JP5741133B2 - 感熱記録体 - Google Patents

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Description

本発明は、無色乃至は淡色のロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関し、記録感度と記録像の保存性に優れた感熱記録体に関するものである。
無色乃至は淡色のロイコ染料と有機または無機の呈色剤との呈色反応を利用し、熱により両発色物質を接触させて記録像を得るようにした感熱記録体はよく知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトで、且つその保守も容易な為、ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としてのみならず巾広い分野において使用されている。
その利用分野として、例えばPOS(point of sales)システム用のレジ用紙及びチケット用紙が挙げられるが、同システムの拡大と共にその使用環境、使用方法も多様化しており、厳しい条件下での使用が増加してきている。またプリンタの印字速度も年々増加し、更に低い印字エネルギーでも印字できる事が望まれている。更に領収書としても使用されるため、記録部の油や可塑剤、事務用品、ハンドクリーム等、種々の薬品に対する保存性や捺印性が良好なことも必要である。
支持体上にロイコ染料と呈色剤を主成分とする感熱記録層を設けた感熱記録体にあっては、発色反応が可逆的であるため、発色画像が経時的に消色する事が知られている。この消色は曝光、高温、高湿雰囲気下で加速され、更に可塑剤、油等の接触によって速やかに進行し、記録画像が読取り不可能なまでに消色してしまうことがある。また、パーキングチケット用紙として感熱記録体を使用した場合、車中に放置され、特に夏場は高温の過酷な雰囲気下におかれるため、感熱記録体の非印字部が発色してしまい、印字部(記録像)とのコントラストがなくなり、極端な場合には読取りが不可能となることもある。
このような問題に対し、記録像の保存性を向上させるため、感熱記録層上に保護層を設ける方法や、感熱記録層中にエポキシ化合物を添加する方法等が提案されているが、いずれも油や可塑剤に対して十分な印字保存性改善の効果が得られていない。また保護層を設けた場合、記録感度の低下という欠点を有していた。また、近年高い印字保存性を有する呈色剤の開発が進み、前記曝光、高温、高湿雰囲気下での消色や高温下でのコントラスト低下の問題も解決されつつあるが、記録感度が低いという欠点がある。
このような要件を充足すべく、呈色剤について、種々の提案がなされている。
例えば、記録部の耐油性、耐可塑剤性に優れた新たな電子受容体として、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルエーテル、或いは特定のN−アリールスルホニル(チオ)尿素類が提案されている(特許文献1及び2参照)。
しかし、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルエーテル、或いは前記特定のN−アリールスルホニル(チオ)尿素類は、記録部の耐可塑剤性、耐油性は改善されるものの、高い記録濃度が得られ難く、高い記録濃度を得るためには増配する必要があるが、そうした場合は高温高湿保存下における白紙部(地肌部)の発色が見られる等、地肌部の耐熱湿性が劣っている。
呈色剤または呈色剤の一部として、4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンの使用(特許文献3参照)が記載されており、更に前記呈色剤と併用して使用する呈色剤として、オリゴマー型呈色剤(特許文献4参照)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(特許文献5参照)、または2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(特許文献6参照)の記載がある。その他に、4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンに加えて、ウレアウレタン化合物(特許文献7参照)、特定の増感剤としてp−アセチルビフェニル(特許文献8参照)、特定の保存性改良剤としてメチル化メチロールメラミン縮合物(特許文献9参照)を使用した感熱記録体が記載されている。更に、4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンに加えて、ロイコ染料,呈色剤及び各種保存安定剤を併用する感熱記録体(特許文献10参照)が記載されているが、いずれの感熱記録体においても、記録感度及び記録像の保存性について満足のいく特性のものが得られていないのが現状である。
特開平5−147357号公報 特開平5−32061号公報 特開2001−310561号公報 特開2002−283741号公報 特開2004−130539号公報 特開2004−195747号公報 特開2004−255842号公報 特開2002−052842号公報 特開2004−237476号公報 特開2004−009593号公報
本発明の課題は、記録感度と記録像の保存性に優れ、地肌カブリが少なく、しかもサーマルヘッドへのカス付着が少ない感熱記録体を提供することにある。
(1)支持体上に、ロイコ染料、呈色剤及び増感剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、呈色剤として、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−(トシルウレイド)ジフェニルエーテル、N−(3−トシル)−N’−フェニルウレア、及びブチル 4−(p−トシルウレイド)ベンゾエートから選ばれる少なくとも1種を含有し、増感剤としてジフェニルスルホンを、呈色剤に対して50〜200質量%含有することを特徴とする感熱記録体。
(2)感熱記録層に、呈色剤として更に4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンを含有する(1)に記載の感熱記録体。
(3)前記4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンの感熱記録層中の含有量が、前記4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−(トシルウレイド)ジフェニルエーテル、N−(p−トシル)−N’−フェニルウレア、及びブチル 4−(3−トシルウレイド)ベンゾエートから選ばれる少なくとも1種の感熱記録層中の合計質量に対して5〜90質量%である(1)または(2)に記載の感熱記録体。
本発明の感熱記録体は、記録感度と記録像の保存性に優れた効果を有し、地肌カブリが少なく、しかもサーマルヘッドへのカス付着が少ない感熱記録体を提供することが可能となった。
〔支持体〕
本発明の感熱記録体に用いられる支持体としては、特に限定しないが、例えば、中性または酸性の上質紙、合成紙、透明または半透明のプラスチックフィルム、白色のプラスチックフィルム等が挙げられる。支持体の厚みは特に限定しないが、通常、20〜200μm程度である。
〔感熱記録層〕
感熱記録層中には、ロイコ染料と、呈色剤として、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルエーテル、N−(p−トシル)−N’−フェニルウレア、及びブチル 4−(3−トシルウレイド)ベンゾエートから選ばれる少なくとも1種を含有し、増感剤としてジフェニルスルホンを、呈色剤に対して50〜200質量%含有するものである。
以下、各順に説明する。
(呈色剤)
本発明で使用する呈色剤は、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−(トシルウレイド)ジフェニルエーテル、N−(p−トシル)−N’−フェニルウレア、及びブチル 4−(3−トシルウレイド)ベンゾエートから選ばれる少なくとも1種であり、更に4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンを併用することが好ましい。
4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンを併用する場合、その感熱記録層中の含有量は、前記4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−(トシルウレイド)ジフェニルエーテル、N−(p−トシル)−N’−フェニルウレア、及びブチル 4−(3−トシルウレイド)ベンゾエートから選ばれる少なくとも1種の感熱記録層中の合計質量に対して5〜90質量%であることが好ましい。5質量%以上とすることにより、所望の記録感度が得られ易く、90質量%以下とすることにより、記録部の保存性(耐油性、耐可塑剤性)が低下することを防ぐことができる。
4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−(トシルウレイド)ジフェニルエーテル、N−(p−トシル)−N’−フェニルウレア、及びブチル 4−(3−トシルウレイド)ベンゾエートから選ばれる少なくとも1種、及び4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン以外に、必要に応じて、支障のない範囲で各種公知の呈色剤、例えば活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’‐ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン等のフェノール性化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−クミルフェニルエステル、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−ベンジルオキシフェニルエステル、N−(o−トルオイル)−p−トルエンスルホアミド、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(p−トリル)尿素等の分子内に−SONH−結合を有する有機化合物、p−クロロ安息香酸、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族カルボン酸、及びこれら芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、更にはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等の有機酸性物質等を併用することができる。
(増感剤)
本発明では感熱記録層に増感剤として、ジフェニルスルホンを感熱記録層中に使用される呈色剤の合計固形分質量に対して、50〜200質量%含有するものであり、より好ましくは70〜150質量%含有するものである。
感熱記録層にジフェニルスルホンを当該範囲で含有することにより、白紙カブリの発生及び印画時のヘッドカスの発生を抑えつつ、高感度化が可能となる。
白紙カブリが抑えられる理由は、明らかではないが、保管温度や湿度による、ジフェニルスルホンの変化が、前記条件で低く抑えられる為と考えられる。
また、印画時のヘッドカスの発生が抑えられる理由についても、明らかではないが、染料、呈色剤(4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−(トシルウレイド)ジフェニルエーテル、N−(p−トシル)−N’−フェニルウレア、及びブチル 4−(3−トシルウレイド)ベンゾエートから選ばれる少なくとも1種)とジフェニルスルホンの溶融混合物の粘度が、サーマルヘッドにカス付着し難い範囲になっていると推測される。
ジフェニルスルホンの含有量が50質量%未満では、充分な記録濃度が得られ難い、また、200質量%を超えると、高温または高湿環境で保存した場合の白紙カブリが発生する、或いは、印画時のヘッドカスが発生し易くなる。
また本発明の所望の効果に支障のない範囲で、他の増感剤も併用できる。具体的には、ステアリン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズアミルド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタン等が例示される。
(ロイコ染料)
感熱記録層に使用される無色乃至は淡色のロイコ染料としては、各種公知のものが使用でき、具体的には、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、フルオラン等の青発色性染料、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン等の緑発色性染料、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン等の赤発色性染料、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2,2−ビス{4−〔6’−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ〔フタリド−3,9’−キサンテン−2’−イルアミノ〕フェニル}プロパン、3−ジエチルアミノ−7−(3’−トリフルオロメチルフェニル)アミノフルオラン等の黒発色性染料、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等の近赤外領域に吸収波長を有する染料等。勿論、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて2種以上を併用することもできる。
(バインダー)
感熱記録層用塗液中には通常バインダーとして、各種の樹脂が使用される。かかるバインダーとしては、澱粉類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の少なくとも1種が、感熱記録層の全固形分に対して5〜50質量%程度、特に10〜40質量%程度の範囲で配合される。
(保存性改良剤)
本発明の感熱記録層中には保存性改良剤を添加してもよく、例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウムまたは多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。
保存性改良剤を使用する場合、その使用量は、保存性改良のために有効な量とすればよいが、通常は、感熱記録層の全固形分に対して1〜30質量%程度、特に5〜20質量%程度の範囲で配合されるのが好ましい。
(他の成分)
本発明の感熱記録体において、感熱記録層は、前記呈色剤、ロイコ染料、増感剤、バインダー及び保存性改良剤に加えて、更にその他の各種助剤を含有していてもよい。
(感熱記録層用塗液)
前記各種成分を含む感熱記録層用塗液は、一般に水を分散媒体とし、ボールミル、アトライター、サンドミル等の攪拌・粉砕機によりロイコ染料、呈色剤、増感剤等を一緒にまたは別々に分散する等して得られた材料を配合して調製される。
また、感熱記録層用塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩等の分散剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、消泡剤、着色染料、及び顔料等が適宜添加される。顔料としては、例えばカオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレー、焼成カオリン、酸化チタン、水酸化アルミニウム、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の無機顔料や、スチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生澱粉粒子等の有機顔料等が挙げられる。
〔下塗り層〕
本発明では、必要であれば、支持体と感熱記録層との間に、記録感度をより高めるために、下塗り層を設けることが好ましい。下塗り層は、吸油量が70ml/100g以上、特に80〜150ml/100g程度の吸油性顔料、及び/または有機中空粒子、及び/または熱膨張性粒子、並びに接着剤を主成分とする下塗り層用塗液を支持体上に塗布乾燥して形成されることが好ましい。ここで、前記吸油量はJIS K 5101に記載の方法に従い求められる値である。
前記吸油性顔料としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、焼成カオリン、無定形シリカ、軽質炭酸カルシウム、タルク等の無機顔料が挙げられる。これら吸油性顔料の一次粒子の平均粒子径は0.01〜5μm程度、特に0.02〜3μm程度であるのが好ましい。吸油性顔料の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層全固形分に対して2〜95質量%程度、特に5〜90質量%程度であるのが好ましい。
また、有機中空粒子としては、従来公知のもの、例えば、膜材がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等からなる中空率が50〜99%程度の粒子が例示できる。ここで中空率は(d/D)×100で求められる値である。該式中、dは有機中空粒子の内径を示し、Dは有機中空粒子の外径を示す。有機中空粒子の平均粒子径は0.5〜10μm程度、特に1〜3μm程度であるのが好ましい。前記有機中空粒子の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層全固形分に対して2〜90質量%程度、特に5〜70質量%程度であるのが好ましい。
なお、前記吸油性無機顔料を有機中空粒子と併用する場合、吸油性無機顔料と有機中空粒子とは前記使用量範囲で使用し、且つ吸油性無機顔料と有機中空粒子の合計量が下塗り層全固形分に対して、5〜90質量%程度、特に10〜80質量%程度であるのが好ましい。
また、前記接着剤としては、前記感熱記録層に使用される接着剤、特に澱粉−酢酸ビニルグラフト共重合体、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン系ラテックス等が好ましい。
前記接着剤の使用割合は広い範囲で選択できるが、一般には下塗り層全固形分に対して5〜30質量%程度、特に10〜20質量%程度の量で使用するのが好ましい。
〔保護層〕
本発明の感熱記録体は、感熱記録層上に可塑剤や油等の薬品に対する記録像の保存性、或いは記録適性を改良する目的で保護層を設けることも出来る。
保護層形成用塗液の調製方法については特に限定するものではなく、一般に水を分散媒体とし、澱粉類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール等のバインダー、及び必要に応じてカオリン、軽質炭酸カルシウム、微粒子シリカ等の顔料を混合、攪拌して調製される。
保護層は、顔料を使用することなく、前記バインダー及び必要に応じて後述の各種助剤の1種以上を使用して形成することができる。
また、保護層は、前記バインダーと前記顔料とを併用して形成することもできる。この場合、前記バインダーの使用量は、特に限定されず広い範囲から適宜選択できるが、一般には、保護層の全固形量に対して1〜95質量%程度、特に2〜80質量%程度とするのが好ましい。また、顔料の使用量も、特に限定されず広い範囲から適宜選択できるが、一般には、保護層の全固形量に対して1〜95質量%程度、特に2〜90質量%程度とするのが好ましい。
更に、保護層用塗液中には、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の界面活性剤(分散剤、湿潤剤)、消泡剤、カリミョウバンや酢酸アルミニウム等の水溶性多価金属塩等の各種助剤を適宜添加することもできる。また耐水性を一層向上させるためにグリオキザ−ル、硼酸、ジアルデヒド澱粉、エポキシ系化合物等の硬化剤を併用することもできる。
特に、保護層中に、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の常温で液体の紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルを、保護層の全固形量に対して紫外線吸収剤が10〜40質量%程度、特に15〜38質量%程度となるように添加すると光暴露に対して地肌部の黄変や記録像の退色が著しく改良される。
本発明の感熱記録体において、下塗り層、感熱記録層及び保護層の形成方法については特に限定されず、例えばエアナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の適当な塗布方法により下塗り層用塗液を支持体上に塗布・乾燥した後、感熱記録層用塗液、更に保護層用塗液を前記下塗り層上に塗布・乾燥する等の方法で形成される。
下塗り層を設ける場合、下塗り層用塗液の塗布量は乾燥重量で3〜20g/m程度、好ましくは5〜12g/m程度である。感熱記録層用塗液の塗布量は乾燥重量で2〜12g/m程度、好ましくは3〜10g/m程度である。保護層を設ける場合、保護層用塗液の塗布量は乾燥重量で0.5〜15g/m程度、好ましくは1.0〜8g/m程度の範囲で調節される。
なお、必要に応じて感熱記録体の裏面側にも保護層を設け、一層保存性を高めたり、強光沢を持たせることも可能である。各層塗抹後にスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施したり、或いは感熱記録体の裏面に粘着剤処理を施して粘着ラベルに加工したり、磁気記録層や印刷用塗被層、更には熱転写記録層やインクジェット記録層を設ける等、感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
以下、本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、勿論本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。また、特に断らない限り、例中の「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
(実施例1(参考例)
・下塗り層用塗液の調製
球状樹脂粒子分散液(商品名:グロスデール130S、組成:スチレン、平均粒子径:0.8μm、三井化学社製、固形分濃度53質量%)90部、焼成カオリン(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製)の50%水分散液(平均粒子径:0.6μm)120部、スチレン−ブタジエン系ラテックス(商品名:L−1571、旭化成ケミカルズ社製、固形分濃度48質量%)10部、酸化澱粉の10%水溶液50部、及び水20部からなる組成物を、混合攪拌して下塗り層用塗液を得た。
・A液調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン100部、鹸化度60モル%、重合度200のポリビニルアルコールの20%水溶液50部、天然油脂系消泡剤の5%エマルジョン20部、及び水80部からなる組成物(懸濁液)を、サンドミルにより平均粒子径が0.5μmとなる様に処理してA液を得た。
・B液調製
4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン100部、スルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセランL−3266、日本合成化学社製)の20%水溶液50部、天然油脂系消泡剤の5%エマルジョン10部、及び水90部からなる組成物(懸濁液)を、サンドミルにより平均粒子径が1.0μmとなる様に処理してB液を得た。
・C液調製
4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン(商品名:BPS−MAE、日華化学社製)100部、スルホン変性ポリビニルアルコ−ル(商品名:ゴ−セランL−3266、日本合成化学社製)の20%水溶液50部、天然油脂系消泡剤の5%エマルジョン10部、及び水90部からなる組成物(懸濁液)をサンドミルにより平均粒子径が1.0μmとなる様に処理してC液を得た。
・D液調製
ジフェニルスルホン100部、スルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセランL−3266、前出)の20%水溶液50部、天然油脂系消泡剤の5%エマルジョン2部、及び水98部からなる組成物を、サンドミルにより平均粒子径が1.0μmとなる様に処理してD液を得た。
・感熱記録層用塗液の調製
A液25.0部、B液37.5部、D液37.5部、微粒子無定形シリカ(商品名:ミズカシールP−527、水澤化学工業社製)10部、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH−42、昭和軽金属工業社製)20部、鹸化度98モル%、重合度1000のポリビニルアルコールの12%水溶液125部、ステアリン酸亜鉛分散液(商品名:ハイドリンZ−8−36、固形分濃度36%、中京油脂社製)13.9部、及び水18.6部を混合・攪拌して感熱記録層用塗液を調製した。
・感熱記録体の作製
64g/mの上質紙(酸性紙)の一方の面に、下塗り層用塗液を乾燥後の重量が8g/mとなるように塗布乾燥して下塗り層を形成し、感熱記録層用塗液を乾燥後の重量が3.5g/mとなるように塗布乾燥して感熱記録層を形成した後、スーパーキャレンダーを施し、感熱記録体を得た。
(実施例2(参考例)
実施例1(参考例)の感熱記録層用塗液の調製において、D液の量を37.5部から22.5部に減量した以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例3(参考例)
実施例1(参考例)の感熱記録層用塗液の調製において、D液の量を37.5部から60部に増量した以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例4)
実施例1(参考例)の感熱記録層用塗液の調製において、C液を12.5部追加した以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例5(参考例)
実施例1(参考例)のB液調製において、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタンの代わりに、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルエーテルを用いた以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例6)
実施例1(参考例)のB液調製において、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタンの代わりに、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルエーテルを用い、実施例1(参考例)の感熱記録層用塗液の調製において、C液を12.5部追加した以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例7(参考例)
実施例1(参考例)のB液調製において、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタンの代わりに、N−(p−トシル)−N’−フェニルウレアを用いた以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例8)
実施例1(参考例)のB液調製において、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタンの代わりに、N−(p−トシル)−N’−フェニルウレアを用い、実施例1(参考例)の感熱記録層用塗液の調製において、C液を12.5部追加した以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例9(参考例)
実施例1(参考例)のB液調製において、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタンの代わりに、ブチル4−(3−トシルウレイド)ベンゾエートを用いた以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例10)
実施例1(参考例)のB液調製において、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタンの代わりに、ブチル4−(3−トシルウレイド)ベンゾエートを用い用い、実施例1(参考例)の感熱記録層用塗液の調製において、C液を12.5部追加した以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例1)
実施例1(参考例)の感熱記録層用塗料の調製において、D液の量を37.5部から7.5部に減量以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例2)
実施例1(参考例)の感熱記録層用塗料の調製において、D液の量を37.5部から90部に増量した以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例3)
実施例1(参考例)のB液調製において、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタンの代わりに、2,2’−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル(商品名:D−90、日本曹達社製)を用いた以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例4)
実施例1(参考例)のD液調製において、ジフェニルスルホンの代わりに、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン(商品名:KS−232、三光社製)を用いた以外は、実施例1(参考例)と同様にして感熱記録体を得た。
かくして得られた感熱記録体について以下の評価試験を行い、その結果を表1に記載した。
(1)記録濃度
感熱記録評価機(商品名:TH−PMD、大倉電機社製)を用いて、印加エネルギー0.34mJ/ドットにて各感熱記録体を印字し、記録部及び未記録部(地肌部)の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914型、マクベス社)のビジュアルモードで測定した。
数値が大きい程、印字の濃度が濃いことを示しており、記録部については、実用上、1.20以上であることが必要とされる一方、地肌部については数値が小さいほど好ましく、0.2を超えると、地肌カブリが問題となる。
(2)耐熱性
記録前の各感熱記録体を60°C、30%RH雰囲気下で24時間放置した後の地肌部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914型、マクベス社)のビジュアルモードで測定した。
数値が小さいほど好ましく、0.2を超えると、地肌カブリが問題となる。
(3)耐湿熱性
記録前の各感熱記録体を40°C、90%RH雰囲気下で24時間放置した後の地肌部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914型、マクベス社)のビジュアルモードで測定した。
数値が小さいほど好ましく、0.2を超えると、地肌カブリが問題となる。
(4)耐油性
記録濃度測定用で発色させた各感熱記録体の記録部にサラダ油を表面塗布し、24時間放置後に表面をガーゼで拭いた後の記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914型、マクベス社)のビジュアルモードで測定した。また、下記式により、記録部の保存率を求めた。サラダ油塗布処理後の記録濃度0.6以上で、保存率50%以上であれば問題ない。
保存率(%)=測定値(記録濃度)÷処理前の記録濃度×100
(5)耐可塑剤性
ポリカーボネイトパイプ(40mmφ)上にラップフィルム(商品名:ハイラップKMA−W、三井化学社製)を三重に巻付け、その上に記録濃度測定用で発色させた各感熱記録体を載せ、更にその上にラップフィルムを三重に巻き付けて40°Cで24時間放置した後の記録部の濃度をマクベス濃度計(商品名:RD−914型、マクベス社)のビジュアルモードで測定した。また、記録部の保存率を、耐油性の場合と同様に、上記式に基づいて、算出した。
処理後の記録濃度0.6以上で、保存率50%以上であれば問題ない。
(6)サーマルヘッドへのカス付着テスト
感熱記録評価機(商品名:TH−PMD、大倉電機社製)を用いて、市松パターン(印字部の印加エネルギーは0.34mJ/ドット)で1m印字し、印字後のサーマルヘッドと印字物を目視で観察し、下記のように評価した。
○:サーマルヘッド上にカスの付着が見られず、印字障害も発生せず、優れた印画適性を有する。
△:サーマルヘッド上に僅かにカスの付着が見られるが、印字障害は発生せず、実用上問題ない。
×:サーマルヘッドにカスが付着し、印字障害が発生しており、実用とならない。
Figure 0005741133
実施例及び比較例で示した通り、本発明の感熱記録体は、記録感度と記録像の保存性に優れた効果を有し、地肌カブリが少なく、しかもサーマルヘッドへのカス付着が少ない感熱記録体である。

Claims (1)

  1. 支持体上に、ロイコ染料、呈色剤及び増感剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、呈色剤として、4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−(トシルウレイド)ジフェニルエーテル、N−(3−トシル)−N’−フェニルウレア、及びブチル4−(p−トシルウレイド)ベンゾエートから選ばれる少なくとも1種を含有し、増感剤としてジフェニルスルホンを、呈色剤に対して50〜200質量%含有し、更に4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンを前記4,4’−(3−トシルウレイド)ジフェニルメタン、4,4’−(3−(トシルウレイド)ジフェニルエーテル、N−(p−トシル)−N’−フェニルウレア、及びブチル4−(3−トシルウレイド)ベンゾエートから選ばれる少なくとも1種の感熱記録層中の合計質量に対して5〜90質量%で含有することを特徴とする感熱記録体。
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