BおよびCは、少なくとも部分的に芳香族の二環系であり、例えば、ビシクロアリール、ビシクロヘテロアリール、ジヒドロ二環アリールおよびテトラヒドロ二環アリールおよびヘテロアリールである。この二環系は、例えば、C1〜6アルキル、C1〜5アルキルチオ、C1〜5アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン置換されたC1〜6アルキルおよびハロゲン置換されたC1〜5アルコキシからなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
BおよびCは、例えば、ビシクロアリール、ビシクロヘテロアリール、ジヒドロ二環アリールおよびテトラヒドロ二環アリールおよびヘテロアリールのような、少なくとも部分的に芳香族の二環系である。二環系は、例えば、C1〜6アルキル、C1〜5アルキルチオ、C1〜5アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン置換されたC1〜6アルキルおよびハロゲン置換されたC1〜5アルコキシのような1〜5個の置換基で置換されていてもよく;Z1およびZ2は、独立して、O、NR3、S、S(O)、S(O)2、S(O)2NR3、(CR4R5)n、C=O、C=S、C=N−R3または直接結合からなる群から選択されていてもよい。R3は、水素、ヒドロキシル、SO2、C=O、C=S、C=NH、C1〜6アルキル、C1〜5アルコキシ、C1〜5アルキルチオ、ハロゲン置換されたC1〜6アルキルおよびハロゲン置換されたC1〜5アルコキシ、アリールまたはヘテロアリールであってもよい。R4およびR5は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜5アルコキシ、C1〜5アルキルチオ、ハロゲン置換されたC1〜6アルキルおよびハロゲン置換されたC1〜5アルコキシ、アリールまたはヘテロアリールであるか、またはR4とR5とでC=Oを形成してもよく;nは、0、1、2または3であってもよい。R1は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C1〜5アルコキシ、C1〜5アルキルアミノ、アリールまたはヘテロアリールであってもよい。R1は、場合により、例えば、ヒドロキシル基、ハロゲン基、シアノ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロアリールアミノ基で置換されていてもよく、上述のアリール基およびヘテロアリール基は、場合により、例えば、ヒドロキシル、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜5アルキルチオ、C1〜5アルコキシ、C3〜6シクロアルキルのような1〜5個の置換基で置換されていてもよい。
すぐ上に記載の2つの表に示される基において、星印は、上述の基が、示されているとおりに、または「逆方向に」分子に結合していてもよいことを示す。本文中すぐ上に記載した基は、望ましくは、記載の方向で分子中に存在してもよい。
本発明の別の実施形態では、上述の実施形態および以下の実施形態と組み合わせて、Aは、アリール基またはヘテロアリール基であり、これらの基は、場合により、ハロゲン、ヒドロキシル、SR2、S(O)2R2、S(O)2NR2、NHS(O)2R2、COR2、CO2R2、シアノ、アミノ、C1〜5アルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、C1〜6アルキル、C1〜5アルキルチオ、C1〜5アルコキシ、ハロゲン置換されたC1〜6アルキルおよびハロゲン置換されたC1〜5アルコキシから選択される1個、2個または3個の置換基で置換されており;R2は、それぞれの場合に、水素、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、C1〜6アルキル、C1〜5アルコキシ、C1〜5アルキルチオ、ハロゲン置換されたC1〜6アルキル、ハロゲン置換されたC1〜5アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールから選択される。
本発明の別の実施形態では、上述の実施形態および以下の実施形態と組み合わせて、Aは、1,4−二置換フェニルであり、さらに場合により、この1,4−二置換フェニルは、ハロゲン、ヒドロキシル、SR2、S(O)2R2、S(O)2NR2、NHS(O)2R2、COR2、CO2R2、シアノ、アミノ、C1〜5アルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、C1〜6アルキル、C1〜5アルキルチオ、C1〜5アルコキシ、ハロゲン置換されたC1〜6アルキルおよびハロゲン置換されたC1〜5アルコキシから選択される1個、2個または3個の置換基で置換されており;R2は、それぞれの場合に、水素、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、C1〜6アルキル、C1〜5アルコキシ、C1〜5アルキルチオ、ハロゲン置換されたC1〜6アルキル、ハロゲン置換されたC1〜5アルコキシ、アリールおよびヘテロアリールから独立して選択される。
本発明の別の実施形態では、上述の実施形態および以下の実施形態と組み合わせて、Aは、アリール基またはヘテロアリール基であり、これらの基は、場合により、1個、2個または3個のハロゲン原子で置換されている。
本発明の別の実施形態では、上述の実施形態および以下の実施形態と組み合わせて、Aはフェニルであり、このフェニルは、場合により、1個、2個または3個のハロゲン原子で置換されている。
本発明の別の実施形態では、上述の実施形態および以下の実施形態と組み合わせて、Aはフェニルであり、このフェニルは、場合により、1個、2個または3個のフッ素原子で置換されている。
本発明の別の実施形態では、上述の実施形態および以下の実施形態と組み合わせて、Aはヘテロアリール基であり、このヘテロアリール基は、場合により、1個、2個または3個のハロゲン原子で置換されている。
本発明の別の実施形態では、上述の実施形態および以下の実施形態と組み合わせて、BとCとを合わせて、ビシクロヘテロアリールであり、このビシクロヘテロアリールは、場合により、C1〜6アルキル、C1〜5アルキルチオ、C1〜5アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ、ハロゲン置換されたC1〜6アルキルおよびハロゲン置換されたC1〜5アルコキシから選択される1〜5個の置換基で置換されている。
本明細書および特許請求の範囲は、「・・・および・・・から選択され」および「・・・または・・・であり」という語句を用いた種のリストを含んでいる(マーカッシュ群と呼ばれることもある)。本明細書で上述の語句を用いる場合、他の意味であると記載されていない限り、書かれた群全体を含むか、または群に含まれる任意の1個、または群に含まれる任意のサブグループを含むことを意味している。この語句は、単に簡略化するだけの目的で使用されており、必要な場合、個々の要素またはサブグループを省くことを、いかなる様式でも限定する意味はない。
ある局面では、本発明は、S1P−1受容体が介在する生体活性を調節する方法を提供する。さらに、本発明は、疾患(例えば、卵巣癌、腹膜癌、子宮内膜癌、頸癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮癌、胃癌、小腸癌、甲状腺癌、肺癌、腎臓癌、膵臓癌および前立腺癌;急性肺疾患、成人呼吸窮迫症候群(「ARDS」)、慢性肺疾患の急性炎症増悪(例えば喘息)、表面上皮細胞の損傷(例えば、角膜よりも内部に入り込んだ凍結、または皮膚の火傷)、および心疾患(例えば虚血)を治療または予防するために、上述の治療または予防を必要とする被検体に、S1P−1調節剤(すなわち、アゴニストまたはアンタゴニスト)を使用する方法も提供する。
別の局面では、本発明は、障害(例えば、限定されないが、大脳動脈の血管収縮、自己免疫障害および関連する免疫障害(全身性エリテマトーデスを含む)、炎症性腸疾患(例えば、クローン病および潰瘍性大腸炎)、I型糖尿病、ブドウ膜炎、乾癬、重症筋無力症、関節リウマチ、糸球体腎炎以外の腎炎、肝炎、ベーチェット病、糸球体腎炎、慢性血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、肝炎およびウェグナー肉芽腫が挙げられる)の治療または予防において、S1P−1調節剤を使用する方法を提供する。
さらに別の局面では、本発明は、被検体の疾患または障害を治療または予防するために、免疫系を刺激する治療的に有効量のS1P−1調節剤(例えばアゴニスト)を、上述の治療または予防を必要とする被検体に投与する工程を含む、S1P−1調節剤を使用する方法を提供する。他の実施形態では、被検体は、感染因子に冒されている。他の実施形態では、被検体は、免疫不全状態にある。
さらに別の局面では、本発明は、細胞において、S1P−1受容体が介在する生体活性を調節する方法を提供する。S1P−1受容体を発現する細胞を、S1P−1受容体が介在する生体活性を調節するのに十分な量のS1P受容体調節剤と接触させる。
さらに別の実施形態では、本発明は、被検体において、S1P−1受容体が介在する生体活性を調節する方法を提供する。この方法では、S1P−1受容体が介在する生体活性を調節するのに有効な量のS1P−1受容体調節剤が、被検体に投与される。
さらに別の局面では、本発明は、被検体において、S1P−1受容体が介在する状態を治療し、予防するか、または軽減させる方法を提供する。この方法では、S1P−1受容体が介在する生体活性を調節するのに有効な量のS1P−1受容体調節剤が、被検体に投与される。S1P−1受容体が介在する状態は、例えば、移植拒絶(固体臓器移植および島細胞);移植拒絶(組織);癌;自己免疫/炎症性疾患;関節リウマチ;狼瘡;インスリン依存性糖尿病(I型);非インスリン依存性糖尿病(II型);多発性硬化症;乾癬;潰瘍性大腸炎;炎症性腸疾患;クローン病;急性リンパ性白血病および慢性リンパ性白血病、およびリンパ腫であってもよい。
本発明の特徴および他の詳細を、さらに特定的に記載する。本明細書に記載する特定の実施形態は、説明のために示されるものであり、本発明を限定するものではないことが理解されるであろう。本発明の範囲を逸脱することなく、本発明の主な特徴を種々の実施形態で使用することができる。すべての部および割合は、他の意味であると明記されていない限り、重量による。
「アルキル」は、飽和脂肪族基、例えば、直鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシル)、分枝鎖アルキル基(例えば、イソプロピル、tert−ブチルおよびイソブチル)、シクロアルキル(脂環式)基(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチル)、アルキル置換されたシクロアルキル基およびシクロアルキル置換されたアルキル基を含む。
さらに、「アルキル」基は、場合により、ヘテロ原子を含んでいてもよい。すなわち、酸素原子、窒素原子、硫黄原子またはリン原子が、炭化水素骨格の1個以上の炭素原子と交換し、特に、得られる化合物の効力に、置換基が悪影響を与えない。
「置換されたアルキル」は、炭化水素骨格の1個以上の炭素上の水素と交換した置換基を有するアルキル部分を指す。この置換基としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、シアノ、アミノ、アシルアミノ、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジドまたはヘテロシクリルが挙げられる。
「アリール」は、芳香族の性質を有する基を含み、5員環および6員環の、0〜4個のヘテロ原子を含んでもよい非共役(すなわち、環が1個の)芳香族基、および少なくとも1個の環が芳香族である、共役(すなわち、環が複数個の)芳香族基を含む。アリール基の例としては、ベンゼン、フェニル、トリルなどが挙げられる。多環アリール基としては、三環系および二環系が挙げられ、例えば、ナフタレン、ベンゾオキサゾール、ベンゾジオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチオフェン、メチレンジオキシフェニル、キノリン、イソキノリン、ナフチリジン、インドール、ベンゾフラン、プリン、ベンゾフラン、デアザプリン、インドリジン、テトラリンおよびメチレンジオキシフェニルが挙げられる。
環構造にヘテロ原子を含むアリール基は、「アリール複素環」、「複素環」、「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」とも呼ばれることがあり、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジンおよびピリミジンが挙げられる。芳香族環は、環の1個以上の位置で、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アラルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、シアノ、アミノ、アシルアミノ、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリールまたは芳香族部分またはヘテロ芳香族部分で置換されていてもよい。
「アルケニル」は、すでに記載したアルキルと、長さおよび可能な置換基は同様であるが、少なくとも1個の二重結合を含有する不飽和脂肪族基を含む。例えば、用語「アルケニル」は、直鎖アルケニル基(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニルおよびデセニル)、分枝鎖アルケニル基、シクロアルケニル基(例えば、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニルおよびシクロオクテニル)、アルキル置換またはアルケニル置換されたシクロアルケニル基、およびシクロアルキル置換またはシクロアルケニル置換されたアルケニル基を含む。
さらに、「アルケニル」基は、場合により、ヘテロ原子を含有してもよい。すなわち、酸素原子、窒素原子、硫黄原子またはリン原子が、炭化水素骨格の1個以上の炭素原子と交換し、特に、得られる化合物の効力に、置換基が悪影響を与えない。
「置換されたアルケニル」は、炭化水素骨格の1個以上の炭素上の水素と交換した置換基を有するアルケニル部分を指す。この置換基としては、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、シアノ、アミノ、アシルアミノ、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジドまたはヘテロシクリルが挙げられる。
「アルキニル」は、すでに記載したアルキルと、長さおよび可能な置換基は同様であるが、少なくとも1個の三重結合を含有する不飽和脂肪族基を含む。例えば、「アルキニル」は、直鎖アルキニル基(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル)、分枝鎖アルキニル基、およびシクロアルキル置換またはシクロアルケニル置換されたアルキニル基を含む。
さらに、「アルキニル」基は、場合により、ヘテロ原子を含有してもよい。すなわち、酸素原子、窒素原子、硫黄原子またはリン原子が、炭化水素骨格の1個以上の炭素原子と交換し、特に、得られる化合物の効力に、置換基が悪影響を与えない。
「置換されたアルキニル」は、炭化水素骨格の1個以上の炭素上の水素と交換した置換基を有するアルキニル部分を指す。この置換基としては、アルキル基、アルキニル基、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノおよびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジドまたはヘテロシクリルが挙げられる。
炭素数について他の意味であると明記されていない限り、「低級アルキル」は、上に定義したアルキル基のうち、骨格構造に炭素原子を1〜10個含むもの、さらに好ましくは1〜6個含むものを含む。「低級アルケニル」および「低級アルキニル」は、例えば、鎖長が、炭素原子2〜5個分である。
「アシルアミノ」は、アシル部分がアミノ基に結合した部分を含む。例えば、この用語には、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、カルバモイル基およびウレイド基が含まれる。「アルキルアミノ」は、アルキル部分がアミノ基に結合した部分を含み、「ジアルキルアミノ」、「アリールアミノ」、「ジアリールアミノ」および「アルキルアリールアミノ」という似た名称がある。いくつかの実施形態では、「アミノ」は、アシルアミノ基および/またはアルキルアミノ基を含んでもよい。
「アルコキシアルキル」、「アルキルアミノアルキル」および「チオアルコキシアルキル」は、炭化水素骨格の1個以上の炭素原子と交換した酸素原子、窒素原子または硫黄原子(例えば、酸素原子、窒素原子または硫黄原子)をさらに含む、上述のアルキル基を含む。
「アルコキシ」は、アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基が、酸素原子に共有結合した基を含む。アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基およびペントキシ基が挙げられる。「置換アルコキシ」基の例としては、ハロゲン化アルコキシ基が挙げられる。置換されたアルコキシ基としては、アルケニル、アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、シアノ、アミノ、アシルアミノ、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、アルキルスルフィニル、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジドまたはヘテロシクリルといった置換基を含んでいてもよい。ハロゲン置換されたアルコキシ基としては、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシおよびトリクロロメトキシが挙げられる。
用語「ヘテロシクリル」または「複素環基」は、閉環構造を含み、例えば、1個以上のヘテロ原子を含む、3〜10員環または4〜7員環を含む。ヘテロシクリル基は、飽和であっても不飽和であってもよく、ピロリジン、オキソラン、チオラン、ピペリジン、ピペリジン、モルホリン、ラクトン、ラクタム(例えば、アゼチジノンおよびピロリジノン)、スルタム、スルトンなどが挙げられる。
複素環は、1個以上の位置で、上述の置換基で置換されていてもよく、置換基は、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホナート、ホスフィナート、シアノ、アミノ、アシルアミノ、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、または芳香族部分またはヘテロ芳香族部分が挙げられる。
用語「エーテル」は、2個の異なる炭素原子またはヘテロ原子に結合した酸素を含有する化合物または部分を含む。例えば、エーテルとの用語は、「アルコキシアルキル」を含み、アルコキシアルキルとは、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基が酸素原子に共有結合し、この酸素原子が他のアルキル基に共有結合した基を指す。
用語「エステル」は、炭素原子またはヘテロ原子が酸素原子に結合し、この酸素原子が、カルボニル基の炭素に結合している化合物または部分を含む。用語「エステル」は、アルコキシカルボキシ基を含み、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニルなどを含む。アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基は、上に定義されるとおりである。
用語「チオエーテル」は、2個の異なる炭素原子またはヘテロ原子に結合した硫黄原子を含有する化合物または部分を含む。チオエーテルの例としては、限定されないが、アルクチオアルキル、アルクチオアルケニルおよびアルクチオアルキニルが挙げられる。用語「アルクチオアルキル」は、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基が硫黄原子に結合し、この硫黄原子がアルキル基に結合した化合物を含む。同様に、用語「アルクチオアルケニル」および「アルクチオアルキニル」は、アルキル基、アルケニル基またはアルキニル基が硫黄原子に結合し、この硫黄原子がアルキニル基に共有結合した化合物を指す。
本発明のいくつかの化合物の構造は、不斉炭素原子を含むことを注記しておく。他の意味であると記載されていない限り、この不斉から生じる異性体(例えば、すべてのエナンチオマーおよびジアステレオマー)が、本発明の範囲内に含まれることが、理解されるべきである。この異性体は、従来からの分離技術および立体化学的に制御された合成によって、実質的に純粋な形態で得ることができる。さらに、本明細書に記載した構造および他の化合物および部分は、あらゆる互変異性体を含む。アルケンは、適切な場合、E体またはZ体を含んでもよい。
「組み合わせ治療」(または「同時治療(co−therapy)」は、特定の治療計画の一部として、本発明のS1P調節剤と、少なくとも第2の薬剤とを投与し、これらの治療薬が一緒に作用することによって有益な効果を得ることを目的とすることを含む。この組み合わせの有益な効果としては、限定されないが、治療薬剤を組み合わせることによって生じる、薬物動態または薬力学に関する作用の組み合わせが挙げられる。上述の治療薬剤を組み合わせて投与することは、典型的には、所定の時間で行われる(通常は、選択する組み合わせによって、数分、数時間、数日または数週間)。「組み合わせ治療」は、一般的ではないが、付随的かつ任意に本発明を組み合わせる別個の単剤療法の一部分として、上述の2つ以上の治療薬剤を投与することを包含することを意味する。「組み合わせ治療」は、上述の治療薬剤を順に投与すること(すなわち、それぞれの治療薬剤を、異なる時間に投与すること)、および上述の治療薬剤または治療薬剤のうち少なくとも2つを、実質的に同時に投与することを包含することを意味する。実質的に同時に投与することは、例えば、それぞれの治療薬剤を固定された比率で含む1個のカプセルを、またはそれぞれの治療薬剤を含む1個のカプセルを複数個、被検体に投与することによって達成することができる。それぞれの治療薬剤を順に投与すること、または実質的に同時に投与することは、任意の適切な経路(限定されないが、経口経路、静脈経路、筋肉経路および粘膜組織を介する直接的な吸収を含む)で行うことができる。治療薬剤は、同じ経路で投与されてもよいし、異なる経路で投与されてもよい。例えば、選択した組み合わせの第1の治療薬剤を静脈注射によって投与し、この組み合わせの他の治療薬剤を経口投与してもよい。あるいは、例えば、全部の治療薬剤を経口投与するか、全部の治療薬剤を静脈注射によって投与してもよい。治療薬剤を投与する順序は、それほど重要ではない。さらに、「組み合わせ治療」は、上述の治療薬剤を、他の生体活性のある成分および薬物以外の治療(例えば、手術または放射線治療)とさらに組み合わせて投与することも包含してもよい。組み合わせ治療に、薬物以外の治療も含む場合、薬物以外の治療は、治療薬剤と薬物以外の治療の組み合わせによる作用の組み合わせが有益な効果を与える限りにおいて、任意の適切な時間で行ってもよい。例えば、適切な場合では、この有益な効果は、薬物以外の治療を治療薬剤の投与とは時間的に(おそらく、数日間または数週間)切り離しても達成される。
「アニオン性基」は、本明細書で使用される場合、生理pHで負に帯電している基を指す。好ましいアニオン性基としては、カルボキシレート、サルフェート、スルホネート、スルフィネート、スルファメート、テトラゾリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネートまたはホスホロチオエートまたはこれらの機能等価体が挙げられる。アニオン性基の「機能等価体」は、生物学的等価体を含む意味である(例えば、カルボキシレート基の生物学的等価体)。生物学的等価体は、従来からの生物学的等価体および従来のものとは異なる生物学的等価体の両方を包含する。従来からの生物学的等価体および従来のものとは異なる生物学的等価体は、当該技術分野で既知である(例えば、Silverman,R.B.The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action,Academic Press,Inc.:San Diego,Calif.、1992、pp.19−23を参照)。特に好ましいアニオン性基は、カルボキシレートである。
用語「複素環基」は、環の1個以上の原子が、炭素以外の原子(例えば、窒素または酸素または硫黄)である閉環構造を含む。複素環基は、飽和であっても不飽和であってもよく、ピロールおよびフランのような複素環基は、芳香族性を有していてもよい。複素環基は、キノリンおよびイソキノリンのような縮合環構造を含む。複素環基の他の例としては、ピリジンおよびプリンが挙げられる。複素環基は、1個以上の構成原子上で、例えば、ハロゲン、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、低級アルキルアミノ、低級アルキルカルボキシル、ニトロ、ヒドロキシル、−CF3、−CNなどで置換されていてもよい。
「S1P調節剤」は、S1P受容体活性を、in vivoまたはin vitro検出可能なほど変化させることが可能な化合物または組成物を含む(例えば、以下に記載するバイオアッセイのようなアッセイで測定した場合、S1P活性を少なくとも10%増加させるか、または低下させる)。
「精製された」および類似の用語は、天然環境または自然環境で、ある分子または化合物に普通に関連する汚染物質が実質的に存在しない形態で、分子または化合物を単離することに関する。
本発明の化合物および他の薬理学的に活性な薬剤を、患者に、同時に、順に、または組み合わせて投与してもよい。本発明の組み合わせを用いる場合、本発明の化合物および他の薬理学的に活性な薬剤は、同じ医薬的に許容される担体中に存在してもよく、そのため、同時に投与してもよいことが理解される。本発明の化合物および他の薬理学的に活性な薬剤は、別個の従来からある経口投薬形態として別個の医薬担体中に存在し、同時に摂取してもよい。用語「組み合わせ」は、上述の化合物を別個の投薬形態で提供し、順に投与する場合も指す。
本発明の化合物を、処置の必要な患者(動物およびヒト)に投与し、最適な医薬効果を与えてもよい。任意の特定用途に使用するのに必要な投薬量は、患者によって変わり、選択した特定の化合物または組成物だけではなく、投与形態、治療する状態の性質、患者の年齢および状態、患者が同時期に摂取している医薬または特別な食事、および当業者が理解できる他の因子によっても変わり、適切な投薬量は、最終的には、主治医の裁量にまかされている。
適切な投薬量は、一般的には、患者の体重1kgあたり、約0.001〜50mg/日であり、1回または複数回の投薬によって投与されてもよい。好ましくは、投薬量は、約0.01〜約25mg/kg/日であり、さらに好ましくは、約0.05〜約10mg/kg/日である。例えば、中枢神経系の障害を治療または予防するには、適切な投薬量は、約0.001〜10mg/kg/日であり、好ましくは、約0.005〜5mg/kg/日であり、特に、約0.01〜1mg/kg/日である。上述の化合物を、計画の中で1日に1〜4回投与してもよく、好ましくは、1日に1回または2回投与してもよい。
任意の治療をするのに必要な本発明の化合物の量は、選択する特定の化合物または組成物だけではなく、投与経路、治療する状態の性質および患者の年齢および状態によっても変わり、最終的には、主治医の裁量にまかされていることが理解されるであろう。
本発明の組成物および組み合わせ治療は、種々の医薬賦形剤と組み合わせて投与されてもよく、医薬賦形剤としては、本明細書に記載されるような安定化剤、担体および/またはカプセル化配合物が挙げられる。
「医薬的に許容される、または薬理学的に許容される」は、適切な場合、動物またはヒトに投与されたときに、有害反応、アレルギー反応または他の厄介な反応を引き起こさない分子および組成物を含む。「医薬的に許容される担体」は、任意の溶媒およびあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張性剤および吸収遅延剤などを含む。医薬的に活性な基質のための、このような媒体および薬剤の使用は、当該技術分野ではよく知られている。任意の従来からの媒体または薬剤が、活性成分と適合しない場合を除き、これらの媒体または溶剤を治療組成物で使用することも想定されている。さらに、補助的な活性成分を、組成物に組み込んでもよい。
本発明の組成物および組み合わせ治療は、一般的に、非経口投与用(例えば、静脈注射、筋肉注射、皮下注射、病巣内注射、さらには腹腔内経路用)に配合される。本発明の組成物または活性要素または活性成分を含有する水性組成物の調製は、本開示の観点から、当業者には既知である。典型的には、この組成物は、注射可能なように、溶液または懸濁物、注射前に液体を加えて溶液または懸濁物を調製するのに用いるのに適した固体形態のいずれかで調製することができる。この製剤は、乳化させることもできる。
注射用途に適した医薬形態としては、滅菌水溶液または分散物、ゴマ油、ピーナッツ油または水性プロピレングリコールを含む処方物、および滅菌注射用溶液または分散物をその場で調製するための滅菌粉末の形態が挙げられる。あらゆる場合で、上述の形態は、滅菌でなければならず、シリンジで注入可能な程度まで液体でなければならない。上述の形態は、製造条件および貯蔵条件で安定でなければならず、微生物(例えば、細菌および真菌)の汚染作用から保護されなければならない。
活性化合物を遊離塩基または薬理学的に許容される塩として含む溶液は、水中で界面活性剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)と適切に混合して調製することができる。さらに、分散物は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびこれらの混合物中、および油中で調製することができる。通常の貯蔵条件および使用条件では、上述の製剤には、微生物の成長を抑えるために防腐剤が加えられている。
本発明の治療組成物または薬理組成物は、一般的に、組み合わせ治療の成分を有効量含み、医薬的に許容される媒体に溶解または分散されている。医薬的に許容される媒体または担体としては、任意の溶媒およびあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張性剤および吸収遅延剤などが挙げられる。医薬的に活性な基質のための、このような媒体および薬剤の使用は、当該技術分野ではよく知られている。さらに、補助的な活性成分を、本発明の治療組成物に組み込んでもよい。
医薬組成物または薬理組成物の調製は、本開示の観点から、当業者に既知である。典型的には、上述の組成物は、注射可能な形態(液体溶液または懸濁物のいずれか)、溶液または懸濁物、注射前の液体を作るのに適した固体形態、経口投与用の錠剤または他の固体、徐放性カプセル、または現在使用されている任意の他の形態(例えば、クリーム、ローション、うがい薬、吸入剤など)として調製されてもよい。
滅菌注射用溶液は、必要な量の活性化合物を、上に列挙した種々の他の成分とともに、適切な溶媒に組み込み、必要な場合、滅菌濾過することによって調製される。一般的に、分散物は、種々の滅菌済活性成分を、塩基性分散媒体と、上に列挙した必要な他の成分とを含む滅菌ビヒクルに組み込むことによって調製される。滅菌注射用溶液を調製するための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、すでに滅菌濾過した溶液から、活性成分と任意の所望な追加成分の粉末を得る減圧乾燥技術および凍結乾燥技術である。
筋肉注射用のさらに高濃度の溶液を調製することも想定されている。この場合、溶媒としてDMSOを使用することが好ましい。なぜなら、DMSOは、浸透速度がきわめて速く、上述の活性化合物または薬剤を小さな領域に高濃度で送達するからである。
特定の施術領域をきれいにするために、外科医または医師またはヘルスケア分野の労働者によって滅菌配合物(例えば、食塩系洗浄剤)を使用することは、特に有用な場合がある。本発明の治療配合物は、うがい薬の形態で再構築されてもよく、または抗真菌試薬と組み合わせて再構築されてもよい。吸入形態も想定されている。本発明の治療配合物は、局所投与に適した形態(例えば、クリームおよびローション)で調製されてもよい。
このような溶液で使用するのに適した防腐剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロブタノール、チメロサールなどが挙げられる。適切なバッファとしては、ホウ酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウム、ホウ酸ナトリウムおよびホウ酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、重リン酸ナトリウムなどが挙げられ、量は、pH約6〜8、好ましくはpH約7〜7.5を維持するのに十分な量である。適切な等張化剤は、デキストラン40、デキストラン70、デキストロース、グリセリン、塩化カリウム、プロピレングリコール、塩化ナトリウムなどがあり、眼用溶液の塩化ナトリウムの量は、0.9±0.2%の範囲である。適切な酸化防止剤および安定化剤としては、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオウレアなどが挙げられる。適切な湿潤剤および清澄剤としては、ポリソルベート80、ポリソルベート20、ポロキサマー282およびチロキサポールである。適切な増粘剤としては、デキストラン40、デキストラン70、ゼラチン、グリセリン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルプロピルセルロース、ラノリン、メチルセルロース、ペトロラタム、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。
配合したら、治療薬を、投薬処方物に適した様式で、薬理学的に有効な量で投与する。処方物は、種々の投薬形態(例えば、上述の注射可能な溶液)で簡単に投与できるが、薬物放出用カプセルなどを使用してもよい。
この観点で、投与する活性成分の量および組成物の容積は、治療対象の宿主動物によって変わる。投与に必要な活性成分の正確な量は、医師の判断によって決定され、個体に特有である。
典型的には、活性成分を分散させるのに必要なだけの最少容積の組成物を使用する。適切な投薬計画も、変わってもよいが、まずは化合物を投与し、結果をモニタリングし、さらに間隔をあけて、投薬量を調節する方法が典型的である。例えば、非経口投与の場合、必要な場合、適切に緩衝化した等張性水溶液を調製し、静脈投与、筋肉投与、皮下投与、さらには腹腔内投与する。ある投薬量を、等張性NaCl溶液1mLに溶解し、皮下注入用液または注射用液1000mLを目的の注入場所で加える(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences 15th Edition、1035〜1038ページおよび1570〜1580ページを参照)。
特定の実施形態では、活性化合物を経口投与してもよい。消化酵素によるタンパク質分解に耐性があるか、または耐性を付与された薬剤が想定される。このような化合物は、ペプチダーゼおよびリパーゼによる分解を避けるために、化学的に設計された薬剤または化学的に修飾された薬剤、右旋性ペプチド、およびペプチド処方物およびリポソーム処方物を徐放性カプセルに入れることが想定されている。
さらに、担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)、これらの適切な混合物および植物油を含有する溶媒または分散媒体であってもよい。例えば、コーティング(例えばレシチン)を使用することによって、分散物の場合では必要な粒径を維持することによって、または界面活性剤を使用することによって、適切な流動性を維持してもよい。微生物の作用を予防するには、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどの種々の抗菌剤および抗真菌剤を用いることができる。多くの場合に、例えば、糖類または塩化ナトリウムのような等張性薬剤を含むことが好ましい。注射用組成物の吸収時間を延ばすには、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンのような遅延吸収剤を組成物に使用することができる。
滅菌注射用溶液は、必要量の活性化合物を、上に列挙した種々の他の成分とともに、適切な溶媒に組み込み、必要な場合、滅菌濾過することによって調製される。一般的に、分散物は、種々の滅菌済活性成分を、塩基性分散媒体と、上に列挙した必要な他の成分とを含む滅菌ビヒクルに組み込むことによって調製される。滅菌注射用溶液を調製するための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、すでに滅菌濾過した溶液から、活性成分と任意の所望な追加成分の粉末を得る減圧乾燥技術および凍結乾燥技術である。
直接注射するために、高濃度の溶液を調製することも想定されている。この場合、溶媒としてDMSOを使用することが好ましい。なぜなら、DMSOは、浸透速度がきわめて速く、活性薬剤を小さな領域に高濃度で送達するからである。
配合したら、溶液を投薬処方物に適した様式で、薬理学的に有効な量で投与する。処方物は、種々の投薬形態(例えば、上述の注射可能な溶液)で簡単に投与できるが、薬物放出用カプセルなどを使用してもよい。
水溶液で非経口投与する場合、例えば、この溶液は、必要な場合、適切に緩衝化された液体の希釈物を、十分な量の生理食塩水またはグルコースで最初に等張性にする。この特定の水溶液は、特に、静脈投与、筋肉投与、皮下投与、さらには腹腔内投与に適している。この観点で、使用可能な滅菌水性媒体は、本開示の観点から、当業者にとって既知である。
非経口投与用(例えば、静脈注射用または筋肉注射用)に配合された化合物に加え、他の医薬的に許容される形態としては、例えば、経口投与用の錠剤または他の固体、リポソーム処方物、徐放性カプセル、および現在使用されている任意の他の形態が挙げられる(クリームを含む)。
他の投与態様に適したさらなる処方物としては、坐剤がある。坐剤の場合、従来のバインダーおよび担体としては、例えば、ポリアルキレングリコールまたはトリグリセリドが挙げられ、このような坐剤は、活性成分を0.5%〜10%、好ましくは、1%〜2%の範囲で含有する混合物から作成してもよい。
経口処方物は、上述のような通常使用する賦形剤を含み、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。上述の組成物を、溶液、懸濁物、錠剤、丸薬、カプセル、持続性放出処方物または粉末の形態にしてもよい。
ある所定の実施形態では、経口医薬組成物は、不活性希釈剤または吸収性の食用担体を含むか、または硬質または軟質のゼラチンシェルカプセルに入っていてもよく、または圧縮して錠剤になっていてもよく、または食事に直接混ぜてもよい。経口投与での治療の場合、活性化合物を、賦形剤に組み込んでもよく、体内摂取可能な錠剤、口腔用タブレット、トローチ剤、カプセル、エリキシル剤、懸濁物、シロップ、ウエハースなどの形態で使用してもよい。このような組成物および製剤は、少なくとも活性成分を0.1%含むべきである。組成物および製剤の割合は、もちろん変わってもよいが、簡便には、約2〜約75重量%、好ましくは25〜60重量%であってもよい。上述の治療に有用な組成物に含まれる活性化合物の量は、適切な投薬量が得られる量である。
さらに、錠剤、トローチ剤、丸薬、カプセルなどは、以下の成分を含有してもよい。バインダー(例えば、トラガカントゴム、アカシア、トウモロコシデンプンまたはゼラチン)、賦形剤(例えば、リン酸二カルシウム)、崩壊剤(例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルギン酸など)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)および甘味剤(例えば、ショ糖、ラクトースまたはサッカリンを加えてもよい)または香味剤(例えば、ペパーミント、冬緑油またはチェリー香味剤)。投薬単位の形態がカプセルの場合、上述の物質に加え、液体担体を含有してもよい。種々の他の物質は、コーティングとして存在してもよいし、または投薬単位の物理的形態を変える他の状態で存在してもよい。例えば、錠剤、丸薬またはカプセルは、セラック、糖類またはこの両方でコーティングされていてもよい。エリキシル剤のシロップは、活性化合物と、甘味剤としてショ糖と、防腐剤としてメチルパラベンおよびプロピルパラベンと、染料および香味剤(例えば、チェリーフレーバーまたはオレンジフレーバー)とを含有してもよい。
本発明の医薬組成物は、医薬製剤の形態(例えば、固体、半固体または液体の形態)で使用されてもよく、この形態は、本発明の1つ以上の化合物を活性成分として含み、外部、腸または非経口で適用するのに適した有機または無機の担体または賦形剤を含む。活性成分を、例えば、錠剤、ペレット、カプセル、坐剤、溶液、エマルション、懸濁物および使用に適した任意の他の形態用の通常の非毒性の医薬的に許容される担体と混合してもよい。使用可能な担体は、水、グルコース、ラクトース、アカシアゴム、ゼラチン、マンニトール、デンプンペースト、三ケイ酸マグネシウム、タルク、トウモロコシデンプン、ケラチン、コロイド状シリカ、ジャガイモデンプン、尿素、および製剤製造に使用するのに適した他の担体(固体、半固体または液体の形態)であり、それに加え、補助剤、安定化剤、増粘剤、着色剤および香料を使用してもよい。目的の活性化合物は、疾患のプロセスまたは状態に所望な効果を与えるのに十分な量で、医薬組成物に含まれる。
錠剤のような固体製剤を調製する場合、主要な活性成分を医薬担体、例えば、従来の錠剤化成分(例えば、トウモロコシデンプン、ラクトース、ショ糖、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、二リン酸カルシウムまたはゴム)および他の医薬的な希釈剤(例えば、水)と混合し、本発明の化合物またはその医薬的に許容される非毒性な塩の均質な混合物を含む固体製剤組成物を作成する。この製剤組成物が均質であるとは、活性成分が組成物全体に均一に分散されており、この組成物を、錠剤、丸薬およびカプセルのような均等な投薬形態に容易に分けることができることを意味する。次いで、この固体製剤組成物を、本発明の化合物を0.1〜約500mg含有する、上述の単位投薬形態に分ける。新規組成物の錠剤または丸薬を、コーティングするかまたは配合し、長期間作用するという利点を有する投薬形態を得る。例えば、錠剤または丸薬は、内側投薬成分および外側投薬成分を含んでいてもよく、外側投薬成分が内側投薬成分を包む形になっていてもよい。この2つの成分は、腸溶性の層で分割され、胃での消化に耐え、内側の成分がそのままの状態で十二指腸に到達するように作用するか、または放出を遅らせるように作用してもよい。腸溶性の層またはコーティングには種々の物質が使用可能であり、例えば、多くの高分子酸、および高分子酸とセラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースとの混合物が挙げられる。
経口投与用または注射用に本発明の組成物を組み込むことが可能な本発明の液体形態の組成物としては、許容される油(例えば、綿実油、ゴマ油、ココナツ油またはピーナッツ油)を用いるか、または静脈用、エリキシルおよび類似の医薬ビヒクルの場合なら、可溶化剤または乳化剤を用いた水溶液、香料を適切に加えたシロップ、水性懸濁物または油性懸濁物、およびエマルションが挙げられる。水性懸濁物に適した分散剤または懸濁剤としては、合成ゴムおよび天然ゴム、例えば、トラガカント、アカシア、アルギン酸塩、デキストラン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたはゼラチンが挙げられる。
吸入用または注入用の組成物としては、医薬的に許容される水性溶媒または有機溶媒または水性溶媒と有機溶媒との混合物の溶液および懸濁物、および粉末が挙げられる。液体組成物または固体組成物は、適切な医薬的に許容される上述の賦形剤を含んでもよい。好ましくは、上述の組成物を、経口投与するか、または局所的または全身的に効果を発揮させるために鼻から呼吸器に投与する。医薬的に許容される溶媒(好ましくは滅菌)に入った組成物を、不活性気体を用いて噴霧してもよい。噴霧された溶液を、噴霧デバイスから呼吸によって直接吸い込むか、または噴霧デバイスを顔用のマスク、テントまたは断続的に加圧する人工呼吸器に接続してもよい。溶液、懸濁物または粉末の組成物を、好ましくは、処方物を適切な様式で送達するデバイスを用い、経口投与または経鼻投与してもよい。
上述の臨床状態および疾患を治療するために、本発明の化合物を、従来の非毒性な医薬的に許容される担体、アジュバントおよびビヒクルを含有する単位投薬形態で、経口投与、局所投与するか、吸入スプレーで非経口投与するか、または直腸投与してもよい。非経口という用語は、本明細書で使用する場合、皮下注射、静脈注射、筋肉注射、胸骨注射または注入の技術を含む。
本発明の化合物は、種々のS1P受容体に対し、高いアフィニティを有するアゴニスト(またはアンタゴニスト)である。さらに、本発明の化合物は、げっ歯類、非ヒト霊長類またはヒトに摂取させると、リンパ球を減少させると予想される。したがって、本発明の化合物は、免疫修飾剤としても使用可能であり、リンパ球の作用が介在する病気(急性または慢性の組織片拒絶(例えば、臓器移植時)および自己免疫疾患)を治療または予防するのにも有用である。本発明の化合物で治療可能な自己免疫疾患としては、以下のものが挙げられる。全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、ベーチェット病、糸球体腎炎、関節リウマチ、炎症性腸疾患(例えば、クローン病および潰瘍性大腸炎)、I型糖尿病、ブドウ膜炎、乾癬、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性血小板減少性紫斑病、肝炎およびウェグナー肉芽腫。
リゾリン脂質(S1Pおよびリゾホスファチジン酸(LPA))は、Gタンパク質共役性の内皮細胞分化遺伝子をコードする(S1P)受容体を介して信号を伝達することにより、細胞増殖を刺激し、多くの細胞機能に影響を与える。したがって、本発明のS1P受容体調節剤は、免疫修飾(例えば、新生物疾患の治療での抗血管形成治療)に有用であると予想される。
本発明のある実施形態では、本発明の1つ以上のS1P受容体アゴニストを含む医薬組成物を、哺乳動物種(ヒトを含む)に投与し、創傷の治癒力を高め、ニューロン機能を高め、またはその動物種の免疫応答を高める。さらに、S1Pが、種々の臓器の線維症を抑制することも報告されている。したがって、本発明のS1P受容体アゴニストを使用し、臓器の線維症(例えば、肺線維症、間質性肺炎、慢性肝炎、肝硬変、慢性腎不全または腎臓の糸状体硬化)に関連する疾患を予防または治療することができる。ある実施形態では、本発明のS1P受容体アゴニストを含む組成物を使用し、火傷、切傷、裂傷、手術切開部、床ずれおよび治癒の遅い潰瘍(例えば、糖尿病でみられるもの)を含む創傷を治療する。
それに加え、本発明のS1P調節化合物は、リンパ球を移動させ、第2のリンパ系組織にリンパ球が集まる能力を高めると考えられる。したがって、本発明の化合物を使用し、移植した臓器(例えば、同種移植片)または健康な細胞(例えば、I型糖尿病の膵島)、ミエリン鞘(多発性硬化症)、または望ましくない免疫応答を受ける可能性がある他の組織にリンパ球を移動させ、上述の組織が免疫系から受ける攻撃を減らすことができる。
別の実施形態では、本発明のS1P受容体調節化合物を被検体に投与し、異常な細胞成長および分化を治療または予防する。上述の障害としては、アルツハイマー病、異常な黄体形成、骨粗鬆症、無***、パーキンソン病および癌が挙げられる。ある実施形態では、S1Pアンタゴニストを患者に投与し、異常な成長に関連する疾患を治療する。
ある実施形態では、本発明の化合物を免疫修飾剤として使用し、免疫系の活性を変え、自己免疫疾患および臓器移植の際に、健康な組織が損傷することを防ぐ。特に、臓器移植(膵臓、膵島、腎臓、心臓および肺の移植)治療の一環として、この化合物を患者に投することができる。S1P調節剤は、単独で投与してもよく、または既知の免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムス、ラパマイシン、アザチオプリン、シクロホスファミド、メトトレキサート)およびコルチコステロイド(例えば、コルチゾン、des−オキシメタゾン、ベタメタゾン、デサメタゾン、フルニソリド、プレドニゾロン、プレドニゾン、アムシノミド、デソニド、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロンおよびアルクロメタゾン)と組み合わせて投与してもよい。
さらに、S1Pは、多くの細胞種の生存因子としても作用する。特に、本発明のS1Pアンタゴニスト活性を有する化合物は、細胞および組織を低酸素状態から守るのに有用であると予想される。ある実施形態によれば、本発明の化合物を、処置が必要であると判断された患者または処置が実際に必要な患者に投与し、低酸素状態にさらされた細胞および組織(虚血の結果生じた損傷を含む)を治療する。ある実施形態によれば、本発明のS1P受容体アンタゴニスト活性を示す化合物は、虚血再灌流型の損傷を治療するのに使用することができる。酸素を含む血液を組織にうまく供給することができないことを、虚血と定義する。虚血の影響は、進行性であることが知られており、時間が経過するにつれて、細胞の活力が落ちていき、組織は壊死してしまう。組織への酸素の流れが制限され、完全な虚血が永久的に続くと、細胞は死に、最終的には、動脈血が再び流れたとしても、凝固を誘発する壊死が起こってしまう。虚血に関連する損傷は、かなりの割合で虚血性組織の再灌流と関連する事象によって起こることを示す証拠があり、そのため、再灌流障害と呼ばれる。
本発明の化合物を含む医薬組成物を、処置の必要な個体に、局所投与、経口投与、静脈内投与、筋肉内投与、動脈内投与、髄内投与、くも膜下投与、脳室内投与、経皮投与、皮下投与、腹腔内投与、経鼻投与、腸内投与、局所投与、舌下投与または直腸投与を含む任意の経路で投与してもよい。経口による経路は、典型的には、本発明の化合物を必要とするほとんどの状態で使用される。急性期の治療には、静脈注射または注入が好ましい。状態を管理する計画では、経口経路または非経口経路(例えば、筋肉内または皮下)が好ましい。ある実施形態によれば、本発明の化合物とアルブミンとを含む組成物(例えば、本発明の化合物と、医薬的に許容される担体と、0.1〜1.0%のアルブミンとを含む組成物)が提供される。アルブミンは、バッファとして機能し、化合物の可溶性を高める。
さらに、本発明は、1つ以上の容器を含み、この容器が本発明の医薬組成物の1つ以上の成分で満たされた、医薬パックまたは医薬キットを提供する。ある実施形態によれば、キットの使用指示を含む、免疫修飾の必要な患者を治療するキットが提供される。この実施形態では、上述のキットは、1つ以上の本発明のS1P調節剤を含み、1つ以上の既知の免疫抑制剤を含んでもよい。上述の医薬は、種々の容器(例えば、バイアル、管、マイクロタイターウェルプレート、瓶など)に入っていてもよい。他の試薬は、別個の容器に入っていてもよく、キット(例えば、ポジティブコントロールサンプル、ネガティブコントロールサンプル、バッファ、細胞培地など)とともに提供されてもよい。好ましくは、キットには、使用指示が添付されている。
本発明の化合物の活性は、S1P受容体活性を検出するアッセイ(例えば、[γ−35S]GTP結合アッセイ)およびS1Pおよび試験化合物存在下での活性を評価するアッセイを用いて決定してもよい。より特定的には、Traynorら、1995、Mol.Pharmacol.47:848−854(本明細書に参考として組み込まれる)に記載の方法で、標識されたGTPの結合を測定することによって、膜に対するGタンパク質の結合を評価することができる。
例えば、S1Pポリペプチドを発現する細胞から単離された膜を含むサンプルを、このポリペプチドがリガンド(すなわちS1P)に結合する能力を高めるバッファ中、放射能標識されたGTPと、標識されていないGDPとが存在する状態で(例えば、20mM HEPES、pH7.4、100mM NaClおよび10mM MgCl2、80pM 35S−GTPγSおよび3μM GDP中)、候補調節剤が存在する状態と、存在しない状態とでインキュベートしてもよい。アッセイ混合物を適切な時間インキュベートし、受容体と結合させ、活性化させ(例えば、30℃で60分間)、その後、標識化されたGTOのうち、結合していないものを取り除く(例えば、GF/Bフィルターで濾過)。標識されたGTPのうち、結合しているものをリガンドシンチレーション計測によって測定することができる。候補調節剤を含有するサンプルをシンチレーション計測して測定した場合に、調節剤を含まない場合と比較して、標識されたGTPの結合が10%以上減少することは、その候補調節剤が、S1P受容体活性の阻害剤であることを示す。
リガンド(S1P)が存在しない状態で、同様のGTP結合アッセイを行ない、アゴニストとして作用する薬剤を特定してもよい。この場合には、リガンドによって刺激されるGTPの結合を、標準として使用する。ある薬剤の存在量が10μm以下の場合に、S1Pによって誘発されるGTP結合度が少なくとも50%誘発される場合、その薬剤はアゴニストと考えられる。好ましくは、リガンドによって誘発されるのと同じ程度だけ、またはリガンドによって誘発される程度よりも大きく誘発される。
b.hS1P1およびhS1P3を安定なクローンとして確立し、rS1P1およびrS1P3を抗V5タグで並べ替え、並べ替えた後に、安定な保存株として確立する。
b.細胞ローディング:細胞接種培地を捨てる。細胞をFLIPR染料50ulとともに室温で90分間ローディングする。染料をローディングした後、5時間はシグナルは安定している。
c.アゴニスト(S1P)の調製:S1Pの凍結ストックを解凍し、使用前に37℃で30分超音波処理する。ストックをFLIPRバッファで適切な濃度に希釈する。
d.化合物の調製:化合物をDMSOに溶解する。化合物の3倍希釈物を10点、DMSOで作成する。次いで、化合物をアッセイバッファで133倍に希釈する。DMSO濃度は0.75%である。
e.活性の測定:化合物を加えたときの、細胞の蛍光シグナル変化をFLIPRtetraで監視する。化合物25ulを細胞プレートに移す(FLIPR染料50ul、DMSO濃度0.25%)。化合物を加えて90秒後にシグナルを記録する。次いで、500nM S1P 50ulを細胞プレートに加え、加えて90秒後にシグナルを記録する。
特定されたS1P受容体アゴニストおよびS1P受容体アンタゴニストを使用し、限定されないが、感染(例えば、細菌、真菌、原生動物およびウイルスによる感染、特に、HIV−1またはHIV−2によって生じる感染)、疼痛、癌、糖尿病、肥満、食欲不振、過食症、喘息、パーキンソン病、急性心不全、低血圧、高血圧、尿閉、骨粗鬆症、狭心症、心筋梗塞、卒中、潰瘍、喘息、アレルギー、前立腺肥大症、偏頭痛、嘔吐、精神障害および神経障害(不安症、統合失調症、躁鬱病、鬱病、幻覚症状、認知症および重篤な精神遅滞を含む)を含む、種々のヒトの疾患および障害を治療することができる。
疼痛は、実際の組織損傷または組織損傷が起きる可能性を反映する複雑な主観的な感覚と、この感覚に対する情緒的な応答である。急性疼痛は、損傷が起こりつつあること、または実際に損傷が起こっていることを示す生理的な信号である。慢性疼痛は、肉体的(器質的)なものであるか、または精神的なもののいずれかである。慢性疼痛は、自律神経の兆候が関与しているか、自律神経の兆候の後に起こることが多く、鬱病を引き起こすことが多い。
肉体的な疼痛は、侵害受容性であってもよく、炎症性または神経性であってもよい。侵害受容性疼痛は、身体または内臓の疼痛感受性の神経線維が継続して活性化することに伴ったものであると判断される。侵害受容性疼痛は、神経系の機能不全から生じ、末梢神経、CNSまたはその両方で発生する異常な体性感覚プロセスによって持続すると考えられる。慢性疼痛によって個体は苦痛を強いられ、社会経済的な費用も莫大となる。現時点で存在する疼痛の薬物療法は、効力および安全性の観点から、広範囲に不満が残るものである。
ある実施形態では、本発明のS1P調節剤を免疫修飾剤として使用し、免疫系を抑制し、自己免疫疾患および臓器移植の際に、健康な組織が損傷することを防ぐ。臓器移植(膵臓、膵島、腎臓、心臓および肺の移植)治療の一環として、この化合物を患者に投与することができる。S1P調節剤は、単独で投与してもよく、または既知の免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン、デソキシメタゾン、シクロホスファミド、コルチゾン、ベタメタゾン、FK506(真菌マクロリド免疫抑制剤)、デサメタゾン、フルニソリド、プレドニゾロン、プレドニゾン、アムシノニド、デソニド、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、アルクロメタゾンおよびメトトレキサート)と組み合わせて投与してもよい。
使用する投薬量は、もちろん、治療対象となる特定の障害、およびさらなる因子(年齢、体重、全身の健康状態、症状の重篤度、治療頻度、治療にさらなる医薬を併用するか否か)によって変わる。この投薬量は、一般的に、1日に数回、好ましくは1日に1〜3回投与される。個々の活性化合物の量は、当業者に既知の通常の手順によって簡単に決定される。
さらに、S1Pは、多くの細胞種の生存因子としても作用する。S1P受容体調節剤は、細胞および組織を低酸素状態から守る活性を有すると予想される。ある実施形態によれば、本発明の化合物を投与し、低酸素状態にさらされた細胞および組織(虚血の結果生じた損傷を含む)を治療する。ある実施形態によれば、S1P受容体アンタゴニスト活性を示す化合物は、虚血再灌流型の損傷を治療するのに使用することができる。酸素を含む血液を組織にうまく供給することができないことを、虚血と定義する。虚血の影響は、進行性であることが知られており、時間が経過するにつれて、細胞の活力が落ちていき、組織は壊死してしまう。組織への酸素の流れが制限され、完全な虚血が永久的に続くと、細胞は死に、最終的には、動脈血が再び流れたとしても、凝固を誘発する壊死が起こってしまう。
本発明の化合物および他の薬理学的に活性な薬剤を、患者に、同時に、順に、または組み合わせて投与してもよい。本発明の組み合わせを用いる場合、本発明の化合物および他の薬理学的に活性な薬剤は、同じ医薬的に許容される担体中に存在してもよく、そのため、同時に投与してもよいことが理解される。本発明の化合物および他の薬理学的に活性な薬剤は、別個の従来からある経口投薬形態として別個の医薬担体中に存在し、同時に摂取してもよい。用語「組み合わせ」は、上述の化合物を別個の投薬形態で提供し、順に投与する場合も指す。
本発明の化合物を、処置の必要な患者(動物およびヒト)に投与し、最適な医薬効果を与えてもよい。任意の特定用途に使用するのに必要な投薬量は、患者によって変わり、選択した特定の化合物または組成物だけではなく、投与形態、治療する状態の性質、患者の年齢および状態、患者が同時期に摂取している医薬または特別な食事、および当業者が理解できる他の因子によっても変わり、適切な投薬量は、最終的には、主治医の裁量にまかされている。
適切な投薬量は、一般的には、患者の体重1kgあたり、約0.001〜50mg/日であり、1回または複数回の投薬によって投与されてもよい。好ましくは、投薬量は、約0.01〜約25mg/kg/日であり、さらに好ましくは、約0.05〜約10mg/kg/日である。例えば、中枢神経系の障害を治療または予防するには、適切な投薬量は、約0.001〜10mg/kg/日であり、好ましくは、約0.005〜5mg/kg/日であり、特に、約0.01〜1mg/kg/日である。上述の化合物を、計画の中で1日に1〜4回投与してもよく、好ましくは、1日に1回または2回投与してもよい。
任意の治療をするのに必要な本発明の化合物の量は、選択する特定の化合物または組成物だけではなく、投与経路、治療する状態の性質および患者の年齢および状態によっても変わり、最終的には、主治医の裁量にまかされていることが理解されるであろう。
本発明の組成物および組み合わせ治療は、種々の医薬賦形剤と組み合わせて投与されてもよく、医薬賦形剤としては、本明細書に記載されるような安定化剤、担体および/またはカプセル化配合物が挙げられる。
「医薬的に許容される、または薬理学的に許容される」は、適切な場合、動物またはヒトに投与されたときに、有害反応、アレルギー反応または他の厄介な反応を引き起こさない分子および組成物を含む。「医薬的に許容される担体」は、任意の溶媒およびあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張性剤および吸収遅延剤などを含む。医薬的に活性な基質のための、このような媒体および薬剤の使用は、当該技術分野ではよく知られている。任意の従来からの媒体または薬剤が、活性成分と適合しない場合を除き、これらの媒体または溶剤を治療組成物で使用することも想定されている。さらに、補助的な活性成分を、組成物に組み込んでもよい。
本発明の組成物および組み合わせ治療は、一般的に、非経口投与用(例えば、静脈注射、筋肉注射、皮下注射、病巣内注射、さらには腹腔内経路用)に配合される。本発明の組成物または活性要素または活性成分を含有する水性組成物の調製は、本開示の観点から、当業者には既知である。典型的には、この組成物は、注射可能なように、溶液または懸濁物、注射前に液体を加えて溶液または懸濁物を調製するのに用いるのに適した固体形態のいずれかで調製することができる。この製剤は、乳化させることもできる。
注射用途に適した医薬形態としては、滅菌水溶液または分散物、ゴマ油、ピーナッツ油または水性プロピレングリコールを含む処方物、および滅菌注射用溶液または分散物をその場で調製するための滅菌粉末の形態が挙げられる。あらゆる場合で、上述の形態は、滅菌でなければならず、シリンジで注入可能な程度まで液体でなければならない。上述の形態は、製造条件および貯蔵条件で安定でなければならず、微生物(例えば、細菌および真菌)の汚染作用から保護されなければならない。
活性化合物を遊離塩基または薬理学的に許容される塩として含む溶液は、水中で界面活性剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)と適切に混合して調製することができる。さらに、分散物は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびこれらの混合物中、および油中で調製することができる。通常の貯蔵条件および使用条件では、上述の製剤には、微生物の成長を抑えるために防腐剤が加えられている。
本発明の治療組成物または薬理組成物は、一般的に、組み合わせ治療の成分を有効量含み、医薬的に許容される媒体に溶解または分散されている。医薬的に許容される媒体または担体としては、任意の溶媒およびあらゆる溶媒、分散媒体、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張性剤および吸収遅延剤などが挙げられる。医薬的に活性な基質のための、このような媒体および薬剤の使用は、当該技術分野ではよく知られている。さらに、補助的な活性成分を、本発明の治療組成物に組み込んでもよい。
医薬組成物または薬理組成物の調製は、本開示の観点から、当業者に既知である。典型的には、上述の組成物は、注射可能な形態(液体溶液または懸濁物のいずれか)、溶液または懸濁物、注射前の液体を作るのに適した固体形態、経口投与用の錠剤または他の固体、徐放性カプセル、または現在使用されている任意の他の形態(例えば、クリーム、ローション、うがい薬、吸入剤など)として調製されてもよい。
滅菌注射用溶液は、必要な量の活性化合物を、上に列挙した種々の他の成分とともに、適切な溶媒に組み込み、必要な場合、滅菌濾過することによって調製される。一般的に、分散物は、種々の滅菌済活性成分を、塩基性分散媒体と、上に列挙した必要な他の成分とを含む滅菌ビヒクルに組み込むことによって調製される。滅菌注射用溶液を調製するための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、すでに滅菌濾過した溶液から、活性成分と任意の所望な追加成分の粉末を得る減圧乾燥技術および凍結乾燥技術である。
筋肉注射用のさらに高濃度の溶液を調製することも想定されている。この場合、溶媒としてDMSOを使用することが好ましい。なぜなら、DMSOは、浸透速度がきわめて速く、上述の活性化合物(複数を含む)または薬剤(複数を含む)を小さな領域に高濃度で送達するからである。
特定の施術領域をきれいにするために、外科医または医師またはヘルスケア分野の労働者によって滅菌配合物(例えば、食塩系洗浄剤)を使用することは、特に有用な場合がある。本発明の治療配合物は、うがい薬の形態で再構築されてもよく、または抗真菌試薬と組み合わせて再構築されてもよい。吸入形態も想定されている。本発明の治療配合物は、局所投与に適した形態(例えば、クリームおよびローション)で調製されてもよい。
このような溶液で使用するのに適した防腐剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロブタノール、チメロサールなどが挙げられる。適切なバッファとしては、ホウ酸、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸水素カリウム、ホウ酸ナトリウムおよびホウ酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、重リン酸ナトリウムなどが挙げられ、量は、pH約6〜8、好ましくはpH約7〜7.5を維持するのに十分な量である。適切な等張化剤は、デキストラン40、デキストラン70、デキストロース、グリセリン、塩化カリウム、プロピレングリコール、塩化ナトリウムなどがあり、眼用溶液の塩化ナトリウムの量は、0.9±0.2%の範囲である。適切な酸化防止剤および安定化剤としては、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオウレアなどが挙げられる。適切な湿潤剤および清澄剤としては、ポリソルベート80、ポリソルベート20、ポロキサマー282およびチロキサポールである。適切な増粘剤としては、デキストラン40、デキストラン70、ゼラチン、グリセリン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルプロピルセルロース、ラノリン、メチルセルロース、ペトロラタム、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。
配合したら、治療薬を、投薬処方物に適した様式で、薬理学的に有効な量で投与する。処方物は、種々の投薬形態(例えば、上述の注射可能な溶液)で簡単に投与できるが、薬物放出用カプセルなどを使用してもよい。
この観点で、投与する活性成分の量および組成物の容積は、治療対象の宿主動物によって変わる。投与に必要な活性成分の正確な量は、医師の判断によって決定され、個体に特有である。
典型的には、活性成分を分散させるのに必要なだけの最少容積の組成物を使用する。適切な投薬計画も、変わってもよいが、まずは化合物を投与し、結果をモニタリングし、さらに間隔をあけて、投薬量を調節する方法が典型的である。例えば、非経口投与の場合、必要な場合、適切に緩衝化した等張性水溶液を調製し、静脈投与、筋肉投与、皮下投与、さらには腹腔内投与する。ある投薬量を、等張性NaCl溶液1mLに溶解し、皮下注入用液または注射用液1000mLを目的の注入場所で加える(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences 15th Edition、1035〜1038ページおよび1570〜1580ページを参照)。
特定の実施形態では、活性化合物を経口投与してもよい。消化酵素によるタンパク質分解に耐性があるか、または耐性を付与された薬剤が想定される。このような化合物は、ペプチダーゼおよびリパーゼによる分解を避けるために、化学的に設計された薬剤または化学的に修飾された薬剤、右旋性ペプチド、およびペプチド処方物およびリポソーム処方物を徐放性カプセルに入れることが想定されている。
医薬的に許容される塩としては、酸付加塩が挙げられ、酸付加塩は、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、ホウ酸、リン酸、硫酸またはリン酸)または有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、クエン酸、コハク酸、メシル酸、マンデル酸、コハク酸、安息香酸、アスコルビン酸、メタンスルホン酸、a−ケトグルタル酸、a−グリセロリン酸、グルコース−1−リン酸など)を用いて作成される。遊離カルボキシル基を用いて作成される塩は、無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムまたは水酸化鉄)および有機塩基(イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカインなど)から誘導することもできる。医薬的に許容される塩の他の例としては、四級誘導体および分子内塩(例えば、N−オキシド)が挙げられる。
さらに、担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)、これらの適切な混合物および植物油を含有する溶媒または分散媒体であってもよい。例えば、コーティング(例えばレシチン)を使用することによって、分散物の場合では必要な粒径を維持することによって、または界面活性剤を使用することによって、適切な流動性を維持してもよい。微生物の作用を予防するには、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどの種々の抗菌剤および抗真菌剤を用いることができる。多くの場合に、例えば、糖類または塩化ナトリウムのような等張性薬剤を含むことが好ましい。注射用組成物の吸収時間を延ばすには、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンのような遅延吸収剤を組成物に使用することができる。
滅菌注射用溶液は、必要量の活性化合物を、上に列挙した種々の他の成分とともに、適切な溶媒に組み込み、必要な場合、滅菌濾過することによって調製される。一般的に、分散物は、種々の滅菌済活性成分を、塩基性分散媒体と、上に列挙した必要な他の成分とを含む滅菌ビヒクルに組み込むことによって調製される。滅菌注射用溶液を調製するための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、すでに滅菌濾過した溶液から、活性成分と任意の所望な追加成分の粉末を得る減圧乾燥技術および凍結乾燥技術である。
直接注射するために、高濃度の溶液を調製することも想定されている。この場合、溶媒としてDMSOを使用することが好ましい。なぜなら、DMSOは、浸透速度がきわめて速く、活性薬剤を小さな領域に高濃度で送達するからである。
配合したら、溶液を投薬処方物に適した様式で、薬理学的に有効な量で投与する。処方物は、種々の投薬形態(例えば、上述の注射可能な溶液)で簡単に投与できるが、薬物放出用カプセルなどを使用してもよい。
水溶液で非経口投与する場合、例えば、この溶液は、必要な場合、適切に緩衝化された液体の希釈物を、十分な量の生理食塩水またはグルコースで最初に等張性にする。この特定の水溶液は、特に、静脈投与、筋肉投与、皮下投与、さらには腹腔内投与に適している。この観点で、使用可能な滅菌水性媒体は、本開示の観点から、当業者にとって既知である。
非経口投与用(例えば、静脈注射用または筋肉注射用)に配合された化合物に加え、他の医薬的に許容される形態としては、例えば、経口投与用の錠剤または他の固体、リポソーム処方物、徐放性カプセル、および現在使用されている任意の他の形態が挙げられる(クリームを含む)。
他の投与態様に適したさらなる処方物としては、坐剤がある。坐剤の場合、従来のバインダーおよび担体としては、例えば、ポリアルキレングリコールまたはトリグリセリドが挙げられ、このような坐剤は、活性成分を0.5%〜10%、好ましくは、1%〜2%の範囲で含有する混合物から作成してもよい。
経口処方物は、上述のような通常使用する賦形剤を含み、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。上述の組成物を、溶液、懸濁物、錠剤、丸薬、カプセル、持続性放出処方物または粉末の形態にしてもよい。
ある所定の実施形態では、経口医薬組成物は、不活性希釈剤または吸収性の食用担体を含むか、または硬質または軟質のゼラチンシェルカプセルに入っていてもよく、または圧縮して錠剤になっていてもよく、または食事に直接混ぜてもよい。経口投与での治療の場合、活性化合物を、賦形剤に組み込んでもよく、体内摂取可能な錠剤、口腔用タブレット、トローチ剤、カプセル、エリキシル剤、懸濁物、シロップ、ウエハースなどの形態で使用してもよい。このような組成物および製剤は、少なくとも活性成分を0.1%含むべきである。組成物および製剤の割合は、もちろん変わってもよいが、簡便には、約2〜約75重量%、好ましくは25〜60重量%であってもよい。上述の治療に有用な組成物に含まれる活性化合物の量は、適切な投薬量が得られる量である。
さらに、錠剤、トローチ剤、丸薬、カプセルなどは、以下の成分を含有してもよい。バインダー(例えば、トラガカントゴム、アカシア、トウモロコシデンプンまたはゼラチン)、賦形剤(例えば、リン酸二カルシウム)、崩壊剤(例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、アルギン酸など)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)および甘味剤(例えば、ショ糖、ラクトースまたはサッカリンを加えてもよい)または香味剤(例えば、ペパーミント、冬緑油またはチェリー香味剤)。投薬単位の形態がカプセルの場合、上述の物質に加え、液体担体を含有してもよい。種々の他の物質は、コーティングとして存在してもよいし、または投薬単位の物理的形態を変える他の状態で存在してもよい。例えば、錠剤、丸薬またはカプセルは、セラック、糖類またはこの両方でコーティングされていてもよい。エリキシル剤のシロップは、活性化合物と、甘味剤としてショ糖と、防腐剤としてメチルパラベンおよびプロピルパラベンと、染料および香味剤(例えば、チェリーフレーバーまたはオレンジフレーバー)とを含有してもよい。
本発明の医薬組成物は、医薬製剤の形態(例えば、固体、半固体または液体の形態)で使用されてもよく、この形態は、本発明の1つ以上の化合物を活性成分として含み、外部、腸または非経口で適用するのに適した有機または無機の担体または賦形剤を含む。活性成分を、例えば、錠剤、ペレット、カプセル、坐剤、溶液、エマルション、懸濁物および使用に適した任意の他の形態用の通常の非毒性の医薬的に許容される担体と混合してもよい。使用可能な担体は、水、グルコース、ラクトース、アカシアゴム、ゼラチン、マンニトール、デンプンペースト、三ケイ酸マグネシウム、タルク、トウモロコシデンプン、ケラチン、コロイド状シリカ、ジャガイモデンプン、尿素、および製剤製造に使用するのに適した他の担体(固体、半固体または液体の形態)であり、それに加え、補助剤、安定化剤、増粘剤、着色剤および香料を使用してもよい。目的の活性化合物は、疾患のプロセスまたは状態に所望な効果を与えるのに十分な量で、医薬組成物に含まれる。
錠剤のような固体製剤を調製する場合、主要な活性成分を医薬担体、例えば、従来の錠剤化成分(例えば、トウモロコシデンプン、ラクトース、ショ糖、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、二リン酸カルシウムまたはゴム)および他の医薬的な希釈剤(例えば、水)と混合し、本発明の化合物またはその医薬的に許容される非毒性な塩の均質な混合物を含む固体製剤組成物を作成する。この製剤組成物が均質であるとは、活性成分が組成物全体に均一に分散されており、この組成物を、錠剤、丸薬およびカプセルのような均等な投薬形態に容易に分けることができることを意味する。次いで、この固体製剤組成物を、本発明の化合物を0.1〜約500mg含有する、上述の単位投薬形態に分ける。新規組成物の錠剤または丸薬を、コーティングするかまたは配合し、長期間作用するという利点を有する投薬形態を得る。例えば、錠剤または丸薬は、内側投薬成分および外側投薬成分を含んでいてもよく、外側投薬成分が内側投薬成分を包む形になっていてもよい。この2つの成分は、腸溶性の層で分割され、胃での消化に耐え、内側の成分がそのままの状態で十二指腸に到達するように作用するか、または放出を遅らせるように作用してもよい。腸溶性の層またはコーティングには種々の物質が使用可能であり、例えば、多くの高分子酸、および高分子酸とセラック、セチルアルコールおよび酢酸セルロースとの混合物が挙げられる。
経口投与用または注射用に本発明の組成物を組み込むことが可能な本発明の液体形態の組成物としては、許容される油(例えば、綿実油、ゴマ油、ココナツ油またはピーナッツ油)を用いるか、または静脈用、エリキシルおよび類似の医薬ビヒクルの場合なら、可溶化剤または乳化剤を用いた水溶液、香料を適切に加えたシロップ、水性懸濁物または油性懸濁物、およびエマルションが挙げられる。水性懸濁物に適した分散剤または懸濁剤としては、合成ゴムおよび天然ゴム、例えば、トラガカント、アカシア、アルギン酸塩、デキストラン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたはゼラチンが挙げられる。
吸入用または注入用の組成物としては、医薬的に許容される水性溶媒または有機溶媒または水性溶媒と有機溶媒との混合物の溶液および懸濁物、および粉末が挙げられる。液体組成物または固体組成物は、適切な医薬的に許容される上述の賦形剤を含んでもよい。好ましくは、上述の組成物を、経口投与するか、または局所的または全身的に効果を発揮させるために鼻から呼吸器に投与する。医薬的に許容される溶媒(好ましくは滅菌)に入った組成物を、不活性気体を用いて噴霧してもよい。噴霧された溶液を、噴霧デバイスから呼吸によって直接吸い込むか、または噴霧デバイスを顔用のマスク、テントまたは断続的に加圧する人工呼吸器に接続してもよい。溶液、懸濁物または粉末の組成物を、好ましくは、処方物を適切な様式で送達するデバイスを用い、経口投与または経鼻投与してもよい。
上述の臨床状態および疾患を治療するために、本発明の化合物を、従来の非毒性な医薬的に許容される担体、アジュバントおよびビヒクルを含有する単位投薬形態で、経口投与、局所投与するか、吸入スプレーで非経口投与するか、または直腸投与してもよい。非経口という用語は、本明細書で使用する場合、皮下注射、静脈注射、筋肉注射、胸骨注射または注入の技術を含む。
以下に記載の一般的な手順を用い、化合物を調製した。
(A:Rieke試薬を用いた、C−C結合カップリング反応の一般的な手順)
マイクロ波反応管中、Rieke試薬のTHF溶液(0.5M、2.9mmol)に、5−ブロモベンゾフラン(1.0mmol)を溶解した。この溶液にPd(PtBu3)2(0.05mmol)を加えた。混合物にN2気体を3〜5分間流し、マイクロ波を照射し(Personal Chemistry Emrys商標 Optimizerマイクロ波反応機)、100℃で30分間加熱した。反応が終了したら、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1N HCl水溶液、塩水で洗浄し、セライト濾過した。濾液をNa2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO system)で精製し、純粋な生成物を得た。
(B:N−C結合カップリングの一般的な手順)
5−ブロモベンゾフラン(1.0mmol)、ピペリジン(1.2mmol)、Pd(dppf)Cl2(0.03mmol)、dppf(0.045mmol)およびナトリウム tert−ブトキシド(1.5mmol)をトルエン(2mL)中で混合した。混合物にN2気体を3〜5分間流し、マイクロ波を照射し(Personal Chemistry Emrys商標 Optimizerマイクロ波反応機)、120℃で30分間加熱した。反応が終了したら、反応混合物をシリカゲルカラムの上に直接のせ、ISCO system(5% EtOAc−ヘキサン溶液)で精製し、純粋な生成物を得た。
(C:ベンゾフランボロン酸を合成する一般的な調製手順)
ベンゾフラン化合物(1.0mmol)の無水THF(20mL)溶液に、−78℃でn−BuLi(1.2mmol、2.5Mヘキサン溶液)を滴下した。得られた混合物を−78℃で20分間攪拌し、B(iPrO)3(1.5mmol)で処理した。反応混合物をゆっくり室温まで加温し、1時間攪拌した。反応物を氷浴で冷却し、2N HClまたは飽和NH4Clを加えて反応を停止させ、Et2Oで抽出した。有機抽出物を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮して所望のベンゾフランボロン酸を得て、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
(D:ボロン酸とハロゲン化アリールとをカップリングさせる一般的な手順)
ベンゾフランボロン酸(1.1mmol)、ハロゲン化アリール(1.0mmol)、トリエチルアミン(20mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(0.05mmol)をエタノール(30mL)中で混合し、マイクロ波発生装置で照射し、100℃で20分間加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒を除去した。残渣を水で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、減圧下で濃縮した(水層の処理は任意である)。シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、所望の生成物を得た。
(E:還元的アミノ化の一般的な手順)
アルデヒド(1.0mmol)、酢酸(1.5mmol)およびアゼチジン−3−カルボン酸またはピペリジン−4−カルボン酸(1.2〜1.5mmol)をDCM/MeOH(1:1、10mL)中で混合し、室温で1時間攪拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(0.5mmol)を加え、反応混合物を室温で2〜3時間攪拌した。減圧下で溶媒を濃縮した後、得られた残渣をDMSOに溶解し、濾過し、逆相分取HPLC(Phenomenex逆相Luna 5μ C18(2)カラム、60×内径21.2mm、移動相:A=0.05% TFA水溶液;B=0.05%TFA−アセトニトリル溶液。流速は10〜12mL/分であった)で精製し、所望の最終生成物を95%を超える純度で得た。最終生成物は、化合物59以外はすべてTFA塩として得られた。あるいは、還元的アミノ化の粗混合物をMeOHおよび水で微粉化することによって精製することができる。
(化合物1)
(1−(4−(5−フェニルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3-−カルボン酸)
(1−(2,2−ジエトキシエトキシ)−4−フェニルベンゼン(スキーム1の工程1):
4−フェニルフェノール(5g、29.4mmol)、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール(4.56mL、29.4mmol)およびKOH(1.94g、29.4mmol)をDMSO(15mL)中で混合し、還流下で6時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、KOH 0.60gを含有する氷に注ぎ、水で100mLになるまで希釈した。この溶液をEt2Oで抽出し(20mL×3回)、抽出物を合わせ、1N NaOH溶液、水および塩水で希釈し、乾燥し、減圧下で濃縮し、黄色油状物7.97g(94%)を得て、これをさらに精製することなく使用した。
(5−フェニルベンゾフラン(スキーム1の工程2)
1−(2,2−ジエトキシエトキシ)−4−フェニルベンゼン(3.52g、12.3mmol)およびポリリン酸(2.95g、29.4mmol)をベンゼン(60mL)中で混合し、還流下で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、PPAでデカンテーションし、シリカゲル栓で濾過し、ヘキサンで洗浄した。濾液および洗浄液を合わせ、減圧下で濃縮し、粗ベンゾフラン2.00gを得た。
(5−フェニルベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸(スキーム1の工程3))
5−フェニルベンゾフラン(816mg、4.21mmol)の無水THF(20mL)溶液に、−78℃でn−BuLi溶液(2.0mL、2.5Mヘキサン溶液)を滴下した。得られた混合物を−78℃で20分間攪拌し、B(iPrO)3(1.46mL、6.31mmol)で処理した。反応混合物をゆっくり室温まで加温し、1時間攪拌した。2N HClを加えて反応を停止させ、Et2Oで抽出した。抽出物を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮して粗ボロン酸1.2gを得て、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
(4−(5−フェニルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキーム1の工程4))
5−フェニルベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸(527mg、2.22mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド(315mg、1.70mmol)、パラジウムジクロロビス(トリフェニルホスフィン)(60mg、0.085mmol)およびトリエチルアミン(4.74mL、34mmol)のEtOH溶液にマイクロ波を照射し、100℃で1200秒間加熱した。生成した沈殿を濾過し、エタノールですすぎ、所望のベンズアルデヒド217mgを得た。
(1−(4−(5−フェニルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム1の工程5))
4−(5−フェニルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(49mg、0.14mmol)およびアゼチジン−3−カルボン酸(30mg、0.28mmol)をMeOH(1mL)中で混合し、室温で1時間攪拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(60mg、0.28mmol)を2回に分けて加え、反応混合物を16時間攪拌した。減圧下で溶媒を濃縮し、黄色固体を得て、これをDMSO(3mL)に溶解し、濾過して黄色溶液を得て、この溶液をHPLCで精製し、所望の生成物3mgを得た。
(化合物2)
(1−((4−(5−ブチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(2,2−ジエトキシエトキシ)−4−ブチルベンゼン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率90%)。
(5−ブチルベンゾフラン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率91%)。
(5−ブチルベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率67%)。
(4−(5−ブチルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率72%)。
(1−((4−(5−ブチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率42%)。
(化合物3)
(1−(4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(2,2−ジエトキシエトキシ)−4−ブトキシベンゼン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率84%)。
(5−ブトキシベンゾフラン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率81%)。
(5−フェニルベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸(スキーム1の工程3)
5−ブトキシベンゾフラン(1.0g、5.21mmol)の無水THF(20mL)溶液に、−78℃でn−BuLi(2.5mmol、2.5Mヘキサン溶液)を滴下した。得られた混合物を−78℃で20分間攪拌し、B(iPrO)3(1.80mL、7.8mmol)で処理した。反応混合物をゆっくり室温まで加温し、1時間攪拌した。2N HClを加えて反応を停止させ、Et2Oで抽出した。抽出物を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮して粗ボロン酸1.2gを得て、これをさらに精製することなく次の工程で使用した(収率98%)。
(4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキーム1の工程4))
5−フェニルベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸(702mg、3.0mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド(427mg、2.30mmol)、パラジウムジクロロビス(トリフェニルホスフィン)(80mg、0.11mmol)およびトリエチルアミン(6.5mL、45mmol)のEtOH(2mL)溶液にマイクロ波を照射し、100℃で1200秒間加熱した。生成した沈殿を濾過し、エタノールですすぎ、粗生成物620mgを得て、カラムクロマトグラフィーによって、所望の化合物375mgを得た(43%)。
(1−(4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム1の工程5))
4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(70mg、0.30mmol)、アゼチジン−3−カルボン酸(46mg、0.45mmol)および酢酸(0.50mmol)をMeOH−DCM(3:1、2mL)中で混合し、室温で1時間攪拌した。トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(211mg、1.00mmol)を加え、反応混合物を16時間攪拌した。減圧下で溶媒を除去し、黄色固体を得て、この固体をDMSO(3mL)に溶解し、濾過して黄色溶液を得て、HPLCで精製し、所望の生成物6mgを得た(収率5%)。
(化合物4)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(4−(2,2−ジエトキシエトキシ)ベンジル)ベンゼン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率84%)。
(5−ベンジルベンゾフラン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率89%)。
(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率66%)。
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率76%)。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率62%)。
(化合物5)
(1−((4−(7−ベンジルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ベンジル)ベンゼン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率99%)。
(7−ベンジルベンゾフラン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率84%)。
(7−ベンジルベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率67%)。
(4−(7−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率72%)。
(1−((4−(7−ベンジルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率81%)。
(化合物6)
(1−(4−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−シクロヘキシルベンゾフラン(スキーム2の工程1))
マイクロ波反応管中、シクロヘキシル亜鉛(II)ブロミドのTHF溶液(0.5M、15mL、7.40mmol)に、5−ブロモベンゾフラン(500mg、2.55mmol)を溶解した。この溶液にPd(PtBu3)2(65mg、0.128mmol、0.05当量)を加えた。混合物にN2気体を3〜5分間流し、マイクロ波を照射し、100℃で30分間加熱した。反応が終了したら、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1N HCl水溶液、塩水で洗浄し、セライト濾過した。濾液をNa2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO system、5%EtOAc−ヘキサン溶液)で精製し、所望の生成物0.217gを得た(収率43%)。
(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキーム2の工程2))
5−シクロヘキシルベンゾフラン(150mg、0.75mmol)の無水THF(5mL)溶液に、−78℃でn−BuLi溶液(360μL、0.9mmol、2.5Mヘキサン溶液)を滴下した。得られた混合物を−78℃で40分間攪拌し、B(iPrO)3(260μL、1.13mmol)で処理した。反応混合物をゆっくり室温まで加温し、1時間攪拌した。TLCによって、反応が終了していることを示した。反応物を氷浴で冷却し、2N HCl(3mL)を加えて反応を停止させ、Et2Oで抽出した。有機抽出物を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮して所望のボロン酸(0.156g、収率85%)を得て、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
(4−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキーム2の工程3))
5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イルボロン酸(75mg、0.37mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド(62mg、0.34mmol)、トリエチルアミン(1.1mL、7.5mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(13mg、0.05mmol)をエタノール(11mL)中で混合し、マイクロ波発生装置で照射し、100℃で20分間加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒を除去した。残渣をISCO systemを用いたシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(52mg、収率46%)を得た。
(1−(4−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム2の工程4))
4−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(30mg、0.1mmol)、酢酸(9μL、0.15mmol)およびアゼチジン−3−カルボン酸(15mg、0.15mmol)をDCM/MeOH(1:1、2mL)中で混合し、室温で1時間攪拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(3.1mg、0.05mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。減圧下で溶媒を濃縮した後、得られた残渣を熱MeOHに溶解し、濾過した。濾液および白色固体を熱DMSOに溶解し、逆相分取HPLC(Phenomenex逆相Luna 5μ、C18(2)カラム、60×内径21.2mm)で精製し、所望の最終生成物(16mg、収率42%)を白色粉末として得た。
(化合物7)
(1−(4−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)ピペリジン−4−カルボン酸)
4−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(22mg、0.07mmol)、酢酸(7μL、0.11mmol)およびピペリジン−4−カルボン酸(14mg、0.11mmol)をDCM/MeOH(1:1、1.6mL)中で混合し、室温で1時間攪拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(2.3mg、0.05mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌した。減圧下で溶媒を濃縮した後、得られた残渣をDMSOに溶解し、濾過し、逆相分取HPLC(Phenomenex逆相Luna 5μ C18(2)カラム、60×内径21.2mm)で精製し、所望の最終生成物(15.4mg、51%)を得た。
(化合物8)
(1−((4−(5−ブチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)ピペリジン−4−カルボン酸)
ピペリジン−4−カルボン酸を用いる以外は、化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率57%)。
(化合物9)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)ピペリジン−4−カルボン酸)
ピペリジン−4−カルボン酸を用いる以外は、化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した。
(化合物10)
(1−((4−(5−イソブチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム2)
(5−イソブチルベンゾフラン(スキーム2の工程1))
マイクロ波反応管中、イソブチル亜鉛(II)ブロミドのTHF溶液(0.5M、15mL、7.40mmol)に、5−ブロモベンゾフラン(500mg、2.56mmol)を溶解した。この溶液にPd(PtBu3)2(65mg、0.128mmol、0.05当量)を加えた。混合物にN2気体を3〜5分間流し、マイクロ波を照射し、100℃で30分間加熱した。反応が終了したら、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1N HCl水溶液、塩水で洗浄し、セライト濾過した。濾液をNa2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO system、5%EtOAc−ヘキサン溶液)で精製し、所望の生成物0.331gを得た(収率74%)。
(5−イソブチルベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキーム2の工程2))
5−イソブチルベンゾフラン(331mg、1.9mmol)の無水THF(12mL)溶液に、−78℃でn−BuLi溶液(912μL、2.28mmol、2.5Mヘキサン溶液)を滴下した。得られた混合物を−78℃で40分間攪拌し、B(iPrO)3(658μL、2.85mmol)で処理した。反応混合物をゆっくり室温まで加温し、1時間攪拌した。TLCによって、反応が終了していることを示した。反応物を氷浴で冷却し、2N HCl(6mL)を加えて反応を停止させ、Et2Oで抽出した。有機抽出物を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮して粗ベンゾフランボロン酸(0.76g)を得て、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
(4−(5−イソブチルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキーム2の工程3))
5−イソブチルベンゾフラン−2−イルボロン酸(70mg、0.33mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド(61mg、0.33mmol)、トリエチルアミン(1.7mL、12.6mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(12mg、0.017mmol)をエタノール(10mL)中で混合し、マイクロ波発生装置で照射し、100℃で20分間加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒を除去した。残渣を水で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、減圧下で濃縮した(水層の処理は任意である)。ISCO systemを用いたシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た(59mg、収率65%)。
(1−((4−(5−イソブチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム2の工程4))
4−(5−イソブチルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(30mg、0.11mmol)、酢酸(10μL、0.15mmol)およびアゼチジン−3−カルボン酸(16mg、0.16mmol)をDCM/MeOH(1:1、2mL)中で混合し、室温で1時間攪拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(3.4mg、0.054mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。減圧下で溶媒を濃縮した後、得られた残渣をDMSOに溶解し、逆相分取HPLC(Phenomenex逆相Luna 5μ、C18(2)カラム、60×内径21.2mm)で精製し、所望の最終生成物(25.6mg、収率65%)を無色膜状物として得た。
(化合物11)
1−((4−(5−フェネチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物6の実施例と同様の様式で、表題化合物を調製した。
(化合物12)
(1−(4−(5−ピリジン−3−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(3−(ベンゾフラン−5−イル)ピリジン(Suzukiカップリングを用いる以外は、スキーム2の工程1)
5−ピリジン−3−イルボロン酸(390mg、3.18mmol)、5−ブロモベンゾフラン(500mg、2.54mmol)、パラジウムジクロロビス(トリフェニルホスフィン)(111mg、0.16mmol)およびトリエチルアミン(8.8mL、63.5mmol)のEtOH溶液にマイクロ波を照射し、100℃で1200秒間加熱した。溶媒を除去した後、CH2Cl2に溶解し、濾過し、減圧下で溶媒を濃縮した後に、残渣を得た。この化合物をISCOで精製し、表題化合物316mgを淡黄色固体として得た。
(5−(ピリジン−3−イル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキーム2の工程2))
3−(ベンゾフラン−5−イル)ピリジン(310mg、1.59mmol)の無水THF(10mL)溶液に、−78℃でn−BuLi溶液(0.76mL、2.5Mヘキサン溶液)を滴下した。得られた混合物を−78℃で30分間攪拌し、B(iPrO)3(0.55mL、2.39mmol)で処理した。反応混合物をゆっくり室温まで加温し、1時間攪拌した。TLCによって、2N HClを加えて反応を停止させ、Et2Oで抽出した。5N NaOH(pH=約6)で水層を中和し、THF:エーテル(1:1)で3回抽出した。抽出物を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮して粗ボロン酸241mgを得て、これをさらに精製することなく使用した。
(4−(5−(ピリジン−3−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキーム2の工程3))
化合物6の実施例と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率44%)。
(1−(4−(5−(ピリジン−3−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム2の工程4)
化合物6の実施例と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率22%)。
(化合物13)
(1−(4−(5−イソブチルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)ピペリジン−4−カルボン酸)
4−(5−イソブチルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(22mg、0.08mmol)、酢酸(7μL、0.12mmol)およびピペリジン−4−カルボン酸(15mg、0.12mmol)をDCM/MeOH(1:1、1.4mL)中で混合し、室温で1時間撹拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(2.5mg、0.04mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。減圧下で溶媒を濃縮した後、得られた残渣をDMSOに溶解し、逆相分取HPLC(Phenomenex逆相Luna 5μ、C18(2)カラム、60×内径21.2mm)で精製し、所望の最終生成物を得た(16.9mg、55%)。
(化合物14)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)2−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)2−フルオロベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率67%)。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)2−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率54%)。
(化合物15)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率65%)。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率56%)。
(化合物16)
(1−(4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)ピペリジン−4−カルボン酸)
4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(50mg、0.20mmol)、ピペリジン−4−カルボン酸(41mg、0.31mmol)および酢酸(030mmol)をMeOH−DCM(3:1、2mL)中で混合し、室温で1時間撹拌した。トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(135mg、0.64mmol)を加え、反応混合物を16時間攪拌した。減圧下で溶媒を除去し、黄色固体を得て、この固体をDMSO(3mL)に溶解し、濾過して黄色溶液を得て、HPLCで精製し、所望の生成物を得た。
(化合物17)
(1−((6−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)ピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
工程3(スキーム2)で6−ブロモ−3−ピリジンカルボキサアルデヒドを用いる以外は化合物6の実施例と同様の様式で、表題化合物を調製した。
(化合物18)
(1−(4−(5−(6−メチルピリジン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム2)
工程1(スキーム2)で(6−メチルピリジン−2−イル)亜鉛(II)ブロミドを用いる以外は化合物6の実施例と同様の様式で、表題化合物を調製した。
(化合物19)
(1−(4−(5−フェノキシベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(2,2−ジエトキシ−エトキシ)−4−フェノキシ−ベンゼン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した。
(5−フェノキシ−ベンゾフラン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率65%)。
(5−フェノキシベンゾフラン−2−イルボロン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率74%)。
(4−(5−フェノキシベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率65%)。
(1−(4−(5−フェノキシベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率7%)。
(化合物20)
(1−((4−(5−イソペンチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−イソペンチルベンゾフラン)
化合物6の実施例(スキーム2の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率75%)。
(5−イソペンチルベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸)
化合物6の実施例(スキーム2の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率53%)。
(4−(5−イソペンチルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物6の実施例(スキーム2の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率79%)。
(1−((4−(5−イソペンチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物6の実施例(スキーム2の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率63%)。
(化合物21)
(1−((4−(6−ブトキシベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(2,2−ジエトキシエトキシ)−3−ブトキシベンゼン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率86%)。
(6−ブトキシベンゾフラン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率83%)。
(6−ブトキシベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率76%)。
(4−(6−ブトキシベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率62%)。
(1−((4−(6−ブトキシベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率46%)。
(化合物22)
(1−((2−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)チアゾール−5−イル)メチル)−3−カルボン酸)
(2−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)チアゾール−5−カルボアルデヒド)
2−ブロモチアゾール−5−カルボアルデヒドを用いる以外は、化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率29%)。
(1−((2−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)チアゾール−5−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率36%)。
(化合物23)
(1−((4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)4−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)4−フルオロベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率36%)。
(1−((4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)4−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率51%)。
(化合物24)
(1−((4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)−3−メトキシベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率65%)。
(1−((4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)−3−メトキシフェニル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率36%)。
(化合物25)
(1−((5−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)チオフェン−2−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)チオフェン−2−カルボアルデヒド)
5−ブロモチオフェン−2−カルボアルデヒドを用いる以外は、化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率32%)。
(1−((5−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)チオフェン−2−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率27%)。
(化合物26)
(1−((6−(5−ブトキシルベンゾフラン−2−イル)ピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)ピリジン−3−カルボキサアルデヒド)
6−ブロモ−3−ピリジンカルボキサアルデヒドを用い、工程4(スキーム1)と同じ様式で、表題化合物を調製した(48%)。
(1−((6−(5−ブトキシルベンゾフラン−2−イル)ピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
上述の一般的な方法の工程5(スキーム1)と同様に、表題化合物を調製した(収率68%)。
(化合物27)
(1−(4−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−シクロヘキシルベンゾフラン(スキーム2の工程1))
マイクロ波反応管中、シクロヘキシル亜鉛(II)ブロミドのTHF溶液(0.5M、15mL、7.40mmol)に、5−ブロモベンゾフラン(500mg、2.55mmol)を溶解した。この溶液にPd(PtBu3)2(65mg、0.128mmol、0.05当量)を加えた。混合物にN2気体を3〜5分間流し、マイクロ波を照射し、100℃で30分間加熱した。反応が終了したら、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、1N HCl水溶液、塩水で洗浄し、セライト濾過した。濾液をNa2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO system、5%EtOAc−ヘキサン溶液)で精製し、所望の生成物0.217gを得た(収率43%)。
(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキーム2の工程2))
5−シクロヘキシルベンゾフラン(150mg、0.75mmol)の無水THF(5mL)溶液に、−78℃でn−BuLi溶液(360μL、0.9mmol、2.5Mヘキサン溶液)を滴下した。得られた混合物を−78℃で40分間攪拌し、B(iPrO)3(260μL、1.13mmol)で処理した。反応混合物をゆっくり室温まで加温し、1時間攪拌した。TLCによって、反応が終了していることを示した。反応物を氷浴で冷却し、2N HCl(3mL)を加えて反応を停止させ、Et2Oで抽出した。有機抽出物を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮して所望のボロン酸(0.156g、収率85%)を得て、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
(4−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)2−フルオロベンズアルデヒド(スキーム2の工程3))
5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イルボロン酸(75mg、0.37mmol)、4−ブロモ−2−フルオロベンズアルデヒド(48mg、0.24mmol)、トリエチルアミン(1.1mL、7.5mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(12mg、0.05mmol)をエタノール(11mL)中で混合し、マイクロ波発生装置で照射し、100℃で20分間加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒を除去した。残渣を水で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、減圧下で濃縮した(水層の処理は任意である)。ISCO systemを用いたシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た(51mg、収率49%)。
(1−(4−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム2の工程4))
4−(5−シクロヘキシルベンゾフラン−2−イル)3−フルオロベンズアルデヒド(40mg、0.12mmol)、酢酸(10μL、0.15mmol)およびアゼチジン−3−カルボン酸(15mg、0.15mmol)をDCM/MeOH(1:1、2mL)中で混合し、室温で1時間攪拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(3.0mg、0.05mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。減圧下で溶媒を濃縮した後、得られた残渣を熱MeOHに溶解し、濾過した。濾液および白色固体を熱DMSOに再び溶解し、逆相分取HPLC(Phenomenex逆相Luna 5μ、C18(2)カラム、60×内径21.2mm)で精製し、所望の最終生成物を白色粉末として得た(12mg、収率42%)。
(化合物28)
(1−((4−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾフラン)
チオフェン−2−イルボロン酸を用いる以外は、化合物6の実施例(スキーム2の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率55%)。
(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル−ボロン酸)
化合物6の実施例(スキーム2の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率77%)。
(4−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物6の実施例(スキーム2の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率61%)。
(1−((4−(5−(チオフェン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物6の実施例(スキーム2の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率31%)。
(化合物29)
(3−(6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン酸)
(2−(3−ブロモフェニル)エタンアミン(スキーム7の工程1))
LiAlH4(3.04g、80mmol)の乾燥THF(100mL)懸濁物を−5℃まで冷却した。濃H2SO4(3.9g、40mmol)を滴下し、得られた混合物を−5℃で1時間撹拌した。3−ブロモ−ベンゼンアセトニトリル(9.80g、50mmole)のTHF(5mL)溶液を滴下し、加え終わったら、反応物を室温まで加温した。反応物を室温で1時間撹拌し、0℃まで再び冷却し、THF:H2O 1:1混合物(12.4mL)を加えて反応を停止させた。Et2O(50mL)を加え、次いで、3.6M NaOH溶液(24.4mL)を加えた。混合物をセライト濾過し、固体にEt2Oを加えて十分に洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して表題化合物を得た(9.7g、97%)。粗化合物を次の工程で使用した。
(N−(3−ブロモフェネチル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(スキーム7の工程2))
3−ブロモベンゼンエタンアミン(9.70g、48.5mmol)および2,6−ルチジン(5.8mL、50.0mmol)を乾燥CH2Cl2(150mL)中で混合し、0℃まで冷却した。無水トリフルオロ酢酸(5.6mL、40mmole)を滴下し、反応物を室温まで加温し、24時間撹拌した。この溶液に水(120mL)を加え、相分離させ、水層をCH2Cl2で抽出した(100mL×2回)。有機相を合わせ、1N HCl(100mL)および飽和NaHCO3(100mL)で順に洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して表題化合物を得た(12.3g、86%)。粗化合物を次の工程で使用した。
(1−(6−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノンおよび1−(8−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(スキーム7の工程3))
氷酢酸(68mL)および濃硫酸(45mL)の混合物を、N−(3−ブロモフェネチル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(12.3g、41.54mmol)およびパラホルムアルデヒド(2.0g)の混合物に加えた。反応物を室温で24時間撹拌し、冷水300mLに注いだ。水溶液をEtOAcで抽出した(150mL×3回)。有機相を合わせ、飽和NaHCO3(200mL)で洗浄し、水で洗浄した(200mL×2回)。有機相をNa2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をISCOカラム(20% EtOAc/ヘキサン)で精製し、表題化合物の混合物を得た(9.6g、75%)。
(6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(スキーム7の工程4))
5−ベンジルベンゾフラン−2−イルボロン酸(252mg、1.0mmol)のエタノール(3mL)溶液を、1−(6−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノンおよび1−(8−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(308mg、1.0mmol)、Pd(PPh3)4、トルエンおよび2M Na2CO3(3.5mL)の混合物に加えた。得られた混合物を加熱し、一晩還流させた。反応物を減圧下で濃縮し、残渣を水で希釈した。水相をEtOAcで抽出した(50mL×3回)。有機相を合わせ、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をISCOカラム(5%から10%のMeOH/CH2Cl2)で精製し、表題化合物を得た(189mg、56%)。
(tert−ブチル 3−(6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエート(スキーム6の工程5))
6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(67mg、0.2mmol)をメタノール(2mL)に溶解した。DIEA(0.35mL)およびアクリル酸 tert−ブチルエステル(51mg、0.4mmol)を加えた。混合物にマイクロ波を照射し、30分間で90℃まで加熱した。すべての溶媒を蒸発させ、tert−ブチル 3−(6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエートの粗生成物をさらに精製することなく、次の工程で使用した。
(3−(6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン酸(スキーム7の工程6))
tert−ブチル 3−(6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエート(40mg、0.086mol)のCH2Cl2(1mL)溶液に、TFA(1μL)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。すべての溶媒を蒸発させた。混合物を逆相分取HPLCで精製し、表題化合物を得た(14mg、40%)。
(化合物30)
(1−(4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−シクロペンチルベンゾフラン)
化合物6の実施例(スキーム2の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率67%)。
(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸)
化合物6の実施例(スキーム2の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率)。
(4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物6の実施例(スキーム2の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率95%)。
(1−(4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム2の工程4))
化合物6の実施例(スキーム2の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率71%)。
(化合物31)
(1−(3−フルオロ−4−(5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン(スキーム3の工程1))
5−ブロモベンゾフラン(2g、10mmol)、ピペリジン(1.2mL、12mmol)、Pd(dppf)Cl2(245mg、0.3mmol)、dppf(250mg、0.45mmol)およびナトリウム tert−ブトキシド(1.44g、15mmol)をトルエン(10mL)中で混合した。混合物にN2気体を3〜5分間流し、マイクロ波を照射し(Personal Chemistry Emrys商標 Optimizerマイクロ波反応機)、120℃で30分間加熱した。反応が終了したら、反応混合物をシリカゲルカラムの上に直接のせ、ISCO system(2%未満のEtOAを含むヘキサン溶液)で精製し、所望の生成物0.539gを得た(収率27%)。
注:表題化合物は非常に揮発性のようであった。溶媒の蒸発は、非常に注意深く行うべきである。
(5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキーム3の工程2))
1−(ベンゾフラン−5−イル)ピペリジン(140mg、0.70mmol)の無水THF(5mL)溶液に、−78℃でn−BuLi溶液(334μL、0.83mmol、2.5Mヘキサン溶液)を滴下した。得られた混合物を−78℃で40分間攪拌し、B(iPrO)3(241μL、1.04mmol)で処理した。反応混合物をゆっくり室温まで加温し、1時間攪拌した。TLCによって、反応が終了していることを示した。反応物を氷浴で冷却し、飽和NH4Cl(1.5mL)を加えて反応を停止させ、Et2Oで抽出した。水層を分離し、pHが5になるまで中和した。溶液は濁り、これを酢酸エチルで抽出した(3回)。有機抽出物を合わせ、減圧下で濃縮し、所望のボロン酸を褐色固体として得て(0.16g、収率94%)、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
(3−フルオロ−4−(5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキーム3の工程3))
5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(50mg、0.204mmol)、4−ブロモ−3−フルオロベンズアルデヒド(37mg、0.184mmol)、トリエチルアミン(0.56mL、4.1mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(14mg、0.02mmol)をエタノール(5mL)中で混合し、マイクロ波発生装置で照射し、100℃で20分間加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒を除去した。残渣をISCO systemを用いたシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(15mg、収率15%)を得た。
(1−(3−フルオロ−4−(5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩(スキーム3の工程4))
3−フルオロ−4−(5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(9mg、0.028mmol)、酢酸(2.5μL、0.042mmol)およびアゼチジン−3−カルボン酸(4.2mg、0.042mmol)をDCM/MeOH(2:1、0.9mL)中で混合し、室温で1時間攪拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(1.0mg、0.014mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。減圧下で溶媒を濃縮した後、得られた残渣をDMSOに溶解し、逆相分取HPLC(Phenomenex逆相Luna 5μ、C18(2)カラム、60×内径21.2mm、移動相:A=0.05% TFA水溶液;B=0.05%TFA−アセトニトリル溶液。流速は12mL/分であった。勾配は、25分間でB2%からB52%であった)で精製し、所望の最終生成物(二トリフルオロ酢酸塩)を白色粉末として得た(10.3mg、収率70%)。
(化合物32)
(1−((6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ニコチンアルデヒド)
6−ブロモ−3−ピリジンカルボキサアルデヒドを用いる以外は、化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率53%)。
(1−((6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率33%)。
(化合物33)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−メトキシフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−メトキシベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率60%)。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−メトキシフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率50%)。
(化合物34)
(1−(4−(5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキーム3の工程3))
5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(90mg、0.367mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド(62mg、0.330mmol)、トリエチルアミン(1.0mL、7.3mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(12.8mg、0.02mmol)をエタノール(9mL)中で混合し、マイクロ波発生装置で照射し、100℃で20分間加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒を除去した。残渣をISCO systemを用いたシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(31mg、収率28%)を得た。
(1−(4−(5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム3の工程4)
4−(5−(ピペリジン−1−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(31mg、0.102mmol)、酢酸(9μL、0.15mmol)およびアゼチジン−3−カルボン酸(12.3mg、0.122mmol)をDCM/MeOH(2:1、1.5mL)中で混合し、室温で1時間攪拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(3.2mg、0.051mmol)を加え、反応混合物を室温で3時間攪拌した。減圧下で溶媒を濃縮した後、得られた残渣をDMSOに溶解し、逆相分取HPLC(Phenomenex逆相Luna 5μ、C18(2)カラム、60×内径21.2mm、移動相:A=0.05% TFA水溶液;B=0.05%TFA−アセトニトリル溶液)で精製し、所望の最終生成物(二トリフルオロ酢酸塩)を白色粉末として得た(29.1mg、収率57%)。
(化合物35)
(6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−2−(2−カルボキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリニウム 2,2,2−トリフルオロアセテート(スキーム7の工程6)
化合物29の精製中に、逆相分取HPLCによって表題化合物を単離した。
(化合物36)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−クロロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(エトキシカルボニル)−2−クロロフェニルトリフルオロメタンスルホネート)
3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸エチル(5.02g、25.0mmol)およびピリジン(2.2mL、27,5mmol)のDCM(31mL)溶液に、−10℃でトリフルオロ無水酢酸(4.6μL、27.2mmol)を滴下した。反応混合物を−10℃で1時間撹拌し、室温まで加温し、さらに2時間撹拌した。反応混合物にH2Oを加えて反応を停止させ、得られた二相混合物を15分間撹拌した。層分離させ、有機層を0.2N HCl、水および塩水で洗浄した。最終的に得られた有機層を乾燥し(Na2SO4)、減圧下で濃縮し、白色固体6.8gを得た。この固体は、トリフラートおよび残ったフェノールの混合物を含有していた。この混合物をDCMに再び溶解し、シリカゲル栓を通し、純粋なトリフラート3.8g(45%)と、出発物質を含む不純物含有生成物3gとを得た。
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−クロロ安息香酸エチル(スキーム5の工程2))
化合物40の実施例(スキーム5の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率94%)。
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−クロロフェニル)メタノール(スキーム5の工程3))
化合物40の実施例(スキーム5の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(一級アルコールとアルデヒド1:1混合物66mg、さらに精製することなく使用した)。
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−クロロベンズアルデヒド(スキーム5の工程4))
化合物40の実施例(スキーム5の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(2工程で63%)。
(1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−クロロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム5の工程5))
化合物40の実施例(スキーム5の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率42%)。
(化合物37)
(3−(6−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン酸)
(tert−ブチル 3−(6−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエート(スキーム8の工程1))
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−オール臭化水素酸塩(345mg、1.5mmol)、アクリル酸 tert−ブチル(0.44mL、3.0mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(2.6mL、15.0mmol)MeOH溶液にマイクロ波を照射し、90℃で1800秒間加熱した。溶媒を除去して残渣を得て、残渣をISCOカラム(2%から5%のMeOH/CH2Cl2)で精製し、表題化合物を得た(332mg、80%)。
(tert−ブチル 3−(6−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエート(スキーム8の工程2))
tert−ブチル 3−(6−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエート(111mg、0.4mmol)のピリジン(5mL)溶液に、0℃で無水トリフルオロスルホン酸(87μL、0.52mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、濃縮し、ISCOカラム(2%から5%のMeOH/CH2Cl2)で精製し、表題化合物を得た(93mg、57%)。
(tert−ブチル 3−(6−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエート(スキーム8の工程3))
5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イルボロン酸(78mg、0.34mmol)、tert−ブチル 3−(6−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエート(93mg、0.23mmol)、トリエチルアミン(0.95mL、6.8mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(16mg、0.02mmol)をエタノール(5mL)中で混合し、これにマイクロ波発生装置で照射し、100℃で20分間加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒を除去した。残渣をISCO systemを用いたシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た(34mg、収率34%)。
(3−(6−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン酸(スキーム8の工程4))
tert−ブチル 3−(6−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエート(25mg、0.056mmol)のCH2Cl2(0.5mL)溶液を撹拌し、これにTFA(0.5mL)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。減圧下で、溶媒および過剰量のTFAを除去し、黄色油状物を得て、これをCH2Cl2/ヘキサン(1:4)の混合物ですすぎ、エーテルですすいだ。減圧下で溶媒を除去し、表題化合物を得た(19mg、90%)。
(化合物38)
(1−(4−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−ヒドロキシベンゾフラン(スキーム4の工程1))
5−メチルベンゾフラン(0.5g、3.37mmol)のDCM(7mL)溶液を氷冷し、三臭化ホウ素(3.4mL、3.37mmol、1M DCM溶液)を加えた。淡褐色溶液を0℃で1時間撹拌し、さらに1当量の三臭化ホウ素(3.4mL)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。TLC分析によって、反応が終了していることを示した。混合物を氷に注ぎ、Na2CO3を用いてpHを7に調節した。水層をDCMで抽出した(2回)。有機層を合わせ、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮した。得られた淡褐色固体は、満足のいく純度であったので、さらに精製することなく次の工程で使用した。0.36g(収率79.6%)。
(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン(スキーム4の工程2))
5−ヒドロキシベンゾフラン(200mg、1.49mmol)、トリフェニルホスフィン(547mg、2.09mmol)およびシクロペンチル−メタノール(203mg、2.02mmol)のTHF3mL溶液に、DEAD(362mg、2.09mmol)をゆっくりと加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣を、0〜5%のAcOEt−ヘキサン溶液を用いたISCOカラムクロマトグラフィーで精製した。表題化合物を白色固体として得た(0.208g、収率65%)。
(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキーム1の工程3)
化合物1の実施例(スキーム1の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率94.7%)。
(4−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(スキーム1の工程4))
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した(収率53%)。
(1−(4−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム1の工程5))
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した(収率79%)。
(化合物39)
(1−(4−(5−シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキーム1の工程4))
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した(収率33%)。
(1−(4−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム1の工程5))
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した(収率76%)。
(化合物40)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−シアノフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(エトキシカルボニル)2−シアノフェニルトリフルオロメタンスルホネート)
化合物36の実施例と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率92%)。
(エチル−4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−シアノベンゾエート(スキーム1、工程4)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率26%)。
(2−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−5−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(スキーム5、工程3))
エチル−4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−シアノベンゾエート(0.05g、0.13mmol)、ホウ化水素ナトリウム(0.01g、0.26mmol)および塩化カルシウム(0.015g、0.13mmol)のエタノール(2.5mL)溶液を室温で1時間撹拌した。水を加え、水層を酢酸エチルで抽出した(10mL、2回)。有機層を水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。収率75%。
(2−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−5−ホルミルベンゾニトリル(スキーム5、工程4))
2−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−5−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(0.03g、0.09mmol)、モレキュラーシーブ4A(0.2g)、TPAP(0.0016mg、0.004mmol)およびN−モルホリノオキシド(0.02g、0.18mmol)をアセトニトリルに懸濁させ、1時間撹拌し、セライト濾過し、表題化合物を収率93%で得た(スキーム5、工程4)。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−シアノフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム1、工程5))
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率28%)。
(化合物41)
(1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)ピロリジン−3−カルボン酸)
スキーム1の工程5に記載した還元的アミノ化手順にしたがって、表題化合物をラセミ体混合物として調製した(収率60%)。
(化合物42)
(1−(4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(スキーム2の工程3))
5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イルボロン酸(276mg、1.2mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド(162mg、0.80mmol)、パラジウムジクロロビス(トリフェニルホスフィン)(56mg、0.08mmol)およびトリエチルアミン(2.2mL、16mmol)のEtOH(5mL)溶液にマイクロ波を照射し、100℃で20分間加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒を除去した。残渣をISCO systemを用いたシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(34mg、収率34%)を得た。
(1−(4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム1の工程5))
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(20mg、収率18%)。
(化合物43)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−メチルフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−メチル安息香酸メチル(スキーム5の工程2))
化合物40の実施例(スキーム5の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率52%)。
((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−メチルフェニル)メタノール(スキーム5の工程3))
化合物40の実施例(スキーム5の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率86%)。
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−メチルベンズアルデヒド(スキーム5の工程4))
化合物40の実施例(スキーム5の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率90%)。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−メチルフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム1の工程5))
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率62%)。
(化合物44)
(3−(6−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン酸)
(tert−ブチル 3−(6−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエート(スキーム8の工程3))
化合物37の実施例(スキーム8の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(57mg、収率50%)。
(3−(6−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン酸(スキーム8の工程4))
化合物37の実施例(スキーム8の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(25mg、収率75%)。
(化合物45)
(3−(5−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアミノ)−プロパン酸)
スキーム1の工程5に記載した還元的アミノ化手順にしたがって、表題化合物を調製した(収率60%)。
(化合物46)
(3−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチルアミノ)−3−メチルブタン酸)
アゼチジン−3−カルボン酸の代わりに3−アミノ−3−メチルブタン酸を用い、化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率46%)。
(化合物47)
(1−((4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)−3−メトキシフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)−3−メトキシベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率56%)。
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、還元的アミノ化について上述した一般的な方法で表題化合物を調製した(収率71%)。
(化合物48)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3,5−ジフルオロベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率66%)。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3,5−ジフルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率62%)。
(化合物49)
(1−(4−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン(スキーム4の工程2))
化合物38の実施例(スキーム4の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率49%)。
(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキーム1の工程3))
化合物1の実施例(スキーム1の工程3)と同様に、上述の一般的な方法Cで表題化合物を調製した(収率98%)。
(4−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロべンズアルデヒド(スキーム1の工程4))
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した(収率50%)。
(1−(4−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した(収率68%)。
(化合物50)
(1−((4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)−3−クロロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(2−クロロ−4−ホルミルフェニルトリフルオロメタンスルホネート)
3−クロロ−ヒドロキシ安息香酸エチルの代わりに3−クロロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒドを用い、化合物36の実施例と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率92%)。
(4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)−3−クロロベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率72%)。
(1−((4−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)−3−クロロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率66%)。
(化合物51)
(1−((3−クロロ−4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(3−クロロ−4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)安息香酸エチル)
化合物40の実施例(スキーム5の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率73%)。
((3−クロロ−4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メタノール)
化合物40の実施例(スキーム5の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(一級アルコールとアルデヒド1:1混合物142mg、さらに精製することなく使用した)。
(3−クロロ−4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物40の実施例(スキーム5の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(2工程で61%)。
(1−((3−クロロ−4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物40の実施例(スキーム5の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率60%)。
(化合物52)
(3−(N−((4−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロパン酸)
3−(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロパン酸を用いる以外は、化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率13%)。
(化合物53)
(1−((3−フルオロ−4−(5−モルホリノベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(ベンゾフラン−5−イル)モルホリン)
化合物31の実施例(スキーム3の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率52%)。
(5−モルホリノベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸)
化合物31の実施例(スキーム3の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率72%)。
(3−フルオロ−4−(5−モルホリノベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物31の実施例(スキーム3の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率52%)。
(1−((3−フルオロ−4−(5−モルホリノベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率28%)。
(化合物54)
(4−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)モルホリン−2−カルボン酸)
アゼチジン−3−カルボン酸の代わりにモルホリン−2−カルボン酸を用い、化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率57%)。
(化合物55)
(4−((4−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)モルホリン−2−カルボン酸)
アゼチジン−3−カルボン酸の代わりにモルホリン−2−カルボン酸を用い、化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率57%)。
(化合物56)
(1−(5−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イルアゼチジン−3−カルボン酸)
スキーム1の工程5に記載した還元的アミノ化手順にしたがって、表題化合物を調製した(収率69%)。
(化合物57)
(3−(6−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン酸)
(tert−ブチル 3−(6−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパノエート(スキーム8の工程3))
化合物37の実施例(スキーム8の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(73mg、収率40%)。
(3−(6−(5−(シクロペンチルメトキシ)ベンゾフラン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)プロパン酸(スキーム8の工程4))
化合物37の実施例(スキーム8の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(19mg、収率72%)。
(化合物58)
(3−(4−(5−シクロペンチルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジルアミノ)プロパン酸(スキーム1の工程5))
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(4.1mg、収率4.6%)。
(化合物59)
(3−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェノキシ)プロパン−1,2−ジオール)
(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェノール(スキーム1の工程4))
4−ブロモ−3−フルオロフェノールを用い、化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した。この化合物をさらに精製することなく、次の工程で使用した。
(3−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェノキシ)プロパン−1,2−ジオール(スキーム9の工程2))
4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェノール(22mg、0.069mmol)および3−ブロモプロパン−1,2−ジオール(48mg、031mmol)および2N NaOH(200μL)をi−PrOH(1mL)中で混合し、90℃で一晩加熱した。減圧下で溶媒を濃縮した後、得られた残渣をDMSOに溶解し、逆相分取HPLC(Phenomenex逆相Luna 5μ C18(2)カラム、60×内径21.2mm、移動相:A=0.05% TFA水溶液;B=0.05%TFA−アセトニトリル溶液)で精製し、所望の最終生成物を白色粉末として得た(4.4mg、収率16%)。
(化合物60)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(4−(2,2−ジエトキシエトキシ)−1−(メチルスルホニル)ピペリジン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程1)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率70%)。
(4−(ベンゾフラン−5−イル)−1−(メチルスルホニル)ピペリジン)
化合物1の実施例(スキーム1の工程2)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率20%)。
(5−(1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)ベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率84%)。
(3−フルオロ−4−(5−(1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物1の実施例(スキーム1の工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率62%)。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物1の実施例(スキーム1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した(収率70%)。
(化合物61)
(1−(3−フルオロ−4−(5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(ベンゾフラン−5−イル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(スキーム6の工程1))
Mg(550mg、23.0mmol)の乾燥THF(15mL)懸濁物に、窒素雰囲気下、5−ブロモベンゾフラン(3.9g、20.0mmol)を一度に加えた。ヨウ素の結晶を加え、内容物を3時間還流させた。次いで、反応物を周囲温度に維持し、次いで、−40℃まで冷却した。ピラン−4−オン(3.0g、30.0mmol)を滴下し、得られた溶液を室温に戻した。反応混合物に1N HCl(5mL)を加えて反応を停止させ、エーテル(30mL)で希釈した。水で洗浄し(15mL×2回)、有機抽出物を合わせ、塩水(15mL)で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮し、粗カルビノールを無色油状物として得た。5% EtOAo−ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の生成物を白色固体として得た(41%)。
(5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ベンゾフラン(スキーム6の工程2))
4−(ベンゾフラン−5−イル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(109mg、0.5mmol)のDCM(5mL)溶液に、窒素雰囲気下、0℃でトリエチルシラン(175mg、1.5mmol)を加え、次いでTFA(570mg、5.0mmol)を加えた。0℃で15分間撹拌した後、冷却浴をはずし、反応混合物を室温まで戻した。室温でさらに6時間撹拌し、砕いた氷を入れた水(10mL)に注いだ。DCMで抽出し(10mL×3回)、有機層を合わせ、塩水(10mL)で洗浄し、乾燥し、蒸発させた。粗化合物を、5% EtOAo−ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の生成物を得た(88%)。
(5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−ベンゾフラン−2−イル−2−ボロン酸(スキーム1の工程3))
スキーム1の工程3に記載した方法と同様の様式で、表題化合物を調製した(86%)。
(3−フルオロ−4−(5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキーム1の工程4)
スキーム1の工程4に記載した方法と同様の様式で、表題化合物を調製した(68%)。
(1−(3−フルオロ−4−(5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキーム1の工程5))
スキーム1の工程5に記載した還元的アミノ化手順にしたがって、表題化合物を調製した(収率73%)。
以下の実施例は、本発明を説明するために示されるものであり、本発明の範囲または精神を限定するものではない。
本発明の化合物を、以下のスキームに記載するように調製してもよい。
以下に記載する一般的な手順を用いて、化合物を調製した。
(化合物62)
(3R)−1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸)
スキーム1および一般的な手順Eにしたがって合成し、(3R}−1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸を得た。
(化合物63)
((3S)−1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸)
スキーム1および一般的な手順Eにしたがって合成し、(3S)−1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)ピペリジン−3−カルボン酸を得た。
(化合物64)
(1−(3−フルオロ−4−(5−フェニルチオ)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(2,2−ジエトキシエトキシ)フェニル)(フェニル)スルファン(スキームA−4の工程2))
4−(フェニルチオ)フェノール(4.7g、23mmol)、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール(4.3mL、28mmol)およびK2CO3(3.82g、28mmol)をDMF(40mL)中で混合し、還流下で6時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、氷に注ぎ、水で100mLになるまで希釈した。溶液をEt2Oで抽出し(20mL×3回)、抽出物を合わせ、1N NaOH溶液、水および塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮して黄色油状物を得て、これをさらに精製することなく使用した。
(5−(フェニルチオ)ベンゾフラン(スキームA−4の工程3))
(4−(2,2−ジエトキシエトキシ)フェニル)(フェニル)スルファン(2.7g、8.5mmol)およびポリリン酸(2.7g、27mmol)をベンゼン(70mL)中で混合し、還流下で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、PPAでデカンテーションし、シリカゲル栓で濾過し、ヘキサンで洗浄した。濾液および洗浄液を合わせ、減圧下で濃縮し、ベンゾフラン1.7g(89%)を得た。
(5−(フェニルチオ)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキームA−4の工程4))
5−(フェニルチオ)ベンゾフラン(0.7g、3.1mmol)の無水THF(20mL)溶液に、−78℃でn−BuLi溶液(1.5mL、2.5Mヘキサン溶液)を滴下した。得られた混合物を−78℃で20分間攪拌し、B(iPrO)3(1.1mL、4.64mmol)で処理した。反応混合物をゆっくり室温まで加温し、1時間攪拌した。2N HClを加えて反応を停止させ、Et2Oで抽出した。抽出物を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮して粗ボロン酸0.81gを得て、これをさらに精製することなく使用した。
(3−フルオロ−4−(5−(フェニルチオ)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキームA−4の工程5))
5−(フェニルチオ)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(610mg、2.26mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド(38mg、1.87mmol)、パラジウムジクロロビス(トリフェニルホスフィン)(66mg、0.094mmol)およびトリエチルアミン(5mL、68mmol)のEtOH(5mL)溶液にマイクロ波を照射し、110℃で1200秒間加熱した。粗反応混合物をクロマトグラフィー(9/1 ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、所望のベンズアルデヒドを得た。
(1−(3−フルオロ−4−(5−フェニルチオ)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−4の工程6))
3−フルオロ−4−(5−(フェニルチオ)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(350mg、1.04mmol)、アゼチジン−3−カルボン酸(120mg、0.28mmol)および酢酸(0.12mL、2.0mmol)をCH2Cl2(10mL)中で混合し、室温で1時間撹拌した。トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(340mg、1.6mmol)を2回に分けて加え、反応混合物を16時間撹拌した。減圧下で溶媒を濃縮して黄色固体を得て、これをDMSO(3mL)に溶解し、濾過し、黄色溶液を得て、これをHPLCで精製し、所望の生成物を得た。
(化合物65)
(1−(3−フルオロ−4−(5−フェニルスルフィニル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−4の工程7)
1−(3−フルオロ−4−(5−フェニルチオ)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(50mg、0.12mmol)およびm−クロロ過安息香酸(35mg、0.12mmol)をクロロホルム(9mL)およびMeOH(1mL)中で混合し、−20℃で1時間撹拌した。減圧下で溶媒を濃縮して白色固体を得て、これをDMSO(3mL)に溶解し、濾過し、黄色溶液を得て、これをHPLCで精製し、所望の生成物を得た。
(化合物66)
(1−(4−(5−(シクロプロピルメトキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−((シクロプロピルメトキシ)メチル)ベンゾフラン(スキームA−3−aの工程1))
ベンゾフラン−5−イルメタノール(1.0g、6.8mmol)および水素化ナトリウム(0.25g、10.0mmol)をDMF(20mL)中で混合し、0℃で30分間撹拌した。シクロプロピルメチルブロミド(0.97g、7.0mmol)を加え、得られた反応混合物を室温までゆっくりと加温し、一晩撹拌した。反応混合物を水で100mLになるまで希釈した。溶液をEt2Oで抽出し(20mL×3回)、抽出物を合わせ、1N NaOH溶液、水および塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮し、シリカ(ヘキサン/酢酸エチル 4/1)で精製した後、所望の生成物を得た。
(5−((シクロプロピルメトキシ)メチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキームA−3−aの工程2)
化合物Aの実施例(工程3)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製し、さらに精製することなく次の工程で使用した。
(4−(5−(シクロプロピルメトキシ)メチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(スキームA−3−aの工程3))
化合物Aの実施例(工程4)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した。
(1−(4−(5−(シクロプロピルメトキシ)メチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−3−aの工程4))
化合物Aの実施例(工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した。化合物を微粉化することによって、遊離塩基として単離した。
(化合物67)
(1−(4−(5−シクロブトキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(シクロブトキシメチル)ベンゾフラン(スキームA−3−bの工程1))
シクロブタノール(1.0mL、14.0mmol)および水素化ナトリウム(0.5g、14.0mmol)をDMF(20mL)中で混合し、0℃で30分間撹拌した。5−(ブロモメチル)ベンゾフラン(2.9g、14.0mmol)を加え、得られた反応混合物を室温までゆっくりと加温し、一晩撹拌した。反応混合物を水で100mLになるまで希釈した。この溶液をEt2Oで抽出し(20mL×3回)、抽出物を合わせ、1N NaOH溶液、水および塩水で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮し、シリカ(ヘキサン/酢酸エチル 4/1)で精製した後、所望の生成物を得た。
(5−(シクロブトキシメチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキームA−3−bの工程2))
化合物Aの実施例(工程3)と同様に、上述の一般的な方法Cで表題化合物を調製し、さらに精製することなく次の工程で使用した。
(4−(5−(シクロブトキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(スキームA−3−bの工程3))
化合物Aの実施例(工程4)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製し、さらに精製することなく次の工程で使用した(2工程で収率67%)。
(1−(4−(5−(シクロブトキシメチル}ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−3−bの工程4))
化合物Aの実施例(工程5)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した。[hS1PI EC50=25nM]。微粉化することによって、生成物を遊離塩基として単離した。
(化合物68)
(1−(4−(ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−(ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(スキームA−1の工程4))
化合物Aの実施例(工程4)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した(収率42%)。
(1−(4−(ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−1の工程5))
化合物Aの実施例(工程5)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した。生成物[hS1P1 EC50=706nM1]を、微粉化することによって遊離塩基として単離した。
(化合物69)
(1−(3−フルオロ−4−(5−(フェノキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(フェノキシメチル)ベンゾフラン(スキームA−3−bの工程1))
化合物5の実施例(工程1)と同様に、表題化合物を調製した。
(5−(フェノキシメチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキームA−3−bの工程2))
化合物Aの実施例(工程3)と同様に、上述の一般的な方法Cで表題化合物を調製し、さらに精製することなく次の工程で使用した。
(3−フルオロ−4−(5−(フェノキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキームA−3−bの工程3))
化合物Aの実施例(工程4)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した。
(1−(3−フルオロ−4−(5−(フェノキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−3−bの工程4))
化合物Aの実施例(工程5)と同様に、上述の一般的な方法で表題化合物を調製した。化合物[hS1P1 EC50=87nM]を微粉化することによって、遊離塩基として単離した。
(化合物70)
(1−(4−(5−(シクロヘキシルメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(シクロヘキシルオキシメチル)ベンゾフラン(スキームA−3−bの工程1))
化合物5の実施例(工程1)と同様に、表題化合物を調製した。
(5−(シクロヘキシルオキシメチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキームA−3−bの工程2))
化合物Aの実施例(工程3)と同様に、上述の一般的な方法Cで表題化合物を調製し、粗物質として次の工程で使用した。
(4−(5−(シクロヘキシルオキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(スキームA−3−bの工程3))
化合物Aの実施例(工程4)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した。
(1−(4−(5−(シクロヘキシルオキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−3−bの工程4))
化合物Aの実施例(工程5)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した。生成物[hS1P1 EC50=91nM]を微粉化することによって、遊離塩基として単離した。
(化合物71)
(1−(4−(5−シクロペンチルオキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(シクロペンチルオキシメチル)ベンゾフラン(スキームA−3−bの工程1))
化合物5の実施例(工程1)と同様に、表題化合物を調製した。
(5−(シクロペンチルオキシメチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキームB−3−bの工程2))
化合物Aの実施例(工程3)と同様に、上述の一般的な方法Cで表題化合物を調製し、さらに精製することなく次の工程で使用した。
(4−(5−(シクロペンチルオキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(スキームA−3−bの工程3))
化合物Aの実施例(工程4)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した。
(1−(4−(5−(シクロペンチルオキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−3の工程4))
化合物Aの実施例(工程5)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した。
(化合物72)
(1−(3−フルオロ−4−(5−フェニルスルホニル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(3−フルオロ−4−(5−フェニルスルホニル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メタノール(スキームA−5の工程1))
1−(3−フルオロ−4−(5−フェニルチオ)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(50mg、0.12mmol)およびm−クロロ過安息香酸(100mg、0.36mmol)をクロロホルム(10mL)およびMeOH(1mL)中で混合し、−20℃で1時間撹拌し、ゆっくりと室温まで加温した。減圧下で溶媒を除去して白色固体を得て、これをクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン 9/1)で精製し、所望の生成物を得た。
(3−フルオロ−4−(5−フェニルスルホニル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(スキームA−5の工程2))
(3−フルオロ−4−(5−フェニルスルホニル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メタノール(46mg、0.12mmol)、モレキュラーシーブ4A(0.25g)、TPAP(0.0021mg、0.06mmol)およびN−モルホリノオキシド(0.029g、0.24mmol)をアセトニトリルに懸濁させ、1時間撹拌し、セライト濾過し、表題化合物を得た。
(1−(3−フルオロ−4−(5−フェニルスルホニル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−5の工程3))
3−フルオロ−4−(5−(フェニルチオ)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド(49mg、0.14mmol)およびアゼチジン−3−カルボン酸(30mg、0.28mmol)をMeOH(1mL)中で混合し、室温で1時間撹拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(60mg、0.28mmol)を2回に分けて加え、反応混合物を16時間撹拌した。減圧下で溶媒を濃縮して黄色固体を得て、これをDMSO(3mL)に溶解し、濾過して黄色溶液を得て、これをHPLCで精製し、所望の生成物11.5mg(22%)を得た。
(化合物73)
(1−(3−フルオロ−4−(5−(4−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(4−フルオロベンジル)ベンゾフラン)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程1)と同様に、上述の一般的な方法Aで表題化合物を調製した(収率85%)。
(5−(4−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程2)と同様に、上述の一般的な方法Cで表題化合物を調製した(収率64%)。
(3−フルオロ−4−(5−(4−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程3)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した。
(1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−クロロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程4)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した。
(化合物74)
(1−(4−(5−(シクロヘキシルメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(シクロヘキシルメチル)ベンゾフラン)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程1)と同様に、上述の一般的な方法Aで表題化合物を調製した。
(5−(4−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程2)と同様に、上述の一般的な方法Cで表題化合物を調製した。
(3−フルオロ−4−(5−(4−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程3)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した。
(1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−クロロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程4)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した。
(化合物75)
(1−(3−フルオロ−4−(5−(2−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(2−フルオロベンジル)ベンゾフラン)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程1)と同様に、上述の一般的な方法Aで表題化合物を調製した。
(5−(2−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程2)と同様に、上述の一般的な方法Cで表題化合物を調製した。この化合物を、さらに精製することなく次の工程で使用した。
(3−フルオロ−4−(5−(2−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程3)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した。
(1−(3−フルオロ−4−(5−(2−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程4)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した。
(化合物76)
(1−(3−フルオロ−4−(5−(3−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(3−フルオロベンジル)ベンゾフラン)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程1)と同様に、上述の一般的な方法Aで表題化合物を調製した。
(5−(3−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程2)と同様に、上述の一般的な方法Cで表題化合物を調製した。
(3−フルオロ−4−(5−(3−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンズアルデヒド)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程3)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した。
(1−(3−フルオロ−4−(5−(3−フルオロベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物Bの実施例(スキームA−2の工程4)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した。
(化合物77)
(1−(3−フルオロ−4−(5−フェノキシベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
1−(3−フルオロ−4−(5−フェノキシベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルを用い、化合物Aの実施例(スキームA−1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法Dで表題化合物を調製した(収率54%)。生成物を微粉化することによって、遊離塩基として単離した。
(1−(3−フルオロ−4−(5−フェノキシベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
エステル(110mg、0.25mmol)のTHF2mL溶液に、水酸化リチウム水和物(30mg、1.25mmol)を水1mLと混合したものを加えた。反応が終了するまで混合物を撹拌した。溶媒を除去し、固体を水2mLに懸濁させた。3当量の2N HClを加えて塩基を中和し、混合物を超音波処理した。1M リン酸バッファ(pH64mLを加え、反応物を超音波処理した。スラリーを濾過し、固体を水およびEtOHですすぎ、減圧下で乾燥し、所望の生成物を白色固体として得た。
(化合物78)
(5−(1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−イル)−2H−テトラゾール)
(5−(1−ベンズヒドリルアゼチジン−3−イル)−2H−テトラゾール(スキームA−8の工程1))
1−ベンズヒドリルアゼチジン−3−カルボニトリル(2.48g、10mmol)、トリメチルシリルアジド(2.30g、20mmol)およびジブチルスズオキシド(498mg、2.0mmol)をトルエン(20mL)に溶解し、加熱して32時間還流させた。反応混合物を室温まで冷却し、10%メタノール−ジクロロメタン溶液を用いたISCOシステムに直接入れ、生成物を得た。
(5−(アゼチジン−3−イル)−2H−テトラゾール塩酸塩(スキームA−8の工程2))
(500mg、1.72mmol)をMeOH(5mL)およびEtOAc(5mL)に溶かした溶液に、1N HClのEt2O溶液(0.5mL)および10%パラジウム/炭素(500mg)を加えた。混合物を水素雰囲気下で72時間撹拌した。濾過によって触媒を除去し、減圧下で溶媒を除去し、粗化合物を得て、これをさらに精製することなく次の工程で使用した。
(5−(1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル}−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−イル)−2H−テトラゾール)
5−(アゼチジン−3−イル)−2H−テトラゾール塩酸塩を用いる以外は、化合物Aの実施例(スキームA−1の工程5)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した。
(化合物80)
(1−(4−(2−ベンジルベンゾフラン−5−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−ブロモベンゾフラン−2−イル)(フェニル)メタノン(スキームA−6の工程1))
5−ブロモサリチルアルデヒド(2.01g、10mmol)、炭酸セシウム(3.26g、10mmol)およびアセトニトリル(100mL)を混合し、加熱して30分間還流させた。混合物を0℃まで冷却し、2−ブロモ−1−フェニルエタノン(1.99g、10mmol)のアセトニトリル(20mL)溶液を加えた。冷却浴をはずし、混合物を室温で5時間撹拌し、沈殿を集め、所望の生成物を白色固体として得た。
(2−ベンジル−5−ブロモベンゾフラン(スキームA−6の工程2))
(5−ブロモベンゾフラン−2−イル)(フェニル)メタノン(2.0g、6.6mmol)、シアノホウ化水素ナトリウム(3.2g、51mmol)、ヨウ化亜鉛(2.6g、13.2mmol)および1,2−ジクロロエタン(50mL)を混合し、加熱して一晩還流させた。混合物を冷却し、飽和塩化アンモニウムを加えて反応を停止させ、濃HClで酸性にし、30分間撹拌した。層分離させ、水層をジクロロメタンで抽出し(100mL×2回)、有機層を合わせ、水(50mL)および塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO system、20%ジクロロメタン−ヘキサン溶液)で精製し、生成物を白色固体として得た。
(4−(2−ベンジルベンゾフラン−5−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(スキームA−6の工程3))
2−フルオロ−4−ホルミルフェニルボロン酸(58mg、0.348mmol)、2−ベンジル−5−ブロモベンゾフラン(50mg、0.174mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(20mg、0.0174mmol)および炭酸ナトリウム(106mg、1.0mmol)を1,4−ジオキサン(4mL)および水(1mL)に溶かし、100℃で12時間加熱した。混合物を塩水(20mL)とEtOAc(20mL)とに分配した。有機層を乾燥した。溶媒を除去して残渣を得て、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO system、30%ジクロロメタン−ヘキサン溶液)で精製し、生成物をオフホワイト色固体として得た。
(1−(4−(2−ベンジルベンゾフラン−5−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物Aの実施例(スキームA−2の工程5)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を白色のTFA塩として調製した。
(化合物81)
(1−(4−(5−ベンジルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−ベンジルベンゾチオフェン(スキームA−7の工程1))
マイクロ波反応管中、ベンジル亜鉛(II)ブロミドのTHF溶液(0.5M、10mL、20mmol)に5−ブロモベンゾチオフェン(2.13g、10mmol)を加えた。この溶液にPd(PtBu3)2(255mg、0.05mmol)を加えた。混合物にN2気体を3〜5分間流し、マイクロ波を照射し、100℃で30分間加熱した。反応が終了したら、反応混合物を酢酸エチル(150mL)で希釈し、1N HCl水溶液、塩水で洗浄し、セライト濾過した。濾液をNa2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO system、5%EtOAc−ヘキサン溶液)で精製し、所望の生成物を得た(収率65%)。
(4−(5−ベンジルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(スキームA−7の工程2))
4−ブロモ−3−フルオロベンズアルデヒド(40mg、0.198mmol)、5−ベンジルベンゾチオフェン(44mg、0.198mmol)、酢酸カリウム(5mg、0.05mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(11mg、0.010mmol)およびN,N−ジメチルアセトアミド(5mL)の混合物を150℃で12時間加熱した。減圧下で溶媒を除去し、残渣を水(50mL)で微粉化し、ジクロロメタンで抽出した(100mL×2回)。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ISCO system、5%EtOAc−ヘキサン溶液)で精製し、所望の生成物を得た。
(1−(4−(5−ベンジルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
化合物Aの実施例(スキームA−2の工程5)と同様に、上述の一般的な方法Eで表題化合物を調製した。
(化合物82)
(3−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジルアミノ)−2−メチルプロパン酸)
(3−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジルアミノ)−2−メチルプロパン酸(スキームA−13の工程1))
4−(5−フェニルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(80mg、0.24mmol)、DL−3−アミノイソホウ酸(DL−3−aminoisoburic acid)(49.9mg、0.48mmol)、シアノホウ化水素ナトリウム(30.4mg、0.48mmol)、酢酸(30μL)、メタノール(3.5mL)およびジクロロメタン(2.5mL)を用い、一般的な手順Eに記載したのと類似の様式で、3−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジルアミノ)−2−メチルプロパン酸(白色固体[hS1P1 EC50=1300nM])をTFA塩として得た。
(化合物83)
(4−アミノ−2−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジルアミノ)−4−オキソブタン酸)
(4−アミノ−2−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジルアミノ)−4−オキソブタン酸(スキームA−13の工程1))
4−(5−フェニルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンズアルデヒド(83.9mg、0.25mmol)、DL−アスパラギン一水和物(76.3mg、0.51mmol)、酢酸(30μL)、シアノホウ化水素ナトリウム(32mg、0.51mmol)、メタノール(3.5mL)およびジクロロメタン(2.5mL)を用い、一般的な手順Eに記載したのと類似の様式で、4−アミノ−2−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジルアミノ)−4−オキソブタン酸(白色固体[hS1P1 EC50=2300mM])をTFA塩として得た。
(化合物84)
(1−((6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−5−フルオロピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(ブロモメチル)−2−クロロ−3−フルオロピリジン(スキームA−11の工程1)
2−クロロ−3−フルオロ−5−メチルピリジン(5.0g、34.35mmol)およびNBS(6.73g、37.79mmol)をCCl4(180mL)中で混合し、還流させ、これに過酸化ベンゾイル(100mg、41mmol)を加えた。混合物を15分間撹拌した後、過酸化ベンゾイル(400mg、1.65mmol)を、1時間の間に4回に分けて加え、1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過し、固体をジクロロメタンで洗浄した。濾液を合わせ、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、5−(ブロモメチル)−2−クロロ−3−フルオロピリジンを得た。
(6−クロロ−5−フルオロニコチンアルデヒド(スキームA−11の工程2))
5−(ブロモメチル)−2−クロロ−3−フルオロピリジン(2.0g、8.91mmol)およびヘキサメチレンテトラミン(2.75g、19.6mmol)を50%酢酸水溶液(53ml)中で混合し、加熱して還流させた。1時間後、混合物を室温まで冷却し、NaHCO3の固体(73.7g)で注意深く中和し、水(400mL)で希釈し、ジクロロメタンで抽出した(100mL×2回)。有機抽出物を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、6−クロロ−5−フルオロニコチンアルデヒドを淡黄色固体として得た。
(1−((6−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−11の工程3))
6−クロロ−5−フルオロニコチンアルデヒド(284mg、1.78mmol)、アゼチジン−3−カルボン酸(184mg、1.82mmol)、シアノホウ化水素ナトリウム(112mg、1.78mmol)、酢酸(0.155mL)、メタノール(6mL)およびジクロロメタン(6mL)を用い、一般的な手順Eに記載したのと類似の様式で、1−((6−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(203mg、0.83mmol、白色固体)を調製した。
(1−((6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−5−フルオロピリジン−3−イル)メチル}アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−11の工程4))
5−ベンジルベンゾフラン−2−イルボロン酸(272mg、1.08mmol)、1−((6−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(203mg、0.83mmol)、酢酸パラジウム(9.3mg、41.5μmol)、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル(24.8mg、83μmol)およびTHF(15mL)を用い、一般的な手順Dに記載したのと類似の様式で、1−((6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−5−フルオロピリジン−3−イル}メチル)アゼチジン−3−カルボン酸をTFA塩として得た(淡黄色固体[hS1P1 EC50=470nM])。
(化合物85)
(4−アミノ−3−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジルアミノ)−4−オキソブタン酸)
(4−アミノ−3−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジルアミノ)−4−オキソブタン酸(スキームA−13の工程1)
4−(5−フェニルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(80mg、0.24mmol)、DL−3,4−ジアミノ−4−オキソブタン酸(32mg、0.48mmol)、酢酸(30μL)、シアノホウ化水素ナトリウム(30.4mg、0.48mmol)、メタノール(3.5mL)およびジクロロメタン(2.5mL)を用い、一般的な手順Eに記載したのと類似の様式で、4−アミノ−3−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジルアミノ)−4−オキソブタン酸(白色固体[hS1P1 EC50=1880nM])をTFA塩として得た。
(化合物86)
(1−(3−フルオロ−4−(5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン(スキームA−2の工程1)
(4−メチルベンジル)亜鉛(II)クロリド(0.5M THF溶液14.7mL、7.35mmol)、5−ブロモベンゾフラン(500mg、2.53mmol)およびPd(tBu3)2(64.8mg、0.127mmol)を用い、一般的な手順Aに記載したのと類似の様式で、5−(4−メチルベンジル)ベンゾフランを無色油状物として得た。
(5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(スキームA−2の工程2))
一般的な手順Cに記載したのと類似の様式で、5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン(253mg、1.138mmol)を、白色固体の5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸に変換した。
(1−(3−フルオロ−4−(5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(スキームB−12の工程1))
一般的な手順Dに記載したのと類似の様式で、5−(4−メチルベンジル)−ベンゾフラン−2−イルボロン酸(150mg、0.56mmol)を、1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(155mg、0.51mmol)と反応させ、1−(3−フルオロ−4−(5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルを白色固体として得た。
(1−(3−フルオロ−4−(5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームB−12の工程2))
一般的な手順Hに記載したのと類似の様式で、1−(3−フルオロ−4−(5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン)−3−カルボン酸メチル(100mg、0.225mmol)を加水分解し、1−(3−フルオロ−4−(5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸[hS1P1 EC50=12nM]を白色泡状物として得た。
(化合物87)
(1−(4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−ブロモ−2−ニトロベンズアルデヒド(スキームA−10の工程1))
濃硝酸(10mL)を濃硫酸(120mL)と混合し、5℃で、5−ブロモ−2−ニトロベンズアルデヒド(11.71mL、100mmol)を滴下した。反応混合物を室温まで加温し、一晩撹拌した。反応混合物を氷に注ぎ、得られた沈殿を濾過によって除去し、ジクロロメタンに溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、5−ブロモ−2−ニトロベンズアルデヒドを得た。
((E)−エチル 4−(5−ブロモ−2−ニトロベンジリデンアミノ)−3−フルオロベンゾエート(スキームA−10の工程2))
5−ブロモ−2−ニトロベンズアルデヒド(2.79g、12.13mmol)および4−アミノ−3−フルオロ安息香酸エチル(2.22g、12.12mmol)をエタノール(60mL)中で混合し、還流下で2時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(E)−エチル 4−(5−ブロモ−2−ニトロベンジリデンアミノ)−3−フルオロベンゾエートを黄色固体として得た。
(4−(5−ブロモ−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸エチル(スキームA−10の工程3))
(E)−エチル 4−(5−ブロモ−2−ニトロベンジリデンアミノ)−3−フルオロベンゾエート(432mg、1.09mmol)およびリン酸トリエチル(1.5mL、9.0mmol)の混合物にマイクロ波を照射し、150℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を冷却し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4−(5−ブロモ−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸エチルを淡黄色固体として得た。
(4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸エチルおよび4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸ベンジル(スキームA−10の工程4))
一般的な手順Aに記載したのと類似の様式で、4−(5−ブロモ−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸エチル(135mg、0372mmol)、0.5M ベンジル亜鉛(II)ブロミドのTHF溶液(2.16mL、1.08mmol)およびPd(tBu3P)2(9.5mg、19μmol)を用い、4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸エチルおよび4−(5−ベンジル 2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸ベンジルの混合物(171mg)を得た。4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸エチル:MS(ESI)m/z:計算値:374.41;実測値:375.3(M+1)。4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸ベンジル:MS(ESI)m/z:計算値:436.48;実測値:437.3(M+1)。
((4−(5−ベンジル−2H−インダゾール2−イル)−3−フルオロフェニル)メタノール(スキームA−10の工程5))
4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸エチルおよび−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロ安息香酸ベンジルの混合物(171mg)をジクロロメタン(10mL)と混合し、これに1.0M DIBAL−H(1.37mL、1.37mmol)のジクロロメタン溶液を−78℃でゆっくりと加えた。混合物を−78℃で1時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム溶液0.5mLを−78℃で加え、反応を停止させた。塩酸(2N、0.6mL)を加え、冷却浴をはずし、混合物を1時間撹拌した。混合物をジクロロメタンで抽出し、抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を除去し、(4−(5−ベンジル−2H−インダゾール2−イル)−3−フルオロフェニル)メタノールを得た。
(4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(スキームA−10の工程6))
(4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メタノール(100mg、0.30mmol)、4−メチルモルホリン−N−オキシド(43mg、0.36mmol)および活性化させたモレキュラーシーブ(200mg)をジクロロメタン(10mL)中で混合し、これに室温でTPAP(10.6mg、0.03mmol)を加えた。一晩撹拌した後、反応混合物を濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒドを白色固体として得た。
(1−(4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(スキームA−10の工程7))
4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(108mg、0.328mmol)、アゼチジン−3−カルボン酸(66mg、0.657mmol)、酢酸(45μL)、シアノホウ化水素ナトリウム(41mg、0.66mmol)、メタノール(7.5mL)およびジクロロメタン(4.5mL)を用い、一般的な手順Eに記載したのと類似の様式で、1−(4−(5−ベンジル−2H−インダゾール−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸(白色泡状物[hS1P1 EC50=94nM])をTFA塩として得た。
(F:ボロン酸とハロゲン化アリールとをカップリングする一般的な手順)
ビス(ジ−tert−ブチル(フェニル)ホスフィン)パラジウムジクロリド(0.0285mmol)、1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸のメチルエステルまたはエチルエステル(0.474mmol)、ボロン酸(0.617mmol)、酢酸カリウム(0.949mmol)を密閉可能な管に入れて混合し、EtOHで希釈した。混合物に窒素を流し、数時間かけて80℃まで加熱した。反応物を冷却し、EtOAcと1N NaOHとに分配した。有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、所望の生成物を得た。
(G:アルキン環化の一般的な手順)
PdCl2(PPh3)2(0.129mmol)、ヨウ化銅(I)(0.129mmol)、2−ハロフェノールまたは2−ハロアニリン(1.29mmol)および1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(1.54mmol)を密閉可能な管に入れて混合し、DMF3mLおよびTEA3mLを加えた。溶媒にアルゴンを3分間流し、均質な褐色反応物を密閉し、100℃まで加熱した。反応が終了したら、反応物を減圧下で濃縮し、シリカゲル5gに吸着させ、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、所望の生成物を得た。
(H:エステル加水分解の一般的な手順)
エステル(0.428mmol)のTHF2mL溶液に、水酸化リチウム水和物(1.29mmol)を水1mLと混合したものを加えた。淡黄色の反応物を反応が終了するまで混合した。THFを除去し、固体を水2mLに懸濁させた。HCl(3当量、2N)を加えて塩基を中和し、混合物を超音波処理した。リン酸バッファ(4mL、1M、pH6)を加え、反応物を超音波処理した。スラリーを濾過し、固体を水およびEtOHですすぎ、減圧下で乾燥し、所望の生成物を得た。
(I:還元的アミノ化の一般的な手順)
アルデヒド(1.0mmol)、酢酸(1.5〜2mmol)およびアゼチジン−3−カルボン酸またはピペリジン−4−カルボン酸(1〜3mmol)をDCM/MeOH(1:1、10mL)中で混合し、室温で1時間撹拌した。シアノホウ化水素ナトリウム(0.5〜1.0mmol)を加え、反応混合物を室温で2〜3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、得られた残渣をDCMですすいだ。固体を0.5〜1.0M リン酸バッファ(pH6)に入れ、超音波処理によって懸濁させ、濾過し、水ですすぎ、次いでEtOHですすぎ、所望の生成物を得た。
(共通の中間体)
(中間体1)
(3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチル)
(1−ベンズヒドリルアゼチジン−3−オール)
1−ベンズヒドリルアゼチジン−3−オール塩酸塩(30.00g、109mmol)を水(150mL)中で混合し、NaOH(5N水溶液、26.1mL、131mmol)を加えた。混合物を15分間撹拌し、AcOEtで抽出し、MgSO4で乾燥し、1−ベンズヒドリルアゼチジン−3−オールを得た。
(1−ベンズヒドリルアゼチジン−3−オン)
3ッ口フラスコに、二塩化オキサリル(10.6mL、119mmol)およびDCM(100.00ml、306mmol)を加え、溶液を−78℃まで冷却した。溶液を撹拌し、ジメチルスルホキシド(16.9mL、238mmol)をDCM(50mL)と混合したものを滴下漏斗で30分かけて加えた。反応物を−78℃でさらに5分間撹拌し、1−ベンズヒドリルアゼチジン−3−オール(25.90g、108mmol)をDCM(50mL)およびDMSO(10mL)と混合したものを5分かけて滴下した(温度は−60℃未満に維持した)。この溶液を−78℃でさらに20分間撹拌し、Et3N(75.3mL、541mmol)をゆっくりと加えた。反応物を30分かけて室温まで戻し、水(200mL)を加えた。混合物をEtOAcで抽出し、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。2% Et3N/ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、1−ベンズヒドリルアゼチジン−3−オンを得た。
(1−ベンズヒドリル−3−(トリメチルシリルオキシ)アゼチジン−3−カルボニトリル)
1−ベンズヒドリルアゼチジン−3−オン(4.00g、17mmol)のDCM(85mL)溶液にトリメチルシリルシアニド(4.5mL、34mmol)を加え、テトラブチルアンモニウムシアニド(0.45g、1.7mmol)のDCM(85mL)溶液を加えた。この溶液を室温で1時間撹拌し、水で処理し、DCMで抽出し、MgSO4で乾燥し、蒸発させ、1−ベンズヒドリル−3−(トリメチルシリルオキシ)アゼチジン−3−カルボニトリルを得た。
(1−ベンズヒドリル−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸)
1−ベンズヒドリル−3−(トリメチルシリルオキシ)アゼチジン−3−カルボニトリル(2.85g、8.47mmol)を、1,4−ジオキサン(30mL)および60%硫酸水溶液(30mL)の1:1混合物に入れた。混合物を95℃で1時間加熱した。溶媒を除去し、残渣に5N NaOHを加え、pHを7にした。濾過によって固体を単離し、Et2Oで抽出し、1−ベンズヒドリル−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸を得た。
1−ベンズヒドリル−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチル)
1−ベンズヒドリル−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸(2.13g、7.50mmol)をMeOH(20mL)と混合し、硫酸(4.00mL、47.3mmol)を加えた。混合物を18時間かけて80℃まで加熱し、EtOAcで希釈し、水、1N NaOHで抽出し、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。固体をEt2Oですすぎ、1−ベンズヒドリル−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチルを得た。
(3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチル)
反応容器に、1−ベンズヒドリル−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチル(1.6g、5.4mmol)、10% Pd/C(0.300g、2.8mmol)および氷酢酸(0.300mL、5.2mmol)と、MeOH(30mL)とを入れた。H2 50psi下で、混合物を3時間撹拌した。粗物質をセライト濾過し、MeOHで洗浄した。蒸発させた後、固体をEt2Oですすぎ、3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチルを酢酸塩として得た。
(中間体2)
(1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
アゼチジン−3−カルボン酸(43g、421mmol)、4−ブロモ−3−フルオロベンズアルデヒド(81.4g、401mmol)、オルトギ酸メチル(219mL、2005mmol)およびAcOH(34mL、601mmol)を、N2雰囲気下、室温でDCM(700mL)に加えた。混合物を15分間撹拌し、この時点で、トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(127g、601mmol)を滴下した(発熱)。2時間後、溶媒をMeOH(257g、8019mmol)と交換し、硫酸(79g、802mmol)をゆっくりと加えた(発熱)。混合物を加熱し、18時間還流させた。溶媒を除去し、混合物をDCMおよび水で抽出した。有機層をBiotageカラム(イソプロパノール/ヘプタン)で精製し、1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルを透明油状物として得た。
(中間体3)
(1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル)
1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルとよく似た様式で合成したが、工程1でMeOHを使わず、工程2でEtOHを使用した。
(中間体4)
(1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
(1−(3−フルオロ−4−(2−(トリメチルシリル)エチニル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(25.00g、82.7mmol)、ヨウ化銅(I)(3.14g、16.5mmol)、(トリメチルシリル)アセチレン(81.9mL、579mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(5.81g、8.27mmol)およびHunig塩基(115mL、662mmol)を、THF100mLとともに、密閉可能な管に入れた。反応物を密閉し、激しく撹拌しながら、24時間で80℃まで加熱した。混合物を室温まで冷却し、濾過し、蒸発させた。得られた油状物をBiotage(75L、0〜50%のEtOA/ヘキサン)で精製し、1−(3−フルオロ−4−(2−(トリメチルシリル)エチニル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルを透明の褐色油状物として得た。
(1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
1−(3−フルオロ−4−(2−(トリメチルシリル)エチニル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(20.9g、65mmol)およびフッ化セシウム(11g、72mmol)をDMF(50mL)に加えた。MeOH(100mL)を加えた。2時間後、MeOHを除去し、混合物をDCMおよび水で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除去し、この物質をBiotage(75L、7〜100%のEtOAc/ヘキサン)で精製し、1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルを淡黄色油状物として得た。
(中間体5)
(2−フルオロ−4−ホルミルベンゾイルクロリド)
(1−ブロモ−4−(ジエトキシメチル)−2−フルオロベンゼン)
3−フルオロ−4−ブロモベンズアルデヒド(20.0g、98.5mmol)の乾燥EtOH(120mL)溶液に、塩化アセチル(2.04mL、29.6mmol)を加え、次いでオルトギ酸トリエチル(6.55mL、39.4mmol)を加え、内容物を70℃で3時間加熱した。内容物を室温まで冷却し、ロータリーエバポレーターに入れ、浴温65℃で45分間、減圧下(280mmHg)においた。さらに減圧し、すべての溶媒を除去した。この混合物に、新しいエタノール(60mL)、塩化アセチル(1.5mL)、オルトギ酸トリエチル(5.0mL)を加え、70℃で2時間加熱した。減圧下で溶媒を除去し、EtOAc(200mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し(100mL×3回)、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラム(5% Et3Nで塩基性にしたもの、溶出液:EtOAc/ヘキサン、1/20)で精製し、1−ブロモ−4−(ジエトキシメチル)−2−フルオロベンゼンを無色油状物として得た。
(2−フルオロ−4−ホルミル安息香酸)
1−ブロモ−4−(ジエトキシメチル)−2−フルオロベンゼン(10.12g、36.53mmol)の乾燥THF(90mL)溶液に、−78℃で、n−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、16.5mL、43.83mmol)を10分かけて滴下した。内容物をさらに30分間撹拌し、混合物にCO2を0.5時間流した(発熱)。冷却浴をはずし、内容物を室温まで加温した。混合物をNaOH水溶液(1N、100mL)で処理し、EtOAcで洗浄した。水層をHCl(5N)でpH2まで酸性にし、遊離酸をEtOAcで抽出した(75mL×3回)。有機層を合わせ、水および塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。残渣をエーテル(30mL)、TFA(1.5mL)および水(2.0mL)に溶解し、一晩撹拌した。減圧下で揮発物質を除去し、トルエンと共沸させて蒸発させた。残渣をジエチルエーテル(75mL)で処理し、濾過した。濾過ケーキを減圧下で乾燥し、さらに精製することなく、2−フルオロ−4−ホルミル安息香酸を白色固体として得た。
(2−フルオロ−4−ホルミルベンゾイルクロリド)
2−フルオロ−4−ホルミル安息香酸(0.531g,3.16mmol)のDCM10mLスラリーに、塩化オキサリル(0.168mL、1.89mmol)および触媒量のDMF(2滴)を加えた。アルゴン加圧下、針で空気の出口を作り、反応物を撹拌した。2時間後、反応を停止させ(MeOH)、酸が残っていないことを確認した。反応物を減圧下で濃縮し、フードポンプで10分間乾燥して黄色固体を得て、さらに精製することなく使用した。
(中間体6)
(4−2−ブロモアセチル)−3−フルオロベンズアルデヒド)
(1−ブロモ−4−(ジエトキシメチル)−2−フルオロベンゼン)
4−ブロモ−3−フルオロベンズアルデヒド(1.00g、4.9mmnol)のジオキサン(10.0mL)溶液に、トリブチル(1−エトキシビニル)スタンナン(1.7mL、5.2mmol)およびPd(PPh3)2Cl2(0.069g、0.099mmol)を加えた。密閉管中で、得られた溶液にアルゴンを2分間パージし、130℃で30分間加熱した(マイクロ波)。反応溶液を冷却し、シリカゲル栓で濾過し(EtOAc80mLで溶出し)、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(ISCO、40g、0〜30% EtOAc/ヘキサン)で精製し、1−ブロモ−4−(ジエトキシメチル)−2−フルオロベンゼンを淡黄色油状物として得た。
(4−(2−ブロモアセチル)−3−フルオロベンズアルデヒド)
1−ブロモ−4−(ジエトキシメチル)−2−フルオロベンゼン(551mg、2837μmol)のTHF−H2O 3:1(6.0mL)溶液に、25℃でN−ブロモスクシンイミド(505mg、2837μmol)を一度に加え、得られた溶液を25℃で10分間撹拌した。溶液をEtOAc(50mL)と塩水(8mL)とに分配した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(ISCO、4g、0〜100% EtOAc/ヘキサン)で精製し、4−(2−ブロモアセチル)−3−フルオロベンズアルデヒドを白色固体として得た。
(化合物88)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチル)
スキームB1および一般的な手順Iにしたがって合成し、4−(5−ベンジル−ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(0.100g、0.30mmol)および3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.058g、0.30mmol)から、1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−フェニル)メチル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチルを得た。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸)
一般的な手順Hにしたがって合成し、1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.078g、0.18mmol)から、1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸を得た。
(化合物89)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチル)
スキームB1および一般的な手順Iにしたがって合成し、4−(5−ベンジル−ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(0.057g、0.16mmol)および3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.031g、0.16mmol)から、1−((4−(5−ベンジルベンゾ[djチアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチルを得た。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸)
一般的な手順Hにしたがって合成し、1−(4−(5−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.035g、0.076mmol)から、1−((4−(5−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−3−ヒドロキシアゼチジン−3−カルボン酸を得た。
(化合物90)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルエチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(ベンゾフラン−5−イル(フェニル)メタノール)
1−ベンゾフラン−5−カルボアルデヒド(2.70g、18.5mmol)のTHF50mL溶液に、N2下、3.0Mフェニルマグネシウムブロミド−ジエチルエーテル溶液(7.39mL、22.2mmol)を加えた。反応物を1時間撹拌し、飽和NH4Cl水溶液を加えて反応を停止させ、ジエチルエーテルで抽出し、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、固体になるまで減圧下で濃縮し、ベンゾフラン−5−イル(フェニル)メタノールを得て、さらに精製することなく使用した。
(ベンゾフラン−5−イル(フェニル)メタノン)
ベンゾフラン−5−イル(フェニル)メタノール(4.0g、18mmol)およびトリエチルアミン(7.3mL、54mmol)のDCM/DMSO 1:1(30mL)溶液に、窒素下、0℃でSO3 *py(8.5g、54mmol)のDMSO20mL溶液を滴下漏斗で滴下した。反応物を0℃で5時間撹拌し、水およびEt2O 250mLを加えることによって反応を停止させた。有機層を水、1N HCl、1N NaOH、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。得られたベンゾフラン−5−イル(フェニル)メタノンの固体を、さらに精製することなく使用した。
(1−(ベンゾフラン−5−イル)−1−フェニルエタノール)
ベンゾフラン−5−イル(フェニル)メタノン(1.0g、4.5mmol)のTHF20mL溶液に、窒素下、0℃で、3.0M メチルマグネシウムブロミド−ジエチルエーテル溶液(2.2mL、6.7mmol)をシリンジで滴下した。反応物を周囲温度までゆっくりと加温した。反応物に飽和NH4Cl水溶液およびDCMを加えて反応を停止させた。水層をDCMで2回抽出し、有機物を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、1−(ベンゾフラン−5−イル)−1−フェニルエタノールを油状物として得て、これをさらに精製することなく使用した。
(5−(1−フェニルエチル)ベンゾフラン)
1−(ベンゾフラン−5−イル)−1−フェニルエタノール(1.1g、4.6mmol)のDCM20mL溶液に、窒素下、0℃でトリエチルシラン(0.88mL、5.5mmol)を加え、次いでトリフルオロ酢酸(0.39mL、5.1mmol)をシリンジで滴下した。TFAを1滴ずつ加えると、黄色になり、加え終わってもわずかに色が残っていた。0℃で1.5時間経過後、飽和NaHCO3水溶液を加えて反応を停止させた。水層をDCMで2回抽出し、有機物を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して油状物を得た。この物質をシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、40g、0〜10%のEtOAc/ヘキサン)で精製し、5−(1−フェニルエチル)ベンゾフランおよび5−(1−フェニルビニル)ベンゾフランの混合物0.94gを得た。この物質を0℃でDCM 1mLに加え、トリエチルシラン(0.629mL、3.94mmol)を加え、次いでトリフルオロ酢酸(1.52mL、19.7mmol)をシリンジで滴下した。加え終わると、反応物は黄色になった。15分後、反応物に0℃で1N NaOHを加えて反応を停止させ、DCMで希釈した。水層をDCMで1回抽出し、有機物を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、80g、0〜15% EtOAc/ヘキサン)で精製した。フラクションを含有する生成物を減圧下で濃縮し、5−(1−フェニルエチル)ベンゾフランを透明無色油状物として得た。
(5−(1−フェニルエチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸)
5−(1−フェニルエチル)ベンゾフラン(0.713g、3.21mmol)のTHF32mL溶液に、−78℃で1−ブチルリチウム(1.54mL、3.85mmol)をゆっくりと滴下した。反応物を25分間撹拌し、この時点でホウ酸トリイソプロピル(1.08mL、4.72mmol)をゆっくりと滴下した。0.5時間後、浴をはずし、反応物を周囲温度まで加温した。0.5時間後、2N HCl 50mLを加えた。混合物をMTBEで2回抽出し、有機物を合わせ、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して油状物を得た。ヘキサン30mLで処理し、5分間超音波処理し、白色固体を得て、これを濾過によって集め、減圧下で乾燥し、5−(1−フェニルエチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸を得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルエチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
スキームB2および一般的な手順Fにしたがって合成し、1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.241g、0.797mmol)および5−(1−フェニルエチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(0.212g、0.797mmol)を使用し、1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルエチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルを得た。スキームB2および一般的な手順Hにしたがって合成し、1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルエチル)ベンゾフラン)−2−イル)フェニル)−メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.275g、0.620mmol)から、1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルエチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸を白色固体として得た。
(化合物91)
(1−((4−(5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(2−フェニル−1,3−ジチオラン−2−イル)ベンゾフラン)
ベンゾフラン−5−イル(フェニル)メタノン(2.45g、11.0mmol)、氷酢酸(1.27mL、22.0mmol)および1,2−エタンジチオール(1.39mL、16.5mmol)のDCM 30mL溶液に、周囲温度で、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(1.38mL、11.0mmol)を加えた。反応物を一晩撹拌し、1N NaOHを加えて反応を停止させた。水層をDCMで1回抽出し、有機物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、0〜20%のEtOAc/ヘキサン)で精製し、5−(2−フェニル−1,3−ジチオラン−2−イル)ベンゾフランを透明/無色油状物として得た。
(5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフラン)
ナルゲンボトル中、フッ素化試薬selectfluor(商標)(3.70g、10.5mmol)のHF*py 30mL溶液に、0℃で5−(2−フェニル−1,3−ジチオラン−2−イル)ベンゾフラン(1.56g、5.23mmol)のDCM 15mL溶液(5mLはすすぎに使う)をピペットでゆっくりと加えた。暗赤色反応物を15分間撹拌し、この時点で、氷を加えて反応を停止させ、1N NaOHおよび10N NaOHで塩基性にした。Et2O(250mL)を加え、有機層を1N HClで2回、塩水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた物質をシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、0〜20%のEtOAc/ヘキサン)で精製し、5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフランを得た。
(1−((4−(5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル)
5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフラン(0.684g、2.8mmol)のTHF 28mL溶液に、窒素下、−78℃でブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液(1.3mL、3.4mmol))を滴下した。透明溶液を30分間撹拌し、この時点で、ホウ酸トリイソプロピル(0.97mL、4.2mmol)を加えた。30分後、浴をはずし、反応物を周囲温度にした。30分後、2N HCl 28mLを加え、反応物をMTBEで希釈した。有機層を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して透明油状物を得た。ヘキサンを加えて白色固体を得て、これを濾過によって集めた。未精製の物質の一部分を用い、以下のように進めた。1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル(0.150g、0.474mmol)および5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(0.273g、0.949mmol)を、スキームB2および一般的な手順Fにしたがって反応させ、1−((4−(5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸エチルを得た。
(1−((4−(5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
スキームB2および一般的な手順Hにしたがって合成し、1−((4−(5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル(0.181g、0.377mmol)から、1−((4−(5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸を白色固体として得た。
(化合物92)
(1−((4−(6−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(6−ベンジルベンゾフラン−2−イルボロン酸)
ベンゾフラン−6−オール(1.85g、118mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン99%(7.21mL、41.4mmol)をDCM50mLと混合した紫色混合物に、1,1,1−トリフルオロ−n−フェニル−n−((トリフルオロメチル)スルホニル)メタンスルホンアミド(4.93g、13.8mmol)を加えた。反応物は淡青色になった。2時間後には、反応物は淡黄色であった。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、水層をDCMで抽出した。有機物を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜15% EtOAc/ヘキサン)で精製し、ベンゾフラン−6−イルトリフルオロメタンスルホネートを半固体として得た。この未精製物質の一部分を用い、以下のように進めた。9−ベンジル−9−ボラ−ビシクロ[3.3.1]ノナン 0.5M THF溶液(23mL、11mmol)、ベンゾフラン−6−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.50g、5.6mmol)、リン酸カリウム(3.6g、17mmol)、ベンゾフラン−6−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.50g、5.6mmol)、S−Phos(0.19g、0.45mmol)、Pd(OAc)2(0.051g、0.23mmol)にアルゴンを流し、密閉し、一晩で60℃まで加熱した。緑色から灰色反応物を冷却し、セライト濾過し、Et2Oですすいだ。濾液を濃縮し、シリカゲル15gに吸着させ、乾燥した。この物質をシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、80g、0〜10%のEtOAc/ヘキサン)で精製し、6−ベンジルベンゾフランを得た。この物質の一部分を以下のように処理した。6−ベンジルベンゾフラン(0.663g、3.18mmol)のTHF30mL溶液に、−78℃で1−ブチルリチウムの2.5Mヘキサン溶液(1.53mL、3.82mmol)をゆっくりと滴下した。反応物を室温で25分間撹拌し、この時点で、ホウ酸トリイソプロピル(1.08mL、4.68mmol)をゆっくりと滴下した。0.5時間後、浴をはずし、反応物を周囲温度まで加温した。10分後、2N HCl 50mLを加えた。混合物をMTBEで希釈し、有機物を塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して油状物を得た。この油状物をヘキサンで処理して固体を得て、この物質を濾過し、ヘキサンですすぎ、減圧下で乾燥し、6−ベンジルベンゾフラン−2−イルボロン酸を白色固体として得た。
(1−((4−(6−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)エチル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル)
スキームB2および一般的な手順Fにしたがって合成し、1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル(0.150g、0.474mmol)および6−ベンジルベンゾフラン−2−イルボロン酸(0.155g、0.617mmol)から、1−((4−(6−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸エチルを得た。
(1−((4−(6−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
スキームB2および一般的な手順Fにしたがって合成し、1−((4−(6−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル(0.190g、0.428mmol)から、1−((4−(6−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸を白色固体として得た。
(化合物93)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(ベンゾフラン−5−イル(ピリジン−2−イル)メタノール)
アルゴン下、−78℃で、2−ブロモピリジン(1.11g、7.05mmol)をTHF(30mL)中で混合したものに、n−BuLi(1.05当量、2.7mL、2.5M BuLiヘキサン溶液)を10分間かけて滴下して処理し、10分間撹拌した。得られた褐色溶液に、ベンゾフラン−5−カルボアルデヒド(0.937g、6.41mmol)のTHF(10mL)溶液を滴下して処理し、−78℃で15分間撹拌した。混合物をMeOH(3mL)で処理し、H2O(20mL)で処理し、4℃まで加温した。混合物をEtOAcで処理し、層分離させ、水層をEtOAcで1回抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、蒸発させて暗黄色油状物を得て、これをさらに精製することなく使用した。
(2−(ベンゾフラン−5−イルメチル)ピリジン)
ベンゾフラン−5−イル(ピリジン−2−イル)メタノール(500mg、2220μmol)のDCM(10mL)溶液を、0℃でトリブロモホスフィン(314μL、3330μmol)で処理し、1.5時間撹拌した。混合物をCHCl3で希釈し、飽和KHCO3で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。粗物質および10% Pd/C(50mg)をEtOAc(5mL)およびMeOH(3mL)に懸濁させ、H2 1atm下、24℃で1時間撹拌した。固体を濾別し(セライト)、EtOAcで洗浄した。濾液を蒸発させ、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン、次いでEtOAc、次いで5%MeOH−DCM溶液)で精製し、2−(ベンゾフラン−5−イルメチル)ピリジンを黄色泡状物として得た。
(5−(ピリジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸)
2−(ベンゾフラン−5−イルメチル)ピリジン(66mg、315μmol)のTHF(2mL)溶液を−78℃まで冷却し(アルゴン下)、2.5M n−BuLi(ヘキサン中、2.5当量、0.315mL)で処理し、2分間撹拌し、30分間で0℃まで加温し、−78℃まで冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(178μL、946μmol)で処理した。5分後、冷却器をはずし、混合物を室温までゆっくりと加温し、2時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、塩水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させて黄色固体を得て、これをさらに精製することなく使用した。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル)
密閉したフラスコに、アルゴン下で5−(ピリジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イルホウ酸(214mg、846μmol)および酢酸カリウム(166mg、1691μmol)の混合物を入れ、ビス{ジ(tブチル)フェニル}パラジウム(II)ジクロリド(32mg、51μmol)を加え、1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル(267mg、846μmol)のEtOH(5mL)溶液を加えた。得られた懸濁物を再び脱気し、2.5時間で80℃まで加熱した。混合物を約10℃まで冷却し、H2O(15mL)を滴下して処理した。混合物をEtOAcで2回抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(DCM、次いでDCM/MeOH=4:1)で精製し、1−(3−フルオロ−4−(5−(ピリジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸エチルを黄色泡状物として得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
1−(3−フルオロ−4−(5−(ピリジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル(31mg、70μmol)をTHF(2mL)と混合し、1M LiOHのH2O溶液(0.4mL)で処理し、24℃で3時間撹拌し、0.1M HCl水溶液で中和し、蒸発させた。SFC(超臨界フラッシュクロマトグラフィー)で精製し、表題化合物をジエチルアンモニウム塩として得た。
(化合物94)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(チアゾール−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(ベンゾフラン−5−イル(チアゾール−2−イル)メタノール)
アルゴン下、−78℃で、チアゾール(1.13g、13.2mmol)をTHF(50mL)と混合し、これに2.5M n−BuLi(1.05当量、5.04mL、ヘキサン中)を10分かけて滴下して処理し、45分間撹拌した。得られた黄色混合物に、ベンゾフラン−5−カルボアルデヒド(1.76g、12.0mmol)のTHF(10mL)溶液を滴下して処理した。加えた後、冷却器をはずした。混合物を室温まで戻した後、EtOAcで処理し、1M HCl水溶液および塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させ、ベンゾフラン−5−イル(チアゾール−2−イル)メタノールを黄色油状物として得た。
(2−(ベンゾフラン−5−イルメチル)チアゾール)
アルゴン下、24℃で、粗ベンゾフラン−5−イル(チアゾール−2−イル)メタノール(2.50g、10.8mmol)を1,2−ジクロロエタン(40mL)に溶解し、トリエチルシラン(3.14g、27.0mmol)およびトリフルオロ酢酸(1.25mL、16.2mmol)で処理し、加熱して20時間還流させた。混合物をEtOAcおよび氷で希釈し、飽和NaHCO3、塩水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン、次いでヘキサン/EtOAc=3:2)で精製し、2−(ベンゾフラン−5−イルメチル)チアゾールを黄色油状物として得た。
(5−(チアゾール−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸)
2−(ベンゾフラン−5−イルメチル)チアゾール(0.68g、3mmol)のTHF(20mL)溶液を−78℃まで冷却し(アルゴン下)、2.5M n−BuLi(3.0当量、3.6mL、ヘキサン中)で処理し、2分間撹拌し、30分間で0℃まで加温し、−78℃まで冷却し、ホウ酸トリイソプロピル(1mL、6mmol)で処理した。5分後、冷却器をはずし、混合物を室温までゆっくりと加温し、2時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、塩水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させ、5−(チアゾール−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸を黄色固体として得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(チアゾール−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチルアゼチジン−3−カルボン酸エチル)
密閉したフラスコに、アルゴン下で5−(チアゾール−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸(373mg、1440μmol)および酢酸カリウム(283mg、2879μmol)を入れ、ビス{ジ(tブチル)フェニル}パラジウム(II)ジクロリド(53.7mg、86.4μmol)を加え、1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル(455mg、1440μmol)のEtOH(10mL)溶液を加えた。得られた懸濁物を再び脱気し、2.5時間で80℃まで加熱した。混合物を24℃まで冷却し、H2O(15mL)で処理し、EtOAcで2回抽出した。有機層を合わせ、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(DCM、次いでDCM/MeOH=19:1)で精製し、1−((3−フルオロ−4−(5−(チアゾール−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチルアゼチジン−3−カルボン酸エチルを黄色泡状物として得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(チアゾール−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
1−((3−フルオロ−4−(5−(チアゾール−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル(290mg、644μmol)をTHF(5mL)と混合し、LiOH(27mg)のH2O(2mL)溶液で処理し、24℃で撹拌し、0.1M HCl水溶液で中和し、濃縮した。得られた固体を濾過によって集め、RP−HPLCで精製し、1−((3−フルオロ−4−(5−(チアゾール−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸を白色固体として得た。
(化合物95)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルプロピル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(ベンゾフラン−5−イル)−1−フェニルプロパン−1−オール)
エチルマグネシウムクロリド溶液(2Mテトラヒドロフラン溶液、10.63mL、21.26mmol)に、窒素下、室温で塩化亜鉛(0.5M、テトラヒドロフラン中、5.67mL、2.84mmol)をシリンジで加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を0℃にし、ベンゾフラン−5−イル(フェニル)メタノン(3.15g、14.17mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)と混合したものをシリンジで加えた。反応混合物を0℃で2.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NH4Clを加えて反応を停止させた。EtOAcを加え、水層を分離し、EtOAcで抽出した(2回)。有機層を合わせ、塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮して粗油状物を得た。粗生成物をシリカフラッシュクロマトグラフィー(0〜100% DCM/ヘキサン)で精製し、1−(ベンゾフラン−5−イル)−1−フェニルプロパン−1−オールをオフホワイト色油状物として得た。
(5−(1−フェニルプロピル)ベンゾフラン)
1−(ベンゾフラン−5−イル)−1−フェニルプロパン−1−オール(3.14g、12.4mmol)およびトリエチルシラン(2.39mL、14.9mmol)のDCM(10mL)溶液を撹拌し、窒素下0℃でトリフルオロ酢酸(4.62mL、62.2mmol)をシリンジで滴下した。反応混合物を0℃で3時間撹拌した。トリエチルシラン(2.39mL、14.9mmol)を加え、次いでトリフルオロ酢酸(4.62mL、62.2mmol)をシリンジで加え、反応物を室温まで戻し、2時間撹拌した。反応混合物に1M NaOH水溶液を加えて反応を停止させた。DCMを加え、水層を分離させ、DCMで再び抽出した。有機層を合わせ、乾燥し(MgSO4)、濃縮して粗油状物を得た。粗生成物をシリカフラッシュクロマトグラフィーで精製し、5−(1−フェニルプロピル)−ベンゾフランを透明油状物として得た。
(5−(1−フェニルプロピル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸)
スキーム1および一般的な手順Cにしたがって合成し、5−(1−フェニルプロピル)ベンゾフラン(2.30g、9.73mmol)から、5−(1−フェニルプロピル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸を得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルプロピル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
スキームB2および一般的な手順Fにしたがって合成し、1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(1.76g、5.81mmol)および5−(1−フェニルプロピル)−ベンゾフラン−2−イルボロン酸(1.63g、5.81mmol)を用い、1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルプロピル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルを得た。
1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルプロピル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
スキームB2および一般的な手順Hにしたがって合成し、1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルプロピル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(151mg、330μmol)から、1−((3−フルオロ−4−(5−(1−フェニルプロピル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸を白色固体として得た。
(化合物96)
(1−(3−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(3−ブロモベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
スキームB2の工程1にしたがって合成し、3−ブロモベンズアルデヒドおよびアゼチジン−3−カルボン酸から、1−(3−ブロモベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルを透明油状物として得た。
(1−(3−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
スキームB2の工程2および一般的な手順Fにしたがって合成し、5−ベンジルベンゾフラン−2−イルボロン酸および1−(3−ブロモベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルから、1−(3−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルを淡黄色油状物として得た。
(1−(3−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸)
スキームB2の工程3および一般的な手順Hにしたがって合成し、1−(3−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルから、1−(3−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸を白色固体として得た。
(化合物97)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(2,2−ジエトキシオキシ)−4−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゼン)
スキーム1の工程1にしたがって合成し、(4−(2−フェニルイソプロピル)フェノール)および2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタンから、1−(2,2−ジエトキシオキシ)−4−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゼンを黄色から橙色の油状物として得た。
(5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフラン)
スキーム1の工程2にしたがって合成し、1−(2,2−ジエトキシエトキシ)−4−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゼンから、5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフランを淡黄色油状物として得た。
(5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸)
スキーム1の工程3にしたがって合成し、5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフランから、5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸を白色固体として得た。
(1−(3−フルオロ−4−(5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸エチル)
スキームB2の工程2および一般的な手順Fにしたがって合成し、5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフラン−2−イルボロン酸および1−(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸エチルから、1−(3−フルオロ−4−(5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸エチルを黄色泡状物として得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
スキームB2の工程3および一般的な手順Hにしたがって合成し、1−(3−フルオロ−4−(5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸エチルから、1−((3−フルオロ−4−(5−(2−フェニルプロパン−2−イル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸を白色固体として得た。
(化合物98)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(フェニルメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル)メチル)−3−アゼチジンカルボン酸)
(5−ベンジル−2−メトキシピリジン)
密閉可能な管に、アルゴン下でS−phos(0.22g、0.53mmol)、酢酸パラジウム(0.060g、0.27mmol)、リン酸カリウム(8.5g、40mmol)および5−ブロモ−2−メトキシピリジン(1.8mL、13mmol)を入れた。9−ベンジル−9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン 0.5M THF溶液(53mL、27mmol)を加え、容器を密閉し、一晩で60℃まで加熱した。混合物をジエチルエーテルで希釈し、セライト栓で濾過した。濾液を蒸発させ、フラッシュクロマトグラフィー(0〜40% EtOAc/ヘキサン)で精製し、5−ベンジル−2−メトキシピリジンを得た。
(5−ベンジル−ピリジン−2−オール)
5−ベンジル−2−メトキシピリジン(2.6g、13mmol)をAcOH 15mLと混合し、これに48% HBr 15mLを加えた。混合物を3時間で140℃まで加熱し、冷却し、氷に注いだ。混合物をpH6〜7の塩基性にし、得られた固体を濾過によって集め、水ですすぎ、減圧下で乾燥し、5−ベンジルピリジン−2−オールをオフホワイト色固体として得た。
(5−ベンジル−3−ヨードピリジン−2−オール)
Ar下、5−ベンジルピリジン−2−オール(1.10g、5.94mmol)をAcOH 22mLに溶かした黄色溶液にTFA 1.5mLを加え、次いでN−ヨードスクシンイミド(1.34g、5.94mmol)を加えた。赤色均質溶液を一晩撹拌し、氷に注ぎ、濃NH4OHで中和した。固体を濾過によって集め、水ですすぎ、MeOH/DCMで処理し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。得られた褐色固体をシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、80g、0−70% DCM/MeOH(90/10)のDCM溶液)で精製し、5−ベンジル−3−ヨードピリジン−2−オールを黄色から褐色の固体として得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(フェニルメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル)メチル)−3−アゼチジンカルボン酸メチル)
スキームB3および一般的な手順Gにしたがって合成し、5−ベンジル−3−ヨードピリジン−2−オール(0.400g、1.29mmol)および1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.381g、1.54mmol)から、淡黄色固体を得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(フェニルメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル)メチル)−3−アゼチジンカルボン酸)
、1−(4−(5−ベンジルフロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.146g、0.339mmol)から、スキームB3および一般的な手順Hにしたがって合成した。白色固体。
(化合物99)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(フェニルメチル)1H−インドール−2−イル)フェニル)メチル)−3−アゼチジンカルボン酸)
(1−(4−(5−ベンジル−1H−インドール−2−イル)−3−フルオロベンジル−3−アゼチジンカルボン酸メチル)
密閉したフラスコに、4−ベンジル−2−ヨードベンジルアミン(0.20g、0.65mmol)および1−(4−エチニル 3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.32g、1.3mmol)をTHF(15mL)と混合したものを入れた。この容器に、PdCl2(PPh3)2(0.045g、0.065mmol)、CuI(0.025g、0.13mmol)およびエチルジイソプロピルアミン(0.90mL、5.2mmol)を加えた。このフラスコにArを流し、密閉し、あらかじめ100℃で加熱しておいた油浴に3時間置いた。混合物を減圧下で濃縮し、暗色油状物を得て、これをシリカに吸着させ、精製し(30% EtOAc/ヘキサン、次いで100% EtOAc)、表題化合物を黄色油状物として得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(フェニルメチル)−1H−インドール−2−イル)フェニル)メチル)−3−アゼチジンカルボン酸)
1−(4−(5−ベンジル−1H−インドール−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.090g、0.21mmol)をTHF(1.0mL)および水(1.0mL)に溶かした溶液に、水酸化リチウム(0.025g、1.1mmol)を加えた。この溶液を室温で1時間撹拌するか、出発物質がなくなったことがLCMSで確認されるまで撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、0.5M リン酸バッファ(3.0mL、pH6.0)を加えた(pHは約9〜10であった)。混合物を1N HClでpH6.0まで酸性にし、5分間超音波処理した。水溶液をEtOAcで抽出し(15mL×3回)、有機抽出物を分離し、MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮して褐色油状物を得た。この油状物をAcOH(3.0mL)に溶解し、過剰量のAcOHを減圧下で除去した。エーテル(15mL)を加え、得られた沈殿を濾過によって集めた。褐色固体を水(10mL)およびクロロホルム(15mL)で洗浄し、表題化合物を黄色固体として得た。
(化合物100)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリミジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
((4−ブロモメチル)フェノキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン)
4−ヒドロキシベンズアルデヒド(8.86mL、81.9mmol)のTHF(50mL)溶液を、水素化ナトリウム(2.36g、98.3mmol)のTHF(100mL)懸濁物にシリンジで加えた。気体の発生がおさまるまで混合物を撹拌し、クロロ−tert−ブチルジメチルシラン(18.5g、123mmol)のTHF(50mL)溶液を加えた。反応物を1.5時間撹拌し、1N NaOHを加えて反応を停止させた。混合物をEtOAcで2回抽出し、抽出物を水で2回洗浄し、塩水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮して油状物を得た。
この油状物をEtOH(200mL)に溶解し、0℃まで冷却した。ホウ化水素ナトリウム(3.41g、90.1mmol)を加え、混合物を0℃で30分撹拌した。反応物に飽和NH4Clを加えて反応を停止させ、Et2Oで2回抽出した。有機抽出物をMgSO4で乾燥し、濃縮して油状物を得て、これをカラムクロマトグラフィー精製して、油状物を得た。
トリエチルアミン(1.79mL、12.8mmol)および上述の油状物(1.5.3g、6.42mmol)のDCM(25mL)溶液に、0℃で塩化メタンスルホニル(0.56mL、7.06mmol)を滴下した。混合物を0℃で1時間撹拌し、Et2Oを加え、混合物を水で1回洗浄し、1N HClで1回洗浄し、飽和NaHCO3で1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮し、油状物を得た。この油状物をアセトン(50mL)に溶解し、臭化リチウム(2.79g、32.1mmol)を加えた。混合物を還流下で15分間撹拌し、室温まで冷却し、Et2Oで希釈し、水で2回洗浄し、チオ硫酸ナトリウムで1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮し、(4−(ブロモメチル)フェノキシ)(tert−ブチル)ジメチルシランを淡黄色油状物として得た。
(2−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンジル)ピリミジン)
乾燥器で乾燥したフラスコ(25mL)に、亜鉛(0.33g、4.97mnmol)およびヨウ素(0.008g、0.033mmol)を加えた。この混合物を減圧下でヒートガンを用いて10分間加熱し、室温まで冷却し、アルゴン雰囲気下に置き、DMF 3mL(乾燥、窒素を10分間流して脱気したもの)を加え、0℃まで冷却した。(4−ブロモメチル)フェノキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(1.00g、3.31mmol)のDMF 3mL溶液を加え、混合物を0℃で30分間撹拌し、室温で30分間撹拌した。次いで、2−ブロモピリミジン(526mg、3.31mmol)、Pd2dba3(0.091mg、0.099mmol)およびS−Phos(0.163g、0.40mmol)を加えた。60℃で、このフラスコにアルゴンを流し、60℃で1時間加熱し、室温まで冷却し、セライト濾過し、減圧下で濃縮した。得られた固体をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を淡黄色油状物として得た。
(4−(ピリミジン−2−イルメチル)フェノール)
2−(4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンジル)ピリミジン(0.50g、1.68mmol)のTHF(5mL)溶液に、0℃でテトラブチルアンモニウムフルオリド(1.68mL、1.68mmol、1M THF)を加えた。混合物を30分間撹拌し、水で希釈し、DCMで3回抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し、4−(ピリミジン−2−イルメチル)フェノールを油状物として得た。
(2−ヨード−4−(ピリミジン−2−イルメチル)フェノール)
4−(ピリミジン−2−イルメチル)フェノール(200mg、1.07mmol)のDCM:TFA 9:1(6mL)溶液に、0℃でビス(ピリジン)ヨードニウムテトラフルオロボレート(379mg、1.02mmol)を加えた。この混合物を1時間撹拌し、EtOAcと水とに分配し、層分離させ、有機層を飽和チオ硫酸ナトリウムで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し、2−ヨード−4−(ピリミジン−2−イルメチル)フェノールを得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリミジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
2−ヨード−4−(ピリミジン−2−イルメチル)フェノール(0.230g、0.74mmol)および1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.220g、0.89mmol)から、スキームB3および一般的な手順Gにしたがって合成した。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリミジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリミジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルから、スキームB3および一般的な手順Hにしたがって合成した。
(化合物101)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリジン−3−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(3−(4−メトキシベンジル)ピリジン)
乾燥器で乾燥したフラスコ(25mL)に、亜鉛(0.976g、14.9mmol)およびヨウ素(0.025g、0.100mmol)を加え、減圧下でヒートガンを用いて10分間加熱した。このフラスコを0℃まで冷却し、DMF(5mL)を加えた。1−(ブロモメチル)−4−メトキシベンゼン(1.43mL、9.95mmol)のDMF(5mL)溶液を加え、混合物を0℃で20分間撹拌し、室温で20分間撹拌した。S−Phos(0.490g、1.19mmol)、Pd2dba3(0.273g、0.299mmol)および3−ブロモピリジン(0.976mL、9.95mmol)を加え、混合物を60℃で1時間加熱した。この混合物を室温まで冷却し、セライト濾過し、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し、3−(4−メトキシベンジル)ピリジンを淡黄色油状物として得た。
(3−(3−ヨード−4−メトキシベンジル)ピリジン)
3−(4−メトキシベンジル)ピリジン(720mg、3.64mmol)のTFA:DCM 9:1(20mL)溶液に、0℃でビス(ピリジン)ヨードニウムテトラフルオロボレート(1.35g、3.64mmol)を加え、混合物を1時間撹拌した。氷浴をはずし、反応物を2時間撹拌した。EtOAcを加え、混合物を水で2回洗浄し、飽和チオ硫酸で2回洗浄し、有機層をMgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し、3−(3−ヨード−4−メトキシベンジル)ピリジンを黄色油状物として得た。
(2−ヨード−4−(ピリジン−3−イルメチル)フェノール)
3−(3−ヨード−4−メトキシベンジル)ピリジン(720mg、2.21mmol)のDCM(3mL)溶液に、0℃で三臭化ホウ素(11.1mL、11.1mmol、1M DCM)を加え、混合物を1時間撹拌した。混合物に水を注意深く加えて反応を停止させ、層分離させ、有機層を水で3回洗浄した。有機抽出物を合わせ、MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製し、2−ヨード−4−(ピリジン−3−イルメチル)フェノールを黄色油状物として得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリジン−3−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
2−ヨード−4−(ピリジン−3−イルメチル)フェノール(0.305g、0.98mmol)および1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.220g、0.89mmol)から、スキームB3および一般的な手順Gにしたがって合成した。黄色固体。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリジン−3−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
1−((3−フルオロ−4−(5−(ピリジン−3−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.068g、0.16mmol)から、スキームB3および一般的な手順Hにしたがって合成した。白色固体。
(化合物102)
(1−((4−(5−ベンゾイルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
((4−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)(フェニル)メタノン)
(4−ヒドロキシフェニル)(フェニル)メタノン(2.0g、10mmol)の飽和水酸化アンモニウム(130mL)溶液を25℃で15分間撹拌し、ヨウ化カリウム(8.2g、49mmol)およびヨウ素(2.6g、10mmol)の水(260mL)溶液で処理した。30分後、濃NCl水溶液を用いて、混合物のpHを2になるまで調節し、EtOAc(500mL)で抽出した。有機抽出物を、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(100mL)および塩水(100mL)で順に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(ISCO、40g、0→80% EtOAc/ヘキサン)で精製し、(4−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)(フェニル)メタノンを白色固体として得た。
(1−(4−(5−ベンゾイルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
(4−ヒドロキシ−3−ヨードフェニル)(フェニル)メタノンおよび1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルから、スキームB3および一般的な手順Gにしたがって合成した。黄色から橙色の固体。
(1−((4−(5−ベンゾイルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
1−(4−(5−ベンゾイルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルから、スキームB3の工程4および一般的な手順Hにしたがって合成した。オフホワイト色固体。
(化合物103)
((E/Z)−1−((3−フルオロ−4−(5−((ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
1−((4−(5−ベンゾイルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(34.0mg、79μmol)の酢酸(0.560mL)溶液に、ヒドロキシルアミン(50wt%)水溶液(146μL、2375μmal)を加え、得られた黄色溶液を60℃で15時間撹拌した。得られた溶液に1M リン酸バッファ(pH6)(6.0mL)を加え、混合物を1分間超音波処理した。得られた白色スラリーを濾過し、固体を集め、水(12mL)およびEtOH(10mL)で洗浄し、表題化合物を淡黄色固体として得た。
(化合物104)
((E/Z)−1−(3−フルオロ−4−(5−((メトキシイミノ)(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩)
1−((4−(5−ベンゾイルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(36.4mg、85μmol)および酢酸ナトリウム(70mg、848μmol)の酢酸溶液(700μL、0.13M)に、O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩、25%水溶液(257μL、848μmol)を加え、得られた黄色溶液を70℃で17時間撹拌した。この溶液を綿栓で濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をMeOHに入れ、綿栓で濾過し、HPLC(Phenomenex C18、5−100% CH3CN/H2O+0.1% TFA)で精製し、(E/Z)−1−(3−フルオロ−4−(5−((メトキシイミノ)(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩を白色固体として得た。
(化合物105)
((E/Z)−1−((3−フルオロ−4−(5−((エメトキシイミノ)(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩)
1−((4−(5−ベンゾイルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸(38.0mg、88μmol)および酢酸ナトリウム(73mg、885μmol)の酢酸溶液(700μL、0.13M)に、O−エチルヒドロキシルアミン塩酸塩(86mg、885μmol)を加え、得られた黄色溶液を70℃で17時間撹拌した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をMeOHに入れ、綿栓で濾過し、HPLC(Phenomenex C18、5−100% CH3CN/H2O+0.1% TFA)で精製し、(E/Z)−1−((3−フルオロ−4−(5−((エメトキシイミノ)(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩を白色固体として得た。
(化合物106)
((±)−1−((3−フルオロ−4−(5−ヒドロキシ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩)
(1−((3−フルオロ−4−(5−ヒドロキシ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸 (±)−メチル)
1−((4−(5−ベンゾイルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)−アゼチジン−3−カルボン酸メチル(190mg、428μmol)のMeOH溶液(5.0mL、0.14M)およびTHF(1.0mL)に、0℃でホウ化水素ナトリウム(130mg、3438μmol)を加え、得られた混合物を0℃で10分間撹拌し、25℃で30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)を加え、得られた混合物をEtOAc(30mL)で2回抽出した。抽出物を合わせ、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(ISCO、4g、0〜100% EtOAc/ヘキサン)で精製し、1−((3−フルオロ−4−(5−ヒドロキシ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸 (±)−メチルを透明油状物として得た。
((±)−1−((3−フルオロ−4−(5−ヒドロキシ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩)
1−((3−フルオロ−4−(5−ヒドロキシ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸 (±)−メチル(62.3mg、140μmol)のTHF(3.0mL)溶液に、25℃で、水酸化リチウム一水和物(17.6mg、420μmol)を水(2.0mL)と混合したものを加え、得られた溶液を1.5時間撹拌した。2N HCl(0.210mL)を加え、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣をDMSO(3.0mL)に入れ、綿線で濾過し、HPLC(Phenomenex C18、5−50−100% CH3CN/H2O+0.1% TPA)で精製し、1−((3−フルオロ−4−(5−ヒドロキシ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩を白色固体として得た。
(化合物107)
(1−((4−(5−ベンジル−7−クロロフロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(2−クロロ−6−ヨードピリジン−3−オール)
2−クロロ−3−ピリジノール(5.00g、38.6mmol)を、炭酸カリウム(18.7g、135mmol)を含有する水(60mL)に溶かし、これにヨウ素(2.38mL、46.3mmol)を加えた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。混合物をチオ硫酸ナトリウムで処理し、12M HCl水溶液でpH2まで酸性にし、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、蒸発させた。EtOAc/ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、2−クロロ−6−ヨードピリジン−3−オールを得た。
(6−ベンジル−2−クロロピリジン−3−オール)
密閉管中で、K3PO4(12g、55mmol)、S−Phos(0.45g、1.1mmol)および酢酸パラジウム(0.21g、0.91mmol)をTHF(55mL)中で混合した。混合物を2−クロロ−6−ヨードピリジン−3−オール(4.67g、18mmol)およびp−ベンジル−9−BBN(0.5M THF溶液、73mL、37mmol)で処理し、2時間で80℃まで加熱した。粗混合物をEtOAcで希釈し、2M NaOH水溶液、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)で精製し、6−ベンジル−2−クロロピリジン−3−オールを得た。
(6−ベンジル−2−クロロ−4−ヨードピリジン−3−オール)
6−ベンジル−2−クロロピリジン−3−オール(2.54g、11.6mmol)を、炭酸カリウム(3.20g、23.1mmol)を含有する水(45mL)に溶かし、これにヨウ素(5.87g、23.1mmol)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、チオ硫酸ナトリウムで処理し、12M HCl水溶液でpH2まで酸性にした。混合物をEtOAcで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、蒸発させた。EtOAc/ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、6−ベンジル−2−クロロ−4−ヨードピリジン−3−オールを得た。
(1−((4−(5−ベンジル−7−クロロフロフルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
6−ベンジル−2−クロロ−4−ヨードピリジン−3−オール(1.00g、2.89mmol)および1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボキシレート(0.859g、3.47mmol)から、スキームB3および一般的な手順Gにしたがって合成した。
(1−((4−(5−ベンジル−7−クロロフロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
1−((4−(5−ベンジル−7−クロロフロフルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルから、スキームB3および一般的な手順Hにしたがって合成した。
(化合物108)
(1−((4−(5−ベンジルフロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−((4−(5−ベンジルフロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
密閉管中で、1−(4−(5−ベンジル−7−クロロフロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.320g、0.69mmol)、シクロヘキセン(1.00mL、9.9mmol)、パラジウム(10wt%/活性炭、0.320g、3.0mmol)をEtOH(6.0mL)中で混合し、N2下、4時間で85℃まで加熱した。混合物をセライト濾過し、濾液を、EtOAc/ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を得た。
(1−((4−(5−ベンジルフロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
1−((4−(5−ベンジルフロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルから、スキームB3および一般的な手順Hにしたがって合成した。
(化合物109)
(1−((4−(5−ベンジルフロ[3,2−b]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(6−ベンジルピリジン−3−オール)
密閉管中で、K3PO4(16g、78mmol)、S−Phos(0.64g、1.6mmol)および酢酸パラジウム(0.29g、1.3mmol)をTHF(70mL)中で混合し、6−ブロモピリジン−3−オール(4.50g、26mmol)およびβ−ベンジル−9−BBN(0.5M THF溶液、103mL、52mmol)で処理した。混合物を18時間で80℃まで加熱し、EtOAcで希釈した。有機相を2M NaOH水溶液、塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。EtOAc/ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、6−ベンジルピリジン−3−オールを得た。
(6−ベンジル−2−ヨードピリジン−3−オール)
6−ベンジルピリジン−3−オール(2.34g、12.6mmol)および無水炭酸ナトリウム(1.06mL、25.3mmol)を水(60mL)およびTHF(60mL)に溶かし、これにヨウ素(3.21g、12.6mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、チオ硫酸ナトリウムで処理し、5M HCl水溶液でpH3まで酸性にした。抽出操作を行い、EtOAc/ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、6−ベンジル−2−ヨードピリジン−3−オールを得た。
(1−((4−(5−ベンジルフロ[3,2−b]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
6−ベンジル−2−ヨードピリジン−3−オール(0.500g、1.61mmol)および1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.477g、1.93mmol)から、スキームB3および一般的な手順Gにしたがって合成した。
(1−((4−(5−ベンジルフロ[3,2−b]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
1−(4−(5−ベンジルフロ[3,2−b]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンジル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチルから、スキームB3および一般的な手順Hにしたがって合成した。
(化合物110)
(1−((4−(6−ベンジル−5−クロロフロ[3,2−b]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−ベンジル−6−クロロピリジン−3−オール)
出発物質(5−ブロモ−6−クロロピリジン−3−オール)は、すでに公開されている3工程の手順から得ることができる。Synthesis、1990、499−501。乾燥器で乾燥したフラスコに、亜鉛(2.45g、37.4mmol)およびヨウ素の結晶を入れた。この混合物を減圧下でヒートガンを用いて10分間加熱し、Ar雰囲気下で冷却した。フラスコに脱気したDMF(10mL)を入れた後、混合物を0℃まで冷却し、臭化ベンジル(2.96mL、24.9mmol)を加えた。得られた混合物を0℃で30分間撹拌した後、Pd2(dba)3(0.571g、0.624mmol)、S−Phos(1.02g、2.49mmol)および5−ブロモ−6−クロロピリジン−3−オール(2.60g、12.5mmol)の混合物をフラスコにすばやく加え、反応物にArを流し、60℃の油浴に4時間撹拌するか、またはLCMSで出発物質がなくなるまで撹拌した。反応物を室温まで冷却し、微細なフリットの入った漏斗で濾過した。濾液を濃縮して黄色油状物を得て、これをシリカに吸着させ、フラッシュクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン、100% EtOAcまで上げる)で精製した。カラムで精製した後、生成物をヘキサンと最小限の冷クロロホルムから再結晶させてさらに精製し、白色固体を得た。
(5−ベンジル−6−クロロ−2−ヨードピリジン−3−オール)
K2CO3(1.6g、12mmol)の水(25.0mL)溶液に、5−ベンジル−6−クロロピリジン−3−オール(0.73g、3.3mmol)およびI2(0.21mL、4.0mmol)を加えた。16時間撹拌した後、混合物は均質になり、黄色になった。混合物をチオ硫酸ナトリウム(100mL)で洗浄し、pH試験紙でpHが2になるまで、濃HClで注意深く処理した。この溶液をEtOAcで抽出し(50mL×3回)、有機抽出物を合わせ、MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮して淡黄色固体を得た。最小限のDCMおよびエーテルで微粉化することによって固体を精製し、ベージュ色固体を得た。
(1−((4−(6−ベンジル−5−クロロフロ[3,2−b]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル)
密閉したフラスコに、5−ベンジル−6−クロロ−2−ヨードピリジン−3−オール(1.50g、4.3mmol)、PdCl2(PPh3)2(0.30g、0.43mmol)、ヨウ化銅(I)(0.17g、0.87mmol)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(6.1mL、35mmol)、1−(4−エチニル−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(1.2g、4.8mmol)およびDMF(10mL、129mmol)を入れた。フラスコにアルゴンを流し、密閉し、80℃の油浴に16時間置いた。反応物を濃縮して溶媒を除去し、得られた黒色混合物をシリカに吸着させた。フラッシュクロマトグラフィー(100% EtOAc)から黄色油状物を得て、これをVarian HF Mega Bond Elut SCXカラム(2M アンモニア−MeOH溶液で溶出)でさらに精製した。得られた固体をエーテルで微粉化し、オフホワイト色固体を得た。
(1−((4−(6−ベンジル−5−クロロフロ[3,2−b]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
LiOH(0.022g、0.90mmol)の水(3.0mL)溶液に、1−((4−(6−ベンジル−5−クロロフロ[3,2−b]ピリジン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸メチル(0.084g、0.18mmol)をTHF(2.0mL)と混合したものを加えた。溶液を30分間撹拌し、溶媒を減圧下で除去し、白色懸濁物を得た。この混合物に0.5Mリン酸バッファ(pH6.0、3.0mL)を加え、pH試験紙がpH6.0を示すまで、1N HClを加えた。得られた懸濁物を濾過し、オフホワイト色固体を集め、50℃減圧下で乾燥した。
(化合物111)
(1−((4−(6−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−ベンジル−2−ヨードベンゼンアミン)
4−ベンジルベンゼンアミン(3.00g、16.4mmol)のMeOH 16mL溶液に、ヨウ素(2.49g、9.82mmol)を加え、次いで過酸化水素30%水溶液(1.67mL、16.4mmol)を加えた。暗色溶液を一晩撹拌した。反応物を水または塩水とEtOAcとに分配した。有機相を塩水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた油状物をISCO(120g、0〜10% EtOAc/ヘキサン)で精製し、4−ベンジル−2−ヨードベンゼンアミンを赤色油状物として得た。この油状物は、ゆっくりと固化し、赤色固体となった。
(N−(4−ベンジル−2−ヨードフェニル)−2−フルオロ−4−ホルミルベンズアミド)
2−フルオロ−4−ホルミルベンゾイルクロリド(1.5mmol)をTHF 5mLでスラリー状にし、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.39mL、2.2mmol)および4−ベンジル−2−ヨードベンゼンアミン(0.41g、1.3mmol)を加えた。30分後、反応物を1N HClおよびEt2Oで処理した。有機相を1N HClで1回洗浄し、飽和NaHCO3で2回洗浄し、塩水で1回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた物質をISCO(40g、0〜20% EtOAc/ヘキサン)で精製し、N−(4−ベンジル−2−ヨードフェニル)−2−フルオロ−4−ホルミルベンズアミドを白色固体として得た。
(4−(6−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド)
1,10−フェナントロリン(0.016g、0.087mmol)、ヨウ化第一銅(0.008g、0.044mmol)、炭酸セシウム(0.21g、0.65mmol)およびN−(4−ベンジル−2−ヨードフェニル)−2−フルオロ−4−ホルミルベンズアミド(0.200g、0.44mmol)をアルゴン下で混合した。ジオキサン(2mL)を加え、反応物を密閉し、24時間で90℃まで加熱した。反応物を冷却し、EtOAcと水とに分配した。有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をISCO(40g、0〜30% EtOAc/ヘキサン)で精製し、4−(6−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒドを白色固体として得た。
(1−((4−(6−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
スキームB4および一般的な手順Iにしたがって合成し、4−(6−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒドを用い、白色固体を得た。
(化合物112)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−ベンジル−2−ニトロフェノール)
4−ベンジルフェノール(10.0g、54.3mmol)のAcOH 300mL溶液に、周囲温度で、硝酸(2.28mL、54.3mmol)をAcOH 100mLに溶解した赤く発煙した溶液を1〜2時間かけて加えた。反応物を3時間撹拌し、氷に注ぎ、得られた固体を濾過によって集め、水ですすぎ、4−ベンジル−2−ニトロフェノールを黄色固体として得た。
(2−アミノ−4−ベンジルフェノール)
10%パラジウム/炭素Pearlman(50%、湿潤状態)(2.3g、2.2mmol)および4−ベンジル−2−ニトロフェノール(5.00g、22mmol)を窒素下で混合し、MeOH 80mLをシリンジで加えて希釈した。容器を40psiまで加圧し、Parrシェーカーで約24時間振とうした。得られた物質に窒素を流し、セライト濾過し、MeOHですすいだ。濾液を減圧下で濃縮し、2−アミノ−4−ベンジルフェノールを褐色固体として得た。
(N−(5−ベンジル−2−ヒドロキシフェニル)−2−フルオロ−4−ホルミルベンズアミド)
2−フルオロ−4−ホルミル安息香酸(0.600g、3.57mmol)をDCM 15mLと混合し、これに二塩化オキサリル(0.374mL、4.28mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(0.00261g、0.0357mmol)(数滴)を加えた。混合物を数時間撹拌し、(COCl)2(0.100mL)をさらに加え、さらに1時間撹拌し、減圧下で濃縮し、半固体をTHF 15mLに懸濁させた。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.808mL、4.64mmol)を加え、次いで2−アミノ−4−ベンジルフェノール(0.711g、3.57mmol)を加えた。4時間後、反応物をEtOAc、水および1N HClで処理した。有機層を塩水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。この物質をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を固体として得た。
(5−ベンジル−2−(4−(ジメトキシメチル)−2−フルオロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール)
水冷還流コンデンサを取り付けたフラスコ中で、窒素下、N−(5−ベンジル−2−ヒドロキシフェニル)−2−フルオロ−4−ホルミルベンズアミド(0.500g、1.43mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物(0.817g、4.29mmol)をトルエン14mL中で混合し、115℃まで加熱した。3時間後、反応物を冷却し、DCMおよびMeOHで希釈して溶液を得て、これに炭酸Si(誘導体化シリカゲル、silicycle)15gを加え、混合物を乾燥した。この物質をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜50% EtOAc/ヘキサン)で精製し、表題化合物をオフホワイト色固体として得た。
(5−ベンジル−2−(4−(ジメトキシメチル)−2−フルオロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール)
5−ベンジル−2−(4−(ジメトキシメチル)−2−フルオロフェニル)ベンゾ[d]オキサゾール(0.160g、0.424mmol)をTHF2mLに溶解し、5N HCl 1mLを加えた。混合物を1時間撹拌し、DCMで希釈し、塩基性になるまで10N NaOHを加えて反応を停止させた。水相をDCMで2回抽出した。有機物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、4−(5−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒドを橙色固体として得た。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
スキームB4および一般的な手順Iにしたがって合成し、4−(5−ベンジル−ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒドを用い、白色固体を得た。
(化合物113)
(1−((4−(5−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
4−ホルミルベンゾイルクロリドを用いる以外は、1−((4−(5−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸と類似の様式で合成した。白色固体。
(化合物114)
(1−((4−(6−ベンジルベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(S−4−ベンジル−2−ニトロフェニルジメチルカルバモチオエート)
4−ベンジル−2−ニトロフェノール(2.0g、8.7mmol)をDMF 20mLに溶かした黄色溶液に、0℃で、水素化ナトリウム(0.38g、9.6mmol)を加えた。反応物は深い橙色になり、30分後に、ジメチルチオカルバモイルクロリド(1.2g、9.6mmol)を加えた。週末の間、反応物を室温で撹拌した。水を加え、混合物をDCMで3回抽出した。抽出物を合わせ、0.5M NaHCO3で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して褐色油状物を得た。この油状物を合計2時間で160℃まで加熱した。反応物を冷却し、得られた油状物をISCOカラム120gに直接乗せ、0−30−50% EtOAc/ヘキサンで溶出させ、S−4−ベンジル−2−ニトロフェニルジメチルカルバモチオエートを得た。
(S−2−アミノ−4−ベンジルフェニルジメチルカルバモチオエート)
S−4−ベンジル−2−ニトロフェニルジメチルカルバモチオエート(1.58g、4.99mmol)を、アセトン/水(5:1)25mLに溶かし、窒素下で、ナノサイズの活性化亜鉛粉末(1.63g、25.0mmol)および塩化アンモニウム(2.67g、49.9mmol)を加えた。反応物は熱くなり、氷浴で冷却した。不均一溶液を約4時間撹拌した。反応物を一晩放置し、EtOAc 200mLと水とに分配した。有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、S−2−アミノ−4−ベンジルフェニルジメチルカルバモチオエートを得て、これをさらに精製することなく使用した。
((2−(2−アミノ−4−ベンジルフェニル)ジスルファニル)−5−ベンジルベンゼンアミン)
S−2−アミノ−4−ベンジルフェニルジメチルカルバモチオエート(1.43g、4.99mmol)をエチレングリコール15mLでスラリー状にし、水酸化カリウム(0.840g、15.0mmol)(固体、微細に砕いたもの)を加えた。反応物を窒素下で60℃まで加熱した。2−BuOH 10mLを共溶媒として加え、得られた溶液を2時間加熱した。反応器に水冷した還流コンデンサを取り付け、3時間で90℃まで加熱した。反応物を冷却し、減圧下で濃縮した。この物質をEt2Oと水とに分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して油状物を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、0〜30% EtOAc/ヘキサン)で精製し、2−(2−(2−アミノ−4−ベンジルフェニル)ジスルファニル)−5−ベンジルベンゼンアミンを褐色油状物として得た。
(4−(5−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド)
2−フルオロ−4−ホルミルベンゾイルクロリド(3.16mmol)をTHF5mLに溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.879mL、5.05mmol)および2−(2−(2−アミノ−4−ベンジルフェニル)ジスルファニル)−5−ベンジルベンゼンアミン(0.541g、1.26mmol)のTHF5mL溶液をシリンジで滴下し、THF1mLですすいだ。混合物は褐色になり、沈殿が生成した。混合物を一晩撹拌した。反応物をEtOAcでおよび1N NaOHで希釈した。有機層を塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、褐色油状物を得た。得られた褐色油状物をEtOH 16mL、水2mLおよび濃HCl 8mLで処理し、次いで塩化スズ(II)二水和物(1.71g、7.57mmol)で処理した。反応器に水冷した還流コンデンサを取り付け、不均一反応物を加熱し、一晩還流させた。反応物を0℃まで冷却し、10N NaOHで塩基性にした。反応物を水とDCMとに分配した。水層をDCMで3回抽出し、有機物を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。この物質を10% MeOH−DCM溶液で処理し、シリカゲル5gに吸着させ、0〜15% EtOAc/ヘキサンを用い、Redi−Sep(登録商標)をあらかじめ充填したシリカゲルカラム(80g)に通した。生成物を含有するフラクションを濃縮し、表題化合物を淡黄色固体として得た。
(1−((4−(5−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
4−(5−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒドを用い、スキームB4および一般的な手順Iにしたがって合成した。淡黄色固体。
(化合物115)
(1−((4−(5−ベンジル−1H−ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(4−ベンジル−2−ニトロベンゼンアミン)
無水酢酸(26mL、273mmol)をすばやく撹拌しながら、4−アミノジフェニルメタン(5.00g、27mmol)を何回かに分けて加えた。得られた固体に、無水酢酸約15mLを加えることによって、固体をばらばらにした。反応物を周囲温度まで冷却し、硝酸(2.0mL、41mmol)を滴下漏斗で30分間かけてゆっくりと滴下した。均質な赤色混合物を一晩撹拌し、水30mL、濃HCl 7mLおよびEtOH 24mLをすばやく撹拌した溶液に混合物を注いだ(発熱した!)。反応物を冷却し、加熱して約4時間還流させ、冷却し、氷に注ぎ、10N NaOHでpH8〜9まで中和した。水層をDCMで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた暗赤色油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO 120g、0〜20% EtOAc/ヘキサン)で精製し、4−ベンジル−2−ニトロベンゼンアミンを赤色油状物として得た。
(N−(4−ベンジル−2−ニトロフェニル)−4−(ジメトキシメチル)−2−フルオロベンズアミド)
2−フルオロ−4−ホルミル安息香酸(0.300g、1.78mmol)をDCM 10mLでスラリー状にし、触媒量のDMFを加え、塩化オキサリル(0.317mL、3.57mmol)を加えた。反応物を数時間撹拌した。酸が消費されたら、反応物を減圧下で濃縮し、THF 7mLで希釈した。4−ベンジル−2−ニトロベンゼンアミン(0.611g、2.68mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.622mL、3.57mmol)のTHF 5mL溶液を加えた。反応物を一晩撹拌し、EtOAc/飽和炭酸水素ナトリウムで処理し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をp−トルエンスルホン酸一水和物(0.170g、0.892mmol)およびMeOHで処理した。1時間後、混合物を濃縮し、シリカゲルに吸着させ、クロマトグラフィーで精製し、N−(4−ベンジル−2−ニトロフェニル)−4−(ジメトキシメチル)−2−フルオロベンズアミドを得た。
((4−(5−ベンジル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メタノール)
N−(4−ベンジル−2−ニトロフェニル)−4−(ジメトキシメチル)−2−フルオロベンズアミド(0.466g、1.1mmol)をAcOH/EtOH(3:2)5mLに溶かした黄色から橙色の溶液に、約325メッシュの鉄粉末(0.078mL、11mmol)を加えた。反応器に還流コンデンサを取り付け、120℃の浴に入れ、すばやく撹拌した。反応物は10分後にほぼ固体状態になり、撹拌しやすくするためにAcOH/EtOH(2:1)3mLを加えた。3時間後、混合物は明るい黄色になった。反応物を水、EtOAcおよび塩水で希釈し、層分離させた。水層をEtOAcで2回抽出し、有機物を合わせ、1N NaOHで2回、塩水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して橙色油状物を得た。この物質をシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(40g、0〜40% 90/10 DCM/MeOH−DCM溶液)で精製し、表題化合物を得た。
(4−(5−ベンジル−1H−ベンズ[d]イミダゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド)
(4−(5−ベンジル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メタノール(0.055g、0.17mmol)およびトリエチルアミン(0.12mL、0.83mmol)のDCM/DMSO(1:1)1.5mL溶液に、窒素下0℃で、SO3 *py(0.13g、0.83mmol)のDMSO 0.75mL溶液を加えた。反応物を2時間撹拌し、次いでEtOAcおよび水で希釈した。有機層を水で1回洗浄し、塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をISCO(12g、0〜40% EtOAc−ヘキサン溶液)で精製し、4−(5−ベンジル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒドを淡黄色油状物として得た。
(1−((4−(5−ベンジル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
スキームB4および一般的な手順Iにしたがって合成し、4−(5−ベンジル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒドから1−((4−(5−ベンジル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸を白色固体として得た。
(化合物116)
(1−((3−フルオロ−4−(5−フェノキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(2−ニトロ−4−フェノキシフェノール)
4−フェノキシフェノール(10.0g、54mmol)のAcOH 100mL溶液に、硝酸(69〜70%、3.2mL、54mmol)を約3分かけて滴下漏斗で滴下した。反応物は温かくなり、水浴で冷却した。1時間後、反応物を氷に注ぎ、室温まで加温した。ガム状固体が得られ、この固体をMTBEと水とに分配した。有機層を水で1回、塩水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して暗色油状物を得た。これをシリカゲル36gに吸着させ、乾燥し、シリカゲルクロマトグラフィー(ISCO、0〜10% EtOAc/ヘキサン)によって2つに分けて精製した。生成物を含有するフラクションを合わせ、濃縮し、2−ニトロ−4−フェノキシフェノールを橙色油状物として得た。
(2−アミノ−4−フェノキシフェノール)
10%パラジウム/炭素(50%、湿潤状態、1.43g、1.34mmol)および2−ニトロ−4−フェノキシフェノール(3.10g、13.4mmol)を窒素下で合わせ、MeOH 30mLを加えた。風船にH2を入れ、混合物と接触させた状態で、一晩すばやく撹拌した。朝に、反応物に窒素を流し、濾過し、減圧下で濃縮し、2−アミノ−4−フェノキシフェノールを淡褐色固体として得た。
(3−フルオロ−4−(5−フェノキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ベンズアルデヒド)
2−フルオロ−4−ホルミル安息香酸(0.500g、3.0mmol)をDCM 8mLでスラリー状にし、N,N−ジメチルホルムアミド2滴(0.011g、0.15mmol)を加え、次いで二塩化オキサリル(0.39mL、4.5mmol)を加えた。30分後、反応物は透明の淡黄色になり、均質になった。反応物を蒸発させ、減圧下で乾燥した。得られた固体をTHF 10mLに懸濁させ、2−アミノ−4−フェノキシフェノールの固体(0.60g、3.0mmol)を加え、次いでHunig塩基(0.67mL、3.9mmol)を加えた。得られた褐色溶液は温かくなり、一晩撹拌した。反応物をDCMおよび1N HClで希釈した。水層をDCMで1回抽出し、有機物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して褐色固体を得た。これを4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(0.85g、4.5mmol)およびトルエン10mLで処理した。反応器に水冷した還流コンデンサと乾燥管とを取り付け、120℃の浴に約4時間放置し、冷却し、撹拌しながらDCMと1N NaOHとに分配した。反応物を濾過し、水層をDCMで1回抽出した。有機物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して橙色油状物を得て、これをISCO(0〜30% EtOAc/ヘキサン)で精製し、表題化合物をオフホワイト色固体として得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−フェノキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
スキームB4および一般的な手順Iにしたがって合成し、3−フルオロ−4−(5−フェノキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ベンズアルデヒド(0.035g、0.11mmol)を用い、1−((3−フルオロ−4−(5−フェノキシベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸を白色固体として得た。
(化合物117)
(1−((3−フルオロ−4−(5−(フェニルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(5−(フェニルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール)
150mL加圧瓶に、5−ブロモベンゾ[d]オキサゾール(2.43g、12.3mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.28mL、24.5mmol)およびジオキサン24mLを入れた。溶液にN2を3分間流し、この時点で、トリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(0.281g、0.307mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン(0.355g、0.614mmol)およびベンゼンチオール(1.26mL、12.3mmol)を加えた。暗褐色溶液を密閉し、一晩で100℃まで加熱した。混合物をEtOAcおよびNaOHで希釈し、有機層を1N NaOHで2回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して橙色油状物を得て、これをISCO(0〜100% 10%EtOAC/ヘキサン−ヘキサン溶液)で精製し、5−(フェニルチオ)ベンゾ[d]オキサゾールを橙色油状物として得た。
(2−アミノ−4−(フェニルチオ)フェノール塩酸塩)
50mLの丸底フラスコに水冷した還流コンデンサを取り付け、5−(フェニルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール(1.04g、4.6mmol)および濃HCl(0.97mL、11mmol)のEtOH 4.6mL溶液を入れ、窒素下、100℃の浴に入れた。2時間後、混合物を冷却し、減圧下で濃縮し、乾燥して黄色固体を得た。この物質をDCM 10mL中で超音波処理し、濾過し、DCMですすぎ、乾燥し、2−アミノ−4−(フェニルチオ)フェノール塩酸塩をオフホワイト色固体として得た。
(2−フルオロ−4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシ−5−(フェニルチオ)フェニル)ベンズアミド)
2−フルオロ−4−ホルミル安息香酸(0.600g、3.57mmol)を無水DCM 10mLでスラリー状にし、窒素下、DMF3適を加え、次いで塩化オキサリル(0.380mL、4.28mmol)を加えた。反応物をN2下で撹拌した。反応物を4時間撹拌し、減圧下で濃縮して黄色油状物を得た。この物質をTHF 10mLに溶解し、0℃で、2−アミノ−4−(フェニルチオ)フェノール塩酸塩(0.906g、3.57mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.55mL、8.92mmol)のTHFスラリーにピペットで加えた。明るい黄色のスラリーを一晩撹拌した。混合物を1N HClおよびDCMで処理し、有機層をDCMで1回抽出した。有機物を乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。橙色油状物をDCM 5mLに溶解し、粘性黄色沈殿を得た。この沈殿を濾過によって集め、DCMで洗浄し、2−フルオロ−4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシ−5−(フェニルチオ)フェニル)ベンズアミドを明るい黄色の固体として得た。
(3−フルオロ−4−(5−(フェニルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ベンズアルデヒド)
密閉管中で、2−フルオロ−4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシ−5−(フェニルチオ)フェニル)ベンズアミド(0.180g、0.490mmol)およびピリジニウム p−トルエンスルホネート(0.123g、0.490mmol)をトルエン5.0mL中で混合し、合計6時間で130℃まで加熱した。反応物を冷却し、1N NaOHとEtOAcとに分配した。有機層を塩水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して固体を得て、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0−30−60% EtOAc/ヘキサン)で精製し、3−フルオロ−4−(5−(フェニルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ベンズアルデヒドを黄色固体として得た。
(1−((3−フルオロ−4−(5−(フェニルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
3−フルオロ−4−(5−(フェニルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)ベンズアルデヒド(0.116g、0.33mmol)を用い、スキームB4および一般的な手順Iにしたがって合成した。白色固体。
(化合物118)
(1−((4−(6−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(6−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−アミン)
4−ベンジルベンゼンアミン(10.37g、56.6mmol)およびチオシアン酸アンモニウム(3.30mL、56.6mmol)をAcOH(100mL)中で混合し、12〜18℃でBr2(2.93mL)を滴下して処理した。滴下中、温度を18℃未満に保っておいた。加え終わったら、混合物を24℃で2時間撹拌し、溶媒を部分的に蒸発させた。沈殿を濾過によって集め、還流温度でEtOAc 400mLに部分的に溶解させ、約50℃まで冷却した。固体を濾過によって集め、冷EtOAcで洗浄し、減圧下で乾燥し、淡黄色固体(16.17g)を得た。この物質をアセトンから再結晶させ、6−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−アミンをベージュ色固体として得た。
(4−(6−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド)
KOH 12.3gのH2O(15mL)溶液をエチレングリコール(8mL)と混合した。N2雰囲気下、6−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−アミン(3.00g、12.5mmol)を混合物に加えた。混合物を135℃で6時間撹拌し、容積が100mLになるまで氷を加え、5M HCl水溶液を用いてpHが約6になるまで酸性にした。得られた懸濁物をDCMで2回抽出した。有機層を塩水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させてベージュ色固体を得た(1.81g、さらに精製することなく使用)。粗物質(0.695g、3.23mmol)のTHF(5mL)溶液を、2−フルオロ−4−ホルミルベンゾイルクロリド(0.55g)をTHF(5mL)およびHunig塩基(0.844mL、4.84mmol)と混合したものに加え、24℃で17時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3で1回、塩水で1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、蒸発させて赤色泡状物を得た(0.916g、次の工程で使用)。粗物質をEtOH(16mL)、水(2mL)および濃HCl水溶液(8mL)で洗浄し、次いでSnCl2(1.67g、8798μmol)を加え、加熱して6時間還流させた(不均質)。混合物を0℃まで冷却し、10N NaOHで塩基性にし、水とDCMとに分配した。水層をDCMで抽出し(3回)、有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=5:1)で精製し、4−(6−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロ−ベンズアルデヒドを黄色固体として得た。
(1−((4−(6−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
24℃で、4−(6−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(190mg、547μmol)、アゼチジン−3−カルボン酸(166mg、1641μmol)、酢酸(0.095mL、1641μmol)をMeOH(2mL)およびDCM(2mL)中で混合し、1時間撹拌した。淡黄色溶液をシアノホウ化水素ナトリウム(34mg、547μmol)で処理した。混合物を12時間撹拌した。固体を濾別し、DCMで3回洗浄し、緩衝化水溶液(リン酸バッファ、pH6)4mLに懸濁させ、10分間超音波処理した。混合物を濾過し、固体を水で洗浄し、減圧下で乾燥し、1−((4−(6−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸を白色固体として得た。
(化合物119)
(1−(4−(7−ベンジル−1H−イミダゾール[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩)
(4−ベンジルピリジン−2−アミン)
4−ベンジルピリジン(14.1mL、88.6mmol)、ナトリウムアミド(5.71g、146mmol)およびp−シメン(105mL)の混合物を165℃まで加熱した。1日後、混合物を冷却し、水(30mL)および濃塩酸(30mL)を順に加え、水層を分離し、有機層を2N HCl 60mL(水溶液)で抽出した。水性抽出物を合わせ、エーテル(50mL)で洗浄し、水酸化カリウムの固体で強塩基にし、この時点で、褐色油状物を分離した。油状物をDCMで抽出した(150mL×2回)。抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して褐色油状物を得た。カラムクロマトグラフィー(ISCO、80g、50→100% EtOAC/ヘキサン)で精製し、4−ベンジルピリジン−2−アミンを黄褐色固体として得た。
(4−(7−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド)
4−ベンジルピリジン−2−アミン(175mg、949μmol)および4−(2−ブロモアセチル)−3−フルオロベンズアルデヒド(232.5mg、949μmol)のEtOH(3.0mL)溶液を加熱して2時間還流させ、25℃まで冷却し、減圧下で濃縮した。残渣をTHF(8.0mL)に入れ、塩酸水溶液(788μL、1576μmol)を加え、得られた混合物を20分間撹拌した。NaOH(1M、水溶液、5.2当量)を反応溶液に加え、EtOAc(20mL)と塩水(3mL)とに分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(ISCO、4g、0〜100% EtOAc/ヘキサン+2%Et3N)で精製し、4−(7−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒドを白色固体として得た。
(1−(4−(7−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酸塩)
4−(7−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(47.3mg、143μmol)をDCM 1.0mLに溶解し、得られた溶液にMeOH 1.0mLを加え、アゼチジン−3−カルボン酸(43mg、430μmol)および酢酸(25μL、430μmol)を加えた。混合物を1時間すばやく撹拌し、シアノホウ化水素ナトリウム(9.4mg、143μmol)を一度に加えた。15時間後、反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣をメタノール(3.0mL)に入れ、綿栓で濾過し、HPLC(Phenomenex C18、1〜100% CH3CN/H2O+0.1% TFA)で精製し、1−(4−(7−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酸塩を透明油状物として得た。
(化合物120)
(1−(4−(6−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酸塩)
(5−ベンジルピリジン−2−アミン)
密閉可能な反応バイアル中で、5−ヨードピリジン−2−アミン(700mg、3182μmol)、リン酸カリウム(2026mg、9545μmol)、Pd2dba3(58mg、64μmol)およびX−Phos(61mg、127μmol)をH2O(1mL)と混合して懸濁させ、これに9−ベンジル−9−ボラ−ビシクロ[3.3.1]ノナン(0.5M THF溶液、12727μL、6363μmol)を加えた。バイアルにアルゴン気体を流し、密閉し、120℃で30分間加熱した(マイクロ波)。粗混合物をEtOAcで希釈し、得られた溶液を1M NaOHおよび塩水で順に洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)に入れ、濃HCl水溶液(0.30mL)を加え、得られた溶液を10分間撹拌した。NaOH固体(120mg)を加え、得られた溶液をシリカゲル上で濃縮した。生成物をクロマトグラフィー(ISCO、12g、0〜10% MeOH/CH2Cl2)で精製し、5−ベンジルピリジン−2−アミンを黄色固体として得た。
(6−ベンジル−2−(4−(ジエトキシメチル)−2−フルオロフェニル)H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン)
5−ベンジルピリジン−2−アミン(340.9mg、1850μmol)および4−(2−ブロモアセチル)−3−フルオロベンズアルデヒド(453.4mg、1850μmol)のエタノール(6.0mL)溶液を加熱して5時間還流させた。この溶液を25℃まで冷却し、トリエチルアミン(260μL)を加え、得られた溶液をシリカゲル上で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ISCO、4g、0→100% EtOAc/ヘキサン、両方とも2%トリエチルアミン含有)で精製し、粗6−ベンジル−2−(4−(ジエトキシメチル)−2−フルオロフェニル)H−イミダゾ[1,2−a]ピリジンを橙色油状物として得た。この油状物をTHF(10.0mL)に入れ、濃HCl水溶液(1.24mL、2487μmol)を加え、得られた混合物を25℃で20分間撹拌した。NaOH(1M、水溶液、5.2当量)を反応溶液に加え、得られた混合物をEtOAc(40mL)と塩水(5mL)とに分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(ISCO、4g、0→100% EtOAc/ヘキサン+2%トリエチルアミン含有)で精製し、4−(6−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒドを黄色油状物として得た。
(1−(4−(6−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩)
4−(6−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(100.5mg、304μmol)をDCM2.0mLに溶解し、MeOH 2.0mLを加え、次いでアゼチジン−3−カルボン酸(92.3mg、913μmol)および酢酸(52.7μL、913μmol)を加えた。混合物をすばやく1時間撹拌し、この時点で、シアノホウ化水素ナトリウム(19.1mg、304μmol)を一度に加えた。2.5日後、混合物をDCM 2mLで希釈し、スラリーを濾過し、DCMですすいだ。濾液を減圧下で濃縮して白色泡状物を得て、これをMeOH(3.0mL)に入れ、綿栓で濾過し、HPLC(Phenomenex C18、5−50−100% CH3CN/H2O+0.1% TFA)で精製し、1−(4−(6−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩を透明油状物として得た。
(化合物121)
(1−((2−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(2−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ピリミジン−5−カルボアルデヒド)
25mm管に、アルゴン下でトリフラン−2−イルホスフィン(0.0737g、0.317mmol)、Pd2dba3(0.0411g、0.0397mmol)、5−ベンジルベンゾフラン−2−イルボロン酸(0.500g、1498mmol)、CuTC(0.492g、2.58mmol)、2−(メチルチオ)ピリミジン−5−カルボアルデヒド(0.306g、1.98mmol)を入れた。反応剤をTHF 8mLで希釈し、密閉し、一晩で50℃まで加熱した。混合物をセライトで濾過し、EtOAc 200mLですすいだ。緑色溶液を濃縮し、シリカゲル5gに吸着させ、ISCO(0〜20% EtOAc/ヘキサン)で精製し、2−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ピリミジン−5−カルボアルデヒドを淡黄色固体として得た。
(1−((2−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
2−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)ピリミジン−5−カルボアルデヒド(0.110g、0.35mmol)から、一般的な手順Iにしたがって合成した。白色固体。
(化合物122)
(1−((6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−2−メチルピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−2−メチルニコチンアルデヒド)
密閉したフラスコに、アルゴン下で5−ベンジルベンゾフラン−2−イルボロン酸(525mg、2.1mmol)および酢酸カリウム(0.41g、4.2mmol)の混合物を入れ、ビス{ジ(tブチル)フェニル}パラジウム(II)ジクロリド(0.078g、0.12mmol)で処理し、次いで、6−クロロ−2−メチルニコチンアルデヒド(0.29g、1.9mmol)のEtOH(10mL)溶液で処理した。得られた懸濁物を再び脱気し、2時間で80℃まで加熱した。混合物を24℃まで冷却し、EtOAcで処理し、飽和NaHCO3水溶液および塩水で洗浄した(それぞれ1回ずつ)。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン、次いでヘキサン/EtOAc=9:1)で精製し、6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−2−メチルニコチンアルデヒドを淡黄色固体として得た。
(1−((6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−2−メチルピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
6−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−2−メチルニコチンアルデヒド(160mg、489μmol)および3−アゼチジンカルボン酸(49.4mg、489μmol)をMeOH(8mL)で懸濁させ、氷酢酸(44.0mg、733μmol)を24℃で1時間撹拌し、シアノホウ化水素ナトリウム(15.4mg、244μmol)で処理し、2時間撹拌した。混合物を1M HCl−Et2O溶液30mLで希釈し、蒸発させた。残渣をRP−HPLCで精製し、表題化合物をオフホワイト色固体として得た。
(化合物123)
(1−(1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)エチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
(1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)エタノール)
4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロベンズアルデヒド(0.559g、2mmol)をTHFと混合し、0℃でメチル−マグネシウムブロミド(1.4M トルエン/THF(3:1)溶液、2.40mL、3mmol)を5分間かけて滴下した。混合物を0℃で20分間撹拌し、NH4Clで処理し、EtOAcで抽出し、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)で精製し、1−(4−(5−ベンジルベンゾ−フラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)エタノールを得た。
(1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)エタノン)
1−(4−(5−ベンジルベンゾ−フラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)エタノール(0.280g、0.808mmol)のDCM(25mL)溶液にDess−Martin試薬(0.411g、0.970mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO3水溶液で処理し、5分間撹拌し、DCMで抽出した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、蒸発させた。EtOAc/ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)エタノンを得た。
(1−(1−(4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)エチル)アゼチジン−3−カルボン酸)
アゼチジン−3−カルボン酸(0.015g、0.15mmol)、1−(4−(5−ベンジル−ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)エタノン(0.050g、0.15mmol)、酢酸(0.013mL、0.22mmol)をメタノール(3.0mL)中で混合し、室温で1時間撹拌した。トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(0.037g、0.17mmol)を加え、混合物を室温で1時間撹拌した。蒸発させ、フラッシュクロマトグラフィー(CHCl3およびMeOH中、5% AcOH)で精製した。得られた固体を緩衝化水溶液(pH6、リン酸バッファ)に懸濁させ、超音波処理した。固体を濾過によって集め、水およびEt2Oで洗浄し、表題化合物を得た。
(本発明の化合物の活性)
本発明の化合物を上述の合成法にしたがって製造し、この化合物がS1P−1受容体を調節する能力についてアッセイした。標準的なin vitro受容体内在化アッセイを用い、化合物が、S1P1に特異的な受容体の内在化を誘発する能力について評価し、S1P1受容体アゴニストとしての活性を受容体内在化アッセイで測定し、この活性によって免疫修飾剤としての有用性を示した(10nMまたは300nMで、S1Pコントロールの50%を超える)。したがって、上述の化合物は、例えば、種々のS1P−1受容体が介在する臨床状態の治療において、S1P−1受容体調節剤として有用であると予想される。このような状態としては、移植拒絶(固体臓器移植および島細胞);移植拒絶(組織);癌;自己免疫/炎症性疾患;関節リウマチ;狼瘡;インスリン依存性糖尿病(I型);非インスリン依存性糖尿病(II型);多発性硬化症;乾癬;潰瘍性大腸炎;炎症性腸疾患;クローン病;急性リンパ性白血病および慢性リンパ性白血病、およびリンパ腫が挙げられる。
本発明の化合物が、移植拒絶;癌;自己免疫/炎症性疾患;関節リウマチ;狼瘡;糖尿病;多発性硬化症;乾癬;潰瘍性大腸炎;炎症性腸疾患;クローン病;急性リンパ性白血病および慢性リンパ性白血病、およびリンパ腫のような、免疫抑制が重要である(したがって、リンパ球の減少が、十分に確立された指標である)状態を治療するS1P−1受容体調節剤として適していることをさらに示すために、本発明の化合物を以下に示す実験動物で評価した。
(プロトコル)
(マウス)
C57BL/6Jマウス(B6、Jackson Laboratories、Bar Harbor、ME)を、マイクロアイソレータ汚染システムで、病原体が存在しない特定の環境に置いた。全ての実験で、オスの成体マウスと、オスと年齢が同じメスのマウスとを使用した。この方法は、バージニア大学の実験動物委員会(Animal Care and Use Committee)で精査されており、承認された方法である。このプロトコルで記載する場合にはいつも、マウスは塩酸ケタミン(125mg/kg;Sanofi Winthrop Pharmaceuticals、New York、NY)、キシラジン(12.5mg/kg、TranquiVed;Phoenix Scientific、St.Joseph、MO)および硫酸アトロピン(0.025mg/kg;Fujisawa USA、Deerfield、IL)を腹腔内注射して麻酔した。
(フローサイトメトリーの調製および分析)
少なくとも6匹のマウスから、試験化合物を投薬した0時間後、4時間後、8時間後、24時間後、48時間後、72時間後、1日後、3日後または7日後に、血液を採取した。最後の採血終了後に、処置を受けたすべての動物について、脳および特定の他の組織を採取した。全血から細胞数を決定し、細胞数(千個)/マイクロリットル(K/1L)で細胞数を得た。
リンパ球の一部を特定し、定量するために、細胞縣濁物をフローサイトメトリーで分析した。赤血球を溶解させた後、CD3、CD4、CD8、CD19およびNK1.1(BD Biosciences、San Jose、CA)に対する抗マウスモノクローナル抗体で細胞を染色した。バージニア大学癌センターコア施設(University of Virginia Cancer Center Core Facility)内のFACSCalibur(BD Biosciences)で、4色のフローサイトメトリーで細胞を分析した。リンパ球の一部(B細胞、総T細胞、CD4 T細胞、CD8 T細胞、二重陽性胸腺細胞、二重陰性胸腺細胞、NK細胞およびNK/T細胞を含む)を分析した。それぞれの細胞の集合の大きさを、Hemavetまたは血球計で記録した合計リンパ球数と、フローサイトメーターで記録した陽性リンパ球の割合との掛け算によって算出した。すべてのデータをBD Biosciences Cell Quest分析ソフトウェアで分析した。
(統計的分析)
Studentのt検定を用い、すべての時間点を−24時間群と比較することによって、統計的有意性を決定した。
試験した化合物
上述の化合物は、投薬量0.3〜10mg/kgで、ベースラインと比較して、35%〜90%の範囲でリンパ球の減少を抑制した。上の表の最後の2つの化合物は、試験条件下では、リンパ球の減少を抑制しなかった。このように、本発明の化合物は、移植拒絶;癌;自己免疫/炎症性疾患;関節リウマチ;狼瘡;糖尿病;多発性硬化症;乾癬;潰瘍性大腸炎;炎症性腸疾患;クローン病;急性リンパ性白血病および慢性リンパ性白血病、およびリンパ腫のような、免疫抑制が重要である状態を治療する有用な薬物であることが予想される。
(ラットのリンパ球減少試験のプロトコル)
動物:
メスのLewisラット(150〜175グラム、6〜8週齢)をCharles River Laboratoriesから受け取り、試験を行う前に、少なくとも1週間、環境に慣れさせた。
手順:
(1)時間点0で、ラット(n=4/群)に化合物またはビヒクル(12.5%カプチゾル水溶液)を経口投与する(経口、10mL/kg)。
(2)投薬後、種々の時間点で(1時間、4時間、8時間または24時間)、動物にCO2を吸入させて殺す。
(3)20G針および1ccのシリンジを用い、心穿刺によって血液を採取する。
(4)血液約500uLを、EDTA(BD番号365973)を含有するmicrotainerに入れ、サンプルを十分に混合する。
(5)Bayer製Advia 120血液システムを用い、細胞分画を行う。
以下の化合物は、hS1P1:hS1P3 EC50選択比が、1:100よりもよかったものである。
1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−(4−(5−フェノキシベンゾフラン−2−イル)ベンジル}アゼチジン−3−カルボン酸、
1−((6−(5−ブトキシベンゾフラン−2−イル)ピリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−((4−(5−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−メトキシフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−(3−フルオロ−4−(5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
(E/Z)−1−((3−フルオロ−4−(5−((ヒドロキシイミノ)(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン}−3−カルボン酸、
1−((3−フルオロ−4−(5−(フェニルメチル)フロ[2,3−b]ピリジン−2−イル)フェニル)メチル)−3−アゼチジンカルボン酸、
1−((3−フルオロ−4−(5−(フェニルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−((3−フルオロ−4−(5−ピリジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−((3−フルオロ−4−(5−ピリミジン−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−((3−フルオロ−4−(5−(チアゾール−2−イルメチル)ベンゾフラン−2−イル)フェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−((4−(5−(ジフルオロ(フェニル)メチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−{(4−(5−ベンジルベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−((4−(6−ベンジルベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロフェニル)メチル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−(3−フルオロ−4−(5−(4−メチルベンジル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−(3−フルオロ−4−(5−(フェノキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−(3−フルオロ−4−(5−フェノキシベンゾフラン−2−イル)ベンジル}アゼチジン−3−カルボン酸、
1−(3−フルオロ−4−(5−フェニルスルフィニル)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−(3−フルオロ−4−(5−フェニルチオ)ベンゾフラン−2−イル)ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−(4−(5−(シクロブトキシメチル)ベンゾフラン−2−イル)−3−フルオロ−ベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸、
1−(4−(5−ベンジルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸、および
1−(4−(7−ベンジル−1H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−3−フルオロベンジル)アゼチジン−3−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩。
(等価物)
当業者は、通常の実験を超える実験をすることなく、本明細書に記載の特定の手順の多くの等価物を認識するか、または探究することができる。このような等価物は、本発明の範囲内にあると考える。本発明の精神および範囲を逸脱することなく、種々の置換、変更および改変がなされてもよい。他の局面、利点および改変は、本発明の範囲内にある。本明細書で引用したすべての参考文献、登録済特許および公開済の特許明細書は、本明細書に参考として組み込まれる。上述の特許、明細書および他の刊行物の適切な成分、要素、プロセスおよび方法を、本発明および実施形態で選択してもよい。