JP5301936B2 - 超音波手術装置 - Google Patents

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Description

本発明は、白内障等によっては白濁した水晶体を超音波チップの超音波振動により破砕して体外に摘出する超音波手術装置に関する。
白内障手術においては、ハンドピースに取り付けられた超音波チップ(以下、USチップという)を超音波振動させることにより水晶体核を破砕(乳化)し、破砕した水晶体核をUSチップ先端の吸引口から吸引除去する超音波手術装置が使用される。この種の装置では、術者はハンドピースを持つので、フットスイッチを用いて眼内への灌流液の供給動作、吸引動作及び超音波振動の付与動作をコントロールしている(特許文献1参照)。
特開平11−206803号公報
ところで、水晶体核の破砕時には、超音波チップの先端に水晶体核がしっかり吸着されていないと、チップを超音波振動させたときに水晶体核が逃げやすく、水晶体核が破砕され難くなる。チップの先端に水晶体核を吸着させやすくするために、吸引圧を高く設定すると、サージの問題(チップの吸引口からの急激な吸い込みにより、眼の前房が潰れやすくなる問題)が発生しやすくなる。
また、一般に、超音波チップの超音波振動の出力条件(例えば、超音波パワー、パルス振動の振動数、超音波振動の振動時間)の設定値を上げることにより、水晶体核の破砕効率が向上することが知られている。しかしながら、超音波振動の出力条件の設定値が上がることによりチップ周辺で熱が発生し、発生した熱が創口に影響を及ぼす場合がある。また、超音波チップが頻繁に超音波振動することにより水晶体核をはじきやすくなる。例えば、吸引圧を一定とし、超音波振動の出力条件の設定値を上げたとすると、超音波チップの超音波振動が増加することで水晶体核の吸着が悪くなる。このような場合、超音波振動の出力条件の設定値を上げることで、逆に、水晶体核の破砕効率が低下してしまうこととなる。
本発明は、上記技術の問題点に鑑み、吸引圧を上げることなく、効率良く水晶体核を破砕でき、創口への熱傷の影響を抑えることができる超音波手術装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
先端に吸引口を持つ超音波チップが取り付けられたハンドピースと、前記超音波チップの超音波振動を制御する制御手段とを備え、前記超音波チップに超音波振動を付与し、超音波振動によって破砕された水晶体核を、眼内に供給された灌流液とともに前記超音波チップの先端の吸引口から吸引して除去する超音波手術装置において、前記制御手段は、前記超音波チップを振動させるON時間と、前記超音波チップを振動させないOFF時間とを1つのサイクルとし、前記サイクルを繰り返すことで、前記超音波チップにパルス振動を付与することが可能であり、且つ、少なくともパルスのON時間が互いに異なる複数種類の前記パルス振動を、前記超音波チップに重畳させて付与することが可能であることを特徴とする。
本発明によれば、吸引圧上げることなく効率良く水晶体核を破砕できる。また、創口への熱傷の影響を抑えることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、超音波手術装置の主要な構成を説明する概略構成図である。図2は、フットスイッチ6の操作と超音波ハンドピース2の制御の関係を説明する図である。
白内障手術に用いられる超音波手術装置1は、超音波振動制御、吸引制御等の装置全体を制御する制御部5を筐体に収納している。装置本体1に接続され、術者に把持される超音波ハンドピース(以下、USハンドピース)2の先端には吸引口を持つ管状の超音波チップ(以下、USチップ)2aが取り付けられている。USハンドピース2には、振動子2bが内蔵されており、振動子2bが振動することにより発生する超音波振動がUSチップ2aに増幅伝達される。このUSチップ2aの超音波振動により水晶体核が破砕乳化される。USハンドピース2の振動子2bには装置本体1に接続されたケーブルを介して駆動エネルギが供給される。振動子2b(USチップ2a)の超音波振動では、連続振動とパルス振動が可能とされる。パルス振動とは、40KHz等で高速に振動されるUSチップ2aの振動動作に対して、チップを振動させるON時間とチップを振動させないOFF時間を設け、ON/OFFの1サイクルを50Hz等のある周期で繰り返して行うパルス的な駆動を意味している。
患者眼Eに灌流液を供給するために生理食塩水等が入れられた灌流瓶10はポール12に吊り下げられており、ポール12は手動等により上下動され、灌流瓶10の高さを変化できるようになっている。灌流瓶10には、流液を患者眼Eへ導くための灌流チューブ11が接続され、灌流チューブ11の途中には制御弁14が設けられている。制御弁14の開閉により灌流液の流出制御が行われる。灌流チューブ11の一端は灌流瓶10側に接続され、他端は破砕用のUSハンドピース2側に接続される。なお、灌流瓶10の高さは患者眼E内の圧力を適度に維持するように設定される。
吸引チューブ16はその一端がUSハンドピース2に取り付けられ、他端が廃液袋17に取り付けられている。吸引チューブ16は、USチップ2aの吸引口から吸収される灌流液や破砕乳化した水晶体核等の眼内組織等を体外に排出するために使用される。吸引チューブ16の途中には、圧力センサ30に繋がる接続部32と、蠕動型の吸引ポンプ18が設けられている。また、吸引チューブ16はバイパスチューブ19を介して灌流チューブ11と連通しており、バイパスチューブ19の流出制御は制御弁15により行われる。吸引チューブ16内の吸引圧は、圧力センサ30により常時検出されており、吸引圧が予め設定された上限の吸引圧に達したときは、制御部5は吸引ポンプ18を停止する。また、吸引圧を下げる場合には、制御部5は制御弁15を開き、灌流液を灌流チューブ11からバイパスチューブ19を介して吸引チューブ16内に流入させる。
制御部5には、USハンドピース2、操作手段であるフットスイッチ6、USハンドピース2の超音波振動の条件設定等を行うタッチパネル式の入力部3、制御弁14、15、圧力センサ30、吸引ポンプ18、が接続されている。入力部3は設定情報、手術情報を表示するモニタを兼ねる。入力部3には、フットスイッチ6の踏み込み量(踏み込みレベル)に対応して灌流、吸引、超音波乳化の組み合わせを変更するモードキー、及び、灌流圧、吸引流量、吸引圧、USパワー等の各種設定を行う設定キーが設けられている。また、制御部5には、入力部3で設定した設定値等を記憶するメモリ7が内蔵される。前述の吸引圧の上限(最大吸引圧)は入力部3のキー操作で設定され、設定値はメモリ7に記憶される。
フットスイッチ6は、ベース部20と、術者が足を載せて踏み込み操作するペダル21であって、ベース部20の軸22を中心として図上の矢印Aの方向に回転されるペダル21と、ペダル21を上側に付勢するスプリング23と、ペダル21の踏み込み量を回転伝達部材24、26等を介して検出するポテンショメータ25と、を備える。
このような機構を持つフットスイッチ6は、図2に示すように、ペダル21の踏み込み量(踏み込みポジション)の信号に対応してUSハンドピース2による灌流液の供給動作、吸引動作及び超音波振動の出力動作を制御するために使用される。基本的には、ペダル21の踏み込み量がポジション1のレベルにある場合に灌流動作が行われ、ポジション2のレベルにある場合に灌流動作及び吸引動作が行われ、ポジション3のレベルに至った場合に灌流動作、吸引動作に加えてUSチップ2aの超音波振動による破砕(乳化)動作が行われる。ただし、ポジション2のレベルでは、後述するUSチップ2aの超音波振動の第2出力条件が加えられる設定がなされた場合、ポジション3のレベルより手前であるポジション2−2のレベルから灌流動作、吸引動作に加えて第2出力条件によるUSチップ2aの超音波振動が行われる。ポジション2−1のレベルでは、灌流動作及び吸引動作が行われる。
本装置においては、フットスイッチ6の踏み込み量に応じてUSチップ2aに付与する超音波振動の出力条件を、第1出力条件と第2出力条件の2種類の設定で行うことができる。第1出力条件は、従来と同じく、主にUSチップ2aの超音波振動により水晶体核を破砕する条件を設定するために設けられている。第2出力条件は、超音波振動の振動時間が短いパルス振動の出力を利用し、主にUSチップ2aの先端に水晶体核を吸着させ、或いは柔らかい水晶体核を処置する条件を設定するために設けられている。また、第2出力条件のパルス振動は、第1出力条件のパルス振動よりも高い周波数に設定可能とされる。図3は入力部3に表示される超音波振動の出力条件及び吸引圧の設定画面例である。図4は、第1出力条件で設定された超音波振動Q1の例であり、図5は第2出力条件設定された超音波振動Q2の例である。
図3において、第1設定欄51が第1出力条件の設定欄であり、第2設定欄52が第2出力条件の条件設定欄である。第1出力条件では、超音波振動をパルス振動とするか又は連続振動とするかを欄61aにより選択でき、超音波振動の最大出力を欄61bにより設定できる。第1出力条件の欄61aでパルス振動を選択したときは、超音波の振動時間のデューティー比(超音波振動1サイクルのON時間とOFF時間の合計に対するON時間の割合)を欄61cで設定でき、パルス振動の周波数を欄61dで設定できる。この第1設定欄51で設定される第1出力条件は、フットスイッチ6の踏み込み量がポジション3のレベルP1以上にあるときに適用される。
第2出力条件ではパルス振動に固定され、超音波振動の最大パワーを欄62bにより設定でき、超音波振動のデューティー比を欄62cで設定でき、パルス振動の周波数を欄62dで設定できる。また、第1出力条件及び第2出力条件において、超音波振動のパワーをフットスイッチ6の踏み込み量に応じてリニアに変化させるモードと、フットスイッチ6の踏み込み量に拘らず一定にするモードとを、それぞれ欄61e,62eで選択できる。各欄の条件設定の選択又は値を入力するときは、各欄をタッチして選択した後、増減キー55a、55bにより数値等を変更できる。第2設定欄52で設定される第2出力条件は、フットスイッチ6の踏み込み量がポジション3より手前に位置するポジション2−2のレベルP2以上にあるときに適用される。
本装置では、第1出力条件又は第2出力条件で超音波出力をUSチップ2aに付与する単独モード(第1モード)と、第1出力条件の超音波出力と第2出力条件の超音波出力とを重畳させる重畳モード(第2モード)が用意されている。さらに、フットスイッチ6の踏み込み量がポジション2−2のレベルにあるときに第2出力条件の超音波出力とし、フットスイッチ6の踏み込み量がポジション3のレベルにあるとき第1出力条件とする結合モード(第3モード)が用意されている。これらのモードは、モード選択欄62fにより選択される。なお、第1出力条件の単独モードは、第2出力条件の設定欄を欄62bの超音波振動の最大パワーを「0」にすることによっても設定される。
なお、USチップ2aの超音波振動をパルス振動とする場合、その振動時間の条件は周波数とデューティー比で設定されるが、超音波振動のON時間(振動時間)とOFF時間(休止時間)を直接設定する構成でも良い。
また、欄70は吸引圧条件の設定欄であり、吸引圧はポジション2−1、ポジション2−2及びポジション3に分けて、各欄71a,71b,71cに所望の値を入力できる。その入力は、各欄71a,71b,71cをタッチして選択した後、増減キー55a、55bにより数値を変更して行える。
図3の条件設定欄により入力された超音波振動の第1及び第2出力条件の設定値、吸引圧の設定値はメモリ7に記憶される。
ここで、図4に示される第1出力条件の超音波振動Q1は、パルス振動が選択され、超音波振動の最大パワーが60%(設定可能パワーに対する割合)に設定され、デューティー比が40%に設定され、パルス振動の周波数が30Hzに設定されている。また、フットスイッチ6の踏み込み信号に応じて超音波パワーがリニアに変化するモードが設定されている。第1出力条件により設定された超音波振動は、フットスイッチ6の踏み込み信号がポジション3の初めの位置P1に達したときに超音波振動の出力が開始される。
一方、図5に示される超音波振動の第2出力条件では、フットスイッチ6の踏み込み信号が位置P1よりも手前で予め定められたポジション2−2の位置P2に達した時点で超音波振動の出力が開始される。また、超音波振動のパワーをフットスイッチ6の踏み込み量に拘らず一定にするモードに設定されている。この場合、フットスイッチ6の踏み込み信号が位置P2に達した後は、ポジション3のレベルも含めて設定画面の欄62bにより設定されたパワーで超音波振動が行われる。超音波振動のパワーは、第1出力条件におけるポジション3の前半範囲のパワーよりも高く、例えば、50%に設定されている。超音波のパルス振動のON時間とOFF時間を定めるための周波数及びデューティー比は、例えば、50Hz及び10%に設定されている。第2出力条件は、水晶体核を破砕することを目的としたものでなく、主にUSチップ2aの先端に水晶体核を吸着させるために、超音波振動を利用して水晶体核にUSチップの先端を食い込ませることを目的としている。したがって、パルス振動のON時間は第1条件設定よりも短い時間が設定可能にされている。第1条件設定で周波数が30Hzで設定され、デューティー比が40%に設定されている場合、パルス振動のON時間は約13ミリ秒である。これに対して、第2条件設定で周波数が50Hzで設定され、デューティー比が10%に設定されている場合、パルス振動のON時間は2ミリ秒である。パルス振動でも、そのON時間が長いとUSチップ2aが挿入される創口の熱傷の可能性が高くなるが、2ミリ秒程度の短い時間であり、デューティー比が10%程度であれば、熱傷の問題が生じずにすむ。
次に、超音波振動の重畳モードが選択された場合の手術動作を説明する。図6は、フットスイッチ6の踏み込み量に対するUSチップ2aの超音波振動の付与状態を模式的に示した図である。術者はUSハンドピース2に取り付けられたUSチップ2aを創口から挿入する。フットスイッチ6がポジション1のレベルに踏み込まれると、制御弁14が開かれ、灌流液が眼内に供給される。フットスイッチ6がポジション2−1まで踏み込まれると、吸引ポンプ18が駆動され、USチップ2aの先端の吸引口から眼内の灌流液が吸引される。この吸引により、USチップ2aの先端付近に位置する水晶体核が引き付けられる。水晶体核がUSチップ2aの先端にしっかり吸着されていれば、フットスイッチ6がポジション3まで踏み込まれることにより、第1出力条件で設定された超音波振動がUSチップ2aに付与され、水晶体核が破砕される。
しかし、吸引圧の設定をあまり高くしないことが好ましい。吸引圧が低い場合は、USチップ2aの先端に水晶体核がしっかり吸着されていないと、第1出力条件で設定された振動時間の長い超音波振動Q1が付与されたときに、水晶体核がUSチップ2aの先端から逃げやすくなる。
そこで、一端、フットスイッチ6がポジション2−2のレベルに踏み込まれると、第2出力条件で設定された超音波振動Q2がUSチップ2aに付与される。第2出力条件で設定された超音波振動の時間が第1出力条件より十分に短く設定され、そのパワーである超音波振動の振幅が比較的大きく(50%以上)設定されていれば、USチップ2aの先端が水晶体核に食い込まれるようになる。このため、USチップ2aの先端に水晶体核がしっかり吸着され、その後にフットスイッチ6がポジション3まで踏み込まれると、第1出力条件で設定された振動時間の長い超音波振動により水晶体核が効率よく破砕されるようになる。
また、ポジション3のレベルでは第1出力条件の超音波振動に加えて、第2出力条件の超音波振動が引き続き付与され、両者が重畳される。第1出力条件の超音波振動と第2出力条件の超音波振動の重畳とは、同一時刻のときに、両者の条件設定のうちのパワー(振幅)の高い方を優先してUSチップ2aに超音波振動を付与することである。
図7は、フットスイッチ6の踏み込みがポジション3のレベルの一定位置で、第2出力条件のパワーよりも第1出力条件のパワーの方が低い位置にあるときのUSチップ2aの超音波振動の付与状態を模式的に示した図であり、横軸に時間(t)をとっている。第1出力条件の超音波振動Q1のみではUSチップ2aの先端に水晶体核がしっかり吸着されない場合でも、第2出力条件の超音波振動Q2がUSチップ2aに付与されることにより、USチップ2aの先端が水晶体核に食い込まれ、水晶体核をUSチップ2aに吸着できる。そして、第1出力条件の超音波振動によりUSチップ2aに吸着された水晶体核が破砕される。
ここで、第2出力条件の超音波振動Q2が無い場合、第1出力条件の超音波振動Q1を使用すると、水晶体核が逃げてしまうので、従来においては、超音波振動Q1を停止して吸引のみにするべく、フットスイッチ6の踏み込みを頻繁に操作する必要があった。これに対して、第2出力条件の超音波振動Q2を第1出力条件の超音波振動Q1に重畳させたことにより、術者はフットスイッチ6を頻繁に操作することなく、同一の踏み込み位置で、USチップ2aの先端に水晶体核を吸着させ、且つ、超音波振動Q1により水晶体核を破砕することができる。また、超音波振動の出力条件を高めに設定することなく、効率良く水晶体核を除去できるため、創口への熱傷等を抑えることができる。水晶体核が硬く、それを破砕しきれない場合は、術者はフットスイッチ6をさらに踏み込みことにより、第1出力条件の超音波振動Q1のパワーを高めて水晶体核を破砕することができる。
また、柔らかい水晶体核又は水晶体核周辺の柔らかい部分を吸引除去する場合、創口の熱傷を軽減するため、創口に負荷の掛かるUSチップ2aの超音波振動はできるだけ使用せず、吸引のみで処理を行う方法が取られている。しかし、吸引圧の設定を低くした手術では、吸引のみでは吸引力が弱く、時間もかかってしまう。この対応として、従来においては、第1出力条件の超音波振動Q1を僅かに付与する場合もあったが、フットスイッチ6を頻繁に操作することは、その操作に慣れていない術者には難しい。
これに対して、本装置においては、フットスイッチ6の踏み込みをポジション2−2のレベルにすることにより、第2出力条件の超音波振動Q2がUSチップ2aに付与される構成とする。短い時間の超音波振動Q2が付与されることにより、柔らかい水晶体核に対してUSチップ2aの先端が食い込み、水晶体核を引き付けられるようになる。このため、吸引圧の設定を高くしなくても、水晶体核が吸引される(吸着力が向上する)。第2出力条件でパルス振動のON時間が短く、デューティー比が小さく設定されていれば、創口の熱傷を引き起こすことなく、柔らかな水晶体核又は水晶体核周辺の柔らかい部分を効率よく吸引除去できる。
次に、結合モード(第3モード)について説明する。結合モードでは、図6において、フットスイッチ6の踏み込みがポジション2−2のレベルにあるときは、第2出力条件の超音波振動Q2がUSチップ2aに付与され、フットスイッチ6の踏み込みがポジション3のレベルにあるときに、第1出力条件の超音波振動Q1がUSチップ2aに付与される。この結合モードの使用においては、フットスイッチ6の踏み込みをポジション2−2にすることにより、吸引圧の設定を高することなく、柔らかい水晶体核の処置が容易となる。そして、入力部3又はフットスイッチ6等により出力条件を切換えることなく、フットスイッチ6の踏み込みをポジション3にすれば、第1出力条件の超音波振動Q1をUSチップ2aに付与して手術が行える。
なお、上記の重畳モードでは、第2出力条件がフットスイッチ6の踏み込み量がポジション3より手前に位置するポジション2−2の段階から適用されるものとしたが、これはポジション3から適用される場合であっても良い。この場合でも、前述のように、吸引圧の設定を低くした状態で、超音波振動の出力条件の設定値を上げることなく、水晶体核を効率よく除去できる。また、創口への熱傷の影響を抑えることができる。
超音波手術装置の構成を説明する概略図である。 フットスイッチの操作とUSハンドピースの制御の関係を示す図である。 入力部3に表示される超音波振動の出力条件及び吸引圧の設定画面例である。 第1出力条件で設定された超音波振動Q1の例である。 第2出力条件設定された超音波振動Q2の例である。 重畳モードが選択された場合のUSチップ2aの超音波振動の付与状態を模式的に示した図である。 横軸が時間の場合のUSチップ2aの超音波振動の付与状態を模式的に示した図である。
符号の説明
1 超音波手術装置
2 超音波ハンドピース
2a 超音波チップ
3 入力部
2a 超音波チップ
2b 振動子
5 制御部
6 フットスイッチ
7 メモリ
21 フットペダル

Claims (2)

  1. 先端に吸引口を持つ超音波チップが取り付けられたハンドピースと、前記超音波チップの超音波振動を制御する制御手段とを備え、前記超音波チップに超音波振動を付与し、超音波振動によって破砕された水晶体核を、眼内に供給された灌流液とともに前記超音波チップの先端の吸引口から吸引して除去する超音波手術装置において、
    前記制御手段は、
    前記超音波チップを振動させるON時間と、前記超音波チップを振動させないOFF時間とを1つのサイクルとし、前記サイクルを繰り返すことで、前記超音波チップにパルス振動を付与することが可能であり、且つ、
    少なくともパルスのON時間が互いに異なる複数種類の前記パルス振動を、前記超音波チップに重畳させて付与することが可能であることを特徴とする超音波手術装置。
  2. 請求項の超音波手術装置は、踏み込み量に応じた信号を出力するフットスイッチを有し
    記制御手段は、
    前記フットスイッチの踏み込み量が所定の第1レベル以上にあるときに、前記複数のパルス振動を前記超音波チップに重畳させて付与し、
    前記フットスイッチの踏み込み量が、前記第1レベルと、前記第1レベルよりも低い第2レベルとの間にあるときには、複数の前記パルス振動のうちのいずれかを前記超音波チップに付与することを特徴とする超音波手術装置。
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