JP6024849B1 - βサイアロン蛍光体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光輝度に優れるβサイアロン蛍光体の製造方法を提供する。【解決手段】アルミニウム化合物と第一のユウロピウム化合物と窒化ケイ素とを含む混合物を熱処理して第一の熱処理物を得る第一熱処理工程と、第一の熱処理物と第二のユウロピウム化合物とを希ガス雰囲気中で熱処理して第二の熱処理物を得る第二熱処理工程と、を含むβサイアロン蛍光体の製造方法である。【選択図】図1

Description

本開示は、βサイアロン蛍光体の製造方法に関する。
光源と、この光源からの光で励起されて、光源の色相とは異なる色相の光を放出可能な波長変換部材とを組み合わせることで、光の混色の原理により多様な色相の光を放出可能な発光装置が開発されている。
特に、発光ダイオード(Light Emitting Diode:以下「LED」という。)と蛍光体とを組み合わせて形成した発光装置は、液晶表示装置のバックライト、照明装置等へと盛んに応用されており、普及が進んでいる。蛍光体として複数の蛍光体を用いて発光装置を構成する場合、例えば、青緑色、緑色、黄緑色等の短波長に発光する蛍光体と、橙色、赤色等の長波長に発光する蛍光体とを組み合わせることで、液晶表示装置の色再現範囲や照明装置の演色性を改善が可能である。
このような蛍光体にはアルミン酸塩蛍光体、ケイ酸塩蛍光体、硫化物蛍光体、リン酸塩蛍光体、ホウ酸塩蛍光体等が知られている。これらの蛍光体に代わり、温度上昇に伴う輝度低下が小さく、また耐久性の優れた蛍光体として、サイアロン蛍光体、酸窒化物蛍光体、窒化物蛍光体等の、結晶構造に窒素を含有する無機結晶を母体とする蛍光体が提案されている。これらの蛍光体として、代表的なものに窒化ケイ素の固溶体であるサイアロンがあり、結晶構造が異なるα型サイアロン蛍光体とβ型サイアロン蛍光体とが注目されている。特にβ型サイアロン蛍光体(以下、「βサイアロン蛍光体」ともいう。)は近紫外光から青色光の幅広い波長域で励起され、520〜550nmの範囲に発光ピーク波長を有する高効率の緑色蛍光体である。
βサイアロン蛍光体は、例えば、組成式:Si6−zAl8−z:Eu(0<z≦4.2)で表される。βサイアロン蛍光体は、窒化ケイ素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)及び酸化アルミニウム(Al)と、賦活剤となる酸化ユウロピウム(Eu)とを所定のモル比で混合して、2000℃付近で焼成することにより焼成物として得られる。またこの焼成物を不活性ガス中で熱処理し、酸処理することで高輝度なβサイアロン蛍光体が得られることが開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。更に特性を改善させるために、高温での加熱処理を2回に分けて行ったり、更に原料の一部に焼成して得られたβサイアロン蛍光体を用いたりすることによる高輝度化の方法が知られている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特開2005−255895号公報 特開2011−174015号公報 特開2007−326981号公報 特開2013−173868号公報
しかしながら、βサイアロン蛍光体は実用面において、さらなる輝度改善が求められていた。したがって、本開示に係る一実施形態の目的は、発光輝度に優れるβサイアロン蛍光体の製造方法を提供することである。
本発明者等は、上記課題に鑑みて更に鋭意研究を重ねた結果、βサイアロン蛍光体の熱処理工程において、目的とする粒径等を有するβサイアロン蛍光体を得た後に、このβサイアロン蛍光体とユウロピウム化合物とが存在する希ガス雰囲気中の条件で、例えば比較的低温で熱処理することで、より高輝度化できることを出来ることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本開示は以下の態様を包含する。
アルミニウム化合物と第一のユウロピウム化合物と窒化ケイ素とを含む混合物を熱処理して第一の熱処理物を得る第一熱処理工程と、第一の熱処理物と第二のユウロピウム化合物とを希ガス雰囲気中で熱処理して第二の熱処理物を得る第二熱処理工程と、を含むβサイアロン蛍光体の製造方法である。
本開示に係る一実施形態によれば、発光輝度に優れるβサイアロン蛍光体の製造方法を提供することができる。
本実施態様に係るβサイアロン蛍光体の発光スペクトルを示す図である。 実施例1に係るβサイアロン蛍光体のSEM画像の一例を示す図である。 比較例1に係るβサイアロン蛍光体のSEM画像の一例を示す図である。
以下、本開示に係るβサイアロン蛍光体の製造方法を、実施形態に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための製造方法等を例示するものであって、本発明は、βサイアロン蛍光体の製造方法等を以下の実施形態に特定しない。
なお、色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係等は、JIS Z8110に従う。具体的には、380nm〜410nmが紫色、410nm〜455nmが青紫色、455nm〜485nmが青色、485nm〜495nmが青緑色、495nm〜548nmが緑色、548nm〜573nmが黄緑色、573nm〜584nmが黄色、584nm〜610nmが黄赤色、610nm〜780nmが赤色である。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
平均粒径は、体積メジアン径(Dm)であり、コールター原理に基づく細孔電気抵抗法(電気的検知帯法)により測定される。具体的には粒度分布測定装置(例えば、ベックマン・コールター社製Multisizer)を用いて粒度分布を測定し、小径側からの体積累積50%に対応する粒径として体積メジアン径(Dm)が求められる。
βサイアロン蛍光体の製造方法
本実施形態のβサイアロン蛍光体の製造方法は、アルミニウム化合物と第一のユウロピウム化合物と窒化ケイ素とを含む混合物を熱処理して第一の熱処理物を得る第一熱処理工程と、前記第一の熱処理物と第二のユウロピウム化合物とを希ガス雰囲気中で熱処理して第二の熱処理物を得る第二熱処理工程と、を含むβサイアロン蛍光体の製造方法である。前記βサイアロン蛍光体は、下記式(I)で表される組成を有することが好ましい。
Si6−zAl8−z:Eu (I)
式中、zは、0.0<z≦4.2を満たす。
第二熱処理工程は、例えば、βサイアロン蛍光体に存在する不安定な結晶部分又は非晶質部分を分解する効果と、βサイアロン蛍光体に含まれるユウロピウムをより還元させる効果とを有する工程である。第二熱処理工程は希ガス雰囲気中で行うが、ここにユウロピウム化合物を存在させて一緒に熱処理することで、従来の製造方法で得られるβサイアロン蛍光体よりも発光輝度に優れるβサイアロン蛍光体を効率的に製造することができる。これは例えば以下のように考えることができる。第二熱処理工程においては、希ガス雰囲気中でユウロピウム化合物が還元され、少なくとも一部がユウロピウム化合物由来のガス状物を生成する。そのガス状物が第一の熱処理物と接触することで、第一の熱処理物に含まれるユウロピウムが2価の状態に還元され易くなると考えられる。また還元された状態のユウロピウム化合物由来のガス状物が第一の熱処理物に取り込まれるとも考えられる。そしてこれらの要因が組み合わされることで、発光輝度がより向上すると考えられる。
第一熱処理工程で得られる第一の熱処理物は、それ自体がβサイアロン蛍光体となる。一般的に、第一熱処理工程は1850℃以上の高温にて行われ、この高温での熱処理において、複数回に分けてユウロピウム化合物を分けて添加する手法もある。一般的に第一熱処理工程では、βサイアロンの結晶中にユウロピウムを取り込ませることが目的である。本開示の実施形態では、すでにユウロピウムで賦活されたβサイアロン蛍光体の還元熱処理時(第二熱処理工程)にユウロピウム化合物を共存させることで、例えば、βサイアロン蛍光体に含まれるユウロピウムの還元状態をより高めることができ、従来の製造方法では達成できない優れた発光輝度を有するβサイアロン蛍光体を製造することができると考えられる。
第一熱処理工程
第一熱処理工程では、アルミニウム化合物と第一のユウロピウム化合物と窒化ケイ素とを含む混合物(以下、「原料混合物」ともいう。)を熱処理して第一の熱処理物を得る。
原料混合物は、アルミニウム化合物の少なくとも1種と、第一のユウロピウム化合物の少なくとも1種と、窒化ケイ素の少なくとも1種とを含む。
アルミニウム化合物としては、アルミニウムを含む酸化物、水酸化物、窒化物、酸窒化物、フッ化物、塩化物等を挙げることができる。またアルミニウム化合物の少なくとも一部に代えてアルミニウム金属単体又はアルミニウム合金を用いてもよい。アルミニウム化合物として具体的には、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、水酸化アルミニウム(Al(OH))等を挙げることができ、これらからなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。アルミニウム化合物は1種単独でも、2種以上を組合せて用いてもよい。
原料として用いるアルミニウム化合物の粒径は特に制限されず、通常用いられる粒径から適宜選択すればよい。アルミニウム化合物の平均粒径は、例えば0.01μm以上20μm以下であり、0.1μm以上10μm以下が好ましい。
またアルミニウム化合物の純度は特に制限されず、例えば95重量%以上であり、99重量%以上が好ましい。
第一のユウロピウム化合物としては、ユウロピウムを含む酸化物、水酸化物、窒化物、酸窒化物、フッ化物、塩化物等を挙げることができる。また第一のユウロピウム化合物の少なくとも一部に代えてユウロピウム金属単体又はユウロピウム合金を用いてもよい。第一のユウロピウム化合物として具体的には、酸化ユウロピウム(Eu)、窒化ユウロピウム(EuN)、フッ化ユウロピウム(EuF)等を挙げることができ、これらからなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。第一のユウロピウム化合物は1種単独でも、2種以上を組合せて用いてもよい。
原料として用いる第一のユウロピウム化合物の粒径は特に制限されず、通常用いられる粒径から適宜選択すればよい。第一のユウロピウム化合物の平均粒径は、例えば0.01μm以上20μm以下であり、0.1μm以上10.0μm以下が好ましい。
また第一のユウロピウム化合物の純度は特に制限されず、例えば95重量%以上であり、99.5重量%以上が好ましい。
窒化ケイ素は、窒素原子及びケイ素原子を含むケイ素化合物であり、酸素原子を含む窒化ケイ素であってもよい。窒化ケイ素が酸素原子を含む場合、酸素原子は酸化ケイ素として含まれていてもよく、ケイ素の酸窒化物として含まれていてもよい。
窒化ケイ素に含まれる酸素原子の含有率は、例えば2重量%未満であり、1.5重量%以下が好ましい。また酸素原子の含有率は、例えば0.3重量%以上であり、0.4重量%以上が好ましい。
窒化ケイ素の純度は特に制限されず、例えば95重量%以上であり、99重量%以上が好ましい。
窒化ケイ素の粒径は特に制限されず、通常用いられる粒径から適宜選択すればよい。窒化ケイ素の平均粒径は、例えば0.01μm以上15μm以下であり、0.1μm以上5.0μm以下が好ましい。平均粒径は、例えば比表面積と相関し、比表面積が大きいほど平均粒径が小さくなる傾向がある。
原料混合物におけるアルミニウム化合物、第一のユウロピウム化合物及び窒化ケイ素の混合比は、上記式(I)で表されるβサイアロン蛍光体が得られる限り特に制限されず、所望の組成に応じて適宜選択すればよい。例えば、原料混合物に含まれるケイ素原子とアルミニウム原子とのモル比は(6−z):z(0.0<z≦4.2)であり、好ましくは0.01<z<1.0である。ケイ素原子及びアルミニウム原子の総モル量とユウロピウム原子とのモル比は、例えば6:0.001〜6:0.05であり、好ましくは6:0.003〜6:0.02である。
原料混合物は、ハロゲン化物等のフラックスを含んでいてもよい。原料混合物がフラックスを含むことで、原料間の反応がより促進され、さらには固相反応がより均一に進行するために粒径が大きく、発光特性により優れた蛍光体を得ることができる。これは例えば、製造方法における第一熱処理工程の温度がフラックスであるハロゲン化物等の液相の生成温度とほぼ同じか、それ以上であるためと考えられる。ハロゲン化物としては、希土類金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属の塩化物、フッ化物等を利用できる。フラックスとしては、陽イオンの元素比率を目的物組成になるような化合物として加えることもできるし、更に目的物組成に各原料を加えた後に、添加する形で加えることもできる。
原料混合物がフラックスを含む場合、その含有量は原料混合物中に例えば20重量%以下であり、10重量%以下が好ましい。またその含有量は例えば0.1重量%以上である。
原料混合物は、所望の原料化合物を所望の配合比に秤量した後に、ボールミルなどを用いた混合方法、ヘンシェルミキサー、V型ブレンダ―などの混合機、乳鉢と乳棒を用いた混合方法等を用いて原料化合物を混合することで得ることができる。混合は、乾式混合で行うこともできるし、溶媒等を加えて湿式混合で行うこともできる。
第一熱処理工程における熱処理温度は1850℃以上2100℃以下であることが好ましく、1900℃以上2050℃以下がより好ましく、1920℃以上2050℃以下がさらに好ましく、2000℃以上2050℃以下が特に好ましい。1850℃以上の温度で熱処理することで、β型サイアロンが効率よく形成され、Euが結晶中に入り込み易く、所望のβサイアロン蛍光体が得られる。また熱処理温度が2100℃以下であると形成されるβサイアロン蛍光体の分解が抑制される傾向がある。
第一熱処理工程の雰囲気は、所望のβサイアロン蛍光体が得られる限り特に制限されない。第一熱処理工程の雰囲気は窒素ガスを含む雰囲気が好ましく、実質的に窒素ガス雰囲気であることがより好ましい。第一熱処理工程の雰囲気が窒素ガスを含む場合、窒素ガスに加えて、水素、酸素、アンモニアなどの他のガスを含んでいてもよい。また第一熱処理工程の雰囲気における窒素ガスの含有率は、例えば90体積%以上であり、95体積%以上が好ましい。
第一熱処理工程における圧力は特に制限されず、目的等に応じて適宜選択すればよく、例えば、常圧から200MPaの範囲である。生成するβサイアロン蛍光体の分解を抑制する観点から、圧力は高い方が好ましく、0.1MPa以上200MPa以下が好ましく、0.6MPa以上1.2MPa以下が工業的な設備の制約も少なく、より好ましい。
第一熱処理工程では、例えば室温から所定の温度まで昇温して熱処理する。昇温に要する時間は特に制限されず、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上24時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。昇温に要する時間が1時間以上であると、蛍光体粒子の粒子成長が充分に進行する傾向があり、またEuが蛍光体粒子の結晶中に入り込み易くなる傾向がある。
第一熱処理工程においては所定温度での保持時間を設けてもよい。保持時間は特に制限されず、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上30時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。
第一熱処理工程における所定温度から室温までの降温時間は特に制限されず、例えば0.1時間以上20時間以下であり、1時間以上15時間以下が好ましく、3時間以上12時間以下であることがより好ましい。
第一熱処理工程は、例えば、原料混合物を窒化ホウ素製ルツボに入れて行うことができる。
第一熱処理工程後には、熱処理で得られる第一の熱処理物に解砕、粉砕、分級操作等の処理を組合せて行う整粒工程を含んでいてもよい。整粒工程により所望の粒径の粉末を得ることができる。具体的には、熱処理物を粗粉砕した後に、ボールミル、ジェットミル、振動ミルなどの一般的な粉砕機を用いて所定の粒径に粉砕することができる。ただし、過剰な粉砕を行うと蛍光体粒子表面に欠陥が生じて、輝度低下を引き起こすこともある。粉砕で生じた粒径の異なるものが存在する場合には、分級を行い、粒径を整えることもできる。粒径の最終的な調整は後に記載する第二熱処理工程や酸処理工程の後でも可能である。
第二熱処理工程
第二熱処理工程では、第一の熱処理物と第二のユウロピウム化合物とを希ガス雰囲気中で熱処理して第二の熱処理物を得る。第一の熱処理物を第二のユウロピウム化合物の共存下、希ガス雰囲気中で熱処理することで、より発光輝度に優れるβサイアロン蛍光体が得られる。
第二熱処理工程に供する第一の熱処理物は、第一熱処理工程で得られるが、その少なくとも一部は、市販の又は別途調製したβサイアロン蛍光体で置き換えることができる。
第二のユウロピウム化合物としては、ユウロピウムを含む酸化物、水酸化物、窒化物、酸窒化物、フッ化物、塩化物等を挙げることができる。また第二のユウロピウム化合物の少なくとも一部に代えてユウロピウム金属単体又はユウロピウム合金を用いてもよい。第二のユウロピウム化合物として具体的には、酸化ユウロピウム(Eu)、窒化ユウロピウム(EuN)、フッ化ユウロピウム(EuF)等を挙げることができ、これらからなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、取扱いがしやすい点で、酸化ユウロピウムがより好ましい。第二のユウロピウム化合物は1種単独でも、2種以上を組合せて用いてもよい。
原料として用いる第二のユウロピウム化合物の粒径は特に制限されず、通常用いられる粒径から適宜選択すればよい。第二のユウロピウム化合物の平均粒径は、例えば0.01μm以上20μm以下であり、0.1μm以上10μm以下が好ましい。
また第二のユウロピウム化合物の純度は特に制限されず、例えば95重量%以上であり、99.5重量%以上が好ましい。
第二熱処理工程における第一の熱処理物に対する第二のユウロピウム化合物の重量比率は特に制限されず、所望の効果が得られるよう適宜選択すればよい。第二のユウロピウム化合物の第一の熱処理物(100%)に対する重量比率は例えば、0.01%以上であり、0.05%以上が好ましく、0.1%以上がより好ましい。また第一の熱処理物(100%)に対する重量比率は例えば、50%以下であり、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましい。
第二熱処理工程は、ユウロピウム化合物から発生するガス状物が第一の熱処理物と接触可能な状態で熱処理を行えばよい。例えば、第一の熱処理物と第二のユウロピウム化合物とを混合して、同一の容器に入れて熱処理してもよく、第一の熱処理物と第二のユウロピウム化合物とを混合せずに同一又は別々の容器に入れて熱処理してもよく、第一の熱処理物に第二のユウロピウム化合物の一部を混合し、残部を混合せずに同一又は別々の容器に入れて熱処理してもよい。第一の熱処理物と第二のユウロピウム化合物とを混合する場合はできるだけ均一に混合することが好ましい。
第二熱処理工程における希ガス雰囲気は、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスの少なくとも1種を含んでいればよく、少なくともアルゴンを含むことが好ましい。アルゴンは汎用性が高い点で好ましい。希ガス雰囲気は、希ガスに加えて酸素、水素、窒素等を含んでいてもよい。希ガス雰囲気に含まれる希ガスの含有率は例えば95体積%以上であり、99体積%以上が好ましい。
第二熱処理工程における圧力は特に制限されず、例えば、常圧から1MPaの範囲であり、常圧から0.2MPaの範囲が好ましい。
第二熱処理工程における熱処理温度は例えば、1300℃以上1600℃以下であり、1350℃以上1500℃以下が好ましい。第二熱処理工程の温度は第一熱処理工程の温度よりも低い温度であることが好ましい。これにより、蛍光体粒子に含まれる不安定な相、低結晶部等が効率的に熱分解され、より安定で結晶性の高い蛍光体粒子が形成されると考えられる。また第二熱処理工程で生成する熱分解物には、例えばケイ素単体等が含まれ、これらは後述する酸処理により除去することができる。
第二熱処理工程における熱処理時間は特に制限されず、目的等に応じて適宜選択すればよい。熱処理時間は例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上20時間以下が好ましい。
第二熱処理工程後に、得られる熱処理物を解砕処理、粉砕処理等する工程を含んでいてもよい。解砕処理、粉砕処理等は既述の方法で行うことができる。
βサイアロン蛍光体の製造方法においては、第二熱処理工程の前に第一の熱処理物を熱処理する第三熱処理工程を含んでいてもよい。第三熱処理工程を含むことで、より発光輝度に優れるβサイアロン蛍光体を得ることができる。
第三熱処理工程における熱処理温度は特に制限されず、例えば1800℃以上2100℃以下であり、1850℃以上2040℃以下が好ましく、1900℃以上2040℃未満がより好ましい。また第三熱処理工程における熱処理温度は第一熱処理工程における熱処理温度と同じかそれよりも低いことが好ましい。第三熱処理工程における熱処理温度と第一熱処理工程における熱処理温度との間に温度差がある場合、その温度差は、10℃以上であることが好ましく、20℃以上であることがより好ましい。また、その温度差の上限は100℃以下であることが好ましい。
第三熱処理工程の雰囲気は特に制限されない。第三熱処理工程の雰囲気は窒素ガスを含む雰囲気が好ましく、実質的に窒素ガス雰囲気であることがより好ましい。第三熱処理工程の雰囲気が窒素ガスを含む場合、窒素ガスに加えて、水素、酸素、アンモニアなどの他のガスを含んでいてもよい。また第三熱処理工程の雰囲気における窒素ガスの含有率は、例えば90体積%以上であり、95体積%以上が好ましい。
第三熱処理工程における圧力は特に制限されず、目的等に応じて適宜選択すればよく、例えば、常圧から200MPaの範囲である。生成するβサイアロン蛍光体の分解を抑制する観点から、圧力は高い方が好ましく、0.1MPa以上200MPa以下が好ましく、0.6MPa以上1.2MPa以下が工業的な設備の制約も少なく、より好ましい。
第三熱処理工程では、例えば室温から所定の温度に昇温して熱処理する。昇温に要する時間は特に制限されず、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上24時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。
第三熱処理工程においては所定温度での保持時間を設けてもよい。保持時間は特に制限されず、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上30時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。
第三熱処理工程における所定温度から室温までの降温時間は特に制限されず、例えば0.1時間以上20時間以下であり、1時間以上15時間以下が好ましく、3時間以上12時間以下であることがより好ましい。なお、所定温度から室温まで降温するまでの間に適宜選択される温度での保持時間を設けてもよい。この保持時間は、例えば、βサイアロン蛍光体の発光輝度がより向上するように調節される。
βサイアロン蛍光体の製造方法が第三熱処理工程を含む場合、第二熱処理工程には、第三熱処理後の第一の熱処理物が用いられる。またβサイアロン蛍光体の製造方法は、複数回の第三熱処理工程を含んでいてもよい。その場合、第二熱処理工程には最後の第三熱処理後の第一の熱処理物が用いられる。
酸処理工程
βサイアロン蛍光体の製造方法は、第二熱処理工程で得られる第二の熱処理物を酸処理する酸処理工程を含んでいてもよい。酸処理に用いる酸は、フッ化水素酸及び硝酸を含む混酸であることが好ましい。混酸は、フッ化水素酸及び硝酸に加えて、塩酸等を更に含んでいてもよい。混酸に含まれるフッ化水素酸及び硝酸の総含有率は、例えば30重量%以上であり、50重量%以上が好ましい。また、混酸におけるフッ化水素酸と硝酸との重量比(フッ化水素酸/硝酸)は、例えば0.3以上3.0以下であり、0.5以上2.0以下が好ましい。
酸処理に用いる酸の量は特に制限されない。酸の量は例えば、第二の熱処理物に対して1.2重量倍以上であり、2重量倍以上10重量倍以下が好ましい。
酸処理工程における温度、時間等は特に制限されず、処理に用いる酸の構成等に応じて適宜選択することができる。酸処理の温度は、例えば20℃以上90℃以下であり、40℃以上80℃以下が好ましい。酸処理の時間は、例えば1分以上24時間以下であり、5分以上2時間以下が好ましい。
酸処理工程後に洗浄工程を含んでいてもよい。洗浄工程は、酸処理工程で付着した酸の少なくとも一部を除去できる限り特に制限はなく、通常用いられる洗浄方法から適宜選択して行うことができる。洗浄には、例えば、エタノール等のアルコール、水等を用いることができる。また洗浄工程は、洗浄後に乾燥処理することを含んでいてもよい。
本実施形態のβサイアロン蛍光体は、本実施形態の製造方法により得られるものである。特定の製造方法により得られることにより、発光輝度、安定性に優れる。また本実施形態のβサイアロン蛍光体は既述の式(I)で表される組成を有することが好ましいが、微量のフッ素を含んでいてもよい。βサイアロン蛍光体がフッ素を含む場合、その含有率は例えば、50ppm以上1500ppm以下であり、70ppm以上700ppm以下が好ましい。フッ素の由来としては例えば、原料混合物を構成する原料、フラックス、酸処理に用いられるフッ化水素等が挙げられる。
本実施形態に係るβサイアロン蛍光体は、紫外線から可視光の短波長側領域の光を吸収して、励起光の発光ピーク波長よりも長波長側に発光ピーク波長を有する。可視光の短波長側領域の光は、主に青色光領域となる。具体的には250nm以上480nm以下の波長範囲に発光ピーク波長を有する励起光源からの光により励起され、520nm以上560nm以下の波長範囲に発光ピーク波長をもつ蛍光を発光する。当該範囲の励起光源を用いることにより、発光効率の高い蛍光体を提供することができるからである。特に、350nm以上480nm以下に主発光ピーク波長を有する励起光源を用いることが好ましく、更に420nm以上470nm以下に発光ピーク波長を有する励起光源を用いることが好ましい。
また本実施形態に係るβサイアロン蛍光体は高い結晶性を有する。例えばガラス体(非晶質)は構造がルーズであるため、蛍光体の生産工程における反応条件が厳密に一様になるよう管理できなければ、蛍光体中の成分比率が一定せず、色度ムラを生じる場合がある。これに対し、本実施形態に係るβサイアロン蛍光体は、ガラス体でなく高い結晶性を有する粉体又は粒体であるため、製造及び加工が容易にできる。また有機媒体等に均一に分散できるため、発光性プラスチック、ポリマー薄膜材料等を容易に調製することができる。具体的に、本実施形態に係るβサイアロン蛍光体は、50重量%以上、好ましくは80重量%以上の結晶相を有している。これは、発光性を有する結晶相の割合を示し、50重量%以上の結晶相を有していれば、実用に耐え得る発光が得られる。
本実施形態に係るβサイアロン蛍光体の平均粒径は、コールター原理により測定される体積メジアン径(Dm)として、例えば4μm以上40μm以下であり、8μm以上30μm以下が好ましい。またβサイアロン蛍光体はこの平均粒径値を有する粒子を頻度高く含有することが好ましい。すなわち粒度分布は狭い範囲に分布しているものが好ましい。粒度分布の半値幅が狭いβサイアロン蛍光体を用いて発光装置を構成することにより、より色ムラが抑制され、良好な色調を有する発光装置が得られる。また平均粒径は大きいほうが、光の吸収率及び発光効率が高い。このように、光学的に優れた特徴を有する平均粒径の大きな蛍光体を発光装置に含有させることにより、発光装置の発光効率が向上する。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
原料化合物となる窒化ケイ素(Si)と、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウムと、酸化ユウロピウム(Eu)とをSi:Al:Eu=5.78:0.22:0.015のモル比となるように秤量し、混合した。ただし、OとNを式(I)のz値に調整するため、窒化アルミニウム:酸化アルミニウム=80:20となるように仕込んだ。この原料混合物を窒化ホウ素製ルツボに充填し、窒素雰囲気で約0.92MPaの圧力(ゲージ圧)、2030℃の温度までの昇温時間10時間、その後室温までの降温時間6時間の条件で、第一熱処理工程を行い、第一の熱処理物を得た。
得られた第一の熱処理物を粉砕し、粉砕物を窒化ホウ素製ルツボに充填し、窒素雰囲気で約0.92MPaの圧力(ゲージ圧)、2000℃の温度までの昇温時間10時間、その後室温までの降温の途中に1500℃の温度での保持時間5時間の条件で第三熱処理工程を行い、第三熱処理後の熱処理物を得た。
得られた第三熱処理後の熱処理物と、この熱処理物に対して重量比率で0.5%となる量の酸化ユウロピウムとを計量、混合して混合物を得た。得られた混合物を、アルゴン雰囲気中、1400℃の温度、5時間の条件で第二熱処理工程を行い、第二の熱処理物を得た。
この得られた第二の熱処理物に対して分散、分級処理を行い、55%HF:60%HNO=1:1の重量比の混酸中に投入して、50℃の温度で、30分撹拌した後、洗浄、乾燥して、実施例1のβサイアロン蛍光体1を得た。
(比較例1)
実施例1において、第二の熱処理時にユウロピウム化合物を加えなかったこと以外は実施例1と同じ条件で合成を行い、βサイアロン蛍光体C1を得た。
(実施例2)
実施例1において、組成比をSi:Al:Euは同じとし、窒化アルミニウム:酸化アルミニウム=95:5に変更して原料混合物を得たこと、及び第三熱処理工程を行わなかったこと以外は実施例1と同じ条件で合成を行い、βサイアロン蛍光体2を得た。
(比較例2)
実施例2において、第二熱処理工程時にユウロピウム化合物を加えなかった以外は実施例2と同じ条件で合成を行い、βサイアロン蛍光体C2を得た。
<評価>
得られた蛍光体の平均粒径(Dm、メジアン径)は、コールター原理に基づく細孔電気抵抗法(電気的検知帯法)により、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター社製Multisizer)を用いて測定した。
蛍光体の発光特性は、分光蛍光光度計:F−4500(株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて測定した。具体的には励起光の波長を460nmとして発光スペクトルを測定し、得られた発光スペクトルの極大ピークの相対発光強度(%)と発光ピーク波長(nm)を求めた。ここで相対発光強度は比較例1のβサイアロン蛍光体C1を基準として算出した。
得られた蛍光体のフッ素含有率(ppm)は、自動燃焼−イオンクロマトグラフィーを用いて測定した。
結果を下表に示す。
実施例1、比較例1及び2で得られたβサイアロン蛍光体1、C1及びC2の発光スペクトルをβサイアロン蛍光体C1の最大発光強度で規格化して図1に示す。なお、実施例2で得られたβサイアロン蛍光体2の発光スペクトルは、βサイアロン蛍光体1のそれと実質的に同一であった。表1にも示されるようにβサイアロン蛍光体1及び2は発光強度が高く、高輝度化されていることが分かる。なお、発光ピーク波長は実施例、比較例ともに実質的に同じである。
また実施例1及び比較例1で得られたβサイアロン蛍光体1及びC1の粒子形状を示す電子顕微鏡写真(SEM画像)を図2及び3にそれぞれ示す。図2及び3からβサイアロン蛍光体1及びC1ともに粒子形状がほぼ同じであることが分かる。これは第二熱処理工程での粒径変化がないことを示すと考えられる。つまり第二熱処理工程で加えたユウロピウム化合物は粒子成長には影響がなく、還元的な影響が大きいと考えられる。
βサイアロン蛍光体1のフッ素含有率は160ppmであり、βサイアロン蛍光体C1のフッ素含有率は110ppmであった。これは酸処理時のHFのごく一部がβサイアロンの表面に例えば、EuFなどのユウロピウム化合物として含まれていることを示すと考えられる。
本実施形態の製造方法で得られるβサイアロン蛍光体は、特に青色発光ダイオード又は紫外線発光ダイオードを光源とする発光特性に極めて優れた照明用光源、LEDディスプレイ、バックライト光源、信号機、照明式スイッチ、各種センサ及び各種インジケータ等に好適に利用できる。

Claims (10)

  1. アルミニウム化合物と第一のユウロピウム化合物と窒化ケイ素とを含む混合物を熱処理して第一の熱処理物を得る第一熱処理工程と、
    第一の熱処理物と第二のユウロピウム化合物とを希ガス雰囲気中で熱処理して第二の熱処理物を得る第二熱処理工程と、
    を含み、
    前記第二熱処理工程の温度が、1300℃以上1600℃以下であるβサイアロン蛍光体の製造方法。
  2. 前記第二のユウロピウム化合物が酸化ユウロピウムである請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記希ガス雰囲気がアルゴンを含む請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記第一の熱処理物に対する第二のユウロピウム化合物の重量比率が0.01%以上20%以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記第二熱処理工程は、前記第一の熱処理物と第二のユウロピウム化合物とを混合して熱処理する請求項1から4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記第二の熱処理物を酸処理する酸処理工程を含む請求項1から5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記酸処理工程はフッ化水素酸と硝酸とを含む混酸で処理する請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記第一熱処理工程の温度が、1850℃以上2100℃以下である請求項1からのいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 前記第二熱処理工程の前に、前記第一の熱処理物を熱処理する第三熱処理工程を含む請求項1からのいずれか1項に記載の製造方法。
  10. βサイアロン蛍光体は、下記式で表される組成を有する請求項1からのいずれか1項に記載の製造方法。
    Si6−zAl8−z:Eu
    (式中、zは、0.0<z≦4.2を満たす。)
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