JP2003191804A - 車両用通信システム - Google Patents

車両用通信システム

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JP2003191804A JP2002226248A JP2002226248A JP2003191804A JP 2003191804 A JP2003191804 A JP 2003191804A JP 2002226248 A JP2002226248 A JP 2002226248A JP 2002226248 A JP2002226248 A JP 2002226248A JP 2003191804 A JP2003191804 A JP 2003191804A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両に搭載された複数の電気的装置を通信線
を介して接続してなる車両用通信システムにおいて、通
信監視用の集中監視装置を用いることなく、データ伝送
路の異常によって各装置間でデータを送受信できなくな
るのを防止する。 【解決手段】 エンジンECU等の車載ネットワークを
構成する各ECUに、ネットワーク専用の通信線Lnを
介して他のECUとデータ通信を行う第1送受信部4
と、バッテリから各ECUに電源供給を行う電源線Ld
を介して他のECUとデータ通信を行う第2送受信部7
とを設け、各ECU間でデータ通信可能な経路を2系統
とする。そして、電源線Ldでの通信速度を通信線Ln
での通信速度よりも低くし、しかも、電源線Ldでは、
通信線Lnを使って送受信されるデータの内、制御に最
低必要な重要データを常時送受信することにより、各E
CUが重要データを確実に取得できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載された
各種電気的装置間でデータを送受信するのに使用される
車両用通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】車両、特に自動車においては、制御装
置、情報機器、オーディオ機器、といった各種電気的装
置の搭載数が増加しており、電気的装置相互間での連係
動作若しくはデータの共有化が必要になってきている。
【0003】このため、従来では、車両に搭載された各
種電気的装置の内、連係動作若しくはデータの共有が必
要な電気的装置については、各装置間でデータを送受信
できるように、各装置内にデータ通信用の回路を組み込
み、これらを通信線で接続することで、所謂車載ネット
ワーク(車載LAN)を構築している。
【0004】また、こうした車載ネットワークは、通
常、エンジン、自動変速機、ブレーキ等を制御する制御
装置間を接続する制御系、ドアのロック・アンロック、
空調装置等を制御する制御装置間を接続するボデー系、
というように、車両に搭載される各種電気的装置を機能
・系統別に区分し、その区分した各グループ毎に構築さ
れる。
【0005】ところで、これら車載ネットワークは、通
信線が断線・短絡した場合は勿論のこと、ネットワーク
内にノイズが侵入した際にも、データ通信が正常に行え
なくなる。そこで、従来では、例えば、特許第2922
004号公報に開示されているように、通信線を2系統
とし、ネットワークを構成している装置の内、重要な装
置には、全ての装置に接続された第1の通信線を介して
通信を行う常用の通信回路と、重要な装置にのみ接続さ
れる第2の通信線を介して通信を行う予備の通信回路と
を設け、第1の通信線若しくは常用の通信回路に異常が
あると、その状態を監視する監視装置が、重要な装置が
通信に使用する通信回路を、予備の通信回路に切り換え
ることで、データ通信を継続できるようにすることが提
案されている。
【0006】つまり、この提案のシステムでは、第1の
通信線を利用したデータ通信に異常があると、監視装置
が、重要な装置に対して、データ通信を予備の通信回路
を用いて行うように指示すると共に、予備の通信回路に
接続された第2の通信線と第1の通信線との間でデータ
を中継することで、重要な装置でのデータ通信を通常通
り実行できるようにするのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案のシステムは、ネットワークの重要な部分だけを二重
系にして、監視装置の管理の下に、データ通信に使用す
る通信線を切り換える、所謂集中監視型のシステムであ
るため、監視装置自体が故障するか、或いは、監視装置
と各通信線との接続部分が断線すると、第1の通信線を
利用したデータ通信の異常時に、データ通信に使用する
通信線を第1の通信線から第2の通信線に切り換えるこ
とができず、第2の通信線を利用したバックアップ通信
を実現することができなくなってしまうという問題があ
った。
【0008】また、上記提案のシステムでは、ノイズの
侵入等によって第1の通信線での通信異常が一時的に発
生した場合であっても、その異常を監視装置が検出する
と、データ通信に用いる通信線が、第1の通信線から第
2の通信線に切り換えられてしまい、その後は、第1の
通信線を利用したデータ通信に自動で復帰することがで
きない。このため、通信線の切換後に、第2の通信線で
のデータ通信に異常が発生した場合には、第1の通信線
を利用したデータ通信が可能であるにもかかわらず、各
装置間でのデータ通信が実行できなくなってしまう、と
いう問題もある。
【0009】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、車両に搭載された複数の電気的装置を通信線
を介して接続してなる車両用通信システムにおいて、通
信状態監視用の集中監視装置を用いることなく、データ
伝送路の異常によって各装置間でデータ(特に重要デー
タ)を送受信できなくなるのを防止することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本願発明者らは、大きく分けて、請求項1〜請求
項9に記載の車両用通信システム(第1発明)と、請求
項10〜請求項18に記載の車両通信システム(第2発
明)と、請求項19〜請求項23に記載の車両通信シス
テム(第3発明)との、3種の発明を完成した。
【0011】第1発明の車両用通信システムは、請求項
1に記載のように、車両に搭載された各種電気的装置
に、夫々、異なる通信線を使って同じデータを送受信す
る複数の通信手段を設けることにより、通信線を用いて
構築されるネットワークを二重系若しくはそれ以上の多
重系にしたものである。
【0012】そして、第1発明では、この多重系のネッ
トワークを構築するために各電気的装置に設けられる複
数の通信手段の各々が同一データを並列に送受信し、し
かも、各電気的装置では、選択手段が、その複数の通信
手段が受信した受信データの中から正常なデータを選択
するようにされている。
【0013】つまり、第1発明の車両用通信システム
は、各電気的装置が一つのデータを複数の通信線を用い
て送受信し、そのデータを受信する電気的装置側で、各
通信線を介して得られる複数のデータの中から正常なデ
ータを選択する、所謂分散監視型のシステムとして構成
されている。このため、上述した集中監視型の従来シス
テムのように、主としてデータ通信に使用される通信線
でのデータ通信を監視する監視装置を用いることなく、
その通信線に異常が発生した際のバックアップ通信を実
現できる。
【0014】また、この第1発明の車両用通信システム
においては、ノイズの侵入等によって正常なデータ通信
ができない通信線が変化したとしても、データを受信す
る電気的装置側では、選択手段が、正常に受信できたデ
ータを受信データとして選択するので、上述した集中監
視型の従来システムに比べて、データ通信の信頼性を向
上することができる。
【0015】また、第1発明の車両用通信システムで
は、データ通信に用いる通信線を単に複数にするのでは
なく、各電気的装置において、その複数の通信線の一つ
に接続される通信手段を、他の通信手段よりも遅い通信
速度でデータ通信を行う低速通信手段とすることによ
り、複数の通信線の一つを低速通信用の通信線としてい
る。従って、この低速通信用の通信線にて構成されるネ
ットワークでのデータ通信の信頼性を、他の通信線にて
構成されるネットワークよりも高くすることができる。
【0016】よって、第1発明の車両用通信システムに
よれば、例えば、各電気的装置の選択手段によって、通
常は、高速通信可能な通信手段により得られた受信デー
タを他の電気的装置からの送信データとして選択し、そ
の通信手段によるデータ通信に異常が生じた時にだけ、
低速通信手段を介して得られた受信データを他の電気的
装置からの送信データとして選択する、といったことが
できるようになる。つまり、本第1発明によれば、通常
時のデータの伝送速度を低下させることなく、データ通
信の信頼性を向上することができるのである。
【0017】ところで、第1発明では、データ通信の信
頼性を確保するために、各ネットワークを構成する複数
の通信線の内の一つに、他の通信線よりも低速でデータ
を流すことから、この低速のネットワークで伝送可能な
最大のデータ量は、他のネットワークで伝送可能な最大
のデータ量よりも少なくなってしまう。
【0018】このため、例えば、制御系のネットワーク
のように、複数の電気的装置間で大量のデータを高速に
送受信する必要のあるネットワークに対して第1発明を
適用する場合は、請求項2に記載のように、各電気的装
置に設けられる低速通信手段では、他の通信手段が送受
信するデータの内、予め定められた重要データのみを送
受信し、選択手段は、その重要データの受信時に、低速
通信手段を含む複数の通信手段にて得られる重要データ
の中から正常な重要データを選択するように構成すると
よい。
【0019】つまり、このようにすれば、通常時には、
高速通信可能な通信手段によって送受信される大量のデ
ータを利用して車両制御を高速且つ高精度で行い、高速
通信可能な通信手段によるデータ通信に異常が生じた時
にだけ、低速通信手段によって送受信される重要データ
を用いて車両制御を行う、といったことができるように
なる。
【0020】またこのように、低速通信手段が送受信す
るデータを重要データに制限する場合、その重要データ
としては、単に、低速通信手段とは異なる他の通信手段
が送受信するデータの一部としてもよいが、例えば、電
気的装置から他の電気的装置により制御される制御対象
へと、その制御対象を直接駆動するための駆動データ
を、低速通信手段を介して直接伝送するようにしてもよ
い。
【0021】そして、第1発明の車両用通信システムを
このように構成する場合には、当該システムを構成する
電気的装置の一つとして、請求項3に記載の第1制御装
置、若しくは、請求項4に記載の第2制御装置を設ける
ようにすればよい。即ち、請求項3に記載の第1制御装
置においては、演算手段が制御対象の駆動データを演算
し、駆動手段が、その演算手段により演算された駆動デ
ータに従い制御対象を駆動するが、演算手段に異常が生
じた際には、駆動データ切換手段が、駆動手段に入力す
る駆動データを、演算手段にて演算された駆動データか
ら、駆動データ受信手段が受信した駆動データ(他の電
気的装置の低速通信手段から重要データとして送信され
てきた駆動データ)に切り換える。
【0022】また、請求項4に記載の第2制御装置にお
いては、演算手段が、低速通信手段を含む複数の通信手
段の何れかを介して他の電気的装置から取得したデータ
に基づき制御対象の駆動データを演算し、駆動手段が、
その演算された駆動データに従い制御対象を駆動する
が、演算手段に異常が生じた際には、駆動データ切換手
段が、駆動手段に入力する駆動データを、演算手段にて
演算された駆動データから、駆動データ受信手段が受信
した駆動データ(他の電気的装置の低速通信手段から重
要データとして送信されてきた駆動データ)に切り換え
る。
【0023】従って、請求項3或いは請求項4に記載の
車両用通信システムによれば、高速通信可能な通信手段
によるデータ通信に異常が発生した場合だけでなく、車
両の制御装置(第1制御装置或いは第2制御装置)にお
いて制御対象の駆動データを演算する演算手段に異常が
発生した場合(例えば、演算手段を構成しているマイク
ロコンピュータに異常が発生した場合等)にも、低速通
信可能な通信線を介して送受信される重要データに基づ
き、制御対象を動作させることが可能となり、車両制御
系での誤制御を防止し、車両走行時の安全性及び車両制
御系の信頼性をより向上することができる。
【0024】一方、第1発明(請求項1〜請求項4)に
おいて、低速通信手段がデータ通信に用いる通信線とし
ては、データ通信専用の信号線を用いてもよいが、この
ようにすると、車両に配線する信号線(通信線)の数が
増加することから、より好ましくは、請求項5に記載の
ように、車載電源から各電気的装置に電源供給を行うた
めに車両に既に配線されている電源線を用いるようにす
るとよい。
【0025】そして、このようにすれば、低速通信手段
により構成される低速のネットワークを構築するに当た
って、専用の通信線を配線する必要がないので、第1発
明の車両用通信システムをより安価に実現できる。また
このように、低速のネットワークを電源線を用いて構築
する場合には、請求項6に記載のように、電気的装置の
一つとして、車載電源から各電気的装置を含む車載装置
への電源供給状態を監視し、その監視結果を、低速通信
手段を含む複数の通信手段を介して他の電気的装置に送
信する電源監視装置を設けるとよい。
【0026】つまり、電源線には、電源線を介して電源
供給を受ける車載装置(モータ等)の動作状態に応じて
電圧変動が生じ、また、車載装置が発生する高周波ノイ
ズも重畳されることから、こうした電源供給状態を電源
監視装置で監視して、その情報をネットワークを介して
他の電気的装置に送信するようにすれば、各電気的装置
側で、電源線を使ったデータ通信の状態を把握して、そ
のデータ通信の信頼性が低下している場合に、低速通信
手段を介して得られる受信データを利用しないようにす
る、といったことを行うことができるようになり、車両
用通信システム全体のデータ通信の信頼性をより向上す
ることができる。
【0027】次に、第1発明(請求項1〜請求項6)の
車両用通信システムにおいては、各電気的装置に低速通
信手段を含む3個以上の通信手段を設けて3種以上のネ
ットワークを構築するようにしてもよいが、ネットワー
クの数が多くなるほど、システムのコストアップを招く
ことから、各電気的装置には、低速通信手段とは異なる
他の通信手段として一つの高速通信手段を設けて、2種
類のネットワークを構築するようにすればよい。
【0028】そして、このようにデータ通信用のネット
ワークを二重系にした場合には、請求項7に記載のよう
に、各電気的装置に設けられる選択手段を、高速通信手
段によるデータ通信が正常か否かを判定し、高速通信手
段によるデータ通信が正常である場合には、高速通信手
段により得られた受信データを他の電気的装置からの送
信データとして選択し、高速通信手段によるデータ通信
に異常がある場合には、低速通信手段により得られた受
信データを他の電気的装置からの送信データとして選択
するように構成すればよい。
【0029】つまり、このようにすれば、上述したよう
に、通常時には、高速通信可能な通信手段により得られ
た受信データを他の電気的装置からの送信データとして
利用し、その通信手段によるデータ通信に異常が生じた
時にだけ、低速通信手段を介して得られた受信データを
他の電気的装置からの送信データとして利用することが
可能となり、通常時のデータの伝送速度を低下させるこ
となく、データ通信の信頼性を向上することができる。
【0030】尚、選択手段が高速通信手段によるデータ
通信の正常・異常を判定する際には、高速通信手段が接
続される通信線の電位や通信線に流れる信号(データ)
の有無等から、通信線のハード的な故障(つまり断線・
短絡)を検出するようにしてもよく、或いは、更に、高
速通信手段を介して得られた受信データをチェックする
ことにより、受信データ自体の異常を検出するようにし
てもよい。
【0031】また、受信データをチェックするに当たっ
ては、例えば、通信線に定期的にチェック用の信号を流
すようにし、選択手段では、その定期信号を所定時間以
上受信できない場合に、受信データの異常を判定するよ
うにしてもよく、或いは、各電気的装置から定期的にチ
ェック用の特定のデータを送るようにし、選択手段で
は、そのデータを受信信号から所定時間以上復元できな
い場合に、受信データの異常を判定するようにしてもよ
く、或いは、各電気的装置から、チェック用のコード
(例えばCRC)を付与したデータを送信するように
し、選択手段では、そのチェック用のコードを用いて受
信データの異常を判定するようにしてもよく、更に、こ
れらのチェックを組み合わせて行うようにしてもよい。
【0032】一方、上記のようにデータ通信用のネット
ワークを二重系にする場合、請求項8に記載のように、
高速通信手段が、低速通信手段が送受信するデータと同
じデータを時分割にて複数回送受信し、選択手段が、高
速通信手段が複数回受信した受信データの各々と低速通
信手段により得られた受信データとの多数決をとること
により、複数の受信データの中から正常な受信データを
選択するようにしてもよい。
【0033】つまり、車両において最も発生しやすいデ
ータ通信の異常は、外乱ノイズによってデータの一部が
データ化けを起こすことであることから、請求項8に記
載のように、高速通信手段にて同じデータを複数回送受
信し、その結果得られる受信データと低速通信手段で得
られた受信データとの多数決をとることにより正常な受
信データを選択するようにしても、データ通信の信頼性
を向上することができる。但し、この技術は、データの
送受信に要する時間が長くなるので、高速通信が要求さ
れる制御系のネットワークではなく、高速通信が要求さ
れないボデー系のネットワークで採用するとよい。
【0034】尚、第1発明(請求項1〜請求項6)の車
両用通信システムを実現するに当たって、例えば、各電
気的装置に低速通信手段を含む3個の通信手段を設け
て、3つのネットワークを構築した場合は、各通信手段
を介して得られる3つの受信データの多数決をとること
により、正確な受信データを得るようにしてもよい。
【0035】次に、第1発明(請求項1〜請求項8)の
車両用通信システムにおいては、当該システムを構成す
る各電気的装置に、低速通信手段を含む複数の通信手段
が設けられることになるが、例えば、端子の接続不良等
によって、何れかの通信手段への送信データの入力経路
に異常が生じた場合には、この通信手段を介して他の電
気的装置にデータを送信することができなくなってしま
う。
【0036】そして、このような場合、各電気的装置側
で、各通信手段への送信データの入力経路の異常を判定
し、異常発生時には、他の電気的装置にその旨を報知す
るようにすれば、他の電気的装置が、送信データの入力
経路に異常が生じた通信手段からのデータを受信する不
要な受信動作を実行するのを防止することができる。
【0037】そこで、第1発明(請求項1〜請求項8)
の車両用通信システムにおいては、更に、請求項9に記
載のように、電気的装置の少なくとも一つ(好ましくは
全ての電気的装置)に、低速通信手段を含む複数の通信
手段に他の電気的装置への送信用のデータとして入力さ
れた送信データを夫々取り込み、各送信データが正常か
否かを判断して、送信データに異常があった際には、該
異常があった通信手段への送信データの入力経路に異常
があると判断する経路異常判定手段と、この経路異常判
定手段にて何れかの通信手段への送信データの入力経路
に異常があると判断されると、その旨を表す情報を送信
データとして入力経路の正常な通信手段へ出力すること
により、正常な通信手段を介して他の電気的装置にその
旨を報知する経路異常報知手段と、を設けることが望ま
しい。
【0038】次に、第2発明の車両用通信システムは、
請求項10に記載のように、車両に搭載された各種電気
的装置にネットワーク専用の通信線を介してデータ通信
を行う第1通信手段を設けることにより各電気的装置間
でデータを送受信できるようにした車載ネットワーク
を、各電気的装置の機能・系統別に複数備えた車両用通
信システムに関するものである。
【0039】そして、この第2発明の車両用通信システ
ムでは、各車載ネットワークを構成する電気的装置の各
々に、車両に配線された各車載ネットワーク共通のバッ
クアップ用通信線を介してデータ通信を行う第2通信手
段を設け、各電気的装置が、第1通信手段を介して他の
電気的装置との間で送受信するデータの内、予め定めら
れた重要データを、第2通信手段を介して送受信(所謂
バックアップ通信)し、更に、選択手段が、第1通信手
段及び第2通信手段を介して得られる重要データの中か
ら正常な重要データを選択するようにしている。
【0040】つまり、第2発明の車両用通信システム
は、各電気的装置が重要データを2系統の通信線を用い
て送受信し、その重要データを受信する電気的装置側で
は、第1通信手段及び第2通信手段を介して得られる重
要データの中から正常な重要データを選択する、分散監
視型のシステムとして構成されている。
【0041】このため、この第2発明の車両用通信シス
テムにおいても、第1発明のシステムと同様、上述した
集中監視型の従来システムのように、主としてデータ通
信に使用される通信線でのデータ通信を監視する監視装
置を用いることなく、その通信線に異常が発生した際の
バックアップ通信を実現でき、しかも、集中監視型の従
来システムに比べて、データ通信の信頼性を向上するこ
とができる。
【0042】つまり、第2発明の車両用通信システムに
よれば、車両において機能・系統別に構築された複数の
車載ネットワークで夫々送受信されるデータの内、重要
データを、各車載ネットワーク共通のバックアップ用通
信線を介して、二重に送受信(バックアップ通信)する
ので、何れかの車載ネットワークでデータ通信に異常が
生じたとしても、その車載ネットワークで送受信される
重要データについては、その重要データを必要とする電
気的装置に確実に伝送できることになり、データ通信の
信頼性を向上することができるのである。
【0043】そして、特に、第2発明では、バックアッ
プ用通信線を、車両に構築された複数の車載ネットワー
クで共用するため、各車載ネットワーク毎にバックアッ
プ用通信線を設けた場合に比べて、車両に配線される通
信線の数を少なくし、低コストで実現できる。
【0044】ここで、バックアップ用通信線としては、
データ通信専用の通信線を用いるようにしてもよいが、
車両において、各電気的装置には、給電用の電源線が接
続されていることから、請求項11に記載のように、バ
ックアップ用通信線には、車載電源から各電気的装置に
電源供給を行うために車両に配線された電源線を用いる
ことが好ましい。そして、このようにすれば、通信専用
のバックアップ用通信線を別途配線する必要がないの
で、より低コストに実現できることになる。
【0045】尚、このようにバックアップ用通信線に電
源線を用いる場合には、請求項12に記載のように、電
気的装置の一つとして、車載電源から各電気的装置を含
む車載装置への電源供給状態を監視し、その監視結果を
重要データとして、第1通信手段及び第2通信手段を介
して他の電気的装置に送信する電源監視装置を設けるこ
とが望ましい。
【0046】そして、このようにすれば、第1発明の請
求項6と同様の効果を得ることができる。但し、第2発
明では、複数の車載ネットワークが共通のバックアップ
用通信線を使用するので、電源監視装置から全ての車載
ネットワークの電気的装置に監視結果を伝送できるよう
にするには、電源監視装置に、各車載ネットワーク用の
通信手段(第1通信手段)を設けるか、或いは、各車載
ネットワーク間で監視結果等の重要データを送受信でき
るようにするためのゲートウェイ機能を有する装置(例
えば、後述実施例のドライバーエージェントECU)を
設けて、電源監視装置からは、任意の車載ネットワーク
の第1通信手段を使って、ゲートウェイ機能を有する装
置を含む他の電気的装置に監視結果を送信するようにす
る必要はある。
【0047】また、バックアップ用通信線は、各車載ネ
ットワークで伝送される重要データを伝送するものであ
り、このバックアップ用通信線にて構築されるバックア
ップ用ネットワークで通信異常が頻繁に発生するようで
あると、データ通信の信頼性が低下してしまうことか
ら、このバックアップ用ネットワークでのデータ通信の
信頼性は、他の車載ネットワークよりも高くすることが
望ましく、そのためには、請求項13に記載のように、
バックアップ通信を行う第2通信手段を、第1通信手段
よりも遅い通信速度で重要データの送受信を行うように
構成するとよい。
【0048】一方、本発明では、バックアップ用通信線
を利用して各車載ネットワークで伝送される重要データ
を伝送するが、この重要データとしては、単に、各車載
ネットワークで伝送されるデータの内の重要なデータだ
けであってもよく、或いは、第1発明における請求項
3、4と同様、このデータに加えて、制御対象を直接駆
動するための駆動データを伝送するようにしてもよい。
【0049】そして、第2発明の車両用通信システムを
このように構成する場合には、当該システムを構成する
電気的装置の一つとして、請求項14に記載の第1制御
装置、若しくは、請求項15に記載の第2制御装置を設
けるようにすればよい。即ち、請求項14に記載の第1
制御装置においては、演算手段が制御対象の駆動データ
を演算し、駆動手段が、その演算手段により演算された
駆動データに従い制御対象を駆動するが、演算手段に異
常が生じた際には、駆動データ切換手段が、駆動手段に
入力する駆動データを、演算手段にて演算された駆動デ
ータから、駆動データ受信手段が受信した駆動データ
(他の電気的装置の第2通信手段からバックアップ用通
信線を介して送信されてきた駆動データ)に切り換え
る。
【0050】また、請求項15に記載の第2制御装置に
おいては、演算手段が、第1通信手段又は第2通信手段
を介して他の電気的装置から取得したデータに基づき制
御対象の駆動データを演算し、駆動手段が、その演算さ
れた駆動データに従い制御対象を駆動するが、演算手段
に異常が生じた際には、駆動データ切換手段が、駆動手
段に入力する駆動データを、演算手段にて演算された駆
動データから、駆動データ受信手段が受信した駆動デー
タ(他の電気的装置の第2通信手段からバックアップ用
通信線を介して送信された制御対象の駆動データを前記
バックアップ用通信線を介して送信されてきた駆動デー
タ)に切り換える。
【0051】従って、請求項14或いは請求項15に記
載の車両用通信システムによれば、何れかの車載ネット
ワークで第1通信手段によるデータ通信に異常が発生し
た場合だけでなく、車両の制御装置(第1制御装置或い
は第2制御装置)において制御対象の駆動データを演算
する演算手段に異常が発生した場合(例えば、演算手段
を構成しているマイクロコンピュータに異常が発生した
場合等)にも、バックアップ用通信線を介して送受信さ
れる重要データに基づき、制御対象を動作させることが
できるようになり、車両制御系での誤制御を防止し、車
両走行時の安全性及び車両制御系の信頼性を向上でき
る。
【0052】次に、第2発明の車両用通信システムで
は、複数の車載ネットワークで共通のバックアップ用通
信線を用いることにより、重要データの伝送系を二重に
しているが、この場合、受信データの選択は、請求項1
6に記載の選択手段にて行うようにしてもよく、請求項
17に記載の選択手段にて行うようにしてもよい。
【0053】即ち、請求項16に記載の車両用通信シス
テムにおいては、各車載ネットワークを構成する電気的
装置に設けられた選択手段が、第1通信手段によるデー
タ通信が正常か否かを判定し、そのデータ通信が正常で
ある場合には、第1通信手段により得られた受信データ
を他の電気的装置からの送信データとして選択し、第1
通信手段によるデータ通信に異常がある場合には、第2
通信手段により得られた受信データを他の電気的装置か
らの送信データとして選択する。このため、請求項16
に記載の車両用通信システムによれば、第1発明の請求
項7と同様の効果を得ることができる。
【0054】また、請求項17に記載の車両用通信シス
テムにおいては、第1通信手段が、第2通信手段が送受
信する重要データを複数回送受信するように構成され、
選択手段が、この第1通信手段にて複数回受信された重
要データの各々と第2通信手段にて受信された重要デー
タとの多数決をとることにより、複数の重要データの中
から正常な受信データを選択する。そして、この請求項
17に記載の車両用通信システムによれば、第1発明の
請求項8と同様の効果を得ることができる。
【0055】また次に、第2発明(請求項10〜請求項
17)の車両用通信システムにおいては、当該システム
を構成する全ての電気的装置に、その電気的装置が属す
る車載ネットワークに対応した第1通信手段と、各車載
ネットワーク共通の第2通信手段とが設けられることか
ら、当該第2発明の車両用通信システムにおいても、第
1発明の車両用通信システムと同様、各電気的装置にお
いて、何れかの通信手段への送信データの入力経路に異
常が発生した際には、その旨を他の電気的装置に報知で
きるようにすることが望ましい。
【0056】そして、このためには、請求項18に記載
のように(換言すれば、第1発明の請求項9と同様
に)、電気的装置の少なくとも一つ(好ましくは全ての
電気的装置)に、第1通信手段及び第2通信手段に他の
電気的装置への送信用のデータとして入力された送信デ
ータを夫々取り込み、各送信データが正常か否かを判断
して、送信データに異常があった際には、異常があった
通信手段への送信データの入力経路に異常があると判断
する経路異常判定手段と、この経路異常判定手段にて何
れかの通信手段への送信データの入力経路に異常がある
と判断されると、その旨を表す情報を送信データとして
入力経路の正常な通信手段へ出力することにより、正常
な通信手段を介して他の電気的装置にその旨を報知する
経路異常報知手段と、を設けるとよい。
【0057】次に、第3発明の車両用通信システムは、
請求項19に記載のように、車両に搭載された各種電気
的装置に、車両に配線された通信線を介してデータ通信
を行う通信手段を設けて、各電気的装置間でデータを送
受信できるようにした車両用通信システムにおいて、通
信手段を、通信線を介して同一データを複数回送受信す
るように構成し、各電気的装置には、その通信手段によ
る複数回の送受信により得られた複数の受信データの中
から正常な受信データを選択する選択手段を設けたもの
である。
【0058】つまり、第3発明の車両用通信システム
は、上述した第1発明や第2発明のように複数のデータ
伝送ラインを用いてネットワークを二重系以上の多重系
にするのではなく、一本の通信線を用いて、同じデータ
を複数回送受信(換言すれば多重通信)することによ
り、一つのデータを伝送する際にデータ通信に異常が生
じる確率を少なくし、これによってデータ通信の信頼性
を向上するようにしている。
【0059】このため、第3発明の車両用通信システム
によれば、通信線が断線・短絡した場合に、他の通信線
(電源線を含む)を使って重要データ等をバックアップ
伝送することはできないものの、ノイズが一時的に発生
したような場合(自動車ではモータ等のアクチュエータ
の起動・停止によって一時的なノイズが発生することが
ある)は、複数回のデータ通信によって、データを正常
に伝送できるようになり、しかも、通信線は、従来と同
様に一本でよいため、第1発明或いは第2発明の車両用
通信システムに比べて、より安価に実現できる。
【0060】また、この第3発明の車両用通信システム
は、ネットワークに接続された各電気的装置側で、複数
回のデータ通信によって得られたデータの中から正常な
受信データを選択する、分散監視型のシステムであるた
め、第1発明及び第2発明のシステムと同様、上述した
集中監視型の従来システムのように、通信線に、別途監
視装置を接続する必要がなく、この従来システムに比べ
て安価に実現できる。
【0061】ここで、第3発明の車両用通信システムで
は、選択手段が、通信手段の複数回の受信動作によって
得られた複数の受信データの中から正常な受信データを
選択するが、この選択時には、例えば、通信手段にて得
られた複数の受信データの夫々をCRC等を用いて正常
か否かを判断するようにしてもよいが、請求項20に記
載のように、通信手段を、通信線を介して同一データを
3回以上送受信するように構成すれば、選択手段を、通
信手段により得られた3個以上の受信データの多数決を
とることにより正常な受信データを選択するように構成
することができる。つまり、第3発明の車両用通信シス
テムを、請求項20に記載のように構成すれば、正常な
受信データの選択を、簡単な比較動作にて行うことがで
きる。
【0062】また、通信手段は、同一データを複数回送
受信するが、このように同一データを複数回送受信する
際には、請求項21に記載のように、TDMA(Time D
ivision Multiple Access )による時分割多重通信によ
って同一データを複数回送受信するようにしてもよく、
或いは、FDMA(Frequency Division Multiple Acce
ss)又はCDMA(Code Division Multiple Access )
による同時多重通信によって同一データを複数回送受信
するようにしてもよい。
【0063】また次に、第3発明の車両用通信システム
を構成する通信線としては、通信専用の通信線を使用し
てもよいが、車両に配線される信号線の数を減らし、ま
たその配線作業も簡単にするには、請求項22に記載の
ように、車載電源から各電気的装置に電源供給を行うた
めに車両に配線された電源線を、通信線として使用する
こともできる。
【0064】尚、第3発明では、一本の通信線(電源線
を含む)に同一データを複数回伝送し、各電気的装置で
は、その通信によって得られた複数の受信データの中か
ら正常な受信データを選択することから、受信データ判
定・選択のために、一つのデータを送受信するのに要す
る時間が長くなる。
【0065】このため、第3発明の車両用通信システム
は、高速通信が要求されない車載ネットワークに適用す
ることが望ましく、例えば、請求項23に記載のよう
に、電気的装置が、車両状態を検出するためのセンサ、
制御対象を駆動制御するためのアクチュエータ、及び、
センサからの検出信号に基づき制御対象の制御量を演算
してアクチュエータを駆動する制御装置からなる制御系
であれば、本発明の通信手段を、これらセンサ、アクチ
ュエータ、制御装置の各々に設けて、センサから制御装
置への検出データの送信、及び、制御装置からアクチュ
エータへの駆動データの送信、を行う通信システムとし
て構成するとよい。
【0066】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図面と
共に説明する。 [第1実施例]図1は、本発明(第1発明及び第2発
明)が適用された第1実施例の車両用通信システムの構
成を表す構成図である。
【0067】図1に示すように、本実施例の車両用通信
システムは、エンジンECU12、VSC・ECU1
4、ACC・ECU16、ECT・ECU18、周辺監
視ECU19等をネットワーク専用の通信線L1を介し
て接続してなる制御系ネットワーク10と、ナビゲーシ
ョンECU22、オーディオECU24、電話ECU2
6等をネットワーク専用の通信線L2を介して接続して
なる情報系(AVC系)ネットワーク20と、メータE
CU32、盗難防止ECU34、エアコンECU36等
をネットワーク専用の通信線L3を介して接続してなる
ボデー系ネットワーク30と、を備える。尚、ECU
は、マイクロコンピュータを中心として構成された電子
制御装置であり、特許請求の範囲に記載の電気的装置に
相当する。
【0068】また、上記各ネットワーク10、20、3
0の通信線には、ドライバエージェントECU40が接
続されている。ドライバエージェントECU40は、上
記各ネットワーク10、20、30間で共有すべきデー
タを中継する所謂ゲートウェイ装置としての機能を有
し、車両の運転席近傍に設けられた表示操作部42や音
声認識合成部46を介して運転者による操作指令或いは
音声指令が入力されると、その指令内容を表すデータを
上記各ネットワーク10、20、30を介して所定のE
CUに送信する。
【0069】また、ドライバエージェントECU40
は、上記各ネットワーク10、20、30に接続された
ECUから運転者に各種案内を行うための表示データ、
音声データ、或いは警報データが送信されてくると、そ
のデータに従い、表示操作部42にメッセージを表示し
たり、音声認識合成部46から各種案内用の合成音声を
発生させたり、或いは、警報部44から警報音を発生さ
せる。
【0070】尚、制御系ネットワーク10を構成するエ
ンジンECU12は、エンジンを制御するエンジン制御
装置であり、ECT・ECU8は、自動変速機の変速制
御を行う変速制御装置であり、これらは、所謂パワート
レイン系の制御装置である。また、VSC・ECU14
は、車両の姿勢制御及び制動制御を行う制御装置であ
り、ACC・ECU16は、車両を先行車両に追従させ
る制御を行う走行制御装置であり、これらは所謂車両運
動系の制御装置である。また、周辺監視ECU19は、
車両周囲の状態を検出する各種センサを備え、そのセン
サによる検出結果を上記各ECUに送信するものであ
る。
【0071】また、AVC系ネットワーク20を構成す
るナビゲーションECU22は、ナビゲーション装置を
制御するものであり、オーディオECU24は、車両に
搭載されたラジオやCDドライブ等のオーディオ機器を
統合制御するものであり、電話ECU26は、車両に搭
載された電話を制御するものである。また、ボデー系ネ
ットワーク30を構成するメータECU32は、車速、
エンジン回転数、ドアの開閉状態、変速機のシフトレン
ジ等、車両の各種状態を表示装置に表示するためのもの
であり、盗難防止ECU34は、車両状態を監視して、
悪意の者が車両内に侵入したり車両内の機器を盗もうと
している場合に、警報を鳴らしたり、外部センタに緊急
通報するためのものであり、エアコンECU36は、車
両に搭載された空調装置(エアコン)を制御して車室内
の温度等を最適にする制御するためのものである。
【0072】ところで、上記各ECUは、車両に配線さ
れた電源線Ldを介して、車載電源であるバッテリ50
から電源供給を受けて動作するが、本実施例では、この
電源線Ldを上記各ECUが通信線として利用し、各ネ
ットワーク10、20、30で伝送される各種データの
内、予め設定された重要データについては、電源線Ld
を使って二重に送受信するようにされている。
【0073】即ち、図2に示すように、上記各ECUに
は、上述した各種制御を行うための専用回路(内部回
路)に加えて、この制御のための演算処理を実行するマ
イクロコンピュータ(マイコン)2と、マイコン2が予
め設定されたプログラムに従い、当該ECUが属するネ
ットワーク上の他のECUと通信線Ln(nは1、2又
は3)を介してデータの送受信を行うための第1送受信
部4と、電源線Ldに接続された電源IC6とが備えら
れている。
【0074】また、電源IC6は、電源線Ldを介して
バッテリ50から供給される直流電圧と、この電源線L
dに流れるデータ通信用の高周波信号成分とを、夫々抽
出するためのフィルタ部6aと、このフィルタ部6aに
より高周波信号成分が除去された直流電圧からECU内
の回路を動作させるための直流定電圧Vccを生成する
電源部6bと、電源線Ldを介して他のECUとデータ
通信を行うための第2送受信部7とから構成され、更
に、第2送受信部7は、マイコン2から出力された送信
データに基づきデータ通信に用いる搬送波を変調するこ
とにより送信信号を生成し、これを電源線Ldに重畳す
る変調部7aと、フィルタ部6aにて抽出されたデータ
通信用の高周波信号成分を取り込み、これを受信データ
に復調する復調部7bとから構成されている。
【0075】このため、マイコン2は、通信線Ln及び
電源線Ldの両方を使って、他のECUのマイコンとの
間でデータを送受信することができる。尚、本実施例で
は、通信線Lnを使ってデータ通信を行う第1送受信部
4には、車載ネットワークで一般的に利用されているプ
ロトコルであるCAN(ドイツ、Robert Bosch 社が提
案した「Controller Area Network」)を利用してデー
タ通信を行うために、CANドライバ/レシーバが使用
されている。
【0076】これに対して、第2送受信部7を構成する
変調部7a及び復調部7bは、基本的には、第1送受信
部4と同じCANプロトコルに則ってデータを送受信す
るように構成されるが、その通信線である電源線Ldに
は、不要な高周波ノイズが重畳され易く、また電気負荷
の投入により電圧変動が発生し易いことから、データ通
信の信頼性を確保するために、第1送受信部4の通信速
度(例えば、500kbps)に比べて、通信速度が遅
くなるように(例えば、10kbps)設定されてい
る。
【0077】従って、本実施例において、第1送受信部
4は、第1発明における高速通信手段或いは第2発明に
おける第1通信手段に相当し、第2送受信部7は、第1
発明における低速通信手段或いは第2発明における第2
通信手段に相当する。次に、図3は、上記のように構成
された各ECUにおいて、マイコン2が他のECUにデ
ータを送信する際に実行するデータ送信処理を表すフロ
ーチャートであり、図4は、マイコン2が各種演算処理
を実行するに当たって、通信線Lnを介して受信した受
信データを用いるのか、或いは電源線Ldを介して受信
した受信データを用いるのかを選択するために実行する
受信ライン切換処理を表すフローチャートである。
【0078】図3に示すように、データ送信処理では、
マイコン2が他の演算処理を実行することにより、他の
ECUへのデータの送信要求が発生したか否かを判断す
ることにより、送信要求が発生するのを待つ(S11
0、Sはステップを表す)。そして、送信要求が発生す
ると(S110:YES)、S120に移行して、今回
他のECUに送信すべき送信データは、予め設定された
重要データであるか否かを判断し、送信データが重要デ
ータでなければ、S130に移行して、送信データを第
1送受信部4へ出力することにより、第1送受信部4か
ら通信線Ln上に送信データを送信させ、当該処理を一
旦終了する。
【0079】また、逆に、送信データが重要データであ
れば、S140に移行して、送信データを第1送受信部
4及び第2送受信部7へ出力することにより、第1送受
信部4及び第2送受信部7から通信線Ln及び電源線L
d上に送信データを送信させ、当該処理を一旦終了す
る。
【0080】このように、マイコン2は、他のECUに
データを送信する際、その送信データが予め設定された
重要データであれば、通信線Ln及び電源線Ldを使っ
てデータ送信を行い、逆に、送信データが重要データで
なければ通信線Lnだけを使ってデータ送信を行う。
【0081】尚、重要データは、送信先のECUが各種
制御を実行するのに最低必要なデータであり、ボデー系
ネットワーク30では、例えば、ヘッドランプの点灯制
御を行うECU(図示せず)に送信されるヘッドアンプ
の点灯・消灯を指令する指令データ、ドアのロック・ア
ンロックを行うECUに送信されるドアロック・アンロ
ックの指令データ、ワイパーを駆動するECU(図示せ
ず)に送信されるワイパーの作動・停止を表す指令デー
タ、等が重要データとして設定される。また、制御系ネ
ットワーク10では、例えば、エンジンECUに対して
エンジンの始動を許可するイモビ信号、車両の衝突を各
ECUに通知するための衝突検出信号、車両走行時の車
両の運動状態を表すヨーレートや車輪ロック等を各EC
Uに通知するための車両運動状態信号、等が重要データ
として設定される。
【0082】一方、図4に示す受信ライン切換処理は、
第1送受信部4を介して行われるメインのデータ通信に
異常があるかどうかを監視し、異常時にのみ、受信デー
タの取り込み先を、バックアップ用のデータ通信を行う
第2送受信部7側に切り替えるための処理であるので、
一定周期で繰り返し実行される。
【0083】この処理が開始されると、まずS210に
て、例えば、通信線Lnの電位を第1送受信部4を介し
て取り込み、その電位がグランド電位若しくは電源電位
(Vcc)で安定しているかどうかを判断することによ
り、通信線Lnの断線若しくは短絡を判定する、通信線
Ln自体の異常判定処理を実行する。
【0084】そして、続くS220では、この異常判定
処理にて、通信線Lnが正常であると判定されたか否か
を判断し、通信線Lnの異常が判定された場合には、S
260に移行して、第2送受信部7を受信データの取込
先(制御用データ受信部)として設定して、当該処理を
一旦終了する。
【0085】一方、S220にて、通信線Lnは正常で
あると判断された場合には、S230に移行して、今度
は、通信線Lnを介して得られた受信データ自体の異常
判定を行う。尚、この異常判定を行うに当たっては、例
えば、通信線Lnに定期的にチェック用の信号を流すよ
うにし、この定期信号を所定時間以上受信できない場合
に、受信データの異常を判定するようにしてもよく、或
いは、各ECUから定期的にチェック用の特定のデータ
を送るようにし、第1送受信部4にてその特定データが
所定時間以上受信されない場合に、受信データの異常を
判定するようにしてもよく、或いは、第1送受信部4か
ら受信データを取り込み、そのデータに付与されたデー
タチェック用のコード(例えばCRC)を用いて受信デ
ータの異常を判定するようにしてもよく、これらの判定
動作を組み合わせて行うようにしてもよい。
【0086】次に、S230の異常判定処理が終了する
と、S240にて、その判定の結果、受信データは正常
であったか否かを判断し、受信データが正常であれば、
S250にて、第2送受信部7を受信データの取込先
(制御用データ受信部)として、第1送受信部4を設定
した後、当該処理を一旦終了し、逆に、受信データが正
常でなければ、S260にて、第2送受信部7を制御用
データ受信部として設定した後、当該処理を一旦終了す
る。
【0087】尚、S250にて、制御用データ受信部と
して第1送受信部4が設定された際には、マイコン2
は、通信線Lnを介して、制御に必要な全てのデータを
取得できるので、通常制御を実行することになるが、S
260にて、制御用データ受信部として第2送受信部7
が設定された際には、マイコン2は、電源線Ldを介し
て、制御に最低必要な重要データだけを取得することに
なるので、重要データを用いたバックアップ制御を実行
することになる。
【0088】そして、本実施例においては、通信線Ln
でのデータ通信の異常判定を行い、その判定結果に従い
制御用データ受信部として第1送受信部4及び第2送受
信部7の何れかを選択的に設定する、S210〜S26
0の処理が、第1発明の請求項7或いは第2発明の請求
項16に記載された選択手段に相当する。
【0089】以上説明したように、本実施例の車両用通
信システムにおいては、制御系、AVC系、ボデー系の
各ネットワーク10、20、30を構成している各EC
Uに電源供給を行う電源線Ldを、各ネットワーク用の
通信線L1、L2、L3に対するバックアップ用通信線
として用い、この電源線Ldには、メインの通信線Ln
(L1、L2,L3)に流れるデータの内、予め設定さ
れた重要データを流すようにされている。
【0090】このため、本実施例の車両用通信システム
によれば、何れかのネットワークでデータ通信に異常が
生じたとしても、そのネットワークで送受信される重要
データについては、重要データを必要とするECUに確
実に伝送できることになり、データ通信の信頼性を向上
することができる。また、各ECUは、通信線Lnを利
用したメインのデータ通信に異常があっても、電源線L
dを利用したバックアップ通信によって重要データを取
得できることから、通信不良によって誤動作するような
ことがなく、車両走行時等の安全性を高めることができ
る。
【0091】また、本実施例では、こうしたバックアッ
プ通信に電源線Ldを用いているので、バックアップ通
信用の通信線を車両に別途配線する必要がなく、当該シ
ステムを安価に実現できる。また、電源線Ldは、不要
な高周波ノイズが重畳され易く、また電気負荷の投入に
より電圧変動が発生し易いことから、データ通信の信頼
性が低下することが考えられるが、本実施例では、その
通信速度を、第1送受信部4を使ったメインのデータ通
信よりも遅くしていることから、電源線Ldを使ったデ
ータ通信の信頼性を高め、重要データのバックアップを
確実に行うことができる。
【0092】尚、本実施例では、メインのデータ通信で
はCANプロトコルを利用し、バックアップ用のデータ
通信ではメインのデータ通信よりも通信速度を遅くした
CANプロトコルを利用するものとしたが、これら各デ
ータ通信には、BEAN(Body Electronics Area Netw
ork)、FlexRay(高速制御系の自動車ネットワ
ーク規格)、TTP(Time Triggered Protocol)、と
いったプロトコルを利用するようにしてもよく、また、
メインのデータ通信とバックアップ用のデータ通信と
で、異なるプロトコルを採用してもよい。
【0093】つまり、データ通信のプロトコルには、各
ネットワークに適したプロトコルを採用すればよく、例
えば、上述した各ネットワーク10、20、30をIE
EE1394のバックボーンで接続し、各ネットワーク
10、20、30及び電源線Ldを使ったデータ通信で
は夫々に適したプロトコルを利用するようにしてもよ
い。
【0094】また次に、本実施例では、各ECUに設け
られたマイコン2が、図4に示した受信ライン切換処理
を実行することにより、通信線Lnに異常がなければ、
受信データを取り込む送受信部として、第1送受信部4
を設定するものとして説明したが、例えば、図3に示し
たデータ送信処理において、S140の処理で第1送受
信部4から重要データを送信する際に、重要データを時
分割で2回送信するようすれば、通信線Lnに異常がな
い通常時には図5に示す通常時重要データ多数決処理を
実行することにより、重要データをより正確に取得でき
るようにすることができる。
【0095】即ち、図5に示す通常時重要データ多数決
処理では、S310にて、第1送受信部4若しくは第2
送受信部7で重要データが受信されたか否かを判断する
ことにより、重要データが受信されるのを待ち、重要デ
ータが受信されると、続くS320にて、第1送受信部
4で得られた2つの重要データ、を取り込み、これ
ら重要データ、が一致しているか否かを判断する
(S330)。そして、これら各重要データ、が一
致していれば、S390にて、重要データ(若しくは
)を制御に用いる重要データ(制御用データ)として
保存し、当該処理を一旦終了する。
【0096】一方、S330にて、重要データ、が
一致していないと判断されると、今度は、第2送受信部
で得られた重要データを取り込み、重要データ、
の一方と重要データとが一致しているか否かを判断す
る(S360)。そして、重要データ、の一方と重
要データとが一致していれば、S370にて、重要デ
ータを制御用データとして保存し、重要データ、
の一方と重要データとが一致していなければ(つまり
第1送受信部4及び第2送受信部7で受信された3つの
重要データが全て異なる場合には)、重要データの受信
に失敗したとして、S380にて、前回受信した正常な
重要データ若しくは予めデフォルト値として設定された
データを制御用データとして保存し、当該処理を一旦終
了する。
【0097】そして、このような多数決処理を実行すれ
ば、1回の受信動作で得られた重要データがデータ化け
していた場合に、その重要データを誤って制御に用いる
ことを防止でき、各ECUの信頼性を向上できる。尚、
図5に示した多数決処理は、第1発明の請求項8或いは
第2発明の請求項17に記載の選択手段に相当する。 [第2実施例]次に、図6は、第2実施例の車両用通信
システムの構成を表すブロック図である。
【0098】本実施例の車両用通信システムは、第1実
施例と同様、通信線Lnを介して複数のECU(図では
2つのECU60,70のみを記載)がデータ通信可能
に接続され、各ECUに電源供給を行う電源線Ldが重
要データのみを通信するバックアップ用通信線として使
用されるものである。
【0099】そして、第1実施例と異なる点は、通信線
Lnに接続されるECUの一つとして、車載電源である
バッテリ50の状態を監視するバッテリECU60を設
け、更に、通信線Lnに接続された他のECUの内、車
両に搭載されたアクチュエータ(図では三相モータ9
0)を駆動制御する制御ECU70(具体的には、エン
ジンECU、ECT・ECU、VSC・ECU等)に、
電源線Ldを利用してデータ通信を行う第2送受信部を
2つ設けた点である。
【0100】以下、この異なる点を中心に説明する。図
6に示すように、バッテリECU60は、他のECUと
同様、マイコン62を中心に構成されており、バッテリ
50から他のECUを含む全ての電気負荷に至る電源線
Ld上に設けられている。
【0101】また、バッテリECU60は、通信線Ln
を介して制御ECU70を含む他のECUとデータ通信
を行うための第1送受信部64と、電源線Ldから直流
電圧とデータ通信用の高周波信号成分とを抽出するため
のフィルタ部65と、フィルタ部65により抽出された
直流電圧からバッテリECU60内の回路を動作させる
ための直流定電圧Vccを生成する電源部67と、フィ
ルタ部65及び電源線Ldを介して他のECUとデータ
通信を行うための第2送受信部66と、マイコン62か
ら各送受信部64、67に送信データとして出力された
重要データを各送受信部64、67から取り込み、これ
らデータを比較して、各送受信部64、67に重要デー
タが正常に出力されているか否かを判定する判定部68
と、電源線Ldに流れる負荷電流やバッテリ電圧等を検
出するバッテリ負荷センサ69と、を備える。
【0102】そして、マイコン62は、図7に示すデー
タ送信処理を実行し、ECU70を構成しているマイコ
ン72が正常動作しなくなっても、制御対象となる三相
モータ90を最低必要な制御量で駆動できるように、予
め設定された駆動データを所定の送信タイミングで第2
送受信部66に出力する。
【0103】即ち、マイコン62は、S100にて、現
在、予め設定された駆動データの送信タイミングである
か否かを判断し、駆動データの送信タイミングでなけれ
ば、S110にて、マイコン2が他の演算処理を実行す
ることにより、他のECUへのデータの送信要求が発生
したか否かを判断し、送信要求が発生していなければ、
再度S100に移行することにより、駆動データの送信
要求又は他のデータの送信要求が発生するのを待ち、S
100にて、現在、駆動データの送信タイミングである
と判断すると、S105に移行して、第2送受信部66
へ駆動データを出力することにより、第2送受信部66
から電源線Ld上に三相モータ90の駆動データを送信
させ、S110にて、他のデータの送信要求が発生した
と判断すると、図3に示したデータ送信処理と同様のS
120〜S140の処理を実行する、といった手順で、
データ送信処理を実行する。
【0104】また、マイコン62は、上記データ送信処
理のS140にて、各送受信部64、66に重要データ
を出力した際には、図8に示すデータ送信監視処理(図
8)を実行する。このデータ送信監視処理では、まずS
410にて、重要データが各送受信部64、66に出力
されたか否かを判断することにより、各送受信部64、
66に重要データが出力されるのを待ち、各送受信部6
4、66に重要データが出力されると、S420にて、
判定部68による判定結果を取り込み、S430にて、
その判定結果から、マイコン62から各送受信部64、
66への送信データの出力ポートは正常に接続されてい
るか否かを判定する。そして、各ポートが正常であれ
ば、そのまま処理を一旦終了し、逆に、何れかのポート
に異常があると判断すると、S440にて、異常が発生
したポートを表す送信データ(ポート異常データ)を生
成して、S450にて、そのポート異常データを重要デ
ータとする送信要求を発生した後、処理を一旦終了す
る。
【0105】この結果、例えば、マイコン62と第1送
受信部64若しくは第2送受信部64とのポート間の接
続が外れて、送信データを何れかの送受信部に出力でき
ないような場合には、S450の処理が実行されて、デ
ータ送信処理側では、ポート異常データを各送受信部6
4、66に出力する処理(S140)がなされ、送信デ
ータを正常に出力できる第1送受信部64又は第2送受
信部66から、通信線Ln又は電源線Ld上に、ポート
異常データが送信されることになる。
【0106】また、マイコン62は、上記各処理とは別
に、図9に示す電源負荷監視処理を実行する。この電源
負荷監視処理では、まずS510にて、バッテリ負荷セ
ンサ69により検出された負荷電流やバッテリ電圧等を
取り込み、続くS520にて、その取り込んだ負荷電流
やバッテリ電圧等に基づき、電源は正常であるか否か、
詳しくは、電源線Ldを利用したデータ通信を正常に行
えるかどうかを判定する。そして、S520にて、電源
は正常であると判断されると、そのまま処理を一旦終了
し、逆に、S520にて、電源に異常があると判断され
ると、S530に移行して、電源異常を表す送信データ
(電源異常データ)を生成し、S540にて、その電源
異常データを重要データとする送信要求を発生した後、
処理を一旦終了する。
【0107】つまり、電源線Ldの電源線に流れる負荷
電流やバッテリ電圧は、電気負荷のオン・オフ等によっ
て大きく変動するが、こうした負荷変動が生じた際に
は、電源線Ldを用いたデータ通信を良好に行うことが
できないことから、本実施例では、S520にて、バッ
テリ負荷センサ69にて検出した電源状態から電源線L
dを用いた正常なデータ通信が行えるか否かを判断し、
電源異常時には、その旨を表す電源異常データを重要デ
ータとして他のECUに送信するのである。
【0108】尚、S540にて、電源異常データの送信
要求を発生した際、データ送信処理側では、電源異常デ
ータを重要データとして各送受信部64、66に出力す
る処理がなされ、第1送受信部64及び第2送受信部6
6から通信線Ln及び電源線Ld上に電源異常データが
送信されることになるが、この場合は、電源線Ldを用
いたデータ通信を正常に行えないことが多いので、他の
ECUには、電源異常データは通信線Lnを介して伝送
されることになる。
【0109】一方、制御ECU70には、バッテリEC
U60と同様に、マイコン72、第1送受信部74、フ
ィルタ部75、電源部77、第2送受信部76、及び、
判定部78が設けられると共に、制御対象となる三相モ
ータ90を駆動するモータ駆動部80が設けられてい
る。
【0110】そして、マイコン72は、図示しない制御
量演算処理を実行することにより、マイコン制御対象と
なる三相モータ90に設けられた回転センサ92から三
相モータ90の回転速度若しくは回転位置を検出し、こ
れが、第1送受信部74若しくは第2送受信部76を介
して他のECUから取得したデータや図示しないセンサ
にて検出したデータに基づき算出した目標値となるよう
に、三相モータ90を駆動制御するための駆動データを
演算し、その駆動データをモータ駆動部80に出力す
る。
【0111】また、マイコン72は、他のECUに重要
データを送信するために、各送受信部74、76に重要
データを出力した際には、バッテリECU60のマイコ
ン62と同様、後述のデータ送信監視処理(図8)を実
行することにより、判定部78を介して、各送受信部7
4、76に重要データを正常に出力できたか否かを判定
し、異常時にはその旨を表すデータを重要データとして
各送受信部74、76に出力することにより、重要デー
タを正常に出力できる送受信部74又は76からこのデ
ータを送信させる。尚、マイコン72でのデータ送信処
理は、第1実施例の各ECUと同様、図3に示した手順
で実行される。
【0112】次に、モータ駆動部80は、三相モータ9
0の各相巻線に流れる電流を検出する電流センサ89か
らの検出信号と外部から入力される三相モータの駆動デ
ータとに基づき、三相モータ90の各相巻線に流れる電
流を制御するインバータ82と、駆動データをマイコン
72から取り込むためのシリアル通信部84と、電源線
Ldからデータ通信用の高周波信号成分を抽出するため
のフィルタ部85と、フィルタ部85及び電源線Ldを
介して他のECUとデータ通信を行うための第2送受信
部86と、マイコン72が正常に動作しているかどうか
をマイコン72から定期的に出力される信号(例えばウ
ォッチドッグタイマ用に信号)に基づき判断し、マイコ
ン72が正常に動作しているときには、シリアル通信部
84がマイコン72から取得した駆動データをインバー
タ82に出力し、マイコン72が正常に動作していない
とき(例えばマイコン72の異常発生時等)には、第2
送受信部86にて受信された三相モータ90の駆動デー
タをインバータ82に出力するセレクタ88と、を備え
る。
【0113】つまり、モータ駆動部80には、バッテリ
ECU60から定期的に送信されてくる三相モータ90
用の駆動データを受信するための第2送受信部86が設
けられ、マイコン72が正常動作しなくなった際には、
セレクタ88にてその旨を判定して、三相モータ90を
バッテリECU60からの駆動データに従い駆動できる
ようにされている。
【0114】次に、図10は、制御ECU70において
実行される受信ライン切換処理を表している。この受信
ライン切換処理は、基本的には、図4に示した第1実施
例の受信ラインと同様に、S210〜S260の処理を
実行するが、この処理を行うに当たって、バッテリEC
U60からポート異常データ若しくは電源異常データが
送信されてきたかどうかを判断して、これらのデータが
送信されてきた際には、これらのデータに基づき、優先
的に、受信データを取り込む制御用データ受信部を設定
するようにされている。
【0115】即ち、この受信ライン切換処理では、まず
S610にて、第1送受信部74及び第2送受信部76
の何れかでポート異常データが受信されたか否かを判断
する。そして、ポート異常データが受信された際には、
S620にて、そのデータを送信してきたECUでは、
第1送受信部側(つまり通信ラインLn側)のポートに
異常があるのか、第2送受信部側(つまり電源ラインL
d側)のポートに異常があるのかを判定し、第1送受信
部側のポートに異常がある場合には、そのECUとのデ
ータ通信には、自己の第1送受信部74を利用できない
ことから、S260に移行して、ポート異常データを送
信してきたECUからの送信データを制御用データとし
て受信するのに用いる制御用データ受信部として、第2
送受信部76を設定し、逆に、第2送受信部側のポート
に異常がある場合には、S250に移行して、ポート異
常データを送信してきたECUからの送信データを制御
用データとして受信するのに用いる制御用データ受信部
として、第1送受信部74を設定する。
【0116】一方、S610にて、ポート異常データが
受信されていないと判断されると、S630に移行し、
今度は、第1送受信部74及び第2送受信部76の何れ
かでバッテリECU60からの電源異常データが受信さ
れたか否かを判断する。そして、電源異常データが受信
された際には、現在、電源線Ldを利用したデータ通信
を正常に行うことができないことから、S250に移行
して、全てのECUからの送信データを制御用データと
して受信するのに用いる制御用データ受信部として、第
1送受信部74を設定し、逆に、電源異常データが受信
されていなければ、上述したS210以降の通常時の受
信ライン切換処理を実行する。
【0117】尚、図10に示した受信ライン切換処理
は、通信線Lnに接続された他のECUでも同様に実行
される。以上説明したように、第2実施例の車両用通信
システムでは、電源線Ldを介して、バッテリECU6
0から三相モータ90を動作させるのに最低必要な駆動
データを送信するようにし、制御ECU70側では、マ
イコン72が正常動作しなくなった際には、この駆動デ
ータを用いて、三相モータ90を駆動するようにされて
いる。従って、本実施例によれば、通信線Lnを利用す
るメインのデータ通信に異常が生じた場合だけでなく、
制御ECU70のマイコン72に異常が発生した場合に
も、電源線Ldを介して送受信される重要データに基づ
き、制御対象である三相モータ90を動作させることが
可能となり、車両走行時等の安全性を向上することがで
きる。
【0118】また、本実施例では、バッテリECU60
にて、電源線Ldから電気負荷への電源供給状態を監視
し、電気負荷の変動等によって電源線Ldを介してデー
タ通信を正常に行えるか否かを判定して、その判定結果
を他のECUに送信し、他のECU側では、その判定結
果に従い、電源線Ldを利用して得られた受信データを
制御に用いるか否かを設定するようにされている。この
ため、電源線Ldを用いたデータ通信を正常に行えない
場合に、制御用データ受信部として、電源線Ld側の第
2送受信部を誤って設定してしまうのを防止できる。
【0119】また、本実施例では、重要データを2系統
で送信するために設けられる第1送受信部64、74
と、第2送受信部66、76とに送信用の重要データが
入力された際、これらを比較することにより、マイコン
62、72から各送受信部へ送信データを出力するポー
トに異常があるかどうかを判定する判定部68、78を
設け、異常時には、その旨を表すデータを他のECUに
送信することで、他のECUがポート異常が発生してい
る側の送受信部を、制御データ受信部として設定するの
を防止するようにされている。このため、車体に発生し
た振動によりマイコンと送受信部とを接続するポートが
外れた場合であっても、データ通信を正常に行うことが
できる。
【0120】尚、本実施例においては、制御ECU70
が、請求項4或いは請求項15に記載の第2制御装置に
相当し、マイコン72が、請求項4或いは請求項15に
記載の演算手段に相当し、インバータ82が、請求項4
或いは請求項15に記載の駆動手段に相当し、第2送受
信部86が、請求項4或いは請求項15に記載の駆動デ
ータ受信手段に相当し、セレクタ88が、請求項4或い
は請求項15に記載の駆動データ切換手段に相当する。
また、バッテリECU60は、請求項6或いは請求項1
2に記載の電源監視装置に相当し、判定部68、78
は、請求項9或いは請求項18に記載の経路異常判定手
段に相当し、データ送信監視処理(図8)は、請求項9
或いは請求項18に記載の経路異常報知手段として機能
する。
【0121】従って、本実施例の車両用通信システム
は、請求項4或いは請求項15に記載の発明を適用した
車両用通信システムとなるが、例えば、本実施例の制御
ECU70から、第1送受信部74、第2送受信部7
6、判定部78を削除し、マイコン72が、専用の信号
線を介して接続されたセンサ等から取得したデータを用
いて三相モータ90の駆動データを演算するようにした
制御ECUを電源線Ldに接続するようにすれば、この
制御ECUは、請求項3或いは請求項14に記載の第1
制御装置に相当するものとなり、この制御用ECUを備
えた車両用通信システムは、請求項3或いは請求項14
に記載の発明を適用した車両用通信システムとなる。そ
して、このような車両用通信システムにおいても、制御
用ECUを構成するマイコンに異常が生じた際には、電
源線Ldを介して他のECUから伝送されてくる駆動デ
ータを使って、三相モータ等のアクチュエータを駆動で
きることから、本実施例の車両用通信システムと同様、
車両走行時等の安全性を向上することができる。 [第3実施例]次に、図11は、第3発明を適用した実
施例(第3実施例)の車両用通信システムを表すブロッ
ク図である。
【0122】図11に示すように、本実施例の車両用通
信システムは、上述したエンジンECU、ECT・EC
U、VSC・ECU等からなる各種制御ECU11を通
信線Lnを介して接続することにより車両に構築される
制御系のネットワークとは別に、従来、これら各制御E
CU11に専用の信号線を介して接続されていたセンサ
やアクチュエータを、通信機能を有するインテリジェン
トセンサ13、インテリジェントアクチュエータ15に
変更し、これらインテリジェントセンサ13及びインテ
リジェントアクチュエータ15と制御ECU11との間
に、電源線Ldを使ったネットワーク(以下、電源線ネ
ットワークという)を構築して、センサ及びアクチュエ
ータと制御ECUとを個々に接続するための信号線を廃
止したものである。
【0123】このため、制御ECU11、インテリジェ
ントセンサ13、インテリジェントアクチュエータ15
には、電源線Ldを使ってデータ通信を行うための通信
手段が設けられるが、本実施例では、その通信手段を、
同一データをFDMA方式にて同時に2回送受信できる
ようにしている。
【0124】即ち、まず、制御ECU11は、図12
(a)に示すように、各種演算処理を行うマイコン11
eと、通信線Lnを介して他の制御ECU11との間で
データ通信を行うための第1送受信部11fとを備える
他、電源線Ldから直流電圧及び所定周波数帯(本実施
例では、周波数f1、f2)の高周波信号を夫々抽出す
るためのフィルタ部11aと、フィルタ部11aを介し
て取り出された直流電圧から制御ECU11内の回路を
動作させるための直流定電圧Vccを生成する電源部1
1bと、互いに異なる周波数f1、f2の搬送波を用い
て電源線Ldを利用したデータ通信を行う一対の第2送
受信部11c、11dとを備える。
【0125】そして、マイコン11eは、インテリジェ
ントセンサ13から送信されてきた検出データを、第2
送受信部15c、15dから取り込み、その検出データ
が一致しているか否か、一致していなければどちらのデ
ータが正常かどうかを判定することにより、正常な検出
データを選択し、その選択した検出データと、第1送受
信部11fを介して他のECUから取得した受信データ
とに基づき、制御対象となるアクチュエータの駆動デー
タを演算し、その駆動データを、第2送受信部15c、
15dを介して、電源線Ld上に送信させる。
【0126】また、インテリジェントセンサ13及びイ
ンテリジェントアクチュエータ15も、制御ECU11
と同様に、夫々、フィルタ部13a、15a、電源部1
3b、15b、及び、一対の第2送受信部13c、13
d、15c、15dを備える。
【0127】そして、インテリジェントセンサ13に
は、更に、センサ素子13eから検出信号を取り出す検
出回路13f、検出回路13fからの検出信号をデジタ
ルデータに変換するA/D変換部13g、及び、A/D
変換部13gにてA/D変換されたデジタルデータ(検
出データ)を、所定の送信タイミングで、第2送受信部
13c、13dに出力することにより、電源線Ldを介
して制御ECU11に検出データを送信するデータ処理
部13h、が備えられている。
【0128】また、インテリジェントアクチュエータ1
5には、制御ECU11から自己のアクチュエータ15
eに対して送信された駆動データを、第2送受信部15
c、15dから取り込み、その駆動データが一致してい
るか否か、一致していなければどちらのデータが正常か
どうかを判定することにより、正常な駆動データを選択
し、その選択した駆動データを駆動回路15fに出力す
るデータ処理部15gが設けられ、駆動回路15fが、
このデータ処理部15gから出力される駆動データに従
い、アクチュエータ15eを駆動する。
【0129】このように、本実施例では、制御ECUと
センサ及びアクチュエータとの間に、電源線Ldを用い
た電源線ネットワークを構築し、この電源線ネットワー
クを介して、検出データ及び駆動データをFDMA方式
の同時多重通信により2回送受信するようにされてい
る。
【0130】従って、本実施例の車両用通信システムに
よれば、電源線が断線・短絡した場合にはデータ通信を
行うことができないものの、同一データの同時多重通信
によって、電源線Ldにノイズが重畳された場合であっ
ても、そのノイズの周波数の影響を受けない側の第2送
受信部を利用して、データ通信を行うことができる。
【0131】尚、本実施例においては、各ECUには、
周波数f1、f2の搬送波を用いてデータ通信を行う一
対の第2送受信部が設けられるものとしたが、例えば、
各ECUに設ける第2送受信部を3個とし、制御ECU
11のマイコン11e或いはインテリジェントアクチュ
エータ15のデータ処理部15gで受信データを選択す
る際には、3個の第2送受信部で得られたデータの多数
決をとることにより、正常な受信データを選択するよう
にしてもよい。
【0132】そして、本実施例においては、各ECUに
設けられる一対の第2送受信部が、第3発明の通信手段
に相当し、制御ECU11及びインテリジェントアクチ
ュエータ15に設けられたマイコン11e及びデータ処
理部15gで実行される上述したデータ受信のための選
択処理が、第3発明の選択手段に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の車両用通信システムの構成を表
すブロック図である。
【図2】 第1実施例の各ECUの構成を表すブロック
図である。
【図3】 第1実施例の各ECUで実行されるデータ送
信処理を表すフローチャートである。
【図4】 第1実施例の各ECUで実行される受信ライ
ン切換処理を表すフローチャートである。
【図5】 第1実施例の変形例として各ECUで実行さ
れる通常時重要データ多数決処理を表すフローチャート
である。
【図6】 第2実施例の車両用通信システムの構成を表
すブロック図である。
【図7】 第2実施例の電源ECUにて実行されるデー
タ送信処理を表すフローチャートである。
【図8】 第2実施例の各ECUにて実行されるデータ
送信監視処理を表すフローチャートである。
【図9】 第2実施例の電源ECUにて実行される電源
負荷監視処理を表すフローチャートである。
【図10】 第2実施例の制御ECUにて実行される受
信ライン切換処理を表すフローチャートである。
【図11】 第3実施例の車両用通信システムの構成を
表すブロック図である。
【図12】 第3実施例のネットワークを構成する制御
ECU、インテリジェントセンサ、インテリジェントア
クチュエータの構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
11,70…制御ECU、12…エンジンECU、13
…インテリジェントセンサ、14…VSC・ECU、1
5…インテリジェントアクチュエータ、16…ACC・
ECU、18…ECT・ECU、19…周辺監視EC
U、22…ナビゲーションECU、24…オーディオE
CU、26…電話ECU、32…メータECU、34…
盗難防止ECU、36…エアコンECU、40…ドライ
バエージェントECU、2,62,72…マイコン、
4,64,74…第1送受信部、7,66,76,86
…第2送受信部、10…制御系ネットワーク、20…A
VC系ネットワーク、30…ボデー系ネットワーク、5
0…バッテリ、60…バッテリECU、68、78…判
定部、69…バッテリ負荷センサ、80…モータ駆動
部、82…インバータ、84…シリアル通信部、88…
セレクタ、90…三相モータ、L1,L2,L3,Ln
…通信線、Ld…電源線。
フロントページの続き (72)発明者 秋山 進 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載された複数の電気的装置に、
    車両に配線された通信線を介してデータ通信を行う通信
    手段を設けて、各電気的装置間でデータを送受信できる
    ようにした車両用通信システムであって、 前記各電気的装置に、夫々、 異なる通信線を使って同一データを通信するための複数
    の通信手段と、 該複数の通信手段を用いた通信によって得られる複数の
    受信データの中から正常な受信データを選択する選択手
    段と、 を設け、前記複数の通信手段の一つを、他の通信手段よ
    りも遅い通信速度でデータ通信を行う低速通信手段とす
    ることにより、該低速通信手段によるデータ通信の信頼
    性を他の通信手段よりも高くしたことを特徴とする車両
    用通信システム。
  2. 【請求項2】 前記低速通信手段は、他の通信手段が送
    受信するデータの内、予め定められた重要データのみを
    送受信し、 前記選択手段は、前記低速通信手段を含む複数の通信手
    段にて得られる重要データの中から正常な重要データを
    選択することを特徴とする請求項1記載の車両用通信シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記電気的装置の一つとして、制御対象
    の駆動データを演算する演算手段と、該演算手段により
    演算された駆動データに従い制御対象を駆動する駆動手
    段とを備えた第1制御装置を有し、 該第1制御装置は、 他の電気的装置の低速通信手段から送信された制御対象
    の駆動データを受信するための駆動データ受信手段と、 前記演算手段の動作を監視し、前記演算手段が正常動作
    している時には、前記演算手段にて演算された駆動デー
    タを前記駆動手段に入力し、前記演算手段の動作に異常
    がある時には、前記駆動データ受信手段が受信した駆動
    データを前記駆動手段に入力する駆動データ切換手段
    と、 を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    車両用通信システム。
  4. 【請求項4】 前記電気的装置の一つとして、前記複数
    の通信手段の何れかを介して他の電気的装置から取得し
    たデータに基づき制御対象の駆動データを演算する演算
    手段と、該演算手段により演算された駆動データに従い
    制御対象を駆動する駆動手段とを備えた第2制御装置を
    有し、 該第2制御装置は、 他の電気的装置の低速通信手段から送信された制御対象
    の駆動データを受信するための駆動データ受信手段と、 前記演算手段の動作を監視し、前記演算手段が正常動作
    している時には、前記演算手段にて演算された駆動デー
    タを前記駆動手段に入力し、前記演算手段の動作に異常
    がある時には、前記駆動データ受信手段が受信した駆動
    データを前記駆動手段に入力する駆動データ切換手段
    と、 を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3何れか記
    載の車両用通信システム。
  5. 【請求項5】 前記低速通信手段がデータ通信に用いる
    通信線は、車載電源から各電気的装置に電源供給を行う
    ために車両に配線された電源線であることを特徴とする
    請求項1〜請求項4何れか記載の車両用通信システム。
  6. 【請求項6】 前記電気的装置の一つとして、前記車載
    電源から前記各電気的装置を含む車載装置への電源供給
    状態を監視し、該監視結果を、前記低速通信手段を含む
    複数の通信手段を介して他の電気的装置に送信する電源
    監視装置を備えたことを特徴とする請求項5に記載の車
    両用通信システム。
  7. 【請求項7】 前記各電気的装置は、前記低速通信手段
    とは異なる他の通信手段として一つの高速通信手段を備
    え、 前記選択手段は、前記高速通信手段によるデータ通信が
    正常か否かを判定し、前記高速通信手段によるデータ通
    信が正常である場合には、該高速通信手段により得られ
    た受信データを他の電気的装置からの送信データとして
    選択し、前記高速通信手段によるデータ通信に異常があ
    る場合には、前記低速通信手段により得られた受信デー
    タを他の電気的装置からの送信データとして選択するこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項6何れか記載の車両用
    通信システム。
  8. 【請求項8】 前記各電気的装置は、前記低速通信手段
    とは異なる他の通信手段として、前記低速通信手段が送
    受信するデータと同じデータを時分割にて複数回送受信
    する一つの高速通信手段を備え、 前記選択手段は、前記高速通信手段が複数回受信した受
    信データの各々と前記低速通信手段により得られた受信
    データとの多数決をとることにより、該複数の受信デー
    タの中から正常な受信データを選択することを特徴とす
    る請求項1〜請求項6何れか記載の車両用通信システ
    ム。
  9. 【請求項9】 前記電気的装置の少なくとも一つは、 前記低速通信手段を含む複数の通信手段に他の電気的装
    置への送信用のデータとして入力された送信データを夫
    々取り込み、各送信データが正常か否かを判断して、送
    信データに異常があった際には、該異常があった通信手
    段への送信データの入力経路に異常があると判断する経
    路異常判定手段と、 該経路異常判定手段にて何れかの通信手段への送信デー
    タの入力経路に異常があると判断されると、その旨を表
    す情報を送信データとして入力経路の正常な通信手段へ
    出力することにより、該通信手段を介して他の電気的装
    置にその旨を報知する経路異常報知手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項8何れか記
    載の車両用通信システム。
  10. 【請求項10】 車両に搭載された各種電気的装置にネ
    ットワーク専用の通信線を介してデータ通信を行う第1
    通信手段を設けることにより各電気的装置間でデータを
    送受信できるようにした車載ネットワークを、前記各電
    気的装置の機能・系統別に複数備えた車両用通信システ
    ムであって、 前記各車載ネットワークを構成する電気的装置の各々
    に、 前記第1通信手段を介して他の電気的装置との間で送受
    信されるデータの内、予め定められた重要データを、車
    両に配線された各車載ネットワーク共通のバックアップ
    用通信線を介して送受信する第2通信手段と、 前記第1通信手段及び第2通信手段を介して得られる重
    要データの中から正常な重要データを選択する選択手段
    と、 を設けたことを特徴とする車両用通信システム。
  11. 【請求項11】 前記第2通信手段がデータ通信に用い
    るバックアップ用通信線は、車載電源から各電気的装置
    に電源供給を行うために車両に配線された電源線である
    ことを特徴とする請求項10記載の車両用通信システ
    ム。
  12. 【請求項12】 前記電気的装置の一つとして、前記車
    載電源から前記各電気的装置を含む車載装置への電源供
    給状態を監視し、該監視結果を前記重要データとして、
    前記第1通信手段及び第2通信手段を介して他の電気的
    装置に送信する電源監視装置を備えたことを特徴とする
    請求項11に記載の車両用通信システム。
  13. 【請求項13】 前記第2通信手段は、前記第1通信手
    段よりも遅い通信速度で前記重要データの送受信を行う
    ことを特徴とする請求項10〜請求項12何れか記載の
    車両用通信システム。
  14. 【請求項14】 前記電気的装置の一つとして、制御対
    象の駆動データを演算する演算手段と、該演算手段によ
    り演算された駆動データに従い制御対象を駆動する駆動
    手段とを備えた第1制御装置を有し、 該第1制御装置は、 前記重要データとして他の電気的装置の第2通信手段か
    ら送信された制御対象の駆動データを前記バックアップ
    用通信線を介して受信するための駆動データ受信手段
    と、 前記演算手段の動作を監視し、前記演算手段が正常動作
    している時には、前記演算手段にて演算された駆動デー
    タを前記駆動手段に入力し、前記演算手段の動作に異常
    がある時には、前記駆動データ受信手段が受信した駆動
    データを前記駆動手段に入力する駆動データ切換手段
    と、 を備えたことを特徴とする請求項10〜請求項13何れ
    か記載の車両用通信システム。
  15. 【請求項15】 前記電気的装置の一つとして、前記第
    1通信手段又は第2通信手段を介して他の電気的装置か
    ら取得したデータに基づき制御対象の駆動データを演算
    する演算手段と、該演算手段により演算された駆動デー
    タに従い制御対象を駆動する駆動手段とを備えた第2制
    御装置を有し、 該第2制御装置は、 前記重要データとして他の電気的装置の第2通信手段か
    ら送信された制御対象の駆動データを前記バックアップ
    用通信線を介して受信するための駆動データ受信手段
    と、 前記演算手段の動作を監視し、前記演算手段が正常動作
    している時には、前記演算手段にて演算された駆動デー
    タを前記駆動手段に入力し、前記演算手段の動作に異常
    がある時には、前記駆動データ受信手段が受信した駆動
    データを前記駆動手段に入力する駆動データ切換手段
    と、 を備えたことを特徴とする請求項10〜請求項14何れ
    か記載の車両用通信システム。
  16. 【請求項16】 前記選択手段は、前記第1通信手段に
    よるデータ通信が正常か否かを判定し、前記第1通信手
    段によるデータ通信が正常である場合には、該第1通信
    手段により得られた受信データを他の電気的装置からの
    送信データとして選択し、前記第1通信手段によるデー
    タ通信に異常がある場合には、前記第2通信手段により
    得られた受信データを他の電気的装置からの送信データ
    として選択することを特徴とする請求項10〜請求項1
    5何れか記載の車両用通信システム。
  17. 【請求項17】 前記第1通信手段は、第2通信手段が
    送受信する重要データを複数回送受信するように構成さ
    れ、 前記選択手段は、前記第1通信手段が複数回受信した重
    要データの各々と前記第2通信手段が受信した重要デー
    タとの多数決をとることにより、複数の重要データの中
    から正常な受信データを選択することを特徴とする請求
    項10〜請求項15何れか記載の車両用通信システム。
  18. 【請求項18】 前記電気的装置の少なくとも一つは、 前記第1通信手段及び第2通信手段に他の電気的装置へ
    の送信用のデータとして入力された送信データを夫々取
    り込み、各送信データが正常か否かを判断して、送信デ
    ータに異常があった際には、該異常があった通信手段へ
    の送信データの入力経路に異常があると判断する経路異
    常判定手段と、 該経路異常判定手段にて何れかの通信手段への送信デー
    タの入力経路に異常があると判断されると、その旨を表
    す情報を送信データとして入力経路の正常な通信手段へ
    出力することにより、該通信手段を介して他の電気的装
    置にその旨を報知する経路異常報知手段と、 を備えたことを特徴とする請求項10〜請求項17何れ
    か記載の車両用通信システム。
  19. 【請求項19】 車両に搭載された各種電気的装置に、
    車両に配線された通信線を介してデータ通信を行う通信
    手段を設けて、各電気的装置間でデータを送受信できる
    ようにした車両用通信システムであって、 前記通信手段は、前記通信線を介して同一データを複数
    回送受信し、 前記各電気的装置は、前記通信手段による複数回の送受
    信により得られた複数の受信データの中から正常な受信
    データを選択する選択手段を備えたことを特徴とする車
    両用通信システム。
  20. 【請求項20】 前記通信手段は、前記通信線を介して
    同一データを3回以上送受信し、 前記選択手段は、前記通信手段により得られた3個以上
    の受信データの多数決をとることにより、該3個以上の
    受信データの中から正常な受信データを選択することを
    特徴とする請求項19記載の車両用通信システム。
  21. 【請求項21】 前記通信手段は、TDMAによる時分
    割多重通信、若しくは、FDMA又はCDMAによる同
    時多重通信にて、同一データを複数回送受信することを
    特徴とする請求項19又は請求項20記載の車両用通信
    システム。
  22. 【請求項22】 前記通信線は、車載電源から各電気的
    装置に電源供給を行うために車両に配線された電源線で
    あることを特徴とする請求項19〜請求項21何れか記
    載の車両用通信システム。
  23. 【請求項23】 前記電気的装置は、車両状態を検出す
    るためのセンサ、制御対象を駆動制御するためのアクチ
    ュエータ、及び、センサからの検出信号に基づき制御対
    象の制御量を演算してアクチュエータを駆動する制御装
    置であり、 前記通信手段は、これらセンサ、アクチュエータ、及び
    制御装置の各々に設けられて、センサから制御装置への
    検出データの送信、及び、制御装置からアクチュエータ
    への駆動データの送信、に用いられることを特徴とする
    請求項19〜請求項22何れか記載の車両用通信システ
    ム。
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