JP5703659B2 - 化粧シート - Google Patents

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Description

本発明は、化粧シートに関する。
最表面に電離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を有する化粧シートは、耐摩耗性、耐衝撃性、耐汚染性、耐傷性等の物性が優れているため、例えば、床材用シートとして好適に用いられている。ここで、電離放射線硬化型樹脂とは、紫外線、電子線等の電離放射線の照射により重合架橋反応可能なラジカル重合性二重結合を分子中に含むプレポリマー、オリゴマー及び/又はモノマーを適宜配合してなるものである。このような化粧シートは、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2002−52681号公報
しかしながら、特許文献1に記載の化粧シートは、未だ耐傷性が不十分であるため、耐傷性に優れた化粧シートの開発が望まれている。
例えば、電離放射線硬化型樹脂を含む表面保護層の厚さを、従来の化粧シートよりも大きくすることによって、耐傷性を向上させる方法がある。しかしながら、表面保護層の厚みを大きくする(厚膜化する)と、表面保護層を形成するための樹脂組成物に含まれる溶剤が乾燥しにくくなり、その結果、当該溶剤が表面保護層中に残留するという問題がある。
そこで、耐傷性を向上させるとともに、上記溶剤の問題を解消する目的で、電離放射線硬化型樹脂を含む表面保護層を多層に塗工する方法がある。しかしながら、上記方法では、電離放射線硬化型樹脂が硬化する時に発生する収縮応力によって、隣接する層との間に歪み(内部応力)が生じる。その結果、表面保護層間で十分な密着性を得ることができず、使用の際に表面保護層間で剥離するという問題がある。
従って、本発明の目的は、耐傷性に優れ、かつ表面保護層の密着性に優れた化粧シートを提供することである。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の層構成によって形成される場合には、化粧シートが上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の化粧シートに関する。
1. 基材シート上に、少なくとも第1表面保護層及び第2表面保護層を順に有する化粧シートであって、
(1)前記第1表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂及び水酸基を有する電離放射線非硬化型樹脂を含有し、
(2)前記第2表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂及びイソシアネートを含有する
ことを特徴とする、化粧シート。
. 前記イソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びキシリレンジイソシアネートからなる群から選ばれた少なくとも1種である、上記項1に記載の化粧シート。
前記水酸基を有する電離放射線非硬化型樹脂は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリウレタンポリオール並びにこれらの共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種である、上記項1又は2に記載の化粧シート。
4. 基材シート上に、絵柄模様層、熱可塑性樹脂層、プライマー層、第1表面保護層及び第2表面保護層を順に有する、上記項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。

以下、本発明の化粧シートについて詳細に説明する。
化粧シート
本発明の化粧シートは、基材シート上に、少なくとも第1表面保護層及び第2表面保護層を順に有する化粧シートであって、
(1)前記第1表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂及び水酸基を有する電離放射線非硬化型樹脂を含有し、
(2)前記第2表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂及びイソシアネートを含有することを特徴とする。
上記特徴を有する本発明の化粧シートは、第1表面保護層及び第2表面保護層がそれぞれ上記特定の条件を満たすため、耐傷性に優れ、かつ表面保護層の密着性(第1表面保護層と第2表面保護層の層間密着性)に優れる。
本発明の化粧シートの構成は限定的でなく、基材シート上に少なくとも第1表面保護層及び第2表面保護層が積層された化粧シートであればよい。例えば、基材シート上に絵柄模様層、着色隠蔽層、接着剤層、熱可塑性樹脂層、プライマー層、第1表面保護層及び第2表面保護層が順に積層された化粧シート等が挙げられる。以下、上記化粧シートの構成を代表例として、構成する各層について説明する。
(基材シート)
基材シートとしては、特に限定されず、化粧シートの分野で通常用いられているものが使用できる。例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、アイオノマー、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性樹脂などが挙げられる。前記基材シートは、これら樹脂を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
基材シートは、着色されていてもよい。この場合、上記のような熱可塑性樹脂等に対して着色剤(顔料又は染料)を添加して着色することができる。着色剤としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等の無機顔料、フタロシアニンブルー等の有機顔料のほか、各種の染料を使用することができる。これらは、公知又は市販のものから1種又は2種以上を選ぶことができる。また、着色剤の添加量も、所望の色合い等に応じて適宜設定すれば良い。
基材シートには、必要に応じて、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等の各種の添加剤が含まれていても良い。
基材シートの厚みは、最終製品の用途、使用方法等により適宜設定できるが、一般には20〜300μmが好ましい。
基材シートの片面又は両面には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、電離放射線処理、重クロム酸処理等の表面処理を施してもよい。例えば、コロナ放電処理を行う場合には、基材シート表面の表面張力が30dyne以上、好ましくは40dyne以上となるようにすればよい。表面処理は、各処理の常法に従って行えばよい。
本発明の化粧シートは、必要に応じて、基材シートの裏面側に、プライマー層(裏面プライマー層)を設けても良い。また、図示はしないが、本発明の化粧シートは基材シートの裏面プライマー層側に後述する接着剤層の接着剤を介してポリエステル系バッカー材をドライラミネート方式で積層してもよい。裏面プライマー層を設けない場合には、基材シートの裏面側に硬質ポリオレフィン系バッカー材を溶融押出しラミネート方式等で積層し、バッカー材の裏面側に裏面プライマー層を設けてもよい。
基材シートの裏面側に裏面プライマー層を設ける場合、その材質(添加剤も含む)、塗工方法、塗布量、厚み等は、後述するプライマー層(熱可塑性樹脂層と第1表面保護層との間に形成されるプライマー層)と同様である。
(絵柄模様層)
基材シートの上には、必要に応じて、絵柄模様層を形成することができる。
絵柄模様層は、化粧シートに所望の絵柄による意匠性を付与するものであり、絵柄の種類等は特に限定的ではない。例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。
絵柄模様層の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)させて得られる着色インキ、コーティング剤等を用いた印刷法などにより形成すればよい。インキとしては、化粧シートのVOCを低減する観点から、水性組成物を使用することもできる。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの着色剤には、シリカ等のフィラー、有機ビーズ等の体質顔料、中和剤、界面活性剤等をさらに配合してもよい。
結着材樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水等の無機溶剤等が挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
絵柄模様層の形成に用いる印刷法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、全面ベタ状の絵柄模様層を形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法が挙げられる。その他、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法、エッチング法等を用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いたりしてもよい。
絵柄模様層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は1〜15μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜10μm程度である。
(着色隠蔽層)
基材シートと絵柄模様層との間には、必要に応じて、更に着色隠蔽層を形成してもよい。着色隠蔽層は、化粧シートのおもて面から被着材の地色を隠蔽したい場合に設けられる。本発明では基材シートは着色されているが、隠蔽性を安定させるために着色隠蔽層を更に形成しても良い。
着色隠蔽層を形成するインクとしては、隠蔽着色が可能な公知のインクが使用できる。
着色隠蔽層の形成方法は、基材シート全体を被覆(全面ベタ状)するように形成できる方法が好ましい。例えば、前記したロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等が好ましいものとして挙げられる。
着色隠蔽層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は0.2〜10μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜5μm程度である。
(接着剤層)
後記する熱可塑性樹脂層と絵柄模様層との密着性を高めるため、接着剤層を形成してもよい。接着剤層は、意匠性を損なわせないものであれば、特に限定されず、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。
接着剤としては、特に限定されず、化粧シートの分野で公知の接着剤が使用できる。化粧シート分野における公知の接着剤としては、例えば、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂、ウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。これら接着剤は1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、イソシアネートを硬化剤とする二液硬化型ポリウレタン樹脂又はポリエステル樹脂も適用し得る。
接着剤層の形成には、公知の印刷法を採用することができる。例えば、ロールコート、カーテンフローコート、ワイヤーバーコート、リバースコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、エアーナイフコート、キスコート、ブレードコート、スムースコート、コンマコート等の方法が採用できる。
接着剤層の厚みは特に限定されないが、乾燥後の厚みが0.1〜30μm程度、好ましくは1〜20μm程度である。
(熱可塑性樹脂層)
絵柄模様層(又は接着剤層)の上には、必要に応じて、熱可塑性樹脂層を形成することができる。
熱可塑性樹脂層を構成する樹脂は、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリメチルペンテン、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、ポリカーボネート、セルローストリアセテート等を挙げることができる。これらの樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
熱可塑性樹脂層の形成方法は限定的でなく、例えば予め形成されたシート又はフィルムを隣接する層にラミネートする方法、熱可塑性樹脂層を形成し得る樹脂組成物を溶融押出し、隣接する層と一緒にラミネートする方法等がある。ラミネート方法としては、例えばドライラミネート方式によるラミネート方法が挙げられる。
熱可塑性樹脂層の厚みは、通常は20〜200μm程度であるが、化粧シートの用途等に応じて上記範囲を超えても良い。
(プライマー層)
熱可塑性樹脂層と第1表面保護層との間には、必要に応じて、プライマー層を形成することができる。前記プライマー層を形成することにより、熱可塑性樹脂層と第1表面保護層の密着性を向上させることができる。
プライマー層は、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン−アクリル共重合体、ポリウレタン樹脂(イソシアネート硬化剤と各種ポリオールからなる2液硬化型)、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレンなどの溶液を塗工することにより形成される。
プライマー層には上記樹脂以外に、シリカ微粉末などの充填剤、紫外線吸収材、光安定剤等の添加剤を添加しても良い。プライマー層は、これらの組成物を、塗工し、必要に応じて乾燥、硬化させることで形成される。具体的にはプライマー組成物をグラビアコート、ロールコート等の方法で塗工して乾燥(硬化)させて形成される。
プライマー層の塗布量は1〜20g/m(乾燥時)が好ましく、1〜5g/m(乾燥時)がより好ましい。
プライマー層の厚みは特に限定されないが、通常0.01〜10μm、好ましくは1〜4μm程度である。
プライマー層の上には、必要に応じてパターン状低艶印刷層を設けても良い。第1表面保護層を施した後、この低艶印刷層を設けた領域がこれ以外の領域に比べて低艶となり、目の錯覚によりその領域が凹部であるかのように認識される意匠となる。
(第1表面保護層)
本発明の化粧シートは、最表面層として後述する第2表面保護層が形成されており、前記第2表面保護層の裏面側には第1表面保護層が形成されている。
第1表面保護層は、樹脂成分として少なくとも電離放射線硬化型樹脂を含有する。
電離放射線硬化型樹脂としては特に限定されず、紫外線、電子線等の電離放射線の照射により重合架橋反応可能なラジカル重合性二重結合を分子中に含むプレポリマー(オリゴマーを含む)及び/又はモノマーを主成分とする樹脂が使用できる。これらのプレポリマー又はモノマーは、単体又は複数を混合して使用できる。
具体的には、前記プレポリマー又はモノマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物が挙げられる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましい。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの分子量としては、通常250〜100000程度が好ましい。例えば、ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーがウレタン(メタ)アクリレートである場合、ポリオール成分(アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、エポキシポリオール、ポリカプロラクトンジオール等)と、硬化剤成分であるイソシアネート成分(トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メタキシレンジイソシアネート等)を反応させて得られる末端イソシアネート基を有する化合物に、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、または2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)等のアクリレート基を反応させることで、両末端にアクリロイル基を有する2官能の(メタ)アクリレート化合物として得られるものである。
ラジカル重合性不飽和基を有するモノマーとしては、例えば、単官能モノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、多官能モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カチオン重合性官能基を有するプレポリマーとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。また、チオールとしては、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールが挙げられる。ポリエンとしては、例えば、ジオール及びジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したものが挙げられる。
なお、本発明の化粧シートを曲げ加工に使用する場合は、第1表面保護層を第2表面保護層より柔らかく設計すればよい。第1表面保護層を第2表面保護層より柔らかくする方法としては、第1表面保護層に対し加える電離放射線非硬化型樹脂の含有量を多くする方法の他、電離放射線硬化型樹脂中の(メタ)アクリレート官能基数が比較的少ないものを使用すればよい。
第1表面保護層には、さらに水酸基を有する樹脂を含有することができる。水酸基を有する樹脂を含有することにより、後述する第2表面保護層に含まれているイソシアネートと反応し、ウレタン結合を形成する。そのため、第1表面保護層と第2表面保護層との間の密着性をより強固にすることが可能となる。
水酸基を有する樹脂としては、分子中に水酸基(−OH)を有するもので、例えば分子中に2個以上の水酸基を有する樹脂を使用することができる。具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール又はこれらの共重合体等が挙げられる。水酸基を有する樹脂は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
好ましい水酸基を有する樹脂は、アクリルポリオール、ポリウレタンポリオール及びアクリル−ウレタンポリオールからなる群から選ばれた少なくとも1種である。
水酸基を有する樹脂が第1表面保護層に含有される場合、その含有量は特に限定されないが、第1表面保護層に含まれる電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して、1〜95重量部が好ましい。
その他、第1表面保護層には、必要に応じて、カルボキシル基、アミノ基、メルカプト基等の活性水素を含有する基を有する樹脂を併用してもよい。前記活性水素を含有する基は、水酸基と同様、イソシアネート基と反応可能である。例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等の熱硬化性樹脂を挙げることができる。
第1表面保護層は、第2表面保護層を形成する前に電離放射線を照射し硬化させてもよい。電離放射線としては、電離放射線硬化型樹脂(組成物)中の分子を硬化反応させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子が用いられる。通常は紫外線又は電子線を用いればよいが、可視光線、X線、イオン線等を用いてもよい。
紫外線源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用できる。紫外線の波長としては、通常190〜380nmが好ましい。
電子線源としては、例えば、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。その中でも、特に100〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射できるものが好ましい。電子線の照射量は、2〜15Mrad程度が好ましく、2〜5Mradがより好ましい。
第1表面保護層は、必要に応じて、耐候剤、可塑剤、安定剤、充填剤、分散剤、染料、艶消し材、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料等の着色剤、溶剤等の各種添加剤を含んでもよい。
第1表面保護層は、例えば、熱可塑性樹脂層の上に、電離放射線硬化型樹脂を含む樹脂組成物をグラビアコート、ロールコート等の公知の塗工法により塗工後、樹脂を硬化させることにより形成できる。
第1表面保護層の厚さは特に限定されず、最終製品の特性に応じて適宜設定できるが、通常0.1〜50μm、好ましくは1〜20μm程度である。
(第2表面保護層)
本発明の化粧シートは、最表面層として第2表面保護層が形成される。
第2表面保護層は、少なくとも電離放射線硬化型樹脂及びイソシアネートを含有する。そのため、第1表面保護層と第2表面保護層との密着性が向上する。当該密着性が向上する理由は、前記イソシアネートが第1表面保護層に含まれている電離放射線硬化型樹脂と相互作用するためと解される。また、電離放射線硬化型樹脂を使用することにより耐傷性、耐衝撃性等も併せて高めることができる。
電離放射線硬化型樹脂としては特に限定されず、例えば、前記第1表面保護層で例示された電離放射線硬化型樹脂と同様の樹脂を使用することができる。
第2表面保護層には、第1表面保護層と同様、樹脂成分として電離放射線硬化型樹脂の他、熱硬化性樹脂等を併用することができる。
イソシアネートとしては、例えば、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDMI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネート等が用いられる。或いはまた、上記各種イソシアネートの付加体又は多量体を用いることができる。例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量体(trimer)等がある。なお、イソシアネートは1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
好ましいイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びキシリレンジイソシアネートからなる群から選ばれた少なくとも1種である。
イソシアネートの含有量は、特に限定されないが、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して1〜30重量部が好ましい。
第2表面保護層は、電離放射線の照射によって、樹脂成分として含有する電離放射線硬化型樹脂が架橋硬化される。そのため、耐傷性、耐衝撃性等に優れた化粧シートが得られる。
電離放射線の種類・条件等については、前述した第1表面保護層における電離放射線と同様である。
第2表面保護層は、必要に応じて、耐候剤、可塑剤、安定剤、充填剤、分散剤、染料、艶消し材、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料等の着色剤、溶剤等の各種添加剤を含んでもよい。
第2表面保護層は、例えば、第1表面保護層の上に、電離放射線硬化型樹脂を含む樹脂組成物をグラビアコート、ロールコート等の公知の塗工法により塗工後、樹脂を硬化させることにより形成できる。
第2表面保護層の厚さは特に限定されず、最終製品の特性に応じて適宜設定できるが、通常0.1〜50μm、好ましくは1〜20μmであり、より好ましくは1〜5μm程度である。特に、1〜20μmという薄膜で形成される場合、前記添加剤を含有する際に、前記添加剤が第2表面保護層の裏面側(第2表面保護層から見た第1表面保護層側)に沈むことなく、化粧シートの最表層側に存在することが可能となるため、結果として添加剤による機能を効果的に付与することができる。例えば、第2表面保護層の厚さを1〜20μmとし、添加剤として艶消しシリカを含有させる場合、効果的に意匠性を付与することができる。なお、上記第2表面保護層の薄膜化は、粒径の小さい添加剤を適宜使用できるという観点及び添加剤を少量添加で機能性を効果的に付与できる観点からも好ましい。
化粧シートの製造方法
本発明の化粧シートは、前記第2表面保護層が最表面となるように、第1表面保護層及び第2表面保護層を形成することにより得られる。例えば、基材シート上に、絵柄模様層(及び着色隠蔽層)、接着剤層、熱可塑性樹脂層、プライマー層及び第1表面保護層を積層した後、最表面に第2表面保護層を形成することにより得られる。
第1表面保護層の硬化については、第1表面保護層及び第2表面保護層を全て積層した後に行うことができるが、第1表面保護層を形成した後に電離放射線を照射し、その後、当該硬化した第1表面保護層の上に第2表面保護層を積層し、再度電離放射線を照射して第2表面保護層を硬化することが好ましい。かかる方法により、当該第1表面保護層の上に第2表面保護層を効率よく積層することができる。
また、化粧シートのエンボス加工を施す場合は、第2表面保護層を形成した後でもよいし、第2表面保護層を形成する前でもよい。例えば、具体的な態様として、1)基材シート上に絵柄模様層、熱可塑性樹脂層、プライマー層、第1表面保護層及び第2表面保護層を形成し、最後にエンボス加工を施してもよい。また、別の態様として、2)基材シート上に絵柄模様層、熱可塑性樹脂層、第1プライマー層及び第1表面保護層を順に形成した後、エンボス加工を施し、最後に第2表面保護層を形成してもよい。また、さらに別の具体的態様として、3)基材シート上に絵柄模様層、熱可塑性樹脂層を順に形成し、次いでエンボス加工を施した後、第1表面保護層を設け、最後に第2表面保護層を形成してもよい。
エンボス加工は、公知のエンボス版を使用し、例えば、シート温度120℃〜160℃、10〜40kg/cm2の圧力にて化粧シートの絵柄印刷面側に凹凸パターンを転写す
ればよい。
またワイピング加工を施す場合は、特公昭58−14312号公報などに記載されているように、凹凸模様上に着色インキを塗布した後、ワイピング処理し、凹凸模様の凹部内に着色インキを充填することにより行う。
化粧材
本発明の化粧シートの第2表面保護層が最表面となるように、前記化粧シートを各種被着材と接合することにより、化粧材とすることができる。被着材の材質は特に限定されず、例えば、無機非金属系、金属系、木質系、プラスチック系等の材質が挙げられる。
具体的には、無機非金属系では、例えば、抄造セメント、押出しセメント、スラグセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GRC(ガラス繊維強化コンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セメント、硅酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非陶磁器窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス材料などが挙げられる。
金属系では、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属材料(金属鋼板)が挙げられる。
木質系では、例えば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーティクルボード、繊維板、集成材等が挙げられる。
プラスチック系では、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
本発明の化粧シートと前記各種被着材との接合について、特に限定されないが、例えば、接着剤を介して接合することができる。接着剤は、被着材の種類等に応じて公知の接着剤から適宜選択すればよい。例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー等のほか、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等が挙げられる。これら接着剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
このようにして製造された化粧材は、例えば、壁、天井、床等の建築物の内装材、窓枠、扉、手すり等の建具の表面化粧板、家具又は弱電、OA機器等のキャビネットの表面化粧板等に用いることができる。
本発明の化粧シートは、第1表面保護層及び第2表面保護層がそれぞれ特定の条件を満たすため、耐傷性に優れ、かつ表面保護層の密着性(第1表面保護層と第2表面保護層の層間密着性)に優れる。
本発明の化粧シートの層構成を例示する模式図である。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
60μm厚のポリプロピレン樹脂(基材シート)に絵柄模様層(厚さ1〜3μm程度)を印刷により形成した。次いで、絵柄模様層の上に、ポリプロピレン樹脂シートを押出ラミネート方式で積層し、厚さ80μmの熱可塑性樹脂層を形成した。
熱可塑性樹脂層のおもて面に、2液硬化型ウレタン樹脂(ポリウレタン−アクリル共重合体)をグラビアコートにて塗膜(厚さ2μm)を形成し、プライマー層とした。
プライマー層のおもて面に、ウレタンアクリレート系の電離放射線硬化型樹脂(セイカビーム、大日精化(株)製)をグラビアコートにて塗膜(厚さ15μm)を形成した後、175keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射することにより、第1表面保護層を形成した。
第1表面保護層のおもて面に、ウレタンアクリレート系の電離放射線硬化型樹脂(セイカビーム、大日精化(株)製)100重量部及びヘキサメチレンジイソシアネート(FG700、DICグラフィクス(株)製)25重量部からなる樹脂組成物をグラビアコートにて塗膜(厚さ15μm)を形成した後、175keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射することにより、第2表面保護層を形成して、化粧シートを作製した。
実施例2
第1表面保護層において、ウレタンアクリレート系の電離放射線硬化型樹脂に代えて、ウレタンアクリレート系の電離放射線硬化型樹脂100重量部及びアクリルポリオール(ACT、DICグラフィクス(株)製)10重量部からなる樹脂組成物によって塗膜を形成する以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
実施例3
アクリルポリオールの含有量を、10重量部に代えて25重量部とする以外は、実施例2と同様にして化粧シートを作製した。
実施例4
アクリルポリオールの含有量を、10重量部に代えて40重量部とする以外は、実施例2と同様にして化粧シートを作製した。
実施例5
第1表面保護層を形成する際の電子線照射量を、5Mradに代えて2Mradとする以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
実施例6
第1表面保護層を形成する際の電子線照射量を、5Mradに代えて2Mradとする以外は、実施例4と同様にして化粧シートを作製した。
比較例1
ヘキサメチレンジイソシアネートを使用しない以外は、実施例5と同様にして化粧シートを作製した。
比較例2
第1表面保護層を形成する際に電子線を照射しない以外は、比較例1と同様にして化粧シートを作製した。
比較例3
ヘキサメチレンジイソシアネートを使用しない以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
試験方法
≪密着性試験≫
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた化粧シートの第2表面保護層側に対し、セロハンテープ(セロテープ(登録商標)、工業用18mm巾、ニチバン(株)製)を貼り合わせた後、45度の角度で勢いよく剥がし、化粧シート及びセロハンテープを目視した。化粧シートに関して、第1表面保護層と第2表面保護層の界面に剥がれがないものを○と評価し、剥がれがあるものを×と評価した。
なお、前記密着性試験は、以下の(1)〜(3)の化粧シート:
(1) 作製直後の化粧シートに対して養生(温度40℃、12時間)した後の化粧シート、
(2) 作製直後の化粧シートに対して超促進耐候試験機(「アイスーパーUVテスター」、岩崎電気株式会社製)(以下、S−UVと記す)を用いて、温度63℃湿度50%RHの状況下において、照度が60mW/cm(365nm)である光を20時間照射し、次いで4時間結露の状態にするというサイクルを50時間繰り返した後の化粧シート、
(3) 前記(2)におけるサイクルを100時間繰り返した後の化粧シート、
に対して行った。
≪耐傷性試験≫
(i)ホフマンスクラッチ試験
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた化粧シートに対して、米国BYK−GARDNER社製のホフマンスクラッチ試験機を用いて試験を行った。具体的には、化粧材表面に対して45°の角度で接するようにスクラッチ刃(φ7の円柱形の刃)をセットし、試験機を化粧材上で移動させた。徐々に荷重(錘)を高めていき、化粧シート表面に擦り傷、圧痕等が生じるまで試験を繰り返し行った。表面保護層表面にスジ、傷跡、絵柄の消失等が発生した最大荷重(g)を表記した。
(ii)鉛筆硬度試験
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた化粧シートに対して、鉛筆硬度試験機を用いて試験を行った。具体的には、当該試験機が水平に位置する場合において、鉛筆の先に対して1000gの荷重を与えるように試験機を設定した以外は、JIS K5600−5−4に準拠して試験を行った。試験後において、傷の発生がなかった鉛筆のうち、最も硬い鉛筆硬度を表記した。
上記各試験結果を、以下の表1に示す。なお、表1中、「測定不可」とは、第1表面保護層と第2表面保護層との密着性が非常に弱く、ホフマンスクラッチ試験又は鉛筆硬度試験において設定することのできる最低の荷重においても、剥離(第1表面保護層と第2表面保護層との剥がれ)が発生してしまうことをいう。
Figure 0005703659

Claims (4)

  1. 基材シート上に、少なくとも第1表面保護層及び第2表面保護層を順に有する化粧シートであって、
    (1)前記第1表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂及び水酸基を有する電離放射線非硬化型樹脂を含有し、
    (2)前記第2表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂及びイソシアネートを含有する
    ことを特徴とする、化粧シート。
  2. 前記イソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びキシリレンジイソシアネートからなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記水酸基を有する電離放射線非硬化型樹脂は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリウレタンポリオール並びにこれらの共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 基材シート上に、絵柄模様層、熱可塑性樹脂層、プライマー層、第1表面保護層及び第2表面保護層を順に有する、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
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