JP5797324B2 - 新規なインドリノンタンパク質キナーゼインヒビター - Google Patents

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    • A61P35/00Antineoplastic agents

Description

相互参照
本願は、米国特許法第119条の下で、2011年4月8日に出願された米国仮特許出願第61/473,724号に基づく優先権を主張するものであり、該仮出願の開示の全内容は、参照することによって本願に組み込まれる。
技術分野
本発明は、VEGFR-1(Flt-1)またはVEGFR-2(KDR)の異常な活性化に関連する障害の治療に有効な新規なインドリノン化合物に関する。これらの化合物を含む医薬組成物、これらの化合物を含む医薬組成物を利用する疾患の治療方法ならびに
該医薬組成物を製造する方法も開示される。
VEGFR-1(Flt-1)およびVEGFR-2(KDR/Flk-1)の活性は、細胞の成長、分化および増殖に関連している。VEGFR-1(Flt-1)およびVEGFR-2(KDR/Flk-1)関連細胞活性とヒトの障害との間の明らかな関連は、それらの活性を調節するための方法を特定するため、およびそれらのインヒビターとして働く小分子を特定するための非常に大きな努力を生み出した。たとえば、米国特許第6,573,293号からのスニチニブは、商品名スーテント(Sutent)(登録商標)をもつ医薬製品として発展した。しかしながら、倦怠感、下痢、吐き気、食欲不振、高血圧、黄色皮膚変色、手足皮膚反応および口内炎など、スニチニブ療法は多数の副作用を伴う。10%以下の患者に、 高血圧、倦怠感、無力症、下痢および化学療法誘発性末端紅斑などの重篤な(グレード3または4)の有害事象が起こる。スニチニブ療法に伴う検査所見の異常として、リパーゼ、アミラーゼ、好中球、リンパ球および血小板が挙げられる。甲状腺機能低下症および可逆性の血小板増加症も、スニチニブに関連している。さらに、スニチニブの著しい毒性を管理するために、RCC(腎細胞ガン)において試験された患者の50%について、投与量の削減が必要となり、投与量を削減されたサブグループにおけるその有効性は、これまでに発表されていない。
ガン治療のためのより好ましい毒性および有効性プロファイルをもつ新規な化合物を開発する必要がある。
発明の概要
本発明は、VEGFR-1(Flt-1)および/またはVEGFR-2(KDR)を阻害し、ガンなどのVEGFR-1(Flt-1)および/またはVEGFR-2(KDR)に関連する障害を制御する新規なインドリノン化合物に関する。
したがって、1つの態様において、本発明は、式(I):
Figure 0005797324

式(I)
[式中、R1は、F、Cl、Br、CF3、CCl3、CN、SO2NHR、COR、CONHRおよびRから選ばれる;R2=Rである;X=CHまたはCRである;Yは、O、NHまたはNRである;n=2-4である;およびRは、H、アルキル、アリール、アルコキシまたはアリールオキシである]
示される新規なインドリノン化合物およびその医薬的に許容しうる塩またはプロドラッグに関する。
第2の態様において、本発明は、
Figure 0005797324


Figure 0005797324
と反応させて、式(I)で示される化合物[式中、n=2-4である]を製造することによる、式(I)で示される化合物の合成方法に関する。
Figure 0005797324

は、
Figure 0005797324

Figure 0005797324

と反応させることによって製造することができる。
第3の態様において、本発明は、式(II)(Formula II):
Figure 0005797324
で示される化合物およびその医薬的に許容しうる塩またはプロドラッグに関する。
最後に、本発明はまた、VEGFR-1(Flt-1)またはVEGFR-2(KDR)などのVEGFRに関連する障害を治療または予防する方法に関する。
発明の詳細な記載
定義
他に特記しない限り、本明細書および請求の範囲で用いる以下の用語は、以下に述べる意味を有する:
「アルキル」は、炭素原子数1〜20の直鎖および分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素基を意味する。アルキル基は、置換または非置換であってよい。
「シクロアルキル」は、3〜8員のすべて炭素の単環式環、すべて炭素の5員/6員の縮合二環式環または多環式縮合環(「縮合」環系は、系中の各環が炭素原子の隣接ペアを系中の他の環と互いに共有すること)基を意味し、ここで、1つ以上の環は、1つ以上の二重結合を含んでもよいが、完全に共役したπ電子系をもつ環はない。
「アリール」は、完全に共役したπ電子系を有する炭素原子数1〜12のすべて炭素の単環式または縮合環多環式(すなわち、炭素原子の隣接ペアを共有する環)基を意味する。限定的ではないが、アリール基の例として、フェニル、ナフタレニルおよびアントラセニルが挙げられる。アリール基は、置換または非置換であってよい。
「アルコキシ」は、-O-(非置換アルキル)および-O-(非置換シクロアルキル)基の両方を意味する。代表的な例として、たとえば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「アリールオキシ」は、-O-アリールおよび-O-ヘテロアリール基の両方を意味する。代表的な例として、フェノキシ、ピリジニルオキシ、フラニルオキシ、チエニルオキシ、ピリミジニルオキシ、ピラジニルオキシなどおよびその誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
「ハロ」基は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくは、フッ素または塩素を意味する。
同じ分子式を有するが、性質または原子の結合順序あるいは空間における原子の配置が異なる化合物は、「異性体」と呼ばれる。空間における原子の配置の異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。互いに鏡像でない立体異性体は、「ジアステレオマー」と呼ばれ、互いの重ね合わせることができない鏡像である立体異性体は、「エナンチオマー」と呼ばれる。化合物が、たとえば、4つの異なる基に結合する不斉中心を有する場合、一対のエナンチオマーが可能である。エナンチオマーは、その不斉中心の絶対配置を特徴とすることができ、カーンおよびプレログのR-およびS-順位則によって記載されるか、または分子が偏光面を回転する様式によって記載され、右旋性または左旋性として(すなわち、それぞれ(+)または(-)-異性体として)表される。キラル化合物は、いずれかの個々のエナンチオマーとして、またはその混合物として存在することができる。等しい割合のエナンチオマーを含む混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
本発明化合物は、1つ以上の不斉中心を有することができる;したがって、そのような化合物は、個々の(R)-または(S)-立体異性体もしくはその混合物として得られる。他に特記しない限り、本明細書および請求の範囲における特定の化合物の記載または命名は、個々のエナンチオマーおよびそのラセミ混合物もしくはその他の混合物を包含することを意図している。立体化学の決定および立体異性体の分離のための方法は、当技術分野で周知である( 「Advanced Organic Chemistry」、4th edition J. March、John Wiley and Sons、New York、1992のChapter 4における論考を参照)。
式(I)で示される化合物は、互変異性と構造異性の現象を示す可能性がある。たとえば、本明細書に記載する化合物は、2-インドリノン部分をピロール部分に結合する二重結合においてEまたはZ配置を採用するか、またはEおよびZの混合物であることができる。本発明は、VEGFR-1(Flt-1)および/またはVEGFR-2(KDR)などのVEGFRの活性を調節する能力をもついずれかの互変異性体または構造異性体およびその混合物を包含し、いずれの1つの互変異性体または構造異性体に限定されるものではない。
「医薬組成物」は、生理学的/医薬的に許容しうる担体および賦形剤などの他の化学成分を含む、本明細書に記載の1つ以上の化合物またはその生理学的/医薬的に許容しうる塩もしくはプロドラッグの混合物を意味する。医薬組成物の目的は、生物への化合物の投与を促進することである。
式(I)で示される化合物は、プロドラッグとしても働く。「プロドラッグ」は、インビボで親薬物に変換される作用剤を意味する。プロドラッグは、場合によっては、親薬物よりも投与が容易でありうるので、有用であることが多い。たとえば、プロドラッグは、経口投与によって生物学的に利用可能であるが、親化合物は可能ではない。プロドラッグは、親化合物と比べて医薬組成物としての溶解度を改善することもできる。限定的ではないが、プロドラッグの例は、水溶性であることが移動性にとって有害になる細胞膜を通過する伝達を促進するために、一旦、水溶性であることが遊離である細胞内に入ると活性本体(active entity)であるカルボン酸へと代謝的に加水分解されるエステルとして投与される本発明化合物である。
さらに、式(I)で示される化合物が、ヒトなどの生物の体内で酵素によって代謝されて、タンパク質キナーゼの活性を調節することができる代謝産物を生成することが企図される。このような代謝産物は、本発明の範囲内である。
本明細書で用いる「生理学的/医薬的に許容しうる担体」は、生物に著しい刺激を引き起こさず、投与された化合物の生物額的活性および特性を無効にしない担体または希釈剤を意味する。
「医薬的に許容しうる賦形剤」は、化合物の投与をさらに促進するために医薬組成物に添加される不活性物質を意味する。賦形剤の例として、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、さまざまな糖類およびデンプンの種類、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油およびポリエチレングリコールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本明細書で用いる用語「医薬的に許容しうる塩」は、親化合物の生物学的有効性および特性を保持する塩を意味する。
「方法」は、化学、薬学、生物学および医学の分野の専門家に既知であるか、あるいは既知の様式、手段、技術および手順から該専門家によって容易に開発される様式、手段、技術および手順など(これらに限定されるものではない)の、与えられた仕事を遂行するための様式、手段、技術および手順を意味する。
「調節」または「調節する」は、ヒトに存在することが確認される三つのVEGFR(VGFR)のイソ型のすべて:VEGFR-1(Flt-1)、VEGFR-2(KDR)およびVEGFR-3(Flt-4)など(これらに限定されるものではない)の、受容体型チロシンキナーゼであるVEGFR(またはVGFR)の触媒活性の変更を意味する。
「VEGFR」または「VGFR」は、チロシンキナーゼ増殖因子受容体ファミリーの一員である血管内皮増殖因子を意味する。VEGFは、血管発生および血管新生において必須の役割を演じると考えられている。
「インビトロ」は、たとえば、限定的ではないが、試験管内または培養培地内などの人工的環境内で行われる手順を意味する。
「インビボ」は、限定的ではないが、マウス、ラットまたはウサギなどの生体内で行われる手順を意味する。
「処置する」、「処置すること」および「処置」は、PK媒介性細胞障害および/またはその付随症状を軽減または抑止する方法を意味する。特にガンに関して、これらの用語は、単純に、ガンに罹患した個人の平均余命が伸びること、あるいは疾患の1つ以上の症状が緩和されることを意味する。
「生物(organism)」は、少なくとも1つの細胞からなる、生きている実体を意味する。生きている生物は、たとえば、単一の真核細胞のように単純であるか、またはヒトなどの哺乳類のように複雑でありうる。
「治療有効量」は、治療される障害の1つ以上の症状をある程度まで軽減する、投与される化合物の量を意味する。ガンに関しては、治療有効量は、以下の効果を有する量を意味する:
(1)腫瘍の大きさを減少させる;
(2)腫瘍転移を阻止する(すなわち、ある程度まで遅延化させる、好ましくは停止させる);
(3)腫瘍増殖をある程度まで阻止する(すなわち、ある程度まで遅延化させる、好ましくは停止させる);および/または
(4)ガンに伴う1つ以上の症状をある程度まで軽減する(または、好ましくは除去する)。
本発明の代表的化合物を以下の第1表に示す。
第1表
Figure 0005797324
Figure 0005797324
Figure 0005797324
好ましい実施態様
最も広い定義は、発明の概要に記載されているが、以下に示す特定の式(I)で示される化合物が好ましい。式(I)で示される化合物の好ましいグループは、R1がF、ClまたはBrである化合物であり、R1がFである化合物がより好ましい。式(I)で示される化合物のもう1つの好ましいグループは、XがCRであり、Rがアルキルである化合物であり、Rがメチルである化合物がより好ましい。式(I)で示される化合物のもう1つの好ましいグループは、YがOである化合物であり、nが3である化合物がより好ましい。
合成方法のもう1つの実施態様において、R1はF、ClまたはBrであり、R1がFであるのが好ましい。Xが、Rがアルキル、好ましくはRがメチルであるCRであるのが好ましい。好ましくは、YがOであり、nが3である。
本発明のもう1つの実施態様において、治療される障害は、VEGFR-1(Flt-1)またはVEGFR-2(KDR)などのVEGFRに関する。好ましくは、障害は、扁平上皮ガン、星状細胞腫、カポジ肉腫、膠芽細胞腫、肺ガン、膀胱ガン、頭頸部ガン、黒色腫、卵巣ガン、前立腺ガン、乳ガン、小細胞肺ガン、神経膠腫、結腸直腸ガン、泌尿生殖器ガンおよび胃腸ガンから選ばれるガンである。
以下の調製および実施例は、当業者が本発明をより明確に理解し、実施できるようにするために与えられる。それらは、本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではなく、本発明の説明および代表であるにすぎないとみなされるべきである。
本発明化合物を調製するための一般的合成手順:
一般的合成手順1:
Figure 0005797324

一般的合成手順2:
Figure 0005797324


どの塩基が企図する反応に最も適しているかは、有機合成の既知の一般的原理および本明細書の開示に基づいて、当業者には明らかであろう。
反応が実行される溶媒は、水、アルコール、アセトン、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、塩化メチレンおよび四塩化炭素であってよい。極性非プロトン性溶媒の例は、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシドおよびジメチルホルムアミドである。
反応は、室温以上の温度で行われる。温度は、一般に、約30℃〜約150℃、好ましくは約80℃〜約100℃、最も好ましくは約75℃〜約85℃であり、この温度は、エタノールのおよその沸点である。「約」は、温度範囲が、指示された温度から摂氏10度以内、好ましくは指示された温度から5℃以内、最も好ましくは指示された温度から2℃以内であることを意味する。したがって、たとえば、「約75℃」は、75℃±10℃、好ましくは75℃±5℃、最も好ましくは75℃±2℃を意味する。
式(II)で示される化合物の合成のための一般的手順:
手順1:
Figure 0005797324
手順2:
Figure 0005797324
式(II)で示される化合物の製造
5-フルオロインドリン-2-オン(151.04 mg、1.0 mmol)を室温にてエタノール(30 ml)に溶解した。この溶液に、ピロリジン(152.24 mg、2.0 mmol)を加えた。得られる溶液を1時間攪拌し、次いで、0℃に冷却した。この溶液に、エタノール(20 ml)中の式(II)2で示されるクラウンエーテル−アミド(324.17 mg、1.0 mmol)を30分間にわたって滴下した。混合物を室温にて一夜攪拌した。次いで、混合物を2時間加熱還流した。TLC(酢酸エチル/ジクロロメタン:30/70)により、完了が示された。混合物を濃縮して、褐色残渣を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ジクロロメタン:2/8)に付して、式(II)で示される化合物を赤色固体で得た:348.4 mg(76.2%)。1H NMR(DMSO) δ 13.56(s、1H)、10.85(s、ブロード、1H)、7.75(d、1H)、7.68(s、1H)、6.93 (t、1H)、6.85(m、1H)、3.35 - 3.77(m、14H)、 2.55(m、2H)、2.28(s、3H)、2.23(s、3H);ES-MS m/z 458(MH+)。
式(III)で示される化合物の合成
Figure 0005797324
5-クロロインドリン-2-オン(163 mg、1 mmol)を室温にてエタノール(30 ml)に溶解した。この溶液に、ピロリジン(152.24 mg、2.0 mmol)を加えた。得られる溶液を1-3時間攪拌し、次いで、0℃に冷却した。この溶液に、エタノール(20 ml)中の式(II)2で示されるクラウンエーテル−アミド(324 mg、1 mmol)を30-60分間にわたって滴下した。混合物を室温にて一夜攪拌した。次いで、混合物を約2-3時間加熱還流した。TLC(酢酸エチル/ジクロロメタン:30/70)により、完了が示された。混合物を濃縮して、式(III)で示される化合物を得る。
式(IV)で示される化合物の合成
Figure 0005797324
5-トリフルオロメチルインドリン-2-オン(201 mg、1 mmol)を室温にてエタノール(30 ml)に溶解した。この溶液に、ピロリジン(152 mg、2 mmol)を加えた。得られる溶液を1-2時間攪拌し、次いで、〜約0℃に冷却した。この溶液に、エタノール(20 ml)中の式(II)2で示されるクラウンエーテル−アミド(324 mg、1 mmol)を30-60分間にわたって滴下した。混合物を室温にて一夜攪拌した。次いで、混合物を約2-3時間加熱還流した。TLC(酢酸エチル/ジクロロメタン:30/70)により、完了が示された。混合物を濃縮して、式(IV)で示される化合物を得る。
式(V-XVI)で示される化合物の合成
実施例1〜4の手順と同様にして、式(V-XVI)で示される化合物を製造する。
式(II)で示される化合物およびスニチニブの比較研究
VEGFRを阻害することにおける式(II)で示される化合物の効果をスニチニブに対してインビトロで比較した。酵素活性(IC50)を第2表にまとめた。
第2表:酵素活性IC50(nM)
Figure 0005797324
いかなる特定の動作理論によっても拘束されることを意図するものではないが、式(I)で示される化合物(ここで、n=3)を、それらのクラウンエーテル側鎖への以下の代謝駆動修正(metabolism-driven modification)に付すことが考えられる。
Figure 0005797324
現在のところ、式(I)で示される化合物の治療有効量は、約5 mg/日〜1500 mg/日;好ましくは約10mg〜1,000mg/日の範囲である。より好ましくは、25 mg〜800 mg/日である。
本明細書の化合物、塩またはプロドラッグは、限定的ではないが、メトトレキサート(急性リンパ性白血病、絨毛癌、菌状息肉腫、乳癌、頭頸部ガンおよび骨肉腫の治療に使用)およびプテロプテリンなどの葉酸類縁体;および急性顆粒球性、急性リンパ性および慢性顆粒球性白血病の治療に用いられるメルカプトプリンおよびチオグアニンなどのプリン類縁体などの他の代謝拮抗物質化学療法剤との併用で用いることもできる。
本発明化合物、塩またはプロドラッグは、天然産物ベースの化学療法剤と組み合わせて用いることができる。本発明が、目的を達成し、言及した終点および利点、ならびに本明細書に固有の終点および利点を得るのによく適合していることを当業者は容易に理解するであろう。本明細書に記載の分子複合体および方法、手順、治療、分子、特定の化合物は、好ましい実施態様の現在の代表的なものであり、例示であって本発明の範囲における限定を意図するものではない。当業者は、本発明の精神に含まれ、請求の範囲によって定義される変更およびその他の用途を思いつくであろう。
本発明の範囲および精神から逸脱することなく、本明細書に開示された本発明にさまざまな置換および変更を行いうることは当業者には容易に理解できよう。
本明細書において言及したすべての特許および刊行物は、本発明が関連する当業者の水準を示す。すべての特許および公報は、個々の刊行物が参照することによって本願に組み込まれるために具体的かつ個別に示されているのと同程度に、参照することによって本願に組み込まれる。
本明細書に例示的に記載されている発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の1つまたは複数の要素、あるいは1つまたは複数の限定の不在下で適切に実施することができる。したがって、たとえば、本明細書におけるそれぞれの場合において、「含む」、「から本質的になる」、および「からなる」のいずれかの用語は、本明細書中の他の2つの用語のいずれかと置き換えてもよい。採用されている用語および表現は、説明であって限定するものではない用語として使用され、このような用語および表現の使用において、示されているおよび説明されている特徴のいかなる均等物またはその一部も除外する意図はないが、請求されている本発明の範囲内で様々な変更が可能であることが認識される。したがって、本発明を、好ましい実施態様および任意の特徴によって具体的に開示してきたが、本明細書に開示されている概念の変更および変形が当業者によって用いられてもよいこと、およびこのような変更および変形が、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内であるとみなされることが理解されるべきである。
さらに、
加えて、本発明の特徴または態様がマーカッシュグループに関して記載される場合、当業者は、本発明がマーカッシュグループの任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループに関してもそれによって記載されることを認識するであろう。

Claims (20)

  1. 式(I):
    Figure 0005797324

    式(I)
    [式中、R1は、F、Cl、Br、CF3、CCl3、CN、SO2NHR、COR、CONHRおよびRから選ばれる;
    R2=Rである;
    X=CHまたはCRである;
    Yは、O、NHまたはNRである;
    n=2-4である;および
    Rは、H、アルキル、アリール、アルコキシまたはアリールオキシである]
    示される化合物およびその医薬的に許容しうる
  2. R1が、F、ClまたはBrである請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩
  3. R1が、Fである請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩
  4. Xが、CRであり、Rが、アルキルである請求項3に記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩
  5. Rが、メチルである請求項4に記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩
  6. Yが、Oである請求項5に記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩
  7. Figure 0005797324


    Figure 0005797324
    と反応させて、式(I)で示される化合物を製造するステップを含む、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩の合成方法。

  8. Figure 0005797324

    Figure 0005797324

    と反応させて、
    Figure 0005797324

    を製造するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  9. R1が、F、ClまたはBrである請求項8に記載の方法。
  10. R1が、Fである請求項9に記載の方法。
  11. Xが、CRであり、Rが、アルキルである請求項7に記載の方法。
  12. Rが、メチルである請求項11に記載の方法。
  13. Yが、Oである請求項7に記載の方法。
  14. R1が、F;Xが、CR;Rが、メチル;Yが、Oである請求項7に記載の方法。
  15. nが、3である請求項14に記載の方法。
  16. 式(II)(Formula II):
    Figure 0005797324
    で示される化合物およびその医薬的に許容しうる
  17. 請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる担体または賦形剤を含む医薬組成物。
  18. 請求項16に記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩、医薬的に許容しうる担体または賦形剤を含む医薬組成物。
  19. 請求項1〜6または16のいずれか1つに記載の化合物またはその医薬的に許容しうる塩を含む、VEGFRに関連する障害の治療または予防用医薬組成物
  20. 障害が、扁平上皮ガン、星状細胞腫、カポジ肉腫、膠芽細胞腫、肺ガン、膀胱ガン、頭頸部ガン、黒色腫、卵巣ガン、前立腺ガン、乳ガン、小細胞肺ガン、神経膠腫、結腸直腸ガン、泌尿生殖器ガンおよび胃腸ガンから選ばれるガンである、請求項19に記載の医薬組成物
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