JP5370151B2 - 透明導電膜付き基材とその製造方法、およびそれを用いたタッチパネル - Google Patents

透明導電膜付き基材とその製造方法、およびそれを用いたタッチパネル Download PDF

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Description

本発明は、カーボンナノチューブを導電膜とする透明導電膜付き基材とその製造方法、および該透明導電膜付き基材を用いたタッチパネルに関する。
透明導電膜付き基材の導電膜を形成する材料として、カーボンナノチューブ(以下、CNTと略す)および導電性ポリマーが知られている。これらの材料を用いた場合、室温、大気圧下で導電膜の塗布が可能であり、簡易なプロセスで導電膜を形成することができる。また、これらの材料は屈曲性に富むため、柔軟なフィルム上に導電膜を形成した場合であっても、フィルムの屈曲性に追従することができる。さらに、基材にフィルムを用いた場合には、導電膜を連続形成できることから、プロセスコストの低減が可能である。これらの導電膜は、膜厚を薄くすることによって透明性を向上させることができる。特にCNTは黒色のため、ニュートラルな色調を得ることができる。
CNTは従来、溶媒中への分散が困難であったが、近年、CNTの分散性を高めた組成物として、導電性ポリマー、溶媒およびCNTを含有する組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。このような分散方法により優れた透明性および導電性を有する導電膜が得られるようになったが、CNT膜の基材への密着性が不十分であった。そこで、基材表面にバインダー樹脂、CNT、溶媒を含む塗液を塗布してCNTからなる導電層を形成する方法(例えば、特許文献2)や、CNTを含む導電性フィルムの上にポリマー層を設けた多層構造(例えば、特許文献3)が提案されている。バインダー樹脂を添加する方法では、網目状に拡がったCNT膜中のCNTとCNTとの接点にバインダー樹脂が介在するために、高抵抗化する問題があった。また、CNTからなる導電膜の上にポリマー層を設ける方法では、ポリマー層形成前のCNT導電膜の密着性が不足していることから、プロセス中にCNT導電膜が剥離する場合があった。
また、CNT導電膜にベースコートを設けて結着力を、トップコートを設けて湿度に対する抵抗安定性を高める方法が提案されている(例えば、特許文献4)。しかし、125℃2時間の加熱処理後によって表面抵抗が1.25倍以上に上昇し、抵抗値安定性に問題があった。また、得られる導電膜の面内均一性が不充分であるという問題もあった。
特開2005−97499号公報(特許請求の範囲) 特表2004−526838号公報(実施例2) 特表2006−519712号公報(実施例) US7,378,040(Figure4)
本発明は、基材への密着性および面内均一性に優れたカーボンナノチューブ導電膜を有する低抵抗な透明導電膜付き基材を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明は下記の構成からなる。透明な支持基材、メラミン樹脂を50重量%以上含む熱硬化樹脂膜、およびカーボンナノチューブ導電膜をこの順に有し、該カーボンナノチューブ導電膜の抵抗の直線性が1.5%以内である透明導電膜付き基材である。
また、本発明は、上記の透明導電膜付き基材を有するタッチパネルを含む。
本発明によれば、基材への密着性および面内均一性に優れた導電膜を有する透明導電膜付き基材を得ることができる。本発明の透明導電膜付き基材をタッチパネルに用いると、タッチしたポイントと画面とのずれがほぼ無いようにキャリブレーションすることができ、実用レベルのタッチパネルが得られる。
本発明の一態様である抵抗膜式タッチパネルの一例を示した模式図
符号の説明
1 ハードコート層
2 支持基材
3 熱硬化樹脂膜
4 CNT導電膜
5 空間
6 ドットスペーサー
7 両面接着テープ
8 支持基材
本発明の透明導電膜付き基材は、透明な支持基材、熱硬化樹脂膜およびCNT導電膜をこの順に有する。ここで、透明な支持基材とは可視光の透過率が高い基材を指し、具体的には波長550nmにおける光の透過率が50%以上のものを言う。
本発明に用いられる支持基材としては、樹脂、ガラスなどを挙げることができる。厚み250μm以下で巻き取り可能なフィルムであっても、厚み250μmを超える基板であってもよい。樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、アラミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、脂環式アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂などを挙げることができる。ガラスとしては、通常のソーダガラスを用いることができる。また、これらの複数の基材を組み合わせて用いることもできる。例えば、樹脂とガラスを組み合わせた基材、2種以上の樹脂を積層した基材などの複合基材であってもよい。支持基材の種類は上述に限定されることはなく、用途に応じて透明性や耐久性やコスト等から最適なものを選ぶことができる。
次に、熱硬化樹脂膜について説明する。本発明においては、熱硬化樹脂膜を設けることにより、CNT導電膜の支持基材への密着性を向上させることができる。熱硬化樹脂膜中の樹脂が、熱硬化によって架橋することにより、支持基材表面およびCNT導電膜の接触部分への密着性を確保するとともに、耐溶剤性、耐湿性、耐擦過性、耐熱性などの耐久性を付与することができる。
熱硬化樹脂膜は、メラミン樹脂を少なくとも50重量%以上含むことが重要である。メラミン樹脂は水酸基やイミノ基などの極性基を多く含むことから、水や水系混合溶媒、およびこれらを分散媒とするCNT分散液に対する濡れ性が向上する。このため、メラミン樹脂を含む熱硬化樹脂膜の上にCNT分散液を塗布する際に、分散液が濡れやすくなり、均一なCNT導電膜を形成することができる。すなわち、濡れ性を上げることでCNTの最下層は熱硬化樹脂膜表面に束縛され、CNT分散液の乾燥時の不均一な移動が抑制されるため、ムラのない、均一なCNT導電膜が得られる。これにより表面抵抗の面内均一性に優れた導電膜が得られる。優れた面内均一性により、例えば導電膜の端に電極を設けた場合に電極間の抵抗の直線性(リニアリティ)に優れた導電膜が得られる。熱硬化樹脂膜に含まれるメラミン樹脂が50重量%よりも少ない場合には、水や水系混合溶媒、およびこれらを分散媒とするCNT分散液の濡れ性が悪く、均一なCNT導電膜を得ることができない。メラミン樹脂の含有量は熱硬化樹脂膜中70〜90重量%が好ましい。この範囲にあることで、濡れ性と、密着性のバランスに優れた熱硬化樹脂膜を得ることができる。
なお、メラミン樹脂とは、メラミンとホルムアルデヒドの縮合によって得られる樹脂である。例えば、メラミンとホルムアルデヒドをアルカリ条件下で縮合させてメチロールメラミンを得、これを基材上に塗布した後、加熱して重縮合させることにより、メラミン樹脂の硬化膜を得ることができる。本発明においては、例えば、溶剤に可溶な数平均分子量400〜100000に調整したメラミン樹脂を塗布して用いることが好ましい。メラミンに反応させるホルムアルデヒドのモル比は、メラミン1に対して2〜4が好ましい。メラミン中には3個のアミノ基があるのでホルムアルデヒドは最大6個反応できるが、そのうちの約半分の3個が反応したメチロールメラミンが、熱硬化性樹脂として扱いやすいので好ましく用いることができる。また、メチロールメラミン樹脂の水酸基の一部をアルコールと反応させて一部をアルキルエーテル化したメチルエーテル化メラミン樹脂、ブチルエーテル化メラミン樹脂なども用いることができる。特に、親水性と有機溶媒への親和性のバランスから、メチルエーテル化メラミン樹脂が好ましく用いられる。
熱硬化樹脂膜は、メラミン樹脂以外の1種類以上の熱硬化性樹脂を含んでもよい。メラミン樹脂以外の熱硬化性樹脂を含むことによって、硬化温度、濡れ性、耐久性などを所望の範囲に調整することができる。メラミン樹脂以外の樹脂としては、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ビニルアルコール共重合樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されず、目的に応じて選択することができる。水酸基やカルボキシル基を有する樹脂は、メラミン樹脂と架橋して、より耐久性に優れた熱硬化樹脂膜を形成することができるため好ましい。また、エポキシ樹脂は、熱硬化温度を様々に調整することができるため好ましい。例えば、80〜120℃でエポキシ樹脂のみを硬化させ、その後に150〜200℃に昇温してエポキシ樹脂とメラミン樹脂を架橋させるなど、硬化状態を様々に調整することが可能になることから、本発明に好ましく用いることができる。
熱硬化樹脂膜には必要に応じて他の成分を含有してもよい。例えば、カルボン酸やスルホン酸などの酸を有する化合物、アミンなどの塩基を有する化合物、エポキシ、オキセタン、ヒドロキシ、イソシアネートなどの反応性の官能基を有する化合物が挙げられる。これらの化合物は、一分子内に2個以上の酸、塩基、または反応性の官能基を有する多官能化合物であることが好ましい。これらは樹脂であっても低分子化合物でもよい。中でも、メラミン樹脂の硬化剤として使える化合物が好ましく用いられる。
また、他の成分として、エポキシ樹脂を用いた場合には、重合開始剤を加えて硬化反応を調整することができる。また、光硬化系、水分硬化系樹脂等を含有させることにより、メラミン樹脂を熱架橋させる前の熱硬化性樹脂組成物膜の架橋の程度を調整することができる。
本発明の透明導電膜付き基材は、150℃30分の加熱処理後の抵抗値変化が20%以内であることが好ましい。CNT導電膜層の下層に本発明の熱硬化樹脂膜を設けない場合には抵抗値が20%より大きく変化するのに対し、メラミン樹脂を含む熱硬化樹脂膜を設けることによってこれを20%以内にすることができる。CNT導電膜の抵抗値が加熱処理によって上昇する理由、および、熱硬化樹脂膜を設けることで抵抗値変化を抑制できる理由は定かではないが、CNTの分散剤が、CNT分散液塗布時に微量に溶出するメラミン樹脂と作用するためと思われる。なお、ここで行う加熱処理とは、たとえば導電膜付き基材の周縁部に外部回路を接続するために導電ペーストを塗布し、加熱硬化処理を行うなどの、後工程による熱履歴を想定している。したがって後工程の種類によって加熱処理条件も異なってくるが、概ね100℃以上、30分以上の加熱処理であれば、いずれの条件下でも、150℃30分の加熱処理を行った場合と同等の抵抗値の変化を示すことがわかっているので、該条件でおおよその評価をすることができる。また、本発明の導電膜付き基材は、CNT導電膜上に、さらに別のポリマー層を設けなくても加熱処理後の抵抗安定性が得られるため、簡便でかつ表面の接触抵抗の小さな導電膜を得ることができる。
透明導電膜付き基材中の熱硬化樹脂膜は、表面の水の接触角が60度以下であることが好ましい。水の接触角を60度以下にするためには、熱硬化樹脂膜中のメラミン樹脂含有量を50重量%以上にすればよい。透明導電膜付き基材中の熱硬化樹脂膜表面の水の接触角は、後述するCNT分散液塗布前の熱硬化性樹脂組成物膜表面の水の接触角と関係する。CNT分散液塗布後の加熱処理により、熱硬化性樹脂組成物膜中に含まれる水酸基などの極性基が架橋反応により消費されるため、水の接触角は大きくなる。したがって、CNT分散液塗布前の熱硬化性樹脂組成物膜表面の水の接触角を40度以下とすることが好ましく、これにより、透明導電膜付き基材中の熱硬化樹脂膜表面の水の接触角は通常60度以下となる。
水の接触角は市販の接触角測定装置を用いて測定することができる。接触角の測定は、JIS R3257(1999)に準じ、室温25℃、湿度50%の雰囲気下で、膜表面に1〜4μlの水をシリンジで滴下し、液滴を水平断面から観察し、液滴端部の接線と膜平面とのなす角を求める。
ここで、透明導電膜付き基材中の熱硬化樹脂膜表面の水の接触角を測定する方法としては、基材端部などの透明導電膜を塗布しなかった部分の表面を測定する方法、または、透明導電膜層を研磨またはエッチングして熱硬化樹脂膜表面を露出させて測定する方法があり、何れでも構わない。
熱硬化樹脂膜の厚みは、濡れ性の向上および強度の点から10nm以上が好ましく、膜厚の均一性や塗工プロセスの安定性から10μm以下が好ましい。より好ましくは100nm〜500nmであり、この範囲の厚みにすることで熱硬化性樹脂による着色の影響を押さえ、膜厚の均一性、強度および濡れ性に優れた熱硬化樹脂膜を得ることができる。
次に、CNT導電膜について説明する。本発明におけるCNT導電膜はCNTを含んでいればよい。本発明において、CNT導電膜に用いられるCNTは、単層CNT、二層CNT、三層以上の多層CNTのいずれでもよい。直径が0.3〜100nm、長さ0.1〜20μm程度のCNTが好ましく用いられる。CNT導電膜の透明性を高め、表面抵抗を低減するためには、直径10nm以下の単層CNTまたは二層CNTがより好ましい。また、CNTの集合体にはアモルファスカーボンや触媒金属などの不純物は極力含まれないことが好ましい。これらの不純物が含まれる場合は、酸処理や加熱処理などによって適宜精製することができる。
CNT導電膜は、CNT分散液を基材に塗布して形成することができる。CNT分散液を得るには、CNTを溶媒とともに、混合分散機や超音波照射装置によって分散処理を行うことが一般的である。さらに界面活性剤などの分散剤を添加することが望ましい。分散剤としては公知のものが何れも好ましく用いられるが、アルキルアミン塩、4級アンモニウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホン酸塩含有ポリマー、カルボキシ基含有セルロース系ポリマーなどのイオン性界面活性剤などがより好ましく用いられる。これら公知の分散剤は、水系分散媒に対してより効果を奏するため、本発明に用いるCNT分散液は水を含有することが好ましい。CNT分散液中に水を50重量%以上含むことで、CNTの均一分散を保持することができる。このため、本発明の透明導電膜付き基材におけるCNT導電膜は、水を50重量%以上含むCNT分散液を塗布して得られることが好ましい。水を60重量%以上含むCNT分散液がより好ましい。また、CNT分散液中に水以外の溶媒成分を含んでもかまわないが、水のみであることがより好ましい。CNT分散液に含まれる水以外の溶媒としては、水と相溶する溶媒であれば何れも用いることができる。
CNT導電膜の下部側のCNTの一部が熱硬化樹脂膜に埋め込まれた構造を有していることが好ましい。CNTの一部が熱硬化樹脂膜に埋め込まれている様子は、導電膜付き基材の断面を透過型電子顕微鏡で観察することで確認できる。このようにCNTの一部が熱硬化樹脂膜に埋め込まれた構造をとることで、高い導電性を維持しつつCNT導電膜の基材への密着性を高めることができる。
本発明の透明導電膜付き基材において、CNT導電膜の表面抵抗は1×10Ω/□以上、1×10Ω/□以下であることが好ましい。表面抵抗値は、低いほど感度が良好になるが、CNT導電膜層をより厚く形成する必要があるので透明性が低下することになる。逆に表面抵抗値を高くすると、透明性の点では有利であるが、感度の面で不利になる。これらの点のバランスから、透明導電膜付き基材の表面抵抗値が上記の範囲にあることで、タッチパネル用の透明導電膜付き基材として好ましく用いることができる。透明導電膜付き基材の表面抵抗値は、1×10〜2×10Ω/□の範囲であることがさらに好ましい。
なお、表面抵抗は4探針法を用いて、4本の探針を有するプローブをCNT導電膜表面に押し当てて測定し、測定サンプルを9等分したそれぞれの中央を1回ずつ測定し、その平均値を測定値とする。測定には、例えば、ダイアインスツルメンツ製低抵抗率計ロレスタEP MCP−T360を用いることができる。
本発明の透明導電膜付き基材において、カーボンナノチューブ導電膜の抵抗の直線性(リニアリティ)の値は1.5%以下であることが好ましい。リニアリティが1.5%以下となることで、面内均一性に優れた導電膜が得られる。たとえば、リニアリティが1.5%以下の導電膜付き基材をタッチパネルに用いた場合に、タッチしたポイントと画面とのずれがほぼ無いようにキャリブレーションすることができ、実用レベルのタッチパネルが得られる。本基材においては、CNT導電膜の下層に、CNT分散液に対する濡れ性が良好な熱硬化樹脂膜を設けることで、均一なCNT導電膜を形成できるようになり、そのため1.5%以下のリニアリティが達成される。
次に、リニアリティについて詳細に説明する。CNT導電膜に2つの電極を接続して一定の電圧を印可した状態で、一方の電極から、2つの電極の間に設定した測定点までの距離と電圧との関係を測定したときに、理想的には距離と電圧とは直線関係になる。しかし、実際の導電膜においては、面内均一性の不足から、距離と電圧との関係が理想的な直線からずれている。リニアリティとは、測定した値が理想的な直線からどれだけずれているかを、そのずれの最大値で評価した値である。一方の電極から、測定点までの距離を変えて二点間の電圧を測定し、測定によって得られた電圧値E1と、理想電圧値E0とのずれΔE(=|E1−E0|)のうち最も大きい値をΔEmaxとし、ΔEmaxをその距離での理想電圧の値E0で割ること、すなわち式(ΔEmax/E0)×100により、リニアリティ(%)を計算できる。なお、リニアリティの実際の測定は、たとえば5cm×20cm角の大きさに切り出した基材サンプルの20cm方向に電圧を5V印加し、2cm間隔で電圧を測定して行うことができる。
さらに、CNT導電膜表面に粘着テープを貼り付け、該粘着テープを60°の角度で剥離した後(以下、前記粘着テープの貼り付けおよび剥離を合わせてテープ剥離と称する)の表面抵抗が、テープ剥離前の表面抵抗の1.5倍以下であることが好ましい。テープ剥離前後の表面抵抗の変化は、CNT導電膜の密着性と関連している。密着性が高い場合には表面抵抗の変化が小さくなり、1.5倍以下であれば、密着性は優れていると判断することができる。測定方法の詳細は後述する。
本発明の透明導電膜付き基材の透明性は、波長550nmにおける光の透過率が60%以上であることが好ましい。透過率が60%以上であれば、透明導電膜付き基材をタッチパネルに用いた場合、タッチパネルの下層に設けたディスプレイの表示を鮮やかに認識することができる。より好ましくは透過率85%以上である。透過率を上げるための方法としては、透明な支持基材または熱硬化樹脂膜の厚みを薄くする方法、あるいは透過率の大きな材質を選定する方法が挙げられる。また、CNTの分散性を向上させることによって、より薄い膜厚で所望の表面抵抗値を得ることが好ましい。なお、透過率は、透明導電膜付き基材の断片を切り出し、分光光度計を用いて測定することで求めることができる。
次に、本発明の透明導電膜付き基材の製造方法について説明する。少なくとも下記(1)〜(3)の工程をこの順に含むことが好ましい。
(1)透明な支持基材上に、メラミン樹脂を50重量%以上含む熱硬化性樹脂組成物を塗布して塗布膜を形成する工程、
(2)前記熱硬化性樹脂組成物の塗布膜上に、水を50重量%以上含むCNT分散液を塗布する工程、
(3)前記熱硬化性樹脂組成物の熱硬化温度以上の温度で加熱処理する工程。
前記(1)の工程について説明する。熱硬化性樹脂組成物は、溶媒に溶解して塗布することができる。溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、トルエン、キシレン、o−クロロフェノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、テトラヒドロフラン、炭酸プロピレン、エチレングリコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールアセテート、プロピレングリコールアセテートモノメチルエーテル、クロロホルム、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトンなどが挙げられるが、これらに限定されず必要に応じて選ぶことができる。また、これらを2種以上用いてもよい。
熱硬化性樹脂組成物を基材に塗布する方法としては、キャスト法、スピンコート法、ディップ法、バーコーター法、スプレー法、ブレードコート法、スリットダイコート法、グラビアコート法、リバースコート法、スクリーン印刷法、鋳型塗布法、印刷転写法、浸漬引き上げ法、インクジェット法などを挙げることができる。塗膜厚みや配向の調整など、得ようとする塗膜特性に応じて塗布方法を選択すればよい。
(1)の工程において形成される熱硬化性樹脂組成物の塗布膜は、表面の25℃における水の接触角が40度以下であることが好ましい。水の接触角を40度以下とすることによって、熱硬化性樹脂組成物の塗布膜表面にCNT分散液を均一に塗布することができ、乾燥中にムラが発生することなく、均一性と密着性に優れたCNT導電膜を形成することができる。
次に、前記(2)の工程について説明する。形成した熱硬化性樹脂組成物の塗布膜上に、水を50重量%以上含むCNT分散液を塗布する。CNT分散液は、前述のCNTと、50重量%以上の水を含むものであれば特に限定されない。さらに、上記(1)に例示した溶媒を含んでもよい。
CNT分散液を塗布する方法としては、CNT分散液を均一に塗布できる方法であれば特に制限はなく、前記(1)の工程において挙げられた方法を用いることができる。ただし、特に、スリットダイコート法、グラビアコート法、リバースコート法、スクリーン印刷法および印刷転写法から選ばれた方法が、塗布されたCNT導電膜の均一性が高くなるので好ましい。例えば、スプレー法などは、塗布されたCNT導電膜の均一性が低くなるので、好ましくない。
CNT分散液を調製するにあたっては、CNTを水に分散させるために、分散剤を共存させて超音波照射を施すなどの処理を行うことが好ましい。分散剤としては、イオン性界面活性剤や共役系高分子などを用いることができる。イオン性界面活性剤の例としては、前述のアルキルアミン塩や、4級アンモニウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホン酸塩含有ポリマー、カルボキシ基含有セルロース系ポリマーなど、例えばドデシルスルホン酸ナトリウムが挙げられる。共役系高分子の例としては、ポリ(2−スルホ−1,4−イミノフェニレン)などを挙げることができる。
次いで、(3)前記熱硬化性樹脂組成物の熱硬化温度以上の温度で加熱処理する。この工程により、熱硬化性樹脂組成物を硬化させ、CNT導電膜を支持基材に密着させる。このとき、熱硬化性樹脂組成物中の極性基は架橋反応によって消費されるため、硬化反応後の熱硬化樹脂膜の水の接触角は増大する。硬化後の熱硬化樹脂膜の水の接触角は60度以下であることが好ましい。(1)の工程において形成された時点での熱塗布膜の接触角が40度以下であれば、(3)の工程で得られた導電膜付き基材の熱硬化樹脂膜表面の接触角は、通常60度以下となる。また、(3)の工程は(2)の工程に引き続き直ちに行うことが好ましい。
なお、前記(1)の工程では熱硬化性樹脂組成物膜を完全には硬化させず、(3)の工程で硬化させることで、(2)の工程で塗布したCNTの一部が熱硬化樹脂膜に埋め込まれたCNT膜を形成することができる。埋め込まれたCNTが熱硬化樹脂膜に固定されることから、CNT導電膜の密着性がより向上するため好ましい。
次に、本発明のタッチパネルについて説明する。タッチパネルには、種々の方式があるが、本発明の透明導電膜付き基材は、高透過率、低抵抗で、かつ面内均一性と基材への密着性に優れることから、抵抗膜方式タッチパネルまたは静電容量式タッチパネルに特に好適に用いることができる。
抵抗膜式タッチパネルは、2枚の透明導電膜を対向させて電圧をかけ、指などで押さえると、押さえた位置に応じた電圧が発生するので、その電圧を検出することにより操作位置を判別するタッチパネルである。図1は抵抗膜式タッチパネルの一例を示す模式断面図である。抵抗膜式タッチパネルは、下側の支持基材8上に、上側の支持基材2が、枠状の両面接着テープ7によって貼り合わされた構成であり、支持基材8および2には、CNT導電膜4が、空間5を挟むように対向して面状に形成されている。また、支持基材8とCNT導電膜4との間および支持基材2とCNT導電膜4との間には、それぞれ熱硬化樹脂膜3が設けてある。空間5には、一定間隔でドットスペーサー6が設けられており、これによって、上側と下側の導電膜の間隙を保持している。上側の支持基材2の上面は手指またはペン先が接触する面であり、傷つきを防止するためにハードコート層1が設けられる。以上の構成からなるタッチパネルは、例えば、リード線と駆動ユニットを取り付け、液晶ディスプレイの前面に組み込んで用いられる。
静電容量式タッチパネルは、透明導電膜に駆動回路が取り付けられ、表面に指などが触れた際の静電容量の変化を駆動回路で検出して、操作位置を判別するタッチパネルである。
以下、本発明を実施例に基づき、具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。まず、各実施例および比較例における評価方法を説明する。
(1)透過率
透明導電膜付き基材の波長550nmにおける光の透過率を、分光光度計(日立製作所製、U3210)を用いて測定した。
(2)水の接触角
室温25℃、湿度50%の雰囲気下で、膜表面に1〜4μlの水をシリンジで滴下した。接触角計(協和界面化学社製、接触角計CA−D型)を用いて、液滴を水平断面から観察し、液滴端部の接線と膜平面とのなす角を求めた。
(3)表面抵抗および密着性
導電膜付き基材の導電膜側の表面抵抗を低抵抗計(ダイアインスツルメンツ製、ロレスタEPMCP−T360)を用い4探針法で測定した。表面抵抗は、面内9等分した9点の測定値の平均値とした。また、膜表面には切り目を入れない以外はJIS K5600−5−6(1999年、クロスカット法)に準拠したテープ剥離試験を行った。すなわち、導電膜表面にニチバン社の粘着テープ:“セロテープ(登録商標)”(CT405A−18)を貼り付け、指でこすって完全に密着させ、1分放置した後、該粘着テープの一端を持って、フィルム表面に対して60°の角度を保ちながら1秒程度で引き剥がした。テープ剥離前後での表面抵抗の変化を評価した。同一サンプルで3箇所の異なるポイントで測定した値の平均をとった。
(4)抵抗の直線性(リニアリティ)
導電膜付き基材から切り出した5cm×20cmサンプルの20cm方向に電圧を5V印加した状態で、一方の電極からの距離と電圧の関係を、2cm間隔で測定した。測定した各点における理想電圧値E0と測定電圧E1のずれΔE(=|E1−E0|)のうち最も大きい値をΔEmaxとし、その点における(ΔEmax/E0)×100を、リニアリティ(%)とした。
(5)加熱処理後の抵抗変化率
導電膜付き基材の導電膜側の表面抵抗を低抵抗計(ダイアインスツルメンツ製、ロレスタEPMCP−T360)を用い4探針法で測定した。表面抵抗は、面内9等分した9点の測定値の平均値とした。次いで、該導電膜を150℃のオーブンに30分間投入し、取り出して、導電膜付き基材が室温に戻った直後に上記と同様の方法で表面抵抗を測定した。そして、導電膜付き基材を室温でそのまま静置し、12時間後に再度表面抵抗を測定した。
実施例1
はじめに熱硬化性樹脂組成物の溶液を調製した。フラスコに0.83gのポリ[メラミン−co−ホルムアルデヒド]溶液(アルドリッチ製、固形分濃度84重量%、1−ブタノール溶液)、0.3gの固形エポキシ樹脂157S70(ジャパンエポキシレジン社製)、および、98.9gの2−ブタノンを入れ、室温で30分撹拌し、均一な樹脂溶液を調製した。これとは別に0.1gの熱重合開始剤キュアゾール2MZ(四国化成社製)を9.9gの1−プロパノールに溶解させ、熱開始剤溶液を調製した。前述の樹脂溶液100mlと熱開始剤溶液1mlを混合して、熱硬化性樹脂組成物の溶液(固形分濃度約1重量%、メラミン樹脂:固形エポキシ樹脂=70重量部:30重量部)を得た。該溶液0.5mlを、A4サイズにカットした厚み188μmのPETフィルム上に滴下し、No.4のバーコーターを用いて塗布した後、130℃の熱風オーブンに30秒間入れて、熱硬化性樹脂組成物膜を得た。該熱硬化性樹脂組成物膜を室温25℃、相対湿度50%の部屋に1時間静置した後、水の接触角を測定したところ36°であった。
ついで、CNT分散液を調製した。スクリュー管に、10mgの単層CNT(サイエンスラボラトリーズ社製、純度95%、精製せずにそのまま使用)、および、ポリスチレンスルホン酸18重量%水溶液(アルドリッチ製)を超純水で濃度0.1重量%に希釈した水溶液10mlを入れ、超音波ホモジナイザー(東京理化器械(株)製VCX−502、出力250W、直接照射)を用いて超音波照射し、CNT濃度0.1重量%のCNT分散液を得た。得られたCNT分散液0.5mlを、上述の熱硬化性樹脂組成物膜の形成されたPETフィルム上に滴下し、No.4のバーコーターを用いて塗布したところ、CNT分散液は、はじかれることなく全面均一に塗布することができた。その後、150℃の熱風オーブンに30秒間入れて、乾燥するとともに、熱硬化性樹脂組成物を完全に硬化させ、導電膜付き基材1を得た。
導電膜付き基材1の波長550nmにおける光の透過率は82%であった。また、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は58°であった。導電膜付き基材1の導電膜側の表面抵抗は1000Ω/□であった。また、テープ剥離試験後の膜表面には外観上は全く変化がなく、剥がした箇所の表面抵抗を測定したところ、1010Ω/□であった。
導電膜付き基材1の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材1のリニアリティは1.0%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.15倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.08倍であった。
実施例2
基材を厚み1.0mmのガラス基板に変えた以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜付き基材2を得た。波長550nmにおける光の透過率は85%、テープ剥離試験前の表面抵抗は950Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は965Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(130℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は36°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は58°であった。
導電膜付き基材2の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材2のリニアリティは1.1%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.16倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.07倍であった。
実施例3
基材を厚み1.6mmのポリカーボネート樹脂基板に変えた以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜付き基材3を得た。波長550nmにおける光の透過率は78%、テープ剥離試験前の表面抵抗は1020Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は1030Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(130℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は36°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は58°であった。
導電膜付き基材3の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材3のリニアリティは1.0%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.16倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.06倍であった。
実施例4
熱硬化性樹脂組成物中のメラミン樹脂配合比を、メラミン樹脂:固形エポキシ樹脂=70重量部:30重量部から、50重量部:50重量部に変えた以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜付き基材4を得た。波長550nmにおける光の透過率は83%、テープ剥離試験前の表面抵抗は890Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は910Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(130℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は40°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は60°であった。
導電膜付き基材4の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材4のリニアリティは1.4%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.20倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.16倍であった。
実施例5
熱硬化性樹脂組成物中のメラミン樹脂配合比を、メラミン樹脂:固形エポキシ樹脂=70重量部:30重量部から、90重量部:10重量部に変えた以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜付き基材5を得た。波長550nmにおける光の透過率は83%、テープ剥離試験前の表面抵抗は1400Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は1550Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(130℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は26°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は50°であった。
導電膜付き基材5の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材5のリニアリティは1.4%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.12倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.06倍であった。
実施例6
CNT分散液の溶媒を水のみから、水60重量%およびエタノール40重量%の混合溶媒に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、導電膜付き基材6を得た。波長550nmにおける光の透過率は76%、テープ剥離試験前の表面抵抗は1600Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は1800Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(130℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は36°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は58°であった。
導電膜付き基材6の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の8nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材6のリニアリティは1.2%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.12倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.08倍であった。
実施例7
上述の実施例3で作製したポリカーボネート基材の透明導電膜付き基材表面に、微細ドット(直径40〜50μm、高さ7μm、ドット間ピッチ2mm)を透明なアクリル系感光性樹脂を使って植設した。そして、これに実施例1で作製したPETフィルム基材の透明導電膜付き基材を、電極面が対向するように貼り合わせ、周囲を両面テープ(厚さ15μm、幅3mm)で巻いて、接着固定した。なお、タッチによる電圧変化を引き出す為に、各基材から導線を設けておいた。得られたパネルの波長550nmにおける光の透過率は64%であった。
実施例8
CNT分散液を塗布するバーコーターをNo.4からNo.16に変えた以外は実施例1と同様の操作を行い、導電膜付き基材8を得た。波長550nmにおける光の透過率は55%、テープ剥離試験前の表面抵抗は210Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は350Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(130℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は36°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は58°であった。
導電膜付き基材7の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、80nmあるCNTの膜厚のうち下層の8nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材8のリニアリティは1.0%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.20倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.10倍であった。
実施例9
実施例1と組成の異なる熱硬化性樹脂組成物の溶液を調製した。フラスコに水で再沈澱して精製した0.9gのポリ[メラミン−co−ホルムアルデヒド]、0.1gのトリメリット酸無水物(東京化成工業社製)、49.5gの2−ブタノン、および、49.5gの4−メチル−2−ペンタノンを入れ、室温で30分撹拌して均一な熱硬化性樹脂組成物の溶液(固形分濃度1重量%、精製メラミン樹脂:酸無水物=90重量部:10重量部)を得た。該溶液0.5mlを、A4サイズにカットした厚み188μmのPETフィルム上に滴下し、No.4のバーコーターを用いて塗布し、110℃の熱風オーブンに60秒間入れて、半硬化状態の熱硬化性樹脂組成物膜を得た。該膜を室温25℃、相対湿度50%の部屋に1時間静置した後、水の接触角を測定したところ34°であった。
ついで、CNT分散液を調製した。スクリュー管に、10.5mgの単層CNT、10mgのカルボキシメチルセルロースナトリウム(シグマ社製90kDa,50−200cps)および10mlの純水を入れ、超音波ホモジナイザー(東京理化器械(株)製VCX−502、出力250W、直接照射)を用いて超音波照射し、CNT濃度0.105重量%のCNT分散液を得た。これにエタノールを微量添加してCNT濃度0.1重量%のCNT分散液を調製した。得られたCNT分散液0.5mlを、上述の熱硬化性樹脂組成物膜の形成されたPETフィルム上に滴下し、No.4のバーコーターを用いて塗布したところ、CNT分散液は、はじかれることなく全面均一に塗布することができた。その後、150℃の熱風オーブンに30秒間入れて、乾燥するとともに、熱硬化性樹脂組成物を完全に硬化させ、導電膜付き基材9を得た。
導電膜付き基材9の波長550nmにおける光の透過率は84%であった。また、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は56°であった。導電膜付き基材9の導電膜側の表面抵抗は860Ω/□であった。また、テープ剥離試験後の膜表面には外観上は全く変化がなく、剥がした箇所の表面抵抗を測定したところ、860Ω/□であった。
導電膜付き基材9の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材9のリニアリティは1.0%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.16倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.04倍であった。
実施例10
塗布方法をバーコーターから、200Rのグラビアロールを取り付けたグラビアコーターに代えた以外は実施例9と同様の操作を行い、導電膜付き基材9を得た。波長550nmにおける光の透過率は86%、テープ剥離試験前の表面抵抗は820Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は820Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(110℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は34°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は56°であった。
導電膜付き基材10の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材10のリニアリティは0.7%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.16倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.04倍であった。
実施例11
熱硬化性樹脂組成物の溶液の組成を、1.0gのポリ[メラミン−co−ホルムアルデヒド]、49.5gの2−ブタノン、および49.5gの4−メチル−2−ペンタノンとした以外は、実施例9と同様の操作を行い、導電膜付き基材11を得た。波長550nmにおける光の透過率は83%、テープ剥離試験前の表面抵抗は900Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は900Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(110℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は32°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は54°であった。
導電膜付き基材11の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材11のリニアリティは1.0%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.09倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.05倍であった。
実施例12
熱硬化性樹脂組成物の溶液の組成を、0.9gのポリ[メラミン−co−ホルムアルデヒド]、0.05gのトリメリット酸無水物、0.05gのブロックイソシアネート(旭化成ケミカルズ社製、MF−K60X)、49.5gの2−ブタノン、および49.5gの4−メチル−2−ペンタノンとした以外は、実施例9と同様の操作を行い、導電膜付き基材12を得た。波長550nmにおける光の透過率は84%、テープ剥離試験前の表面抵抗は880Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は880Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(110℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は36°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は60°であった。
導電膜付き基材11の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材11のリニアリティは1.0%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.15倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.06倍であった。
実施例13
熱硬化性樹脂組成物の溶液の組成を、0.9gのポリ[メラミン−co−ホルムアルデヒド]、0.05gのトリメリット酸無水物、0.05gの液状エポキシ樹脂(東都化成社製、YD−825S)、49.5gの2−ブタノン、および49.5gの4−メチル−2−ペンタノンとした以外は、実施例9と同様の操作を行い、導電膜付き基材13を得た。波長550nmにおける光の透過率は84%、テープ剥離試験前の表面抵抗は950Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は950Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(125℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は36°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は60°であった。
導電膜付き基材13の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材13のリニアリティは1.2%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.16倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.10倍であった。
比較例1
熱硬化性樹脂組成物中のメラミン樹脂配合比を、メラミン樹脂:固形エポキシ樹脂=70重量部:30重量部から、40重量部:60重量部に変えた以外は実施例1と同様の操作を行った。しかし、樹脂膜表面がCNT分散液をはじいたために導電膜の形成ができなかった。熱硬化性樹脂組成物膜形成後(130℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は70°であった。
比較例2
PETフィルム表面にコロナ放電処理を施して濡れ性をよくしたフィルムに、実施例1で調製したCNT分散液を直接塗布した。塗布後は実施例1と同様の操作を行い、熱硬化性樹脂膜のない導電膜付き基材14を得た。波長550nmにおける光の透過率は84%、テープ剥離試験前の表面抵抗は950Ω/□であったが、テープ剥離試験により、CNT導電膜が剥離した。なお、コロナ放電処理を施して濡れ性をよくしたPETフィルム表面の水の接触角は40°であった。導電膜付き基材14の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、20nmあるCNTの膜厚の下層はPETフィルムへは全く埋め込まれていなかった。
比較例3
熱硬化性樹脂組成物の溶液の塗布方法をバーコーター塗布から、エアブラシを用いたスプレー塗布に代えた以外は、実施例9と同様の操作を行い、導電膜付き基材15を得た。波長550nmにおける光の透過率は76%、テープ剥離試験前の表面抵抗は780Ω/□、テープ剥離試験後の外観の変化は全く無く、剥がした箇所の表面抵抗は2860Ω/□であった。また、熱硬化性樹脂組成物膜形成後(110℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は34°、CNT分散液塗布後(150℃乾燥後)の樹脂膜表面の水の接触角は56°であった。
導電膜付き基材15の断面を切り出し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて倍率100000倍にて観察を行った結果、28nmあるCNTの膜厚のうち下層の5nmが熱硬化樹脂膜層に埋め込まれていることがわかった。
導電膜付き基材13のリニアリティは24.0%であった。また、150℃30分の加熱処理を行った直後の抵抗変化は1.20倍、加熱処理の12時間後の抵抗変化は1.15倍であった。
実施例14
2つの透明導電膜付き基材を貼り合わせた実施例7のパネルに、抵抗膜式タッチパネル用の駆動回路を取り付け、フィルム基材側から押し圧を加えたところ、押さえた点での導通を認識し、抵抗膜式タッチパネルとして作動することが確認できた。
実施例15
実施例9で作製した導電膜付き基材9に静電容量式タッチパネル用の駆動回路を取り付け、導電膜表面を指で押さえたところ、押さえた点を回路が認識し、静電容量式タッチパネルとして作動することが確認できた。
Figure 0005370151
Figure 0005370151
本発明の、高透過率、低抵抗で、かつ面内均一性と基材への密着性に優れた透明導電膜付き基材は、抵抗膜方式タッチパネルや、静電容量式タッチパネルなどのタッチパネルに用いられる。

Claims (12)

  1. 透明な支持基材、メラミン樹脂を50重量%以上含む熱硬化樹脂膜およびカーボンナノチューブ導電膜をこの順に有する透明導電膜付き基材であって、該カーボンナノチューブ導電膜の抵抗の直線性の値が1.5%以下である透明導電膜付き基材。
  2. 前記メラミン樹脂が、メチロール化メラミン樹脂である請求項1の透明導電膜付き基材。
  3. 前記カーボンナノチューブ導電膜の150℃30分の加熱処理後の抵抗値変化が20%以内である請求項1または2に記載の透明導電膜付き基材。
  4. 前記カーボンナノチューブ導電膜に含まれるカーボンナノチューブの一部が熱硬化樹脂膜に埋め込まれた構造を有する請求項1〜3のいずれかに記載の透明導電膜付き基材。
  5. 前記カーボンナノチューブ導電膜の表面抵抗が1×10Ω/□以上、1×10Ω/□以下である請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電膜付き基材。
  6. 波長550nmにおける光の透過率が60%以上である請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電膜付き基材。
  7. 前記カーボンナノチューブ導電膜表面に粘着テープを貼り付け、該粘着テープを60°の角度で剥離した後の表面抵抗が、粘着テープ貼り付け前の表面抵抗の1.5倍以下である請求項1〜6のいずれかに記載の透明導電膜付き基材。
  8. 少なくとも
    (1)透明な支持基材上に、メラミン樹脂を50重量%以上含む熱硬化性樹脂組成物を塗布して塗布膜を形成する工程、
    (2)前記熱硬化性樹脂組成物の塗布膜上に、水を50重量%以上含むカーボンナノチューブ分散液を塗布する工程、
    (3)前記熱硬化性樹脂組成物の熱硬化温度以上の温度で加熱処理する工程、
    をこの順に含む請求項1〜7のいずれかに記載の透明導電膜付き基材の製造方法。
  9. 前記(1)の工程において形成される熱硬化性樹脂組成物の塗布膜表面の25℃における水の接触角が40度以下である請求項8記載の透明導電膜付き基材の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の透明導電膜付き基材を有するタッチパネル。
  11. 2枚の透明導電膜付き基材が空間を介在して導電膜面を対向するように設置された抵抗膜式タッチパネルであって、少なくとも一方の透明導電膜付き基材が請求項1〜7のいずれかに記載の透明導電膜付き基材である請求項10に記載のタッチパネル。
  12. 請求項1〜7のいずれかに記載の透明導電膜付き基材および駆動回路を有し、静電容量式タッチパネルである請求項10記載のタッチパネル。
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