JP5613441B2 - ブラシレスモータ制御装置、ブラシレスモータ装置、及びブラシレスモータの駆動方法 - Google Patents

ブラシレスモータ制御装置、ブラシレスモータ装置、及びブラシレスモータの駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、ブラシレスモータ制御装置、ブラシレスモータ装置、及びブラシレスモータの制御方法に係り、特に、PWM制御方式のブラシレスモータ制御装置、ブラシレスモータ装置、及びブラシレスモータの駆動方法に関する。
一般に、車両用エアコンの送風を行うブロワモータ等の、ブラシレスモータがある。当該ブラシレスモータの制御装置では、半導体素子をオン、オフさせてモータの各相に整流した矩形波状の電圧を通電することによりロータを回転させている。通電するモータの相を切り替える際に通電をオフにした場合、環流電流が流れてトルクリプルが発生することにより、騒音や振動が発生することがある。
これに対して、通電切り替えをゆるやかにして、騒音や振動の発生を抑制する技術が知られている。特許文献1には、速度検出回路からの速度信号に応じて設定された電流により矩形波信号を左右対称の台形波に整形して出力する技術が記載されている。また、特許文献2には、矩形波と整合性がとれた三角波をアナログ的に生成し、矩形波と組み合わせて得られた左右対称の台形波を利用してモータの駆動電流を生成する技術が記載されている。また、特許文献3には、アップカウント、またはカウントせずにホールド、またはダウンカウントするアップダウンカウンタからの出力により左右対称の台形波電圧を形成する技術が記載されている。
一方、特許文献4には、通電をオフする際に通電切り替えがゆるやかになるように、PWM信号により左右非対称の通電波形を生成する技術が記載されている。
特許第2692103号公報 特許第2731647号公報 特許第3611423号公報 特許第3854186号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、半波整流モータを前提としており、一般に大電流モータに用いられる全波整流モータに適用した場合には、回路規模が2倍になる。また、特許文献2に記載の技術では、回路構成が複雑になる。また、特許文献3に記載の技術では、モータの各相に対応してアップダウンカウンタを設けなければならない。
また、上記特許文献1〜特許文献3に記載の技術は、モータに通電する電圧値を変化させるリニア制御方式に対するものであり、モータに通電する電圧のオン、オフの時間比率(デューティ比)を変化させるPWM(Pulse Width Modularion:パルス幅変調)制御方式には適していない。
一方、特許文献4に記載の技術は、マイクロコンピュータで構成される制御装置を用いているため、回路構成が複雑になる。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、簡易な回路構成により、騒音や振動を低減することができるPWM制御方式のブラシレスモータ制御装置、ブラシレスモータ装置、及びブラシレスモータの駆動方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のブラシレスモータ制御装置は、ブラシレスモータの巻線ごとに対で対応された複数スイッチング素子を備え、対となるスイッチング素子の各々がPWM信号により駆動されることで、該対となるスイッチング素子に対応する前記巻線に、矩形波の電圧を供給する電圧供給手段と、前記巻線ごとに対となる前記スイッチング素子の各々を駆動するための前記PWM信号を生成して前記電圧供給手段へ出力するPWM信号生成手段と、予め定められた時間を要してカウント値の最大値からゼロまでカウントダウンするカウンタと、前記PWM信号生成手段を、所定の順序で前記巻線ごとに対となる前記スイッチング素子の各々に対してスイッチング素子ごとの開始電気角度から終了電気角度までの駆動期間で前記PWM信号を出力するように制御すると共に、何れかの前記スイッチング素子の前記PWM信号が前記終了電気角度に達したときに、前記カウンタのカウントダウンを開始し、該スイッチング素子に対して、前記駆動期間におけるデューティ値と前記カウンタのカウント値とに基づいて該カウント値の減少に応じて低下するデューティ値のPWM信号を出力させ、該カウント値がゼロとなるタイミング、又は前記カウンタがカウントダウンを開始してから次のスイッチング素子のPWM信号が前記終了電気角度に達する前の予め設定された電気角度が経過するタイミングの何れか早いタイミングで前記カウンタのカウントダウンを停止して前記PWM信号の出力を停止させるように制御する制御手段と、を備える。
請求項1に記載のブラシレスモータ制御装置は、ブラシレスモータの巻線の各々に対応する一対のスイッチング素子かブラシレスモータの対応する巻線に、矩形波の電圧を各々供給する電圧供給手段と、電圧供給手段の前記スイッチング素子を駆動するためのPWM信号を生成して出力するPWM信号生成手段と、が設けられている。
カウンタは、予め定められた時間を要して前記PWM信号のデューティ値の最大値に対応するカウント値からゼロまでカウントダウンする。制御手段は、スイッチング素子の動期間でPWM信号を生成し、終了電気角度に達するとカウンタのカウントダウンを開始し、カウンタのカウント値に対応したPWM信号を生成して出力するようにPWM信号生成手段を制御する。また、制御手段は、カウンタがカウントダウンを開始してから次のスイッチング素子のPWM信号が終了電気角度に達する前の予め設定された電気角度が経過するタイミングまでに、カウンタのカウントダウンを停止すると共に、PWM信号の生成を停止する。
このように、本発明のブラシレスモータ制御装置によれば、電気角度が終了電気角度となると、カウンタによるカウントダウンを開始して、カウント値に応じてデューティ値が低下するPWM信号を生成して出力するように制御し、当該制御に応じたPWM信号がスイッチング素子に出力されるため、電圧供給手段からブラシレスモータの対応する巻線に、カウントダウンされたカウント値に対応したスロープが付加された非対称の台形波の電圧が供給される。これにより、通電の切り替えがゆるやかになるため、ブラシレスモータの相を切り替える際に通電をオフにした場合に、環流電流が流れてトルクリプルが発生することによる騒音や振動を抑制することができる。
また、本発明のブラシレスモータ制御装置は、次のスイッチング素子に対する終了電気角度に達する前に、カウンタを停止するので、PWM制御方式のブラシレスモータ制御装置において、単一のカウンタを用いた簡易な回路構成により、騒音や振動を低減することができる。さらに、本発明のブラシレスモータ制御装置によれば、終了電気角度から予め設定している電気角度が経過するまでPWM信号を生成するので、ブラシレスモータの回転速度が速い場合等に効率を向上することができる。
請求項2に記載のブラシレスモータ制御装置は、前記制御手段は、前記となるスイッチング素子のうちの一方のスイッチング素子の前記駆動期間における前記PWM信号をデューティ値100%とし、他方のスイッチング素子の前記PWM信号を目標とする回転速度に応じたデューティ値となるように前記PWM信号生成手段を制御する。
請求項2のブラシレスモータ制御装置によれば、対となるスイッチング素子の一方の駆動期間にデューティ値100%のPWM信号を出力し、他方のスイッチング素子に目標とする回転速度に応じたデューティ値のPWM信号を出力するPWM制御を行っているため、相補PWM制御方式を行う場合に比べ、回路規模を小さくすることができる。
請求項3に記載のブラシレスモータ制御装置は、請求項1又は請求項2に記載のブラシレスモータ制御装置において、前記制御手段は、前記カウンタがカウントダウンを開始してから電気角度が60度経するまでに、前記カウンタのカウントダウンを停止させ、前記PWM信号生成手段による前記PWM信号の出力を停止するように制御する
請求項3に記載のブラシレスモータ制御装置によれば、ブラシレスモータの回転速度が速く、カウンタのカウント値がゼロに達する前に次のスイッチング素子が終了電気角度に達してしまう場合でも、カウンタのカウントを確実に停止させることができる。
請求項4に記載のブラシレスモータ装置は、前記請求項1から請求項3の何れか1項に記載のブラシレスモータ制御装置と、複数の巻線の各々に前記ブラシレスモータ制御装置の前記電圧供給手段から供給される電圧により回転駆動されるブラシレスモータと、前記ブラシレスモータ制御装置と前記ブラシレスモータとを一体に収容したハウジングと、を含む
請求項4に記載の発明によれば、ブラシレスモータ、及び簡易な回路構成でブラシレスモータの騒音や振動を低減することができるPWM制御方式のブラシレスモータ制御装置を一体的にハウジングに収容したブラシレスモータ装置が得られる。
請求項5に記載のブラシレスモータの駆動方法は、ブラシレスモータの巻線ごとに対で対応された複数のスイッチング素子を備えた電圧供給手段に、PWM信号生成手段から前記巻線ごとに対となる前記スイッチング素子の各々を駆動するためのPWM信号を生成して出力し、前記対となるスイッチング素子の各々が前記PWM信号により駆動されることで、該対となるスイッチング素子に対応する前記巻線に、矩形波の電圧を供給して、前記ブラシレスモータを駆動するブラシレスモータの駆動方法であって、前記PWM信号生成手段により、所定の順序で前記巻線ごとに対となる前記スイッチング素子の各々に対してスイッチング素子ごとの開始電気角度から終了電気角度までの駆動期間で前記PWM信号を生成して出力し、何れかの前記スイッチング素子の前記PWM信号が前記終了電気角度に達したときに、予め定められた時間を要してカウント値の最大値からゼロまでカウントダウンするカウンタのカウントダウンを開始し、該スイッチング素子に対して、前記駆動期間におけるデューティ値と前記カウンタのカウント値に基づいて該カウント値の減少に応じて低下するデューティ値のPWM信号を出力させ、前記カウンタのカウント値がゼロとなるタイミング、又は前記カウンタがカウントダウンを開始してから次のスイッチング素子のPWM信号が前記終了電気角度に達する前の予め設定された電気角度が経過するタイミングの何れか早いタイミングで前記カウンタのカウントを停止して前記PWM信号の出力を停止させる、ことを繰り返して前記ブラシレスモータを駆動する
請求項5に記載のブラシレスモータの駆動方法によれば、電圧供給手段のスイッチング素子に対応する巻線に、カウント値に対応したスロープが付加された非対称の台形波の電圧供給することにより、ブラシレスモータの巻線で通電の切り替わりがゆるやかになるため、通電するモータの相を切り替える際に通電をオフにした場合に、環流電流が流れてトルクリプルが発生することにより発生する騒音や振動を抑制することができる。従って、本発明では、簡易な回路構成ブラシレスモータが駆動する際の騒音や振動を低減することができる。
本発明の実施の形態に係るブラシレスモータ制御装置及びブラシレスモータを適用したブラシレスモータアクチュエータの構成の一例の概略を示す一部破断した正面断面図である。 本発明の実施の形態に係るモータ制御装置の構成の一例の概略を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るPWM生成部の具体的一例を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態に係るスロープカウンタの具体的一例を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態に係るブラシレスモータにおける、ホールセンサの出力信号と通電部のインバータ出力電圧との関係を示すタイムチャートの一例である。 本発明の実施の形態に係る非対称通電方法の一例のフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る図5に示した場合よりもモータの回転速度が速くなった場合のタイムチャートの一例である。 本発明の実施の形態に係る図7に示した場合よりもモータの回転速度が速くなった場合のタイムチャートの一例である。 本発明の実施の形態に係る電気角度40度で非対称通電制御を停止する場合を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態に係る下段PWM制御方式を説明するための説明図である。 相補PWM制御方式のオシロ波形の一例と本発明の実施の形態に係る下段PWM制御方式のオシロ波形の一例とを示す波形図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態では、車載空調装置用モータアクチュエータに適用されるブラシレスモータ及びブラシレスモータ制御装置について詳細に説明する。
(車載空調装置用モータアクチュエータ)
まず、車載空調装置用モータアクチュエータの概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るモータアクチュエータの構成の一例の概略を示す一部破断した正面断面図である。
図1に示すように、本実施の形態のモータアクチュエータ12は、ハウジング14を備えており、その内側にはブラシレスモータ16(以下、「モータ16」と言う)とブラシレスモータ制御装置10(以下、「モータ制御装置10」と言う)の制御基板18とが収容されている。
図1に示すように、ハウジング14は、一端が開口した浅底の略箱状に形成されており、ハウジング14の開口端には略円筒形状の筒部34がハウジング14に対して一体的に設けられている。
また、ハウジング14には略円筒形状の支持部36が設けられており、当該支持部36の外周部には、ステータ28が一体的に取り付けられている。ステータ28は、薄珪素鋼板等から成る複数枚のコア片を堰そうして形成されたコア26を備えており、更に、当該コア26には、各々が巻線としての三相のコイル30U、30V、30Wから成るコイル群が巻き掛けられている。なお、コイル30U、30V、30Wの個々を区別する必要がない場合は「コイル30」と総称し、個々を区別する必要がある場合は、「U」、「V」、「W」の符号を付して称する。これらのコイル30は、電気的な位相が120度ずれるように設けられており、これらのコイル30が所定の周期で交互に通電されることにより、ステータ28の周囲に所定の回転磁界を形成するように構成されている。
一方、支持部36の内側には、一対の軸受38が固定されており、当該軸受38によってシャフト20が支持部36並びに筒部34に対して同軸的で且つ、自らの軸周りに回転自在に支持されている。
シャフト20の軸方向一端側は、筒部34を貫通しており、その一端部もしくは、一端部近傍にてシャフト20の回転力を受けて回動する図示を省略した空調装置本体に設けられた送風用のファンへ機械的に連結されている。
また、シャフト20の筒部34から貫通した部分にはロータ22が一体的に取り付けられている。ロータ22は、ハウジング14の開口方向とは反対方向へ向けて開口した筒部34並びに支持部36に対して、同軸の有底筒形状に形成されており、当該ロータ22の上底部をシャフト20が貫通している。
ロータ22の内周部には、略円筒形状のロータマグネット24がロータ22に対して同軸的に固定されている。ロータマグネット24は、その軸心を介して半径方向一方の側はN極で他方の側がS極となるように形成されていると共に、自らの軸心周りに所定角度(例えば、60度)毎に磁極の極性が変わるように形成され、その周囲の所定の磁界を形成する。
ロータマグネット24は、支持部36の半径方向に沿ってステータ28の外側でステータ28と対向するように設けられており、上述したコイル30が通電されてステータ28の周囲に回転磁界が形成されると、当該回転磁界とロータマグネット24が形成する磁界との相互作用で支持部36周りの回転力がロータマグネット24に生じ、これにより、シャフト20が回転する。
一方、ステータ28よりもハウジング14の底部側には、制御基板18が配置されている。制御基板18は、表面及び裏面の少なくとも何れか一方にプリント配線が施されており、複数の抵抗素子やトランジスタ素子、さらには、マイクロコンピュータ(CPU)等の素子が上記のプリント配線を介して適宜に接続されている。
(モータ制御装置)
次にモータ制御装置10(制御基板18)の概略構成について説明する。本実施の形態のモータ制御装置10(制御基板18)は、カスタムICにより構成している。なお、本実施の形態のモータ制御装置10は、電流出力素子(FET74、FET76)の発熱を抑制するため、PWM信号のデューティ比を調整することによりモータ16の回転速度を制御する、所謂「PWM制御」によりモータ16の駆動制御を行うものである。
図2は、本実施の形態に係るモータ制御装置10の構成の一例の概略を示すブロック図である。なお、図2では、モータ16として三相6極のモータを示している。
本実施の形態のモータ制御装置10は、ホール素子52及びセンサマグネット40(図1参照)を備えている。
センサマグネット40は、図1に示すように、シャフト20の軸方向他端側にシャフト20に対して同軸的かつ、一体的に固定されている。センサマグネット40はロータマグネット24と同様に永久磁石であり、軸心周りに所定角度(例えば、60度)毎にN極の磁極とS極の磁極とが交互に位置する多極磁石であり、その周囲に特定の磁界を形成する。
一方、ホール素子52は、センサマグネット40により形成された磁界を検出することにより、ロータ22の位置(回転位置)を検出するためのものである。各相に対応するホールセンサ52U、ホールセンサ52V、ホールセンサ52Wを含んで構成されている。ホールセンサ52U、ホールセンサ52V、ホールセンサ52Wは、センサマグネット40と対向するようにセンサマグネット40の軸心周りに20度毎に設けられており、各々の位置でセンサマグネット40の磁界を構成する磁力線を検出し、各々位置検出信号(「出力信号U」、「出力信号V」、「出力信号W」)を出力する。
また、本実施の形態のモータ制御装置10の制御基板18上には、電圧供給部50、スタンバイ回路60、駆動タイミング生成部62、制御部64、スロープカウンタ65、回転数検出部66、PWM生成部68、及び保護回路70等が構成されている。また、エアコンECU(Electronic Control Unit)78、電源80、力率改善リアクトル82、及び平滑コンデンサ84等が構成されている。電源80、力率改善リアクトル82、及び平滑コンデンサ84A、84Bは略直流電源を構成している。また、エアコンECU78は、エアコン(車載空調装置)の電子制御ユニットであり、ユーザがエアコンECU78によりエアコンをオンすると、モータ制御装置10の制御により、モータ16が作動する。また、ユーザがエアコンの強度を調節する場合は、エアコンECU78を介してモータ16(ロータ22)の回転速度を指示するための信号が入力される。
スタンバイ回路60は、電源80から各部への電源供給を制御するためのものである。また、本実施の形態のスタンバイ回路60は、エアコンの停止状態であっても電源80から空調装置へ流れる微弱な電流を制御して抑制する。
駆動タイミング生成部62は、ホール素子52から入力されるロータ22の位置を示す出力信号U、V、Wに基づいて、ロータ22を駆動するタイミングを生成するためのものである。
回転数検出部66は、ホール素子52から入力される出力信号U、V、Wに基づいてロータ22の回転数を検出するためのものである。
制御部64は、スタンバイ回路60から電源が供給されると、駆動タイミング生成部62で生成された駆動タイミング及びエアコンECU78により指示されたロータ22の回転速度に基づいて、ロータ22の角速度(進角)を制御するための信号をPWM生成部68に出力するものである。
また、本実施の形態の制御部64は、FET74、FET76からコイル30に出力される電圧値がゼロに切り替わるタイミングから予め定められた時間までの期間はスロープカウンタ65のカウント値に基づいたPWM信号をFET74及びFET76に出力するようにPWM生成部68を制御する。なお、以下では当該制御を非対称通電制御と称する。
PWM生成部68は、回転数検出部66の出力及び制御部64の制御に基づいて、駆動デューティ値(DUTY)D2を決定し、エアコンECU78から入力された信号のレベルに応じたパルス幅を有するパルス信号であるPWM信号を生成して出力するPWM制御を行うためのものである。
PWM生成部68は、駆動デューティ決定部及びPWMタイマ(いずれも図示省略)を備え、決定された駆動デューティ値D2に応じたパルス幅の信号をPWMタイマを用いて生成し、PWM信号として出力する。なお、本実施の形態では、出力デューティ値をデジタル値で取り扱っている。
図3に示すように、本実施の形態では、PWMタイマの具体的一例として、0〜221までの222段のアップ・ダウンカウンタを用いており、PWMの100%出力をカウント値221、0%出力をカウント値0で表現する。例えば、回路クロック8MHzとした場合、1クロックが、1/8MHz=125nsであり、1周期T1は、125ns×222×2=55.5μsになる。従って、本実施の形態のPWM周期は1/55.5μs=18kHzとなる。またPWM信号は、PWMタイマの出力値及び指令信号Cmに基づいて生成されるため、図3に示した場合では、指令信号Cmのレベル(電圧レベル)を大きくすることにより、PWM信号のデューティ比を大きくすることができる。また、指令信号Cmのレベルを小さくすることにより、PWM信号のデューティ比を小さくすることができる。このように、指令信号Cmのレベルに応じてPWM信号のデューティ比を変化させることができる。
なお、本実施の形態のPWM生成部68では、図4(A)に示すように、FET76U、76V、76Wそれぞれのゲートには、各々対応するホールセンサ52U、52V、52Wに応じた電気角120度に相当する期間L1の間、PWMタイマを用いて生成したPWM信号(図3参照)を出力する。一方、FET74U、74V、74Wそれぞれのゲートには、各々対応するホールセンサ52U、52V、52Wに応じた電気角120度に相当する期間U1の間、PWM制御を行わない(PWMタイマを用いて生成しない)所定の信号を出力する。なお、説明の便宜上、PWMタイマを用いて生成される信号、及びPWM制御を行わない当該信号の両者を含め、PWM生成部68から出力される信号をPWM信号と称す。
また、本実施の形態のPWM生成部68は、制御部64の制御により、各FET74、各FET76からコイル30に出力される電圧値がゼロに切り替わるタイミングから所定の時間経過するまで以下に説明する工程を実行する。すなわち、制御部64により、図4(A)に示される、FET74の期間U2の間、及びFET76の期間L2の間に以下に説明する工程が実行されるように制御される。
PWM生成部68は、スロープカウンタ65のカウント値に基づいた駆動デューティ値D2を決定し、決定した駆動デューティ値D2に応じたパルス幅のPWM信号をPWMタイマを用いて生成し、生成したPWM信号を各FET74のゲート及び各FET76のゲートに出力する。
本実施の形態のスロープカウンタ65は、カウンタ回路として構成されている。スロープカウンタ65は、駆動タイミング生成部62で生成される駆動タイミングに基づいて、各FET74、各FET76からコイル30に出力される電圧値がゼロに切り替わるタイミングからカウントダウンを開始し、カウント値を制御部64に出力する。本実施の形態では、具体的一例として図4(A)に示すように、各FET74、各FET76の出力電圧がゼロに切り替わるタイミングに起動し、PWMタイマの最大カウント値221から最小カウント値0までカウントダウンし、カウント値を出力する。
本実施の形態では、図4(B)に示すように、指令信号Cm(図3参照)のレベルは、徐々に減少するデューティ比によってスロープカウンタ65のカウント値(スロープS)が徐々に減少するのに基づいて、減少する。これによって、スロープカウンタ65のカウント値(スロープS)により、各FET74の出力電圧が0に変化するタイミング(期間U1の最後)の後、すぐから期間U2の間、各FET74の出力電圧を生成する。なお、図4(B)は、PWM信号の変化を説明するものであり、スロープSの角度は、説明の便宜上、図4(A)と異ならせて記載している。
本実施の形態では、スロープカウンタ65は、1カウント=4μsでダウンカウントするため、ダウンカウント時間(スロープ区間)T2=4μs×222=0.888msとなる。従って、本実施の形態では、0.888msが予め定められた時間となる。なお、当該予め定められた時間(スロープ区間の時間)は、モータ16の特性や、回路特性、効率等の観点から実験等により予め定められた時間である。
保護回路70は、加熱によるFET74、FET76の破壊を防止するためのものであり、過負荷状態になるような電流がコイル30に流れると全てのFET74、FET76を強制的にオフ状態にして、コイル30への通電を遮断する。
電圧供給部50は、三相(U相、V相、W相)インバータにより構成されている。図2に示すように、電圧供給部50は、各々が上段スイッチング素子としての3つのNチャンネル電界効果トランジスタ(MOSFET)74U、74V、74W(以下、「FET74U、74V、74W」と言う)、各々が下段スイッチング素子としての3つのNチャンネル電界効果トランジスタ(MOSFET)76U、76V、76W(以下、「FET76U、76V、76W」と言う)とを備えている。なお、FET74U、74V、74W及びFET76U、76V、76Wは、各々、個々を区別する必要がない場合は「FET74」、「FET76」と総称し、個々を区別する必要がある場合は、「U」、「V」、「W」の符号を付して称する。
FET74、FET76のうち、FET74Uのソース及びFET76Uのドレインは、コイル30Uの端子に接続されており、FET74Vのソース及びFET76Vのドレインは、コイル30Vの端子に接続されており、FET74Wのソース及びFET76Wのドレインは、コイル30Wの端子に接続されている。
FET74及びFET76のゲートはPWM生成部68に接続されており、PWM信号が入力される。FET74及びFET76は、ゲートにHレベルのPWM信号が入力するとオン状態になり、ドレインからソースに電流が流れる。また、ゲートにLレベルのPWM信号が入力されるとオフ状態になり、ドレインからソースへ電流が流れない状態になる。
(モータ制御装置の動作)
本実施の形態のモータ制御装置10における、非対称通電を行うための動作について説明する。
図5に、本実施の形態のモータ16における、ホールセンサ52U、52V、52Wの出力信号と電圧供給部50のインバータ出力電圧とのタイムチャートの一例の電気角1周期分を示す。なお、図5中の「上」は、上段のFET74からの出力、「下」は下段のFET76からの出力を示している。また出力信号U、V、WがHレベルの場合はN極を、Lレベルの場合はS極を示している。
図6に、非対称通電動作方法の一例のフローチャートを示す。本実施の形態では、ユーザがエアコンを起動すると図6に示したフローチャートが開始され、エアコンの起動停止指示により本処理を終了する。
ステップ100では、制御部64が通常制御を開始する。本実施の形態の制御部64は、上述のように進角による通電制御等も実施しているため、非対称通電制御以外の制御をPWM生成部68に行う。
ステップ102では、制御部64の制御により、PWM生成部68で駆動デューティ値D2が決定され、PWM信号が生成される。PWM生成部68は、モータ16の回転速度等により定められたデューティ値D1を駆動デューティ値D2(D1=D2)としてPWM信号を生成する。PWM生成部68からFET74のゲートには所定の信号であるPWM信号が出力され、FET76のゲートにはPWMタイマを用いて生成したPWM信号が出力される。
ステップ104では、FET74またはFET76からコイル30に出力される電圧値がゼロに切り替わるタイミングであるか否か判断する。図5に示したタイムチャートでは、タイミングt1、t2、t3、t4、t5、t6になったか否かを判断する。当該タイミングになっていない場合は、否定されてステップ102に戻り、PWM信号の生成・出力を継続する。当該タイミングになった場合は肯定されてステップ106へ進む。
ステップ106では、制御部64が非対称通電制御を開始する。また、スロープカウンタ65が起動し、カウント値221からカウントダウンを開始する。次のステップ108では、制御部64がスロープカウンタ65のカウント値をPWM生成部68に出力する。
次のステップ110では、PWM生成部68が駆動デューティ値D2を決定し、PWM信号を生成し、出力する。
PWM生成部68は、モータ16の回転速度等により定められたデューティ値とスロープカウンタ65のカウント値とに基づいて駆動デューティ値D2を演算し、決定する。
上段FET74では、下記式(1)により演算される。また、下段FET76では、下記式(2)により演算される。
駆動デューティ値D2=221−デューティ値D1÷2+(カウント値×デューティ値D1÷221)÷2 ・・・(1)
駆動デューティ値D2=デューティ値D1÷2+(カウント値×デューティ値D1÷221)÷2 ・・・(2)
PWM生成部68は、上記式(1)又は式(2)により得られた駆動デューティ値D2によりPWM信号を生成し、対応するFET74、FET76のゲートに出力する。具体的には、タイミングt1ではFET74Vに出力し、タイミングt2ではFET76Uに出力し、タイミングt3ではFET74Wに出力し、タイミングt4ではFET76Vに出力し、タイミングt5ではFET74Uに出力し、タイミングt6ではFET76Wに出力する。
次のステップ112では、予め定められた時間が経過したか否か判断する。本実施の形態では、上述したように具体的一例として、スロープ時間T2=0.888ms経過したか否かを図示を省略したカウンタ等により判断する。経過していない場合は否定されてステップ108に戻り処理が繰り返され、経過した場合は肯定されてステップ114へ進む。
ステップ114では、制御部64は非対称通電制御を停止する。また、スロープカウンタ65はカウントダウンを終了する。そしてステップ102に戻り、通常の制御、PWM信号の生成・出力を、出力電圧値がゼロに切り替わる次のタイミングに達するまで実行する。
これにより、FET74及びFET76から図5に示した非対称波形の電圧がコイル30に通電される。
なお、本実施の形態では、スロープ時間T2が一定であるが、モータ22の回転速度に応じて電気角周期が変わるため、スロープ時間T2に対応する電気角度が変化する。例えば、図5に示した状態よりもモータ16の回転数が高い(回転が速い)状態を図7に示す。さらに、図7に示した状態よりもモータの16の回転数がさらに高い状態を図8に示す。タイミングt1、t2、t3、t4、t5、t6>タイミングt11、t12、t13、t14、t15、t16>タイミングt101、t102、t103、t104、t105、t106である。このように、モータ16の回転が速い場合は、スロープ部分の電気角度が大きくなるため、電気角度120度の矩形波に対するスロープ部分の電気角度の比率が高くなる。反対にモータ16の回転が遅い場合は、スロープ部分の電気角度が小さくなるため、電気角度120度の矩形波に対するスロープ部分の電気角度の比率が低くなる。
スロープ部分の電気角度が60度を超える場合(通電期間が矩形波と合わせて180度を超える場合、電圧値がゼロになる前に、他のFET74、FET76の電圧値がゼロに切り替わるタイミングに達してしまう。そこで本実施の形態では、スロープ時間にかかわらず、非対称通電制御を開始してから(電圧値がゼロに切り替わるタイミングから)電気角度60度に対応する期間が経過する前に、非対称通電制御を停止し、スロープカウンタ65のカウントダウンを終了することにより出力をクランプする。なお、本実施の形態では、具体的一例として、図9に示すように電気角度40度に対応する期間が経過すると出力をクランプするようにしているが、これに限らず、60度以内であればよい。これにより、次の非対称通電制御タイミングまでにカウントダウンを終了させることができるため、次の非対称通電制御においても当該スロープカウンタ65を用いてカウントダウンを行うことができようになる。従って、1個のスロープカウンタ65を用いて、FET74、FET76全てに対して非対称通電制御を行うことができ、回路規模が増大するのを抑制できる。
非対称通電制御を停止する電気角度は、モータの構成及び特性や矩形波部分の電気角度(120度)に対する割合等により予め実験等により定めた値とすればよい。
なお、本実施の形態ではスロープカウンタ65のカウント値がゼロの場合はFET74、FET76の出力電圧をLレベルとしている。これにより、カウント値がゼロの際に駆動デューティ値=0にしないことにより微少電流がコイル30に流れてしまうのを防止し、モータの電流波形を安定させている。
さらに、デューティ値D1=221(フルカウント)の場合は、駆動デューティ値D2をフルとしている。これにより、PWM制御によるロスを無くし、フル出力の際のモータ16の特性を向上させることができる。
また、モータの回転数が高くなると上述のようにスロープ期間に対応する電気角度が大きくなるため、スロープを付加する効果が薄れてしまう場合があるが、実使用上の問題は生じない。一般にブロワモータの使用され方としては、回転数の低い、すなわち風量の少ないローモードから、回転数の高い、すなわち風量の多いハイモードまで広い範囲で使用されるが、騒音や振動等にシビアとなるのは、風量が少なく、風きり音が小さいことにより、モータ16の磁気音が目立ってしまうローモードの場合であり、モータの回転数が上がっている状態ではあまり目立たないためである。むしろ、印加電圧が電気角度120度よりも導電幅が拡がった矩形波状となることにより、高効率にすることができる。
従って、本実施の形態では、デューティ値D1=221(フルカウント)の場合は、スロープを付加することにより騒音や振動を低減する効果よりもモータ16の効率向上をとり、本実施の形態では、具体的一例として電気角度40度に達するまで非対処通電制御を行いスロープを付加している。
なお、本実施の形態では、上述したように、PWM生成部68はPWMタイマを用いて生成したPWM信号をFET76にのみ出力している。すなわち、本実施の形態では、一般的に用いられている相補PWM制御方式ではなく、下段のFET76にPWM制御を行う下段PWM制御方式を行っているがこれに限らず、相補PWM制御方式としてもよい。なお、相補PWM制御方式とした場合は、PWMタイマに加え、電気角カウンタ、デッドタイムタイマ等が必要となり回路規模が大きくなり、また、デッドタイムの影響により印加電圧の最大値を出力することが容易ではないため、本実施の形態のように下段PWM制御方式とすることが好ましい。
なお、本実施の形態のように下段PWM制御方式とした場合であっても、見かけ上は相補PWM制御方式と同様に電圧が印加される。図10に示すように、上段FET74がオン状態からオフ状態に切り替わった場合(図10の(A)から(B)に示す状態に切り替わった場合)、モータインダクタンスの影響により、電流が流れ続けようとするため、FET76のダイオード76Aを電流が流れる。FET74及びFET76ともオフ状態であるのに、ローレベルの電圧がコイル30側で観測される。このように見かけ上、相補PWM制御が行われているのと同様の状態になる。図11に相補PWM制御方式により本実施の形態の非対称通電制御を行った場合のオシロ波形と、下段PWM制御方式により本実施の形態の非対称通電制御を行った場合(本実施の形態の場合)のオシロ波形を示す。図11に示すように、FET74に対しては電圧値がゼロに切り替わるタイミングから所定の時間が経過するまでの期間のみ上記(1)式に基づくPWM制御を行うことで、相補PWM制御方式と同様に、平均電圧波形が理想的な非線対称の台形波がコイル30に出力される。
なお、本実施の形態では、スロープカウンタ65のカウント時間をモータ16の回転速度に係らず一定の時間にし、スロープを任意値に固定しているがこれに限らず、例えば、ダウンカウントに要する電気角度を一定にする等、回転速度に応じて時間あたりのカウント量を変化させることによりスロープを調整してもよい。なお、スロープを調整する場合は本実施の形態に比べ、回路構成や制御が複雑化し、駆動デューティ値の演算の負荷も増加する。スロープを任意値に固定した場合と、回転速度に応じて調整する場合とにおいて、騒音や振動等を抑制する効果に大きな差がないことが実験的に確認されているため、効果とコストの観点から本実施の形態のようにスロープを任意値に固定することが好ましい。
また、本実施の形態のコイル30は、スター型のステータコイルについて図示(図2)したがこれに限らず、デルタ型のステータコイルであってもよい。また、6極のロータマグネット24をモータを図示(図2)したがこれに限らず、何極であってもよいし、ロータマグネット24の代わりにプラスチックマグネットであってもよい。
以上説明したように、本実施の形態では、PWM生成部68は、PWMタイマを用いて生成したPWM信号をFET76のゲートに出力し、所定の信号であるPWM信号をFET74のゲートに出力する。FET74、FET76からコイル30に出力される電圧値がゼロに切り替わるタイミングt1、t2、t3、t4、t5、t6になると、スロープカウンタ65が起動し、PWMタイマの最大値=221から最小値=0までカウントダウンを開始する。制御部64は、スロープカウンタ65のカウント値に基づいてPWM信号を生成し、出力するようにPWM生成部68を非対称通電制御する。PWM生成部68は、式(1)及び式(2)に基づいて駆動デューティ値を演算し、これによりPWM信号を生成し、FET74及びFET76に生成したPWM信号を出力する。タイミングt1、t2、t3、t4、t5、t6から所定時間経過するか、または、所定時間経過前に電気角度40度に対応する時間が経過した場合は、スロープカウンタ65はカウントダウンを終了する。また、制御部64は、非対称通電制御を停止する。
このように本実施の形態によれば、制御部64の制御により矩形波の電圧にスロープカウンタ65によるカウント値を付加した非対称波形の電圧をコイル30に通電することにより通電の切り替えがゆるやかになるため、通電するモータの相を切り替える際に通電をオフにした場合に、環流電流が流れてトルクリプルが発生することにより、発生する騒音や振動を抑制することができる。
また、スロープカウンタ65によるカウント値を付加したPWM制御を行うため、マイクロコンピュータ等を用いなくともカスタムICにより回路を構成することができる。
従って、PWM制御方式のモータ制御装置10において、簡易な回路構成により、騒音や振動を低減することができる。また、簡易な回路構成とすることにより製造コストを低減することができる。
また、本実施の形態では、下段FET76をPWM制御するため、相補PWM制御方式に比べ、回路規模を小さくすることができる。
また、1個のスロープカウンタ65により全てのFET74、FET76に対応することができるため、回路規模が大きくなるのを抑制することができる。
10…ブラシレスモータ制御装置、12…モータアクチュエータ、16…ブラシレスモータ、22…ロータ、28…ステータ、30(30U、30V、30W)…コイル、50…電圧供給部(電圧供給手段)、52…ホール素子、64…制御部(制御手段)、65…スロープカウンタ(カウンタ)、68…PWM生成部(PWM信号生成手段)、74…FET、76…FET

Claims (7)

  1. ブラシレスモータの巻線ごとに対で対応された複数スイッチング素子を備え、対となるスイッチング素子の各々がPWM信号により駆動されることで、該対となるスイッチング素子に対応する前記巻線に、矩形波の電圧を供給する電圧供給手段と、
    記巻線ごとに対となる前記スイッチング素子の各々を駆動するための前記PWM信号を生成して前記電圧供給手段へ出力するPWM信号生成手段と、
    予め定められた時間を要してカウント値の最大値からゼロまでカウントダウンするカウンタと、
    前記PWM信号生成手段を、所定の順序で前記巻線ごとに対となる前記スイッチング素子の各々に対してスイッチング素子ごとの開始電気角度から終了電気角度までの駆動期間で前記PWM信号を出力するように制御すると共に、何れかの前記スイッチング素子の前記PWM信号が前記終了電気角度に達したときに、前記カウンタのカウントダウンを開始し、該スイッチング素子に対して、前記駆動期間におけるデューティ値と前記カウンタのカウント値とに基づいて該カウント値の減少に応じて低下するデューティ値のPWM信号を出力させ、該カウント値がゼロとなるタイミング、又は前記カウンタがカウントダウンを開始してから次のスイッチング素子のPWM信号が前記終了電気角度に達する前の予め設定された電気角度が経過するタイミングの何れか早いタイミングで前記カウンタのカウントダウンを停止して前記PWM信号の出力を停止させるように制御する制御手段と、
    を備えたブラシレスモータ制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記となるスイッチング素子のうちの一方のスイッチング素子の前記駆動期間における前記PWM信号をデューティ値100%とし、他方のスイッチング素子の前記PWM信号を目標とする回転速度に応じたデューティ値となるように前記PWM信号生成手段を制御する、請求項1に記載のブラシレスモータ制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記カウンタがカウントダウンを開始してから電気角度が60度経過するまでに、前記カウンタのカウントダウンを停止させ、前記PWM信号生成手段による前記PWM信号の出力を停止するように制御する、請求項1又は請求項2に記載のブラシレスモータ制御装置。
  4. 前記請求項1から請求項3の何れか1項に記載のブラシレスモータ制御装置と、
    複数の巻線の各々に前記ブラシレスモータ制御装置の前記電圧供給手段から供給される電圧により回転駆動されるブラシレスモータと、
    前記ブラシレスモータ制御装置と前記ブラシレスモータとを一体に収容したハウジングと、
    を含むブラシレスモータ装置
  5. ブラシレスモータの巻線ごとに対で対応された複数のスイッチング素子を備えた電圧供給手段に、PWM信号生成手段から前記巻線ごとに対となる前記スイッチング素子の各々を駆動するためのPWM信号を生成して出力し、前記対となるスイッチング素子の各々が前記PWM信号により駆動されることで、該対となるスイッチング素子に対応する前記巻線に、矩形波の電圧を供給して、前記ブラシレスモータを駆動するブラシレスモータの駆動方法であって、
    前記PWM信号生成手段により、所定の順序で前記巻線ごとに対となる前記スイッチング素子の各々に対してスイッチング素子ごとの開始電気角度から終了電気角度までの駆動期間で前記PWM信号を生成して出力し、
    何れかの前記スイッチング素子の前記PWM信号が前記終了電気角度に達したときに、予め定められた時間を要してカウント値の最大値からゼロまでカウントダウンするカウンタのカウントダウンを開始し、
    該スイッチング素子に対して、
    前記駆動期間におけるデューティ値と前記カウンタのカウント値に基づいて該カウント値の減少に応じて低下するデューティ値のPWM信号を出力させ、
    前記カウンタのカウント値がゼロとなるタイミング、又は前記カウンタがカウントダウンを開始してから次のスイッチング素子のPWM信号が前記終了電気角度に達する前の予め設定された電気角度が経過するタイミングの何れか早いタイミングで前記カウンタのカウントを停止して前記PWM信号の出力を停止させる、
    ことを繰り返して前記ブラシレスモータを駆動するブラシレスモータの駆動方法
  6. 前記対となるスイッチング素子のうちの一方のスイッチング素子の前記駆動期間における前記PWM信号をデューティ値100%とし、他方のスイッチング素子の前記PWM信号を目標とする回転速度に応じたデューティ値となるように前記PWM信号を生成する、ことを含む請求項5に記載のブラシレスモータの駆動方法
  7. 前記カウンタカウントダウンを開始してから電気角度が60度経過するまでに、前記カウンタのカウントダウンを停止させ、前記PWM信号の出力を停止する、ことを含む請求項5又は請求項6に記載のブラシレスモータの駆動方法。
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