JP5082814B2 - 無機酸化物含有透明複合体及びその製造方法 - Google Patents
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フラットパネルディスプレイ(FPD)用としてのプラスチック基板に対する要求特性として、透明性、屈折率、機械的特性等が挙げられており、これらの要求特性のうち屈折率を向上させるという目的で、ジルコニアやチタニア等の金属酸化物粒子が高屈折率フィラーとして利用されている。
この複合化の例としては、粒径10〜100nmのジルコニア粒子と樹脂とを複合化したジルコニア粒子複合化プラスチックを用いた高屈折率かつ高透明性の厚み数ミクロンの膜が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、上述した従来のジルコニア粒子複合化プラスチック膜の場合、厚みを数μmとすることで高屈折率、高透明性を確保したものであるから、厚みが数十μm、あるいはそれ以上になると、透明性を維持するのが困難になる。
このように、ジルコニア粒子複合化プラスチック膜については検討されているものの、ジルコニア粒子複合化プラスチックをバルク体とした場合の屈折率や透明性については、検討されていないのが現状である。
前記無機酸化物粒子の平均分散粒径は、1nm以上かつ20nm以下であることが好ましい。
前記無機酸化物粒子は、ジルコニアまたはチタニアであることが好ましい。
前記無機酸化物粒子の含有率は、1質量%以上かつ80質量%以下であることが好ましい。
この無機酸化物含有透明複合体は、フィルム状、シート状、板状または立体状であることが好ましい。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本発明の無機酸化物含有透明複合体は、表面修飾剤により表面が修飾された無機酸化物粒子を樹脂中に分散してなる無機酸化物含有透明複合体であり、表面修飾剤のうち無機酸化物粒子に物理吸着した表面修飾剤が、150℃以上かつ前記樹脂の耐熱温度以下の加熱処理により揮発除去されている透明複合体である。
(1)無機酸化物粒子分散液の作製
無機酸化物粒子と、この無機酸化物粒子の表面を修飾する表面修飾剤と、分散媒とを混合し、この無機酸化物粒子の表面を表面修飾剤により修飾し、次いで、分散処理を行い、表面修飾剤により表面が修飾された無機酸化物粒子を分散媒中に分散してなる無機酸化物粒子分散液を作製する。
これらの元素の酸化物としては、例えば、ジルコニア(ZrO2)、チタニア(TiO2)、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、酸化鉄(Fe2O3)、酸化銅(CuO)、酸化亜鉛(ZnO)、イットリア(Y2O3)、酸化ニオブ(Nb2O5)、酸化モリブデン(MoO3)、酸化インジウム(In2O3)、酸化スズ(SnO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、酸化タングステン(WO3)、酸化鉛(PbO)、酸化ビスマス(Bi2O3)、セリア(CeO2)、酸化アンチモン(Sb2O5、Sb2O3…)等が挙げられる。
中でも、ジルコニアまたはチタニアは、透明複合体の屈折率を1.60以上の高屈折率とすることができるので好ましい。
この低沸点表面修飾剤としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、メキルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリフロロプロピルトリクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトシエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられる。
上記の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類が好適に用いられ、これらの溶媒のうち1種または2種以上を用いることができる。
また、上記の液状の樹脂オリゴマーとしては、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシアクリレート系オリゴマー、アクリレート系オリゴマー等が好適に用いられる。
この無機酸化物粒子以外の無機酸化物粒子としては、アンチモン添加酸化スズ(ATO)、スズ添加酸化インジウム(ITO)等の金属複合酸化物粒子が挙げられる。
この無機酸化物粒子の平均分散粒径を1nm以上かつ20nm以下と限定した理由は、平均分散粒径が1nm未満であると、結晶性が乏しくなり、屈折率等の粒子特性を発現することが難しくなるからであり、一方、平均分散粒径が20nmを超えると、透明複合体とした場合に透明性が低下するからである。
この無機酸化物粒子は、ナノサイズの粒子であるから、この無機酸化物粒子を樹脂中に分散させて透明複合体とした場合においても、光散乱が小さく、複合体の透明性を維持することが可能である。
上記の無機酸化物粒子分散液と、樹脂またはその前駆体とを、ミキサー等を用いて混合し、流動し易い状態の無機酸化物粒子含有樹脂組成物とする。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等の2官能型のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリス・ヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂等の多官能型のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミニジフェニルメタン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、アニリン型エポキシ樹脂、トルイジン型エポキシ樹脂等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂等が好適に用いられる。
アクリル樹脂としては、単官能アクリレートおよび/または多官能アクリレートが用いられ、これらのうち1種または2種以上が用いられる。
単官能アクリレート及び多官能アクリレートそれぞれの具体例について次に挙げる。
(a)脂肪族単官能(メタ)アクリレートとしては、
ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、
メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキレングリコール(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のN−置換アクリルアミド等が挙げられる。
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1.4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブタンジオールジ(メタ)アクリレート、等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ−トリメチロールプロパンテトラアクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトール(モノヒドロキシ)ペンタアクリレート等のペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(d)芳香族(メタ)アクリレートのうち、単官能型としては、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等が、また、多官能型としては、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等のジアクリレート類、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(f)エポキシ(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、ノボラック型エポキシアクリレート等が挙げられる。
変性シリコーン樹脂としては、アルキル変性、アルキル/アラルキル変性、アルキル/ポリエーテル変性、ポリエーテル変性、高級脂肪酸エステル変性、フルオロアルキル変性、アクリル変性、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシ変性、アルコール変性のシリコーン樹脂等が挙げられる。
上記の無機酸化物粒子含有樹脂組成物を、各種の塗布法あるいは成形法を用いて所定の形状のフィルム状、シート状、板状または立体状の成形体とする。
例えば、ロールコート法、スピンコート法、スクリーン印刷法等の塗布法を用いることにより、フィルム状またはシート状に成形することができる。
また、ドクターブレード法等を用いることにより、フィルム状、シート状、板状等に成形することができる。
また、金型を用いて成形、または金型あるいは容器内に充填することにより、板状またはバルク状(立体状)に成形することができる。
この過程では、低沸点モノマー等の表面修飾剤が、この表面修飾剤の沸点を超える温度である150℃以上かつ上記の樹脂の耐熱温度以下の温度にて加熱処理することにより、無機酸化物粒子の屈折率を低下させる主原因の表面修飾剤のうち物理吸着している表面修飾剤が揮発除去される。これにより、高屈折率の無機酸化物含有透明複合体を得ることができる。
ここで、無機酸化物粒子の含有率を1質量%以上かつ80質量%以下と限定した理由は、この範囲が無機酸化物含有透明複合体中で無機酸化物粒子が良好な分散状態を取りうる範囲であり、含有率が1質量%未満であると、無機酸化物粒子としての効果が低下し、また、80質量%を超えると、樹脂の含有率が低下することにより透明複合体自体の機械的強度が低下するからである。
オキシ塩化ジルコニウム8水塩2615gを純水40Lに溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水344gを純水20Lに溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調整した。
次いで、このスラリーに、硫酸ナトリウム300gを5Lの純水に溶解させた硫酸ナトリウム水溶液を攪拌しながら加えた。このときの硫酸ナトリウムの添加量は、ジルコニウム塩溶液中のジルコニウムイオンのジルコニア換算値に対して30質量%であった。
次いで、この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した硫酸ナトリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、ジルコニア粒子を作製した。
次いで、このジルコニア透明分散液(Z1)100gに、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート10g、ペンタエリスリトールトリアクリレート5g、ペンタエリスリトールテトラアクリレート4g、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド1gを加え、実施例1のジルコニア含有樹脂組成物を作製した。
この透明複合体(S1)のジルコニアの含有率は40質量%、表面修飾剤の含有率は20質量%、樹脂の含有率は40質量%であった。
実施例1に準じてジルコニア粒子を作製した。
次いで、このジルコニア粒子20gに、分散媒としてメチルエチルケトンを65g、表面修飾剤としてアルコキシシラン化合物のメチルトリメトキシシラン(b.p.102℃)を15g加えて混合し、ジルコニア粒子の表面を表面修飾剤により修飾した。その後分散処理を行い、実施例2のジルコニア透明分散液(Z2)を作製した。
次いで、このジルコニア透明分散液(Z2)を用いて、実施例1に準じて透明複合体(S2)を作製した。
この透明複合体(S2)のジルコニアの含有率は36質量%、表面修飾剤の含有率は27質量%、樹脂の含有率は36質量%であった。
実施例1に準じてジルコニア粒子を作製した。
次いで、このジルコニア粒子20gに、分散媒としてメチルエチルケトンを60g、表面修飾剤としてアルコキシシラン化合物のメチルトリメトキシシラン(b.p.102℃)を20g加えて混合し、ジルコニア粒子の表面を表面修飾剤により修飾した。その後分散処理を行い、実施例3のジルコニア透明分散液(Z3)を作製した。
次いで、このジルコニア透明分散液(Z3)を用いて、実施例1に準じて透明複合体(S3)を作製した。
この透明複合体(S3)のジルコニアの含有率は33質量%、表面修飾剤の含有率は33質量%、樹脂の含有率は33質量%であった。
実施例1に準じてジルコニア粒子を作製した。
次いで、このジルコニア粒子20gに、分散媒としてメチルエチルケトンを70g、表面修飾剤としてシランカップリング剤のグリシドキシプロピルトリメトキシシラン(b.p.290℃)を10g加えて混合し、その後分散処理を行い、比較例1のジルコニア分散液(Z4)を作製した。
次いで、このジルコニア透明分散液(Z4)を用いて、実施例1に準じて透明複合体(S4)を作製した。
この透明複合体(S4)のジルコニアの含有率は40質量%、表面修飾剤の含有率は20質量%、樹脂の含有率は40質量%であった。
実施例1に準じてジルコニア粒子を作製した。
次いで、このジルコニア粒子20gに、分散媒としてメチルエチルケトンを65g、表面修飾剤としてシランカップリング剤のグリシドキシプロピルトリメトキシシラン(b.p.290℃)を15g加えて混合し、その後分散処理を行い、比較例1のジルコニア分散液(Z5)を作製した。
次いで、このジルコニア透明分散液(Z5)を用いて、実施例1に準じて透明複合体(S5)を作製した。
この透明複合体(S5)のジルコニアの含有率は36質量%、表面修飾剤の含有率は27質量%、樹脂の含有率は36質量%であった。
実施例1に準じてジルコニア粒子を作製した。
次いで、このジルコニア粒子20gに、分散媒としてメチルエチルケトンを60g、表面修飾剤としてシランカップリング剤のグリシドキシプロピルトリメトキシシラン(b.p.290℃)を20g加えて混合し、その後分散処理を行い、比較例1のジルコニア分散液(Z6)を作製した。
次いで、このジルコニア透明分散液(Z6)を用いて、実施例1に準じて透明複合体(S6)を作製した。
この透明複合体(S6)のジルコニアの含有率は33質量%、表面修飾剤の含有率は33質量%、樹脂の含有率は33質量%であった。
実施例1〜3及び比較例1〜3それぞれの透明複合体について、可視光透過率、屈折率及び表面修飾剤の揮発量の3点について、下記の装置または方法により評価を行った。
(1)可視光線透過率
分光光度計 V−570(日本分光社製)を用いて可視光線の透過率を測定した。
ここでは、測定用試料を100×100×1mmの大きさのバルク体とし、透過率が80%以上を「○」、80%未満を「×」とした。
プリズムカプラ Model2010(Metricon社製)を用いて、ガラス基板上に形成した透明複合体の屈折率を測定した。
ここでは、ジルコニア粒子、表面修飾剤および樹脂マトリックスの屈折率から、透明複合体の理論屈折率を屈折率複合則 Drude式により算出し(表1中*1)、実測値と比較した。
また、表面修飾剤が揮発除去されて、透明複合体がジルコニア粒子と樹脂のみで構成された場合の理論屈折率も屈折率複合則 Drude式により算出し(表1中*2)、実測値と比較した。
透明複合体を加熱処理した際に揮発除去された表面修飾剤の揮発量を、上記の屈折率の実測値と理論屈折率(表1中*1)とを用いて、屈折率複合則 Drudeの式により算出した。
以上の評価結果を表1に示す。
一方、比較例1〜3では、可視光線透過率は実施例1〜3と遜色がないものの、屈折率が実施例1〜3と比べて劣っていた。
Claims (7)
- 沸点が250℃以下の表面修飾剤により表面が修飾された無機酸化物粒子を樹脂中に分散してなる無機酸化物含有透明複合体であって、
前記表面修飾剤のうち前記無機酸化物粒子に物理吸着している余剰の表面修飾剤は、150℃以上かつ前記樹脂の耐熱温度以下の加熱硬化処理により揮発除去されていることを特徴とする無機酸化物含有透明複合体。 - 前記樹脂は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、変性シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂の群から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項1記載の無機酸化物含有透明複合体。
- 前記無機酸化物粒子の平均分散粒径は、1nm以上かつ20nm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の無機酸化物含有透明複合体。
- 前記無機酸化物粒子は、ジルコニアまたはチタニアであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の無機酸化物含有透明複合体。
- 前記無機酸化物粒子の含有率は、1質量%以上かつ80質量%以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の無機酸化物含有透明複合体。
- フィルム状、シート状、板状または立体状であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の無機酸化物含有透明複合体。
- 沸点が250℃以下の表面修飾剤により表面が修飾された無機酸化物粒子を樹脂中に分散してなる無機酸化物含有透明複合体の製造方法であって、
前記樹脂またはその前駆体に、前記表面修飾剤により表面が修飾された無機酸化物粒子を混合し、得られた組成物を成形または充填し、この成形体または充填物に150℃以上かつ前記樹脂の耐熱温度以下の加熱硬化処理を施すことにより、前記表面修飾剤のうち前記無機酸化物粒子に物理吸着している余剰の表面修飾剤を揮発除去し、無機酸化物含有透明複合体とすることを特徴とする無機酸化物含有透明複合体の製造方法。
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