JP5436262B2 - マスク - Google Patents
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Description
本発明は。このような点に鑑みて創案されたものであり、マスクの接合部が着用者の肌に接触するのを防止するのに有効な技術を提供することを目的とする。
一つの発明は、少なくとも、マスク本体部と、第1および第2の耳掛け部を備えている。マスク本体部は、着用者の口や鼻を覆う部材であり、第1および第2の耳掛け部は、着用者の左耳および右耳に掛けられる部材である。第1及び第2の耳掛け部は、それぞれ第1の方向に沿って離れている第1の接合部および第2の接合部によってマスク本体部に接合されている。
なお、第1の耳掛け部は、着用者の左耳に掛けられ、第2の耳掛け部は、着用者の右耳に掛けられる。「第1の方向」は、マスク本体部の長手方向(幅方向)を表し、マスク着用状態において、着用者の左右方向に対応する。「第1の方向の一方方向」は、第1の耳掛け部から第2の耳掛け部の方向を表し、マスク着用状態において、着用者から見て左から右の方向に対応する。「第1の方向の他方方向」は、第2の耳掛け部から第1の耳掛け部の方向を表し、マスク着用状態において、着用者から見て右から左の方向に対応する。
マスク本体部、第1および第2の耳掛け部は、典型的には、1つのシート片または複数のシート片を接合することによって形成される。マスク本体部は、平面状や立体状に構成可能であるが、少なくともマスク着用時に立体状となるように構成されるのが好ましい。例えば、マスク非着用時には平面状であるが、マスク着用時に立体状となるように構成されたマスク本体部を用いる。このようなマスク本体部としては、例えば、平行に延びる複数の襞により構成されるプリーツタイプのマスク本体部が用いられる。
マスク本体部、第1および第2の耳掛け部を形成するシート片としては、例えば、機械的、化学的、熱的処理によって繊維を固着しあるいは絡み合わせて作られるシート片が用いられる。典型的には、熱融着性合成繊維(熱可塑性合成繊維)を一部に含み、熱融着(熱溶着)が可能な不織布シートが用いられる。マスク本体部と第1および第2の耳掛け部は、一体に形成してもよいし、別体に形成することもできる。好適には、第1および第2の耳掛け部は、伸縮性を有する不織布シート片により形成される。
第1および第2の耳掛け部をマスク本体部に接合する方法としては、種々の接合方法を用いることができる。例えば、熱融着によって接合する方法、接着剤を用いて接合する方法等を用いることができる。第1および第2の接合部は、線状(直線。曲線)や点状等種々の形状の接合部を、線(直線、曲線)に沿ってあるいは不連続に設けることによって構成される。
第1の耳掛け部は、少なくとも一部が、第1の接合部によってマスク本体部の一方の面に接合されている第1の基部を有している。また、第1の基部から、第1の方向の一方方向側に延び、開口を形成する第1の縁部を有している。「マスク本体部の一方の面」は、典型的には、着用面(着用者側の面)が対応する。「第1の縁部」は、着用者の一方の耳(例えば、左側の耳)に掛けられる部分である。
第2の耳掛け部は、少なくとも一部が、第2の接合部によってマスク本体部の一方の面に接合されている第2の基部を有している。また、第2の基部から、第1の方向の他方方向側に延び、開口を形成する第2の縁部を有している。「第1の方向の他方方向側」は、第1の方向に沿った、第2の耳掛け部から第1の耳掛け部の方向が対応する。「第1の縁部」は、着用者の他方の耳(例えば、右側の耳)に掛けられる部分である。
そして、少なくともマスク着用時には、第1の耳掛け部が第1の接合部の箇所で第1の方向に沿って折り返され、折り返された部分の一部が第1の接合部と着用者との間に配置される。また、第2の耳掛け部が第2の接合部の箇所で第1の方向に沿って折り返され。折り返された部分の一部が第2の接合部と着用者との間に配置される。すなわち、第1の接合部が、第1の耳掛け部の一部(折り返された部分の一部)によって覆われ、第2の接合部が、第2の耳掛け部の一部(折り返された部分の一部)によって覆われる。なお、第1の接合部および第2の接合部の全部が覆われるのが好ましいが、少なくとも一部が覆われればよい。
本発明では、少なくともマスク着用時に、第1の耳掛け部の一部によって第1の接合部が覆われ、第2の耳掛け部の一部によって第2の接合部が覆われるため、第1の接合部および第2の接合部が着用者の肌に接触するのを防止することができる。また、本発明のマスクは、非着用時には、第1および第2の耳掛け部がマスク本体部に重ねられるため、包装や持ち運びが容易である。
なお、「第1の方向と交差する第2の方向」は、マスク本体部の長手方向に交差する方向(高さ方向)を表し、マスク着用状態において、着用者の上下方向に対応する。「第2の方向の一方方向」は、マスク本体部の上片から下片の方向を表し、マスク着用状態において、着用者の上から下の方向に対応する。「第2の方向の他方方向」は、マスク本体部の下片から上片の方向を表し、マスク着用状態において、着用者の下から上の方向に対応する。
本形態では、第1の上端側基部の、第1の接合部と第1の縁部の間の部分、第1の下端側基部の、第1の接合部と第1の縁部の間の部分によって、第1の接合部が覆われる。また、第2の上端側基部の、第2の接合部と第2の縁部の間の部分、第2の下端側基部の、第2の接合部と第2の縁部の間の部分によって、第2の接合部が覆われる。
本形態では、第1の上端側基部の、第1の接合部と第1の縁部の間の部分、第1の中央基部の、第1の接合部より第1の縁部側の部分、第1の下端側基部の、第1の接合部と第1の縁部の間の部分によって、第1の接合部が覆われる。また、第2の上端側基部の、第2の接合部と第2の縁部の間の部分、第2の中央基部の、第2の接合部より第2の縁部側の部分、第2の下端側基部の、第2の接合部と第2の縁部の間の部分によって、第2の接合部が覆われる。これにより、接合部が着用者の肌に接触するのを防止しながら、マスク本体部と第1および第2の耳掛け部との接合強度を高めることができる。
本形態では、第1の上端側基部および第2の上端側基部の箇所における、マスク本体部と着用者との間の隙間の発生を防止することができる。
本形態では、第1の耳掛け部の、第1の接合部より第1の縁部側の部分および第2の耳掛け部の、第2の接合部より第2の縁部側の部分を容易に折り返すことができる。
第1の耳掛け部は、少なくとも一部が、第1の接合部によってマスク本体部の一方の面に接合されている第1の基部を有している。また、第1の基部から、第1の方向の一方方向側に延び、開口を形成する第1の縁部を有している。
第2の耳掛け部は、少なくとも一部が、第2の接合部によってマスク本体部の一方の面に接合されている第2の基部を有している。また、第2の基部から、第1の方向の他方方向側に延び、開口を形成する第2の縁部を有している。
そして、少なくともマスク着用時には、第1の耳掛け部の一部が、第1の接合部と着用者の間に配置され、第2の接合部の一部が、第2の接合部と着用者の間に配置されるように構成されている。例えば、第1の耳掛け部(例えば、左側耳掛け部)が折り返されることによって、第1の接合部が第1の耳掛け部の一部により覆われ、第2の耳掛け部(例えば、右側耳掛け部)が折り返されることによって、第2の接合部が第2の耳掛け部の一部により覆われるように、第1および第2の耳掛け部がマスク本体部に接合される。あるいは、第1の耳掛け部の一部によって第1の接合部が覆われ、第2の耳掛け部の一部によって第2の接合部が覆われるように、第1および第2の耳掛け部がマスク本体部に接合される。
本発明では、第1の接合部および第2の接合部が着用者の肌に接触するのを防止することができる。
本形態のマスクでは、先に説明した各構成を用いることによる効果がより効果的に発揮される。
図1は、一実施の形態のマスク10の非着用状態を非着用面20Y側(着用面20Xと反対側の面側)から見た図であり、図2は、一実施の形態のマスク10の非着用状態を着用面20X側から見た図である。図3は、一実施の形態のマスク10の着用状態を着用面20X側から見た図である。図4は、非着用状態のマスク本体部20を示す図であり、図5は、着用状態のマスク本体部20を示す図である。図6は、図3のVI−VI線矢視図である。
「第1の方向70」は、マスク本体部20の長手方向(幅方向)を表し、マスク着用状態において、着用者の左右方向に対応する(「左右方向」という)。「第1の方向70の一方方向」は、左側耳掛け部(第1の耳掛け部)30から右側耳掛け部(第2の耳掛け部)40の方向を表し、マスク着用状態において、着用者から見て左から右の方向に対応する(「右方向」という)。「第1の方向の他方方向」は、右側耳掛け部(第2の耳掛け部)40から左側耳掛け部(第1の耳掛け部)30の方向を表し、マスク着用状態において、着用者から見て右から左の方向に対応する(「左方向」という)。なお、「右方向」および「左方向」という記載は、着用状態において、着用者側から見た方向を表している。したがって、非着用面側から見た場合に用いられる「右方向」および「左方向」という記載は、非着用面側から見た実際の「右方向」および「左方向」と反対方向を示している。
また、「第2の方向80」は、マスク本体部20の長手方向に交差する方向(高さ方向)を表し、マスク着用状態において、着用者の上下方向に対応する(「上下方向」という)。「第2の方向80の一方方向」は、マスク本体部20の上片から下片の方向を表し、マスク着用状態において、着用者の上から下の方向に対応する(「下方向」という)。「第2の方向80の他方方向」は、マスク本体部20の下片から上片の方向を表し、マスク着用状態において、着用者の下から上の方向に対応する(「上方向」という)。
また、「第3の方向90」は、マスク本体部20の前後方向を表し、マスク着用状態において、着用者の前後方向に対応する(「前後方向」という)。「第3の方向90の一方方向」は、マスク本体部20の非着用面20Yから着用面20Xの方向を表し、マスク着用状態において、着用者の前から後の方向に対応する(「後方向」という)。「第3の方向90の他方方向」は、マスク本体部20の着用面20Xから非着用面20Yの方向を表し、マスク着用状態において、着用者の後から前の方向に対応する(「前方向」という)。
なお、折り返し線21aに沿って折り返された折り返し片20Aと襞20Bによって、保形部50が保持される。保形部50は、マスク着用時に、マスク本体部20の上端部を着用者の顔の凹凸形状に対応させることによって、マスク本体部20と着用者の顔との間の隙間を減少させるものである。保形部50は、折り曲げが容易であり、また、折り曲げた形状を維持する剛性を有するのが好ましい。保形部50としては、例えば、合成樹脂あるいは金属等によって形成された薄板が用いられる。保形部50は、種々の方法でマスク本体部20に保持される。本実施の形態では、図1に示されているように、折り返し片20Aと襞20Bを、破線で示されている接合部28と、黒丸で示されている接合部で接合することによって。保形片50を保持している。
また、折り返し線21jによって折り返された折り返し片20Kは、接合部29によって、襞20Jと接合されている。
隣接する襞は、第1の方向70に沿った両端部において、後述する左側接合部および右側接合部25によって接合されている。
本実施の形態では、マスク本体部20と左側耳掛け部30および左側耳掛け部40は、別体に形成されている。なお、マスク本体部20と左側耳掛け部30および左側耳掛け部40を一体に形成することもできる。例えば、1つのシート片を折り返すことによって、マスク本体部20に左側耳掛け部30および左側耳掛け部40を重ねる。
左側耳掛け部30および右側耳掛け部40は、シート片により形成される。左側耳掛け部30および右側耳掛け部40を形成するシート片としては、マスク本体部20と同様に、熱可塑性合成繊維からなる不織布シートを用いることができるが、伸縮性が高い不織布シートを用いるのが好ましい。例えば、目付が30〜120g/m2の、伸縮SB(スパンボンド)不織布シート、伸縮SMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド複合不織布シート)不織布シート、(伸縮SB−フィルム−SB)不織布シート、伸縮性スパンレース不織布シート、伸縮HMA(ホットメルト背着剤)不織布シート等が用いられる。
左側耳掛け部30は、マスク本体部20の着用面20X上に、第1の方向70に沿った他方方向側(左側)に配置されている。また、左側耳掛け部30は、縁部32が、基部31より、第1の方向70に沿った一方方向側(右側)に配置されるように着用面20X上に配置されている。
そして、左側耳掛け部30の基部31の一部が、左側接合部によってマスク本体部20に接合されている。左側接合部は、第2の方向80に沿って形成された線状の接合部あるいは点状の接合部等によって構成されている。本実施の形態では、基部31の一部が、上端側基部31a、中央基部31bおよび下端側基部31cにおいて、左側接合部によってマスク本体部20に接合されている。すなわち、左側接合部は、上端側基部31aをマスク本体部20に接合する上端側接合部23、中央基部31bをマスク本体部20に接合する中央接合部22、下端側基部31cをマスク本体部20に接合する下端側接合部24を有している。左側接合部は、左側接合部より縁部32側の部分が、左側接合部の箇所で第1の方向70に沿って折り返すことができるように形成される。左側接合部が、本発明の「第1の接合部」に対応し、上端側接合部23が、本発明の「第1の上端側接合部」に対応し、中央接合部22が、本発明の「第1の中央接合部」に対応し、下端側接合部24が、本発明の「第1の下端側接合部」に対応する。
右側耳掛け部40は、マスク本体部20の着用面20X上に、第1の方向70に沿った一方方向側(右側)に配置されている。また、右側耳掛け部40は、縁部(耳掛け部)42が、基部41より、第1の方向70に沿った他方方向側(左側)に配置されるように着用面20X上に配置されている。
そして、右側耳掛け部40の基部41は、右側接合部によってマスク本体部20に接合されている。右側接合部は、第2の方向80に沿って形成された線状の接合部あるいは点状の接合部等によって構成されている。本実施の形態では、基部41の一部が、上端側基部41a、中央基部41bおよび下端側基部41cにおいて、右側接合部によってマスク本体部20に接合されている。すなわち、右側接合部は、上端側基部41aをマスク本体部20に接合する上端側接合部26、中央基部41bをマスク本体部20に接合する中央接合部、下端側基部41cをマスク本体部20に接合する下端側接合部27を有している。右側接合部は、右側接合部より縁部42側の部分が、右側接合部の箇所で第1の方向70に沿って折り返すことができるように形成される。右側接合部が、本発明の「第2の接合部」に対応し、上端側接合部26が、本発明の「第2の上端側接合部」に対応し、中央接合部が、本発明の「第2の中央接合部」に対応し、下端側接合部27が、本発明の「第2の下端側接合部」に対応する。
非着用時には、左側耳掛け部30および右側耳掛け部40がマスク本体部20の着用面20Xに重ねられるため、マスク10の大きさ(面積)がマスク本体部20の大きさ(面積)にほぼ等しくなる。これにより、非着用時におけるマスク10の包装や持ち運びが容易である。
図1、図2に示されている状態で、第2の方向80に沿った両端の襞20B、20Jの中央部を第2の方向80に沿って引っ張る。これにより、マスク本体部20は、図5に示されているように、襞20B〜20Jの第1の方向70に沿った中央部が、第2の方向80に沿って拡開する。同時に、中央の襞20Fと両端の襞20Aおよび20Bとの間の第3の方向90(前後方向)に沿った間隔が大きくなる。すなわち、マスク本体部20は、立体状となる。
また、図3、図6に示されているように、左側耳掛け部30および右側耳掛け部40を、第1の方向70(左右方向)に折り返す。すなわち、左側耳掛け部30の縁部32を、第1の方向70に沿って左側に折り返す。これにより、左側耳掛け部30の、左側接合部より縁部32側の部分が、左側接合部の箇所で折り返される。また、右側耳掛け部40の縁部42を、第1の方向70に沿って右側に折り返す。これにより、右側耳掛け部40の、右側接合部より縁部42側の部分が、右側接合部の箇所で折り返される。
この時、左側耳掛け部30の折り返された部分の一部が、左側接合部と着用者60の間に配置される。すなわち、左側接合部が、左側耳掛け部30の、折り返された部分の一部によって覆われる。また、右側耳掛け部40の折り返された部分の一部が、右側接合部と着用者60の間に配置される。すなわち、右側接合部が、右側耳掛け部40の、折り返された部分の一部によって覆われる。
これにより、マスク着用時に、着用者60の肌に左側接合部および右側接合部が直接に接触するのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、左側耳掛け部30の上端側基部31aの、上端側接合部23より縁部32側の部分、左側耳掛け部30の下端側基部31cの、下端側接合部24より縁部32側の部分だけでなく、左側耳掛け部30の中央基部31bの、中央接合部22より縁部32側の部分も折り返される。これにより、左側接合部が着用者の肌に接触するのを防止しながら、上端側基部31aと下端側基部31cの間にも左側接合部を形成して左側耳掛け部30とマスク本体部20との接合強度を高めることができる。右側耳掛け部40についても同様である。
図2では、上端側接合部23は、第2の方向80に沿った一方方向端(下方端)の下部接合部23dが、第2の方向80に沿った他方方向端(上方端)の上部接合部23uに対して、第1の方向70に沿って縁部32と反対側に配置されている。上端側接合部26は、第2の方向80に沿った下方端の下部接合部26dが、第2の方向80に沿った上方端の上部接合部26uに対して、第1の方向70に沿って縁部42と反対側に配置されている。そして、上部接合部23u(26u)と下部接合部23d(26d)の間に、適宜の接合部が形成されている。
また、下端側接合部24は、第2の方向80に沿った上方端の上部接合部24uが、第2の方向80に沿った下方端の下部接合部24dに対して、第1の方向70に沿って縁部32と反対側に配置されている。下端側接合部27は、第2の方向80に沿った上方端の上部接合部27uが、第2の方向80に沿った下方端の下部接合部27dに対して、第1の方向70に沿って縁部42と反対側に配置されている。そして、上部接合部24u(27u)と下部接合部24d(27d)の間に、適宜の形状の接合部が形成されている。
なお、左側接合部および右側接合部の形状や、位置(第1の方向70に沿った位置)は、適宜設定可能であるが、左側接合部および右側接合部の箇所で折り返した部分の一部によって左側接合部および右側接合部を覆うことができるように設定するのが好ましい。
また、左側接合部の下端側接合部24の位置は、第2の方向80に沿った下方端の下部接合部24dの位置から、第2の方向80に沿った上方端の上部接合部24uの位置に、第1の方向70に沿って他方方向(左方向)に順次偏移している。そして、右側接合部25の下端側接合部27の位置は、第2の方向80に沿った下方端の下部接合部27dの位置から、第2の方向80に沿った上方端の上部接合部27uの位置に、第1の方向70に沿って一方方向(右方向)に順次偏移している。これにより、マスク着用時に、下端側基部31cおよび41cにおいて、マスク本体部20と着用者との間に隙間が形成されるのを防止することができる。
なお、マスク着用時には、上端側基部31aおよび41aにおいて隙間が発生し易い。このため、左側接合部22の上端側接合部23および右側接合部25の上端側接合部26の位置のみを、第1の方向70に沿って偏移させてもよい。
例えば、図7に示されている上端側接合部23は、上部接合部23u側の箇所(波線の箇所)に、第2の方向80に平行(略平行を含む)に形成されている接合部23aと、曲線に沿って形成されている接合部23bを有している。
また、図8に示されている上端側接合部23は、上部接合部23u側の箇所に(波線の箇所)に、第2の方向80に平行(略平行を含む)に形成されている接合部23aと、階段状の直線に沿って形成されている接合部23bおよび23cを有している。
また、図9に示されている上端側接合部23は、上部接合部23u側の箇所に(波線の箇所)に、第2の方向80に平行(略平行を含む)に形成されている接合部23aと、第2の方向80に平行(略平行を含む)に形成されている接合部23bを有している(接合部23aと23bは不連続)。
このように、上端側接合部(23、26)および下端側接合部(24、27)の、第2の方向80に沿った端部側を、縁部32(42)の折り返し方向(第1の方向70)に対して直角に形成することにより、縁部32(42)の折り返し方向(第1の方向70)への引っ張り応力に対する強度が増大する。
本発明のマスクの他の実施の形態110が図10に示されている。
本実施の形態のマスク110は、マスク本体部120と、左側耳掛け部130および右側耳掛け部140を備えている。マスク本体部120は、前述したマスク本体部20と同様の構成である。
右側耳掛け部140は、第2の方向80に沿って離れている上端側基部141aと下端側基部141cを含む基部と、上端側基部141aおよび下端側基部141cから延びている縁部142を備えている。また、右側耳掛け部140には、切欠部143によって開口140aが形成されている。また、右側耳掛け部140は、縁部142が、上端側基部141aおよび下端側基部141cより、第1の方向70に沿って他方方向側(左側)に配置されるように、マスク本体部120の着用面120Xの一方方向側の側部(右側部)に配置されている。そして、上端側基部141aの一部および下端側基部141bの一部が、右側接合部によってマスク本体部120に接合されている。右側接合部は、上端側基部14aをマスク本体部120に接合する上端側接合部126、下端側基部14cをマスク本体部120に接合する下端側接合部127、マスク本体部120の襞20B〜20Jを接合する中央接合部125有している。
左側接合部(右側接合部)の上端側接合部123(126)および下端側接合部124127)は、上端側接合部123(126)および下端側接合部124(127)より縁部132(142)側の部分が、上端側接合部123(126)および下端側接合部124(127)の箇所で折り返すことができるように形成されている。
本実施の形態では、左側接合部(右側接合部)の上端側接合部123(126)と下端側接合部124(127)の間の部分は覆われないが、上端側接合部123(126)および下端側接合部124(127)に対応する部分が覆われる。これにより、マスク着用時に、着用者の肌に上端側接合部123(126)および下端側接合部124(126)が接触するのを防止することができる。この場合でも、従来技術よりは良好に着用することができる。
また、マスク着用時に、上端側基部131aおよび141aにおいて、さらには、下側基部131cおよび141cにおいて、マスク本体部120と着用者との間に隙間が形成されるのが防止される。
なお、基部131(141)の上端側基部131a(141a)と下側基部131c(141c)の間の形状は、適宜変更可能である。
マスク本体部、左側耳掛け部および右側耳掛け部としては、種々の構成のマスク本体部、左側耳掛け部および右側耳掛け部を用いることができる。例えば、少なくとも着用時に立体状となるマスク本体部や常時平面状に維持されるマスク本体部を用いることができる。
また、マスク本体部、左側耳掛け部および右側耳掛け部は、種々の材料を用いて、また、種々の方法を用いて形成することができる。さらに、マスク本体部、左側耳掛け部および右側耳掛け部を接合する方法としては、種々の接合方法を用いることができる。
マスク本体部の各襞の形状等は、適宜変更可能である。
左側接合部および右側接合部の形状、配置位置等は、適宜変更可能である。また、接合部としては、連続する接合部を用いることもできるし、離散的に配置された種々の形状の接合部を用いることもできる。
実施の形態で説明した各構成は、単独で用いることもできるし、適宜選択した複数の構成を組み合わせて用いることもできる。
20、120 マスク本体部
20a〜20d 縁部
20B〜20J 襞(プリーツ)
20X 着用面(裏面)
20Y 非着用面(表面)
21a〜21j 折返し線
22、25、122、125 中央接合部
23、123、26、126 上端側接合部
23u、24u、26u、27u 上部接合部
23d、24d、36d、27d 下部接合部
24、124、27、127 下端側接合部
30、130 左側耳掛け部(第1の耳掛け部)
30a、40a 開口
31、41 基部
31a、41a、131a、141a 上端側基部
31b、41b 中央基部
31c、41c、131c、141c 下端側基部
32、42 縁部
40、140 右側耳掛け部(第2の耳掛け部)
70 第1の方向(左右方向)
80 第2の方向(上下方向)
90 第3の方向(前後方向)
Claims (7)
- 着用者の口を覆うマスク本体部と、着用者の耳に掛けられる第1の耳掛け部および第2の耳掛け部を備え、前記第1の耳掛け部および前記第2の耳掛け部は、それぞれ第1の方向に沿って設けられている第1の接合部および第2の接合部によって前記マスク本体部に接合されているマスクであって、
前記第1の耳掛け部は、第1の基部と、前記第1の基部から延び、開口を形成する第1の縁部を有しており、
前記第1の基部の少なくとも一部は、前記第1の接合部によって前記マスク本体部の一方の面に接合されており、
前記第1の縁部は、前記第1の基部から、前記前記第1の方向の一方方向側に延びており、
前記第2の耳掛け部は、第2の基部と、前記第2の基部から延び、開口を形成する第2の縁部を有しており、
前記第2の基部の少なくとも一部は、前記第2の接合部によって前記マスク本体部の前記一方の面に接合されており、
前記第2の縁部は、前記第2の基部から、前記前記第1の方向の他方方向側に延びており、
少なくともマスク着用時には、前記第1の耳掛け部が前記第1の接合部の箇所で前記第1の方向に沿って折り返されるとともに、前記第2の耳掛け部が前記第2の接合部の箇所で前記第1の方向に沿って折り返され、
前記第1の接合部が、前記第1の耳掛け部の折り返された部分の一部により覆われるとともに、前記第2の接合部が、前記第2の耳掛け部の折り返された部分の一部により覆われることを特徴とするマスク。 - 請求項1に記載のマスクであって、
前記第1の基部は、前記第1の方向と交差する第2の方向に離れている第1の下端側基部と第1の上端側基部上端部を有し、前記第1の下端側基部は、前記第1の上端側基部上端部より前記第2の方向の一方方向側に配置されており、
前記第1の縁部は、前記第1の上端側基部および前記第1の下端側基部から延びており、
前記第1の上端側基部の少なくとも一部および前記第1の下端側基部の少なくとも一部が、前記第1の接合部によって前記マスク本体部の前記一方の面に接合されており、
前記第2の基部は、前記第2の方向に離れている第2の下端側基部と第2の上端側基部を有し、前記第2の下端側基部は、前記第1の上端側基部より前記第2の方向の一方方向側に配置されており、
前記第2の縁部は、前記第2の上端側基部および前記第2の下端側基部から延びており、
前記第2の上端側基部の少なくとも一部および前記第2の下端側基部の少なくとも一部が、前記第2の接合部によって前記マスク本体部の前記一方の面に接合されていることを特徴とするマスク。 - 請求項1に記載のマスクであって、
前記第1の基部は、前記第1の方向と交差する第2の方向の一方方向に沿って順に配置されている第1の上端側基部、第1の中央基部および第1の下端側基部を有しており、
前記第1の縁部は、前記第1の上端側基部および前記第1の下端側基部から延びており、
前記第1の基部の少なくとも一部が、前記第1の上端側基部、前記第1の中央基部および前記第1の下端側基部において、前記第1の接合部によって前記マスク本体部の前記一方の面に接合されており、
前記第2の基部は、前記第2の方向の前記一方方向に沿って順に配置されている第2の上端側基部、第2の中央基部および第2の下端側基部を有しており、
前記第2の縁部は、前記第2の上端側基部および前記第2の下端側基部から延びており、
前記第2の基部の少なくとも一部が、前記第2の上端側基部、前記第2の中央基部および前記第2の下端側基部において、前記第2の接合部によって前記マスク本体部の前記一方の面に接合されていることを特徴とするマスク。 - 請求項3に記載のマスクであって、
前記第1の上端側基部を前記マスク本体部の前記一方の面に接合する前記第1の接合部は、前記第2の方向の前記一方方向端の第1の接合部が、前記2の方向の前記他方方向端の第1の接合部より、前記第1の方向の前記他方方向側に配置されるように設けられており、
前記第2の上端側基部を前記マスク本体部の前記一方の面に接合する前記第2の接合部は、前記第2の方向の前記一方方向端の第2の接合部が、前記2の方向の前記他方方向端の第2の接合部より、前記第1の方向の前記一方方向側に配置されるように設けられていることを特徴とするマスク。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のマスクであって、
前記第1の接合部および前記第2の接合部は、前記第2の方向に沿って設けられていることを特徴とするマスク。 - 着用者の口を覆うマスク本体部と、着用者の耳に掛けられる第1の耳掛け部および第2の耳掛け部を備え、前記第1の耳掛け部および前記第2の耳掛け部は、それぞれ第1の方向に沿って離れて設けられている第1の接合部および第2の接合部によって前記マスク本体部に接合されているマスクであって、
前記第1の耳掛け部は、前記第1の接合部によって、少なくとも一部が前記マスク本体部に接合されている第1の基部と、前記第1の基部から延び、開口を形成する第1の縁部を有しており
前記第2の耳掛け部は、前記第2の接合部によって、少なくとも一部が前記マスク本体部に接合されている第2の基部と、前記第2の基部から延び、開口を形成する第2の縁部を有しており、
少なくともマスク着用時には、前記第1の耳掛け部の一部が、前記第1の接合部と着用者の間に配置され、前記第2の接合部の一部が、前記第2の接合部と着用者の間に配置されることを特徴とするマスク。 - 請求項1〜6のいずれかに記載のマスクであって、
前記マスク本体部は、前記第1の方向に沿って延びる複数の襞を有しており、前記複数の襞は、前記第1の方向の前記他方方向側の端部が前記第1の接合部によって接合され、前記第1の方向の前記一方方向側の端部が前記第2の接合部によって接合されており、
前記第1の縁部は、前記第1の基部から帯状に延びており、
前記第2の縁部は、前記第2の基部から帯状に延びていることを特徴とするマスク。
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