JP5060054B2 - 高周波焼入れ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波焼入れ方法に関し、一層詳細には、軸線に沿って延在するFe基合金製の長尺ワークに対して施される高周波焼入れ方法に関する。
棒状の長尺ワーク、例えば、自動車の走行機関を構成するドライブシャフトに対して高周波焼入れ処理を施す手法としては、長尺ワークの全体に対して焼入れ処理を一度に行うシングルショット焼入れや、長尺ワークの一部を高周波加熱コイルで囲繞し、該長尺ワークを軸線方向に移送することによって加熱処理を施す部位を逐次的に変更する移動焼入れが例示される。いずれの焼入れ方法においても、長尺ワークは、高周波加熱コイルによる加熱が行われた後、冷却液で冷却される。
ここで、シングルショット焼入れでは、長尺ワークが両底面側からクランプされ、さらに、回転付勢される(例えば、特許文献1参照)。長尺ワークは、この状態で加熱され、次に、回転が続行された状態で冷却される。これにより、長尺ワークに対して焼入れが施される。この冷却の際に長尺ワークに歪が生じたときには、回転する当該部位が、長尺ワークに近接配置された矯正ローラに接触する。この接触によって、長尺ワークの歪矯正が営まれる。
特開平4−141523号公報
しかしながら、矯正ローラのみでは歪が十分に抑制されるとは言い難い側面があり、焼入れ処理の後に冷間歪除去加工が行われるのが通例である。また、この加工によって長尺ワークに割れが発生することもあるので、割れの有無を確認するために磁気探傷検査が行われる。以上のことから、工程数が多くなり、このために長尺ワークの生産効率を向上させることが容易ではないという問題が顕在化している。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、長尺ワークに歪が発生することを抑制することが可能であり、このために歪除去加工や磁気探傷検査を省略することも可能な高周波焼入れ方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、Fe基合金からなる長尺ワークを回転させながら高周波誘導加熱を行い、前記長尺ワークに歪が生じた際に矯正ローラを接触させて歪矯正を行いながら焼入れを行う高周波焼入れ方法において、
前記長尺ワークを第1の回転数で回転させながらオーステナイトが生成する第1温度域まで前記高周波誘導加熱を行う加熱工程と、
前記長尺ワークを前記第1の回転数に比して回転数が大きな第2の回転数で回転させながら、パーライト析出終了温度以下マルテンサイト析出開始温度超の第2温度域まで冷却する第1冷却工程と、
長尺ワークの温度が前記第2温度域に到達した後、前記長尺ワークを前記第2の回転数に比して回転数が小さな第3の回転数で回転させながら冷却を続行する第2冷却工程と、
を有することを特徴とする。
長尺ワークの材質であるFe基合金は、パーライト析出終了温度(Pf温度)に至るまでの温度域では、歪が容易に除去される組織となっている。従って、加熱工程が終了した後、長尺ワークの回転数を最大にして冷却し、歪が生じた場合には当該部位を矯正ローラに接触させることにより、長尺ワークに生じた歪を効率的に除去することが可能となる。矯正ローラへの長尺ワークの接触頻度が高くなるからである。
このため、本発明によれば、第2冷却工程後の長尺ワークに歪が存在することがほとんどない。従って、冷間歪除去加工を省略することが可能となり、必然的に、冷間歪除去加工によって割れが発生したか否かを確認するための磁気探傷検査を省略することも可能となる。これらの工程を省略することにより、長尺ワークの生産効率が向上する。
しかも、長尺ワークの全体にわたって金属組織が略均一となるので、諸特性も全体にわたって略均等となる。
長尺ワークの回転数を最大とする第1冷却工程は、長尺ワークが所定の温度域(第2温度域)となるまで続行される。具体的には、Pf温度以下からマルテンサイト析出開始温度(Ms温度)超までの温度範囲であり、この中でもMs温度直上が特に好適である。
なお、矯正ローラの回転数を変更する際、実際の回転数は、慣性のためになだらかに上昇又は下降する。従って、第1冷却工程の開始直後では回転数の上昇途中であり、第2冷却工程の開始直後では回転数の下降途中である。
矯正ローラの少なくとも1つは、他の矯正ローラの回転に追従することなく回転自在な、いわゆる自転フリーに設定することが好ましい。この場合、構成が簡素になるとともに、仮に他の矯正ローラが何らかの原因によって拘束されたとしても歪矯正が可能となるという利点がある。
第1冷却工程における冷却時間は、長尺ワークの寸法や質量、硬度に応じて設定される。例えば、長尺ワークが円柱体形状である場合、直径が大きくなるほど冷却時間を長く設定する。
なお、加熱工程時の回転数と第2冷却工程時の回転数、すなわち、第1の回転数と第3の回転数とは、等しく設定することができる。
本発明によれば、歪を容易に除去することが可能な組織が長尺ワークに形成されている温度域で、長尺ワークの回転数を最大にして矯正ローラに接触させ、長尺ワークの歪矯正を行うようにしている。従って、長尺ワークに歪が生じることを抑制することができ、これにより冷間歪除去加工及び磁気探傷検査を行う必要がなくなるので、長尺ワークの生産効率が向上する。
以下、本発明に係る高周波焼入れ方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る高周波焼入れ方法は、加熱工程と、第1冷却工程と、第2冷却工程とに大別される。すなわち、長尺ワークは、加熱工程で加熱され、第1冷却工程、及びその後に連続して行われる第2冷却工程で冷却される。
図1は、上記加熱工程、第1冷却工程及び第2冷却工程を行うための焼入れ処理装置10の側面図であり、図2及び図3は、それぞれ、図1のII−II線矢視断面図、上方矢視要部平面図である。この焼入れ処理装置10は、矯正機構12と、クランプ機構を構成する回転チャック14a、14bと、高周波加熱コイル16と、図示しない移動冷却ジャケットとを有する。
矯正機構12は、台座18上に立設された第1軸受20a〜第4軸受20dを有し、第1軸受20aと第2軸受20bで第1回転軸22aを軸支する一方、第3軸受20cと第4軸受20dで第2回転軸22bを軸支する。勿論、第1回転軸22a及び第2回転軸22bは、互いに独立して回転自在である。
図1に示すように、第1回転軸22aには第1矯正ローラ24a及び第2矯正ローラ24bが位置決め固定されており、第2回転軸22bには、第1矯正ローラ24a及び第2矯正ローラ24bと干渉しない位置に第3矯正ローラ24c及び第4矯正ローラ24dが位置決め固定されている。これら第1矯正ローラ24a〜第4矯正ローラ24dの側周壁は、長尺ワークLWの側周壁から所定距離で離間している。
クランプ機構を構成する回転チャック14a、14bは、長尺ワークLWの各底面に対して離間・接近可能、換言すれば、開閉可能である。これら回転チャック14a、14bは、閉じた際に双方で長尺ワークLWを両底面側から押止し、これにより該長尺ワークLWをクランプする。
また、これら回転チャック14a、14bは、図示しない回転制御モータの作用下に、回転数を適宜設定して回転動作させることが可能である。なお、回転数は、前記回転制御モータによる回転付勢力を設定することによって制御される。
高周波加熱コイル16は、長尺ワークLWの略端部に位置するとともに該長尺ワークLWの上半周部に沿って湾曲したアーチ部26a、26bと、これらアーチ部26a、26bの両端部同士を橋架するように設けられた直線部28a、28bを有する。また、アーチ部26a、26bには、一端が図示しない昇降機構に支持されたアーム部30a、30bがそれぞれ設けられており、これらアーム部30a、30bが前記昇降機構の作用下に昇降されることにより、高周波加熱コイル16が長尺ワークLWの上半周部を囲繞する位置まで接近する一方、該上半周部から離間するように回動する。
ここで、長尺ワークLWは、底面の直径寸法や、幅寸法及び奥行き寸法に比して高さ方向(軸線方向)の寸法が等しいかそれ以上であれば特に限定されるものではなく、好適な例としては、ドライブシャフトが挙げられる。
本実施の形態に係る高周波焼入れ方法は、次のようにして実施される。
先ず、回転チャック14a、14bを閉じることにより、ドライブシャフト等の長尺ワークLWを両底面側からクランプする。その後、前記昇降機構を付勢して高周波加熱コイル16のアーム部30a、30bを降下させ、最終的に、図2に示すように、高周波加熱コイル16で長尺ワークLWの上半周部を囲繞する。
そして、前記回転制御モータの作用下に回転チャック14a、14bを回転動作させ、これにより長尺ワークLWを回転動作させる。回転数は、例えば、100〜200rpmとすればよい。
この状態で、高周波加熱コイル16に通電して加熱工程を開始し、電磁誘導加熱によって長尺ワークLWを900〜950℃程度まで昇温する。すなわち、高周波焼入れ処理の加熱工程を開始する。この電磁誘導加熱に伴い、Fe基合金である長尺ワークLWの金属組織にオーステナイト変態が生じる。
所定時間が経過した後、高周波加熱コイル16への通電を停止し、加熱ジャケットを回動して長尺ワークLWから離間させる一方、回転チャック14a、14bの回転数を上昇する。回転チャック14a、14bの最終的な回転数は、例えば、240〜300rpmに設定すればよい。
また、加熱ジャケットを長尺ワークLWから離間させた直後、該長尺ワークLWを移動冷却ジャケットで囲繞する。
この移動冷却ジャケットは半円筒体形状であり、長尺ワークLWの上半周部の一部を長手方向に沿って囲繞するとともに、該長尺ワークLWの長手方向に沿って変位する。さらに、その内周壁には、長尺ワークLWに対して冷却液を噴出する噴射器が設置されている。
すなわち、長尺ワークLWは、移動冷却ジャケットの内周壁から噴出される冷却液によって冷却され、これに伴い第1冷却工程が開始される。移動冷却ジャケットが長尺ワークLWの長手方向に沿って変位することによって、長尺ワークLW全体が冷却される。
この冷却過程で、長尺ワークLW(Fe基合金)の金属組織からフェライトやパーライトが析出する。このパーライト析出が終了するパーライト析出終了温度(Pf温度)に冷却されるまでの間、フェライト及びパーライトの析出に伴って長尺ワークLWの金属組織が変化を起こすことに伴い、該長尺ワークLWの一部が膨出して歪が発生することがある。この場合、歪が生じた部位が第1矯正ローラ24a〜第4矯正ローラ24dのいずれかに0.83〜5回/分の割合で接触し、これにより長尺ワークLWの歪矯正がなされる。勿論、この間、移動冷却ジャケットからの冷却液の噴出が継続される。
オーステナイト生成温度からPf温度に至るまでの温度域では、長尺ワークLWは、歪が容易に除去される組織を形成している。このため、第1冷却工程において、長尺ワークLWの回転数を最大としながら第1矯正ローラ24a〜第4矯正ローラ24dに接触させることにより、長尺ワークLWの歪を効率的に除去することができる。
すなわち、本実施の形態においては、高周波加熱時の回転数を超える回転数で長尺ワークLWを回転させ、この状態で冷却を行うことで、第1矯正ローラ24a〜第4矯正ローラ24dへの長尺ワークLWの接触頻度を高くするようにしている。これにより、長尺ワークLWに対する歪矯正効果が向上する。
しかも、この場合、長尺ワークLWの金属組織が全体にわたって略均一となるので、諸特性の均等化を図ることもできる。
回転チャック14a、14bの回転数の維持、ひいては第1冷却工程は、長尺ワークLWの温度が、該長尺ワークLWに大きな歪が発生することがほとんどない所定の温度域、具体的には、Pf温度以下となるまで続行される。しかしながら、マルテンサイト析出開始温度(Ms温度)以下となるまで第1冷却工程を行うと、マルテンサイトが析出するため、いわゆる焼割れが起こる懸念がある。これを回避するべく、第1冷却工程の最終温度は、Ms温度よりも高温とする。
要するに、第1冷却工程が終了する際の長尺ワークLWの温度域は、Pf温度以下からMs温度超までである。なお、最終温度をMs温度の直上とすることが好ましい。この場合、長尺ワークLWの寸法精度が向上するからである。
ここで、Pf温度やMs温度は、第1冷却工程を行う前に予め、連続変態曲線(CCT曲線)によって求めておく。長尺ワークLWの材質が、例えば、S40CMであれば、図4に示すCCT曲線を参照すればよい。なお、図4中のFs、Psは、それぞれ、フェライトの析出が開始するフェライト析出開始温度、パーライトの析出が開始するパーライト析出開始温度を表す。
第1冷却工程での冷却時間が過度に短いと、長尺ワークLWが熱を帯びたままであるので、該長尺ワークLWがいわゆる熱戻し状態となり、硬度が低下する。一方、過度に長いと、処理効率の低下を招く。このため、第1冷却工程での冷却時間は、長尺ワークLWの硬度が低下せず、且つ処理効率が低下しない範囲内に設定される。
冷却時間は、長尺ワークLWの直径や質量、硬度に応じて適宜設定する。換言すれば、冷却時間は一義的に決定されるものではないが、例えば、長尺ワークLWがS40CMからなる直径約20cmの円柱体形状である場合、10〜20秒に設定すればよい。
第1冷却工程を終了した後、回転チャック14a、14b、ひいては長尺ワークLWの回転数を下降させながら、移動冷却ジャケットからの冷却液の噴出を継続して長尺ワークLWの冷却を続行する(第2冷却工程)。なお、冷却液の噴出を停止してもよいし、第1冷却工程よりも冷却液を低温にして噴出するようにしてもよい。
第2冷却工程での回転数は、例えば、加熱工程時の回転数と同等とすることができる。すなわち、例えば、100rpmで加熱工程を行った場合には100rpmに設定すればよいし、150rpmで加熱工程を行った場合には150rpmに設定すればよい。好ましくは、加熱工程時及び第2冷却工程での回転数を180rpmとする。これにより、マルテンサイト変態に伴って長尺ワークLWが変形することを抑制することもできる。
所定の時間が経過して冷却が終了することにより、高周波焼入れ処理の全工程が終了する。以上における時間経過と上記各工程での回転数との関係を図5に示す。なお、図5では、加熱工程時及び第2冷却工程での回転数を180rpmとし、第1冷却工程での回転数を250rpmとした例を示している。
このようにして得られた長尺ワークLWは歪がほとんどなく、従って、歪を除去するための冷間歪除去加工を行う必要がない。必然的に、冷間歪除去加工によって長尺ワークLWに割れが発生しているか否かを確認するための磁気探傷検査を行う必要もない。このため、長尺ワークLWの処理効率が向上し、結局、長尺ワークLWの生産効率が向上する。
なお、上記した実施の形態においては、S40CM材のCCT曲線を参照するようにしているが、長尺ワークLWの材質に対応したCCT曲線を参照すれば、S40CM以外の材質においても、Pf温度及びMs温度等を決定することができる。すなわち、長尺ワークLWの材質はFe基合金であればよく、特に限定されるものではない。
また、長尺ワークLWは、底面が球形の円柱体形状のものに限定されるものではなく、底面が多角形の多角形柱体であってもよい。また、両底面が同形状である必要も特にない。
本実施の形態に係る高周波焼入れ方法を実施するための焼入れ処理装置の側面図である。 図1のII−II線矢視断面図である。 図1の焼入れ処理装置の上方矢視要部平面図である。 S40CM材のCCT曲線である。 高周波焼入れ方法の各工程における回転数を示すグラフである。
符号の説明
10…焼入れ処理装置 12…矯正機構
14a、14b…回転チャック 16…高周波加熱コイル
22a、22b…回転軸 24a〜24d…矯正ローラ
LW…長尺ワーク

Claims (2)

  1. Fe基合金からなる長尺ワークを回転させながら高周波誘導加熱を行い、前記長尺ワークに歪が生じた際に矯正ローラを接触させて歪矯正を行いながら焼入れを行う高周波焼入れ方法において、
    前記長尺ワークを第1の回転数で回転させながらオーステナイトが生成する第1温度域まで前記高周波誘導加熱を行う加熱工程と、
    前記長尺ワークを前記第1の回転数に比して回転数が大きな第2の回転数で回転させながら、パーライト析出終了温度以下マルテンサイト析出開始温度超の第2温度域まで冷却する第1冷却工程と、
    長尺ワークの温度が前記第2温度域に到達した後、前記長尺ワークを前記第2の回転数に比して回転数が小さな第3の回転数で回転させながら冷却を続行する第2冷却工程と、
    を有することを特徴とする高周波焼入れ方法。
  2. 請求項1記載の焼入れ方法において、前記第1の回転数と前記第3の回転数とを等しくすることを特徴とする高周波焼入れ方法。

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