JPWO2017104245A1 - アンテナ装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

アンテナ装置(101)は、第1主面(S1)を有する第1導電性部材(1)、第2導電性部材(2)、巻回軸(AX1)を有するコイルアンテナ(30)を備える。第1導電性部材(1)は、第1主面(S1)を平面視して(Z軸方向から視て)、巻回軸(AX1)に交わる第1縁端部(E1)および第2縁端部(E2)を有する。第2導電性部材(2)は、Z軸方向から視て、巻回軸(AX1)に交わる第3縁端部(E3)および第4縁端部(E4)を有する。コイルアンテナ(30)は、Z軸方向において第1縁端部(E1)と第4縁端部(E4)との間に配置され、且つ、Z軸方向から視て、第2縁端部(E2)よりも第1縁端部(E1)に近接するように配置される。第1縁端部(E1)から第2縁端部(E2)へ向かう方向は、第3縁端部(E3)から第4縁端部(E4)へ向かう方向と一致する。

Description

本発明は、アンテナ装置および電子機器に関し、特に例えばコイルアンテナ、第1導電性部材および第2導電性部材を備えるアンテナ装置、ならびにアンテナ装置を備える電子機器に関する。
従来、面状の導電性部材とコイルアンテナとを備えたアンテナ装置が知られている(特許文献1)。
上記アンテナ装置では、面状の導電性部材の端部にコイルアンテナを配置することにより、導電性部材が放射板として機能するため、アンテナ特性が向上する。
国際公開第2012/033031号
しかし、特許文献1に示されるアンテナ装置の構成では、アンテナ装置の周囲に位置する部材の影響等によって、アンテナの指向性が制限されることがある。また、上記アンテナ装置では導電性部材が一つであり、所期の放射特性を得られない場合もある。
本発明の目的は、導電性部材とコイルアンテナとを備えた構成において、アンテナ特性を容易に向上させることができるアンテナ装置、およびそのアンテナ装置を備える電子機器を提供することにある。
(1)本発明のアンテナ装置は、
第1縁端部、第2縁端部、および第1主面を有する第1導電性部材と、
第3縁端部および第4縁端部を有し、且つ、前記第1主面を平面視して、前記第1導電性部材よりも面積の小さな第2導電性部材と、
巻回軸周りに巻回されたコイル導体を有し、前記第1主面に垂直な方向において前記第1縁端部と前記第4縁端部との間に配置されるコイルアンテナと、
を備え、
前記第1縁端部および前記第2縁端部は、前記第1主面を平面視して、いずれも前記巻回軸に交わり、
前記第3縁端部および前記第4縁端部は、前記第1主面を平面視して、いずれも前記巻回軸に交わり、
前記第1主面を平面視して、前記第1縁端部から前記第2縁端部へ向かう方向は、前記第3縁端部から前記第4縁端部へ向かう方向と一致し、
前記コイルアンテナは、前記第1主面を平面視して、前記第2縁端部よりも前記第1縁端部に近接するように配置され、
前記第2導電性部材は、前記第1主面を平面視して、前記第3縁端部が前記第2縁端部よりも前記第1縁端部に近接するように配置されることを特徴とする。
この構成では、第1導電性部材および第2導電性部材がコイルアンテナの放射体として機能するため、コイルアンテナおよび第1導電性部材のみの場合と比べ、アンテナとして機能する実質的なアンテナ面積が大きくなる。そのため、磁束を放射(集磁)する範囲および距離が大きくなることで、通信相手側のコイルアンテナと結合し易くなり、アンテナ特性が向上する。
また、この構成により、コイルアンテナの放射体として機能する第1導電性部材および第2導電性部材によって、アンテナの指向性を容易に定めることができる。
(2)上記(1)において、前記第2導電性部材は、前記第1主面に平行な平面方向成分と、前記第1主面に垂直な垂直方向成分とを有する一連の部材であり、前記第3縁端部は、前記第1主面を平面視して、前記第1導電性部材に重ならず、且つ、前記第1主面に垂直な方向において前記第4縁端部よりも前記第1導電性部材側に位置することが好ましい。この構成により、アンテナ装置の指向性を容易に変化させることができる。また、この構成により、第1導電性部材を挟んでコイルアンテナと反対側に位置する通信相手側のコイルアンテナから発生した磁束が、コイルアンテナに鎖交し易くなる。したがって、第2導電性部材によって、磁束の放射および集磁が効率よく行われるため、第1導電性部材を挟んでコイルアンテナとは反対側に位置する通信相手側のコイルアンテナとの磁界結合を高めることができ、結果的にアンテナ特性が高まる。
(3)上記(1)または(2)において、前記第1導電性部材および前記第2導電性部材の少なくとも一方は、開口部を有していてもよい。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記第1導電性部材および前記第2導電性部材は、第1接続部を介して接続されていてもよい。
(5)上記(1)から(4)のいずれかにおいて、前記第2導電性部材は、前記アンテナ装置の使用周波数帯よりも高い周波数帯の定在波型アンテナの放射素子として利用されることが好ましい。この構成により、周波数帯の異なる複数のシステムで兼用できるアンテナ装置を実現できる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかにおいて、前記第1導電性部材は、回路基板に形成されたグランド導体であることが好ましい。この構成では、回路基板に形成されたグランド導体を利用することにより、第1導電性部材を容易に構成できるため、第1導電性部材を別途形成する必要がなく、製造が容易で低コスト化が図れる。
(7)本発明の電子機器は、
アンテナ装置と、
給電回路と、
前記給電回路を収納する筐体と、
を備え、
前記アンテナ装置は、
第1縁端部、第2縁端部、および第1主面を有する第1導電性部材と、
第3縁端部および第4縁端部を有し、且つ、前記第1主面を平面視して、前記第1導電性部材よりも面積の小さな第2導電性部材と、
巻回軸周りに巻回されたコイル導体を有し、前記第1主面に垂直な方向において前記第1縁端部と前記第4縁端部との間に配置されるコイルアンテナと、
を備え、
前記第1縁端部および前記第2縁端部は、前記第1主面を平面視して、いずれも前記巻回軸に交わり、
前記第3縁端部および前記第4縁端部は、前記第1主面を平面視して、いずれも前記巻回軸に交わり、
前記第1主面を平面視して、前記第1縁端部から前記第2縁端部へ向かう方向、および前記第3縁端部から前記第4縁端部へ向かう方向は、一致し、
前記コイルアンテナは、前記第1主面を平面視して、前記第2縁端部よりも前記第1縁端部に近接するように配置され、
前記第2導電性部材は、前記第1主面を平面視して、前記第3縁端部が前記第2縁端部よりも前記第1縁端部に近接するように配置され、
前記給電回路は、前記コイルアンテナに接続されることを特徴とする。
この構成により、導電性部材とコイルアンテナとを備えた構成において、アンテナ特性を容易に向上させることができるアンテナ装置を備える電子機器を実現できる。
(8)上記(7)において、前記第1導電性部材および前記第2導電性部材の少なくとも一方は、前記筐体の一部であることが好ましい。この構成では、筐体を利用することにより、第1導電性部材および第2導電性部材の少なくとも一方を容易に構成できるため、第1導電性部材および第2導電性部材の少なくとも一方を別途形成する必要がなく、製造が容易で低コスト化が図れる。
本発明によれば、導電性部材とコイルアンテナとを備えた構成において、アンテナ特性を容易に向上させることができるアンテナ装置、およびそのアンテナ装置を備える電子機器を実現できる。
図1(A)は第1の実施形態に係るアンテナ装置101の平面図であり、図1(B)は、アンテナ装置101の断面図である。 図2(A)は、通信相手側のコイルアンテナに対するコイルアンテナ30の結合係数を求めるためのアンテナ装置101Aの平面図であり、図2(B)はアンテナ装置101Aの断面図である。 図3(A)は、通信相手側のコイルアンテナ20とアンテナ装置101Aとの関係を示す断面図であり、図3(B)は、アンテナ装置101Aにおいて、コイルアンテナ30の配置に対する通信相手側のコイルアンテナ20との結合係数を示す図である。 図4(A)は、第2の実施形態に係るアンテナ装置102Aの断面図であり、図4(B)はアンテナ装置102Bの断面図であり、図4(C)はアンテナ装置102Cの断面図である。 図5(A)は、第3の実施形態に係るアンテナ装置103Aの断面図であり、図5(B)はアンテナ装置103Bの断面図である。 図6(A)は、第2導電性部材を備えていないアンテナ装置100の断面図であり、図6(B)は、平板状の第2導電性部材2を備えるアンテナ装置102Dの断面図であり、図6(C)は、断面形状がL字状の第2導電性部材2Aを備えるアンテナ装置103Cの断面図である。 図7は、アンテナ装置100,102D,103Cにおける、コイルアンテナ30と通信相手側のコイルアンテナ20との結合係数を示す図である。 図8(A)は、第4の実施形態に係るアンテナ装置104Aの断面図であり、図8(B)はアンテナ装置104Bの断面図である。 図9は、第5の実施形態に係るアンテナ装置105の平面図である。 図10(A)は、第6の実施形態に係るアンテナ装置106Aの平面図であり、図10(B)はアンテナ装置106Bの平面図である。 図11(A)は、第7の実施形態に係るアンテナ装置107Aの平面図であり、図11(B)はアンテナ装置107Bの平面図である。 図12(A)はアンテナ装置107Cの平面図であり、図12(B)はアンテナ装置107Dの平面図である。 図13は、第8の実施形態に係るアンテナ装置108の断面図である。 図14(A)は第9の実施形態に係るコイルアンテナ39Aの分解斜視図であり、図14(B)はこのコイルアンテナ39Aの平面図であり、図14(C)は図14(B)におけるA−A断面図である。 図15(A)は第9の実施形態に係るアンテナ装置109Aの断面図であり、図15(B)はアンテナ装置109Bの断面図であり、図15(C)はアンテナ装置109Cの断面図である。 図16は、第9の実施形態に係るアンテナ装置109Dの断面図である。 図17(A)は、第9の実施形態に係るコイルアンテナ39Bの平面図であり、図17(B)は図17(A)におけるB−B断面図であり、図17(C)はコイルアンテナ39Bの裏面図である。
以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
以降で示す各実施形態において、「アンテナ装置」とは、微小ループアンテナの一種であり、磁束を放射するアンテナである。アンテナ装置は、通信相手側のアンテナと磁界結合を利用した近傍界通信のために用いられるアンテナであり、例えばNFC(Near field communication)等の通信に利用される。アンテナ装置は、通信周波数帯は例えばHF帯で使用され、特に13.56MHzまたは13.56MHz近傍の周波数で用いられる。
本発明における「電子機器」は、上記アンテナ装置と、給電回路と、給電回路を収納する筐体とを備える装置であり、例えば携帯電話端末、いわゆるスマートフォン、タブレット端末、ノートPC、ウェアラブル端末(いわゆるスマートウォッチやスマートグラス等)、カメラ、ゲーム機、玩具等である。
《第1の実施形態》
図1(A)は第1の実施形態に係るアンテナ装置101の平面図であり、図1(B)は、アンテナ装置101の断面図である。なお、図1(B)において、各部の厚みは誇張して図示している。以降の各実施形態における断面図についても同様である。
アンテナ装置101は、第1導電性部材1と、第2導電性部材2と、巻回軸AX1周りにヘリカル状に巻回されたコイル導体31を有するコイルアンテナ30とを備える。
第1導電性部材1は、長手方向がX軸方向に一致し、短手方向がY軸方向に一致する、平面視したときの形状が矩形の平板であり、第1縁端部E1、第2縁端部E2および第1主面S1(図1(B)における第1導電性部材1の上面)を有する。第1縁端部E1および第2縁端部E2は、第1主面S1を平面視して(図1(A)および図1(B)におけるZ軸方向から視て)、いずれも巻回軸AX1に交わる。第1導電性部材1は、例えば回路基板に形成されたグランド導体である。
第2導電性部材2は、長手方向がY軸方向に一致し、短手方向がX軸方向に一致する、平面視したときの形状が矩形の平板であり、第3縁端部E3および第4縁端部E4を有する。第2導電性部材2は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1よりも面積が小さい。また、第2導電性部材2は、Z軸方向から視て、第3縁端部E3が第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。第3縁端部E3および第4縁端部E4は、Z軸方向から視て、いずれも巻回軸AX1に交わる。本実施形態に係る第2導電性部材2は、Z軸方向から視て、一部が第1導電性部材1に重なる。第2導電性部材2は、例えばアンテナ装置101の使用周波数である第1周波数帯(例えばHF帯)よりも高い第2周波数帯(例えばUHF帯等)で用いられるアンテナの放射素子、あるいはその一部でもある。すなわち、第2導電性部材2は第2周波数帯で用いられるアンテナの放射素子としても利用される。第2導電性部材2は第2周波数帯の信号を処理する給電回路に接続される。
第2周波数帯においては、第2導電性部材2の長さは波長λと同程度(例えば、λ/10〜λ)である。よって、第2導電性部材2は放射素子上で電流や電圧(電位)の定在波が生じる定在波型アンテナである。すなわち、放射素子上に電流や電圧(電位)の強度の節や腹が生じるように共振する。代表的な定在波型アンテナとしては、ダイポールアンテナ、モノポールアンテナ、逆L型アンテナ、逆F型アンテナ(IFA)、1波長ループアンテナ、折り返しダイポールアンテナ、折り返しモノポールアンテナ、マイクロストリップアンテナ、パッチアンテナ、板状逆F型アンテナ(PIFA)、スロットアンテナ、ノッチアンテナなどがある。定在波型アンテナは電磁波(電波)による遠方界の通信のために用いられる。例えば携帯電話端末におけるセルラー通信やBluetooth(登録商標)、WLAN、GPS等に利用される。
コイルアンテナ30は第1導電性部材1の第1主面S1に実装され、Z軸方向から視て、第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。また、コイルアンテナ30は、図1(B)に示すように、第1主面S1に垂直な方向(Z軸方向)において第1縁端部E1と第4縁端部E4との間に配置される。本実施形態に係るコイルアンテナ30は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1の短手方向の中央、且つ、第2導電性部材2の長手方向の中央に配置されている。また、コイルアンテナ30は、Z軸方向から視て、一部が第1導電性部材1および第2導電性部材2に重なる。
コイルアンテナ30は、平衡入出力型のHF帯の給電回路の入出力部に接続されている。具体的には、コイルアンテナ30のコイル導体31のうち電流が流れコイルとして機能する部分の一端および他端が、平衡入出力型のHF帯の給電回路の入出力部に接続されている。コイルアンテナ30は例えば磁性体フェライトコアにコイル導体31が形成された積層型のコイルである。
図1(A)および図1(B)に示すように、第1縁端部E1から第2縁端部E2に向かう方向(+X方向)は、第3縁端部E3から第4縁端部E4へ向かう方向(+X方向)と一致する。
上述したとおり、コイルアンテナ30は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1の第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。そのため、コイル導体31に電流が流れた場合、この電流によって第1導電性部材1の第1縁端部E1に電界結合、磁界結合もしくは電磁界結合による電流が誘導される。すなわち、コイル導体31と近接する部分である第1導電性部材1の第1縁端部E1に、コイル導体31に流れる電流とは逆向きの電流が生じる。このとき、第1縁端部E1に誘導された電流は、縁端効果により第1導電性部材1の外縁に流れる。このように、コイルアンテナ30は、第1導電性部材1と電界、磁界もしくは電磁界を介して結合する。特に、コイルアンテナ30は誘導素子であるため、第1導電性部材1との結合は磁界が支配的になり易い。
同様に、本実施形態に係るコイルアンテナ30は、Z軸方向から視て、第2導電性部材2の第3縁端部E3よりも第4縁端部E4に近接するように配置される。そのため、コイル導体31に電流が流れた場合、この電流によって第2導電性部材2の第4縁端部E4に電界結合、磁界結合もしくは電磁界結合による電流が誘導される。特に、コイルアンテナ30は誘導素子であるため、第2導電性部材2の第4縁端部E4には磁界結合による電流が支配的になり易い。すなわち、コイル導体31と近接する部分である第2導電性部材2の第4縁端部E4に、コイル導体31に流れる電流とは逆向きの電流が生じる。このとき、第4縁端部E4に誘導された電流は、縁端効果により第2導電性部材2の外縁に流れる。このように、コイルアンテナ30は、第2導電性部材2と電界、磁界もしくは電磁界を介して結合する。特に、コイルアンテナ30は誘導素子であるため、第2導電性部材2との結合は磁界が支配的になり易い。
アンテナ装置101では、第1導電性部材1および第2導電性部材2がコイルアンテナ30の放射体として機能するため、コイルアンテナ30および第1導電性部材1のみの場合と比べ、アンテナとして機能する実質的なアンテナ面積が大きくなる。そのため、磁束を放射(集磁)する範囲および距離が大きくなることで、通信相手側のコイルアンテナと結合し易くなり、アンテナ特性が向上する。
また、アンテナ装置101では、コイルアンテナ30の放射体として機能する第1導電性部材1および第2導電性部材2によって、アンテナの指向性を容易に定めることができる。
なお、上述の例では、アンテナ装置101が送信側アンテナである場合についての作用を説明したが、アンテナの可逆定理(相反定理)により、送受が反転しても成り立つ。すなわち、アンテナ装置101が受信側アンテナである場合にも同様に作用する。このことは、以降の各実施形態において、コイル導体に流れる電流と導電性部材に生じる電流との関係を示すアンテナ装置についても同様である。
次に、第2導電性部材2を備えるアンテナ装置において、コイルアンテナ30と通信相手側のコイルアンテナとの結合係数の関係について、図を参照して説明する。図2(A)は、通信相手側のコイルアンテナに対するコイルアンテナ30の結合係数を求めるためのアンテナ装置101Aの平面図であり、図2(B)はアンテナ装置101Aの断面図である。図3(A)は、通信相手側のコイルアンテナ20とアンテナ装置101Aとの関係を示す断面図であり、図3(B)は、アンテナ装置101Aにおいて、コイルアンテナ30の配置に対する通信相手側のコイルアンテナ20との結合係数を示す図である。
アンテナ装置101Aの各構成は、第1の実施形態に係るアンテナ装置101と実質的に同じである。コイルアンテナ30の端部は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1の第1縁端部E1と一致している。
図2(A)、図2(B)および図3(A)において、各部の寸法は次の通りである。
X1(第1導電性部材1のX軸方向の長さ):100mm
X3(通信相手側のコイルアンテナ20のコイル導体の直径):70mm
Y1(第1導電性部材1および第2導電性部材2のY軸方向の長さ):60mm
L1(コイルアンテナ30の巻回軸方向の長さ):5.7mm
R1(コイルアンテナ30のY軸方向の長さ):2.8mm
H1(第1導電性部材1と第2導電性部材2とのZ軸方向における間隙):2mm
H2(コイルアンテナ30と通信相手側のコイルアンテナ20とのZ軸方向における間隙):25mm
なお、アンテナ装置101Aに対する通信相手側のコイルアンテナ20のX軸方向およびY軸方向の位置は、第2導電性部材がない場合において、最も結合係数が高い位置で固定している。
図3(B)は、Z軸方向から視て、第2導電性部材2をX軸方向に1mm単位で移動したときに、コイルアンテナ30の端部から第3縁端部E3までのX軸方向の長さ(DB)と、通信相手側のコイルアンテナ20に対するコイルアンテナ30の結合係数との関係を示したものである。図3(A)において、第2導電性部材2の第3縁端部E3がコイルアンテナ30の端部に対して−X方向にある場合が正(+)であり、第2導電性部材2の第3縁端部E3がコイルアンテナ30の端部に対して+X方向にある場合が負(−)である。なお、図3(B)では、第2導電性部材2のX軸方向の長さ(X2)が3mm(X2=3mm)、5mm(X2=5mm)、7mm(X2=7mm)、および第2導電性部材がない場合について示している。
図3(B)に示すように、コイルアンテナ30の端部から第3縁端部E3までのX軸方向の長さ(DB)が大きくなるにしたがって(特に第2導電性部材2のX軸方向の長さ(X2)が大きいほど)、通信相手側のコイルアンテナ20との結合係数は高くなる。コイルアンテナ30の端部から第3縁端部E3までのX軸方向の長さ(DB)が正のとき(DB>0)、第2導電性部材2のX方向の長さ(X2)に関わらず通信相手側のコイルアンテナ20との結合係数は、第2導電性部材2がない場合よりも高い。すなわち、第2導電性部材2が第1導電性部材1と重なっていない部分がある場合には、通信相手側のコイルアンテナ20との結合係数は、第2導電性部材2がない場合よりも高い。
但し、図3(B)に示すように、第2導電性部材2のX方向の長さ(X2)が7mmである場合(X2=7mm)、コイルアンテナ30の端部から第3縁端部E3までのX方向の長さ(DB)が0mmのときのみ、第2導電性部材2がない場合よりも結合係数が低い。これは、第2導電性部材2のX方向の長さ(X2)が大きくなると(特にコイルアンテナ30の巻回軸方向の長さ(L1)よりも大きくなると)、Z方向から視て、コイルアンテナ30全体が第2導電性部材2に重なる。すなわち、コイルアンテナ30に発生する磁束が第2導電性部材2によって遮られ、通信相手側のコイルアンテナ20に鎖交しない磁束が増加するためと考えられる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、アンテナ装置が備える第1導電性部材1、第2導電性部材2およびコイルアンテナ30の配置関係が、第1の実施形態とは異なる例を示す。
図4(A)は、第2の実施形態に係るアンテナ装置102Aの断面図であり、図4(B)はアンテナ装置102Bの断面図であり、図4(C)はアンテナ装置102Cの断面図である。
アンテナ装置102Aは、コイルアンテナ30の一部が、Z軸方向から視て、第1導電性部材1および第2導電性部材2に重なる。また、第2導電性部材2は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1に重なっていない。
アンテナ装置102Bは、コイルアンテナ30の一部が、Z軸方向から視て、第2導電性部材2のみに重なる。図4(B)に示すように、コイルアンテナ30は第1主面S1に実装されていない。また、第2導電性部材2は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1に重なっていない。
アンテナ装置102Cは、コイルアンテナ30が、Z軸方向から視て、第1導電性部材1のみに重なる。第2導電性部材2は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1に重なっていない。
上述のような構成であっても、コイルアンテナ30は、Z軸方向から視て、第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。また、コイルアンテナ30は、Z軸方向において第1縁端部E1と第4縁端部E4との間に配置される。したがって、アンテナ装置102A,102B,102Cの基本的な構成は第1の実施形態に係るアンテナ装置101と同じであり、アンテナ装置101と同様の作用・効果を奏する。
なお、アンテナ装置は、コイルアンテナ30が、第1導電性部材1の第1主面S1上に実装される構造に限定されるものではない。アンテナ装置102Bで示したように、第1導電性部材1の第1主面S1上に実装されていなくてもよい。コイルアンテナ30は、Z軸方向から視て、第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置され、且つ、Z軸方向において第1縁端部E1と第4縁端部E4との間に配置されていればよい。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、アンテナ装置が備える第2導電性部材の形状が、上述の実施形態とは異なる例を示す。
図5(A)は、第3の実施形態に係るアンテナ装置103Aの断面図であり、図5(B)はアンテナ装置103Bの断面図である。
アンテナ装置103Aは、第1導電性部材1、第2導電性部材2Aおよびコイルアンテナ30を備える。第2導電性部材2Aは−Z方向に向かって屈曲し、第1主面S1に平行な平面方向(X軸方向)成分と、第1主面S1に垂直な垂直方向(Z軸方向)成分とを有する一連の部材である。第2導電性部材2Aの断面形状は、図5(A)に示すように、L字状である。第3縁端部E3は、図5(A)に示すように、Z軸方向から視て、第1導電性部材1に重ならず、Z軸方向において第4縁端部E4よりも第1導電性部材1側に位置している。
アンテナ装置103Bは、第1導電性部材1、第2導電性部材2Bおよびコイルアンテナ30を備える。第2導電性部材2Bは全体が−Z方向に向かって徐々に屈曲し、第1主面S1に平行な平面方向(X軸方向)成分と、第1主面S1に垂直な垂直方向(Z軸方向)成分とを有する一連の部材である。第3縁端部E3は、図5(A)に示すように、Z軸方向から視て、第1導電性部材1に重ならず、Z軸方向において第4縁端部E4よりも第1導電性部材1側に位置している。また、第2導電性部材2Bは、Y軸方向(第1主面S1に平行な方向)から視て、第1導電性部材1よりも−Z方向にまで伸びている。言い換えると、Y軸方向から視て、第2導電性部材2Bは、Z軸方向において、第1導電性部材1に対してコイルアンテナ30が配置されている側と反対側(−Z方向側)まで伸びている。
上述のような構成であっても、コイルアンテナ30は、Z軸方向から視て、第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。また、コイルアンテナ30は、Z軸方向において第1縁端部E1と第4縁端部E4との間に配置される。したがって、アンテナ装置103A,103Bの基本的な構成は第1の実施形態に係るアンテナ装置101と同じであり、アンテナ装置101と同様の作用・効果を奏する。
また、本実施形態では、第2導電性部材2Bが、X軸方向成分と、Z軸方向成分とを有する一連の部材であり、第3縁端部E3は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1に重ならず、Z軸方向において第4縁端部E4よりも第1導電性部材1側に位置している。この構成により、アンテナ装置の指向性を容易に変化させることができる。
また、−Z方向から+Z方向(図5(A)および図5(B)における下から上)に向かって通過しようとする磁束が、第2導電性部材2A,2Bに沿って、コイルアンテナ30に鎖交する(磁束φ1参照)。このようにして、第1導電性部材1を挟んでコイルアンテナ30と反対側に位置する通信相手側のコイルアンテナから発生した磁束が、コイルアンテナ30に鎖交し易くなる。したがって、第2導電性部材2A,2Bによって、磁束の放射および集磁が効率よく行われるため、第1導電性部材1を挟んでコイルアンテナ30とは反対側に位置する通信相手側のコイルアンテナとの磁界結合を高めることができ、結果的にアンテナ特性が高まる。
本実施形態で示したように、第2導電性部材は矩形状の平板に限定されるものではない。第2導電性部材の主面は曲面であってもよく、第2導電性部材が立体構造を有していてもよい。第2導電性部材の構造は第1の実施形態に係るアンテナ装置101と同様の作用・効果を奏する範囲において、適宜変更可能である。
次に、第2導電性部材を備えていないアンテナ装置、平板状の第2導電性部材2を備えるアンテナ装置、および断面形状がL字状の第2導電性部材2Aを備えるアンテナ装置おいて、コイルアンテナ30と通信相手側のコイルアンテナとの結合係数の関係について、図を参照して説明する。図6(A)は、第2導電性部材を備えていないアンテナ装置100の断面図であり、図6(B)は、平板状の第2導電性部材2を備えるアンテナ装置102Dの断面図であり、図6(C)は、断面形状がL字状の第2導電性部材2Aを備えるアンテナ装置103Cの断面図である。
図6(A)、図6(B)および図6(C)において、各部の寸法は次の通りである。
X1(第1導電性部材1のX軸方向の長さ):100mm
X4(第2導電性部材2,2AのX軸方向の長さ):5mm
Z1(第2導電性部材2AのZ軸方向の長さ):4mm
H1(第1導電性部材1と第2導電性部材2とのZ軸方向における間隙):2mm
DS(コイルアンテナ30の端部から第1縁端部E1までのX軸方向の長さ):1mm
DB(コイルアンテナ30の端部から第3縁端部E3までのX軸方向の長さ):1mm
第1導電性部材1および第2導電性部材2のY軸方向の長さ(図2(A)および図2(B)におけるY2)、通信相手側のコイルアンテナ20のコイル導体の直径(図3(A)におけるX3)およびコイルアンテナ30と通信相手側のコイルアンテナ20とのZ軸方向における間隙(図3(A)におけるH2)については、第1の実施形態で示した値と同じである(Y2=60mm、X3=70mm、H2=25mm)。また、アンテナ装置に対する通信相手側のコイルアンテナ20のX軸方向およびY軸方向の位置は、アンテナ装置100、アンテナ装置102D、アンテナ装置103Cのそれぞれの場合において、最も結合係数が高い位置で固定している。
図7は、アンテナ装置100,102D,103Cにおける、コイルアンテナ30と通信相手側のコイルアンテナ20との結合係数を示す図である。図7中の「表側結合係数」とは、図5(A)に示したように、第1導電性部材1に対して+Z方向側に通信相手側のコイルアンテナ20を配置した場合の、コイルアンテナ30と通信相手側のコイルアンテナ20との結合係数を示している。図7中の「裏側結合係数」とは、第1導電性部材1に対して−Z方向側に通信相手側のコイルアンテナ20を配置した場合の、コイルアンテナ30と通信相手側のコイルアンテナとの結合係数を示している。
図7に示すように、第2導電性部材2,2Aを備えることにより、コイルアンテナ30と通信相手側のコイルアンテナとの「表側結合係数」および「裏側結合係数」は高まる。なお、第2導電性部材の断面形状がL字状の場合、「表側結合係数」は、第2導電性部材が平板の場合よりも低いが、「裏側結合係数」は、第2導電性部材が平板の場合よりも高い。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では、第3導電性部材をさらに備える点で、上述の実施形態とは異なるアンテナ装置の例を示す。
図8(A)は、第4の実施形態に係るアンテナ装置104Aの断面図であり、図8(B)はアンテナ装置104Bの断面図である。
アンテナ装置104Aは、第1導電性部材1、第2導電性部材2、第3導電性部材3およびコイルアンテナ30を備える。第3導電性部材3は長手方向がX軸方向に一致し、短手方向がY軸方向に一致する、平面視したときの形状が矩形の平板である。第3導電性部材3は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1よりも面積が小さい。第3導電性部材3は、例えばメタルカバー等、筐体の一部である。
第3導電性部材3は、主面が第1導電性部材1の第1主面S1に平行となるよう、第1導電性部材1に対向して配置される。また、本実施形態では、第2導電性部材2および第3導電性部材3が、間隙部CPを挟んで、X軸方向に並べて配置され、かつ、同一平面上に配置される(図8(A)参照)。
アンテナ装置104Bは、第1導電性部材1、第2導電性部材2A、第3導電性部材3およびコイルアンテナ30を備える。第2導電性部材2Aの構成については、第3の実施形態に係るアンテナ装置103Aの場合と同じである。また、第3導電性部材3の構成についても、上記アンテナ装置104Aの場合と同じである。
このように第3導電性部材3を備える構成であっても、コイルアンテナ30は、Z軸方向から視て、第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。また、コイルアンテナ30は、Z軸方向において第1縁端部E1と第4縁端部E4との間に配置される。したがって、アンテナ装置104A,104Bの基本的な構成は第1の実施形態に係るアンテナ装置101と同じであり、アンテナ装置101と同様の作用・効果を奏する。
《第5の実施形態》
第5の実施形態では、複数のコイルアンテナを備える点で、上述の実施形態とは異なるアンテナ装置の例を示す。
図9は、第5の実施形態に係るアンテナ装置105の平面図である。
アンテナ装置105は、第1導電性部材1、第2導電性部材2Cおよび2つのコイルアンテナ30A,30Bを備える。第2導電性部材2CのY軸方向の長さは、Z軸方向から視て、第1導電性部材1のY軸方向の長さよりも短い。
コイルアンテナ30A,30Bは、Z軸方向から視て、いずれも第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。コイルアンテナ30A,30Bは、Z軸方向から視て、第1導電性部材1の短手方向の中央、且つ、第2導電性部材2の長手方向の中央付近に配置されている。コイルアンテナ30A,30Bは、Z軸方向から視て、いずれも一部が第1導電性部材1および第2導電性部材2に重なる。本実施形態に係るコイルアンテナ30A,30Bは、Z軸方向から視て、Y軸方向に沿って配列されている。図9に示すように、コイルアンテナ30Aの巻回軸AX1Aとコイルアンテナ30Bの巻回軸AX1Bとは、Z軸方向から視て、互いに平行であり、且つ、X軸方向に一致する。
このように2つのコイルアンテナ30A,30Bを備える構成であっても、コイルアンテナ30A,30Bは、Z軸方向から視て、第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。また、コイルアンテナ30A,30Bは、Z軸方向において第1縁端部と第4縁端部との間に配置される。したがって、アンテナ装置105の基本的な構成は第1の実施形態に係るアンテナ装置101と同じであり、アンテナ装置101と同様の作用・効果を奏する。
なお、本実施形態では、2つのコイルアンテナ30A,30Bを備えるアンテナ装置105の例を示したが、コイルアンテナの個数は2つに限定されるものではない。アンテナ装置が備えるコイルアンテナの個数は、本発明の作用・効果を奏する範囲において、適宜変更可能である。
《第6の実施形態》
第6の実施形態では、第1導電性部材および第2導電性部材が接続される点で、上述の実施形態とは異なるアンテナ装置の例を示す。
図10(A)は、第6の実施形態に係るアンテナ装置106Aの平面図であり、図10(B)はアンテナ装置106Bの平面図である。
アンテナ装置106Aは、第1導電性部材1、第2導電性部材2D、第1接続部11Aおよびコイルアンテナ30を備える。第2導電性部材2DのY軸方向の長さは、Z軸方向から視て、第1導電性部材1のY軸方向の長さよりも長い。
第1導電性部材1および第2導電性部材2Dは、第1接続部11Aを介して接続されている。本実施形態では、第1接続部11AがZ軸方向に延伸する導体であり、第1導電性部材1の第1角部(図10(A)における第1導電性部材1の左下の角部)と第2導電性部材2Dの第1角部(図10(A)における第2導電性部材2Dの右下の角部)との間を接続する。第1接続部11Aは例えば可動型プローブピンと回路基板に形成された導体パターンである。
アンテナ装置106Aでは、第1導電性部材1および第2導電性部材2Dが、第1接続部11Aを介して接続されているため、第1導電性部材1と第2導電性部材2Dとが同電位となり、第1導電性部材1と第2導電性部材2Dとの電位差が異なることに起因するノイズの発生を抑制する。また、第2導電性部材2DをUHF帯等で用いる逆F型アンテナ(IFA)や板状逆F型アンテナ(PIFA)等の定在波型アンテナの放射素子とし、第1導電性部材1を定在波型アンテナのグランド導体として用いる場合には、第1接続部11Aをスタブとして機能させることができる。
アンテナ装置106Bは、第1導電性部材1、第2導電性部材2D、第1接続部11B、第2接続部12およびコイルアンテナ30を備える。第2導電性部材2Dの構成については、上記アンテナ装置106Aの場合と同じである。
第1導電性部材1および第2導電性部材2Dは、第1接続部11Bおよび第2接続部12を介して接続されている。本実施形態では、第1接続部11Bが、第1導電性部材1の第1角部と第2導電性部材2Dの第1角部との間を接続する。また、第2接続部12は、第1導電性部材1の第2角部(図10(B)における第1導電性部材1の左上の角部)と第2導電性部材2Dの第2角部(図10(B)における第2導電性部材2Dの右上の角部)との間を接続する。したがって、アンテナ装置106Bでは、第1導電性部材1、第2導電性部材2D、第1接続部11Bおよび第2接続部12によるループが構成される。第1接続部11Bは例えばチップインダクタ等のインダクタ部品やチップキャパシタ等のキャパシタ部品を含んでいてもよい。第2接続部12は例えばチップキャパシタ等のキャパシタ部品である。
アンテナ装置106Bでは、第1導電性部材1および第2導電性部材2Dは、少なくともアンテナ装置106Bの第1周波数帯(使用周波数帯。例えばHF帯)において、2箇所以上で電気的に接続されていないことが望ましい。つまり、第1導電性部材1および第2導電性部材2Dは、第1周波数帯において、接続されていないまたは1箇所のみ接続されていないことが望ましい。アンテナ装置106Bでは、第1導電性部材1および第2導電性部材2Dは、少なくともアンテナ装置106Bの第1周波数帯において、オープン状態(高インピーダンス)となるチップキャパシタである第2接続部12を介して接続されている。そのため、第1導電性部材1、第2導電性部材2D、第1接続部11Bおよび第2接続部12によってループが構成されていても、アンテナ装置106Bの使用周波数では閉ループを構成しない。
したがって、第1導電性部材1および第2導電性部材2Dにおいて、第1接続部11Bと第2接続部12との間に電流が集中して流れることを抑制し、電流は第1導電性部材1及び第2導電性部材2D全体に広がりやすくなり、第1導電性部材1及び第2導電性部材2Dが磁束の放射(集磁)の効果を得やすくなる。また、アンテナ装置106Bの第1周波数帯よりも高い第2周波数帯(例えばUHF帯)においては、チップキャパシタである第2接続部12はショート状態(低いインピーダンス)となるため、第1導電性部材1と第2導電性部材2Dとが同電位に近づき、第1導電性部材1と第2導電性部材2Dとの電位差が異なることに起因するノイズの発生を抑制する。さらに、第2導電性部材2DをUHF帯等で用いる逆F型アンテナ(IFA)や板状逆F型アンテナ(PIFA)等の定在波型アンテナの放射素子とし、第1導電性部材1を定在波型アンテナのグランド導体として用いる場合には、第1接続部11Bと第2接続部12をスタブとして機能させることができ、接続部が1つの場合と比べ、整合等の所望の定在波型アンテナの特性を得やすくなる。そして、第1接続部11Bや第2接続部12がインダクタやキャパシタを有することで、第1接続部11Bや第2接続部12にそれぞれ定在波型アンテナの給電回路を接続することができ、第2導電性部材2Dは複数の周波数で用いることができる定在波型アンテナの放射素子として機能させることができる。
なお、アンテナ装置106A,106Bでは、第1接続部11A,11Bが、第1導電性部材1の第1角部と第2導電性部材2Dの第1角部との間を接続し、第2接続部12が、第1導電性部材1の第2角部と第2導電性部材2Dの第2角部との間を接続する構成を示したが、この構成に限定されるものではない。第1導電性部材および第2導電性部材を接続する接続部の位置、個数、構造等は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能である。
《第7の実施形態》
第7の実施形態では、第1導電性部材および第2導電性部材の少なくとも一方が開口部を有する点で、上述の実施形態とは異なるアンテナ装置の例を示す。
図11(A)は、第7の実施形態に係るアンテナ装置107Aの平面図であり、図11(B)はアンテナ装置107Bの平面図である。図12(A)はアンテナ装置107Cの平面図であり、図12(B)はアンテナ装置107Dの平面図である。
アンテナ装置107Aは、第1導電性部材1、第2導電性部材2Eおよびコイルアンテナ30を備える。第2導電性部材2Eは長手方向がY軸方向に一致し、短手方向がX軸方向に一致する、平面視したときの形状が矩形の平板であり、開口部CW11を有する。開口部CW11は、第2導電性部材2Eと相似形であり、第2導電性部材2Eよりも面積が小さい。開口部CW11は、Z軸方向から視て、第2導電性部材2Eの中央に位置する開口である。
アンテナ装置107Bは、第1導電性部材1、第2導電性部材2Fおよびコイルアンテナ30を備える。第2導電性部材2Fは開口部CW12を有する、平面形状がコの字形(C字形)の平板である。開口部CW12は、第2導電性部材2Fの内側から第1外縁辺(図11(B)における第2導電性部材2Fの左辺)に向かって延伸する切り欠きである。
図11(B)に示すように、第2導電性部材2Fの平面形状が矩形でない場合でも、第2導電性部材2Fの外縁のうち巻回軸AX1と交わる部分が、第3縁端部E3および第4縁端部E4である。
アンテナ装置107Cは、第1導電性部材1A、第2導電性部材2およびコイルアンテナ30を備える。第1導電性部材1Aは長手方向がX軸方向に一致し、短手方向がY軸に一致する、平面視したときの形状が矩形の平板であり、開口部CW21を有する。開口部CW21は、平面形状が正方形であり、第1導電性部材1Aよりも面積が小さい。開口部CW21は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1Aの中央に位置する開口である。
アンテナ装置107Dは、第1導電性部材1B、第2導電性部材2およびコイルアンテナ30を備える。第1導電性部材1Bは、開口部CW22,CW23を有する平板である。開口部CW22は、第1導電性部材1Aの内側から第1外縁辺(図12(B)における第1導電性部材1Aの左辺)に向かって延伸する切り欠きである。開口部CW23は、第1導電性部材1Aの内側から第2外縁辺(図12(B)における第1導電性部材1Aの右辺)に向かって延伸する切り欠きである。開口部CW22,CW23は、Z軸方向から視て、いずれも第1導電性部材1Aの短手方向の中央に配置され、X軸方向に沿って配列されている。
図12(B)に示すように、第1導電性部材1Bの平面形状が矩形でない場合でも、第1導電性部材1Bの外縁のうち巻回軸AX1と交わる部分が、第1縁端部E1および第2縁端部E2である。
このように第1導電性部材および第2導電性部材の少なくとも一方が開口部を有する構成であっても、コイルアンテナ30は、Z軸方向から視て、第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。また、コイルアンテナ30は、Z軸方向において第1縁端部と第4縁端部との間に配置される。したがって、アンテナ装置107A,107B,107C,107Dの基本的な構成は第1の実施形態に係るアンテナ装置101と同じであり、アンテナ装置101と同様の作用・効果を奏する。
なお、本実施形態では、第1導電性部材および第2導電性部材の一方が開口部を有する構成例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1導電性部材および第2導電性部材の両方が開口部を有する構成であってもよい。また、第1導電性部材および第2導電性部材の少なくとも一方が有する開口部の形状、個数、構造等については、本実施形態で示した構成に限定されるものではなく、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能である。また開口部には、カメラ、フラッシュ、ボタン、スピーカー、マイク、センサ、UHF帯で使用する他のアンテナ装置等の機能部品を配置してもよい。
《第8の実施形態》
第8の実施形態では、複数の第1導電性部材を備える点で、上述の実施形態とは異なるアンテナ装置の例を示す。
図13は、第8の実施形態に係るアンテナ装置108の断面図である。
アンテナ装置108は、2つの第1導電性部材1,1C、第2導電性部材2、接続導体21およびコイルアンテナ30を備える。第1導電性部材1,1Cは、接続導体21を介して電気的に接続されている。接続導体21は例えば螺子であり、第1導電性部材1Cは例えば筐体の金属部である。
このように2つの第1導電性部材を備える構成であっても、コイルアンテナ30は、Z軸方向から視て、第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。また、コイルアンテナ30は、Z軸方向において第1縁端部と第4縁端部との間に配置される。したがって、アンテナ装置108の基本的な構成は第1の実施形態に係るアンテナ装置101と同じであり、アンテナ装置101と同様の作用・効果を奏する。
なお、本実施形態では、2つの第1導電性部材1,1Cを備えるアンテナ装置108の例を示したが、この構成に限定されるものではない。アンテナ装置が、2つ以上の第1導電性部材を備える構成であってもよい。また、アンテナ装置は、1つの第1導電性部材と複数の第2導電性部材とを備える構成であってもよい。さらに、アンテナ装置が、複数の第1導電性部材と複数の第2導電性部材とを備える構成であってもよい。
なお、複数の第1導電性部材1,1Cを備える場合において、第1導電性部材の第1縁端部E1および第2縁端部E2とは、Z軸方向から視て、巻回軸AX1に交わる複数の第1縁端部および第2縁端部のうち、X軸方向において最も外側に位置するものを言う。このことは、複数の第2導電性部材を備える場合において、第2導電性部材の第3縁端部および第4縁端部についても同様である。
《第9の実施形態》
第9の実施形態では、巻回軸が実装面に対して傾斜したコイルアンテナを備える点で、上述の実施形態とは異なるアンテナ装置の例を示す。
図14(A)は第9の実施形態に係るコイルアンテナ39Aの分解斜視図であり、図14(B)はこのコイルアンテナ39Aの平面図であり、図14(C)は図14(B)におけるA−A断面図である。
図14(A)、図14(B)および図14(C)に示すように、コイルアンテナ39Aは、磁性体シート41の第1主面(図14(A)における磁性体シート41の上面)に形成された第1導体パターン51と、非磁性体シート42の第1主面(図14(A)における非磁性体シート42の上面)に形成された第2導体パターン52と、第1導体パターン51と第2導体パターン52とを接続する層間導体(ビア電極)60とで構成される。
第1導体パターン51は、互いにほぼ平行に配置された複数の半ループ状導体パターンの集合である。第2導体パターン52も、互いにほぼ平行に配置された複数の半ループ状導体パターンの集合である。
図14(B)に示すように、第1導体パターン51および第2導体パターン52を含むコイルアンテナ39Aは複数ターン(この例では3ターン)の略スパイラル状のパターンを構成する。コイルアンテナ39Aを平面視したとき(コイルアンテナ39Aの巻回軸方向から見たとき)、矩形スパイラル状のパターンとして見える。
コイルアンテナ39Aは、第1導体パターン51が形成された磁性体シート41と第2導体パターン52が形成された非磁性体シート42とを積層・圧着することによって形成される。すなわち、コイルアンテナ39Aは、磁性体層と非磁性体層との積層体を素体としたものである。すなわち磁性体層と非磁性体層との積層体を基材とし、この基材の内外に所定の導体パターンが形成された樹脂多層構造体である。なお、非磁性体層は、磁性体層より比透磁率の小さな低透磁率層であっても良いし、本例のような誘電体層(比透磁率μr=1)であっても良い。磁性体シート41はポリイミドや液晶ポリマ等の熱可塑性樹脂中にフェライト等の磁性体粉末を混合・分散した熱可塑性樹脂シートであり、第1導体パターン51は、銅箔やアルミニウム箔がエッチング等によりパターニングされたものである。非磁性体シート42は、ポリイミドや液晶ポリマ等の熱可塑性樹脂シートすなわち誘電体シートで構成されており、第2導体パターン52は銅箔やアルミニウム箔がエッチング等によりパターニングされたものである。層間導体60は、磁性体シート41にレーザ光を照射して形成された貫通孔に銀や銅を主成分とする微細金属粉末を含む導電性ペーストが充填されたものであり、磁性体シート41と非磁性体シート42とを積層し加熱すると、両シート同士が融着すると同時に、第1導体パターン51と第2導体パターン52とが導電性ペースト(熱処理後は金属体)を介して電気的に接続される。
このような構成により、コイルアンテナ39Aの巻回軸AX2は、実装面(図14(C)におけるコイルアンテナ39Aの下面)に対して非垂直となる。
次に、上記コイルアンテナ39Aを備えるアンテナ装置について、図を参照して説明する。図15(A)は第9の実施形態に係るアンテナ装置109Aの断面図であり、図15(B)はアンテナ装置109Bの断面図であり、図15(C)はアンテナ装置109Cの断面図である。図16は、第9の実施形態に係るアンテナ装置109Dの断面図である。
アンテナ装置109Aは、コイルアンテナ39Aの一部が、Z軸方向から視て、第1導電性部材1および第2導電性部材2に重なる。第2導電性部材2は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1に重なっていない。コイルアンテナ39Aの巻回軸AX2は、第1導電性部材1の第1主面S1に対して傾斜している。
アンテナ装置109Bは、コイルアンテナ39Aの一部が、Z軸方向から視て、第1導電性部材および第2導電性部材2に重なる。第2導電性部材2は、Z軸方向から視て、一部が第1導電性部材1に重なっている。コイルアンテナ39Aの巻回軸AX2は、第1導電性部材1の第1主面S1に対して傾斜している。
アンテナ装置109Cは、コイルアンテナ39A全体が、Z軸方向から視て、第1導電性部材1に重なり、コイルアンテナ39Aの一部が、Z軸方向から視て、第2導電性部材2に重なる。第2導電性部材2は、Z軸方向から視て、一部が第1導電性部材1に重なっている。コイルアンテナ39Aの巻回軸AX2は、第1導電性部材1の第1主面S1に対して傾斜している。
アンテナ装置109Dは、コイルアンテナ39A全体が、Z軸方向から視て、第1導電性部材1に重なっておらず、コイルアンテナ39Aの一部が、Z軸方向から視て、第2導電性部材2に重なる。第2導電性部材2は、Z軸方向から視て、第1導電性部材1に重なっていない。コイルアンテナ39Aの巻回軸AX2は、第1導電性部材1の第1主面S1対して傾斜している。この傾斜方向は、上述したアンテナ装置109A,109B,109Cとは逆向きである。
このように巻回軸が実装面に対して傾斜したコイルアンテナを備える構成であっても、コイルアンテナ39Aは、Z軸方向から視て、第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するように配置される。また、コイルアンテナ39Aは、Z軸方向において第1縁端部と第4縁端部との間に配置される。したがって、アンテナ装置109A,109B,109C,109Dの基本的な構成は第1の実施形態に係るアンテナ装置101と同じであり、アンテナ装置101と同様の作用・効果を奏する。
次に、コイルアンテナ39Aとは異なる構成の、巻回軸が実装面に対して傾斜したコイルアンテナについて、図を参照して説明する。図17(A)は、第9の実施形態に係るコイルアンテナ39Bの平面図であり、図17(B)は図17(A)におけるB−B断面図であり、図17(C)はコイルアンテナ39Bの裏面図である。
コイルアンテナ39Bは、コイル導体32が形成された絶縁体シート5、磁性体板4を備える。コイルアンテナ39Bは、磁性体板4にコイル導体32が形成された絶縁体シート5を巻き付けた構成のコイルである。
絶縁体シート5は可撓性を有する矩形の薄板である。コイル導体32は、絶縁体シート5の一方主面に形成される約3ターンのスパイラル状の導体パターンであり、第1端32Aおよび第2端32Bを有する。絶縁体シート5は例えばポリイミド(PI)や液晶ポリマー(LCP)等の樹脂シートである。
磁性体板4は、平面形状が矩形の平板である。磁性体板4は例えば磁性体フェライトである。
図17(B)に示すように、磁性体板4の一方主面(図17(B)における磁性体板4の上面)に巻き付けられる(貼付される)絶縁体シート5のX軸方向の長さと、磁性体板4の他方主面(図17(B)における磁性体板4の下面)に巻きつけられる磁性体シートのX軸方向の長さは異なる。この構成により、磁性体板4の一方主面側のコイル導体32と、他方主面側のコイル導体32とが対向しないため、コイルアンテナ39Bの巻回軸は、磁性体板4の一方主面および他方主面に対して非平行または非垂直となる。
《その他の実施形態》
なお、上述の実施形態では、第1導電性部材および第2導電性部材の平面形状が矩形またはコの字形(C字形)である例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1導電性部材および第2導電性部材の平面形状は正方形、多角形、円形、楕円形等であってもよい。また、第1導電性部材および第2導電性部材は平板に限定されるものではなく、立体構造を有していてもよい。
また、上述の実施形態では、Z軸方向から視て、コイルアンテナが第1導電性部材1の短手方向の略中央(第1導電性部材1のY軸方向における中央)に配置される例を示したが、この構成に限定されるものではない。コイルアンテナが配置される位置は、回路基板上の他の部品との位置関係等によって適宜変更してもよい。すなわち、Z軸方向から視てコイルアンテナが第2縁端部E2よりも第1縁端部E1に近接するのであれば、Z軸方向から視たコイルアンテナの位置は適宜変更が可能である。
また、上述の実施形態では、第1導電性部材1の第1主面S1に実装される例を示したが、この構成に限定されるものではない。すなわち、コイルアンテナがZ軸方向において第1縁端部E1と第4縁端部E4との間に配置されるのであれば、Z軸方向におけるコイルアンテナの位置は適宜変更が可能である。
また、上述の実施形態では、第1導電性部材が回路基板に形成されたグランド導体であり、第2導電性部材がアンテナ装置の使用周波数(第1周波数帯)とは異なる周波数帯(第2周波数帯)のアンテナの放射素子、またはその一部として利用される例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1導電性部材および第2導電性部材は例えばコイルアンテナ30を収納する筐体の導電部であってもよい。筐体の導電部を利用することにより、第1導電性部材および第2導電性部材を容易に構成できるため、第1導電性部材および第2導電性部材を別途形成する必要がなく、製造が容易で低コスト化が図れる。なお、第1導電性部材および第2導電性部材の両方が筐体の導電部である必要はなく、一方が筐体の導電部であってもよい。また、第1導電性部材および第2導電性部材の少なくとも一方が、樹脂筐体の一方面に形成(付着)させた金属膜でもよく、樹脂筐体の内部に形成された金属膜等でもよい。さらに、第1導電性部材および第2導電性部材は、シールドケース、バッテリーパック等でもよい。第1導電性部材および第2導電性部材は、導電性の面状部を有し、磁界結合による通信の機能だけでなく他の機能を有する機能部品でもよい。
なお、上述の実施形態では、主にNFC等の磁界結合を利用した通信システムにおけるアンテナ装置及び電子機器を説明したが、上述の実施形態におけるアンテナ装置及び電子機器は、磁界結合を利用した非接触電力伝送システム(電磁誘導方式、磁界共鳴方式)もの同様に用いることができる。つまり、上述の実施形態におけるアンテナ装置は、非接触電力伝送システムの送電装置または受電装置における送電アンテナ装置または受電アンテナ装置として適用できる。この場合でも、コイルアンテナ、第1導電性部材および第2導電性部材は、送電アンテナ装置または受電アンテナ装置として機能する。
AX1,AX1A,AX1B,AX2…コイルアンテナの巻回軸
CP…間隙部
CW11,CW12,CW21,CW22,CW23…開口部
E1…第1導電性部材の第1縁端部
E2…第1導電性部材の第2縁端部
E3…第2導電性部材の第3縁端部
E4…第2導電性部材の第4縁端部
S1…第1導電性部材の第1主面
1,1A,1B,1C…第1導電性部材
2,2A,2B,2C,2D,2E,2F…第2導電性部材
3…第3導電性部材
4…磁性体板
5…絶縁体シート
11A,11B…第1接続部(接続部)
12…第2接続部(接続部)
20…通信相手側のコイルアンテナ
21…接続導体
30,30A,30B,39A,39B…コイルアンテナ
31,32…コイル導体
32A…コイル導体の第1端
32B…コイル導体の第2端
41…磁性体シート
42…非磁性体シート
51…第1導体パターン
52…第2導体パターン
60…層間導体
100,101,101A,102A,102B,102C,102D,103A,103B,103C,104A,104B,105,106A,106B,107A,107B,107C,107D,108,109A,109B,109C,109D…アンテナ装置

Claims (8)

  1. 第1縁端部、第2縁端部、および第1主面を有する第1導電性部材と、
    第3縁端部および第4縁端部を有し、且つ、前記第1主面を平面視して、前記第1導電性部材よりも面積の小さな第2導電性部材と、
    巻回軸周りに巻回されたコイル導体を有し、前記第1主面に垂直な方向において前記第1縁端部と前記第4縁端部との間に配置されるコイルアンテナと、
    を備え、
    前記第1縁端部および前記第2縁端部は、前記第1主面を平面視して、いずれも前記巻回軸に交わり、
    前記第3縁端部および前記第4縁端部は、前記第1主面を平面視して、いずれも前記巻回軸に交わり、
    前記第1主面を平面視して、前記第1縁端部から前記第2縁端部へ向かう方向は、前記第3縁端部から前記第4縁端部へ向かう方向と一致し、
    前記コイルアンテナは、前記第1主面を平面視して、前記第2縁端部よりも前記第1縁端部に近接するように配置され、
    前記第2導電性部材は、前記第1主面を平面視して、前記第3縁端部が前記第2縁端部よりも前記第1縁端部に近接するように配置される、アンテナ装置。
  2. 前記第2導電性部材は、前記第1主面に平行な平面方向成分と、前記第1主面に垂直な垂直方向成分とを有する一連の部材であり、
    前記第3縁端部は、前記第1主面を平面視して、前記第1導電性部材に重ならず、且つ、前記第1主面に垂直な方向において前記第4縁端部よりも前記第1導電性部材側に位置する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1導電性部材および前記第2導電性部材の少なくとも一方は、開口部を有する、請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第1導電性部材および前記第2導電性部材は、第1接続部を介して接続される、請求項1から3のいずれかに記載のアンテナ装置。
  5. 前記第2導電性部材は、前記アンテナ装置の使用周波数帯よりも高い周波数帯の定在波型アンテナの放射素子として利用される、請求項1から4のいずれかに記載のアンテナ装置。
  6. 前記第1導電性部材は、回路基板に形成されたグランド導体である、請求項1から5のいずれかに記載のアンテナ装置。
  7. アンテナ装置と、
    給電回路と、
    前記給電回路を収納する筐体と、
    を備え、
    前記アンテナ装置は、
    第1縁端部、第2縁端部、および第1主面を有する第1導電性部材と、
    第3縁端部および第4縁端部を有し、且つ、前記第1主面を平面視して、前記第1導電性部材よりも面積の小さな第2導電性部材と、
    巻回軸周りに巻回されたコイル導体を有し、前記第1主面に垂直な方向において前記第1縁端部と前記第4縁端部との間に配置されるコイルアンテナと、
    を備え、
    前記第1縁端部および前記第2縁端部は、前記第1主面を平面視して、いずれも前記巻回軸に交わり、
    前記第3縁端部および前記第4縁端部は、前記第1主面を平面視して、いずれも前記巻回軸に交わり、
    前記第1主面を平面視して、前記第1縁端部から前記第2縁端部へ向かう方向、および前記第3縁端部から前記第4縁端部へ向かう方向は、一致し、
    前記コイルアンテナは、前記第1主面を平面視して、前記第2縁端部よりも前記第1縁端部に近接するように配置され、
    前記第2導電性部材は、前記第1主面を平面視して、前記第3縁端部が前記第2縁端部よりも前記第1縁端部に近接するように配置され、
    前記給電回路は、前記コイルアンテナに接続される、電子機器。
  8. 前記第1導電性部材および前記第2導電性部材の少なくとも一方は、前記筐体の一部である、請求項7に記載の電子機器。
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