JP3887982B2 - 感光性樹脂組成物および絶縁膜 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、有機溶媒に高濃度で溶解し、厚膜形成可能な新規な感光性樹脂組成物に関する。詳しくは、この発明は、耐熱性、電気的および機械的性質(特に柔軟性)に優れ、配線板等のオ−バ−コ−ト材や層間材料としての段差平坦化にも優れた、半導体工業における固体素子への絶縁膜や、パッシベ−ション膜の形成材料として有用なアルカリ水溶液で現像可能な感光性樹脂組成物および絶縁膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
配線板のオ−バ−コ−ト材や、多層プリント配線板の層間絶縁膜、また半導体工業における固体素子への絶縁膜やパッシベ−ション膜の形成材料、および半導体集積回路や半導体パッケ−ジ多層基板などの層間絶縁材料は、耐熱性および絶縁性に富むことが要請され、また、高密度化、高集積化の要求から感光性のある耐熱材料が求められており、これまでこれらの絶縁膜に対して絶縁性とともに耐熱性の高いポリイミドが種々提案されている。
【0003】
従来、微細な部分に選択的にポリイミド樹脂膜を形成する方法としては、素子基板全面にポリイミド樹脂を塗布し、この表面をフォトレジストで部分的にパタ−ン保護し、ヒドラジンなどでポリイミド樹脂膜をエッチィングする方法が知られている。
しかしこの方法では、工程が複雑な上に、毒性の強いエッチィング液を使用しなければならない。
【0004】
そこで、ポリイミドに感光性を付与した感光性ポリイミド樹脂が種々提案され、例えば、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸に光重合性のアクリロイル基をエステル結合で導入したもの(特公昭55−30207号、特公昭55−341422号など)や、アクリロイル基をアミド酸に塩構造で導入したもの(特公昭59−52822号など)が提案されている。
そして、これら感光性ポリイミドは、現像に有機溶剤が使用されており、作業安全性の点からは、アルカリ水溶液で現像できるものが望まれていた。
また、基板上の微細化、多層化が進み、配線段差が大きくなるため、その上に形成される絶縁層には電気的信頼性と併せて下地段差の平坦化も求められ、特に多層配線板などでは、微細配線により生じる段差を一層毎に平坦化することが信頼性を上げるうえからも求められている。
しかし、これまでの感光性ポリイミドでは、感光性を高めるために高分子量の樹脂が用いられており、下地段差を平坦化することは困難であった。
【0005】
このため、アルカリ現像型の感光性ポリイミドとして、例えば、ポリアミド酸のカルボキシル基にナフトキノンジアジドを導入したポジ型のポリマ−による感光性ポリイミド(特開平6−258835号公報)や、光重合性のアクリロイル基をエステル結合で導入したポリアミド酸の側鎖にさらにカルボキシル基等を有さしめて塩基性水溶液に可溶なポリアミド酸とし、これを用いたネガ型感光性ポリイミド(特開平10−95848号公報)が提案されている。
しかし、これらも感光基の光吸収のため厚膜には不向きであったり、ポリイミド化するために高温処理を要し、また光感度を上げるためベ−スとなるポリアミド酸のポリマ−分子量が大きく、下地段差の平坦化が不十分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、厚膜での感度および解像性などのレジスト特性に優れ、キュア温度が比較的低く、かつ、耐熱性、フレキシブル性等の被膜特性に優れるとともに下地段差の平坦化に優れた、アルカリ水溶液での現像が可能なポリイミド系の感光性樹脂組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この発明は、(a)末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体、(b)エポキシ基含有シラン化合物、(c)芳香族アミノ化合物、(d)光架橋性化合物、(e)光重合開始剤および(f)溶媒からなるアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物に関し、またこの発明は、上記の感光性樹脂組成物を所定の厚さで基材に塗布し、乾燥、露光した後、現像し、後加熱してなる絶縁膜に関するものである。
【0008】
この発明においては、感光性樹脂として末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体、好適には平均分子量(重量平均分子量)が2万以下、特に1000−10000程度の末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体を使用することが必要である。
前記の(a)末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体は、例えば溶媒中でテトラカルボン酸二無水物とそれよりモル量で少量のジアミンとしてのジアミノポリシロキサン単独あるいはジアミノポリシロキサンおよび他のジアミンとを反応させ、次いで得られたイミドオリゴマ−前駆体(アミド酸)の酸無水物末端をハ−フエステル化することによって得ることができる。
前記のテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応は、ランダム、ブロックあるいは2種反応液の混合−再結合反応のいずれにより行ってもよい。また、前記のオリゴマ−およびハ−フエステル化反応生成物は単離することなく溶液として使用することができる。
【0009】
前記のテトラカルボン二無水物としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル二無水物、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,5−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
また、脂肪族あるいは脂環族系のテトラカルボン酸二無水物として、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
前記のテトラカルボン酸二無水物は1種を単独で使用してもよくあるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
特に、高濃度のアミド酸エステルを得るために溶媒への溶解性が高く、得られるイミド絶縁膜の耐熱性も高いテトラカルボン酸二無水物として、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル二無水物などが好ましい。
【0010】
また、前記のジアミン成分であるジアミノポリシロキサンとしては、式:
H 2 N−R 4 −[−Si(R 5 ) 2 −O−] l −Si(R 5 ) 2 −R 4 −NH 2
(ただし、式中、R4は2価の炭化水素残基を示し、R5は独立に炭素数1−3のアルキル基またはフェニル基を示し、lは2−30を示す。)で示される化合物、好ましくは前記式中R4が炭素数2−6、特に炭素数3−5の複数のメチレン基またはフェニレン基であるものが好ましい。また、前記式においてlが4−20であることが好ましい。また、前記式においてlが2−30であれば均一の化合物であってもよく、lの異なる化合物の混合物であってもよい。混合物である場合には、アミノ当量から計算される平均値のlが2−30、特に4−20の範囲内であることが好ましい。
【0011】
前記のジアミノポリシロキサンの一部、好適には50%以下を他のジアミンで置きかえてもよい。他のジアミンとして、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、o−トリジンなどのベンゼン環を2個有する芳香族ジアミン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼンなどのベンゼン環を3個有する芳香族ジアミン、あるいはビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンなどのベンゼン環を4個有する芳香族ジアミンなどを挙げることができる。
【0012】
前記のイミドオリゴマ−前駆体(アミド酸)の酸無水物末端をハ−フエステル化する化合物としては、アルコ−ル性OH基を1個有する化合物、例えば、メタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコ−ルエチルエ−テル、エチルカルビト−ルなどの脂肪族アルコ−ルや、ベンジルアルコ−ル、シクロヘキサノ−ルなどの環状アルコ−ルが挙げられる。
特に、沸点が200℃以下で炭素数4以上の比較的親油性の高いアルコ−ルを使用すると、感光性樹脂組成物の現像時の膨潤を抑え、さらにパタ−ン化後の縮合イミド化を比較的低温で行うことができるため好ましい。
【0013】
この発明における前記の末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体を得る際に、各成分の反応割合は、ジアミン1当量に対してテトラカルボン酸二無水物が1.1−2.8当量、特に1.25−2.5当量の当量比が好ましい。テトラカルボン酸二無水物の割合が前記よりも少なくなると分子量が大きくなり、段差平坦化に劣るものとなり、また多いとフリ−のテトラカルボン酸二無水物のハ−フエステル化物が多量に生成しパタ−ンが得にくくなる。
また、過剰な未反応無水環を開環エステル化するためのアルコ−ル類の反応割合は、過剰なジ酸無水物の2−30倍当量、特に4−20倍当量であることが好ましい。アルコ−ル類の割合が少ないと、未反応の無水環が残り感光性樹脂組成物とした際の安定性に劣るものとなり、あまり過剰のアルコ−ル類は溶剤となるが固形分濃度が低下し段差平坦化に好ましくない。また、反応物はそのまま用いてもよいし、過剰のアルコ−ル類を加熱や減圧下留去し使用することもできる。
【0014】
この発明における前記の末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体は、好適には次のようにして得ることができる。すなわち、先ず、テトラカルボン酸二無水物を溶媒に溶解し、得られた溶液にジアミノポリシロキサンを含むジアミンを加えて100℃以下の反応温度、特に10−80℃の反応温度で1−24時間程度反応させる。得られたアミド酸溶液に前記のアルコ−ルを加え、80℃以下、好ましくは10−60℃の温度で1時間−7日間程度混合してハ−フエステル化することにより得られる。
上記の反応における溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、トリエチレングリコ−ルジメチルエ−テル、ジエチレングリコ−ルジメチルエ−テルなどを使用することができる。
また、テトラカルボン酸二無水物の開環触媒としてイミダゾ−ル類などを使用することもできる。
【0015】
この発明における(b)エポキシ基含有シラン化合物としては、分子内に1個のエポキシ基と側鎖にアルコキシル基を1つ以上持った珪素1個とを持つ化合物である。
このようなエポキシ基含有シラン化合物として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルトリエトキシシランなどが挙げられる。
エポキシ基含有シラン化合物の配合量は、末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体(アミド酸)の残存カルボン酸1当量に対し、0.06−0.25当量、特に0.08−0.2当量であることが好ましい。エポキシ基含有シラン化合物の配合量が少な過ぎると、アルカリ水溶液での現像時に光硬化部も溶解しパタ−ンが得られなくなる。また、エポキシ基含有シラン化合物の配合量が多過ぎるとアルカリ水溶液に溶けずらくなり現像に長時間を要してしまう。また、エポキシ基含有シラン化合物は、側鎖のアルコキシル基間でベ−ク時に縮合し、ベ−ク後のレジスト膜の耐薬品性を増す。
【0016】
この発明において感光性樹脂組成物に配合する(c)芳香族アミン化合物は、パタ−ン作成後のレジスト膜を熱処理する際に膜中で縮重合を進め、最終膜の強度を上げるために加えられる。
前記の芳香族アミン化合物は、具体的には、アミノ基を1個以上有する芳香族アミンであればよく、アニリン、p−アニシジン、o−アニシジン、p−アセトアニリドなどの芳香族モノアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンなどのベンゼン環を2個有する芳香族ジアミン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンセン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−(4−アミノフェニル)ベンゼンなどのベンゼン環を3個有する芳香族ジアミン、あるいはビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンなどのベンゼン環を4個有する芳香族ジアミン、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラアミン、9,9−ビス(3,4−ジアミノフェニル)フルオレンなどの芳香族多価アミン、さらにはそれらの水素原子の一部がフッ素原子、アルキル基などに置き換えられたジアミンを好適に挙げることができる。
これらは単独で使用しても、2種類以上を使用してもよい。
前記芳香族アミノ化合物の配合量は、末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体(アミド酸)を構成するジ酸およびジアミンのモル比のうち過剰なジ酸1当量に対し、アミノ基で1.9−2.8当量が好ましい。芳香族アミノ化合物の配合量が少ないと得られる膜の耐水性など信頼性が低下し、芳香族アミノ化合物の配合量が多いと重合度が上がらず膜強度の低いものしか得られない。
また、加熱ポリイミド化後の膜物性をより良好に保つため、全アミノ基の60モル%以上が芳香族ジアミン化合物からなるものが好ましい。
また、この芳香族ジアミンの沸点は200℃以上、融点は80℃以上で200℃以下であるものが比較的低温でイミド化を進める上から好ましい。
【0017】
この発明における(d)光架橋性化合物としては、分子内に光重合可能な不飽和二重結合とシロキサン結合とを有する化合物で、特に2つ以上の不飽和二重結合を持つ化合物が適しており、このような化合物として、ポリシロキサンジオ−ルとメタクリル酸のエステル化物(信越化学工業株式会社製、X−22−164B)やペンタエリスリト−ルトリアクリレ−トなどの多価(メタ)アクリル酸化合物とジアミノシロキサンとの反応物が挙げられる。前記の多価(メタ)アクリル酸化合物として、トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラアクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルトリアクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のアクリル酸エステル、およびそれらのメタアクリル酸エステルが、またジプロピレングリコ−ルジアクリレ−トなどのジアクリレ−ト化合物も挙げられる。また、前記のジアミノシロキサンとしては、−Si(−R) 2 O−のシロキサン単位を2−30程度含むもの、特に2−15のものが適している。前記の多価(メタ)アクリル酸化合物とジアミノシロキサンとの反応は、過剰の多価(メタ)アクリル酸化合物にジアミノシロキサンを混合し、温度0−80℃、モル比2:1−40:1、特に4:1−20:1程度で行うことが好ましく、多価(メタ)アクリル酸が少なく等モルに近づくと反応物のゲル化が進み操作性が低下する。また、多すぎるとシロキサン含有量が減り末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体(アミド酸)との相溶性が低下し、また塗布膜の平滑性も低下するため好ましくない。前記の反応は、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、トリグライム、ジグライムなどのエ−テル溶剤、エチレングリコ−ルモノブチルエ−テルなどのアルコ−ル、メチルn−アミルケトンなどのケトン、ピルビン酸エチル、メチル3−メトキシプロピオネ−トなどのエステル等が使用できる。また、光架橋性化合物として、反応に用いた多価アクリル酸化合物を含め、シロキサンを含まないその他のアクリル酸化合物を併用することもできるが、全体の光架橋性化合物中でシロキサンの含有量は少なくとも5重量%、特に8重量%以上であることが好ましい。シロキサンの含有量が少ないと、オリゴアミド酸との相溶性が悪くなり、光感度も低下する。特にレジスト表面の光硬化性が低下する。光架橋性化合物の使用量は、末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体(アミド酸)と相溶する限り特に限定されないが、末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体100重量部に対して、10−300重量部、特に15−150重量部使用することが好ましい。光架橋性化合物の使用量が多量すぎると基板への密着性、熱処理後に得られる絶縁膜の耐熱性が劣り好ましくない。また少なすぎると十分な感光性が得られない。
【0018】
この発明における(e)光重合開始剤としては、例えば、ミヒラ−ズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、2−メチルベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾインエチルエ−テル、ベンゾインイソプロピルエ−テル、ベンゾインイソブチルエ−テル、2−t−ブチルアントラキノン、1,2−ベンゾ−9,10−アントラキノン、メチルアントラキノン、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ジアセチルベンジル、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジルジエチルケタ−ル、2(2’−フリルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2[2’(5”−メチルフリル)エチリデン]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ジアジドカルコン、ジ(テトラアルキルアンモニウム)−4,4’−ジアジドスチルベン−2,2’−ジスルフォネ−トなどが挙げられる。
光重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体100重量部に対して、通常0.5−30重量部、特に1−20重量部が好ましい。
前記の光重合開始剤の助剤として、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、4−ジエチルアミノ安息香酸メチルエステル、ジメチルアミノアントラニル酸メチルなどを併用することができる。
【0019】
この発明における(f)溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンなどの極性溶媒、ジグライム、トリグライム、プロピレングリコ−ルジエチルエ−テルなどのエ−テル系溶剤が挙げられる。これらの溶剤のほかに、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコ−ルモノブチルエ−テルなどのアルコ−ル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、メチル3−メトキシプロピオネ−ト、エチル3−エトキシプロピオネ−ト、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト等のエステル類、トルエン、キシレン等の炭化水素類なども使用することができる。これらの溶剤は、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中でも、N−メチル−2−ピロリドンやトリエチレングリコ−ルなどが特に好ましい。
【0020】
この発明の感光性樹脂組成物は、前記各成分を均一に混合して得られる。
また、この発明の感光性樹脂組成物には、さらに必要に応じて充填剤、接着助剤、レベリング剤、重合禁止剤等の各種添加剤を加えることができる。充填剤としては、アエロジル、マイカ、タルク、硫酸バリウム、ワラストナイト、炭酸カルシウムなどの微細な無機充填剤、微細なポリマ−充填剤を含有させてもよい。
【0021】
この発明の感光性樹脂組成物をパタ−ン形成する方法では、現像液として、アルカリ性水溶液を使用する。
この現像液には、メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、N−メチル−2−ピロリドン等の水溶性有機溶媒が含有されていてもよい。
上記のアルカリ性水溶液を与えるアルカリ性化合物としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムイオンの、水酸化物または炭酸塩や炭酸水素塩、アミン化合物などが挙げられ、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、N−メチルジエタノ−ルアミン、N−エチルジエタノ−ルアミン、N,N−ジメチルエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、トリイソプロパノ−ルアミン、トリイソプロピルアミンなどを挙げることができ、水溶液が塩基性を呈するものであればこれ以外の化合物も当然使用することができる。
前記のアルカリ性化合物の濃度は、通常0.1−20重量%とすることが好ましい。
【0022】
この発明の感光性樹脂組成物を使用してパタ−ン形成するには、先ず上記の感光性樹脂組成物を適当な支持体、例えば、プリント基板やセラミック、アルミニウム基板、シリコ−ンウエハ−などに塗布する。塗布方法としては、スピンナ−を使用した回転塗布、印刷、ロ−ルコ−ティンングなどの方法がある。
次に、50−100℃の温度でプリベ−クして塗膜を乾燥後、所望のパタ−ン形状に化学線を照射する。化学線としては、紫外線、可視光線など、300−500nmの範囲の波長のものが好ましい。
次に、未照射部を現像液で溶解除去することによりレリ−フパタ−ンを得る。現像液としては、アルカリ水溶液を使用する。現像方法としては、スプレ−、パドル、浸漬、超音波などの各種方式を採用することができる。現像によって形成したレリ−フパタ−ンは、リンスする。リンス液としては、水、酸性水溶液などが挙げられる。
次に、加熱処理を行うことにより末端ハ−フエステル化イミド前駆体(アミド酸)と芳香族ジアミン化合物を主体とするアミノ化合物とを重縮合させ、さらにイミド化を行うことにより、ポリイミド化して、耐熱性に富む最終パタ−ンを得る。
【0023】
この発明の感光性樹脂組成物から得られる絶縁膜は、多層回路の層間絶縁膜やフレキシブル銅張板のカバ−コ−ト、ソルダ−レジスト膜などとして使用することができる。そして、この絶縁膜は、好適には5−250kg/cm 2 の初期弾性率、300−450℃の熱分解温度、5×10 14 −5×10 17 Ω・cmの体積抵抗値と、300℃で30秒間以上の半田耐熱性を有している絶縁膜である。
【0024】
【実施例】
以下、この発明の実施例を示す。
以下の各例において、評価は以下のようにして行った。
【0025】
(物性試験)
1.末端ハ−フエステル化イミドシロキサン前駆体の平均分子量
反応溶液をTHFで希釈し、東ソ−株式会社製GPC測定装置(SC−8010システム)を用い、ポリスチレンを標準試料として測定した。
2.熱分解温度
感光性樹脂組成物を厚さ約50μmとなるようにテフロン板(1.0mm)上に塗布し、80℃で60分間乾燥し、その後後125℃で30分間、150℃で30分間、さらに200℃で60分間熱処理した膜の熱重量減少量(昇温10℃/分)を熱重量分析計により測定した。
【0026】
3.塗布性評価
ガラスエポキシ銅張基板上に75μm厚のフィルムをスペ−サ−とするダムを設け、感光性樹脂組成物をバ−コ−タ−を用いて均一に流延し、80℃で60分間乾燥して得た乾燥膜について、膜の均一性ならびに表面のベタツキを評価した。
膜の均一性については、透明で平坦な膜が得られた場合を○、透明ではあるが膜表面にうねりが生じた場合を△、不透明に濁った膜となった場合を×とした。
また、表面のベタツキは、膜面にフィルムを圧着しても何ら付着が認められない場合を○、指触では乾いているがフィルム圧着の際には付着は認められる場合を△、指触により付着が認められる場合を×とした。
【0027】
4.光硬化特性評価
上記方法で作成した膜を光硬化性及び解像力の試験に供した。乾燥膜上に所定のネガマスク(線幅と間隔とが10−100μmの等間隔の図柄パタ−ンを有するテストパタ−ン)を置き、超高圧水銀灯(2KW)を用いて、600mJ/cm 2 の光照射を行い光硬化させた。現像は1%炭酸ソ−ダ水溶液(液温25℃)を現像液とし、その中に浸漬する時間を変えることにより、光未照射部の溶ける時間を計測し、溶解時間とした。また、解像度は現像液に2分間浸漬し未硬化部分を洗い流し、さらに水で表面をリンス洗浄した膜を、基板ごと125℃で30分、150℃で30分、220℃で60分間加熱処理し、得られたパタ−ンを評価した。パタ−ンの状態は、光沢のあるシャ−プなパタ−ン面が得られた場合を○、光沢はあるが溶けた場合を△、パタ−ン表面が凹凸となり失透した場合や、全面が溶けない場合、全て溶けた場合を×とした。
5.段差平坦化評価
7.0μm厚さで100μmL/Sの細線パタ−ンを備えたガラス基板上に、前記と同様にして乾燥膜を形成し、全面を露光・現像し、乾燥後、基板ごと125℃で30分、150℃で30分、220℃で60分間加熱処理し、得られた基板表面の凹凸を表面形状測定機(テンコ−ル株式会社製、P−10)を用いて測定した。ガラス基板上の細線パタ−ンのない部分の膜厚と100μmL/S部の形状を測定し、その形状からパタ−ン凸部上と凹部の膜厚差(Δμm)を求めた。さらに段差平坦化率として、Δ(μm)/パタ−ン厚さ(7μm)×100(%)とした。
6.電気物性測定
0.3mm厚の銅板上に感光性樹脂組成物を塗布し、80℃で60分間乾燥後、0.6J/cm 2 紫外線露光、引き続き125℃で30分、150℃で60分、220℃で60分間加熱して得たサンプルについてJISC2103(電気絶縁用ワニス試験法)に基づき試験を行った。
7.機械的物性測定
上記と同様にして得たサンプルについて、引張試験機を用いてASTM D882に準じて測定し、引張強度、伸び率、初期弾性率を求めた。
【0028】
合成例1−1
末端ハ−フエステル化イミドシロキサン前駆体の合成
滴下ロ−トと窒素導入管を備えた内容積300ミリリットルの反応装置に2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)19.4g(66mmol)とN−メチル−2−ピロリドン(NMP)53.8gを加えて溶解後、ジアミノポリシロキサン(前記式中R4はプロプル、R5はメチル、lは10、アミノ当量は448)29.56g(33.0mmol)を3−5分間で添加した。その際、トリグライム19.7gで装置内、器具を洗浄した。20−25℃で15時間撹拌してアミド酸溶液を得た。引き続き同一反応器にエチレングリコ−ルモノブチルエ−テル(ブチルセロソルブ)22.5g(191mmol)を追加し、20−25℃で48時間撹拌して末端ハ−フエステル化アミド酸溶液を得た。得られた溶液のGPC測定から、重量平均分子量3600を示した。また、60℃で溶媒を飛ばした乾燥膜のIR測定からは、1850cm −1 の無水環ピ−クがトレ−ス認められるのみであった。
【0029】
合成例1−2
末端ハ−フエステル化イミドシロキサン前駆体の合成
各成分の割合を、a−BPDA15.2g(51.7mmol)、ジアミノポリシロキサン30.8g(34.4mmol)、ブチルセロソルブ12.2g(103mmol)にし、溶媒NMP48.4g、トリグライム20.5gとした他は上記と同様にして、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液を得た。末端ハ−フエステル化アミド酸は重量平均分子量3800を示した。また、60℃で溶媒を飛ばした乾燥膜のIR測定からは、1850cm −1 の無水環ピ−クがトレ−ス認められるのみであった。
【0030】
合成例1−3
末端ハ−フエステル化イミドシロキサン前駆体の合成
各成分の割合を、a−BPDA14.4g(49.0mmol)、ジアミノポリシロキサン33.0g(36.8mmol)、ブチルセロソルブ8.7g(73.7mmol)にし、溶媒NMP49.1g、トリグライム22.0gとした他は上記と同様にして、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液を得た。末端ハ−フエステル化アミド酸は重量平均分子量4300を示した。また、60℃で溶媒を飛ばした乾燥膜のIR測定からは、1850cm −1 の無水環ピ−クがトレ−ス認められるのみであった。
【0031】
合成例1−4
末端ハ−フエステル化イミドシロキサン前駆体の合成
a−BPDA12.4g(42.2mmol)にNMPを22.1gおよび、ジアミノポリシロキサン18.9g(21.0mmol)を加えて20−25℃で2時間撹拌してアミド酸溶液を得た。次いで1−ブタノ−ル45.1g(609mmol)を追加し、50℃で1時間反応させた後、反応液をエバポレ−タ−に入れ50℃で1時間減圧下、過剰のアルコ−ルを留去して、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液を得た。60℃で溶媒を除いた乾燥膜のIR測定からは、1850cm −1 の無水環ピ−クがトレ−ス認められるのみであった。
【0032】
合成例1−5
末端ハ−フエステル化イミドシロキサン前駆体の合成
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル二無水物(ODPA)9.46g(30.5mmol)にNMPを16.0gおよび、ジアミノポリシロキサン13.7g(15.3mmol)を加えて20−25℃で2時間撹拌してアミド酸溶液を得た。次いで1−ブタノ−ル22.7g(307mmol)を追加し、50℃で1時間反応させた後、反応液をエバポレ−タ−に入れ50℃で1時間減圧下、過剰のアルコ−ルを留去して、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液を得た。60℃で溶媒を除いた乾燥膜のIR測定からは、1850cm −1 の無水環ピ−クがトレ−ス認められるのみであった。
【0033】
合成例1−6
末端ハ−フエステル化イミドシロキサン前駆体の合成
a−BPDA11.85g(40.3mmol)にNMPを23.8gおよび、ジアミノポリシロキサン15.05g(16.8mmol)と1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R)1.63g(5.6mmol)を加えて20−25℃で2時間撹拌してアミド酸溶液を得た。次いで1−ブタノ−ル29.8g(403mmol)を追加し、50℃で1時間反応させた後、反応液をエバポレ−タ−に入れ50℃で1時間減圧下、過剰のアルコ−ルを留去して、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液を得た。60℃で溶媒を除いた乾燥膜のIR測定からは、1850cm −1 の無水環ピ−クがトレ−ス認められるのみであった。
【0034】
比較合成例1−1
末端ハ−フエステル化イミド前駆体の合成
各成分の割合を、a−BPDA9.63g(32.8mmol)、ジアミノポリシロキサンの代わりに4,4’−DADE3.28g(16.4mmol)、ブチルセロソルブ11.6g(98.3mmol)にし、溶媒NMP26.2gとした他は合成例1−1と同様にして、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液を得た。
【0035】
比較合成例1−2
末端ハ−フエステル化イミド前駆体の合成
各成分の割合を、a−BPDA9.34g(31.8mmol)、ジアミノポリシロキサンの代わりにTPE−R4.64g(15.9mmol)、ブチルセロソルブ11.2g(94.9mmol)にし、溶媒NMP21.0gとした他は合成例1−1と同様にして、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液を得た。
【0036】
合成例2−1
光架橋性化合物の合成
滴下ロ−トと窒素導入管を備えた内容積100ミリリットルの反応装置にトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレ−ト26.64g(63mmol)とジエチレングリコ−ルジメチルエ−テル(ジグライム)35.5gを混合攪拌し、そこへジアミノポリシロキサン(前記式中R4はプロプル、R5はメチル、lは10、アミノ当量は448)8.88g(9.9mmol)を10分間で添加した。20−25℃でさらに12時間攪拌を続けた後、溶液を3μmフィルタ−に通して光架橋性化合物溶液を得た
【0037】
合成例2−2
光架橋性化合物の合成
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレ−トの量を20.76g(49mmol)、ジグライムの量を25.95g、ジアミノポリシロキサンの量を5.19g(5.8mmol)に変えた他は上記例と同様にして、光架橋性化合物溶液を得た
【0038】
合成例2−3
光架橋性化合物の合成
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレ−トの量を22.80g(54mmol)、ジグライムの量を26.61g、ジアミノポリシロキサンの量を3.81g(4.3mmol)に変えた他は上記例と同様にして、光架橋性化合物溶液を得た
【0039】
合成例2−4
光架橋性化合物の合成
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレ−トに代えてジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−トを24.39g(42mmol)、ジグライムの量を28.46g、ジアミノポリシロキサンの量を4.07g(4.5mmol)に変えた他は上記例と同様にして、光架橋性化合物溶液を得た
【0040】
実施例1
上記の末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−1)14.25gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.332g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.116当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.942g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)5.56g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを184mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を184mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル555mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:15μm、溶解時間:60秒、パタ−ン状態:○、解像度:30μm、段差平坦化率が70.6%であった。また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度1.90kg/mm 2 、伸び35%、初期弾性率47kg/mm 2 、体積抵抗:5.0×10 16 Ω・cm、熱分解温度300℃までに4.5%、400℃までに18%の重量減少、半田耐熱性300℃で30秒間で問題なしであった。
【0041】
実施例2
各成分の割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−1)11.52gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.31g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.125当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.761g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)10.49g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で50重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを208mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を208mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル626mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:20μm、溶解時間:60秒、パタ−ン状態:○、解像度:30μm、段差平坦化率が66.0%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0042】
実施例3
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−1)8.83gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.206g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.109当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.584g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−2)3.45g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを115mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を115mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル345mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:15μm、溶解時間:90秒、パタ−ン状態:○、解像度:30μm、段差平坦化率が71.2%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0043】
実施例4
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−2)7.39gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.175g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.109当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.292g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−2)2.75g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを91mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を91mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル275mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:14μm、溶解時間:45秒、パタ−ン状態:○、解像度:20μm、段差平坦化率が70.1%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0044】
実施例5
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−2)8.87gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.207g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.108当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.350g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−3)3.29g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを110mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を110mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル329mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:20μm、溶解時間:60秒、パタ−ン状態:○、解像度:30μm、段差平坦化率が69.4%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0045】
実施例6
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−3)8.29gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.195g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.108当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.234g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)3.01g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを100mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を100mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル300mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:12μm、溶解時間:90秒、パタ−ン状態:○、解像度:40μm、段差平坦化率が73.2%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0046】
実施例7
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−1)5.74gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.134g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.109当量となる。)、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル0.260g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)2.14g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを71mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を71mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル214mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:15μm、溶解時間:60秒、パタ−ン状態:○、解像度:40μm、段差平坦化率が67.8%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0047】
実施例8
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−2)6.28gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.152g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.111当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.248g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−4)2.33g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを78mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を78mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル233mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:12μm、溶解時間:90秒、パタ−ン状態:○、解像度:40μm、段差平坦化率が67.6%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0048】
実施例9
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−4)6.37gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.258g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.109当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.787g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)3.87g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを131mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を131mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル387mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:16μm、溶解時間:90秒、パタ−ン状態:○、解像度:60μm、段差平坦化率が70.2%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0049】
実施例10
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−5)4.86gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.187g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.109当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.588g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)2.98g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを99mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を99mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル299mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:14μm、溶解時間:90秒、パタ−ン状態:○、解像度:60μm、段差平坦化率が68.5%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0050】
実施例11
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−6)5.80gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.194g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.091当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.607g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)2.87g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを95mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を95mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル290mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:18μm、溶解時間:90秒、パタ−ン状態:○、解像度:60μm、段差平坦化率が65.7%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0051】
実施例12
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−1)5.48gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.241g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.207当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.360g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)2.14g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを69mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を69mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル213mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:15μm、溶解時間:90秒、パタ−ン状態:○、解像度:30μm、段差平坦化率が68.4%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0052】
実施例13
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(合成例1−1)4.80gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.082g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.087当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.348g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)4.36g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で50重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを86mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を86mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル260mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:○、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:16μm、溶解時間:60秒、パタ−ン状態:○、解像度:30μm、段差平坦化率が70.8%であった。
また、この感光性樹脂組成物の露光・後加熱膜は、引張強度、伸び、初期弾性率、体積抵抗、熱分解温度、半田耐熱性が実施例1のものと同等であった。
【0053】
比較例1
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(比較合成例1−1)5.42gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.180g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.109当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.511g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)1.97g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを65mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を65mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル197mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:×、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:12μm、溶解時間:90秒、パタ−ン状態:×、全溶解
【0054】
比較例2
各成分の種類および割合を変えて、末端ハ−フエステル化アミド酸溶液(比較合成例1−2)5.23gに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.188g(末端ハ−フエステル化アミド酸の残存カルボン酸1当量に対し0.110当量となる。)、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン0.526g(末端ハ−フエステル化アミド酸を構成するジ酸とジアミン化合物とのモル比のうち過剰なジ酸に対して等モル量となる。)、光架橋性モノマ−混合液(合成例2−1)2.17g(末端ハ−フエステル化アミド酸100重量部に対して固形分で30重量部)を加えて、混合し均一溶液とした。次いで、さらに光重合開始剤として、2,4−ジエチルチオキサントンを72mg、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を72mg、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル217mg加え均一にした後これを1μmフィルタ−に通し、感光性樹脂溶液組成物とした。
この感光性樹脂溶液組成物についての評価結果は、塗布性が均一性:×、ベタツキ:○、光硬化特性が膜厚:10μm、溶解時間:90秒、パタ−ン状態:×、全溶解
【0055】
実施例14
(厚膜パタ−ン形成例)実施例1で得られた感光性樹脂組成物を用いて、ガラスエポキシ銅張り基板上に225μm厚のフィルムをスペ−サ−とし、バ−コ−タ−を用いて均一に流延し、80℃で60分間乾燥して乾燥膜を得た。これを、前述の光硬化特性評価に示した方法によって、マスクを介して1J/cm 2 の光照射を行い、現像液に3分間浸漬現像し、さらに水で表面をリンス洗浄した。基板ごと125℃で30分、150℃で30分、220℃で60分間加熱処理し、パタ−ンを得た。膜厚48μmで60μmまで解像された。
【0056】
実施例15
(多層膜形成例)
ガラスエポキシ基板に幅100μm、膜厚10μmの銅配線を形成し、そこに実施例1と同様にして得られた感光性樹脂組成物を、銅配線上で乾燥膜厚が約15μm厚となるように塗布し、80℃で乾燥し、平坦化された絶縁層と銅配線層を作った。この絶縁層の銅配線上部に、フォトマスクを介して露光・現像することにより、ビア径60μmのパタ−ンを形成し、ビア部に銅ペ−ストを充填した後、さらに125℃から220℃まで順次熱処理した。得られた基板の全面にCr金属膜をスパッタ形成し、その上に銅メッキを盛り上げた。この金属面をメッキレジストを用いることでエッチングし、ビア部で下層配線とつながった上層の配線パタ−ンを形成した。
続いてその配線パタ−ン上の端子部を除く全面に、上記感光性樹脂組成物を塗布・ベ−クし、保護膜を形成した。
得られた配線基板は、膨れ・クラック等の異常は認められず、層間の密着および配線間の導通とも良好であった。
【0057】
【発明の効果】
この発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ水溶液での現像が可能であり、有機溶媒に高濃度で溶解し、10μm以上の厚膜形成が可能で、しかも比較的低いキュア温度が可能である。
【0058】
また、この発明の感光性樹脂組成物から形成した絶縁膜は、熱分解温度によって評価した耐熱性が300℃以上の耐熱性を有し、電気的および機械的性質(特に柔軟性)に優れ、段差平坦化にも優れている。
Claims (5)
- (a)ジアミンに対して過剰モル量のテトラカルボン酸二無水物とジアミノポリシロキサン単独のジアミンあるいはジアミノポリシロキサンおよび他のジアミン混合のジアミンとを反応させて得られるイミドシロキサンオリゴマー前駆体(アミック酸)の酸無水物末端をハーフエステル化して得ることができる末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体、(b)エポキシ基含有シラン化合物、(c)芳香族アミノ化合物、(d)ポリシロキサンジオールとメタクリル酸のエステル化物またはジアミノシロキサンと多価(メタ)アクリル酸エステル化合物との反応物である、分子内に2個以上の不飽和二重結合とシロキサン結合を有する光架橋性化合物、(e)光重合開始剤および(f)溶媒からなるアルカリ現像可能な感光性樹脂組成物。
- 末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体の平均分子量が2万以下である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 各成分の配合割合が、(a)成分である末端ハ−フエステル化イミドシロキサンオリゴマ−前駆体の残存カルボン酸基1当量に対してエポキシ基含有シラン化合物が0.06−0.25当量、(a)成分を構成するジカルボン酸成分とジアミンとのモル比のうち過剰なジカルボン酸成分1当量に対してアミノ基換算で1.90−2.8当量の芳香族アミノ化合物、(a)成分100重量部に対して10−300重量部の光架橋性化合物および(a)成分100重量部に対して0.5−30重量部の光重合開始剤である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1に記載の感光性樹脂組成物を所定の厚さで基材に塗布し、乾燥、露光した後、現像し、後加熱してなる絶縁膜。
- 露光・後加熱して得られる膜の厚みが、10μm以上である請求項4記載の絶縁膜。
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