JP5234568B2 - 食器洗浄用洗浄剤組成物及び予備洗浄用洗浄剤組成物 - Google Patents

食器洗浄用洗浄剤組成物及び予備洗浄用洗浄剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、食器洗浄用の洗浄剤組成物及び予備洗浄用洗浄剤組成物に関する。
ホテル、外食産業、給食センター等の厨房では、食器、容器、調理器具等の洗浄の機械化または自動化、省力化、労働環境の整備、衛生管理の充実等の目的から、自動食器洗浄機が急速に普及している。この自動食器洗浄機に使用される洗浄剤としては、従来から多種多様なタイプがあるが、食器表面上に形成されるタンパク質皮膜やデンプン皮膜等の形成を防止することは困難であり、特に変性して付着しているタンパク質皮膜の形成を防止することは困難であった。このため、食器表面上にこれらの汚れが顕在化してきた場合には、次亜塩素酸ソーダなどの強力な酸化剤による除去や、擦り洗いなどによる物理的除去を行う必要があった。しかしながらこれらの方法では、食器に対する損傷や手間(コスト)がかかり、業務用食器洗浄システムとしては十分であるとは言えなかった。
そこで、低アルカリ洗浄剤に酵素を含む洗浄ブースターを活性基質として加える方法が、デンプン皮膜洗浄において用いられている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながらこの方法では、洗浄剤の長期間の保存によって、洗浄剤中の酵素が失活してしまうという問題がある。また、酵素をタンパク質洗浄に効果のあるものに変えても、デンプン洗浄時と同様に酵素はすぐに失活してしまい、タンパク質を効果的に洗浄することはできない。
また、タンパク質洗浄に効果的な酵素であるプロテアーゼを含有した浸漬用洗浄剤組成物が知られている(例えば、特許文献2を参照)。しかしながら、この方法でも洗剤原液中での酵素の安定性が得られず、高温多湿な厨房環境においては、汚れ除去効果を長期間維持することは難しかった。
更に、こうした洗浄剤は十分な抑泡性能がなく、近年、噴霧圧力が強力になった業務用食器洗浄機や機械式浸漬装置に用いた場合、泡が立つ問題が生じるため、使用することができない場合もあった。
特表平8−510397号公報 特表平6−510802号公報
従って、本発明が解決しようとする課題は、洗浄剤中の酵素を長期間安定に保持して、デンプンやタンパク質汚れを効果的に除去でき、更に、十分な抑泡効果を持った食器洗浄用洗浄剤組成物及び予備洗浄用洗浄剤組成物を提供することにある。
そこで本発明者等鋭意検討し洗浄剤中の酵素を長期間安定に保持して、デンプンやタンパク質汚れを効果的に除去でき、更に、十分な抑泡効果を持った食器洗浄用洗浄剤組成物及び予備洗浄用洗浄剤組成物を見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、(A)ノニオン界面活性剤、(B)プロテアーゼ、(C)グリシン、(D1)特定の硼素含有化合物、(D2)特定のカルシウム含有化合物および(D3)特定の多価アルコールを含有することを特徴とする食器洗浄用洗浄剤組成物である。
本発明の効果は、洗浄剤中の酵素を長期間安定に保持して、デンプンやタンパク質汚れの除去、特にタンパク質の除去ができ、更に、十分な抑泡効果を持った食器洗浄用洗浄剤組成物及び予備洗浄用洗浄剤組成物を提供したことにある。以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
本発明に使用できる(A)はノニオン界面活性剤であり、例えば、ポリオキシエチレンブロック共重合体のアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック又はランダム共重合体のアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシブチレンブロック又はランダム共重合体のアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック又はランダム共重合体のアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック又はランダム共重合体のアルキル(又はアルケニル)アミンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック又はランダム共重合体の多価アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック又はランダム共重合体のポリアミンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック又はランダム共重合体の多糖又は単糖又はオリゴ糖エーテル等のエーテル類;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック又はランダム共重合体の脂肪酸エステル、上記エーテル類に脂肪酸をエステル化反応させたもの等のエステル類が挙げられる。このような化合物の中でも、洗浄性と消泡性の2つの性能をバランスよく持つ、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005234568
(Rは炭素数10〜18の脂肪族炭化水素基を表し、mは5〜30の数を表し、nは3〜20の数を表し、mはnより大きい。)
は炭素数10〜18の脂肪族炭化水素基を表し、例えば、デシル基、2級デシル基、ウンデシル基、2級ウンデシル基、ドデシル基、2級ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、2級トリデシル基、テトラデシル基、2級テトラデシル基、ヘキサデシル基、2級ヘキサデシル基、ステアリル基等のアルキル基;デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、オレイル基等のアルケニル基が挙げられる。これらの中でも、洗浄性の点からアルキル基が好ましく、炭素数が10未満もしくは18より大きくなると、洗浄性が劣る場合があるため、炭素数12〜16のアルキル基がより好ましい。
また、mおよびnは、それぞれエチレンオキシドとプロピレンオキシドの付加モル数を表す。mは5〜30の数を表すが、好ましくは10〜25の数である。一方、nは3〜20の数を表すが、好ましくは5〜15の数である。mおよびnは、上記の数であればいずれでもよいが、mはnより大きくなければならない。mがnより小さくなったり同数になったりすると、洗浄性が劣る場合がある。
(A)の下記一般式(2)で表される化合物を更に添加すると、洗浄性を損なうことなく消泡性を上げることができる。
Figure 0005234568
(Rは炭素数3〜10のr価のアルコールから水酸基を除いた残基を表し、pは2〜15の数を表し、qは15〜60の数を表し、qはpより大きく、rは3〜6の数を表す。)
は炭素数3〜10の3〜6価アルコールから水酸基を除いた残基を表す。こうしたアルコールとしては、例えば、グリセリン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、2,3,4−ヘキサントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、トリメチロールプロパン、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、ペンタメチルグリセリン(2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール)、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ソルビタン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の4価アルコール;アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン等の5価アルコール;ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等の6価アルコールが挙げられる。これらのアルコールの中でも、消泡性が良好なことから、3価のアルコールが好ましく、更に汎用性が高いことから、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンがより好ましい。
また、pおよびqは、それぞれエチレンオキシドとプロピレンオキシドの付加モル数を表す。pは2〜15の数を表すが、好ましくは3〜12の数である。一方、qは15〜60の数を表すが、好ましくは20〜50の数である。pおよびqは、上記の数であればいずれでもよいが、qはpより大きくなければならない。pがqと同数になると洗浄性が劣る場合がある。
一般式(2)の化合物の製造方法は、公知の方法をいずれも使用することができる。最も一般的な方法としては、例えば、攪拌機とアルキレンオキシド導入管を備えたオートクレーブに、R(−OH)で表される上記のアルコールと触媒を入れた後、規定量のエチレンオキシドを入れて0.03MPa〜1MPaの圧力下、50℃〜180℃で1〜10時間攪拌して反応を完結させる。その後、規定量のプロピレンオキシドを入れ、エチレンオキシドと同様の反応条件で反応を完結させ、最後に触媒を除去すればよい。反応温度は70℃〜160℃が好ましく、80℃〜150℃が更に好ましい。反応温度が50℃以下になると、反応速度が遅くなるため反応が終結しない場合があり、反応温度が180℃を超えると、着色等の問題が生じる場合がある。また、圧力が0.03MPaより低いと、反応装置内に入れることのできるアルキレンオキシドの量が少なすぎて、反応に時間がかかってしまう場合があり、1MPaを超えると、反応装置内のアルキレンオキシドの量が多くなり、反応を制御することが困難になる場合がある。
使用できる触媒としては、例えば、硫酸やトルエンスルフォン酸などの強酸;四塩化チタン、塩化ハフニウム、塩化ジルコニウム、塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、塩化鉄、塩化スズ、フッ化硼素等の金属ハロゲン化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ソジウムメチラート、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、アルコラート物、炭酸塩;酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ナトリウム等の金属酸化物;テトライソプロピルチタネート、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド等の有機金属化合物が挙げられる。触媒の添加量としては、アルキレンオキシド付加後の最終製品に対して0.01〜1質量%、好ましくは0.05〜0.5質量%になるように仕込めばよい。触媒の量が少なすぎると反応速度が遅くなり、多すぎると最後の触媒除去が困難になる。
本発明に使用できる(B)は酵素である。洗浄性能やコストの点から、また、酵素の安定化効率が最もよいため、今まで洗浄剤中での安定化が難しかったプロテアーゼを使用する。
本発明に使用できる(C)はグリシンである。グリシンは酵素の安定剤として機能するが、これは今まで知られることのなかった機能であり、各種酵素、特にタンパク質分解酵素であるプロテアーゼの安定化剤として大きな効果を発揮する。
本発明に使用できる(D)は、硼素含有化合物、カルシウム含有化合物及び上記一般式(2)で表される化合物以外の多価アルコールから選ばれる1種または2種以上の化合物である。(D)も(C)と同様に酵素を安定化させる効果を持つが、(C)と併用すると、(C)または(D)単独のときより、酵素をより効果的に安定化することができる。
硼素含有化合物としては、硼酸ナトリウム、硼酸カリウム、四硼酸二ナトリウム、四硼酸二ナトリウムの水和物を使用する。これらの中でも、酵素の安定化の効力が大きいことから、硼酸ナトリウムや硼酸カリウムが好ましい。
カルシウム含有化合物としては、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、クエン酸カルシウム等のカルボン酸のカルシウム塩を使用する。これらの中でも、少量の添加量で効果がでることから、分子量の小さなギ酸カルシウムや酢酸カルシウムが好ましい。
一般式(2)で表される化合物以外の多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、イソプレングリコール(3−メチル−1,3−ブタンジオール)、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオールの2価アルコール;グリセリン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、2,3,4−ヘキサントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、トリメチロールプロパン、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、ペンタメチルグリセリン(2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール)、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンの3価アルコール;ペンタエリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ソルビタン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンの4価アルコール;アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリンの5価アルコール;ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロースの6価アルコール等が挙げられる。こうしたアルコールの中でも、酵素の安定化の効力が大きいことから、2価及び3価のアルコールが好ましく、2価のアルコールがより好ましい。
本発明の食器洗浄用洗浄剤組成物の配合量としては、組成物全体に対して、固形分が0.01〜50質量%になるようにすればよい。0.01質量%未満では洗浄力が劣る場合があり、50質量%より多いと組成物全体の粘度が上がりすぎて、取り扱いが困難になったり、ゲル化したりする場合がある。また、輸送時等は高濃度であればあるほど効率的である。そのため、使用時には固形分が0.01〜20質量%、好ましくは0.02〜10質量%、より好ましくは0.02〜5質量%になるように水で希釈して使用すればよい。
また、それぞれの配合量は、(A)10質量部に対して、(B)が0.1〜10質量部、好ましくは0.3〜4質量部;(C)が0.1〜4質量部、好ましくは0.2〜3質量部;(D)が0.01〜15質量部、好ましくは0.05〜10質量部である。
本発明の食器洗浄用洗浄剤組成物は、上記(A)〜(D)以外に、さらに任意に、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸スルホン酸共重合体等の水溶性高分子、硫酸ナトリウム(芒硝)、硫酸カリウム等の無機塩;過炭酸塩、過ホウ酸塩、スルホン化フタロシアニン塩、過酸化水素等の漂白剤;エタノール、プロパノール、2−プロパノール、低級アルキルエトキシレート、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩等の可溶化剤;硫酸アンモニウム、尿素、塩酸グアジニン、炭酸グアジニン、スルファミン酸グアジニン、二酸化チオ尿素、モノエタノールアミン等の塩素捕捉剤;色素、香料、水等を配合することができる。
本発明の予備洗浄用洗浄剤組成物は、本発明の食器洗浄用洗浄剤組成物からなる。予備洗浄とは、自動食器洗浄機等の本洗浄での洗浄を効率よく行うために、予備的に洗浄することであり、本洗浄の洗浄時間短縮や洗い残しがなくなる等の効果がある。本発明の予備洗浄用洗浄剤組成物は、既知の予備洗浄方法であればいずれの方法でもよく、例えば、シンク等に貯めた洗浄液内に食器を浸漬する方法や、浸漬した食器を布やスポンジ等で擦る方法等が挙げられる。
以下本発明を実施例により、具体的に説明する。尚、以下の実施例等において%及びppmは特に記載が無い限り質量基準である。
下記に示した3つの試験(洗浄力試験、抑泡試験、酵素の安定性試験)を、表1に示した実施例1〜5及び表2に示した比較例1〜5の組成物に対して行った。結果をそれぞれの表に示す。なお、以下の全ての実験において用いた洗浄剤組成物は、800mlを1リットルのポリエチレン製ボトルに入れ、恒温槽にて40℃の雰囲気下で90日間保存したものを使用した。
なお、実施例1は参考例である。
1.洗浄力試験
<洗浄条件>
使用洗浄機:JWD−6(石川島播磨重工業社製自動食器洗浄機)
洗浄温度 :66℃
洗浄時間 :40秒
使用水 :硬度10°DHの水(塩化カルシウムで調整)
洗浄剤濃度:0.1%(固形分換算)
<被洗物の調整>
米デンプン5gを水20gに溶解し、80℃で30分間撹拌して糊化させた。これに溶かした牛脂20gを加えてよく撹拌し、53℃にまで冷やした後、卵黄10gを加えて乳化したものを汚れとした。この汚れをポリプロピレン製皿(直径15cm)に2g、均一に塗布し、室温で乾燥させたものを洗浄力試験用被洗物とした。
<洗浄力評価法>
上記の方法で調整した試験用被洗物5枚を洗浄機の定位置に置き、上記洗浄条件にて洗浄後、流水で軽くすすいだ。洗浄後の被洗物の汚れ残留部分を5mm四方の碁盤目状にスケッチし、清浄な碁盤目を数え、その清浄面積率を洗浄率とした。洗浄率の数値が大きいほど洗浄力に優れているといえる。
<洗浄力評価基準>
◎:洗浄面積率が98%以上
○:洗浄面積率が95%以上
△:洗浄面積率が85%以上
×:洗浄面積率が85%未満
2.抑泡試験
使用洗浄機:JWD−6(石川島播磨重工業社製自動食器洗浄機)
洗浄温度 :40℃
洗浄剤濃度:0.1%(固形分換算)
汚れ条件 :上記被洗物と同様の汚れた皿(試験用被洗物)
<抑泡性能の評価法>
試験用被洗物5枚を洗浄機に入れ、上記の条件で洗浄機の洗浄工程を5分間連続稼動させ、その間のスプレーアームの回転数を測定した。洗浄液中に泡が発生するとスプレー噴射圧が低下し、物理的洗浄力が阻害される。回転数を下記の基準で評価した。
<抑泡評価基準>
◎:スプレーアームの回転阻害は認められない。
○:2%未満の回転数低下が認められる。
△:2%以上の回転数低下が認められる。
×:運転直後にポンプが泡をかんで運転困難になる。
3.酵素の安定性試験
下記の方法により酵素活性を測定し、酵素の残存量をもとめた。
<プロテアーゼ活性測定>
試料溶液1mlと0.6%カゼイン水溶液5mlとをpH7.5、30℃の条件下で10分間反応させた後、タンパク質沈殿試薬(TCA混液)5mlを添加して30℃で30分間放置した。放置後、得られた水溶液をろ過し、このろ液1mlに0.55MのNaCO溶液5ml、および3倍希釈のFolin試薬1mlを添加し、30℃、30分間反応させた。分光光度計(SHIMADZU UV−1200)をもちいて、得られた反応液の660nmにおける吸光度を測定し、30℃、1分間にこの反応液全体で1γのL−チロジンの呈するFolin呈色度を与えるプロテアーゼ活性を1単位として力価を求めた。この力価より、洗浄剤中のプロテアーゼ活性の初期値を100として40℃、90日間保存後のプロテアーゼ活性の残存率を求めた。
<プロテアーゼ活性評価基準>
◎:初期活性値の90%以上残存。
○:初期活性値の70%〜90%残存
△:初期活性の60%〜70%残存
×:初期活性の60%以下
Figure 0005234568
Figure 0005234568
上記から、本発明における食器洗浄用洗浄剤組成物は、洗浄剤中の酵素を長期間安定に保持すること、デンプンやタンパク質汚れを効果的に除去すること、及び十分な抑泡効果を持つことが可能であることがわかる。
なお、上記実施例で使用したノニオン界面活性剤の詳細は以下の通りである。
<ノニオン界面活性剤1の合成方法>
攪拌装置、温度計及び窒素ガス導入管を備えた3リットルオートクレーブに、テトラデシルアルコール107g(0.5モル)及びペンタデシルアルコール114g(0.5モル)、及び触媒として水酸化ナトリウム1.5gを仕込み、100℃に昇温した後、2kPaで1時間減圧脱水した。その後、窒素で常圧に戻して系内の温度を120℃に昇温し、エチレンオキシド660g(15モル)を2時間かけて系内に導入し、反応温度120℃のまま一時間熟成してエチレンオキシドを完全に反応させた。その後、同反応温度のままプロピレンオキシド580g(10モル)を2時間かけて系内に導入し、導入後更に1時間熟成した。反応終了後、系内の温度を100℃まで冷却し、無機吸着剤として合成ケイ酸アルミニウム(協和化学製、商品名キョーワード700)を5g添加して100℃で1時間攪拌して触媒の水酸化ナトリウムを吸着させ、ろ過で無機吸着剤を除去してノニオン界面活性剤1を得た。
ノニオン界面活性剤1:R−O−(CO)15−(CO)10−H
(Rは炭素数14、15の分岐アルキル基の1対1混合物)
<ノニオン界面活性剤2の合成方法>
ノニオン界面活性剤1と同様の反応装置及び反応方法で、テトラデシルアルコール及びペンタデシルアルコールの代わりにトリメチロールプロパン33.5g(0.25モル)、触媒は水酸化ナトリウムの代わりに水酸化カリウム16gを使用し、エチレンオキシド238g(5.4モル)を反応させた後プロピレンオキシド1351g(23.3モル)を反応させて、トリメチロールプロパンのエチレンオキシド(15質量%)プロピレンオキシド(85質量%)のブロック共重合物を得た。
ノニオン界面活性剤2:トリメチロールプロパンのエチレンオキシド(15質量%) プロピレンオキシド(85質量%)のブロック共重合物
Figure 0005234568
<ノニオン界面活性剤3の合成方法>
ノニオン界面活性剤1と同様の反応装置及び反応方法で、テトラデシルアルコール及びペンタデシルアルコールの代わりにドデシルアルコール186g(1.0モル)、エチレンオキシド440g(10モル)、プロピレンオキシド232g(4モル)を反応させ、ノニオン界面活性剤3を得た。
ノニオン界面活性剤3:C1225−O−(CO)10−(CO)−H

Claims (8)

  1. (A)ノニオン界面活性剤、(B)プロテアーゼ、(C)グリシン、(D1)硼素含有化合物、(D2)カルシウム含有化合物及び(D3)多価アルコールを含有する食器洗浄用洗浄剤組成物であって、該(D1)硼素含有化合物は硼酸ナトリウム、硼酸カリウム、四硼酸二ナトリウムおよび四硼酸二ナトリウムの水和物から選択される1種又は2種以上、(D2)カルシウム含有化合物はギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウムおよびクエン酸カルシウムから選択される1種又は2種以上、かつ該(D3)多価アルコールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、イソプレングリコール(3−メチル−1,3−ブタンジオール)、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、2,3,4−ヘキサントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、トリメチロールプロパン、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、ペンタメチルグリセリン(2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール)、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ペンタエリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ソルビタン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロースから選択される1種又は2種以上である、該食器洗浄用洗浄剤組成物。
  2. (A)が下記の一般式(1)
    Figure 0005234568
    (Rは炭素数10〜18の脂肪族炭化水素基を表し、mは5〜30の数を表し、nは3〜20の数を表し、mはnより大きい。)で表されることを特徴とする請求項1に記載の食器洗浄用洗浄剤組成物。
  3. (A)が下記の一般式(2)
    Figure 0005234568
    (Rは炭素数3〜10のr価のアルコールから水酸基を除いた残基を表し、pは2〜15の数を表し、qは15〜60の数を表し、qはpより大きく、rは3〜6の数を表す。)
    を更に含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の食器洗浄用洗浄剤組成物。
  4. 前記(D1)硼素含有化合物が硼酸ナトリウムまたは硼酸カリウムから選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の食器洗浄用洗浄剤組成物
  5. 前記(D2)カルシウム含有化合物がギ酸カルシウムまたは酢酸カルシウムから選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の食器洗浄用洗浄剤組成物
  6. 前記(D3)多価アルコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、イソプレングリコール(3−メチル−1,3−ブタンジオール)、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール及び2−メチル−1,2,3−プロパントリオールから選択される1種又は2種以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の食器洗浄用洗浄剤組成物。
  7. 前記(D1)硼素含有化合物が硼酸ナトリウムまたは硼酸カリウムから選択され、前記(D2)カルシウム含有化合物がギ酸カルシウムまたは酢酸カルシウムから選択され、かつ、前記(D3)多価アルコールが、プロピレングリコールまたはグリセリンから選択される、請求項1に記載の食器洗浄用洗浄剤組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の食器洗浄用洗浄剤組成物からなることを特徴とする予備洗浄用洗浄剤組成物。
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