JP5852132B2 - 電子音響共振器 - Google Patents

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Description

本発明は電子音響共振器に関する。
電子音響共振器は1つの圧電層と2つの電極を有し、この2つの電極は例えば前記圧電層の表面上に配置されている。この2つの電極はそれぞれ複数の電極フィンガーを有し、これらの電極フィンガーは電極のバスバー片(Sammelelektrodenabschnitt)に接続されており、このバスバー片を介して、時間に依存した電気ポテンシャルが電極フィンガーに印加される。2つの電極の電極フィンガーは互いに櫛状に噛み合っている。櫛状に互いに噛みあった電極の外側で両側に、それぞれ反射器が境界を接しており、これらの反射器は、共通の接続部を有する、複数の(ただし両側で接続されている)同様な電極フィンガーから形成されている。1つの電極の電極フィンガーは、しかしながら一方の端部でのみ電気的に接続されており、もう一方の端部は他の電極の電極フィンガーによって囲まれている。
このような構造の電子音響共振器は、インターデジタル変換器(IDT;Interdigital transducer)と呼ばれている。高周波数の交流電圧(おおよそ100MHzから数GHzの範囲)によって、高周波の定在波が圧電層に形成され、この定在波の大部分は、SAW(surface acoustic wave)素子の場合のように表面波の形で形成され、あるいはBAW(bulk acoustic wave)素子またはGBAW(guided bulk acoustic wave)素子の場合のように、体積波の形で形成される。
本出願は重み付けされた共振器、とりわけ重ね合わせで重み付けされた共振器に関する。すなわち電極フィンガーは全長(およびその長さの一定の部分を超えない)に渡ってそれぞれ他の電極の隣接する電極フィンガーの間の隙間に導入されるのでなく、異なる深さで互いに噛みあっている。両電極のバスバー片の間の全共振面積の一部を見ると、それぞれの電極は局所的に交互に並んだ短い電極フィンガーと長い電極フィンガーを有している。短い電極フィンガーは、重ね合わせ領域の外縁あるいは開始部までのみ延伸されている。短い電極フィンガーの間には長い電極フィンガーが重ね合わせ領域に向かって突出し、この重ね合わせ領域を通過している。重み付けされた共振器の重ね合わせ領域は、延伸する電極フィンガーに沿って測った場合、共振器の外縁にある。すなわち両方の反射器に最も近接し、両電極のバスバー片の間の中央付近には僅かな部分を有している。これに対し両反射器の間の中央部では、重ね合わせ領域が最大となり、実質的に両バスバー片の間隔全部を占めている。このように、重ね合わせ領域は、共振器の中央部に向かって拡大されている。
このように重ね合わせで重み付けされた共振器の欠点は、その外縁部に向かって、電極フィンガーに沿って重ね合わせ領域に至るまでの導電路長が次第に増大することである。これらの導電路長を介して、接続された電極への電荷が、とにかく固体における定在波の発生に寄与する重ね合わせ領域に到達する前に、輸送されなければならない。上記の点は、局所的に見て短い電極フィンガーに対してのみ適用されるものでなく、重ね合わせ領域を通過する長い電極フィンガーに対しても同様に適用される。励起周波数として例えば2GHzが印加される電極フィンガーは、例えば500nmの幅と100から200nmの高さを有する。電極フィンガーの電気的抵抗によって共振器で損失が発生するが、この損失は他の損失(固体中の弾性損失等)に加算され、共振器のQ値を低減する。これらの損失は広い帯域、すなわち大きな周波数領域を有する。このような供給電流による損失は、電極フィンガーの断面の大きさが小さいほど大きくなる。このため、重ね合わせで重み付けされた共振器のQ値を高くすることが望ましい。
このため、本出願は第1および第2の電極を有する電子音響共振器を提供し、これらの電極はそれぞれバスバー片(Sammelelektrodenabschnitt)と複数の電極フィンガーとを備え、
これらの電極フィンガーは第1の方向に沿って並べられており、各々の電極バスバー片に接続され、第1の方向に対し横方向となる第2の方向に沿って延在し、
共振器は、重ね合わせで重み付けされた共振器であって、この共振器において、第2の方向に沿って測った重ね合わせ領域の幅が第1の方向に沿って変化し、この重ね合わせ領域で第1および第2の電極の電極フィンガーが互いに噛みあっており、
共振器は、各々の第1および第2の電極の電極フィンガーの間に導電ブリッジを備え、この導電ブリッジはそれぞれバスバー片から離れた同一の電極の複数の電極フィンガーを、互いに導通するように接続されており、
各々の導電ブリッジ(3)は、第1の電極(11)の1つおきに隣接する2つの電極フィンガー(1a,1c,1e,...)または第2の電極(12)の1つおきに隣接する2つの電極フィンガー(2b,2d...)を互いに短絡し、これらの各々の導電ブリッジ(3)は第1の電極(11)の1つおきに隣接する2つの電極フィンガー(1a,1c,1e,...)の間に設けられた中間電極フィンガー(1b,1d,...)または第2の電極(12)の1つおきに隣接する2つの電極フィンガー(2b,2d...)の間に設けられた中間電極フィンガーを通過する。
このように、本共振器によれば、全ての電極の電極フィンガーの間に導電性の追加の接続部品が設けられ、電極フィンガーを互いに短絡している。これらの導電ブリッジは、好ましくは重ね合わせ領域の外縁部で、各々の電極のバスバー片から離れて配置される。したがって、導電ブリッジの位置は共振器の重ね合わせ領域の外縁を辿り、これに対応して共振器の外縁部(反射器の付近であり、おおよそ両電極の間の中央部)に配置されており、これに対して共振器の中央部では、両電極のバスバー片に比較的近接して配置されている。ここで提案されている導電ブリッジは、電極フィンガーに対し横方向または少なくとも斜行する方向の追加の導電路片であり、重ね合わせ領域の各々の外縁部に沿ってバランス電流が直接流れることを可能とするが、同一の電極の電極フィンガー間のみである。これらのバランス電流は、供給電流によって反射器の付近で急激に増大する損失を低減し、これにより共振器のQ値を改善する。ここで提案した導電ブリッジは、好ましくは電極と同一の面に、これらの電極フィンガー自体と共に配置されてよく、これにより既に両電極の金属層のパターニングのパターンの一部として見做されてよい。しかしながら(ここで提案された導電ブリッジにかかわらず)、共振器面内においてフィンガー状の構造が維持されている。これは、この導電ブリッジが、電極フィンガーを局所的にのみ、すなわち電極フィンガーの極めて小さな長さの部分で、これらを互いに短絡しているからである。
幾つかの実施形態例について、図を参照して以下に説明する。
従来の圧電共振器の上面概略図である。 導電ブリッジを有する共振器の実施形態の拡大詳細図である。 導電ブリッジを有する共振器の実施形態の拡大詳細図である。 導電ブリッジを有する共振器の実施形態の拡大詳細図である。 導電ブリッジを有する共振器の実施形態の拡大詳細図である。 導電ブリッジを有する共振器の実施形態の拡大詳細図である。 導電ブリッジを有する共振器の実施形態の拡大詳細図である。 図2A〜2Fの実施形態に基づく共振器の全体図である。 図2A〜2Fの実施形態に基づく共振器の全体図である。 図2A〜2Fの実施形態に基づく共振器の全体図である。 図2A〜2Fの実施形態に基づく共振器の全体図である。 圧電共振器の概略断面図である。 追加の層を有する圧電共振器の概略断面図である。 共振器のアドミッタンスYの共振器で発生した波の周波数fへの依存性を示す図である。 反射係数Sの振る舞いを示す図である。 共振器のQ値を、導電ブリッジを有する、あるいは有しない共振器に対する共振器のQ値を示すために測定されたパラメータの表形式リストで示す図である。
図1は、従来の圧電共振器10の導電路面25の概略上面図を示すが、対称的な構造のため半分(左側)のみ表示されている。2つの反射器23および24(図4Aおよび4B参照)の間には、2つの電極11,12の配列が延在しており、これらの電極はそれぞれバスバー部21あるいは22、およびこれらと接続された複数の電極フィンガー1,2を備える。本共振器は重ね合わせで重み付けされている。すなわち重ね合わせ領域20で、両電極の電極フィンガー1,2が櫛状に互いに噛み合い、すなわち重なり合っており、この重ね合わせ領域20は、2つの外縁部Rの間にのみ延在し、この2つの外縁部は反射器23,24に向けて次第に近づいてゆく。共振器の中央部(図1に示す部分図の右側)では、重ね合わせ領域20の幅20が最大となっている。重ね合わせ領域の内側でのみ、第1の電極11および第2の電極12の電極フィンガー1,2は対向した側から互いに噛み合っている。重ね合わせ領域の外側のそれぞれの側においては、しかしながら両電極11,12のいずれかの電極フィンガーのみが配置されている。
図2A〜2Fは、共振器の実施形態の拡大詳細図を示し、これらにおいては電極フィンガーに対して横方向に延在する導電ブリッジが設けられている。図示されている拡大部分図は下側の外縁部Rの領域であり、この上側で重ね合わせ領域20が開始される。さらに、図2Aおよび2Cには、下側の第1の電極11のバスバー片(Sammelelektrodenabschnitt)21の部分が例示されている。これらの電極フィンガー1a〜1dは、重ね合わせ領域20の外縁部Rまで延伸しており、第1の電極11の1つおきの電極フィンガー1a,1cは重ね合わせ領域20に導入されている。第1の電極11のその他の短い電極フィンガー1b,1dの終端は、重ね合わせ領域20の外側となっている。これらに対応して重ね合わせ領域20には、第2の電極12の電極フィンガー2b,2dが設けられている。図2A〜2Fには、第2の電極12の電極フィンガーが斜線で示されている。図2Aによれば、重ね合わせ領域20の外縁部Rに沿って導電ブリッジ3(あるいは短いジャンパ導体)が設けられ、第1の電極の隣り合う電極フィンガーが導通するように互いに接続し、好ましくは電極フィンガーに垂直に延在する。このような導電ブリッジは重ね合わせ領域20の両外縁部Rに沿って設けられている。なお、(図示しないが)対応する第2の電極12の電極フィンガーを互いに接続する導電ブリッジは、重ね合わせ領域の上方の他の外縁部Rに沿って設けられている。
図2Aの実施形態によれば、各々の導電ブリッジ3は2つの互いに隣接する電極フィンガー(同一の電極)を接続している。 図2Bは1つの実施形態を示すが、図3Aにさらにこの全体図が示されている。ここでは各々の導電ブリッジ3は、それぞれの電極の1つおきに隣接した2つの(長い)導電ブリッジを接続している。具体的には、図2Bでは電極フィンガー1aと1cが接続され、また1cと1eが接続されている。このようにして導電ブリッジ3は、間に配置された短い電極フィンガー1bおよび1dを、対応した第2の電極12の長い電極フィンガー2b,2dから分離し、重ね合わせ領域20を横切っている。横方向に延在する導電ブリッジ3は、両電極11,12の縦方向位置までのみ設けられているが、反射器23および24の領域には設けられていない(図3Aおよび4参照)。
図2Cによる実施形態では、各々の導電ブリッジ3は、さらに中間部の短い電極フィンガー1bおよび1dを、隣接する長い電極フィンガーに接続している。他の部分についても導電路面25内の導電パターンの構造および経路は図2Bのそれぞれと同様である。図2Dは1つの実施形態を示すが、図3Bにさらにこの全体図が示されている。ここでは、導電ブリッジ3に加えてさらに導電路片5が設けられており、この導電路片は第1の電極にも第2の電極にも接続されていない。これにより、電極フィンガーの終端での電気的な印加ピークすなわち電圧最大値が低減される。しかしながら、(図2Bのように)導電ブリッジ3は、それぞれの電極の1つおきに隣接した2つの長い電極フィンガーを互いに接続する。図3Bに示すように、導電路片5は、重ね合わせ領域20の両外縁部Rに沿って配置されている。
図2Eは1つの実施形態を示すが、図3Cにさらにこの全体図が示されている。ここでは図2Dとは対称的に、導電路片5に対応したパターンは導電ブリッジ3と導通するように接続される。このように、電極フィンガー延伸部7(すなわち追加の小さな中間フィンガー)が構成され、短い電極フィンガー1b,1dの縦方向位置に配置される。それぞれの導電ブリッジ3はこれらを超えてさらに延伸している。図2Fは1つの実施形態例を示すが、図3Dにさらにこの全体図が示されている。ここでは、導電ブリッジ3は1つおきに隣接する長い電極フィンガー1aと1cおよびそれぞれの電極フィンガー延伸部7を接続するだけでなく、さらに(図2Eとは対照的に)短い電極フィンガー1bをも接続している。
単なる例示である、全てのこれらの実施形態例により、導電ブリッジは、重ね合わせ領域20の外縁部Rに沿って、損失の少ない電位平衡を可能とする。これは導通抵抗に起因する損失が低減されるためであり、共振器のQ値が改善されるからである。特に両反射器の付近では、重ね合わせ領域20の外縁部Rのバスバー片21,22からの距離が最大となり、導電ブリッジ3は重ね合わせ領域20への電位注入を効果的に加速することを可能とする。
図3A〜3Dに示す全体図は、既に図2A〜2Fで説明している。図3Dには、しかしながら、さらに追加の特徴および要素が図示されている。これらについて以下に述べる。
図3Dには、電極のバスバー片21,22の、両電極11,12の電極フィンガー1,2への移行部分における概略形状がより正確に示されている。なお、ここではそれぞれの電極フィンガーが、これに関係するバスバー片21,22すなわちバスバー片から出発し、また直接バスバー片に接続されている。バスバー(Sammelelektrode)およびこれに接続された電極フィンガーは、このようにして切断されていない、連続した櫛状のパターン(例えば、導電路面25におけるパターニングされた金属層、合金層または積層金属層であり、これらの上面図が図3Dに示されている)を構成する。図1,2A〜2Fおよび3A〜3Eにおいても、(概略的に表示された)バスバーと電極フィンガーの間の移行部は図3Dと同様に構成されている。図3Dには、完全を期すために、両電極の接続端子8,9が示されている。これらの接続端子は任意の他の場所に導入され、他の形状であってもよい。図3Dは単にこの両接続端子8,9の存在を示すものである。さらに図3Dには座標軸が記載されており、電極フィンガー1,2は、(他の既に説明した図と同様に)第1の方向xに沿って揃えられ、この第1の方向xに対し横方向となる第2の方向yに沿って延伸している。
導電ブリッジは必ずしも導電路面25内に延在する必要はなく、その上方または下方に配置されてよい。電極フィンガーからビアまたは他の接触部が更に高い面または更に深い面に導出され、ここに導電ブリッジが配置される。図3Dは更に、第2の方向yに沿って、両外縁部Rの間に延在する重ね合わせ領域20が共振器面Fよりも、すなわち両電極のバスバー片21,22の間隔よりも、狭くなることを示している。y方向に沿って計った重ね合わせ領域20の拡がりまたは幅は、とりわけ反射器23,24付近で減少する。ここで提案する電極フィンガーの間の導電路ブリッジすなわち中間接続部は、共振器特性を改善する。なお、本出願の実施形態においては、図示された1つの導電ブリッジに替えて複数の導電ブリッジを設けてもよく、特に2つの近接して配設された導電ブリッジ1組を設けてもよい。
図4Aは圧電共振器10の断面を単に概略的に示すものであって、この導電路面25は図1,2A〜2Fおよび3A〜3Dの上面図に示されている。導電路面25の下方には圧電層が配置され、この上面に両電極11,12および両反射器23,24がパターニングされている。
図4Bは圧電共振器10の断面を単に概略的に示すものであって、この導電路面25は図1,2A〜2Fおよび3A〜3Dの上面図に示されている。この共振器は図4Aと同様に概略を示すものであるが、ただしここでは導電路面の上に更に1つまたは複数の誘電層26および/または27が取り付けられている。層26および/または27は、温度補償の目的および/または製造時の周波数状態のバラつきの補正の目的で、後で除去/トリミングが適用される。ここでもまた寸法は必ずしも正確ではない。
導電路面を覆う、温度補償のための誘電層26に適した材質としては、その熱的特性のために例えばSiO2がある。その上に配設されるトリミング層27の材質としては、その大きな曲げ強度のために例えばSi3N4が用いられる。
図5は、共振器で発生された波(好ましくは表面波、代替として体積波)の周波数に依存したアドミッタンスY、すなわち共振器の複素コンダクタンスを示す。実部と虚部およびアドミッタンスの大きさが重ね合わせて図5に示されている。約1970MHzの周波数で共振となり、これに対し約2110MHzで***振となる。
図5には更に上側にサブピークが認められるが、これは他の好ましくない効果に関するものである。ただし、これは共振と***振の間の利用可能な波長領域の外にある。図5には、導電ブリッジのない従来の共振器のアドミッタンス(曲線I)、および追加の導電路ブリッジ3を有する本発明の共振器のアドミッタンス
(曲線II)がそれぞれ示されている。縦軸は対数表示されており、実部と虚部お
よびアドミッタンスY(f)の大きさが周波数[MHz]に対して対数表示[dB]されている。
図5で上側に認められるように、約2030〜2110MHzの範囲でアドミッタンスの実部は従来の共振器に対し(すなわち曲線Iに対し)低下し、共振器
のQ値が改善している。その他、図5の下側でアドミッタンスYの大きさから分かるように、2110MHzの極小値は更に小さくなっている。ここでは***振の両側は急激に降下しており、曲線Iより小さな極小値に到達している。ここで
も導電ブリッジを備えた共振器の改善されたQ値(曲線II)が認められる。アド
ミッタンスYの虚部に対応して、***振周波数は多少低下しているが、ほんの僅かである。
図6は、スミスチャートに、共振器アドミッタンスY(f)と測定ポートの標準アドミッタンスZ0=50オームとから計算された分散パラメータ(Sパラメータ)

S(f)=(1−Z0*Y(f))/(1+Z0*Y(f))

を周波数の関数として示している。図5に1900MHz〜2300MHzで示されたアドミッタンス関数Y(f)に対応して、図6に示されたSパラメータI
またはIIはスミスチャートを時計方向に通行する。左側の実軸との交点は共振周
波数に対応し、右側の実軸との交点は***振周波数に対応する。ここで共振と***振の間の有用な領域(図6の虚軸上側の半面)は、改善された共振器(曲線II
)の場合には図6での略半円形状の軌道は、曲線Iよりも大きな半径(あるいは
半径1で示された円の中心点からの距離)を有する。分散パラメータS(f)は、本発明の共振器では更に外側の遠い領域、すなわち単位円の付近に存在し、従って損失がより小さくなっている。とりわけ電極フィンガーの間の導電ブリッジは、共振周波数から***振周波数以上までの周波数領域における損失を低減する。接触端子あるいは電極フィンガー延伸部7(図2D〜2F)を有しない、追加の導電路片5によって、更に***振が生じる周波数の低下を妨げることができる。虚軸下側の半面(すなわち技術的に有用な周波数領域の外側)には、例えばフィンガー格子(Fingergitter)の音響阻止帯域の上側の帯域端部の寄生効果および体積放射(すなわち体積波の形成)の使用の増加などから生じる異常が認められる。
このように本出願は、電子音響的に重みづけされ、改善されたQ値のインターデジタル変換器(IDT)を提供するものである。図7には、共振器Q値を示すためのパラメータを、導電ブリッジのない4つの共振器(1〜4)と導電ブリッジを有する4つの共振器(5〜8)のそれぞれに対して表形式でまとめたものである。共振の場合(短絡Q値、quality short)の共振Q値Qsと***振の場合(開放Q値、quality open)の共振Q値および平均Q値Qt=0.5(Qo+Qs)が記載されている。更に共振の周波数(fs)と***振の周波数(fo)がMHzで表示されている。共振器5〜8の数値(これらは図5および6の曲線II
に対応する。)と共振器1〜4の数値(これらは図5および6の曲線Iに対応す
る。)との比較で、電極フィンガーの間の導電ブリッジによって***振のQ値Qoが約20パーセント高くなっていることが分かる。図7の最後から2つ目の列には、更にポールゼロ距離PZD(pole-zero-distance)が、

PZD=(fo−fs)/(0.5×(fo+fs))

に基づいて記載されており、これは導電ブリッジによって、約7パーセントから約6.8パーセントに、僅かにのみ低減されている。共振器Q値のさらなる指標として、図7の最後の列には、更なるQ値パラメータとして「性能指数」が(FoM=PZD×Qt)に基づいて記載されている。ここには共振器5〜8の場合に、約10パーセントの増加およびこれによる改善が示されている。
その他、導電ブリッジ3,導電路片5および/または電極フィンガー延伸部7の幅および/または長さを変化させてもよく、特に電極フィンガーの幅および/または長さから外れるように小さくあるいは大きくしてもよい。
導電ブリッジ3はこのようにして直列共振から***振以上の周波数領域で発生する損失を低減する。このようにして、改善された共振器は、例えば圧電フィルターまたはデュプレクサ素子に用いることができる。
1,1a,1b ... : 第1の電極の電極フィンガー
2,2a,2b ... : 第2の電極の電極フィンガー
3 : 導電ブリッジ
5 : 導電路片
7 : 電極フィンガー延伸部
8,9 : 接触端子
10 : 共振器
11 : 第1の電極
12 : 第2の電極
20 : 重ね合わせ領域
21,22 : バスバー片
23,24 : 反射器
25 : 導電路面
F : 共振器面
fo : ***振周波数
fs : 共振周波数
PZD : 共振−***振距離
R : 外縁部
Qo : ***振Q値
Qs : 共振Q値
Qt : 平均Q値
x : 第1の方向
y : 第2の方向

Claims (7)

  1. 第1および第2の電極(11,12)を有する電子音響共振器(10)であって、
    前記第1および第2の電極(11,12)は、それぞれバスバー片(21,22)と、複数の電極フィンガー(1,2)とを備え、
    前記電極フィンガー(1,2)は、第1の方向(x)に沿って並べられており、それぞれの前記第1および第2の電極(11,12)の前記電極バスバー片(21,22)に導通するように接続され、前記第1の方向(x)に対し横方向となる第2の方向(y)に沿って延在し、
    前記共振器(10)は、重ね合わせで重み付けされた共振器であって、当該共振器において、前記第2の方向(y)に沿って測った重ね合わせ領域(20)の幅が前記第1の方向(x)に沿って変化し、当該重ね合わせ領域で両電極(11,12)の前記電極フィンガー(1,2)が互いに噛みあっており、
    前記共振器(10)は、各々の前記第1および第2の電極(11,12)の前記電極フィンガー(1,2)の間に導電ブリッジ(3)を備え、当該導電ブリッジはそれぞれ前記バスバー片(21,22)から離れた前記第1または前記第2の電極(11,12)の同一の電極の複数の電極フィンガーを、互いに導通するように接続されており、
    各々の導電ブリッジ(3)は、前記第1の電極(11)の1つおきに隣接する2つの電極フィンガー(1a,1c,1e,...)または前記第2の電極(12)の1つおきに隣接する2つの電極フィンガー(2b,2d...)を互いに短絡し、当該各々の導電ブリッジ(3)は前記第1の電極(11)の1つおきに隣接する2つの電極フィンガー(1a,1c,1e,...)の間に設けられた中間電極フィンガー(1b,1d,...)または前記第2の電極(12)の1つおきに隣接する2つの電極フィンガー(2b,2d...)の間に設けられた中間電極フィンガーを通過する、
    ことを特徴とする共振器。
  2. 請求項1に記載の共振器において、
    各々の前記電極フィンガー(1,2)の前記導電ブリッジ(3)は、前記重ね合わせ領域(20)のそれぞれの前記電極フィンガー(1,2)に対向した外縁部(R)の前記バスバー片(21,22)に沿って配置されていることを特徴とする共振器。
  3. 請求項1または2に記載の共振器において、
    各々の前記電極フィンガー(1,2)の前記導電ブリッジ(3)は、前記バスバー片(21,22)から距離を置いて配置されており、前記距離はそれぞれの前記導電ブリッジ(3)と前記バスバー片(21,22)との間で前記第1の方向(x)に沿って変化することを特徴とする共振器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の共振器において、
    前記導電ブリッジ(3)の間で、前記中間電極(1b)に到達する、前記第2の電極(12)の電極フィンガー(2b)の縦方向位置に、導電路片(5)が設けられ、前記第1の電極(11)にも前記第2の電極(12)にも接続されていないことを特徴とする共振器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の共振器において、
    各々の導電ブリッジ(3)にはそれぞれ電極フィンガー延伸部(7)が接続されており、前記電極フィンガー延伸部は、前記中間電極フィンガー(1b)の縦方向位置で、前記導電ブリッジ(3)から出発して前記第2の電極(12)に向けて延在することを特徴とする共振器。
  6. 請求項4または5に記載の共振器において、
    前記導電路片(5)および/または前記電極フィンガー延伸部(7)は長さを有し、前記長さは一定に設定されるか、あるいは共振器面(F)内で前記導電路片(5)および/または前記電極フィンガー延伸部(7)の位置で前記第1の方向(x)に沿って変化することを特徴とする共振器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の共振器において、
    前記電極フィンガー(1,2)の間にそれぞれ1つ以上の導電ブリッジ(3)が設けられ、前記導電ブリッジ(3)は前記第2の方向(y)に沿って、大きさおよび/または相互の距離を有し、前記第1の方向(x)に沿った前記電極フィンガー(1,2)の幅以上であることを特徴とする共振器。
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