JPH09267126A - ピンチロール装置 - Google Patents

ピンチロール装置

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JPH09267126A
JPH09267126A JP7725396A JP7725396A JPH09267126A JP H09267126 A JPH09267126 A JP H09267126A JP 7725396 A JP7725396 A JP 7725396A JP 7725396 A JP7725396 A JP 7725396A JP H09267126 A JPH09267126 A JP H09267126A
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pinch roll
pressing force
roll
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賢司 松村
Masuhito Shimizu
益人 清水
Nobuhiro Ito
伸宏 伊藤
Taichi Kukizaki
太一 久木崎
Toshio Imazeki
敏夫 今関
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ストリップ品質劣化を招かないピンチロール装
置を提供すること。 【解決手段】仕上圧延機で圧延されたストリップを挟
み、該ストリップを所定方向に案内する上、下ピンチロ
ールを有する装置において、上または下ピンチロールの
軸方向両端部を個別に、昇降自在に支持する支持手段
と、ロールギャップ差を検出するロールギャップ差検出
手段と、支持手段の押付力を検出する押付力検出手段
と、ロールギャップを制御する制御手段とを備える。制
御手段は、ストリップ尾端が仕上圧延機を抜ける前に、
ストリップを挟んだ状態で、上または下ピンチロールの
軸方向両端部の両側の押付力を同一にするとともに、そ
の時のロールギャップ差を記憶する処理および尾端が仕
上圧延機を抜ける直前以降は、記憶したロールギャップ
差となるよう、ピンチロール昇降状態を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延設備等に
おいて圧延処理後のストリップを所定方向に案内するピ
ンチロール装置に係わり、特に、ストリップの品質劣化
を招かないピンチロール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ピンチロール装置は、仕上圧延
機の下流部に設けられ、圧延処理されたストリップの進
行方向を所定方向に変更して巻取装置に案内する機能を
有する。
【0003】即ち、仕上圧延機により圧延処理が施され
たストリップは、ランアウトテーブルによって下流側に
搬送され、さらに、ピンチロール装置がストリップの進
行方向を所定方向に変更して巻取装置に案内することに
よって、ストリップが巻取装置に巻き取られる。
【0004】ところで、一般に、ピンチロール装置は、
搬送されるストリップを挟むことが可能な上、下ピンチ
ロールと、上、下ピンチロールの軸方向両端部同士のギ
ャップの差(ロールギャップ差)や上(または下)ピン
チロールへ加える荷重(押付力)を制御する制御機構と
を少なくとも有して構成されている。そして、この制御
機構が行う制御動作によって、ストリップのセンタリン
グを行っている。
【0005】このような制御機構を用いた制御例として
は、以下に示すものが挙げられる。第1の制御例として
は、ストリップ尾端が仕上圧延機を抜ける前および抜け
た後ともに、OP側、DR側の押付力が同一になるよう
荷重制御を行う手法(荷重同一制御)が提案されてい
た。なお、OP側(オペレーション側)とは、ピンチロ
ールの軸方向端部の一方の側を、また、DR側(ドライ
ブ側)とは、ピンチロールの軸方向端部の他方の側のこ
とである。
【0006】また、第2の制御例としては、ストリップ
尾端が仕上圧延機を抜ける前および抜けた後ともに、ス
トリップを挟まない状態(ストリップが存在しない状
態)で、上、下ピンチロールに押付力を与えて、OP
側、DR側の押付力が同一となる時のOP側、DR側の
ロールギャップ差を維持するようにピンチロールの昇降
制御を行う手法(ギャップ差一定制御)も提案されてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のピンチロールの制御装置においては、以下のよ
うな問題点が存在していた。
【0008】第1に、ストリップ尾端が仕上圧延機を抜
ける前および抜けた後ともに、OP側、DR側の押付力
が同一になる制御手法では、上、下ピンチロールに挟ま
れたストリップがオフセンター(ピンチロールのセンタ
ーとストリップのセンターがずれる現象を指す)した場
合、OP側、DR側の押付力を同一とするような制御動
作が行われるために、ロールがたわみ、オフセンターし
た側に生じているロールギャップを大きくしてしまうよ
うな作用が働くため、ピンチロールによるセンタリング
効果は失われる。
【0009】したがって、ストリップ尾端が仕上圧延機
を抜けた後は、仕上圧延機のバックテンションによるセ
ンタリング効果もなくなるため、ストリップの幅方向の
位置変動を抑制するためにランアウトテーブル終了部に
設けられたサイドガイドへストリップが当たることによ
り耳いたみが発生したり、巻き取られたコイルにテレス
コープが発生したりする問題があった。
【0010】また、第2に、ストリップ尾端が仕上圧延
機を抜ける前および抜けた後ともに、ストリップを挟ま
ない状態で、上、下ピンチロールに押付力を与えて、O
P側、DR側の押付力が同一となる時のOP側、DR側
のロールギャップ差を維持するようにピンチロールの昇
降制御を行う手法では、ストリップにウエッヂが存在す
る場合、ストリップ厚が厚い側が強圧下されるために、
ピンチロールによって、板厚が薄い側へとストリップを
移動させる力が作用するため、ストリップ尾端が仕上圧
延機を抜けた後、仕上圧延機のバックテンションが消滅
すると、ストリップのセンタリング効果はなくなるた
め、サイドガイドヘストリップが当たることにより耳い
たみが発生したり、巻き取られたコイルにテレスコープ
が発生したりする問題があった。
【0011】そこで、本発明は、以上の問題点を鑑みて
創作されたものであり、その目的は、ストリップの品質
劣化を招かずに、ストリップの進行方向を所定方向に変
更して巻取装置に案内するピンチロール装置を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、本発
明の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、仕
上圧延機で圧延されたストリップを挟み、該ストリップ
を所定方向に案内する上、下ピンチロールを有するピン
チロール装置において、上または下ピンチロールの軸方
向両端部を個別に、昇降自在に支持する支持手段と、
上、下ピンチロールの軸方向両端部同士のギャップの差
であるロールギャップ差を検出するロールギャップ差検
出手段と、前記支持手段の押付力を検出する押付力検出
手段と、前記ロールギャップを制御する機能を有する制
御手段とを備え、該制御手段は、ストリップ尾端が前記
仕上圧延機を抜ける前に、ストリップを挟んだ状態で、
前記押付力検出手段が検出した押付力を参照して、上ま
たは下ピンチロールの軸方向両端部の両側(OP側、D
R側)の押付力を同一にするとともに、前記ロールギャ
ップ差検出手段が検出したロールギャップ差を記憶する
処理、および、ストリップ尾端が前記仕上圧延機を抜け
る直前以降においては、記憶したロールギャップ差とな
るように、前記支持手段によるピンチロールの昇降状態
を制御する処理を行う、ピンチロール装置を提供する。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1に
おいて、前記制御手段が、さらに、前記押付力検出手段
が検出した押付力を参照して、上または下ピンチロール
の和荷重が所定値になるように、前記支持手段によるピ
ンチロールの昇降状態を制御する処理を行うことを特徴
とするピンチロール装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態であ
る、ピンチロール装置を含む圧延工程設備の構成図であ
る。
【0015】本圧延工程設備は、ストリップ2を圧延処
理する仕上圧延機1と、仕上圧延処理されたストリップ
2を下流方向に搬送するランアウトテーブル3と、該ラ
ンアウトテーブル3の終了部に設けられ、ストリップ2
の幅方向の位置変動を抑制するサイドガイド6と、スト
リップ2の進行方向を所定方向に変更するピンチロール
装置7と、該ピンチロール装置7に案内されてきたスト
リップ2を巻き取る巻取装置4とを有して構成されてい
る。
【0016】また、仕上圧延機1の上流位置(例えば、
仕上圧延機1の2(m)程度手前)、仕上圧延機1の下
流位置、ピンチロール装置7と巻取装置4との中間位置
の夫々の位置には、光センサ5a、光センサ5b、光セ
ンサ5cが配設されている。
【0017】なお、光センサ5a、5b、5cは、スト
リップ2の存在の有無を検出する機能を有し、ストリッ
プ2の存在を検出した場合には高いレベルの検出信号
を、また、ストリップ2の存在が検出できない場合には
低いレベルの検出信号を出力し、後に説明する制御装置
に供給する。このような光センサは、例えば、反射型の
フォトインタラプタで実現可能である。
【0018】ピンチローラ装置7は、ストリップ2を挟
持可能に、上ピンチロール30、下ピンチロール35を
少なくとも有して構成されている。なお、図1では、制
御装置等を図示しておらず、ピンチローラ装置7の構
成、動作については後に詳細に説明する。
【0019】図1に示す圧延工程設備においては、スト
リップ2が仕上圧延機1まで搬送されて圧延処理を施さ
れたあと、ランアウトテーブル3によってピンチロール
装置7まで搬送される。さらに、ストリップ2は、ピン
チロール装置7によって進行方向が変更されて巻取装置
4によって巻き取られる。なお、ストリップ2が搬送さ
れていくにしたがって、光センサ5a、5b、5cの出
力が変化する。
【0020】さて、次に、本発明の実施形態であるピン
チロール装置7の構成と動作について図面を参照しつつ
説明する。図2に、本発明の実施形態であるピンチロー
ル装置7の構成例を示す。
【0021】本ピンチロール装置7は、下チョック36
で回転駆動自在(駆動源は図示せず)に支持された下ピ
ンチロール35と、上チョック31で回転駆動自在(駆
動源は図示せず)に支持された上ピンチロール30と、
上ピンチロール30の軸方向両端部を個別に支持する油
圧シリンダ44と、該油圧シリンダ44の作動油の流入
・流出量を調整するサーボ弁40と、該サーボ弁40と
前記油圧シリンダ44との作動油の流路となる配管43
と、前記油圧シリンダ44のピストン48の位置を検出
する位置検出センサ42と、前記上ピンチロール30に
対する前記油圧シリンダ44による押付力を検出する押
付力センサ46と、ストリップ2の有無を検出する光セ
ンサ5a、5b、5cと、センサ信号等を入力してサー
ボ弁40に与える制御信号を生成する制御装置20と、
制御動作に必要なパラメータ等を入力するための入力装
置10と、を有している。そして、ストリップ2は、上
ピンチロール30、下ピンチロール35に挟まれ、その
進行方向が所定方向に変更される。
【0022】なお、入力装置10は、例えば、キーボー
ドで実現できる。また、制御装置20は、ロールギャッ
プ差等を記憶するメモリ部21と、ロールギャップ差等
を演算する演算部23と、制御信号を生成する制御部2
5とを少なくとも備え、例えば、予め定めた処理プログ
ラムを格納しておくROM、該処理プログラムを参照し
て動作を行うCPU、および、記憶エリアやワークエリ
アを備えるRAM等の電子デバイスによって実現可能で
ある。
【0023】2つの位置センサ42から信号線100、
信号線101を介して制御装置20に与えられる信号
は、夫々、上ピンチロール30のOP側、DR側の位置
情報となり、両者の差がロールギャップ差となる。ま
た、2つの押付力センサ46から信号線120、信号線
121を介して制御装置20に与えられる信号は、夫
々、上ピンチロール30へのOP側、DR側の押付力
(荷重)となる。また、サーボ弁40は、信号線11
0、信号線111を介して制御装置20から与えられる
制御信号によりその開度が制御され、油圧シリンダ18
の作動油の流入・流出量を調整し、これによってロール
ギャップ差の制御や押付力を目標値とする制御を行う。
【0024】次に、制御装置20が行う制御処理を図3
のフローチャートを参照して説明する。本フローチャー
トは、制御装置20が行う制御処理の一例を示したもの
に過ぎない。
【0025】なお、本発明の効果は、仕上圧延機1をス
トリップ尾端が抜ける前および後で、ピンチロール部に
おいて、ウエッヂ形状が変化しない場合に顕著に現れ
る。まず、ステップS100において、入力装置10を
介して目標押付力、和荷重を設定入力し、制御装置20
のメモリ部21に格納する。なお、目標押付力は、記憶
すべきロールギャップ差を求めるときに片チョック当た
りに加える押付力である。例えば、目標押付力は、片チ
ョック当たり、2(ton)と設定する。また、和荷重
は、両チョックの押付力の和である。例えば、和荷重
は、両チョックで4(ton)と設定する。
【0026】次に、ステップS110において、制御装
置20の制御部25は、ストリップ尾端が仕上圧延機1
を抜ける前であることを確認する。このためには、制御
部25は、光センサ5aの出力が高いレベルの検出出力
であることを確認すれば良い。制御部25は、ストリッ
プ尾端が仕上圧延機1を抜ける前であることを確認する
と、次のステップS120に進む。
【0027】ステップS120において、制御部25
は、OP側の押付力センサ46とDR側の押付力センサ
46が検出した押付力を求める。そして、ステップS1
30において、制御部25は、OP側の押付力とDR側
の押付力とが同一か否かを判断して、同一の場合にはス
テップS150に進み、一方、同一でない場合にはステ
ップS140に進み、OP側の押付力とDR側の押付力
とが同一となるまで2つのサーボ弁40に制御信号を与
える(ステップS140)。
【0028】OP側の押付力とDR側の押付力とが同一
となった状態で、ステップS150において、制御部2
5は、OP側の位置センサ42とDR側の位置センサ4
2が検出した、OP側、DR側のピストン位置を求め、
メモリ部21のワークエリアに格納する。
【0029】次に、ステップS160において、演算部
23は、ワークエリアに格納されているOP側、DR側
のピストン位置の位置差を求め、さらに、ステップS1
70において、これをロールギャップ差としてメモリ部
21のワークエリアに格納する。
【0030】次に、ステップS180において、制御部
25は、光センサ5aの出力を参照して、ストリップ尾
端が仕上圧延機1を抜ける直前か否かを判断する。具体
的には、制御部25は、光センサ5aの検出出力が、高
いレベルから低いレベルへと変化したタイミングを、ス
トリップ尾端が仕上圧延機1を抜ける直前として判断す
ればよい。そして、制御部25は、ストリップ尾端が仕
上圧延機1を抜ける直前となるまで、ステップS180
で待ち状態となる。
【0031】さて、ストリップ尾端が仕上圧延機1を抜
ける直前となったとき、ステップS190に進み、制御
部25は、上ピンチロール30の昇降状態を制御する。
具体的には、制御部25は、ステップS170において
メモリ部21のワークエリアに格納しておいたロールギ
ャップ差となるように、随時、OP側、DR側のサーボ
弁40に制御信号を与える。なお、このとき、制御部2
5は、OP側の位置センサ42とDR側の位置センサ4
2が検出した、OP側、DR側のピストン位置を求め、
これを用いて演算部23が求めたロールギャップ差の値
を参照しながら、参照したロールギャップ差がステップ
S160で求めたロールギャップ差となるように、随
時、OP側、DR側のサーボ弁40に制御信号を与える
制御処理を行う。
【0032】さらに、ステップS200では、和荷重制
御を行うために、制御部25は、OP側の押付力センサ
46とDR側の押付力センサ46が検出した押付力を求
め、求めた押付力の和(和荷重)が、ステップS100
にて設定した値となるように、随時、OP側、DR側の
サーボ弁40に制御信号を与える。
【0033】なお、上記のステップS190、200の
制御処理は、光センサ5aの検出出力を参照して、スト
リップ尾端が仕上圧延機1を抜ける直前以降に行うよう
に説明したが、光センサ5bの検出出力が高いレベルか
ら低いレベルへと変化したタイミングを、ストリップ尾
端が仕上圧延機1を抜けた時として判断して、これ以
降、上記のステップS190、200の制御処理を行う
ようにしても良い。
【0034】そして、ステップS210において、制御
部25が、ストリップ2の巻取が完了したと判断するま
で、ステップS190、200の制御動作を継続する。
具体的には、制御部25は、光センサ5cの検出出力
が、高いレベルから低いレベルへと変化したタイミング
を、ストリップ2の巻取が完了したと判断すればよい。
【0035】以上が、制御装置20が行う制御処理の一
例である。さて、本発明と従来技術における、センタリ
ング効果の比較例を図4に示す。図4(a)、図4
(b)、図4(c)は夫々、本発明、従来技術の荷重同
一制御、従来技術のギャップ差一定制御に対するもので
あり、いずれも横軸は時刻、縦軸は、OP側またはDR
側へのオフセンターの量を示している。
【0036】また、各図において、T0 は、図3のステ
ップS160において求めたロールギャップ差となるよ
うに、ステップS190で説明した制御を開始する時
刻、T 1 は、ストリップ尾端が仕上圧延機1を抜ける時
刻、T2 は、ストリップ尾端がピンチロールを通過する
時刻である。
【0037】今、通板するストリップの板厚が2(m
m)、OP側が10(μm)厚い板ウエッヂが発生して
いるものとする。図4(a)は、本発明にかかる制御を
適用したセンタリング効果を示し、具体的には、ストリ
ップ尾端が、仕上圧延機1を抜ける2(m)手前までO
P側、DR側の押付力が各々2tonで同一になるよう
にして、ロールギャプ差を記憶し、その後は、記憶した
ロールギャップ差を維持するようにしつつ、和荷重が4
(ton)となるように制御を行いストリップ尾端まで
巻き取った場合の、ピンチロール直下でのオフセンター
の量を示している。
【0038】図4(b)は、従来技術で説明した荷重同
一制御、具体的には、ストリップ尾端が仕上圧延機1を
抜ける前および抜けた後ともに、OP側、DR側の押付
力を各々2tonで同一とすることのみ行う制御を行っ
た時の、ピンチロール直下でのオフセンター量を示すも
のである。
【0039】図4(c)は、従来技術で説明したギャッ
プ差一定制御、具体的には、ストリップ尾端が仕上圧延
機1を抜ける前および抜けた後ともに、ストリップを挟
まない状態で、上下ロールを押し付けて、OP側、DR
側の押付力が同一になる時のロールギャップ差を維持し
つつ、和荷重が4(ton)となるよう制御を行いスト
リップ尾端まで巻き取った場合の、ピンチロール直下で
のオフセンターの量を示している。
【0040】図4(a)、図4(b)、図4(c)を見
て分かるように、従来技術に比べ本発明のセンタリング
効果は良好であり、本発明によれば、ストリップに板ウ
エッヂが存在していても、ストリップ尾端が仕上圧延機
1を抜ける前および抜けた後ともに、ピンチロール直下
でのストリップのオフセンターの量を極力低減できる。
特に、従来のギャップ差一定制御では、ストリップに板
ウエッヂが存在している場合には、オフセンターの量を
低減することは困難であったが、本発明によればこのこ
とは容易に解決できる。
【0041】以上述べてきたように、本発明によれば、
ストリップ尾端が仕上圧延機を抜ける前に、ストリップ
を挟んだ状態で、OP側、DR側の押付力が同一となる
ような、ロールギャップ差を記憶し、このロールギャッ
プ差を維持するように制御を行うことにより、ストリッ
プにウエッヂが存在していても、ウエッヂにならうよう
なロールギャップ差が記憶され、ストリップ尾端が仕上
圧延機を抜けた後は、ストリップのウエッヂにならうよ
うなロールギャップ差が維持されるため、ストリップの
板厚が薄い側へ、ストリップが移動することがなく、セ
ンタリング効果が維持される。
【0042】また、ストリップ尾端が仕上圧延機を抜け
た後に、ピンチロール部でストリップがオフセンターし
た場合には、オフセンターした側の押付力が大きくな
り、ストリップのオフセンターキャンセルする力が作用
し、センタリング効果が維持される。したがって、本発
明によれば、ストリップのサイドガイド当たりによる耳
いたみやテレスコープの発生を防止できる。
【0043】なお、本実施形態において、請求項におけ
る支持手段は、油圧シリンダ44、ピストン48を含む
構成に対応し、ロールギャップ差検出手段は、位置検出
センサ42、演算部を含む構成に対応し、押付力検出手
段は、押付力センサ46を含む構成に対応し、さらに、
制御手段は、サーボ弁40、制御装置20を含む構成に
対応する。
【0044】また、本実施形態では、上ピンチロール3
0を制御対象としたが、下ピンチロール35を制御対象
としても良い。さらに、下ピンチロール35の下方に例
えば、光学式測距装置を設けてロールギャップ差を検出
し、検出したロールギャップ差を制御装置20に与える
ような構成も考えられる。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1記載
の発明によれば、制御手段が、ストリップ尾端が仕上圧
延機を抜ける前に、ストリップを挟んだ状態で、上また
は下ピンチロールの軸方向両端部の両側(OP側、DR
側)の押付力を同一にするとともに、ロールギャップ差
検出手段が検出したロールギャップ差を記憶する処理、
および、ストリップ尾端が仕上圧延機を抜ける直前以降
においては、記憶したロールギャップ差となるように、
ピンチロールの昇降状態を制御する処理を行うので、ス
トリップ尾端が仕上圧延機を抜けた後、仕上圧延機のバ
ックテンションによるセンタリング効果がなくなった場
合でも、ストリップの板ウエッヂに沿うように、OP
側、DR側のピンチロール昇降状態が維持されるので、
ピンチロールによるストリップのセンタリングを行うこ
とができ、ストリップのサイドガイド当たりによる耳い
たみやテレスコープの発生を防止することが可能とな
る。
【0046】また、請求項2記載の発明によれば、制御
手段が、さらに、前記押付力検出手段が検出した押付力
を参照して、上または下ピンチロールの和荷重が所定値
になるように、ピンチロールの昇降状態を制御するの
で、ストリップの巻き取り時の品質劣化を一層抑制でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピンチローラ装置を含む圧延工程設備の構成図
である。
【図2】ピンチローラ装置の構成図である。
【図3】ピンチローラ装置が行う動作を説明するフロー
トチャートである。
【図4】本発明と従来例の効果を比較する説明図であ
る。
【符号の説明】
1 仕上圧延機 2 ストリップ 3 ランアウトテーブル 4 巻取装置 5 光センサ 6 サイドガイド 7 ピンチロール装置 10 入力装置 20 制御装置 21 メモリ部 23 演算部 25 制御部 30 上ピンチロール 31 上チョック 35 下ピンチロール 36 下チョック 40 サーボ弁 42 位置検出センサ 43 配管 44 油圧シリンダ 46 押付力センサ 48 ピストン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 伸宏 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 久木崎 太一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 今関 敏夫 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕上圧延機で圧延されたストリップを挟
    み、該ストリップを所定方向に案内する上、下ピンチロ
    ールを有するピンチロール装置において、 上または下ピンチロールの軸方向両端部を個別に、昇降
    自在に支持する支持手段と、上、下ピンチロールの軸方
    向両端部同士のギャップの差であるロールギャップ差を
    検出するロールギャップ差検出手段と、前記支持手段の
    押付力を検出する押付力検出手段と、前記ロールギャッ
    プを制御する機能を有する制御手段とを備え、 該制御手段は、ストリップ尾端が前記仕上圧延機を抜け
    る前に、ストリップを挟んだ状態で、前記押付力検出手
    段が検出した押付力を参照して、上または下ピンチロー
    ルの軸方向両端部の両側(OP側、DR側)の押付力を
    同一にするとともに、前記ロールギャップ差検出手段が
    検出したロールギャップ差を記憶する処理、および、ス
    トリップ尾端が前記仕上圧延機を抜ける直前以降におい
    ては、記憶したロールギャップ差となるように、前記支
    持手段によるピンチロールの昇降状態を制御する処理を
    行う、ピンチロール装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記制御手段は、さら
    に、前記押付力検出手段が検出した押付力を参照して、
    上または下ピンチロールの和荷重が所定値になるよう
    に、前記支持手段によるピンチロールの昇降状態を制御
    する処理を行うことを特徴とするピンチロール装置。
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