JP5385425B2 - 検査装置及びミニエンバイロメント構造 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の空間の清浄化を図る検査装置及びミニエンバイロメント構造に関する。
例えば半導体、液晶、ハードディスク等の製造工程では、作業環境に塵埃が多く存在すると塵埃が仕掛り品に付着して歩留まりの低下を招くことになる。そこで、仕掛り品への塵埃の付着を極力回避するために、製造工程で用いる検査装置や製造装置のうち大気環境下で作動する機器を、例えばファンフィルタユニット(以下、FFUと記載する)により周囲に対して陽圧に保った特定の空間(以下、清浄室と適宜記載する)に配置する等してミニエンバイロメント構造化することが従来よりなされている(特許文献1等参照)。
特開2004−200669号公報
一般に、上記のようなミニエンバイロメント構造はクリーンルーム内に構築されるものであり、FFUを介して清浄室内部に送り込まれる外界の空気自体がある程度清浄である。しかしながら、従来のミニエンバイロメント構造では、外界から送り込まれる空気は、清浄室に送り込まれるまでにFFUのフィルタで一度フィルタリングされるのみであるため、清浄室内の清浄度は外界のクリーンルームの清浄度とFFUのフィルタ性能に依存する。したがって、何らかの外乱等によりクリーンルームの清浄度が低下した場合には、その影響を受けて清浄室内の清浄度を十分に保つことができない場合が起こらないとも限らない。
本発明はこうしたことに鑑みなされたものであり、外界の清浄度の影響を抑制し特定の空間の目標の清浄度を保つことができる検査装置及びミニエンバイロメント構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、第1の準清浄室と、清浄化された空気を第1の準清浄室に導入する第1のファンフィルタユニットと、第1の準清浄室よりも清浄度の高い清浄室と、清浄室を覆い清浄室よりも清浄度の低い第2の準清浄室と、清浄化された空気を清浄室に導入する第2のファンフィルタユニットと、第1の準清浄室と清浄室とを連通させるためのシャッターと、外部と第1の準清浄室内との差圧、及び第1の準清浄室内と清浄室内との差圧を得る差圧取得部と、第1及び第2のファンフィルタユニットの少なくとも一方が回転する時間を得るタイマと、制御部とを有し、制御部は、シャッターの開動作に同期して、第1及び第2のファンフィルタユニットの少なくとも一方の回転数を所定の時間変更し、外部の圧力<第1の準清浄室内部の圧力<清浄室内部の圧力とすることを特徴とする。
本発明によれば、外界の清浄度の影響を抑制し特定の空間の目標の清浄度を保つことができる。
本発明の一実施の形態に係るミニエンバイロメント装置の概念図である。 制御装置の要部を抽出したブロック図である。 制御装置のファンの回転数制御手順を表すフローチャートである。 本発明の第1変形例に係るミニエンバイロメント装置の概念図である。 本発明の第2変形例に係るミニエンバイロメント装置の概念図である。 本発明の第3変形例に係るミニエンバイロメント装置の概念図である。 本発明の第4変形例に係るミニエンバイロメント装置の概念図である。 本発明のミニエンバイロメント装置を適用した光学式の外観検査装置の外観図である。 図8の外観検査装置の天板側から見た水平断面図である。 図9中のX−X断面を模式的に表した断面図である。 制御装置の要部を抽出した機能ブロック図である。 本発明のミニエンバイロメント装置を適用した他の検査装置の構成を模式的に表した水平断面図である。 図12中のXIII−XIII断面による断面図である。 本発明のミニエンバイロメント装置を適用した半導体製造装置の構成を模式的に表した水平断面図である。 図14中のXV−XV断面による断面図である。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
本発明のミニエンバイロメント装置は、特定の空間(清浄室)の清浄化を図るものであり、例えば半導体、液晶、ハードディスク等の製造工程で用いる検査装置・製造装置のミニエンバイロメント構造化に用いるものである。
図1は本発明の一実施の形態に係るミニエンバイロメント装置の概念図である。図中の点線矢印は空気の流れを例示している。
図1に示したミニエンバイロメント装置1は、筐体2、筐体2に取り付けた外側FFU3、筐体2内に配置した清浄室4a、清浄室4aに設けた内側FFU5、各部の圧力を測定する圧力計6a〜6cからなる複数の圧力測定手段、圧力計6a〜6cの検出結果を基にFFU3,5を制御する制御装置7(図2参照)を備えている。
筐体2はミニエンバイロメント構造の最外郭をなすものであり、アジャスタや架台等の支持手段を介して(又は直接)設置場所の床面上に載置されている。筐体2の設置場所はクリーンルーム等のできるだけ清浄な空間が好ましいが、この限りではなく通常の室内に設置することも可能である。
また筐体2の壁面には、外界(筐体2の周囲空間)に対して内部空間を陽圧にするための空気の流入口として少なくとも1箇所の吸気口2bが設けられている。この吸気口2bを設ける箇所は筐体2のいずれの壁面でも良いが、より好ましいのは筐体2の天井面である。吸気口2bには、上記した外側FFU3が取り付けられている。
外側FFU3は、外側集塵フィルタ3aと外側ファン3bを1ユニットとして構成したものである。外側集塵フィルタ3aは、例えばULPAフィルタ(Ultra Low Penetration Air Filter)やHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)等の高性能エアフィルタを用いることが好ましく、吸気口2bを隙間なく覆い、吸気口2bから筐体2内に送り込まれる外界の空気から塵埃を除去する。外側ファン3bは、筐体2内を外界に対して陽圧にするための空気の流れを誘起するものであり、外側集塵フィルタ3aを介して筐体3内に外界の空気を積極的に送り込む。このとき、必要であれば筐体2に吸気量よりも排気量が小さくなる範囲で排気口を設ける構成とすることもできる。
上記構成により、筐体2は、吸気口2b以外に完全な機密性が保たれていない箇所があっても内部空間を外界に対して陽圧にすることで外界からの塵埃の侵入が防止されている。このように筐体2の内部空間は、外界に対して清浄な空間になっており、例えば半導体検査装置の大気搬送装置等の清浄な作業環境を要する機器を設置するのにも十分な清浄度が保たれる。
それに対し、上記清浄室4aは、ミニエンバイロメント装置1内の大気環境下の空間の中で最も高い清浄度が要求される空間であり、筐体2の内部空間よりもさらに清浄度が高い空間である。既述の通り、筐体2の内部空間も外界に対して十分に清浄度を高めた空間であるが、便宜上、本願明細書中では清浄室4aとの清浄度の関係で準清浄室2aと称することにする。
清浄室4aは、例えば架台や何らかの構造物等を介して筐体2の床面上に設置されている。また清浄室4aの壁面4には、準清浄室2aに対して清浄室4aを陽圧にする空気の流入口として少なくとも1箇所の吸気口4bが設けられている。吸気口4bは筐体2の内部空間(準清浄室2a)に臨んでいる。吸気口4bを設ける箇所は清浄室4aのいずれの壁面4でも良いが、より好ましいのは清浄室4aの上部側の壁面4である。吸気口4bには、上記した内側FFU5が取り付けられている。
内側FFU5は、外側FFU3と同様の構成のもので足り、内側集塵フィルタ5aと内側ファン5bを1ユニットとして構成したものである。内側集塵フィルタ5aは、ULPAフィルタやHEPAフィルタ等のエアフィルタを用いることが好ましく、吸気口4bを隙間なく覆い、吸気口4bから清浄室4a内に送り込まれる準清浄室2aの空気から塵埃を除去する。内側ファン5bは、清浄室4a内を準清浄室2a内に対して陽圧にするための空気の流れを誘起するものであり、内側集塵フィルタ5aを介して清浄室4a内に準清浄室2a内の空気を積極的に送り込む。このとき、必要であれば清浄室4aの壁面4に吸気量よりも排気量が小さくなる範囲で排気口を設ける構成とすることもできる。
上記構成により、清浄室4aは、吸気口4b以外に完全な機密性が保たれていない箇所があっても準清浄室2aに対して陽圧にすることで準清浄室2aからの塵埃の侵入が防止されている。このように清浄室4aは準清浄室2aよりもさらに高い清浄度が保たれる。
上記圧力計6a〜6cのうち、外部圧力計6a(外部圧力測定手段)は、筐体2の外界(周囲空間)の圧力を測定するものである。筐体2の周囲の圧力を測定することができればその取り付け位置は特に限定されないが、本実施の形態では筐体2の側壁面に取り付けてある。内部圧力計6b(内部圧力測定手段)は、筐体2内の準清浄室2aの圧力を測定するものであり、取り付け位置は特に限定されないが本実施の形態では筐体2の側壁面に取り付けてある。また、清浄室内圧力計6c(清浄室内圧力測定手段)は、清浄室4内の圧力を測定するものであり、同じく取り付け位置は特に限定されないが本実施の形態では清浄室4aの壁面4に取り付けてある。
圧力計6a〜6cは、差圧計8a,8b(図2参照)を介して制御装置7に接続されている。差圧計8aは、内部圧力計6bによる準清浄室2a内の測定圧力Pbから外部圧力計6aによる筐体2の外界の測定圧力Paを差し引いた差圧ΔP1を測定する。差圧計8bは、清浄室内圧力計6cによる清浄室4a内の測定圧力Pcから内部圧力計6bによる準清浄室2a内の測定圧力Pbを差し引いた差圧ΔP2を測定する。
図2は制御装置7の要部を抽出したブロック図である。
図2において、制御装置7は、信号を適宜デジタル信号化して入力する入力部7a、制御に必要な定数やプログラム等を予め格納した記憶部7b、入力された信号を基にプログラムや定数等に従って各種演算処理を実行する演算部7c、演算結果や演算途中の値を一時記憶する一時記憶部7d、時間計測するタイマ7e、演算された指令信号を適宜アナログ信号化して対応機器に出力する出力部7fを備えている。この制御装置は筐体2内に収容されていても良いし、筐体2外に設置されていても良い。
図3は制御装置7のファンの回転数制御手順を表すフローチャートである。
図3に示すように、制御装置7は、ステップ101において差圧計8a,8bから差圧ΔP1,ΔP2を入力すると、それら入力値を一時記憶部7dに記憶する。
続くステップ102では、一時記憶部7dからΔP1を読み出してΔP1が適正範囲にあるかどうかを判定する。この適正範囲の上限値P1H(>0)及び下限値P1L(>0)は記憶部7bに記憶されており、演算部7cは記憶部7bから読み出した設定値P1H,P1LとΔP1を比較して準清浄室2aが外界に対して設定圧力分だけ陽圧の状態に保たれているかどうかを判定する。
ΔP1が適正範囲になくステップ102の判定が満たされない場合、演算部7cは、ステップ103に手順を移してΔP1を適正範囲に復帰させるべく現在のΔP1を基に指令信号を演算しファン制御手段に出力してファンの回転数を制御する。例えばΔP1が適正範囲の下限値P1Lよりも小さい場合に外側ファン3bの回転数を増大させ、ΔP1が適正範囲の上限値P1Hよりも大きい場合に外側ファン3bの回転数を低下させる。ΔP1<P1Lで内側ファン5bの回転数を低下させ、ΔP1>P1Hで内側ファン5bの回転数を増大させることも考えられるし、ファン3b,5bの複合制御も可能である。
ΔP1が適正範囲内にあってステップ102の判定が満たされれば、ステップ104に手順を移し、一時記憶部7dから読み出したΔP2が適正範囲にあるかどうかを判定する。この適正範囲の上限値P2H(>0)及び下限値P2L(>0)は記憶部7bに記憶されており、演算部7cは記憶部7bから読み出した設定値P2H,P2LとΔP2を比較して清浄室4aが準清浄室2aに対して設定圧力分だけ陽圧の状態に保たれているかどうかを判定する。
ΔP2が適正範囲になくステップ104の判定が満たされない場合、演算部7cは、ステップ105に手順を移してΔP2を適正範囲に復帰させるべく現在のΔP2を基に指令信号を演算しファン制御手段に出力してファンの回転数を制御する。例えばΔP2が適正範囲の下限値P2Lよりも小さい場合に内側ファン5bの回転数を増大させ、ΔP2が適正範囲の上限値P2Hよりも大きい場合に内側ファン5bの回転数を低下させる。
ΔP2が適正範囲内にあってステップ104の判定が満たされれば、制御装置7は図3の手順を終了する。そして、制御装置7はこの一連の制御手順を繰り返し実行することにより、ΔP1,ΔP2を常に予め設定した適正範囲に保つ。
上記のように、本実施の形態では、外側FFU3により外界に対して陽圧に保たれた準清浄室2a内にさらに高い清浄度が要求される清浄室4aを設け、この清浄室4aに別途FFU5を設けて準清浄室2a内の既に清浄化された空気を清浄室4aに送り込み、清浄室4a内を準清浄室2aに対してさらに陽圧に保つ構成としている。すなわち、清浄室4aを陽圧にするための空気は、外界に対して清浄化された準清浄室2aから取り込まれる構成であり、外界から清浄室4aに送り込まれるまでに二重の集塵フィルタを通過することになる。
例えば、定格風量で粒径が0.15μmの粒子に対して99.9995%以上の粒子捕集率を持つULPAフィルタを集塵フィルタ3a,5aに用いた場合、定格風量になるようにファン3b,5bを駆動すると、準清浄室2a内の単位体積当たりの塵埃は外界のそれに対して0.0005%以下である。清浄室4a内の単位体積当たりの塵埃は準清浄室のそれに対して0.0005%以下、すなわち外界のそれに対して0.00000025%以下である。この場合、仮に何らかの外乱によって99.9995%の塵埃を除去しても準清浄室2aの清浄度が目的の作業環境として不十分なほど外界の空気の清浄度が低下するようなことがあっても、外界の清浄度が清浄室4aの清浄度に与える影響は限りなくゼロに近い。以上のように、本実施の形態によれば、外界の清浄度の影響を抑制し特定の空間の目標の清浄度を保つことができる。
なお、本実施の形態においては、1つの制御装置7により2つのファン3b,5bを制御する構成と例に挙げて説明したが、ファン3b,5bをそれぞれ制御する複数の制御装置を設ける構成としても良い。例えば、ΔP1が適正範囲になるように外側ファン3bの回転数を制御する第1制御装置、ΔP2が適正範囲になるように内側ファン5bの回転数を制御する第2制御装置といった構成としても良い。
また、清浄室2aの圧力設定用の上限値P1Hは、集塵フィルタ3aの仕様等に応じて設定され、吸入口2bからの塵埃の侵入や集塵フィルタ3aの消耗、ファン3bの駆動によるエネルギー消費量の増大が必要以上に大きくならないように事前検討された値である。下限値P1Lは、外界からの塵埃の侵入を抑止するのに足りる値である。例えば1〜2Pa程度がP1L,P1Hの一つの目安である。P1HはP1Lよりも高い値にしても良いし、P1Lと同じ値に設定することも考えられる。また、P2L,P2HについてもP1L,P1Hと同様のことが言え、P2LはP1Lと同じ値でも異なる値でも良い。P2HとP1Hも同様である。
なお、本発明のミニエンバイロメント装置は、図1に示したような構成に限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で種々設計変更可能なものである。すなわち、大気環境下に置かれた空間のうち最も高い清浄度を要求する清浄室に対し、既に集塵フィルタを通過して清浄化された空気をさらに集塵フィルタを介して送り込む構成の範囲内で、様々な変形例が考えられる。
以下にそのうちの幾つかの代表的な変形例を例示する。
(第1変形例)
図4は本発明の第1変形例に係るミニエンバイロメント装置1Aの概念図である。図中の図1と同様の部分又は同様の機能を果たす部分には図1と同符号を付して説明を省略する。
図1では清浄室4aが完全に準清浄室2aで包囲された場合を例に上げて説明したが、清浄室4a内が周囲に対して陽圧に保たれていれば、少なくとも清浄室4aの吸気口4bが準清浄室2aに臨んでいれば良い。したがって、図4のように清浄室4aが筐体2の床面に接するように配置しても良い。この場合、清浄室4aは、筐体2とは別々に箱状に構成された壁面4により画定された空間とすることもできるし、筐体2内の空間(準清浄室2a)を隔壁4で区画して形成した空間とすることもできる。後者は、清浄室4aの床面が準清浄室2aの床面を兼ね、清浄室4aの下部側を筐体2の床面のみで隔てた構成である。その他の構成については図1と同様である。
このような清浄室4aの配置でも、準清浄室2a内に清浄室4aが配置されているので、内側FFU5を介して準清浄室2a内の空気を清浄室4aに送り込むことができる。したがって、圧力計6a〜6cからの各所の測定圧力を基にFFU3,5を制御して清浄室4aを周囲に対して陽圧とすることによって、図1〜図3で説明した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第2変形例)
図5は本発明の第2変形例に係るミニエンバイロメント装置1Bの概念図である。図中の図1と同様の部分又は同様の機能を果たす部分には図1と同符号を付して説明を省略する。
本例も清浄室4aが完全に準清浄室2aに包囲されない構成例である。本例の場合、清浄室4aの床面に加え、水平方向を向く側面のうちの一又は複数の面が筐体2の壁面により外界と隔てられている。その他の構成については図1と同様である。
このような清浄室4aの配置でも、第1の変形例と同様、清浄室4aを周囲に対して陽圧とすることによって、図1〜図3で説明した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第3変形例)
図6は本発明の第3変形例に係るミニエンバイロメント装置1Cの概念図である。図中の図1と同様の部分又は同様の機能を果たす部分には図1と同符号を付して説明を省略する。
少なくとも清浄室4aの吸気口4bが準清浄室2aに臨む構成とするには、清浄室4aを準清浄室2a内に配置する構成に限らず、本例のように筐体2内の空間を隔壁9で清浄室4aと準清浄室2aに分ける構成も考えられる。隔壁9には吸気口4b及びそれを覆う内側FFU5を設け、隣接する準清浄室2aの空気が清浄室4aに送り込まれるようにする。勿論、筐体2の準清浄室2a側に区分された壁面には外界からの空気を清浄化して準清浄室2aに送り込む外側FFU3を設ける。
このような構成でも、清浄室4aの吸気口4bには準清浄室2a内の清浄な空気が送り込まれるので、上記同様、清浄室4aを周囲に対して陽圧とすることによって、図1〜図3で説明した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本例においては1つの筐体2の内部空間を隔壁9により二分したが3つ以上の空間に区分することもできる。また、複数の筐体を接続し、準清浄室として構成した隣接筐体からFFUを介して清浄室として構成した筐体に空気を送り込む構成とすることも考えられる。
(第4変形例)
図7は本発明の第4変形例に係るミニエンバイロメント装置1Dの概念図である。図中の図1と同様の部分又は同様の機能を果たす部分には図1と同符号を付して説明を省略する。
既述の各例では清浄室4aの少なくとも吸気口を備えた面を1つの準清浄室2aで覆う構成を例示したが、図7のように複数(本例では2つだが3つ以上でも良い)の準清浄室2aa,2abで覆う構成としても良い。この場合、隣り合う準清浄室2aa,2ab間の圧力の上下関係を必ずしも規定する必要はなく、準清浄室2aa,2ab間の機密性が完全で両者間に空気流動が起こらない場合は外界と清浄室4aとの関係で設定すれば良いし、空気流動が生じる場合は同程度の圧力に制御すれば良い。特に準清浄室2aa,2ab間で作業環境として要求される清浄度に優劣がある場合には、要求される清浄度が高い方の準清浄室が低い方の清浄室に対して陽圧になるようにすれば良い。
このような構成でも、内側FFU5を介して準清浄室2a内の空気を清浄室4aに送り込むことに相違なく、圧力計6a〜6dからの各所の測定圧力を基に、図3と同様の手順でFFU3,5を制御して清浄室4aを周囲に対して陽圧とすることによって、図1〜図3で説明した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本例の場合、準清浄室2aa,2abとも外側FFU3を介して外界の空気を内部に取り入れているが、例えば準清浄室2aa,2ab間の隔壁10に準清浄室2abのFFU3及び吸気口2bを移設し、隣接する準清浄室2aaからFFUを介して準清浄室2abに空気が送り込まれるようにしても良い。そのようにすれば、準清浄室2abが準清浄室2aaに対して陽圧となり準清浄室2aaよりも清浄度の高い環境になる。清浄室4aはその準清浄室2abよりもさらに清浄度の高い環境となる。
以上の各例においては、各吸気口にFFUを設ける構成としたが、そのうちのいずれか1つ又は全てを、吸気口に設けた集塵フィルタに送風ダクトを接続するような構成に代えることもできる。この場合、送風ダクトのファンと集塵フィルタはユニット化されている必要はない。つまり、吸気口に必ずしもFFUを設けなければならない訳ではない。また、各例において点線矢印で示した空気の流れは一例であって、目的やミニエンバイロメント化する装置の構成に応じて種々設計変更可能である。
また、各圧力計の測定結果の差圧をとる差圧計の測定結果が制御装置7に入力される構成としたが、各圧力計の測定結果を制御装置7に直接入力し、制御装置7の例えば演算部7cで差圧を演算する構成に代えても良い。
また、準清浄室や清浄室の清浄化の方式は、乱流(コンベンショナル)方式、水平層流(クロスフロー)方式、垂直層流(ダウンフロー)方式等の各種方式が適用可能である。さらに、ファンの回転数で隣接する空間の差圧を調整する構成を採ったが、場合によっては、こうした吸気側で差圧調整する構成に代え、排気口とダンパー等の排気流量調整手段を設け、排気流量を調整することにより差圧調整する構成も考えられる。
次に、本発明のミニエンバイロメント装置を適用しミニエンバイロメント構造化した各種装置の代表的な実施例を幾つか例示する。
図8は本発明のミニエンバイロメント装置を適用した光学式の外観検査装置の外観図である。
本実施例の外観検査装置は、例えばウェハや液晶、ハードディスク等の外観検査に用いられるものであり、そのミニエンバイロメント構造は、図1〜図7に示した各例のうちの図7の例に近い。隣接する2つの筐体100,101の天板にはそれぞれ吸気口とそれを覆うFFU102,103が設置されている。
図9は図8の外観検査装置の天板側から見た水平断面図、図10は図9中のX−X断面を模式的に表した断面図である。
図9及び図10に示すように、筐体101の内部には清浄室を画定する筐体120が配置されている。筐体120の側面には吸気口とそれを覆うFFU121が設けられている。つまり、外界の空気がFFU102,103を介して送り込まれる筐体100,101の内部空間が前述した“準清浄室”に相当し、筐体101内の空気がFFU121を介して送り込まれる筐体120の内部空間が前述した“清浄室”に相当する。
また、筐体120は筐体100,101を隔てる壁面側に寄せて配置されており、シャッター122が開放されると筐体100内の空間と連通するようになっている。また、筐体100は外界とのウェハ104の出し入れのためのゲート123を備えている。
外観検査装置は、試料(本例ではウェハとする)104の外観を検査する光学式検査装置105、光学式検査装置105で外観検査するウェハ104を収容したウェハポッド106を載置するロードポート107、ロードポート107と光学式検査装置105との間でウェハ104を搬送する搬送装置108、ウェハ104の周方向の向きを調節するプリアライメント部109と、搭載した各機器を制御したりデータ処理したりするコントローラ110を備えている。
光学式検査装置105は、照明光学系111、検出光学系112、検査ステージ113を備えている。搬送装置108によりウェハ104が検査ステージ113上に載置されたら、検査ステージ113を検査位置に移動させてウェハ104に照明光学系111によって照明光を照射し、ウェハ104からの反射光又は散乱光を検出光学系112で検出する。
搬送装置108は、ウェハ104を取り上げて水平面内及び鉛直方向に移動させるハンドリングアーム115、及びハンドリングアーム115を一軸方向にスライドして移動させる移動装置116を備えている。
コントローラ110は、検出光学系112からの検査データを処理し画像データを生成する画像処理部130、各種データを記憶する記憶部131、各機器を制御する制御装置132、操作・入力のための入力装置133、各種設定や検査画像等を表示する表示装置134、出力装置135、外部記憶装置136等を備えている。
例えばウェハポッド106から光学式検査装置105にウェハ104を搬送しウェハ104の外観を検査する場合、移動装置116を駆動してハンドリングアーム115をウェハポッド106のところまで移動させ、ゲート123を開放してウェハポッド106内のウェハ104をハンドリングアーム115で取り上げる。必要に応じ、プリアライメント部109に向かってハンドリングアーム115を移動させ、プリアライメント部109の載置部119上にウェハ104を載置し、ウェハ104の周方向位置をアライメントする。アライメント後のウェハ104をハンドリングアーム115で再度取り上げ、シャッター122の位置までハンドリングアーム115を移動させたら、シャッター122を開放しハンドリングアーム115によって光学式検査装置105の検査ステージ113上にウェハ104を載置する。そして、検査ステージ113を移動させることによりウェハ104を検査光学系112による検査位置に搬送しウェハ104の外観検査を実施する。
検査後のウェハ104をウェハポッド106に戻す場合は、以上の手順と逆の手順(プリアライメントの手順は省略)である。
この場合、ウェハ104が、ウェハポッド106から取り出された後、外観検査装置内にある時間のうち、搬送装置108に扱われる時間に対し、光学式検査装置105に扱われる時間が長い。その意味では、搬送中よりも検査中の方がウェハ104への塵埃の付着の危険性が高いと言える。
そこで、本実施例では、外観検査装置を構成する各機器のうち、筐体100内には、搬送装置108・プリアライメント部109等を配置し、筐体120内には、光学式検査装置105等を配置している。その他、コントローラ110等は筐体101内に配置してある。そして、先に図7に示した例と同様に、各空間及び外界の圧力計6a〜6dが所定箇所に設けてある。これら圧力計6a〜6dからなる複数の圧力測定手段の測定結果を基に、各FFU102,103,121のファンは制御装置132によって制御される。
図11は制御装置132の要部を抽出した機能ブロック図である。
本実施例では、図1に示した例に対して空間の数が多いため圧力計の数も増えている。そのため、それに応じて隣接する空間の間の差圧を測る差圧計が増えるが、その点を除けば図2に示した制御装置とほぼ同様である。その他、本例ではゲート123及びシャッター122の開信号Sg,Ssが入力部132aに入力されるようにしてある。制御装置132の構成自体は図2の制御装置7とほぼ同様であり、制御装置7の各構成要素の符号7a〜7fを符号132a〜132fに代えて説明を省略する。
制御装置132によるFFU102,103,121の各ファンの制御手順も図3と同様の手順とすることができる。本例の場合、圧力計6a(外部圧力測定手段)の測定結果(外界の圧力)Pa、圧力計6b(第1の内部圧力測定手段)の測定結果(準清浄室(筐体100内)の圧力)Pb、圧力計6c(清浄室内圧力測定手段)の測定結果(清浄室(筐体120内)の圧力)Pc、圧力計6d(第2の内部圧力測定手段)の測定結果(準清浄室(筐体101内)の圧力)Pdの大小関係は、次の通りである。
Pa<Pb<Pc
Pa<Pd<Pc
また、隣接する空間同士の差圧の適正範囲は既に述べた通りに設定すれば足りる。
このように、本実施例では、外観検査のため比較的長い時間ウェハ104が曝される筐体120内の空間を“清浄室”とし、この清浄室に送り込まれる空気が存在する筐体101内の空間、及び搬送作業等のために清浄室に次いで長い時間ウェハ104が曝される筐体100内の空間を“準清浄室”としている。
なお、本実施例では、ゲート123やシャッター122が開放されると、筐体100や筐体120の機密性が低下し、筐体100,120内の空間の隣接する空間に対する差圧が一時的に減少し易くなる。このような場合でも既述した制御手順による各ファンの制御がファン制御手段で継続されることによって、その後、隣接空間同士の差圧は安定に至る。
しかしながら、より厳格に差圧を維持する必要がある場合、ゲート123やシャッター122の開放のタイミングは、事前に格納されたプログラムによる処理手順や操作者による入力装置133からの操作信号によるものなので、入力部132aを介してゲート123やシャッター122の開放を指示する信号Sg,Ssを制御装置132に取り入れるようにすれば、実際にゲート123やシャッター122が開放されるのに前後して、特定の差圧の減少に対応するためタイマ132eにより時間を計測しながらファンの回転数を一定時間増減させる構成とすることもできる。
図12は本発明のミニエンバイロメント装置を適用した他の検査装置の構成を模式的に表した水平断面図、図13は図12中のXIII−XIII断面による断面図である。
本実施例の検査装置は電子顕微鏡を用いたCD−SEMやレビューSEMを例示したものであり、例えば半導体デバイスの観察に用いられる。本例はFIB装置やFIB−SEM、TEM、STEMにも同じように適用できる。
本検査装置のミニエンバイロメント構造は、図1〜図7に示した各例のうち図7の例に近い。大気搬送ユニットと検査室の本体をそれぞれなす隣接する2つの筐体200,201の天板にはそれぞれ吸気口とそれを覆うFFU202,203が設置されている。筐体201の内部にはロードロック室を画定する筐体220が配置されている。筐体220の天板には吸気口とそれを覆うFFU221が設けられている。つまり、外界の空気がFFU202,203を介して送り込まれる筐体200,201の内部空間が“準清浄室”に相当し、筐体201内の空気がFFU221を介して送り込まれる筐体220の内部空間が“清浄室”に相当する。
また、筐体220は筐体200,201を隔てる壁面とSEM205の試料室205aとの間に配置されており、ゲート222a,222bが開放されると筐体200の内部空間・試料室205aの空間とそれぞれ連通するようになっている。また、筐体200は外界とのウェハ204の出し入れのためのゲート223を備えている。
本検査装置は、試料(本例ではウェハとする)204を観察するSEM205、SEM205で観察するウェハ204を収容したウェハポッド206を載置するロードポート207、ロードポート207とSEM205との間でウェハ204を搬送する搬送ロボット208、搭載した各機器を制御したりデータ処理したりする図示しないコントローラを備えている。
SEM205は、試料室205a、電子源211、二次電子検出器212、試料ステージ213、試料室205aを真空引きする真空ポンプ214等を備えている。ウェハ204は、搬送ロボット208、ロードロック室225、真空異載手段(図示せず)を順次介して試料ステージ213上に載置される。次にウェハ204に電子源211から引き出した電子ビームを照射し、ウェハ204からの二次電子を二次電子検出器212で検出する。このときの電子ビームの走査信号と二次電子の検出信号を同期させ、コントローラ内の画像生成部等によってウェハ204のSEM像を得る。
搬送ロボット208は、ウェハ204を取り上げて水平面内及び鉛直方向に移動させる搬送アーム215を備えている。コントローラの構成は前の実施例1とほぼ同様である。
ロードロック室225としての筐体225aは、FFU221側の大気室と試料ステージ216が収容される空間とを隔てるシャッター217、このシャッター217の駆動機構218、及びシャッター217が閉状態のとき試料ステージ216側の空間を真空引きする真空ポンプ219、清浄室を画定する筐体220、排気口226を備えている。FFU221からの清浄な空気が筐体220内の清浄室に供給されて後に排気口226から排出され、筐体220内の清浄室と筐体201内の空間との差圧が維持されている。
例えばウェハポッド206からSEM205にウェハ204を搬送しウェハ204をSEM観察する場合、ゲート223を開放してウェハポッド206内のウェハ204を搬送アーム215で取り上げ、ゲート222aを開放し搬送アーム215によって試料ステージ216上に載置する。その後、大気搬送ユニット側のゲート222aを閉じ、真空ポンプ216でロードロック室225内の真空排気を行う。このとき、シャッター217とゲート222bは閉状態である。ロードロック室225内を真空状態としたら、SEM205側のゲート222bを開放し、真空異載手段により真空の試料室205a内にウェハ204を移動させ、試料ステージ213上のウェハ204に電子ビームを照射してSEM像を得る。
検査後のウェハ204をウェハポッド206に戻す場合は、ゲート222bを開放し、真空異載手段により試料ステージ216上にウェハ204を移動させる。次いで、ゲート222bを閉じ、ラインフィルター(図示せず)を介設したガス供給手段(図示せず)から、露点管理されたN若しくはエアー等のガスを供給し、ロードロック室225のリーク(大気開放)を実施する。ロードロック室225内の圧力を圧力センサ(図示せず)からなる圧力測定手段で検知し、筐体220内の圧力Pcと略同一、若しくは若干低い圧力の状態となった際に、駆動機構218によりシャッター217を開放してFFU221より清浄空気を供給し試料ステージ216周りを大気環境とする。上記リークの際に巻き上がったロードロック室225内の塵埃は、供給された清浄空気により速やかに沈静化され、ウェハ204表面への塵埃の付着が抑制される。その後、ゲート222aを開放して搬送ロボット208により試料ステージ216上のウェハ204をウェハポッド206に移し、ゲート223を閉じる。
このように、本実施例では、検査室は真空環境下にあるため、大気環境下になり得る作業領域のうちの特定の清浄領域としてロードロック室を筐体220で画定して“清浄室”とし、ロードロック室225に送り込まれる空気を湛える筐体201内の空間と、搬送ロボット208を配置する筐体200内の空間を“準清浄室”とした。また、先に図7に示した例と同様に、各空間及び外界の圧力を測定する圧力計6a〜6dからなる複数の圧力測定手段が所定箇所に設けてある。
各FFU202,203,221のファンは、圧力計6a〜6dの測定結果を基に、図示しない制御装置によって制御される。制御装置によるFFU202,203,221の各ファンの制御手順は既出の例に同じくすることができる。本例の場合、圧力計6a(外部圧力測定手段)の測定結果(外界の圧力)Pa、圧力計6b(第1の内部圧力測定手段)の測定結果(準清浄室(筐体200内)の圧力)Pb、圧力計6c(清浄室内圧力測定手段)の測定結果(清浄室(筐体220内)の圧力)Pc、圧力計6d(第2の内部圧力測定手段)の測定結果(準清浄室(筐体201内)の圧力)Pdの大小関係は、次の通りである。
Pa<Pb<Pc
Pa<Pd<Pc
また、隣接する空間同士の差圧の適正範囲は既に述べた通りに設定すれば足りる。
その他、実施例1で説明したように、各シャッターやゲートの開信号を制御装置に入力するようにしてそれらが開放されたときの差圧変化を抑制する制御を併せて行うようにしても良い。
図14は本発明のミニエンバイロメント装置を適用した半導体製造装置の構成を模式的に表した水平断面図、図15は図14中のXV−XV断面による断面図である。
本実施例の半導体製造装置は、例えばドライエッチング装置やプラズマCVD装置、熱CVD装置をその代表例とするものである。本例はミニエンバイロメント構造についてもファンの制御についても実施例2にほぼ等しい。
本製造装置のミニエンバイロメント構造では、FFU302により外界から空気が送り込まれる筐体300で“準清浄室”を画定している。筐体300に隣接する筐体305はFFU306により外界から空気が送り込まれる“準清浄室”である。そして、この筐体305には筐体301によって画定された“清浄室”が配備されている。清浄室としての筐体301内にはFFU303により筐体300内の準清浄室から空気が送り込まれる。
筐体305で画定された“準清浄室”には、複数の処理室310、これら処理室310とロードロック室(筐体301)との間でウェハ304を搬送する真空搬送ロボット311を有する真空搬送室312、ロードロック室(筐体301)が備えられている。
筐体300で画定された“準清浄室”には、筐体300に隣接するロードポート313上のウェハポッド314とロードロック室との間でウェハ30を搬送する大気搬送ロボット315、大気搬送ロボット315を一軸方向に移動させるY軸ユニット316、ウェハ304の周方向の位置等をアライメントするアライメントユニット317が備えられている。
また筐体300には、ロードポート313上のウェハポッド314との間を隔てるゲート320が設けられており、ゲート320が開放されることでウェハポッド314内の空間は筐体300内の空間に連通する。また、ロードロック室350の筐体339における大気搬送ロボット315側と真空搬送ロボット311側にはゲート321,322がそれぞれ設けられており、筐体300内の準清浄室及び真空搬送室312とロードロック室350とをそれぞれ隔てている。ロードロック室350の筐体339上部には排気口338を備えた清浄室を画定する筐体301が配置され、その内部空間を、FFU303側の大気室と試料ステージ323側の真空室の2つの空間に隔てるシャッター324とその駆動機構325が設けられている。FFU303からの清浄な空気が筐体301内の清浄室に供給されて後に排気口226から排出され、筐体301内の清浄室と筐体305内の空間との差圧が維持されている。
処理室310は、この種のものとして公知の構成のものであり、上部電極(又はガス供給ヘッド)330、下部電極(又は加熱手段を備えたサセプター)331、マッチングボックス332等を備えている。また、ロードロック室350、真空搬送室312、処理室310には、それらの空間を真空引きする真空ポンプ335,336,337が接続されている。ロードロック室350と真空ポンプ335の間には、ロードロック室350内の真空状態を維持するためのメイン排気配管とロードロック室350内が大気状態になった際に、FFU303の清浄空気が下方へ気流を形成するための空調用排気配管が配設されている。空調用排気配管には、エアーバルブ352等の制御手段、ニードルバルブ355等の流量調整手段が介設され、ロードロック室350内の雰囲気を所定流量で排気可能に構成されている。
例えばウェハポッド314から処理室310にウェハ304を搬送し、ウェハ304上に成膜処理やエッチング処理を施す場合、ボルツプレートを開放してウェハポッド314内のウェハ304を大気搬送ロボット315で取り上げ、アライメントユニット317でアライメントした後、ゲート321を開放しロードロック室350内の試料ステージ323上にウェハ304を載置する。その後、大気搬送ロボット315側のゲート321を閉じ、メイン排気配管を介して真空ポンプ335で真空排気を行ってロードロック室350内の試料ステージ323周りの空間を真空状態とする。このとき、シャッター324、ゲート322は閉状態で、真空搬送室312、処理室310内は真空状態である。試料ステージ323周りを真空状態としたら、真空搬送室312側のシャッター322を開放し、真空搬送ロボット311を介して処理室310内の下部電極331上にウェハ304を載置し、ウェハ304に所定の処理を施す。
処理後のウェハ304をウェハポッド314に戻す場合は、シャッター322を開放し、真空環境下でロードロック室350内の試料ステージ323上に真空搬送ロボット311を介してウェハ304を移動させる。次いで、ゲート322、バルブ351を閉じ、ラインフィルター356を介設したガス供給手段354から、露点管理されたN若しくはエアー等のガスを供給し、ロードロック室350のリーク(大気開放)を実施する。ロードロック室350内の圧力を圧力センサ(図示せず)からなる圧力測定手段で検知し、筐体301内の圧力Pcと略同一、若しくは若干低い圧力の状態となった際に、ガス供給手段354からのガス供給を停止し、シャッター324を開放してFFU303よりの清浄空気を供給し試料ステージ323周りを大気環境とする。シャッター324の開放と略同時に、若しくは前後して、空調用排気配管のエアーバルブ352を開き、清浄空気の下方への気流を形成する。前記リークの際に巻き上がったロードロック室350内の塵埃は、その清浄空気により速やかに置換され、ウェハ204表面への塵埃の付着が抑制される。その後、ゲート321を開放し、大気搬送ロボット315により試料ステージ323上のウェハ304をウェハポッド314に移してゲート320を閉じる。
このように、本実施例では、処理室310は真空環境下にあるため、大気環境下になり得る作業領域のうちの特定の清浄領域としてロードロック室350を筐体301で画定して“清浄室”とし、ロードロック室350に送り込まれる空気を湛える筐体305内の空間と搬送ロボット315を配置する筐体300内の空間を“準清浄室”とした。筐体300の外界、筐体300内の準清浄室、筐体301内の清浄室、筐体305内の準清浄室の圧力はそれぞれ圧力計6a〜6dからなる複数の圧力測定手段により測定され、その測定結果を基に、ファン制御手段がFFU302,303,306の各ファンの回転数を制御し、外界・準清浄室・清浄室の差圧を保持する。
制御装置(図示せず)によるFFU302,303,306の各ファンの制御手順は、ゲート・シャッターの開放時の差圧維持の制御も含めて既出の例と同じくすることができる。本例の場合、圧力計6a(外部圧力測定手段)の測定結果(外界の圧力)Pa、圧力計6b(第1の内部圧力測定手段)の測定結果(準清浄室(筐体300)の圧力)Pb、圧力計6c(清浄室内圧力測定手段)の測定結果(清浄室(筐体301)の圧力)Pc、圧力計6d(第2の内部圧力測定手段)の測定結果(準清浄室(筐体305)の圧力)Pdの大小関係は、次の通りである。
Pa<Pb<Pc
Pa<Pd<Pc
以上、図8〜図15を用いて本発明のミニエンバイロメント装置を各種装置に適用した例を実施例として幾つか例示したが、適用例はこれに限られない。例えば、感光剤をウェハ表面に塗布または現像するコータ/ディベロッパ装置や、液晶・ハードディスクの検査装置、不純物を拡散したりする熱処理装置や低圧CDV装置、その他清浄な作業環境が要求される精密デバイスの検査装置並びに製造装置にも、本発明は適用可能である。
1 ミニエンバイロメント装置
1A〜D ミニエンバイロメント装置
2 筐体
2a 準清浄室
2b 吸気口
3 外側FFU
3a 外側集塵フィルタ
3b 外側ファン
4 筐体
4a 清浄室
4b 吸気口
5 FFU
5a 内側集塵フィルタ
5b 内側ファン
6a〜d 圧力計
7 制御装置
9 隔壁
10 隔壁
100 筐体
101 筐体
102 FFU
103 FFU
120 筐体
121 FFU
122 シャッター
123 ゲート
105 光学式検査装置
108 搬送ロボット
132 制御装置
200 筐体
201 筐体
202 FFU
203 FFU
205 SEM
208 大気搬送ロボット
220 筐体
216 試料ステージ
221 FFU
222a ゲート
222b ゲート
300 筐体
301 筐体
302 FFU
303 FFU
305 筐体
306 FFU
310 処理室
315 大気搬送ロボット
321 ゲート
322 ゲート
323 試料ステージ
Pa〜d 測定圧力

Claims (10)

  1. 検査装置において、
    内部にプリアライナを有する第1の準清浄室と、
    清浄化された空気を前記第1の準清浄室に導入する第1のファンフィルタユニットと、
    前記第1の準清浄室よりも清浄度の高い清浄室と、
    前記清浄室を覆い前記清浄室よりも清浄度の低い第2の準清浄室と、
    清浄化された空気を前記清浄室に導入する第2のファンフィルタユニットと、
    前記清浄室内に配置された検査部と、
    前記第1の準清浄室と前記清浄室とを連通させるためのシャッターと、
    当該検査装置の外部の圧力と前記第1の準清浄室内の圧力との第1の差圧、及び前記第1の準清浄室内の圧力と前記清浄室内の圧力との第2の差圧を得る差圧取得部と、
    前記第1のファンフィルタユニット、及び前記第2のファンフィルタユニットの少なくとも1つが回転する時間を得るタイマと、
    制御部とを有し、
    前記制御部は、前記シャッターの開動作に同期して、前記第1のファンフィルタユニット、及び前記第2のファンフィルタユニットの少なくとも一方の回転数を所定の時間変更し、(当該検査装置の外部の圧力)<(前記第1の準清浄室の内部の圧力)<(前記清浄室の内部の圧力)とすることを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1に記載の検査装置において、
    前記制御部は、前記第1の差圧、及び前記第2の差圧が所定の範囲内にあるか否かを判断し、前記所定の範囲外にある場合は、前記第1のファンフィルタユニット、及び前記第2のファンフィルタユニットの少なくとも一方の回転数を変更し、(当該検査装置の外部の圧力)<(前記第1の準清浄室の内部の圧力)<(前記清浄室の内部の圧力)とすることを特徴とする検査装置。
  3. 請求項2に記載の検査装置において、
    前記第1のファンフィルタユニットはフィルタを有し、
    前記所定の範囲の上限値は前記フィルタの仕様を考慮して決定されることを特徴とする検査装置。
  4. 請求項2に記載の検査装置において、
    前記所定の範囲の上限値は、前記第1のファンフィルタユニットのエネルギー消費量を考慮して決定されることを特徴とする検査装置。
  5. 請求項に記載の検査装置において、
    清浄化された空気を前記第2の準清浄室に導入する第3のファンフィルタユニットを有し、
    前記制御部は、前記第2のファンフィルタユニット、及び前記第3のファンフィルタユニットの少なくとも一方の回転数を変更し、(当該検査装置の外部の圧力)<(前記第2の準清浄室の内部の圧力)<(前記清浄室の内部の圧力)とすることを特徴とする検査装置。
  6. ミニエンバイロンメント構造において、
    第1の準清浄室と、
    清浄化された空気を前記第1の準清浄室に導入する第1のファンフィルタユニットと、
    前記第1の準清浄室よりも清浄度の高い清浄室と、
    前記清浄室を覆い前記清浄室よりも清浄度の低い第2の準清浄室と、
    清浄化された空気を前記清浄室に導入する第2のファンフィルタユニットと、
    前記第1の準清浄室と前記清浄室とを連通させるためのシャッターと、
    当該ミニエンバイロンメント構造の外部の圧力と前記第1の準清浄室内の圧力との第1の差圧、及び前記第1の準清浄室内の圧力と前記清浄室内の圧力との第2の差圧を得る差圧取得部と、
    前記第1のファンフィルタユニット、及び前記第2のファンフィルタユニットの少なくとも一方が回転する時間を得るタイマと、
    制御部とを有し、
    前記制御部は、前記シャッターの開動作に同期して、前記第1のファンフィルタユニット、及び前記第2のファンフィルタユニットの少なくとも一方の回転数を所定の時間変更し、(当該ミニエンバイロンメント構造の外部の圧力)<(前記第1の準清浄室の内部の圧力)<(前記清浄室の内部の圧力)とすることを特徴とするミニエンバイロンメント構造。
  7. 請求項に記載のミニエンバイロンメント構造において、
    前記制御部は、前記第1の差圧、及び前記第2の差圧が所定の範囲内にあるか否かを判断し、前記所定の範囲外にある場合は、前記第1のファンフィルタユニット、及び前記第2のファンフィルタユニットの少なくとも一方の回転数を変更し、(当該ミニエンバイロンメント構造の外部の圧力)<(前記第1の準清浄室の内部の圧力)<(前記清浄室の内部の圧力)とすることを特徴とするミニエンバイロンメント構造。
  8. 請求項に記載のミニエンバイロンメント構造において、
    前記第1のファンフィルタユニットはフィルタを有し、
    前記所定の範囲の上限値は前記フィルタの仕様を考慮して決定されることを特徴とするミニエンバイロンメント構造。
  9. 請求項に記載のミニエンバイロンメント構造において、
    前記所定の範囲の上限値は、前記第1のファンフィルタユニットのエネルギー消費量を考慮して決定されることを特徴とするミニエンバイロンメント構造。
  10. 請求項に記載の検査装置において、
    清浄化された空気を前記第2の準清浄室に導入する第3のファンフィルタユニットを有し、
    前記制御部は、前記第2のファンフィルタユニット、及び前記第3のファンフィルタユニットの少なくとも一方の回転数を変更し、(当該ミニエンバイロンメント構造の外部の圧力)<(前記第2の準清浄室の内部の圧力)<(前記清浄室の内部の圧力)とすることを特徴とする検査装置
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