JP5882090B2 - エレベータの群管理制御システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、エレベータの群管理制御システムに関する。
利用者がエレベータを呼ぶ方法として、出発階の乗り場で上下方向呼び登録装置のボタンを押す「上下方向の乗り場呼び(以下、上下方向呼びと呼ぶ)」が主に採られてきており、行先階を指定する方法として、かご内で各行先階に対応するかご呼びボタンを押す「かご呼び」が主に採られてきている。
これに対して、利用者が出発階の乗場行先階登録装置で行先階を登録することによって、かごを呼ぶことと、行先階を指定することを同時に行う「行き先呼び」が注目されている。
従来、上下方向呼びだけの既存のエレベータの群管理制御システムに対し、一部の階に乗場行先階登録装置を設置する際に、上下方向呼びと行先呼びとを単一の割当処理部で処理する必要があった。このため、既存のシステムを撤去し、上下方向呼びと行先呼びを処理できる新たな単一の割当処理部を含むシステムを設置する必要があった。
新旧の群管理制御システムを同時に稼働させる方法としては、例えば、既存の群管理制御システムを新たな群管理制御システムに置き換える途中の段階で実施する目的のために、リニューアル前のかごを制御する旧群管理制御システムと、リニューアル後のかごを制御する新群管理制御システムとを協調して動作させるシステムが提案されている。
第1の技術では、新旧群管理制御システムの一方で登録された呼びを、両群管理制御システムに登録し、両群管理制御システムが夫々かごを割り当てる。単一の呼びに2台のかごが応答すると無駄になるので、最初の1台のかごが応答した時点で、応答しなかった側の群管理制御システムから呼び登録が消去される。
第2の技術では、旧群管理制御システムの呼びを新群管理制御システムに転送し、新群管理制御システムで、新群管理側と旧群管理側のいずれのかごへ割り当てるか決定する。
しかし、それら技術は、新旧群管理制御システムは夫々、別々のかごを制御するので、全てのかごを制御する既存の群管理制御システムに、新たな種類の呼びを処理する機構を追加する目的では、使用できない。また、第1の技術は、呼びを一つ登録する度に、一時的に2台のかごが選択されるので、1台が必要のない運行を行う可能性があり、非効率である。また、第2の技術は、まず新群管理側で割り当て処理を行い、旧群管理での割り当てが適切と考えられる場合は、さらに旧群管理側で割り当て処理を行う必要があるため、割り当て処理2回分の時間が必要となり、処理に多くの時間がかかる。
特許第3170539号公報 特許第3772051号公報
上下方向呼びだけ可能な既存のエレベータの群管理制御システムに対して、行き先呼びをも可能にするようにシステムを追加する効果的な方法がなかった。
本実施形態は、上下方向呼びだけ可能な既存のエレベータの群管理制御システムに対して、行き先呼びをも可能にするようにシステムを効果的に追加することのできるエレベータの群管理制御システムを提供することを目的とする。
実施形態によれば、複数台のかごの運行を管理するために、各かごに割り当てられた各出発階で発生した上下方向呼びに関する情報と、各かご内で発生した各行先階に対するかご呼びとに関する情報を含む上下方向運行予定情報を記憶する上下方向運行予定記憶部を備えた既存の上下方向呼び及びかご呼びのためのエレベータの群管理制御システムに対して、行先呼びを追加するための拡張用のエレベータの群管理制御システムは、乗場行先階登録装置と、行先呼び登録記憶部と、行先呼び割当処理部と、行先呼び運行予定記憶部と、第1の変換部と、第2の変換部とを備える。乗場行先階登録装置は、少なくとも一つの出発階に設けられ、行先階を指定した行先呼びを登録する。行先呼び登録記憶部は、前記乗場行先階登録装置による前記行先呼びの登録を記憶する。行先呼び割当処理部は、前記行先呼びの新たな登録に対して、割り当てかごを割り当てる。行先呼び運行予定記憶部は、各々の前記行先呼び毎に、前記出発階及び前記割り当てかご並びに前記行先階に関する情報を含む行先呼び運行予定情報を記憶する。第1の変換部は、前記行先呼びの新たな登録に対する前記行先呼び運行予定情報を、前記上下方向呼びに関する情報及び前記かご呼びに関する情報に変換し、該変換した上下方向呼び及びかご呼びに関する情報を前記上下方向運行予定記憶部に与える。第2の変換部は、前記上下方向運行予定記憶部に記憶されている前記上下方向呼びに関する情報及び前記かご呼びに関する情報を、前記行先呼びから変換されたものを除いて、前記行先呼び運行予定情報に変換し、該変換した行先呼び運行予定情報を前記行先呼び運行予定記憶部に与える。
既存の群管理制御システムの例示的なブロック図。 実施形態に係る群管理制御システムの例示的なブロック図。 行先呼び発生時の割り当て処理の例示的なフローチャート。 行先呼び登録データの一例を示す図。 行先呼び運行予定データの一例を示す図。 上下方向運行予定データの一例を示す図。 上下方向呼び登録データの一例を示す図。 かごの運行状況の一例を示す図。 疑似行先呼び運行予定データの一例を示す図。 定員管理データの一例を示す図。 仮割り当てを考慮しない場合の将来予測の出力例を示す図。 仮割り当てを考慮した場合の将来予測の出力例を示す図。 行先呼びの割り当てを上下方向呼びシステムに与える処理の例示的なフローチャート。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係るエレベータの群管理制御システムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
本実施形態では、「上下方向呼び」及び「かご呼び」のみについて登録及び割り当て処理が可能な既存のエレベータの群管理制御システムに対して、後で説明する行先呼びを追加するための拡張用システムを付加することによって、「行先呼び」の登録及び割り当て処理も可能にする場合について説明する。
既存の群管理制御システムでは、引き続き、全てのかごの運行管理と、上下方向の割り当て処理を行い、新たなシステムは、行先呼びの割り当て処理を行う。従って、既存のシステムを残したままで、行先呼びによる割り当ても可能な群管理制御システムを構築することができる。割り当て処理は、呼びの種類に応じてそれぞれのシステムで割り当て処理を行うため、1つの呼びに対して2台割り当てる必要はないので、かごの無駄な動きを抑制できる。また、割り当て処理を2回繰り返す必要がないので、割り当てかごを早く求めることができる。
なお、本実施形態において、既設の上下方向呼び及びかご呼びのためのエレベータの群管理制御システムに対して、後から行先呼びを追加するための拡張用システムを付加する場合だけでなく、新規に、上下方向呼び及びかご呼びのためのエレベータの群管理制御システムと、行先呼びを追加するための拡張用エレベータの群管理制御システムとを含むエレベータの群管理制御システムを製造・出荷等する場合も同様に可能である。この場合には、上下方向呼び及びかご呼びのためのエレベータの群管理制御システムの設計を活かして、上下方向呼び及びかご呼びに加えて行先呼びをも可能にするエレベータの群管理制御システムを容易に実現することができるようになる。
最初に、拡張される前の、既存のエレベータの群管理制御システムについて説明する。
図1に、本実施形態における既存のエレベータの群管理制御システムの構成例を示す。
図1に示されるように、本実施形態における既存のエレベータの群管理制御システム100は、上下方向呼びシステム1、単体かご制御部21〜X、かご31〜X、「上下方向呼び」のための上下方向呼び登録装置41〜Yを有する。また、各かご31〜Xの内部には、それぞれ、「かご呼び」のための例えば各行先階に対応するボタンなどを含むかご呼びボタン311〜Xが設置されている。ここで、Xは、かごの台数であり、Yは、上下方向呼び登録装置が設置される階の総数である。具体例として、例えば10階建のオフィスビルで、各階に上下方向呼び登録装置が設置され、かごが6台ある場合には、X=6、Y=10(すなわち、単体かご制御部が6台、かごが6台、かご呼びボタンが6セット、上下方向呼び登録装置が10台)となるが、本実施形態がこれに限定されないことは言うまでもない。
なお、最下階に設けられる上下方向呼び登録装置41〜Yは、上方向ボタンだけ含み、最上階に設けられる上下方向呼び登録装置41〜Yは、下方向ボタンだけ含み、それら以外の階に設けられる上下方向呼び登録装置41〜Yは、上方向ボタン及び下方向ボタンを含む。
上下方向呼びシステム1は、上下方向呼び登録記憶部11、上下方向割当処理部12、上下方向運行予定記憶部13、上下方向将来予測部14、かご運行制御監視部15を含む。
上下方向呼びシステム1は、利用者が或る階(出発階)で上下方向呼び登録装置4の上方向ボタン又は下方向ボタンを押したことに応答して、上下方向呼び(上方向の呼び又は下方向の呼び)の登録を記録し、呼び登録に対して割り当てかごを選定し、選定した割り当てかごを運行予定として記憶し、各かごを監視しながら運行を制御するものである。なお、「割り当てかご」は、呼びを行った利用者を乗車させるために割り当てた「かご」を意味する。
上下方向呼び登録装置41〜Yは、上下方向呼びを可能にする階の乗り場に設置され、利用者がエレベータを利用したいときに、向かう方向に応じて操作するためのものである。例えば、10階建のオフィスビルで、各階に2台ずつ設置する場合は、20台の上下方向呼び登録装置41〜20が設置されることになる。
上下方向呼び登録記憶部11は、登録された上下方向呼びを記憶する。かご運行制御監視部15から、呼びに対する応答がなされたことを示す信号を受け取った場合に、呼びの記憶を消去する。
上下方向割当処理部12は、上下方向呼び登録記憶部11に登録された上下方向呼びに対し、割り当てかごを選定する。新たに登録された呼びに対して、割り当てかごの選定を行うときは、上下方向運行予定記憶部13から、各かごに設定された上下方向の割り当ての情報と、かご呼びの情報を受け取り、かご運行制御監視部15から、各かごの位置と方向と戸開状態の情報を受け取り、それらの情報を上下方向将来予測部14に与えて、各かごの将来の運行を予測させる。予測は、各かごについて、それぞれ、新たな呼びを割り当てる前の状態と、割り当てた後の状態とについて行う。予測した結果から、各呼びに応答する見込みの時刻が分かるので、それらの時刻の大小から、割り当てかごを決める。例えば、新たな呼びを割り当てる前の状態における「未応答時間予測値」の合計値と、新たな呼びを割り当てた後の状態における「未応答時間予測値」の合計値との差が最小となるような、かごを選択しても良い。
ここで、未応答時間予測値とは、例えば、各呼びの登録時刻から、「各呼びに応答する見込みの時刻」までの時間の予測値を示す。
上下方向将来予測部14は、各かごに設定された上下方向の割り当ての情報と、かご呼びの情報と、各かごの位置と方向と戸開状態の情報とを用いて、かごの将来の運行を時系列で予測するものである。予測の結果、各割り当てに応答するまでの時間の予測値を求めることができる。
上下方向運行記憶部13は、上下方向割当処理部12により決定された割り当てかごを、運行予定の一部として記憶する。
かご運行制御監視部15は、運行予定の変更を上下方向運行記憶部13から受け取り、対象となる単体かご制御部2に通知する(iは1〜Xのうちの対応するもの)。
単体かご制御部21〜Xは、それぞれ、かご運行制御監視部15からの指示に従って、対応するかご31〜Xを運行する。
なお、かご3内のかご呼びボタン31が利用者により操作されると、単体かご制御部2及びかご運行制御監視部15を経て、上下方向運行予定記憶部13にかご呼びが記憶される。また、かご運行制御監視部15は、上下方向運行予定記憶部13に記憶されたかご呼びにも従って、単体かご制御部21〜Xに対する運行の制御を行う。
なお、本実施形態は、上記した「上下方向呼び」及び「かご呼び」のみについて登録及び割り当て処理が可能な既存のエレベータの群管理制御システムに制限されるものではない。
以下、「上下方向呼び」と「かご呼び」に従って動作する既存のエレベータの群管理制御システムに、「行先呼び」の登録及び割り当て処理を可能とする拡張用システムを付加した、本実施形態に係る拡張したエレベータの群管理制御システムについて説明する。
ここでは、既存のエレベータの群管理制御システムとして、図1に示したシステムを対象とする場合を例にとって説明するが、本実施形態はこれに制限されるものではない。
図2に、本実施形態の拡張したエレベータの群管理制御システムの構成例を示す。
図2に示されるように、拡張したエレベータの群管理制御システム101は、既存のエレベータの群管理制御システム100に、拡張用システム102を付加したものである。
図2に示されるように、拡張用システム102は、行先呼びシステム5、乗場行先階登録装置61〜Z、割り当て情報変換部7を含む。
行先呼びシステム5は、行先呼び登録記憶部51、行先呼び割当処理部52、行先呼び運行予定記憶部53、定員管理記憶部54、行先呼び将来予測部55、かご運行監視部56を含む。
割り当て情報変換部7は、運行予定変換出力部71(第1の変換部)、運行予定変換抽出部72(第2の変換部)を含む。
なお、図2の拡張したエレベータの群管理制御システム101は、図1の既存のエレベータの群管理制御システム100に含まれる構成要素を含んでいる。それらの個々の要素については、図1と同じであり、重ねての説明を省略する。
ただし、ここでは、乗場行先階登録装置6が設置される階には、上下方向呼び登録装置4が設置されない場合を例にとって説明する。具体例として、10階建のオフィスビルで、1階と4階にそれぞれ乗場行先階登録装置6,6が設置され、2階、3階、5〜10階にそれぞれ上下方向呼び登録装置4〜4が設置される。
なお、本実施形態は、乗場行先階登録装置6が設置される階に、併せて上下方向呼び登録装置4が設置される場合も実施可能である。
以下では、新たに追加する拡張用システム102の構成要素について説明する。
乗場行先階登録装置61〜Zは、一部の階の乗り場に設置される、利用者が「行先呼び」として行先階を入力するための装置である。乗場行先階登録装置61〜Zにおける入力方法は、どのようなものであっても良い。例えば、タッチパネル上、ソフトキーによりテンキーとエンターキーが表示されており、利用者がテンキーで行先階を入力し、エンターキーで確定させるような方法でも良いし、あるいは、タッチパネル上に、各行先階に対応する選択ボタンが表示されており、利用者が所望の行先階に対応する選択ボタンを押すようにしても良い。また、例えば、オフィスビルなどにおいて、利用者が自身のIDカードを乗場行先階登録装置61〜Zに接近させることによって、ID番号を入力した後に、行先階を入力するようにしても良い。その他、様々なバリエーションが可能である。
なお、出発階は、システム側で特定可能であるので、利用者が入力する機能を持つ必要はない。
各利用者が行先階を入力すると、行先呼びが登録され、行先呼び登録記憶部51に通知する。
なお、行先呼びでは、「行先階」に加えて、入力がなされた乗場行先階登録装置6が設置されている階から、「出発階」が特定される(kは1〜Yのうちの対応するもの)。例えば、乗場行先階登録装置6から行先呼びシステム5側へ「出発階」を通知しても良いし、あるいは、例えば、乗場行先階登録装置6から行先呼びシステム5側へ乗場行先階登録装置の識別情報(以下、HDC−IDと記述する)を通知し、行先呼びシステム5側で、HDC−IDから、対応する「出発階」を特定しても良いし、あるいは、その他の方法を用いても良い。
さらに、「行先階」と「出発階」の上下関係から、呼びの方向が上方向になるか下方向になるかが特定される。
行先呼びシステム5は、行先呼びに対する割り当て処理を行い、割り当ての結果に従ってかごを運行するための群管理制御システムである。ただし、行先呼びシステム5は、単独で動作するのではなく、むしろ図1に示す既存の群管理制御システム100との間で割り当て情報変換部7を併用することによって、群管理制御システムの一部として動作する。
なお、既存の「上下方向呼び」あるいは「かご呼び」は、個々の利用者に対応するものではなく、同じ階で且つ同じ方向で待っている利用者の集合、あるいは、一つのかごに乗っている同じ階を行先階とする利用者の集合に対応するものである。これに対して、ここでは、個々の「行先呼び」は、個々の利用者に対応して発生するものとして処理する場合を例にとって説明する。
行先呼び登録記憶装置51は、乗場行先階登録装置61〜Zを用いて登録された行先呼びを記憶する。さらに、行先呼び割当処理部52に、新たな行先呼びを通知し、割り当て処理を起動する。割り当て処理が完了したら、行先呼び登録記憶装置51は、行先呼び割当処理部52から、「割り当てかご」と「乗車すべき周」の情報を受け取る。さらに、かご運行監視部56から、現在のかごの「位置」と「方向」と「周」の情報を受け取り、今後かごが一周するまでの間に割り当てへの応答が可能と判定される場合に、割り当てかごを、対象となる乗場行先階登録装置6へ通知する。そして、行先呼びの記憶を消去する。
なお、ここで、周とは、かごが第1の方向(例えば、下方向)から第2の方向(例えば、上方向)に変化するたびに1カウントアップする値とし、初期の周は1周目とする。なお、第1の方向を上方向、第2の方向を下方向としても良い。また、乗車すべき周は、そのかごが何周目のときに乗車すべきかを示す。すなわち、「乗車すべき周」が現在のかごの「周」に一致したときが、乗車すべきとき(周)になる。
乗場行先階登録装置61〜Zは、登録された呼びに対応する「割り当てかご」(或いは、「割り当てかご」と「乗車すべき周」)を表示する。
乗場行先階登録装置61〜Zは、例えば、あと1周で乗車できるようになった時点ではじめて、割り当かごだけを表示するようにしても良い。この場合には、「乗車すべき周」を表示しなくても良い。また、割り当てるかごが決まった後であっても、あと1周で乗車できるようになる前においては、例えば「しばらくお待ちください」などのような利用者に待機を促す表示を行っても良い。
あるいは、乗場行先階登録装置61〜Zは、例えば、あと1周で乗車できるようになったかにかかわらず、呼び登録後すぐに「割り当てかご」及び「乗車すべき周」を表示するようにしても良い。
行先呼び割当処理部52は、新たに登録された行先呼びに対して、「割り当てかご」と「乗車すべき周」を決める処理を行う。行先呼び割当処理部52は、行先呼びによる運行予定を運行予定記憶部53から受け取り、各かごが各階を出発する段階で何人分が乗車する予定となっているかを意味する「定員管理情報」を定員管理記憶部54から受け取り、各かごの「位置」と「方向」と「現在何周目を走行中かの情報」をかご運行監視部56から取得する。さらに、行先呼び割当処理部52は、上下方向呼びシステム1に記録された運行予定も考慮して割り当て処理を行うために、運行予定変換抽出部72から(又は、運行予定記憶部53を介して)、各かごの上下方向呼びシステム1としての運行予定を、行先呼びの形式に変換した上で、受け取る。受け取った情報は、定員管理記憶部54から得た情報を除き、行先呼び将来予測部55へ送られ、将来のかごの運行の予測に用いられる。
行先呼び割当処理部52は、定員管理記憶部54から得た情報を用いて、新たな行先呼びを割り当て可能な「周」を、各かごについて求める。新たな呼びを登録した利用者を乗車させても、「出発階」から「行先階」までの区間で定員オーバーとならないことが条件である。なお、定員を管理する代わりに、荷重を管理しても良い。例えば、一人当たりの荷重として予め定められた値を使用しても良い。なお、定員オーバー判定について詳しくは後述する。
運行の予測の結果から、新たな行先呼びを割り当てない場合と割り当てた場合との両方について、各かごにおける、各呼びの待ち時間の予測値と乗車時間の予測値とが得られる。そして、それらの予測値から、割り当てるかごを決める。
ここで、待ち時間の予測値とは、例えば、行先呼びの登録から、割り当てかごが出発階で戸開するまでの時間の予測値を示す。また、乗車時間の予測値とは、例えば、割り当てかごの応答から、割り当てかごがその後行先階で戸開するまでの時間の予測値を示す。
「割り当てかご」と「乗車予定の周」の情報は、行先呼び登録記憶部51、行先呼び運行予定記憶部53に通知される。また、定員管理記憶部54では、新たな予約として割り当ての内容に対応する分だけ、予約済みの人数を増加させる。
割り当て運行情報変換部7は、行先呼びシステム5と上下方向呼びシステム1との間で、呼びの情報を変換して伝え合うためのものである。
運行予定変換出力部71は、行先呼び運行予定記憶部53に記憶された割り当て済みの行先呼びを、上下方向呼びとかご呼びに分けて、上下方向呼びシステム1に通知することで、上下方向呼びシステム1が行先呼び登録にも従ってかごを運行できるようにする。かご運行監視部56から得たかごの「位置」と「方向」と「現在の周」から、今後1周以内に応答できると判定される呼びを、上下方向の割り当てに変換した上で、上下方向運行予定記憶部13に書き込む。かご運行監視部56から得た割り当てかごの「位置」と「方向」と「現在の周」が、割り当て済みの行先呼びの「出発階」と「方向」と「周」に合致するときは、割り当て済みの行先呼びに応答したと判定し、その行先呼びの行先階にあたる階に、割り当てかごのかご呼びデータを生成して、上下方向運行予定記憶部13に通知する。
かご運行制御監視部15は、単体かご制御部21〜Xに対して、上下方向運行予定記憶部13に通知された、既存の上下方向呼びに対する割り当てとかご呼びに加えて、行先呼びから変換された上下方向呼びに対する割り当てとかご呼びにも従った運行を指示するので、拡張したエレベータの群管理制御システム101は、行先呼び運行予定記憶部53の運行計画にも従ったかごの運行を行うことができる。さらに、上下方向割当処理部12が上下方向呼びを割り当てるときも、行先呼び運行予定記憶部53の運行予定を反映して、割り当てるべき「かご」を選択することができる。
運行予定変換抽出部72は、行先呼びの割り当て処理を行うときに、上下方向呼びシステム1に記録された割り当てとかご呼びの情報を、将来予測と割り当てかごの評価に反映させるためのものである。運行予定変換抽出部72は、各かごの上下方向呼びシステム1としての運行予定を、行先呼びの形式に変換し、該変換した行先呼び運行予定情報を、運行予定記憶部53に与える。なお、該変換した行先呼び運行予定情報を、行先呼び割当処理部52に与えても良い。かごの運行は、上下方向運行予定記憶部13と、行先呼び運行予定記憶部53の両方の予定に従って行われるため、両方の情報を用いることによって、より正確に将来のかごの動きを予測することができる。
次に、乗場行先階登録装置61〜Zにおいて利用者により行先呼びが登録されてから、割り当てを行い、かごに運行の指示が送られるまでの処理の流れについて説明する。
図3に、利用者が乗場行先階登録装置61〜Zを操作し、行先呼びを登録することにより開始される、割り当て処理の流れを示す。
図3の処理は、例えば、新たな行先呼びの登録を検出するために、定期的に起動されても良い。例えば、10分の1秒ごとに起動されても良い。
ステップS1では、乗場行先階登録装置61〜Zは、新たな行先階の操作があれば、ステップS2へ進む。操作がない場合は、一旦、処理を終了し、次回の起動で再びステップS1からやり直す。
ステップS2では、行先呼び運行予定記憶部53は、行先呼び登録を記憶する。さらに、行先呼び登録記憶部51は、まだ割り当てを案内していない行先呼びを、乗場行先階登録装置6の識別情報と対応付けて記憶する。
図4の行先呼び登録記憶部51は、呼びIDと登録した乗場行先階登録装置のHDC−IDとの関係を記録するものであり、その乗場行先階登録装置6に割り当てかごを案内するまでの間に限り、記憶を保持する。
図4に、行先呼び登録記憶部51に記憶される行先呼び登録データのデータ構造の例を示す。図4の例では、行先呼び登録データは、乗場行先階登録装置6を識別する「HDC−ID」、行先呼びを識別する「呼びID」を含む。
なお、この場合において、乗場行先階登録装置6の識別情報は、どのようなものであっても良い。例えば、最も下の階に設置されている乗場行先階登録装置6のHDC−ID=1とし、以降、上の階になる順に、2から順に連番を付与するようにしても良い。もちろん、本実施形態は、これに制限されるものではない。
図5に、行先呼び運行予定記憶部53に記憶される行先呼び運行予定データのデータ構造の例を示す。図5の例では、行先呼び運行予定データは、行先呼びを識別する「呼びID」、行先呼びが入力された階を示す「出発階」、行先呼びにより入力された行先階を示す「行先階」、行先呼びに対して割り当てられたかごを示す「割り当てかご」、行先呼びに対して割り当てられた周を示す「割り当て周」、行先呼びが入力された時刻を示す「発生時刻」、行先呼びに対して乗車が行われた時刻を示す「乗車時刻」を含む。
ここでは、前述したように、一つの「呼びID」は、1人の利用者のみに対応する。
図5の例において、新たな行先呼びが登録されると、行を追加する。追加した行の「呼びID」フィールドには、新たな呼びIDを生成して入れる。「出発階」は呼び登録を行った階、「行先階」は行先呼びで入力された階とする。「発生時刻」は呼び登録操作が行われた時刻とする。「割り当てかご」と「割り当て周」は、割り当て処理の結果を格納するフィールドであり、割り当て処理が終わらない段階では、データはない。「乗車時刻」は、例えば、割り当てかごが呼びに応答し、(出発階で且つ呼びの方向で且つ割り当て周において)戸開を始めた時刻を記録する。
図4及び図5の例では、現在時刻「8時0分10秒」の時点で、新たに呼びID=4の行き先呼びが発生し、これが登録された場合を示している。
なお、以下では、時刻表記に関して、「hh時mm分ss秒」を「hh:mm:ss」のように記載するものとする。この表記法によれば、例えば、「8:00:10」は、「8時0分10秒」を意味する。
ステップS3では、割り当ての候補として処理対象とするかごに、最初のかごをセットする。例えば、A号機、B号機…と6台のかご存在する場合に、まず、最初のA号機を処理対象とする。
ここでは、すべてのかご31〜Xを、行先呼びを割り当てる対象としているが、かご31〜Xの一部のみを、行先呼びを割り当てる対象とすることも可能である。
ステップS4では、処理対象のかごについて、上下方向呼びシステム1において既に割り当て済みの上下方向の割り当てを、行先呼びの形式に変換する。
上下方向の割り当ては、上下方向呼びシステム1の上下方向運行予定記憶部13に記録されている。
図6に、上下方向運行予定記憶部13に記憶される上下方向運行予定データのデータ構造の例を示す。上下方向運行予定データは、各かご毎に記憶される。図6の例では、個々のかごの上下方向運行予定データは、上方向の呼びが発生している階を示す「上方向割り当て」、下方向の呼びが発生している階を示す「下方向割り当て」、行先階を示す「かご呼び」を含む。
上下方向呼び登録時刻は、上下方向呼び登録記憶部11に記憶されている。
図7に、上下方向呼び登録記憶部11に記憶される上下方向呼び登録データのデータ構造の例を示す。図7の例では、上下方向呼び登録データは、各階ごとに、上方向の呼びが登録された時刻を示す「上呼び登録時刻」、下方向の呼びが登録された時刻を示す「下呼び登録時刻」を含む。
さて、上下方向の割り当てを、行先呼びの形式に変換するためには、「行先階」と「乗車すべき周」の情報を補う必要がある。行先階は、例えば、呼びの方向にたどって終端となる階としても良い。例えば、10階が最上階、1階が最下階の場合には、上方向の割り当ての行先を10階、下方向の割り当ての行先を1階としても良い。乗車すべき周は、例えば、かごがその階を指定の方向で次回通過可能な周とする。
図8に、かご運行監視部56から監視しているかごの運行状況の一例を示す。
ここでは、かごの現在の「階床」と「方向」が把握できるとする。かごが既に通り過ぎた後の場合は、1つ後の周、まだ通りすぎていない場合は、現在の周を設定する。
ところで、上下方向運行予定記憶部13に記憶された運行予定には、行先呼びによる運行計画を上下方向の形式に変換して書き込んだものも混ざっている。行先呼びシステム5への転送が必要である情報は、上下方向のシステム(既存の群管理制御システム100)の側で発生した呼びに対応する情報だけである。
上下方向の割り当てが、上下方向呼びから発生したものかどうかは、例えば、呼びの発生階から判定することができる。例えば、10階建のオフィスビルで、1階及び4階のみに乗場行先階登録装置6,6が設置されており、1階及び4階以外の各階にのみ、上下方向呼び登録装置登録装置4〜4が設置されている場合には、1階及び4階以外のいずれかの階を出発階とする割り当てが、上下方向呼びによるものであると判定できる。
上下方向の割り当てに対応する呼び登録時刻は、図7の上下方向呼び登録記憶部11から得られる。
なお、上下方向呼びに対して、予め定められた人数又は荷重を設定して、割り当ての際に考慮するようにしても良い。
かご呼びについては、例えば、乗車済みで降車前の行先呼びの行先階になっていれば、行先呼びによるものなので、変換の必要はない。乗車済みで降車前の行先呼びの行先階になっていないかご呼びだけを選択する。より具体的には、例えば、図5の行先呼び運行予定データを参照して、乗車時刻が存在し(乗車済み)且つ「行先階」に到達していない(降車前)という条件を満たす行先呼びが存在すれば、図6の上下方向運行予定データ中の行先階のうち、その行先呼びと同じ「行先階」は、その行先呼びによるものであると判定でき、それゆえ、変換の必要はない。一方、図6の上下方向運行予定データ中の行先階のうち、上記のような条件を満たす行先呼びが存在しなければ、かご内で発生した「かご呼び」であると判定でき、その行先階をかご呼びによるものとして選択できる。なお、ここでは、行先呼びが登録された後に、乗車時刻が発生したときに、対応するかご呼びを発生させる場合を例にとっている。また、乗車時刻が存在する行先呼びの情報を、降車が認められたときに図5の行先呼び運行予定データから削除する場合には、行先呼びの情報が存在すること自体により、降車前であることが示される。
図5及び図6の例では、図6の7階を行先階とするかご呼びは、図5の呼びID1に対応することが分るので、変換の対象にならない。一方、図6の10階を行先階とするかご呼びは、対応する行先呼びが図5に存在しないことが分かるので、変換の対象になる。
かご呼びが発生した時刻は不明なので、かご呼びを変換した後の行先呼びの発生時刻は、例えば、現在時刻で代用しても良い。また、乗車時刻も不明なので、例えば、現在時刻で代用しても良い。
また、かご呼びの出発階は、システム上把握できないので、かごの方向と逆方向にたどった終端の階としても良い。例えば、10階が最上階、1階が最下階の場合には、例えば10階で降車する上方向のかご呼びであれば、最下階の1階で乗ったとものみなしても良い。
図9は、運行予定変換抽出部72が、上下方向運行予定記憶部13及び上下方向呼び登録記憶部11の情報を変換して得られる疑似的な行先呼び運行予定データ(以下、疑似行先呼び運行予定データと呼ぶ)のデータ構造の一例を示す。図9のデータ構造は、図5のデータ構造と同じにするものとする。
上記のような操作によって、例えば、図6の2階上方向の割り当ては、図9の呼びID102に変換されることができ、10階下方向の割り当ては、図9の呼びID103に変換されることができ、10階のかご呼びは、図9の呼びID101に変換されることができる。
ステップS5では、行先呼び割当処理部52は、新たに登録された行先呼びに対して、いま処理対象になっているかご(例えば、A号機)を割り当て可能な周を算出する。この算出は、例えば、新たな行先呼びと、かごの位置関係と、定員管理記憶部54に記憶された定員データを用いて行っても良い。
まず、かごと呼びの位置関係とから、呼びの階を呼びが示す方向で次に通ることができる周を求める。
例えば、図8では、A号機が1周目で3階上方向となっている。図6の2階での上方向呼び(図9の呼びID102)に対するA号機の割り当てを考えると、A号機が1周目ではもう応答できないので、最も早く応答できる周は2周目である。一方、10階での下方向呼び(図9の呼びID103)であれば、A号機はこの周において通ることができるので(1周目で応答できるので)、最も早く応答できる周は1周目になる。
次に、通ることができる最初の周以降で、新たな呼びを割り当てても定員オーバーとならない最も早い周を求める。ただし、定員オーバー判定については詳しくは後述する。
定員管理記憶部54は、行先呼びの割り当てに対して、その階を指定の方向で何人乗った状態で出発するかの予約数を示している。
図10に、定員管理記憶部54に記憶される定員管理データのデータ構造の例を示す。定員管理データは、行先呼びを割り当てる対象になるかご毎に記憶される。図10の例では、各階ごと、各周ごとに、上方向の行先呼びにより乗車する利用者数を示す「上利用者数」、下方向の行先呼びにより乗車する利用者数を示す「下利用者数」を含む。
例えば、図5の例において、4階での上方向の行先呼びの1周目では、1階から7階へ向かう呼びID1と、4階から8階へ向かう呼びID2の2人の利用者が存在するため、図10の対応するフィールドは“2”が記憶される。
なお、上下方向呼びでは、1回の応答で何人が乗り降りするかが判然としないことから、図9に示す上下方向の割り当てを変換した疑似行先呼び運行予定データは、上記の定員管理の対象外としても良い。ただし、上下方向呼びで乗車する利用者数だけ、行先呼びで乗車可能な人数が少なくなるので、各かごについて、行先呼びを予約可能な上限を、そのかごの定員よりも小さな値に設定するようにしても良い。これによって、行先呼びに対する割り当ての通りに乗車できなくなる可能性を低減することができる。例えば、そのかごの定員の8割を上限として、行先呼びを予約できるものとして、定員オーバーの判定を行っても良い。説明を簡単にするために、予約可能な人数が2人までであるとすれば、呼びID=4の新たな呼びは、1周目では乗車できないことになり、従って、2周目が最も早い予約可能な周となる。なお、人数の代わりに、荷重で判定を行っても良い。例えば、一人当たりの荷重として予め定められた値を使用しても良い。
ステップS6では、行先呼び将来予測部55が、かごの将来の運行を予想するうちの、新しい呼びを割り当てない場合の将来予測を行う。例えば、図5の例における呼びID=4の行先呼びに対する割り当て(すなわち、4階から9階へ2周目でA号機に乗車する割り当て)がないものとして、将来のA号機の運行を予測する。この算出は、例えば、行先呼び将来予測部55にあらかじめ記録された、かごが任意の階から任意の階まで走行するのに必要な時間と、かごの標準的な戸開所要時間を用いて、容易に求めることができる。
図11に、仮割り当てを考慮しない場合の将来予測の結果の一例を示す。
図11の結果から、各呼びの乗車時刻予測値と降車時刻予測値を求めることができる。従って、呼びID=4の行先呼びを除く呼びに対するサービス水準を算出することができる。各呼びのサービス水準から評価値を求め、この将来予測全体としての評価値を求めることができる。例えば、各呼びの待ち時間と乗車時間との和を、各呼びの評価値とし、将来予測全体の評価値は、各呼びの評価値の和としても良い。
ステップS7では、行先呼び将来予測部55が、かごの将来の運行を予想するうちの、新しい呼びを割り当てた場合の将来予測を行う。例えば、図5の例における呼びID=4の行先呼びに対する割り当て(すなわち、4階から9階へ2周目でA号機に乗車する割り当て)も含めて、将来のA号機の運行を予測する。
図12に、仮割り当てを考慮した場合の将来予測の結果の一例を示す。
仮割り当てを考慮した将来予測についても、各呼びの評価値を求め、それらを用いて将来予測全体の評価値を求めることができる。ステップS7で得られる評価値は、ステップS6で得られる評価値と比べ、まず評価対象となる呼びに、呼びID=4の行先呼びが加わっている点が異なる。次に、呼びID=4の行先呼び加わることによる、かごの走行の変化が、呼びID=4の行先呼び以外の呼びへの応答に与える影響が入る点が異なる。
ステップS8では、全てのかごで評価を終了したかを判定する。例えば、かごが6台あるときは、6台目の処理まで終わったかを調べる。終わっている場合は、ステップS9へ進む。終わっていない場合は、処理対象のかごを1つ進めてステップS4へ戻る。例えば、これまでA号機を処理対象にしていたときに、次にB号機を処理対象にする。
ステップS9では、各かごの評価をふまえて、割り当てるかごを決定する。エレベータの将来の実際の運行計画は、呼びID=4の新たな行先呼びを、いずれか1つのかごに割り当て、残りのかごには割り当てないで、全てのかごを運行することである。従って、特定の1台に対して、呼びID=4の行先呼びを仮割り当てした場合の評価値と、残りの全てのかごに対して、呼びID=4の行先呼びを仮割り当てしない場合の評価値との和を、仮割り当てを行うかご毎に全て求め、評価値の和が最小となる仮割り当てを行ったかごを、最終的な割り当てかごに選択すれば良い。
ステップS10では、決定した割り当てかごを、行先呼び運行予定記憶部53と、定員管理記憶部54に追加する。図5の呼びID4の行で、割り当てかごと割り当て周の列に、割り当てかごと、割り当てかごを仮割り当てした周を代入する。さらに、図10で4階・上方向・2周目の要素に1を加える。
ところで、この段階では、割り当ての情報は、乗場行先階登録装置61〜Zにも、上下方向呼びシステム1にも伝えられていない。従って、利用者は割り当てかごを知ることはできない。例えば、図3のフローチャートにおいてステップS1のYESへ向かう時点で、乗場行先階登録装置61〜Zは、「しばらくお待ちください」のように、割り当てかごの通知を待つことを促す内容を表示しても良い。
また、この段階では、割り当てに従ったかごの運行は始まらない。割り当てを利用者に通知したり、上下方向呼びシステム1に転送したりする方法について説明する。
図13に、行先呼びの割り当てを上下方向呼びシステム1に転送する処理の一例を示す。
図13の処理は、例えば、定期的に実行される。例えば、10分の1秒ごとに起動されても良い。
ステップS21では、かご運行監視部56が、単体かご31〜Xの現在の階床及び/又は方向が変化したかを検出する。変化があった場合は、ステップS22へ進む。変化がない場合は、ステップS25へ進む。
ステップS22では、各かごを対象に、1周先までの割り当てを、上下方向の割り当てに変換する。例えば、図5の呼びID=4の行先呼びは、図8に示すようにA号機が1周目で4階を通り過ぎる前の状態にあるときは、一周先までという条件に該当しないが、4階を出発した時点で該当し、4階上方向割り当てに変換できる。
ステップS23では、ステップS22で変換して得た上下方向の割り当てデータを、上下方向呼びシステム1の上下方向運行予定記憶部13に転送する。例えば、A号機が4階を出発した後であれば、A号機の4階上方向の割り当てを、図6に示すA号機の上下方向運行予定記憶部13に転送する。
なお、図6の例において、例えば、かごが1周めで、4階上方向の割り当てに応答する前の状態を示しているのであれば、図5の例における呼びID=4の2周目の割り当て(4階で乗車、9階で降車、割り当てかごがAで、割り当て周が2)は、まだ上下方向運行予定記憶部13に転送しない。かごが1周めで4階の割り当てに応答し、4階を出発した時点で、図5の呼びID=4の2周目の割り当てを上下方向運行予定記憶部13に転送する。
ステップS24では、かご運行監視部56は、ステップS23で上下方向運行予定記憶部13に転送した呼びを対象に、行先呼び登録記憶部51に、対応する乗場行先階登録装置6に割り当てかごを表示するように指示する。
行先呼び登録記憶部51では、対応する乗場行先階登録装置6に、割り当てかごを表示するように通知する。この通知では、割り当てかご(あるいは、割り当てかごと、割り当て周)を指示しても良い。この通知を受けた乗場行先階登録装置61〜Zでは、所定のタイミングで、割り当てかごの表示を行う。また、例えば、4階の乗り場の乗場行先階登録装置6は、「A号機に2周目で乗車して下さい。」のように、割り当てかごの通知を表示しても良い。
例えば、前述したように、あと1周で乗車できるようになった時点ではじめて、乗場行先階登録装置61〜Zに割り当かごだけを表示する場合には、上下方向運行予定記憶部13に転送可能な状態になった呼びだけを表示できる。
また、例えば、あと1周で乗車できるようになったかにかかわらず、呼び登録後すぐに「割り当てかご」及び「乗車すべき周」を表示する場合には、上下方向運行予定記憶部13に転送する前の段階であっても、「割り当てかご」及び「乗車すべき周」を表示できる。
また、行先呼び登録記憶部51では、割り当てかごを通知済みの呼びの呼びIDを、記憶域から削除する。例えば、図4において、呼びID=4の行先呼びに対する割り当てかごを4階の乗場行先階登録装置6に通知した場合は、乗場行先階登録装置HDC−ID=1に対応する呼びID=4の情報を、削除する。
ステップS25は、かご運行監視部56が、割り当て済みの行先呼びにかごが応答したことを判定するものである。この判定には、例えば、割り当てかごが、出発階で、割り当てられた周と方向で戸開したときに、応答したとみなす方法が使用可能である。
行先呼びにかごが応答すると判定される場合は、ステップS26に進む。応答していないと判定される場合は、ステップS29へ進む。
ステップS26では、割り当てられた利用者が乗車すると予想されるので、そのかごを行先階で停車させる予定を上下方向運行予定記憶部13に通知する必要がある。運行予定変換出力部71は、応答した呼びの全ての行先階に対して、かご呼びを生成する。例えば、図5の呼びID=2の例において、A号機が1周目で4階で応答したときは、8階にかご呼びを生成する。
ステップS27では、ステップS26で生成したかご呼びを、上下方向呼びシステム1の上下方向運行予定記憶部13に転送する。図6の例では、8階に、かご呼びを書き込むことになる。
ステップS28では、かご運行監視部56は、行先呼び運行予定記憶部53に記憶された、応答した行先呼びに対して、乗車時刻を書き込む。乗車時刻は、応答を始めた時刻とする。例えば、現在時刻が8:0:21で、A号機が4階上方向で応答したときは、図5の呼びID=2の行先呼びの乗車時刻に、8:0:21を書き込む。なお、乗車時刻が既に書き込まれている行先呼びのデータは、再度は変更しない。
ステップS29では、乗車時刻が設定された行先呼びの行先階で、割り当てかごが戸開したかどうかを判定する。割り当てかごが戸開したと判定される場合は、ステップS30に進む。そうでない場合は、フローチャートを終了する。
ステップS30では、行先階で戸開した呼びを登録した利用者は、行先階で降車しサービス利用を終了するので、サービスを終了した行先呼びの情報を、行先呼び運行予定記憶部53から削除する。例えば、図5の例において、A号機が1周目で7階で戸開したときは、呼びID=2の行先呼びを記録した行を、テーブルから削除する。
このように、新たな行先呼びが登録されるたびに、上下方向運行予定記憶部13に記憶された運行予定を、運行予定変換出力部71を介して、行先呼び将来予測部55で利用することで、行先呼び割当処理部52で、行先呼びの割り当て処理を行うときに、行先呼び運行予定記憶部53に記憶された行先呼びによる運行予定だけでなく、上下方向運行予定記憶部13に記憶された、上下方向呼びとかご呼びによる運行計画も反映できるので、行先呼び運行予定記憶部53の運行予定だけを用いて将来予測を行う場合と比べ、より正確に将来のかごの運行を予測でき、より適切なサービスを提供可能な割り当てかごを選定することができる。なお、サービスの適切さをはかる指標は、図3のステップS6とステップS7で用いる将来予測を評価する方法により決まる。
また、割り当て済みの行先呼びを、かごの運行に応じて、上下方向運行予定記憶部13に転送するので、行先呼び運行予定記憶部53に記憶された運行計画を、上下方向運行予定記憶部13に反映させて、かご31〜Xを運行することができる。
さらに、上下方向呼びを割り当てるときは、上下方向運行予定記憶部13に、今後1周分の行先呼びによる割り当てが記録されているので、上下方向割当処理部12は、行先呼びによるかごの運行計画を反映して、上下方向呼びに対する割り当てかごを選択することができる。
なお、例えば、前述した「割り当てかご」及び「乗車すべき周」を表示する方法において、乗車すべき周が1周目になる場合には、「乗車すべき周」の表示を省略して、「割り当てかご」のみ表示し、乗車すべき周が2周目以降になる場合にのみ、「割り当てかご」及び「乗車すべき周」を表示するようにしても良い。
また、例えば、特定の時間帯(例えば、混雑時として予め登録されている時間帯)においてのみ、前述した「割り当てかご」及び「乗車すべき周」を表示する方法を使用し、それ以外の時間帯には、前述した(あと1周で乗車できるようになった時点ではじめて)「割り当てかご」のみ表示する方法を使用するようにしても良い。
また、特定の時間帯(例えば、混雑時として予め登録されている時間帯)においてのみ、「乗車すべき周」に関する処理を行うようにしても良い。
また、「乗車すべき周」に関する処理を、省いても良い。
なお、これまでの説明では、エレベータを利用できる個々の階には、上下方向呼び登録装置41〜Yと乗場行先階登録装置61〜Zとが排他的に設置する場合を想定して説明したが、上下方向呼び登録装置41〜Yと乗場行先階登録装置61〜Zとの両方が設置される階が存在しても良い。
また、時間帯に応じて、上下方向呼び登録装置41〜Yと乗場行先階登録装置61〜Zとを排他的に使用する階が存在しても良い。
このように本実施形態によれば、上下方向呼びのみ登録と割り当てが可能な既存の群管理制御システムを、行先呼びの登録と割り当てが可能となるように拡張する際に、既設の群管理制御システムを撤去することなく、機能を保ったままで、拡張を行うことができる。従って、既存のシステムを撤去する方法と比べ、拡張に必要な作業の量を少なくできる。また、拡張を行っている最中も、既存の群管理制御システムの稼働を続けることで、拡張する前の機能でエレベータの運行を続けることができる。従って、リニューアルに伴いエレベータを利用できない期間を、これまでよりも短くすることができる。
以上述べた実施形態のエレベータの群管理制御システムによれば、上下方向呼びだけ可能な既存のエレベータの群管理制御システムに対して、行き先呼びをも可能にするようにシステムを効果的に追加することが可能になる。
また、上述の実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用の計算機システムが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した実施形態のエレベータの群管理制御システムによる効果と同様な効果を得ることも可能である。上述の実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、またはこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータまたは組み込みシステムが読み取り可能な記録媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態のエレベータの群管理制御システムと同様な動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合または読み込む場合はネットワークを通じて取得または読み込んでもよい。
また、記録媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本実施形態における記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本実施形態における記録媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
なお、本実施形態におけるコンピュータまたは組み込みシステムは、記録媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、本実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…既存のエレベータの群管理制御システム、101…拡張したエレベータの群管理制御システム、102…拡張用システム、1…上下方向呼びシステム、11…上下方向呼び登録記憶部、12…上下方向割当処理部、13…上下方向運行予定記憶部、14…上下方向将来予測部、15…かご運行制御監視部、21〜X…単体かご制御部、31〜X…かご、311〜X…かご呼びボタン、41〜Y…上下方向呼び登録装置、5…行先呼びシステム、51…行先呼び登録記憶部、52…行先呼び割当処理部、53…行先呼び運行予定記憶部、54…定員管理記憶部、55…行先呼び将来予測部、56…かご運行監視部、61〜Z…乗場行先階登録装置、7…割り当て情報変換部、71…運行予定変換出力部、72…運行予定変換抽出部

Claims (18)

  1. 複数台のかごの運行を管理するために、各かごに割り当てられた各出発階で発生した上下方向呼びに関する情報と、各かご内で発生した各行先階に対するかご呼びとに関する情報を含む上下方向運行予定情報を記憶する上下方向運行予定記憶部を備えた既存の上下方向呼び及びかご呼びのためのエレベータの群管理制御システムに対して、行先呼びを追加するための拡張用のエレベータの群管理制御システムであって、
    少なくとも一つの出発階に設けられ、行先階を指定した行先呼びを登録するための乗場行先階登録装置と、
    前記乗場行先階登録装置による前記行先呼びの登録を記憶するための行先呼び登録記憶部と、
    前記行先呼びの新たな登録に対して、割り当てかごを割り当てる行先呼び割当処理部と、
    各々の前記行先呼び毎に、前記出発階及び前記割り当てかご並びに前記行先階に関する情報を含む行先呼び運行予定情報を記憶する行先呼び運行予定記憶部と、
    前記行先呼びの新たな登録に対する前記行先呼び運行予定情報を、前記上下方向呼びに関する情報及び前記かご呼びに関する情報に変換し、該変換した上下方向呼び及びかご呼びに関する情報を前記上下方向運行予定記憶部に与える第1の変換部と、
    前記上下方向運行予定記憶部に記憶されている前記上下方向呼びに関する情報及び前記かご呼びに関する情報を、前記行先呼びから変換されたものを除いて、前記行先呼び運行予定情報に変換し、該変換した行先呼び運行予定情報を前記行先呼び運行予定記憶部に与える第2の変換部とを含む拡張用のエレベータの群管理制御システム。
  2. 前記第2の変換部は、前記上下方向運行予定記憶部に記憶された前記上下方向呼びに対して、行先階として、該上下方向呼びに係るかごの方向に対応して予め定めた値を使用することによって、行先呼びへの変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の拡張用のエレベータの群管理制御システム。
  3. 前記第2の変換部は、前記上下方向運行予定記憶部に記憶された前記上下方向呼びに対して、利用人数又は荷重として、予め定めた値を使用することによって、行先呼びへの変換を行うことを特徴とする請求項1に記載の拡張用のエレベータの群管理制御システム。
  4. 前記第2の変換部は、前記上下方向運行予定記憶部に記憶された前記かご呼びに対して、出発階として、該かご呼びに係るかごの方向に対応して予め定めた値を使用することによって、行先呼びへの変換を行うことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の拡張用のエレベータの群管理制御システム。
  5. 一つの行先呼びの登録は、一人の利用者に対応するものである請求項1ないしのいずれか1項に記載の拡張用のエレベータの群管理制御システム。
  6. 前記割当処理部は、前記行先呼びの新たな登録に対して、前記割り当てかごに乗車すべき周をも割り当て、
    前記行先呼び運行予定情報は、前記乗車すべき周をも含む請求項に記載の拡張用のエレベータの群管理制御システム。
  7. 前記割当処理部は、前記行先呼びの新たな登録に対して、前記かごの定員と、前記行先呼びに対応する人数又は荷重とを考慮して、前記割り当てかごに乗車すべき周を割り当てる請求項に記載の拡張用のエレベータの群管理制御システム。
  8. 前記上下方向呼び及びかご呼びのためのエレベータの群管理制御システムは、
    上下方向呼びを可能にする複数の出発階に設けられ、方向のみを指定した上下方向呼びを登録するための上下方向呼び登録装置と、
    前記上下方向呼び登録装置による前記上下方向呼びの登録を記憶するための上下方向呼び登録記憶部と、
    前記上下方向呼びの新たな登録に対して、割り当てかごを割り当てる上下方向割当処理部と、
    前記上下方向運行予定記憶部に記憶された前記上下方向運行予定情報に基づいて、単体かご制御部に運行の指示を行い、運行の状況を監視する運行制御監視部とを含む請求項1ないしのいずれか1項に記載の拡張用のエレベータの群管理制御システム。
  9. 前記行先呼びを追加するための拡張用のエレベータの群管理制御システムは、各かごの位置及び方向並びに現在何周目で運行中かを把握するためのかご運行監視部を更に含み、
    前記第1の変換部は、前記かご運行監視部から各かごの位置及び方向並びに現在何周目で運行中かの情報を取得し、前記行先呼び運行予定記憶部に記憶された割り当て済みの行先呼びのうち、各かごがあと昇降路を一周するまでの間に応答する予定であるものを選定して、前記変換した上下方向呼び及びかご呼びに関する情報を前記上下方向運行予定記憶部に与えることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1項に記載の拡張用のエレベータの群管理制御システム。
  10. 複数台のかごの運行を管理するために、各かごに割り当てられた各出発階で発生した上下方向呼びに関する情報と、各かご内で発生した各行先階に対するかご呼びとに関する情報を含む上下方向運行予定情報を記憶する上下方向運行予定記憶部と、上下方向呼びを可能にする複数の出発階に設けられ、方向のみを指定した上下方向呼びを登録するための上下方向呼び登録装置とを備えた上下方向呼び及びかご呼びのためのエレベータの群管理制御システムと、行先呼びを追加するための拡張用のエレベータの群管理制御システムとを含むエレベータの群管理制御システムであって、
    前記行先呼びを追加するための拡張用のエレベータの群管理制御システムは、
    少なくとも一つの出発階に設けられ、行先階を指定した行先呼びを登録するための乗場行先階登録装置と、
    前記乗場行先階登録装置による前記行先呼びの登録を記憶するための行先呼び登録記憶部と、
    前記行先呼びの新たな登録に対して、割り当てかごを割り当てる行先呼び割当処理部と、
    各々の前記行先呼び毎に、前記出発階及び前記割り当てかご並びに前記行先階に関する情報を含む行先呼び運行予定情報を記憶する行先呼び運行予定記憶部と、
    前記行先呼びの新たな登録に対する前記行先呼び運行予定情報を、前記上下方向呼びに関する情報及び前記かご呼びに関する情報に変換し、該変換した上下方向呼び及びかご呼びに関する情報を前記上下方向運行予定記憶部に与える第1の変換部と、
    前記上下方向運行予定記憶部に記憶されている前記上下方向呼びに関する情報及び前記かご呼びに関する情報を、前記行先呼びから変換されたものを除いて、前記行先呼び運行予定情報に変換し、該変換した行先呼び運行予定情報を前記行先呼び運行予定記憶部に与える第2の変換部とを含むエレベータの群管理制御システム。
  11. 前記上下方向呼び及びかご呼びのためのエレベータの群管理制御システムは
    記上下方向呼び登録装置による前記上下方向呼びの登録を記憶するための上下方向呼び登録記憶部と、
    前記上下方向呼びの新たな登録に対して、割り当てかごを割り当てる上下方向割当処理部と、
    前記上下方向運行予定記憶部に記憶された前記上下方向運行予定情報に基づいて、単体かご制御部に運行の指示を行い、運行の状況を監視する運行制御監視部とを含む請求項10に記載のエレベータの群管理制御システム。
  12. 前記第2の変換部は、前記上下方向運行予定記憶部に記憶された前記上下方向呼びに対して、行先階として、該上下方向呼びに係るかごの方向に対応して予め定めた値を使用することによって、行先呼びへの変換を行うことを特徴とする請求項10または請求項11に記載のエレベータの群管理制御システム。
  13. 前記第2の変換部は、前記上下方向運行予定記憶部に記憶された前記上下方向呼びに対して、利用人数又は荷重として、予め定めた値を使用することによって、行先呼びへの変換を行うことを特徴とする請求項10または請求項11に記載のエレベータの群管理制御システム。
  14. 前記第2の変換部は、前記上下方向運行予定記憶部に記憶された前記かご呼びに対して、出発階として、該かご呼びに係るかごの方向に対応して予め定めた値を使用することによって、行先呼びへの変換を行うことを特徴とする請求項10乃至請求項13のいずれか1項に記載のエレベータの群管理制御システム。
  15. 一つの行先呼びの登録は、一人の利用者に対応するものである請求項10乃至請求項14のいずれか1項に記載のエレベータの群管理制御システム。
  16. 前記割当処理部は、前記行先呼びの新たな登録に対して、前記割り当てかごに乗車すべき周をも割り当て、
    前記行先呼び運行予定情報は、前記乗車すべき周をも含む請求項15に記載のエレベータの群管理制御システム。
  17. 前記割当処理部は、前記行先呼びの新たな登録に対して、前記かごの定員と、前記行先呼びに対応する人数又は荷重とを考慮して、前記割り当てかごに乗車すべき周を割り当てる請求項16に記載のエレベータの群管理制御システム。
  18. 前記行先呼びを追加するための拡張用のエレベータの群管理制御システムは、各かごの位置及び方向並びに現在何周目で運行中かを把握するためのかご運行監視部を更に含み、
    前記第1の変換部は、前記かご運行監視部から各かごの位置及び方向並びに現在何周目で運行中かの情報を取得し、前記行先呼び運行予定記憶部に記憶された割り当て済みの行先呼びのうち、各かごがあと昇降路を一周するまでの間に応答する予定であるものを選定して、前記変換した上下方向呼び及びかご呼びに関する情報を前記上下方向運行予定記憶部に与えることを特徴とする、請求項10乃至請求項17のいずれか1項に記載のエレベータの群管理制御システム。
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