JP6222288B2 - βサイアロン蛍光体の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、βサイアロン蛍光体の製造方法に関する。
光源と、この光源からの光で励起されて、光源の色相とは異なる色相の光を放出可能な波長変換部材とを組み合わせることで、光の混色の原理により多様な色相の光を放出可能な発光装置が開発されている。特に、発光ダイオード(Light Emitting Diode:以下「LED」という。)と蛍光体とを組み合わせて形成した発光装置は、液晶表示装置のバックライト、照明装置等へと盛んに応用されている。蛍光体として複数の蛍光体を用いて発光装置を構成する場合、例えば、青緑色、緑色、黄緑色等の短波長に発光する蛍光体と、橙色、赤色等の長波長に発光する蛍光体とを組み合わせることで、液晶表示装置の色再現範囲や照明装置の演色性を改善が可能である。
このような蛍光体として、アルミン酸塩蛍光体、ケイ酸塩蛍光体、硫化物蛍光体、リン酸塩蛍光体、ホウ酸塩蛍光体等が知られている。これらの蛍光体に代わり、温度上昇に伴う輝度低下が小さく、また耐久性の優れた蛍光体として、サイアロン蛍光体、酸窒化物蛍光体、窒化物蛍光体等の、結晶構造に窒素を含有する無機結晶を母体とする蛍光体が提案されている。これらの蛍光体として、代表的なものに窒化ケイ素の固溶体であるサイアロンがあり、結晶構造が異なるα型サイアロン蛍光体とβ型サイアロン蛍光体とが注目されている。特にβ型サイアロン蛍光体(以下、「βサイアロン蛍光体」ともいう。)は近紫外光から青色光の幅広い波長域で励起され、520nm以上550nm以下の範囲に発光ピーク波長を有する高効率の緑色蛍光体である。
βサイアロン蛍光体は例えば、組成式、Si6−zAl8−z:Eu(0<z≦4.2)で表される。βサイアロン蛍光体は、窒化ケイ素(Si)、窒化アルミニウム(AlN)及び酸化アルミニウム(Al)と、賦活剤となる酸化ユウロピウム(Eu)とを所定のモル比で混合して、2000℃付近で焼成することにより焼成物として得られる。またこの焼成物を不活性ガス中で熱処理し、酸処理することで高輝度なβサイアロン蛍光体が得られることが開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、高輝度化のために、高温での加熱処理を2回に分けて行ったり、更に原料の一部に焼成して得られたβサイアロン蛍光体を用いたりすることが知られている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特開2005−255895号公報 特開2011−174015号公報 特開2007−326981号公報 特開2013−173868号公報
しかしながら、βサイアロン蛍光体は実用面において、さらなる輝度改善が求められていた。そこで、本発明に係る実施形態の1つは、発光輝度に優れるβサイアロン蛍光体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題に鑑みて更に鋭意研究を重ねた結果、βサイアロン蛍光体を希ガス雰囲気中又は真空中で熱処理し、更にフッ素元素を含むガスと接触させることで、より高輝度化できることをできることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下の態様を包含する。
アルミニウム、酸素原子及びユーロピウムを含む窒化ケイ素を含む組成物を準備することと、前記組成物を希ガス雰囲気中又は真空中で熱処理することと、前記熱処理した組成物と、フッ素元素を含むガスとを接触させることと、を含む、βサイアロン蛍光体の製造方法である。
本発明に係る実施形態の1つによれば、発光輝度に優れるβサイアロン蛍光体の製造方法を提供することができる。
本実施形態に係るβサイアロン蛍光体の波長に対する相対発光強度を示す発光スペクトルを示す図である。 比較例1に係るβサイアロン蛍光体のSEM画像の一例を示す図である。 実施例1に係るβサイアロン蛍光体のSEM画像の一例を示す図である。 実施例2に係るβサイアロン蛍光体のSEM画像の一例を示す図である。 実施例3に係るβサイアロン蛍光体のSEM画像の一例を示す図である。 実施例4に係るβサイアロン蛍光体のSEM画像の一例を示す図である。 実施例5に係るβサイアロン蛍光体のSEM画像の一例を示す図である。 実施例6に係るβサイアロン蛍光体のSEM画像の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、実施形態及び実施例に基づいて説明する。ただし、以下に示す形態は、本発明の技術思想を具体化するための製造方法等を例示するものであって、本発明を以下のものに特定しない。
なお、色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係等は、JIS Z8110に従う。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
平均粒径は、体積メジアン径(Dm)であり、コールター原理に基づく細孔電気抵抗法(電気的検知帯法)により測定される。具体的には粒度分布測定装置(例えば、ベックマン・コールター社製Multisizer)を用いて粒度分布を測定し、小径側からの体積累積50%に対応する粒径として体積メジアン径(Dm)が求められる。
βサイアロン蛍光体の製造方法
βサイアロン蛍光体の製造方法は、アルミニウム、酸素原子及びユーロピウムを含む窒化ケイ素を含む組成物を準備すること(以下、「準備工程」ともいう)と、前記組成物を希ガス雰囲気中又は真空中で熱処理すること(以下、「第一熱処理工程」ともいう)と、前記熱処理した組成物とフッ素元素を含むガスとを接触させること(以下、「フッ素処理工程」ともいう)と、を含む。
準備工程で準備する組成物はそれ自体が、例えばβサイアロン蛍光体粒子であり、これを希ガス雰囲気中又は真空中で熱処理することで蛍光体粒子に含まれる低結晶部等の不安定な相が熱分解されてケイ素などが生成すると考えられる。そして、その後、熱分解物を含む蛍光体粒子とフッ素元素を含むガスとを接触させることで、例えば、熱分解物の少なくとも一部がガス化して、例えばフッ化ケイ素となって除去されると考えられ、これにより高輝度化が達成できると考えられる。
(準備工程)
準備工程では、アルミニウム、酸素原子及びユーロピウムを含む窒化ケイ素を含む組成物を準備する。準備する組成物は、例えばアルミニウム、酸素原子及びユーロピウムが固溶した窒化ケイ素であり、例えば、下記式(I)で表される組成を有する。
Si6−zAl8−z:Eu (I)
式中、zは、0<z≦4.2を満たす。
組成物は、例えば、市販品から所望の組成物を選択して準備してもよく、常法に準じて原料混合物を熱処理して所望の組成物を製造して準備してもよい。
準備工程で組成物を製造する場合、例えば、アルミニウム化合物とユウロピウム化合物と窒化ケイ素とを含む混合物(以下、「原料混合物」ともいう。)を熱処理することで所望の組成物を得ることができる。
原料混合物は、アルミニウム化合物の少なくとも1種と、ユウロピウム化合物の少なくとも1種と、窒化ケイ素の少なくとも1種とを含むことが好ましい。
アルミニウム化合物としては、アルミニウムを含む酸化物、水酸化物、窒化物、酸窒化物、フッ化物、塩化物等を挙げることができる。またアルミニウム化合物の少なくとも一部に代えてアルミニウム金属単体又はアルミニウム合金を用いてもよい。アルミニウム化合物として具体的には、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、水酸化アルミニウム(Al(OH))等を挙げることができ、これらからなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。アルミニウム化合物は1種単独でも、2種以上を組合せて用いてもよい。
原料として用いるアルミニウム化合物の平均粒径は、例えば0.01μm以上20μm以下であり、0.1μm以上10μm以下が好ましい。
またアルミニウム化合物の純度は、例えば95重量%以上であり、99重量%以上が好ましい。
ユウロピウム化合物としては、ユウロピウムを含む酸化物、水酸化物、窒化物、酸窒化物、フッ化物、塩化物等を挙げることができる。またユウロピウム化合物の少なくとも一部に代えてユウロピウム金属単体又はユウロピウム合金を用いてもよい。ユウロピウム化合物として具体的には、酸化ユウロピウム(Eu)、窒化ユウロピウム(EuN)、フッ化ユウロピウム(EuF)等を挙げることができ、これらからなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。ユウロピウム化合物は1種単独でも、2種以上を組合せて用いてもよい。
原料として用いるユウロピウム化合物の平均粒径は、例えば0.01μm以上20μm以下であり、0.1μm以上10.0μm以下が好ましい。
また第一のユウロピウム化合物の純度は、例えば95重量%以上であり、99.5重量%以上が好ましい。
窒化ケイ素は、窒素原子及びケイ素原子を含むケイ素化合物であり、酸素原子を含む窒化ケイ素であってもよい。窒化ケイ素が酸素原子を含む場合、酸素原子は酸化ケイ素として含まれていてもよく、ケイ素の酸窒化物として含まれていてもよい。
窒化ケイ素に含まれる酸素原子の含有率は、例えば2重量%未満であり、1.5重量%以下が好ましい。また酸素原子の含有率は、例えば0.3重量%以上であり、0.4重量%以上が好ましい。
窒化ケイ素の純度は、例えば95重量%以上であり、99重量%以上が好ましい。
窒化ケイ素の平均粒径は、例えば0.01μm以上15μm以下であり、0.1μm以上5.0μm以下が好ましい。
原料混合物は、窒化ケイ素の少なくとも一部をケイ素単体、酸化ケイ素等の他のケイ素化合物に置換した混合物であってもよい。すなわち原料混合物は、窒化ケイ素に加えてケイ素単体、酸化ケイ素等のケイ素化合物を含むものであってもよく、窒化ケイ素に代えてケイ素単体、酸化ケイ素等のケイ素化合物を含むものであってもよい。ケイ素化合物には、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、ケイ酸塩等が含まれる。
原料混合物におけるアルミニウム化合物、ユウロピウム化合物及び窒化ケイ素の混合比は、所望の組成に応じて適宜選択すればよい。例えば、原料混合物に含まれるケイ素原子とアルミニウム原子とのモル比は(6−z):z(0<z≦4.2)であり、好ましくは0.01<z<1.0である。ケイ素原子及びアルミニウム原子の総モル量とユウロピウム原子とのモル比は、例えば6:0.001〜6:0.05であり、好ましくは6:0.003〜6:0.02である。
原料混合物は、必要に応じて別途準備したβサイアロン蛍光体を更に含んでいてもよい。原料混合物がβサイアロン蛍光体を含む場合、その含有量は原料混合物の総量中に、例えば1重量%以上50重量%以下とすることができる。
原料混合物は、必要に応じてハロゲン化物等のフラックスを含んでいてもよい。原料混合物がフラックスを含むことで、原料間の反応がより促進され、更には固相反応がより均一に進行するために粒径が大きく、発光特性により優れた蛍光体を得ることができる。これは例えば、準備工程における熱処理の温度が、フラックスであるハロゲン化物等の液相の生成温度とほぼ同じか、それ以上であるためと考えられる。ハロゲン化物としては、希土類金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属の塩化物、フッ化物等を利用できる。フラックスとしては、陽イオンの元素比率を目的物組成になるような化合物として加えることもできるし、更に目的物組成に各原料を加えた後に、添加する形で加えることもできる。
原料混合物がフラックスを含む場合、その含有量は原料混合物中に例えば20重量%以下であり、10重量%以下が好ましい。またその含有量は例えば0.1重量%以上である。
原料混合物は、所望の原料化合物を所望の配合比に秤量した後に、ボールミルなどを用いた混合方法、ヘンシェルミキサー、V型ブレンダ―などの混合機、乳鉢と乳棒を用いた混合方法等を用いて原料化合物を混合することで得ることができる。混合は、乾式混合で行うこともできるし、溶媒等を加えて湿式混合で行うこともできる。
原料混合物の熱処理温度は、例えば1850℃以上2100℃以下であり、1900℃以上2050℃以下が好ましく、1920℃以上2050℃以下がより好ましく、2000℃以上2050℃以下が更に好ましい。1850℃以上の温度で熱処理することで、βサイアロン蛍光体が効率よく形成され、Euが結晶中に入り込み易く、所望のβサイアロン蛍光体が得られる。また熱処理温度が2100℃以下であると形成されるβサイアロン蛍光体の分解が抑制される傾向がある。
原料混合物の熱処理における雰囲気は、窒素ガスを含む雰囲気が好ましく、実質的に窒素ガス雰囲気であることがより好ましい。原料混合物の熱処理の雰囲気が窒素ガスを含む場合、窒素ガスに加えて、水素、酸素、アンモニアなどの他のガスを含んでいてもよい。また原料混合物の熱処理の雰囲気における窒素ガスの含有率は、例えば90体積%以上であり、95体積%以上が好ましい。
原料混合物の熱処理における圧力は、例えば、常圧から200MPaとすることができる。生成するβサイアロン蛍光体の分解を抑制する観点から、圧力は高い方が好ましく、0.1MPa以上200MPa以下が好ましく、0.6MPa以上1.2MPa以下が工業的な設備の制約も少なく、より好ましい。
原料混合物の熱処理では、例えば室温から所定の温度に昇温して熱処理する。昇温時間は、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上24時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。昇温時間が1時間以上であると、蛍光体粒子の粒子成長が充分に進行する傾向があり、またEuが蛍光体粒子の結晶中に入り込み易くなる傾向がある。
原料混合物の熱処理においては所定温度での保持時間を設けてもよい。保持時間は、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上30時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。
原料混合物の熱処理における所定温度から室温までの降温時間は、例えば0.1時間以上20時間以下であり、1時間以上15時間以下が好ましく、3時間以上12時間以下であることがより好ましい。なお、所定温度から室温まで降温する間に適宜選択される温度での保持時間を設けてもよい。この保持時間は、例えば、βサイアロン蛍光体の発光輝度がより向上するように調節される。降温中の所定の温度における保持時間は例えば、0.1時間以上20時間以下であり、1時間以上10時間以下が好ましい。また保持時間における温度は、例えば1000℃以上1800℃未満であり、1200℃以上1700℃以下が好ましい。
原料混合物の熱処理は、例えば、原料混合物を窒化ホウ素製ルツボに入れて行うことができる。
原料混合物の熱処理後には、熱処理で得られる組成物に解砕、粉砕、分級操作等の処理を組合せて行う整粒工程を含んでいてもよい。整粒工程により所望の粒径の粉末を得ることができる。具体的には、組成物を粗粉砕した後に、ボールミル、ジェットミル、振動ミルなどの一般的な粉砕機を用いて所定の粒径に粉砕することができる。ただし、過剰な粉砕を行うと蛍光体粒子表面に欠陥が生じて、輝度低下を引き起こすこともある。粉砕で生じた粒径の異なるものが存在する場合には、分級を行い、粒径を整えることもできる。粒径の最終的な調整は、後に記載する第一熱処理工程、フッ素処理工程等の後でも可能である。
(第一熱処理工程)
第一熱処理工程では、準備工程で準備した組成物を希ガス雰囲気中又は真空中で熱処理して第一熱処理物を得る。第一熱処理工程では、例えば、βサイアロン蛍光体に存在する非晶質部分等の不安定な結晶部分の少なくとも一部を分解できると考えられる。
第一熱処理工程における希ガス雰囲気は、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスの少なくとも1種を含んでいればよく、少なくともアルゴンを含むことが好ましい。希ガス雰囲気は、希ガスに加えて酸素、水素、窒素等を含んでいてもよい。希ガス雰囲気に含まれる希ガスの含有率は例えば95体積%以上であり、99体積%以上が好ましい。
第一熱処理工程を希ガス雰囲気中で行う場合、その圧力は、例えば、常圧から1MPaの範囲とすることができ、常圧から0.2MPaが好ましい。
第一熱処理工程は常圧より低い減圧下で行ってもよく、特に真空中で行うことが好ましい。真空中で熱処理を行う場合、その圧力は、例えば10kPa以下であり、1kPa以下が好ましく、100Pa以下がより好ましい。ここで、減圧下または真空中とは、気体が存在することを排除するものではない。存在し得る気体には、希ガス、窒素、水素、酸素等が含まれる。
第一熱処理工程における熱処理温度は、例えば1300℃以上1600℃以下であり、1350℃以上1500℃以下が好ましい。第一熱処理工程の温度は原料混合物を熱処理する温度よりも低い温度であることが好ましい。これにより、蛍光体粒子に含まれる不安定な相、低結晶部等がより効率的に熱分解され、より安定で結晶性の高い蛍光体粒子が形成されると考えられる。また第一熱処理工程で生成する熱分解物には、例えばケイ素単体等が含まれ、これらは後述するフッ素処理工程により除去することができる。
第一熱処理工程における熱処理時間は、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上20時間以下が好ましい。
第一熱処理工程では、例えば室温から所定の温度に昇温して熱処理する。昇温時間は、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上24時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。
第一熱処理工程においては所定温度での保持時間を設けてもよい。保持時間は、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上30時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。
第一熱処理工程における所定温度から室温までの降温時間は、例えば0.1時間以上20時間以下であり、1時間以上15時間以下が好ましく、3時間以上12時間以下であることがより好ましい。なお、所定温度から室温まで降温する間に適宜選択される温度での保持時間を設けてもよい。この保持時間は、例えば、βサイアロン蛍光体の発光輝度がより向上するように調節される。降温中の所定の温度における保持時間は例えば、0.5時間以上20時間以下であり、1時間以上10時間以下が好ましい。また保持時間における温度は、例えば800℃以上1600℃未満であり、1000℃以上1400℃以下が好ましい。
第一熱処理工程では、準備工程で準備した組成物をユウロピウム化合物の共存下で熱処理してもよい。その場合、希ガス雰囲気中で熱処理することが好ましい。
準備工程で得られる組成物をユウロピウム化合物の共存下、希ガス雰囲気中で熱処理することでより優れた発光輝度を有するβサイアロン蛍光体を効率的に製造することができる。これは例えば以下のように考えることができる。第一熱処理工程をユウロピウム化合物の存在下、希ガス雰囲気中で行うと、少なくとも一部のユウロピウム化合物が還元され、ユウロピウム化合物由来のガス状物を生成する。そのガス状物が、準備工程で準備した組成物と接触することで、組成物に含まれるユウロピウムが2価の状態に還元され易くなると考えられる。また還元された状態のユウロピウム化合物由来のガス状物が組成物に取り込まれるとも考えられる。そしてこれらの要因が組み合わされることで、発光輝度がより向上すると考えられる。
第一熱処理工程に用いるユウロピウム化合物としては、ユウロピウムを含む酸化物、水酸化物、窒化物、酸窒化物、フッ化物、塩化物等を挙げることができる。またユウロピウム化合物の少なくとも一部に代えてユウロピウム金属単体又はユウロピウム合金を用いてもよい。ユウロピウム化合物として具体的には、酸化ユウロピウム(Eu)、窒化ユウロピウム(EuN)、フッ化ユウロピウム(EuF)等を挙げることができ、これらからなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましく、酸化ユウロピウムがより好ましい。ユウロピウム化合物は1種単独でも、2種以上を組合せて用いてもよい。
第一熱処理工程に用いるユウロピウム化合物の平均粒径は、例えば0.01μm以上20μm以下であり、0.1μm以上10.0μm以下が好ましい。
またユウロピウム化合物の純度は、例えば95重量%以上であり、99.5重量%以上が好ましい。
第一熱処理工程にユウロピウム化合物を用いる場合、準備工程で得られる組成物(100重量%)に対するユウロピウム化合物の含有比率は、例えば0.01重量%以上であり、0.05重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がより好ましい。また含有比率は50重量%以下であり、20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましく、10重量%以下が更に好ましい。
第一熱処理工程にユウロピウム化合物を用いる場合、ユウロピウム化合物から発生するガス状物が準備工程で得られる組成物と接触可能な状態で熱処理を行えばよい。例えば、準備工程で得られる組成物とユウロピウム化合物とを混合して、同一の容器に入れて熱処理してもよく、準備工程で得られる組成物とユウロピウム化合物とを混合せずに同一又は別々の容器に入れて熱処理してもよく、準備工程で得られる組成物にユウロピウム化合物の一部を混合し、残部を混合せずに同一又は別々の容器に入れて熱処理してもよい。準備工程で得られる組成物とユウロピウム化合物とを混合する場合はできるだけ均一に混合することが好ましい。
第一熱処理工程後には、得られる熱処理物を解砕処理、粉砕処理等する工程を含んでいてもよい。解砕処理、粉砕処理等は既述の方法で行うことができる。
(フッ素処理工程)
フッ素処理工程では、第一熱処理工程で得られる熱処理した組成物(第一熱処理物)と、フッ素元素を含むガスとを接触させて、フッ素処理物を得る。フッ素元素を含むガスと接触させることで、熱処理した組成物に含まれる熱分解物等が除去されて、発光輝度が向上すると考えられる。
フッ素元素を含むガスは、分子構造中にフッ素元素を含み、フッ素処理工程において気化可能な分子であればよく、エッチング剤等として工業的に広く利用されている材料を用いることができる。フッ素元素を含むガスは、F、BrF、BrF、NHHF、NHF、PF、PF、SiF、SF、S10、ClF、CF、CHF、KrF、XeF、XeF及びNFからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、少なくともFを含むことがより好ましい。また、フッ素元素を含むガスは、フッ素処理工程において、フッ素元素を含む化合物から放出されるガスであってもよい。例えば、NHHF、NHF等は25℃において固体であるが、フッ素処理工程においてフッ素元素を含むガスを放出可能と考えられる。
熱処理した組成物とフッ素元素を含むガスとの接触は、不活性ガスの存在下で行ってもよい。不活性ガスの存在下で行うことで、より効率的に熱分解物等を除去することができる。不活性ガスとしてはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガス、窒素等を挙げることができ、これらからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
熱処理した組成物とフッ素元素を含むガスとの接触は、不活性ガスに加えてその他のガスの存在下で行ってもよい。その他のガスとしては、酸素、水素、塩素等を挙げることができる。
熱処理した組成物とフッ素元素を含むガスとを接触させる接触雰囲気におけるフッ素元素を含むガスの含有率は、例えば0.01体積%以上であり、0.1体積%以上が好ましく、1体積%以上がより好ましい。また接触雰囲気におけるフッ素元素を含むガスの含有率は、例えば100体積%以下であり、50体積%以下が好ましい。また接触雰囲気がその他のガスを含む場合、その含有量はフッ素元素を含むガスの残分である。
熱処理した組成物とフッ素元素を含むガスとを接触させる接触雰囲気における水分含有量は、発光輝度の観点から、例えば1重量%以下であり、重量基準で100ppm以下が好ましく、実質的に水分を含まないことがより好ましい。例えば、フッ素元素を含むガスと水分が反応すると、フッ化水素が発生する場合があり、そのフッ化水素に対して装置の耐久性を考慮する必要が生じるからである。
熱処理した組成物とフッ素元素を含むガスとを接触させる接触雰囲気における圧力は、例えば10Paから1MPaの範囲であり、100Paから0.2MPaが好ましい。
熱処理した組成物とフッ素元素を含むガスを接触させる処理において、フッ素元素を含むガスが少ないと処理が十分に進まず、多すぎると得たいβサイアロンの粒子とも反応してしまう虞がある。そのため、フッ素処理工程をバッチ式で行う場合、フッ素元素を含むガスは、第一熱処理工程によって生成する熱分解物のケイ素単体換算量に対してフッ素元素をFガス換算として、0.1モル当量以上2000モル当量以下で含むことが好ましく、1モル当量以上100モル当量以下で含むことがより好ましく、1.5モル当量以上50モル当量以下で含むことがさらに好ましい。
熱処理した組成物とフッ素元素を含むガスとを接触させる接触温度は、処理効率の観点から、例えば0℃以上であり、25℃以上が好ましく、50℃より高いことがより好ましく、70℃以上が更に好ましく、80℃以上が特に好ましい。また接触温度は、例えば第一熱処理工程の熱処理温度未満であり、600℃以下が好ましく、500℃未満がより好ましく、400℃以下が更に好ましい。
接触温度が第一熱処理工程の熱処理温度未満であると、母体結晶の分解に起因すると考えられる格子欠陥の発生が、より効果的に抑制される。また接触温度が0℃以上であると、組成物とガスとがより均一に接触することができ、熱分解物等をより効率的に除去することができる。
フッ素処理工程における接触時間は、接触雰囲気、接触温度等に応じて適宜選択すればよい。接触時間は、例えば10分以上24時間以下であり、30分以上10時間以下が好ましい。
フッ素処理工程後には、得られるフッ素処理物を解砕処理、粉砕処理等する工程を含んでいてもよい。解砕処理、粉砕処理等は既述の方法で行うことができる。
(第二熱処理工程)
βサイアロン蛍光体の製造方法は、第一熱処理工程の前に準備工程で準備した組成物を窒素雰囲気中で熱処理すること(「第二熱処理工程」ともいう。)を含んでいてもよい。第二熱処理工程を含むことで、より発光輝度が高いβサイアロン蛍光体を得ることができる。第二熱処理工程を含むことで発光輝度が高くなる理由として、例えば、結晶性が向上することや、準備工程の組成物に含まれる、結晶成長が不十分な小さい粒子が大きい粒子に取り込まれ、粒子がより大きく成長することが挙げられる。
第二熱処理工程における熱処理温度は、例えば1800℃以上2100℃以下であり、1850℃以上2040℃以下が好ましく、1900℃以上2040℃未満がより好ましい。また第二熱処理工程における熱処理温度は原料混合物の熱処理における熱処理温度と同じかそれよりも低いことが好ましい。温度差がある場合、その温度差は、10℃以上であることが好ましく、20℃以上であることがより好ましい。また、その温度差の上限は100℃以下であることが好ましい。
第二熱処理工程の雰囲気は少なくとも窒素ガスを含む窒素雰囲気であり、実質的に窒素ガスからなる窒素雰囲気であることが好ましい。第二熱処理工程の窒素雰囲気は、窒素ガスに加えて、水素、酸素、アンモニアなどの他のガスを含んでいてもよい。また第二熱処理工程の窒素雰囲気における窒素ガスの含有率は、例えば90体積%以上であり、95体積%以上が好ましい。
第二熱処理工程における圧力は、例えば、常圧から200MPaとすることができる。生成するβサイアロン蛍光体の分解を抑制する観点から、圧力は高い方が好ましく、0.1MPa以上200MPa以下が好ましく、0.6MPa以上1.2MPa以下が工業的な設備の制約も少なく、より好ましい。
第二熱処理工程では、例えば室温から所定の温度に昇温して熱処理する。昇温時間は、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上24時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。
第二熱処理工程においては所定温度での保持時間を設けてもよい。保持時間は、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上30時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。
第二熱処理工程における所定温度から室温までの降温時間は、例えば0.1時間以上20時間以下であり、1時間以上15時間以下が好ましく、3時間以上12時間以下であることがより好ましい。なお、所定温度から室温まで降温する間に適宜選択される温度での保持時間を設けてもよい。この保持時間は、例えば、βサイアロン蛍光体の発光輝度がより向上するように調節される。降温中の所定の温度における保持時間は例えば、0.1時間以上20時間以下であり、1時間以上10時間以下が好ましい。また保持時間における温度は、例えば1000℃以上1800℃未満であり、1200℃以上1700℃以下が好ましい。
βサイアロン蛍光体の製造方法が第二熱処理工程を含む場合、第一熱処理工程には、第二熱処理後の組成物が用いられる。またβサイアロン蛍光体の製造方法は、複数回の第二熱処理工程を含んでいてもよい。その場合、第一熱処理工程には最後の第二熱処理後の組成物が用いられる。
(第三熱処理工程)
βサイアロン蛍光体の製造方法においては、後述する洗浄工程よりも前に、フッ素処理工程後に得られるフッ素処理物を熱処理すること(「第三熱処理工程」ともいう。)を含んでいてもよい。第三熱処理工程を含むことで、フッ素処理工程後に得られるフッ素処理物の結晶性が向上すると考えられ、より発光輝度に優れるβサイアロン蛍光体を得ることができる。
第三熱処理工程における熱処理温度は、例えば1000℃以上1800℃以下であり、1100℃以上1700℃以下が好ましく、1150℃以上1650℃未満がより好ましい。
第三熱処理工程の雰囲気は窒素を含む雰囲気が好ましく、実質的に窒素雰囲気であることがより好ましい。第三熱処理工程の雰囲気が窒素を含む場合、窒素に加えて、水素、酸素、アンモニアなどの他のガスを含んでいてもよい。また第三熱処理工程の雰囲気における窒素の含有率は、例えば90体積%以上であり、95体積%以上が好ましい。
第三熱処理工程における圧力は、例えば、常圧から200MPaとすることができる。生成するβサイアロン蛍光体の分解を抑制する観点から、圧力は高い方が好ましく、0.1MPa以上200MPa以下が好ましく、0.6MPa以上1.2MPa以下が工業的な設備の制約も少なく、より好ましい。
第三熱処理工程では、例えば室温から所定の温度に昇温して熱処理する。昇温時間は、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上24時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。
第三熱処理工程においては所定温度での保持時間を設けてもよい。保持時間は、例えば1時間以上48時間以下であり、2時間以上30時間以下が好ましく、3時間以上20時間以下であることがより好ましい。
第三熱処理工程における所定温度から室温までの降温時間は、例えば0.1時間以上20時間以下であり、1時間以上15時間以下が好ましく、3時間以上12時間以下であることがより好ましい。なお、所定温度から室温まで降温する間に適宜選択される温度での保持時間を設けてもよい。この保持時間は、例えば、βサイアロン蛍光体の発光輝度がより向上するように調節される。
(洗浄工程)
βサイアロン蛍光体の製造方法は、フッ素処理工程後のフッ素処理物を液媒体で洗浄すること(「洗浄工程」ともいう)を必要に応じて含んでいてもよい。なお、βサイアロン蛍光体の製造方法が第三熱処理工程を含む場合、洗浄工程は、フッ素処理工程後のフッ素処理物の洗浄だけでなく、第三熱処理工程後の熱処理物の洗浄を含んでもよい。
本実施形態に係るβサイアロン蛍光体の製造方法は、フッ素処理工程までで基本的には完了している。洗浄工程は、フッ素処理工程後の発光特性に大きくは関与せず、微量に含まれるフッ化アルミニウム、フッ化ユウロピウムなどの不要成分を除去するものである。第一熱処理工程で生じたケイ素などの熱分解物はフッ素処理工程で除去されるが、ケイ素以外の蛍光体組成に含まれるAl、Euはフッ素と反応して、微量のフッ化物を形成していると考えられる。形成されている不要成分は、βサイアロン蛍光体と形状、大きさが異なるために、粒径差による分級などで除去することもできる。また、効率的に除去を行うために、塩酸、硝酸などの酸性溶液、あるいは水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ性溶液での洗浄を行い、溶解させながら、分級処理を行うこともできる。
洗浄工程では液媒体を使用してフッ素処理物を洗浄する。液媒体としては液性が限定されることなく、例えば、水、エタノール等のアルコール、塩酸、硝酸等の酸性溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのアルカリ性溶液等を挙げることができ、これらからなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
洗浄は、例えば、フッ素処理物を液媒体に浸漬し、必要に応じて撹拌した後、固液分離することで行うことができる。固液分離後には必要に応じて乾燥処理を行ってもよい。
洗浄に用いる液媒体の温度は、例えば5℃以上95℃以下であり、25℃以上80℃以下が好ましい。また洗浄時間は、例えば1分以上480分以下とすることができ、5分以上120分以下が好ましい。
洗浄工程は、液媒体として酸性溶液あるいはアルカリ性溶液を用いる洗浄方法を含むことが好ましい。酸性溶液あるいはアルカリ性溶液を用いて洗浄することで、第一熱処理工程で生成する不要成分をより効率的に除去することができる。
洗浄工程は、同一又は異なる液媒体を用いて複数回行ってもよい。例えば、酸性溶液あるいはアルカリ性溶液を用いて第一洗浄を行った後に、水を用いて第二洗浄を行うことができる。これにより例えば、第一洗浄でβサイアロン蛍光体の表面に付着する酸性化合物あるいはアルカリ性化合物を効率的に除去することができる。
本実施形態のβサイアロン蛍光体は、特定の製造方法により得られることにより、発光輝度、安定性に優れる。例えば、フッ素処理を行わない場合に比べて発光輝度を5%以上向上することができ、10%以上向上することができ、さらに100%以上向上することができる。
また本実施形態のβサイアロン蛍光体は、例えば既述の式(I)で表される組成を有するが、微量のフッ素を含んでいてもよい。βサイアロン蛍光体がフッ素を含む場合、その含有率は例えば、50ppm以上18000ppm以下であり、70ppm以上1000ppm以下が好ましい。フッ素の由来としては例えば、原料混合物を構成する原料、フラックス、フッ素元素を含むガス、フッ化水素等が挙げられる。
本実施形態に係るβサイアロン蛍光体は、紫外線から可視光の短波長側領域の光を吸収して、励起光の発光ピーク波長よりも長波長側に発光ピーク波長を有する。可視光の短波長側領域の光は、主に青色光領域となる。具体的には250nm以上480nm以下の波長範囲に発光ピーク波長を有する励起光源からの光により励起され、520nm以上560nm以下の波長範囲に発光ピーク波長をもつ蛍光を発光する。当該範囲の励起光源を用いることにより、発光効率の高い蛍光体を提供することができるからである。特に、350nm以上480nm以下に主発光ピーク波長を有する励起光源を用いることが好ましく、更に420nm以上470nm以下に発光ピーク波長を有する励起光源を用いることが好ましい。
また本実施形態に係るβサイアロン蛍光体は高い結晶性を有する。例えばガラス体(非晶質)は構造が不規則であり結晶性が低いため、その生産工程における反応条件が厳密に一様になるよう管理できなければ、蛍光体中の成分比率が一定せず、色度ムラ等を生じる傾向がある。これに対し、本実施形態に係るβサイアロン蛍光体は、少なくとも一部に結晶性が高い構造を有している粉体ないし粒体であることで製造及び加工し易くなる傾向がある。また、βサイアロン蛍光体は、有機媒体に均一に分散することが容易にできるため、発光性プラスチック、ポリマー薄膜材料等を調製することが容易にできる。具体的に、βサイアロン蛍光体は、例えば50重量%以上、より好ましくは80重量%以上が結晶性を有する構造である。これは、発光性を有する結晶相の割合を示し、50重量%以上、結晶相を有しておれば、実用に耐え得る発光が得られるため好ましい。ゆえに結晶相が多いほど発光効率に優れる。これにより、発光輝度をより高くすることができ、かつ加工し易くできる。
本実施形態に係るβサイアロン蛍光体の平均粒径は、コールター原理により測定される体積メジアン径(Dm)が例えば4μm以上40μm以下であり、8μm以上30μm以下が好ましい。またβサイアロン蛍光体はこの平均粒径値を有する粒子を頻度高く含有することが好ましい。すなわち粒度分布は狭い範囲に分布しているものが好ましい。粒度分布の半値幅が狭いβサイアロン蛍光体を用いて発光装置を構成することにより、より色ムラが抑制され、良好な色調を有する発光装置が得られる。また平均粒径は大きいほうが、光の吸収率及び発光効率が高い。このように、光学的に優れた特徴を有する平均粒径の大きな蛍光体を発光装置に含有させることにより、発光装置の発光効率が向上する。
(実施例1)
準備工程
原料化合物となる窒化ケイ素(Si)と、窒化アルミニウム(AlN)、酸化ユウロピウム(Eu)とをSi:Al:Eu=5.88:0.12:0.01のモル比となるように秤量し、混合した。この混合原料を窒化ホウ素製ルツボに充填し、窒素雰囲気で約0.92MPa(ゲージ圧)の圧力で2030℃10時間、熱処理することにより、βサイアロン蛍光体を得た。
この熱処理で得られたβサイアロン蛍光体と、窒化ケイ素、窒化アルミニウム及び酸化ユウロピウムとを混合して原料混合物を得た。この時のSi:Al:Eu比は先と同じ比率とし、βサイアロン蛍光体の含有率を原料混合物の全体量中に20重量%とした。この混合原料粉末を窒素雰囲気で約0.92MPa(ゲージ圧)の圧力で1970℃10時間の焼成を行い、室温までの降温の途中に1500℃の温度での保持時間5時間の条件で熱処理を行い、前述した式(I)で表される組成物を得た。
第二熱処理工程
得られた組成物を粉砕し、粉砕物を窒化ホウ素製ルツボに充填し、窒素雰囲気で約0.92MPaの圧力(ゲージ圧)、2030℃の温度までの昇温時間10時間、その後室温までの降温の途中に1500℃の温度での保持時間5時間の条件で第二熱処理工程を行い、第二熱処理工程後の熱処理物を得た。
第一熱処理工程
得られた第二熱処理工程後の熱処理物と、この熱処理物に対して重量比率で0.5%となる量の酸化ユウロピウムとを計量、混合して混合物を得た。得られた混合物を、常圧のアルゴン雰囲気中、1400℃の温度、5時間、その後室温までの降温の途中に1100℃の温度で保持時間5時間の条件で熱処理を行い、熱処理物を得た。
フッ素処理工程
得られた熱処理物を、フッ素ガス(F)と窒素ガス(N)とを含み、フッ素ガス濃度が20体積%である混合ガス雰囲気中、温度25℃、処理時間8時間でフッ素処理工程を行い、フッ素処理物を得た。得られたフッ素処理物を蛍光体1とした。
(実施例2)
フッ素処理工程における処理温度を50℃に変更した以外は実施例1と同じ条件で合成を行い、蛍光体2を得た。
(実施例3)
フッ素処理工程における処理温度を100℃に変更した以外は実施例1と同じ条件で合成を行い、蛍光体3を得た。
(実施例4)
フッ素処理工程における処理温度を150℃に変更した以外は実施例1と同じ条件で合成を行い、蛍光体4を得た。
(実施例5)
フッ素処理工程における処理温度を300℃に変更した以外は実施例1と同じ条件で合成を行い、蛍光体5を得た。
(実施例6)
フッ素処理工程における処理温度を500℃に変更した以外は実施例1と同じ条件で合成を行い、蛍光体6を得た。
(実施例7)
実施例4で得られた蛍光体を、25℃の純水中で60分間撹拌した後、分離、乾燥を行い、蛍光体7を得た。
(実施例8)
実施例4で得られた蛍光体を、25℃の水酸化ナトリウム溶液中(pHが12程度に調整)で60分撹拌した後、分離、乾燥を行い、蛍光体8を得た。
(実施例9)
実施例4で得られた蛍光体を、25℃の塩酸(濃度:19重量%)中で60分撹拌した後、分離、乾燥を行い、蛍光体9を得た。
(実施例10)
実施例6で得られた蛍光体を、25℃の純水中で60分間撹拌した後、分離、乾燥を行い、蛍光体10を得た。
(実施例11)
フッ素処理工程における処理時間を8時間から5時間に変更した以外は実施例9と同様にして蛍光体11を得た。
(実施例12)
フッ素処理工程における処理時間を8時間から0.5時間に変更した以外は実施例9と同様にして蛍光体12を得た。
(比較例1)
フッ素処理工程を行わなかった以外は実施例1と同様の条件で合成を行い、蛍光体C1を得た。
<評価>
得られたβサイアロン蛍光体の平均粒径(Dm、メジアン径)を、コールター原理に基づく細孔電気抵抗法(電気的検知帯法)により、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター社製Multisizer)を用いて測定した。
蛍光体の発光特性は、分光蛍光光度計:QE−2000(大塚電子株式会社製)を用いて測定した。具体的には励起光の波長を450nmとして発光スペクトルを測定し、得られた発光スペクトルの極大ピークの相対発光強度(%)と発光ピーク波長(nm)を求めた。ここで相対発光強度は比較例1の蛍光体C1を基準として算出した。また発光ピーク波長はいずれも538nm付近であった。
評価結果を以下の表1に示す。
実施例1から6及び比較例1で得られたβサイアロン蛍光体の発光スペクトルを比較例1の最大発光強度で規格化して図1に示す。表1にも示されるように蛍光体1から12は相対発光強度が高く、高輝度化されていることが分かる。
また実施例1から6及び比較例1で得られたβサイアロン蛍光体の粒子形状を示す走査型電子顕微鏡写真(SEM画像)を図2〜8にそれぞれ示す。図2〜8からβサイアロン蛍光体は粒子形状がほぼ同じで、変化していないことが分かる。これはフッ素処理工程での粒径形状の変化がないことを示すと考えられる。つまりフッ素元素を含むガスでβサイアロン蛍光体を処理しても、βサイアロン蛍光体自身の形状を損なうことなく、第一熱処理工程で生じる分解物等を除去でき、高輝度化できたものと考えられる。
実施例7、8、9では各液性の液媒体で洗浄処理を行ったものであるが、洗浄処理がない実施例4と比べ、同等以上の発光強度を有している。特に水酸化ナトリウムを含むアルカリ性溶液で洗浄処理したほうが、他の液性の場合よりも発光強度が高く良好であった。これはアルカリ性に調整することで、例えば、他の液性の場合よりも不要物が除去される効果が高いためであると考えられる。
実施例11及び12に示されるように、フッ素処理工程の時間を調整することによって、実施例9よりも相対発光強度が大きくなることが分かる。
(比較例2)
第二熱処理工程後の熱処理物と酸化ユウロピウムとの熱処理を行わない以外は比較例1と同じ条件で合成を行い、蛍光体C2を得た。
(実施例13)
実施例4と同様にフッ素処理を行った以外は比較例2と同様にして蛍光体13を得た。
(実施例14)
実施例9と同様にフッ素処理と洗浄処理とを行った以外は比較例2と同様にして蛍光体14を得た。
上述の評価方法と同様にして得た評価結果を以下の表2に示す。なお、相対発光強度は比較例2の蛍光体C2を基準とした。
表2に示されるように、フッ素処理を行った実施例13、14のほうが、フッ素処理を行わない比較例2よりも相対発光強度が大きくなったことが分かる。
(実施例15)
原料化合物となる窒化ケイ素(Si)と、窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ユウロピウム(Eu)とをSi:Al:Eu=5.75:0.25:0.015のモル比となるように秤量し、OとNを式(I)のz値に調整するため、窒化アルミニウム:酸化アルミニウム=80:20となるように仕込み、混合した。この混合原料を実施例1と同じように、窒素雰囲気、2030℃10時間で焼成することにより、β型サイアロン蛍光体を得る。
この焼成で得られた熱処理物を粉砕し、粉砕物を窒化ホウ素製ルツボに充填し、窒素雰囲気で約0.92MPa(ゲージ圧)の圧力で2030℃10時間の焼成を行い、室温までの降温の途中に1500℃の温度での保持時間5時間の条件で第二熱処理を行い、第二熱処理工程後の熱処理物を得た。
この第二熱処理物を実施例4と同じ条件で、フッ素処理を行い、蛍光体15を得た。
(実施例16)
フッ素処理工程の後、実施例9と同様の洗浄処理をした以外は実施例14と同様にして蛍光体16を得た。
(比較例3)
フッ素処理工程を行わなかった以外は実施例15と同じ条件で合成を行い、蛍光体C3を得た。
上述の評価方法と同様にして得た評価結果を以下の表3に示す。なお、各蛍光体の発光ピーク波長は、いずれも541nmであった。
(実施例17)
第二熱処理工程後の熱処理物と酸化ユウロピウムとの熱処理を行わなかった以外は、実施例15と同様にして蛍光体17を得た。
(実施例18)
フッ素処理工程の後、実施例9と同様の洗浄処理をした以外は実施例17と同様にして蛍光体18を得た。
(比較例4)
フッ素処理工程を行わなかった以外は実施例17と同じ条件で合成を行い、蛍光体C4を得た。
上述の評価方法と同様にして得た評価結果を以下の表4に示す。なお、各蛍光体の発光ピーク波長は、いずれも541nmであった。
表3、4に示される実施例15〜18のように、フッ素処理を行うことによって、フッ素処理を行わない比較例3、4よりも相対発光強度が大きくなったことが分かる。また、第二熱処理工程後の熱処理物と酸化ユウロピウムとの熱処理を行った実施例15、16のほうが、同様の熱処理を行わない実施例17、18よりも相対発光強度が大きくなったことが分かる。さらに、実施例9と同様の洗浄処理を行った実施例16、18のほうが、洗浄処理を行わない実施例15、17よりも相対発光強度が若干大きくなったことが分かる。
本実施形態の製造方法で得られるβサイアロン蛍光体は、特に青色発光ダイオード又は紫外線発光ダイオードを光源とする発光特性に極めて優れた照明用光源、LEDディスプレイ、バックライト光源、信号機、照明式スイッチ、各種センサ及び各種インジケータ等に好適に利用できる。

Claims (10)

  1. アルミニウム、酸素原子及びユーロピウムを含む窒化ケイ素を含む組成物を準備することと、
    前記組成物を希ガス雰囲気中又は真空中で熱処理することと、
    前記熱処理した組成物と、フッ素元素を含むガスとを接触させることと、
    を含む、βサイアロン蛍光体の製造方法。
  2. 前記フッ素元素を含むガスが、F、CHF、CF、BrF、BrF、NHHF、NHF、SiF、SF、S10、ClF、KrF、XeF、XeF、PF、PF、BF、及びNFからなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記熱処理した組成物と前記フッ素元素を含むガスとの接触は、不活性ガスの存在下に行うことを含む請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 50℃より高く500℃未満の温度で、前記熱処理した組成物と、前記フッ素元素を含むガスとを接触させることを含む請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. ユウロピウム化合物の存在下で、前記組成物を希ガス雰囲気中又は真空中で熱処理することを含む請求項1から4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記組成物を1300℃以上1600℃以下の温度で、希ガス雰囲気中又は真空中で熱処理することを含む請求項1から5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. アルミニウム化合物とユウロピウム化合物と窒化ケイ素とを含む混合物を熱処理して前記組成物を得ることを含む請求項1から6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. アルミニウム化合物とユウロピウム化合物と窒化ケイ素とを含む混合物を1850℃以上2100℃以下の温度で熱処理して前記組成物を得ることを含む請求項1から6のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 前記組成物を、希ガス雰囲気中又は真空中で熱処理する前に、窒素雰囲気中で熱処理することを含む請求項1から8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 前記組成物が、式Si6−zAl8−z:Eu(式中、zは、0<z≦4.2を満たす。)で表される組成を有する請求項1から9のいずれか1項に記載の製造方法。
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