JP5571431B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリイミド系樹脂、感光剤、特定の有機溶剤に溶解した特定のカルボキシル基含有トリアゾール化合物を含有し、プリント配線板のカバーレイに好適な感光性樹脂組成物に関する。
近年フレキシブルプリント基板(以下、「FPC」ともいう。)と呼ばれるフィルム状のプリント基板が活況を得ている。このフレキシブルプリント基板は、配線加工されたFCCL(Flexible Cupper Clad Laminate)上にポリイミドフィルムなどから構成されるカバーレイを具備した構造を有しており、主に携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラなどの機器に用いられている。FPCは折り曲げても機能を維持することから、機器の小型化、軽量化に向けて無くてはならない材料となっている。特に近年、ノート型パソコンに代表される電子機器の小型化、軽量化が進んでおり、このような製品にFPCを採用することで、当該機器の寸法及び重量減少、製品コストの低減並びに設計の単純化することなどに貢献している。
FPCの微細化、薄膜化に向けて、リソグラフィーによる微細加工を行うため感光性カバーレイの開発が精力的に行われている。この中でもポリイミド系樹脂を用いた感光性カバーレイは、ポリイミド由来の折り曲げ耐性、耐熱性、電気絶縁性の観点から優れたカバーレイとして期待されている。
また、従来のスクリーン印刷では溶媒除去のプロセスや両面加工の際には2回のプロセスになる等の問題やスクリーン印刷の解像度が低く、工業プロセスの観点や解像度の観点から感光性樹脂組成物をドライフィルム化することが望まれている。
ドライフィルムに用いられるものとして、幾つかの感光性樹脂組成物が提案されている(特許文献1〜特許文献3)。特許文献1には、カルボキシベンゾトリアゾール化合物を含有したネガ型感光性樹脂組成物が提案され、この化合物の添加により、金属との接着性や、リソグラフィーにおける現像性が向上することが開示されている。一方で、特許文献1には、ポリイミド及びポリイミド前駆体となるポリアミド酸を用いた感光性樹脂組成物に関しては開示されていない。
特許文献2では、ポリイミド系樹脂組成物にベンゾトリアゾール化合物を含有するネガ型感光性樹脂組成物が提案されているが、ポジ型感光性樹脂組成物に関しては開示されていない。
特許文献3では、窒素を2個以上含む化合物を含有したジアゾキノンを用いたポジ型感光性樹脂組成物が提案され、この化合物の添加により、金属との接着性の向上することが開示されている。一方で、特許文献3には、感光性樹脂組成物のリソグラフィーにおける現像性の向上及び溶剤への分散に関しては開示されていない。
特開2003−5359号公報 特開2005−10360号公報 特開2006−184660号公報
上述したように、従来の感光性樹脂組成物においては、リソグラフィーにおける現像性及び溶剤への分散性に関して、必ずしも十分な性能を有する感光性樹脂組成物が得られていなかった。また、感光性樹脂組成物に用いる溶媒に関して、より感光性樹脂組成物の分散性を向上すると共に、より取扱いの容易な溶媒へ代替することも望まれている。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、良好なリソグラフィー特性及び溶剤への分散性を有し、現像後の残渣及び赤面を抑制できる感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリイミド系樹脂(A)、感光剤(B)及び特定の有機溶剤(D)に溶解した特定のカルボキシル基含有トリアゾール化合物(C)を含有する感光性樹脂組成物が、現像後の残渣及び赤面を抑制するなど良好なリソグラフィー特性及び溶剤への分散性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下に示すものである。
本発明の感光性樹脂組成物は、ポリイミド系樹脂と、感光剤と、下記一般式(1)で表されるカルボキシル基含有トリアゾール化合物と、前記カルボキシル基含有トリアゾール化合物を溶解する有機溶剤と、を含有し、前記有機溶剤は、分子内にアルコール性水酸基が2個以上ある炭素数1〜炭素数10のアルコール溶媒であることを特徴とする。
Figure 0005571431
(式(1)中、R、Rはそれぞれ炭素数1〜炭素数20の有機基であり、同一であっても異なっていても良い。nは1〜4までの整数を表す)
本発明の感光性樹脂組成物においては、前記カルボキシル基含有トリアゾール化合物を前記有機溶剤に30質量%〜60質量%溶解させることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物においては、前記感光剤がキノンジアジド構造を含むことが好ましい。
本発明によれば、良好なリソグラフィー特性及び溶剤への分散性を有し、現像後の残渣及び赤面を抑制できる感光性樹脂組成物を提供することができる。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、ポリイミド系樹脂(A)、感光剤(B)、特定の有機溶剤(D)に溶解した特定のカルボキシル基含有トリアゾール化合物(C)を含有する。以下、各成分について具体的に説明する。
(A)ポリイミド系樹脂
本発明で用いられるポリイミド系樹脂は、特に限定されるものではないが、ポリアミド酸構造を含むポリイミド前駆体や、溶媒可溶性のポリイミド構造を含む溶媒可溶性ポリイミドなどがあげられる。ポリイミド前駆体や溶媒可溶性ポリイミドのモノマーとしては、酸二無水物、ジアミンが用いられる。実装材料や半導体材料の用途における耐熱性の観点から、非シリコン系の元素で構成された構造であることが、好ましい。ここで、溶媒可溶性ポリイミドとは、15℃〜100℃の温度範囲にて、有機溶媒に1重量%以上溶解するポリイミド化合物をいう。
<酸二無水物>
本発明に係るポリイミド系樹脂として用いられる酸二無水物としては、芳香族テトラカルボン酸としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,3’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,4−フェニレンエステル、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物、エチレンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステルなどが挙げられる。
脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−2,3,5,6テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
現像性及び脱溶剤工程での分子量低下を抑える観点から、ブタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル、ペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル、ヘプタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル、デカンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル、イコサンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル、ポリプロピレンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル、ポリテトラメチレンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル等が好ましい。これらの化合物は単独でも2種類以上組み合わせて用いても良い。
<ジアミン>
ポリイミド系樹脂に用いるジアミンとしては、1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、3,7−ジアミノ−ジメチルベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、1,n−ビス(4−アミノフェノキシ)アルカン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、1,2−ビス[2−(4−アミノフェノキシ)エトキシ]エタン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、5(6)−アミノ−1−(4−アミノメチル)−1,3,3−トリメチルインダン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,6−ジヒドロキシ−1,3−フェニレンジアミン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、1,5−ビス(4’−アミノフェノキシ)ペンタン、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキシオクタンなどのポリオキシアルキレンジアミン化合物などが挙げられる。
ジメチレン−ビス(2−アミノベンゾエート)、ジメチレン−ビス(3−アミノベンゾエート)、ジメチレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、トリメチレン−ビス(2−アミノベンゾエート)、トリメチレン−ビス(3−アミノベンゾエート)、トリメチレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、テトラメチレン−ビス(2−アミノベンゾエート)、テトラメチレン−ビス(3−アミノベンゾエート)、テトラメチレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、3−メチルテトラメチレン−ビス(2−アミノベンゾエート)、3−メチルテトラメチレン−ビス(3−アミノベンゾエート)、3−メチルテトラメチレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、ペンタメチレン−ビス(2−アミノベンゾエート)、ペンタメチレン−ビス(3−アミノベンゾエート)、ペンタメチレン−ビス(4−アミノベンゾエート)、デカメチレン−ビス(2−アミノベンゾエート)、デカメチレン−ビス(3−アミノベンゾエート)、デカメチレン−ビス(4−アミノベンゾエート)が好ましく、特に、ポリジメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート)、ポリジメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリジメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリ−3−メチルテトラメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリ−3−メチルテトラメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリ−3−メチルテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリペンタメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリペンタメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリペンタメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリデカメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリデカメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリデカメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリ(テトラメチレン/3−メチルテトラメチレンエーテル)グリコールビス(4−アミノベンゾエート)がより好ましい。これらのジアミンは単独で用いても2種類以上同時に用いても良い。
<反応溶媒>
ポリイミド系樹脂(ポリイミド前駆体(ポリアミド酸)及び溶媒可溶性ポリイミド)の製造の際に使用される反応溶媒には、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシドが挙げられる。また、必要に応じて、これらの溶剤よりも低沸点である溶剤を配合することができる。低沸点溶剤を配合することにより、乾燥時の発泡を抑制することができる。低沸点溶剤としては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール又はヘキシレングリコール等のアルコール類、1,2−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルアセタール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル、安息香酸メチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジアセテート等のエステル類、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びジエチルベンゼン等の炭化水素類が挙げられる。有機溶剤の配合量は、ポリイミド系樹脂100質量部に対して、25質量部〜900質量部が好ましく、100質量部〜400質量部がさらに好ましい。配合量が900質量部よりも多いと、塗工後に膜厚保持が困難になり、25質量部よりも少ないと、ポリイミド系樹脂が完全に溶解しない。
(B)感光剤
本発明に係る感光性樹脂組成物は、上記ポリイミド系樹脂及び感光剤を含有する。本発明における感光剤とは、光照射により構造が変化し、溶媒に対する溶解性が変化する性質を有する化合物を表す。中でもベンゾキノンジアジド化合物、ナフトキノンジアジド化合物など、キノンジアジド構造を含む化合物であることが好ましい。例えば米国特許第2797213号明細書、米国特許第3669658号明細書に記載のものを用いることができる。その中でも、溶解抑止能の観点から、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸又は、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸とのエステル化合物が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。なかでも下記一般式(2)で示す化合物(Q)は、下記構造式(3)で表される構造又は水素原子であることが特に好ましい。
Figure 0005571431
本発明に係る感光剤の配合量は、ポリイミド系樹脂100質量部に対して5質量部〜35質量部が好ましく、10質量部〜30質量部がさらに好ましい。感光剤の配合量は、感光性の発現、及びアルカリ水溶液からなる現像液への溶解抑止の観点から5質量部以上、感度及びカバーレイの靭性発現の観点から35質量部以下が好ましい。
(C)カルボキシル基含有トリアゾール化合物
本発明に係るカルボキシル基含有トリアゾール化合物は、下記一般式(1)で表される。
Figure 0005571431
(式(1)中、R、Rはそれぞれ炭素数1〜炭素数20の有機基であり、同一であっても異なっていても良い。nは1〜4までの整数を表す)
上記一般式(1)のR、Rは、脂肪族飽和炭化水素基、脂肪族不飽和炭化水素基、及び上述の官能基に水酸基やカルボキシル基、スルホン酸基等が置換された基が挙げられる。
上記脂肪族飽和炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの第一級炭化水素基、イソプロピル基、イソブチル基などの第二級炭化水素基、t−ブチル基などの第三級炭化水素基などが挙げられる。上記脂肪族不飽和炭化水素基としては、ビニル基、アリル基などの二重結合を含む炭化水素基、エチニル基などの三重結合を含む炭化水素基などが挙げられる。
上記一般式(1)において、R、Rの炭素数は、基材との密着性を考慮して1以上、20以下が好ましい。このようなトリアゾール化合物としては、例えば、1−[[ビス(2−エチルヘキシル)アミノ]メチル]−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸、1−[[ビス(2−エチルヘキシル)アミノ]メチル]−1H−ベンゾトリアゾール−4−カルボン酸、1−ジブチルアミノメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸、1−ジブチルアミノメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−4−カルボン酸、1−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチル]−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸などが挙げられる。
これらの中で、1−ジブチルアミノメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸、1−ジブチルアミノメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−4−カルボン酸が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
(D)有機溶剤
上記一般式(1)で表されるカルボキシル基含有トリアゾール化合物の溶媒としては、アミド溶媒、ラクトン溶媒、及び分子内にアルコール性水酸基が2個以上ある炭素数1〜炭素数10のアルコール溶媒からなる群から選択される少なくとも1つの有機溶剤が用いられる。具体的には、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン溶媒、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール又はヘキシレングリコール等の分子内にアルコール性水酸基が2個以上ある炭素数1〜炭素数10のアルコール溶媒などが挙げられる。この中でも、特に現像性の観点から、プロピレングリコール、へキシレングリコールが好ましい。また、プロピレングリコール及びヘキシレングリコールは、変異原性が小さく、感光性樹脂組成物に用いる場合に容易に取り扱うことができる。
上記一般式(1)で表されるカルボキシル基含有トリアゾール化合物(C)は、ポリイミド樹脂への分散溶解性、現像性の観点から、有機溶剤(D)に30質量%〜60質量%に溶解させることが好ましい。
(E)その他
本発明における感光性樹脂組成物には、その性能に悪影響を及ぼさない範囲で、必要に応じその他化合物を含むことが出来る。具体的には、難燃剤、レベリング剤、ポリイミド系樹脂の現像液への溶解を抑止することができる溶解抑止剤、ベイク後のフィルムの靭性を向上させることのできる熱塩基発生剤が挙げられる。
次に、感光性フィルムの製造方法について説明する。
まず、感光性樹脂組成物を基材にコートする。基材としては、感光性ドライフィルム形成の際に損傷しない基材であれば、限定されない。このような基材としては、シリコンウエハ、ガラス、セラミック、耐熱性樹脂、キャリアフィルムなどが挙げられる。キャリアフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルムや金属フィルムが挙げられる。取扱いの良さから、耐熱性樹脂及びキャリアフィルムが好ましく、基板圧着後の剥離性の観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
コート方法としてはバーコート、ローラーコート、ダイコート、ブレードコート、ディップコート、ドクターナイフ、スプレーコート、フローコート、スピンコート、スリットコート、はけ塗り、などが例示できる。コート後、必要に応じてホットプレートなどによりプリベークと呼ばれる加熱処理を行っても良い。
感光性樹脂組成物で構成された感光性フィルムを用いる場合は、感光性樹脂組成物の溶液を任意の方法で任意の基材上に塗布後乾燥し、ドライフィルム化し、例えばキャリアフィルムと感光性フィルムとを有する積層フィルムとする。キャリアフィルムとしては低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、エチレン/シクロデセン共重合体等を用いることができる。
また、感光性フィルム上に、任意の防汚用や保護用のカバーフィルムを少なくとも一層設けて積層フィルムとしても良い。本発明に係る積層フィルムおいて、カバーフィルムとしては、低密度ポリエチレンなど感光性フィルムを保護するフィルムであれば限定されない。
次いで、感光性フィルムを、配線を有する基材に上記配線を覆うように圧着し、アルカリ現像を行い、焼成を行うことによりフレキシブルプリント配線板を得ることができる。
フレキシブルプリント配線板における配線を有する基材としては、ガラスエポキシ基板、ガラスマレイミド基板などのような硬質基材、あるいは銅張積層板などのフレキシブルな基板などが挙げられる。この中で、折り曲げ可能の観点からフレキシブルな基板が好ましい。
上記フレキシブルプリント配線板の形成方法においては、上記感光性フィルムが配線を覆うように基材に形成されれば、限定されない。このような形成方法としては、上記配線を有する基材の配線側と感光性フィルムを接触させた状態で、熱プレス、熱ラミネート、熱真空プレス、熱真空ラミネート等を行う方法などが挙げられる。この中で、配線間への感光性フィルムの埋め込みの観点から、熱真空プレス、熱真空ラミネートが好ましい。
上記配線を有する基材上に感光性フィルムを積層する際の加熱温度は、感光性フィルムが基材に密着しうる温度(ラミネート可能温度)であれば限定されない。基材への密着の観点や感光性フィルムの分解や副反応の観点から、40℃〜130℃以下が好ましい。より好ましくは60℃〜120℃に加熱しながら、0.2MPa〜5MPaの圧力でラミネートすることが望ましい。なお、ラミネート可能温度とは、気泡残り等の問題がなく、パターンへの埋め込みが充分にできると同時に、感光性樹脂組成物が流れすぎてパターンの外に流れ出さない粘度に感光層を制御することが可能な温度を意味する。
また、感光層のガラス転移点(以下Tg)をラミネート温度より低くすることにより、感光性ドライフィルムのラミネートを好適に行うことが出来る。感光層のラミネート後、支持フィルムは、剥しても剥さなくても良い。ラミネート後に支持フィルムを剥さない場合は、露光工程後に剥す。
上記配線を有する基材の整面処理は、特に限定されないが、塩酸処理、硫酸処理、過硫酸ナトリウム水溶液処理などが挙げられる。
感光性フィルムは、光照射後、光照射部位をアルカリ現像にて溶解することにより、フォトリソグラフィーが可能である。この場合において、光照射に用いる光源は、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、蛍光灯、タングステンランプ、アルゴンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザーなどが挙げられる。この中で、高圧水銀灯、超高圧水銀灯が好ましい。
現像に用いるアルカリ水溶液としては、光照射部位を溶解しうる溶液であれば限定されない。このような溶液として、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液などが挙げられる。現像性の観点から、炭酸ナトリウム水溶液及び水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。現像方法としては、スプレー現像、浸漬現像、パドル現像などが挙げられる。また本工程では、現像液を加熱しながら現像を行うことが好ましい。現像温度を管理することで、現像時間をコントロールでき、得られる線像の形状を保持できる。これらの観点より現像液の温度は、20℃〜60℃が好ましく、25℃〜50℃がさらに好ましい。
現像後は、浸漬法、スプレー法などの公知の方法にて洗浄を行う。リンス液としては、水や水に有機溶剤を添加したものを用いることができる。本工程では、リンス液を適切な温度に保持することが好ましい。これにより現像後に基板や樹脂上の残渣を取り除くことが可能である。リンス液の温度としては残渣除去の観点から15℃〜60℃が好ましく、20℃〜50℃がさらに好ましい。リンス液での洗浄後、無機酸水溶液または有機酸水溶液により洗浄を行っても良い。無機酸水溶液としては、具体的には塩酸水溶液、硫酸水溶液、リン酸水溶液、ホウ酸水溶液が挙げられる。有機酸水溶液としては、具体的にはギ酸水溶液、酢酸水溶液、クエン酸水溶液、乳酸水溶液などが挙げられる。無機酸水溶液または有機酸水溶液での洗浄時間は、洗浄効率の観点から、5秒〜120秒が好ましく、10秒〜60秒がさらに好ましい。酸性水溶液でリンスを行う場合、その後、水により酸性水溶液を洗い流すことが好ましい。
リンス工程後、得られた線像の全面に活性光線を照射しても良い。本工程により感光剤を分解させることで、その後のキュア工程にかかる時間を短縮化することができる。さらにキュア工程後に得られる樹脂パターンの光線透過率を高めることが可能となる。
また、本工程により、感光剤由来の基板と感光層間にかかる残留応力を低減でき、樹脂パターン製造工程で得られるFPCや多層プリント配線板の反りを低減し、耐折性を高めることが可能となる。本工程で照射する露光量は、用いる感光剤の種類や感光層の膜厚により異なるが、通常100mJ/cm〜3000mJ/cmである。例えば感光剤にナフトキノンジアジド化合物を用い、感光層の膜厚が25μmの場合、感光剤の光分解の観点から500mJ/cm以上が好ましい。この時使用される活性光線としては、例えばX線、電子線、紫外線、可視光線等が挙げられる。活性光線の光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ等を使用することができる。これらの中でも水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるのが好ましい。また、必要に応じて、加熱をしながら活性光線を照射することが可能である。作業性の観点から加熱温度は30℃〜130℃が好ましく、40℃〜100℃がさらに好ましい。
次いで、感光性フィルムを圧着したプリント配線板を焼成することによりプリント配線板を形成する。焼成は、溶媒の除去の観点や副反応や分解などの観点から、30℃以上、400℃以下の温度で実施することが好ましい。より好ましくは、100℃以上、300℃以下である。
上記焼成における反応雰囲気は、空気雰囲気下でも不活性ガス雰囲気下でも実施可能である。上記プリント配線板の製造において、上記焼成に要する時間は、反応条件によって異なるが、通常は24時間以内であり、特に好適には1時間〜8時間の範囲で実施される。
感光性樹脂組成物は、キュア後の反りが良好であり、かつ現像性も良好であり、硬化体とした際に耐薬品性を示すことから、エレクトロニクス分野で各種電子機器の操作パネル等に使用されるプリント配線板や回路基板の保護層形成、積層基板の絶縁層形成、半導体装置に使用されるシリコンウエハ、半導体チップ、半導体装置周辺の部材、半導体搭載用基板、放熱板、リードピン、半導体自身などの保護や絶縁及び接着に使用するための電子部品への膜形成用途に利用される。このように、シリコンウエハ、銅張積層板、プリント配線板などの上に形成された配線を保護する保護膜をカバーレイという。
また、感光性樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線回路(FPC)用基板、テープオートメーションボンディング(TAB)用基材、各種電子デバイスにおける電気絶縁膜及び液晶ディスプレー用基板、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレー用基板、電子ペーパー用基板、太陽電池用基板、特にフレキシブルプリント配線回路用のカバーレイに好適に用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物はカバーレイとして使用することができる。カバーレイとは、シリコンウェハ、銅張積層板、FPCなどの上に形成された配線を保護する保護膜をいう。
(実施例)
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらの例によって何ら限定されるものではない。
<ドライフィルム製造方法>
本実施例において、感光性樹脂組成物のコートは下記方法にて行った。塗工台(マツキ科学社製)にポリエステルフィルム(ユニチカ社製)を置き、真空吸着させることでポリエステルフィルムを貼り付けたのち、ポリエステルフィルム上に、ギャップが67.5μmのアプリケーター(マツキ科学社製)を用いて感光性樹脂組成物を塗布した。コートした上記フィルムを、乾燥機(ESPEC社製、SPH−20l)を用いて95℃で13分間乾燥することにより、脱溶剤を行い、感光性ドライフィルムを得た。
<ラミネート条件>
本実施例において、ラミネートは、真空プレス機(SA−501 テスター産業社製)を用いて行った。15質量%の過硫酸ナトリウム水溶液により整面を行ったFCCLと脱溶剤工程で得られた感光性ドライフィルムをプレス温度100℃、プレス圧力0.5MPa、プレス時間1分の条件にて行った。
<露光・現像条件>
本実施例において、露光及び現像は、下記条件にて行った。真空プレス工程で得られた積層体の支持フィルムを剥し、超高圧水銀灯(HMW−201KB オーク社製)を用いて露光量1.5J/cmの条件で露光を行った。続いてスプレー型の現像機により、現像液に1質量%炭酸ナトリウム水溶液を用い、現像温度30℃、スプレー圧力0.18MPaの条件で、UV照射部分が完全に溶解するまでの時間(以下ブレークポイントと記載する)を計測した。次にブレークポイントの1.5倍の現像時間で現像を行ったのち、スプレー式洗浄器にて蒸留水で現像時間×1/3の洗浄を行い、さらに5質量%硫酸水溶液により30秒の洗浄を行った。
<現像性評価>
現像性評価は残渣、赤面の発生により判断した。残渣とは0.1μm以上の残膜、赤面とは0.1μm未満の残膜と定義する。リソグラフィー後のパターンは光学顕微鏡(ECLIPS LV100 ニコン社製)を用い、明視野、200倍の条件で100μmサークルパターンの形状観察を実施した。残渣または赤面の発生が、サークルパターン面積の5%未満である物を○、5%以上〜10%未満の面積で発生した物を△、10%以上発生したものを×と表記した。
[合成例1]
三口セパラブルフラスコに窒素雰囲気下、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート6.15g、γ−ブチロラクトン48.7g、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン4.36gを加え、均一溶液になるまで攪拌した。次に、デカンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル7.0g、エチレンジオール−ビス−トリメリット酸エステル3.37gを加え、50℃で7時間攪拌した。次に生成物を10μmのフィルターで加圧ろ過することでポリイミド前駆体を得た。
[実施例1]
合成例1で製造したポリイミド前駆体(100質量部:ポリイミド系樹脂(A))に対して、1,2−ナフトキノンジアジド−5-スルホン酸エステル(20.0質量部:感光剤(B))、プロピレングリコール(有機溶剤(D))に50質量%溶解させた1−ジブチルアミノメチル−1H−ベンゾトリアゾール−4−カルボン酸(0.75質量部:カルボキシル基含有トリアゾール(C))をミックスローター(MR−5 アズワン社製)により混合し、感光性樹脂組成物を調製した。
このようにして得られた感光性樹脂組成物を、上述のコート方法にてPETフィルムにコートし、感光性ドライフィルムを得た。また上述の残留溶剤測定方法により感光性ドライフィルムの残留溶剤量を測定した。
上記の感光性ドライフィルムを、銅張積層板上に上述のラミネート条件によりラミネートを行った。得られた積層体を、ポジ型マスクを用いて照射量1.5J/cmにて露光を行い、続いて1質量%炭酸ナトリウム水溶液によるアルカリ現像処理と水によるリンスを行い、乾燥後に残渣・赤面の発生を光学顕微鏡にて観察した。用いた感光性樹脂組成物の組成及びドライフィルムの評価結果を下記表1、表2に示す。
[実施例2]
合成例1で製造したポリイミド前駆体(100質量部:ポリイミド系樹脂(A))に対して、1,2−ナフトキノンジアジド−5-スルホン酸エステル(20.0質量部:感光剤(B))、プロピレングリコール(有機溶剤(D))に50質量%溶解させた1−ジブチルアミノメチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(0.75質量部:カルボキシル基含有トリアゾール(C))をミックスローター(MR−5 アズワン社製)により混合し、感光性樹脂組成物を調製した。上記感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法にて、残留溶剤測定、アルカリ現像性評価を行った。用いた感光性樹脂組成物の組成及びドライフィルムの評価結果を下記表1、表2に示す。
[実施例3]
合成例1で製造したポリイミド前駆体(100質量部:ポリイミド系樹脂(A))に対して、1,2−ナフトキノンジアジド−5-スルホン酸エステル(20.0質量部:感光剤(B))、ヘキシレングリコール(有機溶剤(D))に50質量%溶解させた1−ジブチルアミノメチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(0.75質量部:カルボキシル基含有トリアゾール(C))をミックスローター(MR−5 アズワン社製)により混合し、感光性樹脂組成物を調製した。上記感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法にて、残留溶剤測定、アルカリ現像性評価を行った。用いた感光性樹脂組成物の組成及びドライフィルムの評価結果を下記表1、表2に示す。
参考
合成例1で製造したポリイミド前駆体(100質量部:ポリイミド系樹脂(A))に対して、1,2−ナフトキノンジアジド−5-スルホン酸エステル(20.0質量部:感光剤(B))、γ−ブチロラクトン(有機溶剤(D))に50質量%溶解させた1−ジブチルアミノメチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(0.75質量部:カルボキシル基含有トリアゾール(C))をミックスローター(MR−5 アズワン社製)により混合し、感光性樹脂組成物を調製した。上記感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法にて、残留溶剤測定、アルカリ現像性評価を行った。用いた感光性樹脂組成物の組成及びドライフィルムの評価結果を下記表1、表2に示す。
参考
合成例1で製造したポリイミド前駆体(100質量部:ポリイミド系樹脂(A))に対して、1,2−ナフトキノンジアジド−5-スルホン酸エステル(20.0質量部:感光剤(B))、γ−バレロラクトン(有機溶剤(D))に50質量%溶解させた1−ジブチルアミノメチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(0.75質量部:カルボキシル基含有トリアゾール(C))をミックスローター(MR−5 アズワン社製)により混合し、感光性樹脂組成物を調製した。上記感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法にて、残留溶剤測定、アルカリ現像性評価を行った。用いた感光性樹脂組成物の組成及びドライフィルムの評価結果を下記表1、表2に示す。
参考
合成例1で製造したポリイミド前駆体(100質量部:ポリイミド系樹脂(A))に対して、1,2−ナフトキノンジアジド−5-スルホン酸エステル(20.0質量部:感光剤(B))、N,N−ジメチルアセトアミド(有機溶剤(D))に50質量%溶解させた1−ジブチルアミノメチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(0.75質量部:カルボキシル基含有トリアゾール(C))をミックスローター(MR−5 アズワン社製)により混合し、感光性樹脂組成物を調製した。上記感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法にて、残留溶剤測定、アルカリ現像性評価を行った。用いた感光性樹脂組成物の組成及びドライフィルムの評価結果を下記表1、表2に示す。
参考
合成例1で製造したポリイミド前駆体(100質量部:ポリイミド系樹脂(A))に対して、1,2−ナフトキノンジアジド−5-スルホン酸エステル(20.0質量部:感光剤(B))、N−メチル−2−ピロリドン(有機溶剤(D))に50質量%溶解させた1−ジブチルアミノメチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(0.75質量部:カルボキシル基含有トリアゾール(C))をミックスローター(MR−5 アズワン社製)により混合し、感光性樹脂組成物を調製した。上記感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法にて、残留溶剤測定、アルカリ現像性評価を行った。用いた感光性樹脂組成物の組成及びドライフィルムの評価結果を下記表1、表2に示す。
[比較例1]
合成例1で製造したポリイミド前駆体(100質量部:ポリイミド系樹脂(A))に対して、1,2−ナフトキノンジアジド−5-スルホン酸エステル(20.0質量部:感光剤(B))、1−ジブチルアミノメチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(0.75質量部:カルボキシル基含有トリアゾール(C))をミックスローター(MR−5 アズワン社製)により混合し、有機溶剤(D)を用いずに感光性樹脂組成物を調製した。上記感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法にて、残留溶剤測定、アルカリ現像性評価を行った。用いた感光性樹脂組成物の組成及びドライフィルムの評価結果を下記表1、表2に示す。
[比較例2]
合成例1で製造したポリイミド前駆体(100質量部:ポリイミド系樹脂(A))に対して、1,2−ナフトキノンジアジド−5-スルホン酸エステル(20.0質量部:感光剤(B))、エチレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤(D))に50質量%溶解させた1−ジブチルアミノメチル−1H−ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸(0.75質量部:カルボキシル基含有トリアゾール(C))をミックスローター(MR−5 アズワン社製)により混合し、感光性樹脂組成物を調製した。上記感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法にて、残留溶剤測定、アルカリ現像性評価を行った。用いた感光性樹脂組成物の組成及びドライフィルムの評価結果を下記表1、表2に示す。
Figure 0005571431
Figure 0005571431
表2から分かるように、本発明に係る特定の有機溶剤(D)に溶解したカルボキシル基含有トリアゾール化合物(C)を含有する感光性樹脂組成物を用いた感光性フィルム(実施例1〜実施例3、参考例1〜参考例4)では、特定外の有機溶剤に溶解した感光性樹脂組成物を用いた感光性フィルムと比較して(比較例2)、現像後の残渣及び赤面を抑制するなど良好なリソグラフィー特性を有することが分かる。また、実施例1〜実施例3、参考例1、参考例2に示すように、本発明に係る感光性樹脂組成物は、変異原性が小さく取扱いの容易な有機溶剤を用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜、及び再配線用絶縁膜、バンプ構造を有する装置の保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、並びに液晶配向膜等として好適に利用できる。

Claims (3)

  1. ポリイミド系樹脂と、感光剤と、下記一般式(1)で表されるカルボキシル基含有トリアゾール化合物と、前記カルボキシル基含有トリアゾール化合物を溶解する有機溶剤と、を含有し、前記有機溶剤は、分子内にアルコール性水酸基が2個以上ある炭素数1〜炭素数10のアルコール溶媒であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
    Figure 0005571431
    (式(1)中、R、Rはそれぞれ炭素数1〜炭素数20の有機基であり、同一であっても異なっていても良い。nは1〜4までの整数を表す)
  2. 前記カルボキシル基含有トリアゾール化合物を前記有機溶剤に30質量%〜60質量%溶解させたことを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記感光剤がキノンジアジド構造を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
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