JP6031970B2 - アンテナコイル、部品内蔵基板および通信端末装置 - Google Patents
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Description
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るアンテナコイルについて詳説する。
まず、いくつかの図面に示されるX軸、Y軸およびZ軸について説明する。X軸、Y軸およびZ軸は互いに直交する。Z軸は、アンテナコイル10の上下方向、または基材層121の積層方向を示し、便宜上、Z軸の正方向を上方とする。また、X軸はアンテナコイル10の左右方向を示し、便宜上、その正方向をアンテナコイル10の右方向とする。Y軸はアンテナコイル10の前後方向を示し、便宜上、その正方向をアンテナコイル10の奥行き方向とする。
図1において、アンテナコイル10は、図1および図2に示すように、好ましくは、積層体12と、コイル導体14と、少なくとも一つの第一磁性層16と、を含んでいる。
ここで、上記アンテナコイル10の製法の一例について説明する。この製法は、下記(1)〜(4)の工程からなる。ここでは、基材層121が相対的に低い第一透磁率μaの磁性材料からなり、磁性層16が相対的に高い第二透磁率μbの磁性材料からなる場合について説明する。
以上のような構成のアンテナコイル10は、例えば13.56MHz帯のNFC(Near Field Communication)による非接触通信に対応した通信端末装置に搭載される。ここで、図3には、筐体カバー22を開けた時の通信端末装置20の筐体24に収容された各種部品や各種部材が示されている。この通信端末装置20は、典型的には携帯電話やスマートフォンであって、筐体24の内部に、上記アンテナコイル10に加えIC26およびコンデンサ28を実装した基板210と、ブースターアンテナ212と、を備えている。なお、基板210には、アンテナコイル10、IC26およびコンデンサ28以外にも、カメラや各種回路素子が高密度に実装・配置されているが、これらについては本発明の要部では無いので、説明を省略する。
図13を参照して「発明が解決しようとする課題」で詳説したように、従来のアンテナコイル100には、構造的な理由により、放射磁界の強度が劣化してしまい、アンテナ特性に影響が出るという問題点があった。
また、上記実施形態では、本アンテナコイル10によれば、上記の通り、各導体パターン141の外縁の全てが基材層121の外縁に内包されるとして説明した。しかし、これに限らず、各導体パターン141の外縁のすべてが基材層121の外縁に内包されていなくとも構わない。特に、各導体パターン141の外縁が、Z軸方向からの平面視で、低透磁率μaの基材層121の外縁に接していてもよい。換言すると、各導体パターン141の外縁が積層体12から、相対的に低透磁率の空気中に露出していても構わない。この場合にも、上記実施形態と同様に、放射磁界の強度劣化を抑制し、従来よりも良好なアンテナ特性(例えば、通信距離)を得ることが可能となる。
なお、アンテナコイル10において、図6に示すように、積層体12の第一主面MS1および/または第二主面MS2に、XY平面と略平行に第二磁性層50が追加的に形成されても構わない。ここで、磁性層50は、第一透磁率μaよりも大きな第三透磁率μcを有する。ここで、第三透磁率μcは第二透磁率μbと同じであっても構わない。このような磁性層50は、磁性層16と同様に、例えば、Ni−Zn−Cu系フェライトからなる。
また、アンテナコイル10において、図7Aに示すように、導体パターン141および磁性層16が形成されない第二基材層52を、Z軸方向に隣り合う二つの第一基材層121の間に挿入しても構わない。ここで、基材層52の材料は、基材層121と同じでよい。上記基材層52を設けることにより、Z軸方向に隣り合う二つの導体パターン141間の距離(以下、パターン間距離という)を大きくなるため、これらの間に発生する線間容量値が小さくなる。これによって、アンテナコイル10の自己共振周波数の低下を緩和できる。
また、図7Bに示すように、第四透磁率μdを有する第三磁性層54のみが形成された第三基材層56を、Z軸方向に隣り合う二つの第一基材層121の間に挿入しても構わない。ここで、透磁率μdは、第一透磁率μaよりも大きい値を有するが、透磁率μbと同じであっても構わない。また、基材層56の材料は、第一基材層121と同じでよい。この基材層56を設けることにより、図2の構成と比較して、コイル導体14の内側の磁心の透磁率を大きくすることができるため、磁界を集めやすくなる。その結果、より良好なアンテナ特性を得ることが可能となる。
また、アンテナコイル10において、図7Cに示すように、上記第三基材層56と同様の第四基材層58が、積層体12の第一主面MS1および/または第二主面MS2に追加的に形成されても構わない。基材層58の表面には、第五透磁率μeを有する第四磁性層510のみが形成されている。ここで、透磁率μeは、透磁率μaよりも大きい値を有するが、透磁率μbとは同じであっても構わない。このように第四基材層58を設けることにより、コイル導体14の内側に磁界を集めることが可能となるため、より良好なアンテナ特性を得ることが可能となる。
また、図8に示すように、Z軸方向の位置によって、パターン間距離を異ならせることで、アンテナコイル10の指向性を調整することができる。例えば、Z軸方向に沿って上方または下方になればなるほど、パターン間距離が小さくすれば、上方または下方に偏った指向性を有するアンテナコイル10を実現することができる。この場合も、図7Bに示す第三基材層56を用いてパターン間距離を調整しても構わない。
また、図9に示すように、第五基材層512を積層体12の第一主面MS1に追加的に形成し、第六基材層514を第二主面MS2に追加的に形成しても構わない。ここで、基材層512,514は基材層121と同様の材料からなる。ただし、基材層512の表面には第二導体パターン513のみが形成されている。また、基材層514には、第六透磁率μfを有する第五磁性層516のみが形成されている。ここで、透磁率μfは、透磁率μaよりも大きい値を有するが、透磁率μbと同じであっても構わない。これによっても、上方に偏った指向性を有するアンテナコイル10を実現することが可能となる。
また、図10A〜図10Cに示すように、アンテナコイル10において、磁性層16と同様の磁性材料からなる複数の層間接続体518が形成されても構わない。このような層間接続体518は、Z軸方向に隣り合う二つの磁性層16を磁気的に接続するように、対応する磁性層16を上下方向に貫通するように形成される。ここで、図10Aの例では、各層間接続体518は、X軸方向の中央部分にZ軸方向に平行に並ぶように設けられている。また、図10Bの例では、各層間接続体518は、X軸方向の左端近傍にZ軸方向に平行に並ぶように設けられている。また、図10Cの例では、各層間接続体518は、Y軸方向からの平面視で、Z軸に対し斜め方向に並ぶように設けられている。
また、図11に示すように、アンテナコイル10は、IC26および/またはチップ型のコンデンサ28からなる電子回路(等価回路は図4の給電回路30側と同等)を内蔵した部品内蔵基板520に形成され、モジュール化されても構わない。ここで、コンデンサ28に関しては、チップ部品に限らず、部品内蔵基板520内に導体パターンで形成されても構わない。このようなモジュール化により、アンテナコイル10、IC26およびコンデンサ28の接続に使用される配線の距離を短くできるため、配線による損失や外来ノイズの影響を低減することができる。なお、図11には、IC26およびコンデンサ28を部品内蔵基板520に内蔵した例が示されているが、これに限らず、IC26および/またはチップ型のコンデンサ28は、部品内蔵基板520の表面に実装されても構わない。この場合、部品内蔵基板520には、典型的には、他のチップが内蔵されることになる。
12 積層体
121 第一基材層
14 コイル導体
141 導体パターン
143 層間接続導体
20 通信端末装置
26 IC
28 コンデンサ
210 基板
212 ブースターアンテナ
50,54,510,516 第二磁性層〜第五磁性層
52,56,58,512,514, 第二基材層〜第六基材層
518 層間接続体
520 部品内蔵基板
Claims (13)
- 第一透磁率を有する複数の第一基材層が所定の積層方向に積層された積層体と、
前記積層体内に形成され、前記積層方向と略平行な巻回軸を有するコイル導体であって、該積層方向からの平面視で、少なくとも一部が前記複数の第一基材層のいずれかと接しているコイル導体と、
前記積層体内であって、前記複数の第一基材層の表面に形成され、かつ、前記積層方向からの平面視で前記コイル導体の内側に形成されており、前記第一透磁率よりも大きな第二透磁率を有する複数の第一磁性層と、を備え、
前記複数の第一基材層と前記複数の第一磁性層とが、前記積層方向に交互に積層される部分を有する、アンテナコイル。 - 前記コイル導体の全てが前記複数の第一基材層のいずれかと接している、請求項1に記載のアンテナコイル。
- 前記コイル導体は、前記複数の第一基材層のそれぞれに形成された複数の導体パターンと、前記積層方向に隣り合う二つの導体パターンを接続する複数の層間接続導体と、を含んでいる、請求項1または2に記載のアンテナコイル。
- 前記積層体において前記積層方向と略直交する表面に設けられ、前記第一透磁率よりも大きな透磁率を有する、複数の第二磁性層をさらに備える、請求項1〜3のいずれかに記載のアンテナコイル。
- 前記積層方向に隣り合う二つの第一基材層の間に設けられた第二基材層を、さらに備え、
前記第二基材層には、前記導体パターンが形成されていない、請求項3に記載のアンテナコイル。 - 前記積層方向に隣り合う二つの第一基材層の間に設けられた第三基材層を、さらに備え、
前記第三基材層には、前記第一透磁率よりも大きな透磁率を有する第三磁性層が表面に形成されている、請求項3に記載のアンテナコイル。 - 前記積層体において前記積層方向と略直交する表面に設けられた第四基材層を、さらに備え、
前記第四基材層には、前記第一透磁率よりも大きな透磁率を有する第四磁性層が表面に形成されている、請求項3に記載のアンテナコイル。 - 前記積層方向に隣り合う二つの導体パターン間の各距離が、該積層方向に沿う位置によって異なっている、請求項3に記載のアンテナコイル。
- 前記積層体において前記積層方向と略直交する一方の表面に設けられ、前記第一透磁率よりも大きな透磁率を有する少なくとも一つの第五磁性層が形成された第五基材層と、
前記積層体において前記積層方向と略直交する他方の表面に設けられた第六基材層を、さらに備え、
前記第五基材層および前記第六基材層には、前記導体パターンが形成されていない、請求項3に記載のアンテナコイル。 - 前記第一基材層に形成されており、前記積層方向に隣り合う二つの第一磁性層を磁気的に接続する複数の層間接続体をさらに備える、請求項3に記載のアンテナコイル。
- 請求項1〜10のいずれかに記載のアンテナコイルを備えた、部品内蔵基板。
- 請求項1〜10のいずれかに記載のアンテナコイル、または請求項11に記載の部品内蔵基板を備えた通信端末装置。
- 前記アンテナコイルの近傍に設けられたブースターアンテナをさらに備える請求項12に記載の通信端末装置。
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