JP5814905B2 - ウインチのブレーキペダル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クレーン等に装備されるウインチの制動装置に用いられるブレーキペダル装置に関する。
従来、ブレーキペダルに反力を付与する要素として、ゴムなどの粘弾性体をブレーキペダル装置に設けたウインチの制動装置が記載されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載のウインチの制動装置によれば、制動操作中に発生する機械の振動や、オペレータの手足の揺動を効率よく吸収し、安定したブレーキ力を発生させることができる。その結果、ハーフブレーキ操作時のブレーキ力調整が容易となり、微操作時の停止位置の位置決め精度が向上する。
特開2003−48689号公報
クレーンのウインチの制動装置は、一般的に、ブレーキペダルが踏み込まれた状態で、ブレーキペダルをロックするロック機構を備えている。したがって、ゴムによって反力を発生させるブレーキペダル装置は、ロック機構によりブレーキペダルがロックされた状態が長時間に亘ると、ゴムが変形された状態が長時間に亘って維持されることになるため、ゴムの永久歪み(クリープ)が生じやすい構造であった。
請求項1に係る発明は、ウインチドラムの制動力を発生するブレーキを動作させるウインチのブレーキペダル装置であって、車体に対して踏み込み操作可能に配設されるブレーキペダルと、ブレーキペダルに反力を付与するゴムと、ブレーキペダルに対してウインチドラムの制動力を発生させるための踏み込み操作(以下、ブレーキ操作という)がなされると、ウインチドラムの制動力を発生させるようにブレーキを動作させ、ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、制動力を増加させる制動力発生機構と、ブレーキ操作がなされると、ゴムの圧縮による反力を発生させ、ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、ゴムの圧縮による反力を増加させる反力制御機構と、ブレーキ操作がなされている状態で、ブレーキペダルに対してブレーキペダルをロックさせるための踏み込み操作(以下、ロック操作という)がなされると、制動力発生機構により発生される制動力を維持した状態でブレーキペダルを所定のロック位置でロックするロック機構とを備え、反力制御機構は、ロック操作の操作量が増加するにしたがって、ゴムの圧縮による反力を減少させるように構成されていることを特徴とするウインチのブレーキペダル装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のウインチのブレーキペダル装置において、車体に固定されたペダルブラケットを備え、ブレーキペダルは、ブレーキ操作がなされるブレーキ操作面およびロック操作がなされるロック操作面を有するペダルプレートと、ペダルプレートに結合されたペダルアームと、ペダルブラケットの第1係合部に係合してブレーキペダルをロックする第2係合部とを備え、制動力発生機構は、ペダルプレートと、ペダルプレートに係合されてブレーキ操作面に対する踏み込み操作力が伝達されるブレーキレバーとを備え、反力制御機構は、ペダルアームと、ゴムと、ゴムを圧縮する圧縮レバーとを備え、ロック機構は、ペダルブラケットに設けられる第1係合部と、ブレーキペダルの第2係合部とを備え、ブレーキレバーおよび圧縮レバーは、それぞれ第1回動軸によってペダルブラケットに連結され、第1回動軸を回動支点として、第1方向および第1方向とは反対の第2方向に回動自在とされ、ブレーキペダルは、第2回動軸によってブレーキレバーに連結され、第2回動軸を回動支点として、第3方向および第3方向とは反対の第4方向に回動自在とされ、圧縮レバーには、圧縮レバーとブレーキペダルとの相対的な移動を規制する案内溝が設けられ、ペダルアームには、圧縮レバーの案内溝に摺動自在に嵌合される摺動軸が設けられ、制動力発生機構は、ブレーキペダルに対して踏み込み操作がなされていない状態(以下、非操作状態という)からブレーキ操作がなされると、ペダルプレートとブレーキレバーとが係合されてブレーキ操作面に対する踏み込み操作力がブレーキレバーに伝達されることで、ブレーキレバーが第1方向に回動され、ブレーキレバーの第1方向の回動量が増加するにしたがってウインチドラムの制動力が増加するように構成され、反力制御機構は、非操作状態からブレーキ操作がなされると、ペダルアームの摺動軸が圧縮レバーの案内溝の一端に係合してブレーキペダルが第3方向に回動されることが規制され、圧縮レバーがペダルアームと一体に第1方向に回動され、圧縮レバーの第1方向の回動量が増加するにしたがってゴムが圧縮されてゴムの圧縮による反力が増加するように構成され、反力制御機構は、ブレーキ操作がなされている状態で、ロック操作がなされると、ブレーキペダルが第4方向に回動され、圧縮レバーに作用するゴムの圧縮による反力により、案内溝に沿って摺動軸が相対的に移動しながら圧縮レバーが第2方向へ回動され、圧縮レバーの第2方向の回動量が増加するにしたがってゴムの圧縮による反力が減少するように構成され、ロック機構は、ブレーキペダルが所定のロック位置まで第4方向に回動されると、ペダルブラケットの第1係合部と、ブレーキペダルの第2係合部とが係合して、制動力発生機構により発生される制動力を維持した状態でブレーキペダルがロックされるように構成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のウインチのブレーキペダル装置において、反力制御機構は、ブレーキ操作がなされている状態で、ロック操作がなされると、ブレーキペダルが所定の回動位置まで回動されるまでは、ゴムの圧縮による反力がブレーキペダルを第3方向に回動させるように作用し、ブレーキペダルが所定の回動位置を超えて第4方向に回動されると、ゴムの圧縮による反力がブレーキペダルを第4方向に回動させるように作用するように構成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2または3に記載のウインチのブレーキペダル装置において、ゴムは、車体に固定される第1圧縮板と、圧縮レバーに設けられる第2圧縮板との間に配置され、圧縮レバーの第1方向の回動量が増加するにしたがって、第1圧縮板と第2圧縮板とによって圧縮され、圧縮による反力が増加することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項2ないし4のいずれか1項に記載のウインチのブレーキペダル装置において、案内溝は、円弧状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ゴムの永久歪みが発生することを抑制することができる。
第1の実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置を搭載したクレーンの外観を示す側面図。 ウインチの制動装置の構成を示す油圧回路図。 ブレーキペダル装置を左前方から見た斜視図。 ブレーキペダル装置を右後方から見た斜視図。 (a)はブレーキ操作前の状態(非操作時)のブレーキペダル装置を示す側面模式図、(b)はブレーキ操作後の状態(最大ブレーキ操作時)のブレーキペダル装置を示す側面模式図。 ブレーキペダルがロック操作の初期位置にある状態を示す図。 ブレーキペダルがロック操作途中における規制解除位置にある状態を示す側面模式図。 ブレーキペダルがロック操作途中における規制解除位置からロック位置の間にある状態を示す側面模式図。 ブレーキペダルがロック位置にある状態を示す側面模式図。 図9のブレーキペダルを反対側から見た側面模式図。 ブレーキペダルがロック解除操作途中にある状態を示す側面模式図。 (a)は第2の実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置のブレーキ操作前の状態(非操作時)を示す側面模式図、(b)は第2の実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置のブレーキ操作後の状態(最大ブレーキ操作時)を示す側面模式図、(c)は第2の実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置のペダルロック状態を示す側面模式図。 変形例に係るブレーキペダル装置の圧縮レバーに形成される案内溝を示す模式図。
以下、図面を参照して、本発明に係るウインチの制動装置の一実施の形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置を搭載したクレーン100の外観を示す側面図である。以下では、図示するように、図1の姿勢を基準にクレーン100の上下および前後方向を定義する。クレーン100は、走行体101と、旋回輪を介して走行体101上に旋回可能に設けられた旋回体103と、旋回体103に回動可能に軸支されたブーム104とを有する。旋回体103の前部には運転室107が設けられ、旋回体103の後部にはカウンタウエイト109が取り付けられている。旋回体103には巻き上げ用のウインチドラムである巻上ドラム105と、ブーム起伏用のウインチドラムである起伏ドラム106が搭載されている。
巻上ドラム105には巻上ロープ105aが巻回され、巻上ドラム105の回転により巻上ロープ105aが巻き取られまたは繰り出され、フック110が昇降する。起伏ドラム106には起伏ロープ106aが巻回され、起伏ドラム106の駆動により起伏ロープ106aが巻き取られまたは繰り出され、ブーム104が起伏する。巻上ドラム105は巻上用の油圧モータ150(図1において不図示、図2参照)の駆動により回転し、起伏ドラム106は起伏用の油圧モータ(不図示)の駆動により回転する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るウインチの制動装置の構成を示す油圧回路図である。図2では、ブレーキペダル装置を簡略的に図示しており、図3〜図11に示すブレーキペダル装置の図示とは整合していない。油圧モータ150は、図示しない油圧ポンプから駆動圧油が供給されて回転する。油圧モータ150には、モータ出力軸の回転を制動するモータ多板ブレーキ159が装備されている。油圧モータ150の回転は、サンギア151、プラネタリギア152、リングギア153からなる遊星減速機構を介して巻上ドラム(ウインチドラム)105に伝達される。プラネタリギア152はキャリア軸156によって支持されている。キャリア軸156は、ブレーキケース161の側壁を貫通してブレーキケース161内に達している。ウインチの制動装置は、キャリア軸156を制動することにより巻上ドラム105の自由回転を阻止する。
制動装置は、ネガティブ型の湿式多板式のブレーキ160と、ブレーキ160にブレーキ制御圧を供給するブレーキ回路180と、作業者が制動指令を入力するブレーキペダル装置10とを有する。
ブレーキ160は、ブレーキケース161内に収容された複数枚のインナディスク164、複数枚のアウタディスク165、ブレーキディスク167、およびばね169を含んで構成されている。インナディスク164は、スプライン結合によりキャリア軸156に軸方向に移動可能に係合され、インナディスク164とキャリア軸156は一体に回転可能となっている。アウタディスク165は、スプライン結合によりブレーキケース161の内周面に軸方向に移動可能に係合されている。
アウタディスク165とインナディスク164は、軸方向に交互に配置されている。キャリア軸156の端部の軸方向側方には、ブレーキディスク167が配置されている。ブレーキディスク167とブレーキケース161との間にはばね169が配置されている。
ブレーキディスク167には常にインナディスク164とアウタディスク165とを圧接するように、ばね169の付勢力が作用している。ブレーキケース161内ではブレーキディスク167と油室168とばね169とにより、ブレーキディスク167をピストンとするブレーキシリンダが形成されている。油室168に油圧力が作用していない状態では、ブレーキディスク167はばね169の付勢力により図示A方向に押動される。これによりインナディスク164の表面に摩擦力が作用し、インナディスク164の回転が阻止される。
ブレーキ回路180から油室168に圧油が供給されると、ブレーキディスク167にはばね169の付勢力に対抗した油圧力(ブレーキ解除圧)が作用し、ブレーキディスク167は図示B方向に押動される。これによりインナディスク164とアウタディスク165との圧接力が除去され、キャリア軸156が回転可能となる。
ブレーキ回路180は、パイロットポンプ113とブレーキ制御弁122と電磁切換弁124を互いに直列に接続して構成される。ブレーキ制御弁122は減圧弁であって、ブレーキペダル装置10の操作量に応じてストロークするプッシュロッド128を備えている。ブレーキ制御弁122を通過する圧油の2次圧力、すなわちブレーキ解除圧は、プッシュロッド128がブレーキ制御弁122に押し込まれるほど大きくなり、プッシュロッド128がブレーキ制御弁122から引き出されるほど小さくなる。
電磁切換弁124は図示しないフリーフォールスイッチの操作により切り換えられ、フリーフォールスイッチがオンすると位置(a)に、オフすると位置(b)に切り換わる。電磁切換弁124が位置(a)に切り換わった状態では、パイロットポンプ113から油室168に圧油(動油圧)が供給可能となり、位置(b)に切り換わった状態では、油室168に常にタンク圧が作用する。
ブレーキ制御弁122のプッシュロッド128には、ブレーキペダル130が踏み込まれたときに発生するペダル踏力をブレーキ制御弁122に伝達する踏力伝達機構が接続されている。プッシュロッド128は、ブレーキペダル130の踏み込み操作に連動してストロークし、ストローク量に応じてブレーキ制御弁122の減圧度が決定される。したがって、ブレーキペダル130を踏み込むと、操作量に応じた2次圧力がブレーキ160に作用し、操作量に応じたブレーキ力が発生する。
ブレーキペダル装置10の構成について、図面を参照して説明する。以下では、図示するようにブレーキペダル装置10の上下、前後および左右方向を定義する。図3および図4は、それぞれブレーキペダル130の踏み込み操作前の状態(非操作時)を示す斜視図である。図3はブレーキペダル装置10を左前方から見た斜視図であり、図4はブレーキペダル装置10を右後方から見た斜視図である。なお、図3において、復帰ばね187の図示を一部省略している。
図3および図4に示すように、ブレーキペダル装置10は、車体フレームに取り付けられるフレーム固定部材190と、ペダルブラケット195と、ブレーキペダル130と、踏力伝達機構と、圧縮レバー140と、ブレーキペダル130に反力を付与するゴム148と、ブレーキレバー170を介してブレーキペダル130を踏み込み操作方向とは反対の方向に付勢する復帰ばね187とを含んで構成される。踏力伝達機構は、ブレーキレバー170と、連動部材173と、リンクロッド184と、回動リンク185と、水平ロッド186とを含んで構成される。
フレーム固定部材190は、運転室107の床面の下方において、床面に沿って延在し、ボルト等の締結部材(不図示)により車体フレーム(不図示)に固定されている。フレーム固定部材190は、前側ベース部191と、後側ベース部192と、前側ベース部191と後側ベース部192とを連結する連結部193とを備えている。
連結部193は、断面L字状の板材であって、上面が床面に沿って前後方向に延在し、上面の長辺から下方に屈曲して側面が延在している。連結部193の後部にはブレーキ制御弁122を保持する弁保持部193aが設けられている。弁保持部193aの上方には、復帰ばね187の一端を保持するばね保持部材193bが固着されている。
ペダルブラケット195は、フレーム固定部材190に固定される取付部195bと、取付部195bから上方に延在する支持部195aとを有している。支持部195aの上端部にはゴム148の上部を押圧する押圧板176が設けられている。支持部195aの上端部にはレバー回動軸175が左右方向に延在するように設けられている。支持部195aの上下方向中央近傍には、後述するブレーキペダル130の係止爪135と係合してブレーキペダル130をロックする係止部材196が取り付けられている(図10参照)。取付部195bの後端近傍にはリンク回動軸185bが左右方向に延在するように設けられている。
ブレーキペダル130は、ブレーキレバー170を介してペダルブラケット195に回動自在に連結されており、車体に対して踏み込み操作可能に配設されている。ブレーキペダル130は、ペダルプレート131と、ペダルアーム132と、係止爪135とを備えている。ペダルプレート131は、オペレータによる踏み込み操作がなされる操作面136を有している。ペダルプレート131の操作面136の反対側の面は、後述するブレーキレバー170の当接部171に当接される当接面とされている。
ペダルプレート131の操作面136は、上部がロック操作面136bとされ、中央および下部がブレーキ操作面136aとされている。ペダルアーム132は、ペダルプレート131の当接面に結合され、ペダルプレート131と一体となっている。
ペダルアーム132は、左右方向に延在するペダル回動軸134によってブレーキレバー170に連結されている。これにより、図3に示すように、ブレーキペダル130は、ペダル回動軸134を回動支点として、C方向(ブレーキペダル装置10を左側から見て時計回り方向)およびC方向とは反対のD方向(ブレーキペダル装置10を左側から見て反時計回り方向)に回動自在とされている。ペダルアーム132の端部には、後述する圧縮レバー140の案内溝144に摺動自在に嵌合される摺動軸133が左右方向に延在するように設けられている。
ブレーキレバー170は、上端部でレバー回動軸175によってペダルブラケット195に連結され、レバー回動軸175を回動支点として、A方向(ブレーキペダル装置10を左側から見て時計回り方向)およびA方向とは反対のB方向(ブレーキペダル装置10を左側から見て反時計回り方向)に回動自在とされている。
ブレーキレバー170におけるレバー回動軸175の前方には、連結軸174aが左右方向に延在するように設けられている。
連動部材173は、略三角形状の板部材であって、ペダルブラケット195の上端部に設けられたレバー回動軸175に回動自在に連結されるとともにブレーキレバー170の前上端部に設けられた連結軸174aによりブレーキレバー170に連結されている。このため、ブレーキレバー170と連動部材173とは、レバー回動軸175を回動支点として一体的に回動する。
リンクロッド184は、上下方向に延在する長尺板状部材であって、上端に設けられる連結軸184aが連動部材173に回動可能に連結され、下端に設けられる連結軸184bが回動リンク185に回動可能に連結されている。
ペダルブラケット195の取付部195bの後端部には、左右方向に延在するようにリンク回動軸185bが設けられている。回動リンク185は、後端部において、リンク回動軸185bによって取付部195bに回動自在に連結されている。回動リンク185の前上端部は、リンクロッド184の連結軸184bに連結されている。回動リンク185の前下端部には、連結軸185aが左右方向に延在するように設けられ、連結軸185aにはリンクバー185cが連結されている。
リンクバー185cは、前後方向に延在する長尺板状部材であって、ペダルブラケット195の取付部195bのリンク回動軸185bに回動自在に連結されるとともに、連結軸185aにより回動リンク185に連結されている。このため、回動リンク185とリンクバー185cとは、リンク回動軸185bを回動支点として一体的に回動する。
復帰ばね187は、引張コイルばねであって、一端がばね保持部材193bに取り付けられ、他端がリンクバー185cの前端部に取り付けられている。復帰ばね187は、自然長から所定長さだけ伸長された状態で取り付けられており、ブレーキペダル装置10の操作に拘わらず、常にブレーキレバー170を踏み込み方向とは反対の方向、すなわち図3に示すB方向に付勢している。
水平ロッド186は、前後方向に延在する長尺状部材であって、前端がリンク回動軸185bの直下付近において回動リンク185に回動自在に連結され、後端がブレーキ制御弁122のプッシュロッド128に回動自在に連結されている。水平ロッド186の中心軸と、プッシュロッド128およびブレーキ制御弁122に内蔵される弁ばね127(図2参照)の中心軸とは、ほぼ一致するように配置されている。このため、回動リンク185が回動しても、水平ロッド186およびプッシュロッド128は、ほぼ水平に移動する。
圧縮レバー140は、上端部でレバー回動軸175によってペダルブラケット195に連結され、レバー回動軸175を回動支点として、A方向およびB方向に回動自在とされている。
圧縮レバー140の上端部近傍には、ゴム148を保持する保持板146が設けられ、ゴム148が保持板146上において固定されている。ゴム148は、保持板146と上述した車体に固定されるペダルブラケット195の押圧板176との間に配置されている。圧縮レバー140の下部には、圧縮レバー140の前方に中心が位置する円弧状の案内溝144が設けられている。案内溝144には上述したペダルアーム132の摺動軸133が摺動自在に嵌合され、案内溝144によって圧縮レバー140とブレーキペダル130との相対的な移動が規制される。
ブレーキペダル装置10は、制動力発生機構と、反力制御機構と、ロック機構とを備えている。制動力発生機構は、ブレーキペダル130のブレーキ操作面136aに対して巻上ドラム105の制動力を発生させるための踏み込み操作(以下、ブレーキ操作という)がなされると、巻上ドラム105の制動力を発生させるようにブレーキ160を動作させる機構である。
制動力発生機構は、ペダルプレート131と、ペダルプレート131に係合されてブレーキ操作面136aに対する踏み込み操作力が伝達されるブレーキレバー170と、ブレーキレバー170の回動力をブレーキ制御弁122に伝達する連動部材173、リンクロッド184、回動リンク185および水平ロッド186と、ブレーキ制御弁122とを含んで構成される。つまり、制動力発生機構は、ペダルプレート131と、踏力伝達機構と、ブレーキ制御弁122とを含んで構成される。
反力制御機構は、ブレーキペダル130のブレーキ操作面136aに対するブレーキ操作がなされると、ゴム148の圧縮による反力を発生させる機構である。反力制御機構は、ペダルアーム132と、ゴム148と、ゴム148を圧縮する圧縮レバー140とを含んで構成される。
ロック機構は、ブレーキペダル130のブレーキ操作面136aに対するブレーキ操作がなされている状態で、ブレーキペダル130のロック操作面136bに対してブレーキペダル130をロックさせるための踏み込み操作(以下、ロック操作という)がなされると、ブレーキペダル130を所定のロック位置でロックする機構である。ロック機構は、ペダルブラケット195に設けられる係止部材196と、ブレーキペダル130の係止爪135とを含んで構成される。
反力制御機構は、ブレーキペダル130のロック操作面136bに対するロック操作の操作量が増加するにしたがって、ゴム148の圧縮量を減少させ、ゴム148の圧縮による反力を減少させるように構成されている。
本実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置10の主な動作について説明する。図5(a)はブレーキ操作前の状態(非操作時)のブレーキペダル装置10を示す側面模式図であり、図5(b)はブレーキ操作後の状態(最大ブレーキ操作時)のブレーキペダル装置10を示す側面模式図である。
−制動力発生動作−
制動力発生機構による制動力発生動作について説明する。ブレーキペダル130に対して踏み込み操作がなされていない状態(以下、非操作状態という)からブレーキ操作面136aに対してブレーキ操作がなされると、ペダルプレート131の当接面137とブレーキレバー170の下端部に設けられる当接部171とが係合されてブレーキ操作面136aに対する踏み込み操作力がブレーキレバー170に伝達される。オペレータがブレーキ操作の操作量を増加させていくと、ブレーキレバー170がA方向に回動される。
ブレーキレバー170がA方向に回動されると、ブレーキレバー170と一体的に図4に示す連動部材173が回動し、リンクロッド184が斜め前に引き上げられる。リンクロッド184に連動して回動リンク185がブレーキペダル装置10を右側から見て反時計方向に回動し、水平ロッド186およびプッシュロッド128が前方に移動する。
ブレーキレバー170のA方向の回動量が増加するにしたがって、ブレーキ制御弁122のプッシュロッド128が前方に移動する量が増加する。これにより、パイロットポンプ113からの圧油がブレーキ制御弁122で減圧され、油室168に作用する油圧力が減少する。
図2に示すように、圧油によるブレーキディスク167を図示B方向に押し付ける力が、ばね169によるブレーキディスク167を図示A方向に押し付ける力よりも小さくなると、ブレーキディスク167が図示A方向に押動される。これによりインナディスク164とアウタディスク165とが圧接され、インナディスク164の回転が阻止されて、巻上ドラム105がブレーキ160により制動される。
ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、すなわちブレーキレバー170のA方向の回動量が増加するにしたがって、巻上ドラム105に対するブレーキ160の制動力は増加し、図5(b)に示すように、ブレーキペダル130が最大に踏み込まれると、ブレーキ160により最大の制動力が発生される。
−ゴムの圧縮による反力発生動作−
反力制御機構によるゴム148の圧縮による反力発生動作について説明する。図5(a)に示す非操作状態からブレーキ操作がなされると、ペダルアーム132の摺動軸133が圧縮レバー140の案内溝144の後端Eに係合してブレーキペダル130がC方向に回動されることが規制され、案内溝144と摺動軸133との接触点Jにおいてブレーキペダル130からの力が圧縮レバー140に伝達されることで、圧縮レバー140がペダルアーム132と一体にA方向に回動される。
圧縮レバー140のA方向の回動量が増加するにしたがって、押圧板176と保持板146との間隔が短くなり、ゴム148が押圧板176と保持板146とによって圧縮されて、ゴム148の圧縮による反力が増加する。ゴム148の圧縮による反力は、接触点Jにおいて圧縮レバー140からブレーキペダル130に伝達される。なお、オペレータの足に作用する操作反力は、ゴム148の圧縮による反力の他、復帰ばね187の引張力等が加味されて決定される。ゴム148の圧縮量は、ブレーキペダル130に対するブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって大きくなる。このため、ブレーキペダル130の踏み込み操作中は、ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、ブレーキペダル130に対するゴム148の圧縮による反力が増加する。
−復帰動作−
ブレーキ操作の操作量を減少させると、復帰ばね187の弾性力およびゴム148の弾性力によって、ブレーキペダル装置10を構成する各部材は、踏み込み操作前の状態に戻るように動作する。つまり、ペダル踏力を減少させると、ブレーキペダル130、ブレーキレバー170および圧縮レバー140は一体にB方向に回動される。オペレータがブレーキペダル130から足を離して操作を止めると、ブレーキペダル装置10は、図5(a)に示した非操作状態に復帰する。
−ペダルロック動作−
ロック機構によるペダルロック動作、ならびに、反力制御機構によるペダルロック動作に伴う反力減少動作について説明する。図6は、ブレーキ操作後の状態(最大ブレーキ操作時)であって、ロック操作前の状態のブレーキペダル装置を示す側面模式図であり、図6ではブレーキペダル130がロック操作の初期位置にある状態を示している。図7は、ブレーキペダル130がロック操作途中における規制解除位置にある状態を示す側面模式図である。図8は、ブレーキペダル130がロック操作途中における規制解除位置からロック位置の間にある状態を示す側面模式図である。図9および図10は、ブレーキペダル130がロック位置にある状態を示す側面模式図である。なお、各図では、ブレーキペダル130の位置を、回転中心Pまわりに回動したブレーキペダル130の摺動軸133の位置で説明している。
図6に示すように、ブレーキ操作がなされている状態で、ロック操作がなされると、図6〜図9に示すように、摺動軸133が案内溝144の後端から前端に向かって相対的に移動することによって、ブレーキペダル130がD方向に回動される。
図6では、ロック操作の開始直後、すなわちブレーキペダル130が初期位置R0にあるときにおけるゴム148の圧縮による反力feと、ロック操作位置におけるペダル踏力fvとの関係を模式的に示している。なお、復帰ばね187等の反力はブレーキ操作力とつりあっているものとして、図示していない。以下、図7〜11においても、同様に、ゴム148の圧縮による反力と、ブレーキペダル130を回転中心Pまわりに回転させるためのペダル踏力との関係について説明する。
ブレーキペダル130の回転方向は、ロック操作面136bにおける力点Kにおいてブレーキペダル130に作用する踏力fvと、ゴム148の圧縮による反力feとのバランスによって決まる。以下、具体的に説明する。
ゴム148の反力feは、圧縮レバー140をB方向に回動させるように作用する。圧縮レバー140の回転力fy1は、案内溝144と摺動軸133との接触点Jにおいて圧縮レバー140からブレーキペダル130に伝達される。圧縮レバー140からブレーキペダル130に伝わる力fy1は、円弧状の案内溝144と円柱状の摺動軸133との共通接平面であるXa−Xa平面に対して垂直であって、かつ、接触点Jを通るN−N’平面に沿う方向に作用する。つまり、案内溝144から摺動軸133に伝達される力fy1は、ブレーキペダル130をC方向に回動させる回転力としてブレーキペダル130に作用する。
力fy1は、以下の式(1)のようになる。
fy1=q×fe/r (1)
qは圧縮レバー140の回転中心Oと力feの作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。rは圧縮レバー140の回転中心Oと力fy1の作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。
踏力fvでロック操作を行うと、ブレーキペダル130をD方向に回動させる回転力fuが発生する。その結果、案内溝144と摺動軸133の接触点Jにおいてブレーキペダル130から圧縮レバー140に回転力fy2が作用する。ブレーキペダル130から圧縮レバー140に伝わる力fy2は、fy1とは反対の方向に作用する。つまり、摺動軸133から案内溝144に伝達される力fy2は、圧縮レバー140をA方向に回動させるように作用する。
力fy2は、以下の式(2)のようになる。
fy2=t×fu/s (2)
tはブレーキペダル130の回転中心Pと、力fuの作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。sはブレーキペダル130の回転中心Pと、力fy2の作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。
踏力fvを増加させ、力fy1よりも力fy2が大きくなると、すなわち、以下の式(3)の条件が満たされると、圧縮レバー140がA方向に回動される。
fy1<fy2 (3)
式(3)に式(1)および式(2)を代入すると、式(4)を得る。
fu>fe×(s×q)/(r×t) (4)
つまり、オペレータは、式(4)を満たすような回転力fuを発生させるように、踏力fvを増加させることで、圧縮レバー140をゴム148の反力feに抗してA方向に回動させ、ブレーキペダル130をD方向に回動させることができる。
ブレーキペダル130が規制解除位置R1に達するまでは、ブレーキペダル130がD方向に回動する際、圧縮レバー140はA方向に回動することになる。換言すれば、ブレーキペダル130は、D方向に回動される際、初期位置R0から規制解除位置R1まで回動されるまでは、圧縮レバー140がゴム148の圧縮による反力feによってB方向に回動されることが規制される。
図7に示すように、規制解除位置R1は、摺動軸133が案内溝144の後端に係合された初期位置R0から所定角度だけD方向に回転させた位置である。図7では、規制解除位置R1にブレーキペダル130を位置させたときにおけるゴム148の圧縮による反力feおよび圧縮レバー140の回転力fy1を模式的に示している。
ロック操作が行われることにより、ブレーキペダル130を初期位置R0からD方向に回動させ、ブレーキペダル130が規制解除位置R1に達すると、接触点Jとブレーキペダル130の回転中心Pとを結ぶ線分と、N−N’平面とが一致する(重なる)。つまり、ブレーキペダル130の摺動軸133が規制解除位置R1にあるときには、モーメントアームs=0となり、圧縮レバー140の回転力fy1は、ブレーキペダル130を回転させるように作用しない。
図7に示す状態から、オペレータがブレーキペダル130に対してロック操作を行うと、図8に示すように、圧縮レバー140からブレーキペダル130に伝わる力fy1は、ブレーキペダル130をD方向に回動させるように作用する。つまり、ブレーキペダル130が規制解除位置R1を超えてD方向に回動されると、ブレーキペダル130に対して作用する回転力の方向が反転し、踏力fvを必要とすることなく、ゴム148の圧縮による反力feによってブレーキペダル130がD方向に回動することになる。さらに、規制解除位置R1を超えることにより圧縮レバー140に対するB方向への回動の規制が解除され、圧縮レバー140に作用するゴム148の圧縮による反力feにより、案内溝144に沿って摺動軸133が相対的に移動しながら圧縮レバー140がB方向へ回動される。
圧縮レバー140がB方向に回動されると、押圧板176と保持板146との間隔が長くなるため、ゴム148の圧縮量が減少する。つまり、ゴム148の圧縮による反力feは、圧縮レバー140のB方向の回動量が増加するにしたがって減少する。
図9に示すように、ブレーキペダル130が最大踏み込み操作位置であるロック位置R2までD方向に回動されると、図10に示すように、ペダルブラケット195の係止部材196の当接面196aとブレーキペダル130の係止爪135の当接面135aとが当接して、ブレーキペダル130のD方向の回動が規制される。
ブレーキペダル130がロック位置R2まで回動された後、オペレータがブレーキペダル130から足を離すと、復帰ばね187のばね力が踏力伝達機構を介して、ブレーキペダル130をB方向に回動させるように作用し、係止爪135の係合面135bと、係止部材196の係合面196bとが係合して、ブレーキペダル130がロックされる。このため、制動力発生機構により発生される制動力を維持した状態で、復帰ばね187の付勢力に抗して、ブレーキペダル130がロックされる。
図9に示すように、ロック機構により、ブレーキペダル130がロックされている状態では、ロック操作前(図6参照)に比べてゴム148の圧縮による弾性変形量を小さくできるため、ゴム148の永久歪みが発生することを抑制することができる。
−ペダルロックの解除動作−
ロック機構によるペダルロック解除動作について説明する。図11は、ブレーキペダル130がロック解除操作途中にある状態を示す側面模式図である。図11では、ロック解除操作途中におけるゴム148の圧縮による反力feと、ロック操作解除位置であるブレーキ操作位置におけるペダル踏力fv’との関係を模式的に示している。ペダルロックを解除するには、オペレータはブレーキペダル130のブレーキ操作面136aを踏み込んで、ブレーキペダル130をC方向に回動させる。
ブレーキペダル130の回転方向は、ブレーキ操作面136aにおける力点Lにおいてブレーキペダル130に作用する踏力fv’と、ゴム148の圧縮による反力feとのバランスによって決まる。以下、具体的に説明する。
踏力fv’でロック解除操作を行うと、ブレーキペダル130をC方向に回動させる回転力fu’が発生する。その結果、案内溝144と摺動軸133の接触点Jにおいてブレーキペダル130から圧縮レバー140に回転力fy2’が作用する。ブレーキペダル130から圧縮レバー140に伝わる力fy2’は、fy1とは反対の方向に作用する。つまり、摺動軸133から案内溝144に伝達される力fy2’は、圧縮レバー140をA方向に回動させるように作用する。
力fy2’は、以下の式(5)のようになる。
fy2’=t’×fu’/s (5)
t’はブレーキペダル130の回転中心Pと、力fu’の作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。s’はブレーキペダル130の回転中心Pと、力fy2’の作用線を結んだ垂線であるモーメントアームの長さである。
踏力fv’を増加させ、力fy1よりも力fy2’が大きくなると、すなわち、以下の式(6)の条件が満たされると、圧縮レバー140がA方向に回動される。
fy1<fy2’ (6)
式(6)に式(1)および式(5)を代入すると、式(7)を得る。
fu’>fe×(s’×q)/(r×t’) (7)
つまり、オペレータは、式(7)を満たすような回転力fu’を発生させるように、踏力fv’を増加させることで、圧縮レバー140をゴム148の反力feに抗してA方向に回動させ、ブレーキペダル130をC方向に回動させることができる。
ブレーキペダル130が規制解除位置R1(図7参照)に達するまでは、ブレーキペダル130がC方向に回動する際、圧縮レバー140はA方向に回動することになる。換言すれば、ブレーキペダル130は、C方向に回動される際、ロック位置R2から規制解除位置R1まで回動されるまでは、圧縮レバー140がゴム148の圧縮による反力feによってB方向に回動されることが規制される。
図7に示す状態から、オペレータがブレーキペダル130のブレーキ操作面136aをさらに踏み込むと、圧縮レバー140からブレーキペダル130に伝わる力fy1は、ブレーキペダル130をC方向に回動させるように作用する。つまり、ブレーキペダル130が規制解除位置R1(図7参照)を超えてC方向に回動されると、ブレーキペダル130に対して作用する回転力の方向が反転し、踏力fv’を必要とすることなく、ゴム148の圧縮による反力feによってブレーキペダル130がC方向に回動することになる。さらに、規制解除位置R1を超えることにより圧縮レバー140に対するB方向への回動の規制が解除され、圧縮レバー140に作用するゴム148の圧縮による反力feにより、案内溝144に沿って摺動軸133が相対的に移動しながら圧縮レバー140がB方向へ回動される。その結果、ブレーキペダルおよび圧縮レバー140は、図5(b)および図6に示すロック操作前の状態に戻る。
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
ブレーキペダル装置10は、ブレーキ操作がなされると、巻上ドラム105の制動力を発生させるようにブレーキ160を動作させ、ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、制動力を増加させる制動力発生機構を備えている。ブレーキペダル装置10は、ブレーキ操作がなされると、ゴム148の圧縮による反力を発生させ、ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、ゴム148の圧縮による反力を増加させる反力制御機構を備えている。ブレーキペダル装置10は、ブレーキ操作がなされている状態で、ロック操作がなされると、制動力発生機構により発生される制動力を維持した状態で復帰ばね187の付勢力に抗してブレーキペダル130を所定のロック位置でロックするロック機構を備えている。反力制御機構は、ロック操作の操作量が増加するにしたがって、ゴム148の圧縮による反力を減少させるように構成されている。これにより、ブレーキペダル130がロックされている状態において、ゴム148の圧縮量をロック操作前に比べて減少させることができる。長時間に亘ってゴム148が大きく弾性変形され続けることが防止されるため、ゴム148の永久歪み(クリープ)が発生することが抑制され、長期に亘って、良好なブレーキフィーリングを提供することができる。
―第2の実施の形態―
図12を参照して、第2の実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置について説明する。図中、第1の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、相違点について主に説明する。図12は第2の実施の形態に係るウインチのブレーキペダル装置20を示す側面模式図である。
第1の実施の形態に係るブレーキペダル装置10は、ブレーキペダル130がペダル踏面(操作面)よりも上方で支持され、ブレーキペダル130の回転中心Oがペダル踏面よりも上方に位置している、いわゆる吊り下げ式のブレーキペダル装置であった。これに対して、第2の実施の形態に係るブレーキペダル装置20は、図12に示すように、ブレーキペダル230がペダル踏面よりも下方で支持され、ブレーキペダル230の回転中心Oがペダル踏面よりも下方に位置している、いわゆるオルガン式のブレーキペダル装置である。なお、第2の実施の形態におけるブレーキ回路180およびブレーキ160は、第1の実施の形態と同様の構成とされている(図2参照)。
ブレーキペダル装置20は、ブレーキペダル230と、ブレーキレバー270と、水平ロッド246と、ゴム248と、不図示の復帰ばねと、不図示のペダルブラケットとを備える。
水平ロッド246は、一端がブレーキレバー270における回転中心Oの直上付近に回動可能に連結され、他端がプッシュロッド128に連結されている。図示しない復帰ばねは、一端が車体フレームに固着され、他端がブレーキレバー270に取り付けられ、ブレーキレバー270を介してブレーキペダル230を踏み込み操作方向とは反対の方向に付勢している。
ブレーキペダル230が踏み込まれ、ブレーキレバー270の回動量が増加するにしたがって、ブレーキ制御弁122のプッシュロッド128が前方に移動する量が増加する。これにより、パイロットポンプ113からの圧油がブレーキ制御弁122で減圧され、油室168に作用する油圧力が減少し、ばね169によってブレーキディスク167が押動され、インナディスク164とアウタディスク165とが圧接され、ブレーキ160により制動力が発生される(図2参照)。
第2の実施の形態に係るブレーキペダル装置20は、第1の実施の形態と同様の動作をさせることができる。オペレータが、図12(a)に示すブレーキ操作前の状態からブレーキ操作を行うと、図12(b)に示すように、圧縮レバー240とブレーキレバー270とブレーキペダル230とが回転中心Oまわりに一体に回転する。このブレーキ操作により、巻上ドラム105の制動力が発生し、かつ、ゴム248の圧縮による反力が発生する。
オペレータが、図12(b)に示すブレーキ操作がなされている状態(最大ブレーキ操作時)で、ロック操作を行うと、図12(c)に示すように、案内溝244に沿って摺動軸233が相対的に移動しながら圧縮レバー240が回転中心Oまわりに図示B’方向へ回動され、圧縮レバー240のB’方向の回動量が増加するにしたがってゴム248の圧縮による反力が減少する。
ブレーキペダル230には、前方へ突出する係止爪235が設けられており、図12(c)に示すように、車体に固定される係止部材296と係合して、ブレーキペダル230がロックされる。
このような第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
[変形例]
(1)上記した実施の形態では、案内溝144,244の形状を円弧状としたが、本発明はこれに限定されない。たとえば、図13に示すように、初期位置R0’から規制解除位置R1’の間に案内溝344の内側に張り出す湾曲部344aを設けてもよい。湾曲部344aを設けることで、ロック操作の際に規制解除位置R1’を超えてブレーキペダル130を回動させるための必要踏力を増加させることができる。
案内溝344のロック位置近傍を直線状の溝344bとすることもできる。案内溝は、連続して変化する、対向する2平面によって任意の形状とすることができる。案内溝は、ペダル踏力がペダル操作位置によって急激に変化すること無く、かつ、摺動軸133が案内溝のどの位置にある場合であっても人間が操作可能な操作力の範囲に維持されることを考慮して、種々の形状とすることができる。
(2)上記した実施の形態では、ネガティブ型のブレーキ160に用いられるブレーキペダル装置を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。ポジティブ型のブレーキに用いられるブレーキペダル装置に本発明を適用してもよい。
(3)上記した実施の形態では、巻上ドラム105を制動する制動装置に本発明を適用する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、ブーム起伏用のウインチドラムなど、種々のウインチドラムの制動装置に本発明を適用することができる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
10 ブレーキペダル装置、20 ブレーキペダル装置、100 クレーン、101 走行体、103 旋回体、104 ブーム、105 巻上ドラム、105a 巻上ロープ、106 起伏ドラム、106a 起伏ロープ、107 運転室、109 カウンタウエイト、110 フック、113 パイロットポンプ、122 ブレーキ制御弁、124 電磁切換弁、128 プッシュロッド、130 ブレーキペダル、131 ペダルプレート、132 ペダルアーム、133 摺動軸、134 ペダル回動軸、135 係止爪、135a 当接面、135b 係合面、136 操作面、136a ブレーキ操作面、136b ロック操作面、137 当接面、140 圧縮レバー、144 案内溝、146 保持板、148 ゴム、150 油圧モータ、151 サンギア、152 プラネタリギア、153 リングギア、156 キャリア軸、159 モータ多板ブレーキ、160 ブレーキ、161 ブレーキケース、164 インナディスク、165 アウタディスク、167 ブレーキディスク、168 油室、170 ブレーキレバー、171 当接部、173 連動部材、174a 連結軸、175 レバー回動軸、176 押圧板、180 ブレーキ回路、184 リンクロッド、184a 連結軸、184b 連結軸、185 回動リンク、185a 連結軸、185b リンク回動軸、185c リンクバー、186 水平ロッド、190 フレーム固定部材、191 前側ベース部、192 後側ベース部、193 連結部、193a 弁保持部、193b ばね保持部材、195 ペダルブラケット、195a 支持部、195b 取付部、196 係止部材、196a 当接面、196b 係合面、230 ブレーキペダル、233 摺動軸、235 係止爪、240 圧縮レバー、244 案内溝、246 水平ロッド、248 ゴム、270 ブレーキレバー、296 係止部材、344 案内溝、344a 湾曲部、344b 直線状の溝

Claims (5)

  1. ウインチドラムの制動力を発生するブレーキを動作させるウインチのブレーキペダル装置であって、
    車体に対して踏み込み操作可能に配設されるブレーキペダルと、
    前記ブレーキペダルに反力を付与するゴムと、
    前記ブレーキペダルに対して前記ウインチドラムの制動力を発生させるための踏み込み操作(以下、ブレーキ操作という)がなされると、前記ウインチドラムの制動力を発生させるように前記ブレーキを動作させ、前記ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、前記制動力を増加させる制動力発生機構と、
    前記ブレーキ操作がなされると、前記ゴムの圧縮による反力を発生させ、前記ブレーキ操作の操作量が増加するにしたがって、前記ゴムの圧縮による反力を増加させる反力制御機構と、
    前記ブレーキ操作がなされている状態で、前記ブレーキペダルに対して前記ブレーキペダルをロックさせるための踏み込み操作(以下、ロック操作という)がなされると、前記制動力発生機構により発生される制動力を維持した状態で前記ブレーキペダルを所定のロック位置でロックするロック機構とを備え、
    前記反力制御機構は、前記ロック操作の操作量が増加するにしたがって、前記ゴムの圧縮による反力を減少させるように構成されていることを特徴とするウインチのブレーキペダル装置。
  2. 請求項1に記載のウインチのブレーキペダル装置において、
    前記車体に固定されたペダルブラケットを備え、
    前記ブレーキペダルは、前記ブレーキ操作がなされるブレーキ操作面および前記ロック操作がなされるロック操作面を有するペダルプレートと、前記ペダルプレートに結合されたペダルアームと、前記ペダルブラケットの第1係合部に係合して前記ブレーキペダルをロックする第2係合部とを備え、
    前記制動力発生機構は、前記ペダルプレートと、前記ペダルプレートに係合されて前記ブレーキ操作面に対する踏み込み操作力が伝達されるブレーキレバーとを備え、
    前記反力制御機構は、前記ペダルアームと、前記ゴムと、前記ゴムを圧縮する圧縮レバーとを備え、
    前記ロック機構は、前記ペダルブラケットに設けられる前記第1係合部と、前記ブレーキペダルの前記第2係合部とを備え、
    前記ブレーキレバーおよび前記圧縮レバーは、それぞれ第1回動軸によって前記ペダルブラケットに連結され、前記第1回動軸を回動支点として、第1方向および前記第1方向とは反対の第2方向に回動自在とされ、
    前記ブレーキペダルは、第2回動軸によって前記ブレーキレバーに連結され、前記第2回動軸を回動支点として、第3方向および前記第3方向とは反対の第4方向に回動自在とされ、
    前記圧縮レバーには、前記圧縮レバーと前記ブレーキペダルとの相対的な移動を規制する案内溝が設けられ、
    前記ペダルアームには、前記圧縮レバーの前記案内溝に摺動自在に嵌合される摺動軸が設けられ、
    前記制動力発生機構は、前記ブレーキペダルに対して踏み込み操作がなされていない状態(以下、非操作状態という)から前記ブレーキ操作がなされると、前記ペダルプレートと前記ブレーキレバーとが係合されて前記ブレーキ操作面に対する踏み込み操作力が前記ブレーキレバーに伝達されることで、前記ブレーキレバーが前記第1方向に回動され、前記ブレーキレバーの前記第1方向の回動量が増加するにしたがって前記ウインチドラムの制動力が増加するように構成され、
    前記反力制御機構は、非操作状態から前記ブレーキ操作がなされると、前記ペダルアームの摺動軸が前記圧縮レバーの前記案内溝の一端に係合して前記ブレーキペダルが前記第3方向に回動されることが規制され、前記圧縮レバーが前記ペダルアームと一体に前記第1方向に回動され、前記圧縮レバーの前記第1方向の回動量が増加するにしたがって前記ゴムが圧縮されて前記ゴムの圧縮による反力が増加するように構成され、
    前記反力制御機構は、前記ブレーキ操作がなされている状態で、前記ロック操作がなされると、前記ブレーキペダルが前記第4方向に回動され、前記圧縮レバーに作用する前記ゴムの圧縮による反力により、前記案内溝に沿って前記摺動軸が相対的に移動しながら前記圧縮レバーが前記第2方向へ回動され、前記圧縮レバーの前記第2方向の回動量が増加するにしたがって前記ゴムの圧縮による反力が減少するように構成され、
    前記ロック機構は、前記ブレーキペダルが前記所定のロック位置まで前記第4方向に回動されると、前記ペダルブラケットの前記第1係合部と、前記ブレーキペダルの前記第2係合部とが係合して、前記制動力発生機構により発生される制動力を維持した状態で前記ブレーキペダルがロックされるように構成されていることを特徴とするウインチのブレーキペダル装置。
  3. 請求項2に記載のウインチのブレーキペダル装置において、
    前記反力制御機構は、
    前記ブレーキ操作がなされている状態で、前記ロック操作がなされると、
    前記ブレーキペダルが所定の回動位置まで回動されるまでは、前記ゴムの圧縮による反力が前記ブレーキペダルを前記第3方向に回動させるように作用し、
    前記ブレーキペダルが前記所定の回動位置を超えて前記第4方向に回動されると、前記ゴムの圧縮による反力が前記ブレーキペダルを前記第4方向に回動させるように作用するように構成されていることを特徴とするウインチのブレーキペダル装置。
  4. 請求項2または3に記載のウインチのブレーキペダル装置において、
    前記ゴムは、前記車体に固定される第1圧縮板と、前記圧縮レバーに設けられる第2圧縮板との間に配置され、前記圧縮レバーの前記第1方向の回動量が増加するにしたがって、前記第1圧縮板と前記第2圧縮板とによって圧縮され、圧縮による反力が増加することを特徴とするウインチのブレーキペダル装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれか1項に記載のウインチのブレーキペダル装置において、
    前記案内溝は、円弧状に形成されていることを特徴とするウインチのブレーキペダル装置。
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