JP5077359B2 - 非水系インクジェットインク包装体及びインクジェット記録方法 - Google Patents

非水系インクジェットインク包装体及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Description

本発明は、新規の非水系インクジェットインク包装体及びインクジェット記録方法に関するものである。
近年、インクジェット記録方式は、簡便でかつ安価に画像を作成できるため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。
この様なインクジェット記録方式で用いられるインクジェットインクとしては、水を主溶媒とする水性インク、室温では揮発しない不揮発性の溶媒を主とし、実質的に水を含まない油性インク、室温で揮発する溶媒を主とし、実質的に水を含まない非水系インク、室温では固体のインクを加熱溶融して印字するホットメルトインク、印字後、光等の活性光線により硬化する活性光線硬化性インク等、複数のインクジェットインクがあり、用途に応じて使い分けられている。
一方、長期の耐候性が求められる屋外掲示物や曲面を有する物体への密着性が求められる印字物等には、記録媒体としてポリ塩化ビニルやポリエチレンなどのプラスチック製の記録媒体が用いられ、特に広い用途で軟質ポリ塩化ビニル製の記録媒体が使用されている。軟質ポリ塩化ビニルに印刷する方法は多数あるが、版作製の必要がなく、仕上がりまでの時間が短く、少量多品種の生産に適する方法として、インクジェット記録方法がある。
軟質ポリ塩化ビニルに対してインクジェット記録を行う際、用いるインクジェットインクとしては、従来、軟質ポリ塩化ビニルに対する溶解能を有するシクロヘキサノン、N−メチルピロリドン等を含有し、主溶剤としてグリコールアセテート類を含有する非水系インクが用いられている(特許文献1,2参照)。これらのインクジェットインクは、シクロヘキサノン、N−メチルピロリドン等の溶剤が、軟質ポリ塩化ビニルに対する溶解能が高く、インクジェットインク中の顔料が軟質ポリ塩化ビニル中に入り込むため、良好な耐擦過性、光沢性が得られる。
ところで、前述の非水系インクジェットインクを、安価で経済的な利点に優れ、軽量、強度が高く、耐熱性、耐寒性、耐薬品性といったメリットもあるプラスチック製のボトルに充填しようとすると、しばしば、そのプラスチックボトル自体が、僅かながら、空気中の水分を内部に通過させてしまう性質により、ボトルに詰められている非水系インクジェットインクが吸湿することで、不具合を発生してしまうことが問題であった。
例えば、吸湿したインクジェットインクでは、水不溶性である顔料の分散が不安定になり、顔料の凝集物が沈殿すること、あるいは、顔料分散剤や定着樹脂として添加されている高分子化合物も水には溶けがたい性質のものが多いため、溶解度が不安定になり沈殿が発生してしまう、といった問題が挙げられる。又、沈殿が発生するというところまでは至らずとも、インクの粘度上昇が生じ、インクジェットノズルからの出射性が不安定になり、画像の印字品質が劣化する場合もあった。出射性の不安定とは、具体的には、ノズルから液滴が記録媒体に向かって真っ直ぐ、ノズルプレート面に対して鉛直方向に吐出しなければならないところが、ノズル内に粒子径の大きい分散顔料が付着することで斜めに吐出してしまったり、本来吐出されるべき液滴が吐出された直後にノズルからしぶきが飛び散り、媒体の正規の液滴着弾位置以外の部分をしぶきで汚してしまったり、粒子径の大きい分散顔料がノズルを詰まらせてしまい吐出できなくなったりする現象である。このように、保存でインク性能が劣化するため、長期間、例えば、1年以上にわたって、品質を十分に保証することができなかった。
一方、インクジェットプリンタの大きなメリットは、画像記録媒体上の必要な部分に必要な量のインクを印字することにより、インクのロスが極めて少ないという特徴があることから、プリンタ1台あたりのインク消費量は、他の記録方法である電子写真法や各種印刷版を用いた印刷法にくらべて、格段に少ないという点がある。このため、インクが包装体の状態で長期に保管されるケースが多く、長期保存安定性は、重要な品質要求事項である。
一方、包装技術便覧(社団法人日本包装技術協会編集・発行)、輸送・工業包装の技術(監修水口眞一、株式会社フジテクノシステムズ発行)等の文献において、食品の包装材料として、各種プラスチックフィルム包装材料が挙げられている。この中には、水蒸気透過率が低く抑えられた厚みが0.1mm未満のいわゆるプラスチックフィルム材料が含まれている。しかしながら、このような薄膜でありながら水蒸気透過率は低く抑えられるフィルムを、非水系インクジェットインク用の包装材料として用いた場合には、強度が不足しており、通常の輸送やユーザーの取り扱い時に起こりうるような程度の落下衝撃や、保管環境の急激な温度差によるインクの体積膨張と収縮の繰り返しにより包装材料が破壊されることなどで、インク漏れが発生して周囲の物品を汚してしまったり、インク中の有機溶剤により物品を溶かして破損してしまったりするという重大な不具合があった。このため、例えば、インクの充填されたプラスチックフィルムの周囲を十分な強度を有する硬質のプラスチック包装材料で重ねて包装するということが必要となる。この結果、包装材料費が高く、包装加工費も高くなることから、経済的負担が大きく、結果、インクジェットプリントシステムが広く世の中に普及することへの妨げとなってしまうこととなっている。また、前記水蒸気透過率の低い材料を用いて、強度を高めるために前記材料の厚みを大きくすることは、やはり包装材料費の著しい上昇を招き、経済性の観点から到底受け入れられるものではなかった。
一方、十分な強度を備え、かつ水蒸気透過率も低い包装材料として、アルミや鉄などの金属製の缶等を用いることも挙げられるが、これらも包装材料が高価な上、質量が大きく輸送上のコスト高となり、経済的デメリットが大きい。又、長期保管中に、金属がインク中に僅かながらでも溶解してくると、金属イオンとインクの成分が反応し、沈殿物が発生する不具合もある。
そこで、経済性の観点から、水蒸気透過率、衝撃に対する強度、価格の3者が両立された包装容器にインクが充填されたインクジェットインク包装体であって、1年以上の長期に渡って保管されても、インク中に沈殿物の発生がなく、インク粘度が変動せず、出射性も良好な状態を維持できるような非水系インクジェットインク包装体の実現が切望されていた。
特表2002−526631号公報 特開2005−36199号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック製の記録媒体に対する印字適性(耐擦性、アルコール拭き取り耐性)を有し、安全性に優れ、臭気の問題が無く使用でき、かつインクを長期にわたり保存した場合でも沈殿物の発生がなく、インク粘度が変動せず、出射性も良好な状態を維持できる、非水系インクジェットインク包装体とそれを用いたインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.少なくとも顔料及び定着樹脂を含有し、下記一般式(1)及び(2)で表される化合物群から選ばれる1種類以上の化合物からなる溶媒(A)を、インク全質量に対し50質量%以上、90質量%以下含有する非水系インクジェットインクを、水蒸気透過率が1.5g/m2・24hrs以上、50g/m2・24hrs以下の材料で構成され、かつ容器の厚みが0.1mm以上、3.0mm以下である包装容器に充填することを特徴とする非水系インクジェットインク包装体。
〔式中、R1、R2はそれぞれメチル基またはエチル基を表し、OX1はオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。〕
〔式中、R3、R4はそれぞれメチル基またはエチル基を表し、OX2はオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。〕
2.前記非水系インクジェットインクが、室温25℃、相対湿度60%の環境下に14日間放置したときの全溶媒の吸湿増加量が2質量%以上、5質量%以下であることを特徴とする前記1記載の非水系インクジェットインク包装体。
3.前記非水系インクジェットインクが含有する溶媒(A)が、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート及びプロピレングリコールジアセテートから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記1または2に記載の非水系インクジェットインク包装体。
4.前記包装容器の厚みが、0.3mm以上、3.0mm以下であることを特徴とする前記1乃至3のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク包装体。
5.前記非水系インクジェットインクが、下記一般式(3)及び(4)で表される化合物群から選ばれる1種類以上の化合物からなる溶媒(B)を、1.5質量%以上、30質量%以下含有することを特徴とする前記1乃至4のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク包装体。
〔式中、R5、R6はそれぞれ炭素数が1乃至6の置換基を表し、R5とR6が結合して環を形成していてもよい。〕
〔式中、R7、R8はそれぞれ炭素数が1乃至6の置換基を表し、R7とR8が結合して環を形成していてもよい。〕
6.前記定着樹脂は、溶液重合法により合成された樹脂であることを特徴とする前記1乃至5のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク包装体。
7.前記定着樹脂は、数平均分子量が10000以上、30000以下の範囲である、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合物、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合物及び塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアクリレート共重合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク包装体。
8.前記1乃至7のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク包装体に充填された非水系インクジェットインクを用いて、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、該記録媒体が、ポリ塩化ビニル、可塑剤を含有しない樹脂基材及び非吸収性の無機基材を構成要素とする記録媒体から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明により、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック製記録媒体に対する印字適性(耐擦性、アルコール拭き取り耐性)を有し、安全性に優れ、臭気の問題が無く、特に、インクを長期間保存した際の沈殿物の発生がなく、インク粘度が変動せず、出射安定性に優れ、かつ長期保存後のインクを用いて印字を行った場合の耐擦過性の劣化が生じない非水系インクジェットインク包装体とそれを用いたインクジェット記録方法を提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明の非水系インクジェットインク包装体(以下、単に包装体ともいう)は、少なくとも顔料及び定着樹脂を含有し、前記一般式(1)及び(2)で表される化合物群から選ばれる1種類以上の化合物からなる溶媒(A)を、インク全質量に対し50質量%以上、90質量%以下含有する非水系インクジェットインクを、水蒸気透過率が1.5g/m2・24hrs以上、50g/m2・24hrs以下の材料で構成され、かつ容器の厚みが0.1mm以上、3.0mm以下である包装容器に充填することを特徴とする。
非水系インクジェットインクを本発明で規定する構成からなる包装体に収納することにより、水蒸気透過率が1.5g/m2・24hrs以上、50g/m2・24hrs以下の包装材料を通して水蒸気が浸透した場合、前記一般式(1)及び(2)で表される化合物群から選ばれる1種類以上の化合物からなる溶媒(A)の含有量が50質量%以上、90質量%以下である非水系インクジェットインクに吸収されても、水分による粘度の変動が効果的に抑制され、出射安定性の劣化も小さくなることが判明した。これは、定かではないが、溶媒(A)と水分との相溶性が良好なことに起因していると推察する。さらに、容器厚みを本発明で規定する範囲にすることで、強度に優れ、保管中の急激な温度変化や、落下衝撃に対しても、破損、変形することなく、インク漏れが起こらず、安全に取り扱うことができるものであるとともに、同時に、包装材料として、高価な材料を用いる必要がなく、経済性にも優れたインク包装体を提供することができた。さらに、加えて、驚くべきことに、長期保管後のインクを用いて印字を行った場合の耐擦過性の劣化が起こらない、優れた非水系インクジェットインクの包装体とそれを用いたインクジェット記録方法を提供することができた。これは、定かではないが、印字画像の表面の顔料粒子の二次凝集による凹凸が起こりにくく、平面性が損なわれないことのよるものと推察する。本発明により、インクジェットプリントシステムが広く世の中に普及することへの妨げとなっていた経済性と性能の問題が解決し、インクジェットシステムの活用による、世の中の非吸収性記録媒体に対する画像形成システムの一層の利便性向上が期待できるものである。
以下、本発明の各構成要素を説明する。
《包装容器》
本発明のインクジェットインク包装体では、以下に示す特性を備えた包装容器を用いることを特徴とする。
本発明の非水系インクジェットの包装容器は、水蒸気透過率が1.5g/m2・24hrs以上、50g/m2・24hrs以下の材料によって構成されることを特徴とする。本発明でいう水蒸気透過率とは、40℃、相対湿度90%の環境下で、25μm相当の厚みで測定した値であり、例えば、輸送・工業包装の技術(監修水口眞一、株式会社フジテクノシステムズ発行)に掲載されている材料の中から上記水蒸気透過率を満足するものを用いることが出来る。
本発明で規定する水蒸気透過率の条件を満たす材料は、経済性、強度、インクの長期保存安定性、観点からプラスチック材料が好ましく、インクにより溶解しないという点も考慮すると、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が挙げられる。
これらの材料は、単一で使用しても良いが、2種類以上の材料を貼り合わせた多層構造にして使用しても良い。経済性の観点からは、単一で使用するのが好ましい。
これらの材料の内、長期保存安定性、経済性の観点から、LDPE、HDPEが好ましく、より好ましくは、HDPEである。
本発明に係る包装容器の厚みは、0.1mm以上、3.0mm以下であることを特徴とする。より好ましくは、0.3mm以上3.0mm以下である。容器の厚みが0.1mm以上であれば、インクジェット包装体としての長期保存安定性が十分であり、かつ十分な強度が得ら、輸送時の振動や落下の衝撃に対する耐性を付与することができる。一方、容器の厚みが3.0mm以下であれば、長期保存安定性、強度共に十分で、かつ包装材料費等の経済性に優れる観点から好ましい。
《非水系インクジェットインク》
〔一般式(1)及び(2)で表される化合物〕
本発明に係る非水系インクジェットインク(以下、単にインクともいう)は非水系溶媒を含有することができるが、前記一般式(1)及び(2)で表される化合物群から選ばれる1種類以上の化合物からなる溶媒(A)を含有することが好ましい。
前記一般式(1)において、R1、R2はそれぞれメチル基またはエチル基を表し、OX1はオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。
また、前記一般式(2)において、R3、R4はそれぞれメチル基またはエチル基を表し、OX2はオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。
本発明に係る一般式(1)、(2)で表される具体的な化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート等が挙げられる。
これらの中でも、溶媒(A)の成分として、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート及びプロピレングリコールジアセテートから選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、ポリ塩化ビニルに印字した時のインクの速乾性、及びインクジェットインク包装体の長期保存安定性をより向上させることができる。その中でも、特に好ましい溶媒(A)としては、ジエチレングリコールジエチルエーテルとエチレングリコールジアセテートを少なくとも1:1〜10:1の比で含有するものである。
インクジェットインク中の溶媒(A)の含有量は、50質量%以上、90質量%以下であることを特徴の一つとするが、このような溶媒構成にすることにより、ポリ塩化ビニル印字時の速乾性、出射安定性が良好となるのに加え、インクの臭気をより少ないものとするとともに、本発明の効果であるインクジェットインク包装体の長期保存安定性に寄与する。
〔混合溶媒の吸湿増量の評価方法〕
本発明では、室温25℃、相対湿度60%の環境下に14日間放置したときの全溶媒の吸湿増加量が2質量%以上、5質量%以下であることが好ましい。
これは、前記一般式(1)及び(2)で表される化合物群から選ばれる1種類以上の化合物からなる溶媒(A)を50質量%以上、90質量%以下含有することによって、達成されることを本発明者は見いだした。吸湿増加量が5%を超えてしまう場合は、本発明の構成によるインクジェットインク包装体において、十分な長期保存安定性が得られない。一方、前記一般式(1)及び(2)で表される化合物群から選ばれる1種類以上の化合物からなる溶媒(A)を50質量%以上、90質量%以下含有するインクジェットインクにおいては、吸湿増量は2%未満にはならない。例えば、従来のグリコールアセテート類を用いたインクジェットインクにおいては、吸湿増量が2%未満となるようなインクが得られる場合があるが、これらについては、有機溶剤に対するインクの固形分の溶解安定性が不十分なため、やはり、十分な長期保存安定性が得られない。
本発明における全溶媒の吸湿増加量は、以下の方法によって求められる。まず、インクに含まれる全溶媒をインク中の組成比率と同じ比率で混合した混合溶媒を調製する。その全溶媒の含水率をカールフィッシャー法で測定する。その後、全溶媒100mlを容量200mlのビーカーに注ぎ、開放系で室温25℃、相対湿度60%の環境下で14日間放置する。放置後の全溶媒の含水率を再びカールフィッシャー法で測定し、放置前と放置後の含水率の差を吸湿増加量とする。
〔その他の溶媒〕
本発明に係る非水性インクジェットインクにおいては、本発明に係る溶媒(A)の他に、本発明の目的効果を損なわない範囲で、従来公知の溶媒を含有しても良く、そのような溶媒としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキルエーテル類が挙げられる。
さらに、本発明に係るインクジェットインクでは、塩ビ記録媒体との密着性を高める目的で塩ビ溶解性を持たせるための有機溶剤を添加しても良いが、本発明の目的効果であるインクの長期保存安定性をより良好に奏するために、以下に示すような化合物を含有することが好ましい。
その一つの溶媒としては、下記一般式(5)または(6)で表される化合物を挙げることができる。
〔式中、R1は炭素数3〜11のアルキレン基、R2は水素原子またはメチル基を表す。〕
一般式(6)
3CON(R42
〔式中、R3、R4は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。〕
上記一般式(5)で表される溶媒の具体例としては、β−ラクタム、2−ピロリドン、δ−ラクタム、ε−カプロラクタム、ラウロラクタム、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
また、上記一般式(6)で表される溶媒の具体例としては、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等が挙げられる。
その他に、ポリ塩化ビニル樹脂の可溶溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、ニトロエタン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、ジオキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ピリジン、モルホリン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
また、その他の併用可能な溶媒として、ラクトン系溶媒を挙げることができる。
ラクトン系溶媒は、エステル結合による環状構造を持つ化合物であり、5員環構造のγ−ラクトンや6員環構造のδ−ラクトン、7員環構造のε−ラクトン等があり、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−オクタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、γ−ウンデカラクトン、δ−バレロラクトン、δ−ヘキサラクトン、δ−ヘプタラクトン、δ−オクタラクトン、δ−ノナラクトン、δ−デカラクトン、δ−ウンデカラクトン、ε−カプロラクタムである。ラクトン系溶剤は、好ましい態様としては5員環構造のγ−ラクトンであり、さらに好ましい態様においては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンである。
更に、その他の併用可能な溶媒として、下記に示す溶媒を挙げることができる。
〔一般式(3)及び(4)で表される化合物〕
前記一般式(3)及び(4)で表される化合物は、本発明効果の観点からより好ましい。
前記一般式(3)において、R5、R6はそれぞれ炭素数1〜6の置換基を表し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基のような直鎖または分岐のアルキル基や、ヒドロキシエチル基、アセチル基、アセトニル基のようなヘテロ原子が置換したアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基などの環状、または芳香族の置換基等が挙げられ、更にR5とR6は同じであっても異なっていても良く、またR5とR6が互いに結合して環を形成していても良い。
前記一般式(4)において、R7、R8はそれぞれ炭素数1〜6の置換基を表し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基のような直鎖または分岐のアルキル基や、ヒドロキシエチル基、アセチル基、アセトニル基のようなヘテロ原子が置換したアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基などの環状、または芳香族の置換基等が挙げられ、更にR7とR8は同じであっても異なっていても良く、またR7とR8が互いに結合して環を形成していても良い。
本発明に係る一般式(3)、(4)で表される化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、ジフェニルスルホキシド、テトラエチレンスルホキシド、ジメチルスルホン、メチルエチルスルホン、メチル−イソプロピルスルホン、メチル−ヒドロキシエチルスルホン、スルホラン等が挙げられる。
インクジェットインク中の化合物(B)の含有量は、1.5質量%以上、30質量%以下であることが好ましく、より好ましくは3質量%以上、20質量%以下であり、特に好ましくは5質量%以上、15質量%以下である。化合物(B)の含有量が1.5質量%以上であれば、インクのポリ塩化ビニルに対する溶解能が十分となり、ポリ塩化ビニルに対する耐擦過性やアルコール拭き取り耐性を得ることができる。また、3質量%以上であれば、ポリ塩化ビニルに対する耐擦過性やアルコール拭き取り耐性が良好であり、30質量%以下であれば、長期の使用によりインクジェットヘッドの異常を引き起こすことなく、安定した出射を行うことができる。
次いで、本発明に係るインクのその他の構成要素について説明する。
〔顔料〕
本発明に係る非水系インクジェットインクにおいては、色材として顔料を使用する。色材として顔料を用いることにより、ポリ塩化ビニル等のプラスチック製の記録媒体に記録した記録物の耐候性を高めることができる。
本発明において使用できる顔料としては、従来公知のものを特に制限なく使用でき、例えば、不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料及び、カーボンブラック等の無機顔料を好ましく用いることができる。
不溶性顔料としては、特に限定するものではないが、例えば、アゾ、アゾメチン、メチン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、キナクリドン、アントラキノン、ペリレン、インジゴ、キノフタロン、イソインドリノン、イソインドリン、アジン、オキサジン、チアジン、ジオキサジン、チアゾール、フタロシアニン、ジケトピロロピロール等が好ましい。
好ましく用いることのできる具体的顔料としては、以下の顔料が挙げられる。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48(Ca)、C.I.ピグメントレッド48(Mn)、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57(Ca)、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド222、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー2、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー15:3、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー75、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー130、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー213、C.I.ピグメントイエロー214等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー2、C.I.ピグメントブルー3、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー22、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
上記の他に、レッド、グリーン、ブルー、中間色が必要とされる場合には以下の顔料を単独あるいは併用して用いることが好ましく、例えば
C.I.Pigment Red209、224、177、194;
C.I.Pigment Orange43;
C.I.Vat Violet3;
C.I.Pigment Violet19、23、37;
C.I.Pigment Green36、7;
C.I.Pigment Blue15:6;
等が用いられる。
また、ブラック用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
本発明に係るインクにおけるこれら顔料の含有量は、2〜10質量%とすることが好ましい。また、画像粒状感を低減するため淡色インクを用いることがあるが、その際は、濃色インクに対して顔料の含有量を1/5〜1/2とすることが好ましい。
本発明に係る顔料は、本発明に係る塩基性基を有する顔料誘導体、分散剤及びその他所望する諸目的に応じて必要な添加物と共に分散機により分散して用いることが好ましい。分散機としては、従来公知の分散装置、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。
本発明に係るインクに使用する顔料分散体の平均粒径は、10nm以上、200nm以下であることが好ましく、50nm以上、150nm以下がより好ましい。平均粒径を10nm以上とすることにより顔料粒子同士の凝集が生じにくくなり、平均粒径を200nm以下とすることによって、長期間にわたり保存した際に顔料が沈降する現象を抑制しやすくなるため、平均粒径を前記の範囲とすることで保存安定性が良好なインクを得られやすくなる。
顔料分散体の粒径測定は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることができる。また、透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによっても求めることが可能である。
〔酸性基を有する顔料誘導体〕
本発明に係る非水系インクジェットインクにおいては、酸性基を有する顔料誘導体を含有することができる。
本発明に係る酸性基を有する顔料誘導体とは、顔料構造を有する母核に、直接又はジョイントを介して酸性の官能基が結合しているものをいう。酸性の官能基としては、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、燐酸基、硼酸基、水酸基が挙げられるが、好ましくはスルホン酸基、カルボン酸基であり、さらに好ましくはスルホン酸基である。
表面に酸性の官能基を有する顔料粒子を調製する方法としては、例えば、WO97/48769号、特開平10−110129号、特開平11−246807号、特開平11−57458号、同11−189739号、特開平11−323232号、特開2000−265094号等の各公報に記載の顔料粒子表面を適当な酸化剤で処理することにより、顔料表面の少なくとも一部に、スルホン酸基もしくはその塩といった酸性の官能基を導入する方法が挙げられる。具体的には、カーボンブラックを濃硝酸で酸化する方法、カラー顔料の場合は、スルホランやN−メチル−2−ピロリドン中で、スルファミン酸、スルホン化ピリジン塩、アミド硫酸等で酸化することにより調製することができる。これらの反応で、酸化が進み過ぎ、水溶性となってしまった物は除去、精製することにより、顔料分散体を得ることができる。また、酸化によりスルホン酸基を表面に導入した場合は、酸性基を必要に応じて、塩基性化合物を用いて中和してもよい。
その他の方法としては、特開平11−49974号、特開2000−273383号、同2000−303014号等の各公報に記載の顔料誘導体をミリング等の処理で顔料粒子表面に吸着させる方法、特開2002−179977号、同2002−20141号等の各公報に記載の顔料を顔料誘導体と共に溶媒で溶解した後、貧溶媒中で晶析させる方法等を挙げることができ、いずれの方法でも容易に、表面に酸性の官能基を有する顔料粒子を得ることができる。
本発明においては、酸性の官能基は、フリーでも塩の状態でもよいし、あるいはカウンター塩を有していてもよい。カウンター塩としては、例えば、無機塩(リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ニッケル、アンモニウム)、有機塩(トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ピリジニウム、トリエタノールアンモニウム等)が挙げられ、好ましくは1価の価数を有するカウンター塩である。
さらに、本発明のより好ましい酸性基を有する顔料誘導体として、下記一般式(7)で表される化合物も用いることができる。
一般式(7)
(P−X)-[N(R11,R12,R13,R14)]+
上記一般式(7)において、Pはアゾ系、ベンズイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ペリレン系、ペリノン系、フラバンスロン系、ピランスロン系、またはアンスラピリミジン系から選ばれる一種の有機色素残基、Xはスルホン酸基またはカルボン酸基、R11は炭素数5〜20のアルキル基、R12、R13、R14はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。
また、一般式(7)で表される顔料誘導体は、スルホン酸基もしくはカルボン酸基を導入した顔料誘導体をアミンで造塩させることで、より耐擦過性、アルコール拭き取り耐性に対し好ましい効果を発揮するものである。アミンの例としては、オクチルアミン、ドデシルアミン等の1級アミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン等の2級アミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン等の3級アミン、トリメチルアンモニウム、ジメチルジステアリルアンモニウム等の4級アンモニウム等があるが、好ましいのは1級アミンと4級アミンである。
本発明に係る酸性基を有する顔料誘導体は、顔料と顔料誘導体の総量に対し0.2〜15質量%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜10質量%の範囲である。酸性基を有する顔料誘導体の添加量が、上記で規定する範囲であれば、本発明の目的効果である耐擦過性を達成することができる。
本発明に係るインクに含まれる顔料と、顔料誘導体の母核の顔料構造部分とは、必ずしも同一構造である必要はないが、最終的に調製されるインクの色相を考慮すると、黄色系顔料の際には黄色系の顔料誘導体、赤系顔料の際には赤系の顔料誘導体、青系顔料の際には青系の顔料誘導体のように、分散する顔料の色相に近いもの、もしくは無色のものを使用した方が、色相的に優れた顔料分散体を得ることができる点で好ましい。
〔塩基性基を有する顔料誘導体〕
本発明に係る非水系インクジェットインクにおいては、塩基性基を有する顔料誘導体を含有することができる。
本発明に適用可能な塩基性基を有する顔料誘導体とは、顔料構造を有する母核に、直接又はジョイントを介して塩基性の官能基が結合しているものをいう。
塩基性基を有する顔料誘導体としては、特に制限はないが、中性および酸性表面を有する顔料に対しては公知の処理方法で表面を塩基性に処理する方法の他に、顔料誘導体として、下記一般式(8)で示される顔料誘導体を用いることができる。
一般式(8)
P−〔X−Y−Z−N(R15)R16v
上記一般式(8)において、Pは有機色素残基または複素環残基、Xは−SO2−、−CO2−、−CH2−、−CH2S−、−CH2O−、−O−、−COO−、−NH−および−CH2NHCOCH−からなる群から選ばれる2価の結合基を表し、Yは直接結合または−N(R)−(但し、RはHまたは炭素数1〜18のアルキル基またはZ−N(R15)R16)または−O−を表し、Zは炭素数1〜6のアルキレン基を表し、R15、R16はそれぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基(R15、R16とで更なるN、OまたはSを含んでもよい置換されていてもよい環を形成しても良い。)を表し、vは1〜3の整数を表す。
有機色素残基Pとしは、例えば、フタロシアニン系、不溶性アゾ系、アゾレーキ系、アントラキノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、アントラピリミジン系、アンサンスロン系、インダンスロン系、フラバンスロン系、ペリノン系、ペリレン系、チオインジゴ系等がある。また、複素環残基Pとして具体的には、例えば、チオフェン、フラン、キサンテン、ピロール、イミダゾール、イソインドリン、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、インドール、キノリン、カルバゾール、アクリジン、アクリドン、アントラキノン等がある。Pが複素環の場合、一般式(8)の顔料誘導体は、ほとんど着色していないため汎用性の点で有利である。
Xとしては、−SO2−、−CO2−、−CH2−、−CH2S−、−CH2O−、−O−、−COO−、−NH−および−CH2NHCOCH−、またはこれらの組合せが挙げられるが、なかでも−SO2−、−CO2−、−CH2−が好ましい。R15、R16がアルキル基の場合、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましい。これらのアルキル基は最大で炭素数18までの範囲で分岐していてもよく、置換されていてもよい。さらに場合によっては、R15、R16が連結してさらにN、OまたはSを含む5員または6員の複素環を形成していてもよい。
塩基性基を有する顔料誘導体は、種々の合成経路で合成することができる。例えば、有機色素に、−SO2Cl、−COCl、−CH2NHCOCH2Cl、−CH2Cl等の置換基を導入した後、該置換基と反応して、下記一般式(9)〜(12)で表される置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N−メチルピペラジン、ジエチルアミンまたは4−[4−ヒドロキシ−6−[3−(ジブチルアミノ)プロピルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ]アニリン等を反応させることによって得られる。
上記一般式(9)〜(12)において、X′は−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−または直接結合を表し、nは1〜10の整数を表す。
17、R18は、それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、またはR17とR18とで一体となって更なる窒素、酸素または硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環を表す。
19は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
20、R21、R22、R23は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキ
ル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
Yは、−NR24−Z−NR25−または直接結合を表す。R24、R25は、それぞれ独立に水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基または置換されていてもよいフェニル基を表す。
Zは、置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基、または置換されていてもよいフェニレン基を表す。
Pは、下記一般式(13)で示される置換基または下記一般式(14)で示される置換基を表す。
式中、R17〜R23は、それぞれ上記一般式(9)〜(12)におけるそれらと同義である。
Q′は水酸基、アルコキシル基、上記一般式(13)で示される置換基または上記一般式(14)で示される置換基を表す。
また、有機色素がアゾ系色素である場合は、一般式(9)〜(12)で表される置換基をあらかじめジアゾ成分またはカップリング成分に導入し、その後カップリング反応を行うことによってアゾ系顔料誘導体を製造することもできる。
本発明において、塩基性基を有する顔料誘導体は、顔料と顔料誘導体の総量に対し0.2〜15質量%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜10質量%の範囲である。塩基性基を有する顔料誘導体の添加量が、上記で規定する範囲であれば、耐擦過性、乾燥性に優れた効果を発揮することができる。
本発明に係るインクに含まれる顔料と、顔料誘導体の母核の顔料構造部分とは、必ずしも同一構造である必要はないが、最終的に調製されるインクの色相を考慮すると、黄色系顔料の際には黄色系の顔料誘導体、赤系顔料の際には赤系の顔料誘導体、青系顔料の際には青系の顔料誘導体のように、分散する顔料の色相に近いもの、もしくは無色のものを使用した方が、色相的に優れた顔料分散体を得ることができる点で好ましい。
〔顔料分散剤〕
本発明に係るインクにおいては、顔料分散剤としては、界面活性剤、高分子分散剤等が用いることができる。高分子分散剤としては、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系樹脂、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、ポリアリルアミンと遊離のカルボン酸を有するポリエステルの縮合物または造塩物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート、顔料誘導体等を挙げることができる。
具体的には、ジョンクリル(ジョンソンポリマー社製)、Anti−Terra−U(BYK Chemie社製)、Disperbyk(BYK Chemie社製)、Efka(Efka CHEMICALS社製)、フローレン(共栄社化学社製)、ディスパロン(楠本化成社製)、デモール(花王社製)、ホモゲノール、エマルゲン(以上、花王社製)、ソルスパーズ(アビシア社製)、ニッコール(日光ケミカル社製)、アジスパー(味の素ファインテック)等が挙げられる。
本発明に係る非水系インクジェットインクにおける分散剤の含有量は、顔料に対して10質量%〜200質量%の範囲で添加することが好ましい。10質量%以上とすることで顔料分散の安定性が高められ、200質量%以下とすることでインクジェットヘッドからのインク吐出性が安定しやすくなる。
〔定着樹脂〕
次に、本発明に係る定着樹脂について説明する。
本発明に係る非水系インクジェットインクでは、ポリ塩化ビニル等のプラスチック製の記録媒体に記録した際の定着性を向上させるために、様々な定着樹脂(以下、単に樹脂ともいう)が添加される。
添加する樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等が挙げられる。
具体的には、ジョンクリル(ジョンソンポリマー社製)、エスレックP(積水化学社製)等のアクリル系樹脂、エリーテル(ユニチカ社製)、バイロン(東洋紡社製)等のポリエステル系樹脂、バイロンUR(東洋紡社製)、NT−ハイラミック(大日精化社製)、クリスボン(大日本インキ化学工業社製)、ニッポラン(日本ポリウレタン社製)等のポリウレタン樹脂、SOLBIN(日信化学工業社製)、ビニブラン(日信化学工業社製)、サランラテックス(旭化成ケミカルズ社製)、スミエリート(住友化学社製)、セキスイPVC(積水化学社製)、UCAR(ダウケミカル社製)等の塩化ビニル系樹脂が挙げられる。
定着樹脂は、印字後に記録媒体に対して顔料などの色材を接着するバインダーの作用をするが、定着樹脂は分子量が大きいほど接着性、耐久性が良くなる。また、分子量が小さいほどインクの粘度が低くなるが、粘度が低い方が印字時のインクの出射に必要なエネルギーが低くなり、インクジェットヘッドに負荷がかからず、安定に出射しやすくなる。したがって数平均分子量で10000以上であると印字後の定着性が十分に発揮され、30000以下であればインクの出射に負荷がかからず好ましい。
特に好ましい定着樹脂は、数平均分子量が10000〜30000の範囲であり、組成としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合物、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合物及び塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアクリレート共重合物から選ばれる少なくとも1種の樹脂であり、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物と塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合物を混合して用いても良く、更にはこれら塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物や塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合物などと、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などを混合して用いても良い。
本発明に係るインクにこれらの定着樹脂を添加することにより、出射安定性と耐擦過性やアルコール拭き取り耐性をバランスよく向上させることができる。
本発明でいうアルコール拭き取り耐性とは、エタノールまたはエタノール・水混合溶媒で画像表面を拭き取った際に画像剥離等の乱れに対する耐性であり、屋外用途のポスター等で、画像表面の汚れをアルコールで拭き取ることに対するユーザーニーズである。
本発明に係る定着樹脂の合成法としては、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法など、特に制約はなく適用することができるが、その中でも、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法とは、ビニル基をもつモノマーのラジカル重合を行う際に用いられる方法の一つで、生成するポリマーが可溶な溶媒にモノマー及び開始剤を溶解させて、加熱して重合を行う方法である。
溶液重合法により合成された定着樹脂は、比較的高分子量であっても溶解性が高く、インク中により多くの樹脂を含有させることができるため、耐擦過性を向上させることができる。
本発明に係るインクにおける定着樹脂の含有量は、1〜10質量%であることが好ましい。含有量を1質量%以上とすることで、ポリ塩化ビニルに記録した時の画像耐候性が高められ、10質量%以下とすることでインクジェットヘッドからのインク吐出性が安定しやすくなり、より好ましい含有量の範囲は3〜7質量%の範囲である。
〔その他の添加剤〕
本発明に係る非水系インクジェットインクでは、上記説明した以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができる。
《インクジェット記録方法》
本発明に係る非水系インクジェットインクを吐出して画像形成を行う際に使用するインクジェットヘッドは、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。又吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)等など何れの吐出方式を用いても構わない。
本発明に係る非水系インクジェットインクを用いたインクジェット記録方法においては、例えば、インクジェットインクを装填したプリンタ等により、デジタル信号に基づきインクジェットヘッドよりインクを吐出し記録媒体に付着させることで、インクジェット記録画像が得られる。記録媒体に付着させたインクを素早く確実に乾燥させるため、記録媒体の表面温度を高めて画像形成する方法が好ましい。
表面温度は、記録媒体の耐久性や、用いるインクの乾燥性に応じて調節するが、好ましくは40〜100℃である。特に、記録媒体としてポリ塩化ビニルを用いる場合、表面温度を高めることにより、記録媒体表面に対するインクの濡れ性が向上するため、表面温度を高めて記録することはより好ましい。
ポリ塩化ビニル製の記録媒体の銘柄によっても濡れ性やインク乾燥性に違いが生じることがあるので、各媒体の特性に応じて表面温度を調節しても良い。
記録媒体の表面温度を高めて記録を行う場合、インクジェット記録装置にヒーターを搭載させることが好ましく、記録媒体の搬送前、もしくは搬送時に加熱を行うことにより、インクジェット記録装置単体で記録媒体の表面温度を調節することが可能である。
〔記録媒体〕
本発明のインクジェット記録方法においては、本発明に係る非水系インクジェットインクを用いて、記録媒体に画像を記録する際、記録媒体として、ポリ塩化ビニル、可塑剤を含有しない樹脂基材及び非吸収性の無機基材を構成要素とする記録媒体から選ばれる少なくとも1種の記録媒体を用いることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法で用いる記録媒体の一つであるポリ塩化ビニルの具体例としては、SOL−371G、SOL−373M、SOL−4701(以上、ビッグテクノス株式会社製)、光沢塩ビ(株式会社システムグラフィ社製)、KSM−VS、KSM−VST、KSM−VT(以上、株式会社きもと製)、J−CAL−HGX、J−CAL−YHG、J−CAL−WWWG(以上、株式会社共ショウ大阪製)、BUS MARK V400 F vinyl、LITEcal V−600F vinyl(以上、Flexcon社製)、FR2(Hanwha社製)、LLBAU13713、LLSP20133(以上、桜井株式会社製)、P−370B、P−400M(以上、カンボウプラス株式会社製)、S02P、S12P、S13P、S14P、S22P、S24P、S34P、S27P(以上、Grafityp社製)、P−223RW、P−224RW、P−249ZW、P−284ZC(以上、リンテック株式会社製)、LKG−19、LPA−70、LPE−248、LPM−45、LTG−11、LTG−21(以上、株式会社新星社製)、MPI3023(株式会社トーヨーコーポレーション社製)、ナポレオングロス 光沢塩ビ(株式会社二樹エレクトロニクス社製)、JV−610、Y−114(以上、アイケーシー株式会社製)、NIJ−CAPVC、NIJ−SPVCGT(以上、ニチエ株式会社製)、3101/H12/P4、3104/H12/P4、3104/H12/P4S、9800/H12/P4、3100/H12/R2、3101/H12/R2、3104/H12/R2、1445/H14/P3、1438/One Way Vision(以上、Inetrcoat社製)、JT5129PM、JT5728P、JT5822P、JT5829P、JT5829R、JT5829PM、JT5829RM、JT5929PM(以上、Mactac社製)、MPI1005、MPI1900、MPI2000、MPI2001、MPI2002、MPI3000、MPI3021、MPI3500、MPI3501(以上、Avery社製)、AM−101G、AM−501G(以上、銀一株式会社製)、FR2(ハンファ・ジャパン株式会社製)、AY−15P、AY−60P、AY−80P、DBSP137GGH、DBSP137GGL(以上、株式会社インサイト社製)、SJT−V200F、SJT−V400F−1(以上、平岡織染株式会社製)、SPS−98、SPSM−98、SPSH−98、SVGL−137、SVGS−137、MD3−200、MD3−301M、MD5−100、MD5−101M、MD5−105(以上、Metamark社製)、640M、641G、641M、3105M、3105SG、3162G、3164G、3164M、3164XG、3164XM、3165G、3165SG、3165M、3169M、3451SG、3551G、3551M、3631、3641M、3651G、3651M、3651SG、3951G、3641M(以上、Orafol社製)、SVTL−HQ130(株式会社ラミーコーポレーション製)、SP300 GWF、SPCLEARAD vinyl(以上、Catalina社製)、RM−SJR(菱洋商事株式会社製)、Hi Lucky、New Lucky PVC(以上、LG社製)、SIY−110、SIY−310、SIY−320(以上、積水化学工業株式会社製)、PRINT MI Frontlit、PRINT XL Light weight banner(以上、Endutex社製)、RIJET 100、RIJET 145、RIJET165(以上、Ritrama社製)、NM−SG、NM−SM(日栄化工株式会社製)、LTO3GS(株式会社ルキオ社製)、イージープリント80、パフォーマンスプリント80(以上、ジェットグラフ株式会社製)、DSE 550、DSB 550、DSE 800G、DSE 802/137、V250WG、V300WG、V350WG(以上、Hexis社製)、Digital White 6005PE、6010PE(以上、Multifix社製)等が挙げられる。
また、可塑剤を含有しない樹脂基材または非吸収性の無機基材を構成要素とする記録媒体としては、下記の各種基材を構成要素として、1種類の基材単独で、または複数の種類の基材を組み合わせて、使用をすることができる。本発明に用いられる可塑剤を含有しない樹脂基材としては、例えば、ABS樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、可塑剤を含有しない硬質ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂は可塑剤を含有していないことが特徴であるが、その他の厚み、形状、色、軟化温度、硬さ等の諸特性について特に制限はない。
本発明に用いられる記録媒体として好ましくは、ABS樹脂、PET樹脂、PC樹脂、POM樹脂、PA樹脂、PI樹脂、可塑剤を含有しない硬質PVC樹脂、アクリル樹脂、PE樹脂、PP樹脂である。さらに好ましくはABS樹脂、PET樹脂、PC樹脂、PA樹脂、可塑剤を含有しない硬質PVC樹脂、アクリル樹脂である。
また、本発明に用いられる非吸収性の無機基材としては、例えば、ガラス板、鉄やアルミニウムなどの金属板、セラミック板等が挙げられる。これらの無機基材は表面にインク吸収性の層を有していないことが特徴である。これらの非吸収性の無機基材はその他の厚み、形状、色、軟化温度、硬さ等の諸特性について特に制限はない。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
また、以下に記載の顔料分散剤、定着樹脂は、減圧蒸留にて低沸点溶媒を留去し、固形分が20質量%となるように分散で用いる有機溶媒で希釈して使用した。以下、顔料分散剤、定着樹脂の使用量は固形分換算値を表す。
実施例1
《インクの調製》
〔インク1の調製〕
(顔料分散体1の調製)
C.I.ピグメントブルー15:3(以下、PB15:3と略記する)を10部、顔料分散剤であるソルスパーズ24000(ルーブリゾール社製)を5部、化合物(B)としてジメチルスルホキシド(S−1)を10部、溶媒(A)としてジエチレングリコールジエチルエーテルを60部とエチレングリコールジアセテートを15部混合し、直径0.5mmのジルコニアビーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散し、その後ジルコニアビーズを除去して顔料分散体1を得た。
(樹脂溶液1の調製)
化合物(B)としてジメチルスルホキシドを10部、溶媒(A)としてジエチレングリコールジエチルエーテルを65部とエチレングリコールジアセテートを15部、定着樹脂として、溶液重合法により合成された塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合物(商品名VYHD、数平均分子量22000、ダウケミカルズ社製)を10部、それぞれ混合、溶解して樹脂溶液1を調製した。
(インクの調製)
上記樹脂溶液1の50部を攪拌しながら、顔料分散体1の50部を混合し、次いで、0.8μmのフィルターによりろ過して、インク1を得た。
〔インク2〜33の調製〕
上記インク1の調製において、顔料種、定着樹脂種、化合物(B)の種類及び添加量、溶媒(A)の種類及び添加量、その他溶媒の種類及び添加量を、表1、表2に記載のように変更した以外は同様にして、インク2〜36を調製した。
〔吸湿増加量〕
前記記載の方法に従って、室温25℃、相対湿度60%の環境下で14日間放置したときの全溶媒の吸湿増加量をカールフィッシャー法により測定した。測定の結果、インク1〜34は、本発明の範囲である2〜5%の範囲内の数値であった。又インク35とインク36は、本発明の範囲外である2%未満の数値であった。
なお、表1、表2に略称で記載されている各添加剤の詳細は以下の通りである。なお、表1、表2に記載の含有量の数値は、質量%である。
〔顔料〕
PB15:3;C.I.ピグメントブルー15:3
PY150;C.I.ピグメントイエロー150
PR122;C.I.ピグメントレッド122
CB;カーボンブラック
〔定着樹脂〕
PVC:溶液重合塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合物
(商品名VYHD、ダウケミカルズ社製)
アクリル:ブチルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合物
(商品名DEGLAN P24 デグザ社製)
〔溶媒(A)〕
DEGDEE:ジエチレングリコールジエチルエーテル
EGDAc:エチレングリコールジアセテート
DEGDME:ジエチレングリコールジメチルエーテル
PGDAc:プロピレングリコールジアセテート
DPGDEE:ジプロピレングリコールジエチルエーテル
DPGDME:ジプロピレングリコールジメチルエーテル
〔化合物(B)〕
S−1:ジメチルスルホキシド
S−2:ジ−n−プロピルスルホキシド
S−3:ジ−n−ブチルスルホキシド
S−4:ジフェニルスルホキシド
S−5:テトラメチレンスルホキシド
S−6:ジメチルスルホン
S−7:ジ−n−プロピルスルホン
S−8:メチルイソプロピルスルホン
S−9:メチルヒドロキシエチルスルホン
S−10:スルホラン
〔その他溶媒〕
TEGDME:テトラエチレングリコールジブチルエーテル
DPGMEAc:ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
DEGDBE:ジエチレングリコールジブチルエーテル
EGBEAc:エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
NMP:N−メチルピロリドン
γBL:γ−ブチロラクトン
DMI:1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
《インク包装体の作製》
上記調製した各インクを用いて、表3記載の材質、及び容器厚みの容量1リットルの包装容器に900mlのインクを充填、密閉して、インク包装体1〜47を作製した。
《インク包装体の評価》
上記調製した各インク包装体について、下記の方法に従って各評価を行った。
〔インク包装体の保存〕
温度70℃、相対湿度60%の保存環境で2週間、各インク包装体を保存した。
〔インク粘度安定性の評価〕
インク包装体保存前後の各インクについて、25℃における粘度を振動式粘度計(VISCOMATE VM−1G−MH、YAMAICHI.CO.LTD製)を用いて行い、保存前後でのインク粘度の変化率を下式に従って求めた。
粘度変化率(%)=[(保存後のインク粘度−保存前のインク粘度)/保存前のインク粘度]×100
次いで、上記測定した粘度変化率を基に、下記の基準に従ってインク粘度安定性を評価した。
◎:インク包装体の保存前後で、インク粘度の変化が無い
○:インク包装体の保存前後で、インク粘度の変化率が+3%未満
△:インク包装体の保存前後で、インク粘度の変化率が+3%以上、+5%未満
×:インク包装体の保存前後で、インク粘度の変化率が+5%以上
〔出射安定性の評価〕
ノズル口径28μm、駆動周波数15kHz、ノズル数512、最小液適量14pl、ノズル密度180dpi(なお、dpiは2.54cm当たりのドット数を表す)であるピエゾ型ヘッド、および特開2002−363469号公報の図2に記載のストロボ発光方式のインク飛翔観察装置を用いて、吐出周期と発光周期を同期させCCDカメラにより、各インク包装体の保存前後のインクの飛翔状態をモニターし、23℃55%RHの環境における出射安定性を下記基準に従って評価した。
◎:インク包装体の保存前後で、しぶきの発生の程度が変らない。出射を3分間停止後再開してもインク液滴は正常に出射されており、曲がり、欠、速度バラつきなどの異常が生ずるノズル数に変化が無い
○:インク包装体の保存前後で、しぶきの発生の程度が変らない。出射を3分停止後に再開したときの、曲がり、欠、速度バラつきなどが生じるノズル数のインク包装体保存前後での変化が+5%以内
△:インク包装体の保存前後で、しぶきの発生の程度がやや変化するものの許容できるレベル。出射を3分停止後に再開したときの、曲がり、欠、速度バラつきなどが生じるノズル数のインク包装体保存前後での変化が+10%以内
×:インク包装体の保存前後で、しぶきの発生の程度が変化し、許容できないレベルまで劣化。出射を3分停止後に再開したときの、曲がり、欠、速度バラつきなどが生じるノズル数のインク包装体保存前後での変化が+10%を超えて劣化している
《形成画像の評価》
〔画像の形成〕
ノズル口径28μm、駆動周波数15kHz、ノズル数512、最小液適量14pl、ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを搭載し、最大記録密度が1440×1440dpiであるヒーターを搭載したオンデマンド型インクジェットプリンタに各インク包装体保存前後のインクを装填した。次いで、各インクを吐出し、ポリ塩化ビニル製の記録媒体であるJT5929PM(Mactac社製)に10cm×10cmのベタ画像を記録した。なお、印字中は、記録媒体を裏面から加温して、画像記録時の記録媒体の表面温度が45℃になるようにヒーター温度を設定した。記録媒体の表面温度は、非接触温度計(IT−530N形(株)堀場製作所社製)を用いて測定した。
〔画像の評価〕
上記方法に従って、インク包装体保存前後のインクにより作成した各画像を、下記の方法に従って評価を行った。いずれも△以上の性能を許容レベルとした。
〈耐擦過性の評価〉
ポリ塩化ビニルに記録した画像表面を乾いた木綿で50回擦り、擦った前後での画像濃度差を求めた。この結果を基に、下記基準に従って耐擦過性1を評価した。
◎:インク包装体保存前後で、擦った前後での画像濃度差が変わらない
○:インク包装体保存前後で、擦った前後での画像濃度差が−5%以内の劣化
△:インク包装体保存前後で、擦った前後での画像濃度差が−10%以内の劣化
×:インク包装体保存前後で、擦った前後での画像濃度差が−10%を超える劣化
以上により得られた各結果を、表3に示す。
表3に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する構成からなるインク包装体は、比較例に対し、保存前後における粘度の変動が少なく、インクの出射性の劣化が少なく、加えて、記録媒体としてポリ塩化ビニルに画像記録した際の画像耐擦性の劣化も少ないことが分かる。
実施例2
《インクの調製》
〔インク34〜59の調製〕
実施例1に記載のインク1の調製において、顔料種、定着樹脂種、溶媒(A)の種類とその添加量、化合物(B)の種類とその添加量、その他溶媒の種類とその添加量を、表4に記載のように変更した以外は同様にして、インク37〜62を調製した。
〔吸湿増加量の測定〕
前記記載の方法に従って、室温25℃、相対湿度60%の環境下で14日間放置したときの全溶媒の吸湿増加量をカールフィッシャー法により測定した。測定の結果、インク37〜62は、本発明の範囲である2〜5%の範囲内の数値であった。
なお、表4に略称で記載されている各添加剤の詳細は以下の通りである。また、表4に記載の含有量の数値は、質量%である。
〔定着樹脂〕
mPVC:溶液重合塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸系共重合物
(商品名VMCC、ダウケミカルズ社製)
sPVC:懸濁重合塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合物
(商品名SOLBIN TAO、日信化学社製)
上記定着樹脂以外で、表4に略称で記載されている各添加剤の詳細は、実施例1に記載の内容と同一である。
《インクの評価》
上記調製した各インクについて、実施例1と同様の方法で、インク包装体48〜73を作製し、実施例1と同様の方法でインク包装体の保存を行い、各評価を行った。但し、耐擦過性の評価は、以下の示す耐擦過性2で評価した。
〈耐擦過性2の評価〉
ポリ塩化ビニルに記録した画像表面を乾いた木綿で80回擦り、擦った前後での画像濃度差を求めた。この結果を元に、下記基準に従って耐擦過性2を評価した。なお、耐擦過性2は、実施例1の耐擦過性よりも擦る回数が多いため、より厳しい評価条件となっている。
◎:インク包装体保存前後で、擦った前後での画像濃度差が変わらない
○:インク包装体保存前後で、擦った前後での画像濃度差が−5%以内の劣化
△:インク包装体保存前後で、擦った前後での画像濃度差が−10%以内の劣化
×:インク包装体保存前後で、擦った前後での画像濃度差が−10%を超える劣化
以上により得られた各結果を、表5に示す。
表5に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する構成からなるインク包装体は、比較例に対し、保存前後における粘度の変動が少なく、インクの出射性の劣化が少なく、且つ、驚くべきことに記録媒体としてポリ塩化ビニルに画像記録した際の画像耐擦性の劣化が小さいことがわかる。また、定着樹脂として溶液重合法により合成された樹脂を使用することにより、より出射性の劣化に影響なくインク中により多くの樹脂を含有させることができ、耐擦性がさらに向上することが分かる。
実施例3
実施例1に記載のインク包装体1、46、47を、実施例1と同様の保存方法で保存した前後のインク包装体を用いて、実施例1と同様の画像の形成方法で、表6に示す様な可塑剤を含有しない樹脂基材及び非吸収性の無機基材を構成要素とする記録媒体に画像を印字記録し、実施例1と同様の方法で耐擦過性1を評価した。
得られた評価結果を、表6に示す。
表6に記載の結果から明らかなとおり、本発明のインク包装体は、可塑剤を含有しない樹脂基材及び非吸収性の無機基材を構成要素とする記録媒体に画像記録を行った場合でも、擦過性の劣化が少ないことが分かる。

Claims (8)

  1. 少なくとも顔料及び定着樹脂を含有し、下記一般式(1)及び(2)で表される化合物群から選ばれる1種類以上の化合物からなる溶媒(A)を、インク全質量に対し50質量%以上、90質量%以下含有する非水系インクジェットインクを、水蒸気透過率が1.5g/m2・24hrs以上、50g/m2・24hrs以下の材料で構成され、かつ容器の厚みが0.1mm以上、3.0mm以下である包装容器に充填することを特徴とする非水系インクジェットインク包装体。
    〔式中、R1、R2はそれぞれメチル基またはエチル基を表し、OX1はオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。〕
    〔式中、R3、R4はそれぞれメチル基またはエチル基を表し、OX2はオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。〕
  2. 前記非水系インクジェットインクが、室温25℃、相対湿度60%の環境下に14日間放置したときの全溶媒の吸湿増加量が2質量%以上、5質量%以下であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の非水系インクジェットインク包装体。
  3. 前記非水系インクジェットインクが含有する溶媒(A)が、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート及びプロピレングリコールジアセテートから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の非水系インクジェットインク包装体。
  4. 前記包装容器の厚みが、0.3mm以上、3.0mm以下であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク包装体。
  5. 前記非水系インクジェットインクが、下記一般式(3)及び(4)で表される化合物群から選ばれる1種類以上の化合物からなる溶媒(B)を、1.5質量%以上、30質量%以下含有することを特徴とする請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク包装体。
    〔式中、R5、R6はそれぞれ炭素数が1乃至6の置換基を表し、R5とR6が結合して環を形成していてもよい。〕
    〔式中、R7、R8はそれぞれ炭素数が1乃至6の置換基を表し、R7とR8が結合して環を形成していてもよい。〕
  6. 前記定着樹脂は、溶液重合法により合成された樹脂であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク包装体。
  7. 前記定着樹脂は、数平均分子量が10000以上、30000以下の範囲である、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合物、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合物及び塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアクリレート共重合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク包装体。
  8. 請求の範囲第1項乃至第7項のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインク包装体に充填された非水系インクジェットインクを用いて、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、該記録媒体が、ポリ塩化ビニル、可塑剤を含有しない樹脂基材及び非吸収性の無機基材を構成要素とする記録媒体から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするインクジェット記録方法。
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