JP5780196B2 - 被圧延材の蛇行制御方法および被圧延材の蛇行制御システム - Google Patents

被圧延材の蛇行制御方法および被圧延材の蛇行制御システム Download PDF

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Description

本発明は、被圧延材の蛇行制御方法および被圧延材の蛇行制御システムに関し、特に、連続熱間圧延機で熱間圧延される被圧延材の蛇行を抑制するために用いて好適なものである。
複数の圧延機(圧延スタンド)を備える連続熱間圧延設備(熱間タンデム圧延設備)で被圧延材を熱間圧延しているときに、被圧延材の位置が、本来の位置よりもドライブサイド(圧延ロールの駆動用モータが取り付けられている側)またはワークサイド(ドライブサイドと反対側)に移動する現象(所謂「蛇行」)が発生することがある。
一般的に、被圧延材の最尾端部が圧延機を通過すると、被圧延材の後方の拘束がなくなるため、極短時間で蛇行が大きくなることが知られている。そのため、極短時間であっても、蛇行を抑制するための制御が実行されない期間ができることは、被圧延材を安定して通板する観点から望ましくない。
そこで、特許文献1では、以下のようにして被圧延材の蛇行制御を行っている。
まず、カメラを備えた蛇行検出装置により、圧延機を抜けて当該圧延機と次の(下流側の)圧延機との間で被圧延材が蛇行したことが検出されると、検出された蛇行量に応じて圧延ロールの左右のチョックの圧下量を制御する「センサ方式蛇行制御」を行う。
その後、被圧延材の尾端が蛇行検出装置を抜けると、前記次の(下流側の)圧延機に備わっているロードセルにより、当該次の(下流側の)圧延機のドライブサイドとワークサイドの差荷重を測定し、当該差荷重に応じて圧延ロールの左右のチョックの圧下量を制御する「差荷重方式蛇行制御」を行う。
かかる特許文献1では、「センサ方式蛇行制御」による無制御領域でも「差荷重方式蛇行制御」を実行することにより、安定した蛇行制御を行えるとしている。
一方、特許文献2に記載の技術では、特許文献1に記載の技術により入側の蛇行量を早期に知ることができるとしているものの、蛇行検出装置を導入するための設備投資が必要であることから、「差荷重方式蛇行制御」を行うに際し、制御対象の圧延機の蛇行制御量に、当該圧延機の前の(上流側の)圧延機での蛇行制御量を一定比率で加算するようにしている。
また、特許文献3に記載の技術では、圧延機のドライブサイドとワークサイドの差荷重等から得られる蛇行量に基づいて、圧延機のドライブサイドとワークサイドの圧下位置の差の指令値を導出すると共に、予め圧延機毎に与えられた圧延機のセンタ圧下位置上昇量に基づいて圧延機のセンタ圧下位置の指令値を導出し、これらの指令値に基づいて、圧延機のドライブサイドとワークサイドの圧下位置を操作するようにしている。
以上のように、特許文献2、3に記載の技術は、圧延機のドライブサイドとワークサイドの差荷重を発生させる要素を構造化することを志向した技術である。
しかしながら、圧延機を被圧延材が通過すると、被圧延材の後方張力が失われるので、圧延機のドライブサイドとワークサイドの差荷重が大きく変動することが知られている。このように大きく変動する差荷重を基に蛇行制御を行うことは好ましくない。
したがって、蛇行検出装置のようなセンサにより蛇行量を直接的に検知し、その蛇行量に基づいて蛇行制御を行う方が、圧延機のドライブサイドとワークサイドの差荷重に基づいて蛇行制御を行うよりも優れている。よって、特許文献2、3に記載の技術よりも、特許文献1に記載の技術のように、「センサ方式蛇行制御」と「差荷重方式蛇行制御」とを切り替えて使用する方が適切に蛇行制御を行うことができる。
特開平7−144211号公報 特開2010−247177号公報 特開2004−237313号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、「センサ方式蛇行制御」と「差荷重方式蛇行制御」とを切り替えるのに要する時間が若干なりともかかる。さらに、特許文献1に記載の技術では、被圧延材の尾端が蛇行検出装置を抜けると、「センサ方式蛇行制御」から「差荷重方式蛇行制御」に切り替わる。よって、後方張力がなくなった不安定な状態にある差荷重に基づいてフィードバック制御を行うことになる。
よって、特許文献1に記載の技術でも、連続熱間圧延機で熱間圧延される被圧延材の蛇行を十分に抑制することが出来ないという問題点があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、連続熱間圧延機で熱間圧延される被圧延材の蛇行を抑制することを目的とする。
本発明の被圧延材の蛇行制御方法は、ドライブサイドおよびワークサイドの荷重を検出する荷重検出器と、ドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を調整する圧下量調整器とをそれぞれが有する複数の圧延機を備えた連続熱間圧延設備で熱間圧延される被圧延材の蛇行を制御する被圧延材の蛇行制御方法であって、前記被圧延材の尾端が、第1の地点を通過してから、制御対象の圧延機と、当該制御対象の圧延機よりも1つ上流側に配置された圧延機との間の蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまで、前記蛇行量検出センサにより検出された前記被圧延材の蛇行量に基づいてフィードバック制御を行って、前記制御対象の圧延機におけるドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を制御するセンサ方式蛇行制御工程と、前記被圧延材の尾端が、前記第1の地点よりも下流側の地点であって、前記蛇行量検出センサが設けられている地点よりも上流側の地点である第2の地点を通過してから、前記制御対象の圧延機が配置されている地点を通過するまで、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいてフィードバック制御を行って、前記制御対象の圧延機におけるドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を制御する差荷重方式蛇行制御工程と、を有し、前記センサ方式蛇行制御工程は、前記被圧延材の尾端が、前記第1の地点を通過してから前記第2の地点を通過するまでは、前記蛇行量検出センサにより検出された前記被圧延材の蛇行量に基づいて、第1の制御ゲインの0.7倍以下の大きさ第2の制御ゲインでフィードバック制御を行い、前記被圧延材の尾端が、前記第2の地点を通過してから前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまでは、前記第1の制御ゲインでフィードバック制御を行い、前記差荷重方式蛇行制御工程は、前記被圧延材の尾端が、前記第2の地点を通過してから前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまでは、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいて、第3の制御ゲインの0.5倍以下の大きさ第4の制御ゲインでフィードバック制御を行い、前記被圧延材の尾端が、前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過してから前記制御対象の圧延機が配置されている地点を通過するまでは、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいて、前記第3の制御ゲインでフィードバック制御を行うことを特徴とする。
本発明の被圧延材の蛇行制御システムは、ドライブサイドおよびワークサイドの荷重を検出する荷重検出器と、ドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を調整する圧下量調整器とをそれぞれが有する複数の圧延機を備えた連続熱間圧延設備と、制御対象の圧延機と、当該制御対象の圧延機よりも1つ上流側に配置された圧延機との間に設けられ、前記連続熱間圧延設備で熱間圧延される被圧延材の蛇行量を検出する蛇行量検出センサと、を有し、前記連続熱間圧延設備で熱間圧延される被圧延材の蛇行を制御する被圧延材の蛇行制御システムであって、前記被圧延材の尾端が、第1の地点を通過してから、前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまで、前記蛇行量検出センサにより検出された前記被圧延材の蛇行量に基づいてフィードバック制御を行って、前記制御対象の圧延機におけるドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を制御するセンサ方式蛇行制御手段と、前記被圧延材の尾端が、前記第1の地点よりも下流側の地点であって、前記蛇行量検出センサが設けられている地点よりも上流側の地点である第2の地点を通過してから、前記制御対象の圧延機が配置されている地点を通過するまで、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいてフィードバック制御を行って、前記制御対象の圧延機におけるドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を制御する差荷重方式蛇行制御手段と、を有し、前記センサ方式蛇行制御手段は、前記被圧延材の尾端が、前記第1の地点を通過してから前記第2の地点を通過するまでは、前記蛇行量検出センサにより検出された前記被圧延材の蛇行量に基づいて、第1の制御ゲインの0.7倍以下の大きさ第2の制御ゲインでフィードバック制御を行い、前記被圧延材の尾端が、前記第2の地点を通過してから前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまでは、前記第1の制御ゲインでフィードバック制御を行い、前記差荷重方式蛇行制御手段は、前記被圧延材の尾端が、前記第2の地点を通過してから前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまでは、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいて、第3の制御ゲインの0.5倍以下の大きさ第4の制御ゲインでフィードバック制御を行い、前記被圧延材の尾端が、前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過してから前記制御対象の圧延機が配置されている地点を通過するまでは、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいて、前記第3の制御ゲインでフィードバック制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、蛇行量検出センサにより検出された蛇行量に基づく蛇行制御から、制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づく蛇行制御に移行する際に、それらの蛇行制御を実施する区間の一部をオーバーラップさせる。そして、このオーバーラップしている区間における、制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づく蛇行制御に用いる制御ゲインを本来の制御ゲインよりも抑制する。このようにすることにより、無制御区間をなくすことができると共に、蛇行制御における操作量を可及的に適切にすることができる。よって、連続熱間圧延機で熱間圧延される被圧延材の蛇行を抑制することができる。
本発明の実施形態を示し、熱間圧延ラインに配設された仕上圧延機群の概略構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、蛇行制御装置の構成の一例と、蛇行量検出センサの構成の一例と、圧延スタンドの構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、蛇行制御装置が被圧延材の蛇行を制御する区間の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、制御ゲインの設定方法の一例を説明する際の制御ゲイン設定器の動作の一例を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態を示し、被圧延材の蛇行量を制御した結果の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。尚、各図では、説明や表記の都合上、構成の一部を省略および簡略化して示している。
図1は、熱間圧延ラインに配設された仕上圧延機群の概略構成の一例を示す図である。図1に示す例では、被圧延材Sは、図1の白抜きの矢印の方向(Y軸の正の方向)に通板されるものとする。
図1において、仕上圧延機群は、7つの圧延スタンドF1〜F7を有する。各圧延スタンドF1〜F7は、同じ構成を有する。図1に示すように、本実施形態では、最下流にある圧延スタンドF7に対し、蛇行制御装置100が設けられる。また、圧延スタンドF7と、圧延スタンドF7よりも1つ上流側の圧延スタンドF6との間の所定の位置(例えば、それらの中間の位置や出来るだけ圧延スタンドF7に近い位置)であって、被圧延材Sの上方の位置には、蛇行量検出センサ200が配置されている。
図2は、蛇行制御装置100の構成の一例と、蛇行量検出センサ200の構成の一例と、圧延スタンドF7の構成の一例を示す図である。
図1および図2において、圧延スタンドF7は、上ワークロール301a、下ワークロール301b、上バックアップロール302a、下バックアップロール302b、下バックアップロールチョック303a、303b、油圧シリンダ304a、304b、変位検出器305a、305b、および荷重検出器(ロードセル)306a、306bを備えて構成される。
下バックアップロールチョック303a(303b)は、上バックアップロール302a(下バックアップロール302b)の両軸端を支持するものである。
油圧シリンダ304a(304b)は、下バックアップロールチョック303a(303b)に圧下力を作用させるためのものである。
変位検出器305a(305b)は、油圧シリンダ304a(304b)のピストンの動き量を検出することにより、ワークサイド(ドライブサイド)のロールギャップの変動を間接的に検出するものである。
荷重検出器(ロードセル)306a(306b)は、上ワークロール301a、下ワークロール301b、上バックアップロール302a、および下バックアップロール302bのワークサイド(ドライブサイド)における圧延荷重を検出するものである。尚、荷重検出器(ロードセル)は、圧延スタンドのワークサイドおよびドライブサイドにおける圧延荷重を検出することができれば、必ずしも図1および図2に示す位置に設けられている必要はない。
前述したように、圧延スタンドF1〜F7は、同じ構成を有するので、圧延スタンドF1〜F6も、上ワークロール、下ワークロール、上バックアップロール、下バックアップロール、下バックアップロールチョック、油圧シリンダ、変位検出器、および荷重検出器(ロードセル)を備えている。
図1および図2において、蛇行量検出センサ200は、カメラ201a、201bと蛇行量導出装置202とを有する。
カメラ201a(201b)は、被圧延材Sの幅方向(X軸方向)の端部が撮像領域に含まれるように、被圧延材Sの上方の位置であって、ワークサイド(ドライブサイド)の所定の位置に配置される。尚、本実施形態では、便宜上、図1および図2に示す位置に蛇行量検出センサ200(カメラ201a、201b)を配置した場合を挙げて説明したが、実際には、蛇行量検出センサ200(カメラ201a、201b)は、圧延スタンド間にあるサイドガイドに配置されている。
蛇行量導出装置202は、カメラ201a(201b)で撮像された画像に基づいて、被圧延材Sのワークサイド(ドライブサイド)の端部の位置を導出し、導出した位置に基づいて、被圧延材Sの蛇行量として導出するものである。尚、被圧延材Sの蛇行とは、前述したように、被圧延材Sの幅方向(X軸方向)の中央の位置が、本来の位置よりもドライブサイドまたはワークサイドに移動する現象をいう。
カメラ201a(201b)は、被圧延材Sの自発光が照射された状態で、被圧延材Sを撮像する。そうすると、被圧延材Sの蛇行量に応じて、撮像領域における画像の輝度の高い領域が変化する。蛇行量導出装置202は、この変化を探索することにより、被圧延材Sのワークサイド(ドライブサイド)の端部の位置を導出することができる。
例えば、蛇行量導出装置202は、蛇行がない場合の被圧延材Sの幅方向(X軸方向)の中央の位置を原点とするX軸上の座標を、被圧延材Sのワークサイド及びドライブサイドの端部の位置として導出し、導出した被圧延材Sのワークサイド及びドライブサイドの端部の位置から、被圧延材Sの幅方向(X軸方向)の中央の位置のX軸上の座標を導出する。そして、蛇行量導出装置202は、蛇行がない場合の被圧延材Sの幅方向(X軸方向)の中央の位置の座標を原点として、導出した被圧延材Sの幅方向(X軸方向)の中央の位置のX軸上の座標を導出し、導出した座標を被圧延材Sの蛇行量として導出する。
次に、蛇行制御装置100の構成の一例について説明する。
蛇行制御装置100は、設定器101と、演算器102と、調節器103と、加算アンプ104、105と、演算器106、107と、サーボ弁108、109と、演算器110と、設定器111と、演算器112と、調節器113と、加算アンプ114、115と、制御ゲイン設定器116と、を有する。
設定器101は、被圧延材Sの蛇行量の目標値を出力するものである。
演算器102は、蛇行量導出装置202から出力された被圧延材Sの蛇行量と、設定器101から出力された「目標値」とを比較演算し、被圧延材Sの蛇行量の目標値に対する偏差を導出するものである。
調節器103は、制御ゲイン設定器116からの制御に基づいて、演算器102から出力された「被圧延材Sの蛇行量の目標値に対する偏差」に対して微分および積分を演算したものと、当該演算をする前の「被圧延材Sの蛇行量の目標値に対する偏差」とのそれぞれに制御ゲインKSを掛けて(乗算して)、圧下量の修正量を導出するものである。このように本実施形態では、PID制御を行ってセンサ方式蛇行制御を行うようにしている。制御ゲインKSの設定方法は、本実施形態の特徴の一つであるので、その詳細については後述する。
加算アンプ104(105)は、変位検出器305a(305b)から出力された「油圧シリンダ304a(304b)のピストンの動き量」、すなわち「ワークサイド(ドライブサイド)のロールギャップの変動量」と、調節器103から出力された「圧下量の修正量」とを比較演算し、それらの差に応じたサーボ弁調整量を導出するものである。
演算器106(107)は、加算アンプ104(105)から出力されたサーボ弁調整量と、後述する加算アンプ114(115)から出力されたサーボ弁調整量と、を加算して、最終的なサーボ弁調整量を導出するものである。
サーボ弁108(109)は、演算器106(107)から出力されたサーボ弁調整量に基づいて、油圧シリンダ304a(304b)への圧油の流入量または流出量を制御する。これにより、油圧シリンダ304a(304b)は、下バックアップロールチョック303a(303b)に与える圧下力を調整し、下バックアップロールチョック303a(303b)の圧下量を変更する。これにより、ワークサイドおよびドライブサイドのロールギャップが変更されて、被圧延材の蛇行が抑制される。
演算器110は、荷重検出器(ロードセル)306a、306bから出力された「ワークサイド、ドライブサイドにおける圧延荷重」の差、すなわち「差荷重」を導出する。
設定器111は、ワークサイド、ドライブサイドにおける圧延荷重の差の目標値を出力するものである。
演算器112は、演算器110から出力された「ワークサイド、ドライブサイドにおける圧延荷重の差」と、設定器111から出力された「目標値」とを比較演算し、ワークサイド、ドライブサイドにおける圧延荷重の差の目標値に対する偏差を導出する。
調節器113は、制御ゲイン設定器116からの制御に基づいて、演算器102から出力された「ワークサイド、ドライブサイドにおける圧延荷重の差の目標値に対する偏差」に対して微分および積分を演算したものと、当該演算をする前の「ワークサイド、ドライブサイドにおける圧延荷重の差の目標値に対する偏差」とのそれぞれに制御ゲインKLを掛けて(乗算して)、圧下量の修正量を導出するものである。このように本実施形態では、PID制御を行って差荷重方式蛇行制御を行うようにしている。制御ゲインKLの設定方法は、本実施形態の特徴の一つであるので、その詳細については後述する。
加算アンプ114(115)は、変位検出器305a(305b)から出力された「油圧シリンダ304a(304b)のピストンの動き量」、すなわち「ワークサイド(ドライブサイド)のロールギャップの変動量」と、調節器113から出力された「圧下量の修正量」とを比較演算し、それらの差に応じたサーボ弁調整量を導出するものである。
そして、前述したように、演算器106、107により、それぞれ、加算アンプ104、105から出力されたサーボ弁調整量と、加算アンプ114、115から出力されたサーボ弁調整量と、を加算して、最終的なサーボ弁調整量が導出され、このサーボ弁調整量に基づいて、ワークサイドおよびドライブサイドのロールギャップが変更される。
制御ゲイン設定器116は、調節器103、113に対して動作の開始および停止を指示すると共に、制御ゲインKS、KLを設定するものである。
以上のように本実施形態では、設定器101と、演算器102と、調節器103と、加算アンプ104、105と、制御ゲイン設定器116とを用いることにより、「センサ方式蛇行制御」が実現される。また、演算器110と、設定器111と、演算器112と、調節器113と、加算アンプ114、115と、制御ゲイン設定器116とを用いることにより、「差荷重方式蛇行制御」が実現される。そして、演算器106、107を用いることにより、「センサ方式蛇行制御」と「差荷重方式蛇行制御」とを並行して実施できるようにしている。
図3は、蛇行制御装置100が被圧延材Sの蛇行を制御する区間の一例を示す図である。
本実施形態では、図3に示すように、蛇行制御装置100は、制御区間(1)、制御区間(2)、制御区間(3)および制御区間(4)に制御区間を分割し、それぞれの制御区間で制御ゲインKを変更するようにしている。
制御区間(1)は、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF5を通過してから、圧延スタンドF6を通過するまでの区間であり、「センサ方式蛇行制御」に対する制御区間である。
制御区間(2)は、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF6を通過してから、蛇行量検出センサ200を通過するまで(蛇行量検出センサ200により検出されなくなるまで)の区間であり、「センサ方式蛇行制御」に対する制御区間である。
制御区間(3)は、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF6を通過してから、蛇行量検出センサ200を通過するまでの区間であり、「差荷重方式蛇行制御」に対する制御区間である。
制御区間(4)は、被圧延材Sの尾端が蛇行量検出センサ200を通過してから、圧延スタンドF7を通過するまでの区間であり、「差荷重方式蛇行制御」に対する制御区間である。
このように、本実施形態では、蛇行制御装置100は、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF5を通過してから、圧延スタンドF7を通過するまでの間、被圧延材Sの蛇行を制御するものである。そして、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF5を通過してから、圧延スタンドF6を通過するまでは、「センサ方式蛇行制御」のみが実施され、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF6を通過してから、蛇行量検出センサ200を通過するまでは、「センサ方式蛇行制御」と「差荷重方式蛇行制御」との双方が並行して実施され、被圧延材Sの尾端が蛇行量検出センサ200を通過してから、圧延スタンドF7を通過するまでは、「差荷重方式蛇行制御」のみが実施される。
以下に、図3と、図4のフローチャートを参照しながら、各制御区間(1)〜(4)における制御ゲイン設定器116による制御ゲインKS、KLの設定方法の一例を説明する。
まず、ステップS401において、制御ゲイン設定器116は、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF5を通過したことが検出されるまで待機する。被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF5を通過したことは、例えば、圧延スタンドF5に備わっている荷重検出器(ロードセル)から出力された信号により判断することができる。
この判定の結果、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF5を通過すると、ステップS402に進む。ステップS402に進むと、制御ゲイン設定器116は、調節器103に対して、動作の開始を指示すると共に、制御ゲインKSとして、第1の制御ゲインKS1よりも大きさが小さい第2の制御ゲインKS2を設定する。これにより、「センサ方式蛇行制御」のみの実施が開始する。
ここで、第1の制御ゲインKS1は、「差荷重方式蛇行制御」が実施されずに「センサ方式蛇行制御」のみが実施される場合に被圧延材Sの蛇行を抑制することが可能となる値(大きさ)を有する。このような値として、被圧延材Sの属性や圧延条件等に応じた値が、第1の制御ゲインKS1として、プロセスコンピュータから、制御ゲイン設定器116に予め設定される。ここで、被圧延材Sの蛇行を抑制することが可能となるとは、制御を行わない場合に比べて被圧延材Sの蛇行量が小さくなることを意味する。
また、第2の制御ゲインKS2の値(大きさ)として、例えば、第1の制御ゲインKS1の値の0.7倍以下の範囲内(0<KS2≦0.7×KS1)の値が予めプロセスコンピュータから制御ゲイン設定器116に予め設定される。第2の制御ゲインKS2の値(大きさ)を、第1の制御ゲインKS1の値の0.7倍以下にするのは、第2の制御ゲインKS2の値(大きさ)が、第1の制御ゲインKS1の値の0.7倍を超えると、制御区間(1)から制御区間(2)に移行するときに、被圧延材Sの挙動が安定しなくなる虞があるからである。
次に、ステップS403において、制御ゲイン設定器116は、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF6を通過したことが検出されるまで待機する。被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF6を通過したことは、例えば、圧延スタンドF6に備わっている荷重検出器(ロードセル)から出力された信号により判断することができる。
この判定の結果、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF6を通過すると、ステップS404に進む。ステップS404に進むと、制御ゲイン設定器116は、調節器103に対して、制御ゲインKSを、第2の制御ゲインKS2から第1の制御ゲインKS1に復帰することを指示する。
そして、ステップS405において、制御ゲイン設定器116は、調節器113に対して、動作の開始を指示すると共に、制御ゲインKSとして、第3の制御ゲインKL1よりも大きさが小さい第4の制御ゲインKL2を設定する。これにより、「センサ方式蛇行制御」と「差荷重方式蛇行制御」との双方が実施される。
尚、ステップS404とステップS405の処理は、略同時に行われるものであるので、それらの処理順序は逆であってもよい。
ここで、第2の制御ゲインKS2から第1の制御ゲインKS1に復帰する際のゲイン変更レート(制御ゲインの単位時間当たりの変更量)を、固定値としても、可変としてもよい。このゲイン変更レートを固定値とする場合には、蛇行量検出センサ200の蛇行感知速度(被圧延材Sが実際に蛇行を開始してから、蛇行量検出センサ200が被圧延材Sの蛇行を検出するまでの時間)に基づいて当該固定値を定めることができる。一方、このゲイン変更レートを可変とする場合には、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF6を通過する際の圧延速度に比例する値を当該ゲイン変更レートとして設定することができる。
また、第3の制御ゲインKL1は、「センサ方式蛇行制御」が実施されずに「差荷重方式蛇行制御」のみが実施される場合に被圧延材Sの蛇行を抑制することが可能となる値(大きさ)を有する。このような値として、被圧延材Sの属性や圧延条件等に応じた適切な値が、第3の制御ゲインKL1として、プロセスコンピュータから、制御ゲイン設定器116に予め設定される。前述したように、被圧延材Sの蛇行を抑制することが可能となるとは、制御を行わない場合に比べて被圧延材Sの蛇行量が小さくなることを意味する。
また、第4の制御ゲインKL2の値(大きさ)として、例えば、第3の制御ゲインKL1の値の0.5倍程度の値が予めプロセスコンピュータから制御ゲイン設定器116に設定される。本実施形態では、被圧延材Sの硬さに応じて、第3の制御ゲインKL1の値に対する低減率(すなわち、第4の制御ゲインKL2の値(大きさ))がプロセスコンピュータにより変更されるようにする。具体的に、被圧延材Sの硬さが硬い程、第3の制御ゲインKL1の値に対する低減率を大きく(すなわち、第4の制御ゲインKL2の値(大きさ)を小さく)する。ただし、第4の制御ゲインKS4の値(大きさ)を、例えば、第3の制御ゲインKS3の値の0.5倍以下の範囲内(0<KS4≦0.5×KS3)の値となるようにする。このようにしないと、制御区間(3)から制御区間(4)に移行するときに、被圧延材Sの挙動が安定しなくなる虞があるからである。
そして、ステップS406において、制御ゲイン設定器116は、被圧延材Sの尾端が蛇行量検出センサ200を通過したことが検出されるまで待機する。被圧延材Sの尾端が蛇行量検出センサ200を通過したことは、例えば、蛇行量検出センサ200で被圧延材Sが検出されなくなったことにより判断することができる。
この判定の結果、被圧延材Sの尾端が蛇行量検出センサ200を通過すると、ステップS407に進む。ステップS407に進むと、制御ゲイン設定器116は、調節器103に対して、動作の終了を指示する。これにより、調節器103と、加算アンプ104、105の動作が停止する。これにより、「差荷重方式蛇行制御」のみの実施が継続される。
そして、ステップS408において、制御ゲイン設定器116は、調節器113に対して、制御ゲインKLを、第4の制御ゲインKL2から第3の制御ゲインKL1に復帰することを指示する。
ここで、第4の制御ゲインKL2から第3の制御ゲインKL1に復帰する際のゲイン変更レート(制御ゲインの単位時間当たりの変更量)を、固定値としても、可変としてもよい。このゲイン変更レートを固定値とする場合には、蛇行量検出センサ200の蛇行感知速度に基づいて当該固定値を定めることができる。一方、このゲイン変更レートを可変とする場合には、被圧延材Sの尾端が蛇行量検出センサ200を通過する際の圧延速度に比例する値を当該ゲイン変更レートとして設定することができる。
尚、ステップS407とステップS408の処理は、略同時に行われるものであるので、それらの処理順序は逆であってもよい。
そして、ステップS409において、制御ゲイン設定器116は、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF7を通過したことが検出されるまで待機する。被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF7を通過したことは、例えば、圧延スタンドF7に備わっている荷重検出器(ロードセル)から出力された信号により判断することができる。
この判定の結果、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF7を通過すると、ステップS410に進む。ステップS410に進むと、制御ゲイン設定器116は、調節器113に対して、動作の終了を指示する。これにより、調節器113と、加算アンプ114、115の動作が停止する。
以上で、蛇行制御装置100による1つの被圧延材Sの蛇行の制御が終了する。
図5は、被圧延材Sの蛇行量を制御した結果の一例を示す図である。図5の横軸の時間0.00は、被圧延材Sの蛇行量の制御を開始した時刻を表す。図5の縦軸の0は、被圧延材Sの蛇行量がないことを表す。また、図5の縦軸は、ワークサイド方向への蛇行量を表している。
図5において、グラフ501は、本実施形態の手法で被圧延材Sの蛇行を制御した結果を示すグラフである。グラフ502は、特許文献1の手法で被圧延材Sの蛇行を制御した結果を示すグラフである。グラフ503は、「センサ方式蛇行制御」のみで被圧延材Sの蛇行を制御した結果を示すグラフである。
ここでは、被圧延材Sとして、厚みが1.60[mm]、幅が1250[mm]の熱関圧延鋼板材を用いた。かかる被圧延材Sを図1に示すように7つの圧延スタンドF1〜F7で仕上圧延を行った。蛇行量検出センサ200を、図1に示すように、圧延スタンドF7と圧延スタンドF6との中間の位置に配置した。
グラフ501は、以下の条件に従って、本実施形態の手法で被圧延材Sの蛇行を制御した結果を示すものである。
まず、図3に示したようにして制御区間(1)〜(4)を設定した。
また、第1の制御ゲインKS1の大きさを8000にした。そして、第2の制御ゲインKS2を第1の制御ゲインKS1の0.7倍にし、第2の制御ゲインKS2から第1の制御ゲインKS1に復帰する際のゲイン変更レートを3.2×105[/sec]にした。
また、第3の制御ゲインKL1の大きさを2000にした。そして、第4の制御ゲインKL2を第3の制御ゲインKL1の0.5倍にした。第4の制御ゲインKSLから第3の制御ゲインKS3に復帰する際のゲイン変更レートを2.0×105[/sec]にした。
グラフ502は、以下の条件に従って、特許文献1の手法で被圧延材Sの蛇行を制御した結果を示すものである。
まず、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF5を通過してから蛇行量検出センサ200を通過するまでは、「センサ方式蛇行制御」を実施した。「センサ方式蛇行制御」における制御ゲインとして、本実施形態の手法で使用した第1の制御ゲインKS1を用いた。
そして、被圧延材Sの尾端が蛇行量検出センサ200を通過したときに「センサ方式蛇行制御」を終了し、「差荷重方式蛇行制御」を開始した。「差荷重方式蛇行制御」における制御ゲインとして、本実施形態の手法で使用した第3の制御ゲインKL1を用いた。そして、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF7を通過したときに「差荷重方式蛇行制御」を終了した。
グラフ503は、以下の条件に従って、「センサ方式蛇行制御」のみで被圧延材Sの蛇行を制御した結果を示すものである。
被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF5を通過してから圧延スタンドF7を通過するまで「センサ方式蛇行制御」を実施した。「センサ方式蛇行制御」における制御ゲインとして、本実施形態の手法で使用した第1の制御ゲインKS1を用いた。そして、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF7を通過したときに「センサ方式蛇行制御」を終了した。
グラフ501〜503を得た際のその他の圧延条件は同じである。
図5に示すように、本実施形態の手法を用いれば、特許文献1に記載の技術や「センサ方式蛇行制御」のみを用いた場合に比べ、被圧延材Sの蛇行を抑制できることが分かる。
以上のように本実施形態では、圧延スタンドF5を被圧延材Sの尾端が通過すると、第1の制御ゲインKS1よりも低い第2の制御ゲインKS2でフィードバック制御を行って「センサ方式蛇行制御」を実施する。その後、圧延スタンドF6を被圧延材Sの尾端が通過すると、第1の制御ゲインKS1でフィードバック制御を行って「センサ方式蛇行制御」を実施すると共に、第3の制御ゲインKL1よりも低い第4の制御ゲインKL2でフィードバック制御を行って「差荷重方式蛇行制御」を実施する。その後、蛇行量検出センサ200を被圧延材Sの尾端が通過すると、「センサ方式蛇行制御」を終了すると共に、第3の制御ゲインKL1でフィードバック制御を行って「差荷重方式蛇行制御」を実施する。そして、圧延スタンドF7を被圧延材Sの尾端が通過すると、「差荷重方式蛇行制御」を終了する。
以上のように本実施形態では、制御区間(1)では「センサ方式蛇行制御」のみを実施し、制御区間(2)、(3)では「センサ方式蛇行制御」と「差荷重方式蛇行制御」とを実施し、制御区間(4)では「差荷重方式蛇行制御」のみを実施する。したがって、「センサ方式蛇行制御」と「差荷重方式蛇行制御」との切り替えによる無制御区間がなくなる。また、「センサ方式蛇行制御」を行いつつ「差荷重方式蛇行制御」を行うので、「差荷重方式蛇行制御」において、従来よりも安定した差荷重に基づいてフィードバック制御を行うことができる。よって、従来よりも被圧延材Sの蛇行を抑制することができる。
そして、制御区間(2)、(3)では、「センサ方式蛇行制御」における制御ゲインを本来の制御ゲインにすると共に「差荷重方式蛇行制御」における制御ゲインを抑制し、制御区間(4)では、「センサ方式蛇行制御」を終了して「差荷重方式蛇行制御」における制御ゲインを本来の制御ゲインにする。このようにすることによって、「センサ方式蛇行制御」と「差荷重方式蛇行制御」を並行して実施するに際して、それぞれの操作量の出力方向が異なった場合にサーボ弁108、109の動作方向が不明となったり、それぞれの操作量の出力方向が同一になった場合にサーボ弁108、109を過剰に動作させたりすることを抑制することができる。
(変形例)
本実施形態では、蛇行制御装置100を圧延スタンドF7に対して設ける場合(制御対象の圧延スタンドが圧延スタンドF7である場合)を例に挙げて説明した。しかしながら、蛇行制御装置100を、圧延スタンドF3〜F6の何れか1つに対して設けるようにしてもよい。また、蛇行制御装置100を、圧延スタンドF3〜F7のうち、2つ以上に対して設けるようにしてもよい。このようにする場合には、蛇行量検出センサの数を2つ以上(蛇行制御装置100の数と同数)にすることができる。尚、制御区間(1)〜(4)の全てを設定することができなくなるので、上流側の2つの圧延スタンドF1、F2に対して蛇行制御装置100を設けることはできない。
また、本実施形態では、制御区間(1)が、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF5を通過してから、圧延スタンドF6を通過するまでの区間であり、制御区間(2)、(3)が、被圧延材Sの尾端が圧延スタンドF6を通過してから、蛇行量検出センサ200を通過するまでの区間であり、制御区間(4)が、被圧延材Sの尾端が蛇行量検出センサ200を通過してから、圧延スタンドF7を通過するまでの区間である場合を例に挙げて説明した。
しかしながら、制御区間(1)〜(4)の設定方法は、図3に示すものに限定されない。例えば、蛇行制御装置100が設けられる当該圧延スタンド(本実施形態では圧延スタンドF7)に対し、n(nは正の整数)個前(上流側)に配置された圧延スタンドと、i(iはn未満の正の整数)個前(上流側)に配置された圧延スタンドとの間の区間を制御区間(1)とし、当該圧延スタンドに対し、i個前(上流側)に配置された圧延スタンドと蛇行量検出センサとの間の区間を制御区間(2)、(3)とし、蛇行量検出センサと当該圧延スタンドとの間の区間を制御区間(4)とすることができる。
例えば、当該圧延スタンドは、圧延スタンドF7ではなくてもよい。ただし、蛇行量検出センサは、当該圧延スタンドと、当該圧延スタンドに対し1つ前(上流側)に配置された圧延スタンドとの間に配置されるようにするのが望ましい。また、当該圧延スタンドを圧延スタンドF7とした場合に、制御区間(1)の上流側の起点となる圧延スタンドを、圧延スタンドF5ではなく、圧延スタンドF1、F2、F3またはF4にしてもよく、制御区間(1)の下流側の起点(制御区間(2)、(3)の上流側の起点)となる圧延スタンドを、圧延スタンドF6ではなく、圧延スタンドF2、F3、F4またはF5にしてもよい。ただし、制御区間(1)の下流側の起点(制御区間(2)、(3)の上流側の起点)となる圧延スタンドは、制御区間(1)の上流側の起点となる圧延スタンドよりも下流側に配置された圧延スタンドでなければならない。
また、制御区間(1)の上流側の起点と、制御区間(1)の下流側の起点(制御区間(2)、(3)の上流側の起点)は、被圧延材Sの尾端の通過を検出することができる位置であれば、圧延スタンドが配置されている地点でなくてもよい。
また、本実施形態では、圧延スタンドが、上ワークロール301a、下ワークロール301b、上バックアップロール302aおよび下バックアップロール302bを備える場合を例に挙げて説明した。しかしながら、圧延スタンドは、このようなものに限定されない。例えば、上ワークロール301aおよび上バックアップロール302aの間と、下ワークロール301bおよび下バックアップロール302bの間とのそれぞれに中間ロールを備えた圧延スタンドであってもよい。
また、本実施形態では、図2に示す構成で「センサ方式蛇行制御」と「差荷重方式蛇行制御」を行うようにした。しかしながら、「センサ方式蛇行制御」そのものと、「差荷重方式蛇行制御」そのものは公知の技術であり、蛇行制御装置100における「センサ方式蛇行制御」および「差荷重方式蛇行制御」を行う部分の構成は、図2に示す構成に限定されるものではない。
また、被圧延材Sの下方の位置であって、カメラ201a、201bと略対向する位置にそれぞれ配置される光源を蛇行量検出センサ200が有するようにしてもよい。このようにすれば、被圧延材Sが低温材である場合でも、被圧延材Sの蛇行量を正確に検出することができる。
尚、以上説明した本発明の実施形態の蛇行制御装置100による処理は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
尚、本実施形態では、圧延スタンドF5が配置されている地点が第1の地点に対応し、圧延スタンドF6が配置されている地点が第2の地点に対応する。また、本実施形態では、圧延スタンドF7が制御対象の圧延機に対応する。また、本実施形態では、例えば、サーボ弁108、109および油圧シリンダ304a、304bを用いることにより圧下量調整器が実現される。
100 蛇行制御装置
200 蛇行量検出センサ
301 ワークロール
302 バックアップロール
303 下バックアップロールチョック
304 油圧シリンダ
305 変位検出器
306 荷重検出器
F1〜F7 圧延スタンド
S 被圧延材

Claims (4)

  1. ドライブサイドおよびワークサイドの荷重を検出する荷重検出器と、ドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を調整する圧下量調整器とをそれぞれが有する複数の圧延機を備えた連続熱間圧延設備で熱間圧延される被圧延材の蛇行を制御する被圧延材の蛇行制御方法であって、
    前記被圧延材の尾端が、第1の地点を通過してから、制御対象の圧延機と、当該制御対象の圧延機よりも1つ上流側に配置された圧延機との間の蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまで、前記蛇行量検出センサにより検出された前記被圧延材の蛇行量に基づいてフィードバック制御を行って、前記制御対象の圧延機におけるドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を制御するセンサ方式蛇行制御工程と、
    前記被圧延材の尾端が、前記第1の地点よりも下流側の地点であって、前記蛇行量検出センサが設けられている地点よりも上流側の地点である第2の地点を通過してから、前記制御対象の圧延機が配置されている地点を通過するまで、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいてフィードバック制御を行って、前記制御対象の圧延機におけるドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を制御する差荷重方式蛇行制御工程と、を有し、
    前記センサ方式蛇行制御工程は、
    前記被圧延材の尾端が、前記第1の地点を通過してから前記第2の地点を通過するまでは、前記蛇行量検出センサにより検出された前記被圧延材の蛇行量に基づいて、第1の制御ゲインの0.7倍以下の大きさ第2の制御ゲインでフィードバック制御を行い、
    前記被圧延材の尾端が、前記第2の地点を通過してから前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまでは、前記第1の制御ゲインでフィードバック制御を行い、
    前記差荷重方式蛇行制御工程は、
    前記被圧延材の尾端が、前記第2の地点を通過してから前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまでは、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいて、第3の制御ゲインの0.5倍以下の大きさ第4の制御ゲインでフィードバック制御を行い、
    前記被圧延材の尾端が、前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過してから前記制御対象の圧延機が配置されている地点を通過するまでは、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいて、前記第3の制御ゲインでフィードバック制御を行うことを特徴とする被圧延材の蛇行制御方法。
  2. 前記複数の圧延機は、第1の圧延機と、前記第1の圧延機よりも下流側の位置に配置された第2の圧延機と、前記第2の圧延機よりも下流側の位置に配置された第3の圧延機とを含み、
    前記第1の地点は、前記第1の圧延機が配置されている地点であり、
    前記第2の地点は、前記第2の圧延機が配置されている地点であり、
    前記制御対象の圧延機は、前記第3の圧延機であることを特徴とする請求項1に記載の被圧延材の蛇行制御方法。
  3. ドライブサイドおよびワークサイドの荷重を検出する荷重検出器と、ドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を調整する圧下量調整器とをそれぞれが有する複数の圧延機を備えた連続熱間圧延設備と、
    制御対象の圧延機と、当該制御対象の圧延機よりも1つ上流側に配置された圧延機との間に設けられ、前記連続熱間圧延設備で熱間圧延される被圧延材の蛇行量を検出する蛇行量検出センサと、を有し、
    前記連続熱間圧延設備で熱間圧延される被圧延材の蛇行を制御する被圧延材の蛇行制御システムであって、
    前記被圧延材の尾端が、第1の地点を通過してから、前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまで、前記蛇行量検出センサにより検出された前記被圧延材の蛇行量に基づいてフィードバック制御を行って、前記制御対象の圧延機におけるドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を制御するセンサ方式蛇行制御手段と、
    前記被圧延材の尾端が、前記第1の地点よりも下流側の地点であって、前記蛇行量検出センサが設けられている地点よりも上流側の地点である第2の地点を通過してから、前記制御対象の圧延機が配置されている地点を通過するまで、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいてフィードバック制御を行って、前記制御対象の圧延機におけるドライブサイドおよびワークサイドの圧下量を制御する差荷重方式蛇行制御手段と、を有し、
    前記センサ方式蛇行制御手段は、
    前記被圧延材の尾端が、前記第1の地点を通過してから前記第2の地点を通過するまでは、前記蛇行量検出センサにより検出された前記被圧延材の蛇行量に基づいて、第1の制御ゲインの0.7倍以下の大きさ第2の制御ゲインでフィードバック制御を行い、
    前記被圧延材の尾端が、前記第2の地点を通過してから前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまでは、前記第1の制御ゲインでフィードバック制御を行い、
    前記差荷重方式蛇行制御手段は、
    前記被圧延材の尾端が、前記第2の地点を通過してから前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過するまでは、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいて、第3の制御ゲインの0.5倍以下の大きさ第4の制御ゲインでフィードバック制御を行い、
    前記被圧延材の尾端が、前記蛇行量検出センサが設けられている地点を通過してから前記制御対象の圧延機が配置されている地点を通過するまでは、前記制御対象の圧延機のドライブサイドおよびワークサイドの差荷重に基づいて、前記第3の制御ゲインでフィードバック制御を行うことを特徴とする被圧延材の蛇行制御システム。
  4. 前記複数の圧延機は、第1の圧延機と、前記第1の圧延機よりも下流側の位置に配置された第2の圧延機と、前記第2の圧延機よりも下流側の位置に配置された第3の圧延機とを含み、
    前記第1の地点は、前記第1の圧延機が配置されている地点であり、
    前記第2の地点は、前記第2の圧延機が配置されている地点であり、
    前記制御対象の圧延機は、前記第3の圧延機であることを特徴とする請求項3に記載の被圧延材の蛇行制御システム。
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