JP5817730B2 - ジトリメチロールプロパンの製造方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献3では、上記反応において、生成する2−エチル−2−プロペナール(以下、ECRとも称す)を回収して、TMP、ECR及びホルムアルデヒドと反応させることにより、di−TMPの生成量を増加させる方法が提案されている。
TMPを製造する際に得られる蒸留釜残である粗di−TMPからdi−TMPを回収する方法としては、酢酸エチルにより晶析する方法(特許文献4)、蟻酸ソ−ダの存在下水溶媒により晶析する方法(特許文献5)、1,4−ジオキサン溶媒により晶析する方法(特許文献6)、薄膜蒸留後水溶媒により晶析する方法(特許文献7)、粗di−TMPに有機溶媒を加え、特定の条件でdi−TMPを晶析する方法(特許文献8)、反応溶媒としてdi−TMPの分配係数が1以上である水不溶性もしくは難溶性有機溶媒と水とを用いる方法(特許文献9)などが提案されている。
(1)粗di−TMPからの再結晶操作において、特許文献5および特許文献7のように水を溶媒に用いた場合、着色成分による結晶の汚染を防ぐことができない。又、分離母液は高濃度の有機物を含む廃水となり、廃水処理に莫大な経費を要する。更には、分離母液中の水を蒸留して再利用しようとすると、莫大なエネルギーを必要とするため好ましくない。廃水を燃焼処理しようとする場合も、多大な副燃料を要し経済的に好ましくない。
すなわち、本発明は、以下に示すdi−TMPの製造方法である。
該反応液(A1)を蒸留にて未反応ホルムアルデヒドを除去してトリメチロールプロパン含有液(A2)を得、次いで有機溶媒(Y1)にて反応生成物を抽出し、蒸留により有機溶媒(Y1)を除去して得られた粗トリメチロールプロパン(A3)を蒸留して精製トリメチロールプロパン(A4)を分離する際に得られた蒸留釜残を蒸留する工程(VI)及び、得られたジトリメチロールプロパン含有液を脂肪族ケトンからなる有機溶媒(Y2)により晶析する工程(VII)を有し、
(1)工程(VI)の蒸留留分中のbis−TMPがdi−TMP100質量部に対し10質量部以下、tri−TMPがdi−TMP100質量部に対し5質量部以下であり、
(2)工程(VII)において、加圧下、常圧における前記有機溶媒(Y2)の沸点を超える温度で晶析開始し、2℃/分以下の速度で冷却することを特徴とするジトリメチロールプロパンの製造方法。
2.(I)塩基触媒の存在下、ノルマルブチルアルデヒドとホルムアルデヒドを反応させて、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン並びに副生物であるビストリメチロールプロパン及び/又はトリトリメチロールプロパンを含有する反応液(A1)を得る工程、
(II) 反応液(A1)から蒸留により未反応ホルムアルデヒドを除去し、トリメチロールプロパン含有液(A2)を得る工程、
(III)トリメチロールプロパン含有液(A2)に含まれる反応生成物を有機溶媒(Y1)により抽出する工程、
(IV)工程IIIで得られた抽出液から蒸留により有機溶媒(Y1)を除去して、粗トリメチロールプロパン(A3)を得る工程、
(V)粗トリメチロールプロパン(A3)を蒸留して精製トリメチロールプロパン(A4)を分離し、釜残よりジトリメチロールプロパン含有液(B1)を得る工程、
(VI)ジトリメチロールプロパン含有液(B1)を更に蒸留して留分としてジトリメチロールプロパン含有液(B2)を得る工程、および
(VII)ジトリメチロールプロパン含有液(B2)を脂肪族ケトンからなる有機溶媒(Y2)で晶析し、ジトリメチロールプロパン(B3)を得る工程
を有する前記1のジトリメチロールプロパンの製造方法。
4.工程VIにおいて、ジトリメチロールプロパン含有液(B1)を更に蒸留する際の塔底温度が250〜300℃である前記1〜3いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
5.工程VIIに供給するジトリメチロールプロパン含有液(B2)のトリトリメチロールプロパンの濃度がジトリメチロールプロパン100質量部に対して5質量部以下である前記1〜4いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
6.工程VIIに供給するジトリメチロールプロパン含有液(B2)のビストリメチロールプロパンの濃度がジトリメチロールプロパン100質量部に対して10質量部以下である前記1〜5いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
7.工程VIIで使用する脂肪族ケトンからなる有機溶媒(Y2)がアセトンである前記1〜6いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
8.工程VIIにおいて、有機溶媒(Y2)/ジトリメチロールプロパン含有液(B2)の質量比が0.5〜20である前記1〜7いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
9.工程VIIにおいて、晶析開始温度が70〜90℃である前記1〜8いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
10.工程VIIにおいて、晶析開始圧力0.11〜0.3MPaである前記1〜9いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
11.工程VIIにおいて、晶析開始温度で0.1〜5時間保持する前記1〜10いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
12.工程VIIにおいて、晶析を終了する温度が40〜20℃である前記1〜11いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
13.工程VIIにおいて、晶析を終了する圧力が100〜20kPaである前記1〜12いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
14.工程VIIにおいて、蒸発した有機溶媒(Y2)を冷却して晶析系に戻すことにより晶析時の熱の除去を行う前記1〜13いずれかのジトリメチロールプロパンの製造方法。
また、本発明では特に1,4−ジオキサンなどの溶媒を使用しないので、di−TMPを安全に得ることができる。
該反応液(A1)を蒸留にて未反応ホルムアルデヒドを除去してトリメチロールプロパン含有液(A2)を得、次いで有機溶媒(Y1)にて反応生成物を抽出し、蒸留により有機溶媒(Y1)を除去して得られた粗トリメチロールプロパン(A3)を蒸留して精製トリメチロールプロパン(A4)を分離する際に得られた蒸留釜残を蒸留する工程(VI)及び、得られたジトリメチロールプロパン含有液を脂肪族ケトンからなる有機溶媒(Y2)により晶析する工程(VII)を有し、
(1)工程(VI)の蒸留留分中のbis−TMPがdi−TMP100質量部に対し10質量部以下、tri−TMPがdi−TMP100質量部に対し5質量部以下であり、
(2)工程(VII)において、加圧下、常圧における前記有機溶媒(Y2)の沸点を超える温度で晶析開始し、2℃/分以下の速度で冷却することを特徴とするものである。
工程I:塩基触媒の存在下、ノルマルブチルアルデヒド(NBD)とホルムアルデヒドを反応させて、トリメチロールプロパン(TMP)、ジトリメチロールプロパン(di−TMP)および副生物であるビストリメチロールプロパン(bis−TMP)及び/又はトリトリメチロールプロパン(tri−TMP)を含有する反応液(A1)を得る。
工程II:反応液(A1)から蒸留により未反応ホルムアルデヒドを除去し、TMP含有液(A2)を得る。
工程III:TMP含有液(A2)に含まれる反応生成物を、有機溶媒(Y1)により抽出する。
工程IV:工程IIIで得られた抽出液から蒸留により有機溶媒(Y1)を除去して、粗TMP(A3)を得る。
工程V:粗TMP(A3)を蒸留して精製TMP(A4)を分離し、釜残よりdi−TMP含有液(B1)を得る。
工程VI:di−TMP含有液(B1)を更に蒸留してdi−TMP含有液(B2)を得る。
工程VII:di−TMP含有液(B2)を有機溶媒(Y2)で晶析し、di−TMP(B3)を得る。
なお、有機溶媒(Y1)には、脂肪族エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコール及び脂肪族アルデヒドから選ばれる少なくとも1種が好ましく、有機溶媒(Y2)には脂肪族ケトンが用いられる。
この高沸点物質として副生するビストリメチロールプロパン(bis−TMP)は次の化学式で表される。
トリメチロールプロパン(TMP) 1〜30質量%
ジトリメチロールプロパン(di−TMP) 50〜70質量%
ビストリメチロールプロパン(bis−TMP) 1〜30質量%
トリトリメチロールプロパン(tri−TMP) 0.5〜20質量%
なお、この反応により蟻酸(HCOOH)が生成するが、この蟻酸は塩基触媒と反応して蟻酸塩となる。
特許文献3に記載のbis−TMP/di−TMP比率を低減する方法を取らない場合、例えば特許文献7のような改善されない方法では、工程Vで得られる蒸留釜残組成中のdi−TMPの割合は50質量%未満となる。本割合が50質量%未満となると、工程VIの蒸留留分中のbis−TMPはdi−TMP100質量部に対し10質量部以下、tri−TMPはdi−TMP100質量部に対し5質量部以下とならず、最終的に高純度のdi−TMPを得ることは難しい。
また、他の原料のホルムアルデヒドは、ホルムアルデヒド水溶液でも固形のパラホルムアルデヒドでも良い。ホルムアルデヒド水溶液は、通常、安定剤としてメタノールを数質量%含有するが、必要に応じて蒸留等によってメタノールを分離したものを使用しても良い。ホルムアルデヒドは工程(I-1)と工程(I-3)で供給され、工程(I-1)で供給のものをF1、工程(I-3)で供給のものをF2とする。
また、有機塩基として、脂肪族アミン化合物、特に第3級アミン、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルメチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン等を用いることができる。
塩基触媒は、前記の無機塩基と有機塩基は単独に使用するだけでなく、複数のもの、例えば、C1にトリエチルアミン、C2に水酸化ナトリウムを使用することも、連続的に複数の無機塩基や有機塩基を使用することもできる。
アルカリ金属の炭酸塩を主成分とする塩基触媒の場合、反応で消費されるのは炭酸塩であり、反応で生成した炭酸水素塩は加熱等により炭酸塩となり反応に消費される。この炭酸塩を主成分とする塩基触媒は、一般的に工業薬品として販売されている炭酸塩、または炭酸水素塩との混合物でも良い。また、ギ酸塩を酸化または加水分解して生成する炭酸水素塩を原料として製造される炭酸塩または炭酸水素塩との混合物でも良い。
NBDとC1を滴下する場合は、それぞれを1〜600分かけて滴下することが好ましく、より好ましくは10〜360分である。NBDの場合も、同様な時間で滴下する。滴下時間は生産効率の向上のため600分以下とする。
F1の量は、NBDが1モルに対し、2.0〜3.5モルであり、好ましくは2.0〜3.0モルである。2.0モル以上とすることによりdi−TMPの生成反応が促進されて、原料のNBD同士での副反応やbis−TMPの副生成反応が起こり難くなる。また、3.5モル以下とすることにより蒸留回収されるECR量が増加し、di−TMPの生成量が増加する。
C1の当量はNBD1.0モルに対して0.5〜1.5当量である。0.5当量以上とすることにより目的のdi−TMP生成反応が促進され、原料のNBD同士での副反応等が起こり難くなる。
C1の使用量は塩基の種類、反応温度や時間などの条件によって異なり、例えば水酸化ナトリウムのような強い塩基を用いた場合は添加した塩基がすぐに反応するために下限の0.5当量近くが好ましく、多量に使用することは副反応が起るために好ましくない。逆に炭酸ナトリウムのような弱い塩基の場合、反応性が低いために上限の1.5当量近くが好ましい。
反応温度は、45〜120℃が好ましく、より好ましくは60〜110℃である。F1水溶液にNBDやC1を添加した後、45〜120℃で1〜300分間ほど加熱し、反応を更に進行させることもできる。また、この場合、系内を所定の反応温度に保つため、窒素ガス等の不活性ガスで加圧してもよい。
ECRの分離回収は、減圧、常圧または加圧条件での蒸留により容易に行うことができる。ECRを全量回収することが好ましいが、反応系内に一部が残存しても良い。
蒸留温度は45℃〜120℃であり、大気圧であれば90〜110℃が好ましい。蒸留回収されるECRの量は、原料であるNBDの1.0モルに対し0.05〜0.5モルが好ましく、より好ましくは0.06〜0.45モル、更に好ましくは0.1〜0.35モルである。ECR回収量をこの範囲として次の工程(I-3)で反応させることにより、di−TMPの生成量が増加し、di−TMPを効率的に製造することができる。
通常の工業用ホルムアルデヒド水溶液にはメタノールを含有しており、そのメタノールがECRと共に留出するが、ECRと共に留出する同伴水量をECRの質量に対し0.01倍以上とすることにより、メタノールが水層に溶解するので、メタノールが油層側に残留せず、メタノールとECRが反応して副生物を生成することが無くなる。もちろん原料にメタノールを含まないホルムアルデヒドやパラホルム等を使用すればこれを回避することができるが、十分な量のECRを回収するには水と共に回収する方が回収効率等の工業的な面などから好ましい。また、工程IIの蒸留の時間が長くなるのを避けるために、ECRと共に留出する同伴水量をECRの質量に対し20倍以下とする。
留出液には、ECRの他に水、メタノール等の有機成分を含むが、この留出液をそのまま工程(I-3)で使用することができ、また、必要に応じて、蒸留などで精製した後に工程(I-3)でのホルムアルデヒドとの反応に使用しても良い。
留出液が油層と水層の2層に分離している場合は、そのまま蒸留残留液に添加しても、攪拌混合などを行って添加しても、2層を単離した後で個別に添加しても良い。また、油層と水層のどちらか一方を先に添加した後に、残りを添加することもできる。
蒸留残留液には、工程(I-1)で生成したTMPや高沸点物質と共に、未反応のホルムアルデヒド、原料のホルムアルデヒド水溶液からの水や交叉カニツアロ反応で副生する水などが含有する。該残留液には目的生成物の一つであるTMPが多量に生成しているが、一部、反応が途中までしか進行していない中間生成物もある。この中間生成物をTMPとするために蒸留回収後に、蒸留残留液を45〜120℃で1〜300分間ほど加熱して反応を完結させることが好ましい。
この際のF2の供給量としては、原料に使用するNBDから所定の比率で求められたホルムアルデヒド使用量を基準とし、工程(I-1)において添加したホルムアルデヒドの残りの量を使用する。
すなわち、F2の供給量は、原料のノルマルブチルアルデヒド1.0モルに対する量として、F1とF2の合計量が3.0〜4.5モル、好ましくは3.0〜4.0モル、更に好ましくは3.1〜3.5モルとなるように供給する。F1とF2の合計量が3.0以上とすることによりdi−TMP生成量が増加し、また、di−TMP生成反応の理論量以上となるために副生成物が減少する。F1とF2の合計量が4.5モル以下とすることにより、TMPに対するdi−TMPの生成量が増加し、副生成物のbis−TMP生成量が減少する。
例えば、C1とC2が2価の塩基(2.0当量)である炭酸ナトリウムや水酸化カルシウムの場合、NBD1.0モルに対し、C1とC2の合計量を1.0〜2.5当量(0.5〜1.25モル)とする。1.0当量以上とすることにより未反応の原料が多く残らず、未反応原料からの副反応が起り難い。また、2.5当量以下とすることにより過剰な塩基を中和するための酸が多量とならない。
工程(I-2)でECRを回収した後の残留液に、蒸留回収したECRとF2、或いは更にC2を滴下する方法では、それぞれの滴下を順番に、または、同時並行滴下などで、各々1〜300分かけて連続的に滴下して反応させことが好ましく、同時並行滴下の場合は何れかが先に滴下終了となっても良い。
ECRを回収した後の蒸留残留液に、蒸留回収したECRとF2、或いは更にC2の添加が終了した時点で、原料であるECRが完全に消費されていない場合は、更に加熱して反応を完結させることが好ましい。この場合の反応温度は使用する塩基の種類にもよるが、45〜120℃が好ましく、より好ましくは60〜120℃である。特に、C2に炭酸塩を用いた場合は、反応にて生成した炭酸水素塩から炭酸塩への反応が十分に進行する温度を保つ必要があり、この温度を60〜120℃とすることが好ましく、より好ましくは80〜120℃である。この反応においても系内を所定の反応温度に保つため、窒素ガス等の不活性ガスで加圧しても良い。この加熱による反応完結に必要な時間は、1〜180分が好ましく、より好ましくは30〜120分である。反応液が着色するのを避けるために、加熱時間を180分以下とする。
以上のように、工程Iの塩基触媒の存在下、NBDとホルムアルデヒドを反応させて、TMP、di−TMPおよび副生物であるbis−TMP及び/又はtri−TMPを含有する反応液(A1)を得る工程を、上記の工程(I-1)〜(I-3)を経て行うことにより、di−TMPの濃度の高い反応液(A1)が得られる。
工程Iおよび工程IIの全ての反応や操作は、それぞれの反応や操作毎に専用に設けられた装置にて行っても、またこれらの反応、操作に対応できる一つまたは複数の装置にて行っても良い。
有機溶媒(Y1)の使用量、抽出条件は特に制限されないが、通常、抽出条件は、TMP含有液(A2)の0.5〜5質量倍の有機溶媒を用いて5〜55℃で行われる。
工程IVでは、工程IIIで得られたTMP抽出液から有機溶媒(Y1)を留去する。この際の缶出側の圧力は使用する有機溶媒にもよるが、6.7〜101.3kPa程度である。
工程Vでは、有機溶媒(Y1)を留去して得られた粗TMP(A3)を、更に0.1〜5kPaの高真空下で蒸留することにより、精製TMP(A4)を得、釜残よりdi−TMP含有液(B1)が分離される。
この際、缶出側の圧力は、0.1〜1.0kPa、好ましくは0.15〜0.8kPa、更に好ましくは0.2〜0.5kPaである。缶出側の圧力を1.0kPa以下とすることにより、目的物であるdi−TMPの回収率が向上し、0.1kPa以上とすることにより、(1)蒸留分にbis−TMPとtri−TMPが同伴されることが抑制され、bis−TMPとtri−TMPの濃度は工程VIIに供給するのに適切となることと、(2)高真空を発生させる高価な設備が不要となることから工業的に有利である。真空の発生法については特に制限は無い。
この蒸留装置としては、1〜10段程度の理論段数を有する精留塔を使用することが望ましい。前述の缶出圧力を達成させるために低差圧型の充填塔が好適に使用される。また蒸発器としては、通常の多管式熱交換器やプレート式熱交換器の他、特に薄膜蒸発器が好適に用いられる。更に、di−TMPとbis−TMP、tri−TMPを分離するには、精留塔と薄膜蒸発器を組み合わせることが望ましい。蒸留に使用する加熱媒体に特に制限は無い。
晶析に用いる有機溶媒(Y2)としては、脂肪族ケトンが用いられ、なかでもアセトン、メチルエチルケトンが好適に用いられ、特にアセトンが最も好適に用いられる。これらの有機溶媒は、通常の工業製品をそのまま使用でき、更に精製する必要はない。
有機溶媒(Y2)としてアセトンを用いた場合、晶析開始温度は65〜90℃、好ましくは70〜90℃、更に好ましくは75〜85℃である。晶析開始圧力は晶析開始温度を90℃以上にすると圧力が0.2MPaを超えることがある。この場合晶析槽が高圧ガス保安法の対象設備となり、装置の設置において多くの制約事項が設けられ、工業的に特段の配慮を要する。晶析開始温度を90℃以上の操作温度に上げることは不要である。
晶析時に熱を除去する方法として、ジャケットや内部コイルなどで冷却することが一般的である。また、反応容器内の圧力を徐々に下げることで有機溶媒(Y2)を気化させ、その気化熱で冷却する方法もある。この際に発生する有機溶媒蒸気は冷却した後、晶析系に戻すことも可能である。この気化熱を利用する方法では、ジャケットや内部コイルの伝熱面への結晶の付着(スケーリング)による徐熱効率の低下を回避することができる。蒸発した有機溶媒(Y2)の冷却に用いる冷却機には特に制限は無く、通常の多管式熱交換器などが用いられる。
工程VIIで得られたスラリーは、di−TMP結晶を濾過又は遠心分離などによって分離し、得られた結晶を前記有機溶媒(Y2)で洗浄した後、乾燥することで高純度のdi−TMPが製造される。
なお、晶析工程で生じた濾液あるいは、結晶洗浄液を蒸留して得た回収溶媒は、di−TMP乾燥時に回収される溶媒と同様に、再び晶析の溶媒(Y2)に使用することができる。
実施例における原料には市販の試薬等を用いた。NBDはAldrich社製試薬特級品、ホルムアルデヒド水溶液は三菱ガス化学(株)製の工業用40質量%ホルムアルデヒド水溶液(メタノール含有量3質量%)、炭酸ナトリウムは和光純薬(株)特級品を使用した。
[ガスクロマトグラフィー分析条件]
装置: HP-5890(アジレント・テクノロジー株式会社製)
使用カラム: DB-1(アジレント・テクノロジー株式会社製)
分析条件: Injection Temp 250℃、
Detector Temp 250℃
カラム温度:60℃、6分保持→7℃/分で250℃まで昇温→250℃、20分保持
検出器: 水素炎イオン化検出器(FID)
純度はシリル化後直接ガスクロに注入し、面積百分率法で算出した。シリル化方法は以下の方法で行った。なお、この際のガスクロ条件は上記と同様である。
シリル化方法;試料25mgにシリル化剤(N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド0.5ml、ピリジン1mlを加えた後、95℃×2時間砂浴上で加熱下反応させた。
また、着色度はフタル酸樹脂化試験測定法によるフタル酸樹脂着色度を示す。即ち、ガラス製沸騰石少量を入れた試験管(JIS R 3503に規定する直径18mm×全長165mm)に無水フタル酸結晶(JIS K 4128)5.4gとdi−TMP結晶3gを量り取り、予め265℃に加熱されたアルミブロックヒーターに入れる。時々試験管を取り出して振り混ぜながら、5分間加熱後、取り出し、約20℃の比色標準液と並べて垂直に立て、白地を背景として、拡散昼光又は同等以上の光の下で前方から透視して比色する。比色標準液は、塩化コバルト(II)比色原液と塩化鉄(III)比色原液と硫酸銅(II)比色原液とを体積比で2:5:1の割合で混合して調合する。調合原液と水を体積比で調合希釈し、例えば調合原液と水の比率を1:9の時、比色標準液番号を1とし、調合原液と水の比率を9:1の時、比色標準液番号を9とする。
先ず、特許文献2に記載された実施例1に準じて工程Iの反応液(A1)を製造した。
工程(I-1):還流冷却器、温度計、滴下ロート2つを備えた1000mlの4つ口フラスコに、40%ホルムアルデヒド(F1)水溶液208.7g(ホルムアルデヒドとして2.8モル、全ホルムアルデヒド使用量の82%)を仕込み、72℃まで加熱した。その後、徐々に加熱しながら滴下ロートから、NBD72g(1.0モル)及び21%炭酸ナトリウム水溶液263g(0.53モル=1.06当量)全量を25分で添加し、さらに80℃で2分間、加熱して反応混合液を得た。
工程(I-2):工程(I-1)で得られた反応混合液を100℃に加熱して30分蒸留し、ECRを回収した。蒸留回収した液は油層が22ml(ECR:0.16モル)、水層が9mlであり、ECRに対する同伴水量は0.5倍であった。
工程(I-3):工程(I-2)の蒸留残留液に、工程(I-2)で得られたECRの留出液及び18質量%ホルムアルデヒド(F2)水溶液103g(0.62モル、全ホルムアルデヒド使用量の18%)を96℃で、それぞれ、48分、90分で添加した。滴下終了後、更に100℃で60分間、加熱してdi−TMPの生成反応を進行させた。
得られた反応液(A1)のGC分析の結果、TMPが90.5g、di−TMPが18.8g、bis−TMPが2.8g生成しており、原料のNBD基準での収率は、それぞれ、67.5%、15.0%、2.0%であった。
続いて抽出溶媒(Y1)として用いたNBDを蒸留により除去した後、蒸留して精製TMPを分離し、di−TMP含有液(B1)を得た。工程IVのNBDを除去するための蒸留装置には、棚段式蒸留塔を用い、缶出部の圧力を68kPa、温度を135℃とした。また、工程Vの精製TMPを分離するための蒸留装置には、フィルムエバポレータを用い、缶出部の圧力を1.2kPa、温度を170℃とした。
得られたdi−TMP含有液(B1)の組成は、以下の通りであった。
TMP 3.5質量%
di−TMP 60.0質量%
bis−TMP 12.0質量%
tri−TMP 8.0質量%
その他有機副生物 16.5質量%
無機塩類 0.1質量%
di−TMP含有液(B1)のdi−TMP100質量部に対するbis−TMP量は20質量部、tri−TMP量は13.3質量部である。
<di−TMP含有液(B2)の製造>
理論段数5段の精留塔(充填材:スルーザー社製BX)を有し、蒸発器として縦型薄膜蒸留器(神鋼環境ソリューション製ワイプレン)を備えた蒸留設備を用いて、製造例1で得られたdi−TMP含有液(B1)を蒸留した。操作条件は缶出部の圧力が0.4kPa、缶出部の温度が280℃、還流比を1とした。留出分であるdi−TMP含有液(B2)の組成は、以下の通りであった。
TMP 9質量%
di−TMP 80質量%
bis−TMP 2質量%
tri−TMP 0.04質量%
その他有機副生物 9質量%
無機塩類 検出せず
di−TMP含有液(B2)のdi−TMP100質量部に対するbis−TMP量は2.5質量部、tri−TMP量は0.05質量部である。
還流冷却器、温度計、電磁攪拌機を備えた500mlのオートクレーブに、上記により得られたdi−TMP含有液(B2)50gと常圧沸点が56℃であるアセトン150gを仕込み、十分窒素置換を行った後、初期圧力を0.2MPaとし、攪拌しながら85℃に加熱し、同温度に到達後30分保持した。攪拌を継続しながらマントルヒーターを外し、1.0℃/分の速度で冷却し、30℃に到達した後、更に30℃に保ったまま1.5時間かけて晶析させた後、攪拌を止めオートクレーブを開放してスラリーを回収した。得られたスラリーをガラスフィルター(G−4)を用いて減圧濾過を行い、溶媒のアセトンを分離した。ガラスフィルター上に回収された結晶をアセトン50g用いて結晶洗浄を行い、白色結晶を得た。濾過に要した時間は2分であり、得られた結晶に特に割れ等は見られなかった。
この結晶をシャーレに回収して70℃で乾燥し、34.5gの乾燥結晶を得た。結晶のdi−TMPの純度は98.7%であり、結晶形状は厚みのある板状となった。di−TMP含有液(B2)中のdi−TMPからのdi−TMP回収率は85%であった。又、フタル酸樹脂着色度1.0であった。
攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた500mlのオートクレーブに、実施例1で得られたdi−TMP含有液(B2)50gとアセトン150gを仕込み、25℃において窒素を用いて初期圧力0.18MPaに加圧した。これを攪拌しながら85℃に加熱し、到達後30分保持した。攪拌を継続しながら容器内の反応圧力を徐々に下げ、蒸発した溶媒を冷却器で冷却して回収し、回収した溶媒を再び容器内に戻す操作を行うことで冷却を行った。冷却速度は1.0℃/分となるように圧力をコントロールした。
常圧まで到達した後、更に冷却するために容器内を真空ポンプにて減圧した。減圧時も冷却速度が1.0℃/分とし、最終到達圧力は27kPaとした。27kPaの時点で晶析液は30℃であった。27kPaに保ったまま1.5時間晶析を継続し、その後窒素で常圧まで加圧した。
得られたスラリーを、ガラスフィルター(G−4)を用いて減圧濾過を行い、溶媒を分離した。ガラスフィルター上に回収された結晶をアセトン50g用いて結晶洗浄を行い、白色結晶を得た。得られた結晶に特に割れ等は見られなかった。この結晶をシャーレに回収して70℃で乾燥し、34.5gの乾燥結晶を得た。結晶のdi−TMP純度は98.7%であった。di−TMP含有液(B2)中のdi−TMPからのdi−TMP回収率は85%であった。又、フタル酸樹脂着色度1.0であった。
還流冷却器、温度計を備えた200LのSUS製晶析槽に実施例1で得られたdi−TMP含有液(B2)30kg、アセトン90kgを仕込み、85℃まで加熱した。この時系内の圧力は0.18MPaの加圧であった。このままで30分保持した。内容物は完全に均一に溶解した。冷却速度は1.0℃/分とした。冷却条件は、45℃/50kPaまでは蒸発して溶媒を冷却して晶析槽に戻す方法とし、45〜25℃の間はジャケットに冷水を通じる方法とした。25℃で1時間保持した後、内容物を減圧濾過し、ケーキと同質量のアセトンで洗浄し、70℃で乾燥させた。di−TMP含有液(B2)中のdi−TMPからのdi−TMP回収率は86.0%であった。得られたdi−TMPの純度は98.5%、フタル酸樹脂着色度は1.0であった。
原料に製造例1で得られたdi−TMP含有液(B1)を用いて、実施例1の<di−TMP含有液(B2)の加圧下での晶析>と同様の操作を行った。しかし、結晶の析出は確認できなかった。
還流冷却器、温度計、機械攪拌装置を備えた500ml丸底フラスコに製造例1で得られたdi−TMP含有液(B1)100gとアセトン150gを仕込み、攪拌しながら60℃に加熱して、茶褐色の溶液を得た。これを攪拌しながら2.0℃/分の速度で30℃まで冷却し、更に30℃に保ったまま1.5時間晶析後、攪拌を止めスラリーを回収した。得られたスラリーはクリーム状を呈していた。スラリーを、ガラスフィルター(G−4)を用いて減圧濾過して溶媒を分離し、結晶を得た。得られた結晶は割れが入り途中で濾過できなくなった。回収した結晶にアセトン100gを加えてリスラリ−した後、再度減圧濾過して結晶洗浄を2回行った。得られた結晶は、一次濾過の時と同様の割れが入って固まり、乾燥後もブロック状となり、ハンドリング困難なものとなった。
還流冷却器、温度計、攪拌機を備えた500mlのオートクレーブに製造例1で得られたdi−TMP含有液(B1)100gとアセトン150gを仕込み、十分窒素置換を行った後、初期圧力0.2MPaとし、攪拌しながら85℃に加熱し、到達後30分保持した。攪拌を継続しながらマントルヒーターを外し、1.0℃/分の速度で冷却し、30℃に到達した後、更に30℃に保ったまま1.5時間晶析後、攪拌を止めオートクレーブを開放してスラリーを回収した。得られたスラリーはクリーム状を呈していた。ガラスフィルター(G−4)を用いて減圧濾過を行い、溶媒を分離したがフィルター状の結晶は割れが入った。ガラスフィルター上に回収された結晶をアセトン100g用いて結晶のリスラリー洗浄を2回行い、白色結晶を得たが、固液分離時、リスラリー時共に長時間を要した。この結晶をシャ−レに回収して70℃で乾燥し、38gのブロック状結晶を得た。結晶のdi−TMP純度は、87.5%であった。又、フタル酸樹脂着色度3.0であった。di−TMP含有液(B1)中のdi−TMPからのdi−TMP回収率は41.5%であった。
還流冷却器、温度計、機械攪拌装置を備えた500ml丸底フラスコに実施例1で得られたdi−TMP含有液(B2)50gとアセトン150g(溶媒比3.0)を仕込み、攪拌しながら60℃に加熱したが、結晶を完全に溶解させることができなかった。
還流冷却器、温度計、機械攪拌装置を備えた500ml丸底フラスコに実施例1で得られたdi−TMP含有液(B2)50gとアセトン250g(溶媒比5.0)を仕込み、攪拌しながら60℃に加熱したが、結晶を完全に溶解させることができなかった。
還流冷却器、温度計、機械攪拌装置を備えた500ml丸底フラスコに実施例1で得られたdi−TMP含有液(B2)25gとアセトン250gを仕込み、攪拌しながら60℃に加熱して薄黄色の溶液を得た。これを攪拌しながら1.0℃/分の速度で30℃まで冷却し、更に30℃に保ったまま1.5時間晶析後、攪拌を止めてスラリーを得た。得られたスラリーを実施例1と同様に濾過洗浄して、結晶を得た。結晶は特に割れも見られず良好なものであった。乾燥後、15gの白色結晶を回収した。di−TMP含有液(B2)中のdi−TMPからのdi−TMP回収率は73.5%であり、結晶のdi−TMP純度は98.1%であった。又、フタル酸樹脂着色度1.0であった。
実施例1の<di−TMP含有液(B2)の加圧下での晶析>において晶析速度を3.0℃/分の速度で急激に行った以外は、実施例1と同様に行った。得られた結晶は、針状の微細結晶となり、固液分離時に実施例1の5倍の時間を要した。di−TMP含有液(B2)中のdi−TMPからのdi−TMP回収率は82.3%であり、結晶のdi−TMP純度は96.1%であった。又、フタル酸樹脂着色度2.0であった。
Claims (11)
- 塩基触媒の存在下、ノルマルブチルアルデヒドとホルムアルデヒドを反応させて得られたトリメチロールプロパン(TMP)、ジトリメチロールプロパン(di−TMP)、トリトリメチロールプロパン(tri−TMP)およびビストリメチロールプロパン(bis−TMP)を含む反応液からジトリメチロールプロパンを回収する方法であって、
(I)塩基触媒の存在下、ノルマルブチルアルデヒドとホルムアルデヒドを反応させて、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン並びに副生物であるビストリメチロールプロパン及び/又はトリトリメチロールプロパンを含有する反応液(A1)を得る工程、
(II)反応液(A1)から蒸留により未反応ホルムアルデヒドを除去し、トリメチロールプロパン含有液(A2)を得る工程、
(III)トリメチロールプロパン含有液(A2)に含まれる反応生成物を有機溶媒(Y1)により抽出する工程、
(IV)工程IIIで得られた抽出液から蒸留により有機溶媒(Y1)を除去して、粗トリメチロールプロパン(A3)を得る工程、
(V)粗トリメチロールプロパン(A3)を蒸留して精製トリメチロールプロパン(A4)を分離し、釜残よりジトリメチロールプロパン含有液(B1)を得る工程、
(VI)ジトリメチロールプロパン含有液(B1)を更に蒸留して留分としてジトリメチロールプロパン含有液(B2)を分離する工程、および
(VII)ジトリメチロールプロパン含有液(B2)を脂肪族ケトンからなる有機溶媒(Y2)で晶析し、ジトリメチロールプロパン(B3)を得る工程を有し、
(1)工程(VI)のdi−TMP含有液(B2)中のbis−TMPがdi−TMP100質量部に対し10質量部以下、tri−TMPがdi−TMP100質量部に対し5質量部以下であり、
(2)工程(VII)において、加圧下、常圧における前記有機溶媒(Y2)の沸点を超える温度で晶析開始し、2℃/分以下の速度で冷却することを特徴とするジトリメチロールプロパンの製造方法。 - 工程VIにおいて、薄膜蒸発器と精留塔を組合せた蒸留器を用い、ジトリメチロールプロパン含有液(B1)を更に蒸留する際の塔底圧力が0.1〜1.0kPaである請求項1に記載のジトリメチロールプロパンの製造方法。
- 工程VIにおいて、ジトリメチロールプロパン含有液(B1)を更に蒸留する際の塔底温度が250〜300℃である請求項1又は2に記載のジトリメチロールプロパンの製造方法。
- 工程VIIで使用する有機溶媒(Y2)がアセトンである請求項1〜3のいずれかに記載のジトリメチロールプロパンの製造方法。
- 工程VIIにおいて、有機溶媒(Y2)/ジトリメチロールプロパン含有液(B2)の質量比が0.5〜20である請求項1〜4のいずれかに記載のジトリメチロールプロパンの製造方法。
- 工程VIIにおいて、晶析開始温度が70〜90℃である請求項1〜5のいずれかに記載のジトリメチロールプロパンの製造方法。
- 工程VIIにおいて、晶析開始圧力が0.11〜0.3MPaである請求項1〜6のいずれかに記載のジトリメチロールプロパンの製造方法。
- 工程VIIにおいて、晶析開始温度で0.1〜5時間保持する請求項1〜7のいずれかに記載のジトリメチロールプロパンの製造方法。
- 工程VIIにおいて、晶析を終了する温度が40〜20℃である請求項1〜8のいずれかに記載のジトリメチロールプロパンの製造方法。
- 工程VIIにおいて、晶析を終了する圧力が100〜20kPaである請求項1〜9のいずれかに記載のジトリメチロールプロパンの製造方法。
- 工程VIIにおいて、蒸発した有機溶媒(Y2)を冷却して晶析系に戻すことにより晶析時の熱の除去を行う請求項1〜10のいずれかに記載のジトリメチロールプロパンの製造方法。
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