JPH11322868A - 樹脂組成物、レンズ用樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

樹脂組成物、レンズ用樹脂組成物及びその硬化物

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JPH11322868A
JPH11322868A JP10129268A JP12926898A JPH11322868A JP H11322868 A JPH11322868 A JP H11322868A JP 10129268 A JP10129268 A JP 10129268A JP 12926898 A JP12926898 A JP 12926898A JP H11322868 A JPH11322868 A JP H11322868A
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JP
Japan
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acrylate
meth
resin composition
lens
cured product
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Application number
JP10129268A
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English (en)
Inventor
Kenji Nakayama
建二 中山
Tetsuya Abe
哲也 安倍
Ritsuko Shidara
律子 設楽
Minoru Yokoshima
実 横島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】その硬化物が高屈折率で復元性、耐擦傷性、密
着性に優れたレンズ用樹脂組成物に適する樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】分子量3000以上のジオール化合物
(a)と分子量500以下のジオール化合物(b)と有
機ジイソシアネート(c)と水酸基含有モノ(メタ)ア
クリレート(d)の反応物であるウレタン(メタ)アク
リレート(A)と反応性単量体(B)及び光重合開始剤
(C)を含有することを特徴とする樹脂組成物及びその
硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線硬化性樹脂
組成物に関する。更に詳しくは、TFT用フレネルレン
ズシート、プロジェクションテレビ用フレネルレンズ、
レンチキュラーレンズ等のシート状のレンズ用として特
に適する樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のレンズは、プレス法、キ
ャスト法等の方法により成形されていた。前者のプレス
法は加熱、加圧、冷却のサイクルで製造するため生産性
が悪かった。又、後者のキャスト法は金型にモノマーを
流し込んで重合するため製作時間が長くかかるとともに
金型が多数個必要なために、最近ではレンズ型と透明樹
脂基材(例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル
樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂あるいは、これらの
樹脂とゴムとの混合基材等)との間にレンズ部形成用の
紫外線硬化性樹脂液を介在させる方法が種々提案されて
いる(例えば、特開昭61−177215、特開昭61
−248707、特開昭61−248708、特開昭6
3−163330、特開昭63−167301、特開昭
63−199302、特開昭64−6935等を参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プロジェクションテレ
ビ用のフレネルレンズに要求される性能は、高屈折率
で、復元性、耐擦傷性が優れていること、又、前記透明
樹脂基材との密着性が良好なこと等、要求項目が多いが
全てを満足するものはできていないのが現状であり、よ
り満足できる樹脂組成物を提供することが望まれてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明者らは鋭意研究の結果、紫外線による硬化が
速く、樹脂基材に対して密着性に優れ、又その硬化物が
脱型性、復元性、耐擦傷性に優れ、高屈折率である樹脂
組成物を見出し本発明を完成するに至った。即ち、本発
明は、(1)分子量3000以上のジオール化合物
(a)と分子量500以下のジオール化合物(b)と有
機ジイソシアネート(c)と水酸基含有モノ(メタ)ア
クリレート(d)との反応物であるウレタン(メタ)ア
クリレート(A)、反応性単量体(B)及び光重合開始
剤(C)を含有することを特徴とする樹脂組成物、
(2)ジオール化合物(a)が脂肪族ポリエステルジオ
ールである(1)記載の樹脂組成物、(3)(1)記載
のウレタン(メタ)アクリレート(A)、ビスフェノー
ル型エポキシ(メタ)アクリレート(D)、反応性単量
体(B)及び光重合開始剤(C)を含有することを特徴
とする樹脂組成物、(4)レンズ用である(1)ないし
(3)のいずれか一項記載の樹脂組成物、(5)(1)
ないし(4)のいずれか一項記載の樹脂組成物の硬化
物、(6)屈折率(25℃)が1.545以上である
(5)記載の硬化物、(7)レンズである(5)又は
(6)記載の硬化物、(7)レンズがシート状レンズで
ある(7)記載の硬化物、に関する。
【0005】本発明では、ウレタン(メタ)アクリレー
ト(A)を使用する。ウレタン(メタ)アクリレート
(A)は、分子量3000以上のジオール化合物(a)
及び分子量500以下のジオール化合物(b)と有機ジ
イソシアネート(c)と水酸基含有モノ(メタ)アクリ
レート(d)とを反応させることにより得ることができ
る。反応方法の代表的なものとしては、(a)成分及び
(b)成分と(c)成分とを反応させ(ウレタン化反
応)、次いで(d)成分を反応させる((メタ)アクリ
レート化反応)方法をあげることができる。
【0006】(a)成分及び(b)成分と(c)成分と
のウレタン化反応には、(a)成分と(b)成分を混合
して使用することが、離型性、復元性、耐擦傷性、密着
性に優れたウレタン(メタ)アクリレート(A)を得る
点で好ましい。(a)成分及び(b)成分の混合割合
(モル比)は、(a)+(b)を1モルとした場合、
(b)/(a)=80/20〜20/80が好ましく、
特に好ましくは(b)/(a)=70/30〜30/7
0である。又、(c)成分の使用量は、(a)成分及び
(b)成分の混合物の水酸基1当量に対して(c)成分
のイソシアネート基の1.1〜2.0当量を反応させる
のが好ましい。特に好ましくは、1.5〜2.0当量で
ある。このウレタン化反応は、当業者に公知の手順にお
いて行なうことができる。このウレタン化反応温度は、
通常、常温〜100℃、好ましくは50〜85℃であ
る。
【0007】次に(d)成分を反応させる(メタ)アク
リレート化反応においては、前記ウレタン化反応で得ら
れた末端イソシアネート基を有する化合物のイソシアネ
ート基の1当量に対して(d)成分の水酸基の0.9〜
1.5当量を反応させるのが好ましく、特に好ましくは
1.0〜1.1当量である。この反応には、反応中のラ
ジカル重合によるゲル化を防ぐ為に反応混合物に通常5
0〜2000ppmのハイドロキノン、ハイドロキノン
モノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、p−ベ
ンゾキノン等の重合禁止剤を添加しておくことが好まし
い。又、このアクリレート化反応温度は、通常、常温〜
100℃、好ましくは、50〜85℃である。かかるイ
ソシアネート基と水酸基との反応は、無触媒で進行する
が、例えばトリエチルアミン、ジブルスズジラウリレー
ト、ジブチルスズジアセテート等の慣用の触媒を使用す
ることが好ましい。
【0008】上記ウレタン(メタ)アクリレート(A)
を製造するために使用する分子量4000以上のジオー
ル化合物(a)としては、例えばポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ポリブチレンングリコール等の脂肪族ポリエ
ーテルジオール(a−1)、ビスフェノールAポリエト
キシジオール、ビスフェノールAポリプロポキシジオー
ル、テトラブロムビスフェノールAポリプロポキシジオ
ール、1,4−ジメタノールベンゼンのポリエトキシ化
合物、1,4−ジメタノール−ベンゼンのポリプロポキ
シ化合物等の芳香族ポリエーテルジオール(a−2)、
エチレングコール、プロピレングリコール、1,3−ブ
タンジオール、ネルペンチルグリコール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチル
−1,3−プロパンジオール等の脂肪族ジオールとコハ
ク酸、マレイン酸、アジピン酸等の脂肪族二塩基酸又は
その無水物との反応物である脂肪族ポリエステルジオー
ル(a−3)、前記脂肪族ジオールとフタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸等の芳香族二塩基酸又はその無水
物との反応物もしくは1,4−ジメチロールベンゼン等
の芳香族ジオールと前記脂肪族二塩基酸又はその無水物
との反応物である芳香族ポリエステルジオール(a−
4)等をあげることができる。
【0009】特に好ましいジオール化合物(a)として
は、脂肪族ポリエステルジオール(a−3)等があげら
れる。脂肪族ポリエステルジオール(a−3)は分子量
が大きくても比較的に粘度が低く、基材への密着性等の
性能を得られ易いという特徴を有する。分子量は300
0以上が好ましく、特に好ましくは5000〜1000
0である。
【0010】上記ウレタン(メタ)アクリレート(A)
を製造するために使用する分子量500以下のジオール
化合物(b)としては、例えばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオ
ール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等の脂肪
族ジオール(b−1)、1,4−ジメタノールベンゼン
等の芳香族ジオール(b−2)、ポリプロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコー
ル、ポリテトチメチレングリコール等の脂肪族ポリエー
テルジオール(b−3)、ビスフェノールAポリエトシ
キジオール、ビスフェノールAポリプロポキシジオー
ル、テトラブロムビスフェノールAポリプロポキシジオ
ール等の芳香族ポリエーテルジオール(b−4)、前
記、脂肪族ジオール(b−1)とコハク酸、マレイン
酸、アジピン酸等の脂肪族二塩基酸又はその無水物との
反応物である脂肪族ポリエステルジオール(b−5)、
前記芳香族ジオール(b−2)と前記脂肪族二塩基酸又
はその無水物との反応物もしくは前記脂肪族ジオール
(b−1)とフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等
の芳香族二塩基酸又はその無水物との反応物である芳香
族ポリエステルジオール(b−6)等をあげることがで
きる。
【0011】上記ウレタン(メタ)アクリレート(A)
を製造するために使用する有機ジイソシアネート(c)
としては、例えばトリレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート等をあげることができる。
【0012】上記ウレタン(メタ)アクリレート(A)
を製造するために使用する水酸基含有モノ(メタ)アク
リレート(d)としては、例えば2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、ポリ(平均値としてn=2〜10)エチレン
グリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(平均値と
してn=2〜10)プロピレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−
(o−フェニルフェニルオオキシ)プロピル(メタ)ア
クリレート等をあげることができる。
【0013】本発明では、反応性単量体(B)を使用す
る。反応性単量体(B)としては、例えば2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)ア
クリレート、フェノキシエチルオキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェニルオキ
シエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリ(平均値
としてn=2〜15)エトキシジ(メタ)アクリレー
ト、アクリロイルモルホリン、トリブロモフェニルオキ
シエチル(メタ)アクリレート、トリブロモベンジル
(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン
等を挙げることができる。好ましい反応性単量体として
はアクリレートモノマー類があげられ、例えば屈折率の
高いアクリレート類、特にフェニルオキシエチルアクリ
レート、o−フェニルフェニルオキシエチルアクリレー
ト、トリブロモフェニルオキシエチルアクリレート等の
フェニルエーテル基を有するモノアクリレートモノマー
(B1)や、密着性が向上するアクリレート類、特にポ
リエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノール
Aポリエトキシジアクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート等の2価アルコールのジアクリレー
トモノマー(B2)を挙げることができる。
【0014】本発明では、光重合開始剤(C)を使用す
る。光重合開始剤(C)としては、例えば1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、フェニル−2−ヒド
ロキシ−2−プロピルケトン、2,4,6−トリメチル
ベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルホスフィンオキサイド、メチルベンゾイ
ルホルメート等を挙げることができる。
【0015】本発明では、ビスフェノール型エポキシ
(メタ)アクリレート(D)を使用することができる。
このビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート
(D)を使用すると、より高屈折率の硬化物を得ること
ができる。ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレ
ート(D)としては、例えばビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(例えば、油化シェルエポキシ(株)製、エピコ
ート1001、1002、1004、1010等の品名
で、平均分子量900〜6000、エポキシ当量400
〜5000のものがある。)、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂(例えば、東都化成(株)製、YDF−200
1、2004、170等の品名で、エポキシ当量160
〜1000のものがある。)、あるいはビスフェノール
Aポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等
のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得ら
れるエポキシ(メタ)アクリレート等をあげることがで
きる。特に好ましいものとしては、ビスフェノールA型
エポキシアクリレートをあげることができる。
【0016】本発明の樹脂組成物中の(A)、(B)、
(C)及び(D)成分の使用割合としては、(A)〜
(D)成分の総量100重量部とした場合、(A)成分
は10〜60重量%が好ましく、特に好ましくは、20
〜50重量%である。(B)成分は、30〜85重量%
が好ましく、特に好ましくは40〜75重量%である。
(C)成分は、0.5〜15重量%が好ましく、特に好
ましくは1〜5重量%である。(D)成分は、0〜55
重量%が好ましく、特に好ましくは5〜40重量%であ
る。
【0017】本発明の樹脂組成物には、前記の各成分以
外に、(A)成分以外のウレタン(メタ)アクリレート
を使用することもできる。更に、消泡剤、レベリング
剤、酸化防止剤、可塑剤、離型剤、重合禁止剤、光安定
剤、非反応性高分子樹脂(例えば、ポリエステルエラス
トマー、ポリウレタンエラストマー、アクリルポリマー
等)等も併用することができる。
【0018】本発明の樹脂組成物は、前記(A)、
(B)及び(C)成分を溶触、混合して、さらに必要に
応じ、(D)成分、(A)成分以外のウレタン(メタ)
アクリレート、消泡剤、レベリング剤、酸化防止剤、可
塑剤、離型剤、重合禁止剤、光安定剤、非反応性高分子
樹脂等を添加し、均一に混合、溶解することにより、通
常常温で透明な液状の組成物として、得ることができ
る。その液状組成物の粘度は500〜10000cps
(25℃)程度が好ましい。
【0019】本発明の硬化物は、常法に従い、上記の本
発明の樹脂組成物に紫外線を照射することにより得るこ
とができる。この硬化物は、透明性が良好で、高い屈折
率を有する。屈折率は、例えば25℃で1.545以上
が好ましい。
【0020】本発明のレンズは、成形型、例えばフレネ
ルレンズ形状を有する成形型、に本発明の樹脂組成物を
塗布し、該樹脂組成物の透明層を設け、その層の上に透
明樹脂基板を接着させ、次いでその状態で該樹脂基板側
から高圧水銀灯などにより、紫外線を照射して該樹脂組
成物を硬化させた後、該成形型から離型する。この様に
して通常屈折率(25℃)が1.545以上を有するフ
レネルレンズが得られる。本発明の樹脂組成物の硬化物
層の厚さは、10〜300μm程度が好ましい。透明樹
脂基板の材質としては、例えばポリカーボネート樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹
脂又はこれらの混合樹脂等があげられる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、本発明が下記、実施例に限定されるものでな
いことはもとよりである。 (ウレタン(メタ)アクリレート(A)の合成例) 合成例1 ポリエステルジオール(3−メチル−1,5−ペンタン
ジオールアジペート、平均分子量5500)1870g
(0.34モル)、ネオペンチルグリコール174.7
g(1.68モル)、トリレンジイソシアネート522
gを仕込み、85℃で約15時間、イソシアネート基の
濃度が約3.27%になるまで反応し、次いで2−ヒド
ロキシエチルアクリレート243.6gとメトキノン
1.4gを仕込み85℃で約10時間、イソシアネート
基の濃度が0.3%以下になるまで反応しウレタンアク
リレート(A−1)を得た。得られた生成物の屈折率
(25℃)は1.521であった。
【0022】合成例2 ポリエステルジオール(3−メチル−1,5−ペンタン
ジオールアジペート、平均分子量5500)1100g
(0.2モル)、ビスフェノールAポリ(平均値として
n=4)プロポキシジオール(平均分子量460)82
8g(1.8モル)、トリレンジイソシアネート522
gを仕込み、85℃で約15時間、イソシアネート基の
濃度が約3.43%になるまで反応し、次いで2−ヒド
ロキシエチルアクリレート243.6gとメトキノン
1.3gを仕込み、85℃で約10時間、イソシアネー
ト基の濃度が0.3%以下になるまで反応しウレタンア
クリレート(A−2)を得た。得られた生成物の屈折率
(25℃)は1.531であった。
【0023】(比較例のためのウレタンアクリレートの
合成例) 合成例3 ポリエステルジオール(3−メチル−1,5−ペンタン
ジオールアジペート、平均分子量5500)5500
g、トリレンジイソシアネート348gを仕込み、85
℃で約15時間、イソシアネート基の濃度が約1.44
%になるまで反応し、次いで2−ヒドロキシエチルアク
リレート243.6gとメトキノン3.0gを仕込み、
85℃で約10時間、イソシアネート基の濃度が0.3
%以下になるまで反応しウレタンアクリレートを得た。
得られた生成物の屈折率(25℃)は、1.475であ
った。
【0024】合成例4 ビスフェノールAテトラプロポキシジオール(平均分子
量460)920g、トリレンジイソシアネート522
gを仕込み、85℃で約15時間、イソシアネート基の
濃度が約5.8%になるまで反応し、次いで2−ヒドロ
キシエチルアクリレート243.6gとメトキノン0.
8gを仕込み85℃で約10時間、イソシアネート基の
濃度が0.3%以下になるまで反応し、ウレタンアクリ
レートを得た。得られた生成物の屈折率(25℃)は
1.563であった。
【0025】実施例1、2 比較例1、2 表1に示すような処方で(数値は重量部を示す)各成分
を混合溶解し、本発明の樹脂組成物(透明な液体)を得
た。この樹脂組成物をフレネルレンズ金型の上に塗布
し、その上に透明なメタクリル樹脂系基板を接着させ
て、紫外線を照射して硬化させ、金型から離型しフレネ
ルレンズを得、各種評価を行った。各種評価は以下の方
法で行った。
【0026】(1)離型性:硬化した樹脂を金型より離
型させる時の難易。 ○・・・・金型からの離型性が良好 △・・・・離型がやや困難 ×・・・・離型が困難あるいは型のこりがある。 (2)復元性:硬化した樹脂層の金型より離型した面に
直径10mmの金属丸棒を押し当て、その跡が完全に消
失するまでの時間を測定した。 ◎・・・・瞬時に消失した。 ○・・・・60秒以内に消失した。 △・・・・1〜60分の間に消失した。 ×・・・・消失するのに60分以上を要した。
【0027】(3)耐擦傷性:硬化した樹脂層の金型よ
り離型した面にメタクリル樹脂系基板(幅100mm、
長さ100mm、厚さ2.5mm)を縦に強く押しつけ
ながら約100mmの間隔を、1往復約1秒のスピード
で、10往復させた後、面についた傷を観察した。 ◎・・・・傷がまったく認められない。 ○・・・・スジ状の傷が数本認められる。 △・・・・部分的に帯状の傷が認められる。 ×・・・・全面的に帯状の傷が認められる。 (4)密着性:透明メタクリル樹脂系基板上に樹脂組成
物を膜厚200μm、幅20mm、長さ150mmに塗
布し、次いで高圧水銀灯(80w/cm、オゾンレス)
で500mj/cm2 の照射を行い硬化させてテストピ
ースを作成し、引張試験機でメタクリル樹脂系基板上の
硬化した樹脂膜の90℃における剥離強度を測定した
(剥離スピード100mm/分)。 ◎・・・・ 2kg/cm以上 ○・・・・1〜2kg/cm △・・・・0.5〜1kg/cm ×・・・・0.5kg/cm以下 (5)屈折率:硬化した樹脂の屈折率(25℃)を測定
した。
【0028】
【表1】 表1 実施例 比較例 1 2 3 1 2 合成例1で得たウレタンアクリレート (A−1) 40 20 合成例2で得たウレタンアクリレート (A−2) 35 合成例3で得たウレタンアクリレート 35 合成例4で得たウレタンアクリレート 35 フェノキシエチルアクリレート 15 18 11.7 15 30 o−フェニルフェニルポリ(平均値としてn=1.5) エトキシアクリレート 15 o−フェニルフェニルオキシエチル アクリレート 15 15 ビスフェノールAポリ(平均値としてn=10) エトキシアクリレート 25 26 20 30 30 ポリエチレングリコールジアクリレート 10 1,6−ヘキサンジオールジ アクリレート 5 6 5 5 フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロ ピルケトン 3 3 3 3 3 ビスフェノールA型エポキシアクリ レート *1 33.3 離型性 ○ ○ ○ ○ × 復元性 ◎ ◎ ◎ △ × 耐擦傷性 ◎ ◎ ◎ △ × 密着性 ◎ ◎ ◎ ◎ △ 屈折率 1.550 1.552 1.555 1.535 1.555
【0029】注)*1 ビスフェノールA型エポキシア
クリレート:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シ
ェルエポキシ(株)製、エピコート1004、エポキシ
当量925、平均分子量1850)のエポキシ基1当量
に対してアクリル酸0.98モルを反応させ、フェノキ
シエチルアクリレート40重量%で希釈したもの。
【0030】表1の評価結果から、本発明の樹脂組成物
の硬化物は、高屈折率で復元性、耐擦傷性、密着性、離
型性等に優れていることが判る。又、実施例3と実施例
1、2の比較からビスフェノール型エポキシアクリレー
ト(D)を併用すると屈折率がさらに高くなることが判
る。
【0031】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物の硬化物は、高屈折
率で、復元性、耐擦傷性、密着性及び離型性に優れてい
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量3000以上のジオール化合物
    (a)と分子量500以下のジオール化合物(b)と有
    機ジイソシアネート(c)と水酸基含有モノ(メタ)ア
    クリレート(d)との反応物であるウレタン(メタ)ア
    クリレート(A)、反応性単量体(B)及び光重合開始
    剤(C)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ジオール化合物(a)が脂肪族ポリエステ
    ルジオールである請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載のウレタン(メタ)アクリレ
    ート(A)、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリ
    レート(D)、反応性単量体(B)及び光重合開始剤
    (C)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  4. 【請求項4】レンズ用である請求項1ないし3のいずれ
    か一項記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれか一項記載の樹
    脂組成物の硬化物。
  6. 【請求項6】屈折率(25℃)が1.545以上である
    請求項5記載の硬化物。
  7. 【請求項7】レンズである請求項5又は6記載の硬化
    物。
  8. 【請求項8】レンズがシート状レンズである請求項7記
    載の硬化物。
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