JP5981677B1 - シューパフ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で含有させるか、或いは、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で含有し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合するかし、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉の少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いてシュー生地を調製し、該生地を用いて、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮が薄いシューパフを製造し、提供する。

Description

本発明は、モチモチした食感(モチ食感:搗きたての餅のような粘性の食感:glutinous texture like a rice-cake just making )に優れ、容積が大きく、皮厚が薄いシューパフ及びその製造方並びに該シューパフ用のシュー生地及びミックス粉に関する。ここで、シューパフ(“choux pastry”)は、choux pastry dough をpuff及び cookedした“puff pastry”であり、「シュー皮」とも呼ばれる。
シューパフ(シューケース)の中にクリームを充填したシュークリームは、手軽に喫食でき世界中で好まれている食品の1つである。従来より、シュークリーム等の外皮を構成するシューパフ(シュー皮)は、基本的には、水と油脂を加えて沸騰させておき、これに小麦粉を加えて糊化させ、卵を徐々に加えて適度な硬さに調整し、天板に絞り出してオーブンに入れ、焼成する方法によって製造されているが、焼成後の製品の形や大きさ、食感の良さを揃わせるには、熟練者の経験と勘にたよることのみで、良質のシューパフを得るには、高度の熟練が必要とされた。これを補うために、近年では、用いる原材料や、製造方法において、各種のものが提案されている。シューパフの食感も、従来は、サクサクした食感のものが好まれていたが、最近は、モチモチした食感(モチ食感)を好む消費者が増え、シューパフにおいてもモチ食感を有するものが求められつつある。
モチ食感を有するベーカリー製品として、特許文献1には、β澱粉50〜80質量部、α澱粉6〜25質量部、小麦粉7〜30質量部、及び糖質7〜25質量部からなる原料粉を使用してなるゴマダンゴ風ドーナツが記載されている。該ドーナツはモチ食感を有することが記載されているものの、好ましい澱粉として記載されているヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉をシュー生地に適用した場合、シューパフの容積が十分大きくならずシュー皮が厚くなりやすく、該シューパフを用いてシュークリームを作製すると、シュー皮を噛み千切りにくく、噛み千切る際に中に入っているクリームが飛び出しやすく喫食しにくいという問題がある。
特許文献2に、水中油型乳化物及び加工澱粉を含む菓子生地であって、水中油型乳化物とα化澱粉を含む加工澱粉との接触温度が(水中油型乳化物の油相の融点+5℃)以下の温度で調整することを特徴とする、モチ食感を有する菓子生地の製造法が記載されている。該菓子生地を焼成することで空洞が得られるものの、その空洞は小さく、皮が厚くなるためシューパフには適していなかった。
また、特許文献3には、シュー生地に使用する粉体100重量部中に、もち米粉5〜30重量%とタピオカ加工澱粉30〜95重量%を含むことを特徴とする、モチ食感を有し大きな空洞を備えるシューパフが開示されている。該特許文献に記載のものでは、粉体の混合時に特定の温度(80〜90℃)に調整する必要があり、シューパフの製造に加熱工程が2回必要となるなど製造工程が煩雑になり、簡易に製造できる方法ではない。
一方で、シューパフの製造においては、膨化性の良いシュー生地を得る方法が求められており、そのような方法として、特許文献4には、α化澱粉75〜50重量部、未α化小麦澱粉25〜50重量部、カゼインナトリウム1〜10重量部及び全卵粉2〜25重量部を含有するミックスを用いる方法が、特許文献5には、α化架橋澱粉と未架橋のα化澱粉との澱粉混合物100 重量部と、カゼイン0.1〜20重量部とを含むシュー皮用ミックス粉を用いる方法が開示されている。しかし、これらのものは、モチ食感のシューパフを提供するものではなく、生産性や食べやすさの点でも、必ずしも満足できるものではなかった。
他方で、アミロペクチン澱粉等を用いて、膨化性の良い膨張食品を得る方法も開示されている。例えば、特許文献6には、アミロペクチン澱粉を含有した組成物を用意し、その組成物の少くとも一部をそのガラス転移温度よりも高い温度に加熱し、それをそのガラス転移温度以下に冷却することによって、改良された膨張特性を有する膨張食品を得る方法が、特許文献7には、アミロース含有量25重量%以下の澱粉又は穀粉、及びそれらのα化物、アセチル化物、エーテル化物から選ばれた少なくとも一種からなる澱粉質原料を用いて、中空構造の膨化食品を得るための生地を調製する方法が開示されている。しかしながら、該特許文献に記載された膨化食品は、膨化性の良い膨張食品を得る方法ではあるが、いずれも、モチ食感を呈するものではなく、該開示の方法をモチ食感のシューパフの製造方法として、適用することができるものではない。
以上のように、近年、シューパフの製造方法として、各種の方法が開示されているが、最近のモチモチした食感(モチ食感)を好む消費者の傾向とともに、シューパフにおいてもモチ食感を有するものが求められている中で、モチ食感に優れ、容積が大きく、更にシュー皮が薄く食べやすいシューパフを簡易に製造できる方法は未だに提供されていない。
特開2004−254520 特開2008−263944 特開2013−123382 特開平06−038666 特開平08−275721 特表2002−538799 特開平10−191877
本発明の課題は、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮が薄いシューパフ及びその製造方法、並びに該シューパフ製造のためのシュー生地及びシュー生地調製用のミックス粉を提供することにある。更には、本発明の課題は、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮の薄いシューパフを簡易に製造できるシュー生地及び該シュー生地用のミックス粉を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく、シューパフの製造に用いる澱粉質原料や、その配合等について鋭意検討する中で、(A)アミロペクチン80質量%以上の澱粉と、(B)α化澱粉とを、特定量で配合し、かつ、該(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ澱粉質原料として用いてシュー生地用のミックス粉を調製するか、或いは(A)アミロペクチン80質量%以上の澱粉と、(B)α化澱粉、及び、(C)穀粉を特定量で配合し、かつ、該(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ澱粉質原料として用いてシュー生地用のミックス粉を調製し、該シュー生地用のミックス粉を用いて、シュー生地を調製して、シューパフを製造することにより、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮が薄いシューパフを製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で含有し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いてシュー生地を調製するか、或いは、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で含有し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いてシュー生地を調製し、該生地を用いて製造されたことを特徴とするシューパフからなる。
本発明においては、シューパフ製造用の澱粉質原料として、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉、及び、(B)α化澱粉、更には、(C)穀粉を特定の配合割合で配合することにより、モチ食感に優れながらも、容積が大きく、シュー皮が薄く喫食し易いシューパフを提供することを可能にした。また、該シューパフ製造用の澱粉質原料から調製されたシュー生地用ミックス粉、及び、該シュー生地用ミックス粉から調製されたシュー生地を用いることにより、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮が薄く喫食し易いシューパフを簡易に製造することを可能にした。
本発明のシューパフの製造における澱粉質原料において、シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉の配合量は、好ましくは、80質量部〜92質量部の配合量を採用することができる。また、本発明のシューパフの製造における澱粉質原料において、シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉の配合量が80質量部〜90質量部であり、(B)のα化澱粉の配合量が10〜20質量部であり、(C)の穀粉の配合量が10質量部以下である配合量を採用することができる。
本発明のシューパフの製造における澱粉質原料において、アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉として、もち種タピオカ澱粉を用いることができる。また、α化澱粉としては、α化架橋澱粉を用いることができる。
本発明は、シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いて生地を調製するか、或いは、シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で配合し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いて生地を調製し、該生地をシュー生地として用いて製造することを特徴とするシューパフの製造方法の発明を包含する。
また、本発明は、シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いるか、或いは(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で配合し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いて、調製したことを特徴とする、シューパフの製造用シュー生地の発明を包含する。
更に、本発明は、シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉の少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いるか、或いは(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で配合し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シュー生地製造用の澱粉質原料として配合したことを特徴とするシュー生地用ミックス粉の発明を包含する。
また、本発明は、本発明のシューパフを用いて、クリームを充填し、製造されたシュークリームの発明を包含する。
すなわち、具体的には本発明は、以下の請求項の発明からなる。
[1]シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で含有し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として配合したことを特徴とするシューパフ。
[2]シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で含有し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として配合したことを特徴とする上記[1]に記載のシューパフ。
[3]シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉の配合量が、80質量部〜92質量部であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のシューパフ。
[4]シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉の配合量が80質量部〜90質量部であり、(B)のα化澱粉の配合量が10〜20質量部であり、(C)の穀粉の配合量が10質量部以下であることを特徴とする上記[2]又は[3]に記載のシューパフ。
[5]アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉が、もち種タピオカ澱粉であることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載のシューパフ。
[6]α化澱粉が、α化架橋澱粉であるであることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載のシューパフ。
[7]シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いて生地を調製し、該生地をシュー生地として用いて製造することを特徴とするシューパフの製造方法。
[8]シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で配合し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いて生地を調製し、該生地をシュー生地として用いて製造することを特徴とする上記[7]に記載のシューパフの製造方法。
[9]シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として配合するか、或いは(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で配合し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として配合したことを特徴とする、シューパフの製造用シュー生地。
[10]シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いるか、或いは(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で配合し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シュー生地製造用の澱粉質原料として配合したことを特徴とするシュー生地用ミックス粉。
[11]上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載のシューパフに、クリームが充填されたシュークリーム。
本発明は、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮が薄いシューパフを提供することができ、モチ食感でありながら、外観が良く、喫食しやすい、従来に比べ製品価値の高いモチ食感のシューパフを提供する。また、本発明は、同時に、モチ食感でありながら、外観が良く、喫食しやすいシューパフを簡易に製造することができるシュー生地及びシュー生地用ミックス粉を提供する。本発明によれば、シューパフの製造において原料粉を混合する際に、加熱工程を必要とするようなことはなく、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮が薄いシューパフを簡易に、かつ安定して製造することができるので、生産性の点からも、優れたシューパフの生産方法を提供する。
本発明は、シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で含有し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いてシュー生地を調製するか、或いは、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で含有し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いてシュー生地を調製し、該生地を用いて、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮が薄いシューパフを製造し、提供することからなる。
本発明において、シューパフとは、シューケースとも呼ばれ、シュー生地を焼成しドーム状に膨化させ、シュー皮で形成された、内部に空洞を備えるものである。
本発明で使用するアミロペクチン80質量%以上の澱粉(A)成分とは、例えば、もち種タピオカ澱粉、もち種コーン澱粉、もち種馬鈴薯澱粉、もち米澱粉、もち小麦澱粉、タピオカ澱粉やこれらの加工澱粉等が挙げられる。本発明のシューパフは、(A)成分としてアミロペクチン80質量%以上の澱粉を澱粉質原料100質量部のうち70質量部以上含み、且つ、(A)成分のうち少なくとももち種タピオカ澱粉を8質量部以上含むことを特徴の1つとする。(A)成分としてもち種タピオカ澱粉だけを使用してもよく、また、もち種タピオカ澱粉以外に、1種又は2種以上のアミロペクチン80質量%以上の澱粉を組合わせてもよい。もち種タピオカ澱粉と組合わせる1種又は2種以上のアミロペクチン80質量%以上の澱粉は、好ましくは、もち種コーン澱粉やタピオカ澱粉である。
本発明で使用するアミロペクチン80質量%以上の澱粉は未糊化の澱粉であって、必要に応じて、漂白、ヒドロキシプロピル化、アセチル化、架橋、酸化及び酸浸漬から選ばれる1種以上の加工処理を施したものでもよい。ここで、ヒドロキシプロピル化とは、澱粉にプロピレンオキサイドを反応させる処理を指し、アセチル化とは、澱粉に無水酢酸又は酢酸ビニールモノマー等を反応させる処理を指し、常法に従って実施できる。架橋とは、澱粉にメタリン酸塩、オキシ塩化リンなどの架橋剤を加え反応させる等の処理を指し、常法に従って実施できる。酸化とは、澱粉に次亜塩素酸Naを作用させる処理を指し、酸浸漬とは澱粉に硫酸を作用させる処理を指し、いずれも常法に従って実施することができる。
本発明の(A)成分の1つであるもち種タピオカ澱粉とは、もち種タピオカを原料とした澱粉であり、アミロペクチンがほぼ100%で構成されたものを指す。該もち種タピオカ澱粉としては、Thai Tapioca Deveiopment Institute(タイ国)から入手したもち種タピオカの芋を原料として、Siam Quality Starch社(タイ国)で製造したもち種タピオカ澱粉を利用できる。
本発明のシューパフには、(B)成分としてα化澱粉を含有する。α化澱粉とは、糊化(α化)した澱粉を、乾燥し、必要に応じて粉砕した粉末状の澱粉を指す。澱粉をα化する手法は公知であり、例えば、澱粉を水分存在下でドラムドライヤー、エクストルーダー、スプレードライヤー等を用いて加熱する方法が挙げられる。
本発明で使用するα化澱粉の原料の種類については特に制限されないが、例えば、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーン澱粉、米澱粉、サゴ澱粉、甘藷澱粉や各種もち種澱粉などが挙げられる。α化澱粉を1種単独で使用してもよく、2種以上を組合わせて使用してもよい。これらの中でも、本発明で使用するα化澱粉の原料として好ましいものは、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉やそのもち種澱粉である。本発明で使用するα化澱粉は、必要に応じて、原料澱粉を予めヒドロキシプロピル化、アセチル化、架橋、酸化及び酸浸漬から選ばれる1種以上の加工処理を施したのち、α化したα化加工澱粉でもよい。本発明で使用するα化加工澱粉として好ましくは、α化架橋澱粉であり、より好ましくはα化ヒドロキシプロピル化架橋澱粉である。
本発明で使用するα化澱粉の冷水膨潤度としては、特に限定されないが、シュー生地の製造時に適正な粘度を付与できるという点から、10〜90が好ましく、50〜80がより好ましい。冷水膨潤度の測定は、以下の条件で測定できる。α化澱粉試料2gを水100mlに均一に分散させ、これを100ml容メスシリンダーに注ぎ入れて24時間静置し、澱粉の沈殿層の体積を読み取り、その数値(ml)を冷水膨潤度とする。
本発明のシューパフは澱粉質原料として、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉及び(B)α化澱粉以外に、澱粉質原料として、(C)穀粉を配合することができる。該(C)穀粉の配合量は、澱粉質原料100質量部に対して、22質量部以下の範囲で配合することができる。穀粉としては、小麦粉(薄力粉、中力粉、準強力粉、強力粉、超強力粉、日本産小麦粉)、全粒粉、ふすま、ライ麦、米、トウモロコシ、大麦、ひえ、あわ、きび、発芽玄米、黒米、赤米、大豆、小豆、アマランサス、キヌアなどを挙げることができる。本発明において用いられる澱粉質原料としては、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉及び(B)α化澱粉以外に、澱粉質原料として、該澱粉以外の澱粉及び/又は穀粉を用いることができるが、穀粉由来の風味を付与できる観点から、(A)及び(B)澱粉以外の澱粉質原料として、(C)穀粉を用いることが好ましい。特に好ましい穀粉として、小麦粉を挙げることができる。
上記のようにして得られる澱粉質原料100質量部のうち、アミロペクチン80質量%以上の澱粉を70質量部以上92質量部以下とα化澱粉を8質量部以上20質量部以下を配合し、該アミロペクチン80質量%以上の澱粉のうち8質量部以上がもち種タピオカ澱粉であるように配合することにより、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮が薄いシューパフを製造できる。前記アミロペクチン80質量%以上の澱粉のより好ましい配合割合は80質量部以上92質量部以下であり、更に好ましくは80質量部以上90質量部以下である。前記α化澱粉のより好ましい配合割合は10質量部以上20質量部以下であり、更に好ましくは10質量部以上15質量部以下である。前記アミロペクチン80質量%以上の澱粉として配合されるもち種タピオカ澱粉のより好ましい配合割合は10質量部以上であり、更に好ましくは20質量部以上である。上記のように各種澱粉質原料の配合割合を設定することで、モチ食感、シューパフの容積、及びシュー皮の厚さがより好ましいシューパフを製造できる。
本発明のシューパフの製造には、澱粉質原料以外に必要に応じて、イースト、ベーキングパウダー、食塩、水、その他副材料を加えることができる。上記原料を元にシュー生地を作製し、焼成、フライ、蒸し等の加熱処理をおこない本発明のシューパフが製造される。
なお、副材料とは、一般にシュー生地の製造に使用されている副材料、或いは望まれる品質などによって使用されている副材料であり、具体的には全卵、卵白、卵黄、乾燥全卵、乾燥卵白、乾燥卵黄などの卵類、砂糖、黒糖、グルコース、異性化糖、希少糖、希少糖含有異性化糖(例えばレアシュガースウィート、松谷化学工業株式会社製)、オリゴ糖、デキストリン、還元澱粉分解物等の糖質、脱脂粉乳、全脂粉乳、牛乳などの乳製品、ショートニング、マーガリン、バター、粉末油脂、乳化油脂等の油脂類、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム等の乳化剤、シナモン、バジリコ等の香辛料、ブランデー、ラム酒等の洋酒類、レーズン、ドライチェリー等のドライフルーツ、アーモンド、ピーナッツ等のナッツ類、αアミラーゼ、βアミラーゼ、グルコオキシターゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、キシラナーゼ、ヘミセルラーゼ、グルコースオキシターゼ等の酵素、香料(例えばバニラエッセンス)、人工甘味料、(例えばアスパルテーム)、ペクチン、グアガム分解物、アガロース、グルコマンナン、ポリデキストロース、アルギン酸ナトリウム、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、キチン、キトサン、難消化性デキストリン、シトラスファイバー等の食物繊維、活性グルテン、ココアパウダー、キサンタンガム、グアガム、ジェランガム等の増粘剤類が例示できる。
本発明では、上記(A)成分、(B)成分及び必要に応じて(C)成分を予め混合し、ミックス粉として提供してもよい。この場合、製造者は澱粉質原料を混合する必要がなくシューパフの製造作業を簡略化できる。この場合、ミックス粉には、ベーキングパウダー、食塩や副原料など必要に応じて含ませてもよい。
シューパフの製造方法は、加熱状態で原料を混合(加熱混合工程)する方法と非加熱状態で原料を混合する方法がある。加熱混合工程とは、例えば、水、油脂類、場合によって食塩、砂糖などをあらかじめ混合し沸騰させた中に、澱粉質原料等の粉類を添加し、撹拌する工程を指し、その後、卵、膨張剤類を添加、撹拌してシュー生地を製造する。本発明において、シュー生地の製造方法としては、加熱混合工程を含む方法と含まない方法どちらの方法でも目的のシューパフを製造できる。本発明では、加熱混合工程を実施せずとも、好ましいシューパフを製造できるので、加熱混合工程を含まないシューパフの製造方法が好ましい。本発明は、膨化性が良く、モチ食感に優れ、更に喫食し易いシューパフを簡易に製造できる点で従来の技術に比べ優れている。また本発明の製造方法は、シューパフを製造後冷凍して流通させる冷凍製品や、近年シュー生地の製造工程の合理化や流通上の目的で利用される冷凍生地などにも適用できる。
本発明のシューパフ又はシュー生地を適用できる製品としては、シュークリーム、エクレア、フレンチクルーラー、揚げシュー、また、他の生地と組み合わせて製品にするパイシュー、クッキーシューなどをあげることができる。またシュー生地と同様の絞りタイプの生地としてポービリア、ポンデケージョなどをあげることができ、もち食感でありながら製品の容積を向上させることが可能である。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されて解釈されるものではない。
[評価方法]
(シュー皮の皮厚の測定)
シューパフの頂点を通りシューパフの底に対して垂直となるようにシューパフを切断した。シューパフの切断面の頂上部と底部の皮厚をノギスにより測定した。上下2カ所の測定値の平均をそのシュー皮の皮厚とした。モチ食感を有するシューパフのシュー皮において、皮厚が7mmを超えるとシューパフの中にクリームを入れたシュークリームにおいて、皮を噛み千切ろうとする際に中のクリームが飛び出しやすくなり食べにくくなる。そのため、モチ食感を有するシューパフのシュー皮においては皮厚は7mm以下が好ましい。また、皮厚が5mm以下であれば、モチ食感を有するシューパフであっても、シュークリームはより食べやすくなり好ましい。以上を踏まえ、以下のように皮厚による評価をした。
<判定基準>
◎:5mm以下。
〇:5mmより大〜7mm以下。
×:7mmより大。
(シュー皮の容積の測定)
シュー皮の容積を自動体積計(3D LaserVolume Measurement Selnac-winVM2100、アステックス社)により測定した。従来モチ食感が得られる澱粉として使用されていたタピオカ澱粉を利用した表3記載の配合1−4を使って作製したシューパフの容積を元に、以下のように評価した。
<判定基準>
◎:70cm以上。
〇:52cm以上70cm未満。
×:52cm未満。
(シューパフの食感評価)
シューパフの食感評価を10名のよく訓練された試験員により実施した。各試験員にモチ食感を、澱粉質原料として小麦粉だけで製造したシューパフのモチ食感を1、モチ食感が強い場合を5として5段階で評価させた。10名のモチ食感の点数の平均をそのシューパフのモチ食感値とし、以下のように評価した。
<判定基準>
◎:4以上。
〇:3以上〜4未満。
×:3未満。
[シューパフの検討1]
(シューパフの製造)
表2の配合1−1〜配合1−7に記載の澱粉質原料を準備した。各種澱粉質原料、液状マーガリン及びデキストリンを表1に記載の割合で混合し、全卵、水を加えて十分撹拌してシュー生地を調製した。該シュー生地を絞り袋に入れ、天板上に生地量が10gになるよう絞り出し、霧吹きを行った後、あらかじめ上火180℃、下火190℃に加熱したオーブンで17分焼成してシュー皮を得た。オーブンから取り出したシュー皮を20℃で40分間保持しシューパフの各種測定をした。
Figure 0005981677
Figure 0005981677
(結果)
結果を表3に示す。澱粉質原料として、α化澱粉ともち種タピオカ澱粉の組合わせ又は、α化澱粉とヒドロキシプロピル化もち種タピオカ澱粉の組合わせを用いた場合、モチ食感に優れ、シューパフの容積が大きく、シュー皮が薄い好ましいシューパフを製造できた。その際、シュー生地の製造時において原料粉を混合する際に加熱工程を必要とせず、簡易な製造工程で好ましいシューパフを製造できた。一方、もち種タピオカ澱粉を含まない場合、表3に示すように好ましいシュー皮を製造できなかった。
Figure 0005981677
[シューパフの検討2(もち種タピオカ澱粉の配合量検討)]
(製造)
澱粉質原料として表4に示す配合2−1〜2−4を用いた以外はシューパフの検討1と同様にシューパフを製造した。
(結果)
結果を表5に示す。澱粉質原料100質量部に対して、もち種タピオカ澱粉を70質量部以上配合させてα化澱粉と併用した場合、好ましいシューパフを製造できた。もち種タピオカ澱粉が60質量部の場合、α化澱粉と併用しても、シューパフの容積、皮厚の点で好ましいシューパフを製造できなかった。
Figure 0005981677
Figure 0005981677
[シューパフの検討3((A)成分の検討)]
(製造)
澱粉質原料として表6に示す配合3−1〜3−9を用いた以外はシューパフの検討1と同様にシューパフを製造した。
(結果)
(A)成分としてもち種タピオカ澱粉が5質量部の場合、アミロペクチン80質量%以上の澱粉が90質量部配合されていても好ましいシューパフを製造できなかった。(A)成分としてもち種タピオカ澱粉ともち種タピオカ澱粉以外のアミロペクチン80質量%以上の澱粉を組合せる場合、本発明の目的のシューパフを製造するためには、もち種タピオカ澱粉が少なくとも8質量部以上必要であることがわかった。また、比較例10に示すように、もち種タピオカ澱粉が10質量部含まれていても(A)成分が合計で55質量部では好ましいシューパフは得られなかった。
Figure 0005981677
Figure 0005981677
[シューパフの検討4((B)成分の検討)]
(製造)
澱粉質原料として表8に示す配合4−1〜4−8を用いた以外はシューパフの検討1と同様にシューパフを製造した。
(結果)
(B)成分としてα化澱粉が8質量部〜20質量部において、本発明の目的の好ましいシューパフが製造できた。配合4−5(B成分がα化ヒドロキシプロピル化架橋澱粉)と配合4−6(B成分がα化架橋澱粉)の澱粉質原料を用いて製造したシューパフを比較すると、(B)成分としてα化ヒドロキシプロピル化架橋澱粉を用いた場合、シュー皮がより薄い好ましいシューパフを製造できた。
Figure 0005981677
Figure 0005981677
[シュークリーム]
実施例1、比較例2のシューパフを用いてシュークリームを製造した。実施例1のシューパフを用いて製造したシュークリームはモチ食感に優れながらも中に入っているクリームが飛び出しにくく食べやすかった。一方で、比較例2のシューパフを用いて製造したシュークリームは、シュー皮を噛み千切る際に、中のクリームが飛び出し食べにくかった。
本発明は、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮が薄いシューパフを提供することができ、モチ食感でありながら、外観が良く、喫食しやすい、従来に比べ製品価値の高いモチ食感のシューパフを提供する。また、本発明は、同時に、モチ食感でありながら、外観が良く、喫食しやすいシューパフを簡易に製造することができるシュー生地及びシュー生地用ミックス粉を提供する。本発明によれば、シューパフの製造において原料粉を混合する際に、加熱工程を必要とするようなことはなく、モチ食感に優れ、容積が大きく、シュー皮が薄いシューパフを簡易に、かつ安定して製造することができるので、生産性の点からも、優れたシューパフの生産方法を提供する。

Claims (11)

  1. シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で含有し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として配合したことを特徴とするシューパフ。
  2. シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で含有し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として配合したことを特徴とする請求項1に記載のシューパフ。
  3. シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉の配合量が、80質量部〜92質量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシューパフ。
  4. シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉の配合量が80質量部〜90質量部であり、(B)のα化澱粉の配合量が10〜20質量部であり、(C)の穀粉の配合量が10質量部以下であることを特徴とする請求項2又は3に記載のシューパフ。
  5. アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉が、もち種タピオカ澱粉であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシューパフ。
  6. α化澱粉が、α化架橋澱粉であるであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシューパフ。
  7. シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いて生地を調製し、該生地をシュー生地として用いて製造することを特徴とするシューパフの製造方法。
  8. シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で配合し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として用いて生地を調製し、該生地をシュー生地として用いて製造することを特徴とする請求項7に記載のシューパフの製造方法。
  9. シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として配合するか、或いは(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で配合し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として配合したことを特徴とする、シューパフの製造用シュー生地。
  10. シューパフに含まれる澱粉質原料100質量部のうち、(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B≦100質量部となる条件で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シューパフ製造用の澱粉質原料として配合するか、或いは(A)アミロペクチン含量80質量%以上の澱粉を70質量部〜92質量部と、(B)α化澱粉を8〜20質量部とを、A+B<100質量部となる条件で配合し、残部の澱粉質原料として(C)穀粉を22質量部以下の配合量で配合し、かつ、上記(A)のアミロペクチン含量80質量%以上の澱粉のうち、少なくとも8質量部以上がもち種タピオカ澱粉である澱粉質原料を、シュー生地製造用の澱粉質原料として配合したことを特徴とするシュー生地用ミックス粉。
  11. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のシューパフに、クリームが充填されたシュークリーム。
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