JP6816075B2 - マスク、およびマスクの製造方法 - Google Patents

マスク、およびマスクの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6816075B2
JP6816075B2 JP2018166058A JP2018166058A JP6816075B2 JP 6816075 B2 JP6816075 B2 JP 6816075B2 JP 2018166058 A JP2018166058 A JP 2018166058A JP 2018166058 A JP2018166058 A JP 2018166058A JP 6816075 B2 JP6816075 B2 JP 6816075B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ear hook
mask
sheet
main body
ear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018166058A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020037755A (ja
Inventor
靖弘 國枝
靖弘 國枝
Original Assignee
スズラン株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by スズラン株式会社 filed Critical スズラン株式会社
Priority to JP2018166058A priority Critical patent/JP6816075B2/ja
Publication of JP2020037755A publication Critical patent/JP2020037755A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6816075B2 publication Critical patent/JP6816075B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Respiratory Apparatuses And Protective Means (AREA)

Description

本発明は、マスクおよびその製造方法に関し、特に、マスク本体と、マスク本体に接合される一対の耳掛け部とを備えたマスク、およびそのマスクの製造方法に関するものである。
マスクに関する従来の技術として、例えば特許文献1が知られている。特許文献1には、マスク本体部と、マスク本体部に連接される耳掛け部とを備え、耳掛け部は、マスク本体部の両端部領域のそれぞれに接合されており、平面視でマスク本体部の外形内に両端部領域に接合された両耳掛け部が収まるように構成されており、さらに、両耳掛け部を、マスク本体部の外形内で互いに接続する接続部を有するマスクが開示されている。
また、特許文献1には、シート重ね装置によって積層された積層シート帯を、襞付け装置によって襞付け処理し、その後エンドカット装置でカットして個別のマスク本体部を構成すること(段落0044)、耳掛けシート帯を打ち抜き装置で打ち抜き処理することによって、耳掛けシート帯のうち耳掛け部に相当する部位以外が打ち抜かれ、複数の耳掛けシート(即ち複数対の耳掛け部)を含む耳掛けシート帯を形成すること(段落0046)、そして、個別のマスク本体部と、複数対の耳掛け部を含む耳掛けシート帯とを接合装置で互いに接合し、余分なはみ出し部分をカットする処理等の最終的な後処理を行ってマスク本体部及び一対の耳掛け部からなるマスクを製造すること(段落0048)が記載されている。
特許第5762803号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明あっては、個別にカットされたマスク本体部と複数の耳掛けシートを含む耳掛けシート帯とを重ねて接合し、その後、マスク本体部が接合された耳掛けシート帯をカットするなどして個別のマスクを製造する、すなわち、積層シート帯から個別のマスク本体部を構成するカットと、マスク本体部が接合された耳掛けシート帯から、個別のマスクを得るカットとの、2回のカットを行う必要があることから、マスクが効率よく製造することのできる構造ではないという問題がった。
また、特許文献1に記載された発明あっては、マスク本体部のみが襞付け処理されており、耳掛け部が打ち抜き処理されているだけであり、平坦なシートのままで襞付されていないため、耳掛け部の長さの変化は、耳掛け部シートを構成する生地の伸長だけによることとなる。そのため、耳掛け部シートを構成する生地の高伸長方向と、低伸長方向との向きを考慮する必要があるという問題があった。
さらに、両耳掛け部を接続部により接続する場合、マスク本体部の左右方向の長さを、各耳掛け部の環状部をマスク着用者の耳に引っ掛けるために充分な長さの略2倍(一対の耳掛け部の長さ)以上に設定する必要がある。そのため、マスクの左右方向の長さの設定について自由度が低いという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、効率よく製造することができ、また、マスク本体部の左右方向の長さや耳掛け部の長さの設定の自由度が高い構造のマスクを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、マスク本体部の幅や耳掛け部の長さの設定の自由度が高い構造のマスクを効率よく製造することのできる方法を提供することを目的とする。
請求項1のマスクに係る発明は、上記目的を達成するため、マスク本体部と、前記マスク本体部に接合される一対の耳掛け部とを備えたマスクであって、前記一対の耳掛け部は、切り離し線によって着用する前に切り離し除去される被除去部分と共に、耳掛け部シートに形成されており、前記耳掛け部シートは、その左右方向両端部に、各耳掛け部の前記マスク本体部と接合するための接合部となる部分がそれぞれ配置され、前記各耳掛け部となる部分は、各接合部とそれぞれ連続して、前記接合部となる部分の間に位置しており、前記耳掛け部シートの前記各接合部となる部分が前記マスク本体部の左右方向両端部にそれぞれ溶着され、前記接合部となる部分と前記マスク本体部との溶着点は、前記各耳掛け部となる部分を前記接合部となる部分に対して折り返した際、前記各耳掛け部となる部分が前記接合部となる部分と重なる部分を回避するように形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明におけるマスクは、マスク本体部と、耳掛け部シートとを備えている。耳掛け部シートは、マスク本体部に接合されるそれぞれ一対の接合部を有する耳掛け部と、着用する前に切り離し除去される被除去部分とが、切り離し線によって形成されている。ここで、各耳掛け部の接合部となる部分は、耳掛け部シートの左右方向両端部(マスク本体部の左右方向両端部と対応する)にそれぞれ配置され、各耳掛け部となる部分は、両接合部となる部分の間に位置する。耳掛け部シートの接合部と耳掛け部となる部分以外の部分が被除去部分となる。切り離し線は、接合部および耳掛け部となる部分と、被除去部分との間に成形されている。耳掛け部だけをマスク本体部に対して位置決めし接合部を接合する場合と比較して、本発明では、接合部を有する耳掛け部と共に切り離し線によって除去することができる被除去部分を耳掛け部シートが有しているため、容易に且つ確実に安定してかかる耳掛け部シートの耳掛け部となる部分をマスク本体部に対して位置決めし接合部となる部分を接合することができる。そのため、マスクを効率よく製造することができる構造を構成することができる。そして、耳掛け部シートの各接合部となる部分がマスク本体部の左右方向両端部にそれぞれ接合されている。このように構成されたマスクは、着用する前に、耳掛け部シートの被除去部分を除去する。耳掛け部シートの被除去部分を取り除いたマスクは、マスク本体部と重なった状態の両耳掛け部を接合部に対して起すことにより、各耳掛け部を着用者の耳にそれぞれ掛けることができる。
請求項2のマスクに係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明において、前記マスク本体部と前記耳掛け部シートは、互いの左右方向両端部が一致し、且つ、前記マスク本体部の上下方向端縁の少なくとも一方から前記耳掛け部シートの少なくとも前記耳掛け部となる部分が高さ方向にはみ出すように配置されて重ねられていることを特徴とする。
請求項2の発明では、請求項1に記載の発明において、マスク本体部と耳掛け部シートは、互いの左右方向両端部が一致し、且つ、マスク本体部の上下方向端縁の少なくとも一方から前記耳掛け部シートの少なくとも前記耳掛け部となる部分が高さ方向にはみ出すように配置されて重ねられているため、かかるはみ出した部分を把持することにより、容易に且つ確実に切り離し線を破断して耳掛け部シートの接合部と耳掛け部から被除去部分を切り離すことができる。
請求項3のマスクに係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1または2のいずれかに記載の発明において、前記マスク本体部と前記耳掛け部シートは、共に高さ方向に展開することが可能な襞を同じ形状で形成されており、前記耳掛け部シートの襞が、少なくとも耳掛け部となる部分に形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項1または2のいずれかに記載の発明において、マスク本体部と耳掛け部シートとを重ねた状態で、共に左右方向に沿って高さ方向に折りたたんで高さ方向に展開することが可能な同じ形状の襞が形成されている。そして、高さ方向に展開可能な襞は、耳掛け部シートの少なくとも耳掛け部となる部分にも形成される。そのため、耳掛け部シートの被除去部分を切り離し除去した後に、耳掛け部の襞を高さ方向に展開すると、耳掛け部の高さ方向の長さを伸長させることができ、したがって、耳掛け部を着用者の耳に掛けるために必要な長さにすることができる。その結果、耳掛け部シートに形成する耳掛け部となる部分の左右方向の長さを短く設定することができ、したがって、従来の技術のようにマスク本体部の左右方向の長さを耳掛け部の左右方向の長さの2倍に設定する必要がないので、マスク本体部の左右方向の長さの設定の自由度が向上し、また、耳掛け部シートの高伸長方向と、低伸長方向との向きを考慮する必要がないので、マスクの構造をさらに効率よく製造することができるものとすることができる。
請求項4のマスクに係る発明は、請求項3に記載の発明において、前記マスク本体部と前記耳掛け部シートの接合部となる部分を接合することにより、前記襞の左右方向両端部が展開不能に留められていることを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項3に記載の発明において、マスク本体部と耳掛け部シートの接合部との接合は、襞の左右方向両端部を展開不能に留める機能も有する。そのため、マスク本体部と耳掛け部シートの接合部とを接合するための手段と、襞の左右方向両端部を展開不能に留めるための手段とを個別に設ける必要がなく、マスクの構造をさらに効率よく製造することができるものとすることができる。
請求項5のマスクに係る発明は、請求項3または4のいずれかに記載の発明において、前記耳掛け部シートは、前記各耳掛け部となる部分の間に前記被除去部分が位置していることを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項3または4のいずれかに記載の発明において、耳掛け部シートの耳掛け部が高さ方向に展開可能な襞を形成されていることにより、耳掛け部シートに形成する耳掛け部となる部分の左右方向の長さを短く設定することができることから、各耳掛け部を互いに接するように設ける必要がなく、したがって、耳掛け部シートの各耳掛け部となる部分の間に被除去部分を位置させることができる。そして、耳掛け部シートの各耳掛け部となる部分の間に形成された被除去部分をマスク本体部に対して押さえることにより、容易に被除去部分と切り離し除去することができる。さらに、耳掛け部シートが、各耳掛け部となる部分の上方と下方に被除去部分を有する場合、かかる各耳掛け部となる部分の上方と下方に位置する被除去部分を、各耳掛け部となる部分の間に位置する被除去部分によって連続させることができるため、容易に被除去部分と切り離し除去することができる。
また、請求項6のマスクの製造方法に係る発明は、マスク本体部と、前記マスク本体部に接合される一対の耳掛け部とを備えたマスクの製造方法であって、前記マスク本体部をその左右方向に複数連続させてなるマスク本体部シート帯を用意すると共に、前記一対の耳掛け部となる部分と、着用する前に切り離し除去される被除去部分と、前記耳掛け部となる部分と前記被除去部分とを切り離すための切り離し線とが形成される耳掛け部シートを、その左右方向に複数連続させてなる耳掛け部シート帯を用意し、各耳掛け部シートの左右方向両端部となる位置に、各耳掛け部の前記マスク本体部と接合するための接合部となる部分をそれぞれ配置すると共に、各接合部と連続する前記各耳掛け部となる部分を前記接合部となる部分の間に位置させるよう、各耳掛け部シート帯の前記各耳掛け部シートに切り離し線を形成し、各マスク本体部と前記各耳掛け部シートとの左右方向の位置を一致させるよう前記マスク本体部シート帯と前記耳掛け部シート帯の長手方向を合わせるように配置して重ねて、前記マスク本体部シート帯と少なくとも前記耳掛け部を含む前記耳掛け部シート帯とに高さ方向に展開可能な襞を同時に形成し、前記マスク本体部シート帯の前記各マスク本体部における左右方向両端部と、前記耳掛け部シート帯における前記各接合部となる部分とを接合し、これにより前記マスク本体部と前記耳掛け部シートとの左右方向両端部において前記襞を展開不能に留め、前記マスク本体部シート帯の互いに隣接する前記マスク本体部の間と前記耳掛け部シート帯の互いに隣接する前記耳掛け部シートの間とを同時に切断することを特徴とする。
請求項6発明では、マスク本体部シート帯は、マスク本体部を複数連続させたもので、マスク本体部シート帯の長手方向とをマスク本体部の左右方向とを一致させるよう配列することができる。耳掛け部シート帯は、耳掛け部シートを複数連続させたもので、耳掛け部シート帯の長手方向と耳掛け部シートの左右方向とを一致させるよう配列することができる。耳掛け部シートは、一対の耳掛け部となる部分と、着用する前に切り離し除去される被除去部分とが形成されるものである。耳掛け部シート帯に、マスク本体と接合するための接合部となる部分および接合部となる部分と連続する耳掛け部となる部分と、被除去部分とを切り離すための切り離し線を形成する。接合部となる部分は、各耳掛け部シートの左右方向両端部となる位置に配置し、耳掛け部となる部分は両接合部の間に配置する。その後、各マスク本体部と各耳掛け部シートとの位置を一致させるようマスク本体部シート帯と耳掛け部シート帯の長手方向を合わせるように配置して重ねる。各耳掛け部シートは、接合部となる部分と耳掛け部となる部分だけでなく、被除去部分を含んでいるため、容易に且つ確実に安定して各マスク本体部と位置合わせをすることができる。続いて、重ねられたマスク本体部シート帯と耳掛け部シート帯とに襞を形成する。このとき、各耳掛け部シートに対する襞の形成は、耳掛け部となる部分を含む。マスク本体部シート帯と耳掛け部シート帯と重ねた状態であるため、両者に襞を同時に形成することができる。そして、製造されたマスクを着用する際には、耳掛け部シートの被除去部分を切り離し除去した後に、耳掛け部に形成された襞を展開することで、耳掛け部を着用者の耳に掛けるために充分な長さに伸長させることができ、したがって、耳掛け部全体の長さを伸長させることができる。その結果、耳掛け部シートに形成する耳掛け部となる部分の左右方向(耳掛け部シート帯における長さ方向)の長さを短く設定することができ、したがって、従来の技術のようにマスク本体部の左右方向(マスク本体部シート帯における長さ方向)の長さを耳掛け部の左右方向の長さの2倍に設定する必要がなく、マスク本体部の左右方向の長さの設定の自由度を向上させることができる。続いて、マスク本体部シート帯の各マスク本体部における左右方向両端部と、耳掛け部シート帯における各接合部となる部分とを接合する。この接合により、マスク本体部と耳掛け部シートとの左右方向両端部において襞を展開不能となるように留めることができる。マスク本体部シート帯の互いに隣接するマスク本体部の間と、耳掛け部シート帯の互いに隣接する耳掛け部シートの間とを、同時に切断すると、個々のマスクが製造される。耳掛け部シート帯と耳掛け部シート帯とが接合されているので、一度の切断動作で個々のマスクに分けることができる。そのため、マスクを効率よく製造することができる。
請求項7のマスクの製造方法に係る発明は、請求項6に記載の発明において、前記マスク本体部シート帯と前記耳掛け部シート帯の長手方向を合わせるように配置して重ねる際に、前記マスク本体部シート帯の両側縁の少なくとも一方から前記耳掛け部シート帯の少なくとも前記耳掛け部となる部分をはみ出させるように配置することを特徴とする。
請求項7の発明では、請求項6に記載の発明において、製造されたマスクは、マスク本体部の上下方向端縁の少なくとも一方から耳掛け部シートの少なくとも耳掛け部となる部分が高さ方向にはみ出すように配置されて重ねられている。このように製造されたマスクを着用するに先立って、耳掛け部シートの被除去部分を切り離し除去する際に、耳掛け部シートのマスク本体部からはみ出した部分を把持することにより、容易に且つ確実に切り離し線を破断して耳掛け部シートの接合部と耳掛け部から被除去部分を切り離すことができる。
請求項8のマスクの製造方法に係る発明は、請求項7に記載の発明において、前記本体部シート帯と前記耳掛け部シート帯との一方の側縁の位置を合わせて、マスク本体部シート帯の他方の側縁から前記耳掛け部シート帯の少なくとも前記耳掛け部となる部分をはみ出させるように前記本体部シート帯と前記耳掛け部シート帯とを重ねることを特徴とする。
請求項8の発明では、請求項7に記載の発明において、耳掛け部シート帯の幅を本体部シート帯からはみ出させる長さだけ長く成形しておき、この長く成形された部分に耳掛け部が部分的に含まれるように耳掛け部を配置する。そして、耳掛け部シート帯を本体部シート帯と重ねる際には、本体部シート帯と耳掛け部シート帯との一方の側縁の位置を合わせる。これにより、マスク本体部シート帯の他方の側縁から耳掛け部シート帯の少なくとも耳掛け部となる部分がはみ出るよう容易に且つ確実に配置することができる。
本発明によれば、効率よく製造することができ、マスク本体部の幅や耳掛け部の長さの設定の自由度が高い構造のマスクを提供することができる。
また、本発明よれば、マスク本体部の幅や耳掛け部の長さの設定の自由度が高い構造のマスクを効率よく製造することのできる方法を提供することができる。
本発明マスクの実施の一形態を説明するために示した平面図である。 図1に示したマスクの耳掛け部シートから被除去部分の除去を開始する状態を説明するために示した平面図である。 図2に示した状態から被除去部分を完全に除去した状態を説明するために示した平面図である。 図3に示した状態から耳掛け部を外側に開いた状態、特に右側の耳掛け部については形成された襞を展開した状態を説明するために示した平面図である。 マスク本体部シート帯(a)と耳掛け部シート帯(b)を説明するために示した平面図である。 耳掛け部シートを重ねて同時に折りたたんで襞を形成した状態を説明するために示した左右方向一方の端部における縦断拡大断面図である。 本発明のマスクを製造するための装置と製造方法を説明するために示した概念図である。
最初に、本発明のマスクの実施の一形態を図1〜図6に基づいて詳細に説明する。ここで、同一部分、若しくは相当する部分については、同一の符号で示すこととする。なお、図1は、本発明のマスク1の実施の一形態を示したものであり、図2〜図4は、図1に示したマスク1を着用するまでの手順を説明するために示したものであり、図5の(a)は、複数のマスク本体部を左右方向に連続させたマスク本体部シート帯20であって、襞52を形成すべく折りたたむ前の状態を示したものであり、図5の(b)は、複数の耳掛け部シート3、3、3・・・を左右方向に連続させた耳掛け部シート帯30であって、襞53を形成すべく折りたたむ前の展開した状態を示したものであり、図6は、マスク本体部2と耳掛け部シート3を重ねて同時に襞52、53を形成した状態の実施の一形態を説明するために示した左右方向一方の端部における縦断拡大断面図である。
本実施の形態におけるマスク1は、マスク本体部2と、マスク本体部2に接合される一対の耳掛け部3aと共に着用する前に切り離し除去される被除去部分32、33(図1、図2、図5の(b)に斜線で示した部分)とが切り離し線31によって形成された1枚の耳掛け部シート3とを備えている。なお、1枚の耳掛け部シート3とは、一つの層からなるシートに限定されることを意味するものではなく、複数のシートを積層することにより構成された多層からなる1枚のシートを含む。また、以下の説明では、左右方向とは、着用者がマスク1を着用した際の着用者の左右方向を意味し、上下方向とは、着用者がマスク1を着用した際の着用者の上下方向を意味するものとする。
本実施の形態におけるマスク本体部2は、略矩形形状に成形されており、複数のシートを積層することにより構成されている。このようなマスク本体部2は、各層を構成する不織布などからなるシートをマスク本体部2の左右方向に連続させてシート帯とし、図5の(a)に示すように各層のシート帯を積層してマスク本体部シート帯20とし、後述するように耳掛け部シート帯30と重ねて襞52、53を同時に形成した後に、長手方向に所定の間隔で形成される切断線6で切断することにより、それぞれが左右方向に所定の長さを有するように成形することができる。また、マスク本体部シート帯20の幅は、図5に基づいて後述するように耳掛け部シート帯30と上方向端縁20b、30bを合わせて重ねて襞52、53を同時に形成した状態で、耳掛け部シート帯30の下方端縁30aよりもLだけマスク本体部シート帯20の下方端縁20aが短くなるように設定されている。マスク本体部2の左右方向の寸法、および、襞52が形成された状態の高さ方向の寸法は、着用者の顔の形状に応じて中間部の襞52を展開して口と鼻の周囲を覆うことができるよう設定される。
また、マスク本体部シート帯20に形成される各マスク本体部2は、図4および図5の(a)に示すように、積層した複数のシートを固定保持するために、その下方端縁26近傍が複数の溶着点22aを2条の略直線状に左右方向(マスク本体部シート帯20の状態では長手方向)に延びるよう平行に配置してなる溶着線22、22によって溶着されており、また、上方端縁近傍が複数の溶着点23aを2条で互いに間隔をおいて左右方向(シート帯の状態では長手方向)に平行に延びるよう配置してなる溶着線23によって溶着されている。さらに、本実施の形態における各マスク本体部2は、上方端縁近傍に所謂ノーズフィット部材21を収容するために折り返された収容部24を構成している。ノーズフィット部材21は、着用者の鼻とその左右の頬の形状に応じて塑性変形し、マスク本体部2の上方端縁26を着用者の顔に応じた形状に保持するためのものである。マスク本体部2の上方端縁26に形成された収容部24は、ノーズフィット部材21に沿って平行にマスク本体部2の左右方向に延びる溶着線23、23が形成されると共に、収容部24のノーズフィット部材21の左右方向端部近傍には、ノーズフィット部材留め溶着部25、25が形成されており、マスク本体部2の上方端縁26近傍における左右方向の略中央にノーズフィット部材21が保持されている。
一方、本実施の形態における耳掛け部シート3は、略矩形形状に成形されており、不織布などからなるシートを耳掛け部シート3の左右方向に連続させて耳掛け部シート帯30とし、図5の(b)に示すように耳掛け部シート帯30を後述するようにマスク本体部シート帯20と重ねて襞52、53を同時に略同じ形状で形成し、長手方向に所定の間隔で形成される切断線6で切断することにより、それぞれが各マスク本体部2の左右方向の長さと同じ長さとなるように成形することができる。そして、耳掛け部シート帯30の幅(耳掛け部シート3の高さ方向の寸法)は、図5に基づいて後述するようにマスク本体部シート帯20と上方向端縁20a、30bを合わせて重ねて襞52、53を実質的に同じ形状で形成した状態で、マスク本体部シート帯20の下方端縁20aよりもLだけ耳掛け部3aを含む耳掛け部シート帯30の下方端縁30aが長くなるように設定されている。
そして、耳掛け部シート3は、その左右方向両端部に、各耳掛け部3a、3aをマスク本体に接合するための接合部3b、3bとなる部分がそれぞれ配置されており、各接合部3b、3bとなる部分から連続して環状の耳掛け部3a、3aとなる部分がマスク1の中央部に向かって延びるようにそれぞれ設けられている。その結果、各耳掛け部3a、3aとなる部分は、両接合部3b、3bの間に配置されている。また、本実施の形態においては、両耳掛け部3a、3aとなる部分は、互いに離れて配置されている。耳掛け部シート3の接合部3bおよび耳掛け部3aとなる部分と、それ以外の部分との間には、切り離し線31が形成されている。切り離し線31は、例えば所謂ミシン目など、耳掛け部シート3を断続的に破断することにより形成することができる。耳掛け部シート3の接合部および耳掛け部3aとなる部分以外の部分は、図2に示すように、マスク1を着用する前に切り離し除去される被除去部分32、33である。図1、図2、および図5の(b)に斜線で示すように、本実施の形態における被除去部分は、接合部3bと環状の耳掛け部3aとに囲まれた部分33と、環状の耳掛け部3aの上下方向に位置する部分32b、32c、および、両耳掛け部3a、3aの互いに離間した間の部分32aとなっている。被除去部分の両耳掛け部3a、3aの互いに離間した間の部分32aは、両耳掛け部3a、3aの上下方向に位置する部分32b、32cと連続している。そして、本実施の形態における耳掛け部シート3は、上述したようにマスク本体部2と上方向端縁2b、3bを合わせて重ねて襞52、53を実質的に同じ形状で形成した状態で、マスク本体部2の下方端縁26よりもLだけ長くなる領域に、耳掛け部3aとなる部分とその下方に位置する被除去部分32bが部分的にかかるように配置されている。本実施の形態において、耳掛け部3aとなる部分とその下方に位置する被除去部分32bの一部は、マスク本体部2の下方端縁26からはみ出すように配置されている。また、耳掛け部シート3の接合部3bとなる部分の高さ方向の長さは、マスク本体部2の高さ方向の長さと同じに設定されている。
なお、耳掛け部シート3は、上述した実施の形態に限定されることはなく、マスク本体部2と下方向端縁26、36を合わせて重ねて襞52、53を形成した状態で、マスク本体部2の上方端縁2bよりもLだけ長くなる領域に、すなわち、耳掛け部3aとなる部分と必要に応じてその上方に位置する被除去部分32cを部分的に配置して、耳掛け部3aとなる部分がマスク本体部2の上方端縁2bからはみ出すように配置することもでき、また、耳掛け部3aとなる部分の上方と下方、および耳掛け部3aの上方および下方に位置する被除去部分32b、32cを部分的にマスク本体部2の上方端縁27と下方端縁26の双方からからはみ出すように配置することもできる。さらに、耳掛け部シート3には、耳掛け部3aとなる部分の上方と下方のいずれか一方に被除去部分32aまたは32bを形成することなく、マスク本体部2と重ねた際に、耳掛け部3aとなる部分のみを部分的マスク本体部2からはみ出すように配置することもできる。さらに、本発明は、上述したように耳掛け部シート3をマスク本体部2からはみ出るように配置することに限定されることはなく、耳掛け部シート3とマスク本体部2とが同じ高さで成形されており、耳掛け部シート3がマスク本体部2の下方端縁26からはみ出すことなく重ねられる場合も含むことができる。
そして、このように配置されたマスク本体部2と耳掛け部シート3とは重ねられて、図5に示すようにそれぞれ左右方向に沿って延びる折り曲げ線50で高さ方向に折りたたまれ襞52、53が同じ形状で一緒に形成される。すなわち、耳掛け部シート3は、その耳掛け部3aとなる部分、接合部3bとなる部分、および被除去部分32、33となる部分にも、襞53が形成される。なお、重ねられたマスク本体部2と耳掛け部シート3に形成する襞52、53の形状や折り曲げ線50で折りたたむ方向、間隔などは、図6に示した実施の形態に限定されることはなく、任意に変更することができる。
耳掛け部シート3の左右方向両端部にそれぞれ配置された接合部3b、3bとなる部分は、マスク本体部2の左右方向両端部にそれぞれ接合されている。本実施の形態では、耳掛け部シート3の接合部3b、3bとなる部分とマスク本体部2とが、複数の溶着点51aをほぼ直線状に配列してなる溶着線51により接合されている。しかしながら、耳掛け部シート3の接合部3b、3bとなる部分とマスク本体部2との接合は、複数の溶着点51aにより溶着されることに限定されることはなく、連続する溶着線により溶着したり、接着剤により接着することもできる。なお、マスク本体部2と耳掛け部シート3の襞52、53が形成されている部分に対する溶着線51の各溶着点51aは、図6に示したように、マスク本体部2と耳掛け部シート3の襞52、53により重なる部分を貫通するように溶着されている。そのため、マスク本体部2と耳掛け部シート3に形成された襞52、53は、接合部3b、3bが配置される左右方向両端部で展開不能となっており、左右方向両端部の間の中間部が高さ方向にそれぞれ展開することができる。したがって、図4の右方に示すように、両接合部3b、3bの間に配置された耳掛け部3a、3aも、それぞれ襞53を展開することが可能となっている。
なお、図4に示したように、マスク1を着用する際には、耳掛け部3aを接合部3bに対して折り返すこととなり、その結果、耳掛け部3aと接合部3bとに重なる部分が生じる。本実施の形態においては、図3に示したように、かかる耳掛け部3aと接合部3bとが重なる部分を回避して溶着点51aが形成されている。
次に、以上のように構成されたマスク1を着用者が着用する際に行う手順を説明する。マスク1は、被除去部分32、33を含む耳掛け部シート3がマスク本体部2に重ねられ襞52、53が実質的に同じ形状で形成された状態で、左右方向の両端部に位置する接合部3bがマスク本体部2の対応する左右方向両端部とそれぞれ接合されている。そして、本実施の形態においては、耳掛け部シート3に形成された一対の耳掛け部3a、3aと、その耳掛け部3a、3aの下方に位置する被除去部分32bとがマスク本体部2の下方端縁26から部分的にはみ出すよう配置されている。そのため、マスク1を着用するに先立って被除去部分32、33を除去するために、耳掛け部シート3のマスク本体部2からはみ出した領域を把持して、図2に示すように、切り離し線31で被除去部分32、33を耳掛け部3aおよび接合部3bから切り離し除去する。なお、耳掛け部3aの下方に被除去部分32bを形成せず、したがって、耳掛け部3aのみがマスク本体部2からはみ出るように配置されている場合には、耳掛け部シート3のマスク本体部2と重なっている被除去部分32aまたは32cを押さえた状態で、耳掛け部3aのマスク本体部2からはみ出た部分を把持して引っ張る(引っ張る方向は適宜選択することができる。)ことにより、切り離し線31で被除去部分32、33を耳掛け部3aおよび接合部3bから切り離すことができ、その後、耳掛け部3aから切り離された被除去部分32、33を把持して除去することができる。また、本実施の形態では、両耳掛け部3a、3aの間にも被除去部分32aが存在しており、かかる被除去部分32aにより両耳掛け部3a、3aの下方および上方に位置する被除去部分32b、32cが接続されている。そのため、耳掛け部3aの下方に位置する被除去部分32bを耳掛け部3aから切り離すと、これに続いて両耳掛け部3a、3aの間に位置する被除去部分32aを耳掛け部3a、3aから切り離すことができ、さらに、耳掛け部3a、3aの上方に位置する被除去部分32cを耳掛け部3a、3aから切り離して耳掛け部3a、3aの周囲に位置する被除去部分32を連続して一体に除去することができる。また、環状の耳掛け部3aの内側にそれぞれ位置している被除去部分33を除去する場合には、かかる環状の耳掛け部3aの内側に位置している被除去部分33を押さえた状態で、耳掛け部3aのマスク本体部2からはみ出た部分を把持して引っ張ることにより、切り離し線31で環状の耳掛け部3aの内側に位置している被除去部分33を耳掛け部3aから切り離し除去することができる。
図3は、図1に示したマスク1から耳掛け部シート3の被除去部分32、33を完全に除去した状態を示したものである。この状態から、図4に示したように、耳掛け部3a、3aを接合部3b、3bに対して起して広げる。そして、耳掛け部3aに形成された襞53を図4の右方に示したように展開すると、耳掛け部3aは、着用者の耳に掛けることができる長さとなる。そのため、耳掛け部シートの高伸長方向と、低伸長方向との向きを考慮する必要がない。
以上説明したように、本発明のマスク1は、耳掛け部シート3が被除去部分32、33を含んでおり、耳掛け部シート3の耳掛け部3aとなる部分がマスク本体部2の上下端縁26、27の少なくとも一方からはみ出るように配置して重ね合わせ、耳掛け部シート3の左右方向両端部に形成された接合部3bとなる部分をマスク本体部2の対応する左右方向両端部に接合しているため、マスク1の構成を効率よく製造することができるものとすることができ、また、被除去部分32、33が除去されているかいないかで、マスク1が使用前であるか使用済であるかを容易に判断することができる。
さらに、本発明のマスク1は、マスク本体部2の襞52と実質的に同じ形状で一緒に耳掛け部シート3にも襞53を形成するので、マスク1の構成が効率よく製造することができるものとなるとともに、耳掛け部3aの襞53を展開することによって耳掛け部3aの長さを伸長させることができるので、耳掛け部3aの左右方向の寸法がマスク本体部2の左右方向の寸法に影響されることがないため、耳掛け部3aの左右方向の寸法の設定について自由度が向上する。そして、両耳掛け部3a、3aを接するように形成する必要がないので、耳掛け部シート3の各耳掛け部3a、3aとなる部分の間に被除去部分32aを配置することができる。この場合、各耳掛け部3aとなる部分の間に配置された被除去部分32aは、両耳掛け部3a、3aの上下方向に位置する被除去部分32b、32cと連続させることができるため、被除去部分32を容易に除去することができる。
さらにまた、耳掛け部シート3の高さ方向の長さをマスク本体部2の高さ方向の長さよりも、マスク本体部2からはみ出る長さLだけ長く成形した場合には、マスク本体部2と耳掛け部シート3との上下いずれかの端縁の2aと3aまたは2bと3bを位置を合わせするだけで、確実にマスク本体部2の上下方向端縁のいずれか一方2aまたは2bから耳掛け部シート3の耳掛け部3aとなる部分を部分的にはみ出すように容易に配置することができる。
次に、上述したように構成されたマスク1を製造するための装置の実施の一形態を図7に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、マスク本体部2が3層の不織布などの素材により構成する場合で説明するが、本発明は、マスク本体部2を構成する層の数、素材等について本実施の形態に限定されることはない。
本実施の形態におけるマスク1を製造するための装置は、マスク本体部2の各層を構成するための不織布などからなる帯状素材のロール20A、20B、20Cと、各ロール20A、20B、20Cからそれぞれ引き出され重ねられた帯状素材のうちの少なくとも一つの一側縁を幅方向に連続して折り返す帯状素材折り返し手段70と、帯状粗材折り返し手段70により折り返される帯状粗材の一側縁にノーズフィット部材25を供給するノーズフィット供給手段71と、折り返された一側縁にノーズフィット部材25が供給され重ねられた状態の帯状素材に溶着線22,23およびノーズフィット部材留め溶着部25を形成して、積層されたマスク本体部シート帯20を形成する積層手段72と、不織布などからなる耳掛け部シート帯30を巻いたロール30Rと、耳掛け部シート帯30に切り離し線31を形成する切り離し線形成手段80と、マスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30とが重ねられた状態で折り曲げ線50に沿って折りたたんで襞52、53を形成する襞形成手段90と、マスク本体部シート帯20の各マスク本体部2となる部分における左右両端部と、耳掛け部シート帯30の各耳掛け部シート3における接合部3bとなる部分とを接合して、切断線6を挟んで互いに隣接する耳掛け部シート3の接合部3b、3bの間を切断して単体のマスク1を形成する接合・切断手段91とを備えている。
各ロール20A、20B、20Cからそれぞれ引き出され重ねられた帯状素材は、重ねられて、帯状素材折り返し手段70により少なくとも一つの層となる素材の一側縁が幅方向に連続して折り返されるとともに、ノーズフィット供給手段71により帯状素材の折り返した部分にノーズフィット部材25を供給し、続いて、積層手段72により帯状素材に溶着線22、23およびノーズフィット部材留め溶着部25を形成して、積層されたマスク本体部シート帯20を形成する。
積層手段72を経たマスク本体部シート帯20は、図5の(a)に示したように、その長手方向に、後に耳掛け部シート帯30と共に切断される仮想線である切断線6を介して、複数のマスク本体部2が連続した状態となっている。なお、マスク本体部シート帯20の長手方向は、マスク本体部2の左右方向と一致する。したがって、マスク本体部シート帯20の幅方向は、マスク本体部2の高さ方向と一致する。
一方、本実施の形態における耳掛け部シート帯30は、図5の(b)に示したように、その長手方向に、後にマスク本体部シート帯20と共に切断される仮想線である切断線6を介して複数の耳掛け部シート3が連続した状態となっている。なお、耳掛け部シート帯30の長手方向は、耳掛け部シート3の左右方向と一致する。したがって、耳掛け部シート帯30の幅方向は、耳掛け部シート3の高さ方向と一致する。切り離し線形成手段80は、本実施の形態では、ダイカッタロール81と、受けロール82とを備えている。ダイカッタロール81は、切り離し線31を形成することにより、各耳掛け部シート3の左右両方向端部に接合部3b、3bとなる部分を形成し、接合部3b、3bとなる部分の間に、両耳掛け部3a、3aとなる部分を接合部3b、3bとなる部分と連続して形成し、その他の部分に非除去部分32、33となる部分を形成するよう構成されている。また、ダイカッタロール81は、互いに隣接する耳掛け部シート3、3の接合部3b、3bが連なるよう形成されている。したがって、切り離し線形成手段80を経た耳掛け部シート帯30は、互いに隣接する耳掛け部シート3、3の接合部3b、3bが、それぞれの耳掛け部シート3、3における左右方向両端部に配置されており、後に切断線6で切断されるまで連なるよう形成されている。さらに、各耳掛け部シート3においては、両耳掛け部3a、3aが接しておらず、間に被除去部分32aが形成されている。
そして、本実施の形態においては、耳掛け部シート帯30は、ローラ83によって方向を変換され、マスク本体部シート帯20と重ねられる。このとき、図5に示したように、マスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30との上方端縁20b、30bが揃えられる。耳掛け部シート帯30の下方端縁30aは、マスク本体部シート帯20の下方端縁20aよりも長さLだけ長くなるように設定されている。すなわち、マスク本体部シート帯20の幅と耳掛け部シート帯30の幅との間には、距離Lだけ差が設けられている。そして、本実施の形態においては、耳掛け部シート帯30の下方端縁30aの、マスク本体部シート帯20に対して距離Lだけ長い領域には、耳掛け部3aとなる部分が含まれている。そのため、耳掛け部シート3の耳掛け部3aとなる部分は、マスク本体部2からはみ出るように配置される。
この状態で重ねられたマスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30は、襞形成手段90に送られて、その長手方向、すなわちマスク本体部2と耳掛け部シート3の左右方向に全長にわたって延びる折り曲げ線50(図5)で同時に折りたたまれて、図6に示すように襞52、53がそれぞれ形成される。襞53は、耳掛け部シート帯30の各耳掛け部シート3の耳掛け部3aとなる部分にも形成されることとなる。
襞52、53がそれぞれ形成されたマスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30は、接合・切断手段91に送られて、切断線6により形成されるマスク本体部の左右方向両端部と、耳掛け部シートの左右方向両端部に配置された接合部となる部分とが、高さ方向(マスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30の幅方向)にわたって、溶着される。ここで、図6に示したように、マスク本体部と耳掛け部シートの左右方向両端部において、襞52、53が形成されることにより重なった部分は、貫通するように互いに溶着されて、展開不能となっている。一方、両端部の接合部3b、3bの間は、溶着されておらず、展開することが可能となっている。そのため、耳掛け部シート3の耳掛け部3aとなる部分に形成された襞53も、後述するように展開することができる。そして、接合・切断手段91は、重ねられて実質的に同じ形状で一緒に襞52、53が形成された状態で接合されたマスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30を切断線6で切断する。これにより、図1に示したように個々のマスク1を製造することができる。
次に、本発明のマスクの製造方法の実施の一形態を、図6に示したように構成された製造装置を用いて、図1に示したように構成されたマスク1を製造する場合により、図1〜図7に基づいて詳細に説明する。なお、上述した説明と重複する構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態におけるマスクの製造方法は、図5に示したように、マスク本体部2を複数連続させてなるマスク本体部シート帯20を用意すると共に、一対の耳掛け部3a、3aとなる部分と、着用する前に切り離し除去される被除去部分32、33とが形成される耳掛け部シート3を複数連続させてなる耳掛け部シート帯30を用意する。本実施の形態における耳掛け部シート帯30の幅は、マスク本体部シート帯20と比較して、後に重ねたときに各耳掛け部シート3の少なくとも耳掛け部3aが部分的にマスク本体部2からはみ出させる長さLだけ長くなるように設定されている。なお、本発明は、耳掛け部シート帯30をマスク本体部シート帯20と同じ幅にして、後に重ねたときに各耳掛け部シート3の少なくとも耳掛け部3aがマスク本体部2からはみ出ないようにすることも含むことができる。
次に、各耳掛け部シート3の左右方向両端部となる位置に、各耳掛け部3a、3aのマスク本体部2と接合するための接合部3b、3bとなる部分をそれぞれ配置すると共に、各耳掛け部シート3の接合部3b、3bとなる部分の間にそれぞれ連続して各耳掛け部3a、3aとなる部分を配置するよう、各耳掛け部シート帯30に切り離し線31を形成する。
その後、各マスク本体部2と各耳掛け部シートと3の左右方向の位置を一致させるようマスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30の長手方向を合わせ、且つ、本実施の形態では、マスク本体部2と耳掛け部シートの上方端縁27、37となるマスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30の側縁270、370の位置を合わせて重ねる。上述したように、本実施の形態では、耳掛け部シート帯30の幅がマスク本体部2からはみ出させる長さLだけ長くなるように設定されているため、マスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30の側縁270、370の位置を合わせて重ねるだけで、マスク本体部2の下方端縁26となるマスク本体部シート帯20の側縁260から、耳掛け部シート3の下方端縁となる耳掛け部シート帯30の側縁360を容易に且つ確実にはみ出させることができ、その結果、耳掛け部シート3の耳掛け部3aとなる部分を部分的にはみ出させることができる。
また、マスク本体部シート帯20と被除去部分32、33を含む耳掛け部シート帯30を重ねて、両者の長手方向に沿った折り曲げ線50で折りたたむことにより、マスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30に対してマスク1の高さ方向に展開することが可能な襞52、53を同時に実質的な形状で容易に少ない工程で形成することができる。そして、耳掛け部シート帯30に形成されるマスク1の高さ方向に展開可能な襞53は、耳掛け部3aにも形成される。そのため、マスク1を着用する際に耳掛け部3aに形成された襞53を展開することで、耳掛け部3aを着用者の耳に掛けることができる長さに伸長させることができる。そしてその結果、耳掛け部3aの左右方向の長さを比較的短く設定することができるので、耳掛け部の左右方向の長さに応じてマスク本体2の左右方向の長さを設定する必要がなく、したがって製造するマスク1の特に幅方向の大きさを比較的自由に設定することができる。
さらに、マスク本体部シート帯20と耳掛け部シート帯30とを重ねて接合した状態であるので、一つの工程で互いに隣接するマスク本体部2と耳掛け部シート3との間の切断線6で同時に切断して個々のマスク1とすることができる。
さらに、本実施の形態により製造されたマスク1は、耳掛け部シート帯30に形成された少なくとも耳掛け部3aの一部が部分的にマスク本体部2からはみ出ているので、マスク1を着用する前に、耳掛け部シート30の被除去部分52、53を耳掛け部3aおよび接合部5bから切り離し線31で容易に各確実に切り離すことができる。
1:マスク、 2:マスク本体部、 3:耳掛け部シート、 3a:耳掛け部、 3b:接合部、 31:切離し線、 32、33:被除去部分、 52:マスク本体部の襞、 53:耳掛け部シートの襞、 L:耳掛け部シートをマスク本体部からはみ出させる長さ

Claims (8)

  1. マスク本体部と、前記マスク本体部に接合される一対の耳掛け部とを備えたマスクであって、
    前記一対の耳掛け部は、切り離し線によって着用する前に切り離し除去される被除去部分と共に、耳掛け部シートに形成されており、
    前記耳掛け部シートは、その左右方向両端部に、各耳掛け部の前記マスク本体部と接合するための接合部となる部分がそれぞれ配置され、前記各耳掛け部となる部分は、各接合部とそれぞれ連続して、前記接合部となる部分の間に位置しており、
    前記耳掛け部シートの前記各接合部となる部分が前記マスク本体部の左右方向両端部にそれぞれ溶着され、
    前記接合部となる部分と前記マスク本体部との溶着点は、前記各耳掛け部となる部分を前記接合部となる部分に対して折り返した際、前記各耳掛け部となる部分が前記接合部となる部分と重なる部分を回避するように形成されていることを特徴とするマスク。
  2. 前記マスク本体部と前記耳掛け部シートは、互いの左右方向両端部が一致し、且つ、前記マスク本体部の上下方向端縁の少なくとも一方から前記耳掛け部シートの少なくとも前記耳掛け部となる部分が高さ方向にはみ出すように配置されて重ねられていることを特徴とする請求項1に記載のマスク。
  3. 前記マスク本体部と前記耳掛け部シートは、共に高さ方向に展開することが可能な襞を同じ形状で形成されており、
    前記耳掛け部シートの襞が、少なくとも耳掛け部となる部分に形成されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のマスク。
  4. 前記マスク本体部と前記耳掛け部シートの接合部となる部分を接合することにより、前記襞の左右方向両端部が展開不能に留められていることを特徴とする請求項3に記載のマスク。
  5. 前記耳掛け部シートは、前記各耳掛け部となる部分の間に前記被除去部分が位置していることを特徴とする請求項3又は4に記載のマスク。
  6. マスク本体部と、前記マスク本体部に接合される一対の耳掛け部とを備えたマスクの製造方法であって、
    前記マスク本体部をその左右方向に複数連続させてなるマスク本体部シート帯を用意すると共に、前記一対の耳掛け部となる部分と、着用する前に切り離し除去される被除去部分と、前記耳掛け部となる部分と前記被除去部分とを切り離すための切り離し線とが形成される耳掛け部シートを、その左右方向に複数連続させてなる耳掛け部シート帯を用意し、
    耳掛け部シートの左右方向両端部となる位置に、各耳掛け部の前記マスク本体部と接合するための接合部となる部分をそれぞれ配置すると共に、各接合部と連続する前記各耳掛け部となる部分を前記接合部となる部分の間に位置させるよう、各耳掛け部シート帯の前記各耳掛け部シートに切り離し線を形成し、
    マスク本体部と前記各耳掛け部シートとの左右方向の位置を一致させるよう前記マスク本体部シート帯と前記耳掛け部シート帯の長手方向を合わせて配置して重ねて、前記マスク本体部シート帯と少なくとも前記耳掛け部を含む前記耳掛け部シート帯とに高さ方向に展開可能な襞を同時に形成し、
    前記マスク本体部シート帯の前記各マスク本体部における左右方向両端部と、前記耳掛け部シート帯における前記各接合部となる部分とを接合し、これにより前記マスク本体部と前記耳掛け部シートとの左右方向両端部において前記襞を展開不能に留め、
    前記マスク本体部シート帯の互いに隣接する前記マスク本体部の間と前記耳掛け部シート帯の互いに隣接する前記耳掛け部シートの間とを同時に切断することを特徴とするマスクの製造方法。
  7. 前記マスク本体部シート帯と前記耳掛け部シート帯の長手方向を合わせるように配置して重ねる際に、前記マスク本体部シート帯の両側縁の少なくとも一方から前記耳掛け部シート帯の少なくとも前記耳掛け部となる部分をはみ出させるように配置することを特徴とする請求項6に記載のマスクの製造方法。
  8. 前記耳掛け部シート帯の幅を前記本体部シート帯からはみ出させる長さだけ長く成形しておき、該長く成形された部分に前記耳掛け部が部分的に含まれるように前記耳掛け部を配置し、
    前記本体部シート帯と前記耳掛け部シート帯の側縁の一方の位置を合わせて、前記耳掛け部シート帯の他方の側縁を前記本体部シート帯の他方の側縁からはみ出させた状態で重ねることを特徴とする請求項7に記載のマスクの製造方法。
JP2018166058A 2018-09-05 2018-09-05 マスク、およびマスクの製造方法 Active JP6816075B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018166058A JP6816075B2 (ja) 2018-09-05 2018-09-05 マスク、およびマスクの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018166058A JP6816075B2 (ja) 2018-09-05 2018-09-05 マスク、およびマスクの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020037755A JP2020037755A (ja) 2020-03-12
JP6816075B2 true JP6816075B2 (ja) 2021-01-20

Family

ID=69737637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018166058A Active JP6816075B2 (ja) 2018-09-05 2018-09-05 マスク、およびマスクの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6816075B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW202135891A (zh) * 2020-03-18 2021-10-01 台灣愛司帝科技股份有限公司 口罩結構及其製作方法
CN111227374B (zh) * 2020-03-19 2022-02-22 深圳市六方吉星科技有限公司 一种高效生产安全易撕口罩的自动化装置及其生产方法
KR20220150394A (ko) * 2020-04-01 2022-11-10 가부시키가이샤 즈이코 마스크 및 마스크의 제조 방법
KR102266408B1 (ko) * 2020-05-18 2021-06-16 황태준 마스크 제조 방법
TW202144046A (zh) * 2020-05-21 2021-12-01 台灣愛司帝科技股份有限公司 口罩製造機
TWI710328B (zh) * 2020-05-21 2020-11-21 台灣愛司帝科技股份有限公司 口罩結構
JP7296918B2 (ja) * 2020-05-29 2023-06-23 大王製紙株式会社 マスク
JP7386756B2 (ja) * 2020-05-29 2023-11-27 大王製紙株式会社 マスク
JP7210512B2 (ja) * 2020-07-31 2023-01-23 大王製紙株式会社 マスク

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5436262B2 (ja) * 2010-02-19 2014-03-05 ユニ・チャーム株式会社 マスク
BR112015000124A2 (pt) * 2012-07-02 2017-06-27 3M Innovative Properties Co máscara facial e método para usar uma máscara facial
TWI645883B (zh) * 2017-07-24 2019-01-01 台灣康匠製造股份有限公司 具展翼之口罩及其製造工序

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020037755A (ja) 2020-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6816075B2 (ja) マスク、およびマスクの製造方法
JP3213582U (ja) マスク
JP5762804B2 (ja) マスクの製造方法、マスク
JP5762802B2 (ja) マスク
JP5474509B2 (ja) マスクの製造方法
CN102844001B (zh) 制造吸收性物品的方法、用于制造吸收性物品的设备和一次性裤子
JP5762803B2 (ja) マスク
JP3824461B2 (ja) 使い捨てマスクおよびその製造方法
JP2012217651A5 (ja)
JP2012217649A5 (ja)
US20080035153A1 (en) Facemask roll and method for manufacturing the same
JP7383129B2 (ja) マスク及びマスクの製造方法
JP2017082345A (ja) マスクの製造方法
WO2005089690A1 (ja) 着用物品およびその製造方法
KR102085233B1 (ko) 마스크 및 그 제조 방법
WO2021261321A1 (ja) 使い捨てマスクの製造方法
JP4773820B2 (ja) マスク
JP7433742B2 (ja) 衛生用マスク
JP2007313085A (ja) マスクおよびその製造方法
WO2021230208A1 (ja) マスク及びその製造方法
JP2005065726A (ja) ポケットコイルマットレス
CN106535685B (zh) 用于呼吸面罩的新的制造和折叠方法
JP2017205263A (ja) パック用フェイスマスク
JP7293499B2 (ja) マスク及びその製造方法
KR102671928B1 (ko) 접철식 마스크 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200610

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201223

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6816075

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250