JP5616719B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、顔料色材を含む有色インクと無色インクを用いてカラー画像を形成する画像形成装置および画像形成方法に関する。
近年、インクジェットプリンタにおいて顔料色材を含む顔料インクの使用が普及している。顔料インクは、色材が記録媒体の内部まで浸透しにくく、記録媒体表面を覆う事が知られている。そのため、顔料インクを用いて形成された画像においては、図1(a)に示すような非印字部と印字部が存在し、さらには印字部においても、図1(b)に示すように色材の使用量が少ない部分と図1(c)に示すように色材の使用量が多い部分とが発生する。したがって、記録媒体表面に色材の多少による凹凸が形成され、光沢ムラが発生してしまう。
一般に光沢の強さは物質の屈折率と表面形状により変化し、屈折率が高いほど、また表面形状が平滑なほど、光沢が高くなる。ここで表面形状の平滑性は、写り込んだ像のボケ具合によって測ることができる。この正反射像のボケ具合は写像性という指標で表現されるため、人間は正反射光(非特許文献1に示される鏡面光沢度に相当)の強さと写像性の2つから光沢を感じる。つまり光沢は、表面の屈折率と表面形状の2つの影響を受ける鏡面光沢度と、表面形状により変化する写像性(ボケ具合)の2つで表現される。
記録媒体上に形成された画像における光沢ムラを解消する方法としては、例えば、無色且つ透明な顔料を含むインクをプリンタに搭載しておき、CMYK等に代表される色材を含むインクと同時に画像上に吐出する方法が知られている。以下、無色かつ透明なインクを無色インク、色材を含むインクを有色インクと称する。このように無色インクを用いる構成においては、画像の色に影響を及ぼさずに、画像表面の平滑性や、正反射に強く影響する画像最表面に存在するインクの屈折率をコントロールすることで、画像の光沢性を制御している。
ここで図2に、上記無色インクを用いて光沢ムラを解消する例を示す。図2(a)は、屈折率n2の記録媒体上に、屈折率n1の有色インク(図中黒色で示す)のみで画像を形成した場合の画像断面図である。また図2(b)は、図2(a)と同様の有色インク間に、屈折率n3の無色インク(図中白色で示す)を配置するように画像を形成した場合の画像断面を示している。なお、無色インクは色に影響しないため、図2(a),(b)の2つの画像間において色の差は発生しない。ここで、図2(a)に示すように有色インクのみで画像を形成した場合には、例えば中間調ではインクドットがまばらに存在するため、顔料色材が表面に堆積する特性により、記録媒体表面とインク表面とで高さに違いが生じる。このような高さの不均一は、記録媒体表面における光の乱反射を誘発し、結果として光沢特性の特に写像性が悪くなってしまう。一方、無色インクを用いた図2(b)に示す画像においては、記録媒体表面が無色インクで覆われるため、図2(a)の画像に比べて表面の凹凸が減り、写像性が改善する。更に、一般に上記各屈折率の大きさとしては、記録媒体(n2)<無色インク(n3)<有色インク(n1)の関係であることが多い。したがって、図2(a)に示す画像における屈折率差(n1−n2)に比べて、図2(b)に示す画像における屈折率差(n1−n3)の方が小さいため、後者の方が、光沢特性の特に鏡面光沢度のムラを抑えることができ、全体として鏡面光沢度が高くなる。
なお、顔料インクの種類ごとに、顔料粒子の紙面上における堆積量やインクの屈折率が異なることから、該インク種毎に光沢性が異なってくる。図2(c)に、特性の異なる複数種類の有色インクが記録媒体上に混在する例を示す。同図に示す各ドットは、屈折率がそれぞれn1,n4,n5と異なるインクによるものであり、また、屈折率とは独立して、顔料インク中の例えば色材やポリマーなどの固形成分量により、堆積時の高さや形状が異なる。その場合の光沢の違いを、図3を用いて説明する。図3において、横軸は紙面に吐出されたインク量であり、縦軸は鏡面光沢度である。同図において301はあるインクによる一次色グラデーションの鏡面光沢度を示す。また302,303は、301のインクよりも屈折率の低いインクによる一次色グラデーションの鏡面光沢度であり、301に対して低くなっていることが分かる。
特許第3963444号公報 特開2007-043488号公報
鏡面光沢度測定方法(JIS Z 8741) 測色用の標準の光及び標準光源(JIS Z 8720) 色の表示方法−XYZ表色系及びX10Y10Z10表色系(JIS Z 8701)
上記従来のように無色インクを使用して光沢制御を行う場合であっても、図2(c)に示すように有色インク毎の光沢性(重なり時の凹凸形状や屈折率)が一様でない場合には、1種類の無色インクを使用して光沢均一性を高めることは困難である。例えば図2(d)に、図2(c)に示す各有色インクのドット間に無色インクを配置した例を示す。この場合、無色インクと有色インク間での屈折率差はn1−n3、n4−n3、n5−n3、のようにまばらであるし、有色インクの各ドットの高さも不均一であるから、画像全体において光沢が均一とはならない。
そこで本発明では、顔料色材を含む複数色の有色インクと、互いに屈折率の異なる複数種類の無色インクを用いる画像形成装置において、有色インクのドット配置に応じて無色インクを使い分けることで、形成画像表面の光沢均一性を高めることを目的とする。
上記目的を達成するための一手段として、本発明は以下の構成を備える。
顔料色材を含む互いに屈折率の異なる複数色の有色インクと、無色透明の顔料材料を含む互いに屈折率の異なる複数種類の無色インクを用いて画像形成を行う画像形成装置であって、
入力されたカラー画像データの画素ごとに、色分解処理によって前記有色インクの各色についての有色インクデータを取得する色分解手段と、
前記画素ごとに、前記有色インクデータによって示される各色の階調レベルに応じて、前記有色インクの各色についての有色ドット配置を設定する有色ドット配置手段と、
前記画素ごとに、前記有色インクデータをインデックスとして無色ドット配置テーブルを参照することで、前記複数種類の無色インクのいずれか1つについての無色ドット配置を設定する無色ドット配置手段と、
前記画素ごとに、前記有色インクのそれぞれを前記有色ドット配置で記録し、前記複数種類の無色インクのうち前記無色ドット配置手段で設定された無色インクを前記無色ドット配置で記録することで記録媒体上にカラー画像を形成する画像形成手段と、を有し、
前記無色ドット配置テーブルには、
前記有色インクデータに対する前記有色ドット配置に応じて算出される鏡面光沢度が所定の目標値よりも高い場合には、最も屈折率の低い無色インクが最も屈折率の高い有色インクに重なるように前記無色ドット配置が設定され、
前記鏡面光沢度が前記目標値以下である場合には、最も屈折率の高い無色インクが最も屈折率の低い有色インクまたはいずれの有色インクのドットも配置されない記録媒体露呈部に重なるように前記無色ドット配置が設定されていることを特徴とする。
本発明は、顔料色材を含む複数色の有色インクと、互いに屈折率の異なる複数種類の無色インクを用いる画像形成装置において、有色インクのドット配置に応じて無色インクを使い分けることで、形成画像表面の光沢均一性を高めることが可能となる。
顔料インクの定着状態の違いを示す図、 有色インクに加えて無色インクを用いた画像形成例を示す図、 有色インクによる光沢性の違いを示す図、 第1実施形態における画像形成システムの外観図、 第1実施形態のコンピュータシステムの主要ハード構成を示すブロック図、 第1実施形態における主要機能構成を示すブロック図、 第1実施形態における印刷データの構成例を示す図、 第1実施形態におけるドット配置パターン例を示す図、 第1実施形態における無色ドット配置テーブルの作成処理を示すフローチャート、 第1実施形態における無色インク溶剤組成の一例を示す図、 第1実施形態における無色インクポリマー組成の一例を示す図、 第1実施形態における鏡面光沢度の目標値設定用UI例を示す図、 第2実施形態における無色インクポリマー組成の一例を示す図、 第2実施形態における無色インクの着弾状態の違いを示す図、 第2実施形態における無色ドット配置テーブルの作成処理を示すフローチャート、 第2実施形態における有色インクの着弾による表面凹凸の例を示す図、である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に関る本発明を限定するものではなく、また、本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<第1実施形態>
●システム構成
本実施形態では、顔料色材を含む互いに屈折率の異なる複数色の有色インクにより形成される画像に対し、無色透明の顔料材料を含む互いに屈折率の異なる複数種類の無色インクのいずれかを重畳することで、画像の光沢均一性を向上させる例を示す。以下では、互いに屈折率の異なる2種類の無色インクを用いる場合を例として説明を行う。
図4は、本実施形態における画像形成システムの外観図である。同図において、401はカラープリンタ、402はプリンタコントローラとクライアントコンピュータを兼ね備えたコンピュータシステム、403はネットワークケーブル・SCSIケーブル、USBケーブルなどに代表されるコネクタケーブルである。
図5は、図4に示すコンピュータシステム402における主要ハード構成を示すブロック図である。同図において、501は、ユーザが各種マニュアル指示等を入力するためのキーボード及びマウス511とコンピュータシステム402とをつなぐインターフェース(I/F)である。502は、コンピュータシステム402内部の各ブロックの動作を制御し、或いは内部に記憶されたプログラムを実行することのできるCPUである。503は、予め必要な画像処理等のプログラムを記憶しておくROMである。504はCPU502にて処理を行うために一時的にプログラムや処理対象の画像データを格納しておくRAMである。505は、処理対象の画像を表示したり、ユーザへのメッセージを表示するディスプレイ512の制御を行うディスプレイ制御部である。506は、コンピュータシステム402とカラープリンタ401をつなぐインターフェース(I/F)である。507は、外部記憶媒体の一つであるコンパクトディスク(CD-R,CD-RW,DVD,DVD-R,DVD-RW等を含む)に記憶されたデータを読み込み、或いは書き出すことのできるCDドライブである。508は、507と同様にフロッピーディスク(FD)(登録商標)からの読み込み、FDへの書き出しができるFDドライブである。尚、CD,FD,DVD等に画像編集用のプログラム、或いはプリンタ情報等が記憶されている場合には、これらのプログラムをHD509上にインストールし、必要に応じてRAM504に転送されるようになっている。509は、RAM504等に転送されるプログラムや画像データを予め格納したり、処理後の画像データを保存することのできるハードディスク(HD)である。510は、コンピュータシステム402の各所に保持する様々なデータを外部機器へ伝送し、また外部機器からの様々なデータを受信するモデムやネットワークカード等の伝送機器513とコンピュータシステム402をつなぐインターフェース(I/F)である。
●機能構成
図6は、図4に示す画像形成システムにおける主要機能構成を示すブロック図である。本実施形態におけるカラープリンタ401は、顔料色材を含む複数色の有色インクと、無色透明の顔料材料を含む互いに屈折率の異なる複数種類の無色インクを用いて印刷を行うものであり、そのためにインクを吐出する記録ヘッドが用いられる。図4及び図6に示すように、本実施形態の画像形成システムは、この顔料インクを用いるカラープリンタ(以下、プリンタ)401と、ホスト装置もしくは画像処理装置としてのパーソナルコンピュータ(PC)402を有して構成されるものである。
PC402のオペレーティングシステムで動作するプログラムとして、アプリケーション601やプリンタドライバ602がある。アプリケーション601はプリンタ401で印刷する画像データを作成する処理を実行する。この画像データもしくはその編集等がなされる前のデータは種々の媒体を介してPC402に取り込むことができる。本実施形態におけるPC402は、先ずディジタルカメラで撮像した例えばJPEG形式の画像データを、フラッシュメモリ等の外部入力513からI/F510を介して取り込むことができる。また、例えばHD509に格納されている画像データやCD-ROM507に格納された画像データをも取り込むことができる。さらには、インターネットからNIC513を介してウェブ上のデータを取り込むことができる。これらの取り込まれたデータは、ディスプレイ512に表示されてアプリケーション601を介した編集、加工等がなされ、例えばsRGB規格の画像データR,G,Bが作成される。そして、例えばユーザからの印刷指示に応じてこの画像データがプリンタドライバ602に渡される。
本実施形態のプリンタドライバ602は、色域マッピング部603、色分解処理部604、γ補正部605、ハーフトーニング部606、印刷データ作成部607、および無色ドット配置部608を有している。本実施形態では無色ドット配置部608において、有色インクのドット配置に応じて、使用する無色インクのインク種およびそのドット配置情報が設定されることを特徴とする。
色域マッピング部603は色域(Gamut)のマッピングを行うために、sRGB規格のカラー画像データR,G,Bによって再現される色域を、プリンタ401によって再現される色域内に写像する関係を内容とする3次元LUTを内蔵している。このLUTに対して内挿用の補間演算を併用することで、8ビットの画像データR,G,Bを、プリンタ401の色域内のデータR,G,Bに変換するデータ変換を行う。
色分解処理部604では、上記色域マッピングがなされたデータR,G,Bに基づき、このデータが表す色を再現するインクの組み合わせに対応した、例えばCMYKLcLm等の色分解データを求める処理を行う。以下、この色分解データを有色インクデータと称する。色分解処理部604でも色域マッピング部603と同様に色分解用の3次元LUTを内蔵しており、この色分解LUTに対して内挿用の補間演算を併用することで、色分解処理を行う。なお色分解LUTとしては、例えば有色インクとプリンタの組み合わせにより再現しうる色再現範囲をパッチの測色値から求めることで作成することができるが、特にその作成方法については限定されない。
γ補正部605は、色分解処理部604によって求められた有色インクデータの色ごとに、その階調値変換を行う。具体的には、プリンタ401の各色インクの階調特性に応じた1次元LUTを用いることにより、上記有色インクデータがプリンタ401の階調特性に線形的に対応づけられるような変換を行う。ハーフトーニング部606は、例えば8ビットの有色インクデータC,M,Y,K,Lc,Lmのそれぞれについて、例えば4ビットのデータに変換する量子化処理を行う。本実施形態では、この量子化処理として誤差拡散法を用いるとする。なお本実施形態では有色インクをC,M,Y,K,Lc,Lmの6色として説明するが、本発明はこの例に限らず、CMYK4色でも良いことはもちろん、R,G,B等のインクや淡いKインク等を含んでも、本発明は実現可能である。量子化後の4ビットデータは、後述するドット配置パターン化処理において有色ドットの配置パターンを示すためのインデックスとなる。最後に、印刷データ作成部607で、上記4ビットのインデックスデータを内容とする印刷イメージデータに、印刷制御情報を加えた印刷データを作成し、これがプリンタ401へ送出される。
無色ドット配置部608は、ハーフトーニング部606から出力された有色インクの4ビットデータをインデックスとして、画像形成時に最表面に吐出すべき無色インクの種類および該無色インクのドット配置のパターンを示すパターン情報を割り当てる。この割り当てにはLUT6081を用いるが、その作成方法の詳細については後述する。ここで割り当てられた無色インクの種類(1ビット)およびドット配置のパターン情報(8ビット)は、無色インク用の印刷データ(9ビット)として直接プリンタ401へ送出される。
なお、上述したPC402におけるアプリケーション601およびプリンタドライバ602の処理は、それらのプログラムに従ってCPU502により実行される。その際、プログラムはROM503もしくはHD509から読み出されて用いられ、また、その処理実行に際してRAM504がワークエリアとして用いられる。
なお本実施形態では、複数ビットで表される多値データに対する画像処理の最小単位を画素と称し、当該画素に対応するデータを画素データと称する。なお、複数ビットで表される多値データに対する画像処理としては、例えば色分解処理部604における、RGBの各8ビットデータをプリンタ401で用いるインク色に対応したC,M,Y,K,Lc,Lmの各8ビットデータに変換する色分解処理がある。また、C,M,Y,K,Lc,Lmの各8ビットデータを各4ビットデータに量子化するハーフトーン処理がある。また、別の見方をすれば、「画素」とは、階調表現可能な最小単位のことであり、複数ビットの階調レベル情報を有するものである。
プリンタ401では、ドット配置パターン化処理部609およびマスクデータ変換処理部610にてデータ処理を行う。ドット配置パターン化処理部609には、印刷データ作成部607から有色インクに関する印刷データが入力され、さらに無色ドット配置部608から無色インクに関する印刷データが入力される。
ドット配置パターン化処理部609ではまず、印刷画像に対応する画素ごとに、有色インクに関する印刷イメージデータとしての上記4ビットのインデックスデータ(階調レベル情報)に基づき、対応するドット配置パターンに従って有色ドット配置を行う。このように、4ビットデータで表現された各画素に対し、該画素の階調レベルに対応した有色ドット配置のパターンを割当てることで、画素内の複数のエリア各々にドットのオン/オフが定義される。なおこの有色ドット配置は、有色インクの色ごとに行われる。これにより有色インクの各色について、1画素内のエリアごとに「1」または「0」の吐出データが配置される。
そして次に、無色インクに関する上記9ビットの印刷データをインデックスとして、複数種類の無色インクのそれぞれについて、上記有色インクの場合と同様に、対応するドット配置パターンに従って無色ドット配置を行う。これにより各無色インクについて、1画素内のエリアごとに「1」または「0」の吐出データが配置される。
ドット配置パターン化処理部609で作成された、無色インクを含む各色1ビットの吐出データには、マスクデータ変換処理部610によってマスク処理が施される。すなわち、記録ヘッド612による所定幅の走査領域の記録を複数回の走査で完成するための各走査の吐出データを、それぞれの走査に対応したマスクを用いた処理によって生成する。走査ごとの吐出データY,M,C,K,Lc,Lmは、適切なタイミングでヘッド駆動回路611に送られ、これにより記録ヘッド612が駆動され、吐出データに従ってそれぞれのインクが吐出されることによって、記録媒体上にカラー画像が形成される。なお、記録ヘッド612からのインク吐出順、すなわち記録媒体上で各色が重なる順序については予め決まっており、プリンタドライバ602はその重なり順の情報を保持しているものとする。
なお、プリンタ401におけるドット配置パターン化処理部609およびマスクデータ変換処理部610は専用のハードウエア回路によって構成され、プリンタ401の制御部を構成する不図示のCPUの制御の下に動作する。なお、これらの処理がプログラムに従ってCPUにより実行されても、また、該処理がPC402における例えばプリンタドライバ602によって実行されても良く、本発明においてこれらの処理形態が問われないことは以下の説明からも明らかである。
●印刷データ作成処理
ここで、印刷データ作成部607における処理ついて詳細に説明する。印刷データ作成部607には、ハーフトーン処理後のデータが入力される。なお本実施形態のハーフトーン処理によれば、256値の多値濃度情報(8ビットデータ)が、誤差拡散処理によって9段階、すなわち9値の階調レベル情報(4ビットデータ)に振り分けられるとする。印刷データ作成部607では、このハーフトーン処理後のデータを所定の体裁に整えることで、実際にプリンタ401へ出力するための印刷データを生成する。図7に、生成された印刷データの構成例を示す。同図に示すように印刷データは、印刷の制御を司る印刷制御情報と、印刷イメージ情報(印刷イメージデータともいう)から構成されている。印刷制御情報は、その画像を記録する「メディア情報」、印刷の「品位情報」、および給紙方法等の「その他制御情報」とから構成されている。「メディア情報」としては記録の対象となる用紙の種類が記述されており、普通紙、光沢紙、コート紙などのうち、いずれか1種類の用紙が規定されている。「品位情報」には印刷の品位が記述されており、高速印刷、高品位印刷のいずれかの品位が規定されている。なお、これらの印刷制御情報はPC402においてユーザが指定した内容に基づいて形成される。また印刷イメージ情報としては、前段のハーフトーン処理によって生成されたC,M,Y,K,Lc,Lmの各4ビットデータが記述されている。以上のように生成された有色インクの印刷データは、プリンタ401内のドット配置パターン化処理部609へ供給される。
●ドット配置パターン化処理
以下、プリンタ401内のドット配置パターン化処理部609における処理について詳細に説明する。上述したようにドット配置パターン化処理部609では、印刷データ作成部607から入力された有色インクに関する印刷データと、無色ドット配置部608から入力された無色インクに関する印刷データに基づき、各インクのドット配置を行う。
まず、有色インクについての有色ドット配置処理について説明する。本実施形態では、ハーフトーン処理において256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を9値の階調レベル情報(4ビットデータ)までにレベル数を下げている。しかし、実際にプリンタ401が記録できる情報は、インクを記録するか否かを示す2値情報である。したがってプリンタ401ではドット配置パターン化処理部609において、0〜8(4ビット)の多値レベルを、ドットの有無を決定する2値レベルまで低減する。具体的には、ハーフトーン処理後のレベル0〜8の4ビットデータで表現される画素ごとに、その画素の階調レベル(レベル0〜8)に対応した有色ドット配置パターンを割当てる。これにより1画素内の複数のエリア各々にドットのオン/オフを定義し、1画素内のエリアごとに「1」または「0」の1ビットの吐出データを配置する。
図8は、ドット配置パターン化処理部609で有色インクに対して割り当てられる、入力レベル0〜8のそれぞれに対する出力パターン例を示しており、ドット配置パターン化処理部609はすなわち、この出力パターンデータを内部に保持している。図中左端に示した各レベル値は、ハーフトーン処理後の出力値であるレベル0〜8に相当し、右側に配列した縦2エリア×横4エリアで構成される各マトリクスの領域は、ハーフトーン処理後の1画素の領域に対応する。なお、1画素内の各エリアは、ドットのオン/オフが定義される最小単位に相当し、丸印を記入したエリアがドットの記録を行う(ドットオン)エリアを示している。図8によれば、レベル数が上がるにしたがって、記録するドット数も1つずつ増加していることが分かる。本実施形態においてはこのように有色インクのドット配置パターンを制御することで、印刷後の画像にオリジナル画像の濃度情報が反映される。また、図中上端に示した(4n)〜(4n+3)は、変数nに1以上の整数を代入することにより、入力画像の左端からの横方向の画素位置を示しており、同一の入力レベルについても、画素位置に応じて互いに異なる複数のパターンが用意されている。すなわち、同一のレベルが入力された場合にも、記録媒体上では(4n)〜(4n+3)に示した4種類のドット配置パターンが巡回されて割当てられることになる。
図8においては、縦方向を記録ヘッドの吐出口の配列方向、横方向を記録ヘッドの走査方向としている。したがって、上述のように同一レベルに対して様々なドット配列で記録できる構成とすることで、ドット配置パターンの上段に位置するノズルと下段に位置するノズルとで吐出回数を分散させたり、記録装置特有の様々なノイズを分散させるという効果が得られる。
次に、無色インクについての無色ドット配置処理について説明する。上述したように無色ドット配置部608では画素ごとに、無色インクの種類およびそのドット配置のパターンIDを示す9ビットデータを設定する。なおこの設定は、ハーフトーニング部606から出力された有色インクの4ビットデータをインデックスとして、後述するように作成された無色ドット配置テーブルであるLUT6081を参照することで行われる。ドット配置パターン化処理部609では、無色インクごとのドット配置パターンIDに従って、無色インクごとのドット配置を行う。すなわちドット配置パターン化処理部609は、無色インクについてのドット配置パターンIDと、実際のドット配置パターンとの関係を、その内部に保持している。このように、9ビットデータで表現された各画素に対し、該画素のパターンIDに対応したドット配置パターンを無色インクごとに割当てることで、画素内の複数のエリア各々に各無色インクドットのオン/オフが定義される。これにより各無色インクについて、1画素内のエリアごとに「1」または「0」の吐出データが配置される。
以上説明したドット配列パターン化処理を終了した段階で、記録媒体に対するインク毎のドットの配列パターンが全て決定される。
詳細は後述するが、ドット配置パターン化処理部609において有色インク全てについてのドット配置パターンを決定することで、形成画像の最表面に存在する有色インク種をドットごとに取得することができる。すると、有色インクの重なり順については既定であるから、該形成画像の単位領域内において最表面に存在する各有色インクドットの占める面積率(以下、有色ドット面積率)を取得することができる。そこで本実施形態では、各有色の有色ドット面積率に応じて、これらに重ねるための無色インク種およびそのドット配置を決定するためのLUT6081を作成し、これを無色ドット配置部608に保持する。この無色ドット配置用のLUT6081によって無色インクの使用方法を制御することにより、画像全体における光沢均一性を向上させることができる。
●無色インクによる鏡面光沢度制御
本実施形態においては、プリンタ401で顔料インクにより形成される、記録媒体上の画像表面の鏡面光沢度を、無色インクを用いて均一化することを目的とする。ここで、本実施形態における無色インクによる鏡面光沢度制御の原理について説明する。まず非特許文献1によれば、鏡面光沢度は以下の式(1)で表される。
Figure 0005616719
φs :規定された入射角θに対する試料面からの反射光束
φos :規定された入射角θに対する標準面からの反射光束
Gos :以下の式(2)で算出される、使用した標準面の光沢度(%)
Figure 0005616719
SD(λ) :標準の光D65の相対分光分布
V(λ) :規定された入射角θに対する標準面からの反射光束
ρ0(θ,λ) :屈折率が可視波長範囲全域にわたって一定値1.567であるガラス表面において規定された入射角θでの鏡面反射率
ρ(θ,λ) :屈折率n(λ)を用い、以下に示すフレネルの式(3)によって求められた、規定された入射角θにおける一次標準面の分光鏡面反射率
Figure 0005616719
また、非特許文献1に記載された鏡面光沢度の測定条件によれば、光源と受光器には非特許文献2に示される標準の光D65と、非特許文献3に示される等色関数y(λ)と同一な分光視感効率との組み合わせと等価のものが用いられる。つまり、任意の鏡面光沢度測定サンプルの入射角θに対する反射光の分光鏡面反射率α(θ,λ)が分かれば、式(1)の試料面からの反射光束φsは以下の式(4)でシミュレートすることが出来る。
Figure 0005616719
また、同様に一次標準面の反射光束φosについても、式(2)に示される標準面の分光鏡面反射率ρ(θ,λ)を用いて、以下の式(5)のようにシミュレートすることができる。
Figure 0005616719
すなわち、上記式(1)を式(2),(4),(5)を用いて変形すれば、任意サンプルの角度θに対する分光鏡面反射率α(θ,λ)を用いて、以下の式(6)により鏡面光沢度Gs(θ)をシミュレートすることが可能であることが分かる。
Figure 0005616719
なお、屈折率n(λ)が既知である試料面の入射角θに対する反射光の分光鏡面反射率を算出する方法としては、上述したフレネルの式(3)が適用可能である。つまり、顔料インクジェットプリンタ(プリンタ401)に使用する全てのインクの屈折率n(λ)を取得することにより、式(3)を用いて各屈折率から計算される分光鏡面反射率ρ(θ,λ)を取得することができる。

さらに、各有色インクの分光鏡面反射率と有色ドット面積率が分かれば、加法混色の原理により、例えばシアンとマゼンタの組み合わせにおいて、1画素に相当する任意の単位領域あたりの分光鏡面反射率を算出することができる。この算出は以下の式(7)〜(9)に従う。
Figure 0005616719
Figure 0005616719
Figure 0005616719
ρc(θ,λ) :入射角θにおけるCインクの分光鏡面反射率
c(λ) :Cインクの屈折率
ρm(θ,λ) :入射角θにおけるMインクの分光鏡面反射率
m(λ) :Mインクの屈折率
ρc,m(θ,λ) :入射角θにおけるC,M混色時の分光鏡面反射率
c :Cインクの有色ドット面積率
m :Mインクの有色ドット面積率
以上のことから、各有色ドットに無色インクを重ねる際に、該無色インクの屈折率と、無色インクドットが最表面を占める面積率(無色ドット面積率)を制御することができれば、画像の色味を変えずに形成画像表面の鏡面光沢度が制御可能となることが分かる。
無色インクの屈折率は、その組成により異なる。ここで、本実施形態で使用される無色インクの組成について、具体的に説明する。本実施形態のプリンタ401では複数種類の無色インクを搭載するが、これら複数種類の無色インクは互いに屈折率が異なる。図10に、本実施形態における複数種類の無色インクに共通する溶剤の組成を示す。該溶剤に対し、図11に示すような組成の異なる2種類のポリマー(ポリマーA,B)のそれぞれをアルカリ(水酸化カリウム水溶液等)で中和した樹脂水溶液を添加する。この操作により、ポリマーAに対しては屈折率が比較的高く、かつ色材を含まない無色インクが作成され、ポリマーBに対しては屈折率が比較的低く、かつ色材を含まない無色インクが作成される。なお、上記ポリマーA,Bに、例えば一般的なカーボンブラックを色材として少量含有させ、薄いグレーインクとしても良い。この場合の色材の含有率は、例えば、黒インクが3.5%のカーボンブラックを含有する場合に対して、薄いグレーインクは0.2%以下の含有率とすれば良い。薄いグレーインクとして使用する場合は、周知の同一色相の濃淡インクを搭載したプリンタにおける淡インクと同様に用いる。また、薄いグレーインクについての色材の含有率はこの数値に限らず、該グレーインクを下地の上に重ねて印字した際に、下地の色が濁らない程度の含有率であれば良い。なお、カーボンブラック等の色材の増減分は、純水を増減させることで調整する。
本実施形態では、このように互いに屈折率の異なる複数種類の無色インクを画像表面に吐出可能とする構成において、高い光沢均一性を実現するように、吐出すべき無色インク種およびその吐出位置(無色ドット配置)を制御するためのLUTを作成する。
●無色ドット配置テーブルの作成処理
上述したように本実施形態では、有色インクドットに重ねるように吐出される無色インクの種類およびドット配置を制御するためのLUT6081を作成し、無色ドット配置部608に保持する。以下、本実施形態における無色ドット配置LUT6081の作成処理について、図9のフローチャートを用いて詳細に説明する。なお、このLUT作成処理は、CPU502が対応するプログラムを実行することによって行われる。以下、本実施形態においては、有色インクの構成をC,M,Y,K,Lc,Lmの6色とし、無色ドット配置LUT6081には該6色のインク値に応じた無色インクの種類およびドット配置が設定される。
まずS1401において光沢目標値が取得される。ここで光沢目標値とは、上述した非特許文献1に示される鏡面光沢度としての目標値であり、例えばディスプレイ512に図12に示すようなUI表示を行い、キーボード及びマウス511等の入力装置を用いて入力される。図12に示すUIにおいて「光沢任意入力」として値が指定された場合には、該入力された値が、LUT6081の設定後に入力された画像信号に対する光沢目標値として指定される。なお、「光沢一定」として光沢目標値が任意設定される場合にはユーザが入力した目標値が、また自動設定の場合には所定の値が、以降の入力画像信号の全てに対して適用される。同様に、「画像明度による光沢制御」が選択された場合には下部のグラフにおける明度−光沢特性をユーザがドラッグして設定し、この特性がやはり以降の入力画像信号の全てに対して適用される。したがって「光沢一定」や「画像明度による光沢制御」が選択された場合には、該設定値をRAM504等に記憶しておき、次回のループ時には図12のUIを表示しない、すなわちS1401の処理をスキップするようにしても良い。ここで設定された光沢目標値は、RAM504に記憶されるか、容量が大きい場合にはHD509なども利用される。
次にS1402において、複数種類の無色インクを含む、プリンタ401に搭載された全てのインクについての屈折率を取得する。これらの屈折率は、例えばHD509等に予め保持されており、取得されたインク毎の屈折率はRAM504に記憶される。
次にS1403〜S1407において、LUT6081に設定すべき無色インクおよびそのドット配置が決定されるが、この処理は、LUT6081における全ての格子点について行われる。LUT6081の格子点としては例えば、ハーフトーニング部606からの出力信号に対応するC,M,Y,K,Lc,Lmの各4ビットの信号をそれぞれ7等分して8格子点をとった、全262144格子点とすることができる。しかしながら格子点数はこの例に限られず、任意であって良い。
S1403においては、LUT6081における1格子点を注目インク値として設定し、RAM504に記憶する。次にS1404において、まずS1403で選択された注目インク値(C,M,Y,K,Lc,Lm)が印刷データ作成部607を介してプリンタ401に出力され、ドット配置パターン化処理部609で実際に出力する際のドット配置が割り当てられる。その結果はPC402側に送出され、注目インク値(C,M,Y,K,Lc,Lm)をプリントした際における各インク色の重なり順については既定であるから、各ドットの最表面に存在する有色インク種(最表面色)を求めることができる。したがって、プリント画像の単位領域内においてそれぞれの最表面色のドットが占める有色ドット面積率を求めることができる。なお、この単位領域としては、例えば図8に示すような1画素に対応する2×4ドット分相当とすることができる。このように有色ドット配置パターンの解析によって得られた各最表面色の有色ドット面積率の値を、RAM504またはHD509に記憶しておく。
次にS1405において、S1404で算出された注目インク値に対する最表面色ごとの有色ドット面積率と、S1402で取得された各インクの屈折率とから、鏡面光沢度を算出する。具体的には、上述した式(7),(8)に示したシアンとマゼンタの組み合わせ例と同様に、有色インクの組み合わせに応じて画素ごとの分光鏡面反射率を算出することで、鏡面光沢度をシミュレートすることができる。例えば、注目インク値が示す1画素について、使用されるインクがC,Lc,Y,Mであった場合には、まず上記式(7)〜(9)と同様に、入射角θにおけるC,Lc,Y,Mの各インクの分光鏡面反射率を、それぞれの屈折率を用いて算出する。すると、入射角θにおけるC,Lc,Y,M混色時の分光鏡面反射率ρc,Lc,y,m(θ,λ)が、画像表面における単位領域内での各インクの有色ドット面積率を用いて下式(10)により算出される。なお、ここで単位領域とは、1画素に対応する2×8ドット相当である。(★単位領域が2×8ドットである旨を示しました)。
Figure 0005616719
ρc(θ,λ) :入射角θにおけるCインクの分光鏡面反射率
c(λ) :Cインクの屈折率
ρLc(θ,λ) :入射角θにおけるLcインクの分光鏡面反射率
Lc(λ) :Lcインクの屈折率
ρy(θ,λ) :入射角θにおけるYインクの分光鏡面反射率
y(λ) :Yインクの屈折率
ρm(θ,λ) :入射角θにおけるMインクの分光鏡面反射率
m(λ) :Mインクの屈折率
ρc,Lc,y,m(θ,λ) :入射角θにおけるC,Lc,Y,M混色時の分光鏡面反射率
c :Cインクの有色ドット面積率
Lc :Lcインクの有色ドット面積率
y :Yインクの有色ドット面積率
m :Mインクの有色ドット面積率
すると(6)式から、入射角θにおけるC,Lc,Y,M混色時の上記単位領域の鏡面光沢度Gc,Lc,y,m(θ)が、以下の式(11)に示すように算出される。
Figure 0005616719
上記式(10),(11)に示されるように、画像表面の鏡面光沢度は、最表面に存在するインク種ごとの有色ドット面積率、及び、S1402で取得された各有色インクの屈折率とから算出可能である。ここで算出された鏡面光沢度はRAM504等に記憶される。
次にS1406において、上述したように屈折率の異なるポリマーA,Bによる無色インク等、プリンタ401が搭載する無色インクのうち、注目インク値に対する無色インク種を決定する。詳細にはまず、S1405で算出した注目インク値に対する鏡面光沢度を、S1401で設定された光沢目標値と比較する。そして、注目インク値の鏡面光沢度が光沢目標値よりも高い場合には、これを光沢目標値に近づけるために、屈折率が相対的に低いポリマーBによる無色インクを選択する。これはすなわち、一般に屈折率の高いインクほど高い鏡面光沢度が得られるためである。したがって、注目インク値に対する鏡面光沢度が光沢目標値以下である場合には、屈折率が相対的に高いポリマーAによる無色インクを選択する。なお、注目インク色に対する鏡面光沢度が光沢目標値にほぼ等しい場合には、例えば無色インクのドットを形成しないように設定しても良い。ここで決定された無色インク種は、RAM504等に記憶される。
次にS1407においては、S1406で選択された無色インクのドット配置(無色ドット配置)を決定する。すなわち、鏡面光沢度を抑えるために屈折率の低い無色インクが選択された場合には、該無色インクが屈折率の最も高い有色インクを覆うように制御する。また、鏡面光沢度を上げるために屈折率の高い無色インクが選択された場合には、該無色インクが屈折率の最も低い有色インク、又は一般に有色インクより屈折率の低い記録媒体表面が露呈している場合には該表面を覆うように制御する。
以下、鏡面光沢度を下げるために屈折率の低い無色インクが選択された場合を例として、無色ドット配置の決定方法を説明する。なお、最も屈折率の高い有色インクはCインクであるとする。ポリマーBによる無色インクの屈折率をnpb(λ)とすると、該無色インクの分光鏡面反射率ρpb(θ,λ)は、以下の式(12)により求められる。
Figure 0005616719
ここで、無色ドット面積率がrpbであり、該無色インクが全てCインクを覆うとした場合、C,Lc,Y,M混色時の鏡面光沢度Gc,Lc,y,m(θ)は、以下の式(13),(14)により算出される。式(13)によれば、Cインクの有色ドット面積率rcから無色ドット面積率rpbを減じた値が、実質的なCインクの有色ドット面積率として寄与していることが分かる。
Figure 0005616719
Figure 0005616719
本実施形態における光沢制御は、式(14)で算出される鏡面光沢度がS1401で取得された光沢目標値を満たすような、無色インク(ポリマーBに対応)の無色ドット面積率rpbを算出することにより実現される。
なお、全てのCインクを無色インクで覆うようにした場合、すなわち無色ドット面積率をCインクの有色ドット面積率と同じにした場合にも、鏡面光沢度が目標に比して高い場合には、2番目に屈折率の高い有色インクをさらに覆うように制御すれば良い。例えば、2番目に屈折率の高いインクがMインクであるとすると、上記式(13)は以下の式(15)のように変形される。式(15)によれば、分光反射率に対するCインクの寄与分がなくなり、無色ドット面積率がCインクの有色ドット面積率を超えた分(rpb-rc)が、さらにMインクを覆っていることが分かる。
Figure 0005616719
このように本実施形態では、ポリマーBによる無色インクが順次、屈折率の高い順に有色インクを覆っていくように制御しながら鏡面光沢度を算出し、該鏡面光沢度が光沢目標値に近づくように、無色ドット面積率を決定する。この無色ドット面積率の算出は、鏡面光沢度と光沢目標値との差分が、十分に近づいていることを示す所定の閾値以下となるまで、繰り返される。そして該無色ドット面積率に応じて、無色インクの吐出量および吐出位置、すなわち無色ドット配置を調整することで、該無色インクのドット配置が決定される。ここで決定される無色インクのドット配置としては例えば、有色インクの場合と同様に、図8に示すような2×4エリア内でのドット配置が想定される。すなわち、該2×4エリア内で想定可能な全256個のドット配置のそれぞれにパターンIDを付しておき、注目インク値に対して決定された無色インクのドット配置として、対応するパターンIDを取得し、RAM504やHD509等に記憶しておく。
以上、鏡面光沢度を下げるために屈折率の低い無色インク(ポリマーBに対応)が選択された場合を例として説明したが、鏡面光沢度を上げるために屈折率の高い無色インク(ポリマーAに対応)を選択した場合にも、同様の制御が可能である。すなわち、屈折率の高い無色インクによる無色ドット面積率rpaを、該無色インクが順次、有色インクおよびいずれの有色インクのドットも配置されない記録媒体露呈部を、その屈折率の低い順に覆っていくように制御すれば良い。上述したように一般には記録媒体表面の屈折率は有色インクよりも低いため、記録媒体露呈部があればまず該露呈部が無色インクで覆われ、露呈部がなければ最も屈折率の低い有色インクがまず覆われるように、無色ドット配置が設定される。
次にS1408においては、LUT6081の全格子点について、S1403〜S1407の処理を終えたか否かを判断する。全ての格子点についての処理が終わっている場合にはS1409に進むが、未処理の格子点が残っている場合にはS1403に戻り、次の格子点についての処理を繰り返す。
最後にS1409においては、LUT6081の全格子点について、その入力値(C,M,Y,K,Lc,Lm)と、使用する無色インク種を示す識別子、及び該無色インクのドット配置を示すパターンIDを対応付けて、処理を終了する。
本実施形態においては、無色ドット配置部608で以上のように作成されたLUT6081を参照することで、ハーフトーニング部606から出力された量子化後のインク値に応じた無色インクの種類およびそのドット配置が決定される。すなわち、屈折率の高い有色インクの上に屈折率の低い無色インクが吐出され、屈折率の低い有色インクの上に屈折率の高い無色インクが吐出されるように、有色インクのドット配置に応じて使用する無色インクが切り替えられる。このように決定された無色インク種類およびそのドット配置を示す情報が、無色インクの印刷データとしてプリンタ401に送られることで、有色インクの吐出後に、指定された無色インクが指定された位置に吐出される。この処理が画像データの画素ごとに行われることで、印刷物の全域において光沢目標値に近い光沢が得られ、光沢均一性が向上する。
以上説明したように本実施形態によれば、屈折率の異なる複数種の無色インクを、画像を形成する有色インクのドット配置に応じて使い分けるように、無色ドット配置用のLUTを作成することで、形成画像表面における光沢均一性を向上させることができる。
なお本実施形態では、互いに屈折率の異なる2種類の無色インクを用いる例を示したが、本発明において使用可能とする無色インクは2種類に限らず、3種類以上を備えるようにしても良い。この場合すなわち、有色ドット配置に応じて算出される鏡面光沢度が光沢目標値よりも高い場合には、最も屈折率の低い無色インクが最も屈折率の高い有色インクに重なるように、無色ドット配置を設定すれば良い。同様に、算出した鏡面光沢度が光沢目標値以下である場合には、最も屈折率の高い無色インクが最も屈折率の低い有色インクまたは記録媒体露呈部に重なるように、無色ドット配置を設定すれば良い。
なお本実施形態では、無色ドット配置用のLUT6081の出力を、無色インク種の識別子(1ビット)とそのドット配置のパターンID(8ビット)を示す計9ビット値として説明したが、LUTの形式はこの例に限らない。例えば、無色インクごとにドット配置パターンを設定しても良い。この場合すなわち、使用しない無色インクについては全てドットオフのパターンが設定され、各無色インク毎にドット配置パターンIDを示す8ビット出力となる。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。なお第2実施形態における画像形成システムの構成は上述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。上述した第1実施形態においては、複数種類の無色インクに使用するポリマー組成を、その屈折率が互いに異なるようにすることで、画像の光沢均一性を実現する例を示した。しかしながら本発明における光沢制御はこのように屈折率を異ならせる例に限らない。第2実施形態においては、複数種類の無色インクとして互いに浸透率の異なるポリマー組成を適用する例を示す。
●無色インクによる鏡面光沢度制御
複数種類の無色インクとして、そのポリマー組成の浸透率を互いに異ならせることにより、画像の鏡面光沢度に影響を与える画像表面の凹凸を制御することができる。図13に、第2実施形態におけるポリマー組成の一例を示す。例えば、図13に示すような組成の異なる2種類のポリマー(ポリマーC,D)のそれぞれをアルカリ(水酸化カリウム水溶液等)で中和して樹脂水溶液を、図10に示した溶剤に添加する。この操作により、ポリマーCに対しては浸透性が比較的高く、かつ色材を含まない無色インクが作成され、ポリマーDに対しては浸透性が比較的低く、かつ色材を含まない無色インクが作成される。なお、上記ポリマーC,Dに、例えば一般的なカーボンブラックを色材として少量含有させ、薄いグレーインクとしても良い。この場合の色材の含有率は、例えば、黒インクが3.5%のカーボンブラックを含有する場合に対して、薄いグレーインクは0.2%以下の含有率とすれば良い。薄いグレーインクとして使用する場合は、周知の同一色相の濃淡インクを搭載したプリンタにおける淡インクと同様に用いる。また、薄いグレーインクについての色材の含有率はこの数値に限らず、該グレーインクを下地の上に重ねて印字した際に、下地の色が濁らない程度の含有率であれば良い。なお、カーボンブラック等の色材の増減分は、純水を増減させることで調整する。
ここで、第2実施形態の無色インクにおける浸透性の違いによる着弾状態の違いについて、図14を用いて説明する。なお、第2実施形態における無色インクの浸透性とは有色インクに対する浸透の度合いを示すものであり、該無色インクは記録媒体に対して浸透するものではない。図14(a)は、予め有色インクのみが記録媒体に着弾している上から、さらに無色インクが着弾する様子を表している。図14(b)は、図14(a)に示す無色インクが浸透性の高い特性を有しており、該無色インクが着弾後に有色インクに浸透した場合の記録媒体の表面状態を示している。また図14(c)は、図14(a)に示す無色インクが浸透性の低い特性を有しており、該無色インクが着弾後に有色インク上に残る場合の記録媒体の表面状態を示している。図14によれば、有色インク上に着弾させる無色インクの浸透性を制御することによって、記録媒体の表面状態を制御できることが分かる。
そこで第2実施形態においては第1実施形態と同様に、形成画像の光沢均一性を実現するために、無色ドット配置部608で参照すべき無色ドット配置用のLUT6081を、浸透性の異なる複数種類の無色インクの使用を考慮して作成することを特徴とする。
●無色インク設定LUTの作成処理
以下、第2実施形態における無色ドット配置用のLUT6081を作成する処理について、図15のフローチャートを用いて詳細に説明する。なお、第2実施形態においても有色インクの構成をC,M,Y,K,Lc,Lmの6色とする。
まずS2001においては、第1実施形態のS1403と同様に、LUT6081を構成する全格子点のうち、注目インク値となる1格子点を選択し、RAM504に記憶する。なお、LUT6081の格子点が4096点に限定されないのは上述の通りである。
次にS2002において、S2001で選択された注目インク値に基づき、画像形成時における表面凹凸を算出する。すなわち、まず注目インク値(C,M,Y,K,Lc,Lm)が、印刷データ作成部607を介してプリンタ401に出力され、ドット配置パターン化処理部609において実際に出力する際のドット配置が割り当てられる。その結果はPC402側に送出され、全ての有色インクの吐出量と吐出位置が確定するため、注目インク値(C,M,Y,K,Lc,Lm)をプリントした際の記録媒体の任意領域におけるドット数をカウントすることができる。例えば図16に示すように、形成画像における主走査方向および副走査方向の解像度に応じた最小単位の位置A,B,Cのそれぞれについてどれだけのドットが吐出されるかを算出することで、画像表面の凹凸状態を予測することができる。該予測された表面凹凸状態はRAM504またはHD509に記憶しておく。
次にS2003において、注目インク値に割り当てられた有色ドット配置の各ドット毎の無色インク種を、S2002で算出した表面凹凸状態に応じて決定する。この無色インク種としては、上述した浸透性の異なるポリマーC,Dによる無色インク等、プリンタ401が搭載する無色インクのいずれかが選択される。すなわち、注目インク値に対して図8に示すような2×4のエリアが割り当てられ、該それぞれのエリアに無色インク種が設定されることで、無色インク毎のドット配置が設定される。具体的には、図16に示す位置Bのように有色インクの堆積量が大きい部分には浸透性の高いポリマーCによる無色インクを配置し、位置Cのように有色インクの堆積量が小さい部分には浸透性の低いポリマーDによる無色インクを配置する。これにより、有色インクの堆積量が大きい部分には無色インクを浸透させ、有色インクの堆積量が小さい部分には無色インクが堆積されるように、制御することができる。なお、有色インク堆積量の大小判定としては例えば、ドット単位に有色インクの堆積量を所定の閾値と比較し、該閾値よりも大きい部分は堆積量が大きいと判定し、該閾値以下である部分は堆積量が小さいと判定することができる。
ここで設定されるドット毎の無色インク種、すなわち無色インク毎のドット配置としては例えば、有色インクの場合と同様に、図13に示すような2×4エリア内でのドット配置が想定される。すなわち、該2×4エリア内で想定可能な全256個の無色ドット配置のそれぞれにパターンIDを付しておき、注目インク値に対して決定された無色ドット配置として、対応するパターンIDを取得し、RAM504やHD509等に記憶しておく。このように、浸透性の異なる無色インクを、有色インクの堆積の程度に応じて使い分けることにより、画像表面の凹凸の度合いが緩和され、結果として鏡面光沢度の均一性が向上する。
次にS2004においては、LUT6081の全格子点について、S2001〜S2003の処理を終えたか否かを判断する。全ての格子点についての処理が終わっている場合にはS2005に進むが、未処理の格子点が残っている場合にはS2001に戻り、次の格子点についての処理を繰り返す。
最後にS2005においては、LUT6081の全格子点について、その入力値(C,M,Y,K,Lc,Lm)に、無色インク毎のドット配置を示すパターンIDを対応付けて、処理を終了する。
第2実施形態においては、無色ドット配置部608で以上のように作成されたLUT6081を参照することで、ハーフトーニング部606から出力された量子化後のインク値に応じた無色インク毎のドット配置が決定される。このように決定された無色インク毎のドット配置を示す情報が、無色インクの印刷データとしてプリンタ401に送られることで、有色インクの吐出後に、指定された無色インクが指定された位置に吐出される。この処理が画像データの画素ごとに行われることで、印刷物の全域において光沢均一性が向上する。
以上説明したように第2実施形態によれば、浸透性の異なる複数種類の無色インクを、画像を形成する有色インクのドット配置に応じて使い分けるように、無色ドット配置用のLUTを作成する。これにより、形成画像表面における光沢均一性を向上させることができる。
なお、上述した第1および第2実施形態において例示したポリマーA〜Dに対し、例えば一般的なカーボンブラックを色材として少量含有させ、薄いグレーインクとしても良い。この場合の色材の含有率は、例えば、黒インクが3.5%のカーボンブラックを含有する場合に対して、薄いグレーインクは0.2%以下の含有率とすれば良い。また、薄いグレーインクについての色材の含有率はこの数値に限らず、該グレーインクを下地の上に重ねて印字した際に、下地の色が濁らない程度の含有率であれば良い。なお、カーボンブラック等の色材の増減分は、純水を増減させることで調整する。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (7)

  1. 顔料色材を含む互いに屈折率の異なる複数色の有色インクと、無色透明の顔料材料を含む互いに屈折率の異なる複数種類の無色インクを用いて画像形成を行う画像形成装置であって、
    入力されたカラー画像データの画素ごとに、色分解処理によって前記有色インクの各色についての有色インクデータを取得する色分解手段と、
    前記画素ごとに、前記有色インクデータによって示される各色の階調レベルに応じて、前記有色インクの各色についての有色ドット配置を設定する有色ドット配置手段と、
    前記画素ごとに、前記有色インクデータをインデックスとして無色ドット配置テーブルを参照することで、前記複数種類の無色インクのいずれか1つについての無色ドット配置を設定する無色ドット配置手段と、
    前記画素ごとに、前記有色インクのそれぞれを前記有色ドット配置で記録し、前記複数種類の無色インクのうち前記無色ドット配置手段で設定された無色インクを前記無色ドット配置で記録することで記録媒体上にカラー画像を形成する画像形成手段と、を有し、
    前記無色ドット配置テーブルには、
    前記有色インクデータに対する前記有色ドット配置に応じて算出される鏡面光沢度が所定の目標値よりも高い場合には、最も屈折率の低い無色インクが最も屈折率の高い有色インクに重なるように前記無色ドット配置が設定され、
    前記鏡面光沢度が前記目標値以下である場合には、最も屈折率の高い無色インクが最も屈折率の低い有色インクまたはいずれの有色インクのドットも配置されない記録媒体露呈部に重なるように前記無色ドット配置が設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記無色ドット配置テーブルには、
    前記有色インクデータに対する前記有色ドット配置に応じて算出される鏡面光沢度が前記目標値よりも高い場合には、該鏡面光沢度と該目標値との差分が所定の閾値以下となるまで、前記最も屈折率の低い無色インクが順次、前記有色インクの屈折率の高い順に重なっていくように、前記無色ドット配置が設定され、
    前記有色インクデータに対する前記有色ドット配置に応じて算出される鏡面光沢度が前記目標値以下である場合には、該鏡面光沢度と該目標値との差分が所定の閾値以下となるまで、前記最も屈折率の高い無色インクが順次、前記有色インクおよび前記記録媒体露呈部の屈折率の低い順に重なっていくように、前記無色ドット配置が設定される
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記無色ドット配置テーブルは、その各格子点ごとに、
    該格子点の前記有色インクデータに対する前記有色ドット配置に応じて、該有色ドット配置が対応する単位領域内の最表面で各有色インクのドットが占める有色ドット面積率を算出し、
    前記最表面に形成される各有色インクの屈折率と前記有色ドット面積率とを用いて、前記単位領域における鏡面光沢度を算出し、
    前記鏡面光沢度が前記目標値よりも高い場合には、前記最も屈折率の低い無色インクのドットが前記単位領域内の最表面に占める無色ドット面積率を用いて算出される鏡面光沢度が前記目標値に近づくように、該無色ドット面積率を算出し、該無色ドット面積率に応じて、該単位領域内の無色ドット配置を決定し、
    前記鏡面光沢度が前記目標値よりも低い場合には、前記最も屈折率の高い無色インクのドットが前記単位領域内の最表面に占める無色ドット面積率を用いて算出される鏡面光沢度が前記目標値に近づくように、該無色ドット面積率を算出し、該無色ドット面積率に応じて、該単位領域内の無色ドット配置を決定する
    ことによって作成されていることを特徴とする請求項またはに記載の画像形成装置。
  4. 顔料色材を含む複数色の有色インクと、互いに浸透性の異なる複数種類の無色インクを用いて画像形成を行う画像形成装置であって、
    入力されたカラー画像データの画素ごとに、色分解処理によって前記有色インクの各色についての有色インクデータを取得する色分解手段と、
    前記画素ごとに、前記有色インクデータによって示される各色の階調レベルに応じて、前記有色インクの各色についての有色ドット配置を設定する有色ドット配置手段と、
    前記画素ごとに、前記有色インクデータをインデックスとして無色ドット配置テーブルを参照することで、前記複数種類の無色インクのそれぞれについての無色ドット配置を設定する無色ドット配置手段と、
    前記画素ごとに、前記有色インクのそれぞれを前記有色ドット配置で記録し、前記複数種類の無色インクのうち前記無色ドット配置手段で設定された無色インクを前記無色ドット配置で記録することで記録媒体上にカラー画像を形成する画像形成手段と、を有し、
    前記無色ドット配置テーブルには、
    前記有色インクデータに対する前記有色ドット配置に応じて記録媒体表面での有色インクドットの堆積量を算出し、該堆積量が所定の閾値よりも大きい部分には最も浸透性の高い無色インクが重なり、該堆積量が前記閾値以下である部分には最も浸透性の低い無色インクが重なるように、前記無色ドット配置が設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 色分解手段、有色ドット配置手段、無色ドット配置手段、および、顔料色材を含む互いに屈折率の異なる複数色の有色インクと、無色透明の顔料色材を含む互いに屈折率の異なる複数種類の無色インクを用いて画像形成を行う画像形成手段、を有する画像形成装置における画像形成方法であって、
    前記色分解手段が、入力されたカラー画像データの画素ごとに、色分解処理によって前記有色インクの各色についての有色インクデータを取得する色分解ステップと、
    前記有色ドット配置手段が、前記画素ごとに、前記有色インクデータによって示される各色の階調レベルに応じて、前記有色インクの各色についての有色ドット配置を設定する有色ドット配置ステップと、
    前記無色ドット配置手段が、前記画素ごとに、前記有色インクデータをインデックスとして無色ドット配置テーブルを参照することで、前記複数種類の無色インクのいずれか1つについての無色ドット配置を設定する無色ドット配置ステップと、
    前記画像形成手段が、前記画素ごとに、前記有色インクのそれぞれを前記有色ドット配置で記録し、前記複数種類の無色インクのうち前記無色ドット配置ステップにおいて設定された無色インクを前記無色ドット配置で記録することで記録媒体上にカラー画像を形成する画像形成ステップと、を有し、
    前記無色ドット配置テーブルには、
    前記有色インクデータに対する前記有色ドット配置に応じて算出される鏡面光沢度が所定の目標値よりも高い場合には、最も屈折率の低い無色インクが最も屈折率の高い有色インクに重なるように前記無色ドット配置が設定され、
    前記鏡面光沢度が前記目標値以下である場合には、最も屈折率の高い無色インクが最も屈折率の低い有色インクまたはいずれの有色インクのドットも配置されない記録媒体露呈部に重なるように前記無色ドット配置が設定されていることを特徴とする画像形成方法。
  6. 色分解手段、有色ドット配置手段、無色ドット配置手段、および、顔料色材を含む複数色の有色インクと、互いに浸透性の異なる複数種類の無色インクを用いて画像形成を行う画像形成手段、を有する画像形成装置における画像形成方法であって、
    前記色分解手段が、入力されたカラー画像データの画素ごとに、色分解処理によって前記有色インクの各色についての有色インクデータを取得する色分解ステップと、
    前記有色ドット配置手段が、前記画素ごとに、前記有色インクデータによって示される各色の階調レベルに応じて、前記有色インクの各色についての有色ドット配置を設定する有色ドット配置ステップと、
    前記無色ドット配置手段が、前記画素ごとに、前記有色インクデータをインデックスとして無色ドット配置テーブルを参照することで、前記複数種類の無色インクのそれぞれについての無色ドット配置を設定する無色ドット配置ステップと、
    前記画像形成手段が、前記画素ごとに、前記有色インクのそれぞれを前記有色ドット配置で記録し、前記複数種類の無色インクのうち前記無色ドット配置手段で設定された無色インクを前記無色ドット配置で記録することで記録媒体上にカラー画像を形成する画像形成ステップと、を有し、
    前記無色ドット配置テーブルには、
    前記有色インクデータに対する前記有色ドット配置に応じて記録媒体表面での有色インクドットの堆積量を算出し、該堆積量が所定の閾値よりも大きい部分には最も浸透性の高い無色インクが重なり、該堆積量が前記閾値以下である部分には最も浸透性の低い無色インクが重なるように、前記無色ドット配置が設定されていることを特徴とする画像形成方法。
  7. コンピュータ装置で実行されることにより、該コンピュータ装置を請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像形成装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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