JP5407686B2 - 車両の後部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の後部開口部を覆うバックドアと、車両前後方向に延在する左右一対のリアサイドフレームと、車幅方向に延びて、その両端部が該リアサイドフレームにそれぞれ連結されるバンパービームとを備えた車両の後部車体構造に関する。
従来より、後突時における車両の損傷を軽減するために、車体後部の剛性を向上させることができる車体構造について様々な検討がなされている。
例えば、下記特許文献1では、車体後部に配設されるバンパービームの中央にライセンスプレート取付け位置があり、この取付け位置に車幅方向両側及び上下に亘ってサポート部材を配設したものが開示されている。
また、下記特許文献2では、バンパービームの中央部に発生しがちな局部荷重に対する配慮から、バンパービームの車幅方向中央部に補強部材を設けたものが開示されている。
下記特許文献1、2によれば、車両の後突によって後方から荷重が作用した場合であっても、上述したサポート部材や補強部材により前記荷重を受け止めることが可能になり、これによってバンパーの変形を最小限にできるとしている。
実開平4−96563号公報 特開2001−322517号公報
ところで、従来、車両の後部開口部を覆うバックドアが軽衝突によって損傷した場合には、バックドア自体の変形や、バックドアを開閉する開閉レバー等の損傷によって開口部が開閉できなくなり、荷物の出し入れができなくなる虞があった。
また、バックドアは、一般的に鉄板部品によって構成されている。従って、バックドアが損傷すると、その修理の際には前記鉄板部品を交換または修復しなければならず、結果的に多額の修理費用が発生して、ユーザに対し多大な経済的負担を強いるという問題点もあった。
そこで、近年では、バックドアを軽衝突時に損傷させないようにすることが強く望まれており、車体構造の研究開発においては、バックドアの損傷防止を実現することが重要な検討事項となっている。
ここで、前記特許文献1、2に開示された従来技術を見てみると、これらはあくまでも損傷を軽減する対象がバンパービームとされているに過ぎず、バックドアの損傷防止に関する観点はない。従って、上述した従来技術では、軽衝突時にバックドアの損傷を確実に防止できない虞がある。
また、バックドアを軽衝突時に損傷させないようにするために、バンパービーム及びバンパーフェースを後方に大きく張り出した構造が知られているが、該構造は、バンパービーム及びバンパーフェースの大型化による重量の増加が懸念されるとともに、車種、車格に合ったバンパービームが必要となり、製造コストの増大が懸念される。
この発明は、乗員の安全性を向上させることができ、かつバンパービーム、バンパーフェースの大型化を抑制しつつ、車体後部外表面を構成するバックドアの軽衝突時における損傷を防止することで、後部開口部から荷物の出し入れを可能にし、バックドアの損傷を最小限に抑制することで、修理費用が発生した際には、ユーザへの経済的負担を軽減することができる車両の後部車体構造を提供することを目的とする。
この発明の車両の後部車体構造は、車両の後部開口部を覆うバックドアと、車両前後方向に延在する左右一対のリアサイドフレームと、車幅方向に延在して、その両端部が該リアサイドフレームにそれぞれ連結されるバンパービームとを備えた車両の後部車体構造であって、前記バンパービームは、前記バックドアの後面部より車両前方に配設され、前記バンパービームは、前記バックドアの後面部より車両前方に配設され、前記バックドアより後方に突出する先当て部材を、前記バンパービームに取付けると共に、前記バンパービームと前記先当て部材とを車両後方から覆うバンパーフェースを備え、前記先当て部材は、衝突荷重を受けると、側面視で上方かつ前方に向かって回動するように、ボックス状をなしており、前記バンパービームに取付けられる取付け面の上縁部及び左右の縁部が、前記バンパービームの後面部に直接接合固定され、前記取付け面の下縁部は、前記バンパービームの後面部に接合されておらず、前記先当て部材の後面部は、上端が最も後方に突出しており、全体的に前方かつ下方に傾斜しているものである。
この構成によれば、先当て部材をバンパービームに取付けることで、後方からの軽衝突時、バックドアよりも先に衝突荷重を受け止めることができるため、バンパービーム、バンパーフェースの大型化を抑制しながら、バックドアの損傷を防止できる。従って、軽衝突発生後であっても、バックドアの開閉が可能となり、後部開口部からの荷物の出し入れが可能になる。
そして、バックドアの損傷防止を実現することで、鉄板部品の交換や修復が不要となる。このため、修理費用の抑制が図れ、ユーザへの経済的負担を軽減することができる。
また、先当て部材をバンパービームに取付けることで、バンパービーム、リアサイドフレームといった各剛性部材との協働により、後方からの衝突荷重を受け止めてその衝撃を吸収することができ、これによって乗員の安全性を向上させることができる。
また、バンパービームが、バックドアの後面部より車両前方に配設されているので、先当て部材の構造を適宜変更するだけで、軽衝突時におけるバックドアの損傷を確実に防止でき、最小限の構造変更及び製造コストで対応することができる。
この発明の一実施態様においては、前記バンパーフェースに、外表面を形成する一般面より車両前方に凹設する凹設部が備えられると共に、該凹設部には、ライセンスプレートが備えられ、前記先当て部材は、前記凹設部の車幅方向両側部に配設され、前記先当て部材において、前記取付け面の車幅方向の寸法が、前記バンパーフェースに近接する前記先当て部材の後面部の車幅方向の寸法よりも大きい値に設定され、平面視で、前記先当て部材の後面部と、該後面部から前記取付け面の前記凹設部側の縁部にのびる面部とがなす角度に比し、前記先当て部材の後面部と、該後面部から前記取付け面の前記リアサイドフレーム側の縁部にのびる面部とがなす角度の方が大きいものである。
この構成によれば、凹設部よりも相対的に後方へ突出した一般面により形成されるスペースを利用して、先当て部材を配設できる。これにより、先当て部材の設置スペースを確保するための突出部をわざわざバンパーフェースに形成する必要がなくなり、その結果リアオーバーハングを短くすることができる。また、取付け面側におけるバンパービームとの結合強度を高めることができる。このため、先当て部材に入力された衝突荷重を確実にバンパービームに伝達させることができ、前記荷重を効率よく分散させることができる。そして、後面部の寸法を取付け面側と同じかまたはそれよりも大きな寸法に設定した場合に比べ、後方に近接するバンパーフェースとの干渉を容易に回避できる。このため、バンパーフェースのデザインの自由度を確保できる。
この発明の一実施態様においては、前記先当て部材の荷重に対する耐力が、前記バンパービーム及び前記リアサイドフレームの耐力よりも低く設定されたものである。
この構成によれば、軽衝突時よりも大きな荷重が作用した時、先当て部材の耐力によってリアサイドフレームやバンパービーム等の潰れ変形が阻害されることを抑制でき、その結果荷重エネルギー吸収を効率的に行うことができる。
この発明によれば、先当て部材をバンパービームに取付けることで、後方からの軽衝突時、バックドアよりも先に衝突荷重を受け止めることができるため、バンパービーム、バンパーフェースの大型化を抑制しながら、バックドアの損傷を防止できる。従って、軽衝突発生後であっても、バックドアの開閉が可能となり、後部開口部からの荷物の出し入れが可能になる。
そして、バックドアの損傷防止を実現することで、鉄板部品の交換や修復が不要となる。このため、修理費用の抑制が図れ、ユーザへの経済的負担を軽減することができる。
また、先当て部材をバンパービームに取付けることで、バンパービーム、リアサイドフレームといった各剛性部材との協働により、後方からの衝突荷重を受け止めてその衝撃を吸収することができ、これによって乗員の安全性を向上させることができる。また、バンパービームが、バックドアの後面部より車両前方に配設されているので、先当て部材の構造を適宜変更するだけで、軽衝突時におけるバックドアの損傷を確実に防止でき、最小限の構造変更及び製造コストで対応することができる。
この発明の実施形態に係る後部車体構造を備えた車両のリア側の斜視図。 図1に示す車両のリア側の底面図。 図2のA−A線矢視断面図。 図2のB−B線矢視断面図。 図1に示す車両のリア側の分解斜視図。 先当て部材を示す斜視図。 後方からの軽衝突時における挙動を説明するための断面図。 先当て部材の形状とバンパーフェースのデザイン自由度との関係を説明するための図。 この発明の他の実施形態に係る先当て部材を示す斜視図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1は、本発明の実施形態に係る後部車体構造を備えた車両のリア側の斜視図であり、図2は、図1に示す車両のリア側の底面図、図3は、図2のA−A線矢視断面図、図4は、図2のB−B線矢視断面図、図5は、図1に示す車両のリア側の分解斜視図である。なお、図中において矢印(F)は車体前方、矢印(R)は車体後方を示す。
図1に示す車両1は、後部に左右一対のリアフェンダー2と、リアヘッダー3と、左右一対のリアピラー4と、リアバンパーフェース5とを備え(但し、図1では、車両左側のみを示す。)、リアヘッダー3とリアピラー4とリアバンパーフェース5等で囲まれた後部開口部6が形成されている。
通常、後部開口部6は、リアヘッダー3にヒンジ結合されたバックドア7に覆われており、このバックドア7の操作によって開閉可能とされている。
また、車両1の後部では、図2〜図4に示すように、荷室8のフロア面を構成するリアフロアパネル9が配設されている。そして、このリアフロアパネル9の下面には、車両前後方向に延在する左右一対のリアサイドフレーム10が配設されている。リアサイドフレーム10は、車体フレームを構成する車体剛性部材であって、車両前後方向に延びる閉断面を備えている。
また、リアフロアパネル9の一部には、他の部位より段下げ形成されたスペアタイヤパン9aが形成されており、このスペヤタイヤパン9a及びリアサイドフレーム10の後端部には、車幅方向に延在して車体後部を形成するリアエンドパネル11が配設されている。
リアエンドパネル11は、図3、図4に示すように、リアエンドアウタパネル11aと、その上部かつ荷室8側のリアエンドインナパネル11aとにより構成されている。そして、これらリアエンドアウタパネル11aとリアエンドインナパネル11bとの接合固定により、両者の間には車幅方向に延在する閉断面部11cを形成している。
また、このリアエンドパネル11の後面側には、図2〜図4に示すように、車幅方向中央部が両端部に比べて後方に位置するように湾曲して形成されたリアバンパービーム12が車幅方向に延在するように架設されている。バンパービーム12は、主にリアエンドパネル11の後方で車幅方向に延在するビーム本体12aと、このビーム本体12aの後方に設けられるクロージングプレート12bとから構成されている。
このうち、ビーム本体12aでは、クロージングプレート12bの前端からリアサイドフレーム10側(車両前方)に向かって突出する2つのビード12c、12cが形成されている。ビード12c、12cは、断面コ字状をなしており、その前面部が、ブラケット13にボルト、ナット等の結合部材14、14によって結合されている。
ブラケット13、13は、リアサイドフレーム10の後端部の位置に対応して配設されており、ボルト、ナット等の結合部材(図示せず)によってリアエンドパネル11の後面部に結合されている。これにより、リアバンパービーム12は、その左右両端部が一対のブラケット13、13及びリアエンドパネル11を介してリアサイドフレーム10に連結されている。
また、ビーム本体12aは、その上下端にフランジ部12d、12dを有しており、これがクロージングプレート12bに接合固定されている。これにより、ビード12c、12cの後部の開放部分がクロージングプレート12bによって閉塞され、ビーム本体12aとクロージングプレート12bとの間に閉断面部12eを形成している。
ところで、バックドア7は、図3、図4に示すように、主に外表面を形成するアウタパネル7aと、荷室8側のインナパネル7bとによって構成されており、いずれも鉄板部品で構成されている。そして、本実施形態では、バンパービーム12の後端部を構成するクロージングプレート12bが、バックドア7の後面部(具体的には、バックドア7のアウタパネル7aの後面部)よりも前方に位置している。
また、本実施形態では、図2〜図5に示すように、上述したバンパービーム12を構成するクロージングプレート12bの後面部に、2つの先当て部材15、15が取付けられており、その後面部が、図3、図4に示すようにバックドア7より後方に突出している。そして、バンパービーム12及び先当て部材15は、バンパーフェース5によって車両後方から覆われており、車外に露出しないような構成になっている。
図6は、先当て部材15を示す斜視図である。先当て部材15は、特に図5、図6に示すように中空のボックス状をなしており、その前面部において略矩形状の開口部15aを有している。そして、この開口部15aの左右の縁部には、車幅方向両側に拡幅されたフランジ部15b、15bが形成されており、このフランジ部15b、15bが、クロージングプレート12b(図2〜図5参照)の後面部にスポット溶接されている。
さらに、先当て部材15は、開口部15aの上縁部15cが、突合せ溶接により図6にて太線で示す接合部位αでクロージングプレート12bの後面部に接合固定されている。先当て部材15は、フランジ部15b、15bでのスポット溶接、及び上縁部15cでの突合せ溶接により、バンパービーム12に接合固定されている。他方、開口部15aの下縁部15dでは、クロージングプレート12bとの接合はなされていない。
また、先当て部材15は、図2、図5、図6に示すように、前部から後部に向かうにつれて徐々に車幅方向の寸法が小さくなるように平面視でテーパー状をなしている。具体的には、クロージングプレート12bに接合固定される取付け面部(ここでは、フランジ部15b、15bや上縁部15cを含む面)の車幅方向の寸法L1が、バンパーフェース5と近接する後面部15eの同寸法L2に比べて大きい値に設定されている。
また、先当て部材15の後面部15eは、その上端が最も後方に突出しており、全体的に前方かつ下方に傾斜している。
また、先当て部材15は、リアサイドフレーム10やバンパービーム12よりも外部からの荷重に対する耐力が低くなるように設定されている。実際には、先当て部材15の肉厚を薄く設定したり、材質を低剛性のものにしたりすることで、耐力を相対的に低く設定している。
ところで、上述したバンパーフェース5は、合成樹脂製とされており、その車幅方向中央部には、外表面を形成する一般面5aより前方に凹設する凹設部5bが備えられている。そして、この凹設部5bには、図1、図2、図4、及び図5に示すように、ライセンスプレート16が備えられている。
凹設部5bの上部には、図4に示すように、略水平面をなす天井部5cが形成され、該天井部5cには、上方から光を照射してライセンスプレート16の視認性を向上させるためのライセンスランプ17が配設されている。
ここで、上述した先当て部材15、15は、図2、図4に示すように、凹設部5bの車幅方向両側に配設されている。
本実施形態に係る車両1では、例えば、図7に示すように、二点鎖線で示す障害物Xが車両1の後方から軽衝突した場合、この障害物Xは、先ずバンパーフェース5の外表面に当接してこれを変形させ、図示のように、バンパーフェース5を介して先当て部材15を押圧する。この時、先当て部材15は、バックドア7に先んじて衝突荷重を受けることになる。
このようにして先当て部材15が衝突荷重を受けると、最も後方に突出した後面部15eの上端が先ず前記荷重を受ける。この時、先当て部材15の後面部15eが上述したように前方かつ下方に傾斜していることによって、先当て部材15は、前記荷重により前方かつ上方に押し上げられるような力を受ける。
先当て部材15がこのような力を受けると、フランジ部15bがクロージングプレート12bから剥離し、クロージングプレート12bと接合されていない下縁部15dがバンパービーム12から離間する。この時、先当て部材15は、図7にて太矢印で示すように、突合せ溶接された上縁部15cを中心にして、側面視で上方かつ前方に向かって回動する。先当て部材15は、このような挙動をとりながら前記荷重を受け止め、最終的には、障害物Xがバックドア7へ接触することを阻止する。
このように、本実施形態では、バックドア7より後方に突出する先当て部材15をバンパービーム12に取付けることにより、後方からの軽衝突時には、先当て部材15がバックドア7よりも先に衝突荷重を受け止めることができ、バンパービーム12やバンパーフェース5の大型化を抑制しながら、バックドア7の損傷を防止できる。従って、軽衝突発生後であっても、バックドア7の開閉が可能となり、後部開口部6からの荷物の出し入れが可能になる。
そして、バックドア7の損傷防止を実現することで、アウタパネル7a、インナパネル7bといった鉄板部品の交換や修復が不要となり、合成樹脂製のバンパーフェース5の交換のみで対応できる。このため、修理費用の抑制が図れ、ユーザへの経済的負担を軽減することができる。
また、先当て部材15をバンパービーム12に取付けたことにより、先当て部材15は、後方からの衝突荷重を受けた後、座屈しながらバンパービーム12やリアサイドフレーム10といった各剛性部材と協働して衝撃を吸収することができ、その結果、乗員の安全性を向上させることができる。
ところで、バンパーフェース5では、上述したように天井部5cを有する凹設部5bが形成されているが、仮にこの凹設部5bを形成せず、バンパーフェース5の一般面5a上にライセンスプレート16を配設したとすると、この場合、ライセンスランプを配設するスペースを確保することが困難となって、一般面5aから突出するようにライセンスランプを配設しなければならなくなる。このような構成は、車両後部の見栄え低下を招くことになり、好ましくない。
そこで、本実施形態では、ライセンスプレート16に対し上方から光を照射できるように、ライセンスランプ17を配設するための天井部5cを有した凹設部5bが形成されている。そして、バンパーフェース5に凹設部5bが形成されることによって、バンパーフェース5では、凹設部5bの車幅方向両側の一般面5bが相対的に後方へ突出している。
本実施形態では、このようにして凹設部5bよりも相対的に後方へ突出した一般面5aにより形成される内側のスペースを利用して、先当て部材15が配設されている。このような構成により、先当て部材15の設置スペースを確保するための突出部をわざわざバンパーフェース5に形成する必要がなくなり、その結果リアオーバーハングを短くすることができる。
近年では、デザイン上の理由から、リアオーバーハングを可及的に短くすることが望まれており、上述したような先当て部材15の配置により、見栄えの向上を図ることができる。
また、バンパービーム12の車幅方向中央部が車幅方向両端部に比べて後方に位置するように湾曲して配設されたものにおいて、先当て部材15を、図2に示すように車幅方向中央部寄りに配設することで、先当て部材15の前後方向の幅を短くすることができる。このため、先当て部材15の軽量化やコスト低減を図ることができる。さらに、先当て部材15を車幅方向中央部寄りに配設したことで、これをより後方に配置することができ、後方からの軽衝突時には、障害物X(図7参照)の荷重をより確実に先当て部材15に入力させることができる。
また、先当て部材15において取付け面の寸法L1が後面部15eの寸法L2よりも大きく設定されることにより、取付け面側におけるバンパービーム12との結合強度を高めることができる。このため、先当て部材15に入力された衝突荷重を確実にバンパービーム12に伝達させることができ、前記荷重を効率よく分散させることができる。
そして、後面部15eの寸法L2を小さくすることで、例えば、図8にて二点鎖線で示すように取付け面側と同じかまたはそれよりも大きな寸法に設定した場合に比べ、後方に近接するバンパーフェース5との干渉を容易に回避できる。このため、バンパーフェース5のデザインの自由度を確保でき、例えば、その一般面5aを、図3等に示すように、車幅方向両端部が中央部よりも前方に突出するように湾曲して形成することが可能になる。
また、車両1の構成上の理由等から、バンパービーム12のクロージングプレート12bが上述したようにバックドア7の後面部より前方にレイアウトされた場合であっても、先当て部材15の前後長を変更する等、その構造を適宜変更するだけで、軽衝突時におけるバックドア7の損傷を確実に防止でき、最小限の構造変更及び製造コストで対応することができる。
また、クロージングプレート12bがバックドア7よりも前方にレイアウトされた場合、中空の先当て部材15の前後長を長く設定することで、軽衝突時よりも大きな荷重が作用した時には、この先当て部材15が圧縮変形することによって荷重エネルギーを吸収することができる。これにより、車両1の荷室8を含む車室を前記荷重から保護することもできる。
また、先当て部材15の耐力を、リアサイドフレーム10やバンパービーム12よりも低く設定したことで、軽衝突時よりも大きな荷重が作用した時、先当て部材15の耐力によってリアサイドフレーム10やバンパービーム12等の潰れ変形が阻害されることを抑制でき、その結果荷重エネルギー吸収を効率的に行うことができる。
なお、図1〜図8に示す実施形態では、先当て部材15の車幅方向両側に、バンパービーム12と結合するためのフランジ部15b、15bを形成しているが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図9に示す先当て部材55のように、フランジ部15bに対応する部位を省略し、左右の縦縁部55b、55b、及び上縁部55cの三辺を突合せ溶接によってバンパービーム12(クロージングプレート12b)に接合するようにしてもよい。
図9に示す実施形態では、縦縁部55b、55b、及び上縁部55cが図中太線で示す接合部位βでクロージングプレート12bに接合される一方、開口部55aの下縁部55dでは、クロージングプレート12bとの接合がなされていない。
また、先当て部材55の後面部55eは、先当て部材15と同様、その上端が最も後方に突出しており、全体的に前方かつ下方に傾斜している。
この場合、軽衝突時に後方から荷重が作用すると、縦縁部55b、55bはクロージングプレート12bから剥離し、下縁部55dがバンパービーム12から離間する。この時、先当て部材55は、上縁部55cを中心に回動することによって衝突荷重を受け止め、最終的には、先当て部材15の場合と同様障害物がバックドア7へ接触することを阻止する。
なお、フランジ部を省略した先当て部材55であっても、図示のように、その取付け面の車幅方向の寸法L1′は、その後面部55eの同寸法L2′よりも大きく設定するのが好ましい。
5…バンパーフェース
5a…一般面
5b…凹設部
6…後部開口部
7…バックドア
10…リアサイドフレーム
12…バンパービーム
15、55…先当て部材
16…ライセンスプレート

Claims (3)

  1. 車両の後部開口部を覆うバックドアと、
    車両前後方向に延在する左右一対のリアサイドフレームと、
    車幅方向に延在して、その両端部が該リアサイドフレームにそれぞれ連結されるバンパービームとを備えた車両の後部車体構造であって、
    前記バンパービームは、前記バックドアの後面部より車両前方に配設され、
    前記バックドアより後方に突出する先当て部材を、前記バンパービームに取付けると共に、
    前記バンパービームと前記先当て部材とを車両後方から覆うバンパーフェースを備え
    前記先当て部材は、衝突荷重を受けると、側面視で上方かつ前方に向かって回動するように、ボックス状をなしており、前記バンパービームに取付けられる取付け面の上縁部及び左右の縁部が、前記バンパービームの後面部に直接接合固定され、前記取付け面の下縁部は、前記バンパービームの後面部に接合されておらず、前記先当て部材の後面部は、上端が最も後方に突出しており、全体的に前方かつ下方に傾斜している
    車両の後部車体構造。
  2. 前記バンパーフェースには、外表面を形成する一般面より車両前方に凹設する凹設部が備えられると共に、
    該凹設部には、ライセンスプレートが備えられ、
    前記先当て部材は、前記凹設部の車幅方向両側部に配設され、
    前記先当て部材において、前記取付け面の車幅方向の寸法が、前記バンパーフェースに近接する前記先当て部材の後面部の車幅方向の寸法よりも大きい値に設定され、
    平面視で、前記先当て部材の後面部と、該後面部から前記取付け面の前記凹設部側の縁部にのびる面部とがなす角度に比し、前記先当て部材の後面部と、該後面部から前記取付け面の前記リアサイドフレーム側の縁部にのびる面部とがなす角度の方が大きい
    請求項1記載の車両の後部車体構造。
  3. 前記先当て部材の荷重に対する耐力は、前記バンパービーム及び前記リアサイドフレームの耐力よりも低く設定された
    請求項1または2記載の車両の後部車体構造。
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