JP2009035780A - 水素化アモルファスシリコンの製造方法及び製膜装置 - Google Patents

水素化アモルファスシリコンの製造方法及び製膜装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質な水素化アモルファスシリコン膜の製造技術を提供する。
【解決手段】電子銃4から出射される電子ビームを蒸着源3に照射・掃引し、蒸着源3を溶融する。これにより蒸着源3であるシリコンが蒸発し、基板10表面にシリコン膜を蒸着する。シリコン膜の堆積速度は、膜厚モニター7によって測定されており、膜厚モニター7から電子銃4への信号に基づいて、ほぼ一定の蒸着速度になるように電子銃4の出力を制御する。シリコン膜の堆積速度は、好ましくは0.02〜1nm/sであり、より好ましくは、0.05〜0.5nm/sである。さらに、基板10にシリコンを蒸着する際に、基板10上に水素化アモルファスシリコン膜を形成するために、シリコン膜の堆積と同時にイオンビームアシスト蒸着法によって水素イオンを含むイオンビームを照射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素化アモルファスシリコンの製造方法に関し、太陽電池、イメージセンサ、感光体などの光電材料、および液晶表示装置における各画素に設けられる薄膜トランジスタ材料などに用いられる水素化アモルファスシリコン膜の製造技術に関する。
従来、水素化アモルファスシリコン膜を形成する方法としては、モノシラン(SiH4)やジシラン(Si26)などの危険性の高い水素化珪素ガスを用いた熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法、プラズマCVD法、光CVD法などが利用されているが、この中でもプラズマCVD法(Spear,W.E.ら:Solid State Com.,17巻(1975年)第1193頁参照)が広く用いられ企業化されている。
また、危険性の高い水素化珪素ガスの代わりに、水素ガスを用いて水素化アモルファスシリコン膜を形成する方法として、ECR(電子サイクロトロン共鳴)イオン源を用いたイオンビームアシスト蒸着法(下記非特許文献2参照)が知られている。
その他、水素ガスを用いる方法では、ガスソースMBE(分子線エピタキシー)法も考えられる。
Spear,W.E.ら:Solid State Com.,17巻(1975年)第1193頁 Rinnert,H.ら:Thin Solid Films, 403-404巻(2002年)第153頁
しかしながら、上記のような各種CVD法を用いる場合には、以下の問題点がある。
1)高燃焼性などの危険性を有する水素化珪素ガスを用いる場合がほとんどであり、水素化アモルファスシリコン膜の製造装置に関して高度な安全対策が必要になる。
2)気相反応を用いるため気相で粒子が発生し、装置の汚染、デバイスの歩留まり低下などの問題を生じる。
3)原料をガス状で用いるため、基板表面に上に凹凸がある場合には、ステップカバレージの良い膜を堆積しにくい。
4)プラズマCVD法においては、高周波発生装置など複雑で高価な装置が必要となる。
また、上記非特許文献2における、ECR(電子サイクロトロン共鳴)イオン源を用いたイオンビームアシスト蒸着法を用いた方法では、危険性の高い水素化珪素ガスを用いないという利点を有するものの、イオンエネルギーの制御がカウフマン型あるいはバケット型などの熱陰極電子衝撃型イオン源に比較して複雑かつ困難になりやすい。
また、水素ガスを用いるガスソースMBE法では、イオンエネルギーの制御は可能であるが、制御が可能なのは小面積の膜の形成に限られ、水素化アモルファスシリコン膜を用いた製品への応用も困難であった。
一般にアモルファスシリコン膜を工業的に利用する場合、アモルファス特有の構造のため生じるSiの未結合手(ダングリングボンド)をHなどの軽元素で終端することが不可欠であり、Hで終端したものは水素化アモルファスシリコン膜となる。この際、Hで終端しきれないSiの未結合手の数は、電子スピン共鳴(ESR)の測定により、スピン密度として定量することができるが、このスピン密度の値が極力小さいものを得ることが望ましい。
SiをHで終端した形としては、主にSi−H結合とSi−H2結合の2つがある。上記非特許文献1の例に挙げられているプラズマCVD法の方法では、スピン密度の大きな膜は、膜中に微小なボイドが多く存在し、ボイドとの境界面に沿ってSi−H2結合が多く存在する。このため一般的に、スピン密度の大きな膜は、Si−H結合/Si−H2結合の比が小さい膜となり、逆に、スピン密度の小さな膜は、Si−H結合/Si−H2結合の比が大きい膜となっている。
そのため、プラズマCVD法においては、極力Si−H2結合を低減してSi−H結合を選択的に形成する条件において、スピン密度の小さな膜が得られるようになるが、このような条件を得ることは、プラズマCVDの装置によって異なり、条件の設定と維持は容易ではなかった。
また、水素ガスを用いるガスソースMBE法では、イオンエネルギーの制御は可能であるが、制御が可能なのは小面積に膜を堆積する場合に限られ、水素化アモルファスシリコン膜を用いた製品を実用化する際の障害になっていた。
上記の問題点を解決するため、本発明によるイオンビームアシスト蒸着法によって基板上に水素化アモルファスシリコン膜を形成する方法は、第1に基板にシリコンを蒸着する際に、同時に水素イオンを含むイオンビームを照射することを特徴とするものである。
イオンビームアシスト蒸着法は、IBAD(Ion Beam Assisted Deposition)法とも呼ばれており、電子ビームなどによる蒸着時に基板へのイオンビーム照射を併用する方法である。
特に、照射イオン種に活性イオンを用いる方法は、反応性イオンビームアシスト法と呼ばれている。この方法では、イオン源として酸素、窒素等にイオン化してエネルギーを与えることにより蒸着物質との化学反応を促進させ、各種の酸化膜、窒化膜を形成することができる。
本発明では、シリコンを蒸着する際に、水素を含むガスをイオン化してイオンビームとして照射することによって、蒸着ソース物質であるシリコンを効果的に水素化することができる。これにより、太陽電池、イメージセンサ、感光体などの光電材料、および液晶表示装置における各画素に設けられる薄膜トランジスタ材料などを製造する際に、高品質な水素化アモルファスシリコン膜を形成することができる。
第2には、前記シリコンを蒸着する際の蒸着源として、電子ビーム蒸着を用いることを特徴とするものである。
本発明において、蒸着材としてはシリコンが用いられる。蒸着源としては、一般には電子ビーム加熱蒸着源、抵抗加熱蒸発源、高周波加熱蒸発源、レーザー加熱蒸発源、分子線発生源などがあるが、比較的融点の高いシリコンを安定して一定の速度で蒸着させるためには、電子ビーム加熱蒸着源が用いられる。
第3には、水素イオンを含むイオンビームのイオン種として、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)などの希ガスと水素とを混合した混合ガスから発生させたイオンを用いることを特徴とするものである。
アモルファスシリコンにおけるアモルファス特有の構造のため生じるSiの未結合手(ダングリングボンド)をHで終端し、水素化アモルファスシリコン膜とするためには、イオンビームのイオン種として水素イオンを含むことが不可欠である。
さらに、イオンビームのイオン種として、希ガスと水素とを混合したガスから発生させたイオンを用いることにより、膜の緻密化を促進し、さらには、水素を効果的に膜中に導入することができる。これは、イオンビームのイオンの運動量は、同じ印加電圧の場合に、質量が大きいイオン種ほど大きな運動量となるためである。希ガスと水素とを混合したガスを用いることにより、水素単独の場合に比べて大きな運動量を持つ希ガスイオンの効果で、膜の緻密化をより促進することができ、プラズマCVD法で発生していたボイドが、極力無い膜が得られる。この際に、水素単独の場合と比べて効果的に水素を膜中に導入することができる。このときスピン密度は、本発明の条件では水素量の増加とともに減少する。しかしながら、プラズマCVD法とは異なる成膜プロセスであるため、Si−H結合/Si−H2結合の比が大きい膜が、スピン密度が小さくなるとは限らない。
第4には、水素イオンを含むイオンビームを、イオンエネルギーとして100〜900eVの範囲で照射することを特徴とするものである。この範囲に関しては、イオンエネルギーが100eV未満では、イオンビームの効果が小さくなり高品質な水素化アモルファスシリコン膜が得られなくなるためであり、また、イオンエネルギーが900eVを超える場合には、膜の損傷が生じるためである。特に希ガスの比率が高い場合は、膜中への希ガスイオンの取り込み量が増加し、膜の品質が劣化する。使用されるイオンエネルギーとしては100〜900eVの範囲であるが、好ましくは200〜700eV、より好ましくは200〜600eVの範囲が用いられる。
第5には、水素イオンを含むイオンビームのイオン源として熱陰極電子衝撃型イオン源を用いることを特徴とするものである。水素イオンを含むイオンビームのイオン源として、イオンエネルギーの制御が容易であるカウフマン型、バケット型、フリーマン型、あるいは、ホローカソード型などの熱陰極電子衝撃型イオン源が用いられる。さらに好ましくは、比較的大きな面積に均一なイオンエネルギーが照射できるカウフマン型、あるいは、バケット型のイオン源が用いられる。
第6には、イオンビームアシスト蒸着法の基板の温度制御を行わないことを特徴とするものである。
水素化アモルファスシリコン膜の形成に際しては、スピン密度の小さい膜を選択的に得ることが望ましい。このため、プラズマCVD法などでは、一般に基板温度を200〜350℃程度の範囲で加熱を行うことが必要である。
しかしながら、本発明では、前の第3の項目で述べたように、希ガスと水素とを混合したガスから発生させたイオンを用いることにより、膜の緻密化を促進し、さらには効果的に水素を膜中に導入することができる。これにより積極的には温度制御することなく、スピン密度の小さい膜を選択的に得ることができる。
以上詳しく述べたとおり、本発明ではシリコンを電子ビーム蒸着する際に、水素を含むガスをイオン化してイオンビームとして照射することにより、蒸着物質であるシリコンを効果的に水素化することができる。
さらに、この際、極力スピン密度の小さい膜を選択的に得ることができ、これにより太陽電池、イメージセンサ、感光体などの光電材料、および液晶表示装置における各画素に設けられる薄膜トランジスタ材料などに用いられる、高品質な水素化アモルファスシリコン膜を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態による水素化アモルファスシリコンの製造技術について、図面を参照しながら説明を行う。
図1は、本実施の形態によるイオンビームアシスト蒸着装置の概略構成例を示す図である。
図1に示す蒸着装置おいて、真空容器1は、排気口より真空ポンプで真空排気することにより(白抜きの矢印)、その内部を減圧状態にすることのできる密閉型の容器である。図1に示す真空容器1内には、基板10を載置するための基板ホルダー9が設置されており、基板ホルダー9は外部動力により回転可能に構成されている。基板ホルダー9には、基板加熱ヒーター、あるいは、冷却装置などの温度制御機構は特に設置されていなくても良い。
基板ホルダー9は、真空装置1内の上部に設けられている。蒸着源3は、真空装置1の下部に設けられている。蒸着源3の上方には、開閉可能なシャッター5が設置されており、成膜時にはシャッター5が開にされる。電子銃4から出射される電子ビームは、蒸着源3に照射される。
本実施の形態では、蒸着源3は、好ましくは純度99%以上、より好ましくは、純度99.9%以上のシリコンが用いられる。真空容器1内を約10−6Torr(1.33×10−4Pa)程度の真空度まで真空引きした後、電子銃4から出射される電子ビームを蒸着源3に照射・掃引し、蒸着源3を溶融する。これにより蒸着源3であるシリコンが蒸発し、基板10表面にシリコン膜を蒸着することができる。シリコン膜の堆積速度は、膜厚モニター7によって測定されており、膜厚モニター7から電子銃4への信号に基づいて、ほぼ一定の蒸着速度になるように電子銃4の出力を制御することができる。シリコン膜の堆積速度は、好ましくは0.02〜1nm/sであり、より好ましくは、0.05〜0.5nm/sである。
本実施の形態では、イオンビームアシスト蒸着法によって、基板10上に水素化アモルファスシリコン膜を形成するために、基板10にシリコンを蒸着する際に、同時に水素イオンを含むイオンビームを照射する。
イオン源として、イオンエネルギーの制御が容易であるカウフマン型、バケット型、フリーマン型、あるいは、ホローカソード型などの熱陰極電子衝撃型イオン源を用いることができるが、ここでは、カウフマン型イオン源を用いた例について説明する。
イオン源6には、図示していないが、希ガスにアルゴンガスを用いる場合、アルゴンアルゴンガスと水素ガスとがそれぞれのガス供給ラインにより、マスフローコントローラーなどによって流量が制御されて真空容器1内に導入され、イオンビームを発生させることができる。アルゴンガスおよび水素ガスは、それぞれ好ましくは99.9%以上、より好ましくは99.999%以上の高純度ガスを用いる。水素ガスとアルゴンガスとの流量比は、好ましくは1:1〜1:5の範囲である。
使用されるイオンエネルギーとしては、100〜900eVの範囲であるが、好ましくは200〜700eV、より好ましくは200〜600eVの範囲が用いられる。また、照射イオンのイオン電流密度は、イオン源6からのイオンの出射方向に設けられたファラデーカップ8により測定され、ほぼ一定のイオン電流密度になるようにイオン源の出力を制御する。イオン電流密度は、好ましくは、20〜250μA/cm2、より好ましくは、50〜200μA/cm2である。
これらの範囲内で、極力、スピン密度の小さい水素化アモルファスシリコン膜を選択的に形成することができる。
(実施例1〜3について)
以下に、図1に示すイオンビームアシスト蒸着装置を用いて、水素化アモルファスシリコン膜を形成する際の具体的な実施例及びその結果得られた水素化アモルファスシリコン膜の特性例について、比較例とともに説明する。
本実施例によるイオンビームアシスト蒸着装置における主排気には、ターボ分子ポンプ及びクライオポンプを併用し、到達真空度は約10−6Torr(1.33×10−4Pa)である。成膜時の真空度は、約5×10−5Torr(6.65×10−3Pa)であり、真空排気は、ターボ分子ポンプ及びクライオポンプを併用して行った。クライオポンプのみで排気すると、水素ガスを十分に排気できないため、本実施例では、ターボ分子ポンプを併用して真空排気した。シリコンは、純度99.9%以上のソースを用い、電子銃4により蒸発させた。成膜速度(堆積速度)は、本実施例1では0.15nm/sである。イオン源としては、99.999%以上の高純度アルゴンガスと、99.9999%以上の高純度水素ガスと、を図示しないマスフローコントローラーにより制御してイオン源6内に導入した。本実施例1では、Ar(アルゴンガス):H2(水素ガス)の流量比は、4〜6sccm:8〜16sccmの範囲である。イオン源でのイオンエネルギーは、500eVである。イオン電流密度は、150〜195μA/cm2の範囲である。基板10としては、単結晶シリコンウエハ及び合成石英の2種類の基板を用いた。成膜時の基板温度は、特に温度制御はしていないが、最高で約90℃であった。
下記の表1に示す各実験例1〜3までの条件で作成した水素化アモルファスシリコン膜は、高速フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)を用いて透過スペクトルを測定し、波数2000cm−1付近のSi−H結合ストレッチモードの吸収ピークの強度と、波数2090cm-1付近のSi−H2結合ストレッチモードとの吸収ピークの強度の比、及び、これらの強度から膜中のSi−H結合している水素とSi−H2結合している水素の総量を求めた。また、電子スピン共鳴(ESR)の測定より、Siの未結合手の量に由来するスピン密度の定量測定を行った。これらの結果について、ArおよびH2流量、イオン源のイオンエネルギーおよびイオン電流密度の値、シリコン膜の成膜速度などの成膜パラメータとともに下記の表1に示す。
Figure 2009035780
(比較例)
実施例1〜3までと同様に、シリコンは純度99.9%以上のものを用い、電子銃4により蒸発させた。蒸着速度は0.1nm/sである。イオン源には、99.999%以上の高純度アルゴンガスのみをマスフローコントローラーにより8sccmに制御してイオン源6内に導入した。Hガスを用いていない。イオン源6でのイオンエネルギーは500eVであり、イオン電流密度は50μA/cm2である。基板10には、単結晶シリコンウエハ及び合成石英を用いた。このように水素ガスをイオン源に導入せずに、アモルファスシリコン膜の成膜を行った。作成した膜について実施例1〜3までと同様に、FTIRとESRとの測定を行った。この結果を、成膜パラメータとともに表1に併せて示す。
表1に示したように、本実施例の範囲では実施例1、3、2の順で水素量が増加し、それとともにスピン密度が減少した。Ar流量が6sccmでイオン密度が195μA/cmと、本実施例中では最大の条件(実施例2,3)で水素量が20%以上となり、さらに実施例2と3の比較では、実施例2の水素流量が14sccmと実施例3(16sccm)より若干小さい条件で、水素量が25原子%と最大になり、スピン密度は2.7×1017cm-3と最小になった。一方、比較例では水素は膜中に含まれず、スピン密度は3.9×1019cm-3と大きく、品質の低いものであることがわかる。
以上に詳しく述べたとおり、本発明の実施の形態では、シリコンを電子ビーム蒸着する際に、水素を含むガスをイオン化してイオンビームとして照射することによって、蒸着物質であるシリコンを効果的に水素化することができる。さらに、この際、極力スピン密度の小さい膜を選択的に得ることができ、これにより太陽電池、イメージセンサ、感光体などの光電材料、および液晶表示装置における各画素に設けられる薄膜トランジスタ材料などに用いられる、高品質な水素化アモルファスシリコン膜の製造方法を提供できる。
尚、シリコンを電子ビーム蒸着する際に、同時に、水素を含むガスをイオン化してイオンビームとして照射する例について説明したが、シリコンの蒸着を行った後に水素ガスを供給するステップを、パルス的に複数回実行するようにしても良い。
本発明は、高品質な水素化アモルファスシリコン膜の製造方法として利用可能である。
本発明の一実施の形態によるイオンビームアシスト蒸着装置の概略構成例を示す図である。
符号の説明
1 真空容器
2 クルーシブル
3 蒸着源
4 電子銃
5 シャッター
6 イオン源
7 膜厚モニター
8 ファラデーカップ
9 基板ホルダー
10 基板

Claims (11)

  1. イオンビームアシスト蒸着法によって基板上に水素化アモルファスシリコン膜を形成する方法において、
    基板にシリコンを蒸着する際に、水素イオンを含むイオンビームを照射することを特徴とする水素化アモルファスシリコン膜の製造方法。
  2. 前記シリコンを蒸着する際に電子ビーム蒸着法を用いることを特徴とする請求項1記載の水素化アモルファスシリコン膜の製造方法。
  3. 前記水素イオンを含むイオンビームのイオン種として、希ガスと水素とを混合したガスから発生させたイオンを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素化アモルファスシリコン膜の製造方法。
  4. 前記水素イオンを含むイオンビームをイオンエネルギーとして100〜900eVの範囲で照射することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の水素化アモルファスシリコン膜の製造方法。
  5. 前記水素化アモルファスシリコン膜の水素量として、13%から25%の間の値、好ましくは、25%近傍の値となる成長条件を用いることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の水素化アモルファスシリコン膜の製造方法。
  6. 前記水素イオンを含むイオンビームのイオン源として、熱陰極電子衝撃型イオン源を用いることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の水素化アモルファスシリコン膜の製造方法。
  7. 前記イオンビームアシスト蒸着法において基板の温度制御を行わないことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の水素化アモルファスシリコン膜の製造方法。
  8. 電子スピン共鳴(ESR)の測定による、スピン密度の小さくなる条件で行うことを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の水素化アモルファスシリコン膜の製造方法。
  9. 真空容器と、該真空容器に設けられ真空ポンプで真空排気するための排気口と、基板を載置するための基板ホルダーと、シリコン蒸着源及び電子銃と、該シリコン蒸着源に対して設けられるシャッターと、
    水素イオンを含むイオンビームを出射するためのイオン源と、
    を有することを特徴とする水素化アモルファスシリコン膜の製膜装置。
  10. 前記イオン源は、希ガスと水素ガスとがそれぞれのガス供給ラインにより、流量が制御されて前記真空容器内に導入されることを特徴とする請求項8に記載の水素化アモルファスシリコン膜の製膜装置。
  11. 前記イオン源からのイオンの出射方向に設けられ、ほぼ一定のイオン電流密度になるようにイオン源の出力を制御する調整機構を備えることを特徴とする請求項8又は9に記載の水素化アモルファスシリコン膜の製膜装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010095639A1 (ja) 2009-02-18 2010-08-26 住友重機械工業株式会社 ハイブリッド型ショベル
JP2017504950A (ja) * 2013-12-09 2017-02-09 サンパワー コーポレイション イオン注入を使用した太陽電池エミッタ領域製造
WO2022124030A1 (ja) * 2020-12-11 2022-06-16 日本電気硝子株式会社 光学フィルタ

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