JP5876224B2 - アッパーサポートの製造方法 - Google Patents
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Description
例えば下記特許文献1,特許文献2にこの種の技術が開示されている。
同図において、200はゴム弾性体202に一体加硫接着された円筒状のインナ金具、204は円筒状の筒状部206と、底部208と、鍔部210とを備えた、インナ金具200とは別体をなすカップ金具である。
ここではインナ金具200に対してカップ金具204の筒状部206を図中下向きに圧入し、これによりインナ金具200を拡径させてゴム弾性体202に予圧縮を与えている。
そこで上記のカップ金具をインナ金具として、これにゴム弾性体を一体加硫接着し、そしてカップ金具の筒状部を拡径させることでゴム弾性体に予圧縮を与えるようにすることで、円筒状のインナ金具を省略するといったことが考えられる。
これは、筒状部206の拡径変形に伴って筒状部206の内周面に連続した鍔部210の上面に図中矢印で示す向きの引張りの力が働くことによるものと考えられる。
また反り返りを矯正する工程を施したときに、その矯正工程でのばらつきが生じる問題が生じ、更に鍔部210に設けた車両への組付用の穴が変形を生じてしまう等の問題を発生してしまう。
小径部に対する拡径加工によって小径部が拡径方向に伸び、変形したとしても、その小径部と鍔部との間には変形を生じない大径部が存在していて、小径部の変形に伴う引張りの力が大径部で遮られ、鍔部の上面にはその引張りの力が働かないために、鍔部の反り返り変形を良好に防止することができるのである。
従ってカップ金具に対する拡径加工後において鍔部の形状を矯正する工程を不要となし得、従ってまた矯正工程で発生するばらつきの問題も無くすことができるとともに、鍔部の変形により鍔部に設けてある車両への組付用の穴の変形も防ぐことができる。
このようにすることで、小径部の拡径加工により本来予圧縮の必要な本体ゴム部に対して効果的に予圧縮を与えることができる。
但しこの場合、ゴム弾性体の成形時においてこれを成形する成形型のキャビティもまた完全に分断されることとなり、ゴム材料の注入によって本体ゴム部の側とストッパゴム部とを良好に同時成形することが難しい。
しかるにこの請求項5では、本体ゴム部の側とストッパゴム部の側とが薄ゴム部にて繋がっているため、それらを良好に同時成形することができる。
尚この薄ゴム部の肉厚としては、接着剤により効果的に動きの拘束される厚みとして2mm以下の肉厚となしておくことが望ましい。
これに対して請求項7によれば、そのようなカップ金具の軸方向の相対位置のずれを効果的に抑制することができ、そのことによってゴム弾性体に、特に薄ゴム部ないしその近傍に引張り歪みが発生するのを良好に抑制することができる。
またこのようなテーパ部を拡径治具に設けておくことで、拡径治具をカップ金具の筒状部に円滑に軸方向に圧入して小径部を拡径加工することができる。
従ってこの請求項8では、テーパ部にて小径部を拡径する場合においても、テーパ部の上端はえぐり部の上端と同等以下の位置となるようにしておき、テーパ部にて小径部における上向きのえぐり部に対応する部分を拡径するものとなしておく(請求項9)。
そのようなものでなければ、拡径治具の圧入による拡径加工の際に上記の亀裂発生を有効に防止することが難しい。
このようにすれば、拡径治具による小径部の拡径加工を円滑且つ良好に行うことができ、またカップ金具の内部に圧入され固定された状態の拡径治具を良好にカップ金具から抜き出すことができる。
この請求項10において、上記の第2の受治具は、内径が拡径治具の外径よりも大きな環状のものを用いることができる。
図1において、10は車両のサスペンションの要素をなす金属製のコイルスプリング、12は同じくサスペンションの要素をなすショックアブソーバで、シリンダ14とこれから上向きに突き出したピストンロッド16とを有している。
18は本実施形態のアッパーサポートで、このアッパーサポート18は、ピストンロッド16と図示を省略する車体パネルとを弾性連結して、それらの間で防振作用する。
このバウンドストッパ26は、下端部をシリンダ14に当接させることによってショックアブソーバ12の過大な収縮動作を規制する。
このアッパーサポート18にあっては、更に、上カップ金具28の下側に下向きの逆カップ状をなす下カップ金具34が接合され、固定されている。
ここで鍔部42は板状をなしていて、上カップ金具28の軸方向(車両組付状態で上下方向)に対し軸直角方向に張り出しており、平面視形状が円環状をなしている。
この鍔部42には、図3〜図5(A)に示しているように車両への取付けのための2種類の貫通の穴部44と46とが設けられている。
ここで一方の穴部44は円形の穴とされており、また他方の穴部46は周方向に円弧状をなす長穴とされている。
上カップ金具28は、鍔部42から筒状部36の上端にかけての部分が円弧形状で湾曲する湾曲部50とされ、また筒状部36の下端から底部40にかけての部分が、同じく円弧形状で湾曲する湾曲部52とされている。
アウタ金具30は、この外筒部64からフランジ部66にかけての部分が逆U字状で全周に亘り上向きに湾曲形状で突出させられており、その突出部が、リバウンドストッパ部となる鍔部42に対するストッパ当り部68を成している。
各取付部74には取付ボルト76用の貫通の固定孔82が形成されており、そこに取付ボルト76が挿通状態で固定されている。
ここで取付ボルト76には、大径の頭部80側にセレーション部78が設けられており、そのセレーション部78を固定孔82の内面に食い込ませる状態に、固定孔82に固定されている。
ゴム弾性体32は、本体ゴム部84の上側に、上記のリバウンド側のストッパ当り部68の上面を被覆する被覆ゴム層69を備えた上ゴム部71を本体ゴム部84に連続して有している。
換言すれば、ゴム弾性体32にはその下面から上向きのえぐり部90が設けられ、ゴム弾性体32は、そのえぐり部90の上側に上記の本体ゴム部84を形成する形態をなしている。
ここでゴム板部94は、ばね受部92に対し一体に加硫接着されている。
従ってこの実施形態のアッパーサポート18では、車体の荷重はゴム弾性体32における本体ゴム部84を経由しないで、アウタ金具30から直接にコイルスプリング10へと加えられ、本体ゴム部84に対しては車体荷重は実質的に加わらない。
成形状態において本体ゴム部84の径方向の厚みは6.5mmであり、その厚みが径方向に1.3mm予圧縮されることで、その予圧縮率はここでは20%である。
但しえぐり部100は筒状部36までは到達しておらず、筒状部36の外周面に薄ゴム部(ここでは薄ゴム部104の径方向肉厚は0.5mm)104を残す位置まで、ゴム弾性体32を径方向内方に深く入り込んでいる。
従って厳密には本体ゴム部84の側とストッパゴム部102とは、この薄ゴム部104を残して上下に分断されている。
尚上記のえぐり部100は、外周面から径方向内方に進むに連れて図中上下幅が小さくなるような断面形状をなしている。
但しこのリバウンド側のストッパゴム部102は、鍔部42の穴部46及び44周りにおいては、穴部46,44に挿入ないし掛止される、車両への取付用の治具との干渉を回避すべく、径方向内方に部分的に凹陥せしめられている。
図5の28aは、拡径加工前の上カップ金具を示している。
図示のようにここでは拡径加工前の、即ち上記のゴム弾性体32との一体加硫接着前の上カップ金具28aの形状、より詳しくは筒状部36の形状を、鍔部42に続く上部を大径部110とし、底部40側の下部を小径部112とし、それら大径部110と小径部112との間の部分を段差部114として有する形状となしておく。
同様に大径部110もまた(厳密には湾曲部50の下側部分)内周面,外周面が軸方向にストレート形状をなし、更に段差部114は大径部110から小径部112にかけて逆テーパ形状をなしている。
尚この実施形態において寸法X1=35.4mmである。
一方小径部112の内径X2=32.8mmであり、従ってX1とX2との差X1−X2=2.6mmであり、従ってまた大径部110と小径部112との寸法差は径方向片側で1.3mmである。
また肉厚tはt=2.6mmであり、更に大径部110,小径部112,段差部114のそれぞれの軸方向(上下方向)寸法X3,X4,X5はそれぞれX3=4.3mm,X4=22.7mm,X5=4.5mmである。
本実施形態の製造方法では、図5に示す上カップ金具28aをインナ金具として用い、この上カップ金具28a及びアウタ金具30をゴム弾性体32の成形時にゴム弾性体32に対して一体に加硫接着する。
そしてその後において上カップ金具28aの小径部112に対し拡径加工を行って、ゴム弾性体32、詳しくは本体ゴム部84に対して予圧縮を与える。
図6(I)において、118は上カップ金具28aの筒状部36、具体的には小径部112を拡径するための拡径治具で、全体として円柱状をなしている。
ここで拡径治具118の外径は、大径部110の内径と同内径のX1である。
この拡径治具118には、その中心部に平坦な下端面で開口し、その下端面から上向きに延びる孔120が設けられている。
尚このテーパ部122に続く下端側には、更に面取り部124が微少範囲に亘って形成されている。
尚テーパ部122の高さX6=8mmで、このテーパ部122の高さX6は図2に示す上カップ金具28のテーパ部54と実質同じ高さである。
更にこのテーパ部122の傾斜角度θは、ここではθ=15°である。テーパ部122の高さX6は3〜10mmの範囲内としておくこと、またテーパ部122の角度θは0超〜15°の範囲内としておくことが望ましい。
130は、この受治具126から上向きに突出する状態に受治具126に取り付けられたガイドピンで、下端部に小径の挿込部132を有しており、この挿込部132が挿込孔128に挿し込まれることで、受治具126に取り付けられている。
図7(B)は、このようにして拡径治具118を筒状部36の内部に一杯まで圧入して、小径部112を拡径させた状態を示している。
この実施形態においてその予圧縮の圧縮率は上記のように20%である。
ここで予圧縮の圧縮率は、拡径加工前の本体ゴム部84の径方向厚みをAとしたとき、(δX/A)×100(%)で与えられる。
この拡径加工では、小径部112がテーパ部122によってもその下端部において拡径変形させられる。但しその拡径変形の程度は、小径部112における本体ゴム部84に対応する部分よりは小さい。
即ち受治具134は、拡径治具118の周りにおいて上カップ金具28の鍔部42を下側から受けてこれを支持する。
138は抜出ピンで、図中上端部に押圧部140を有している。
尚、ここでは拡径治具118の1回の圧入による拡径によって、小径部112を最終の拡径寸法まで拡径するようになしているが、拡径操作を複数回に分けて、段階的に小径部112を順次に拡径して行き、最終の拡径寸法となすようにしても良い。
以上のようにして上カップ金具28aに対する拡径加工を行い、本体ゴム部84に予圧縮を与えたところで、次に、下カップ金具34を上カップ金具28に溶接接合することで、図2に示すアッパーサポート18が得られる。
従って上カップ金具28aに対する拡径加工後において鍔部42の形状を矯正する工程を不要となし得、従ってまた矯正工程で発生するばらつきの問題も無くすことができるとともに、鍔部42の変形により鍔部42に設けてある車両への組付用の穴44,46の変形も防ぐことができる。
またこのようなテーパ部122を拡径治具118に設けておくことで、拡径治具118を筒状部36に円滑に軸方向に圧入して小径部112を拡径加工することができる。
この例では、アウタ金具30の外筒部64が(内周面及び外周面ともに)、下方に進むにつれて上カップ金具28の筒状部36との間の間隔を拡げる形状の、角度αで傾斜した下拡がりの傾斜形状となしてある(従って外筒部64は拡径前の上カップ金具28aの筒状部36に対しても傾斜している)。
そのため、アウタ金具30に対する上カップ金具28の軸方向の相対位置が図中上方に移動する可能性がある。
これは次のような理由による。
そのため小径部112を拡径加工したとき、強く圧縮される本体ゴム部84のゴム肉が、圧縮の弱い上ゴム部71の方へと逃げようとする。
しかも上ゴム部71の被覆ゴム層69はゴム幅W1が大きく、そこにゴム肉が逃げ易い形となっている。
従って本体ゴム部84のゴム肉は、これより下方の側には逃げ難い。
而して上カップ金具28がアウタ金具30に対し軸方向の相対位置を上向きに移動させると、図11(D)に示しているように径方向内向きのえぐり部100の内端近傍部が引張られて、そこに引張り歪みが発生する恐れがある。
そのために、この図10に示す実施形態においては、上カップ金具28の軸方向の位置移動に基づくゴムの引張り歪みの発生を無くし又は軽減することができる。
尚、外筒部64の傾斜角度αが必要以上に大きいと本体ゴム部84の下部の予圧縮が不十分となる恐れがあるため、角度αはこの点を考慮して適宜に定めることとなる。
例えば上例では小径部112に対する拡径加工によって、その内周面を軸方向(上下方向)のストレート形状となしているが、場合によって本体ゴム部84の様々な形状等に応じて、内周面の形状をストレート形状以外の形状となすことも可能であるし、また場合によって筒状部36に若干の段差部を残す形で小径部112を拡径加工するといったことも可能である。
更に図6及び図7に示す拡径加工の工程では、拡径治具として中心部に孔120を有するものを用いているが、このような孔120を有しないものを用いて拡径加工するようになすことも可能である。
その他、本発明は車体荷重が本体ゴム部を経てコイルスプリングにかかる形態のアッパーサポートに対して適用することも可能である等、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様・構成で実施することも可能である。
16 ピストンロッド
18 アッパーサポート
28,28a 上カップ金具
30 アウタ金具
32 ゴム弾性体
36 筒状部
40 底部
42 鍔部
48 挿通孔
64 外筒部
68,70 ストッパ当り部
84 本体ゴム部
90,100 えぐり部
102 ストッパゴム部
104 薄ゴム部
110 大径部
112 小径部
114 段差部
118 拡径治具
120 孔
122 テーパ部
126 受治具
130 ガイドピン
134 第2の受治具
138 抜出ピン
Claims (10)
- (a)インナ金具と、(b)径方向に離隔した位置で該インナ金具周りに配置されたアウタ金具と、(c)それらインナ金具とアウタ金具とを弾性連結する状態に該インナ金具及びアウタ金具に一体に加硫接着されたゴム弾性体と、を有し、該インナ金具側においてショックアブソーバのピストンロッドに、該アウタ金具側において車体にそれぞれ固定されて、それらピストンロッドと車体とを弾性連結し防振作用するアッパーサポートの製造方法であって、
筒状部と該筒状部の下端側の、中心部に前記ピストンロッドの挿通孔を有する底部、及び該底部とは反対側の該筒状部の上端側で径方向外方に張り出したリバウンドストッパ部として働く鍔部を有する、リバウンドストッパ金具を兼ねたカップ金具を前記インナ金具となして前記ゴム弾性体と直接一体加硫接着するようになし、
前記カップ金具は、前記ゴム弾性体との一体加硫接着前の前記筒状部の形状を、前記鍔部に続く上部を大径部とし、前記底部側の下部を小径部とし、それら大径部と小径部との間の部分を段差部として有する形状となして、該大径部の内径を、前記筒状部に対する拡径加工後の寸法として求められる内径に設定しておき、
前記ゴム弾性体との一体加硫接着後において、前記小径部に対する拡径治具の圧入により該小径部を拡径加工して該ゴム弾性体の該小径部に対応する部分に予圧縮を与える一方、前記大径部に対しては拡径加工を施さずに寸法及び形状を保持することを特徴とするアッパーサポートの製造方法。 - 請求項1において、前記小径部の上端の内径を前記大径部の内径と同内径とし、前記段差部を解消するまで該小径部を拡径加工することを特徴とするアッパーサポートの製造方法。
- 請求項2において、前記大径部の内周面と前記小径部の、前記ゴム弾性体に対して予圧縮を与える部分の下端に到るまでの内周面とを、該小径部の前記拡径加工によって連続した軸方向のストレート形状とすることを特徴とするアッパーサポートの製造方法。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記アウタ金具には、前記カップ金具の前記筒状部を径方向外方に離隔した位置で取り囲む形状の外筒部が設けてあって、
前記ゴム弾性体が、該カップ金具の該筒状部と該外筒部とで径方向に挟まれる筒状の本体ゴム部を有するものとなしてあり、
前記小径部の拡径加工により該本体ゴム部に対し予圧縮を与えることを特徴とするアッパーサポートの製造方法。 - 請求項4において、前記ゴム弾性体には、前記段差部の位置する軸方向位置において外周面から該段差部に向う径方向内向きのえぐり部を周方向に沿って環状に設けて、該えぐり部により、前記ゴム弾性体の、前記小径部の拡径により予圧縮の与えられる前記本体ゴム部と、前記鍔部の下面のリバウンド側のストッパゴム部とが、該段差部の外周面に接着剤にて動きの拘束される肉厚の薄い薄ゴム部を残して、径方向全体に亘って軸方向の上下に分断してあることを特徴とするアッパーサポートの製造方法。
- 請求項4,5の何れかにおいて、前記ゴム弾性体は、前記カップ金具の筒状部と前記アウタ金具の外筒部との間において下面から上向きに向う周方向に環状をなす上向きのえぐり部を有して、該えぐり部の上側に前記本体ゴム部を形成するものとなしてあることを特徴とするアッパーサポートの製造方法。
- 請求項4において、前記アウタ金具には、前記鍔部に対向してリバウンド側のストッパ当り部が前記外筒部に続いて設けてあるとともに、
前記ゴム弾性体は、該ストッパ当り部の上面を被覆する被覆ゴム層を有する、前記本体ゴム部の上側の上ゴム部を有するものとなしてあり、
該ゴム弾性体には、前記段差部の位置する軸方向位置において外周面から該段差部に向う径方向内向きのえぐり部を周方向に沿って環状に設けて、該えぐり部により前記ゴム弾性体を、前記本体ゴム部及び前記上ゴム部と前記鍔部の下面側のリバウンド側のストッパゴム部とに、該段差部の外周面に接着剤にて動きの拘束される肉厚の薄い薄ゴム部を残して、径方向全体に亘って軸方向の上下に分断してあるとともに、
前記外筒部は、下方に進むにつれて前記カップ金具の前記筒状部との間の間隔を拡げる下拡がりの傾斜形状となしてあり、
更に前記ゴム弾性体は、前記カップ金具の筒状部と前記アウタ金具の外筒部との間において下面から上向きに向う周方向に環状をなす上向きのえぐり部を有して、該えぐり部の上側に前記本体ゴム部を形成するものとなしてあることを特徴とするアッパーサポートの製造方法。 - 請求項6,7の何れかにおいて、前記拡径治具は、圧入側の先端部の外周面を先端に向って外径が漸次減少する形状のテーパ部となし、該テーパ部は、該拡径治具の圧入完了状態の下で上端位置が前記上向きのえぐり部の上端以下の位置に位置する形状となしてあることを特徴とするアッパーサポートの製造方法。
- 請求項8において、前記拡径治具は、前記テーパ部により前記小径部の、前記上向きのえぐり部に対応する部分を拡径するものとなしてあることを特徴とするアッパーサポートの製造方法。
- 請求項1〜9の何れかにおいて、前記拡径治具を前記小径部に圧入して該小径部を拡径加工するに際し、
前記拡径治具として、圧入側の先端面で開口して該先端面から軸方向に伸びる孔を有するものを用いるとともに、
前記カップ金具の前記底部を下側から受ける受治具を用意して、該受治具からガイドピンを上向きに突出させておき、
該受治具にて前記底部を受け且つ前記ガイドピンを該底部の前記挿通孔から上向きに突出させた状態で、該ガイドピンを前記孔に挿入させながら前記拡径治具を前記小径部に対して下向きに圧入して該小径部を拡径加工し、
しかる後、前記受治具を前記ガイドピンとともに取り除くとともに、拡径加工品の上下向きを反転させて、前記カップ金具の前記鍔部を第2の受治具で下側から受けた状態で、前記小径部に圧入されて固定状態にある前記拡径治具の前記孔に抜出ピンを下向きに押し込んで、該拡径治具を該カップ金具から抜き出すことを特徴とするアッパーサポートの製造方法。
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