JP2009109592A - 感光性樹脂組成物、感光性ドライフィルム、感光性積層フィルムおよびそれらを用いたカバーレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】高イミド化率を有する感光性ドライフィルム、感光性積層フィルムおよびそれらを用いた樹脂パターンを提供する。
【解決手段】特定の可塑剤を添加した感光性樹脂組成物を用いた、感光性ドライフィルム、感光性積層フィルムおよびそれらを用いた、樹脂パターン。
【選択図】なし
【解決手段】特定の可塑剤を添加した感光性樹脂組成物を用いた、感光性ドライフィルム、感光性積層フィルムおよびそれらを用いた、樹脂パターン。
【選択図】なし
Description
本発明は感光性樹脂組成物、感光性ドライフィルム、感光性積層フィルム及びそれらを用いた樹脂パターンに関する。
近年フレキシブルプリント基板(以下、FPC)と呼ばれるフィルム状のプリント基板が活況を得ている。この基板は配線加工されたFCCL(Flexible Copper Clad Laminate)上にポリイミドフィルムなどから構成されるカバーレイを具備した構造になっており、主に携帯電話、ノート型パソコン、デジタルカメラなどの機器に用いられている。FPCは折り曲げても機能を維持することから、機器の小型化、軽量化に向けて無くてはならない材料となっている。特に近年、各種電子機器の小型化、軽量化が進んでおり、このような製品にFPCを採用することで、当該機器の寸法及び重量減少、製品コストの低減並びに設計の単純化などに貢献している。
このFPCに備えられるカバーレイ材料としては、折り曲げ耐性、耐熱性、電気絶縁性の観点より、接着剤を付与したポリイミドフィルムが使用されている。しかし、当該ポリイミドフィルムを用いる場合、人の手により張り合わせ、打ち抜きを行うので、位置合わせ精度、コストの面で問題がある。そこで、ポリイミド前駆体に感光性を付与し、配線パターンを形成した後、当該ポリイミド前駆体を加熱することでポリイミドを形成させる種種の方法が考案されている(特許文献1および2)。
しかし、これらのポリイミド前駆体をポリイミドにする場合、300℃以上の高温を必要とするので、高温をかけることのできない用途、例えば電子機器に用いられるFPCに備えられるカバーレイ材料には使用することが困難である。またポリイミド前駆体からポリイミドに変換する際に、脱溶媒やポリアミド酸の閉環反応に伴う応力から、FPCに反りが発生する。FPCに反りが生じると、FCCLとカバーレイの接着性不良や、FPCを具備した電子機器の駆動電力が高くなるなどの問題が生じる。従って銅配線上にカバーレイを具備したFPCの反りを改善することが求められている。さらにカバーレイに難燃性を発現させるべく、難燃剤としてハロゲン化合物が配合されるが、環境負荷の観点から好ましくない。
特許第3064579号
特開2002−278061号公報
本発明では前記課題を解決することを鑑み、FCCLなどのフレキシブルな基材にカバーレイを形成しても反りがなく、支持フィルムの両面に当該感光性樹脂組成物からなる感光層を形成したシートについて、難燃性を示すことを特徴とする感光性樹脂組成物、当該感光性樹脂組成物を用いた感光性ドライフィルム、感光性積層フィルム、樹脂パターンを提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討を進めた結果、ポリイミド前駆体を含む感光性樹脂組成物を用い、特定の可塑剤を添加することで、前記課題を解決するに至った。 すなわち、本発明の目的は次の構成により達成できることができる。
1.(A)ポリイミド前駆体と、(B)下記一般式(1)で示される可塑剤と、(C)感光剤と、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
1.(A)ポリイミド前駆体と、(B)下記一般式(1)で示される可塑剤と、(C)感光剤と、を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
(R9からR11は、エチレングリコール鎖および/またはプロピレングリコール鎖を含む有機基であり、それぞれ同一でも異なっても良い。)
2.前記(A)ポリイミド前駆体が、一般式(2)で示されることを特徴とする、上記1に記載の感光性樹脂組成物。
2.前記(A)ポリイミド前駆体が、一般式(2)で示されることを特徴とする、上記1に記載の感光性樹脂組成物。
(R1は4価の有機基である。R2、R3は水素又は炭素数1〜20の有機基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R4は2〜4価の有機基である。R5、R6は水素又は炭素数1〜20の有機基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。ただし、R2及びR3が水素でないとき、m+n>0かつn>0であり、R5は水素又は炭素数1〜20の有機基、R6は水素である。R2、R3の少なくとも一方が水素のときm+n≧0であり、かつR5、R6は水素又は炭素数1〜20の有機基であって、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
3前記(C)感光剤がキノンジアジド化合物であることを特徴とする、上記1または2に記載の感光性樹脂組成物。
4.さらに(D)溶解抑止剤を含むことを特徴とする、上記1から3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
5.前記(D)溶解抑止剤がフェノール性水酸基を含有するアミド化合物および/またはウレア化合物であることを特徴とする、上記4に記載の感光性樹脂組成物。
6.前記(D)溶解抑止剤が3'-ヒドロキシフェニルアセトアニリド、4'-ヒドロキシフェニルアセトアニリド、4-ヒドロキシフェニルベンズアミドから選ばれる少なくとも一種、であることを特徴とする上記4または5に記載の感光性樹脂組成物。
7.さらに(E)有機溶媒を含むことを特徴とする、上記1から6いずれかに記載の感光性樹脂組成物。
4.さらに(D)溶解抑止剤を含むことを特徴とする、上記1から3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
5.前記(D)溶解抑止剤がフェノール性水酸基を含有するアミド化合物および/またはウレア化合物であることを特徴とする、上記4に記載の感光性樹脂組成物。
6.前記(D)溶解抑止剤が3'-ヒドロキシフェニルアセトアニリド、4'-ヒドロキシフェニルアセトアニリド、4-ヒドロキシフェニルベンズアミドから選ばれる少なくとも一種、であることを特徴とする上記4または5に記載の感光性樹脂組成物。
7.さらに(E)有機溶媒を含むことを特徴とする、上記1から6いずれかに記載の感光性樹脂組成物。
8.前記(E)有機溶剤がγ−ブチロラクトンであることを特徴とする、上記7に記載の感光性樹脂組成物。
9.上記1から6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の層と、支持フィルム層を含むことを特徴とする感光性ドライフィルム。
10.上記9に記載の感光性ドライフィルムと、カバーフィルムとが積層されていることを特徴とする感光性積層フィルム。11.上記前記(A)ポリイミド前駆体がポリイミド化した上記1から6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を含むことを特徴とするカバーレイ。
9.上記1から6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の層と、支持フィルム層を含むことを特徴とする感光性ドライフィルム。
10.上記9に記載の感光性ドライフィルムと、カバーフィルムとが積層されていることを特徴とする感光性積層フィルム。11.上記前記(A)ポリイミド前駆体がポリイミド化した上記1から6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を含むことを特徴とするカバーレイ。
本発明によれば、感光性ドライフィルムないし感光性積層フィルムを基板にラミネート、ベイクした際の反りを抑制し、難燃性を併せ持つFPC基板材料として有用な感光性樹脂組成物、感光性ドライフィルム、感光性積層フィルムおよびそれらを用いたカバーレイを提供することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係わるポリイミド前駆体および/またはポリイミドは、ポリイミド前駆体構造、ポリイミド構造を有するポリマーであれば特に限定されるものではないが、溶媒への溶解性、ベイク後の反り、難燃性を発現させる観点からポリイミド前駆体が好ましく、ポリアミド酸がより好ましい。
ポリイミド前駆体のモノマーとして用いられるテトラカルボン酸二無水物、ジアミンとしては、例えば、以下に示すものがある。
本発明に係わるポリイミド前駆体および/またはポリイミドは、ポリイミド前駆体構造、ポリイミド構造を有するポリマーであれば特に限定されるものではないが、溶媒への溶解性、ベイク後の反り、難燃性を発現させる観点からポリイミド前駆体が好ましく、ポリアミド酸がより好ましい。
ポリイミド前駆体のモノマーとして用いられるテトラカルボン酸二無水物、ジアミンとしては、例えば、以下に示すものがある。
(A)ポリイミド前駆体
芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、具体的に、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,3’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,4−フェニレンエステル、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物などを挙げられる。
芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、具体的に、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,3’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,4−フェニレンエステル、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ビフェニル二無水物などを挙げられる。
脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボンサン二無水物、エチレングリコール−ビス−無水トリメリット酸エステル、ブタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル、ペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−2,3,5,6テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を用いてもよい。
これらのうち、感光層をベイクすることにより得られるフィルムのガラス転移温度(Tg)を下げるという観点から、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、3,3’−オキシジフタル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−5−イソベンゾフランカルボン酸−1,4−フェニレンエステル、エチレングリコール−ビス−無水トリメリット酸エステル、ブタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル、ペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステルが好ましい。
ジアミンとしては、具体的には、1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、3,7−ジアミノ−ジメチルベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、1,n−ビス(4−アミノフェノキシ)アルカン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、1,2−ビス[2−(4−アミノフェノキシ)エトキシ]エタン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、5(6)−アミノ−1−(4−アミノメチル)−1,3,3−トリメチルインダン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,6−ジヒドロキシ−1,3−フェニレンジアミン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、1,5−ビス(4'−アミノフェノキシ)ペンタン、ビス(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,4−ビス(γ−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、ビス(γ−アミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン、式(3)で表されるジアミノシロキサン化合物などが挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を用いてもよい。
(rは2〜12の整数である。)
これらのうち、Tgを下げるという観点から、1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,7−ジアミノ−ジメチルベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、1,n−ビス(4−アミノフェノキシ)アルカン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、1,2−ビス[2−(4−アミノフェノキシ)エトキシ]エタン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、5(6)−アミノ−1−(4−アミノメチル)−1,3,3−トリメチルインダン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,6−ジヒドロキシ−1,3−フェニレンジアミン、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、1,5−ビス(4'−アミノフェノキシ)ペンタン、ビス(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,4−ビス(γ−アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン、ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、ビス(γ−アミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン、式(3)で表されるジアミンが好ましい。
(rは2〜12の整数である。)
本発明に係る感光性樹脂組成物を脱溶剤して得られる感光層のTgは120℃以下であることが好ましく、110℃以下であることがより好ましく、100℃以下であることがさらに好ましい。本Tgを120℃以下とすることで、脱溶剤に伴う応力を除去でき、支持フィルムおよび該感光層からなるフィルム(以下感光性ドライフィルム)の反りを低減することが可能となる。
ポリイミド前駆体を合成する際、必要に応じて、単官能の酸無水物、単官能カルボン酸、単官能アミンを用いて高分子末端を封止してもよい。
また本発明に係わるポリイミド前駆体のカルボキシル基の一部を、アルコール化合物など公知の化合物、および方法を用いてエステル化することも可能である。
本発明に係わるポリイミドは、ポリイミド前駆体で使用したテトラカルボン酸二無水物、ジアミンと同様の化合物を用いて、公知の方法で合成することが出来る。
ポリイミド前駆体を合成する際、必要に応じて、単官能の酸無水物、単官能カルボン酸、単官能アミンを用いて高分子末端を封止してもよい。
また本発明に係わるポリイミド前駆体のカルボキシル基の一部を、アルコール化合物など公知の化合物、および方法を用いてエステル化することも可能である。
本発明に係わるポリイミドは、ポリイミド前駆体で使用したテトラカルボン酸二無水物、ジアミンと同様の化合物を用いて、公知の方法で合成することが出来る。
(B)可塑剤
本発明に係わる(B)可塑剤は、ベイク後のフィルムと基板から成るシートの反りを低減すること、及び支持フィルムの両面に当該感光性樹脂組成物からなる感光層を形成したシートの難燃性発現の観点から、一般式(1)で示される化合物が好ましい。
本発明に係わる(B)可塑剤は、ベイク後のフィルムと基板から成るシートの反りを低減すること、及び支持フィルムの両面に当該感光性樹脂組成物からなる感光層を形成したシートの難燃性発現の観点から、一般式(1)で示される化合物が好ましい。
(R9からR11は、エチレングリコール鎖および/またはプロピレングリコール鎖を含む有機基であり、それぞれ同一でも異なっていても良い。)
具体的には一般式(4)および一般式(5)で示される化合物が挙げられるがこれに限られたものではない。
(nは0以上の整数)
(nは0以上の整数)
これらの化合物は単独で用いても2種類以上組み合わせて用いても良い。
これらの化合物は単独で用いても2種類以上組み合わせて用いても良い。
(C)感光剤
本発明に係る(C)感光剤は、活性光線照射により酸を発生する化合物が好ましい。中でもキノンジアジド化合物が好ましい。例えば米国特許第2797213号、3669658号に記載のものを用いることができる。その中でも、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸又は、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸とのエステル化合物が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
本発明に係る(C)感光剤の配合量は、(A)ポリイミド前駆体100重量部に対して5〜30重量部が好ましく、10〜20重量部がさらに好ましい。感光剤の配合量は、感度の点から5重量部以上、光の吸収の点から30重量部以下が好ましい。
本発明に係る(C)感光剤は、活性光線照射により酸を発生する化合物が好ましい。中でもキノンジアジド化合物が好ましい。例えば米国特許第2797213号、3669658号に記載のものを用いることができる。その中でも、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸又は、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸とのエステル化合物が好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
本発明に係る(C)感光剤の配合量は、(A)ポリイミド前駆体100重量部に対して5〜30重量部が好ましく、10〜20重量部がさらに好ましい。感光剤の配合量は、感度の点から5重量部以上、光の吸収の点から30重量部以下が好ましい。
(D)溶解抑止剤
本発明に係る感光性樹脂組成物は、ポリイミド前駆体のアルカリ現像液への溶解性を抑止する目的で、溶解抑止剤を含む。本発明に係る溶解抑止剤とは、ポリイミド前駆体のカルボキシル基と水素結合する化合物をいう。ポリイミド前駆体のカルボキシル基が溶解抑止剤と水素結合することで現像液から遮蔽され、溶解を抑止することが可能となる。
カルボキシル基と水素結合する基を有する化合物としては、カルボン酸化合物、カルボン酸エステル化合物、アミド化合物、ウレア化合物などが挙げられる。アルカリ水溶液への溶解抑止効果及び保存安定性の観点より、アミド化合物、ウレア化合物が好ましい。
本発明に係る感光性樹脂組成物は、ポリイミド前駆体のアルカリ現像液への溶解性を抑止する目的で、溶解抑止剤を含む。本発明に係る溶解抑止剤とは、ポリイミド前駆体のカルボキシル基と水素結合する化合物をいう。ポリイミド前駆体のカルボキシル基が溶解抑止剤と水素結合することで現像液から遮蔽され、溶解を抑止することが可能となる。
カルボキシル基と水素結合する基を有する化合物としては、カルボン酸化合物、カルボン酸エステル化合物、アミド化合物、ウレア化合物などが挙げられる。アルカリ水溶液への溶解抑止効果及び保存安定性の観点より、アミド化合物、ウレア化合物が好ましい。
アミド化合物としては、例えば、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジイソプロピルホルムアミド、N,N−ジメチルブチルアミド、N,N−ジブチルアセトアミド、N,N−ジプロピルアセトアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、N,N−ジエチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N,N’−ジメトキシ−N,N’−ジメチロキサミド、N−メチル−ε−カプロラクタム、4−ヒドロキシフェニルベンズアミド、サリチルアミド、サリチルアニリド、アセトアニリド、2’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド、3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド、4’−ヒドロキシフェニルアセトアニリドが挙げられる。
中でも、感光層及び該感光層をベイクすることで得られたフィルムの低Tg化、感光層の高感度化、高残膜率化の観点より、芳香族水酸基を含有するアミド化合物がより好ましい。具体的には、4−ヒドロキシフェニルベンズアミド、3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド、4’−ヒドロキシフェニルアセトアニリドが挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ウレア化合物としては、例えば、1,3−ジメチルウレア、テトラメチルウレア、テトラエチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、3−ヒドロキシフェニルウレアが挙げられる。中でも、高感度化、高残膜率化、感光層及び該感光層をベイクすることにより得られたフィルムの低Tg化の観点より、芳香族水酸基を含有するウレア化合物がより好ましい。具体的には3−ヒドロキシフェニルウレアが挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ウレア化合物としては、例えば、1,3−ジメチルウレア、テトラメチルウレア、テトラエチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、3−ヒドロキシフェニルウレアが挙げられる。中でも、高感度化、高残膜率化、感光層及び該感光層をベイクすることにより得られたフィルムの低Tg化の観点より、芳香族水酸基を含有するウレア化合物がより好ましい。具体的には3−ヒドロキシフェニルウレアが挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明に係る(D)溶解抑止剤は、アミド化合物を用いる場合、(A)ポリイミド前駆体のカルボキシル基1molに対して、溶解抑止効果発現の点から0.1mol〜1.5molを配合することが好ましく、0.15〜1.0mol配合することがより好ましい。
本発明に用いられる(D)溶解抑止剤は、ウレア化合物を用いる場合、(A)ポリイミド前駆体のカルボキシル基1molに対して、溶解抑止効果発現の点から0.1mol〜1.5molが好ましい。溶解抑止効果発現及びアルカリ現像後のベイクで得られるポリイミドの機械物性の観点から、0.15〜0.5mol配合することがより好ましい。
また、アミド化合物とウレア化合物の両方を用いる場合には、アミド化合物とウレア化合物の総量が、溶解抑止効果の観点から、(A)ポリイミド前駆体のカルボキシル基1molに対して、0.1mol〜1.5molの範囲が好ましい。
本発明に用いられる(D)溶解抑止剤は、ウレア化合物を用いる場合、(A)ポリイミド前駆体のカルボキシル基1molに対して、溶解抑止効果発現の点から0.1mol〜1.5molが好ましい。溶解抑止効果発現及びアルカリ現像後のベイクで得られるポリイミドの機械物性の観点から、0.15〜0.5mol配合することがより好ましい。
また、アミド化合物とウレア化合物の両方を用いる場合には、アミド化合物とウレア化合物の総量が、溶解抑止効果の観点から、(A)ポリイミド前駆体のカルボキシル基1molに対して、0.1mol〜1.5molの範囲が好ましい。
(E)有機溶剤
本発明に係る(E)有機溶剤は、アルカリ現像液への溶解性の観点からγ−ブチロラクトン、乳酸エチルなどのエステル化合物、テトラヒドロフランなどのエーテル化合物が好ましい。これらの有機溶剤は単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明に係る有機溶剤は、ポリイミド前駆体100重量部に対し120〜900重量部が好ましい。
本発明に係る(E)有機溶剤は、アルカリ現像液への溶解性の観点からγ−ブチロラクトン、乳酸エチルなどのエステル化合物、テトラヒドロフランなどのエーテル化合物が好ましい。これらの有機溶剤は単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明に係る有機溶剤は、ポリイミド前駆体100重量部に対し120〜900重量部が好ましい。
本発明に用いる有機溶剤には、必要に応じて、γ−ブチロラクトンよりも低沸点である溶媒を配合することができる。低沸点溶媒を配合することにより、乾燥時の発泡を抑制することができる。
低沸点溶媒としては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール又はヘキシレングリコール等のアルコール類、1,4−ジオキサン、トリオキサン、ジエチルアセタール、1,2−ジオキソラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール等のエーテル類、酢酸エチル、安息香酸メチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジアセテート等のエステル類、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びジエチルベンゼン等の炭化水素類が挙げられる。
低沸点溶媒としては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール又はヘキシレングリコール等のアルコール類、1,4−ジオキサン、トリオキサン、ジエチルアセタール、1,2−ジオキソラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール等のエーテル類、酢酸エチル、安息香酸メチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジアセテート等のエステル類、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びジエチルベンゼン等の炭化水素類が挙げられる。
(F)架橋剤
本発明では、ベイク後のフィルムの機械物性を向上させる目的で、架橋剤を配合することができる。架橋剤としては式(6)で表されるテトラカルボン酸化合物又はテトラカルボン酸エステル化合物、式(7)で表されるポリアミド酸化合物又はカルボキシル基含有ポリアミド酸エステル化合物が好ましい。
本発明では、ベイク後のフィルムの機械物性を向上させる目的で、架橋剤を配合することができる。架橋剤としては式(6)で表されるテトラカルボン酸化合物又はテトラカルボン酸エステル化合物、式(7)で表されるポリアミド酸化合物又はカルボキシル基含有ポリアミド酸エステル化合物が好ましい。
(R12は4価の有機基、R13〜R16は水素又は炭素数1〜20の有機基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
(R17、R19、R21は4価の有機基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R18、R20は2価〜4価の有機基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R22〜R28は水素又は炭素数が1〜20の有機基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。pは0〜100の整数である。)
本発明に係る(F)架橋剤の配合量は、ポリアミド酸又はカルボキシル基含有ポリアミド酸エステルの残アミノ基のモル数に対して、架橋効果発現の観点から、0.1mol〜1.5molが好ましく、0.5mol〜1.1molがより好ましい。
残アミノ基量は高速液体クロマトグラフィーを用いて算出することが可能である。
残アミノ基量は高速液体クロマトグラフィーを用いて算出することが可能である。
(G)熱塩基発生剤
本発明に係る感光性樹脂組成物には、必要に応じて、熱塩基発生剤を含むことができる。熱塩基発生剤とは、加熱することで塩基を発生する化合物のことである。例えば、アミンなどの塩基を、スルホン酸などの酸で塩構造を作る、ジカーボネート化合物により保護する、酸クロライド化合物により保護する。それにより、室温では塩基性を発現せず安定であり、加熱により脱保護し、塩基を発生させる熱塩基発生剤とすることができる。
本発明に係る感光性樹脂組成物には、必要に応じて、熱塩基発生剤を含むことができる。熱塩基発生剤とは、加熱することで塩基を発生する化合物のことである。例えば、アミンなどの塩基を、スルホン酸などの酸で塩構造を作る、ジカーボネート化合物により保護する、酸クロライド化合物により保護する。それにより、室温では塩基性を発現せず安定であり、加熱により脱保護し、塩基を発生させる熱塩基発生剤とすることができる。
該熱塩基発生剤を配合することで、当該感光性樹脂組成物を脱溶剤して得られる感光層の現像後の加熱イミド化の温度を比較的低温にすることが可能となる。
熱塩基発生剤としては、具体的にはU−CAT(登録商標) SA810、U−CAT SA831、U−CAT SA841、U−CAT SA851(以上商品名 サンアプロ社製)、N−(イソプロポキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、N−(ベンジロキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンの両方のアミンを二炭酸ジブチルで保護した化合物などが挙げられる。
熱塩基発生剤としては、具体的にはU−CAT(登録商標) SA810、U−CAT SA831、U−CAT SA841、U−CAT SA851(以上商品名 サンアプロ社製)、N−(イソプロポキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、N−(ベンジロキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンの両方のアミンを二炭酸ジブチルで保護した化合物などが挙げられる。
感光性樹脂組成物の保存安定性、脱溶剤による安定性、アルカリ溶解性、イオンマイグレーション性の観点より、N−(イソプロポキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、N−(ベンジロキシカルボニル)−2,6−ジメチルピペリジン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンの両方のアミンを二炭酸ジブチルで保護した化合物が好ましい。該化合物は、例えばChemistry Letters Vol.34、No.10(2005)に記載の公知の方法により合成できる。
(G)熱塩基発生剤の配合量は、イミド化の促進及び現像性能の観点から、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して1〜30重量部が好ましく、1〜20重量部がより好ましい。
(G)熱塩基発生剤の配合量は、イミド化の促進及び現像性能の観点から、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して1〜30重量部が好ましく、1〜20重量部がより好ましい。
本発明に係わる感光性樹脂組成物には、支持フィルムとの濡れ性を向上させる目的で、必要に応じてエタノール、2−プロパノール、エチレングリコールなどのアルコール類、乳酸エチル、安息香酸メチル、エチレングリコールモノプロピルアセテートなどのエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、n−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類を配合することが出来る。
本発明に係わる感光性樹脂組成物には、必要に応じてイミダゾール化合物、トリアゾール化合物、テトラゾール化合物、スルフィド化合物を配合することができる。これらの化合物を配合することによって、銅基板との接着性を改善することができる。
本発明に係わる感光性樹脂組成物には、必要に応じてイミダゾール化合物、トリアゾール化合物、テトラゾール化合物、スルフィド化合物を配合することができる。これらの化合物を配合することによって、銅基板との接着性を改善することができる。
(感光性ドライフィルムの作製)
本発明に係わる感光性樹脂組成物を用いて、感光性ドライフィルムを作製することが可能である。感光性ドライフィルムとは、支持フィルムに当該感光性樹脂組成物を塗布し、溶媒を乾燥させることにより得られる。支持フィルムとしては低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、エチレン/シクロデセン共重合体(三井化学製、商品名:APEL)等を用いることができる。またキャリアフィルムの厚みは、塗工性、付着性、ロール性、強靱性、コスト等を考慮し、通常15〜100μm、好ましくは15〜75μmである。
感光性樹脂組成物の塗布は、上記の支持フィルムにリバースロールコーターやグラビアロールコーター、コンマコーター、リップコーター、スロットダイコーターなど公知の方法を用いて行うことが出来る。
本発明に係わる感光性樹脂組成物を用いて、感光性ドライフィルムを作製することが可能である。感光性ドライフィルムとは、支持フィルムに当該感光性樹脂組成物を塗布し、溶媒を乾燥させることにより得られる。支持フィルムとしては低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、エチレン/シクロデセン共重合体(三井化学製、商品名:APEL)等を用いることができる。またキャリアフィルムの厚みは、塗工性、付着性、ロール性、強靱性、コスト等を考慮し、通常15〜100μm、好ましくは15〜75μmである。
感光性樹脂組成物の塗布は、上記の支持フィルムにリバースロールコーターやグラビアロールコーター、コンマコーター、リップコーター、スロットダイコーターなど公知の方法を用いて行うことが出来る。
溶媒の乾燥は熱風乾燥や遠赤外線、近赤外線を用いた乾燥機により、温度50〜120℃で行うことができる。脱溶剤により得られた感光層の膜厚は、5〜100μmが好ましく、より好ましくは5〜50μmである。膜厚は、絶縁信頼性の観点から5μm以上が好ましく、良好な線像を得るという観点から100μm以下が好ましい。
当該感光性ドライフィルムにカバーフィルムを積層させ、感光性積層フィルムとすることができる。カバーフィルムを積層させることで、感光層の支持フィルムへの接着を防止することができる。カバーフィルムとしては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、エチレン/シクロデセン共重合体(三井化学製、商品名:APEL)を用いることができる。
当該感光性ドライフィルムにカバーフィルムを積層させ、感光性積層フィルムとすることができる。カバーフィルムを積層させることで、感光層の支持フィルムへの接着を防止することができる。カバーフィルムとしては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアクリロニトリル、エチレン/シクロデセン共重合体(三井化学製、商品名:APEL)を用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物はカバーレイとして使用することができる。カバーレイとは、シリコンウェハ、銅張積層板、FPCなどの上に形成された配線を保護する保護膜をいう。
(カバーレイの作製)
本発明の感光性樹脂組成物から感光性ドライフィルムを作製し、FPC上にカバーレイを形成させることができる。例えば、以下の工程で形成することができる。
(カバーレイの作製)
本発明の感光性樹脂組成物から感光性ドライフィルムを作製し、FPC上にカバーレイを形成させることができる。例えば、以下の工程で形成することができる。
1.本発明の感光性樹脂組成物から構成される感光性ドライフィルムをFPC等の回路形成された面にラミネートし感光層を形成する工程。
該感光性ドライフィルムをFPC等の回路形成された面に重ね合わせ、平面ラミネートやロールラミネート、真空プレス等の公知の方法により、40〜120℃、好ましくは60〜110℃に加熱しながら、0.2〜4MPaの圧力でラミネートすることで感光層を積層することができる。このとき該感光性ドライフィルムがカバーフィルムを積層した感光性積層フィルムの場合、ラミネート前にカバーフィルムを剥す。ラミネート可能温度を40℃以上とする事でラミネート前の位置合わせ時にタックにより手間取ったりする事が無くなり、120℃以下とすることによりイミド化が進行しすぎないでラミネート時間に余裕ができ、工程マージンを広く取ることができる。
なお、ラミネート可能温度とは、気泡残り等の問題がなく、パターンへの埋め込みが充分にできると同時に、樹脂が流れすぎてパターンの外に流れ出さない粘度に感光層を制御することが可能な温度を意味する。 また、感光層のTgをラミネート温度より低くすることにより、感光性ドライフィルムのラミネートを好適に行うことが出来る。感光層のラミネート後、支持フィルムは、剥しても剥さなくても良い。支持フィルムを剥さない場合は、露光工程後に剥す。
該感光性ドライフィルムをFPC等の回路形成された面に重ね合わせ、平面ラミネートやロールラミネート、真空プレス等の公知の方法により、40〜120℃、好ましくは60〜110℃に加熱しながら、0.2〜4MPaの圧力でラミネートすることで感光層を積層することができる。このとき該感光性ドライフィルムがカバーフィルムを積層した感光性積層フィルムの場合、ラミネート前にカバーフィルムを剥す。ラミネート可能温度を40℃以上とする事でラミネート前の位置合わせ時にタックにより手間取ったりする事が無くなり、120℃以下とすることによりイミド化が進行しすぎないでラミネート時間に余裕ができ、工程マージンを広く取ることができる。
なお、ラミネート可能温度とは、気泡残り等の問題がなく、パターンへの埋め込みが充分にできると同時に、樹脂が流れすぎてパターンの外に流れ出さない粘度に感光層を制御することが可能な温度を意味する。 また、感光層のTgをラミネート温度より低くすることにより、感光性ドライフィルムのラミネートを好適に行うことが出来る。感光層のラミネート後、支持フィルムは、剥しても剥さなくても良い。支持フィルムを剥さない場合は、露光工程後に剥す。
2.該工程で得た感光層に活性光線を照射する工程。
感光層は、微細孔や微細幅ラインを形成するため、任意のパターンが描かれたフォトマスクを通して露光される。露光量は、感光性樹脂組成物の組成により異なるが、通常100〜3,000mJ/cm2である。この時使用される活性光線としては、例えばX線、電子線、紫外線、可視光線等が挙げられる。光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ等を使用することができる。本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるのが好ましい。活性光線を照射する方法としては、密着露光、投影露光のいずれの方法でもよい。
感光層は、微細孔や微細幅ラインを形成するため、任意のパターンが描かれたフォトマスクを通して露光される。露光量は、感光性樹脂組成物の組成により異なるが、通常100〜3,000mJ/cm2である。この時使用される活性光線としては、例えばX線、電子線、紫外線、可視光線等が挙げられる。光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ等を使用することができる。本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いるのが好ましい。活性光線を照射する方法としては、密着露光、投影露光のいずれの方法でもよい。
3.活性光線を照射した部分の現像及びリンス工程。
露光後、現像液を用い、浸漬法、スプレー法などの公知の方法にて現像を行い、線像を得ることができる。現像液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液等のアルカリ水溶液が使用できる。現像後は、リンス液を用いて洗浄を行う。リンス液としては、水や水に有機溶剤を添加したものなどがある。
露光後、現像液を用い、浸漬法、スプレー法などの公知の方法にて現像を行い、線像を得ることができる。現像液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液等のアルカリ水溶液が使用できる。現像後は、リンス液を用いて洗浄を行う。リンス液としては、水や水に有機溶剤を添加したものなどがある。
4.ベイクによる樹脂パターンの形成。
現像によって得られた線像に、ベイクを行うことにより樹脂パターンが形成される。ベイクは、100℃〜200℃の温度で5分〜5時間、連続的又は段階的に行われる。そして、加工品が出来上がる。また、当該感光性樹脂組成物を用いる場合、前記工程で得られた線像に活性光線を照射させる、その後にベイクを行うこともできる。
このようにして得られる加工品としては、FPC、多層プリント配線板などが挙げられる。
現像によって得られた線像に、ベイクを行うことにより樹脂パターンが形成される。ベイクは、100℃〜200℃の温度で5分〜5時間、連続的又は段階的に行われる。そして、加工品が出来上がる。また、当該感光性樹脂組成物を用いる場合、前記工程で得られた線像に活性光線を照射させる、その後にベイクを行うこともできる。
このようにして得られる加工品としては、FPC、多層プリント配線板などが挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらの例によって何ら限定されるものではない。
(ポリイミド前駆体の合成)
(合成法1)ポリアミド酸(I)の合成
三口セパラブルフラスコに1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン9.7g、γ−ブチロラクトン93gを入れ、室温下、均一溶液になるまで攪拌した。次に、ペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル15gを加え、氷冷しながら1時間、その後室温で6時間攪拌した。次に生成物を5μmのフィルターで加圧ろ過することでポリアミド酸(I)を得た。
(合成法2)ポリアミド酸(II)の合成 三口セパラブルフラスコに1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン14.3g、γ−ブチロラクトン110gを入れ、室温下、均一溶液になるまで攪拌した。次に、4,4’−オキシジフタル酸二無水物15gを加え、氷冷しながら1時間、その後室温で6時間攪拌した。次に生成物を5μmのフィルターで加圧ろ過することでポリアミド酸(II)を得た。
(ポリイミド前駆体の合成)
(合成法1)ポリアミド酸(I)の合成
三口セパラブルフラスコに1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン9.7g、γ−ブチロラクトン93gを入れ、室温下、均一溶液になるまで攪拌した。次に、ペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル15gを加え、氷冷しながら1時間、その後室温で6時間攪拌した。次に生成物を5μmのフィルターで加圧ろ過することでポリアミド酸(I)を得た。
(合成法2)ポリアミド酸(II)の合成 三口セパラブルフラスコに1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン14.3g、γ−ブチロラクトン110gを入れ、室温下、均一溶液になるまで攪拌した。次に、4,4’−オキシジフタル酸二無水物15gを加え、氷冷しながら1時間、その後室温で6時間攪拌した。次に生成物を5μmのフィルターで加圧ろ過することでポリアミド酸(II)を得た。
(Tgの測定)
1.ベイク後のTg
塗工:真空吸着及び加熱できる塗工台(マツキ科学社製)に電解銅箔シート(F2−ws 古河サーキットフォイル社製)を光沢面が上になるように置き、真空吸着させることで該電解銅箔シートを貼り付けた。該電解銅箔シート上に、ギャップが100μmのアプリケーター(マツキ科学社製)を用いて感光性樹脂組成物を塗布した。
プレベイク:乾燥機(SPH−201、エスペック社製)で、60℃で30分、次いで95℃で20分の条件で脱溶剤を行った。
ベイク:乾燥機(SPH−201 エスペック社製)を用いて、昇温速度1℃/min、エアー雰囲気下、110℃で60分、140℃で60分の条件でベイクを行った。
エッチング:塩化第二鉄水溶液(40ボーメ度、鶴見曹達社製)を用いて、銅箔のエッチングを行った。
乾燥:エッチング後、温度23℃、湿度50%で一昼夜静置した。
Tgの測定:上記工程で得られたフィルムを、熱・応力・歪測定装置(TMA/SS6100、セイコーインスツルメントナノテクノロジー社製)を用いて、窒素雰囲気下(流速250cc/min)、測定範囲30℃〜200℃の条件でTgを測定した。
1.ベイク後のTg
塗工:真空吸着及び加熱できる塗工台(マツキ科学社製)に電解銅箔シート(F2−ws 古河サーキットフォイル社製)を光沢面が上になるように置き、真空吸着させることで該電解銅箔シートを貼り付けた。該電解銅箔シート上に、ギャップが100μmのアプリケーター(マツキ科学社製)を用いて感光性樹脂組成物を塗布した。
プレベイク:乾燥機(SPH−201、エスペック社製)で、60℃で30分、次いで95℃で20分の条件で脱溶剤を行った。
ベイク:乾燥機(SPH−201 エスペック社製)を用いて、昇温速度1℃/min、エアー雰囲気下、110℃で60分、140℃で60分の条件でベイクを行った。
エッチング:塩化第二鉄水溶液(40ボーメ度、鶴見曹達社製)を用いて、銅箔のエッチングを行った。
乾燥:エッチング後、温度23℃、湿度50%で一昼夜静置した。
Tgの測定:上記工程で得られたフィルムを、熱・応力・歪測定装置(TMA/SS6100、セイコーインスツルメントナノテクノロジー社製)を用いて、窒素雰囲気下(流速250cc/min)、測定範囲30℃〜200℃の条件でTgを測定した。
(反りの観察)
塗工:真空吸着及び加熱できる塗工台(マツキ科学社製)にポリイミドフィルム(KAPTON EN−100 商品名 東レ・デュポン社製)を置き、真空吸着させることで該ポリイミドフィルムを貼り付けた。該ポリイミドフィルム上に、ギャップが100μmのアプリケーター(マツキ科学社製)を用いて感光性樹脂組成物を塗布した。
脱溶剤:乾燥機(SPH−201、エスペック社製)で、60℃で30分、次いで95℃で20分の条件で脱溶剤を行った。 ベイク:乾燥機(SPH−201 エスペック社製)を用いて、昇温速度1℃/min、エアー雰囲気下、110℃で60分、140℃で60分の条件でベイクを行った。
反りの測定:ベイク後に得られたフィルムを長さ5cm、幅5cmに切り取り、反りを定規を用いて測定した。
塗工:真空吸着及び加熱できる塗工台(マツキ科学社製)にポリイミドフィルム(KAPTON EN−100 商品名 東レ・デュポン社製)を置き、真空吸着させることで該ポリイミドフィルムを貼り付けた。該ポリイミドフィルム上に、ギャップが100μmのアプリケーター(マツキ科学社製)を用いて感光性樹脂組成物を塗布した。
脱溶剤:乾燥機(SPH−201、エスペック社製)で、60℃で30分、次いで95℃で20分の条件で脱溶剤を行った。 ベイク:乾燥機(SPH−201 エスペック社製)を用いて、昇温速度1℃/min、エアー雰囲気下、110℃で60分、140℃で60分の条件でベイクを行った。
反りの測定:ベイク後に得られたフィルムを長さ5cm、幅5cmに切り取り、反りを定規を用いて測定した。
(難燃性試験)
塗工1:真空吸着及び加熱できる塗工台(マツキ科学社製)にポリイミドフィルム(KAPTON EN−100 商品名 東レ・デュポン社製)を置き、真空吸着させることで該ポリイミドフィルムを貼り付けた。該ポリイミドフィルム上に、ギャップが100μmのアプリケーター(マツキ科学社製)を用いて感光性樹脂組成物を塗布した。
脱溶剤:乾燥機(SPH−201、エスペック社製)で、60℃で30分、次いで95℃で20分の条件で脱溶剤を行い、感光性ドライフィルムを得た。 塗工2:前記工程で得られた感光性ドライフィルムの支持フィルム側に、感光性樹脂組成物を塗工1と同じ条件で塗布した。
脱溶剤:乾燥機(SPH−201、エスペック社製)で、60℃で30分、次いで95℃で20分の条件で脱溶剤を行い、支持フィルムの両面に感光層を形成した感光性ドライフィルムを得た。
ベイク:乾燥機(SPH−201 エスペック社製)を用いて、昇温速度1℃/min、エアー雰囲気下、110℃で60分、140℃で60分の条件でベイクを行った。
難燃性試験:上記ベイク後に得られたフィルムを長さ5cm、幅1cmに切り取り短冊を作製した。該短冊の下端にライターで火を着火させ、燃焼具合を目視にて確認した。着火後、すぐに消炎した物を○、完全に延焼した物を×とした。
塗工1:真空吸着及び加熱できる塗工台(マツキ科学社製)にポリイミドフィルム(KAPTON EN−100 商品名 東レ・デュポン社製)を置き、真空吸着させることで該ポリイミドフィルムを貼り付けた。該ポリイミドフィルム上に、ギャップが100μmのアプリケーター(マツキ科学社製)を用いて感光性樹脂組成物を塗布した。
脱溶剤:乾燥機(SPH−201、エスペック社製)で、60℃で30分、次いで95℃で20分の条件で脱溶剤を行い、感光性ドライフィルムを得た。 塗工2:前記工程で得られた感光性ドライフィルムの支持フィルム側に、感光性樹脂組成物を塗工1と同じ条件で塗布した。
脱溶剤:乾燥機(SPH−201、エスペック社製)で、60℃で30分、次いで95℃で20分の条件で脱溶剤を行い、支持フィルムの両面に感光層を形成した感光性ドライフィルムを得た。
ベイク:乾燥機(SPH−201 エスペック社製)を用いて、昇温速度1℃/min、エアー雰囲気下、110℃で60分、140℃で60分の条件でベイクを行った。
難燃性試験:上記ベイク後に得られたフィルムを長さ5cm、幅1cmに切り取り短冊を作製した。該短冊の下端にライターで火を着火させ、燃焼具合を目視にて確認した。着火後、すぐに消炎した物を○、完全に延焼した物を×とした。
(イミド化率の算出)
フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR−460plus 日本分光社製)を用いてATR法により赤外線吸収を測定した。測定後、以下の数式(1)を用いてイミド化率を算出した。ここでイミド化率とは、ポリアミド酸からポリイミドへの閉環反応について、閉環した割合のことを言う。ポリイミドの割合が高いほど、ポリイミドが本来もつ耐熱性、耐折曲げ性が向上する。よってベイクによりイミド化率を高くすることが必要である。
フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR−460plus 日本分光社製)を用いてATR法により赤外線吸収を測定した。測定後、以下の数式(1)を用いてイミド化率を算出した。ここでイミド化率とは、ポリアミド酸からポリイミドへの閉環反応について、閉環した割合のことを言う。ポリイミドの割合が高いほど、ポリイミドが本来もつ耐熱性、耐折曲げ性が向上する。よってベイクによりイミド化率を高くすることが必要である。
[数1]
(イミド化率(%))=[A/B(ベイク温度)−A/B(60℃)]/[A/B(250℃)−A/B(60℃)]
A:イミド化由来ピーク(約1375cm−1)
B:基準ピーク(約1480cm−1)
A/B(測定温度):140℃におけるそれぞれのA/B比を表す。
A/B(60℃):60℃でのA/B比を表す。
A/B(250℃):250℃でのA/B比を表す。
(イミド化率(%))=[A/B(ベイク温度)−A/B(60℃)]/[A/B(250℃)−A/B(60℃)]
A:イミド化由来ピーク(約1375cm−1)
B:基準ピーク(約1480cm−1)
A/B(測定温度):140℃におけるそれぞれのA/B比を表す。
A/B(60℃):60℃でのA/B比を表す。
A/B(250℃):250℃でのA/B比を表す。
[実施例1]
合成例1で得られたポリアミド酸5g、溶解抑止剤としてポリアミド酸に対して12.5重量部の3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド0.13g(0.82mmol)、ポリアミド酸に対して20重量部の一般式8で表される化合物0.31g、感光剤としてポリアミド酸に対して20重量部のキノンジアジド化合物(式9)0.21gを20ccガラス瓶に入れ、ミックスローター(MR−5 アズワン社製)により均一になるまで攪拌し感光性ポリアミド酸組成物(II)を得た。得られた感光性ポリアミド酸組成物(II)を用いて、ベイク後のTg測定、反り、難燃性の評価、イミド化率の算出を行った。結果を表1に示す。
合成例1で得られたポリアミド酸5g、溶解抑止剤としてポリアミド酸に対して12.5重量部の3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド0.13g(0.82mmol)、ポリアミド酸に対して20重量部の一般式8で表される化合物0.31g、感光剤としてポリアミド酸に対して20重量部のキノンジアジド化合物(式9)0.21gを20ccガラス瓶に入れ、ミックスローター(MR−5 アズワン社製)により均一になるまで攪拌し感光性ポリアミド酸組成物(II)を得た。得られた感光性ポリアミド酸組成物(II)を用いて、ベイク後のTg測定、反り、難燃性の評価、イミド化率の算出を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
合成例1で得られたポリアミド酸5g、溶解抑止剤としてポリアミド酸に対して12.5重量部の3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド0.13g(0.82mmol)、感光剤としてポリアミド酸に対して20重量部のキノンジアジド化合物(式9)0.21gを20ccガラス瓶に入れ、ミックスローター(MR−5 アズワン社製)により均一になるまで攪拌し感光性ポリアミド酸組成物(I)を得た。得られた感光性ポリアミド酸組成物(I)を用いて、ベイク後のTg測定、反り、難燃性の評価、イミド化率の算出を行った。結果を表1に示す。
合成例1で得られたポリアミド酸5g、溶解抑止剤としてポリアミド酸に対して12.5重量部の3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド0.13g(0.82mmol)、感光剤としてポリアミド酸に対して20重量部のキノンジアジド化合物(式9)0.21gを20ccガラス瓶に入れ、ミックスローター(MR−5 アズワン社製)により均一になるまで攪拌し感光性ポリアミド酸組成物(I)を得た。得られた感光性ポリアミド酸組成物(I)を用いて、ベイク後のTg測定、反り、難燃性の評価、イミド化率の算出を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
合成例1で得られたポリアミド酸5g、溶解抑止剤としてポリアミド酸に対して12.5重量部の3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド0.13g(0.82mmol)、ポリアミド酸に対して20重量部の一般式10で表される化合物(PL−44)0.15g、感光剤としてポリアミド酸に対して20重量部のキノンジアジド化合物(式9)0.21gを20ccガラス瓶に入れ、ミックスローター(MR−5 アズワン社製)により均一になるまで攪拌し感光性ポリアミド酸組成物(V)を得た。得られた感光性ポリアミド酸組成物(V)を用いて、ベイク後のTg測定、反り、難燃性の評価、イミド化率の算出を行った。結果を表1に示す。
合成例1で得られたポリアミド酸5g、溶解抑止剤としてポリアミド酸に対して12.5重量部の3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド0.13g(0.82mmol)、ポリアミド酸に対して20重量部の一般式10で表される化合物(PL−44)0.15g、感光剤としてポリアミド酸に対して20重量部のキノンジアジド化合物(式9)0.21gを20ccガラス瓶に入れ、ミックスローター(MR−5 アズワン社製)により均一になるまで攪拌し感光性ポリアミド酸組成物(V)を得た。得られた感光性ポリアミド酸組成物(V)を用いて、ベイク後のTg測定、反り、難燃性の評価、イミド化率の算出を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
合成例2で得られたポリアミド酸5g、溶解抑止剤としてポリアミド酸に対して12.5重量部の3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド0.13g(0.82mmol)、感光剤としてポリアミド酸に対して20重量部のキノンジアジド化合物(式8)0.21gを20ccガラス瓶に入れ、ミックスローター(MR−5 アズワン社製)により均一になるまで攪拌し感光性ポリアミド酸組成物(VI)を得た。得られた感光性ポリアミド酸組成物(VI)を用いて、ベイク後のTg測定、反り、難燃性の評価、イミド化率の算出を行った。結果を表1に示す。
合成例2で得られたポリアミド酸5g、溶解抑止剤としてポリアミド酸に対して12.5重量部の3’−ヒドロキシフェニルアセトアニリド0.13g(0.82mmol)、感光剤としてポリアミド酸に対して20重量部のキノンジアジド化合物(式8)0.21gを20ccガラス瓶に入れ、ミックスローター(MR−5 アズワン社製)により均一になるまで攪拌し感光性ポリアミド酸組成物(VI)を得た。得られた感光性ポリアミド酸組成物(VI)を用いて、ベイク後のTg測定、反り、難燃性の評価、イミド化率の算出を行った。結果を表1に示す。
本発明の特定の可塑剤を添加した感光性樹脂組成物、感光性ドライフィルム、感光性積層フィルムおよびそれらを用いたカバーレイは、FPC材料用途に好適に利用できる。
Claims (11)
- 前記(A)ポリイミド前駆体が、一般式(2)で示されることを特徴とする、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(C)感光剤がキノンジアジド化合物であることを特徴とする、請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
- さらに(D)溶解抑止剤を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(D)溶解抑止剤がフェノール性水酸基を含有するアミド化合物および/またはウレア化合物であることを特徴とする、請求項4に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(D)溶解抑止剤が3'-ヒドロキシフェニルアセトアニリド、4'-ヒドロキシフェニルアセトアニリド、4-ヒドロキシフェニルベンズアミドから選ばれる少なくとも一種、であることを特徴とする請求項4または5に記載の感光性樹脂組成物。
- さらに(E)有機溶媒を含むことを特徴とする、請求項1から6いずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記(E)有機溶剤がγ−ブチロラクトンであることを特徴とする、請求項7に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1から6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の層と、支持フィルム層を含むことを特徴とする感光性ドライフィルム。
- 請求項9に記載の感光性ドライフィルムと、カバーフィルムとが積層されていることを特徴とする感光性積層フィルム。
- 前記(A)ポリイミド前駆体がポリイミド化した請求項1から6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を含むことを特徴とするカバーレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007279506A JP2009109592A (ja) | 2007-10-26 | 2007-10-26 | 感光性樹脂組成物、感光性ドライフィルム、感光性積層フィルムおよびそれらを用いたカバーレイ |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009063980A (ja) * | 2006-11-15 | 2009-03-26 | Asahi Kasei Corp | 感光性樹脂組成物及びそれを用いたフレキシブルプリント配線板 |
JP5417323B2 (ja) * | 2008-05-09 | 2014-02-12 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 感光性ポリイミド前駆体組成物、感光性ドライフィルム及びフレキシブルプリント配線基板 |
-
2007
- 2007-10-26 JP JP2007279506A patent/JP2009109592A/ja active Pending
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