JP2013173868A - βサイアロン蛍光体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】β型サイアロン蛍光体の輝度を向上させることを目的とする。
【解決手段】βサイアロンを母体結晶とする蛍光体の製造方法において、少なくとも焼成工程を2回行い、かつ1回目の焼成工程においては、賦活剤元素を得ようとする濃度より少なくした1回目焼成用蛍光体原料を調整し、これを焼成し、得られた1回目焼成済み原料に、さらに賦活剤元素を添加した2回目焼成用蛍光体原料に、焼成を行うβサイアロン蛍光体の製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】βサイアロンを母体結晶とする蛍光体の製造方法において、少なくとも焼成工程を2回行い、かつ1回目の焼成工程においては、賦活剤元素を得ようとする濃度より少なくした1回目焼成用蛍光体原料を調整し、これを焼成し、得られた1回目焼成済み原料に、さらに賦活剤元素を添加した2回目焼成用蛍光体原料に、焼成を行うβサイアロン蛍光体の製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、β窒化珪素型構造を有する蛍光体の製造方法にかかわり、より詳しくは、賦活剤濃度を従来よりも自由に調整することができ、かつ結晶性のよいβ窒化珪素型構造を有する蛍光体を製造する方法に係る。
温度上昇に伴う輝度低下が小さく、耐久性に優れた蛍光体として、最近、結晶構造が安定である窒化物や酸窒化物の蛍光体が注目されている。
窒化物、酸窒化物蛍光体として、窒化ケイ素の固溶体であるサイアロンが代表的である。窒化ケイ素と同様にサイアロンには、α型、β型の二種類の結晶系が存在する。特定の希土類元素を付活させたβ型サイアロンは、有用な蛍光特性を有することが知られており、白色LED等への適用が検討されている。
窒化物、酸窒化物蛍光体として、窒化ケイ素の固溶体であるサイアロンが代表的である。窒化ケイ素と同様にサイアロンには、α型、β型の二種類の結晶系が存在する。特定の希土類元素を付活させたβ型サイアロンは、有用な蛍光特性を有することが知られており、白色LED等への適用が検討されている。
特許文献1によれば、特定範囲の電子スピン密度を有し、一般式Si6−xAlxOxN8−x(zは0〜4.2)で示され、Euを含有するβ型サイアロンを主成分とする蛍光体は、紫外光から可視光の幅広い波長域で励起され、520nm以上550nm以下の範囲内に主波長を有する緑色光を高効率で発光するため、緑色の蛍光体として優れていることが開示されている。また、この蛍光体を、単独もしくは他の蛍光体と組み合わせて種々の発光素子、特に紫外LEDや青色LEDを光源とする白色LEDに好適に使用できることも開示されている。
また、特許文献1には、Euを含有するβ型サイアロンを生成させる第一の工程と、得られたEuを含有するβ型サイアロンを窒素雰囲気中、真空中、または窒素以外のガスを主成分とする不活性雰囲気中でそれぞれの最適温度及び時間で熱処理し、場合によってはさらに酸処理を行うことにより結晶欠陥密度を低減する第二の工程とを有する製造方法が開示されている。この第二の工程での効果は、結晶欠陥濃度が高く、不安定な窒化物又は酸窒化物相を分解させる等して、不対電子存在数を減少させ、発光効率を向上させることであると記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載のβ型サイアロン蛍光体は実用面において、さらなる輝度向上が求められていた。
そこで本発明者らは、鋭意検討の結果、β型サイアロン蛍光体は、その結晶構造の原子の配列を考えると六角形のチューブのような形をしており、そのチューブ内部の連続した空隙の中に賦活剤が入り込むという特殊な形をしていること、そして結晶の内部では、空隙が続く限り、空隙の中を付活剤元素が移動し続ける可能性に着目し、これまでとは異なる製造方法でβサイアロン蛍光体を製造することを試み、本発明に到達した。
すなわち本発明の要旨は、次の(1)〜(4)に存する。
(1)βサイアロンを母体結晶とする蛍光体の製造方法において、少なくとも焼成工程を
2回行い、かつ1回目の焼成工程においては、賦活剤元素を得ようとする濃度より少なくした1回目焼成用蛍光体原料を調整し、これを焼成し、得られた1回目焼成済み原料に、さ
らに賦活剤元素を添加した2回目焼成用蛍光体原料に、焼成を行うことを特徴とするβサイアロン蛍光体の製造方法。
(2)該βサイアロン蛍光体が、下記一般式で表されるものである(1)に記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。
(1)βサイアロンを母体結晶とする蛍光体の製造方法において、少なくとも焼成工程を
2回行い、かつ1回目の焼成工程においては、賦活剤元素を得ようとする濃度より少なくした1回目焼成用蛍光体原料を調整し、これを焼成し、得られた1回目焼成済み原料に、さ
らに賦活剤元素を添加した2回目焼成用蛍光体原料に、焼成を行うことを特徴とするβサイアロン蛍光体の製造方法。
(2)該βサイアロン蛍光体が、下記一般式で表されるものである(1)に記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。
Si6−xAlxOxN8−x:Euy ・・・ [1]
(式中、x及びyは、それぞれ、0≦x≦4.2、及び0.001≦y≦0.03を満たす数を表す。)(3)1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の合計より小さいことを特徴とする(1)又は(2)に記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。
(4)1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の最大値の10%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。(5)1回目焼成用蛍光体原料中に賦活剤元素を実質的に含まない請求項1乃至4のいずれか1項に記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。
(6)請求項1乃至5のいずれかの方法で製造されたβサイアロン蛍光体。
(7)Cu―Kα線にて測定した、XRDチャートの(301)面のピークの半値幅が、2θで0.105度より小さい、βサイアロン蛍光体。
(8)請求項6又は7に記載の蛍光体を用いた発光装置。
(式中、x及びyは、それぞれ、0≦x≦4.2、及び0.001≦y≦0.03を満たす数を表す。)(3)1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の合計より小さいことを特徴とする(1)又は(2)に記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。
(4)1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の最大値の10%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。(5)1回目焼成用蛍光体原料中に賦活剤元素を実質的に含まない請求項1乃至4のいずれか1項に記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。
(6)請求項1乃至5のいずれかの方法で製造されたβサイアロン蛍光体。
(7)Cu―Kα線にて測定した、XRDチャートの(301)面のピークの半値幅が、2θで0.105度より小さい、βサイアロン蛍光体。
(8)請求項6又は7に記載の蛍光体を用いた発光装置。
本発明の蛍光体の製造方法によれば、β型サイアロン蛍光体の輝度を向上させることができる。また、本発明の製造方法により製造された蛍光体を用いれば、発光装置の高輝度化を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明の技術的特長は、βサイアロン蛍光体が、六角形のチューブのような原子配列を有することを利用して、1回目の焼成肯定にて、Euの発光を阻害する要因を気にすることなく、母体構造であるβサイアロンの粒子形状、結晶性を調整し、その後の工程で、賦活剤をこのチューブの中に入れていくことにある。 実際に使われる窒化物蛍光体の多くは、もっと複雑な構造を持っており、賦活剤元素は特定の元素との置換により母体結晶中に入り込むため、このような方法をとっても、蛍光体粒子の中心まで賦活剤元素を送り込むためには、非常に多くの元素が順に置換する必要がある。このため、賦活剤の後からの添加を行っても、蛍光体粒子の中心部分まで賦活剤元素がはいりにくく、同様の効果は得られにくいと考えられる。
本発明の技術的特長は、βサイアロン蛍光体が、六角形のチューブのような原子配列を有することを利用して、1回目の焼成肯定にて、Euの発光を阻害する要因を気にすることなく、母体構造であるβサイアロンの粒子形状、結晶性を調整し、その後の工程で、賦活剤をこのチューブの中に入れていくことにある。 実際に使われる窒化物蛍光体の多くは、もっと複雑な構造を持っており、賦活剤元素は特定の元素との置換により母体結晶中に入り込むため、このような方法をとっても、蛍光体粒子の中心まで賦活剤元素を送り込むためには、非常に多くの元素が順に置換する必要がある。このため、賦活剤の後からの添加を行っても、蛍光体粒子の中心部分まで賦活剤元素がはいりにくく、同様の効果は得られにくいと考えられる。
また過去においては、分野が大きく異なるが、蛍光体粒子のごく表面しか発光しないことが知られていたPDP用蛍光体などでは、この表面の賦活剤濃度が上がることを利用して、励起光(この場合は真空紫外線)が到達する表面(50nm程度といわれている)の賦活剤濃度のみを向上させるために、賦活剤を後添加することも知られていたが、LED用蛍光体のように、粒径が大きく、励起光が蛍光体粒子全体を通過するような場合には、賦活剤
濃度を表面のみ向上させても意味が無いと考えられているため、行われていなかった。
濃度を表面のみ向上させても意味が無いと考えられているため、行われていなかった。
[蛍光体の製造方法]
本発明の製造方法においては、原料、焼成条件、洗浄、分級など、これまで公知のβサイアロン蛍光体の製造方法を使用すればよい。
本発明の特徴は、焼成工程を少なくとも2回有すること、そして1回目の焼成用原料に、最終的に目標とする組成の賦活剤元素量のすべてを入れないことである。
そしてより好ましくは、1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の合計より小さいことであり、より好ましくは、1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の最大値の10%以下であることであり、さらに好ましくは1回目焼成用蛍光体原料中に賦活剤元素を実質的に含まないことである。
本発明の製造方法においては、原料、焼成条件、洗浄、分級など、これまで公知のβサイアロン蛍光体の製造方法を使用すればよい。
本発明の特徴は、焼成工程を少なくとも2回有すること、そして1回目の焼成用原料に、最終的に目標とする組成の賦活剤元素量のすべてを入れないことである。
そしてより好ましくは、1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の合計より小さいことであり、より好ましくは、1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の最大値の10%以下であることであり、さらに好ましくは1回目焼成用蛍光体原料中に賦活剤元素を実質的に含まないことである。
1回目の焼成の目的はEuの発光を阻害する要因を気にすることなく粒子形状、結晶性を調整することにあるため、賦活剤の発光を阻害する要因を含まない、もしくは影響が少ない場合においては、1回目の焼成でも賦活剤を添加してよい。1回目焼成時の賦活剤元素の量が、最終的な蛍光体の95%程度で、2回目が5%程度であっても、蛍光体の輝度
向上という、後添加の効果は得られる場合もある。
ただし、蛍光体粒子の形状等から判断して(蛍光体粒子の形状は、結晶性の良し悪し
を反映していると考えられる)、粒子形状、結晶性を改善するために行う高温、長時間で
の焼成や添加剤、過度の粉砕、Euの酸化などによる賦活剤元素への影響が大きい場合には、1回目焼成時に添加されている賦活剤元素の量が、2回目以降に添加する賦活剤元素の量より多いことは好ましくない。
向上という、後添加の効果は得られる場合もある。
ただし、蛍光体粒子の形状等から判断して(蛍光体粒子の形状は、結晶性の良し悪し
を反映していると考えられる)、粒子形状、結晶性を改善するために行う高温、長時間で
の焼成や添加剤、過度の粉砕、Euの酸化などによる賦活剤元素への影響が大きい場合には、1回目焼成時に添加されている賦活剤元素の量が、2回目以降に添加する賦活剤元素の量より多いことは好ましくない。
また、原理から考えても、空隙に侵入する賦活剤元素が結晶の構造を乱さず、結晶構造の欠陥をなるべく少なくできるため、1回目の焼成では、賦活剤の量を制限することが好ましく、1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の最大値の10%以下であることが好ましく、特に結晶性を向上させるという観点からは、実質的に賦活剤元素を含まないことが好ましい。
また、本発明の製造方法において、焼成の回数は2回に限定されるものではなく、3回
以上の多数回に分けて実施することができる。この場合の賦活剤の量については、特に断りの無い限り1回目は1回目、2回目以降の合計を2回目の添加量と考える。
また、焼成の条件に関しては、βサイアロンの母体を作る1回目焼成では、目的とするβサイアロンの母体結晶を製造するのに適した条件で行えばよい。具体的には、βサイアロンの結晶性を向上させ、チューブを適切に構成するために、2000℃といったβサイアロンが分解しない程度の高温、長時間の保持や、例えば1500℃といった温度でのアニール等の処理を行っても良く、粒度の調整するために、通常ならば賦活剤が母体結晶中に入らないために行わないような、例えば1700℃といった低温での焼成を行っても良い。
以上の多数回に分けて実施することができる。この場合の賦活剤の量については、特に断りの無い限り1回目は1回目、2回目以降の合計を2回目の添加量と考える。
また、焼成の条件に関しては、βサイアロンの母体を作る1回目焼成では、目的とするβサイアロンの母体結晶を製造するのに適した条件で行えばよい。具体的には、βサイアロンの結晶性を向上させ、チューブを適切に構成するために、2000℃といったβサイアロンが分解しない程度の高温、長時間の保持や、例えば1500℃といった温度でのアニール等の処理を行っても良く、粒度の調整するために、通常ならば賦活剤が母体結晶中に入らないために行わないような、例えば1700℃といった低温での焼成を行っても良い。
2回目以降は、賦活剤元素を導入するのに適した条件で行えば良い。具体的には、βサイアロン母体中へ賦活剤元素が活発に侵入するとされる1800℃以上が好ましい。Euが導入される条件であれば2回目の焼成は特に制限はない。
賦活剤元素がEuの場合、3価のEuのイオン半径のほうが、2価のEuのイオン半径より小さいため、Euが3価となる化合物で添加し、前述の六角形のチューブの中に入った後、3価から2価に還元されると考えられ、これにあった昇温パターンを工夫するとよい。
賦活剤元素がEuの場合、3価のEuのイオン半径のほうが、2価のEuのイオン半径より小さいため、Euが3価となる化合物で添加し、前述の六角形のチューブの中に入った後、3価から2価に還元されると考えられ、これにあった昇温パターンを工夫するとよい。
本発明の製造方法は、主として母体結晶を結晶性よく成長させる1回目の焼成工程と、賦活剤を蛍光体に導入する2回目以降の焼成工程を有し、それぞれの目的にあった温度パターンで焼成することの他は、従来公知の方法をそのまま使えばよい。以下に一般的なβサイアロンの製造方法を説明する。
(蛍光体原料)
本発明の蛍光体の製造方法において使用される蛍光体原料としては、公知のものを用いることができ、例えば、窒化ケイ素(Si3N4)と窒化アルミニウム(AlN)と酸化ケイ素(SiO2)及び/又は酸化アルミニウム(Al2O3)と、更にはEuの金属、酸化物、炭酸塩、塩化物、フッ化物、窒化物又は酸窒化物などのEu含有化合物を用いることができる。
なお、前記式[1]におけるO(酸素)やN(窒素)は、Si源、Al源、Eu源から供給されてもよいし、N(窒素)は、焼成雰囲気から供給されてもよい。また、各原料には、不可避的不純物が含まれていてもよい。
本発明の蛍光体の製造方法において使用される蛍光体原料としては、公知のものを用いることができ、例えば、窒化ケイ素(Si3N4)と窒化アルミニウム(AlN)と酸化ケイ素(SiO2)及び/又は酸化アルミニウム(Al2O3)と、更にはEuの金属、酸化物、炭酸塩、塩化物、フッ化物、窒化物又は酸窒化物などのEu含有化合物を用いることができる。
なお、前記式[1]におけるO(酸素)やN(窒素)は、Si源、Al源、Eu源から供給されてもよいし、N(窒素)は、焼成雰囲気から供給されてもよい。また、各原料には、不可避的不純物が含まれていてもよい。
本発明の場合には、前述のとおり、結晶性の観点からは1回目焼成用蛍光体原料には、賦活剤であるEuを含む賦活剤元素含有化合物を含まない、あるいは、その量を減らすことが好ましく、2回目以降の焼成用蛍光体原料は、1回目の焼成済みの粉と、賦活剤であるEuを含む賦活剤元素含有化合物を混合して、2回目焼成用蛍光体原料を作成する。
本発明の製造方法においては、2回目の焼成用蛍光体原料に添加する賦活剤元素の量、あるいは賦活剤元素含有原料の種類を適宜変更することで、蛍光体の発光の色度を調整するができる。賦活剤元素含有原料の種類により色度を調整できるのは、原料の種類によりβサイアロンへの賦活剤、特にはEuの入り方、量が変わるためと考えられる。
本発明の製造方法においては、2回目の焼成用蛍光体原料に添加する賦活剤元素の量、あるいは賦活剤元素含有原料の種類を適宜変更することで、蛍光体の発光の色度を調整するができる。賦活剤元素含有原料の種類により色度を調整できるのは、原料の種類によりβサイアロンへの賦活剤、特にはEuの入り方、量が変わるためと考えられる。
(混合工程)
本発明の製造方法においては、通常、目的組成が得られるように蛍光体原料を秤量し、ボールミル等を用いて充分に混合し、蛍光体原料混合物を得る(混合工程)。
上記混合手法としては、特に限定はされないが、具体的には、下記(A)及び(B)の手法が挙げられる。
本発明の製造方法においては、通常、目的組成が得られるように蛍光体原料を秤量し、ボールミル等を用いて充分に混合し、蛍光体原料混合物を得る(混合工程)。
上記混合手法としては、特に限定はされないが、具体的には、下記(A)及び(B)の手法が挙げられる。
(A)例えばハンマーミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル等の乾式粉砕機、又は、乳鉢と乳棒等を用いる粉砕と、例えばリボンブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機、又は、乳鉢と乳棒を用いる混合とを組み合わせ、前述の蛍光体原料を粉砕混合する乾式混合法。
(B)前述の蛍光体原料に水等の溶媒又は分散媒を加え、例えば粉砕機、乳鉢と乳棒、又は蒸発皿と撹拌棒等を用いて混合し、溶液又はスラリーの状態とした上で、噴霧乾燥、加熱乾燥、又は自然乾燥等により乾燥させる湿式混合法。
蛍光体原料の混合は、上記湿式混合法又は乾式混合法のいずれでもよいが、水分による蛍光体原料の汚染を避けるために、乾式混合法や非水溶性溶媒を使った湿式混合法がより好ましい。
(B)前述の蛍光体原料に水等の溶媒又は分散媒を加え、例えば粉砕機、乳鉢と乳棒、又は蒸発皿と撹拌棒等を用いて混合し、溶液又はスラリーの状態とした上で、噴霧乾燥、加熱乾燥、又は自然乾燥等により乾燥させる湿式混合法。
蛍光体原料の混合は、上記湿式混合法又は乾式混合法のいずれでもよいが、水分による蛍光体原料の汚染を避けるために、乾式混合法や非水溶性溶媒を使った湿式混合法がより好ましい。
(焼成工程)
焼成温度については、所望する蛍光体の組成により異なるので、一概に規定できないが、一般的には1800℃以上2200℃以下の温度範囲で、安定して蛍光体が得られる。加熱温度が1800℃以上であればEuがβ型サイアロン結晶中に入り込むことができ、充分な輝度を有する蛍光体が得られる。また、加熱温度が2200℃以下であれば、非常に高い窒素圧力をかけてβ型サイアロンの分解を抑制する必要がなく、その為に特殊な装置を必要とすることもないので工業的に好ましい。好ましい焼成温度としては、1820℃以上が好ましく、1900℃以上が特に好ましく、また、2150℃以下が好ましく、
2100℃以下が特に好ましい。
焼成温度については、所望する蛍光体の組成により異なるので、一概に規定できないが、一般的には1800℃以上2200℃以下の温度範囲で、安定して蛍光体が得られる。加熱温度が1800℃以上であればEuがβ型サイアロン結晶中に入り込むことができ、充分な輝度を有する蛍光体が得られる。また、加熱温度が2200℃以下であれば、非常に高い窒素圧力をかけてβ型サイアロンの分解を抑制する必要がなく、その為に特殊な装置を必要とすることもないので工業的に好ましい。好ましい焼成温度としては、1820℃以上が好ましく、1900℃以上が特に好ましく、また、2150℃以下が好ましく、
2100℃以下が特に好ましい。
本発明の場合には、1回目焼成時に賦活剤を結晶中に入り込ませることを考えずに済むため、通常であれば賦活剤を発光させることに適切でない手法をも使用することができ、粒子形状、結晶性の調整に専念することができる。また、Euがβサイアロンへ入るといわれている温度よりも低い温度、例えば1700℃以下の温度、でも焼成することができる。2回目焼成の際の条件は上述の一般論に同じである。
焼成工程における焼成雰囲気は、本発明の蛍光体が得られる限り任意であるが、通常は、窒素含有雰囲気である。具体的には、窒素雰囲気、水素含有窒素雰囲気が挙げられ、中でも窒素雰囲気が好ましい。
焼成工程における焼成雰囲気は、本発明の蛍光体が得られる限り任意であるが、通常は、窒素含有雰囲気である。具体的には、窒素雰囲気、水素含有窒素雰囲気が挙げられ、中でも窒素雰囲気が好ましい。
なお、焼成雰囲気の酸素含有量は、通常10ppm以下、好ましくは5ppm以下にするとよい。
また、昇温速度は、通常2℃/分以上、好ましくは3℃/分以上、また、通常20℃/分以下、好ましくは15℃/分以下である。昇温速度がこの範囲を下回ると、焼成時間が長くなる可能性がある。また、昇温速度がこの範囲を上回ると、焼成装置、容器等が破損する場合がある。
また、昇温速度は、通常2℃/分以上、好ましくは3℃/分以上、また、通常20℃/分以下、好ましくは15℃/分以下である。昇温速度がこの範囲を下回ると、焼成時間が長くなる可能性がある。また、昇温速度がこの範囲を上回ると、焼成装置、容器等が破損する場合がある。
焼成時間は、焼成時の温度や圧力等によっても異なるが、通常10分間以上、好ましくは1時間以上、また、通常48時間以下、好ましくは36時間以下、特に好ましくは24時間以下である。
焼成時の圧力は、焼成温度等によっても異なるが、通常0.1MPa以上、好ましくは0.5MPa以上であり、また、上限としては、通常2MPa以下、好ましくは1.5MPa以下である。このうち、工業的には0.6MPa〜1.2MPa程度がコスト及び手間の点で簡便であり好ましい。
焼成時の圧力は、焼成温度等によっても異なるが、通常0.1MPa以上、好ましくは0.5MPa以上であり、また、上限としては、通常2MPa以下、好ましくは1.5MPa以下である。このうち、工業的には0.6MPa〜1.2MPa程度がコスト及び手間の点で簡便であり好ましい。
得られる焼成物は、粒状又は塊状となる。これを解砕、粉砕及び/又は分級操作を組み合わせて所定のサイズの粉末にする。本発明の場合、1回目焼成後のβサイアロンは、賦活剤の量が少なく、かつ欠陥等が粉砕処理などによって導入されてしまっても、その後の2回目焼成により、ある程度は欠陥が除去されるため、強く焼き締まり、過度な粉砕が必要な場合においても、発光効率の低下はおきにくい。したがって、この賦活剤の濃度の低い1回目焼成時に、重量メジアン径D50を1ミクロンから50ミクロン、より好ましくは5ミクロン以上、上限40ミクロン以下にしておくことが好ましい(以下、「メジアン径D50」は、以下のように定義される。 メジアン径D50とは、レーザー回折・散乱法に
より粒度分布を測定して得られる、重量基準粒度分布曲線から求められる値である。具体的には、分散剤を含む水溶液中に蛍光体を分散させ、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば堀場製作所 LA−300)により、粒径範囲0.1μm以上600μm以下にて測定して得られるものであり、この重量基準粒度分布曲線において、積算値が50%のときの粒径値を意味する。
より粒度分布を測定して得られる、重量基準粒度分布曲線から求められる値である。具体的には、分散剤を含む水溶液中に蛍光体を分散させ、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば堀場製作所 LA−300)により、粒径範囲0.1μm以上600μm以下にて測定して得られるものであり、この重量基準粒度分布曲線において、積算値が50%のときの粒径値を意味する。
(熱処理工程)
焼成工程で得られた蛍光体を、さらに焼成温度より低い温度で熱処理することが好ましい(熱処理工程)。酸窒化物の不純物相、あるいは不安定な酸窒化物相を熱分解させるためである。
適切な熱処理温度は、雰囲気等によっても異なるが、1200℃以上1550℃以下の温度範囲が好ましい。1200℃以上で不純物相の分解が進行する傾向にあり、1550℃以下でβ型サイアロンの急激な分解が抑制できる。
熱処理の雰囲気としては、窒素雰囲気、水素含有窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、水素含有アルゴン雰囲気、真空雰囲気等が挙げられ、アルゴン雰囲気が好ましい。
焼成工程で得られた蛍光体を、さらに焼成温度より低い温度で熱処理することが好ましい(熱処理工程)。酸窒化物の不純物相、あるいは不安定な酸窒化物相を熱分解させるためである。
適切な熱処理温度は、雰囲気等によっても異なるが、1200℃以上1550℃以下の温度範囲が好ましい。1200℃以上で不純物相の分解が進行する傾向にあり、1550℃以下でβ型サイアロンの急激な分解が抑制できる。
熱処理の雰囲気としては、窒素雰囲気、水素含有窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、水素含有アルゴン雰囲気、真空雰囲気等が挙げられ、アルゴン雰囲気が好ましい。
熱処理時の圧力は、熱処理温度等によっても異なるが、通常0.05MPa以上、好ましくは0.09MPa以上であり、また、上限としては、通常1MPa以下、好ましくは0.5MPa以下である。このうち、工業的には0.09MPa〜0.3MPa程度がコスト及び手間の点で簡便であり好ましい。
熱処理時間は、熱処理時の温度や圧力等によっても異なるが、通常10分間以上、好ましくは1時間以上、また、通常48時間以下、好ましくは24時間以下である。
熱処理時間は、熱処理時の温度や圧力等によっても異なるが、通常10分間以上、好ましくは1時間以上、また、通常48時間以下、好ましくは24時間以下である。
(尚、焼成工程と熱処理工程とは、本発明の製造方法の場合、焼成物を所定の粒度まで調整した後に、熱処理を行った方が効果的である。これは、賦活剤量の少ない1回目焼成後に粒度調整を行った場合でも、2回目焼成時に賦活剤元素によるフラックス効果が想定したよりも強く、目標粒径とずれが生じた場合には再度の粉砕等が必要になることがあり、このような場合には、焼成時に形成させる結晶欠陥だけではなく、粒径調整に要する解砕や粉砕時に形成させる結晶欠陥も取り除くことができるからである。)
(洗浄工程)
一般的に、β型サイアロン蛍光体は、焼成工程や熱処理工程において、熱分解により蛍光体表面にSi金属が生成する傾向にある。蛍光体の特性向上のためには、このSi金属をできる限り除去する必要がある。本発明においては、不純物を除去することができれば洗浄方法に特に制限はない。例えば、フッ化水素酸と硝酸とを用いて洗浄することができるが、安全性、環境負荷等を考慮する場合は、(i)20℃において固体であり、かつ、20℃における溶解度が0.01g/水100ml以上、400g/水100ml以下であるフッ化物の水溶液Aと、(ii)硝酸、硫酸、塩酸、シュウ酸、及びリン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む水溶液Bとを用いて洗浄するとよい。
一般的に、β型サイアロン蛍光体は、焼成工程や熱処理工程において、熱分解により蛍光体表面にSi金属が生成する傾向にある。蛍光体の特性向上のためには、このSi金属をできる限り除去する必要がある。本発明においては、不純物を除去することができれば洗浄方法に特に制限はない。例えば、フッ化水素酸と硝酸とを用いて洗浄することができるが、安全性、環境負荷等を考慮する場合は、(i)20℃において固体であり、かつ、20℃における溶解度が0.01g/水100ml以上、400g/水100ml以下であるフッ化物の水溶液Aと、(ii)硝酸、硫酸、塩酸、シュウ酸、及びリン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む水溶液Bとを用いて洗浄するとよい。
即ち、洗浄工程に用いる混酸の成分として、従来、フッ化水素酸と硝酸が使用されていたが、急性毒性物質であるフッ化水素酸の使用量を減らすため、例えば、フッ化ナトリウム(融点が993℃の安定な固体である。)の水溶液と硝酸とを用いることが好ましい。これにより、前記Si金属を含む不純物を安全に、かつ、効率よく除去することができ、さらに、洗浄工程における歩留まりも向上させることができるので産業的利便性が向上する。水溶液Aは、フッ化水素酸に比べ、人体に対して安全であり環境に対する負担が小さく、保管・運搬などの作業工程においても取扱が容易である。
前記水溶液Aに用いられるフッ化物の20℃における溶解度は、通常0.01g/水100ml以上、好ましくは0.1g/水100ml以上であり、より好ましくは0.5g/水100ml以上であり、また、通常400g/水100ml以下、好ましくは100g/水100ml以下である。常温で固体であるがゆえに、取り扱い性、作業性が良好であり、安全に製造作業を行うことができる。また、このようなフッ化物を含む水溶液Aは、Si、SiO2などの不純物について腐食性を示すので、単独でもこれらの化合物を除去することができるが、Si、SiO2などの不純物が、酸窒化物の不純物相で皮膜されている場合には、前記の水溶液A単独では除去することが難しい傾向にあるため、硝酸、硫酸、塩酸、シュウ酸、及びリン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種を含む水溶液Bを併用することで、酸窒化物の不純物相を除去し、Si、SiO2などの不純物も効率よく除去することができる。
上記フッ化物を具体的に例示すれば、LiF、NaF、KF、RbF、CsF、NH4F、NaHF2、KHF2、RbHF2、NH5F2、AlF3、ZnF2・4H2O、ZrF4、Na2TiF6、K2TiF6、(NH4)2TiF6、Na2SiF6、K2SiF6、ZnSiF6・6H2O、MgSiF6・6H2O、Na2ZrF6、K2ZrF6、(NH4)2ZrF6、KBF4、NH4BF4、Mg(BF4)2・6H2O、KPF6、K3AlF6、Na3AlF6、SrF2等が挙げられる。例示した中で
も、溶解度が適度高く、潮解性が低いことから、NaFが好ましい。
も、溶解度が適度高く、潮解性が低いことから、NaFが好ましい。
また、前記水溶液Bとして用いることができる酸としては、フッ化水素酸以外の無機酸であり、具体的には、硝酸、硫酸、塩酸、シュウ酸、およびリン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種(以下、これらの酸を「水溶液Bの無機酸」と称する。)である。中でも、酸化力が高いことから、硝酸が好ましい。
水溶液Bの無機酸の濃度としては、水溶液Aと水溶液Bとの合計量に対し、合計で通常10重量%以上、好ましくは15重量%以上、より好ましくは20重量%以上であり、通常70重量%以下である。水溶液Aと水溶液Bとの合計量に対する、水溶液Bの無機酸の濃度が前記範囲となれば、水溶液Bにおける水溶液Bの無機酸の濃度に特に制限はなく、例えば、希硝酸でも濃硝酸でも用いることができる。
水溶液Bの無機酸の濃度としては、水溶液Aと水溶液Bとの合計量に対し、合計で通常10重量%以上、好ましくは15重量%以上、より好ましくは20重量%以上であり、通常70重量%以下である。水溶液Aと水溶液Bとの合計量に対する、水溶液Bの無機酸の濃度が前記範囲となれば、水溶液Bにおける水溶液Bの無機酸の濃度に特に制限はなく、例えば、希硝酸でも濃硝酸でも用いることができる。
水溶液Aと水溶液Bとの組み合わせとしては、NaFと硝酸との組み合わせが好ましい。これらの混合水溶液による溶解処理は、速やかにSiを除去して蛍光体の特性を向上することができるとともに、環境負担を減らしながら、作業性、産業的利便性が向上させることができることから好ましい。
本発明の洗浄工程においては、焼成工程で得られた蛍光体を、水溶液Aと水溶液Bとの混合液に浸漬することにより行われる。この際、水溶液Aと水溶液Bとを合わせることができればその混合方法に特に制限はなく、水溶液Aに水溶液Bを加えても、水溶液Bに水溶液Aを加えてもよい。
本発明の洗浄工程においては、焼成工程で得られた蛍光体を、水溶液Aと水溶液Bとの混合液に浸漬することにより行われる。この際、水溶液Aと水溶液Bとを合わせることができればその混合方法に特に制限はなく、水溶液Aに水溶液Bを加えても、水溶液Bに水溶液Aを加えてもよい。
ここで、浸漬している間、静置することにしても構わないが、作業効率の観点から、洗浄時間を短縮することができる程度に攪拌することが好ましい。また、通常、室温で作業を行うが、必要に応じて水溶液を加熱してもよい。
蛍光体を、水溶液Aと水溶液Bとの混合液に浸漬する時間は、攪拌条件等によっても異なるが、通常1時間以上、好ましくは2時間以上であり、また、通常24時間以下、好ましくは12時間以下である。
洗浄工程において、水溶液Aと水溶液Bとの混合液に蛍光体を浸漬する作業を行った後、一般的な水洗、ろ過を行うことが好ましい。水洗における洗浄媒としては、通常、室温(25℃程度)の水を用いるが、必要に応じて加熱してもよい。
蛍光体を、水溶液Aと水溶液Bとの混合液に浸漬する時間は、攪拌条件等によっても異なるが、通常1時間以上、好ましくは2時間以上であり、また、通常24時間以下、好ましくは12時間以下である。
洗浄工程において、水溶液Aと水溶液Bとの混合液に蛍光体を浸漬する作業を行った後、一般的な水洗、ろ過を行うことが好ましい。水洗における洗浄媒としては、通常、室温(25℃程度)の水を用いるが、必要に応じて加熱してもよい。
上述した蛍光体の水洗は、洗浄後の蛍光体について、次のような水分散試験を行い、その時の上澄み液の電気伝導度が所定の値以下となるまで行うことが好ましい。 即ち、洗
浄後の蛍光体を、必要に応じて乾式ボールミル等で解砕ないし粉砕し、篩又は水簸により分級を行って所望の重量メジアン径に整粒する。その後、当該蛍光体の10重量倍の水中で所定時間、例えば10分間撹拌して分散させた後、1時間静置することにより、水よりも比重の重い蛍光体粒子を自然沈降させる。このときの上澄み液の電気伝導度を測定し、その電気伝導度が通常100μS/cm以下、好ましくは50μS/cm以下、最も好ましくは10μS/cm以下となるまで、必要に応じて上述の洗浄操作を繰り返す。
浄後の蛍光体を、必要に応じて乾式ボールミル等で解砕ないし粉砕し、篩又は水簸により分級を行って所望の重量メジアン径に整粒する。その後、当該蛍光体の10重量倍の水中で所定時間、例えば10分間撹拌して分散させた後、1時間静置することにより、水よりも比重の重い蛍光体粒子を自然沈降させる。このときの上澄み液の電気伝導度を測定し、その電気伝導度が通常100μS/cm以下、好ましくは50μS/cm以下、最も好ましくは10μS/cm以下となるまで、必要に応じて上述の洗浄操作を繰り返す。
この蛍光体の水分散試験に用いられる水としては、特に制限はないが、洗浄媒の水と同様に脱塩水又は蒸留水が好ましく、特に電気伝導度は、通常0.01μS/cm以上、好ましくは0.1μS/m以上、また、通常10μS/cm以下、好ましくは1μS/cm以下である。また、上記蛍光体の水分散試験に用いられる水の温度は、通常、室温(25℃程度)である。
このような洗浄を行うことにより得られる蛍光体は、これを重量比で10倍の水に分散後、1時間静置して得られる上澄み液の電気伝導度が通常10μS/cm以下である。
なお、上記蛍光体の水分散試験における上澄み液の電気伝導度の測定は、例えば株式会社堀場製作所製、電気伝導度計「ES−12」等を用いて行うことができる。
また、上記洗浄工程後は、蛍光体を付着水分がなくなるまで乾燥させて、使用に供する。また、さらに、必要に応じて、凝集をほぐすために分散・分級処理を行ってもよい。
なお、上記蛍光体の水分散試験における上澄み液の電気伝導度の測定は、例えば株式会社堀場製作所製、電気伝導度計「ES−12」等を用いて行うことができる。
また、上記洗浄工程後は、蛍光体を付着水分がなくなるまで乾燥させて、使用に供する。また、さらに、必要に応じて、凝集をほぐすために分散・分級処理を行ってもよい。
[蛍光体の用途]
本発明により得られる蛍光体は、蛍光体を使用する任意の用途に用いることができる。また、本発明により得られる蛍光体は、本発明により得られる蛍光体を単独で使用することも可能であるが、本発明により得られる蛍光体を2種以上併用したり、本発明により得られる蛍光体とその他の蛍光体とを併用したりした、任意の組み合わせの蛍光体混合物として用いることも可能である。
本発明により得られる蛍光体は、蛍光体を使用する任意の用途に用いることができる。また、本発明により得られる蛍光体は、本発明により得られる蛍光体を単独で使用することも可能であるが、本発明により得られる蛍光体を2種以上併用したり、本発明により得られる蛍光体とその他の蛍光体とを併用したりした、任意の組み合わせの蛍光体混合物として用いることも可能である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
宇部興産社製α型窒化ケイ素粉末(「SN−E10」グレード、酸素含有量1.2質量%、β相含有量4.5質量%、炭素含有量0.2質量%未満)96.00質量%、トクヤマ社製窒化アルミニウム粉末(「E」グレード、酸素含有量0.9質量%、炭素含有量0.03質量%)3.64質量%、アドマテック社製酸化ケイ素(SO−E5)0.36質量%を秤量し、上述の原料を充分に均一になるまで混合した。
[実施例1]
宇部興産社製α型窒化ケイ素粉末(「SN−E10」グレード、酸素含有量1.2質量%、β相含有量4.5質量%、炭素含有量0.2質量%未満)96.00質量%、トクヤマ社製窒化アルミニウム粉末(「E」グレード、酸素含有量0.9質量%、炭素含有量0.03質量%)3.64質量%、アドマテック社製酸化ケイ素(SO−E5)0.36質量%を秤量し、上述の原料を充分に均一になるまで混合した。
得られた原料混合物を、外径9cm高さ10cmの窒化ホウ素製ルツボに300g充填し、窒素圧0.95MPaの雰囲気下で、2025℃で18時間保持することにより焼成した。得られた焼成粉体を、ナイロンメッシュ(NMG23、目開き900um)をパスさせて、付活剤無しβ-SiAlONを得た。粉末X線回折測定を行った結果、賦活剤無しβ-SiAlONはβサイアロン単相であった。 得られた付活剤無しβ-SiAlON99.19質量%、信越化学工業社製酸化ユーロピウム粉末(「RU」グレード)0.81質量%を秤量し、ナイロンメッシュ(NMG23、目開き900um)を*回パスさせて混合した。
得られた蛍光体原料混合物を、外径6cm高さ3.6cmの窒化ホウ素製ルツボに300g充填し、窒素圧0.95MPaの雰囲気下で、2000℃で12時間保持することにより焼成し、焼成粉体を作製した。次いで、焼成粉体をアルゴン圧0.205MPaの雰囲気化で、1450℃で12時間保持することにより熱処理し、ナイロンメッシュ(N―No.305T、目開き48μm)をパスさせて、熱処理粉体を得た。
得られた熱処理粉体を洗浄、乾燥することにより、実施例1の蛍光体を得た。
得られた熱処理粉体を洗浄、乾燥することにより、実施例1の蛍光体を得た。
[実施例2]
付活剤無しβ-SiAlON99.04質量%、フッ化ユーロピウム粉末(高純度化学製 9
9%)を実施例1と同じ仕込みEu濃度となるように0.96質量%秤量したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の蛍光体を得た。
[比較例1]
実施例1の蛍光体の仕込み組成とSi,Al,Eu濃度が同じになるように、宇部興産社製α型窒化ケイ素粉末(「SN−E10」グレード、酸素含有量1.2質量%、β相含有量4.5質量%、炭素含有量0.2質量%未満)95.22質量%、トクヤマ社製窒化アルミニウム粉末(「E」グレード、酸素含有量0.9質量%、炭素含有量0.03質量%)3.61質量%、信越化学工業社製酸化ユーロピウム粉末(「RU」グレード)0.81質量%、アドマテック社製酸化ケイ素(SO−E5)0.35質量%を秤量し、上述の原料を充分に均一になるまで混合した。
付活剤無しβ-SiAlON99.04質量%、フッ化ユーロピウム粉末(高純度化学製 9
9%)を実施例1と同じ仕込みEu濃度となるように0.96質量%秤量したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の蛍光体を得た。
[比較例1]
実施例1の蛍光体の仕込み組成とSi,Al,Eu濃度が同じになるように、宇部興産社製α型窒化ケイ素粉末(「SN−E10」グレード、酸素含有量1.2質量%、β相含有量4.5質量%、炭素含有量0.2質量%未満)95.22質量%、トクヤマ社製窒化アルミニウム粉末(「E」グレード、酸素含有量0.9質量%、炭素含有量0.03質量%)3.61質量%、信越化学工業社製酸化ユーロピウム粉末(「RU」グレード)0.81質量%、アドマテック社製酸化ケイ素(SO−E5)0.35質量%を秤量し、上述の原料を充分に均一になるまで混合した。
得られた蛍光体原料混合物を、外径6cm高さ3.6cmの窒化ホウ素製ルツボに25g充填し、窒素圧1.0MPaの雰囲気下で、2025℃で18時間保持することにより
焼成し、焼成粉体を作製した。次いで、焼成粉体をアルゴン圧0.205MPaの雰囲気化で、1450℃で12時間保持することにより熱処理し、ナイロンメッシュ(N―No.305T、目開き48μm)をパスさせて、熱処理粉体を得た。
得られた熱処理粉体を洗浄、乾燥することにより、比較例1の蛍光体を得た。
焼成し、焼成粉体を作製した。次いで、焼成粉体をアルゴン圧0.205MPaの雰囲気化で、1450℃で12時間保持することにより熱処理し、ナイロンメッシュ(N―No.305T、目開き48μm)をパスさせて、熱処理粉体を得た。
得られた熱処理粉体を洗浄、乾燥することにより、比較例1の蛍光体を得た。
<粉末X線回折測定>
CuKαのX線源を用いて実施例1、2及び比較例1の蛍光体の粉末X線回折測定を行った。実施例1、2、比較例1共にβサイアロン単相であった。
βサイアロンの(301)面の回折ピーク強度の角度が0°に位置するようにXRD図形を平行移動させ、回折強度を(301)面の回折ピーク強度で規格化した実施例1、2、比較例1の(301)面の回折図形を図1に示す。実施例1,2の半値幅は、比較例1よりも狭いため、実施例1,2は比較例1よりも結晶性がよいことがわかる。
また、実施例1、2、比較例1の(301)面の半値幅を測定した値を表1に示す。
CuKαのX線源を用いて実施例1、2及び比較例1の蛍光体の粉末X線回折測定を行った。実施例1、2、比較例1共にβサイアロン単相であった。
βサイアロンの(301)面の回折ピーク強度の角度が0°に位置するようにXRD図形を平行移動させ、回折強度を(301)面の回折ピーク強度で規格化した実施例1、2、比較例1の(301)面の回折図形を図1に示す。実施例1,2の半値幅は、比較例1よりも狭いため、実施例1,2は比較例1よりも結晶性がよいことがわかる。
また、実施例1、2、比較例1の(301)面の半値幅を測定した値を表1に示す。
尚、ここで結晶性の比較をするために(301)面の回折ピークを用いたのは、等価な面が複数存在すると、ピークが重なり合ってしまって結晶性の評価には不適当であること、ブラッグ角2θが、あまり低角側あるいは高角側にあると、どうしても精度が落ちやすいことを勘案し、2θ=52度付近にある(301)面の回折ピークを用いたものである。
<相対輝度>
まず、室温(25℃)において、日立製作所製蛍光分光光度計F−4500を用いて測定した。より具体的には、波長455nmの励起光を上記製造した蛍光体に照射し、480nm以上800nm以下の波長範囲内の発光スペクトルを得た。得られた発光スペクトルから、発光ピーク波長を読み取り、また色度x、yを計算した。
上述の方法で得られた可視領域における発光スペクトルから励起波長域を除いた範囲で、JIS Z8724に準拠して算出したXYZ表色系における刺激値Yから輝度を算出した。実施例1、2及び比較例1で得られた蛍光体の輝度を、比較例1で得られた蛍光体の輝度を100%とした場合の相対輝度で表1に示す。
表1から、Eu無しβサイアロンにEu含有化合物を添加して焼成すると、半値幅が狭くなり、結晶性が良くなることがわかる。具体的には、Cu―Kα線にて測定した、XRDチャートの(301)面のピークの半値幅が、2θで0.105度より小さいβサイア
ロン蛍光体が得られている。より好ましくは0.1度以下である。そして、結晶性がよくなることで輝度が向上していることがわかる。
また、実施例1、2は色の違いに伴う、視感度を考慮すると、ほとんど同等の発光効率を有している。Eu含有化合物の種類が変更することによっても、効率をほとんど変化させることなく、発光の色度が変更できることがわかる。
まず、室温(25℃)において、日立製作所製蛍光分光光度計F−4500を用いて測定した。より具体的には、波長455nmの励起光を上記製造した蛍光体に照射し、480nm以上800nm以下の波長範囲内の発光スペクトルを得た。得られた発光スペクトルから、発光ピーク波長を読み取り、また色度x、yを計算した。
上述の方法で得られた可視領域における発光スペクトルから励起波長域を除いた範囲で、JIS Z8724に準拠して算出したXYZ表色系における刺激値Yから輝度を算出した。実施例1、2及び比較例1で得られた蛍光体の輝度を、比較例1で得られた蛍光体の輝度を100%とした場合の相対輝度で表1に示す。
ロン蛍光体が得られている。より好ましくは0.1度以下である。そして、結晶性がよくなることで輝度が向上していることがわかる。
また、実施例1、2は色の違いに伴う、視感度を考慮すると、ほとんど同等の発光効率を有している。Eu含有化合物の種類が変更することによっても、効率をほとんど変化させることなく、発光の色度が変更できることがわかる。
本発明の製造方法により製造された蛍光体は、光を用いる任意の分野において用いることができ、例えば屋内及び屋外用の照明などのほか、携帯電話、家庭用電化製品、屋外設置用ディスプレイ等の各種電子機器の画像表示装置などに好適に用いることができる。
Claims (8)
- βサイアロンを母体結晶とする蛍光体の製造方法において、少なくとも焼成工程を2回行い、かつ1回目の焼成工程においては、賦活剤元素を得ようとする濃度より少なくした1回目焼成用蛍光体原料を調整し、これを焼成し、得られた1回目焼成済み原料に、さらに賦活剤元素を添加した2回目焼成用蛍光体原料に、焼成を行うことを特徴とするβサイアロン蛍光体の製造方法。
- 該βサイアロン蛍光体が、下記一般式で表されるものである。請求項1記載のβサイア
ロン蛍光体の製造方法。
Si6−xAlxOxN8−x:Euy ・・・ [1]
(式中、x、及びyは、それぞれ、0≦x≦4.2、及び0.001≦y≦0.03を満たす数を表す。) - 1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の合計より小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。
- 1回目焼成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率が、2回目以降の焼
成用蛍光体原料中の賦活剤元素の蛍光体に対するモル分率の最大値の10%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。 - 1回目焼成用蛍光体原料中に賦活剤元素を実質的に含まない請求項1乃至4のいずれか1項に記載のβサイアロン蛍光体の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の方法で製造されたβサイアロン蛍光体。
- Cu―Kα線にて測定した、XRDチャートの(301)面のピークの半値幅が、2θ
で0.105度より小さい、βサイアロン蛍光体。 - 請求項6又は7に記載の蛍光体を用いた発光装置。
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