JP5803661B2 - 光学フィルム又は光学シート形成用電子線硬化型組成物 - Google Patents

光学フィルム又は光学シート形成用電子線硬化型組成物 Download PDF

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Description

本発明は、光学フィルムの形成に使用される活性エネルギー線硬化型組成物、当該組成物を硬化して得られる光学フィルム又は光学シートに関し、これら技術分野に属する。
尚、下記においては、便宜上、特に断りがない場合は、「光学フィルム又は光学シート」を「光学フィルム」と記載する。又、アクリレート又はメタクリレートを、(メタ)アクリレートと表す。
液晶ディスプレイ等に用いられる偏光子保護フィルムや液晶を光学補償する位相差フィルム等の光学フィルムにおいて、耐熱性や耐薬品性が優れていることから、3次元架橋フィルムがしばしば用いられる。その中でも、短時間で硬化が進行し、生産性が高いことから、活性エネルギー線によってラジカル硬化させたフィルムを使用するケースがある。
活性エネルギー線硬化型組成物の中では、優れた機械物性を示すことから、ウレタン(メタ)アクリレートを含む組成物がよく用いられる。
特許文献1及び2においては、比較的分子量が低い短鎖ジオール、有機ジイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートから得られるウレタン(メタ)アクリレートが使用されている。しかしながら、ポリオール成分として、短鎖ジオールのみから構成されているウレタン(メタ)アクリレートを使用しているため、破断強度は高いものの、フィルムとしての柔軟性が足りず、取り扱いに難点があった。
特許文献3〜5においては、比較的分子量の高いポリオール、有機ジイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートから得られるウレタン(メタ)アクリレートが使用されている。この場合は、破断強度、引張弾性率等が低くなる問題があった。引張弾性率が低いフィルムを液晶ディスプレイの偏光子保護フィルムとして用いた場合、応力複屈折が大きくなり、光漏れ・白抜けの原因となる場合があった。
特許文献6においては、比較的分子量が高いポリオールと短鎖ジオールを併用しているが、破断強度及び引張弾性率が低くなる問題があった。
特開2011−145330号公報 特開2005−255979号公報 特開2011−164363号公報 特開2011−208096号公報 特開2011−208097号公報 特開2009−91586号公報
本発明の目的は、柔軟性があり取り扱い易く、破断強度及び引張弾性率が優れた光学フィルム用活性エネルギー線硬化型組成物、該組成物から得られた光学フィルムを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、原料ポリオールとして数平均分子量の高いポリオールと低いポリオールを併用し、さらにそれらの割合を特定のモル比としたウレタン(メタ)アクリレートを含む電子線硬化型組成物が有効であることを見出した。
即ち、本発明は、数平均分子量が600以上2,500以下のポリオール(A−1)、数平均分子量が60以上400以下のポリオール(A−2)、無黄変型有機ポリイソシアネート(B)及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート(C)の反応物であって、
全ポリオールのモル数を100としたときの(A−1)と(A−2)モル比:(A−1)/(A−2)が1/99〜30/70で
(A−1)が、ポリカーボネートポリオール及び/又はポリエステルポリオールである
ウレタン(メタ)アクリレートを含み、
光重合開始剤を含まない
光学フィルム又は光学シート形成用電子線硬化型組成物である。
本発明の組成物によれば、柔軟性、破断強度及び引張弾性率が優れた光学フィルム、偏光子保護フィルムを提供することができる。
図1は、本発明の組成物を使用した光学フィルムの製造の1例を示す。 図2は、本発明の組成物を使用した光学フィルムの製造の1例を示す。
本発明は、特定のウレタン(メタ)アクリレートを含む光学フィルム形成用電子線硬化型組成物、及び光学フィルムに関するものである。
以下、本発明の詳細について説明する。尚、本明細書では、組成物に電子線照射して得られる架橋物及び硬化物を、まとめて「硬化物」と表す。
1.ウレタン(メタ)アクリレート
本発明で使用するウレタン(メタ)アクリレートは、(A−1)、(A−2)、無黄変型有機ポリイソシアネート(B)及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート(C)の反応物であって、全ポリオールのモル数を100としたときの(A−1)と(A−2)モル比:(A−1)/(A−2)が1/99〜30/70で、
(A−1)が、ポリカーボネートポリオール及び/又はポリエステルポリオールである
ウレタン(メタ)アクリレートである。
以下、原料成分及び製造方法について説明する。
1−1.(A−1)
(A−1)は、数平均分子量(以下、「P−Mn」という)が500以上のポリオールである。
尚、本発明においてポリオールの数平均分子量(P−Mn)とは、下記(1)に従って求めた値をいう。
Figure 0005803661
(A−1)としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリブタジエンポリオール及び水添ポリブタジエンポリオール等が挙げられる。
これらの中でも、組成物の硬化物が機械物性及び耐熱性に優れたものとなる点から、ポリカーボネートジオール及びポリエステルポリオールでありましくは、ポリカーボネートポリオールである。
いずれもポリオールにおいても、1分子中の平均水酸基数は、2でもよいし、あるいは2より大きくてもよい。又、これらのポリオールを混合して用いてもよい。
ポリエステルポリオールは、ジカルボン酸化合物とポリオール化合物をエステル化することにより得られる。
ジカルボン酸化合物の具体例としては、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、セバシン酸、アゼライン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
ポリオール化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノール−A、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール(通称;トリシクロデカンジメタノール)、1,4−デカヒドロナフタレンジオール、1,5−デカヒドロナフタレンジオール、1,6−デカヒドロナフタレンジオール、2,6−デカヒドロナフタレンジオール、2,7−デカヒドロナフタレンジオール、デカヒドロナフタレンジメタノール、ノルボルナンジオール、ノルボルナンジメタノール、デカリンジメタノール、アダマンタンジオール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(通称;スピログリコール)、イソソルビド、イソマンニド、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(通称;水添ビスフェノールA)、4,4′−ジヒドロキシジシクロヘキシルメタン(通称;水添ビスフェノールF)、1,1−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1,1−ジシクロヘキシルメタン(通称;水添ビスフェノールZ)、4,4−ビシクロヘキサノール等の脂環族ジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘプタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、カシリトール、ピロガロール、グリセリン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等のトリオール化合物が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールは、低分子量ジオール、ポリエーテルジオール又は/及びビスフェノールA等のビスフェノールと、エチレンカーボネート、炭酸ジブチルエステル等の炭酸ジアルキルエステル、あるいはホスゲン等の化合物との反応物が挙げられる。
ここで、低分子量ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
これらは、2種類以上の低分子量ジオールを併用してもよい。
より好ましくは、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、あるいはこれらの混合物が、機械物性の点から好ましい。特に、混合物の場合は、結晶性が崩れ、硬化物の透明性が高くなりやすいことから特に好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコールが挙げられる。
(A−1)のP−Mnは、500以上であることが必須である。
P−Mnが500以上のポリオールを含むことにより、硬化物であるフィルムに柔軟性を付与することができる。(A−1)のP−Mnは、600以上2,500以下である。2,500以下にすることにより、フィルムに強靭さを付与することができる。(A−1)のP−Mnとしては、ましくは、700以上2,000以下であり、より好ましくは1,000以上2,000以下であり、特に好ましくは1,000〜800である。
1−2.(A−2)
(A−2)は、P−Mnが500未満のポリオールである。
(A−2)としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、1,9−ノナンジオール及び2−メチル−1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール;
シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノール−A、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール(通称;トリシクロデカンジメタノール)、1,4−デカヒドロナフタレンジオール、1,5−デカヒドロナフタレンジオール、1,6−デカヒドロナフタレンジオール、2,6−デカヒドロナフタレンジオール、2,7−デカヒドロナフタレンジオール、デカヒドロナフタレンジメタノール、ノルボルナンジオール、ノルボルナンジメタノール、デカリンジメタノール、アダマンタンジオール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(通称;スピログリコール)、イソソルビド、イソマンニド、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(通称;水添ビスフェノールA)、4,4′−ジヒドロキシジシクロヘキシルメタン(通称;水添ビスフェノールF)、1,1−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1,1−ジシクロヘキシルメタン(通称;水添ビスフェノールZ)及び4,4−ビシクロヘキサノール等の脂環族ジオール;
1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘプタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、カシリトール、ピロガロール、グリセリン及びトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等のトリオール化合物;並びに
これらトリオール化合物のε−カプロラクトン変性物等が挙げられる。
これら化合物の中でも、(A−2)は、P−Mnが60以上400以下のポリオールとする
当該化合物の具体例としては、1,4−ブタンジオール等の炭素数2〜6の脂肪族ジオール、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール及び3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等の複数の環を有する脂環族ジオールが好ましく、硬化物の強度に優れる点で、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(通称;スピログリコール)が特に好ましい。
1−3.無黄変型有機ポリイソシアネート(B)
無黄変型有機ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」という)、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ノルボルナンジイソシアネート及びω,ω′−ジイソシアネートジメチルシクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、IPDIのイソシアヌレート体等のポリイソシアネート等が挙げられる。
これらの有機ポリイソシアネート化合物は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
前記した化合物の中でも、硬化物の機械強度と光学特性に優れるという点で、IPDIが好ましい。
1−4.ヒドロキシル基含有(メタ)メタアクリレート(C)
ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、トリヒドロキシエチルイソシアヌレートジ又はモノアクリレート、ペンタエリスリトールトリ、ジ又はモノ(メタ)アクリレート、及びトリメチロールプロパンジ又はモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらのヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートは、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
前記した化合物の中でも、組成物の硬化性と硬化物の柔軟性に優れるという点で、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレートが好ましい。さらに好ましくは、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレートである。
1−5.製造方法
本発明のウレタン(メタ)アクリレートは、特に製造方法は限定されない。
例えば、(A−1)及び(A−2)を、無黄変型有機ポリイソシアネート(B)と反応させ、イソシアネート基含有化合物を製造したのちに、これとヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート(C)を反応させる方法、(A−1)、(A−2)、無黄変型有機ポリイソシアネート(B)及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート(C)を同時に反応させる方法等が挙げられる。
これらの反応には、ウレタン化のための触媒を添加することができる。具体的には、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクテート、ジブチルスズジアセチルアセトナート等のスズ化合物、ビスマスジオクテート等のビスマス化合物、カルシウムジオクテート等のカルシウム化合物が挙げられる。
これらの反応は、無溶剤で行うことも、溶剤存在下で行うこともできる。
溶剤の具体例としては、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びシクロヘキサン等の炭化水素系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル及びビス(2−ブトキシエチル)エーテル等のエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、ブチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、ホロン、イソホロン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のアルキレングリコールモノエーテルアセテート;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;並びにN−メチルピロリドン等が挙げられる。
これらのうちで、ウレタン(メタ)アクリレートの溶解性、蒸発のしやすさの観点から、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが特に好ましい。
又、溶剤の代わりに、ウレタン(メタ)アクリレートの粘度を低減するために、反応性希釈剤を用いることができる。具体的には、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、о−フェニルフェノールEO変性(n=1〜4)(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールEO変性(n=1〜4)(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、о−フェニルフェニル(メタ)アクリレート、p−クミルフェニル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルホルムアミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタルイミド等が挙げられる。
本発明では、全ポリオールのモル数を100としたときの(A−1)と(A−2)のモル比:(A−1)/(A−2)を1/99〜30/70とする。(A−1)のモル比が1に満たない場合は、硬化物に柔軟性が不十分となってしまい、30を超える場合は、強靭さが不十分となってしまう。(A−1)/(A−2)のモル比は、好ましくは、2/98〜25/75であり、より好ましくは、5/95〜15/85である。
(A−1)と(A−2)の水酸基の合計のモル数(a)と、有機ポリイソシアネート(B)のイソシアネート基のモル数(b)の比は、後述するウレタン(メタ)アクリレートの数平均分子量を加減するために調節される。(a)を減量し、(b)を増量するとウレタン(メタ)アクリレートの分子量は低下する傾向がある。又、(a)は、(b)より必ず小さい値となり、(a)の値が(b)に近づくほど、生成するウレタン(メタ)アクリレートの数平均分子量は大きくなる。
(A−1)、(A−2)及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート(C)の水酸基の合計のモル数と(b)の比は、好ましくは0.8〜1.2、より好ましくは、0.95〜1.05とする。この範囲にすることにより、強靭性を発現することができる。
ウレタン(メタ)アクリレートとしては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましく、2個の(メタ)アクリロイル基をウレタン(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートの数平均分子量は、好ましくは、600〜3,000である。600以上にすることにより、柔軟性を付与することができ、3,000以下にすることにより、強度を付与することができる。より好ましくは、700〜2,000であり、さらに好ましくは、800〜1,500である。
尚、ウレタン(メタ)アクリレートの数平均分子量(以下、「Mn」という)とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)により測定した分子量をポリスチレン換算した値を意味する。
2.光学フィルム形成用電子線硬化型組成物
本発明の組成物は、前記ウレタン(メタ)アクリレートを必須成分として含む組成物である。
本発明の組成物には、上記のウレタン(メタ)アクリレートの他に、目的に応じて種々の成分を配合することができる。
以下、その他成分について説明する。
2−1.ビニル重合体
光弾性係数等の光学特性を調節する目的で、ビニル重合体を添加することができる。ビニル重合体としては、(メタ)アクリルモノマーの単独重合体又は共重合体、N−ビニル−2−ピロリドン共重合体、α−メチルスチレンの単独重合体又は共重合体、エチレン−テトラシクロドデセン共重合体等が挙げられる。
(メタ)アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート;
N−(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド類等が挙げられる。
ビニル重合体の重量平均分子量(Mw)は、ウレタン(メタ)アクリレートとの相溶性の点から、1,000〜100,000であることが好ましい。
2−2.可塑剤
硬化物に柔軟性を付与し、脆さを改善する目的で、可塑剤を添加することができる。可塑剤の具体例としては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル等のフタル酸ジアルキルエステル、アジピン酸ジオクチル等のアジピン酸ジアルキルエステル、セバシン酸エステル、アゼライン酸エステル、リン酸トリクレシル等のリン酸エステル、ポリプロピレングリコール等の液状ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンジオール、3−メチルペンタンジオールアジペート等の液状ポリエステルポリオール等が挙げられる。
可塑剤の添加量としては、添加する場合は、ウレタン(メタ)アクリレート100重量部に対して、後記エチレン性不飽和化合物を配合する場合は、ウレタン(メタ)アクリレートとエチレン性不飽和化合物の合計100重量部に対して5〜30重量部が好ましい。5重量部以上にすることにより、柔軟性が発現し、30重量部以下にすることにより、強靭性が保たれる。
2−3.エチレン性不飽和化合物
成物全体の粘度を低下させる目的や、その他の物性を調整する目的で必要に応じて、エチレン性不飽和化合物を配合することができる。
エチレン性不飽和化合物の具体例としては、上記ウレタン(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレート〔以下、「その他(メタ)アクリレート」という〕やN−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられる。
その他(メタ)アクリレートとしては、1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、「単官能(メタ)アクリレート」という〕や2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、「多官能(メタ)アクリレート」という〕等が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、о−フェニルフェノールEO変性(n=1〜4)(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールEO変性(n=1〜4)(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、о−フェニルフェニル(メタ)アクリレート、p−クミルフェニル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルホルムアミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタルイミド等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、ビスフェノールA EO変性(n=1〜2)ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=5〜14)ジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=5〜14)ジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコール(n=3〜16)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(1−メチルブチレングリコール)(n=5〜20)ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレートの二官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
尚、上記においてEO変性とは、エチレンオキサイド変性を意味し、nはアルキレンオキサイド単位の繰返し数を意味する。
エチレン性不飽和化合物としては、前記した化合物の1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
エチレン性不飽和化合物の割合としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、得られる硬化物の柔軟性を低下させない量であれば良いが、ウレタン(メタ)アクリレート及びエチレン性不飽和化合物の合計量100重量部に対して1〜100重量%が好ましく、より好ましくは1〜80重量%である。
2−4.光重合開始剤
活性エネルギー線として紫外線及び可視光線を用いた場合には、光重合開始剤を添加することができる。
光重合開始剤としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4-(2−ヒドロキシエトキシ)-フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルー1−プロパン−1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシー2−メチルー1−[4−1−(メチルビニル)フェニル]プロパノン、2−ヒドロキシー1−[4−[4−(2−ヒドロキシー2−メチループロピオニル)−ベンジル]−フェニル]−2−メチルプロパンー1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)]フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジルー2−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)ブタンー1−オン、2−ジメチルアミノー2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イルーフェニル)−ブタンー1−オン、アデカオプトマーN−1414((株)ADEKA製)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等の芳香族ケトン化合物;
ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−(メチルフェニルチオ)フェニルフェニルメタン、メチル−2−ベンゾフェノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフォニル)プロパン−1−オン、4,4‘−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン及び4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物;
チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルチオキサントン、3−[3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イル]オキシ]−2−ヒドロキシプロピル−N,N,N―トリメチルアンモニウムクロライド及びフロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;
アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン等のアクリドン系化合物;
1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O―ベンゾイルオキシム)]及びエタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O―アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体及び2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;並びに
9−フェニルアクリジン及び1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体等が挙げられる。
これらの化合物は、1種又は2種以上を併用することもできる。
光重合開始剤の配合割合としては、ウレタン(メタ)アクリレートの100重量部に対して、前記エチレン性不飽和化合物を配合する場合は、ウレタン(メタ)アクリレートとエチレン性不飽和化合物の合計100重量部に対して0.01〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
光重合開始剤の配合割合を0.01重量%以上とすることにより、適量な紫外線又は可視光線量で組成物を硬化させることができ生産性を向上させることができ、一方10重量%以下とすることで、硬化物を耐侯性や透明性に優れたものとすることができる。
2−5.有機溶剤
本発明の組成物は、基材への塗工性を改善する等の目的で、有機溶剤を含むものが好ましい。
有機溶剤の具体例としては、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びシクロヘキサン等の炭化水素系溶剤;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、2−ヘキシルオキシエタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤;
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル及びビス(2−ブトキシエチル)エーテル等のエーテル系溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、ブチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、ホロン、イソホロン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤;
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、メチルグリコールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸セロソルブ等のエステル系溶剤;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン等の非プロトン性極性溶剤が挙げられる。
有機溶剤としては、前記した化合物の1種又は2種以上用いることができる。
有機溶剤としては、別途添加しても良く、又、ウレタン(メタ)アクリレート製造で使用する有機溶剤を分離することなくそのまま使用しても良い。
有機溶剤の割合としては、組成物の粘度や使用目的等を考慮し、適宜設定すれば良いが、好ましくは組成物中に10〜90重量%が好ましく、より好ましくは20〜80重量%である。
2−6.重合禁止剤又は/及び酸化防止剤
本発明の組成物には、重合禁止剤又は/及び酸化防止剤を添加することが、本発明の組成物の保存安定性を向上させることができ、好ましい。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、並びに種々のフェノール系酸化防止剤が好ましいが、イオウ系二次酸化防止剤、リン系二次酸化防止剤等を添加することもできる。
これら重合禁止剤又は/及び酸化防止剤の総配合割合は、組成物100重量部に対して、0.001〜3重量%であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.5重量%である。
2−7.耐候性向上剤
本発明の組成物には、紫外線吸収剤や光安定剤等の耐光性向上剤を添加しても良い。
紫外線吸収剤としては、2−(2'−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール化合物;
2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソ−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン等のトリアジン化合物;
2,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4'−メチルベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2、4、4'−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、又は2、2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物等を挙げることができる。
光安定性剤としては、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N′−ジホルミルヘキサメチレンジアミン、ビス(1,2,6,6−)ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、等の低分子量ヒンダードアミン化合物;N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N′−ジホルミルヘキサメチレンジアミン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート等の高分子量ヒンダードアミン化合物等のヒンダードアミン系光安定剤を挙げることができる。
耐光性向上剤の配合割合は、組成物の合計量100重量部に対して、0〜5重量%であることが好ましく、より好ましくは0〜1重量%である。
3.使用方法
本発明の組成物は、光学フィルム形成の目的に応じて種々の使用方法を採用することができる。
具体的には、基材に組成物を塗工し活性エネルギー線を照射して硬化させる方法、基材に組成物を塗工し別の基材と貼り合せた後さらに活性エネルギー線を照射して硬化させる方法、凹部を有する型枠に組成物を流し込み、活性エネルギー線を照射して硬化させる方法等が挙げられる。
基材としては、剥離可能な基材及び離型性を有しない基材(以下、「非離型性基材」という)のいずれも使用することができる。
剥離可能な基材としては、離型処理されたフィルム及び剥離性を有する表面未処理フィルム(以下、まとめて「離型材」という)等が挙げられる。
離型材としては、シリコーン処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、表面未処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、表面未処理シクロオレフィンポリマーフィルム及び表面未処理OPPフィルム(ポリプロピレン)等が挙げられる。
本発明の組成物の硬化物のヘイズを1.0%以下に抑えるためには、表面未処理ポリエチレンテレフタレートフィルムや表面未処理OPPフィルム(ポリプロピレン)を使用することが好ましい。
本願発明の組成物から得られる光学フィルムに対して、低いヘイズにしたり表面平滑性を付与するためには、剥離可能な基材として表面粗さRaが150nm以下の基材を使用することが好ましい。
当該基材の具体例としては、表面未処理ポリエチレンテレフタレートフィルムや表面未処理OPPフィルム(ポリプロピレン)等が挙げられる。
尚、本発明において表面粗さRaとは、フィルムの表面の凹凸を測定し、平均の粗さを計算したものを意味する。
非離型性基材としては、前記以外の各種プラスチックが挙げられ、ポリビニルアルコール、トリアセチルセルロース及びジアセチルセルロース等のセルロースアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルサルホン、ノルボルネン等の環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
塗工方法としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、従来公知のバーコート、アプリケーター、ドクターブレード、ナイフコーター、コンマコーター、リバースロールコーター、ダイコーター、リップコーター、グラビアコーター及びマイクログラビアコーター等で塗工する方法が挙げられる。
活性エネルギー線としては、電子線、紫外線及び可視光線等が挙げられる。これらの中でも、光重合開始剤を必ずしも配合する必要がなく硬化物の耐熱性や耐光性に優れるという点で、電子線を採用する
活性エネルギー線照射における、線量や照射強度等の照射条件は、使用する組成物、基材及び目的等に応じて適宜設定すれば良い。
4.光学フィルム
本発明の組成物は、光学フィルムの製造に好ましく使用できる。
以下、光学フィルムについて説明する。
尚、以下においては、図1〜図2に基づき一部説明する。
4−1.光学フィルムの製造方法
光学フィルムの製造方法としては常法に従えば良く、例えば、組成物を基材に塗布した後、活性エネルギー線を照射して製造することができる。
図1は、離型材/硬化物から構成される光学フィルムの好ましい製造方法の一例を示す。
図1において、(1)は離型材を意味する。
組成物が無溶剤型の場合(図1:F1)は、組成物を離型材〔図1:(1)〕に塗工する。組成物が有機溶剤等を含む場合(図1:F2)は、組成物を離型材〔図1:(1)〕に塗工した後に、乾燥させて有機溶剤等を蒸発させる(図1:1−1)。
離型材に組成物層(2)が形成されてなるシートに対して活性エネルギー線を照射することで、離型材/硬化物から構成される光学フィルムが得られる。活性エネルギー線の照射は、通常、組成物層側から照射するが、離型材側からも照射できる。
上記において、基材(1)として離型材を使用すれば、離型材/硬化物から構成される光学フィルムを製造することができる。
本発明の組成物の塗工量としては、使用する用途に応じて適宜選択すればよいが、有機溶剤等を乾燥した後の膜厚が5〜200μmとなるよう塗工するのが好ましく、より好ましくは10〜100μmである。
組成物が有機溶剤等を含む場合は、塗布後に乾燥させ、有機溶剤等を蒸発させる。
乾燥条件は、使用する有機溶剤等に応じて適宜設定すれば良く、40〜150℃の温度に加熱する方法等が挙げられる。
活性エネルギー線照射における、線量や照射強度等の照射条件は、使用する組成物、基材及び目的等に応じて適宜設定すれば良い。
図2は、離型材/硬化物/離型材から構成される光学フィルムの好ましい製造方法の一例を示す。
図2において、(1)、(3)、(4)は離型材を意味する。
組成物が無溶剤型の場合(図2:F1)は、組成物を離型材〔図2:(1)〕に塗工する。組成物が有機溶剤等を含む場合(図2:F2)は、組成物を離型材〔図2:(1)〕に塗工した後に、乾燥させて有機溶剤等を蒸発させる(図2:2−1)。組成物層(2)には離型材(3)をラミネートした後活性エネルギー線照射したり、活性エネルギー線照射した後に離型材(4)をラミネートすることで、離型材、硬化物及び離型材が、この順に形成されてなる光学フィルムが得られる。
上記図1及び2では基材として離型材を使用した例を記載したが、非離型性基材を使用して、光学フィルムを製造することもできる。
例えば、図1において、(1)の離型材に代え非離型性基材を使用し、前記と同様に活性エネルギー線照射して硬化させ、非離型性基材/硬化物から構成される光学フィルムを製造することもできる。
又、図2において、(1)、(3)及び(4)のいずれかの離型材として、非離型性基材を使用し、前記と同様の方法で活性エネルギー線照射して硬化させ、離型材/硬化物/非離型性基材から構成される光学フィルムや、非離型性基材/硬化物/非離型性基材から構成される光学フィルムを製造することもできる。
当該実施態様の具体例としては、非離型性基材として偏光子を使用し、組成物を塗工して活性エネルギー線を照射し、偏光子に保護膜を直接形成させる方法等が挙げられる。
又、前記の例では、組成物を基材に塗工して光学フィルムを製造する例を挙げたが、膜厚が大きい光学フィルムを製造する場合は、特定の凹部を有する型枠等に組成物を流し込み、前記と同様にして活性エネルギー線を照射して組成物を硬化させ光学フィルムを製造することもできる。
4−2.光学フィルムの用途
本発明の組成物から形成される光学フィルムは、種々の光学用途に使用できるものである。より具体的には、液晶表示装置等に使用される偏光板の偏光子保護フィルム、プリズムシート用支持フィルム及び導光フィルム等が挙げられ、偏光子保護フィルムに好ましく使用できる。
以下に、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。尚、下記において「部」とは、重量部を意味し、特に断りのない限り「%」とは、重量%を意味する。
○製造例A1[(A−1)の製造]
攪拌機、温度計及びリービッヒ冷却器を備えた1L反応容器に、室温で、アジピン酸:400g、1,4−ブタンジオール(以下、「BD」という):494.4gを仕込み、窒素雰囲気下で、180℃まで昇温を行い、アジピン酸の溶融が始まった時点で撹拌を開始し、生成する水をリービッヒ冷却器を通じて留出させた。テトラブチルチタネートを1重量%含むトルエン溶液:0.89gを反応容器に加え、さらに220℃まで昇温した。水が98g留出し、ほとんど留出がなくなった時点で、反応容器を1kPaまで減圧し、BDを留出させた。
BDの留出量が、164gになった時点で、窒素により、常圧に戻し、反応終了とし、ポリエステルポリオール(以下、「Ad/BD−680」という)を得た。
Ad/BD−680の水酸基価を測定した結果、165mgKOH/gであり、P−Mnは680であった。
○製造例A2[(A−1)の製造]
(A−1)製造例1において、BDの留出量が193gになった時点で反応を終了とした以外は、前記の(A−1)製造例1と同じ方法でポリエステルポリオール(以下、「Ad/BD−1000」という)を製造した。
Ad/BD−1000の水酸基価を測定した結果、113mgKOH/gであり、P−Mnは1,000であった。
○製造例A3[(A−1)の製造]
(A−1)製造例1において、BDの留出量が215gになった時点で反応を終了とした以外は、前記の(A−1)製造例1と同じ方法でポリエステルポリオール(以下、「Ad/BD−1600」という)を製造した。
Ad/BD−1600の水酸基価を測定した結果、70mgKOH/gであり、P−Mnは1,600であった。
○製造例A4[(A−1)の製造]
(A−1)製造例1において、BDの留出量が232gになった時点で反応を終了とした以外は、前記の(A−1)製造例1と同じ方法でポリエステルポリオール(以下、「Ad/BD−3200」という)を製造した。
Ad/BD−1600の水酸基価を測定した結果、35mgKOH/gであり、P−Mnは3,200であった。
○製造例1[ウレタン(メタ)アクリレートの製造]
攪拌機、温度計、冷却器を備えた500mL反応容器に、室温でイソシアネートとしてIPDI:145.9g、触媒としてジブチルスズジラウレート:0.07gを仕込み、5容量%の酸素を含む窒素の雰囲気下、これらを攪拌しながら液温が70℃になるまで加温した。
アルコール溶液としてポリカーボネートジオール〔旭化成ケミカルズ(株)製デュラノールT−5651、P−Mn:1,000。以下、「T5651」という〕:43.0g、BD:33.5g及びメチルエチルケトン(以下、「MEK」という):65.0gの混合溶液を内温が75℃以下となるように滴下した後、内温80℃で2時間反応させた。
その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート(以下、「HEA」という):57.6g、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール:0.28g、MEK:5.0g及びジブチルスズジラウレート:0.07gの混合溶液を内温が75℃以下となるように滴下した後3時間反応させ、赤外線吸収スペクトル装置(Perkin Elmer製FT−IR Spectrum100)によりスペクトルを測定し、イソシアネート基が完全に消費されたことを確認し、ウレタンアクリレート(以下、「UA−1」という)を含むMEK溶液(固形分80%)を得た。
UA−1のMn(ポリスチレン換算数平均分子量)を、GPC(溶媒:テトラヒドロフラン、カラム:Waters製HSPgel HR MB−L)により測定した結果、1,100であった。
○製造例2〜17
使用した原料を表1〜同3に変更した以外は、製造例1と同様の方法により、ウレタンアクリレート(UA−2〜17)を含むMEK溶液(固形分80%)を製造した。
Figure 0005803661
Figure 0005803661
Figure 0005803661
表1〜同3において、表中の数字は、重量(g)を示し、括弧内の数字は、全ポリオールのモル数を100とした場合の(A−1)と(A−2)のモル比率を表す。
表1〜同3における略号は、前記で定義したもの以外は下記を意味する。
◆(A−1)
・T5651:ポリカーボネートジオール(水酸基価:108mgKOH/g、P−Mn:1040)〔旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:デュラノールT5651〕
・T5652:ポリカーボネートジオール(水酸基価:56mgKOH/g、P−Mn:2000)〔旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:デュラノールT5652〕
・PTG−L1000:ポリテトラメチレングリコール(水酸基価:114mgKOH/g、P−Mn:1000)〔保土谷化学工業(株)製、商品名:PTG−L1000〕
◆(A−2)
・PCL303:ポリカプロラクトントリオール(水酸基価:544mgKOH/g、P−Mn:309)〔(株)ダイセル製〕
・TCDDM:トリシクロデカンジメタノール(水酸基価:572mgKOH/g、P−Mn:196)〔オクセア社製)
・SPG:スピログリコール(水酸基価:369mgKOH/g、P−Mn:304)〔三菱ガス化学(株)製〕
◆化合物(B)
・DM−W:ジシクロヘキシルメタン−4,4‘−ジイソシアネート〔住友バイエルウレタン(株)製、商品名:デスモジュールW〕
・HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
◆化合物(C)
・FA1DDM:2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン1モル付加物〔(株)ダイセル製〕
・M−215:トリヒドロキシエチルイソシアヌレートジアクリレート〔東亞合成(株)製、商品名:アロニックスM−215〕
○比較製造例1〜4
使用した原料を表4のように変更した以外は、製造例1と同様の方法により、ウレタンアクリレート(UA−18〜21)を含むMEK溶液(固形分80%)を製造した。
Figure 0005803661
表4において、表中の数字は、重量(g)を示し、括弧内の数字は、全ポリオールのモル数を100とした場合の各ポリオール成分のモル比率を表す。
○実施例1〜同16、参考例1及び比較例1〜同(組成物の製造)
製造例1〜同17及び比較製造例1〜同4で得られたウレタンアクリレート溶液100部とMEK10部をステンレス製容器に投入し、加温しながらマグネチックスターラーで均一になるまで撹拌し、組成物を得た。
得られた組成物の割合を表5に示す。尚、表5におけるMEKの部数は、原料ウレタンアクリレート溶液に含まれるMEKと別途配合するMEKの合計量を示す。
Figure 0005803661
○実施例1〜同16、参考例1及び比較例1〜同4(電子線硬化による光学フィルムの製造)
幅300mm×長さ300mmの東レ(株)製フィルム「ルミラー50−T60」(表面未処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ50μm、以下「ルミラー」という)に、実施例1〜10及び比較例1〜6で得られた組成物を、80℃で10分乾燥した後の膜厚が40μmになるようアプリケーターで塗工した。
その後、組成物層に、幅300mm×長さ300mmのルミラーをラミネートした後、(株)NHVコーポレーション製の電子線照射装置により、加速電圧200kV、線量50kGy(ビーム電流及び搬送速度により調整)、酸素濃度300ppm以下の条件下で電子線照射を行い、光学フィルムを得た。
硬化後、ルミラーから剥離し、下記の引張試験の評価を行った。その結果を表5に示す。
(引張試験)
作成したフィルムから、15×150mmのサンプルを切り出し、引張試験機(インストロンジャパンカンパニーリミテッド製インストロン5564)を用いて、以下の条件で引張試験を実施した。
チャック間距離:100mm
引張速度:50mm/分
実施例1〜同16の組成物の硬化物は、破断強度及び破断伸びのいずれも大きいものであった。
一方、比較例1は、(A−1)/(A−2)のモル比が本発明の上限30/70を超える割合で製造されたウレタンアクリレート(UA’−1)を含む組成物であり、その硬化物は、破断伸びに優れるものの、破断強度が不十分なものであった。比較例2及び同4は、(A−1)を使用せず(A−2)のみから製造されたウレタンアクリレート(UA’−2、UA’−4)を含む組成物であり、その硬化物は、比較例2では、破断強度は若干低いものの、破断伸びが非常に低いものあり、比較例4では、硬化物が脆すぎたため、破断強度及び破断伸びが測定できなかった。比較例3は、(A−2)を使用せず(A−1)のみから製造されたウレタンアクリレート(UA’−3)を含む組成物であり、その硬化物は、比較例2では、破断強度が低いうえ、破断伸びが高すぎ、光学用途には適さないものであった。
本発明の光学フィルム形成用電子線硬化型組成物は、光学フィルムの製造に好適に使用することができる。

Claims (9)

  1. 数平均分子量が600以上2,500以下のポリオール(A−1)、数平均分子量が60以上400以下のポリオール(A−2)、無黄変型有機ポリイソシアネート(B)及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート(C)の反応物であって、
    全ポリオールのモル数を100としたときの(A−1)と(A−2)モル比:(A−1)/(A−2)が1/99〜30/70で
    (A−1)が、ポリカーボネートポリオール及び/又はポリエステルポリオールである
    ウレタン(メタ)アクリレートを含み、
    光重合開始剤を含まない
    光学フィルム又は光学シート形成用電子線硬化型組成物。
  2. 前記(A−1)が、数平均分子量1,000以上2,000以下のポリオールである請求項1に記載の光学フィルム又は光学シート形成用電子線硬化型組成物。
  3. ウレタン(メタ)アクリレートの数平均分子量が、600〜3,000である請求項1又は請求項2に記載の光学フィルム又は光学シート形成用電子線硬化型組成物。
  4. 有機溶剤をさらに含む請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の光学フィルム又は光学シート形成用電子線硬化型組成物。
  5. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の組成物の硬化物が、フィルム状又はシート状に形成されてなる光学フィルム又は光学シート。
  6. シート状基材に、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の組成物を塗布した後、塗工面側又はシート状基材側から電子線を照射する光学フィルム又は光学シートの製造方法。
  7. シート状基材が剥離可能な基材である請求項記載の光学フィルム又は光学シートの製造方法。
  8. シート状基材に、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の組成物を塗布し、組成物の塗工面に他のシート状基材を貼合した後、前記シート状基材のいずれかの側から電子線を照射する光学フィルム又は光学シートの製造方法。
  9. シート状基材のいずれか一方又は両方が剥離可能な基材である請求項記載の光学フィルム又は光学シートの製造方法。
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