JP5166808B2 - 洗浄機内のバイオフィルム生成抑制方法 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄機内におけるバイオフィルムの生成を防ぎ、菌の増殖を防止する洗浄機内のバイオフィルム抑制方法に関するものである。より詳細には、微生物汚染が問題になる洗浄機内における、微生物及び微生物産生物質からなるバイオフィルムの生成を抑制し、これに起因する危害を防止するためのバイオフィルム生成抑制方法に関する。
バイオフィルムは生物膜やスライムとも言われ、一般に水系で微生物が物質の表面に付着・増殖することによって微生物細胞内から多糖やタンパク質などの高分子物質を産生して構造体を形成したものを指す。バイオフィルムが形成されると、微生物を原因とする危害が発生して様々な産業分野で問題を引き起こす。例えば、食品プラントの配管内にバイオフィルムが形成されると、このバイオフィルムが剥がれ落ち、製品内への異物混入につながるだけでなく、微生物由来の毒素で食中毒の原因となる。更に、金属表面へのバイオフィルム形成は金属腐食の原因となり、設備の老朽化を促進する。さらに自動食器洗浄機や衣料用洗浄機等の水系洗浄機で洗浄する自動洗浄機内部においては、常にその内部に菌の栄養源となる汚れが豊富に存在する上、菌の繁殖に欠かせない水分、湿気に満たされている場面が多く、バイオフィルムの生成に好都合であることが容易に推測される。実際、洗浄機内部においてバイオフィルム生成により生じるヌメリ発生や菌の付着などが起こっており、それが被洗物に対する菌の付着や落下など、洗浄面、衛生面において問題が起こる可能性が高い。
更に、バイオフィルムを形成した微生物集合体に対しては、水系に分散浮遊状態にある微生物に対する場合と比較して、殺菌剤・静菌剤のような微生物制御薬剤の十分な効果が出ないことも多い。例えば医療の面では近年、医療器具の狭い隙間や空孔内に微生物が残存してバイオフィルムを形成し、これを原因とする院内感染例が数多く報告されている。ヒト口腔内においては歯に形成するバイオフィルム、いわゆるデンタルプラーク(歯垢)がう食や歯周病の原因となることは良く知られており、これらの問題について長い間検討されている。
これまでバイオフィルムを抑制するためには、微生物、特に細菌に対して殺菌作用又は静菌作用を与えることによって菌を増殖させない考え方が一般的に検討されてきた。特許文献1や特許文献2には脂肪酸や脂肪族アルコールなどを用いて細菌数を低減させ、結果として細菌の対象物質への付着を防止できることが開示されている。特に特許文献1では、抗菌性油相と乳化剤でエマルジョンを調製した組成物が比較的短時間で菌数低減効果を示しており、これは単位体積あたりの細菌絶対数が低くなることに基づき、対象物質表面への細菌の付着を抑制する考え方を表している。また、特許文献3には消炎剤などの非水性有効成分を油性物質に溶解させた歯磨き組成物などが開示されているが、バイオフィルムの生成を抑制するものではなかった。
特許文献1又は2は、微生物を60分以内の比較的短時間殺菌又は抗菌性組成物と接触させた場合の殺菌性(菌数を約4乗低減)の評価を記載している。しかしながらバイオフィルム問題は数日〜数ヶ月の長時間単位で起きるものであり、短時間の殺菌評価でバイオフィルムの生成抑制制御に結びつけることは事実上困難である。抗菌性油相として挙げられる脂肪酸や脂肪族アルコールは全ての微生物(細菌)に対して十分な殺菌効果を有しているとは言えず、特にバイオフィルムを形成して問題をしばしば引き起こすグラム陰性菌に対して、長期間にわたる殺菌効果の指標である最少生育阻止濃度(Minimal Inhibitory Concentration、MIC)を有してはいない(防腐・殺菌剤の科学;ジョン・J・カバラ編、フレグランスジャーナル社、1990)。更に発明者らの実験よれば、グラム陰性菌の中でも緑膿菌やセラチア菌に対して、特許文献1又は2記載の組成物は記述の通り短期的な(3時間くらいまで)殺菌効果を示すものの、長期的(1日以上)には殺菌性はおろか菌増殖を抑制する静菌効果さえも示すことがなく、結果としてバイオフィルムを形成することが確認された。
その他、殺菌性の高いカチオン性界面活性剤や次亜塩素酸塩など即効性の特徴を持つ殺菌性の高い殺菌薬剤もあるが、系内に有機物が存在すると殺菌性は速やかに失われるため、前述の通り長期間にわたって菌数低減効果を維持することは難しい。
これらの理由から、細菌を殺菌や静菌の観点から根本的にバイオフィルムの生成を抑制することは困難であった。
特表2002−524257公報 特表2004−513153公報 特開2005−289917公報
従って、本発明の目的は、微生物汚染が問題になる洗浄機内におけるバイオフィルムの生成を防ぎ、菌やカビの増殖を防止する洗浄機内のバイオフィルム生成抑制方法を提供することにある。
そこで本発明者は、洗浄機内のバイオフィルムを抑制する方法について種々検討したところ、後記化合物(A)を含有する組成物を用いる方法が、洗浄機内のバイオフィルムの生成を抑制できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一般式(1)
RO−(EO)n−H (1)
(式中、Rは炭素数8〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、nは0〜5の整数を示す。)で表される化合物(A)から選ばれる1種以上を含有する組成物を、水系洗浄液で洗浄する洗浄機内に接触させることを特徴とする、該洗浄機内のバイオフィルム生成抑制方法を提供するものである。
また、本発明は、一般式(1)
RO−(EO)n−H (1)
(式中、Rは炭素数8〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、nは0〜5の整数を示す。)で表される化合物(A)から選ばれる1種以上を含有し、水系洗浄液で洗浄する洗浄機内に接触させて使用するための、当該洗浄機内のバイオフィルム生成抑制剤組成物を提供するものである。
本発明によれば、微生物汚染が問題になる洗浄機内におけるバイオフィルムの生成を防ぎ、菌やカビの増殖を防止することができる。
本発明の洗浄機内のバイオフィルム抑制剤組成物の有効成分(A)は、一般式(1):
RO−(EO)n−H (1)
で表される化合物から成り、Rは炭素数8〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、EOはエチレンオキシ基、そしてnは0〜5の整数である。
Rで示されるアルキル基又はアルケニル基は、直鎖でも分岐鎖でもよいが、バイオフィルム生成抑制効果の点から炭素数10〜12のものが好ましい。EOで示されるエチレンオキシ基の数nは0〜4がより好ましく、1〜3が更に好ましい。
本発明において化合物(A)は、バイオフィルムの生成抑制効果を発揮できる濃度として、系内に10ppm以上存在すればよいが、経済性と効果の観点から対象物に対して10〜10000ppmの濃度で接触させるのが好ましく、10〜1000ppmがより好ましい。
本発明の洗浄機内のバイオフィルム生成抑制方法に用いる組成物は、上記の如く、使用時の濃度として化合物(A)が10〜10000ppm存在すればよいので、組成物中の化合物(A)の濃度は特に限定されないが、経済性と効果の観点から0.001〜50重量%が好ましく、更に0.01〜10重量%が好ましく、より更に0.01〜1重量%が好ましい。
本発明において、化合物(A)は水溶液として用いてもよいし、界面活性剤を用いて乳化系として用いてもよいし、有機溶剤を用いて有機溶剤溶液として用いてもよいが、化合物(A)のEOが0である場合は、有機溶剤を用いて有機溶剤溶液として用いることが好ましい。
ここで用いる有機溶剤としては、例えばアルコール類としてエタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、低分子量ポリエチレングリコール、エチレングリコール−n−モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、低分子量ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどが挙げられ、中でもエタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、低分子量ポリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールが好ましい。炭化水素類としてはヘキサン、オクタン、流動パラフィン、シクロヘキサン、ベンゼン等がは挙げられる。エステル類としては酢酸メチル、酢酸エチル、オクタン酸メチル、動植物由来油脂などが挙げられる。更に極性非プロトン溶剤として ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミドが挙げられ、中でもジメチルスルホキシドが好ましい。
本発明組成物を乳化系にするための界面活性剤の種類は特に限定されないが、化合物(A)を水系中に安定に存在させることができる界面活性剤が望ましい。更に乳化・分散・可溶化性能の観点から、界面活性剤の中で陰イオン界面活性剤又は非イオン界面活性剤を用いることが好ましい。
陰イオン性界面活性剤としては、リグニンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、ポリオキシエチレン(以下、POEと記す)アルキルスルホン酸塩、POEアルキルフェニルエーテルスルホン酸塩、POEアルキルフェニルエーテルリン酸エステル塩、POEアリールフェニルエーテルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、POEアルキル硫酸エステル塩、POEアリールフェニルエーテルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、POEトリベンジルフェニルエーテルスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルリン酸塩、POEトリベンジルフェニルエーテルリン酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸塩(石けん)、POEアルキルエーテル酢酸塩等が挙げられ、中でもアルキル硫酸エステル塩やPOEアルキル硫酸エステル塩、POEアルキルエーテル酢酸塩を用いることがより好ましい。これらの陰イオン性界面活性剤のアルキル炭素数は10〜18が好ましく、エチレンオキシド平均付加モル数は0〜10が好ましく、0〜5がより好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、POEアルキルエーテル(但し、化合物(A)を除く)、POEアルキルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレン・POE(ブロック又はランダム)アルキルエーテル、POEアリールフェニルエーテル、POEスチレン化フェニルエーテル、POEトリベンジルフェニルエーテル等の1価アルコール誘導体型非イオン性界面活性剤、(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド等の多価アルコール誘導体型非イオン性界面活性剤等が挙げられ、中でもPOEアルキルエーテル(但し、化合物(A)を除く)、(ポリ)グリセリン脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステルが好ましく、更に、POEアルキルエーテル[但し、化合物(A)を除く]が好ましい。なかでもPOEアルキルエーテルのHLBは10以上がより更に好ましい。また、POEアルキルエーテルのアルキル炭素数は12〜18が好ましく、エチレンオキシド平均付加モル数は6以上が更に好ましい。
界面活性剤は単独で、あるいはより乳化・分散・可溶化性能を高めるために2種以上を組み合わせて用いることができる。
乳化組成物中の化合物(A)と界面活性剤の重量比率[(A)/界面活性剤]は、長期的なバイオフィルム抑制効果の点から2以下が好ましく、2/1〜1/100がより好ましく、2/1〜1/50がより好ましく、2/1〜1/20が更に好ましく、1/1〜1/10がより更に好ましい。
本発明においては、化合物(A)と共に殺菌剤や抗菌剤を併用することも可能である。一般にバイオフィルムが形成すると殺菌剤が効きにくい状況が起こるが、化合物(A)によってバイオフィルムの形成が抑制されると、殺菌剤の効力を十分に引き出すことが可能になる。
上記の殺菌剤や抗菌剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩酸クロルヘキシジン等の四級塩、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸ポリヘキサメチレンビグアニジン、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、トリクロロカルバニリド、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。
本発明の洗浄機内のバイオフィルム生成抑制方法に用いる組成物には、その粘度を上昇させて対象物への付着性を向上させるために、増粘剤を用いることも可能である。
更に、該組成物にはキレート剤を加えてもよい。該キレート剤としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ニトリロ3酢酸(NTA)、コハク酸、サリチル酸、シュウ酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、トリポリリン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、ポリアクリル酸、アクリル酸/マレイン酸共重合物及びそれらの塩が挙げられる。
また、該組成物は液状の他、ペースト、粉末、タブレットなど、用途に応じて様々な形態をとることが可能である。バイオフィルム抑制剤組成物は全ての成分が混在した1剤型でも良いが、使い勝手によってはそれをいくつかの分割パッケージにしてもよい。
本発明の該組成物は前記の如く、水溶液系、有機溶剤溶液系、乳化系のいずれでもよいが、水溶液系で用いるのがより効果的である。
本発明の洗浄機内のバイオフィルム生成抑制方法は、化合物(A)を含有する組成物を対象物、すなわち洗浄機内に接触させることを特徴とする。この方法としては、まず化合物(A)を濯ぎ液に含有せしめ、この濯ぎ液で濯ぐ方法が挙げられる。この方法によれば、洗浄機内に塗布等する必要が無く、簡便である。そして、この濯ぎの後はそのまま放置しておくことがバイオフィルム生成抑制効果の点で好ましい。また、化合物(A)含有組成物を、洗浄機内に充満する方法も挙げられる。更に、化合物(A)含有組成物を、スプレー機器を用いてミストを洗浄機内に吹き付けたり、発泡機を用いて泡状にしたものを吹き付けたり、はけ等により塗布する方法も挙げられる。その他、タオルなどに該水溶液を含浸させて、対象物を拭き取っても良い。対象物と接触させる条件が満足されるならば、バイオフィルムが存在しうる表面に化合物(A)の水溶液を付着させたり、塗り付けたりすることも可能である。尚、以上において、化合物(A)を含有する組成物と対象物との接触は連続して行うのが好ましい。ここで、連続して行なうとは、上記のように対象物上に化合物(A)を含有する組成物が残存するように適用し、化合物(A)を含有する組成物と対象物とが長時間接触するようにすることをいう。すなわち、組成物を対象物に適用後洗い流さないことが好ましい。
また、水希釈系にせず、クリーム状や軟膏にして塗り広げることも可能である。この場合、化合物(A)は適切な媒体に溶解、分散、乳化された形状で提供される。尚、以上において、化合物(A)を含有する組成物と対象物との接触は連続して行うのが好ましい。ここで、連続して行なうとは、上記のように対象物上に化合物(A)を含有する組成物が残存するように適用し、化合物(A)を含有する組成物と対象物とが長時間接触するようにすることをいう。すなわち、組成物を対象物に適用後洗い流さないで放置することが好ましい。この放置の時間は、特に限定されないが、3〜120時間が好ましく、6〜100時間がより好ましく、更に12〜72時間が好ましい。
本発明の対象となる洗浄機は、水系洗浄液で洗浄する洗浄機であれば制限されないが、水系洗浄液で洗浄する自動洗浄機、例えば自動食器洗浄機、衣料用洗浄機、医療用器具洗浄機、プラスチックコンテナ用洗浄機等が挙げられる。
本実施例で使用した成分
成分(A) R1O−(EO)p−H
(A−1)C12アルコール〔カルコール2098、花王(株)製、R1=C12アルキル、p=0〕
(A−2)C12アルコールエチレンオキサイド3モル付加物〔NIKKOL BL−3SY、日光ケミカルズ(株)製、R1=C12アルキル、p=3〕
成分(A') R1'O−(EO)p−H
(A'−1)C18アルコール〔カルコール8098、花王(株)製、R1'=C18アルキル、p=0〕
(A'−2)C12アルコールエチレンオキサイド8モル付加物〔NIKKOL BL−8SY、日光ケミカルズ(株)製、R1'=C12アルキル、p=8〕
界面活性剤〔( )内の数字はエチレンオキシド平均付加モル数を示す。〕
(ノニオン界面活性剤1)
ポリオキシエチレン(12)ラウリルエーテル〔エマルゲン120、花王(株)製〕
(ノニオン界面活性剤2)
ラウリルグリコシド〔マイドール12、花王(株)製〕
(アニオン界面活性剤1)
ラウリル硫酸ナトリウム〔エマール0、花王(株)製〕
実施例1
(濯ぎ水への添加)
業務用食器洗浄機〔三洋電機(株)製 SANYO DR53〕の洗浄槽(38L)にベース洗浄剤(炭酸ナトリウム 70重量%/ メタケイ酸ナトリウム 20重量%/ トリポリリン酸ナトリウム 10重量%)を調製し、それを 38g投入して、50℃の温水で溶解させた。専用ラックにモデル汚垢(菜種油1g、牛乳1g混合)を塗布した8オンスグラス4個をセットして、50℃の洗浄液にて40秒間洗浄した後、表1に示す所定量の食器洗浄機用仕上げ剤組成物を溶解もしくは攪拌分散させた40℃の濯ぎ水4Lを用いて8秒間濯いだ。
毎回モデル汚垢を洗浄槽中にいれ、1時間おきに1日に5回洗浄、濯ぎを行い、その後翌日まで20時間放置し、それを10日間繰り返し機械洗浄機内へのバイオフィルム生成を目視で観察した。バイオフィルム生成状態は、全く生成しないものを○、バイオフィルムが生成開始して表面がやや色づいたものを△、明らかにバイオフィルムが生成したものを×とした。
結果を表1に示す。
Figure 0005166808
実施例2 (洗浄槽内スプレー)
上記と同一方法で、ベース洗浄剤で50℃の洗浄液にて40秒間洗浄した後、40℃の濯ぎ水4Lを用いて8秒間濯いだ。毎回モデル汚垢を洗浄槽中にいれ、1時間おきに1日に5回洗浄、濯ぎを行った。その後表2に示す溶解もしくは攪拌分散させた剤を槽内にまんべんなくスプレーした後、その後翌日まで20時間放置し、それを10日間繰り返し機械洗浄機内へのバイオフィルム生成を目視で観察した。バイオフィルム生成状態は、全く生成しないものを○、バイオフィルムが生成開始して表面がやや色づいたものを△、明らかにバイオフィルムが生成したものを×とした。
結果を表2に示す。
Figure 0005166808
実施例3 衣料用洗浄機での効果(槽内充満)
業務用衣料用洗浄機〔稲本製作所製 LAVNET EXCELA 22N〕の洗浄槽を高水位にして満たし(約190L)、その後表3に示す剤1900gをいれ5分間空運転をし、翌日まで1日間放置、さらに5分間の空運転を行いこれを7日間繰り返し最後脱液後衣料洗浄機内へのバイオフィルム生成を目視で観察した。バイオフィルム生成状態は、全く生成しないものを○、バイオフィルムが生成開始して表面がやや色づいたものを△、明らかにバイオフィルムが生成したものを×とした。
結果を表3に示す。
Figure 0005166808
本発明方法によれば、衣料洗浄機内へのバイオフィルム生成は著しく抑制できることが確認された。

Claims (9)

  1. 一般式(1)
    RO−(EO)n−H (1)
    (式中、Rは炭素数8〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、nは0〜5の整数を示す。)で表される化合物(A)から選ばれる1種以上を含有する組成物を、水系洗浄液で洗浄する洗浄機内に接触させることを特徴とする、該洗浄機内のバイオフィルム生成抑制方法。
  2. 前記組成物の使用時の化合物(A)の濃度が10〜10,000ppmである請求項1記載のバイオフィルム生成抑制方法。
  3. 前記洗浄機が自動食器洗浄機又は衣料用洗浄機である請求項1又は2記載のバイオフィルム生成抑制方法。
  4. 前記組成物が、水溶液又は有機溶剤溶液である請求項1〜3の何れか1項記載のバイオフィルム生成抑制方法。
  5. 接触が連続して行なわれる請求項1〜4の何れか1項記載のバイオフィルム生成抑制方法。
  6. 接触が前記組成物を洗浄機内に塗布、スプレーもしくは充満し放置するものであるか、又は前記組成物で洗浄機内を濯ぐものである請求項1〜5の何れか1項記載のバイオフィルム生成抑制方法。
  7. 一般式(1)
    RO−(EO)n−H (1)
    (式中、Rは炭素数8〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、nは0〜5の整数を示す。)で表される化合物(A)から選ばれる1種以上を含有し、水系洗浄液で洗浄する洗浄機内に接触させて使用するための、当該洗浄機内のバイオフィルム生成抑制剤組成物。
  8. 前記組成物の使用時の化合物(A)の濃度が10〜10,000ppmである請求項7記載のバイオフィルム生成抑制剤組成物。
  9. 前記組成物が、水溶液又は有機溶剤溶液である請求項7又は8記載のバイオフィルム生成抑制剤組成物。
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