JP5814905B2 - ウインチのブレーキペダル装置 - Google Patents
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Description
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のウインチのブレーキペダル装置において、車体に固定されたペダルブラケットを備え、ブレーキペダルは、ブレーキ操作がなされるブレーキ操作面およびロック操作がなされるロック操作面を有するペダルプレートと、ペダルプレートに結合されたペダルアームと、ペダルブラケットの第1係合部に係合してブレーキペダルをロックする第2係合部とを備え、制動力発生機構は、ペダルプレートと、ペダルプレートに係合されてブレーキ操作面に対する踏み込み操作力が伝達されるブレーキレバーとを備え、反力制御機構は、ペダルアームと、ゴムと、ゴムを圧縮する圧縮レバーとを備え、ロック機構は、ペダルブラケットに設けられる第1係合部と、ブレーキペダルの第2係合部とを備え、ブレーキレバーおよび圧縮レバーは、それぞれ第1回動軸によってペダルブラケットに連結され、第1回動軸を回動支点として、第1方向および第1方向とは反対の第2方向に回動自在とされ、ブレーキペダルは、第2回動軸によってブレーキレバーに連結され、第2回動軸を回動支点として、第3方向および第3方向とは反対の第4方向に回動自在とされ、圧縮レバーには、圧縮レバーとブレーキペダルとの相対的な移動を規制する案内溝が設けられ、ペダルアームには、圧縮レバーの案内溝に摺動自在に嵌合される摺動軸が設けられ、制動力発生機構は、ブレーキペダルに対して踏み込み操作がなされていない状態(以下、非操作状態という)からブレーキ操作がなされると、ペダルプレートとブレーキレバーとが係合されてブレーキ操作面に対する踏み込み操作力がブレーキレバーに伝達されることで、ブレーキレバーが第1方向に回動され、ブレーキレバーの第1方向の回動量が増加するにしたがってウインチドラムの制動力が増加するように構成され、反力制御機構は、非操作状態からブレーキ操作がなされると、ペダルアームの摺動軸が圧縮レバーの案内溝の一端に係合してブレーキペダルが第3方向に回動されることが規制され、圧縮レバーがペダルアームと一体に第1方向に回動され、圧縮レバーの第1方向の回動量が増加するにしたがってゴムが圧縮されてゴムの圧縮による反力が増加するように構成され、反力制御機構は、ブレーキ操作がなされている状態で、ロック操作がなされると、ブレーキペダルが第4方向に回動され、圧縮レバーに作用するゴムの圧縮による反力により、案内溝に沿って摺動軸が相対的に移動しながら圧縮レバーが第2方向へ回動され、圧縮レバーの第2方向の回動量が増加するにしたがってゴムの圧縮による反力が減少するように構成され、ロック機構は、ブレーキペダルが所定のロック位置まで第4方向に回動されると、ペダルブラケットの第1係合部と、ブレーキペダルの第2係合部とが係合して、制動力発生機構により発生される制動力を維持した状態でブレーキペダルがロックされるように構成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のウインチのブレーキペダル装置において、反力制御機構は、ブレーキ操作がなされている状態で、ロック操作がなされると、ブレーキペダルが所定の回動位置まで回動されるまでは、ゴムの圧縮による反力がブレーキペダルを第3方向に回動させるように作用し、ブレーキペダルが所定の回動位置を超えて第4方向に回動されると、ゴムの圧縮による反力がブレーキペダルを第4方向に回動させるように作用するように構成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2または3に記載のウインチのブレーキペダル装置において、ゴムは、車体に固定される第1圧縮板と、圧縮レバーに設けられる第2圧縮板との間に配置され、圧縮レバーの第1方向の回動量が増加するにしたがって、第1圧縮板と第2圧縮板とによって圧縮され、圧縮による反力が増加することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項2ないし4のいずれか1項に記載のウインチのブレーキペダル装置において、案内溝は、円弧状に形成されていることを特徴とする。
−第1の実施の形態−
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置を搭載したクレーン100の外観を示す側面図である。以下では、図示するように、図1の姿勢を基準にクレーン100の上下および前後方向を定義する。クレーン100は、走行体101と、旋回輪を介して走行体101上に旋回可能に設けられた旋回体103と、旋回体103に回動可能に軸支されたブーム104とを有する。旋回体103の前部には運転室107が設けられ、旋回体103の後部にはカウンタウエイト109が取り付けられている。旋回体103には巻き上げ用のウインチドラムである巻上ドラム105と、ブーム起伏用のウインチドラムである起伏ドラム106が搭載されている。
制動力発生機構による制動力発生動作について説明する。ブレーキペダル130に対して踏み込み操作がなされていない状態(以下、非操作状態という)からブレーキ操作面136aに対してブレーキ操作がなされると、ペダルプレート131の当接面137とブレーキレバー170の下端部に設けられる当接部171とが係合されてブレーキ操作面136aに対する踏み込み操作力がブレーキレバー170に伝達される。オペレータがブレーキ操作の操作量を増加させていくと、ブレーキレバー170がA方向に回動される。
反力制御機構によるゴム148の圧縮による反力発生動作について説明する。図5(a)に示す非操作状態からブレーキ操作がなされると、ペダルアーム132の摺動軸133が圧縮レバー140の案内溝144の後端Eに係合してブレーキペダル130がC方向に回動されることが規制され、案内溝144と摺動軸133との接触点Jにおいてブレーキペダル130からの力が圧縮レバー140に伝達されることで、圧縮レバー140がペダルアーム132と一体にA方向に回動される。
ブレーキ操作の操作量を減少させると、復帰ばね187の弾性力およびゴム148の弾性力によって、ブレーキペダル装置10を構成する各部材は、踏み込み操作前の状態に戻るように動作する。つまり、ペダル踏力を減少させると、ブレーキペダル130、ブレーキレバー170および圧縮レバー140は一体にB方向に回動される。オペレータがブレーキペダル130から足を離して操作を止めると、ブレーキペダル装置10は、図5(a)に示した非操作状態に復帰する。
ロック機構によるペダルロック動作、ならびに、反力制御機構によるペダルロック動作に伴う反力減少動作について説明する。図6は、ブレーキ操作後の状態(最大ブレーキ操作時)であって、ロック操作前の状態のブレーキペダル装置を示す側面模式図であり、図6ではブレーキペダル130がロック操作の初期位置にある状態を示している。図7は、ブレーキペダル130がロック操作途中における規制解除位置にある状態を示す側面模式図である。図8は、ブレーキペダル130がロック操作途中における規制解除位置からロック位置の間にある状態を示す側面模式図である。図9および図10は、ブレーキペダル130がロック位置にある状態を示す側面模式図である。なお、各図では、ブレーキペダル130の位置を、回転中心Pまわりに回動したブレーキペダル130の摺動軸133の位置で説明している。
fy1=q×fe/r (1)
qは圧縮レバー140の回転中心Oと力feの作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。rは圧縮レバー140の回転中心Oと力fy1の作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。
fy2=t×fu/s (2)
tはブレーキペダル130の回転中心Pと、力fuの作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。sはブレーキペダル130の回転中心Pと、力fy2の作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。
fy1<fy2 (3)
式(3)に式(1)および式(2)を代入すると、式(4)を得る。
fu>fe×(s×q)/(r×t) (4)
つまり、オペレータは、式(4)を満たすような回転力fuを発生させるように、踏力fvを増加させることで、圧縮レバー140をゴム148の反力feに抗してA方向に回動させ、ブレーキペダル130をD方向に回動させることができる。
ロック機構によるペダルロック解除動作について説明する。図11は、ブレーキペダル130がロック解除操作途中にある状態を示す側面模式図である。図11では、ロック解除操作途中におけるゴム148の圧縮による反力feと、ロック操作解除位置であるブレーキ操作位置におけるペダル踏力fv’との関係を模式的に示している。ペダルロックを解除するには、オペレータはブレーキペダル130のブレーキ操作面136aを踏み込んで、ブレーキペダル130をC方向に回動させる。
fy2’=t’×fu’/s (5)
t’はブレーキペダル130の回転中心Pと、力fu’の作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。s’はブレーキペダル130の回転中心Pと、力fy2’の作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。
fy1<fy2’ (6)
式(6)に式(1)および式(5)を代入すると、式(7)を得る。
fu’>fe×(s’×q)/(r×t’) (7)
つまり、オペレータは、式(7)を満たすような回転力fu’を発生させるように、踏力fv’を増加させることで、圧縮レバー140をゴム148の反力feに抗してA方向に回動させ、ブレーキペダル130をC方向に回動させることができる。
ブレーキペダル装置10は、ブレーキ操作がなされると、巻上ドラム105の制動力を発生させるようにブレーキ160を動作させ、ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、制動力を増加させる制動力発生機構を備えている。ブレーキペダル装置10は、ブレーキ操作がなされると、ゴム148の圧縮による反力を発生させ、ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、ゴム148の圧縮による反力を増加させる反力制御機構を備えている。ブレーキペダル装置10は、ブレーキ操作がなされている状態で、ロック操作がなされると、制動力発生機構により発生される制動力を維持した状態で復帰ばね187の付勢力に抗してブレーキペダル130を所定のロック位置でロックするロック機構を備えている。反力制御機構は、ロック操作の操作量が増加するにしたがって、ゴム148の圧縮による反力を減少させるように構成されている。これにより、ブレーキペダル130がロックされている状態において、ゴム148の圧縮量をロック操作前に比べて減少させることができる。長時間に亘ってゴム148が大きく弾性変形され続けることが防止されるため、ゴム148の永久歪み(クリープ)が発生することが抑制され、長期に亘って、良好なブレーキフィーリングを提供することができる。
図12を参照して、第2の実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置について説明する。図中、第1の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、相違点について主に説明する。図12は第2の実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置20を示す側面模式図である。
[変形例]
(1)上記した実施の形態では、案内溝144,244の形状を円弧状としたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図13に示すように、初期位置R0’から規制解除位置R1’の間に案内溝344の内側に張り出す湾曲部344aを設けてもよい。湾曲部344aを設けることで、ロック操作の際に規制解除位置R1’を超えてブレーキペダル130を回動させるための必要踏力を増加させることができる。
Claims (5)
- ウインチドラムの制動力を発生するブレーキを動作させるウインチのブレーキペダル装置であって、
車体に対して踏み込み操作可能に配設されるブレーキペダルと、
前記ブレーキペダルに反力を付与するゴムと、
前記ブレーキペダルに対して前記ウインチドラムの制動力を発生させるための踏み込み操作(以下、ブレーキ操作という)がなされると、前記ウインチドラムの制動力を発生させるように前記ブレーキを動作させ、前記ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、前記制動力を増加させる制動力発生機構と、
前記ブレーキ操作がなされると、前記ゴムの圧縮による反力を発生させ、前記ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、前記ゴムの圧縮による反力を増加させる反力制御機構と、
前記ブレーキ操作がなされている状態で、前記ブレーキペダルに対して前記ブレーキペダルをロックさせるための踏み込み操作(以下、ロック操作という)がなされると、前記制動力発生機構により発生される制動力を維持した状態で前記ブレーキペダルを所定のロック位置でロックするロック機構とを備え、
前記反力制御機構は、前記ロック操作の操作量が増加するにしたがって、前記ゴムの圧縮による反力を減少させるように構成されていることを特徴とするウインチのブレーキペダル装置。 - 請求項1に記載のウインチのブレーキペダル装置において、
前記車体に固定されたペダルブラケットを備え、
前記ブレーキペダルは、前記ブレーキ操作がなされるブレーキ操作面および前記ロック操作がなされるロック操作面を有するペダルプレートと、前記ペダルプレートに結合されたペダルアームと、前記ペダルブラケットの第1係合部に係合して前記ブレーキペダルをロックする第2係合部とを備え、
前記制動力発生機構は、前記ペダルプレートと、前記ペダルプレートに係合されて前記ブレーキ操作面に対する踏み込み操作力が伝達されるブレーキレバーとを備え、
前記反力制御機構は、前記ペダルアームと、前記ゴムと、前記ゴムを圧縮する圧縮レバーとを備え、
前記ロック機構は、前記ペダルブラケットに設けられる前記第1係合部と、前記ブレーキペダルの前記第2係合部とを備え、
前記ブレーキレバーおよび前記圧縮レバーは、それぞれ第1回動軸によって前記ペダルブラケットに連結され、前記第1回動軸を回動支点として、第1方向および前記第1方向とは反対の第2方向に回動自在とされ、
前記ブレーキペダルは、第2回動軸によって前記ブレーキレバーに連結され、前記第2回動軸を回動支点として、第3方向および前記第3方向とは反対の第4方向に回動自在とされ、
前記圧縮レバーには、前記圧縮レバーと前記ブレーキペダルとの相対的な移動を規制する案内溝が設けられ、
前記ペダルアームには、前記圧縮レバーの前記案内溝に摺動自在に嵌合される摺動軸が設けられ、
前記制動力発生機構は、前記ブレーキペダルに対して踏み込み操作がなされていない状態(以下、非操作状態という)から前記ブレーキ操作がなされると、前記ペダルプレートと前記ブレーキレバーとが係合されて前記ブレーキ操作面に対する踏み込み操作力が前記ブレーキレバーに伝達されることで、前記ブレーキレバーが前記第1方向に回動され、前記ブレーキレバーの前記第1方向の回動量が増加するにしたがって前記ウインチドラムの制動力が増加するように構成され、
前記反力制御機構は、非操作状態から前記ブレーキ操作がなされると、前記ペダルアームの摺動軸が前記圧縮レバーの前記案内溝の一端に係合して前記ブレーキペダルが前記第3方向に回動されることが規制され、前記圧縮レバーが前記ペダルアームと一体に前記第1方向に回動され、前記圧縮レバーの前記第1方向の回動量が増加するにしたがって前記ゴムが圧縮されて前記ゴムの圧縮による反力が増加するように構成され、
前記反力制御機構は、前記ブレーキ操作がなされている状態で、前記ロック操作がなされると、前記ブレーキペダルが前記第4方向に回動され、前記圧縮レバーに作用する前記ゴムの圧縮による反力により、前記案内溝に沿って前記摺動軸が相対的に移動しながら前記圧縮レバーが前記第2方向へ回動され、前記圧縮レバーの前記第2方向の回動量が増加するにしたがって前記ゴムの圧縮による反力が減少するように構成され、
前記ロック機構は、前記ブレーキペダルが前記所定のロック位置まで前記第4方向に回動されると、前記ペダルブラケットの前記第1係合部と、前記ブレーキペダルの前記第2係合部とが係合して、前記制動力発生機構により発生される制動力を維持した状態で前記ブレーキペダルがロックされるように構成されていることを特徴とするウインチのブレーキペダル装置。 - 請求項2に記載のウインチのブレーキペダル装置において、
前記反力制御機構は、
前記ブレーキ操作がなされている状態で、前記ロック操作がなされると、
前記ブレーキペダルが所定の回動位置まで回動されるまでは、前記ゴムの圧縮による反力が前記ブレーキペダルを前記第3方向に回動させるように作用し、
前記ブレーキペダルが前記所定の回動位置を超えて前記第4方向に回動されると、前記ゴムの圧縮による反力が前記ブレーキペダルを前記第4方向に回動させるように作用するように構成されていることを特徴とするウインチのブレーキペダル装置。 - 請求項2または3に記載のウインチのブレーキペダル装置において、
前記ゴムは、前記車体に固定される第1圧縮板と、前記圧縮レバーに設けられる第2圧縮板との間に配置され、前記圧縮レバーの前記第1方向の回動量が増加するにしたがって、前記第1圧縮板と前記第2圧縮板とによって圧縮され、圧縮による反力が増加することを特徴とするウインチのブレーキペダル装置。 - 請求項2ないし4のいずれか1項に記載のウインチのブレーキペダル装置において、
前記案内溝は、円弧状に形成されていることを特徴とするウインチのブレーキペダル装置。
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