JP5660923B2 - 液晶滴下工法用シール剤、及び、上下導通材料、及び、液晶表示素子 - Google Patents

液晶滴下工法用シール剤、及び、上下導通材料、及び、液晶表示素子 Download PDF

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本発明は、接着性及び液晶の差し込み防止性に優れる液晶滴下工法用シール剤に関する。また、本発明は、該液晶滴下工法用シール剤を用いて製造される上下導通材料及び液晶表示素子に関する。
近年、液晶表示セル等の液晶表示素子の製造方法は、タクトタイム短縮、使用液晶量の最適化といった観点から、従来の真空注入方式から、例えば、特許文献1、特許文献2に開示されているような光硬化性樹脂、光重合開始剤、熱硬化性樹脂、及び、熱硬化剤を含有する光、熱併用硬化型のシール剤を用いた滴下工法と呼ばれる液晶滴下方式にかわりつつある。
滴下工法では、まず、2枚の電極付き透明基板の一方に、ディスペンスにより長方形状のシールパターンを形成する。次いで、シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせ、シール部に紫外線等の光を照射して仮硬化を行う。その後、液晶アニール時に加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製する。基板の貼り合わせを減圧下で行うようにすれば、極めて高い効率で液晶表示素子を製造することができ、現在この滴下工法が液晶表示素子の製造方法の主流となっている。
ところで、携帯電話、携帯ゲーム機等、各種液晶パネル付きモバイル機器が普及している現代において、装置の小型化は最も求められている課題である。小型化の手法として、液晶表示部の狭額縁化が挙げられ、例えば、シール部の位置をブラックマトリックス下に配置することが行われている(以下、狭額縁設計ともいう)。
しかしながら、滴下工法を狭額縁設計で行うと、ブラックマトリックスによりシール部に光の当たらない箇所が存在するため、充分に光照射されず硬化が進行しない光硬化性樹脂の部分が生じ、仮硬化工程後に未硬化の光硬化性樹脂が溶出してしまい、液晶が汚染され、液晶表示ムラが起こるという問題があった。
また、確実にブラックマトリックス下のシール部にも光を照射するために、基板の裏面、すなわちアレイ側から光を照射する方法も考えられるが、アレイ基板上にも金属配線、トランジスタ等が存在し、シール部に光の当たらない箇所が存在するという問題があった。
そこで、シール剤を熱のみによって硬化させることが検討されてきたが、光重合による仮硬化なしでは、加熱した際に液晶が流動し硬化途中のシール剤部に差し込み、シールパターンの破れ等が発生するという問題があった。
特に近年、パネルの狭額縁化につれ、ディスペンスするシール剤の幅も細くなり、貼り合わせた後のシール断面積が小さくなっている。そのため、よりいっそうシールパターンの破れ等が発生しやすくなっている。
特開2001−133794号公報 国際公開第02/092718号パンフレット
本発明は、接着性及び液晶の差し込み防止性に優れる液晶滴下工法用シール剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該液晶滴下工法用シール剤を用いた液晶表示素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明1は、硬化性樹脂と、熱ラジカル重合開始剤とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーを含有し、上記硬化性樹脂は、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂を含有する液晶滴下工法用シール剤である。
また、本発明2は、硬化性樹脂と、熱ラジカル重合開始剤とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、硬化性樹脂中に相溶後、析出することで網目構造を構成する有機系揺変剤を含有し、上記硬化性樹脂は、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂を含有する液晶滴下工法用シール剤である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂を含有する硬化性樹脂と、熱ラジカル重合開始剤とを組み合わせて用い、更に、特定のフィラー又は特定の揺変剤を配合することにより、速やかにシール剤を熱硬化させることができ、かつ、液晶の差し込み防止性に優れるシール剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
上記特定のフィラー又は上記特定の揺変剤を配合することにより、得られるシール剤は、基板に良好に塗布することができ、かつ、塗布後は液晶の差し込みを充分に防止できるものとなる。
本発明1及び本発明2の(以下、本発明1と本発明2とに共通する事項については、単に「本発明の」という。)液晶滴下工法用シール剤は、硬化性樹脂を含有する。
上記硬化性樹脂は、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂を含有する。
上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂は特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味し、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味し、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。また、本明細書において上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物は特に限定されず、単官能のエステル化合物は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
また、2官能のエステル化合物は、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、3官能以上のエステル化合物は、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応することにより得られるもの等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物、ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート828EL、エピコート1001、エピコート1004(いずれも三菱化学社製)、エピクロン850−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂としては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611、(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYL−7000(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレートは、具体的には、例えば、レゾルシノール型エポキシ樹脂(EX−201、ナガセケムテックス社製)360重量部と、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部と、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部と、アクリル酸210重量部とを、空気を送り込んで還流攪拌しながら、90℃で5時間反応させることによって得ることができる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、EBECRYL860、EBECRYL3200、EBECRYL3201、EBECRYL3412、EBECRYL3600、EBECRYL3700、EBECRYL3701、EBECRYL3702、EBECRYL3703、EBECRYL3800、EBECRYL6040、EBECRYLRDX63182(いずれもダイセルサイテック社製)、EA−1010、EA−1020、EA−5323、EA−5520、EA−CHD、EMA−1020(いずれも新中村化学工業社製)、エポキシエステルM−600A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA(いずれも共栄社化学社製)、デナコールアクリレートDA−141、デナコールアクリレートDA−314、デナコールアクリレートDA−911(いずれもナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、2つのイソシアネート基を有する化合物1当量に対して水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体2当量を、触媒量のスズ系化合物存在下で反応させることによって得ることができる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートは特に限定されず、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイオシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートは特に限定されず、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となる、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体は特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の市販品やエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートは、具体的には例えば、トリメチロールプロパン134重量部、重合禁止剤としてBHT0.2重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させ、次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート51重量部を加え、空気を送り込んで還流攪拌しながら90℃で2時間反応させることにより得ることができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートのうち市販されているものとしては、例えば、M−1100、M−1200、M−1210、M−1600(いずれも東亞合成社製)、エベクリル230、エベクリル270、エベクリル4858、エベクリル8402、エベクリル8804、エベクリル8803、エベクリル8807、エベクリル9260、エベクリル1290、エベクリル5129、エベクリル4842、エベクリル210、エベクリル4827、エベクリル6700、エベクリル220、エベクリル2220(いずれもダイセルサイテック社製)、アートレジンUN−9000H、アートレジンUN−9000A、アートレジンUN−7100、アートレジンUN−1255、アートレジンUN−330、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−1200TPK、アートレジンSH−500B(いずれも根上工業社製)、U−122P、U−108A、U−340P、U−4HA、U−6HA、U−324A、U−15HA、UA−5201P、UA−W2A、U−1084A、U−6LPA、U−2HA、U−2PHA、UA−4100、UA−7100、UA−4200、UA−4400、UA−340P、U−3HA、UA−7200、U−2061BA、U−10H、U−122A、U−340A、U−108、U−6H、UA−4000(いずれも新中村化学工業社製)、AH−600、AT−600、UA−306H、AI−600、UA−101T、UA−101I、UA−306T、UA−306I等が挙げられる。
上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂は、液晶への悪影響を抑える点で、−OH基、−NH−基、−NH基等の水素結合性のユニットを有するものが好ましく、合成の容易さ等からエポキシ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
また、上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂は、反応性の高さから分子中に(メタ)アクリロイルオキシ基を2〜3個有するものが好ましい。
上記硬化性樹脂は、得られる液晶滴下工法用シール剤の接着性を向上させることを目的として、更に、エポキシ基を有する樹脂を含有することが好ましい。上記エポキシ基を有する樹脂は特に限定されず、例えば、上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ樹脂や、部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、本明細書において上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂とは、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とをそれぞれ1つ以上有する樹脂を意味し、例えば、2つ以上のエポキシ基を有する樹脂の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
本発明の液晶滴下工法用シール剤が上記エポキシ基を有する樹脂を含有する場合、(メタ)アクリロイルオキシ基とエポキシ基との比が50:50〜95:5になるように上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂と上記エポキシ基を有する樹脂とを配合することが好ましい。(メタ)アクリロイルオキシ基の比率が50%以下であると、熱重合が完了しても未硬化のエポキシ樹脂成分が多く存在するため液晶を汚染することがある。(メタ)アクリロイルオキシ基の比率が95%以上であると、得られる液晶滴下工法用シール剤が充分な接着力がでない場合が接着性に劣るものとなることがある。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、熱ラジカル重合開始剤を含有する。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。なかでも、高分子アゾ化合物からなる高分子アゾ開始剤を含有することが好ましい。上記熱ラジカル重合開始剤として上記高分子アゾ開始剤を用いることにより、液晶汚染を抑制し、得られる液晶表示素子が表示性能に優れたものとなる。
なお、通常、上記高分子アゾ開始剤は、光照射によっても分解してラジカルを発生することから、光ラジカル重合開始剤としても機能し得る。
上記高分子アゾ開始剤の数平均分子量の好ましい下限は5000、好ましい上限は10万である。上記高分子アゾ開始剤の数平均分子量が5000未満であると、高分子アゾ開始剤が液晶に悪影響を与えることがある。上記高分子アゾ開始剤の数平均分子量が10万を超えると、上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂を含有する硬化性樹脂へ混合することが困難になることがある。上記高分子アゾ開始剤の数平均分子量のより好ましい下限は15000、より好ましい上限は9万である。
なお、本明細書において、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による数平均分子量を測定する際のカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記高分子アゾ開始剤は、例えば、アゾ基を介してポリジメチルシロキサンやポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造を有するものが挙げられる。
ポリアルキレンオキサイド等のユニットが複数結合した構造としては、ポリエチレンオキサイド構造を有するものが好ましい。
このような高分子アゾ開始剤としては、例えば、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)とポリアルキレングリコールの重縮合物や4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)と末端アミノ基を有するポリジメチルシロキサンの重縮合物等が挙げられ、具体的には例えば、VPE−0201、VPE−0401、VPE−0601、VPS−0501、VPS−1001(いずれも和光純薬工業社製)等が挙げられる。
上記高分子アゾ開始剤としては、その他にも特開2008−50572号公報や特開2003−12784号公報に記載された下記一般式(I)で表される化合物である高分子アゾ開始剤も好適に用いることができる。
Figure 0005660923
上記一般式(I)中、R12、R13、R22及びR23は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキル基又はシアノ基を表し、a及びbは、それぞれ独立に、0〜4の数であり、A11及びA12は、高分子鎖であり、Y11及びY12は、それぞれ独立に、−CO−O−、−O−CO−、−NH−CO−、−CO−NH−、−O−又は−S−である。
上記一般式(I)中、R12、R13、R22及びR23で表わされる炭素原子数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、t−アミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、t−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
上記一般式(I)中、A11及びA12で表わされる高分子鎖は特に限定されず、例えば、ポリオキシレン鎖、ポリメチレン鎖、ポリエーテル鎖、ポリエステル鎖、ポリシロキサン鎖、ポリ(メタ)アクリレート鎖、ポリスチレン−酢酸ビニル鎖、ポリアミド鎖、ポリイミド鎖、ポリウレタン鎖、ポリウレア鎖、ポリペプチド鎖等が挙げられる。
なかでも、上記高分子アゾ開始剤としては、Y11が−O−CO−であり、Y12が−CO−O−である化合物が好ましく、A11及びA12で表される高分子鎖がポリエーテル鎖及びポリエステル鎖である化合物が、特に安価で製造が容易であるのでより好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物のうち、A11及びA12がポリエーテル鎖である高分子アゾ開始剤の中では、下記一般式(II)で表される化合物が、溶解性がよく、分子量制御が容易であるためより好ましい。
Figure 0005660923
上記一般式(II)中、R12、R13、R22、R23、a及びbは、上記一般式(I)と同じであり、R11及びR21は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜24のアルキル基を表し、Z11、Z12、Z21及びZ22は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜4のアルキレン基を表し、m、n、s及びtは、それぞれ独立に、0〜1000の数であり、m+nの和、s+tの和は、それぞれ独立に、2以上である。
上記一般式(II)中、Z11、Z12、Z21及びZ22で表わされる炭素原子数1〜4のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、テトラメチレン基、ブチレン基、イソブチレン基、エチルエチレン基、ジメチルエチレン基等が挙げられ、R11及びR21で表わされる炭素原子数1〜24のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、t−アミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、t−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、ラウリル基、ステアリル基、ベヘニル基等が挙げられる。R11及びR21で表わされる炭素原子数1〜24のアルキル基としては、重合反応の反応性が高くなるため、炭素原子数が1〜4であるものが好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物のA11及びA12がポリエステル鎖であるものの中では、下記一般式(III)で示される化合物が、溶解性が良く、耐水性に優れているため好ましい。
Figure 0005660923
式(III)中、R12、R13、R22、R23、a及びbは、上記一般式(I)と同じであり、Z13及びZ23は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、R31及びR41は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜24のアルキル基を表し、p及びuは、それぞれ独立に、1〜1000の数である。
上記一般式(III)中、Z13、Z23で表わされる炭素原子数1〜18のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、テトラメチレン基、ブチレン基、イソブチレン基、エチルエチレン基、ジメチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、1,4−ペンタンジイル基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、1,4−ウンデカンジイル基、ドデカメチレン基、1,11−ヘプタデカンジイル基、オクタデカメチレン基等が挙げられ、R31及びR41で表わされる炭素原子数1〜24のアルキル基としては、上記一般式(II)におけるR11及びR21として例示したものが挙げられる。R31及びR41で表わされる炭素原子数1〜24のアルキル基としては、重合反応の反応性が高くなるため、炭素原子数が1〜4であるものが好ましい。
上記一般式(III)で表される化合物のなかでも、重合反応の反応性が高くなるため、p及びuが20〜100である化合物が好ましい。
上記有機過酸化物は特に限定されず、例えば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
上記熱ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度の好ましい下限は50℃、好ましい上限は90℃である。上記熱ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度が50℃未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤の貯蔵安定性が悪くなることがある。上記熱ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度が90℃を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の硬化に高温かつ長時間を要し、パネルの生産性に影響を与えることがある。
なお、本明細書において上記10時間半減期温度とは、不活性ガスの存在下において、一定の温度で10時間熱分解反応を行った際に熱ラジカル重合開始剤の濃度が反応前の濃度の半分になるときの温度である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤における上記熱ラジカル重合開始剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は30重量部である。上記熱ラジカル重合開始剤の含有量が0.1重量部未満であると、上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂の重合が充分に進まないことがある。上記熱ラジカル重合開始剤の含有量が30重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の粘度が高くなり、塗布作業性等に悪影響を与えることがある。上記熱ラジカル重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は10重量部である。
本発明1の液晶滴下工法用シール剤は、平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーを含有する。上記平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーを含有することにより、シール剤のチクソ性を向上させることができ、その結果、得られる液晶滴下工法用シール剤は、液晶の差し込み防止性に優れるものとなる。
上記フィラーの平均一次粒子径の上限は0.1μmである。上記フィラーの平均一次粒子径が0.1μmを超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤のチクソ性を向上させる効果が充分に得られず、液晶の差し込みを防止できなくなることがある。上記フィラーの平均一次粒子径の好ましい上限は0.08μm、より好ましい上限は0.05μmである。
なお、本明細書において、上記フィラーの平均一次粒子径は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置等で測定することができる。
上記フィラーの比表面積の下限は100m/g、上限は500m/gである。上記フィラーの比表面積が100m/g未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤のチクソ性を向上させる効果が充分に得られず、液晶の差し込みを防止できなくなることがある。上記フィラーの比表面積が500m/gを超えると、シール剤の溶剤への溶解性が低下し、シール剤の付着した器具の洗浄等が困難になることがある。上記フィラーの比表面積の好ましい上限は350m/g、より好ましい上限は250m/gである。
なお、本明細書において、上記フィラーの比表面積は、BET法等で測定することができる。
上記フィラーを構成する材料は、平均一次粒子径及び比表面積が上述した範囲内であれば特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、窒化珪素、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土、窒化アルミニウム等の無機フィラーや、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機フィラーが挙げられる。
上記平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーとしては、例えば、ヒュームドシリカ、ヒュームドシリカの表面処理品等が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、AEROSIL 90G、AEROSIL 130、AEROSIL 200、AEROSIL 200V、AEROSIL 200CF、AEROSIL 200FAD、AEROSIL 300、AEROSIL 300CF、AEROSIL 380、AEROSIL R972、AEROSIL R972V、AEROSIL R972CF、AEROSIL R974、AEROSIL R202、AEROSIL R805、AEROSIL R812S、AEROSIL OX50、AEROSIL TT600、AEROSIL MOX80、AEROSIL 170、AEROSIL COK84、酸化アルミニウム C、二酸化チタンT805、二酸化チタンP25、AEROSIL RX200、AEROSIL RY200(いずれも日本アエロジル社製)、気相法高純度超微粉マグネシア(宇部マテリアルズ社製)等が挙げられる。
上記平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーの含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限は1重量部、好ましい上限は7重量部である。上記平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーの含有量が1重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤のチクソ性を向上させる効果が充分に得られず、液晶の差し込みを防止できなくなることがある。上記平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーの含有量が7重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の溶剤への溶解性が悪くなり、塗工に用いる部材の洗浄性が悪化することがある。上記平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーの含有量のより好ましい下限は1.5重量部、より好ましい上限は5重量部である。
また、本発明の液晶滴下工法用シール剤は、本発明の目的を阻害しない範囲において、応力分散効果による接着性の改善、線膨張率の改善等を目的として、その他のフィラーを含有してもよい。
上記その他のフィラーを構成する材料としては、上記平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーと同様の材料が挙げられる。
上記その他のフィラーの含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限は1重量部、好ましい上限は100重量部である。上記その他のフィラーの含有量が1重量部未満であると、上記その他のフィラーを配合することによる効果が充分に得られないことがある。上記その他のフィラーの含有量が100重量部を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤が耐湿性に劣るものとなることがある。上記その他のフィラーの含有量のより好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は50重量部である。
本発明2の液晶滴下工法用シール剤は、硬化性樹脂中に相溶後、析出することで網目構造を構成する有機系揺変剤(以下、単に揺変剤ともいう)を含有する。上記揺変剤を含有することにより、得られる液晶滴下工法用シール剤は、液晶の差し込み防止性に優れるものとなる。
上記揺変剤は特に限定されず、例えば、アマイド系、ひまし油系、酸化ポリエチレン系等の揺変剤が挙げられる。なかでも、上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂との相溶性が高く、液晶滴下工法用シール剤のチクソ性を向上させる効果を発揮しやすいことからアマイド系の揺変剤が好ましい。
上記揺変剤のうち市販されているものとしては、例えば、ディスパロン305、ディスパロン4300、ディスパロン6650、ディスパロン6500、ディスパロン6700、ディスパロンF9050(いずれも楠本化成社製)等が挙げられる。
上記揺変剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限は1重量部、好ましい上限は7重量部である。上記揺変剤の含有量が1重量部未満であると、得られる液晶滴下工法用シール剤のチクソ性を向上させる効果が充分に得られず、液晶の差し込みを防止できなくなることがある。上記揺変剤の含有量が7重量部を超えると、シール剤中に溶けきれずに析出することがある。上記揺変剤の含有量のより好ましい下限は2重量部、より好ましい上限は4重量部である。
上記平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーと、上記揺変剤とは、組み合わせて用いてもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、更に、光ラジカル重合開始剤を含有してもよい。
上記光ラジカル重合開始剤は特に限定されず、例えば、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チタノセン系化合物、オキシムエステル系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ベンジル、チオキサントン等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、イルガキュア184、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア907、イルガキュア2959、イルガキュアOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF Japan社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(以上、いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は10重量部である。上記光ラジカル重合開始剤の含有量が0.1重量部未満であると、光重合が充分に進行しなかったり、反応が遅くなりすぎたりすることがある。上記光ラジカル重合開始剤の含有量が10重量部を超えると、作業性が低下したり、反応が不均一になったりすることがある。
また、上記硬化性樹脂が上記エポキシ基を有する樹脂を含有する場合、本発明の液晶滴下工法用シール剤は、熱硬化剤を含有することが好ましい。
上記熱硬化剤は特に限定されず、例えば、有機酸ヒドラジド、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。なかでも、固形の有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。
上記固形の有機酸ヒドラジドは特に限定されず、例えば、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド等が挙げられ、市販されているものとしては、例えば、SDH(日本ファインケム社製)、アミキュアVDH、アミキュアUDH(いずれも、味の素ファインテクノ社製)、ADH(大塚化学社製)等が挙げられる。
上記熱硬化剤の含有量は特に限定されないが、上記硬化性樹脂100重量部に対して、好ましい下限は1重量部、好ましい上限は50重量部である。上記熱硬化剤の含有量が1重量部未満であると、熱硬化が充分に進行しなかったり、反応が遅くなりすぎたりすることがある。上記熱硬化剤の含有量が50重量部を超えると、作業性が低下したり、反応が不均一になったりすることがある。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、更に、シランカップリング剤を含有することが好ましい。上記シランカップリング剤は、主に液晶滴下工法用シール剤と基板等とを良好に接着するための接着助剤としての役割を有する。
上記シランカップリング剤は特に限定されないが、基板等との接着性を向上させる効果に優れ、硬化性樹脂と化学結合することにより液晶中への硬化性樹脂の流出を抑制することができることから、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。これらのシランカップリング剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、更に、必要に応じて、応力緩和剤、硬化促進剤、消泡剤、レベリング剤、重合禁止剤等のその他の公知の添加剤を含有してもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤を製造する方法は特に限定されず、例えば、硬化性樹脂と、熱ラジカル重合開始剤と、平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラー、又は、揺変剤と、必要に応じて配合される光ラジカル重合開始剤、熱硬化剤、シランカップリング剤等の添加剤とを、3本ロール等を用いた従来公知の方法により混合し、均一に分散させる方法等が挙げられる。このとき、イオン性の不純物を除去するために層状珪酸塩鉱物等のイオン吸着性固体と接触させてもよい。
本発明の液晶滴下工法用シール剤は、E型粘度計を用いて25℃、1rpmの条件で測定した粘度の好ましい下限が5万mPa・s、好ましい上限が70万mPa・sである。上記粘度が5万mPa・s未満であると、液晶の差し込みを充分に防止できなくなることがある。上記粘度が70万mPa・sを超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤が塗工性に劣るものとなる。上記粘度のより好ましい下限は8万mPa・s、より好ましい上限は50万mPa・sである。
本発明の液晶滴下工法用シール剤のチクソトロピックインデックスの好ましい下限は1.5、好ましい上限は5.0である。上記チクソトロピックインデックスが1.5未満であると、液晶の差し込みを充分に防止できなくなることがある。上記チクソトロピックインデックスが5.0を超えると、得られる液晶滴下工法用シール剤の溶剤への溶解性が悪くなり、塗工に用いる部材の洗浄性が悪化することがある。上記チクソトロピックインデックスのより好ましい下限は1.8、より好ましい上限は4.5、更に好ましい上限は4である。
なお、本明細書において上記チクソトロピックインデックスとは、E型粘度計を用いて25℃、0.5rpmの条件で測定した粘度を、E型粘度計を用いて25℃、5rpmの条件で測定した粘度で除した値を意味する。
本発明の液晶滴下工法用シール剤に導電性微粒子を配合することにより、上下導通材料を製造することができる。このような本発明の液晶滴下工法用シール剤と導電性微粒子とを含有する上下導通材料もまた、本発明の1つである。
上記導電性微粒子は特に限定されず、金属ボール、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したもの等を用いることができる。なかでも、樹脂微粒子の表面に導電金属層を形成したものは、樹脂微粒子の優れた弾性により、透明基板等を損傷することなく導電接続が可能であることから好適である。
本発明の液晶滴下工法用シール剤及び/又は本発明の上下導通材料を用いてなる液晶表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶表示素子を製造する方法としては、例えば、スクリーン印刷、ディスペンサー塗布等により、ITO薄膜等の2枚の電極付き透明基板の一方に、本発明の液晶滴下工法用シール剤からなる長方形状のシールパターンを形成する工程、本発明の液晶滴下工法用シール剤が未硬化の状態で液晶の微小滴を透明基板の枠内全面に滴下塗布し、すぐに他方の透明基板を重ねあわせる工程、及び、シール剤を加熱して硬化させる工程を有する方法等が挙げられる。なお、シール剤を加熱して硬化させる工程を行う前に、シールパターン部分に紫外線等の光を照射してシール剤を仮硬化させる工程を行ってもよい。
本発明によれば、接着性及び液晶の差し込み防止性に優れる液晶滴下工法用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶滴下工法用シール剤を用いて製造される上下導通材料及び液晶表示素子を提供することができる。
実施例及び比較例における、液晶滴下工法による液晶表示素子Aの作製手順を模式的に示した図である。 実施例及び比較例における、液晶滴下工法による液晶表示素子Bの作製手順を模式的に示した図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(レゾルシノール型エポキシアクリレート(硬化性樹脂A)の合成)
レゾルシノール型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス社製、「EX−201」)120gをトルエン500mLに溶解させ、トリフェニルホスフィン0.1gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液にアクリル酸70gを還流撹拌下にて2時間かけて滴下した後、更に還流撹拌を8時間行った。次に、トルエンを除去することによって、全てのエポキシ基をアクリル基に変性したレゾルシノール型エポキシアクリレート(硬化性樹脂A)を得た。
(部分アクリル変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂(硬化性樹脂C)の合成)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学社製、「エピコート806」)160gをトルエン500mLに溶解させ、トリフェニルホスフィン0.1gを加え、均一な溶液とした。得られた溶液にアクリル酸35gを還流撹拌下にて2時間かけて滴下した後、更に還流撹拌を6時間行った。次に、トルエンを除去することによって50mol%のエポキシ基をアクリル基に変性した部分アクリル変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂(硬化性樹脂C)を得た。
(実施例1)
硬化性樹脂A10重量部と、硬化性樹脂BとしてビスフェノールA型エポキシアクリレート(共栄社化学社製、「エポキシエステル3002A」)50重量部と、硬化性樹脂C40重量部と、熱ラジカル重合開始剤として高分子アゾ開始剤(和光純薬工業社製、「VPE−0201」、数平均分子量約2万)4重量部と、光ラジカル重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ジャパン社製、「イルガキュア184」)1重量部と、ヒドラジド系熱硬化剤(味の素ファインテクノ社製、「アミキュアVDH−J」)8重量部と、シリカフィラーとしてアドマファインSO−C2(アドマテックス社製、平均一次粒子径0.5μm、比表面積6.8m/g)20重量部及びAEROSIL 200(日本アエロジル社製、平均一次粒子径0.012μm、比表面積210m/g)2.5重量部と、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、「KBM−403」)0.5重量部とを配合し、遊星式攪拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて攪拌した後、セラミック3本ロールにて均一に混合してシール剤を得た。
図1に示すように、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)を用いて、得られたシール剤を、線幅が約1.5mmの正方形の枠を描くようにITO薄膜付きの透明電極基板に塗布してシールパターンを形成し、更に、形成したシールパターンの枠の内部に、得られた液晶滴下工法用シール剤を点打ちした。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC−5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にてシールパターンの枠内に滴下塗布した後、別の透明電極基板と真空張り合わせ装置にて5Paの減圧下にて張り合わせた。真空解除後、外枠シール部に高圧水銀ランプを用いて100mW/cmの紫外線を30秒照射した。この時、点打ちした液晶滴下工法用シール剤にはUVが照射されないようにマスクをした。次いで、120℃のオーブンにて60分間加熱してシール剤を熱硬化させ、液晶表示素子Aを作製した。
図2に示すように、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)を用いて、得られたシール剤を、線幅が約1.5mmの正方形の枠を描くようにITO薄膜付きの透明電極基板に塗布してシールパターンを形成した。続いて、TN液晶(チッソ社製、「JC−5001LA」)の微小滴を液晶滴下装置にてシールパターンの枠内に滴下塗布した後、別の透明電極基板と真空張り合わせ装置にて5Paの減圧下にて張り合わせた。真空解除後、120℃のオーブンにて60分間加熱してシール剤を熱硬化させ、液晶表示素子Bを作製した。
(実施例2〜15、比較例1〜4)
用いた材料及び配合量を、表1〜3に示したものとしたこと以外は実施例1と同様にしてシール剤、液晶表示素子A及び液晶表示素子Bを作製した。
なお、実施例2〜9、比較例1で用いた平均一次粒子径が0.012μm、比表面積が155m/gのシリカフィラーはAEROSIL RX200(日本アエロジル社製)であり、比較例3で用いた平均一次粒子径が0.030μm、比表面積が50m/gのシリカフィラーはAEROSIL 50(日本アエロジル社製)であり、比較例4で用いた平均一次粒子径が0.87μm、比表面積が121m/gのシリカフィラーはキョーワマグMF150(協和化学社製)であり、実施例5で用いた高分子アゾ開始剤は、VPE−0401(和光純薬工業社製、数平均分子量約3万)であり、実施例7で用いたビスフェノールF型エポキシ樹脂(硬化性樹脂D)はエピコート806(三菱化学社製)であり、実施例10〜15で用いたアマイド系揺変剤は、ディスパロン6500(楠本化成社製)である。
また、表1〜3に硬化性樹脂中の(メタ)アクリル基とエポキシ基との合計における(メタ)アクリル基の比率及びエポキシ基の比率を示した。
<評価>
実施例及び比較例で得られたシール剤、液晶表示素子A及び液晶表示素子Bについて以下の評価を行った。結果を表1〜3に示した。
(1)シール剤の粘度及びチクソトロピックインデックス
実施例及び比較例で得られたシール剤について、E型粘度計(ブルックフィールド社製、「DV−III」)を用いて25℃、1rpmの条件における粘度を測定した。
また、同様にして25℃、0.5rpmの条件における粘度と25℃、5rpmの条件における粘度とを測定し、25℃、0.5rpmの条件で測定した粘度を、25℃、5rpmの条件で測定した粘度で除してチクソトロピックインデックスを導出した。
(2)差し込み防止性
実施例及び比較例で得られた液晶表示素子Bについて、シールパターンの形状観察を行った。その結果、内部の液晶によりシールパターンの形状が乱されていなかったものを「◎」、僅かにシールパターンの形状が乱されていたものを「○」、かなりシールパターンの形状が乱されているが液晶がシールパターンを突き破ってはいなかったものを「△」、液晶がシールパターンを突き破って外部に漏れ出したものを「×」として評価した。
(3)接着強度
実施例及び比較例で得られたシール剤100重量部に対して平均粒径5μmのポリマービーズ(積水化学工業社製、「ミクロパールSP」)3重量部を遊星式撹拌装置によって均一に分散させ、極微量をコーニングガラス1737(20mm×50mm×厚さ1.1mm)の中央部に取り、同型のガラスをその上に重ね合わせて液晶滴下工法用シール剤を押し広げ、100mW/cmの紫外線を30秒照射してシール剤を仮硬化させた。その後、120℃で1時間加熱してシール剤を熱硬化させ、接着試験片(光+熱)を得た。また、紫外線を照射しなかったこと以外は同様の操作を行い、接着試験片(熱のみ(光無し))を得た。得られたそれぞれの接着試験片について、テンションゲージを用いて接着強度(N/cm)を測定した。
(4)アクリル基の硬化率
実施例及び比較例で得られた液晶表示素子Aについて、点打ちした液晶滴下工法用シール剤のアクリル基硬化率を、赤外吸収分析(IR)によって測定した。
Figure 0005660923
Figure 0005660923
Figure 0005660923
本発明によれば、接着性及び液晶の差し込み防止性に優れる液晶滴下工法用シール剤を提供することができる。また、本発明によれば、該液晶滴下工法用シール剤を用いて製造される上下導通材料及び液晶表示素子を提供することができる。

Claims (3)

  1. 硬化性樹脂と、熱ラジカル重合開始剤とを含有する液晶滴下工法用シール剤であって、
    平均一次粒子径が0.1μm以下、かつ、比表面積が100〜500m/gであるフィラーを含有し、
    前記硬化性樹脂は、(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂を含有する
    ことを特徴とする液晶滴下工法用シール剤。
  2. 請求項1記載の液晶滴下工法用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
  3. 請求項1記載の液晶滴下工法用シール剤及び/又は請求項2記載の上下導通材料を用いて製造されることを特徴とする液晶表示素子。
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