JP5298731B2 - 起動状態切り替え装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車載の電装品を制御するECUの起動状態の切り替えを行う起動状態切り替え装置に関するものである。
従来から、車載の電装品として、イグニッションオンになったときに通電するECU(電子制御ユニット)によって制御が行われるIG製品と呼ばれる電装品が知られている。このような電装品としては、例えば特許文献1に開示されているような、停車時や徐行時の自車両近傍の障害物を検知し警報するクリアランスソナーが知られている。また、このような電装品としては、クリアランスソナーの他にも、例えば電動モータによってドライバーの操舵を補助する電動パワーステアリングや電子制御によってサスペンションの特性を変化させるアクティブサスペンションなど、様々なものが知られている。
特開2005−271756号公報
しかしながら、従来のIG製品のECUは、イグニッションオン時には常にIG製品の制御を担うCPUを機能させ続けているので、消費電力の無駄が多いという問題点を有していた。例えば従来のクリアランスソナーのECUでは、停車時や徐行時以外の通常走行中にもこのようなCPUを機能させ続けていたので、クリアランスソナーを作動させる必要のない条件下でも電力を消費してしまっていた。すなわち、従来のIG製品のECUでは、消費電力の無駄が多いという問題点を有していた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、車載の電装品を制御するECUの低消費電力化を可能にする起動状態切り替え装置を提供することにある。
請求項1の起動状態切り替え装置は、上記課題を解決するために、車両の電源状態がオンになっているときにだけ通電されるとともに車載の電装品の制御を行うECUのCPUの起動状態を切り替える起動状態切り替え装置であって、前記CPUの制御によって前記車両の車両状態を検知するモニタ手段と、前記モニタ手段で検知した車両状態に応じて前記CPUの起動状態を、前記電装品の制御が可能な状態であるウェークアップ状態から、前記CPUの機能が停止した状態であるスリープ状態に切り替える第1切り替え手段と、前記CPUの起動状態がスリープ状態に切り替わってから所定の時間後に、前記CPUの起動状態を、前記CPUの機能のうちの前記電装品の制御の機能を含まない一部の機能が利用可能な状態にある仮ウェークアップ状態に切り替える第2切り替え手段と、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で検知した車両状態をもとに、前記CPUをウェークアップ状態に切り替える条件であるウェークアップ条件が成立するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段でウェークアップ条件が成立したと判定した場合には前記CPUの起動状態をウェークアップ状態に切り替えるとともに、前記判定手段でウェークアップ条件が成立したと判定しなかった場合には前記CPUの起動状態をスリープ状態に切り替える第3切り替え手段と、を備え、前記ウェークアップ状態は、前記電装品、前記モニタ手段、前記第1切り替え手段、前記第2切り替え手段、前記判定手段、および前記第3切り替え手段の制御が可能な状態であり、前記仮ウェークアップ状態は、前記電装品、前記モニタ手段、前記第1切り替え手段、前記第2切り替え手段、前記判定手段、および前記第3切り替え手段のうちの、前記モニタ手段、前記判定手段、および前記第3切り替え手段の制御が可能な状態であることを特徴としている。
これによれば、モニタ手段で検知した車両状態に応じて、電装品の制御が可能な状態であるウェークアップ状態から、CPUの機能が停止した状態であるスリープ状態に切り替えることになる。スリープ状態では、CPUによる制御が行われないので、ECUによる電装品の制御が必要でない場合にスリープ状態に切り替えることによってECUでの消費電力を抑えることが可能になる。
また、スリープ状態に切り替わってから所定の時間後に、CPUの機能のうちの電装品の制御の機能を含まない一部の機能が利用可能な状態である仮ウェークアップ状態に切り替え、モニタ手段で検知した車両状態をもとにCPUをウェークアップ状態に切り替えるウェークアップ条件が成立したと判定した場合にはウェークアップ状態に切り替えるので、ECUによる電装品の制御が必要である場合に速やかにウェークアップ状態に戻すことが可能になり、ドライバーの利便性を損ないにくい。一方、仮ウェークアップ状態においてウェークアップ条件が成立したと判定しなかった場合にはスリープ状態に切り替えるので、上述したのと同様に、ECUによる電装品の制御が必要でない場合には消費電力を抑えることが可能になる。なお、仮ウェークアップ状態ではCPUの機能のうちの電装品の制御の機能を含まない一部の機能のみが利用可能な状態にあるので、電装品の制御が可能な状態にあるウェークアップ状態に比べて、より消費電力が少なくなる可能性が高い。
以上のように、ECUによる電装品の制御が必要でない場合には、CPUの起動状態がスリープ状態と仮ウェークアップ状態とを行き来するだけとなるので、ウェークアップ状態を継続する場合に比べ、大幅に消費電力を低下させることが可能になる。
さらに、仮ウェークアップ状態では、ウェークアップ状態に比べて利用可能なCPUの機能が制限されているので、ウェークアップ状態に比べて消費電力が少なくなる。よって、請求項の構成によれば、車載の電装品を制御するECUの消費電力を抑えることができる。
また、請求項の起動状態切り替え装置では、前記スリープ状態は、前記CPUへの動作用のクロック信号の供給を停止した状態であることを特徴としている。
請求項の構成のようにした場合であっても、スリープ状態において、CPUによる制御が行われないので、ECUによる電装品の制御が必要でない場合にスリープ状態に切り替えることによってECUでの消費電力を抑えることが可能になる。
また、請求項の起動状態切り替え装置では、前記ECUは、前記車両に搭載される他のECUと車載ネットワークを形成しており、前記第1切り替え手段によって前記CPUの起動状態をスリープ状態に切り替えるときに前記ECUのCPUがウェークアップ状態であることを示す信号を前記他のECUに送信するとともに、前記第2切り替え手段によって前記CPUの起動状態を仮ウェークアップ状態に切り替えるたびに当該信号を前記他のECUに送信する信号送信手段をさらに備えることを特徴としている。
これによれば、ECU(以下、本ECUと呼ぶ)のCPUの起動状態をスリープ状態に切り替えるとき、およびスリープ状態に切り替わるごとの切り替え後の所定の時間に、このCPUがウェークアップ状態であることを示す信号を他のECU(以下、他ECUと呼ぶ)に送信するので、本ECUがスリープ状態および仮ウェークアップ状態にあるときであっても、ウェークアップ状態にあるように他ECUに対して装うことが可能になる。例えば、上述の所定の時間を他ECUが通信途絶と判断する時間よりも短い時間とすれば、他ECUが通信途絶と判断するよりも前に他ECUでCPUがウェークアップ状態であることを示す信号を受け取ることになるので、本ECUがスリープ状態および仮ウェークアップ状態にあるときであってもウェークアップ状態にあると他ECUに判断される。このように、本ECUがスリープ状態および仮ウェークアップ状態にあるときであってもウェークアップ状態にあると装うことによって、本ECUが故障などを起こしたとダイアグノーシス(車両の自己診断機能)の記録に残ってしまう不具合を生じさせないようにすることが可能になる。
また、請求項の起動状態切り替え装置では、前記電装品は、所定の条件下で前記車両の周辺の障害物を検出して報知するクリアランスソナーであるとともに、前記車両状態は、前記車両の車速であり、前記モニタ手段は、前記車両の車速を検知するものであって、前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第1の閾値以上であった場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第2の閾値以上でなかった場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、当該車速が前記第1の閾値以上であった場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定するのに加え、さらに、当該車速が前記第1の閾値未満、且つ、前記第2の閾値以上であった場合には、仮ウェークアップ状態を所定の時間継続し、この所定の時間後に、この判定手段でのウェークアップ条件が成立するか否かの判定を再度行うことを特徴としている。
また、請求項の起動状態切り替え装置では、前記電装品は、所定の条件下で前記車両の周辺の障害物を検出して報知するクリアランスソナーであるとともに、前記車両状態は、前記車両の車速であり、前記モニタ手段は、前記車両の車速を検知するものであって、前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第1の閾値以上であった場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第1の閾値以上でなかった場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、当該車速が前記第1の閾値以上であった場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定することを特徴としている。
請求項およびの構成によれば、車両の速度が、クリアランスソナーを作動させるべき車速でない場合には、クリアランスソナーの制御を行うECUのCPUの起動状態をスリープ状態と仮ウェークアップ状態とを行き来するようにし、ウェークアップ状態を継続する場合に比べ、大幅に消費電力を低下させることが可能になる。
なお、従来のクリアランスソナーでは、障害物の検出を行う必要がない通常走行中に障害物を検出して報知してしまう誤警報の問題があったが、以上の構成によれば、障害物の検出を行う必要がない通常走行中には、クリアランスソナーの制御を行うECUのCPUの起動状態をスリープ状態と仮ウェークアップ状態とで行き来させているだけなので、クリアランスソナーは機能せず、上述したような誤警報が生じることがない。よって、以上の構成によれば、クリアランスソナーの誤警報を防ぐことが可能になる。
また、請求項の起動状態切り替え装置では、前記電装品は、雨滴の量を検出するレインセンサでの検出結果に応じてワイパーを動作させる電動ワイパー装置であるとともに、前記車両状態は、前記車両への雨滴量であり、前記モニタ手段は、前記レインセンサで検出した前記雨滴量を検知するものであって、前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段でモニタした前記雨滴量が第1の閾値以下であった場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で検知した前記雨滴量が第2の閾値以下でなかった場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、当該雨滴量が前記第2の閾値以下であった場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定することを特徴としている。
これによれば、車両への雨滴量が、電動ワイパー装置を作動させるべき雨滴量でない場合には、電動ワイパー装置の制御を行うECUのCPUの起動状態をスリープ状態と仮ウェークアップ状態とを行き来するようにし、ウェークアップ状態を継続する場合に比べ、大幅に消費電力を低下させることが可能になる。
また、請求項の起動状態切り替え装置では、前記電装品は、電動モータによって角度が変更される電動格納式ドアミラーであるとともに、前記車両状態は、前記車両の停車状態であり、前記モニタ手段は、前記車両の停車状態を検知するものであって、前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段で前記車両が停車していないことを検知した場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で前記車両が停車していることを検知した場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、前記車両が停車していないことを検知した場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定することを特徴としている。
これによれば、車両状態が、電動格納式ドアミラーを作動させることがない走行中である場合には、電動格納式ドアミラーの制御を行うECUのCPUの起動状態をスリープ状態と仮ウェークアップ状態とを行き来するようにし、ウェークアップ状態を継続する場合に比べ、大幅に消費電力を低下させることが可能になる。
また、請求項の起動状態切り替え装置では、前記電装品は、電子制御によってサスペンションの特性を変化させるアクティブサスペンションであるとともに、前記車両状態は、前記車両の停車状態であり、前記モニタ手段は、前記車両の停車状態を検知するものであって、前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段で前記車両が停車していることを検知した場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で前記車両が停車していることを検知しなかった場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、前記車両が停車していることを検知した場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定することを特徴としている。
これによれば、車両状態が、アクティブサスペンションを作動させる必要がない停車中である場合には、アクティブサスペンションの制御を行うECUのCPUの起動状態をスリープ状態と仮ウェークアップ状態とを行き来するようにし、ウェークアップ状態を継続する場合に比べ、大幅に消費電力を低下させることが可能になる。
また、請求項の起動状態切り替え装置では、前記電装品は、電動モータによってドライバーの操舵を補助する電動パワーステアリングであるとともに、前記車両状態は、前記車両の車速であり、前記モニタ手段は、前記車両の車速を検知するものであって、前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第1の閾値以上であった場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第1の閾値以上でなかった場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、当該車速が前記第1の閾値以上であった場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定することを特徴としている。
これによれば、車両状態が、電動パワーステアリングを作動させる必要がない走行中である場合には、電動パワーステアリングの制御を行うECUのCPUの起動状態をスリープ状態と仮ウェークアップ状態とを行き来するようにし、ウェークアップ状態を継続する場合に比べ、大幅に消費電力を低下させることが可能になる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された車載システム100の概略的な構成を示すブロック図である。図1に示す車載システム100は、車両に搭載されるものであり、車速センサ1、メータECU2、クリアランスソナーセンサ3、クリアランスソナー(クリソナ)ECU4、およびクリアランスソナー(クリソナ)作動インジケータ5を含んでいる。また、メータECU2およびクリソナECU4は、CAN(controller area network)などの通信プロトコルに準拠した車内LAN10で各々接続されている。なお、車載システム100を搭載している車両を以降では自車両と呼ぶ。
車速センサ1は、自車両の速度である車速を逐次検出するセンサであり、検出した車速の情報を逐次メータECU2へ出力する。なお、本実施形態では、車速を検出するセンサとして車速センサ1を用いる構成を示したが、車速センサ1の代わりに車輪速を検出することによって車速を検出する車輪速センサを用いる構成としてもよい。
メータECU2は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等(いずれも図示せず)よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを、種々のセンサによって検出された検出値に基づいて実行することで、各種のメータ制御を行うとともに、後述するインジケータランプの点消灯制御を行う。また、メータECU2は、車速センサ1で検出した車速の情報を、車内LAN10に逐次出力する。
クリアランスソナーセンサ3は、車両の周辺の障害物を検出する周知のミリ波レーダであって、例えばクリアランスソナーセンサ3は、後述するクリソナECU4から指示があった場合に、自車両の4つのコーナーにそれぞれ設置される計4個の公知のミリ波レーダからミリ波帯の電波を送波し、その反射波を受信することで車両周辺の障害物を検知する。そして、検知結果をクリソナECU4に送る。
なお、本実施形態では、計4個のミリ波レーダを自車両に備える構成を示したが、必ずしもこれに限らず、4個よりも少ない構成であってもよいし、4個よりも多い構成であってもよい。
また、本実施形態では、ミリ波レーダによって障害物の検出を行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、赤外線レーダや超音波センサなどによって障害物の検出を行う構成であってもよい。
クリソナECU4は、CPU41の他に、ROM、RAM、バックアップRAM等(いずれも図示せず)よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで各種の制御を行う。クリソナECU4は、メータECU2から車内LAN10に逐次出力される車速の情報をモニタして自車両の車速が所定の速度以下であるか否かを判定し、所定の速度以下であると判定した場合には、ミリ波レーダからミリ波帯の電波を送波させる指示をクリアランスソナーセンサ3に送る処理を行う。なお、ここで言うところの所定の速度とは任意に設定可能な値であって、例えば15km/hとする。
さらに、クリソナECU4は、クリアランスソナーセンサ3から送られてきたミリ波レーダでの検出結果に基づいて、上述のミリ波レーダの検知範囲内に存在する障害物までの距離や方向を求める。そして、この求めた障害物までの距離や方向をもとに、自車両と障害物との接触の危険性を判定し、接触の危険性が高いと判定した場合には、障害物を検出したことをドライバーに報知するための報知部(図示せず)に報知を行わせる指示を送る処理を行う。なお、障害物までの距離や方向を求める処理や自車両と障害物との接触の危険性を判定する処理については、周知のクリアランスソナーシステムで行われるのと同様にして行われるものとする。
また、クリソナECU4は、メータECU2から車内LAN10に逐次出力される車速の情報をモニタした結果に応じてクリソナECU4のCPU41の起動状態を切り替える処理(以下、起動状態切り替え処理と呼ぶ)を行う。なお、起動状態切り替え処理の詳細については後述する。
なお、クリアランスソナーセンサ3、報知部、およびクリソナECU4(つまり、クリアランスソナーシステム)は、図示しない操作入力スイッチへのドライバーの入力操作によってオン/オフの切り替えが行われる。
クリソナ作動インジケータ5は、クリアランスソナーシステムのオン/オフの状態をドライバーに知らせるための表示器である。例えば、クリソナ作動インジケータ5では、クリアランスソナーシステムがオンのときにはインジケータランプが点灯し、クリアランスソナーシステムがオフのときにはインジケータランプが消灯する。また、クリソナ作動インジケータ5は、メータECU2の指示に従って上述のインジケータランプの点灯/消灯を行う。
また、メータECU2は、クリソナECU4から車内LAN10に出力される後述のウェークアップ通知信号を定期送信時間内に受け取った場合には、クリアランスソナーシステムが起動中であると判断し、インジケータランプの点灯を行わせる指示をクリソナ作動インジケータ5に送る。また、ウェークアップ通知信号を定期送信時間内に受け取らなかった場合には、クリアランスソナーシステムが起動中でないと判断し、インジケータランプの消灯を行わせる指示をクリソナ作動インジケータ5に送る。なお、ここで言うところの定期送信時間内とは、通信途絶の有無を判断する指標となる時間間隔であって、任意に設定可能な値である。
次に、図2を用いて、クリソナECU4での起動状態切り替え処理のフローについての説明を行う。図2は、クリソナECU4での起動状態切り替え処理のフローを示すフローチャートである。なお、本フローは、自車両のイグニッションスイッチがオンされたときに開始される。また、本フローが開始された時点では、クリソナECU4のCPU41の起動状態は初期化状態にあるものとする。なお、初期化状態はクリソナECU4の機能を実現するためにCPU41のRAMや入出力ポートや通信ドライバ等の各種リソースに初期値を設定する準備状態である。
まず、ステップS1では、クリソナECU4のCPU41の起動状態を初期化状態からウェークアップ状態に切り替え、ステップS2に移る。なお、ここで言うところのウェークアップ状態とは、CPU41に動作用のクロック信号(マシンクロックあるいはシステムクロック)が供給されていて、前述のクリアランスソナーセンサ3の制御やステップS2〜ステップS3ならびに後述のステップS10〜ステップS12の処理(以下では、モニタ・判定処理と呼ぶ)の処理や後述のステップS4、ステップS6、ステップS13、およびステップS14の処理(以下では、ウェークアップ通知処理と呼ぶ)や本フローの他のステップの処理などが可能である状態を示している。また、ここで言うところのスリープ状態とは、CPU41に動作用のクロック信号が供給されておらず、CPU41の機能が停止している状態を示している。また、動作用のクロック信号は所定の発振回路(以下、発振回路Aと呼ぶ)から供給されるものとし、スリープ状態に切り替える場合は、CPU41からこの発振回路Aに動作用のクロック信号の供給の停止の指示を行うことによってスリープ状態への切り替えを実行するものとする。なお、スリープ状態ではCPU41の機能が停止している状態にあるので、ウェークアップ状態に比べて大幅に消費電力が少なくなる。
ステップS2では、メータECU2から車内LAN10に逐次出力される車速の情報をモニタし、ステップS3に移る。よって、このステップS2の処理が請求項のモニタ手段に相当する。
ステップS3では、自車両の車速が第1の所定の閾値以上であるか否かの判定を行う。なお、ここで言うところの第1の所定の閾値とは、自車両が停止することがないと推測される程度の速度であって、任意に設定可能な値である。例として、以降では第1の所定の閾値を20km/hとして説明を続ける。そして、自車両の車速が20km/h以上であると判定した場合(ステップS3でYes)には、スリープ条件が成立したものとしてステップS6に移る。また、自車両の車速が20km/h以上であると判定しなかった場合(ステップS3でNo)には、ステップS4に移る。
ステップS4では、クリソナECU4のCPU41がウェークアップ状態であることを示す信号(以下、ウェークアップ通知信号と呼ぶ)を車内LAN10に出力し、ステップS5に移る。なお、車内LAN10に出力されたウェークアップ通知信号は、メータECU2に送信されることになる。なお、ウェークアップ通知信号は、CPU41がウェークアップ状態である場合には、前述の定期送信時間内におさまる一定期間ごとに車内LAN10に出力されるものとする。
ステップS5では、クリアランスソナー制御を行い、ステップS1に戻ってフローを繰り返す。なお、クリアランスソナー制御とは、前述したようなクリアランスソナーセンサ3からのミリ波の送波の指示、障害物の検出、障害物を検出したことの報知の指示の処理を示している。
ステップS6では、クリソナECU4のCPU41がウェークアップ状態であることを示す信号(以下、ウェークアップ通知信号と呼ぶ)を車内LAN10に出力し、ステップS7に移る。なお、車内LAN10に出力されたウェークアップ通知信号は、メータECU2に送信されることになる。よって、このステップS6の処理が請求項の信号送信手段に相当する。
なお、ステップS6で出力されるウェークアップ通知信号は、CPU41がウェークアップ状態であれば送信されるはずであった定期的なウェークアップ通知信号の送信タイミングよりも遅いタイミングでメータECU2に送信されることになるが、メータECU2が通信途絶と判断する時間以内にメータECU2に送信されるので、メータECU2では、クリソナECU4のCPU41がスリープ状態である(つまり、クリアランスソナーシステムが起動中でない)場合にも、クリアランスソナーシステムが起動中であると判断することになる。
ステップS7では、クリソナECU4のCPU41の起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、ステップS8に移る。よって、このステップS7の処理が請求項の第1切り替え手段に相当する。
ステップS8では、CPU41の起動状態がスリープ状態に切り替わってから指定時間が経過した場合(ステップS8でYes)には、ステップS9に移る。また、指定時間が経過していなかった場合(ステップS8でNo)には、ステップS8のフローを繰り返す。なお、ここで言うところの指定時間とは、前述のメータECU2が通信途絶と判定する時間内におさまる時間であって、任意に設定可能な時間である。
ステップS9では、CPU41の起動状態を仮ウェークアップ状態に切り替え、ステップS10に移る。よって、このステップS9の処理が請求項の第2切り替え手段に相当する。なお、ここで言うところの仮ウェークアップ状態とは、ウェークアップ状態で利用可能であったCPU41のあらゆる機能のうち、モニタ・判定処理、ウェークアップ通知処理、ならびに後述のステップS7(ステップS11を経由したステップS7)およびステップS15の処理のみが利用可能な状態を示している。
なお、CPU41の起動状態がスリープ状態に切り替わってから指定時間経過後にCPU41の起動状態を仮ウェークアップ状態に切り替える処理は、例えばフリーランタイマなどの周知のタイマ回路によって実現すればよい。また、このタイマ回路は、例えば前述の発振回路Aとは独立に動作する発振回路(以下、発振回路Bと呼ぶ)より動作用のクロック信号の供給を受けて動作するものとすればよい。なお、タイマ回路は、例えば指定時間経過後に割り込み信号を発振回路Aに送り、発振回路Aによる動作用のクロック信号の出力を再開させるようにすればよい。
また、例えばCPU41は、仮ウェークアップ状態で利用可能な機能を担う電子回路(以下、電子回路A1と呼ぶ)とそれ以外の電子回路(以下、電子回路A2と呼ぶ)とで別々の発振回路により動作用のクロック信号が供給されるように構成すればよい。ここで、電子回路A1に動作用のクロック信号を供給する発振回路を発振回路A1とし、電子回路A2に動作用のクロック信号を供給する発振回路を発振回路A2とする。なお、発振回路A1と発振回路A2とで前述の発振回路Aに相当する機能を担うものとする。例えば、スリープ状態では発振回路A1および発振回路A2からの動作用のクロック信号の供給を停止させることによってCPU41の機能を停止させ、仮ウェークアップ状態では発振回路A2からの動作用のクロック信号の供給を停止させる一方、発振回路A1からの動作用のクロック信号の供給を開始させることによって、CPU41の機能のうち、モニタ・判定処理、ウェークアップ通知処理、ならびに後述のステップS7およびステップS15の処理を利用可能な状態にする構成とすればよい。
ステップS10では、メータECU2から車内LAN10に逐次出力される車速の情報をモニタし、ステップS11に移る。よって、このステップS10の処理も請求項のモニタ手段に相当する。
ステップS11では、自車両の車速が第1の所定の閾値以上(つまり、本実施形態の例では20km/h以上)であるか否かの判定を行う。よって、このステップS11の処理が請求項の判定手段に相当する。そして、自車両の車速が20km/h以上であると判定した場合(ステップS11でYes)には、スリープ条件が成立したものとしてステップS6に戻り、フローを繰り返す。また、自車両の車速が20km/h以上であると判定しなかった場合(ステップS11でNo)には、ステップS12に移る。なお、ステップS11を経由してステップS6に戻り、ステップS6からステップS7にフローが移ったときに、ステップS7では、クリソナECU4のCPU41の起動状態を仮ウェークアップ状態からスリープ状態に切り替えることになる。よって、ステップS7の処理が請求項の第3切り替え手段にも相当する。
ステップS12では、自車両の車速が第2の所定の閾値以上であるか否かの判定を行う。よって、このステップS12の処理も請求項の判定手段に相当する。なお、ここで言うところの第2の所定の閾値とは、自車両が停止する可能性が高いと推測される程度の速度であって、任意に設定可能な値である。例として、以降では第2の所定の閾値を15km/hとして説明を続ける。そして、自車両の車速が15km/h以上であると判定した場合(ステップS12でYes)には、ステップS13に移る。また、自車両の車速が15km/h以上であると判定しなかった場合(ステップS12でNo)には、ウェークアップ条件が成立したものとしてステップS14に移る。
ステップS13では、ウェークアップ通知信号を車内LAN10に出力し、ステップS10に戻ってフローを繰り返す。
ステップS14では、ウェークアップ通知信号を車内LAN10に出力し、ステップS15に移る。よって、このステップS14の処理も請求項の信号送信手段に相当する。なお、CPU41の起動状態をスリープ状態に切り替えてから仮ウェークアップ状態に切り替えるまでの前述の指定時間は、前述のメータECU2が通信途絶と判断する時間内におさまる時間であるので、ステップS14で出力されるウェークアップ通知信号をメータECU2で受け取ることによって、メータECU2において通信途絶が生じていると判断されない。よって、メータECU2では、クリソナECU4のCPU41が仮ウェークアップ状態である(つまり、クリアランスソナーシステムが起動中でない)場合にも、クリアランスソナーシステムが起動中であると判断することになる。
ステップS15では、クリソナECU4のCPU41の起動状態を仮ウェークアップ状態からウェークアップ状態に切り替え、ステップS5に移る。よって、このステップS15の処理が請求項の第3切り替え手段に相当する。
よって、クリソナECU4のマイクロコンピュータのうちのステップS1〜ステップS15の処理を担う部材が請求項の起動状態切り替え装置に相当する。なお、図2のフローは、自車両のイグニッションスイッチがオフされたときには、フローの途中であってもフローを終了する。
また、本実施形態では、仮ウェークアップ状態とは、ウェークアップ状態で利用可能であったCPU41のあらゆる機能のうち、モニタ・判定処理、ウェークアップ通知処理、ならびにステップS7およびステップS15の処理(つまり、仮ウェークアップ状態での切り替え処理)のみが利用可能な状態であることを示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、仮ウェークアップ状態とは、ウェークアップ状態で利用可能であった本フローの各ステップの処理のうち、モニタ・判定処理、ウェークアップ通知処理、ならびに仮ウェークアップ状態での切り替え処理のみが利用可能な状態である構成であってもよい。
従来のクリアランスソナーシステムでは、障害物を検出するための超音波などの発振を自車両の車速に応じて行ったり行わなかったりする制御を行っていたが、クリアランスソナーセンサを制御するECUのCPUはイグニッションオン時には常にウェークアップ状態にあった。よって、従来のクリアランスソナーセンサを制御するECUでは消費電力の無駄が多かった。しかしながら、以上の構成によれば、自車両の速度が、自車両が停止する可能性が高いと推測される程度の速度(つまり、クリアランスソナーセンサ3を作動させる必要のある車速)でない場合には、クリソナECU4のCPU41の起動状態は図3に示すようにスリープ状態と仮ウェークアップ状態とを行き来することになる。スリープ状態では、前述したようにCPU41の機能が停止している状態にあるので、ウェークアップ状態に比べて大幅に消費電力が少なくなる。また、仮ウェークアップ状態では、ウェークアップ状態に比べて利用可能なCPU41の機能が制限されているので、ウェークアップ状態に比べて消費電力が少なくなる。よって、以上の構成によれば、クリアランスソナーセンサ3を作動させる必要のない場合のCPU41での消費電力を抑えることによって、クリソナECU4での消費電力を抑えることができる。
また、以上の構成によれば、クリソナECU4のCPU41の起動状態がスリープ状態および仮ウェークアップ状態にある場合であっても、ウェークアップ通知信号をメータECU2に送信することによって、クリソナECU4がウェークアップ状態を継続しているように装うことができるので、クリソナECU4が故障などを起こしたとダイアグノーシス(車両の自己診断機能)の記録に残ってしまう不具合を生じさせないようにすることが可能になる。
なお、従来のクリアランスソナーシステムでは、障害物の検出を行う必要がない通常走行中に障害物を検出して報知してしまう誤警報の問題があったが、以上の構成によれば、障害物の検出を行う必要がない通常走行中には、クリソナECU4のCPU41の起動状態をスリープ状態と仮ウェークアップ状態とを行き来させているだけなので、クリアランスソナーセンサ3や報知部は機能せず、上述したような誤警報が生じることがない。よって、以上の構成によれば、クリアランスソナーシステムでの誤警報も防ぐことが可能になる。
また、本実施形態では、CPU41への動作用のクロック信号の供給の有無によってCPU41の起動状態を切り替える構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、CPU41に電源遮断の機能付き電源回路を備える構成とし、CPU41への電源の供給の有無によってCPU41の起動状態を切り替える構成としてもよい。
なお、本実施形態では、メータECU2からクリソナECU4が車速の情報を受け取る構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車速センサ1や車輪速センサからクリソナECU4が車速の情報を受け取る構成であってもよいし、メータECU2以外のECUからクリソナECU4が車速の情報を受け取る構成であってもよい。
また、本実施形態では、仮ウェークアップ状態においてウェークアップ条件が成立したか否かの判定を、自車両の車速が第2の閾値以上であるか否かによって行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、仮ウェークアップ状態においてウェークアップ条件が成立したか否かの判定を、自車両の車速が第1の閾値以上であるか否かによって行う構成であってもよい。この場合には、自車両の車速が第1の閾値以上であると判定した場合に仮ウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、自車両の車速が第1の閾値以上であると判定しなかった場合に仮ウェークアップ状態からウェークアップ状態に切り替える構成とすればよい。
なお、前述の実施形態では、本発明をクリアランスソナーに適用する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、本発明を、雨滴の量を検出するレインセンサでの検出結果に応じてワイパーを動作させる電動ワイパー装置に適用する構成であってもよい。この場合、請求項の電装品として上述の電動ワイパー装置を用い、請求項の電装品を制御するECUとしてワイパーECUを用いる構成とすればよい。そして、ワイパーECUのマイクロコンピュータによって、レインセンサで検出した自車両への雨滴量をモニタし、モニタした雨滴量がワイパーを動作させる必要がない程度の雨滴量であった場合には、ワイパーECUのCPUの起動状態を前述したのと同様にしてスリープ状態と仮ウェークアップ状態とで行き来させる構成とすればよい。一例としては、モニタした雨滴量が第1の所定の雨滴量以下であった場合に、ワイパーECUのCPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、指定時間経過後に仮ウェークアップ状態に切り替える。そして、仮ウェークアップ状態においてモニタした雨滴量が第2の所定の雨滴量以下でなかった場合にはウェークアップ条件が成立したと判定してウェークアップ状態に切り替えるとともに、当該雨滴量が第2の所定の雨滴量以下であった場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定してスリープ状態に切り替える構成とすればよい。
また、本発明を、電子制御によってサスペンションの特性を変化させるアクティブサスペンションに適用する構成であってもよい。この場合、請求項の電装品として上述のアクティブサスペンションを用い、請求項の電装品を制御するECUとしてサスペンションECUを用いる構成とすればよい。そして、サスペンションECUのマイクロコンピュータによって自車両の停車の有無を検知し、自車両が停車中であった場合(つまり、アクティブサスペンションを動作させる必要がない状態であった場合)には、サスペンションECUのCPUの起動状態を前述したのと同様にしてスリープ状態と仮ウェークアップ状態とで行き来させる構成とすればよい。一例としては、自車両が停車中であることを検知した場合に、サスペンションECUのCPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、指定時間経過後に仮ウェークアップ状態に切り替える。そして、仮ウェークアップ状態において自車両が停車中でないことを検知した場合にはウェークアップ条件が成立したと判定してウェークアップ状態に切り替えるとともに、自車両が停車中であることを検知した場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定してスリープ状態に切り替える構成とすればよい。なお、自車両の停車の有無の検知は、例えば車速センサ1や車輪速センサなどのセンサ信号をもとに行う構成とすればよい。
さらに、本発明を、電動モータによってドライバーの操舵を補助する電動パワーステアリングに適用する構成であってもよい。この場合、請求項の電装品として上述の電動パワーステアリングを用い、請求項の電装品を制御するECUとしてステアリングECUを用いる構成とすればよい。そして、ステアリングECUのマイクロコンピュータによって自車両の車速をモニタし、自車両の車速が所定の閾値以上であった場合(つまり、電動パワーステアリングを動作させる必要がない状態であった場合)には、ステアリングECUのCPUの起動状態を前述したのと同様にしてスリープ状態と仮ウェークアップ状態とで行き来させる構成とすればよい。なお、ここで言うところの所定の閾値とは、自車両が停止状態にある場合の車速または自車両が低速走行状態(例えば徐行運転中)にある場合の車速の値に相当するものである。一例としては、自車両が通常走行(つまり、徐行運転よりも速い速度での走行)中であることを検知した場合に、ステアリングECUのCPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、指定時間経過後に仮ウェークアップ状態に切り替える。そして、仮ウェークアップ状態において自車両が通常走行中でないことを検知した場合にはウェークアップ条件が成立したと判定してウェークアップ状態に切り替えるとともに、自車両が通常走行中であることを検知した場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定してスリープ状態に切り替える構成とすればよい。なお、ステアリングECUでの自車両の車速のモニタは、例えば車速センサ1や車輪速センサなどのセンサ信号をもとに行う構成とすればよい。
また、前述したようなイグニッションスイッチがオンになっているときにだけ通電されるECUによって制御が行われる車載の電装品(IG製品)だけでなく、アクセサリスイッチがオンになっているときにも通電されるECUによって制御が行われる車載の電装品に本発明を適用する構成であってもよい。一例としては、本発明を、電動モータによって角度が変更される電動格納式ドアミラーに適用する構成であってもよい。この場合、請求項の電装品として上述の電動格納式ドアミラーを用い、請求項の電装品を制御するECUとしてドアミラーECUを用いる構成とすればよい。そして、ドアミラーECUのマイクロコンピュータによって自車両の停車の有無を検知し、自車両が停車中でなかった場合(つまり、電動格納式ドアミラーを動作させる必要がない状態であった場合)には、ドアミラーECUのCPUの起動状態を前述したのと同様にしてスリープ状態と仮ウェークアップ状態とで行き来させる構成とすればよい。一例としては、自車両が停車中でないことを検知した場合に、ドアミラーECUのCPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、指定時間経過後に仮ウェークアップ状態に切り替える。そして、仮ウェークアップ状態において自車両が停車中であることを検知した場合にはウェークアップ条件が成立したと判定してウェークアップ状態に切り替えるとともに、自車両が停車中でないことを検知した場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定してスリープ状態に切り替える構成とすればよい。なお、自車両の停車の有無の検知は、上述したのと同様に、例えば車速センサ1や車輪速センサなどのセンサ信号をもとに行う構成とすればよい。
さらに、ここに挙げたもの以外にも、車両の電源状態(イグニッションスイッチのオン/オフやアクセサリスイッチのオン/オフ)がオンになっているときにだけ通電されるECUによって制御が行われる車載の電装品であって、車両状態(車速、停車状態等の車両の走行状態や車両への雨滴量等の車両の環境状態など)に応じて動作させる必要がなくなる状況が生じるあらゆるIG製品に本発明を適用することが可能である。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
車載システム100の概略的な構成を示すブロック図である。 クリソナECU4での起動状態切り替え処理のフローを示すフローチャートである。 クリソナECU4のCPU41の起動状態の切り替えを模式的に示す図である。
符号の説明
1 車速センサ、2 メータECU(他のECU)、3 クリアランスソナーセンサ(車載の電装品)、4 クリソナECU(車載の電装品の制御を行うECU)、5 クリソナ作動インジケータ、10 車内LAN、41 CPU、100 車載システム、S2 モニタ手段、S6 信号送信手段、S7 第1切り替え手段、第3切り替え手段、S9 第2切り替え手段、S11 モニタ手段、S11 判定手段、S12 判定手段、S14 信号送信手段、S15 第3切り替え手段

Claims (9)

  1. 車両の電源状態がオンになっているときにだけ通電されるとともに車載の電装品の制御を行うECUのCPUの起動状態を切り替える起動状態切り替え装置であって、
    前記CPUの制御によって前記車両の車両状態を検知するモニタ手段と、
    前記モニタ手段で検知した車両状態に応じて前記CPUの起動状態を、前記電装品の制御が可能な状態であるウェークアップ状態から、前記CPUの機能が停止した状態であるスリープ状態に切り替える第1切り替え手段と、
    前記CPUの起動状態がスリープ状態に切り替わってから所定の時間後に、前記CPUの起動状態を、前記CPUの機能のうちの前記電装品の制御の機能を含まない一部の機能が利用可能な状態にある仮ウェークアップ状態に切り替える第2切り替え手段と、
    仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で検知した車両状態をもとに、前記CPUをウェークアップ状態に切り替える条件であるウェークアップ条件が成立するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段でウェークアップ条件が成立したと判定した場合には前記CPUの起動状態をウェークアップ状態に切り替えるとともに、前記判定手段でウェークアップ条件が成立したと判定しなかった場合には前記CPUの起動状態をスリープ状態に切り替える第3切り替え手段と、を備え
    前記ウェークアップ状態は、前記電装品、前記モニタ手段、前記第1切り替え手段、前記第2切り替え手段、前記判定手段、および前記第3切り替え手段の制御が可能な状態であり、
    前記仮ウェークアップ状態は、前記電装品、前記モニタ手段、前記第1切り替え手段、前記第2切り替え手段、前記判定手段、および前記第3切り替え手段のうちの、前記モニタ手段、前記判定手段、および前記第3切り替え手段の制御が可能な状態であることを特徴とする起動状態切り替え装置。
  2. 前記スリープ状態は、前記CPUへの動作用のクロック信号の供給を停止した状態であることを特徴とする請求項1に記載の起動状態切り替え装置。
  3. 前記ECUは、前記車両に搭載される他のECUと車載ネットワークを形成しており、
    前記第1切り替え手段によって前記CPUの起動状態をスリープ状態に切り替えるときに前記ECUのCPUがウェークアップ状態であることを示す信号を前記他のECUに送信するとともに、前記第2切り替え手段によって前記CPUの起動状態を仮ウェークアップ状態に切り替えるたびに当該信号を前記他のECUに送信する信号送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の起動状態切り替え装置。
  4. 前記電装品は、所定の条件下で前記車両の周辺の障害物を検出して報知するクリアランスソナーであるとともに、
    前記車両状態は、前記車両の車速であり、
    前記モニタ手段は、前記車両の車速を検知するものであって、
    前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第1の閾値以上であった場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、
    前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第2の閾値以上でなかった場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、当該車速が前記第1の閾値以上であった場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定するのに加え、さらに、当該車速が前記第1の閾値未満、且つ、前記第2の閾値以上であった場合には、仮ウェークアップ状態を所定の時間継続し、この所定の時間後に、この判定手段でのウェークアップ条件が成立するか否かの判定を再度行うことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の起動状態切り替え装置。
  5. 前記電装品は、所定の条件下で前記車両の周辺の障害物を検出して報知するクリアランスソナーであるとともに、
    前記車両状態は、前記車両の車速であり、
    前記モニタ手段は、前記車両の車速を検知するものであって、
    前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第1の閾値以上であった場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、
    前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第1の閾値以上でなかった場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、当該車速が前記第1の閾値以上であった場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の起動状態切り替え装置。
  6. 前記電装品は、雨滴の量を検出するレインセンサでの検出結果に応じてワイパーを動作させる電動ワイパー装置であるとともに、
    前記車両状態は、前記車両への雨滴量であり、
    前記モニタ手段は、前記レインセンサで検出した前記雨滴量を検知するものであって、
    前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段でモニタした前記雨滴量が第1の閾値以下であった場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、
    前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で検知した前記雨滴量が第2の閾値以下でなかった場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、当該雨滴量が前記第2の閾値以下であった場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の起動状態切り替え装置。
  7. 前記電装品は、電動モータによって角度が変更される電動格納式ドアミラーであるとともに、
    前記車両状態は、前記車両の停車状態であり、
    前記モニタ手段は、前記車両の停車状態を検知するものであって、
    前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段で前記車両が停車していないことを検知した場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、
    前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で前記車両が停車していることを検知した場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、前記車両が停車していないことを検知した場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の起動状態切り替え装置。
  8. 前記電装品は、電子制御によってサスペンションの特性を変化させるアクティブサスペンションであるとともに、
    前記車両状態は、前記車両の停車状態であり、
    前記モニタ手段は、前記車両の停車状態を検知するものであって、
    前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段で前記車両が停車していることを検知した場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、
    前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で前記車両が停車していないことを検知した場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、前記車両が停車していることを検知した場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の起動状態切り替え装置。
  9. 前記電装品は、電動モータによってドライバーの操舵を補助する電動パワーステアリングであるとともに、
    前記車両状態は、前記車両の車速であり、
    前記モニタ手段は、前記車両の車速を検知するものであって、
    前記第1切り替え手段は、前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第1の閾値以上であった場合に、前記CPUの起動状態をウェークアップ状態からスリープ状態に切り替え、
    前記判定手段は、仮ウェークアップ状態において前記モニタ手段で検知した前記車両の車速が第1の閾値以上でなかった場合にはウェークアップ条件が成立したと判定するとともに、当該車速が前記第1の閾値以上であった場合にはウェークアップ条件が成立しなかったと判定することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の起動状態切り替え装置。
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