合突部32がアウターハウジング50の嵌合筒部52内において最も偏って配置された場合でも、第1シールリング34は第1クリアランスd1を吸収可能な潰れ量P1で潰れ、全周に亘って両者間を液密状態に保持可能である。換言すると、インナーハウジング31は第1クリアランスd1内において変位可能となっており、これにより、端子20の機器側接続部21は、アウターハウジング50に対して、第1クリアランスd1と同等のアライニングを確保している。
一方、アウターハウジング50の周壁55の外径は、ケースCの取付孔C1の内径よりも若干小さくなるように設定されている。同じく図10を用いてより詳細に説明すると、周壁55の外径はケースの取付孔C1の内径よりも若干小さく設定されており、両者の間に第2クリアランスDが設けられている(図10のD/2の2倍)。この第2クリアランスDは、第1クリアランスd1よりも小さくなるように予め設定されている。
第2シールリング56の厚みは、第2シールリング56が第2保持溝57内に嵌着された状態において、第2クリアランスDを吸収可能な厚みに設定されている。これにより、周壁55が取付孔C1内において最も偏って配置された場合でも、第2シールリング56は第2クリアランスDを吸収可能な潰れ量P2で潰れ、両者間を液密状態に保持可能である。換言すると、アウターハウジング50の周壁55は第2クリアランスD内において変位可能となっており、これにより、端子20の機器側接続部21は、機器側ケースCの取付孔C1に対して、第1クリアランスd1および第2クリアランスDの和(d1+D)と同等のアライニングを確保している。また、機器側ケースCとコネクタ10との組み付け状態における第2シールリング56の潰れ量P2は、同径方向における第1シールリング34の潰れ量P1よりも小さくなるように予め設定されている。
シールドシェルは金属製であって、図1および図8に示すように、第1シールドシェル60と第2シールドシェル65とを互いに組み付けることにより構成されている。第1シールドシェル60は、前方および下方が開口した箱形をなしており、互いに組み付けられた状態のインナーコネクタ30およびアウターハウジング50の後方側に組み付けられる。一方、第2シールドシェル65は、扁平な略円筒状をなしてリテーナ44の外周を覆う円筒部66と、コネクタ10の前面のうちアウターハウジング50の下方側を覆う垂直部67とを備える。
さらに、第2シールドシェル65の円筒部66の外周面には、図示しない編組線を円筒部66にかしめるための加締めリング45が装着されている、これにより、編組線、第1シールドシェル60、第2シールドシェル65、および機器側ケースCによって複数の電線Wを一括してシールドしてなるシールド導電路が形成される。
本実施形態は以上のような構成であって、続いてその作用を説明する。まず、コネクタ10の組立方法について簡単に説明する。図2に示すように、端子20と電線Wとを接続するにあたっては、電線Wの端末で被覆W2を除去することにより芯線W1を露出させ、この芯線W1を圧着部22Aで圧着することにより接続する。
次に、電線Wの被覆W2を有する部分と圧着部22A、および、機器側接続部21の基端側を成形用金型(図示せず)の成形空間の内部にセットし、金型を型閉じし、溶融樹脂を射出することにより、インナーハウジング31を形成する。溶融樹脂が冷えて固まったら、金型から脱型することにより、インナーハウジング31の成形が完了する。次に、第1シールリング34を嵌合突部32の第1保持溝33に嵌着する。また、第3シールリング41をシールリング装着部40の装着するとともに、その外周に止水キャップ42を取り付け、インナーコネクタ30を完成させる。
次に、3つのインナーコネクタ30(インナーハウジング31)の各嵌合突部32をアウターハウジング50の3つの嵌合筒部52内に嵌合させ、インナーコネクタ30とアウターハウジング50とを組み付け状態とする。この時、嵌合突部32の第1段差部35(突き当て面)が嵌合筒部52の第2段差部53(受け面)に当接することにより、インナーコネクタ30のアウターハウジング50への嵌合動作が規制され、両者が正規嵌合状態とされる。また、第1シールリング34は嵌合筒部52の径大部52Aの内面に密着し、インナーハウジング31とアウターハウジング50との間を液密状態とする。
このようにインナーコネクタ30とアウターハウジング50とを組み付けた状態においては、嵌合筒部52の基端部38と、嵌合筒部52の径大部52Aとの間には、第1クリアランスd1が設けられている。また、第1シールリング34はその周方向において全体が同様の潰れ量P1とされている。また、嵌合突部32の縮径部36と、嵌合筒部52の径小部52Bとの間には、第1クリアランスd1と同等以下のクリアランスd2が設けられている。
そして次に、リテーナ44にて3本の電線Wを束ねてその外周に第2シールドシェル65を装着し、図示しない編粗線を第2シールドシェル65の円筒部66にかぶせた状態で加締めリング45によりかしめ付けることにより、編組線を第2シールドシェル65に接続する。最後に、第1シールドシェルを組み付けることにより、コネクタ10が完成する。
このようなコネクタ10を、機器側ケースCの取付孔C1に嵌合させる。この時、アウターハウジング50の第3段差部59(突き当て面)が機器側ケースCの取付孔C1の周縁部(受け面)に当接することにより、両者が正規嵌合状態とされる。また、第2シールリング56は取付孔C1の内壁に密着し、コネクタ10と機器側ケースC(取付孔C1)との間を液密状態とする。
このようにコネクタ10を機器側ケースCに嵌合させた状態において、周壁55と取付孔C1との間には、第2クリアランスDが設けられている。また、第2シールリング56はその周方向において全体が同様の潰れ量P2とされている。この第2シールリング56の潰れ量P2は、第1シールリング34の潰れ量P1よりも小さくなるように予め設定されている。
このような嵌合状態において、端子20の機器側接続部21は、機器側ケースCの内部に配置され、端子台Tの上面に載置されている。そこで、機器側接続部21の円孔21Aおよびその下に配置された端子台Tの固定孔T1に接続ボルトBを貫通させ、締め付けることにより、機器側接続部21と端子台Tとを導通可能に接続する。こうして、コネクタ10が機器側ケースCに対して固定され、シールド接続される。
この時、端子台Tの位置精度は一般的に低いため、端子台Tと接続された端子20および端子20の周辺部に負荷がかかり、応力が発生する虞がある。しかし、本実施形態のコネクタ10によれば、端子20はインナーハウジング31に対して不動状態で固定されているものの、インナーハウジング31とアウターハウジング50との間にクリアランスd1が設けられており、第1シールリング34が第1クリアランスd1内でインナーハウジング31を変位可能としている。また、アウターハウジング50と取付孔C1との間にクリアランスDが設けられており、第2シールリング56が第2クリアランスD内でアウターハウジング50を変位可能としている。すなわち、端子20は第1クリアランスd1と第2クリアランスDの和(d1+D)と同等のアライニングを有している。従って、端子台Tと接続された端子20および端子20の周辺部において大きな負荷がかかることがない。
またこの時、第2シールリング56は第2保持溝57の両側壁57Aによりその潰れ量P2が規制されており、同径方向における第1シールリング34の潰れ量P1よりも小さい潰れ量P2となっている。
以上のように本実施形態では、第1クリアランスd1および第2クリアランスDの2つのクリアランスにより、端子20のアライニングを充分に確保することができる。しかも、このようにクリアランスを二箇所に分けて設ける構成としたから、インナーハウジング31をアウターハウジング50内に嵌合させる嵌合作業時、および、アウターハウジング50を機器側ケースCの取付孔C1内に嵌合させる嵌合作業時に要する力(第1シールリング34および第2シールリング56を潰すのに要する力)が小さくて済み、作業性に優れる。特に、第1シールリング34の潰れ量P1が、同径方向における第2シールリング56の潰れ量P2よりも大きくなるように設定してあるから、客先での作業である、アウターハウジング50の機器側ケースCへの嵌合作業に要する力が小さくて済み、コネクタ10の製品価値が高まる。
また、第2シールリング56はアウターハウジング50に設けた第2保持溝57内に嵌着する構成としたから、第2シールリング56が過度に潰れることが防止される。また、3つのインナーハウジング31の外周にそれぞれ第1シールリング34を設ける構成としたから、各インナーハウジング31に対する端子20の位置、あるいは、端子台Tの位置がバラバラであったとしても、各端子20のアライニングを個別に確保することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では第1シールリング34の潰れ量P1を同径方向における第2シールリング56の潰れ量P2よりも大きくなるように設定したが、同等の潰れ量としたり、第2シールリング56の潰れ量P2が同径方向における第1シールリング34の潰れ量P1よりも大きくなるように設定してもよい。
(2)上記実施形態では、周壁55に第2保持溝57を設けてこの第2保持溝57内に第2シールリング56を嵌着する構成としたが、例えば、周壁55から径方向の外側に張り出す規制壁を設け、この規制壁の隣に第2シールリング56を設ける構成としてもよい。
(3)上記実施形態では3つの嵌合突部32を、周壁55内に設けた3つの嵌合筒部52内に嵌合させることによりインナーハウジング31をアウターハウジング50に組み付けているものの、各嵌合突部32を分割することなく一体に構成された単一の嵌合突部とし、各嵌合筒部52を区画することなく一体に構成された単一の嵌合筒部としてもよい。
(4)上記実施形態では、第1シールリング34と第2シールリング56を同材料にて構成したが、異なる材料のものを用いてもよい。
(5)上記実施形態ではシールドシェル60,65を備えたコネクタ10としているものの、本発明によると、シールドシェル60,65を備えないコネクタに適用してもよい。
(6)上記実施形態では、端子台Tの固定孔T1に対して接続ボルトBによりボルト締結させるコネクタ10としたが、一般的な雌端子に接続させるコネクタに適用してもよい。
(7)また、端子の形状はL型端子に限らず、直線状の端子に適用することもできる。
(8)上記実施形態では、嵌合突部32および嵌合筒部53を二段形状とし、嵌合突部32の基端部38に第1シールリング34を嵌着する構成としたが、本発明によると、嵌合突部32および嵌合筒部53は二段形状に限るものではない。また、第1シールリングを設ける位置についても、上記実施形態に限るものではない。
(9)また、嵌合突部32および嵌合筒部53の間のクリアランスについて、上記実施形態では、基端部38および径大部52A間のクリアランスd1を縮径部36および径小部52B間のクリアランスd2と同等(d1=d2)としたが、d1>d2またはd1<d2とすることもでき、要は、嵌合突部32および嵌合筒部53の間に設けられる第1シールリング34がクリアランスを吸収できる厚みに設定されていればよい。
10…コネクタ
20…端子(L型端子)
21…機器側接続部
30…インナーコネクタ
31…インナーハウジング
32…嵌合突部
33…第1保持溝
34…第1シールリング
50…アウターハウジング
52…嵌合筒部
56…第2シールリング
57…第2保持溝
57A…側壁(規制壁)
60…第1シールドシェル
65…第2シールドシェル
W…電線
C…機器側ケース
C1…取付孔(嵌合凹部)
T…端子台
B…接続ボルト
d1…第1クリアランス
D…第2クリアランス
P1…第1シールリングの潰れ量
P2…第2シールリングの潰れ量

Claims (6)

  1. モールド成形により一体化された端子を有するインナーハウジングと、
    前記インナーハウジングを内部に収容するとともに、相手側の嵌合凹部内に嵌合可能なアウターハウジングと、
    前記インナーハウジングと前記アウターハウジングとの間に設けられて両者間を液密状態とする第1シールリングと、
    前記アウターハウジングの外周に設けられて前記嵌合凹部の内面との間を液密状態とする第2シールリングと、を備え、
    前記インナーハウジングと前記アウターハウジングとの間には第1クリアランスが設けられるとともに、前記第1シールリングは、前記第1クリアランス内で前記インナーハウジングを変位可能としており、
    前記アウターハウジングは前記嵌合凹部との間に第2クリアランスを有するように設定されており、前記第2シールリングは、前記第2クリアランス内で前記アウターハウジングを変位可能としており、
    前記第1クリアランスの方が前記第2クリアランスよりも大きくなるように設定されていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記第1シールリングおよび前記第2シールリングの同径方向において、前記第1シールリングの潰れ量が、前記第2シールリングの潰れ量よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記アウターハウジングには、前記第2シールリングの潰れ量を規制する規制壁が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
  4. 複数の前記インナーハウジングがひとつの前記アウターハウジング内に収容されており、前記第1シールリングは各前記インナーハウジングに個別に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のコネクタ。
  5. 前記端子は雄型端子であって、相手側の端子台に対してボルト締結されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のコネクタ。
  6. 前記端子はL字形状に屈曲されたL型端子であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載のコネクタ。
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