JP2015015138A - 防水コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部材の装着作業を容易に行うことが可能な防水コネクタを提供する。【解決手段】コネクタハウジング10と、このコネクタハウジング10に装着されるシール部材40とを有し、前記シール部材40には、前記コネクタハウジング10に設けられた貫通孔17に挿入されて係止する係止片43が備えられ、前記係止片43は、前記貫通孔17への挿入方向に突出する軸部43Aと、前記軸部43Aから側方に突出して前記貫通孔17に係止する爪部43Bとを有し、前記係止片43よりも前記爪部43Bの突出側とは反対側には、前記係止片43を前記貫通孔17に挿入する際に、前記軸部43Aが前記爪部43Bの突出側とは反対側に弾性変形することを許容する逃がし部Sが設けられている。【選択図】図14

Description

本発明は、防水コネクタに関する。
従来、防水コネクタとして、コネクタハウジングに環状のシール部材が装着されたものが知られている(例えば下記特許文献1)。このシール部材は、コネクタハウジングに設けられた貫通孔に挿入されて係止する係止片を備えている。係止片は、貫通孔の挿入方向に対して交差方向に突出する頭部を有し、頭部が押し潰されながら貫通孔を通り抜けて弾性復帰することで貫通孔の周囲に係止する。これにより、シール部材は、コネクタハウジングに装着された状態に保持される。
特開2004−327169号公報
しかしながら、上記のような構成では、係止片を貫通孔に挿入する際、頭部を押し潰さなければならないので挿入抵抗が大きく、場合によっては、係止片を押し込むための専用治具が必要になる等、シール部材の装着に手間を要するという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、シール部材の装着作業を容易に行うことが可能な防水コネクタを提供することを目的とする。
本発明の防水コネクタは、コネクタハウジングと、このコネクタハウジングに装着されるシール部材とを有し、前記シール部材には、前記コネクタハウジングに設けられた貫通孔に挿入されて係止する係止片が備えられ、前記係止片は、前記貫通孔への挿入方向に突出する軸部と、前記軸部から側方に突出して前記貫通孔に係止する爪部とを有し、前記係止片よりも前記爪部の突出側とは反対側には、前記係止片を前記貫通孔に挿入する際に、前記軸部が前記爪部の突出側とは反対側に弾性変形することを許容する逃がし部が設けられているものである。
このような構成によれば、係止片を貫通孔に挿入する際の挿入抵抗を低減することができるので、シール部材の装着作業を容易に行うことができる。
また、前記シール部材が前記コネクタハウジングに装着された後に、前記コネクタハウジングに組み付けられるアウタハウジングを有し、前記アウタハウジングは、前記係止片が前記逃がし部側に弾性変形する軌道上に位置して前記係止片の前記逃がし部側への弾性変形を制限する変形制限部を備えているものとしてもよい。
このような構成によれば、コネクタハウジングにアウタハウジングを組み付けることで、係止片の逃がし部側への弾性変形、すなわち係止解除方向への弾性変形を制限することができるから、コネクタハウジングに対するシール部材の保持力を十分に確保することができる。
また、前記変形制限部は、前記逃がし部に入り込む突起であるものとしてもよい。このような構成によれば、防水コネクタの大型化を防ぐことができる。
また、前記変形制限部は、前記係止片を押し潰すことなく前記係止片に当接するものとしてもよい。ここで、変形制限部が係止片を押し潰す場合には、アウタハウジングをコネクタハウジングに組み付ける際に係止片からの弾発力を受けて、組み付け作業性が悪化する虞がある。しかしながら、変形制限部は、係止片を押し潰すことなく係止片と接触した状態になるから、このような組み付け作業性の悪化を防ぐことができる。
本発明によれば、シール部材の装着作業を容易に行うことが可能な防水コネクタを提供することができる。
本実施形態における防水コネクタの分解斜視図 防水コネクタの断面図 コネクタハウジングの正面図 コネクタハウジングの断面図であって、図3のA−A位置における断面に相当する断面図 シール部材の背面図 シール部材の平面図 シール部材の側面図 シール部材の断面図であって、図5のB−B位置における断面に相当する断面図 シールドハウジングの正面図 シールドハウジングの断面図であって、図9のC−C位置における断面に相当する断面図 防水コネクタの断面図であって、コネクタハウジング、シール部材およびシールドハウジングを組み付ける前の状態を表す断面図 防水コネクタの断面図であって、シール部材が装着されたコネクタハウジングにシールドハウジングを組み付ける前の状態を表す断面図 防水コネクタの断面図であって、コネクタハウジング、シール部材およびシールドハウジングを組み付けた後の状態を表す断面図 貫通孔に第二係止片を挿入する様子を表す一部拡大断面図
<実施形態>
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図1〜図14を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態における防水コネクタCは、モータやインバータ等の機器に接続されるコネクタであり、機器が収容されたシールド機能を有する図示しない金属製のケースに取り付けられ、機器側のコネクタに接続される。以下、各構成部材において、機器との接続側(図1の左下側)を前方、その反対側を後方、また図1の上側を上方、下側を下方として説明する。
防水コネクタCは、複数本(本実施形態では3本)の電線Wの端末に固着された端子金具30を保持するコネクタハウジング10と、コネクタハウジング10に装着されるシール部材40と、コネクタハウジング10にシール部材40を装着した後に組み付けられるシールドハウジング(アウタハウジング)50とを備えている。
コネクタハウジング10は合成樹脂製であって、端子金具30を収容可能な端子収容部11を備えている。端子収容部11には、端子金具30が個別に収容されるキャビティ12が、幅方向に一列に並んで設けられている。
端子金具30は、導電性の金属板を打ち抜いて曲げ加工等を施したものであり、その前端部には、平板状をなす端子接続部31が形成されている。端子接続部31には、機器側のコネクタにボルト締結される接続孔32が貫通形成されるとともに、その後方には、各キャビティ12に形成されたランス13が係止するランス係止孔33が貫通形成されている。端子収容部11に収容された端子金具30は、ランス係止孔33にランス13が係止することにより、キャビティ12からの抜け止めがなされる。
各キャビティ12の後端部には、ゴム栓34が収容されている。ゴム栓34は、各電線Wの外周面と各キャビティ12の内周面とに密着してこの間を液密状にシールし、キャビティ12への浸水を防ぐ。ゴム栓34は、端子収容部11の後端に取り付けられたホルダ35によって、キャビティ12からの抜け止めがなされる。なお、ホルダ35は、コネクタハウジング10に設けられたロック凹部14に、ホルダ35に設けられたロック凸部36が嵌合することで、コネクタハウジング10に固定される。
コネクタハウジング10は、ケースの外側面に沿って配されるフランジ部15を備えている。フランジ部15は、端子収容部11の前後方向略中間位置において、全周に亘って張り出す形態で設けられている。シール部材40は、フランジ部15に装着される。
コネクタハウジング10に装着されるシール部材40はゴム製であって、図5に示すような、リング状をなすシール本体部41を有している。シール本体部41は、横長の長方形状とされ、その長辺(以後、長辺部41Aと称する)は、短辺(以後、短辺部41Bと称する)の3倍程度の長さとされている。
シール本体部41は、全周にわたって略一定の厚さ寸法とされ、その前面と後面とはともに平端な面とされている。シール本体部41の前面および後面は、防水コネクタCがケースに取り付けられると、ケースおよびフランジ部15にそれぞれ押し付けられて密着(面接触)する。これにより、コネクタハウジング10とケースとの間を液密状にシールし、防水コネクタCと機器側コネクタとの接続部分への浸水を防ぐ。
シール本体部41の内周側および外周側には、図5に示すように、コネクタハウジング10に係止する複数の係止片が設けられている。これらの係止片のうちシール本体部41の内周側に設けられた係止片を第一係止片42、外周側に設けられた係止片を第二係止片43と称する。第一係止片42および第二係止片43はいずれも、シール本体部41の直線部分(曲線状をなす角部を除く部分)に、シール本体部41と一体に形成されている。
第一係止片42は、シール本体部41の長辺部41Aに一対ずつと、短辺部41Bに1ずつとの計6つが設けられている。第一係止片42はシール本体部41よりも薄肉であり、第一係止片42とシール本体部41との境には段差が形成されている(図8参照)。
第一係止片42は、図5に示すように、シール本体部41の周方向に沿って横長形状とされた大型係止片42Aと、大型係止片42Aよりも幅寸法が小さく(半分程度)された小型係止片42Bとを有している。長辺部41Aには、大型係止片42Aと小型係止片42Bとが一対ずつ設けられている。長辺部41Aの大型係止片42Aと小型係止片42Bとは対角位置(シール本体部41の短辺方向に対向する位置)に配されている。短辺部41Bには小型係止片42Bが設けられている。
各第一係止片42には、後述するフランジ部15の圧入突部16に係止する略円形の孔部44が1ずつ貫通形成されている。孔部44は、シール本体部41を周方向に略等分する位置(長辺部41Aに設けられた第一係止片42の孔部44は、長辺部41Aを略3等分する位置、短辺部41Bに設けられた第一係止片42の孔部44は、短辺部41Bの中心位置)にそれぞれ形成されている。
孔部44は、径寸法の大きい大径孔部44Aと、径寸法の小さい小径孔部44Bとを有している。そして、長辺部41Aに設けられた小型係止片42Bには小径孔部44Bが形成され、長辺部41Aに設けられた大型係止片42Aには大径孔部44Aが形成されている。また、短辺部41Bに設けられた小型係止片42Bには、大径孔部44Aが形成されている。なお、大型係止片42Aに形成された大径孔部44Aは、大型係止片42Aにおける長手方向の端部寄りに位置している。
第二係止片43は、第一係止片42と同様、シール本体部41の長辺部41Aに一対ずつと、短辺部41Bに一ずつとの計6つが設けられている。第二係止片43はそれぞれ第一係止片42の近傍に一ずつ、言い換えると、一の第一係止片42と一の第二係止片43とが、シール本体部41を挟んで内外に一組ずつとなる位置に配されている。
長辺部41Aに設けられた一対の第二係止片43は、それぞれ近傍の第一係止片42とはシール本体部41の周方向にずれて設けられ、第一係止片42よりもシール本体部41の長手方向の端部寄りに位置している。長辺部41Aに設けられた第二係止片43と第一係止片42とは、孔部44を除く部分の一部が長辺部41Aに対して直角方向に連なっている。なお、長辺部41Aに設けられた一対の第二係止片43は、シール本体部41の長辺方向の中心を軸に対称に形成されている。
短辺部41Bに設けられた第二係止片43は、短辺部41Bの中心に位置し、短辺部41Bに設けられた第一係止片42と、短辺部41Bに対して直角方向に連なっている。
第二係止片43は、すべてが略同一形状とされている。第二係止片43は、後述するフランジ部15の貫通孔17に挿入されて係止するものであり、貫通孔17への挿入方向に突出する軸部43Aと、軸部43Aから側方に突出して貫通孔17に係止する爪部43Bとを有している(図6および図7参照)。
軸部43Aは全体として、シール本体部41の周方向に長い壁状に形成され、シール本体部41から側方(径方向外方)に突出したのち略垂直をなして後方に屈曲した形状とされている。軸部43Aの壁厚寸法は、シール本体部41の厚さ寸法よりも若干小さくされている。また、軸部43Aのうちシール本体部41から側方に突出する部分は、その垂直方向に屈曲された部分よりも壁厚寸法が大きくされている。
爪部43Bは、軸部43Aの先端に設けられている。爪部43Bは、軸部43Aから側方(シール本体部41の径方向の外方)に向けて略直角に突出している。爪部43Bの幅寸法(シール本体部41の周方向の寸法)は軸部43Aの幅寸法と同一とされている。
爪部43Bには、図12に示すように、貫通孔17の周辺に対して後側から係止する係止面45が形成されている。係止面45は、軸部43Aの外面に対して略垂直をなしている。また、爪部43Bの後面には、図11に示すように、第二係止片43を貫通孔17に挿入する際に、第二係止片43の先端を貫通孔17に案内する案内面46が形成されている。なお、爪部43Bの外面のうち係止面45と案内面46との間の面は、貫通孔17に対する挿入方向に略平行をなす面とされている。
そして、第二係止片43には、後述する逃がし部Sを形成するための逃がし傾斜面47が形成されている(図12〜図14参照)。逃がし傾斜面47は、第二係止片43の背面側(爪部43Bの突出側とは反対側)の角部を削り取った形態の傾斜面である。逃がし傾斜面47は、第二係止片43の幅方向の全体にわたり形成されている。逃がし傾斜面47の面積は案内面46の面積よりも大きく、また逃がし傾斜面47の勾配と案内面46の勾配とは同等とされている。
そして、第二係止片43と貫通孔17との間には、第二係止片43を貫通孔17に挿入する際に、軸部43Aが背面側(爪部43Bの突出側とは反対側)に弾性変形することを許容する逃がし部Sが形成されている(図14参照)。逃がし部Sは、貫通孔17の内周面と、貫通孔17に挿入された第二係止片43との間に形成されるスペースである。逃がし部Sは、爪部43Bの全体が貫通孔17に入り込んだ状態で、爪部43Bを押し潰すことなく、逃がし傾斜面47と貫通孔17の内周面とが接触する大きさに設定されている。
なお、シール部材40がコネクタハウジング10に係止した状態(第二係止片43の挿入が完了した状態)においても、逃がし傾斜面47の下端縁は、貫通孔17の軸方向における略中心に位置し、貫通孔17の挿入方向の奥側には逃がし部Sが形成されている。
フランジ部15には、シール部材40が装着される装着部18が設けられている。装着部18は、図3に示すように、フランジ部15の周縁部に形成された略環状をなし、その外周側と内周側とに壁が立ち上げられて凹んだ形態とされている。装着部18の凹み寸法は、シール部材40が装着されたときにシール部材40の前面がフランジ部15の前面よりも前方に突出する寸法とされている(図2参照)。
装着部18には、シール部材40の第一係止片42が嵌合して係止する係止片嵌合部19が設けられている。係止片嵌合部19は、第一係止片42に対応する位置に設けられ、それぞれ第一係止片42の外形形状に沿った形状とされている。係止片嵌合部19は、第一係止片42のうち大型係止片42Aが嵌合する大型嵌合部19Aと、小型係止片42Bが嵌合する小型嵌合部19Bとを備えている。
係止片嵌合部19には、第一係止片42の孔部44に圧入される圧入突部16が立設されている。圧入突部16は、フランジ部15から前方へ向かって略円柱状をなして突出している。圧入突部16は、孔部44の径寸法に合わせて、径寸法の大きな大径突部16Aと、径寸法の小さな小径突部16Bとを備えている。大径突部16Aは大径孔部44Aに圧入され、小径突部16Bは小径孔部44Bに圧入される。
装着部18には、シール部材40の第二係止片43が挿入されて係止する貫通孔17が形成されている。貫通孔17は、第二係止片43に対応する位置、計6か所に設けられている。貫通孔17は、正面から見ると横長の長方形状とされ、その挿入方向奥端の周囲には、爪部43Bが引っ掛かる被係止面21が形成されている(図11参照)。
また、貫通孔17の挿入方向手前端の周囲には、第二係止片43を誘い込む誘導面22が形成されている(図11参照)。誘導面22は、貫通孔17の開口幅が、貫通孔17の挿入方向前方に向かって少しずつ狭まるように傾斜する傾斜面である。
また、被係止面21の裏側には、誘導面22を残して肉抜き部23が形成されている(図3参照)。これにより、被係止面21にヒケ等の変形が生じることを防ぎ、係止力の低下を防ぐことができる。
シール部材40がコネクタハウジング10に装着された後に、コネクタハウジング10に組み付けられるシールドハウジング50は、導電性の金属製、具体的にはアルミダイキャスト製であり、フランジ部15の略全体を覆う第一被覆部51と、端子収容部11のうちフランジ部15よりも後側の部分を覆う第二被覆部52とを一体に備えている。
シールドハウジング50の第一被覆部51には、コネクタハウジング10のフランジ部15を収容可能なフランジ収容部53が凹み形成されている(図9参照)。フランジ収容部53は、フランジ部15の外形形状に沿う形状とされている。
また、シールドハウジング50には、ケースに固定される固定部54が、4箇所に設けられている(図9参照)。固定部54は、シールドハウジング50をケースに固定するための図示しない金属製のボルトを挿通可能なボルト孔である。各固定部54にボルトを挿通させてケースのボルト孔に締め付けることで、シールドハウジング50はケースに導通可能に固定される。なお、固定部54は、ケースのボルト孔と整合する位置(第一被覆部51の四隅)に形成されている。
第二被覆部52は、端子収容部11を一括して覆う筒状をなしている。第二被覆部52の外周には、防水コネクタCから後方に引き出された複数の電線Wを一括して覆う図示しない編組線の端末部分が被せられる。そして、編組線の外周には、かしめリング55がかしめて固着され、これにより、編組線とシールドハウジング50とが導通可能に接続される。
シールドハウジング50は、第二係止片43の逃がし部S側への弾性変形を制限する変形制限部56を備えている。変形制限部56は、図9に示すように、コネクタハウジング10の貫通孔17に対応する位置に計6つが設けられている。変形制限部56は、シールドハウジング50がコネクタハウジング10に組み付けられると逃がし部Sに入り込む突起である(図13参照)。変形制限部56は、第二係止片43が逃がし部S側に弾性変形する軌道上に位置する。
変形制限部56はすべて略同形とされている。変形制限部56は、第二係止片43と同等の幅寸法を有する壁状をなし、フランジ収容部53の凹み面(底面)から前方に突出している。
変形制限部56のうち逃がし傾斜面47に対向する面は、逃がし傾斜面47に当接する当接面57とされている(図12および図13参照)。当接面57は、変形制限部56の先端角部に形成され、逃がし傾斜面47と同等の勾配を有して傾斜する傾斜面とされている。
次に、防水コネクタCの組み付け手順について説明する。
まず、コネクタハウジング10にシール部材40を装着する。
第一係止片42を係止片嵌合部19に嵌合して係止する。第一係止片42の孔部44に係止片嵌合部19の圧入突部16をそれぞれ圧入する。このとき、大径孔部44Aと大径突部16A、小径孔部44Bと小径突部16Bとがそれぞれ嵌り合うようにする。これにより、シール部材40の表裏を誤って装着することを防ぐことができる(誤結防止)。
また、第二係止片43を貫通孔17に挿入して係止する。第二係止片43を貫通孔17に挿入しようとすると、爪部43Bの案内面46が、コネクタハウジング10の誘導面22に接触し、案内面46と誘導面22との傾斜によって、第二係止片43の爪部43Bが貫通孔17に導かれる。さらに第二係止片43を押し込むと、爪部43Bが貫通孔17に入り込み、図14に示すように、軸部43Aが背面側へ倒れた姿勢になって貫通孔17を前進する。そして、爪部43Bが貫通孔17を通り抜けると、軸部43Aが元の姿勢に弾性復帰して、爪部43Bの係止面45が貫通孔17の被係止面21に係止する(図12参照)。
次に、シール部材40が装着されたコネクタハウジング10に、シールドハウジング50を組み付ける。
コネクタハウジング10にシールドハウジング50を後方から被せて組み付けると、図13に示すように、変形制限部56が逃がし部Sに入り込み、当接面57の全体が逃がし傾斜面47に当接する。そして、変形制限部56は、第二係止片43を押し潰すことなくこの第二係止片43に当接し、第二係止片43の背後に形成された逃がし部Sを埋めた状態になる。なお、このとき、変形制限部56は、コネクタハウジング10のフランジ部15に当接することなく、離間した状態になっている。
こうして、防水コネクタCの組み付けが完了する。
上記のように構成された本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態の防水コネクタCは、コネクタハウジング10と、このコネクタハウジング10に装着されるシール部材40とを有し、シール部材40には、コネクタハウジング10に設けられた貫通孔17に挿入されて係止する第二係止片43が備えられ、第二係止片43は、貫通孔17への挿入方向に突出する軸部43Aと、軸部43Aから側方に突出して貫通孔17に係止する爪部43Bとを有し、第二係止片43よりも背面側(爪部43Bの突出側とは反対側)には、第二係止片43を貫通孔17に挿入する際に、軸部43Aが爪部43Bの突出側とは反対側に弾性変形することを許容する逃がし部Sが設けられている。
これにより、第二係止片43は、逃がし部S側へ倒れた姿勢になって貫通孔17に挿入されるので、従来のように係止片を押し潰す必要はないから、第二係止片43を貫通孔17に挿入する際の挿入抵抗を低減することができ、もってシール部材40の装着作業を容易に行うことができる。このような効果は、一般にオイルレスで使用される面シール構造のシール部材40の装着作業性を高める上で特に有効である。
また、逃がし部Sは、第二係止片43に逃がし傾斜面47を形成することで設けられている。ここで、例えば、逃がし部を形成するべくフランジ部の一部を削り取った形態とする場合には、フランジ部に所定の強度を確保するべくフランジ部の厚さ寸法を全体的に大きくする等、コネクタハウジングの大型化を招く虞がある。しかしながら、第二係止片43に逃がし傾斜面47を形成することで逃がし部Sを形成しているから、そのような大型化を防ぐことができる。
また、防水コネクタCは、シール部材40がコネクタハウジング10に装着された後に、コネクタハウジング10に組み付けられるシールドハウジング50を有し、シールドハウジング50は、第二係止片43が逃がし部S側に弾性変形する軌道上に位置して第二係止片43の逃がし部S側への弾性変形を制限する変形制限部56を備えている。
これにより、コネクタハウジング10にシールドハウジング50を組み付けることで、第二係止片43の逃がし部S側への弾性変形、すなわち係止解除方向への弾性変形を制限することができるから、コネクタハウジング10に対するシール部材40の保持力を十分に確保することができる。
また、変形制限部56は、逃がし部Sに入り込む突起であるから、これにより、防水コネクタCの大型化を防ぐことができる。
また、変形制限部56は、第二係止片43を押し潰すことなく第二係止片43に当接するものである。ここで、第二係止片の係止解除方向への弾性変形を防ぐためには、変形制限部と第二係止片との間に隙間がないことが望ましいけれども、変形制限部が第二係止片を押し潰す設定にすると、シールドハウジングをコネクタハウジングに組み付ける際に、第二係止片からの弾発力を受けて、組み付け作業性が悪化する虞があり、また、第二係止片が変形制限部に押し潰されて変形し、貫通孔から抜け出してしまう虞がある。しかしながら、変形制限部56は、第二係止片43を押し潰すことなく第二係止片43と接触した状態になるから、このような組み付け作業性の悪化や意図しない係止解除を防ぎつつ、高い保持力を確保することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、コネクタハウジング10と、このコネクタハウジング10に装着されるシール部材40とを有し、シール部材40には、コネクタハウジング10に設けられた貫通孔17に挿入されて係止する第二係止片43が備えられ、第二係止片43は、貫通孔17への挿入方向に突出する軸部43Aと、軸部43Aから側方に突出して貫通孔17に係止する爪部43Bとを有し、第二係止片43よりも爪部43Bの突出側とは反対側には、第二係止片43を貫通孔17に挿入する際に、軸部43Aが爪部43Bの突出側とは反対側に弾性変形することを許容する逃がし部Sが設けられている。
これにより、第二係止片43を貫通孔17に挿入する際の挿入抵抗を低減することができるので、シール部材40の装着作業を容易に行うことができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、第二係止片43に逃がし傾斜面47を形成することで逃がし部Sを形成しているが、これに限らず、例えば、貫通孔を拡げるようにフランジ部を削ることで、逃がし部を形成するものとしてもよい。
(2)上記実施形態では、変形制限部56は、逃がし部Sに入り込む突起であるが、これに限らず、変形制限部は、第二係止片が逃がし部側に弾性変形する軌道上に位置して逃がし部側への弾性変形を制限するものであればよいから、例えば、変形制限部は、第二係止片の爪部の後側(係止面とは反対側)に位置して、爪部を押えてその浮き上がり(係止面45が被係止面21から離れるような変形)を制限するものであってもよい。
(3)上記実施形態では、変形制限部56は、第二係止片43を押し潰すことなく第二係止片43に当接するものとされているが、これに限らず、変形制限部が第二係止片を押し潰すものとしてもよい。このとき、第二係止片が変形制限部に押されて変形し、係止解除がなされる事態を防ぐべく、例えば、第二係止片の爪部の先端と貫通孔の被係止面とに、互いに引っ掛かる鉤形状を形成することで係止力の向上を図るものとしてもよい。
C…防水コネクタ
S…逃がし部
10…コネクタハウジング
17…貫通孔
40…シール部材
43…第二係止片(係止片)
43A…軸部
43B…爪部
50…シールドハウジング(アウタハウジング)
56…変形制限部

Claims (4)

  1. コネクタハウジングと、このコネクタハウジングに装着されるシール部材とを有し、
    前記シール部材には、前記コネクタハウジングに設けられた貫通孔に挿入されて係止する係止片が備えられ、
    前記係止片は、前記貫通孔への挿入方向に突出する軸部と、前記軸部から側方に突出して前記貫通孔に係止する爪部とを有し、
    前記係止片よりも前記爪部の突出側とは反対側には、前記係止片を前記貫通孔に挿入する際に、前記軸部が前記爪部の突出側とは反対側に弾性変形することを許容する逃がし部が設けられている防水コネクタ。
  2. 前記シール部材が前記コネクタハウジングに装着された後に、前記コネクタハウジングに組み付けられるアウタハウジングを有し、
    前記アウタハウジングは、前記係止片が前記逃がし部側に弾性変形する軌道上に位置して前記係止片の前記逃がし部側への弾性変形を制限する変形制限部を備えている請求項1に記載の防水コネクタ。
  3. 前記変形制限部は、前記逃がし部に入り込む突起である請求項2に記載の防水コネクタ。
  4. 前記変形制限部は、前記係止片を押し潰すことなく前記係止片に当接するものである請求項2または請求項3に記載の防水コネクタ。
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