JP6004725B2 - 加工装置のチャックテーブル機構 - Google Patents

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Description

本発明は、ウエーハの内部に改質層を形成するレーザー加工に用いる加工装置のチャックテーブル機構に関する。
半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等は、ウエーハに対して透過性を有する波長のレーザー光線がウエーハ内部に集光点を合わせて照射することで形成される改質層を利用して破断され、個々のデバイスチップに分割する加工方法が近年用いられ始めている(例えば、特許文献1参照)。この加工方法では、レーザー光線のエネルギーを減衰させるもの(例えば、デバイスを構成する各種パターンを形成する材料)がレーザー光線の入射面側に形成されていない事が条件となる。そのため、表面にそうしたデバイスが形成されたウエーハに対しては、デバイスが無い裏面側からレーザー光線を照射し、内部に改質層を形成する。
特許第3408805号公報
こうしたことから、デバイスが形成された表面側からレーザー光線を照射できない場合にも、通常の加工で用いられるのと同様に、粘着テープにウエーハの裏面を貼着して、環状フレームにウエーハを固定するウエーハユニットを形成する。その後、チャックテーブルの保持面にウエーハの表面を載置して、粘着テープ越しにレーザー光線を照射する方法がとられている場合がある。しかしながら、この方法では、粘着テープの粘着層がチャックテーブルに重なるため、ウエーハの外周で露出している粘着テープがチャックテーブルの外周部分に張り付き、加工後の搬送エラーを引き起こしてしまう。
また、ウエーハの表面にデバイスとしてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等が形成される場合には、このデバイスとしてのMEMSを保護するために、シート部材をチャックテーブルの保持面に敷いて、その上にデバイスが形成された表面を接するようにウエーハを載置する方法を検討している。このシート部材は、通気性と離型性を兼ね備えており、チャックテーブルのポーラス部分にデバイスを直接載置するより、デバイスを保護できる上、ウエーハ周囲の粘着テープの粘着面がチャックテーブルの保持面に張り付くのを防止できる。
しかし、このシート部材を使用する際、手作業でチャックテーブルに置いているため工数が掛かる上に、チャックテーブルに固定していないためずれやすいという問題が有った。また、チャックテーブルの保持面外周に嵌合するリング状の部品でシート部材の外周縁を挟んで固定する事も試みたが、シート部材の固定された外周縁部が盛り上がったり、リング状の部品の上面に粘着テープが張り付いたりというさらなる不具合が発生してしまっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、中央部を平坦な状態で通気性と離型性を兼ねるシート部材をチャックテーブルに容易に着脱自在にすることができる加工装置のチャックテーブル機構を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の加工装置のチャックテーブル機構は、ウエーハを保持面で吸引保持する加工装置のチャックテーブル機構であって、保持面となる円盤状の多孔質材と、該多孔質材が嵌合される円形凹部を備えた基台と、からなるチャックテーブルと、可撓性と通気性を備え、該保持面より大きい直径で該保持面を覆うシート部材と、該チャックテーブルの該基台に着脱自在に締結され、該シート部材を該チャックテーブルに固定するとともに、該保持面より大きい直径の開口を備えた環状締結部と、を含んで構成され、該環状締結部は、該開口に半径方向内側へと張り出して該保持面を囲繞する庇部を備え、該庇部は、該保持面を覆ってはみ出した該シート部材の外周縁を押さえ、該シート部材は、該チャックテーブルに平坦且つ着脱自在に固定されることを特徴とする。
前記加工装置のチャックテーブル機構では、前記ウエーハは、外周縁が環状フレームに貼着された粘着テープの粘着面に裏面が貼着され、前記チャックテーブルは、該ウエーハの表面側を前記シート部材を介して前記保持面で吸引保持し、前記多孔質材の直径は、前記ウエーハの直径未満であることが望ましい。
また、前記加工装置のチャックテーブル機構では、前記環状締結部の少なくとも該粘着テープに対面する面は、樹脂材料が塗布されて非粘着処理が施されていることが望ましい。
本発明の加工装置のチャックテーブル機構は、環状締結部の庇部がその開口に半径方向内側へと張り出してチャックテーブルの保持面を囲繞しているので、庇部がシート部材の外周縁を全周に亘って保持面に押さえることとなる。このために、シート部材をチャックテーブルの保持面上に平坦な状態で保持することができる。また、環状締結部をチャックテーブルから取り外すことで、シート部材を庇部が押さえなくなるために、環状締結部をチャックテーブルに着脱することで、シート部材をチャックテーブルに着脱することができる。したがって、中央部を平坦な状態で通気性と離型性を兼ね備えたシート部材を容易にチャックテーブルに着脱自在に取り付けることができる。
また、チャックテーブルの多孔質材の直径をウエーハの直径未満としているので、多孔質材の直径をウエーハの直径以上とする場合よりも、多孔質材に作用する吸引力がシート部材を介して粘着テープに作用しにくくなる。このために、ウエーハの外周縁近傍において、粘着テープとシート部材とが密に接触することを抑制できる。したがって、シート部材の粘着テープへの貼り付きを抑制することができる。
さらに、環状締結部の少なくとも粘着テープに対面する面に非粘着処理を施すことで、粘着テープがチャックテーブルに貼り付くことを抑制することができる。
図1は、実施形態に係るチャックテーブル機構を備えたレーザー加工装置によりレーザー加工が施されるウエーハなどを示す斜視図である。 図2は、実施形態に係るチャックテーブル機構を分解して示す斜視図である。 図3は、実施形態に係るチャックテーブル機構がウエーハなどを保持した状態を示す側断面図である。 図4は、実施形態に係るチャックテーブル機構に保持したウエーハにレーザー加工を施す状態を示す側断面図である。 図5は、図4中のV部を拡大して示す側断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係るチャックテーブル機構を備えたレーザー加工装置によりレーザー加工が施されるウエーハなどを示す斜視図である。図2は、実施形態に係るチャックテーブル機構を分解して示す斜視図である。図3は、実施形態に係るチャックテーブル機構がウエーハなどを保持した状態を示す側断面図である。図4は、実施形態に係るチャックテーブル機構に保持したウエーハにレーザー加工を施す状態を示す側断面図である。図5は、図4中のV部を拡大して示す側断面図である。
本実施形態に係る加工装置のチャックテーブル機構(以下、単にチャックテーブル機構と呼ぶ)は、図1に示すウエーハWAにレーザー光線L(図4に示す)を照射して内部に改質層K(図5に示す)を形成し、改質層Kを基点としてデバイスチップ(図示しない)に分割するレーザー加工装置1(加工装置に相当)を構成する。
なお、レーザー加工装置1によりデバイスチップに分割される加工対象としてのウエーハWAは、本実施形態ではシリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。ウエーハWAは、図1に示すように、表面WSに格子状に設けられた分割予定ラインSによって区画された各領域にデバイスDがそれぞれ形成されている。ウエーハWAは、図3及び図4に示すように、外周縁が環状フレームFに貼着された粘着テープTの粘着面TaにデバイスDが複数形成されている表面WSの反対側の裏面WRが貼着されることで、環状フレームFに固定される。なお、ウエーハWAの表面WSには、図示しないエピ層が形成されている。このエピ層は、レーザー光線Lを減衰又は遮断する材料で構成されている。
本実施形態では、粘着テープTは、透明又は半透明であり光を透過する合成樹脂で構成されたテープ層と、テープ層に積層されてウエーハWAの裏面WR及び環状フレームFに貼着する粘着面Taとを備えて、ウエーハWAよりも大きな面積を有するシート状に形成されている。また、粘着テープTは、テープ層と粘着面Taとが共にレーザー光線Lを透過し、引っ張った際に拡張するように変形する材料で構成されている。
本実施形態に係るレーザー加工装置1は、ウエーハWAを保持するチャックテーブル機構10(図3に示す)と、チャックテーブル機構10に保持されたウエーハWAに該ウエーハWAを透過する例えば波長が1064nmのレーザー光線Lを照射するレーザー光線照射手段30(図4に示す)と、チャックテーブル機構10に保持されたウエーハWAを撮像する撮像手段(図示しない)と、チャックテーブル機構10とレーザー光線照射手段30とを互いに直交するX、Y及びZ軸方向に相対的に移動させるX、Y及びZ軸移動手段(図示しない)と、制御手段40(図3及び図4に示す)とを少なくとも含んで構成されている。
また、本実施形態では、レーザー加工装置1は、レーザー加工後のウエーハWAの粘着テープTを引っ張って拡張してウエーハWAを個々のデバイスチップに分割する分割手段(図示しない)と、レーザー加工後のウエーハWAに紫外線を照射する紫外線照射手段(図示しない)と、を少なくとも含んで構成されている。さらに、レーザー加工装置1は、紫外線照射手段、チャックテーブル機構10、分割手段との間でウエーハWAを搬送する搬送手段(図示しない)や、分割手段により個々に分割されたデバイスチップを粘着テープTから剥がす分離手段(図示しない)などを含んで構成されても良い。
チャックテーブル機構10は、ウエーハWAを表面10a(保持面に相当)で吸引保持するものである。チャックテーブル機構10は、図2及び図3に示すように、ウエーハWAの表面WS側をシート部材12を介して表面10aで吸引保持するチャックテーブル11と、可撓性と通気性を備えたシート部材12と、チャックテーブル11に着脱自在に締結される環状締結部13とを含んで構成されている。
チャックテーブル11は、ウエーハWAを吸引保持する表面10aとなる円盤状の多孔質材14と、多孔質材14が嵌合される円形凹部15を備えた基台16とからなる。多孔質材14及び円形凹部15の直径は、ウエーハWAの直径未満である。また、多孔質材14は、ポーラスセラミック等から形成された円盤形状であり、図3及び図4に示すように、電磁弁17を介して吸引源18に接続した吸引路19が接続している。電磁弁17は、制御手段40からの命令通りに吸引路19を開閉するものである。吸引源18は、吸引路19を介して吸引孔から雰囲気を吸引して、表面10aに載置されたウエーハWAを吸引保持する。
基台16は、図2、図3及び図4に示すように、多孔質材14が嵌合される円形凹部15が設けられた中央円形突出部20と、この中央円形突出部20から外周方向に突出して多孔質材14の表面10aよりも低いフランジ部21とを一体に備えている。フランジ部21には、環状締結部13を固定するためのねじ孔22が設けられている。
また、基台16は、レーザー加工装置1の図示しない装置本体に設けられたテーブル移動基台23(図3及び図4に示す)に着脱可能である。なお、テーブル移動基台23は、X軸移動手段によりX軸方向に移動自在に設けられかつ図示しない基台駆動源により中心軸線(Z軸と平行である)回りに回転自在に設けられている。また、チャックテーブル11の周囲には、クランプ部24が設けられており、クランプ部24が図示しないエアーアクチュエータにより駆動することで、ウエーハWAの周囲の環状フレームFが挟持される。クランプ部24により環状フレームFが挟持されると、図3及び図4に示すように、粘着テープTの粘着面Taは、チャックテーブル機構10の環状締結部13に対面する。なお、本実施形態では、クランプ部24により環状フレームFが挟持されると、粘着テープTの粘着面Taの一部がチャックテーブル機構10の環状締結部13に接触する。
シート部材12は、超高分子量ポリエチレンなどの合成樹脂からなる多孔質フィルムであって、可撓性と通気性と離型性を備え、比較的剛性の高い(曲げにくい)材質で構成されている。シート部材12は、多孔質材14の表面10aよりも直径の大きな円形であり、多孔質材14の表面10a上に重ねられて多孔質材14の表面10aを覆う。また、シート部材12の表面の平坦度(平面度、表面粗さともいう)は、多孔質材14の表面10aの平坦度(平面度、表面粗さともいう)よりも小さく形成され、シート部材12の表面は、多孔質材14の表面10aよりも平坦に形成されている。さらに、シート部材12は、必要に応じて種々の厚みに形成される。
環状締結部13は、チャックテーブル11の基台16のフランジ部21上に重ねられて、ねじ孔22にねじ込まれる固定ねじ25によりチャックテーブル11の基台16のフランジ部21に着脱自在に締結されるものである。環状締結部13は、チャックテーブル11の基台16のフランジ部21に締結されると、シート部材12をチャックテーブル11の基台16に固定するものでもある。環状締結部13は、表面10aより大きい直径の開口26を備えた円環状に形成されている。また、環状締結部13とチャックテーブル11の基台16のフランジ部21との間には、Oリング27が設けられている。
また、環状締結部13は、図3及び図4に示すように、庇部28と押さえ部29とを備えている。庇部28は、開口26の内周面に環状締結部13の半径方向内側へと張り出して、環状締結部13がチャックテーブル11に締結されると、多孔質材14の表面10aを囲繞する。また、庇部28は、断面において、環状締結部13の内周面から半径方向内側へと向かうにしたがって徐々に上方(多孔質材14の表面10a)に向かうように水平方向に対して傾斜している。なお、庇部28は、断面において、Z軸とのなす角度よりも水平方向とのなす角度が小さく形成されている。また、本実施形態では、庇部28の先端の高さは、多孔質材14の表面10aの高さと略同程度に形成されている。
押さえ部29は、開口26の内周面に環状締結部13の半径方向内側へと張り出して、環状締結部13がチャックテーブル11に締結されると、多孔質材14の表面10aを囲繞する。また、押さえ部29は、庇部28の下方に配置されている。押さえ部29は、断面において、環状締結部13の内周面から半径方向内側へと向かうにしたがって徐々に上方(多孔質材14の表面10a)に向かうように水平方向に対して傾斜して、庇部28と略平行に配されている。
庇部28は、多孔質材14の表面10aを覆って多孔質材14の外周にはみ出したシート部材12の外周縁12aを、押さえ部29との間に挟みこんで、シート部材12の外周縁12aを多孔質材14の表面10aよりも下方に基台16側に押さえる。そして、シート部材12は、庇部28により基台16側に押さえられて、チャックテーブル11の多孔質材14の表面10a上に平坦に固定されるとともに、チャックテーブル11の基台16に着脱自在に固定される。また、シート部材12は、庇部28がシート部材12の外周縁12aを押さえ部29との間に挟みこむことにより、環状締結部13に取り付けられる。
また、環状締結部13の表面のうちの少なくとも粘着テープTに対面する面13aは、樹脂材料が塗布されかつ平坦に形成されて、非粘着処理が施されている。非粘着処理により、環状締結部13の表面のうちの少なくとも粘着テープTに対面する面13aには、粘着テープTの粘着面Taが貼り付きにくくなっている。環状締結部13の前述した面13aに塗布される樹脂材料は、粉体、流体(水又は溶剤分散型)、半個体、エラストマーの状態で、環状締結部13の前述した面13aに塗布される。また、樹脂材料としては、シリコーン高分子、シリコーン高分子に10%以内のシリコーンオイルを含有した混合体、ポリテトラフルオロエチレンに代表されるフッ素樹脂等を用いることができる。
制御手段40は、レーザー加工装置1を構成する上述した構成要素をそれぞれ制御して、ウエーハWAを個々のデバイスチップに分割する加工をレーザー加工装置1に行わせるものである。なお、制御手段40は、例えばCPU等で構成された演算処理装置やROM、RAM等を備える図示しないマイクロプロセッサを主体として構成されており、加工動作の状態や画像などを表示する図示しない表示手段や、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる図示しない操作手段と接続されている。
次に、実施形態に係るレーザー加工装置1を用いたウエーハWAの分割加工について説明する。オペレータが加工内容情報を制御手段40に登録し、オペレータから加工動作の開始指示があった場合に、レーザー加工装置1が加工動作を開始する。まず、加工動作前には、オペレータにより、シート部材12の外周縁12aを庇部28と押さえ部29との間に挟みこんで、シート部材12が取り付けられた環状締結部13が、チャックテーブル11の基台16に取り付けられる。すると、環状締結部13が基台16のフランジ部21に取り付けられているので、庇部28と押さえ部29が、シート部材12を多孔質材14の表面10aに押さえることとなる。また、庇部28と押さえ部29が前述したように水平方向に対して傾斜しているので、図3に示すように、シート部材12の中央部が多孔質材14の表面10aに重なって、シート部材12は、チャックテーブル11の多孔質材14の表面10a上に平坦に固定される。
また、オペレータ又は搬送手段により、チャックテーブル11の多孔質材14の表面10a上に、粘着テープTにより環状フレームFに装着されたウエーハWAの表面WSが載置される。そして、加工動作において、制御手段40は、図3に示すように、電磁弁17を開き、吸引源18を駆動して、多孔質材14及びシート部材12を介して、多孔質材14の表面10aでウエーハWAを吸引保持し、かつ、クランプ部24により環状フレームFを挟持する。すると、本実施形態では、粘着テープTの粘着面Taが環状締結部13に対面するとともに、粘着テープTの粘着面Taの一部が環状締結部13の表面13aに接触する。
そして、制御手段40は、X、Y及びZ軸移動手段によりチャックテーブル機構10と、撮像手段及びレーザー光線照射手段30などを相対的に移動させて、撮像手段の取得した画像に基いてアライメントを遂行する。その後、制御手段40は、図4に示すように、チャックテーブル11に保持されたウエーハWAの裏面WR側から粘着テープTを介して、ウエーハWAに対して透過性を有する波長が1064nmのレーザー光線Lを、ウエーハWAの内部に集光点を合わせて分割予定ラインSに沿って照射する。制御手段40は、レーザー光線Lを分割予定ラインSに沿って照射しつつ、チャックテーブル11をX軸移動手段などにより分割予定ラインSに沿って所定の加工速度で移動させる。なお、レーザー光線Lを、裏面WR側から粘着テープTを介してウエーハWAに照射するのは、ウエーハWAの表面WSに形成されたエピ層がレーザー光線Lを減衰又は遮断する材料で構成されているからである。
すると、図5に示すように、ウエーハWAの内部に、レーザー光線Lが照射された分割予定ラインSに沿って改質層Kが形成される。なお、改質層Kとは、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲のそれとは異なる状態になった領域のことを意味し、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、屈折率変化領域、及びこれらの領域が混在した領域等を例示できる。全ての分割予定ラインSに沿って改質層Kを形成すると、レーザー光線照射手段30からのレーザー光線Lの照射を停止する。
そして、制御手段40は、紫外線照射手段に紫外線をウエーハWAの裏面WR側から照射させて粘着テープTの粘着面Taの粘着力を低下させる。その後、制御手段40は、分割手段に粘着テープTを拡張させるなどして、改質層Kに外力を加え、分割予定ラインSに沿ってウエーハWAを個々のデバイスチップ(デバイスDを含む)に分割する。その後、制御手段40は、分離手段にデバイスチップから粘着テープTを剥がさせる。こうして、レーザー加工装置1は、ウエーハWAを個々のデバイスチップに分割する。
以上のように、本実施形態に係るチャックテーブル機構10によれば、環状締結部13の庇部28がその開口26に半径方向内側へと張り出してチャックテーブル11の表面10aを囲繞しているので、庇部28がシート部材12の外周縁12aを全周に亘って表面10aに押さえることとなる。このために、シート部材12をチャックテーブル11の表面10a上に平坦な状態で保持することができる。
また、環状締結部13をチャックテーブル11から取り外すことで、シート部材12を庇部28が押さえなくなるために、環状締結部13をチャックテーブル11に着脱することで、シート部材12をチャックテーブル11に着脱することができる。したがって、中央部を平坦な状態で通気性と離型性を兼ね備えたシート部材12を容易にチャックテーブル11に着脱自在に取り付けることができる。
また、チャックテーブル11の多孔質材14の直径をウエーハWAの直径未満としているので、多孔質材14の直径をウエーハWAの直径以上とする場合よりも、多孔質材14に作用する吸引力がシート部材12を介して粘着テープTに作用しにくくなる。このために、ウエーハWAの外周縁近傍において、粘着テープTとシート部材12とが密に接触することを抑制できる。したがって、シート部材12の粘着テープTへの貼り付きを抑制することができる。
さらに、環状締結部13の少なくとも粘着テープTに対面する面13aに非粘着処理が施されているので、粘着テープTがチャックテーブル11に貼り付くことを抑制することができる。
また、環状締結部13がシート部材12の外周縁12aを挟みこむ庇部28と押さえ部29とを備えているので、チャックテーブル11に取り付ける前に、環状締結部13にシート部材12を取り付けることができる。このために、環状締結部13をチャックテーブル11に着脱することで、シート部材12をチャックテーブル11に容易に着脱することができるとともに、シート部材12がチャックテーブル11の表面10a上で位置ずれすることを抑制することができる。
前述した実施形態では、環状締結部13は庇部28と押さえ部29とを備えているが、本発明では、庇部28を備えていれば環状締結部13は、押さえ部29を備えていなくても良い。また、本発明では、環状締結部13は、固定ねじ25の他に種々の手段によりチャックテーブル11に取り付けられても良い。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 レーザー加工装置(加工装置)
10 チャックテーブル機構
10a 表面(保持面)
11 チャックテーブル
12 シート部材
12a 外周縁
13 環状締結部
13a 面
14 多孔質材
15 円形凹部
16 基台
26 開口
28 庇部
F 環状フレーム
T 粘着テープ
Ta 粘着面
WA ウエーハ
WS 表面
WR 裏面

Claims (3)

  1. ウエーハを保持面で吸引保持する加工装置のチャックテーブル機構であって、
    保持面となる円盤状の多孔質材と、該多孔質材が嵌合される円形凹部を備えた基台と、からなるチャックテーブルと、
    可撓性と通気性を備え、該保持面より大きい直径で該保持面を覆うシート部材と、
    該チャックテーブルの該基台に着脱自在に締結され、該シート部材を該チャックテーブルに固定するとともに、該保持面より大きい直径の開口を備えた環状締結部と、を含んで構成され、
    該環状締結部は、該開口に半径方向内側へと張り出して該保持面を囲繞する庇部及び押さえ部を備え、
    該庇部は、該保持面を覆ってはみ出した該シート部材の外周縁を前記押さえ部との間に挟み込んで押さえて該シート部材を固定し
    該シート部材は、該チャックテーブルに平坦且つ着脱自在に固定される加工装置のチャックテーブル機構。
  2. 前記ウエーハは、外周縁が環状フレームに貼着された粘着テープの粘着面に裏面が貼着され、
    前記チャックテーブルは、該ウエーハの表面側を前記シート部材を介して前記保持面で吸引保持し、
    前記多孔質材の直径は、前記ウエーハの直径未満である請求項1記載の加工装置のチャックテーブル機構。
  3. 前記環状締結部の少なくとも該粘着テープに対面する面は、樹脂材料が塗布されて非粘着処理が施されている請求項2記載の加工装置のチャックテーブル機構。
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