JP2000134978A - ブラシレスモ―タ - Google Patents
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- JP2000134978A JP2000134978A JP11115289A JP11528999A JP2000134978A JP 2000134978 A JP2000134978 A JP 2000134978A JP 11115289 A JP11115289 A JP 11115289A JP 11528999 A JP11528999 A JP 11528999A JP 2000134978 A JP2000134978 A JP 2000134978A
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Abstract
イル電流の切り替えタイミングを最適制御して省エネル
ギーかつ低騒音なブラシレスモータを提供する。 【解決手段】 ステータ3には、電機子コイル4a〜4
fが三相に配置され、その外側にはメインマグネット2
を備えたロータ1が配置され、センサマグネット5は、
ロータ1と一体に回転するシャフト6に取り付けられ、
このセンサマグネット5による磁界の方向を検出するホ
ールIC1〜3が、ステータ3の内周に配置されてい
る。進角制御手段12aは、センサ信号を受けて、その
磁界方向変化検出の周期からモータの回転速度を算出
し、この回転速度に応じた、進角制御のための進角量を
出力し、タイミング制御手段12bにて、センサ信号お
よび進角量を受けて、進角量に応じた進角制御を行い、
モータ駆動回路13を介してMOSFET(Q1〜Q
6)の電流切り替えタイミングを制御する。
Description
ァンの駆動などに好適なアウタロータ形のブラシレスD
Cモータにおいて、電機子コイルを流れる電流の切り替
えタイミングを最適化したブラシレスモータに関する。
ータ、例えば空調装置に用いられる送風機ファンの回転
駆動用モータには、電機子コイルに流れる電流の方向を
整流子とブラシを用いて切り替えるDCモータが用いら
れてきた。
源に車両のバッテリーを用い、定電圧電源で駆動する。
このためブラシを用いたDCモータの回転制御では、電
源電圧を分圧抵抗によって分圧して用いる。例えばバッ
テリー電圧が12Vで、DCモータを3Vで駆動する場
合、残りの9Vは分圧抵抗に印加され、熱となって消費
される。このため、分圧抵抗で消費される電力が無駄に
なってエネルギー効率が良くない。さらにブラシによる
しゅう動音が騒音発生の原因となっていた。
ータをブラシレス構造とし、電源電圧のデューティを可
変(パルス幅制御)して回転制御した場合、ロータ磁極
の検出位置から電機子コイルを流れる電流を切り替える
タイミングによって、トルクの発生効率が変化する。ま
たその切替タイミングによって、モータとその収納ケー
スとの共鳴によるうなり音の大きさも変化する。
イミングと、うなり音が最小となる切替タイミングとは
異なり、効率を優先すればうなり音が大きくなり、うな
り音を小さくすれば、効率が低下する。
るDCモータをブラシレス構造とし、電機子コイル電流
の切り替えタイミングを最適制御して省エネルギーかつ
低騒音なブラシレスモータを提供することを目的とす
る。
め、本発明のブラシレスモータは、モータの内周側に電
機子を配置したアウタロータ形のブラシレスDCモータ
において、ステータ(3)に配置された電機子コイル
(4)を流れる電流を切り替えるスイッチング素子(Q
1〜Q6)と、ロータ(1)に取り付けられた界磁用永
久磁石(2)に対し一定の遅れ角にてロータ(1)と一
体に取り付けられ、ロータ(1)の回転位置を示すセン
サマグネット(5)と、前記ステータ(3)に取り付け
られ、前記センサマグネット(5)による磁界の方向を
検出する磁気センサ(IC1〜IC3)と、この磁気セ
ンサ(IC1〜IC3)からの磁界方向変化検出を受け
て、ロータ(1)の回転速度を算出し、この回転速度に
応じた、前記センサマグネット(5)の界磁用永久磁石
(2)に対する遅れ角を進める進角制御のための進角量
を出力する進角制御手段(12a)と、前記磁気センサ
(IC1〜IC3)からの磁界方向変化検出を受けて、
前記進角量に応じた進角制御を行い、スイッチング素子
(Q1〜Q6)の電流切り替えタイミングを制御するタ
イミング制御手段(12b)とを具備することを特徴と
する。
応じて、界磁用永久磁石の回転位置に対し、スイッチン
グ素子の電流切り替えタイミングを制御する。
前記ロータ(1)の回転速度が低速時には前記遅れ角の
進角量を少なく制御し、高速時には前記遅れ角の進角量
を多く制御することによって、モータが低速回転のと
き、低騒音となることを優先し、モータが高速回転のと
き、高効率であることを優先する制御を行う。
記ロータ(1)の回転速度に応じて前記遅れ角の進角量
を滑らかに変化させることによって、モータの回転速度
に応じて、スイッチング素子の電流切り替えタイミング
を滑らかに変化させる。
回転速度の算出が、前記ロータ(1)の回転周期に相当
する前記センサマグネット(5)の磁界方向変化の時間
間隔に基づいて行われ、回転周期内に発生する回転速度
の算出誤差の要因が相殺される。
ータは、モータの回転速度に応じて、界磁用永久磁石の
回転位置に対し、スイッチング素子の電流切り替えタイ
ミングを制御するので、モータ効率や騒音を考慮して、
電機子コイルを流れる電流の切り替えタイミングを最適
制御できる。
タは、相対的に騒音発生が問題となるモータが低速回転
のとき、高効率であることよりも低騒音となることを優
先し、相対的に効率が問題となるモータが高速回転のと
き、低騒音であることよりも高効率であることを優先す
る制御を行うので、省エネルギーかつ低騒音なブラシレ
スモータを提供できる。
タは、モータの回転速度に応じて、界磁用永久磁石の回
転位置に対し、スイッチング素子の電流切り替えタイミ
ングを滑らかに変化させるので、回転トルクの変化が穏
やかで、滑らかな回転を得られる。
ブラシレスモータは、センサマグネットがN極とS極と
を複数対有するか、または磁気センサが複数個配置され
ているので、ロータが1回転する間に複数回磁界方向の
変化を検出でき、ロータの回転速度が変化しても、その
変化に追随して高速応答で、きめ細かくタイミング制御
できる。
スモータは、進角制御手段によりロータの回転周期に相
当するセンサマグネットの磁界方向変化の時間間隔に基
づいて回転速度を算出して、回転周期内に発生する回転
速度の算出誤差の要因を相殺するため、正確な回転速度
に基づいた制御が可能となる。
るブラシレスモータの実施の形態を詳細に説明する。
第1の実施の形態を適用したブラシレスモータを下側か
ら見た下面図であり、(a)はトルク発生効率が良くな
る構成例、(b)は低騒音となる構成例を示す。本図に
示すブラシレスモータは、車両用空調装置の送風機ファ
ンの駆動に用いられ、三相2極巻線のアウタロータ形の
ブラシレスDCモータであり、内周側のステータに電機
子コイル、外側のロータに界磁用永久磁石を備えたもの
である。
アとして電機子コイル4a〜4fが三相に配置され、そ
の外側には、90度間隔でメインマグネット(界磁用永
久磁石)2を備えたロータ1が配置されている。このロ
ータ1の回転位置を示すセンサマグネット5は、N極と
S極とが2対、ロータ1の回転中心に対し均等角度に配
置され、ロータ1と一体に回転するシャフト6に取り付
けられている。このセンサマグネット5による磁界の方
向を検出するホールIC1〜3(磁気センサ)が、ステ
ータ3の内周に120度間隔で均等配置されている。
ット2の検出位置から電機子コイル4a〜4fを流れる
電流を切り替えるタイミングによって、発生するトルク
が変化する。ロータ1の回転位置を示すセンサマグネッ
ト5を、図1(a)に示すようにメインマグネット2に
対し遅れ角30度でシャフト6に取り付けた場合、最も
発生トルクが大きくなり、効率が良くなる。図1(b)
に示すように遅れ角42度のときは、モータの振動周波
数とモータ収納ケースの固有振動周波数との共鳴による
うなり音が最も小さくなる。本実施の形態では、センサ
マグネット2を、一例として遅れ角44度でシャフト6
に取り付けている。これは、機構的な誤差などによっ
て、うなり音が最も小さくなる遅れ角には幅があり、通
常最もうなり音の小さくなる遅れ角42度に対し、余裕
をみて、遅れ角44度で取り付けて、その誤差を電気的
な進角制御で補うためである。なお、は電流経路が短
く、他の電機子コイルに比べ2倍の電流が流れているコ
イルを示す。は電機子コイル3c(3f)とメインマ
グネット2との反発力による正回転トルク発生位置、
は電機子コイル3a(3d)とメインマグネット2との
反発力による逆トルク発生位置を示す。
の制御回路部のブロック図である。センサ信号検出回路
11は、ホールIC1〜3からセンサマグネット5の磁
界方向変化検出を受けて、それぞれの反転信号を生成
し、非反転信号と合わせて六信号からなるセンサ信号と
してマイクロコンピュータ12に入力する。これは、本
実施の形態で用いるマイクロコンピュータ12が、入力
信号の立ち下がりエッジのみを検出するため、立ち上が
りエッジを立ち下がりエッジに変換して検出するためで
ある。このマイクロコンピュータ12内の処理では、進
角制御手段12aにて、センサ信号を受けて、その磁界
方向変化検出の周期からモータの回転速度を算出し、こ
の回転速度に応じた、センサマグネット5の界磁用永久
磁石2に対する遅れ角を進める進角制御のための進角量
を出力する。次にタイミング制御手段12bにて、セン
サ信号、進角量、および空調制御装置(図示せず)から
モータを回転指示する回転指示信号(PWM信号)を受
けて、進角量に応じた進角制御を行い、モータ駆動回路
13を介してMOSFET(スイッチング素子)Q1〜
Q6の電流切り替えタイミングを制御する。
モータの制御回路部の進角制御を行わない場合のタイミ
ングチャートであり、(b)は、このタイミングで制御
されるMOSFET(Q1〜Q6)の接続関係を示す。
センサマグネット5は、N極とS極とが90度ごとに配
置されるため、ホールICからの磁界方向変化検出信号
は、ロータ1が1回転する間に2周期変化する。これに
よって、ロータの回転を2倍細かくタイミング制御する
ことができる。また、ホールICを均等間隔で3個配置
したことによって、ロータの回転を3倍細かくタイミン
グ制御することができる。この均等間隔で配置されたホ
ールIC1〜3からの磁界方向変化検出に基づき、ロー
タ1が1回転する間にMOSFET(Q1〜Q6)のオ
ン/オフを計12回スイッチングし、オンとなるMOS
FETの組み合わせによって、電機子コイル4a〜4f
を流れる電流の方向を切り替える。
がそのときの制御に用いるホールIC信号およびMOS
FETの導通状態との対応関係を示す。ロータ回転角0
度のときはホールIC3からの信号を用い、MOSFE
T(Q1),(Q5)が導通状態となる。MOSFET
(Q1)が電源側、MOSFET(Q5)が接地側とな
り、接続点Uと接続点Vとの間に電圧が印加される。
通電状態と、メインマグネット2に対するセンサマグネ
ット5の遅れ角による位置を示す図である。MOSFE
T(Q1)と(Q5)がオンし、U側(Q1)が電源電
圧となり、V側(Q5)が接地される。電流経路S1を
U側(+)→コイル4f→コイル4c→V側(GND)
とし、電流経路S2をU側(+)→コイル4e→コイル
4b→コイル4a→コイル4d→V側(GND)とする
と、電流経路S1は抵抗値が半分のため、電流値が2倍
となる(図1の)。この電流値が2倍となるコイルと
メインマグネット2との間には、他のコイルと比べ特に
強い反発力を生じ、逆トルクを打ち消す強い回転トルク
を生じる。
合を示し、(b)がそのときの制御に用いるホールIC
信号およびMOSFETの導通状態との対応関係を示
す。ロータ回転角30度のときはホールIC1からの信
号を用い、MOSFET(Q3),(Q5)が導通状態
となる。MOSFET(Q3)が電源側、MOSFET
(Q5)が接地側となり、接続点Wと接続点Vとの間に
電圧が印加される。
通電状態と、メインマグネット2に対するセンサマグネ
ット5の遅れ角による位置を示す図である。MOSFE
T(Q3)と(Q5)がオンし、W側(Q3)が電源電
圧となり、V側(Q5)が接地される。電流経路S3を
U側(+)→コイル4a→コイル4d→V側(GND)
とし、電流経路S4をU側(+)→コイル4b→コイル
4e→コイル4f→コイル4c→V側(GND)とする
と、電流経路S3は抵抗値が半分のため、電流値が2倍
となる。
MOSFETの出力切替制御信号を出力するタイミング
チャートであり、(a)はセンサ(ホールIC)からの
入力信号、(b)はMOSFETのゲート信号を示す。
ホールIC1からの信号およびその反転信号を示す。同
様にSBH,SBLは、それぞれホールIC2からの、
SCH,SCLは、それぞれホールIC3からの信号お
よびその反転信号を示す。以上の6信号によって、ロー
タの30度回転ごとにきめ細かくタイミングを制御する
ことができる。しかも回転数の変化に対する応答性の高
い制御を可能としている。
力するゲート信号を示し、AT,BT,CTはハイサイ
ド(電源側)、AB,BB,CBはローサイド(接地
側)のMOSFETに対するゲート信号を示す。本実施
の形態では、上記センサ入力の6信号の立ち下がりによ
って、MOSFETのゲート信号をタイミング制御す
る。この場合、各センサ信号の立ち下がりに対応して、
次の立ち下がりに相当するタイミング(ロータ1の30
度回転相当)を予測して、MOSFETのゲート信号を
オン/オフ制御する。その際、センサ信号の立ち下がり
エッジ間の時間からロータの回転速度を算出し、その回
転速度に対応した進角制御のための進角量を求める。そ
して、MOSFETのゲート信号をオン/オフ制御する
際、その進角量に応じた制御を行い、タイミング制御す
る。なお、センサ信号の立ち上がりエッジを用いても同
様の制御を行うことができる。
量の対応関係を示し、(a)は進角量を角度で表し、
(b)は進角量を時間で表す。(a)に示すようにモー
タの回転数が1800rpmまでは進角量を0として、
機構的に固定された遅れ角D(例えば44度)でMOS
FETの出力をオン/オフ制御する。これは、モータの
起動時などは、モータの回転速度が安定せず、センサ信
号の立ち下がりエッジ間の時間からロータの回転速度を
算出し、その回転速度に対応した進角制御を行うと、セ
ンサ信号の立ち下がり検出から次の立ち下がりを予測す
る予測制御が実際の回転数とずれを生じ、進角量が実際
の回転数とは合わないものとなるからである。すなわち
回転速度が安定しない間に進角制御を行うと、回転トル
クに変動を生じ回転むらの原因となるので、一定の回転
速度に達するまで、機構的に固定された遅れ角すなわち
低騒音となる遅れ角でMOSFETの出力をオン/オフ
制御し、進角制御を行わない。
と進角制御を開始し、2500rpmまでの間は遅れ角
をDからD−8に直線的に滑らかに連続変化させる。遅
れ角を急激に変化させると、回転トルクも急激に変化
し、回転むらの原因とるので、これを避けるため、遅れ
角を滑らかに連続変化させる。モータの回転数が250
0rpm以上では、8度進角制御を行い、遅れ角をD−
8(36度)とする。
にて、上記回転数に応じた制御を行うために、(b)に
示すモータ回転数に対応した進角時間制御を行う。ま
ず、モータ回転数が1800rpmまでは進角制御を行
わないので、センサ信号の立ち下がりエッジを検出する
と、その検出からすぐにMOSFETの出力をオン/オ
フ制御する。
進角制御を開始し、図8に示されたようにロータ1の3
0度回転ごとにセンサ信号を受けて、次の立ち下がりに
相当するタイミング(ロータ1の30度回転相当)を予
測してMOSFETのゲート信号をオン/オフ制御す
る。すなわちモータ回転数が1800rpm(周期:3
3.3msec)のとき、ロータが30度回転に要する
時間は2.78msecであり、2500rpm(周
期:24msec)のとき、ロータが30度回転に要す
る時間は2msecなので、センサ信号の立ち下がりエ
ッジからこの30度回転に要する時間経過した後、MO
SFETのゲート信号をオン/オフ制御する。2500
rpmのとき、8度進角制御を行うためには、ソフトウ
ェアによる進角時間を(2−0.533)msecとす
る。
は、30度回転に要する時間から、ロータの回転数を算
出し、算出された回転数に応じて進角時間を決定するの
で、高速応答が可能で、きめ細かい制御が可能となって
いる。
C1〜IC3で検出されるセンサマグネットからの磁気
信号を、同図(b)において、この磁気信号をホールI
C内部のコンパレータ(図示せず)により2値化して出
力される出力信号をそれぞれ示す。
ンパレータのしきい値レベルは、本図の矢印14aで示
すように標準値に対する所定のばらつき範囲内で許容さ
れるので、その出力信号のエッジ(極性切り替りタイミ
ング)にもばらつきが生じる可能性がある。従って、異
なるホールICからの出力信号のエッジに基づいて回転
数を検出する場合にあっては、それぞれコンパレータの
しきい値が同一ではないために、これが算出される回転
数の誤差の要因となる。
磁気信号は、理想的には互いに120度の位相差をもっ
てホールICに入力されるべきだが、実際には、破線で
示すように、理想とは異なった波形を示す。その要因と
しては、以下のものが挙げられる。
のばらつきにより、理想的には均等間隔で配置固定され
るべきホールICの間隔が、不均等となることが挙げら
れる。これにより、本図の矢印14bで示すような時間
軸に対するずれが生じている。第2の要因としては、磁
化工程でのばらつきによりセンサマグネットの着磁状態
が不均等になることが挙げられる。このため、磁気信号
には、本図の矢印14cで示すような歪みが生じてい
る。
ICの出力信号における、理想に対するエッジタイミン
グのばらつきは、コンパレータのしきい値レベルによる
電気的な要因に、上記の機械的な要因を加えたものとな
る。このため、理想的なエッジ間周期(この図の場合3
0度)に対する実際の周期が変動することとなる。そし
て、このように、回転角が360度に満たないエッジ間
周期からモータ回転数を算出した場合には、その算出誤
差が増大し、正確な回転数での進角制御が困難となる可
能性がある。
回転に相当するエッジ間周期から回転数を算出するよう
に構成された本発明のブラシレスモータの第2の実施の
形態を説明する。この実施の形態では、ロータの回転角
360度に相当するエッジ間周期から回転数を算出する
ことで、これより短いエッジ間周期(例えば30度)で
の検出によっては顕在化してしまう上記第1および第2
の要因の影響を防止している。加えて、同一のホールI
Cでの検出により、コンパレータ間のしきい値レベルの
差による、回転数の誤差発生をキャンセルしている。
数誤差を低減可能とする原理を説明するためのタイミン
グチャートである。
ように、理想的には均等な位相差をもった出力信号が得
られ、その1周期は正確に回転角360度となるべきだ
が、本実施の形態にあって電気角2周期分に相当するロ
ータの1周期時間内には、実際には、上記説明した要因
により、立ち下がりエッジにおけるずれaおよびcと、
立ち上がりエッジにおけるずれbおよびdが存在する。
ッジ間周期を検出する方法を採ることにより、これらず
れが相殺して、本図に示すように、ほぼ回転角360度
に相当する正確な周期が検出可能となる。
転数算出の動作を示すフローチャートであり、進角量を
決定する前段階として繰返し実行されるものである。
角制御手段12aは、回転指示が入力されている状態に
おいてマイクロコンピュータ12の所定の割込みポート
にセンサ信号検出回路11からの信号エッジ(立上がり
あるいは立ち下がり)が検出されたときに、内部タイマ
ーをリセットするとともに、エッジ数を積算するための
変数iを0(零)に初期化する。そして、上述の割込み
ポートに入力される信号のエッジ(立上がりあるいは立
ち下がり)により、この処理に割込みがかかると、ステ
ップS3において進角制御手段12aは、変数iを繰上
げ、エッジ数を積算する。そして、ステップS5におい
ては、変数iが、ロータ1周期に相当する所定の数(こ
の実施の形態では4)であるか否かを判定し、ここでN
Oと判定されると次の割込みがかかるのを待ち、次の割
込みにより再びステップS3を行う。一方、ステップS
5において、YESと判定されると、進角制御手段12
aは、次のステップS7において、内部タイマーを停止
させて、ロータ1周期を計測する。そして、ステップS
9においては、計測されたロータ1周期の逆数(回転
数)を算出し、ステップS11においては、算出された
回転数に応じたソフトウェアによる進角時間tを決定し
て、次回の進角制御に使用する。その際、進角時間t
(sec)は、進角量をα(度)、ロータ1周期をT
(sec)とすると、t=T×(30−α)/360と
して求める。尚、ブラシレスモータが作動している間
は、以上の動作が逐次実行されるようになっている。
の実施の形態では、回転数の算出をロータの回転周期に
相当するエッジ間周期に基づいて行うため、誤差の少な
い正確な回転数算出ができ、正確な回転数での進角制御
が可能となる。
タの第1の実施の形態および第2の実施の形態に共通な
特性を説明する。
グネット2に対する遅れ角と騒音レベルとの関係を示
す。回転数が2400rpmでは、送風音による影響で
遅れ角によるうなり音成分がマスクされてしまい、騒音
レベルが一定となる。回転数が900rpmでは、送風
音が小さくなるので、相対的にうなり音成分が大きくな
り、遅れ角が大きくなるにつれ騒音が小さくなる。この
ことから、特に低回転数領域では、遅れ角を大きくする
ことによる低騒音化の効果が大きい。
グネット2に対する遅れ角とモータ効率との関係を示
す。遅れ角30度程度でモータ効率が最大となり、その
結果回転トルクが最大となる。上記の遅れ角と騒音レベ
ルとの関係を考慮すると、高回転数領域では、遅れ角を
変えても騒音が変化しないので、モータ効率を優先した
遅れ角に設定することによって、高効率なモータを得る
ことができる。
時には遅れ角の進角量を少なく制御し、高速時には遅れ
角の進角量を多く制御することによって、回転数によっ
て低騒音と高効率とを最適な割合で両立した制御ができ
る。
次成分との遅れ角による関係の変化を示す。例えば10
00rpmすなわち毎秒16.7回転のとき12次成分
は200Hzとなり、モータとその収納ケースとの共鳴
により、うなり音が極大となる。さらに回転数が高くな
ると、うなり音よりも送風音が大きくなりマスクされて
しまう。
次成分との遅れ角による関係の変化を示す。例えば50
0rpmすなわち毎秒8.3回転のとき24次成分は2
00Hzとなり、モータとその収納ケースとの共鳴によ
り、うなり音が極大となる。さらに回転数が高くなる
と、うなり音よりも送風音が大きくなりマスクされてし
まう。
タを車両用空調装置の送風機ファンの駆動用に用いるこ
とによって、低回転時すなわち送風量が少ないときは低
騒音で、高回転時すなわち送風量が多いときは高効率運
転によって省エネルギーでかつ高トルクな回転力を得る
ことができ、これを回転数によって最適な割合に制御し
て、快適な空調環境を得ることができる。
の送風機ファンの駆動用ブラシレスモータとして説明し
たが、例えば、車両用エンジンのラジエータ冷却ファン
にも同様に適用でき、さらに室内用空調装置の送風機フ
ァンなどにも用いることができる。
形態の下面図であり、(a)はトルク発生効率が良くな
る構成例、(b)は低騒音となる構成例を示す図であ
る。
ク図である。
イミングチャートであり、(b)は、MOSFETの接
続関係を示す図である。
信号およびMOSFETの導通状態との対応関係を示す
図である。
メインマグネットに対するセンサマグネットの遅れ角に
よる位置を示す図である。
(b)がホールIC信号およびMOSFETの導通状態
との対応関係を示す図である。
メインマグネットに対するセンサマグネットの遅れ角に
よる位置を示す図である。
号、(b)はMOSFETのゲート信号を示すタイミン
グチャートである。
あって、(a)は進角量を角度で表し、(b)は進角量
を時間で表す図である。
である。
の形態における回転数算出誤差を低減する原理を説明し
たタイミングチャートである。
めの処理過程を説明したフローチャートである。
る遅れ角と騒音レベルとの関係を示す図である。
る遅れ角とモータ効率との関係を示す図である。
係を示す図である。
係を示す図である。
石),3…ステータ,4a〜f…電機子コイル,5…セ
ンサマグネット,6…シャフト,11…センサ信号検出
回路,12…マイクロコンピュータ,13…モータ駆動
回路,IC1〜3…ホールIC(磁気センサ),…2
倍の電流が流れているコイル,…正回転トルク発生位
置,…逆トルク発生位置。
Claims (6)
- 【請求項1】 モータの内周側に電機子を配置したアウ
タロータ形のブラシレスDCモータにおいて、 ステータ(3)に配置された電機子コイル(4)を流れ
る電流を切り替えるスイッチング素子(Q1〜Q6)
と、 ロータ(1)に取り付けられた界磁用永久磁石(2)に
対し一定の遅れ角にてロータ(1)と一体に取り付けら
れ、ロータ(1)の回転位置を示すセンサマグネット
(5)と、 前記ステータ(3)に取り付けられ、前記センサマグネ
ット(5)による磁界の方向を検出する磁気センサ(I
C1〜IC3)と、 この磁気センサ(IC1〜IC3)からの磁界方向変化
検出を受けて、ロータ(1)の回転速度を算出し、この
回転速度に応じた、前記センサマグネット(5)の界磁
用永久磁石(2)に対する遅れ角を進める進角制御のた
めの進角量を出力する進角制御手段(12a)と、 前記磁気センサ(IC1〜IC3)からの磁界方向変化
検出を受けて、前記進角量に応じた進角制御を行い、ス
イッチング素子(Q1〜Q6)の電流切り替えタイミン
グを制御するタイミング制御手段(12b)とを具備す
ることを特徴とするブラシレスモータ。 - 【請求項2】 前記進角制御手段(12a)が、前記ロ
ータ(1)の回転速度が低速時には前記遅れ角の進角量
を少なく制御し、高速時には前記遅れ角の進角量を多く
制御することを特徴とする請求項1記載のブラシレスモ
ータ。 - 【請求項3】 前記進角制御手段(12a)が、前記ロ
ータ(1)の回転速度に応じて前記遅れ角の進角量を滑
らかに変化させることを特徴とする請求項1または請求
項2記載のブラシレスモータ。 - 【請求項4】 前記センサマグネット(5)は、N極と
S極とが複数対、ロータ(1)の回転中心に対し均等角
度に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請
求項3のいずれかに記載のブラシレスモータ。 - 【請求項5】 前記磁気センサ(IC1〜IC3)が、
前記ステータ(3)周囲に均等角度にて複数個配置され
ていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
れかに記載のブラシレスモータ。 - 【請求項6】 前記進角制御手段(12a)は、回転速
度の算出を、前記ロータ(1)の回転周期に相当する前
記センサマグネット(5)の磁界方向変化の時間間隔に
基づいて行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5
のいずれかに記載のブラシレスモータ。
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