JP5651298B2 - プラズマ援用反応性薄膜形成装置およびそれを用いた薄膜形成方法 - Google Patents

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Description

この発明は薄膜形成技術に関し、例えば銅(Cu)をドープした酸化亜鉛(ZnO)薄膜のように、不純物をドープした薄膜(不純物添加薄膜)を形成するプラズマ援用反応性薄膜形成装置、およびそれを用いた薄膜形成方法に関する。
薄膜中に、ある特定の不純物を添加することにより薄膜の特性を変えることが可能である。例えば不純物をまったく含まないシリコン(Si)中に燐(P)をドープすると、電子が余るため、これが自由電子として結晶内を動きまわり、n形の導電性を示すようになる。
しかし、このような不純物を、形成が終わった薄膜中に取り込むためには「熱拡散法」や「イオン注入法」などの工程を加える必要がある。また、薄膜の形成中に不純物を取り込むためには、従来の蒸発源を用いる薄膜形成法では薄膜の成長装置内に、薄膜の原料供給源のほかに不純物の供給源を設け、詳細な制御、たとえば目的とする濃度になるように温度、供給形態、供給量の制御をしなくてはならなかった。
また、スパッタリングのように薄膜と同一の物質からなるターゲットを用いる場合には、薄膜中の不純物の濃度を変えるには、その濃度に合わせたターゲットを用意する必要があった。
あるいはまた、特許文献に示されているプラズマCVD法による薄膜半導体の形成方法では、薄膜の構成材料となるガス(TiCl、SiH、Zn(Cなど)を、プラズマを利用して分解、励起し、基板表面での化学反応を経て薄膜を堆積させる方法であるため、原料には反応性のある材料を用いる。
このため、成膜後に残る原料ガス及び反応で生成される化合物が意図しない不純物として薄膜に取り込まれやすく、意図しない不純物の取り込みの抑制および意図する不純物の濃度を制御するのが困難である。また、原料となる反応性のある材料の純度は金属などに比べて低く、不純物が含まれやすいため、高純度の薄膜を作製することは困難であり、不純物を制御することによって薄膜の特性を制御することは難しい。
特開平2−301564号公報
そのため、特別な工程を必要としないで、薄膜中に意図した不純物を容易に制御し、添加することは困難である。
この発明の目的は、プラズマを用いて活性化した原料を反応させて薄膜を形成するプラズマ援用反応性薄膜形成装置において、薄膜中に意図した不純物を容易に制御して添加することができるプラズマ援用反応性薄膜形成装置およびそれを用いた薄膜形成方法を提供することである。
この発明は、気体導入口と排気口を有するチャンバと、その排気口から前記チャンバ内の気体を排気する真空ポンプとを備え、上記チャンバ内に、薄膜成長の下地となる基板を保持する基板マスクと、その基板を加熱するための基板加熱用ヒータと、薄膜の原料を供給するための蒸発源と、その蒸発源と上記基板マスクとの間に配置されたプラズマ発生用コイルとが設けられたプラズマ援用反応性薄膜形成装置において
上記の目的を達成するため、プラズマ発生用コイル(もしくは誘発電極やアンテナとも称す)を、薄膜にドープすることを意図する元素からなる物質(単体もしくは化合物)、またはその元素を含む物質でその元素以外の構成元素が薄膜を構成する元素である物質(化合物もしくは混合物)にて、一部または全体を構成または被覆することにより構成した。
そして、上記プラズマ発生用コイルに高周波電力を供給して上前記チャンバ内にプラズマを発生させ、上記蒸発源によって蒸発される上記ドープすることを意図する元素を含まない上記原料の元素と上記気体導入口から導入される気体の元素とがプラズマ雰囲気中で活性化し、上記プラズマ発生用コイルの表面がスパッタリングされて飛び出す上記物質の元素とともに、上記基板加熱用ヒータによって成膜温度に加熱された上記基板の表面において反応し、上記ドープすることを意図する元素をドープした薄膜を成膜するように構成した。
そのため、プラズマによってイオン化または励起状態にされた粒子または電子によって、コイル表面がスパッタリングされて、薄膜中に添加したい元素のみまたはその元素と薄膜を構成する元素が発生するので、薄膜中に取り込まれ不純物濃度を制御できる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
プラズマ援用反応性薄膜形成装置〕
この発明によるプラズマ援用反応性薄膜形成装置の実施例を図1によって詳細に説明する。図1はそのプラズマ援用反応性薄膜形成装置の構成を示す模式的な断面図である。このプラズマ援用反応性薄膜形成装置は、銅(Cu)をドープした酸化亜鉛(ZnO)薄膜を成膜するための装置である。
この図1に示すプラズマ援用反応性薄膜形成装置は、気体導入口7と排気口9を有するチャンバ10と、その排気口9からチャンバ10内の気体を排気してチャンバ10内を真空状態に近い減圧状態に保つ図示していない真空ポンプを含む。気体導入口7からはチャンバ10内に気体を導入する。導入する気体としては、純度の高い薄膜の原料となる酸素(O:純度99.99%以上)、もしくはチャンバ10内に存在しても薄膜中に取り込まれない、反応性が低くプラズマが発生しやすい高純度のアルゴン(Ar:純度99.99%以上)を使用する。これより純度が低いと薄膜中の不純物濃度が大きくなり、電気的特性や結晶性の劣化が起こるため使用できない。
チャンバ10内には、薄膜成長の下地となる基板2を保持する専用の基板マスク3と、基板2を加熱するための基板加熱用ヒータ1を取り付けてあり、基板2の温度を確認するための温度センサ11を備えている。基板2にはZnOバルク単結晶基板を用いる。薄膜と同じ元素からなる高純度の結晶基板を用いることにより、高純度で高品質の薄膜を形成することが可能になる。
チャンバ10内にはさらに、薄膜の原料を供給するための蒸発源となるルツボ6を取り付けてある。そのルツボ6内には薄膜原料となる亜鉛(Zn:純度99.99%以上)が詰められる。その亜鉛はこれより純度が低いと不純物濃度が大きくなり、電気的特性や結晶性の劣化が起こるため使用できない。すなわち、この薄膜の原料には、薄膜にドープすることを意図する元素は含まない。
ルツボ6にはそれを加熱して亜鉛を蒸発させるためのルツボヒータ8が取り付けられており、その加熱温度を確認するための温度センサ12も備えている。
また、対向配置されたルツボ6と基板マスク3との間に回動可能なシャッタ5を設置し、ルツボ6から蒸発される原料が意図しないときに基板2に付着するのを防ぐ。そのシャッタ5とルツボ6との間にプラズマ発生用コイル(アンテナとも称す)4を配置し、チャンバ10外に設けた図2に示す高周波(RF)電源14によって高周波電流が流されるようになっている。
チャンバ10内は、図示していない真空ポンプにより薄膜作製時には真空状態に保たれる。チャンバ10内での薄膜成長や真空度等については、図示していない制御パネルによって適宜制御される。また、プラズマ発生用コイル4によって発生するプラズマの出力等も、同様に制御パネルによって適宜制御される。
図2はそのプラズマ発生用コイルを拡大して高周波電源と共に示し、図3はそのプラズマ発生用コイルの一部を更に拡大して各種の構造例を示す部分拡大斜視図である。図示したプラズマ発生用コイル4は、CuをドープしたZnO薄膜形成用のプラズマ発生用コイルである。
この発明で使用するプラズマ発生用コイル4は、図2に示すように線状または管状をなし、蒸発源となるルツボ6と基板マスク3との間に配置され、シャッタ5の近傍からルツボ6の近傍まで螺旋状に延びていて、高周波電源14が接続され、高周波電力を印加することにより誘導結合プラズマを発生させる。このプラズマ発生用コイル4は、図3の(a)〜(g)のうちいずれかに示される構造をしている。
(a)薄膜にドープ(ドーピングとも称す)することを意図する元素からなる物質、またはその元素を含む物質でそれ以外の構成元素が薄膜を構成する元素である物質41にて構成されている。
(b)薄膜にドープすることを意図する元素からなる物質、またはその元素を含む物質でそれ以外の構成元素が薄膜を構成する元素である物質41にて芯線40が被覆されている。
(c)薄膜にドープすることを意図する元素からなる物質、またはその元素を含む物質でそれ以外の構成元素が薄膜を構成する元素である物質41で一部分が構成され、それ以外の部分は薄膜を構成する元素である物質42で構成されている。
(d)薄膜にドープすることを意図する元素からなる物質、またはその元素を含む物質でそれ以外の構成元素が薄膜を構成する元素である物質41で一部分が被覆され、それ以外の部分は薄膜を構成する元素である物質42で構成されている。
(e)薄膜にドープすることを意図する元素からなる物質、またはその元素を含む物質でそれ以外の構成元素が薄膜を構成する元素である物質41で構成された部分を露出し、それ以外の部分は、薄膜を構成する元素である物質42で被覆されて構成されている。
プラズマ発生用コイル4を構成している物質又は被覆している物質を、薄膜にドープすることを意図する元素からなる物質、またはドープすることを意図する元素を含む物質でそれ以外の構成元素が薄膜を構成する元素である物質41としたのは、プラズマによってイオン化または励起状態にされた粒子または電子によって、プラズマ発生用コイル4の表面がスパッタリングされても、ドープすることを意図する元素または薄膜を構成する元素のみが発生し、薄膜中に取り込まれても意図しない不純物とならないようにするためである。
具体的な実施例として、ステンレス製のコイルの全体をZnOでまず被覆し、その一部をさらにCuで被覆するかもしくはCu製のコイルを用いる。ただし、コイルは導電性材料で構成されてなくてはならないため、導電性の低い物質43で構成する場合には、図3の(f)に示すように導電性の芯線(網状)44または(g)に示すように導電性の芯線(中空パイプ状)45を入れる必要がある。この場合、導電性の芯線44又は45が薄膜に含まれない元素である場合には、表面に露出してしまうと表面がスパッタリングされて、その構成している原子が意図しない不純物として薄膜中に取り込まれてしまう恐れがあるため、導電性の芯線44又は45が表面に露出しないようにする必要がある。
図1に示した薄膜形成装置は、プラズマ発生用コイル4によってチャンバ10内にプラズマを発生させ、ルツボ6によって蒸発される上記ドープすることを意図する元素(例えばCu)を含まない原料の元素(例えばZn)と気体導入口7から導入される気体(例えばO)の元素とがプラズマ雰囲気中で活性化し、前記プラズマ発生用コイル4の表面がスパッタリングされて飛び出す上記物質(例えばCu)の元素とともに基板2の表面において反応し、ドープすることを意図する元素をドープした薄膜(例えばCuをドープしたZnO薄膜)を成膜するように構成されている。
したがってこの場合、原料の元素はZnで、導入される気体の元素はOであり、ドープすることを意図する元素はCuで、薄膜を構成する元素はZnOである。
〔薄膜形成方法〕
次に、この発明による薄膜形成方法の実施例として、上記プラズマ援用反応性薄膜形成装置およびプラズマ発生用コイルを用いて、CuをドープしたZnO薄膜を形成する工程について、詳細に説明する。
図1に示したプラズマ援用反応性薄膜形成装置におけるチャンバ10内の所定の位置に、ZnOバルク単結晶基板である基板2を専用の基板マスク3へ取り付けて設置し、Zn粒子(サイズ0.5〜5mm、純度99.99%以上)をルツボ6内に定量詰める。次に、チャンバ10内を真空ポンプにより、1.0〜4.0×10−4Pa程度まで真空状態に引く。真空度が低いと成膜した膜中の不純物の含有率が高くなり結晶性が悪くなる。
その後、図示していない基板加熱用ヒータ電源をONにし、基板加熱用ヒータ1によって基板2を加熱し、成膜温度より高い温度で表面のクリーニングを行った後、基板加熱温度を成膜時温度に調整する。クリーニング温度が低いと基板表面についた汚れのため薄膜中に不純物が取り込まれる恐れがあるので、クリーニング温度を高く設定する必要がある。基板加熱温度を成膜時温度に調整した後、ルツボヒータ8の電源を入れる。
次に、Znと反応させる酸素(O)を気体導入口7からチャンバ10内に導入し、図2に示した高周波(RF)電源14を起動してプラズマ発生用コイル4によってプラズマを発生させる。そして、シャッタ5を開けて成膜を開始する。
すなわち、蒸発源であるルツボ6によって蒸発されるドープすることを意図する元素(Cu)を含まない原料のZn元素と気体導入口7から導入された気体のOの元素とが、高周波電力が供給されたプラズマ発生用コイル4によるプラズマ雰囲気中で活性化し、プラズマ発生用コイル4の表面がスパッタリングされて飛び出す上記物質(例えばCu)の元素とともに基板2の表面において反応し、ドープすることを意図する元素(Cu)をドープした薄膜を成膜する。それによって、プラズマ発生用コイル4として、Cuで一部を覆ったZnOで被覆したステンレスコイル、あるいはCuコイルを用いた場合、銅(Cu)をドープした酸化亜鉛(ZnO)薄膜を成膜することができる。
その後、所定の膜厚になるまで薄膜を形成した後、シャッタ5を閉め、ルツボ6及び基板2の加熱を停止し、高周波電源14もOFFにし、酸素の導入も停止する。基板2及びルツボ6の温度が下がったところで、薄膜を形成した基板2及びルツボ6を取り出す。
〔作成した薄膜の評価〕
プラズマ発生用コイルとしてZnOで被覆したステンレスコイルを用いて作成したZnO薄膜、この発明によるプラズマ発生用コイル4であるCuで一部を覆ったZnOで被覆したステンレスコイルを用いて作成したZnO薄膜、この発明によるプラズマ発生用コイル4であるCuコイルを用いて作成したZnO薄膜のそれぞれの不純物濃度の評価を二次イオン質量分析(SIMS)法によって行った。
Figure 0005651298
はそれぞれのコイルを用いて作製したZnO薄膜中の不純物濃度のSIMS測定結果である。この表の値は薄膜中に含まれるCuの濃度 (atoms/cm3)を示している。ZnOで被覆したステンレスコイルを用いて作成したZnO薄膜中のCuの濃度は8.0×1015以下であり、SIMSの検出限界以下である。
この表から分るようにCuで一部を覆ったZnOで被覆したステンレスコイルを用いて作成したZnO薄膜では、ZnOで被覆したステンレスコイルを用いて作成したZnO薄膜に比べて、ドープすることを意図する元素であるCuの濃度は6.3×1017と高く、さらにCuコイルを用いて作成したZnO薄膜でのCuの濃度は3.7×1020とさらに高いことがわかる。
したがって、ドープを意図した元素で構成される物質で覆われるコイルの表面積を変えることによって、ドープ量を制御できることがわかる。また、同様にプラズマを発生させるためのコイルに印加する高周波電力の入力を制御することによっても、ドープ量を制御することが出来る。
すなわち、基板上へ薄膜を成膜する際に、プラズマ発生用コイルを構成する物質中に含まれるドープを意図する元素からなる物質の量(表面積)と、プラズマ発生用コイルに印加する高周波電力との少なくとも一方を制御することにより、成膜する薄膜中のドープ量(不純物濃度)を制御することができる。
上述の実施例では、銅(Cu)をドープしたZnO(ZnO:Cu)薄膜の作製の例を記載したが、薄膜を構成する元素の化合物とドープする元素については、同様の方法でZnO:N,Cu、AlZnO、ZnMgO、ZnO:Fe、ZnO:Cr、ZnO:Ni、ZnO:C、ZnO:Mnについて成膜可能なことは確認している。
以上、この発明を実施例について説明したが、これに限らず、同じ観点に基づけば、II−VI族化合物またはそれにI族、III族、IV族、V族、VII族またはVIII族の元素を加えた化合物の薄膜も作製可能であると考えられる。
さらに、ZnOと同じ結晶構造を持つGaN、InN、AlNなどのIII−V族化合物、GaInAlNなどの混晶およびGaN:Mg、GaN:SiなどII族、IV族をドープした化合物の薄膜も作成可能であると考えられる。
つまり、ドープすることを意図する元素は、Zn、Mg、Cd、Ca、Be、Cu、Li、Ag、B、Al、Ga、In、Si、N、As、P、Sb、Cr、Ni、Fe、C、Mnのうちのいずれかひとつあるいは複数の元素であり、薄膜を構成する元素はZn、Mg、Cd、Ca、Be、Cu、Ag、Al、Ga、In、O、N、As、P、Sb、C、Mnのうちのいずれかひとつ、あるいは複数の元素であれば作製可能である。
これらのうち、ドープすることを意図する元素が、Cu、Ag、Si、Cr、Ni、Fe、C、Mnのうちのいずれかの元素であり、薄膜を構成する元素がZn、Mg、Al、Ga、Inのうちのいずれかひとつあるいは複数の元素とO又はNとで化合物を構成する薄膜については、前述のように具体例を示している。
この発明によれば、形成する薄膜中に、意図した不純物をそのドープ量を容易に制御して、添加することができる。したがって、プラズマ援用反応性薄膜形成装置およびそれを使用する各種の薄膜形成方法に利用できる。そして、この発明によるプラズマ援用反応性薄膜形成装置や薄膜形成方法によって作成される薄膜は、電界効果トランジスタ(FET)、半導体発光素子(LED)、太陽電池、透明導電膜などの電子デバイスに広く利用可能である。
この発明によるプラズマ援用反応性薄膜形成装置の一実施例の概略構成図である。 そのプラズマ発生用コイルを拡大して高周波電源と共に示す正面図である。 そのプラズマ発生用コイルの一部を更に拡大して各種の構造例を示す部分拡大斜視図である。
1:基板加熱用ヒータ 2:基板(ZnOバルク単結晶基板)
3:基板マスク 4:プラズマ発生用コイル 5:シャッタ
6:ルツボ(蒸発源) 7:気体導入口
8:ルツボヒータ 9:排気口
10:チャンバ 11,12:温度センサ 40:芯線
41:薄膜にドープすることを意図する元素からなる物質、またはその元素を含む物質でそれ以外の構成元素が薄膜を構成する元素である物質
42:薄膜を構成する元素である物質
43:導電性の低い物質 44:導電性の芯線(網状)
45:導電性の芯線(中空パイプ状)

Claims (5)

  1. 気体導入口と排気口を有するチャンバと、その排気口から前記チャンバ内の気体を排気する真空ポンプとを備え、
    前記チャンバ内に、薄膜成長の下地となる基板を保持する基板マスクと、その基板を加熱するための基板加熱用ヒータと、薄膜の原料を供給するための蒸発源と、該蒸発源と前記基板マスクとの間に配置されたプラズマ発生用コイルとが設けられたプラズマ援用反応性薄膜形成装置において
    前記プラズマ発生用コイルが、薄膜にドープすることを意図する元素からなる物質、またはその元素を含む物質で該元素以外の構成元素が薄膜を構成する元素である物質によって、一部または全体が構成されるか被覆されてなり、
    前記プラズマ発生用コイルに高周波電力を供給して前記チャンバ内にプラズマを発生させ、前記蒸発源によって蒸発される前記ドープすることを意図する元素を含まない前記原料の元素と前記気体導入口から導入される気体の元素とがプラズマ雰囲気中で活性化し、前記プラズマ発生用コイルの表面がスパッタリングされて飛び出す前記物質の元素とともに、前記基板加熱用ヒータによって成膜温度に加熱された前記基板の表面において反応し、前記ドープすることを意図する元素をドープした薄膜を成膜するように構成したことを特徴とするプラズマ援用反応性薄膜形成装置。
  2. 請求項1に記載のプラズマ援用反応性薄膜形成装置において、
    前記ドープすることを意図する元素は、Cu、Ag、Si、Cr、Ni、Fe、C、Mnのうちのいずれかの元素であり、前記薄膜を構成する元素は、Zn、Mg、Al、Ga、Inのうちのいずれかひとつあるいは複数の元素とO又はNとで化合物を構成することを特徴とするプラズマ援用反応性薄膜形成装置。
  3. プラズマ援用反応性薄膜形成装置におけるチャンバ内に、薄膜の原料となる物質を詰めた蒸発源と薄膜を蒸着させる基板とを対向させて配設し、
    前記蒸発源と前記基板との間に、薄膜にドープすることを意図する元素からなる物質、またはその元素を含む物質で該元素以外の構成元素が薄膜を構成する元素である物質によって、一部または全体が構成されるか被覆されてなるプラズマ発生用コイルを配置し、
    前記チャンバ内を真空に近い減圧状態にした後、前記基板と前記蒸発源をそれぞれ加熱し、前記プラズマ発生用コイルに高周波電力を供給してプラズマを発生させ、
    前記蒸発源によって蒸発される前記ドープすることを意図する元素を含まない前記原料の元素と前記チャンバ内に導入される気体の元素とをプラズマ雰囲気中で活性化させ、前記プラズマ発生用コイルの表面がスパッタリングされて飛び出す前記物質の元素とともに、成膜温度に加熱された前記基板の表面において反応させ前記ドープすることを意図する元素をドープした薄膜を成膜することを特徴とするプラズマ援用反応性薄膜形成装置を用いた薄膜形成方法。
  4. 請求項3に記載の薄膜形成方法において、
    前記ドープすることを意図する元素は、Cu、Ag、Si、Cr、Ni、Fe、C、Mnのうちのいずれかの元素であり、前記薄膜を構成する元素は、Zn、Mg、Al、Ga、Inのうちのいずれかひとつあるいは複数の元素とO又はNとで化合物を構成することを特徴とするプラズマ援用反応性薄膜形成装置を用いた薄膜形成方法。
  5. 請求項3又は4に記載の薄膜形成方法において、前記基板上へ薄膜を成膜する際に、前記プラズマ発生用コイルを構成する物質中に含まれるドープを意図する元素からなる物質の量と、前記プラズマ発生用コイルに印加する高周波電力との少なくとも一方を制御することにより、成膜する薄膜中の不純物濃度を制御することを特徴とするプラズマ援用反応性薄膜形成装置を用いた薄膜形成方法。
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